JP2003090433A - マンホールの密閉構造 - Google Patents

マンホールの密閉構造

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JP2003090433A
JP2003090433A JP2001281080A JP2001281080A JP2003090433A JP 2003090433 A JP2003090433 A JP 2003090433A JP 2001281080 A JP2001281080 A JP 2001281080A JP 2001281080 A JP2001281080 A JP 2001281080A JP 2003090433 A JP2003090433 A JP 2003090433A
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gasket
manhole
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manhole cover
sealing structure
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Kazunori Ando
和則 安藤
Yoshio Takeyama
良雄 武山
Yasunori Onozuka
康典 小野塚
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Niigata Engineering Co Ltd
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
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  • Pressure Vessels And Lids Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンホール内空間にコンタミの原因となる凹
部を生じさせないとともに、マンホールカバーの開閉作
業も容易にでき、かつ、マンホールカバーの軽量化を図
ることができるマンホールの密閉構造を提供する。 【解決手段】 マンホールカバー2の内面20aに、二
条の環状突起21a,21bにより、ガスケット4を挟
み込むようにして保持するガスケット保持部21を形成
する。また、ガスケット4に加圧されるマンホール形成
側の封止部Fを、ガスケット保持部21内のガスケット
4の幅より小幅の肉圧を有し、ガスケット4に臨むよう
に位置決めされる、マンホールH形成用の筒状部材10
の端部で形成する。マンホール内空間Vにコンタミを生
じさせる凹部は生じないとともに、弾性変形量の大きい
ガスケット4が使用でき、マンホールカバー2の加圧力
を小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マンホールの密
閉構造に関するものであり、詳しくは、マンホールカバ
ーをガスケットを介してマンホール周りの封止部に加圧
することにより、このマンホールを内圧に対抗しつつ密
閉状態で閉じるマンホールの密閉構造に係り、例えば、
医薬製造プラントの機器に使用して好適なマンホールの
密閉構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は圧力容器に設けられるマンホール
の従来の密閉構造の一例を示している。この構造では、
内側にマンホールHが形成される筒状部材100の一端
側をフランジ部材101の開口101aに差し込んだ状
態で、筒状部材100とフランジ部材101とを溶接部
Yによって接合しているとともに、ボルト103等を用
いて、マンホールカバーとなるカバーフランジ102
を、ガスケット104を介してフランジ部材101に圧
接することにより、マンホールHをフランジカバー10
2等により密閉するように閉じている。この場合、ガス
ケット104には、例えば、アスベスト系材料のものを
フッ素樹脂で覆ったシート状のものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のマンホール
Hの密閉構造では、筒状部材100とフランジ部材10
1との溶接接合の都合上、筒状部材100をフランジ部
材101の開口101a全体に差し込むことができず、
マンホール内空間Vに、フランジ部材101と筒状部材
100とカバーフランジ102により、外方に広がる凹
