JP2003089501A - 水素の液化促進法 - Google Patents

水素の液化促進法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的なオルソ・パラ変換方法の提供 【解決手段】 オルソ水素とパラ水素が混在する原料水
素を動的量子フィルター効果QFを持つ手段へ供給し、
前記量子フィルター効果を持つ手段から会合脱着または
散乱により水素分子を前記脱着表面または散乱表面に対
してカートホイール型回転水素分子、ヘリコプター型回
転水素分子および中間型回転水素分子に対応する飛行速
度ラベル付けする工程、および該飛行速度ラベル付けさ
れた水素分子の前二者をパラ水素に有効的に変換するオ
ルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対してカートホイー
ル型回転で接近反応させる手段を有することを特徴とす
る水素の液化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、公知のオルソ・パ
ラ変換反応触媒作用表面に供給する水素分子を予め水素
分子の軸が該オルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対し
て垂直に(カートホイール型回転水素分子として)衝突
するようにしたことを特徴とするオルソ・パラ変換反応
に配向依存性があることを利用した水素の効率的な液化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、水素ガスをより高温で、かつ
高圧の条件、換言すればより緩和された条件において液
化するための手段は色々と提案されている。例えば、吸
着材の存在下で水素ガスを冷却していくと、吸着材の存
在しない状態での水素ガスの液化条件よりも高温かつ低
圧で水素ガスが液化することができることが報告されて
いる(特開2001−12693)。水素にはスピン間
の角運動量の違いに基づくパラ水素とオルソ水素とがあ
り、常温では、オルソ水素とパラ水素の比は3:1であ
る。低温ではパラ水素のエネルギーの方が低いため、全
てがパラ水素となる。しかし、一般にこの変換速度は遅
く、オルソ水素からパラ水素への自然転換の時定数は、
数日から数十日が一般的であり、そのまま冷却液化する
と、後から徐々にオルソ・パラ変換が生じ、そこで発生
する変換熱のため液化水素はたちまち蒸発するという不
都合があった。
【0003】パラ水素とオルソ水素との比率は温度に依
存するとともに、平衡状態に到達する時間は温度や圧力
に依存するので、ある時刻でのパラ水素濃度をp
(t)、その温度における平衡状態のパラ水素濃度をp
eq、最初のパラ水素濃度をp0、時間をt、時定数をτ
とすると、p(t)=(p0−peq)exp(−t/
τ)+peq・・・(1)と表される。このように、公知
の触媒作用表面を利用して効率よくオルソ・パラ変換を
しても、得られる水素ガスは温度に依存する、平衡状態
まで達成する時間を短縮するだけで、依然として高い比
率でオルソ水素を含んでいる。
【0004】そして、液化の際にパラ水素とオルソ水素
が混じっていることは、液化そのものの効率を低下させ
ると共に、液化後の管理にも前記のような不都合があ
る。したがって、前記不都合を改善するためには、液化
前のパラ水素比率を100%に近づける手段を見出すこ
とが前記不都合を取り除くには重要である。
【0005】ところで、本発明者らは、金属(Cu、P
dなど)面から脱着してくる水素は該表面から脱着する
際様々な速度を持つこと、そして、その速度の違いの現
象は、脱着する水素分子の回転軸が吸着表面に対して水
平(カートホイール型回転)であるか、または垂直(ヘ
リコプター型回転)であるかと関連することを確認した
ことを報告している〔文献、1,Surface Science 418
巻(1998年),L39-L44頁、2、Journal of the Physical
Society of Japan 67巻,5号,(1998年),1517-1520頁、
3、Surface Science 427-428巻(1999年),358-363
頁〕。この現象を動的量子フィルター効果と称する。す
なわち、吸着表面からの脱着時の速度が小さい水素分子
は、回転軸が表面に対して平行であり、その状態をカー
トホイール型回転〔図1(a)〕といい、脱着時の速度
が大きい水素分子は、回転軸が表面に対して垂直であ
り、この状態をヘリコプター型回転〔図1(b)〕とい
う(現象B)。このような現象は、脱着する水素分子だ
