JP2003090822A - 水道水中の鉛イオン濃度の測定法 - Google Patents

水道水中の鉛イオン濃度の測定法

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JP2003090822A JP2001281927A JP2001281927A JP2003090822A JP 2003090822 A JP2003090822 A JP 2003090822A JP 2001281927 A JP2001281927 A JP 2001281927A JP 2001281927 A JP2001281927 A JP 2001281927A JP 2003090822 A JP2003090822 A JP 2003090822A
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Akira Fujishima
嶋 昭 藤
Alexander Trick Donald
ドナルド、アレクサンダー、トリック
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ダイアナ、ドラゴ
Takaharu Kawasaki
崎 隆 治 川
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SENTAN KAGAKU GIJUTSU INCUBATI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水中の鉛イオン濃度を簡便かつ正確に測
定できる方法およびそのための装置の提供。 【解決手段】 鉛イオンよりも銅イオンと錯形成しやす
い錯形成剤を添加するか、またはそのpHを強酸性とし
た水道水について、作用電極としての導電性ダイヤモン
ド電極と、対電極とを接触させ、作用電極と対電極との
間に、作用電極上に鉛の析出が生じる電圧を印加し、作
用電極上に鉛を析出させる。その後、作用電極と対電極
との間に、作用電極上に析出した鉛の溶出が生じる電圧
を印可し、両電極との間に流れる電流値または電気量を
測定し、得られた電流値または電気量から水道水中の鉛
イオン濃度を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、水道水中の鉛イオン濃度をダイヤモンド電極
により測定する方法およびそのための装置に関する。
【0002】背景技術 ダイヤモンドは本来抵抗率が1013Ωcm程度の絶縁
材料であるが、微量不純物のドープにより導電性を獲得
する。この導電性ダイヤモンドには、種々の用途が期待
されている。その一つに電気化学用の電極としての利用
がある。導電性とされたダイヤモンドを電気化学用の電
極として見ると、広い電位窓を有し、かつバックグラウ
ンド電流が極めて小さいという優れた特長を有する。さ
らに、物理的、化学的に安定であり、耐久性に優れると
の特長もまた有する。導電性ダイヤモンド(好ましくは
その薄膜)を有する電極は、ダイヤモンド電極と一般的
に呼ばれるに至っている。
【0003】ダイヤモンド電極に関する先駆的研究はIw
akiらによって行われた(Iwaki etal., Nuclear Instru
ments and Methods, 209-210, 1129(1983))。彼らは、
アルゴンや窒素イオンを打ち込んで表面導電性を付与し
た単結晶ダイヤモンドの電気伝導材料としての性質を研
究したものである。同時に、電解質溶液中におけるサイ
クリックボルタモグラムも示した。その後、ホットフィ
ラメントを用いて気相合成した多結晶ダイヤモンド電極
の特性が報告されている(Pleskov et al.,J. Electroa
nal. Chem., 228, 19(1993))。
【0004】本発明者らの一部は、気相合成したダイヤ
モンド電極を用いて、窒素酸化物の還元について先に報
告した(Tenne et al., J. Electroanal. Chem., 347,
409(1993))。この研究では、ドーパントとしてホウ素
を導入したp型半導体ダイヤモンドを電極として使用し
た。その後、ダイヤモンド電極としては、ホウ素をドー
パントとするp型半導体またはより導電性の高い金属様
導電性ダイヤモンドの利用が主流となるに至る。199
