JP2003089792A - 複合製炭等発電装置 - Google Patents

複合製炭等発電装置

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JP2003089792A
JP2003089792A JP2001366626A JP2001366626A JP2003089792A JP 2003089792 A JP2003089792 A JP 2003089792A JP 2001366626 A JP2001366626 A JP 2001366626A JP 2001366626 A JP2001366626 A JP 2001366626A JP 2003089792 A JP2003089792 A JP 2003089792A
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furnace
engine
gas
carbide
charcoal
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JP2001366626A
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Mitsugi Tsuchiho
貢 土保
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TSUCHIYASU SHOTEN KK
Miyagawa Koki Co Ltd
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TSUCHIYASU SHOTEN KK
Miyagawa Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間伐材等の木材、籾殻等の植物系原材料を利
用して発電をするシステムの多機能化と実用化。 【解決手段】 植物系原材料の炭化あるいはガス化と乾
留を同時に行い炭化物と可燃性ガスを生成する炉1を有
する製炭部Aと、炉1で生成された可燃性ガスを機関25
で燃焼させて発電機2を駆動させる発電部Bと、炉1で
生成された炭化物(炭)を燃料とする燃焼装置3を装備
した炭化物使用部Cと、炉1で生成された炭化物を製品
化する炭化物加工部Dを選択的に併合した複合製炭等発
電装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製炭機(炭焼き
機)で木材や籾殻等の植物系原材料を乾留などして炭を
製造する際に発生する可燃性ガスと、生成された炭(炭
化物)とを共に有効利用する複合製炭等発電装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】木質廃材や間伐材、小径木、籾殻等の植
物系原材料を高温加熱して炭化させる乾留工程などで発
生する煙から生成される木酢液は土壌消毒剤、脱臭剤、
医薬原料等の多分野に利用され、また、乾留後に得られ
る炭も燃料、農林畜産用品、工業用品等の多分野に利用
されている。また、木質廃材や間伐材から炭を製造する
ことで、資源の有効利用が図られ、ひいては山林の樹木
の健全な成長に資することになる。このようなことから
木質廃材や間伐材等、籾殻等の植物系原材料から炭を生
成することが行われつつある。
【0003】また、木屑を燃料とするボイラーで蒸気を
発生させ、その蒸気を利用した蒸気タービンで発電機を
駆動することも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記製炭機は、固定式
の炭焼き機(炭焼き窯)に比べ高効率に炭が製造できる
が、炭の製造過程で発生する可燃性ガスや熱は大気中に
放出している。つまり、既存の製炭機や固定式炭焼き機
は、炭を製造することを主目的に設計され、使用されて
いるもので、炭の製造過程で必然的に発生する可燃性ガ
スの再利用のことは考慮されていない。
【0005】本発明は、製炭機で生成される炭、可燃性
ガスを有効利用した多機能な複合製炭等発電装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の複合製炭等発電装置は、植物系原材料を熱分解して炭
化物と可燃性ガスを生成する炉1を有する製炭部Aと、
可燃性ガスを燃料として用いる機関25と前記機関25によ
って駆動される発電機2とを有する発電部Bと、前記炉
1で生成された炭化物を燃料として用いる燃焼装置を有
する炭化物使用部Cとを備えたことを特徴とする。
【0007】本発明の請求項2に記載の複合製炭等発電
装置は、植物系原材料を熱分解して炭化物と可燃性ガス
を生成する炉1を有する製炭部Aと、可燃性ガスを燃料
として用いる機関25と前記機関25によって駆動される発
電機とを有する発電部Bと、前記炉1で生成された炭化
物を製品化する炭化物加工部Dとを備えたことを特徴と
する。
【0008】本発明の請求項3に記載の複合製炭等発電
装置は、植物系原材料を熱分解して炭化物と可燃性ガス
を生成する炉1を有する製炭部Aと、可燃性ガスを燃料
として用いる機関25と前記機関25によって駆動される発
電機とを有する発電部Bと、前記炉1で生成された炭化
物を燃料として用いる燃焼装置を有する炭化物使用部C
と、前記炉1で生成された炭化物を製品化する炭化物加