けでなく、金属表面で分子が散乱される場合にも起こる
ことを本発明者らは確認している〔散乱における動的量
子フィルター効果:文献、4、Journal of the Physica
l Society of Japan 69巻,12号(2000年),3878-3884
頁〕。但し、散乱の場合は、脱着の場合とは、逆に速度
の小さな分子がヘリコプター型回転をし、速度の大きな
分子がカートホイール型回転をする(現象B’)。
【0006】前記文献1では、Cu(111)表面から
脱着してくる水素分子が、脱着時の最終的なエネルギー
移動により、分子の飛行速度の増加に伴ってカートホイ
ール型回転が優位な状態からヘリコプター型回転が優位
な状態へと変わって行くことが説明されている。動的量
子フィルター効果によって前記回転状態と飛行速度に前
記の関連を有して脱着する現象(現象B)を起こすこと
を、理論計算結果から説明している。前記文献2では、
Pd(111)表面でも、前記現象Bがおこること、お
よび、Cu(111)表面における現象Bの温度依存性
等の詳細な特性を理論計算結果から説明している。前記
文献3では、同位体効果、すなわち、水素分子が軽水素
か、重水素かにより前記現象Bが、どのようになるかに
ついて調べ現象Bの特性を明らかにしている。前記文献
3では、一度吸着せずとも、単に表面に水素分子を当
て,跳ね返ってきた(散乱)水素分子にも前記現象Bと
類似の現象(現象B’)がおこることを理論計算結果か
ら説明している。前記のように、吸着表面からの脱着お
よび金属等の表面での散乱の際、それぞれの分子が、そ
れぞれの水素分子の回転型に固有の飛行速度領域内の速
度を持つことを、水素分子の飛行速度のラベル付けとい
う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来のオルソ・パラ水素変換触媒によりパラ水素に変換
して水素ガスを液化する時のオルソ・パラ水素変換効率
を改善した水素ガスの液化方法を提供することである。
本発明者らは、前記水素ガスの液化をする際のオルソ・
パラ水素変換効率、特に、オルソ・パラ水素変換速度を
促進する方法に、換言すれば、オルソ・パラ水素が混在
する水素を液化する場合に起こる前記不都合を取り除く
のに、前記本発明者らが提案してきた表面から脱着する
水素分子または表面で散乱される水素分子の現象Bおよ
び現象B’による分子回転軸の配向の違いを利用できな
いかと考え、鋭意検討する中で、前記脱着時または散乱
時に、表面に対する水素分子の回転軸の配向に関連して
前記水素分子の速度に違いがあることを発見し、この違
いを利用して、カートホイール型回転水素分子、ヘリコ
プター型回転水素分子および中間型回転水素分子に対応
する飛行速度にラベル付けをし、該飛行速度ラベル付け
された水素分子の飛行速度の違いを利用して、水素をオ
ルソ・パラ水素変換触媒作用表面に、オルソ・パラ水素
変換効率の良い分子回転軸配向で供給する手段を開発す
ることにより、前記不都合を取り除いた効率的な水素の
液化が可能であることを確証し、前記本発明の課題を解
決することができた。
【0008】
【課題を解決するための手段】基本発明は、オルソ水素
とパラ水素が混在する原料水素を、動的量子フィルター
効果を持つ手段へ供給し、前記量子フィルター効果を持
つ手段から会合脱着または散乱により水素分子を前記脱
着表面または散乱表面に対してカートホイール型回転水
素分子、ヘリコプター型回転水素分子および中間型回転
水素分子に対応する飛行速度にラベル付けする(現象B
またはB’を利用)工程、および該飛行速度ラベル付け
された水素分子のいずれもがパラ水素に効率良く変換す
るオルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対してカートホ
イール型回転で接近反応させる工程を有することを特徴
とする水素の液化方法である。好ましくは、該飛行速度
ラベル付けされたカートホイール型回転水素分子、ヘリ
コプター型回転水素分子および中間型回転水素分子をオ
ルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対してカートホイー
ル型回転で接近反応させる工程が該ラベル飛行速度別に
選別する飛行時間選別手段を用いることを特徴とする前
記水素の液化方法であり、より好ましくは、飛行時間選
別手段は該飛行速度ラベル付け工程からの水素分子供給
口に対して変位した回転軸を有する円筒の表面に間隔を
持って取り付けられた螺旋状羽を有し、該円筒の回転に
より該螺旋状羽の間隙に供給される飛行速度ラベル付け