0年代に入って、ダイヤモンド電極の研究が複数のグル
ープにより行われ、1995年以降は、より大面積のダ
イヤモンド薄膜が得られるプラズマCVD(PCVD)
装置を用いて得られたダイヤモンド電極の研究が、電気
化学分野にも散見されるに至っている。
【0005】近時、水道水中の鉛が問題視されている。
この鉛は、鉛製の給水管や配水管から溶けだしているも
のと考えられている。鉛は有害であるため、鉛製の水道
管の交換が進められており、さらに水道水中の鉛含有量
を規制する行政側の動きもみられる。
【0006】従って、水道水中の鉛の濃度を簡便かつ正
確に知ることができる測定方法が求められているといえ
る。現在、水道水中の鉛の測定は、主に誘導結合プラズ
マ質量分析法(ICP−MS)、原子吸光法などにより
行われているが、装置が大型であり、かつ簡便な測定法
とは言い難い。
【0007】本発明者らの一部は、この導電性ダイヤモ
ンド電極を用いて、簡便かつ正確に水溶液中の鉛イオン
濃度の測定が可能であることを報告している(特開20
01−21521号)。この方法は、導電性ダイヤモン
ド電極を作用電極として、この電極上にまず水溶液中の
鉛を電析させ、その後電位掃引して鉛を電極表面より溶
出させ、このときに流れる電流値を測定し、予め得られ
た検量線との比較により、鉛イオン濃度を知ろうとする
ものである。しかし、この方法をそのまま水道水に適用
して鉛イオン濃度を測定しようとしたとき、この方法に
より得られた鉛イオン濃度値と、他の方法(例えば、I
CP−MS、原子吸光法)により得られた鉛イオン濃度
値とが一致することもあれば、解離がみられることもあ
った。
【0008】
【発明の概要】本発明者らは、今般、この解離の原因が
水道水中の銅イオンの存在によるものであるとの知見を
得た。そして、水道水のpHを強酸性にするまたは銅錯
形成剤の添加により、この銅イオンの影響を抑制できる
との知見を得た。本発明はこれら知見に基づくものであ
る。従って、本発明は、水道水中の鉛イオン濃度を簡便
かつ正確に測定できる方法およびそのための装置の提供
をその目的としている。
【0009】そして、本発明による水道水中の鉛イオン
濃度の測定方法は、鉛イオンよりも銅イオンと錯形成し
やすい錯形成剤を添加するか、またはそのpHを強酸性
とした水道水を用意し、該水道水に作用電極としての導
電性ダイヤモンド電極と、対電極とを接触させ、前記作
用電極と前記対電極との間に、作用電極上に鉛の析出が
生じる電圧を印加し、前記作用電極上に鉛を析出させ、
その後、前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極
上に析出した鉛の溶出が生じる電圧を印可し、両電極と
の間に流れる電流値または電気量を測定し、得られた電
流値または電気量から水道水中の鉛イオン濃度を算出す
ることを含んでなる。
【0010】また、本発明による上記方法を実施するた
めの測定装置は、鉛イオンよりも銅イオンと錯形成しや
すい錯形成剤を添加するか、またはそのpHを強酸性と
した水道水を収納する容器と、該水道水に作用電極とし
ての導電性ダイヤモンド電極と、対電極とを接触させる
手段と、前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極
上に鉛の析出が生じる電圧を印加する手段と、前記作用
電極と前記対電極との間に、作用電極上に析出した鉛の
溶出が生じる電圧を印可する手段と、該印加電圧下にお
いて両電極間に流れる電流値または電気量を測定する手
段と、得られた電流値または電気量から水道水中の鉛イ
オン濃度を算出する手段とを少なくとも備えてなるもの
である。
【0011】
【発明の具体的説明】被検水道水 本発明による方法の被験対象となるものは、水道水であ
り、いわゆる飲料用の上水道の蛇口から得ることができ
る水を意味する。本発明によれば、この水道水中の鉛イ
オン濃度を正確に測定することが出来る。本発明による
方法において、水道水は、以下の導電性ダイヤモンド電
極による測定の前に、次のいずれかの処理に付される。
すなわち、水道水に鉛イオンよりも銅イオンと錯形成し
やすい錯形成剤を添加するか、またはそのpHを強酸性
にする。なお、以下において、鉛イオンよりも銅イオン
と錯形成しやすい錯形成剤が添加された水道水、または