部Uを生じさせてしまう。このため、この凹部Uに液溜
まりや粉溜まりといった汚染物溜まりが生じやすく、こ
れによって、圧力容器内の物質にコンタミ(Contaminat
ion)が生じやすいという問題があった。
【0004】また、上記マンホールHの密閉構造では、
ガスケット104周りからの漏れを防止するため、カバ
ーフランジ102をフランジ部材101側に充分な力で
加圧して、ガスケット104をこれらの部材101,1
02に充分密着させる必要がある。このため、カバーフ
ランジ102をフランジ部材101側に多数のボルト1
03等を用いて充分に加圧する必要が生じるとともに、
強度上フランジ部材101やカバーフランジ102の肉
厚も厚くする必要があった。
【0005】したがって、上記マンホールHの密閉構造
では、カバーフランジ102等の重量が大きくなって、
例えばヒンジを用いてカバーフランジ102を筒状部材
100側に取り付けている場合に、カバーフランジ10
2の開閉用に、バネバランサー(バネ力でカバーフラン
ジ102の重さを軽減するもの)のような開閉補助器具
が必要になるとともに、カバーフランジ102の開閉時
に、多数のボルト103等を操作しなければならない
分、カバーフランジ102の開閉作業も容易でないとい
う問題があった。
【0006】この発明は、以上の点に鑑み、マンホール
内空間にコンタミの原因となる凹部を生じさせないとと
もに、マンホールカバーの開閉作業も容易にでき、か
つ、マンホールカバーの軽量化も図ることができるマン
ホールの密閉構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、マンホールカバーをガスケットを介してマン
ホール周りの封止部に加圧することにより、マンホール
を内圧に対抗しつつ密閉状態で閉じるマンホールの密閉
構造であって、マンホールカバーの内面に、二条の環状
突起により、ガスケットを挟み込むようにして保持する
ガスケット保持部を形成するとともに、ガスケットにゴ
ム状弾性を有するものを使用し、かつ、封止部を、ガス
ケット保持部内のガスケットの幅より小幅の肉厚を有
し、このガスケットに臨むように位置決めされる、マン
ホール形成用の筒状部材の端部で形成したことである。
【0008】この発明では、マンホールをマンホールカ
バー等で閉じた状態では、マンホール形成用の筒状部材
の端部が、マンホールカバー側のガスケットに突き当て
られているとともに、ガスケット保持部の内方側の環状
突起とガスケットの一部とが筒状部材の内面側より内方
に突出するようになるため、マンホール内空間に汚染物
溜まりを生じさせる凹部ができてしまうことはない。こ
の場合、筒状部材の端部がガスケット側に押されて、こ
のガスケットに食い込むように加圧されるので、マンホ
ールは、マンホールカバーによって、充分に密閉され
る。
【0009】また、この発明では、ガスケット保持部に
よりガスケットを両側から挟み込むように保持している
ので、ガスケットに、弾性係数が小さくかつ弾性変形量
の大きいゴム状弾性を有するものを使用しても、このガ
スケットがマンホールカバーの内面に沿って変形したり
逃げるのを防止でき、このようなガスケットも容易に使
用できる。このため、この発明では、ガスケットにゴム
状弾性を有するものを用いることにより、比較的小さな
力で、封止部(筒状部材の端部)をガスケットに食い込
むように加圧でき、このことにより、マンホールをマン
ホールカバー等によって密閉することができる。この場
合、封止部のガスケット内への移動によって、ガスケッ
トの一部が封止部側に逃げるように変形するため、封止
部はますます、ガスケット内に食い込み、シール効果を
増加させる。
【0010】したがって、この発明では、従来の構造の
ものに比べて、マンホールカバーに対する加圧力を減少
できる分、例えば、締め付け用のボルト本数を減少でき
るとともに、マンホールカバーの肉厚も薄くでき、マン
ホールの開閉操作の容易化やマンホールカバーの軽量化
を図ることができる。
【0011】なお、二条の環状突起は、マンホールカバ
ーの補強材としての機能も有するため、その分マンホー
ルカバーの肉厚を薄くできる。
【0012】この発明の請求項2記載の発明は、請求項
1記載の発明の場合において、ガスケット保持部の外側
の環状突起に、ガスケット取り外し用の切欠部を形成し
ているとともに、ガスケットの角部に、切欠部から差し
込まれた取り外し具の一端を引っかける切り落し部を形
成していることである。
【0013】この発明によれば、マンホールカバー側か