された水素分子の飛行速度の違いにより、該螺旋状羽の
表面を利用して前記飛行速度ラベル付けされた水素をオ
ルソ・パラ変換反応触媒の作用表面に対してカートホイ
ール型回転で接近反応させる機能を有するものであるこ
とを特徴とする前記各水素の液化方法である。
【0009】応用発明の第1は、前記各基本発明におい
て、オルソ水素とパラ水素が混在する原料水素をカート
ホイール型回転水素分子、ヘリコプター型回転水素分子
および中間型回転水素分子に対応する飛行速度にラベル
付けする工程が、水素分子の解離吸着、原子状水素の浸
透拡散および会合脱着することにより水素分子をカート
ホイール型回転分子、ヘリコプター型回転水素分子およ
び中間型回転水素分子として飛行速度ラベル付けする手
段を利用するものであることを特徴とする水素の液化方
法であり、好ましくは、会合脱着することにより水素分
子をカートホイール型回転分子、ヘリコプター型回転水
素分子および中間型回転水素分子として飛行速度にラベ
ル付けする工程が水素分子を表面に吸着させた場合分子
が解離し水素原子状で吸着する性質をもつCu、Al、
Ag、Pd、Pt、Ir、Niからなる群から選択され
る金属または前記金属をベースとする合金の膜からなる
ものであることを特徴とする前記第1の応用水素の液化
方法である。
【0010】応用発明の第2は、前記各基本発明におい
て、該オルソ水素とパラ水素が混在する原料水素をカー
トホイール型回転水素分子、ヘリコプター型回転水素分
子および中間型回転水素分子に対応する飛行速度にラベ
ル付する工程が吸着に対して活性化障壁を有する表面で
の散乱を利用するものであることを特徴とする水素の液
化方法であり、好ましくは、活性化障壁を有する表面散
乱を利用して原料水素をカートホイール型回転水素分
子、ヘリコプター型回転水素分子および中間型回転水素
分子に対応する飛行速度にラベル付けする工程が水素吸
着に対して活性化障壁があるCu、Al、Agからなる
群から選択される金属または前記金属をベースとする合
金の表面を有する手段からなるものであることを特徴と
する前記第2の応用水素の液化方法である。
【0011】
【本発明の実施の態様】本発明をより詳細に説明する。 A.本発明の特徴を図面を参照しながら説明する。図2
は、表面に吸着していた水素原子が表面から離れて出て
くる時、すなわち脱着時〔図2(a)〕に原子が会合し分
子となってでてくる現象、および吸着に対する活性化障
壁より低い運動エネルギーをもつ水素分子を表面に当て
跳ね返ってきた水素分子、すなわち表面散乱時〔図2
(b)〕に表面から水素分子が来る現象を説明するもの
であり、本発明において、動的量子フィルター効果を持
つ手段を用いてカートホイール型回転水素分子、ヘリコ
プター型回転水素分子および中間型回転水素分子に対応
する飛行速度にラベル付けする工程に採用されている手
段を説明するものである。ここで、注意すべきことは、
応用発明の第1で利用する現象Bでは脱着速度の小さな
分子がカートホイール型回転をし、速度の大きな分子が
ヘリコプター回転をしており、応用発明の第2で利用す
る現象B’では逆に散乱速度の小さな分子がヘリコプタ
ー型回転をし、速度の大きな分子がカートホイール型回
転をしていることである。
【0012】図3の2にあるオルソ水素とパラ水素が混
在する原料水素をカートホイール型回転水素分子、ヘリ
コプター型回転水素分子および中間型回転水素分子に対
応する飛行速度にラベル付けする手段の一例を示す。該
手段は水素のオルソ・パラ変換前処理手段として、図4
に示す、供給された水素分子1を解離吸着し、水素原子
として浸透し、他方の面で水素分子として会合脱着する
機能をする動的量子フィルターQFが配置されている。
この前処理手段は、ある速度(しきい値、Vc)より速
い分子はヘリコプター型で回転し、遅い分子は型でカー
トホイール回転し脱着する。これにより、QFの脱着表
面に対しカートホイール型回転水素分子、ヘリコプター
型回転水素分子および中間型回転水素分子に対応する飛
行速度にラベル付けされる。すなわちQFの脱着表面に
対しヘリコプター型回転水素分子はVcより大きな飛行
速度、カートホイール型回転水素分子はVcより小さな
飛行速度、中間型回転水素分子はVcに等しい飛行速度
をもつ。動的量子フィルターQFは水素分子を表面に吸
着させた場合分子が解離し水素原子状で吸着する性質を
もつCu、Al、Ag、Pd、Pt、Ir、Niからな
る群から選択される金属又は前記金属をベースとする合
金からなる薄膜(数百μm厚)により構成される。
【0013】このように、該飛行速度ラベル付けされた