そのpHが強酸性された水道水を、前処理済水道水と言
うことがある。
【0012】上記したように、本発明者らの一部は、特
開2001−21521号に、導電性ダイヤモンド電極
を用いて水溶液中の鉛イオン濃度の測定が可能であるこ
とを報告している。本発明による方法は、この先に報告
した方法を基礎とし、それを発展させたものである。上
記のように、この先の方法をそのまま水道水に適用して
鉛イオン濃度を測定しようとしたとき、得られた鉛イオ
ン濃度値と、他の方法(例えば、ICP−MS、原子吸
光法)により得られた鉛イオン濃度値が一致したり、解
離がみられたりすることがあった。この解離は、水道水
中に銅イオンが含まれると、電位掃引して鉛を電極表面
より溶出させたときに流れる電流値が抑制されて、正確
な鉛量を反映しなくなる結果と考えられた。そして、銅
イオンが極めて少なければ、この解離は存在しないので
ある。
【0013】そして、この電流値の抑制は、水道水に鉛
イオンよりも銅イオンと錯形成しやすい錯形成剤を添加
するか、またはそのpHを強酸性とすることで解消する
ことが今般見出された。つまり、この二つの処理のいず
れか、より好ましくは二つの同時処理により、存在する
か否か定かではない銅イオンの影響を除くことが可能と
なったのである。
【0014】本発明において利用される錯形成剤は、鉛
イオンよりも銅イオンと錯形成し易いものであり、鉛イ
オンよりも銅イオンと錯形成し易いかどうか評価は、例
えば鉛および銅と錯形成剤との錯生成定数の大小を指標
に行うことができる。
【0015】本発明において利用される錯形成剤の具体
例としては、ポルフィリン、コンプレクサン類、オキシ
カルボン酸類、β−ジケトン類、およびアミン類などが
挙げられる。特に、ポルフィリンの利用が好ましい。
【0016】コンプレクサン類賭しては、エチレンジア
ミンテトラ酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NT
A)、シクロへキサンジアミンテトラ酢酸(CDT
A)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(H
EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTP
A)、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテ
ルジアミンテトラ酢酸などが挙げられる。オキシカルボ
ン酸類としては、スルホサリチル酸が、β−ジケトン類
としてはアセチルアセトンが、アミン類としては1,1
0−フェナントロリンが挙げられる。さらに、錯形成剤
の例としては、チオ尿素、ジエチルジチオカルバミン酸
ナトリウム、2,3−ダイマーカプトプロパノール、チ
オグリコール酸、トリエタノールアミン、アンモニア、
シアン酸塩、チオシアン酸塩、硫化物イオン、クエン
酸、酒石酸、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレン
ヘキサミンなどが挙げられる。
【0017】この錯形成剤の添加量は、水道水に含まれ
ると予想される銅イオンと十分に錯形成する量添加され
ればよい。水道水における銅イオンの一般的な規制値は
1000ppb程度であるから、この程度の銅イオン量
に対応する錯形成剤を添加すればよく、ポルフィリンの
場合、その下限は0.1μM程度、好ましくは1μM程
度であり、上限は20μM程度であり、好ましくは10
μM程度である。
【0018】また、水道水を強酸性にする場合、そのp
Hは2以下程度が好ましく、より好ましくはpH1程度
である。水道水を強酸性にすることは、強酸の添加によ
り行われてよい。例えば、硝酸、塩酸、硫酸等の添加に
より、水道水を強酸性にする。
【0019】本発明の好ましい態様によれば、水道水中
に鉛イオン濃度をnM程度のオーダーで測定が可能とな
る。現在の一般的な上水道中の鉛イオン濃度の規制値が
50ppbすなわち250nM程度であることを勘案す
れば、本発明による方法が上水道中の鉛イオンの測定法
として十分な測定感度を有しているこうとが分かる。
【0020】本発明の好ましい態様によれば、この前処
理において、電解質を添加しても良い。好ましい電解質
としては、例えば硝酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナ
