JP2003084680A - 発光表示装置 - Google Patents

発光表示装置

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JP2003084680A
JP2003084680A JP2001275317A JP2001275317A JP2003084680A JP 2003084680 A JP2003084680 A JP 2003084680A JP 2001275317 A JP2001275317 A JP 2001275317A JP 2001275317 A JP2001275317 A JP 2001275317A JP 2003084680 A JP2003084680 A JP 2003084680A
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light emitting
substrate
display device
emitting display
frame case
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JP2001275317A
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Masataka Miyata
正高 宮田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望する大きさの画面を容易に構成する
ことができ、かつ高い防水性を備えた発光表示装置を提
供する。 【解決手段】 発光表示装置は、少なくとも2枚の基板
と、基板の前面に配列された複数の発光素子と、基板の
背面に配設され、前記複数の発光素子を発光させて所定
の情報を表示させる発光素子駆動回路と、基板の少なく
とも1辺を支持して複数の基板を略同一平面内に固定す
る金属フレームとを備え、基板は、熱膨張によって基板
の一辺に発生する歪みが許容値を超えないように一辺の
長さが設定されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発光表示装置に
関し、特に基板の前面に配列された複数の発光素子を発
光させて所定の情報を表示する発光表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LED(発光ダイオード)ランプやチッ
プLED等の発光素子をマトリックス状に多数個配列し
たディスプレイ(発光表示装置)が、例えば屋外の広告
や交通表示のための大型のものから、各種の信号機や自
動車等のインジケータ及びテレビジョン等の小型のもの
に至るまで様々な用途および分野で使用されている。
【0003】例えば、LED等の発光素子を利用した大
型画面からなる屋外型ディスプレイパネルは、都市空間
における広告等の媒体として広く普及している。上記の
大型画面からなるディスプレイパネルは、例えば、図8
の正面図および図9の側面図に示すように、基板101
(マウントプレート)と、基板101の前面側に所定の
パターンで配列された複数のLED102と、基板10
1の背面側に配設されたLED駆動回路103と、LE
D102への直射日光を遮る庇(ルーバー)104と、
これら各部材を支持するケース105とをユニットとし
て備える。LED駆動回路103は、LED102に電
気的に接続されたドライバic等からなり、例えば、図
10のブロック図に示すように、接点111から入力さ
れた信号が入出力回路部112、駆動回路部113およ
びLED表示部114に送られてLED102を発光さ
せ、基板101に所定の情報を表示するために文字等を
含む画像を形成する。入出力回路部112は、例えば、
接点111および接点115を介して隣接するユニット
に接続されている。
【0004】このようなディスプレイパネルは、縦およ
び横方向における基板の配列数を変えるだけで、画面の
大きさを変えることができるので、所望する大きさの画
面を容易に構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ディスプレイパネルの
大画面化に伴って、マウントプレートも大型化する傾向
にある。これは、小型のマウントプレートでは、多数の
プレートが必要になり、マウントプレートを大型化する
ことによって配列数を減らせるので、施工および保守点
検が有利になるからである。しかし、マウントプレート
を大型化すれば、屋外での防水性が問題になる。すなわ
ち、基板、金属フレームおよび庇等の各部材の熱膨張率
に差があるため、熱膨張によってこれら部材間に隙間が
生じ、それによって防水性が低下する。
【0006】この発明は上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、所望する大きさの画面を容易に構成すること