水素分子は、図3および図5に示される水素分子注入口
Enから、距離rの所に回転軸4を持ち、該回転軸4に
より回転(毎秒f回転)する円筒に適当な間隔を置いて
螺旋状に取り付けられた選別羽HBが設けられた構造に
設計された飛行時間選別手段に注入される。
【0014】前記回転軸4を持つ円筒の表面に適当な間
隔を置いて螺旋状に取り付けられた選別羽HBが設けら
れた構造に設計された飛行時間選別手段は、一態様とし
ては、図6に示される構造である。螺旋選別羽HBは軸
中心から半径r位置(水素分子注入口が配置された位
置)で、回転軸4に平行に距離a進むのことに対し、円
周方向に距離b進む傾斜をもって円筒に取りつけられる
(図6(a))。この時、関係式a:b=Vc:2π×
r×fを満たすよう設計されている。該螺旋選別羽HB
の水素分子を注入する側の面をSF、その裏側の面をS
Bとする。図6(b)に示すようにSF側には、円筒よ
り放射方向に平行かつ回転軸4に平行な補助選別羽HS
Fを取りつけ、SB側には、回転軸4に垂直な補助選別
羽HSBを取りつける。また、補助選別羽HSFおよび
HSBの水素分子が衝突する面は、オルソ・パラ変換反
応触媒作用表面により形成されている。
【0015】これにより、注入された水素分子は、水素
注入口Enと回転軸4との距離r、回転速度f、との関
連で、カートホイール型回転の飛行速度ラベル付けされ
た水素分子は補助選別羽HSBに衝突し、ヘリコプター型
回転の飛行速度ラベル付けされた水素分子は補助選別羽
HSF衝突する。その衝突の際、両飛行速度ラベル付けさ
れた水素分子は、補助選別羽表面を形成するオルソ・パ
ラ変換反応触媒作用表面に対してカートホイール型回転
で接近反応する為、オルソ・パラ変換が効率的に促進さ
れる。残りの中間型回転に飛行速度ラベル付けされた水
素分子は選別羽HB及び補助選別羽HSF、HSBに衝
突することなく通過し、オルソ・パラ変換反応触媒作用
表面CBに衝突し、従来型のオルソ・パラ変換がおこ
る。
【0016】これを、図7−9により具体的に説明する
と、螺旋選別羽HBは軸中心から半径r位置(水素分子
注入口が配置された位置)で、回転軸4に平行に距離a
進むのことに対し、円周方向に距離b進む傾斜をもって
円筒に取りつけられる(図6(a))。この際、水素分
子の注入位置rでの選別羽HBの速度は、回転円周方向
にVrot=2π×r×f(図7の6)となる。水素分子
は入射時の速度に加え入射方向に垂直な方向に新たに、
−Vrotの速度(図7の7)を、選択羽HBに対して持
つことになる。水素分子は、円筒回転軸4(図6)と平
行方向に速度V(図7の8)で入射される場合、水素分
子の羽HBとの相対速度は図7の9に示すVreとなる。
a:b=Vc:2π×r×fと設定すると,速度V=V
cで選別羽の間隙に入射した中間型回転の飛行速度ラベ
ル付けされた水素分子は、回転する選別羽HBおよび補
助選別羽HSF、HSBに衝突せずに通過(図7)す
る。通過した中間型回転分子に飛行速度ラベル付けされ
た水素分子は、オルソ・パラ変換反応触媒作用表面CB
(図5)に衝突し、従来型のオルソ・パラ変換がおこ
る。
【0017】図8に示す様に、V<Vcなる速度(図8
の8’)で入射するカートホィール型回転に飛行速度ラ
ベル付けされた水素分子は、選別羽HBに対し図8の
9’に示す角度で飛行し、補助選別羽HSBに衝突す
る。このとき,衝突面に対し水素分子はカートホィール
型で回転している為、オルソ・パラ変換が効率的に促進
される。
【0018】図9に示す様に、V>Vcなる速度(図9
の8’’)で入射するヘリコプター型回転に飛行速度ラ
ベル付けされた水素分子は、選別羽HBに対し図9の
9’’に示す角度で飛行し、補助選別羽HSFに衝突す
る、このとき,衝突面に対し水素分子はカートホィール
型で回転している為、オルソ・パラ変換が効率的に促進
される。〔0014〕〜〔0018〕は、飛行速度ラベ
ル付け工程に応用発明の第1(現象B利用)を用いた場
合の該飛行速度ラベル付けを用いて、オルソ・パラ変換
が効率的に促進される条件でオルソ・パラ変換反応触媒
作用表面に衝突させる飛行時間選別手段の一例である。
【0019】次に飛行速度ラベル付け工程に応用発明の
第2(現象B’利用)を用いた場合の該飛行速度ラベル
付けを用いて、オルソ・パラ変換が効率的に促進される
条件でオルソ・パラ変換反応触媒作用表面に衝突させる
飛行時間選別手段の一例をしめす。この場合、前記回転
軸4(図5)を持つ円筒の表面に適当な間隔を置いて螺
旋状に取り付けられた選別羽HBが設けられた構造に設
計された飛行時間選別手段は、一態様としては、図10