工部Dとを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項1または3の発明のように製炭部A
と発電部Bと炭化物使用部Cを併合させることにより、
製炭部Aで生成された炭化物(炭)と可燃性ガスをいず
れも有効に利用することができる。炭化物使用部Cに燃
焼装置3と蒸気タービン5を備えた場合、蒸気タービン
5の出力を発電機の駆動に利用できるため、発電部Bの
発電能力を増大させることが容易になり、木材等の植物
系原材料を使用したガス発電設備の能力増大、実用化を
容易にし、その普及を一段と高める効果がある。また、
製炭部Aと発電部Bと炭化物使用部Cのそれぞれ機能の
異なる3設備が小設置スペースで併合可能となり、多機
能な複合製炭等発電装置の小型軽量化が容易となる。
【0010】請求項2または3の発明のように製炭部A
と発電部Bと炭化物加工部Dを併合させることにより、
製炭部Aで生成された炭化物を直接的に炭化物加工部D
に供給することができるため、炭化物の取扱いが便利に
なり、製炭と炭化物加工の両機能を有する設備の小型軽
量化が可能となる。
【0011】ここで、発電部Bにおける機関25は、流体
エネルギを連続的に機械的動力に変換して発電機2を駆
動するもので、代表例としてガスエンジンが挙げられ
る。機関25の燃料となる可燃性ガスとしては、LPG
(液化石油ガス),LNG(液化天然ガス),プロパン
ガス等の商用ガス(請求項6)、もしくは、炉1で発生
した可燃性ガス(請求項7)、または、両者を混合して
もよい(請求項8)。また、植物系原材料またはその炭
化物を燃料とするボイラーを設けてその排ガスを機関25
の燃料として使用することもでき、さらに、上記ガスの
1以上と併用することも可能である(請求項17)。この
ように、機関25の燃料として各種の可燃性ガスを選択的
に使用あるいは併用することによって、安定した装置の
稼動が期待できる。
【0012】前記炉1に代えて、植物系原材料の炭化ま
たはガス化を選択的に行う炭化・ガス化複合炉を設けて
もよい(請求項13)。前記複合炉は、植物系原材料の炭
化物をガス化するガス化炉として使用することもできる
(請求項14)。
【0013】また、前記炉1に代えて、植物系原材料の
炭化またはガス化を選択的に行なう炭化・ガス化複合炉
と、前記炭化・ガス化複合炉の発熱を利用して植物系原
材料またはその炭化物を乾留する乾留炉とを一体化した
炭化・ガス化・乾留複合炉を設けてもよい(請求項1
5)。さらに、前記炉1に代えて、植物系原材料の炭化
物をガス化するガス化炉と、前記ガス化炉の発熱を利用
して植物系原材料またはその炭化物を乾留する乾留炉と
を一体化したガス化・乾留複合炉を設けてもよい(請求
項16)。
【0014】安定した機関25の出力を得るため、空燃比
の制御を行うのが好ましい。たとえば、機関25に供給さ
れる可燃性ガスの成分を検出するためのセンサーを設
け、前記センサーからの信号に基づいて機関25の空燃比
を調整するようにしてもよい(請求項9)。これに代え
て、あるいはこれに加えて、機関25から排出される排ガ
スの成分を検出するためのセンサーを設け、前記センサ
ーからの信号に基づいて機関25の空燃比を調整すること
もできる(請求項10)。さらに、過給機を設けて機関25
に対する給気量を増大させることにより、機関25の出力
を増大させることができる(請求項11)。
【0015】炭化物使用部Cとしては、たとえば、製炭
部Aで生成された炭化物(炭)を燃料とするボイラー等
の燃焼装置3を熱源とした乾燥機4や、ボイラー等の燃
焼装置3で発生した蒸気を利用する蒸気タービン5が該
当する。この蒸気タービン5を発電機の駆動に利用する
ことで発電能力が増大する。
【0016】また、炭化物加工部Dは、土壌改良材や、
床下調湿材等の建材の原材料となる活性炭等を製造する
設備で、この炭化物加工部Dを製炭部Aと発電部Bに併
合させることで、製炭部Aで生成された炭化物を直接的
に炭化物加工部Dに供給することができ、炭化物の取扱
いが便利になり、製炭と炭化物加工の両機能を有する設
備全体の小型軽量化が容易となる。上述のような炭化物
使用部Cと炭化物加工部Dを共に製炭部Aと発電部Bに
併合させると、設備全体の多機能化、省スペース化の面
で有利である。
【0017】本発明の請求項4に記載の複合製炭等発電
装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の複合製炭等発
電装置において、前記炉1で生成された炭化物を取り出
して一時的に貯留するための貯炭庫6と、炉1で生成さ
れた可燃性ガスを一時的に貯留するためのガスタンク7
を備えたことを特徴とする。このように、炉1で生成さ
れた炭化物と可燃性ガスを貯炭庫6とガスタンク7に一
時的に貯留させることで、炭化物と可燃性ガスの生産過
剰時の取扱いが便利になり、炭化物使用部Cや炭化物加
工部Dと他設備との併合がし易くなる。
【0018】本発明の請求項5に記載の複合製炭等発電
装置は、請求項3に記載の複合製炭等発電装置におい
て、前記発電部Bと炭化物使用部Cと炭化物加工部D
を、各部間で電力と動力の相互利用が可能なように電気
的機械的に連係させたことを特徴とする。この場合の炭
化物使用部Cは上述の乾燥機4等であり、これを発電部
Bや炭化物加工部Dと電気的機械的に連係させること
で、各部間で電力と動力の受給が行われ、各部の効率改