ができ、かつ高い防水性を備えた発光表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、少な
くとも2枚の基板と、基板の前面に配列された複数の発
光素子と、基板の背面に配設され、前記複数の発光素子
を発光させて所定の情報を表示させる発光素子駆動回路
と、基板の少なくとも1辺を支持して複数の基板を略同
一平面内に固定する金属フレームとを備え、基板は、熱
膨張によって基板の一辺に発生する歪みが許容値を超え
ないように一辺の長さが設定されたことを特徴とする発
光表示装置が提供される。
【0008】すなわち、複数の発光素子を配列する基板
が、略同一平面内に組み合わされて一体的に構成される
複数の基板ユニットからなり、かつそれぞれの基板は、
熱膨張によって基板の一辺に発生する歪み、すなわち、
基板平面に平行する方向における伸縮や基板平面に直交
する方向における反り等が許容値を超えないように、基
板を構成する材料の線膨張率に基づいて一辺の長さが予
め設定されるので、このような一辺を有する基板を縦横
に並べた場合、基板の熱膨張による歪みが各基板に分散
される。したがって、基板どうしの間あるいは基板に隣
接する部材と基板との間に生じる隙間を規制することが
容易になり、防水性を高めることができる。また、基板
自体が小型化され、扱いが容易になるとともに、精度が
高くかつ安定した防水仕様の基板ユニットを工場内で製
造した後、現場でこれらの基板ユニットを並べるだけで
防水仕様の発光表示装置を作製できる。これは、現場で
防水性を確保するための作業を行った場合には、現場の
環境や作業者の熟練度等によって防水性にばらつきが発
生しやすいが、工場内で製造された防水仕様の基板ユニ
ットを現場で並べる場合には、現場の環境や作業者の熟
練度等による影響を受けにくいからである。
【0009】この発明における基板の一辺の長さの具体
的な設定手法としては、熱膨張による歪みの許容値をS
(mm)、基板1の線膨張係数をE(mm/℃)、基板
1の一辺の長さをL(mm)、基板1の温度変化をt
(℃)としたときに、S<E×L×t×10-4で表され
る数式を満たすように、基板の一辺の長さと基板の材料
を設定する手法が挙げられる。基板の前面側にあってフ
レームケースまたは基板に支持された庇をさらに具備す
ることにより、発光素子への直射光を遮ることができる
ので、鮮明な発光表示が行われる。基板、フレームケー
スおよび庇の各部材は、互いに隣接する部材間に発生す
る歪みが許容値を超えないようにそれぞれの部材の一辺
の長さが設定されることによって、上記各部材の熱膨張
による歪みが分散され、防水性が向上する。発光表示装
置は、フレームケースを介して発光表示装置を支持する
取付板に取り付けられ、基板、フレームケース、庇およ
び取付板の各部材は、互いに隣接する部材間に発生する
歪みが許容値を超えないようにそれぞれの部材の一辺の
長さが設定されることによって、上記各部材の熱膨張に
よる歪みが分散され、防水性がさらに向上する。
【0010】フレームケースおよび/または庇は、略同
一平面内で組み合わされる少なくとも2つの部材からな
るので、フレームケースおよび/または庇の一辺に発生
する歪みを許容値を超えないように設定することがで
き、基板と庇との間、または基板とフレームケースとの
間に生じる隙間および隣接する各庇部材の間に生じる隙
間を許容値を超えないように設定することができる。
【0011】基板、フレームケースおよび庇が、0.1
8×10-4〜0.45×10-4mm/℃の線膨張係数を
有する材料からなるので、基板の一辺の長さを極端に小
さく設定しなくても所望の防水性を確保することができ
る。したがって、一辺の長さが比較的大きい基板を最小
ユニットとして使用できるので、一定の面積の発光表示
部を少ない枚数の基板で構成することができる。この発
明の発光表示装置を構成する部材としては、基板をガラ
ス入りエポキシ基板、フレームケースをアルミニウム、
庇を10〜20重量%のガラスを含むポリカーボネート
樹脂の各材料からなる部材が挙げられる。
【0012】フレームケースが、フレームケース内部と
外部との圧力を平衡させる可動膜を具備することによ
り、外部からの湿気等の侵入を抑えることができる。こ
れは、防水性を確保することによって発光表示装置が密
閉状態になるので、雨などによって装置内部の空気の温
度が低下し、それによって、内部の圧力が低下して外部
から湿気等を吸入しやすくなる。可動膜は、装置内部と
外部の圧力差に応じて変形し上記圧力差を吸収する。
【0013】可動膜がシリコンゴムであれば、耐候性に
優れた可動膜を提供することができる。可動膜が金属薄
膜であれば、フレームケースの一部を薄膜に形成してこ