に示されるように、回転軸4を持つ円筒表面に螺旋階段
状に折り曲げ整形された選別羽HBが取り付けられた構
造である。回転軸4に平行な選別羽の面の長さをa’
(螺旋階段の段の高さ)とし、軸中心から半径r位置
(水素分子注入口が配置された位置)での回転軸に垂直
な選別羽の面の半径方向に垂直な方向の長さをb’(螺
旋階段ステップの幅)とした場合、関係式a’:b’=
Vc:2π×r×fを満たすよう設計されている。ま
た、選別羽HBの水素分子が衝突する面は、オルソ・パ
ラ変換反応触媒作用表面により形成されている。
【0020】これにより、注入された水素分子は、水素
注入口Enと回転軸4との距離r、回転速度fとの関連
で、カートホイール型回転の飛行速度ラベル付けされた
水素分子は選別羽螺旋階段のステップ面(S)に衝突
し、ヘリコプター型回転の飛行速度ラベル付けされた水
素分子は選別羽螺旋階段の立上り面(T)に衝突する。
その衝突の際、両飛行速度ラベル付けされた水素分子
は、選別羽のオルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対し
てカートホイール型回転で接近反応する為、オルソ・パ
ラ変換が効率的に促進される。のこりの中間型回転分子
に飛行速度ラベル付けされた水素分子は選別羽HBの表
面(S及びT)に衝突することなく通過し、オルソ・パ
ラ変換反応触媒作用表面CBに衝突し、従来型のオルソ
・パラ変換がおこる。
【0021】これを、図11−13により具体的に説明
すると、選別羽HBは、前記(図10(b))のよう
に、階段状に折り曲げ整形され、円筒回転軸4に平行な
面(螺旋階段の立上り面T)の円筒回転軸4に平行な長
さはa’、円筒回転軸4に垂直な面(螺旋階段のステッ
プ面S)の円周方向の長さはb’とされている。この
際、水素の注入位置rでの選別羽HBの速度は、回転円
周方向にVrot=2π×r×f(図11の6)となる。
水素分子は入射時の速度に加え入射方向に垂直な方向に
新たに、−Vrotの速度(図11の7)を、選択羽HB
に対して持つことになる。水素分子は、円筒回転軸4
(図10)と平行方向に速度V(図11の8)で入射さ
れる場合、水素分子の羽HBとの相対速度は図11の9
で示すVreとなる。a’:b’=Vc:2π×r×fと
設定すると,速度V=Vcで入射した中間型回転分子に
飛行速度ラベル付けされた水素分子は、回転する選別羽
HBに衝突せずに通過する(図11)。通過した中間型
回転水素分子に飛行速度ラベル付けされた水素分子は、
オルソ・パラ変換反応触媒作用表面CB(図5)に衝突
し、従来型のオルソ・パラ変換がおこる。
【0022】図12に示す様に、V<Vcなる速度で入
射するヘリコプター型回転に飛行速度ラベル付けされた
水素分子は、選別羽HBの螺旋階段状の立上り面(T)
に衝突する、このとき,衝突面に対し水素分子はカート
ホィール型で回転している為、オルソ・パラ変換が効率
的に促進される。
【0023】図13に示す様に、V>Vcなる速度で入
射するカートホィール型回転に飛行速度ラベル付けされ
た水素分子は、選別羽HBの螺旋階段状のステップ面
(S)に衝突する、このとき,衝突面に対し水素分子は
カートホィール型で回転している為、オルソ・パラ変換
が効率的に促進される。
【0024】図14は、動的量子フィルター効果を持つ
手段QFから取り出されるカートホイール型回転水素分
子およびヘリコプター型回転水素分子を、本発明の飛行
時間選別手段中で、オルソ・パラ変換触媒作用表面に対
してカートホイール型回転で接近反応させる機能を原理
的に説明するものである。飛行速度ラベル付け工程に応
用発明の第1(現象B利用)を用いた場合〔0017〕
によりQFに対しカートホイール型回転水素分子は、補
助選別羽HSBに対しカートホイール型回転をして衝突
反応し〔図14(a)〕、〔0018〕によりQFに対
しヘリコプター型回転水素分子は、補助選別羽HSFに
対しカートホイール型回転をして衝突反応する〔図14
(b)〕。飛行速度ラベル付け工程に応用発明の第2
(現象B’利用)を用いた場合〔0023〕によりQF
に対しヘリコプター型回転水素分子は、選別羽HBの表
面Tに対しカートホイール型回転をして衝突反応し〔図
14(b)〕、〔0024〕によりQFに対しカートホ
イール型回転水素分子は、選別羽HBの表面Sに対しカ
ートホイール型回転をして衝突反応する〔図14
(a)〕。動的量子フィルター効果を持つ手段QFから
取り出されるカートホイール型回転水素分子およびヘリ
コプター型回転水素分子の両方とも衝突面に対し水素分
子はカートホィール型で回転している為、オルソ・パラ