善、構成要素の共通化に伴う構成部品点数の削減、装置
の小型化が実現し、設備費のコストダウンを図ることが
できる。
【0019】前記炉1で生成した可燃性ガスの清浄化お
よび/または冷却の過程で酢液やタール分が凝縮する。
これらは常法に従って可燃性ガスから分離抽出される
が、タールを前記炉1で植物系原材料の代替物として使
用することもできる(請求項12)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
の形態を説明する。
【0021】本発明の複合製炭等発電装置の一つの実施
の形態は、図1(a)(b)に示されるように、木材や
籾殻等の植物系原材料から炭化物を製造する製炭部A
と、製炭部Aの炉1で生成された可燃性ガスを燃料とし
て用いる機関25により発電機2を駆動させて電力を発生
させる発電部Bと、炉1で生成された炭化物を燃料とす
るボイラーその他の燃焼装置3を有する炭化物使用部C
を併合させて構成されている。
【0022】製炭部Aの炉1は、植物系原材料から炭と
可燃性ガスを生成できるものであれば既存の各種の炭焼
き機を利用することも可能である。ここでは竪型の炉の
場合を例示してあり、上部の蓋11を開いてホッパー12か
ら植物系原材料が投入される。植物系原材料が炉1内で
乾留あるいは乾留に近い状態にされ、この時に一酸化炭
素や水素、メタン等の可燃性ガスが発生し、乾留などの
工程が終了すると炭化物が生成されて残る。このような
植物系原材料の乾留による可燃性ガスと炭化物の生成の
メカニズムは周知のとおりである。なお、図1に示され
る炉1は、炉内の下部から可燃性ガスを取り出す下向通
風炉であるが、上向通風炉などであってもよい。この炉
1の近くに炭化物を収容する貯炭庫6が併設される。
【0023】炉1で生成された可燃性ガスは発電部Bの
たとえばガス冷却器21、ガス清浄器22、ガス混合器24を
介して機関25に燃料として送られ、機関25により機械的
動力に変換され発電機2が駆動される。ガス冷却器21は
可燃性ガスからタールなど異物を排除するガスフィルタ
ーで、図1では2台を直列に配置して構成したものが示
されるが、1台だけでもよい。ガス清浄器22は冷却され
た可燃性ガスを清浄にするもので、図1ではサイクロン
式の場合を例示してある。ガス冷却器21、ガス清浄器22
を経た可燃性ガスはバルブ23を介してガス混合器24に送
られ、ガス混合器24で清浄な空気と所定の割合で混合さ
れて機関25に送られる。
【0024】周知のとおり、炉1で生成したガスの清浄
化および冷却の過程で酢液やタール分が凝縮するが、こ
れらは常法により、可燃性ガスから分離抽出することが
できる。かかるタール分は、脱水あるいは乾燥させた上
で、植物系原材料の代替物として使用することも可能で
ある。
【0025】また、ガス清浄器22とガス混合器24の間の
バルブ23にガスタンクつまりリザーバ7が連結される。
バルブ23は三方向弁で、機関25の停止時にバルブ23がガ
スタンク7側に切り替わって、ガス冷却器22からの可燃
性ガスがガスタンク7に貯留される。このようなガスタ
ンク7は、可燃性ガス生成流路の一部に設置されること
でガス生成流路のバッファとして作用し、ガス生成を円
滑で安全なものにする。また、炉1の稼働が停止した場
合でも、ガスタンク7内の可燃性ガスが機関25に供給さ
れて発電機2の連続駆動が行われ、これにより途切れな
い連続した発電が実現し、設備全体の稼動率が上がる。
【0026】炉1で生成した可燃性ガスは単独で機関25
の燃料として使用するほか、商用ガスと混合してもよ
い。混合すなわち商用ガスとブレンドして用いることに
より、カロリー不足を補うことができ、したがって、機
関25の出力を高めることが可能である。また、可燃性ガ
スがない場合でも、商用ガスによる機関25の駆動が可能
で、これにより、設備の稼働率が高まる。
【0027】発電機2は交流発電機または直流発電機で
あり、ここで発電された電力は工場や家庭の負荷26に給
電される。また、発電機2で発電された電力は、必要に
応じて切換スイッチ27を介してバッテリー28に充電され
る。
【0028】図1(b)は炭化物使用部Cの一例を示
し、燃焼装置3により貯炭庫6からの炭化物(炭)を燃
焼させて蒸気を発生させ、この蒸気を木材乾燥機4に送
るようにしたものである。木材乾燥機4に加えて、ある
いは木材乾燥機4に代えて、燃焼装置3で発生した蒸気
を利用する蒸気タービン5を設置してもよく、その蒸気
タービン5の出力は発電機駆動に利用することができ
る。また、燃焼装置3としてボイラーを使用する場合、
発生した蒸気を工場や家庭等の暖房に利用することも可
能である。このボイラーは、製炭部Aで生成され貯炭庫
6に収容されている炭化物を燃料とするため、木屑など
を燃料とする場合に比べて燃焼効率が良くなり、稼働コ
ストの低減が可能となる。炭化物が木炭である場合には
所謂木炭焚きボイラーとなる。木屑を燃料とする場合よ
りも発生熱量が高いことから効率が高く、全体として小
型でコンパクトなボイラー構成が実現する。
【0029】図1(b)に示される炭化物使用部Cとし
ては、既存のボイラー設備をそのまま適用できるが、貯
炭庫6を介して製炭部Aと併合することで、設備全体が
小型軽量化され、設置スペースの縮小が可能となる。こ
のような両設備の併合に使用される貯炭庫6は単数でも
よいが、複数を移動容易に設置することが両設備の運用