れを可動膜とすることができるので、フレームケースと
別途に可動膜を取り付ける必要がなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
実施の形態を説明するが、これらによってこの発明は限
定されるものではない。図1〜図4は、この発明による
発光表示装置の基本的な構成を示す図である。
【0015】図1の正面図、図2の背面図、図3の底面
図および図4の側面図に適宜示されるように、発光表示
装置10は、複数枚の基板1と、各基板1の前面に配列
された複数の発光ダイオード2(発光素子)と、各基板
1の背面に配設された発光素子駆動回路3(図示しな
い)と、基板1の少なくとも1辺を支持して複数の基板
1を略同一平面内に固定するフレームケース4と、発光
ダイオード2への直射日光を遮る庇5と、フレームケー
ス4の一部に形成された可動膜6とからなるLED表示
ユニットとして構成される。
【0016】基板1は、線膨張係数が比較的低く、隣接
する他の部材との間に線膨張係数における大きな差がな
い材料からなるものが好ましく、例えば、エポキシ樹
脂、エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニ
アリングプラスチック、液晶ポリマーやこれらを混合し
たものあるいはこれらにガラス等のフィラーを混ぜたコ
ンポジット基板等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。なお、この例では、図1中のA−A線お
よびB−B線で分断された4枚の基板1を組み合わせて
LED表示ユニットの表示部を構成する。
【0017】発光ダイオード2は、基板1上に規則的
に、例えば格子状に配列して固定され、発光ダイオード
2と基板1との間の防水性を確保するために、防水性樹
脂等でシールされることが好ましい。
【0018】フレームケース4は、基板1および後記の
発光素子駆動回路3を収納する箱状部材で構成され、耐
候性、耐腐食性および強度に優れた材料からなるものが
好ましく、例えば、アルミニウム、マグネシウム合金、
鉄等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0019】庇5は、フレームケース4内に略同一平面
内に組み合わされて支持され、基板1の前面の全体を覆
うように配設された複数の庇部材5aからなる。庇部材
5aは、線膨張係数が比較的低く、耐候性、耐腐食性お
よび強度に優れた材料からなるものが好ましく、例え
ば、ポリカーボネート樹脂あるいはエンジニアリングプ
ラスチック、アルミニウム等またはポリカーボネート樹
脂等にガラス等のフィラーを入れたものが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0020】可動膜6は、図4に示すように、装置内部
と外部の圧力差に応じて変形し上記圧力差を吸収し得る
弾性膜からなる。この例では、フレームケース4の底面
(背面)に円形の貫通孔を穿設し、この貫通孔の縁部に
密着してフレームケース4内を気密に保持するために、
耐候性に優れたシリコンゴムを前記貫通孔に貼設した。
【0021】発光素子駆動回路3を、図5〜図7を参照
しながら説明する。図5は図1のA−A断面図、図6は
図4のC−C断面図であり、図7はその回路ブロック図
である。発光素子駆動回路3は、図7のブロック図に示
すように、各基板1の裏面にそれぞれ配設された表示基
板回路部13と、これらの表示基板回路部13を統括制
御する制御回路部14とから主に構成される。
【0022】表示基板回路部13は、図5および図7に
示すように、所定数の発光ダイオード2からなるグルー
プ毎に配設された入出力回路31、発光ダイオード2に
接続された駆動回路32および駆動用電源部33等から
なる。制御回路部14は、図7に示すように、制御回路
41、各発光ダイオード2の輝度データ等を格納したメ
モリIC42および制御IC43等を搭載した子基板上
に形成され、図5および図6に示すように、4枚の基板
1を組み合わせたLED表示ユニットの裏面のほぼ中央
部分に、基板1の裏面から延出したスペーサ15によっ
て固定されている。
【0023】表示基板回路部13の各入出力回路31
は、図7に示すように、制御回路部14の各接点を介し
て制御回路41に接続され、制御回路部14に信号ライ
ン16および電源ライン17(図5参照)を介して接続
された主制御部(図示しない)からの信号に基づいて制
御回路41が所定位置の発光ダイオード2を発光させ所
定の情報を基板1上に画像表示させる。
【0024】なお、発光表示装置10は、フレームケー
ス4の底面(背面)から延出した複数の基板支持ピン1
8(図2〜図5参照)の一端が、図示しない取付板等に
支持され、所定の設置場所に立設される。