トリウム、硫酸ナトリウム、酢酸緩衝液等が挙げられ
る。
【0021】測定系および測定方法 本発明による測定法において、鉛イオン測定のための電
気化学的系は、ダイヤモンド電極を作用電極とした以外
は、一般的な電気化学的な系であることが出来る。すな
わち、本発明による方法にあっては、ダイヤモンド電極
を作用電極とし、対電極とともに前処理済み水道水に接
触させ、この二つの電極間に、作用電極上に鉛の析出が
生じる電圧を印加し、前記作用電極上に鉛を析出させ
る。この系を模式的に表せば図1の通りとなる。すなわ
ち、前処理済み水道水1を収納した容器2に、水道水1
と接触するように、導電性ダイヤモンド電極3と対電極
4とを備える。本発明の好ましい態様によれば、参照電
極5を系に備え、作用電極3と、対電極4とに印加され
る電圧の絶対値を知ることができように構成されてもよ
い。
【0022】本発明において、作用電極である導電性ダ
イヤモンド電極と、対電極との間に印加される電圧は、
対ダイヤモンド電極上に鉛の析出が生じる電圧であれば
電極の種類を考慮して適宜決定されてよいが、対電極に
対して負となることが一般的であろう。本発明の好まし
い態様によれば、対電極が導電性ダイヤモンド電極であ
るとき、両電極に印可される電圧は、自然電極電位に対
して負となる電圧を印可する。さらに本発明のより好ま
しい態様によれば、対電極が導電性ダイヤモンド電極で
あるとき、作用電極に−1V以下の電圧を印可する。
【0023】作用電極上に鉛を析出させた後、二つの電
極間に、作用電極上に析出した鉛の溶出が生じる電圧を
印可する。この電圧の印加は、例えば、作用電極の電位
を正電位方向に電位掃引しながら行なわれてよい。この
場合、ピーク電流を与える電圧における電流値を得て、
鉛イオン濃度の測定の指標とすることが好ましいが、例
えばこのピーク電流値を与える電圧以外の電圧における
電流値を指標にすることも本発明から排除されるもので
はない。可能であり、また掃引範囲における積算電気量
を指標とすることも可能である。また、本発明者らの得
た知見によれば、このピーク電流を与える電圧は、通常
は、0.5〜0.6V付近にある。よって、鉛の析出の
後、この電圧を直ちに作用電極である導電性ダイヤモン
ド電極に印可し、その際の電流値または積算電気量を鉛
イオン濃度の測定の指標とすることも無論可能である。
【0024】以上のようにして測定された電流値および
電気量は、銅イオンの存在の有無にかかわらず、正確に
水道水中の鉛イオン濃度に正比例する。従って、上記電
流値または電気量を得た時と同じ電圧値における、電流
値または電気量と鉛イオン濃度との関係を求めておけ
ば、その関係から、得られた電流値または電気量に対応
する水道水中の鉛イオン濃度を容易に知ることが出来
る。すなわち、本発明の好ましい態様にあっては、予め
作成された鉛イオン濃度と電流値または電気量との検量
線と、得られた電流値または電気量とを対比することに
より行われる、鉛イオン濃度を知ることができる。
【0025】本発明において作用電極の形状等は特に限
定されないが、後記する図2に示されるような板状のも
のであっても、またディスク上の電極を回転させながら
用いるいわゆる回転電極であってもよい。特に、回転電
極の利用は、測定感度を向上させ、また測定誤差を排除
できるため有利である。
【0026】本発明にいて対電極としては、作用電極と
同様のダイヤモンド電極、白金、炭素、ステンレス、
金、ダイヤモンド、SnO等の利用が好ましい。ま
た、参照電極は公知のものを利用することが出来、飽和
カロメル電極(SCE)、標準水素電極、銀塩化銀電
極、水銀塩化水銀電極、水素パラジウム電極等が利用可
能である。
【0027】ダイヤモンド電極およびその製造 本発明においてダイヤモンド電極は、特開2001−2
1521号公報に記載のものを利用することができる。
その内容を説明すれば以下の通りです。
【0028】ダイヤモンドは本来優れた絶縁体である。
しかしながら、3族や5族の不純物を添加することによ
って、半導体〜金属様の導電性を示すようになる。本発
明にあっては、半導体〜金属様の導線性を示すダイヤモ
ンドを電極として使用する。
【0029】このような導線性を付与するために添加さ
れる物質としては、上記の通り3族および5族の元素が