を容易にする上で望ましい。
【0030】本発明のもう一つの実施の形態として、図
1(a)の製炭部Aと発電部Bに、図1(c)に示され
る炭化物加工部Dを併合させることができる。炭化物加
工部Dは、貯炭庫6から取り出した炭化物を土壌改良材
や活性炭等の製品に製造する設備で、これも既存の加工
設備を適用できるが、貯炭庫6を介して製炭部Aに併合
させることで、設備全体が小型軽量化され、設置スペー
スの縮小が容易となる。また、炭化物加工部Dの各種の
構成要素と発電部Bを電気的機械的に連係させて設備相
互間で電力や動力の授受を行わせると、発電部Bの発電
能力の増大化が容易となり、炭化物加工部Dの各構成要
素の稼働が容易となる。
【0031】本発明の他の実施の形態として、図1
(a)(b)(c)に示される各設備A〜Dを併合させ
ることもできる。この実施の形態における各設備A〜D
は、上で既に説明した機能と相互間の作用効果を有して
おり、その詳細については説明を省略する。
【0032】上述の各実施の形態では、製炭部Aを構成
する炉1は、蓋11(もしくは別途吸気口を設ける場合
はその吸気口)および排気口の開閉を調整して空気を遮
断または空気が不足した状態で内部の植物系原材料を熱
分解して炭化物と可燃性ガスを発生させるものである
が、別の実施の形態として、空気の量を調整しながら植
物系原材料を燃焼させ続け、炭の製造を目的にすること
なく専ら可燃性ガスを発生させるようにすることもでき
る。
【0033】たとえば炉1の吸・排気口の開度を調整可
能とすることによって、炉内の空気量を任意に変更・調
節できる。その結果、炉1が炭化炉兼ガス化炉として構
成され、炭化またはガス化を選択的に行うことができ
る。すなわち、同じ炉1によって、たとえば木屑を乾留
などして木炭と可燃性ガスや木酢液を得る(炭化炉)ば
かりでなく、木屑や木炭をガス化して可燃性ガスを得る
(ガス化炉)ことも可能となる。したがって、たとえば
木炭については需要が季節的に変動することが考えられ
るところ、かかる需要動向に応じて炭化とガス化を選択
することにより当該設備の効率的な稼動が実現する。ま
た、木屑その他の木質系廃棄物から熱、ガス、炭を回収
することで、廃棄物の処理と資源の有効利用に資するこ
ととなる。
【0034】炭化・ガス化複合炉の具体的な稼動態様を
例示するならば次のとおりである。
【0035】まず、炭化とガス化の選択式の例を挙げる
と、炭化を主目的にした場合、図2(a)に示すよう
に、木屑などを炉内に投入し自燃させ、ガス化反応を起
こさせる。この場合、空気の供給を調整しながら最終的
には空気供給を止め、残留物として木炭を残すことがで
きる。
【0036】ガス化を主目的にした場合、木屑などを炉
内に投入し自燃させ、ガス化反応を起こさせて可燃性ガ
スを得る。炭化を主目的とした場合と違い、空気の供給
を止めず可燃性ガスを発生させ続けることが可能とな
る。空気だけを供給するのではなくガス化剤として水蒸
気を供給すると可燃性のいわゆる水性ガス(水素分が多
いガス)が発生する。木屑などを連続投入することが可
能で、残留物として灰が残る。
【0037】次に、炭化とガス化と乾留の複合が挙げら
れる。図2(b)に示すように、炭化・ガス化複合炉の
たとえば上部に乾留用レトルトが内包されている。ガス
化炉内に木屑などを投入し、自燃させて炭化反応または
ガス化反応を起こさせ、同炉の熱で乾留用レトルトを加
熱し、木屑や木炭などを乾留する。
【0038】いずれの複合炉においても、発生する可燃
性ガスは図1の21〜25の機器を経て機関25の燃料として
用いることができる。また、生成される炭化物は図1の
炭化物使用部Cおよび炭化物加工部Dで用いることがで
きる。
【0039】さらに他の実施の形態として、機関に供給
する燃料として、炉1で生成した可燃性ガスと商用ガス
と併用することも可能である。たとえば、発生させた可
燃性ガスに高カロリーの商用ガスをブレンドすることも
できる。これにより、燃料のカロリーが高まるため機関
の出力アップを図ることができる。可燃性ガスの発生お
よびリザーブがない場合でも、商用ガスにより機関を駆
動するようにすれば装置の稼働率が高まる。
【0040】また、ボイラー排ガスの燃料ガス化も可能
である。このときのボイラーの位置付けは、炉1の代
替、炉1とボイラーの組合せ、の二通りとなる。すなわ
ち、木炭あるいは木焚ボイラーの排ガスにも可燃性ガス
が含まれているため、その成分・濃度により、同排ガス
も同様の工程を経て機関の燃料とすることができる。
【0041】炉1で生成する可燃性ガスは炉内の温度、
植物系原材料あるいは炭化物の種類などによって成分・
濃度が異なり、また、時系列的にも変化する。さらに、
商用ガスと混合した場合も成分・濃度が変化する。した
がって、これらの変化をたとえばガスセンサーによって
捉え、信号に変換し、その信号に基づいて混合器の制御
を行うことにより、機関25の空燃比を最適化するのが望
ましい。そうすることによって機関25の出力が高まり、
かつ、安定した出力が得られる。さらに、機関25の排ガ
ス成分を検出するセンサーを設け、そのセンサーからの
信号に基づいて混合器24をフィードバック制御すること
により、機関の燃焼効率を最適化することも可能であ
る。また、図示は省略したが、周知の過給機を設けて可
燃性ガスを機関25に多く送り込むことにより機関25の出
力を高めることも可能である。