変換が効率的に促進される。QFに対し中間型回転をす
る残りの水素分子は、〔0016〕および〔0022〕
によりオルソ・パラ変換反応触媒作用表面CB(図5)
に衝突し、従来型のオルソ・パラ変換がおこる。水素の
液化における、オルソ・パラ変換反応触媒作用表面の配
向依存性を巧みに利用して、水素の液化を促進させてい
る。これに対して、図15は、前記飛行時間選別手段を
通過しないで、したがって、水素分子を選別して配向す
ることなくオルソ・パラ変換触媒作用表面に衝突させる
従来の場合を説明するものである。オルソ・パラ変換反
応触媒作用表面に対して分子軸を垂直にする水素分子
〔図15(a)〕、平行にするもの〔図15(b)〕、
およびその間のものが均等に存在し、有効にオルソ・パ
ラ変換されるものは、そのうち垂直のものだけである。
【0025】
【実施例】実施例1 前記水素液化前の処理の有効性を示すために、具体例を
示す。会合脱着することにより該飛行速度ラベル付けす
る手段におけるQF及び現象Bの具体例を示す。図16
および図17は、Cu(111)から会合脱着してくる
重水素分子の回転方向配列指数Aの脱着水素分子の並進
運動エネルギー依存性を水素分子の回転量子数jが1か
ら7(文献1のFig.2を抜粋)および8から14(文献
1のFig.3を抜粋)までの場合について示したものであ
る。回転方向配列指数とは、脱着表面の法線方向の回転
量子数をjzとするとき、A=(3Jz 2−j2)/j2で定
義される量であり、A>0の場合は脱着表面に対し水素
分子はヘリコプター型回転をし、A<0の場合は脱着表
面に対し水素分子はカートホィール型回転をしているこ
とを示す指標である。この図から速度ラベル付けの閾値
Vcを評価した結果を表1および2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】図18は、Cu(111)から会合脱着し
てくる水素分子の回転方向配列指数Aの脱着水素分子の
並進運動エネルギー依存性における水素分子の回転量子
数jが11の場合の同位体効果を示したものである(文
献3のFig.2を抜粋)。この図から重水素と軽水素の場
合の速度ラベル付けの閾値Vcを評価した結果を表3に
示す。重水素の場合と同様に軽水素においても現象2が
存在し、同様に飛行速度ラベル付けが可能であることが
示された。
【0029】
【表3】
【0030】水素吸着に対して活性化障壁がないPd、
Pt、Al、Ni等からなる群から選択される金属表面
または前記金属をベースとする合金表面から会合脱着し
てる水素分子においては、Ecは0であり、Vc=0と
なる。
【0031】この場合(Vc=0)、QFから脱着して
くる水素分子は全てQFに対しヘリコプター型回転をし
ている。そこで、選別羽HBを、円筒から放射状にかつ
回転軸4に平行に取りつけた平板とした、図19に示す
形状の飛行時間選別装置を用いる。
【0032】水素分子が表面から脱着する場合のjの分
布は、用いる表面および温度に依存する。図20に表面
温度570KのPd(110)面から脱着する軽水素の
jの分布〔L. Schroer, R.David and H.Zacharias; Surf
ace Science 258巻(1991年)259-268頁のFig.3を
参照〕を示す。この例の場合、j=0に比べj=3の水
素分子の量は4桁低いものとなりj>2の水素分子は、
殆ど存在しない。j=0およびj=2は、パラ水素の
為、変換の必要が無い。j=1のオルソ水素をパラ水素
に変換するためには、この例の場合j=1の飛行速度ラ
ベル付け閾値Vcを用いれば良い。なお、j=1の場
合、カートホイール型回転分子(jz=0)とヘリコプ
ター型回転水素分子(jz=1及び−1)のみで、中間
型回転水素分子は存在しない。
【0033】オルソ・パラ変換反応触媒作用表面に対し
て水素分子がカートホイール型回転をして該表面に接近
する場合とヘリコプター型回転をして接近する場合のオ
ルソ・パラ変換確率の水素分子と該表面間距離Z依存性
の理論計算結果を図21に示す。図21は、水素分子の
回転運動エネルギーが、15.2meVの場合(このと
き、j=1である。)、jzは、−1、0、1の3通り
をとりうる。jZ=0がカートホィール型回転で、jZ
−1と1の場合がヘリコプター型回転である。ヘリコプ
ター型で回転している分子(○)のオルソ−パラ変換確
率は,ほぼゼロであり、カートホィール型で回転してい
る分子(●)の優位性は、明らかである。なお若干、ヘ
リコプター型で回転している分子においても、オルソ・
パラ変換確率が有限である領域が見出される(Z=0.