挙げられ、さらに好ましくはホウ素、窒素、リンが挙げ
られ、最も好ましくはホウ素または窒素である。この導
電性を付与するために添加される物質の添加量は、ダイ
ヤモンドに導電性を付与できる範囲で適宜決定されてよ
いが、例えば1×10−2〜10−6Ωcm程度の導電
性を与える量添加されることが好ましい。この導電性を
付与するために添加される物質の添加量は、導電性ダイ
ヤモンドの製造工程における添加量により制御されるこ
とが一般的である。
【0030】本発明の好ましい態様によれば、基材上に
導線性ダイヤモンドの薄膜を形成し、さらにこの導電性
ダイヤモンド薄膜に、導線を接続させ、電極とすること
が好ましい。基材としては、Si(例えば、単結晶シリ
コン)、Mo、W、Nb、Ti、Fe、Au、Ni、C
o、Al、SiC、Si、ZrO、Mg
O、黒鉛、単結晶ダイヤモンド、cBN、石英ガラス等
が挙げられ、特に単結晶シリコン、Mo、W、Nb、T
i、SiC、単結晶ダイヤモンドの利用が好ましい。
【0031】この態様の電極を図2を用いて更に説明す
る。図2(a)は、ダイヤモンド電極21の断面図であ
り、この電極は、基材22の上に形成された導電性ダイ
ヤモンド薄膜23とからなり、さらにこの導電性ダイヤ
モンド薄膜23には導線24が例えば金コーティング2
5を介して接続される。図2(b)は、ダイヤモンド電
極21の斜視図であり、基材22の上に形成された導電
性ダイヤモンド薄膜23からなり、さらにこの導電性ダ
イヤモンド薄膜23を電極とするための金コーティング
25を介して導線24が接続される。また、図1(b)
に点線で示されるように、ダイヤモンド電極1の最表面
の外縁および端部側面に、保護膜26を形成してもよ
い。この保護膜26は、エポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂
で形成されるのが好ましく、これによりダイヤモンド電
極21の端部側面、金コーティング25、および導線2
4を電気化学的に安定な状態が確保されるように保護し
て、より安定かつ正確な測定を可能にする。
【0032】導電性ダイヤモンド薄膜の厚さは、特に限
定されないが、1〜100μm程度の厚さが好ましく、
より好ましくは5〜50μm程度である。
【0033】さらに本発明の好ましい態様によれば、本
発明によるダイヤモンド電極は、マイクロ電極の形態を
とることが出来る。マイクロ電極の概念は既に公知であ
り、本発明においてマイクロ電極形態のダイヤモンド電
極とは、Pt、W、Mo等の細線の末端を鋭利に切断
し、電解研磨により末端をさらに鋭利にした後、その末
端表面に導電性ダイヤモンドの薄膜を形成した構成のも
のを意味する。
【0034】本発明の好ましい態様によれば、導電性ダ
イヤモンド薄膜は、化学気相成長法により好ましく製造
される。化学気相成長法とは、気相中で気体原料を化学
反応させて物質を合成する方法であり、CVD(Chemic
al Vapor Deposition )法と一般に呼ばれる。この方法
は、半導体製造プロセスにおいて広く利用されており、
本発明における導電性ダイヤモンド薄膜の製造にも合目
的的な改変のもと利用可能である。
【0035】ダイヤモンドの化学気相合成は、メタンな
どの含炭素気体と水素を混合したものを原料気体とし
て、それを励起源により励起させ、基板上に供給して堆
積させることにより行われる。
【0036】励起源としては、熱フィラメント、マイク
ロ波、高周波、直流グロー放電、直流アーク放電、燃焼
炎などが挙げられる。また、これらを複数組み合わせて
核生成密度を調整したり、大面積化や均一化を図ること
も可能である。
【0037】原料としては、炭素の含まれている多くの
種類の、励起源により分解、励起されて、C、Cなど
の活性な炭素、およびCH、CH、CH、C
などの炭化水素ラジカルを生じさせる化合物を利用可能
である。好ましい具体例としては、気体としてCH
、C、C1016、CO、CF、液
体としてCHOH、COH、(CH
O、固体として黒鉛、フラーレンなどが挙げられる。
【0038】気相合成法にあって、ダイヤモンドに導電
性を付与する物質の添加は、例えば添加物質のディスク
を系内に置き、炭素源原料と同様に励起させ、炭素気相
に添加物質を導入する方法、炭素源に予め添加物質を添
加し、系内に炭素源と共に導入し、励起源により励起