らガスケットを取り外すには、ガスケット保持部外側の
環状突起切欠部から、例えば、ドライバーのような取り
外し具の先端部を差し込み、この先端部をガスケットの
切り落とし部に引っ掛けて、このガスケットをガスケッ
ト保持部から取り出せばよく、ガスケット保持部からの
ガスケットの取り外し作業の容易化を達成できる。
【0014】この発明の請求項3記載の発明は、請求項
1又は2記載の発明の場合において、ガスケットが、幅
及び厚さが10mm以上で、断面が略四角形状をしたも
のである。
【0015】この発明によれば、弾性変形量を充分に確
保できるため、ガスケットに切断等の破壊が生じにくい
とともに、破壊が生じても、これがガスケット全体に達
しにくく、複数回のマンホールカバーの開閉に対して、
このガスケットを繰り返して使用することができる。こ
のため、メンテナンス作業の容易化やメンテナンスコス
トの低減を達成できる。
【0016】この発明の請求項4記載の発明は、請求項
1乃至3の何れかに記載の発明の場合において、ガスケ
ットが、少なくともマンホール内空間側の物質と接触す
る可能性のある部分を、フッ素樹脂により覆ったシリコ
ーンゴムにより形成されていることである。
【0017】この発明によれば、ガスケットに充分なる
ゴム状弾性を与えることができるとともに、ガスケット
に腐食や変質等が生じるのを有効に防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。図1はこの発明の一実施の形
態に係るマンホールの密閉構造を示している。
【0019】このマンホールHの密閉構造Kは、医薬プ
ラント用の圧力容器(設計圧力0.19MPaG、設計
温度150度C)に用いられるものであり、図1で示さ
れるように、圧力容器本体Pの上部側の開口部P1周り
に取り付けられるマンホール台座1と、マンホール台座
1中のマンホールHを覆うマンホールカバー2と、マン
ホールカバー2をマンホール台座1に回動自在に取り付
けるヒンジ部3と、マンホールカバー2をマンホール台
座1に密着させるガスケット4と、ガスケット4を介し
てマンホールカバー2をマンホール台座1に加圧させる
8セットの締付具5と、圧力容器本体P内を見るため
に、マンホールカバー2に取り付けられる覗窓ユニット
6とから構成されている。
【0020】なお、上記構成中の各部材間の接合は、他
の説明がない限り溶接によってなされているものとす
る。また、上記構成中の各部材(ガスケットを除く)
は、他の説明がない限り、ステンレス材(例えばSUS
304)にて形成されているものとする。
【0021】マンホール台座1は、図1で示されるよう
に、内部にマンホールHを形成する円筒状の筒状部材1
0の外周面に、一対の支持板11a,11aからなる締
付具5用の支持部11を、周方向に同一間隔で8つ取り
付けたものである。筒状部材10は、ステンレス製のパ
イプ(SUS304TP)で形成されており、図3で示
されるように、下端部が圧力容器本体Pの開口部P1周
りに溶接接合されて、この圧力容器本体Pに取り付けら
れるとともに、上端部がマンホールカバー2側のガスケ
ット4に臨むように位置決めされ、ガスケット4側に加
圧される封止部Fを形成している。支持部11は、2枚
の対向する支持板11a,11aが上下方向と鉛直方向
に位置決めされた状態で筒状部材10に取り付けられて
おり、これらの支持板11a,11aの互いに対向する
位置に、締付具5用の支持孔Q(図3参照)が形成され
ている。
【0022】ここで、マンホールHのサイズを示す筒状
部材10の内径寸法dは445.2mmであり、筒状部
材10の肉厚tと高さhとはそれぞれ、6mm、80m
m(いずれも図3参照)である。なお、封止部Fとなる
筒状部材10の上端部の角部には、半径0.5mmの面
取りがなされている。
【0023】マンホールカバー2は、図2及び図3で示
されるように、円板状のカバー板20の内面20aにガ
スケット保持部21を取り付け、カバー板20の外面2
0bに締付具5用の8つの加圧板22と開閉把手23と
を取り付けたものである。ガスケット保持部21は、中
心位置がマンホール台座1の封止部Fの位置にくるよう
に設けられるものであり、カバー板20の内面20a側
外縁部に沿って、互いに平行な二条の環状突起21a,
21bを、垂直に起立させた状態で溶接接合することに
より形成される。この場合、外側の環状突起21a(例
えば高さh1=20mm)は内側の環状突起21b(例
えば高さh2=15mm)より高く形成されているとと