5Bohr付近)。これは、ヘリコプター型回転から一度カ
ートホィール型回転に変換した後に、オルソからパラに
変換する高次過程によって生じている。高次過程は、一
般に極めて確率が低い為、この様にヘリコプター型で回
転する分子のオルソ−パラ変換確率は、極めて低いもの
となる。j=1の場合、jZ=0のカートホィール型で
回転する分子と、jZ=−1およびj=1のヘリコプタ
ー型で回転する分子の存在比は、1:2であるから、オ
ルソ−パラ変換の前にヘリコプター型回転をカートホィ
ール型回転に変換しておけば、オルソ−パラ変換確率は
従来の約3倍になる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、液化前の水素を本発
明の方法により、オルソ・パラ変換触媒作用表面に対す
る水素分子の回転軸の配向を制御することにより、公知
のオルソ・パラ変換触媒作用表面を用いる水素の液化を
促進できるという優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面から脱着するカートホイール型回転水素
分子(a)およびヘリコプター型回転水素分子(b)の
説明
【図2】 表面に吸着していた水素原子の会合脱着現象
(a)および飛来する水素分子の表面散乱現象(b)の
説明
【図3】 本発明の方法を実施するための一態様装置
【図4】 応用発明1(現象B利用)の場合の飛行速度
ラベル付け手段の一例の構造
【図5】 飛行時間選別手段の一例の内部構造
【図6】(a)飛行時間選別手段の回転軸4を持つ円筒表
面に螺旋状に選別羽HBを取り付けた構造、(b)選別
羽HBにとりつけられた補助選別羽HSFおよびHSB
の構造(選別羽HB一枚抜粋)
【図7】 飛行時間選別手段による飛行速度Vとその分
子の処理の関係、V=Vcなる飛行速度ラベル付けされ
た水素分子の処理の工程
【図8】 飛行時間選別手段によるV<Vcなる飛行速
度ラベル付けされた水素分子の処理の工程(a)拡大図
(b)
【図9】 飛行時間選別手段によるV>Vcなる飛行速
度ラベル付けされた水素分子の処理の工程(a)拡大図
(b)
【図10】飛行速度ラベル付け手段に応用発明の第2
(現象B’利用)を用いた場合の(a)飛行時間選別手段
の回転軸4を持つ円筒表面に螺旋階段状に折り曲げ整形
された選別羽HBを取り付けた構造、(b)選別羽HB
の詳細構造(選別羽HB一枚抜粋)
【図11】 飛行速度ラベル付け手段に応用発明の第2
(現象B’利用)を用いた場合の飛行時間選別手段によ
る飛行速度Vとその分子の処理の関係、V=Vcなる飛
行速度ラベル付けされた水素分子の処理の工程
【図12】 飛行速度ラベル付け手段に応用発明の第2
(現象B’利用)を用いた場合の飛行時間選別手段によ
るV<Vcなる飛行速度ラベル付けされた水素分子の処
理の工程
【図13】 飛行速度ラベル付け手段に応用発明の第2
(現象B’利用)を用いた場合の飛行時間選別手段によ
るV>Vcなる飛行速度ラベル付けされた水素分子の処
理の工程
【図14】 本発明で実現される、動的量子フィルター
QFからのカートホイール型回転水素分子(a)および
ヘリコプター型回転水素分子(b)のオルソ・パラ変換
触媒作用表面へのオルソ・パラ変換に有効な衝突形態の
説明
【図15】 従来型のオルソ・パラ変換触媒作用表面へ
の水素分子の衝突の説明
【図16】Cu(111)から会合脱着してくる重水素
分子の回転方向配列指数Aの脱着水素分子の並進運動エ
ネルギー依存性、j=1〜7の場合の理論計算結果
【図17】Cu(111)から会合脱着してくる重水素
分子の回転方向配列指数Aの脱着水素分子の並進運動エ
ネルギー依存性、j=8〜14の場合の計算計算結果
【図18】Cu(111)から会合脱着してくる重水素
分子および軽水素分子の回転方向配列指数Aの脱着水素
分子の並進運動エネルギー依存性、j=11の場合の理
論計算結果
【図19】Vc=0の場合の飛行時間選別手段における
回転軸4を持つ円筒表面に取り付けた選別羽HBの構造
(a)、その詳細(b)(選別羽HB一枚抜粋)
【図20】表面温度570KのPd(110)面から脱
着する軽水素のjの分布の実験結果を示す
【図21】j=1のカートホイール型回転分子とヘリコ
プター型回転分子のオルソ・パラ変換確率の計算結果
【符号の説明】
1 原料水素 2 飛行速度ラベル付けをする手段の容器(応用発明1
(現象B利用)の場合) 3 飛行時間選別手段の容器 4 飛行時間選別手段の回転軸 5 生成されたパラ水素 En 飛行時間選別手段の容器への飛行速度ラベルつき
水素分子注入口 Ex 飛行時間選別手段の容器からの生成パラ水素回収
孔 QF 動的量子フィルター B 動的量子フィルター処理後の飛行速度ラベル付けさ
れた水素分子 HB 螺旋状選別羽 SF 螺旋状選別羽の水素分子を入射する側の面(飛行速
度ラベル付けに応用発明1(現象B利用)を用いる場
合) SB 螺旋状選別羽の水素分子を入射する側の裏面(飛行
速度ラベル付けに応用発明1(現象B利用)を用いる場
合) HSF 螺旋状選別羽のSFに取りつける補助選別羽
(飛行速度ラベル付けに応用発明1(現象B利用)を用
いる場合) HSB 螺旋状選別羽のSBに取りつける補助選別羽
(飛行速度ラベル付けに応用発明1(現象B利用)を用