し、炭素気相に添加物質を導入する方法等により行うこ
とが出来る。本発明の好ましい態様によれば、後者の方
法が好ましい。とりわけ、炭素源としてアセトン、メタ
ノールなどの液体を用いる場合、これに酸化ボロン(B
)を溶解してボロン源とする方法が、ボロンの濃
度の制御が容易で、かつ簡便であることから好ましい。
例えば、気相合成法にあって、炭素源にホウ素を添加す
る場合、10〜12,000ppm程度が一般的であ
り、また1,000〜10,000ppm程度が好まし
い。
【0039】本発明の好ましい態様によれば、導電性ダ
イヤモンド薄膜の製造はプラズマ化学気相合成法により
行われることが好ましい。このプラズマ化学気相合成法
は、化学反応を引き起こす活性化エネルギーが大きく、
反応が速いとの利点を有する。さらに、この方法によれ
ば、熱力学的に高温でなければ存在しない化学種を生成
して、低い温度での反応が可能となる。プラズマ化学気
相合成法による導電性ダイヤモンド薄膜の製造は、本発
明者らの一部を含めいくつかの報告が既にあり(例え
ば、Yano et al., J. Electrochem. Soc., 145(1998) 1
870)、これら報告に記載の方法に従って行うことが好
ましい。
【0040】測定装置 さらに、本発明の別の態様によれば、水道水中の鉛イオ
ン濃度を測定する装置が提供される。この装置の基本構
成は図3に示される通りである。図3の装置において、
電源・電流計31には、図1に記載の系より、導電性ダ
イヤモンド電極3に接続される導線A、対電極4に接続
される導線B、および参照電極5に接続される導線Cが
接続される。従って、本発明による装置は、図1の系
と、図3の基本構成との組み合わせより成る。この電源
・電流計31は、ダイヤモンド電極と対電極との間にダ
イヤモンド電極上で鉛を析出させるために電圧を印加す
る手段と、析出した鉛を溶出させるために電圧を印加す
る手段と、この印加電圧下における電流値または電気量
を測定する手段とを兼ねるものである。すなわち、この
電源・電流計31によって、作用電極と対電極との間
に、作用電極上に鉛の析出が生じる電圧を印加し、作用
電極上に鉛を析出させ、その後、作用電極と対電極との
間に、作用電極上に析出した鉛の溶出が生じる電圧を印
可し、両電極との間に流れる電流値または電気量を測定
する。この電流値または電気量は、濃度算出装置32に
送られる。この装置32には、検量線データ33が送ら
れ、この装置内において、電源・電流計31から送られ
た電流値または電気量と、検量線データを比較し、鉛イ
オン濃度を算出する。すなわち、得られた電流値または
電気量から水道水中の鉛イオン濃度を算出する手段であ
る。得られた鉛イオン濃度はは、表示装置34により表
示される。
【0041】
【実施例】以下の実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0042】例1:ダイヤモンド電極の調製 公知の方法に従い、導電性n型シリコン(111)面上
に、ホウ素を高濃度(10,000ppm、B/C比)で
導入したダイヤモンド薄膜を、マイクロ波プラズマCV
D装置を用いて形成した。得られたダイヤモンド薄膜付
シリコン基板から、有効面積0.07cmのダイヤモ
ンド電極を得た。
【0043】例2:検量線の作成 0.2M KCl溶液に、硝酸鉛を加え、鉛濃度2、
4、6および8nMの溶液20mLを用意した。溶液の
pHは7であった。これに、作用電極として例1で調製
したダイヤモンド電極を浸け、また対電極として同様の
ダイヤモンド電極を浸け、さらに参照電極として飽和カ
ロメル電極を浸けて、電気化学測定用セルを構成した。
【0044】作用電極に−1.1V(対参照電極)の電
圧を15分間印加し、作用電極上に鉛を析出させた。そ
の後、200mV/sで正方向に電位を掃引し、その際
の電流変化を測定した。その結果は、図4に示される通
りであった。
【0045】さらに、鉛濃度を20、40、60、8
0、および100nMの同様の溶液を用意し、同様の操
作を行い、ピーク電流を測定した。
【0046】以上のピーク電流値と鉛濃度から、図5に
示される検量線が得られた。
【0047】例3:水道水中の鉛の定量 例2で得られた検量線を用いて、水道水中の鉛イオン濃
度を次のように測定した。まず、水道水にポルフィリン