もに、外側の環状突起21aの対向する2ヶ所の位置に
は、ガスケット4取り外し用の切欠部Cが形成されてい
る。なお、環状突起21a,21b間の距離は、ガスケ
ット4の幅(後述)と略同サイズとなっている。
【0024】加圧板22は、カバー板20の外面20b
の外周部に、等間隔で取り付けられ、カバー板20から
突出する部分に、締付具5用の差し込み溝22aが形成
されている。また、開閉把手23は、カバー板20のヒ
ンジ部3と対向する側にある一対の加圧板22間に取り
付けられている。
【0025】なお、カバー板20は、例えば外径467
mm、厚さ10mmの大きさを有しており、環状突起2
1a,21bは、例えば2mmの厚さを有している。ま
た、加圧板22は、例えば幅50mm、長さ80mm、
厚さ12mmの大きさを有している。
【0026】ヒンジ部3は、図3で示されるように、マ
ンホールカバー2のカバー板20に取り付けられる回動
部30と、マンホール台座1の筒状部材10の外周部に
取り付けられる支持部31と、回動部30を支持部31
に対して回動させる支持ピン32とから構成されてい
る。回動部30は、一端部がカバー板20の外面20b
(開閉把手23の位置と対向する側)に取り付けられた
L形板30aの、屈曲後の内面(他端部内)にパイプ部
材30bを取り付けたものである。支持部31は、スト
ッパー部材31bで連結された平行な一対の支持板31
a,31aを筒状部材10の外周部に取り付けたもので
ある。
【0027】この場合、支持板31a,31aは両者間
の距離が回動部30のL形板30aの幅よりやや大きく
なるよう位置決めされているとともに、一対の支持板3
1a,31aには、マンホールカバー2の加圧方向に向
かう支持ピン32差し込み用の長孔Eが形成されてい
る。また、ストッパー部材31bは、マンホールカバー
2が支持ピン32を中心に回動した場合に、L形板30
aの他端部に係合して、マンホールカバー2の開き角度
を一定にするためのものである。
【0028】支持ピン32は、支持部31の長孔Eと回
動部30のパイプ部材30bの孔に差し込まれるととも
に、差し込み後、折り曲げ等の抜け落ちを防止処理がな
される。
【0029】ガスケット4は、図5で示されるように、
シリコーンゴム部材(シリコンゴム部材)40の外面の
一部、すなわち、圧力容器本体P内の物質と接する虞れ
のある部分である内側面、上面及び下面部分を、加硫接
着により、PTFEのようなフッソ樹脂のシート41
(例えば、厚さ0.3mm)で覆ったもので、全体とし
てゴム状弾性を有するものである。このガスケット4
は、幅wと厚さjとが15mmの、断面が略正方形状の
ものであるが、マンホールカバー2の外側の環状突起2
1aとカバー板20とに接する部分の角部には、例えば
一辺3mmの3角形状の切り落し部4aが形成されてい
る。なお、この切り落し部4aはガスケット4の取り外
し時の引っ掛け部の役割を果たす。
【0030】締付具5は、図3で示されるように、一端
に支持孔50aを有するM12サイズの締付ボルト50
と、マンホール台座1の支持部11の支持孔Qと締付ボ
ルト50の支持孔50aとに差し込まれ、締付ボルト5
0の一端側を支持部11側に回動自在に支持させるピン
部材51と、回動してマンホールカバー2の加圧板22
の差し込み溝22a内に位置決めされた締付ボルト50
にねじ込まれて、マンホールカバー2をガスケット4を
介してマンホール台座1側に加圧するアイナット52
と、アイナット52と加圧板22間に使用されるワッシ
ャー53とから構成されている。なお、ピン部材51に
は各支持孔Q,50aに差し込まれた後、抜け落ち防止
処理が施される。
【0031】覗窓ユニット6は、図4で示されるよう
に、マンホールカバー2のカバー板20中に設けられた
開口20c周りに取り付けられる覗窓座60と、覗窓座
60上に重ねられる覗窓押え61と、覗窓座60と覗窓
押え61との間に一対のガスケット63,64を介して
挟み付けられる耐熱性のガラス板62と、覗窓押え61
を覗窓座60側に加圧する8セットのスタットボルト6
5及びナット66とから構成されている。覗窓座60、
覗窓押え61、ガスケット63,64には、例えば直径
100mmの覗き孔60a,61a,63a,64aが
形成されている。また、覗窓座60と覗窓押え61とに
は、互いに対向する面に、ガスケット63,64とガラ
ス板62の一部が嵌め込まれる溝部60b,61bが形
成されているとともに、覗窓座60にはスタットボルト
65用のねじ孔60cが形成され、覗窓押え61には、