いる場合) S 選別羽の螺旋階段のステップ面(飛行速度ラベル付
けに応用発明2(現象B’利用)を用いる場合) T 選別羽の螺旋階段の立上り面(飛行速度ラベル付け
に応用発明2(現象B’利用)を用いる場合) CB オルソ・パラ変換反応触媒作用表面(中間型回転
水素分子用) H 水素原子 MA 水素分子の回転軸 r 水素の注入位置Enと回転軸4との距離 a、b 螺旋選別羽HBの取りつけ勾配をあらわす。螺
旋選別羽HBは軸中心から半径r位置(水素分子注入口
が配置された位置)で、回転軸4に平行に距離a進むの
ことに対し、円周方向に距離b進む傾斜をもって円筒に
取りつけられる。(飛行速度ラベル付けに応用発明1
(現象B利用)を用いる場合) a’ 螺旋階段状選別羽の回転軸に平行な面の長さ
(飛行速度ラベル付けに応用発明2(現象B’利用)を
用いる場合) b’ 螺旋階段状選別羽の回転軸に垂直な面の軸中心か
ら半径r位置での円周方向の長さ(飛行速度ラベル付け
に応用発明2(現象B’利用)を用いる場合)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ムヒダ、リフキ 大阪府吹田市五月が丘北2−9 Fターム(参考) 4D047 AA02 BA01 4G040 AB02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルソ水素とパラ水素が混在する原料水
    素を動的量子フィルター効果を持つ手段へ供給し、前記
    量子フィルター効果を持つ手段によりカートホイール型
    回転水素分子、ヘリコプター型回転水素分子および中間
    型回転水素分子に対応する飛行速度にラベル付けし、該
    ラベル付け水素分子のいずれもがカートホイール型回転
    でパラ水素に変換するオルソ・パラ変換反応触媒作用表
    面に衝突する手段により、オルソ・パラ変換させる工程
    を含むことを特徴とする水素の液化方法。
  2. 【請求項2】 該飛行速度ラベル付けされた水素分子の
    いずれもがパラ水素に変換するオルソ・パラ変換反応触
    媒作用表面にカートホイール型回転で衝突する手段は、
    該ラベル飛行速度別に選別する飛行時間選別手段である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水素の液化方法。
  3. 【請求項3】 飛行時間選別手段は飛行速度ラベル付け
    工程からの水素分子供給口に対して変位した回転軸を有
    する円筒の表面に間隔を持って取り付けられた螺旋状羽
    を有し、該円筒の回転により該螺旋状羽の間隙に供給さ
    れる飛行速度ラベル付けされた水素分子の飛行速度の違
    いにより、該螺旋状羽の表面を利用してオルソ・パラ変
    換反応触媒作用表面に対して前記選別された水素をカー
    トホイール型回転で接近反応させることを特徴とする請
    求項2に記載の水素の液化方法。
  4. 【請求項4】 オルソ水素とパラ水素が混在する原料水
    素をカートホイール型回転水素分子、ヘリコプター型回
    転水素分子および中間型回転水素分子に対応する飛行速
    度にラベル付けする工程が解離吸着、原子状水素の浸透
    および会合脱着する手段を利用するものであることを特
    徴とする請求項1、2または3に記載の水素の液化方
    法。
  5. 【請求項5】 会合脱着することにより該飛行速度ラベ
    ル付けする手段が水素分子を表面にに吸着させた場合分
    子が解離し水素原子状で吸着する性質をもつCu、A
    l、Ag、Pd、Pt、Ir、Niからなる群から選択
    される金属又は前記金属をベースとする合金の膜からな
    るものであることを特徴とする請求項4に記載の水素の
    液化方法。
  6. 【請求項6】 オルソ水素とパラ水素が混在する原料水
    素をカートホイール型回転水素分子、ヘリコプター型回
    転水素分子および中間型回転水素分子に対応する飛行速
    度にラベル付けする工程が活性化障壁を有する表面の散
    乱を利用するものであることを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の水素の液化方法。
  7. 【請求項7】 活性化障壁を有する表面の散乱を利用し
    て原料水素を該飛行速度ラベル付けする手段が水素吸着
    に対して活性化障壁があるCu、Al、Agからなる群
    から選択される金属表面または前記金属をベースとする
    合金表面を有する手段からなるものであることを特徴と
    する請求項6に記載の水素の液化方法。
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CN111992142A (zh) * 2020-08-07 2020-11-27 北京航天试验技术研究所 一种用于正仲氢等温转化反应的装置
CN113828254A (zh) * 2021-11-29 2021-12-24 北京大臻科技有限公司 一种正仲氢等温催化转化设备及方法

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