【0042】以下、図1における炉1の変形例を説明す
る。 1)木質材炭化炉と木炭ガス化・還元炉を併合した複合
設備機械 木質材をはじめとする多孔質の植物材を炭化し、その過
程で一酸化炭素、二酸化炭素、水素、メタン、水蒸気、
木酢・木タール成分を発生させる、木質材炭化炉1a
と、木炭をはじめとする多孔質の植物材炭化物のガス化
と同時に、前記木質材炭化炉で発生した二酸化炭素、水
蒸気を一酸化炭素、水素に還元する、木炭ガス化・還元
炉1bとを具備し、前記木炭ガス化・還元炉1bで発生
させた一酸化炭素・水素を多く含む可燃性ガスを冷却・
清浄化し、同ガスで機関を駆動する複合設備機械。
【0043】図3(a)に示すように、炉1aでは、木
質材の炭化の過程で、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、
メタン、水蒸気、木酢、木タール成分などを含んだガス
(以下、「木ガス」という。)が発生する。炉1bでは
常法に従って、木炭のガス化を行う。
【0044】炉1aで発生した木ガスのうち、可燃性成
分は炉1bで再燃焼する。木ガスのうち、不可燃成分の
二酸化炭素・水蒸気は炉1bにおいて赤熱した木炭によ
り一酸化炭素・水素に還元される。つまり、炉1bでは
ガス化反応と同時に還元反応が起こる。
【0045】炉1b内のガスの流れを制御して、二つの
反応により発生した可燃性成分を多く含むガスを取り出
し、冷却・清浄化した上で機関に供給する。機関を駆動
する前記ガスは商用ガスとブレンドして増熱することも
できる。あるいは、前記の過給機を取り付けて機関の出
力を向上させることもできる。
【0046】炉1aに木質材、炉1bに木炭を連続的に
追加投入すれば、当該複合設備機械は連続稼働が可能と
なる。
【0047】また、炉1aが連続炭化炉の場合は、炉1
bに炉1aで生産した木炭を追加投入すれば、炉1aに
追加的に連続投入する木質材だけで当該複合設備機械は
連続稼働が可能となる。
【0048】前記の他に、炉1a,1bの機能を切り替
える稼働方式がある。図3(b)に示すように、炉1a
で木質材を炭化する。木ガスは炉1bに送り込みガス化
反応と同時に還元反応を起こす。二つの反応により発生
した可燃性成分の多いガスを取り出し、冷却・清浄化す
る。炉1aでの炭化が完了したら、直ちに、炉1aの機
能(木質材炭化機能)を炉1bの機能(木炭ガス化・還
元反応機能)に切り替えると同時に、炉1bの機能を炉
1aの機能に切り替える。
【0049】炭化する木質材の供給量、または、ガス化
・還元剤の木炭の供給量を調整することにより、前記の
切り替え操作を連続すれば、当該複合設備機械は連続稼
働が可能となる。
【0050】なお、炭化炉で木質材の炭化が完了する前
に、ガス化・還元炉内の木炭が反応を起こすのに十分な
量より減ってしまった場合には、木炭の追加投入が必要
となる。
【0051】また、炭化炉の外部より熱を与える外熱式
とすることにより、炭化炉の木質材を炭化する時間の短
縮が可能である。
【0052】上記複合設備機械は次のような利点を有す
る。
【0053】従来は廃棄されていた木ガスを再利用でき
る。
【0054】木酢・木タール成分を再燃焼することで、
ガスの清浄化を容易にする。
【0055】炉に投入する木質材に塩素などが含まれて
いる場合、燃焼ガスにダイオキシンの発生が懸念される
が、木炭ガス化・還元炉における高温での反応と冷却・
清浄化によりダイオキシン発生の抑制が期待できる。
(ダイオキシンは800℃以上・2秒以上で分解されると
言われている。ダイオキシン除去剤として活性炭が利用
されている。ダイオキシンのデノボ生成は300℃付近が
最も多く見られるが、冷却・清浄化工程が同温度帯の時
間を短縮できる。) 木炭を自家生産するので、その調達費用を低減できる。
【0056】2)木質材燃焼炉と木炭ガス化・還元炉の
併合 木質材あるいは植物材を燃焼して、二酸化炭素、水蒸
気、木酢・木タール成分を生成させる、木質材燃焼炉1
cと、木炭あるいは多孔質の植物材炭化物のガス化と同
時に、前記燃焼炉1cで発生した二酸化炭素、水蒸気を
一酸化炭素、水素に還元する、木炭ガス化・還元炉1b
とを具備し、前記木炭ガス化・還元炉1bで発生させた
一酸化炭素・水素を多く含む可燃性ガスを冷却・清浄化
し、同ガスで機関を駆動する複合設備機械。
【0057】木質材の燃焼によりダイオキシンの発生が
懸念される場合には、木炭ガス化・還元炉1bにおける
高温での反応と炉1bでの発生ガスを冷却・清浄化する
工程によりダイオキシン発生が抑制される。
【0058】図4に示すように、炉1cでは、木質材の
燃焼により、二酸化炭素、水蒸気、木酢・木タール成分
などを含んだガス(以下、「燃焼ガス」という。)が発
生する。炉1bでは常法に従って、木炭のガス化を行
う。
【0059】炉1bに炉1cで発生した燃焼ガスを送り
込む。燃焼ガスのうち、可燃性成分は炉1bで再燃焼す
る。燃焼ガスのうち、不可燃成分の二酸化炭素・水蒸気
は炉1bにおいて赤熱した木炭により一酸化炭素・水素
に還元される。つまり、炉1bでガス化反応と同時に還
元反応を起こす。
【0060】炉1b内のガスの流れを制御し、二つの反
応により発生した一酸化炭素・水素を多く含む可燃性ガ
スを取り出し、冷却・清浄化した上で、機関に供給して
機関を駆動する。
【0061】機関を駆動する前記のガスは商用ガスをブ
レンドして増熱することも可能である。あるいは、過給