スタットボルト65用の差し込み孔61cが形成されて
いる。なお、覗窓座60と覗窓押え61の外径と厚さ
は、例えば210mm、18mmとなっている。
【0032】つぎに、マンホールカバー2の開閉手順
と、このマンホールHの密閉構造Kの作用効果について
説明する。
【0033】マンホールカバー2を開けるには、締付ボ
ルト50からアイナット52及びワッシャー53を外
し、締付ボルト50を支持孔50aを中心にして、図6
で示される状態から下向きに回動させ、図1で示される
ように、この締付ボルト50をマンホールカバー2の加
圧板22から移動させる。つづいて、開閉把手23をマ
ンホール台座1側から引き離すように持ち上げて、マン
ホールカバー2をヒンジ部3を中心に一定角度だけ回動
させると、ヒンジ部3のL形板30aの他端部がストッ
パー部材31bに当接して、マンホールカバー2は回動
を停止し、マンホール台座1側のマンホールHが開放さ
れる。
【0034】また、マンホールカバー2を閉じるには、
上記と逆の動作をして、マンホールカバー2でマンホー
ル台座1を覆った後、締付ボルト50を加圧板22の差
し込み溝22aの位置まで回動させ、この締付ボルト5
0にワッシャー53を介してアイナット52を締め付け
ていけばよい。このことにより、締付ボルト50がピン
部材51を介して、マンホールカバー2をマンホール台
座1側に加圧するため、マンホール台座1の筒状部材1
0の端部(封止部F)がガスケット保持部21内のガス
ケット4に食い込むように加圧され、マンホールHはマ
ンホールカバー2によって密閉される。なお、マンホー
ルカバー2がマンホール台座1側に移動する場合、ヒン
ジ部3の支持ピン32も長孔Eに沿って移動するため、
マンホールカバー2の移動をヒンジ部3が妨害すること
はない。
【0035】ここで、マンホールHがマンホールカバー
2によって密閉された場合には、図6で示されるよう
に、マンホール内空間Vは、マンホール台座1の筒状部
材10内面と、筒状部材10より内方に突出する、ガス
ケット4の一部及びガスケット保持部21の内側の環状
突起21aの外面と、マンホールカバー2のカバー板2
0の内面20aとにより形成され、マンホール内空間V
に凹部(凹状のへこみ)が形成されることはない。この
ため、マンホール内空間Vに液溜りや粉溜まりのような
汚染物溜りが形成されることはなく、圧力容器本体P内
の物質にコンタミが生じることはない。
【0036】また、ガスケット4がマンホール内空間V
中の物質と接触する可能性がある部分は、シリコーンゴ
ム部材40が露出しないように、このシリコーンゴム部
材40の表面を、化学的に不活性なフッソ樹脂シート4
1で覆っているので、ガスケット4に、圧力容器本体P
内の物質に起因して、腐蝕が生じたり、変質が生じてし
まうことはない。
【0037】一方、複数回マンホールカバー2の開閉を
繰り返し、ガスケット4を交換する必要が生じた場合
に、マンホールカバー2側からガスケット4を取り外す
には、図7で示されるように、ガスケット保持部21の
外側の環状突起21aの切欠部Cから、例えば、ドライ
バーのような取り外し具Gの先端部G1を差し込み、こ
の先端部G1をガスケット4の切り落とし部4aに引っ
掛けて、このガスケット4をガスケット保持部21から
取り出せばよい。なお、環状突起21aには、切欠部C
が対向するように2ヶ所設けられているので、ガスケッ
ト保持部21からのガスケット4の取り出しも容易であ
る。
【0038】つぎに、ガスケット保持部21内のガスケ
ット4に、封止部F(筒状部材10の端部)を加圧する
ことによる作用効果について説明する。
【0039】このマンホールHの密閉構造Kでは、ガス
ケット保持部21が、筒状部材10側のみが開放された
状態でガスケット4を保持していて、マンホールカバー
2のカバー板20の内面20aに沿ったガスケット4の
変形や逃げを防止できるため、ガスケットに、ガスケッ
ト4のような、弾性係数が小さくかつ弾性変形量の大き
いゴム状弾性を有するものを容易に使用することができ
る。また、ガスケット4に加圧される封止部F(筒状部
材10の端部)は、ガスケット4の幅より小幅の肉厚を
有していて、これがガスケット4に加圧されると、ガス
ケット4内に食い込むように移動して、シール効果を発
揮する。この場合、ガスケット4がゴム状弾性を有して
いるため、封止部Fは比較的小さな加圧力でガスケット
4内に食い込むように移動するとともに、この移動によ
って、ガスケット4の一部が封止部F側に逃げるため、