16μM、塩化カリウム0.2Mの濃度で加え、溶液の
pHが2であることを確認して、例2と同様の条件で、
約0.6V(対参照電極)付近に現れるピーク電流値を
測定した。その値は1000nAであった。図5に示さ
れる検量線から、この水道水中の鉛濃度は、23nMと
推定された。
【0048】同様の水道水中の鉛濃度をICP−MS法
により測定したところ、鉛濃度は22nMと測定され
た。この値は、例2により得た検量線から得られた値と
ほぼ一致するものである。
【0049】一方、水道水にポルフィリンを添加ぜず、
塩化カリウムを0.2Mの濃度で加えた水道水につい
て、例2と同様の条件で、約0.6V(対参照電極)付
近に現れるピーク電流値を測定した。その値は780n
Aであった。図5に示される検量線から、この水道水中
の鉛濃度は、18nMと推定されたが、この値は、上記
ICP−MS法により得られた鉛濃度と相違するもので
あった。なお、ICP−MS法により得られた水道水中
の銅濃度は10nMであった。
【0050】例4:回転電極の効果 作用電極を導電性ダイヤモンドからなる回転ディスクに
変えた以外は、例2に記載の測定系と同様の測定系を用
いて、0.2M KCl溶液に硝酸鉛を加え鉛濃度2n
Mとした溶液について、ピーク電流を測定した。その
際、回転ディスクの回転数を0〜2500rpmまで変
化させた。その結果は、図6に示されるとおりであっ
た。図に示される通り、回転ディスク電極の回転数を高
くすることにより、ピーク電流値が増加した。この結果
は、回転ディスク電極をもちいることにより、高感度の
鉛イオン濃度の測定が可能であるとを示している。
【0051】例5:ポルフィリン以外の錯形成剤 例2および例3において、ポルフィリンに変えて、ED
TA、DTPA、またはNTAを用いた以外は、同様の
操作を行った。その結果、ポルフィリンとほぼ同様の結
果を得た。
【0052】例6:pHの影響 鉛イオンと、銅イオンをそれぞれ10nM含む、0.2
M KCl溶液を用意し、例2に記載の測定系により、
ピーク電流を測定した。その際、溶液のpHを硝酸を加
えることにより、8.7から1.8まで変化させた。そ
の結果は、図7に示される通りであった。図に示される
通り、pHが中性付近にあるときは、鉛によるピーク電
流と思われる0.6V付近の電流のピークは明確でな
く、0.4V付近に銅イオンに起因すると思われるピー
クが観察されたが、低pH領域になるにつれ、0.6V
付近の電流のピークが明確になることが観察された。こ
の結果より、低pH領域において、銅イオンの影響は排
除され、鉛イオンのみを0.6V付近のピーク電流と通
じて測定可能であることが示唆された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による鉛イオン測定のための電気化学的
系である。鉛イオンよりも銅イオンと錯形成しやすい錯
形成剤を添加するか、またはそのpHを強酸性とした水
道水1を収納した容器2に、水道水1と接触するよう
に、導電性ダイヤモンド電極3と対電極4とを備える。
参照電極5を系に備えてもよい。
【図2】ダイヤモンド電極の構造を示す図であり、
(a)はダイヤモンド電極21の断面図であり、この電
極は、基材22の上に形成された導電性ダイヤモンド薄
膜23からなる。(b)は、ダイヤモンド電極21の斜
視図である。
【図3】本発明による鉛イオン濃度測定装置の基本構成
を示す図である。
【図4】例2において得られた鉛イオン濃度と、ピーク
電流とを表す図である。
【図5】例2おいて作成された、銅イオン濃度と、ピー
ク電流値との検量線である。
【図6】例4において得られた、作用電極を導電性ダイ
ヤモンドからなる回転ディスク電極としたときの、回転
ディスク電極の回転数と、ピーク電流の変化を示す図で
ある。
【図7】例6において得られた、鉛イオンと、銅イオン
をそれぞれ10nM含む、0.2M KCl溶液のpH
と、ピーク電流の変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダイアナ、ドラゴ 東京都文京区本郷7−3−1 東京大学大 学院 工学系研究科 応用化学専攻 藤嶋 研究室内 (72)発明者 川 崎 隆 治 東京都文京区小石川5−19−37 三河郷友 会学生寮414