機を取り付けて機関の出力を向上させることもできる。
炉1c,1bを連続稼働させる場合は、それぞれの炉に
木質材と木炭を連続投入する。
【0062】上記複合設備機械は前記1)の木質材炭化
炉と木炭ガス化・還元炉を併合した複合設備機械と同様
の利点を有する。
【0063】3)木質材焚きボイラーと木炭ガス化・還
元炉の併合 木質材もしくは植物材またはその炭化物を燃焼して、高
圧の蒸気を発生させる一方、二酸化炭素、水蒸気、木酢
・木タール成分などを含んだガスが発生する木質材焚き
ボイラー1dと、木炭をはじめとする多孔質植物材の炭
化物のガス化と同時に、前記ボイラー1dで発生した二
酸化炭素、水蒸気を一酸化炭素、水素に還元する、木炭
ガス化・還元炉1bを具備し、前記木炭ガス化・還元炉
1bで発生させた一酸化炭素・水素を多く含む可燃性ガ
スを冷却・清浄化し、同ガスで機関を駆動する複合機械
設備。
【0064】木質材などの燃焼によりダイオキシンの発
生が懸念される場合には、木炭ガス化・還元炉1bにお
ける高温での反応と炉1bでの発生ガスを冷却・清浄化
する工程によりダイオキシン発生が抑制される。
【0065】図5に示すように、ボイラー1dでは、木
質材の燃焼により、二酸化炭素、水蒸気、木酢・木ター
ル成分などを含んだガス(以下、「燃焼ガス」とい
う。)が発生する。炉1bでは常法に従って木炭のガス
化を行う。
【0066】炉1bにボイラー1dで発生した燃焼ガス
を送り込む。燃焼ガスのうち、可燃性成分は炉1bで再
燃焼する。燃焼ガスのうち、不可燃成分の二酸化炭素・
水蒸気は炉1bにおいて赤熱した木炭により一酸化炭素
・水素に還元される。つまり、炉1bでガス化反応と同
時に還元反応を起こす。
【0067】炉1b内のガスの流れを制御して、二つの
反応により発生した可燃性成分の多いガス(以下、「ガ
ス化・還元ガス」という。)を取り出し、冷却・清浄化
されたガス化・還元ガスで機関を駆動する。ガス化・還
元ガスは商用ガスをブレンドして増熱することも可能で
ある。あるいは、過給機を取り付けて機関の出力を向上
させることもできる。
【0068】ボイラー1d、炉1bを連続稼働させる場
合は、それぞれに木質材と木炭を連続投入する。
【0069】上記複合設備機械は前記1)と同様の利点
を有する。
【0070】4)木質材燃焼・乾留複合炉と木炭ガス化
・還元炉の併合 木質材をはじめとする多孔質植物材を燃焼して、二酸化
炭素、水蒸気、木酢・木タール成分を発生させる、木質
材燃焼炉と、多孔質の植物材あるいは木質材を乾留する
乾留炉を合体させた木質材燃焼・乾留複合炉1eと、多
孔質の植物材の炭化物あるいは木炭のガス化と同時に、
前記二酸化炭素、水蒸気を一酸化炭素、水素に還元す
る、木炭ガス化・還元炉1bとを具備し、前記木炭ガス
化・還元炉1bで発生させた一酸化炭素・水素を多く含
む可燃性ガスを冷却・清浄化し、同ガスで機関を駆動す
る複合設備機械。
【0071】木質材あるいは多孔質の植物材の燃焼によ
りダイオキシンの発生が懸念される場合には、木炭ガス
化・還元炉1bにおける高温での反応と炉1bでの発生
ガスを冷却・清浄化する工程によりダイオキシン発生が
抑制される図6に示すように、炉1eでは、木質材の燃
焼により、二酸化炭素、水蒸気、木酢・木タール成分な
どを含んだガス(以下、「燃焼ガス」という。)が発生
する。炉1eでは、同時に、木質材の燃焼により発生す
る熱あるいはそれに加えてその他の外熱を利用して、レ
トルトなどに入れた木質材を常法により乾留する。炉1
bでは常法に従って、木炭のガス化を行う。
【0072】炉1bに炉1eで発生した燃焼ガスと乾留
ガスを送り込む。燃焼ガスのうち、可燃性成分は炉1b
で再燃焼する。燃焼ガスのうち、不可燃成分の二酸化炭
素・水蒸気は炉1bにおいて赤熱した木炭により一酸化
炭素・水素に還元される。つまり、炉1bでガス化反応
と同時に還元反応を起こす。
【0073】炉1b内のガスの流れを制御し、二つの反
応により発生した一酸化炭素・水素を多く含む可燃性ガ
スを取り出し、冷却・清浄化された前記ガスで機関を駆
動する。機関を駆動する前記のガスは商用ガスをブレン
ドして増熱することも可能である。あるいは、過給機を
取り付けて機関の出力を向上させることもできる。
【0074】炉1e,1bを連続稼働させる場合は、そ
れぞれの炉に木質材と木炭を連続投入する。
【0075】上記の複合設備機械は前記1)と同様の利
点を有する。
【0076】5)廃棄物焼却炉と木炭ガス化・還元炉の
併合 木質材を含め様々の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉1f
と、木炭あるいは多孔質の植物材炭化物のガス化と同時
に、前記焼却炉から燃焼ガスとして発生した二酸化炭
素、水蒸気を一酸化炭素、水素に還元する、木炭ガス化
・還元炉1bとを具備し、前記炉1bで発生させた一酸
化炭素・水素を多く含む可燃性ガスを冷却・清浄化し、
同ガスで機関を駆動する複合設備機械。
【0077】前記廃棄物の焼却によりダイオキシンの発
生が懸念される場合には、炉1bにおける高温での反応
と炉1bでの発生ガスを冷却・清浄化する工程によりダ
イオキシン類の発生が抑制される。
【0078】図7に示すように、炉1fでは、廃棄物の
焼却により、二酸化炭素、水蒸気、などを含んだ燃焼ガ
スが発生する。炉1bでは常法に従って、木炭のガス化
を行う。