封止部Fはますます、ガスケット4内に食い込み、シー
ル効果を増加させる。
【0040】したがって、このマンホールHの密閉構造
Kでは、封止部Fを比較的小さな力でガスケット4に加
圧するだけで、封止部Fをガスケット4に食い込ませ
て、マンホールカバー2でマンホールHを密閉すること
ができる。例えば、この密閉構造Kのものと略同じ設計
条件、設計圧、マンホールサイズを有する、図8で示し
たような従来のマンホールHの密閉構造では、マンホー
ルカバーであるJIS規格5Kのカバーフランジ102
をフランジ部材101側に加圧するのに、16本の締め
付けボルトが必要であるのに対し、本実施の形態の密閉
構造Kでは、8本の締付ボルト50があればよい。また
加圧力の軽減に伴い、マンホールカバー2(カバー板2
0)の板厚も薄くでき、従来のマンホールカバー(カバ
ーフランジ102)の重量が55Kgとなるのに対し、
この実施の形態では、マンホールカバー2の重量を12
Kg程度に抑えることができる。
【0041】このため、このマンホールHの密閉構造K
では、従来のものに比べて、締付ボルト50の数が減少
した分だけ、マンホールカバー2の開閉作業の容易化と
少部品化を図ることができるとともに、マンホールカバ
ー2の軽量化に伴い、バネバランサーのような部品が不
要となり、その分更に、低コスト化、軽量化、少部品化
を図ることができる。
【0042】なお、二条の環状突起21a,21bから
なるガスケット保持部21は、マンホールカバー2のカ
バー板20に溶接によって取り付けられ、このカバー板
20を補強する役割を有するため、その分、カバー板2
0の厚さを薄くすることができる。また、ガスケット保
持部21の外側の環状突起21aは、高さがガスケット
4の高さより充分に高いため、このガスケット4が外部
の異物に接触したり、ガスケット4上に塵埃等が積るの
を有効に防止できる。
【0043】また、このマンホールHの密閉構造Kで
は、ガスケット保持部21の外側の環状突起21aに、
ガスケット4取り外し用の切欠部Cを形成しているとと
もに、ガスケット4の角部に、切欠部Cから差し込まれ
た取り外し具の一端を引っかける切り落し部4aを形成
しているので、ガスケット4の取り外しが容易にでき、
メンテナンス作業の容易化を達成できる。
【0044】さらに、このマンホールHの密閉構造Kで
は、ガスケット4の厚さ(この実施の形態では15m
m)、を充分に厚くし、ガスケット4の厚さ方向の変形
量を大きくとれるようにしているとともに、ガスケット
4の幅(この実施の形態では15mm)も充分に大きく
しているので、これを複数回使用に対しても、ガスケッ
ト4の機能は失われない。すなわち、このガスケット4
は、従来のガスケット104がカバーフランジ102の
開閉毎に新しいものに取り替えなければならないのに対
し、マンホールカバー2の開閉を9回行っても再使用に
耐え得ることが報告されており、安全をみても、マンホ
ールカバー2の5回の開閉に対して、充分に再使用でき
る。したがって、このマンホールHの密閉構造Kでは、
ガスケットの取り替え回数が減少できる分、メンテナン
ス作業の容易化を図ることができる。
【0045】なお、ガスケット4は、単価が従来のガス
ケット104に比べて高いものの、従来のものに比べて
取り替え回数が減少できるので、結果として、ガスケッ
ト4自体でもコストの低減を図ることができる。
【0046】ここで、例えば、複数回再使用できるガス
ケット4の最小寸法を算出するには、設計圧、設計温度
等を変えた、ガスケット4のサイズ毎の細かな実験が必
要となる。しかし、この実施の形態のもののように、設
計温度や設計圧力が比較的小さなものでは、例えば、幅
及び厚さが10mm以上で、断面が略四角形のものであ
れば、弾性変形量が充分に確保でき、ガスケット4に切
断等の破壊が生じにくいとともに、破壊が生じても、こ
れがガスケット4全体に達しにくく、複数回のマンホー
ルカバー2の開閉に対して、このガスケット4を繰り返
して使用することができる。
【0047】なお、このマンホールHの密閉構造Kは、
マンホール台座1を圧力容器本体Pの上部側だけでな
く、側部側に設けてもよいとともに、取り付け対象も、
圧力容器のほか、常圧より僅かに圧力のかかるもの、負
圧がかかるもの、大型の配管等どのようなものであって
もよい。
【0048】また、このマンホールHの密閉構造Kは、
マンホールカバー2に覗窓を設けないものであってもよ
いとともに、マンホールカバー2の開閉にヒンジを用い
ないものであってもよい。