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水道水中の鉛イオン濃度の測定法であっ
    て、 鉛イオンよりも銅イオンと錯形成しやすい錯形成剤を添
    加するか、またはそのpHを強酸性とした水道水を用意
    し、 該水道水に作用電極としての導電性ダイヤモンド電極
    と、対電極とを接触させ、 前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極上に鉛の
    析出が生じる電圧を印加し、前記作用電極上に鉛を析出
    させ、その後、 前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極上に析出
    した鉛の溶出が生じる電圧を印可し、両電極との間に流
    れる電流値または電気量を測定し、 得られた電流値または電気量から水道水中の鉛イオン濃
    度を算出することを含んでなる、方法。
  2. 【請求項2】得られた電流値または電気量から水道水中
    の鉛イオン濃度を算出する工程が、予め作成された鉛イ
    オン濃度と電流値または電気量との検量線と、得られた
    電流値または電気量とを対比することにより行われる、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記作用電極上に鉛の析出が生じる電圧の
    印加を、前記作用電極の電位が対電極に対して負となる
    電圧を印可することにより行う、請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】前記対電極が導電性ダイヤモンド電極であ
    り、 前記作用電極上に鉛の析出が生じる電圧の印加を、前記
    作用電極の電位が自然電極電位に対して負となる電圧を
    印可することにより行う、請求項1または2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】前記作用電極に−1V以下の電圧を印可す
    る、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記作用電極上に析出した鉛の溶出が生じ
    る電圧の印加を、前記作用電極の電位を正電位方向に電
    位掃引したときにピーク電流値を与える電位を印加する
    ことにより行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】前記錯形成剤が、ポルフィリン、コンプレ
    クサン類、オキシカルボン酸類、β−ジケトン類、およ
    びアミン類からなる群から選択されるものである、請求
    項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記錯形成剤が、ポルフィリンである、請
    求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記水道水のpHが2以下である、請求項
    1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記作用電極が回転電極である、請求項
    1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の、水道水中の鉛イオン濃度の測定法を実施するための
    装置であって、 鉛イオンよりも銅イオンと錯形成しやすい錯形成剤を添
    加するか、またはそのpHを強酸性とした水道水を収納
    する容器と、 該水道水に作用電極としての導電性ダイヤモンド電極
    と、対電極とを接触させる手段と、 前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極上に鉛の
    析出が生じる電圧を印加する手段と、 前記作用電極と前記対電極との間に、作用電極上に析出
    した鉛の溶出が生じる電圧を印可する手段と、 該印加電圧下において両電極間に流れる電流値または電
    気量を測定する手段と、 得られた電流値または電気量から水道水中の鉛イオン濃
    度を算出する手段とを少なくとも備えてなる、装置。
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