【0079】炉1bに炉1fで発生した燃焼ガスを送り
込む。燃焼ガスのうち、可燃性成分は炉1bで再燃焼す
る。燃焼ガスのうち、不可燃成分の二酸化炭素、水蒸気
は赤熱した木炭により一酸化炭素、水素に還元される。
【0080】また、炉1bにおける、800℃以上、2秒
以上での反応によりダイオキシン類の分解が期待でき
る。つまり、炉1bでガス化反応と還元反応と同時に、
ダイオキシン類の分解反応が期待できる。
【0081】炉1b内のガスの流れを制御し、二つの反
応により発生した一酸化炭素、水素を多く含む可燃性ガ
スを取り出し、冷却・清浄化する。前記可燃性ガスを急
冷することで、ダイオキシン類のデノボ生成の抑制が期
待できる。
【0082】そして、冷却・清浄化された前記可燃性ガ
スで機関を駆動する。機関を駆動する前記のガスは、商
用ガスをブレンドして増熱することも可能である。ある
いは、過給機を取り付けて機関の出力を向上させること
もできる。
【0083】炉1f、1bを連続稼働させる場合は、そ
れぞれの炉に廃棄物と木炭を連続投入する。
【0084】上記複合設備機械は次のような利点を有す
る。
【0085】従来廃棄されていた燃焼ガスを再利用でき
る。
【0086】木酢液・木タール成分を再燃焼すること
で、ガスの清浄化を容易にする。
【0087】燃焼する木質材に塩素などが含まれている
場合、燃焼ガスにダイオキシンの発生が懸念されるが、
木炭ガス化・還元炉における高温での反応と冷却・清浄
化により、ダイオキシン発生の抑制が期待できる。(ダ
イオキシンは800℃以上2秒以上で分解される。ダイオ
キシン類の除去には活性炭の吸着性能が利用されている
が、ダイオキシン類を吸着した活性炭は、再度、高温で
熱処理する必要である。したがって、活性炭を煙道に吹
き込むための設備費に加えて、前記熱処理の工程も多額
の費用を必要とする。また、ダイオキシンの生成は300
℃程度が最も多く見られるが、冷却・清浄化工程が同温
度帯の時間を短くし、デノボ生成を抑制できる。)
【0088】6)上記の木質材炭化炉、木質材燃焼炉、
木質材焚きボイラー、木質材燃焼・乾留複合炉、廃棄物
焼却炉のうち、二以上の炉あるいはボイラーを木炭ガス
化・還元炉と組み合わせた複合設備機械も可能である。
【0089】また、木炭ガス化・還元炉の木炭を多孔質
の木質材に替えて、木質材ガス化・還元炉とすることも
可能である。この場合、木炭に比べて木質材は一般に反
応性が低いことが知られており、その反応性を高めるた
め、炉の外部から熱を与える外熱式を木質材の部分燃焼
の熱と併用することが考えられる。
【0090】以上の各実施の形態において、機関の出力
を発電に利用する代わりにコンプレッサーを駆動し、ヒ
ートポンプサイクルを構成させることも可能である。と
くに冷暖房用途の場合、一旦電気エネルギーに変換する
よりも高い効率が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は複合製炭等発電装置の製炭部と発電部
のシステムフロー図、(b)は複合製炭等発電装置の炭
化物使用部のシステムフロー図、(c)は複合製炭等発
電装置の炭化物加工部のシステムフロー図である。
【図2】(a)は炭化・ガス化複合炉の断面略図、
(b)は炭化・ガス化・乾留複合炉の断面略図である。
【図3】図1における炉の変形例を示す略図である。
【図4】図1における炉の変形例を示す略図である。
【図5】図1における炉の変形例を示す略図である。
【図6】図1における炉の変形例を示す略図である。
【図7】図1における炉の変形例を示す略図である。
【符号の説明】
A 製炭部 B 発電部 C 炭化物使用部 D 炭化物加工部 1 炉 1a 木質材炭化炉 1b 木炭ガス化・還元炉 1c 木質材燃焼炉 1d 木質材焚きボイラー 1e 木質材燃焼・乾留複合炉 1f 廃棄物焼却炉 2 発電機 3 燃焼装置(ボイラー) 4 乾燥機 5 蒸気タービン 6 貯炭庫 7 ガスタンク(リザーバ) 11 蓋 12 ホッパー 21 ガス冷却器 22 ガス清浄器 23 バルブ 24 ガス混合器 25 機関(ガスエンジン) 26 負荷 27 切換スイッチ 28 バッテリー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/06 F02D 41/14 310A 4H012 41/14 310 310J F02M 21/02 L F02M 21/02 311A 311 F23B 7/00 305 F23B 7/00 305 F02B 37/00 301Z Fターム(参考) 3G005 DA06 FA05 HA14 JA35 JA45 JB26 3G092 AA08 AA18 AB06 AB08 AC08 BA04 DB04 FA50 HB05Z HD04Z 3G093 AA16 DA11 EA04 FA04 3G301 HA11 HA22 HA27 JA17 MA01 PB02Z PD01Z 3K046 AA06 AA18 AB02 CA02 4H012 JA01 JA05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物系原材料を熱分解して炭化物と可燃
    性ガスを生成する炉を有する製炭部と、可燃性ガスを燃
    料として用いる機関と前記機関によって駆動される発電
    機とを有する発電部と、前記炉で生成された炭化物を燃