【0049】さらに、ガスケット4には、ゴム状弾性を
有するものであれば、シリコーンゴム材の他、種々のゴ
ム材を用いることができる。
【0050】また、ガスケットに加圧される封止部F
は、肉厚があまり小さいと加圧力の集中によって、ガス
ケット4に切断等を生じさせるため、マンホール内空間
V側の圧力等との関係で、適切な肉厚を選択する必要が
ある。
【0051】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、マンホール内空間にコンタミの原因となる凹部を生
じさせることがないとともに、マンホールカバーによる
加圧力を減少できる分、締め付け用ボルト本数の減少に
よるマンホールカバーの開閉作業の容易化を達成でき、
かつ、加圧力の減少によりマンホールカバーの軽量化も
達成することができる。
【0052】この発明の請求項2記載の発明によれば、
ガスケットの取り外しが容易にでき、メンテナンス作業
の容易化を達成できる。
【0053】この発明の請求項3記載の発明によれば、
複数回のマンホールカバーの開閉に対して、このガスケ
ットを繰り返して使用することができるので、メンテナ
ンス作業の容易化やメンテナンスコストの低減を達成で
きる。
【0054】この発明の請求項4記載の発明によれば、
ガスケットに充分なるゴム状弾性を与えることができる
とともに、ガスケットに腐食や変質等が生じるのを有効
に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るマンホールの密
閉構造のマンホールカバーを開けた状態を示す斜視図で
ある。
【図2】覗窓を取り付けたマンホールカバーを上から見
た図である。
【図3】一部断面した、マンホールの密閉構造の主要部
の分解側面図である。
【図4】覗窓の分解断面図である。
【図5】ガスケットの断面図である。
【図6】マンホールカバーが閉じた状態のガスケット周
りの拡大断面図である。
【図7】ガスケットの取り外し説明図である。
【図8】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
2 マンホールカバー 4 ガスケット 4a 切り落とし部 10 筒状部材 20a 内面 21 ガスケット保持部 21a,21b 環状突起 C 切欠部 F 封止部 H マンホール K マンホールの密閉構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D047 BB13 3J040 AA01 AA11 BA04 FA05 3J046 AA08 BC04 BC15 DA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンホールカバーをガスケットを介して
    マンホール周りの封止部に加圧することにより、前記マ
    ンホールを内圧に対抗しつつ密閉状態で閉じるマンホー
    ルの密閉構造であって、 前記マンホールカバーの内面に、二条の環状突起によ
    り、前記ガスケットを挟み込むようにして保持するガス
    ケット保持部を形成するとともに、 前記ガスケットにゴム状弾性を有するものを使用し、 かつ、前記封止部を、前記ガスケット保持部内の前記ガ
    スケットの幅より小幅の肉厚を有し、このガスケットに
    臨むように位置決めされる、前記マンホール形成用の筒
    状部材の端部で形成したことを特徴とするマンホールの
    密閉構造。
  2. 【請求項2】 前記ガスケット保持部の外側の環状突起
    に、前記ガスケット取り外し用の切欠部を形成している
    とともに、前記ガスケットの角部に、前記切欠部から差
    し込まれた取り外し具の一端を引っかける切り落し部を
    形成していることを特徴とする請求項1記載のマンホー
    ルの密閉構造。
  3. 【請求項3】 前記ガスケットは、幅及び厚さが10m
    m以上で、断面が略四角形状をしたものであることを特
    徴とする請求項1又は2記載のマンホールの密閉構造。
  4. 【請求項4】 前記ガスケットは、少なくとも前記マン
    ホール内空間側の物質と接触する可能性のある部分を、
    フッ素樹脂により覆ったシリコーンゴムにより形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
    のマンホールの密閉構造。
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