JP2003095772A - 肥料とその製造方法 - Google Patents
肥料とその製造方法Info
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Abstract
もに、悪臭の発生を顕著に抑えることのできる、新しい
牛糞利用の肥料とその製造方法を提供する。 【解決手段】 乾燥状態での重量比として、牛糞100
重量部に対し、セメント系無機質繊維補強板の粉砕品5
0〜150重量部、コーヒー粕30〜50重量部、並び
に木粉50〜100重量部を含有する配合物が好気性発
酵処理されているものとする。
Description
の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この
出願の発明は、建築廃材等と、排せつ物としての牛糞を
有効利用した、完熟肥料としての良好な育成効果を示す
とともに、悪臭による支障のない、新しい肥料とその製
造方法に関するものである。
リ等の成分の他に多量の有機物が含まれていることか
ら、発酵処理等を行って肥料として利用されている。し
かしながら、牛糞を肥料として利用する際の発酵処理等
においては、その処理時、さらには処理後においても猛
烈な悪臭が生じるために、処理のための場所や、肥料と
しての使用場所が限られてしまい、その効果が高く評価
されている肥料であるにもかかわらずその有効利用には
大きな制約があった。
悪臭を解消するための手段についてこれまでにも様々な
検討が行われてきている。
加し、さらに生石灰、消石灰やセメントを添加して固化
する等の方法が提案されている。
発生を抑えようとすると、各種添加物の使用によって生
産工程の負担は大きくなり、しかも悪臭の発生をある程
度抑えることができたとしても、逆に、肥料としての育
成効果を充分に発揮させることができないという問題が
あることから、牛糞の汎用肥料としての有効利用は容易
でないのが実情であった。
の従来の問題点を解消し、完熟肥料としての育成効果が
良好であるとともに、悪臭の発生を顕著に抑えることの
できる、新しい牛糞利用の肥料とその製造方法を提供す
ることを課題としている。
の課題を解決するものとして、第1には、乾燥状態での
重量比として、牛糞100重量部に対し、セメント系無
機質繊維補強板の粉砕品50〜150重量部、コーヒー
粕30〜50重量部、並びに木粉50〜100重量部を
含有する配合物が好気性発酵処理されていることを特徴
とする肥料を提供する。
ント系無機質繊維補強板は、固形成分含量の2〜8重量
%のパルプ繊維を含有するものであることを特徴とする
前記の肥料を提供し、第3には、セメント系無機質繊維
補強板の粉砕品は、14メッシュ(1180μm)ふる
い上の割合が30重量%以上であることを特徴とする肥
料を、第4には、含水率が45〜55%の範囲であるこ
とを特徴とする肥料を、第5には、乾燥状態の重量比
で、牛糞100重量部に対し、好気性発酵菌が2〜5重
量部添加されて発酵処理されていることを特徴とする前
記いずれかの肥料を提供する。
記いずれかの肥料の製造方法であって、牛糞、セメント
系無機質繊維補強板の粉砕品、コーヒー粕並びに木粉を
含有する配合物の配合時の含水率を65〜70%とし
て、60℃以上の温度で好気性発酵処理することを特徴
とする肥料の製造方法を提供する。
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
は、前記のとおり、牛糞と、セメント系無機質繊維補強
板の粉砕品と、コーヒー粕と、木粉とを含有する配合物
が好気性発酵処理されているが、まず配合成分としての
牛糞についてはその入手先に限定がないことは言うまで
もない。通常、この牛糞は、その乾燥の状態が様々であ
るが、配合においては、乾物の重量の3〜10倍量の範
囲にある牛糞が一般的に好ましく使用される。
いては、建材として従来より外装材等として使用されて
いるものの廃物等が有効に利用される。セメント系無機
質繊維補強板そのものは、セメント、フライアッシュ、
珪石粉、そしてパルプ等の補強用短繊維をその主な組成
成分とし、抄造法や押出し成形により成形された後にオ
ートクレーブ等により養生されたものであってよく、こ
れらの繊維補強板の端材、廃材等の粉砕品がこの出願の
発明において用いられる。
に配合されている補強用の繊維は、固形成分全量の2〜
8wt%の範囲のパルプ繊維であることがより好まし
い。また、パルプ繊維は、NUKP(針葉樹:平均繊維
長3mm)、LUKP(広葉樹:平均繊維長1mm)を
標準とし、粉砕品においては、これらがあまり切断され
ずに残るように粉砕されているものが好ましい。このこ
とに関連して、この出願の発明では、セメント系無機質
繊維補強板の粉砕品は、14メッシュ(1180μm)
ふるい上の割合が30重量%以上であることが好まし
い。このようにすることで、牛糞等と配合して発酵させ
る際に隙間ができて空気を取り込みやすくなり、発酵が
充分に行われて完熟肥料が得られることになる。
まれているケイ素(Si)、カルシウム(Ca)等が肥
料として有効に働くことになる。
配合成分には、コーヒー粕が用いられる。コーヒー粕は
土壌菌に強いという特性を有し、これに加えてpH調整
や微生物の繁殖を促進するという作用がある。このため
肥料成分として好ましいものである。さらに特徴的なこ
とは、コーヒー粕には活性炭のように微細な孔が存在す
るため、この微細孔での臭気成分の吸着による脱臭効果
が得られ、しかもコーヒー臭により発酵処理時の悪臭が
和らげられるという効果も実現される。なお、発酵処理
後には、コーヒー臭はほとんど残っていない。
して含まれる。この木粉はいわゆるオガ粉として知られ
ているもの等が利用される。木粉は、水分調整材とし
て、また通気性の保持のため等の観点から配合物には欠
かせないものである。
物における前記のとおりの各成分の割合としては、乾燥
状態の重量比として、牛糞100重量部に対し、セメン
ト系無機質繊維補強板の粉砕品50〜150重量部、コ
ーヒー粕30〜50重量部、木粉50〜100重量部の