    料として用いる燃焼装置を有する炭化物使用部とを備え
    たことを特徴とする複合製炭等発電装置。
  2. 【請求項2】 植物系原材料を熱分解して炭化物と可燃
    性ガスを生成する炉を有する製炭部と、可燃性ガスを燃
    料として用いる機関と前記機関によって駆動される発電
    機とを有する発電部と、前記炉で生成された炭化物を製
    品化する炭化物加工部とを備えたことを特徴とする複合
    製炭等発電装置。
  3. 【請求項3】 植物系原材料を熱分解して炭化物と可燃
    性ガスを生成する炉を有する製炭部と、可燃性ガスを燃
    料として用いる機関と前記機関によって駆動される発電
    機とを有する発電部と、前記炉で生成された炭化物を燃
    料として用いる燃焼装置を有する炭化物使用部と、前記
    炉で生成された炭化物を製品化する炭化物加工部とを備
    えたことを特徴とする複合製炭等発電装置。
  4. 【請求項4】 前記炉で生成された炭化物を取り出して
    一時的に貯留するための貯炭庫と、前記炉で生成された
    可燃性ガスを一時的に貯留するためのガスタンクを備え
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の複合製炭等発電装置。
  5. 【請求項5】 前記発電部と炭化物使用部と炭化物加工
    部を、各部間で電力と動力の相互利用が可能なように電
    気的機械的に連係させたことを特徴とする請求項3に記
    載の複合製炭等発電装置。
  6. 【請求項6】 前記機関の燃料となる可燃性ガスが商用
    ガスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の複合製炭等発電装置。
  7. 【請求項7】 前記機関の燃料となる可燃性ガスが前記
    炉で発生した可燃性ガスであることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の複合製炭等発電装置。
  8. 【請求項8】 前記機関の燃料として、前記炉で発生し
    た可燃性ガスと商用ガスを混合することを特徴とする請
    求項7に記載の複合製炭等発電装置。
  9. 【請求項9】 前記機関に供給される可燃性ガスの成分
    を検出するためのセンサーを設け、前記センサーからの
    信号に基づいて前記機関の空燃比を調整することを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の複合製炭等
    発電装置。
  10. 【請求項10】 前記機関から排出される排ガスの成分
    を検出するためのセンサーを設け、前記センサーからの
    信号に基づいて前記機関の空燃比を調整することを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の複合製炭等
    発電装置。
  11. 【請求項11】 前記機関に対する給気量を増大させる
    ための過給機を具備したことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の複合製炭等発電装置。
  12. 【請求項12】 前記炉で生成した可燃性ガスの冷却・
    清浄化の工程で発生するタールを前記植物系原材料の代
    替物として使用することを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の複合製炭等発電装置。
  13. 【請求項13】 前記炉に代えて、植物系原材料の炭化
    またはガス化を選択的に行う炭化・ガス化複合炉を備え
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の複合製炭等発電装置。
  14. 【請求項14】 前記複合炉を植物系原材料の炭化物を
    ガス化するガス化炉として使用することを特徴とする請
    求項13に記載の複合製炭等発電装置。
  15. 【請求項15】 前記炉に代えて、植物系原材料の炭化
    またはガス化を選択的に行なう炭化・ガス化複合炉と、
    前記炭化・ガス化複合炉の発熱を利用して植物系原材料
    またはその炭化物を乾留する乾留炉とを一体化した炭化
    ・ガス化・乾留複合炉を備えたことを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の複合製炭等発電装置。
  16. 【請求項16】 前記炉に代えて、植物系原材料の炭化
    物をガス化するガス化炉と、前記ガス化炉の発熱を利用
    して植物系原材料またはその炭化物を乾留する乾留炉と
    を一体化したガス化・乾留複合炉を備えたことを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の複合製炭等発
    電装置。
  17. 【請求項17】 植物系原材料またはその炭化物を燃料
    とするボイラーを設け、前記ボイラーの排ガスを前記機
    関の燃料として使用することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の複合製炭等発電装置。
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