範囲とする。このような範囲において、育成効果が充分
に働く肥料が含得られるとともに、充分な通気性が確保
されて、所定の好気性発酵が行われることになる。
の含水率を65〜70%とし、60℃以上の温度におい
て好気性発酵とすることが実際的に好ましい。たとえば
発酵温度については、60℃〜80℃の範囲とすること
が考慮される。
は、その含水率が45〜55%の範囲にあるものとする
ことが、悪臭の発生を抑え、育成効果に優れた肥料を実
現するために好ましい。
量比として牛糞100重量部に対し2〜5重量部の範囲
で添加して発酵処理するのが望ましい。
間程度で完了することを一般的な目安とすることができ
る。
願の発明の肥料は、珪酸カルシウムを多く含んでいるこ
とから植物を丈夫で長持ちさせる作用があり、たとえば
次のような成分含有量を有するものとして育成効果に優
れた肥料として実現される。
園、畑、田等の様々な用途に汎用の肥料として使用する
ことができる。
この出願の発明について説明する。もちろん以下の例に
よって発明が限定されることはない。
無機質繊維補強板外装材の粉砕品:300kg(乾物:
279kg)、コーヒー粕:150kg(乾物:140
kg)、オガ粉:245kg(乾物:184kg)、発
酵菌:10kg(乾物:9kg)を配合し、発酵レーン
に投入した。
対し、 外装材粉砕品 116.3 コーヒー粕 58.3 オガ粉 76.7 発酵菌 3.8 の割合となる。外装材粉砕品の粒度は、14メッシュ
(1180μm)ふるい上の割合が34.6%であっ
た。
置されていて、攪拌機は1往復/2日で配合物内の発酵
菌が活発に働くように配合物に空気が入り込む隙間を作
るようにしている。ブロアーは、発酵が進みやすいよう
に配合物の温度が60℃以上を保つようにしている。温
度が60℃未満となると、発酵が不完全となり処理後も
悪臭がある。
し、最適な発酵環境で約40日間処理することで、含水
率が45〜50%の範囲となるようにした。
ト60%、珪石粉35%、パルプ5%を配合して、抄造
方法によって成形した後、オートクレーブ養生して得ら
れた外装材の端材、廃材等を粉砕したものである。パル
プは、NUKP(針葉樹、平均繊維長:3mm)とLU
KP(広葉樹、平均繊維長:1mm)を用いており、粉
砕後も繊維があまり切断されずに残るように粉砕してい
る。この様にすることで、牛糞等と配合して発酵させる
際、隙間ができて空気を取り込み易くなり、発酵が十分
に行われ完熟肥料が得られる。
効活用することができるとともに、材料に含まれている
ケイ素、カルシウム等が肥料として有効に働く。コーヒ
ー粕は、活性炭のように微細な孔があるため、脱臭効果
があるとともに、コーヒー臭により発酵処理後の悪臭を
和らげる効果もある。なお、発酵処理後は、コーヒー臭
はほとんど残っていなかった。
浜口微生物研究所)を用いた。
発酵時並びに発酵後の悪臭の発生は認められなかった。 <比較例1>実施例において、コーヒー粕の重量比を2
0.8とし、オガ粉を使用しないで配合物の配合時の初
期含水率を75%としたところ、発酵しないことが確認
された。 <比較例2>実施例において、外装材の粉砕品の重量比
を20としたところ、発酵は充分でなく、60日後にも
完熟肥料は得られなかった。 <比較例3>実施例において、外装材の粉砕品の重量比
を200としたところ、発酵は充分でなく、同様に完熟
肥料は得られなかった。 <比較例4>実施例において、外装材粉砕品として、1
4メッシュ(1180μm)ふるい上の割合が10重量
%のものを使用したところ、通気性が悪く、完熟肥料と
しては充分ではなかった。
発明によって、完熟肥料としての育成効果が良好である
とともに、悪臭の発生を顕著に抑えることのできる、新
しい牛糞利用の肥料とその製造方法が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 乾燥状態での重量比として、牛糞100
重量部に対し、セメント系無機質繊維補強板の粉砕品5
0〜150重量部、コーヒー粕30〜50重量部、並び
に木粉50〜100重量部を含有する配合物が好気性発
酵処理されていることを特徴とする肥料。 - 【請求項2】 セメント系無機質繊維補強板は、固形成
分含量の2〜8重量%のパルプ繊維を含有するものであ
ることを特徴とする請求項1の肥料。 - 【請求項3】 セメント系無機質繊維補強板の粉砕品
は、14メッシュ(1180μm)ふるい上の割合が3
0重量%以上であることを特徴とする請求項1または2
の肥料。 - 【請求項4】 含水率が45〜55%の範囲であること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかの肥料。 - 【請求項5】 乾燥状態の重量比で、牛糞100重量部
に対し、好気性発酵菌が2〜5重量部添加されて発酵処
理されていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
れかの肥料。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの肥料の製
造方法であって、牛糞、セメント系無機質繊維補強板の
粉砕品、コーヒー粕並びに木粉を含有する配合物の配合
時の含水率を65〜70%として、60℃以上の温度で
好気性発酵処理することを特徴とする肥料の製造方法。
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JPWO2021006285A1 (ja) * | 2019-07-09 | 2021-10-14 | 四国ケージ株式会社 | 堆肥、および堆肥製造方法 |
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- 2001-09-21 JP JP2001290215A patent/JP4237955B2/ja not_active Expired - Fee Related
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