【0025】上記の発光表示装置10は、後記のよう
に、基板1、フレームケース4および庇部材5aの熱膨
張率(線膨張率)を極力接近させることによって熱膨張
による各部材の歪みを小さくすることができる。また、
互いに接続された各部材間の熱膨張率差が大きい場合に
は、一方の部材の長辺の長さを制限して部材を細分化す
ることにより、熱膨張による歪みを極力少なくすること
ができる。したがって、この発明では、大型の表示部を
有する発光表示装置を製作する場合でも、容易に完全防
水仕様を施すことが可能となる。
【0026】この発明において、熱膨張による歪みの許
容値をS(mm)は、基板1の線膨張係数をE(mm/
℃)、基板1の一辺の長さをL(mm)、基板1の温度
変化をt(℃)としたときに、 S<E×L×t×10-4・・・数式1 で表される。すなわち、上記の関係式を満たすように、
基板1について、その一辺の長さLと、所定の線膨張係
数Eを有する基板材料を設定することにより、装置の防
水性を確保する上で重要な基板1間の隙間を規制するこ
とができる。
【0027】さらに、発光表示装置10は、フレームケ
ースを介して発光表示装置を支持する取付板(図示せ
ず)に取り付けられ、基板1、フレームケース4、庇5
および取付板の各部材は、互いに隣接する部材間に発生
する歪みが許容値を超えないようにそれぞれの部材の一
辺の長さが設定されることによって、上記各部材の熱膨
張による歪みが分散され、防水性がさらに向上する。発
光表示装置10の防水性を確保するために、隣接する部
材間に発生する歪みが許容値を超えないための設計の実
施例を以下に示す。
【0028】ここでは、まず、隣接する部材間に発生す
る歪みの許容値Sを求めた。許容値Sは、既に様々な屋
外の現場に使用され、防水性における実績のある一辺1
60mmのガラス10%入ポリカーボネートの正方形基
板1枚を一体型のフレームケースで支持し、この基板と
同等の縦および横の寸法を有する一体型の庇部材をフレ
ームケースが支持する構成の従来の発光表示装置につい
て防水性を検証した。
【0029】上記の従来の発光表示装置に使用された各
部材の材質を含む使用に適した部材の材質と、その線膨
張係数(mm/℃)を以下の表に示す。
【0030】 (表1) 部材名 材質 線膨張係数 取付板 鉄 0.138×10-4 フレームケース アルミ 0.237×10-4 基板 ガラスエポキシ 0.180×10-4 庇(i) ガラス10%入ポリカーボネート 0.436×10-4 庇(ii) ガラス20%入ポリカーボネート 0.240×10-4
【0031】なお、上記の取付板は、前記したように、
基板支持ピン16(図2〜図5参照)の一端を介して発
光表示装置10を所定の設置場所に支持するための部材
である。また、庇(i) および庇(ii)は、ともに従来から
使用されている材質であるが、上記の従来の発光表示装
置に使用されたものは、庇(i) である。
【0032】上記の従来の発光表示装置に使用された部
材の中で、線膨張係数が最大および最小の部材を選択
し、それらの線膨張係数をそれぞれEmax (mm/℃)
およびEmin (mm/℃)とし、発光表示装置の表面温
度が25℃から85℃まで上昇した場合を想定して温度
変化t(℃)を60℃とした。また、基板の一辺の長さ
L(mm)は、従来から使用されているものと同じよう
に160mmとした。上記の表1から、Emax は、庇の
ガラス10%入ポリカーボネートの0.436×10-4
(mm/℃)であり、Emin は、取付板の鉄の0.13
8×10-4(mm/℃)である。
【0033】上記の数値を下記の数式2に代入して許容
値Sを求めた。 S<(Emax −Emin )×L×t×10-4・・・数式2
【0034】この結果、S<0.286(mm)となっ
たが、安全性を考慮してS<0.3(mm)とした。す
なわち、各部材の歪みを0.3mm以下に抑える必要が
あることがわかった。
【0035】互いに隣接する部材間に発生する歪みが許
容値Sを超えないように設定されるそれぞれの部材の一
辺の長さを、Ls (基板1)、Lf (フレームケース
4)、Ll (庇5)およびLa (取付板)とした場合、
これらの部材の一辺の長さを代表するLは、数式2を変
形した以下の数式3によって導かれる。
【0036】 L<S/〔(Emax −Emin )×t×10-4〕・・・数式3
【0037】まず、Lf (フレームケース4)とLa
(取付板)の間に発生する歪みの許容値Sの条件を満た
すこれら部材の一辺の最小長さLを求めた。数式3およ
び表1から、L<495(mm)となった。これは、フ
レームケース4と取付板の一辺の長さを、最大495m
mまで設定できることを表す。
【0038】次に、Lf (フレームケース4)とLs
(基板1)の間に発生する歪みの許容値Sの条件を満た
すこれら部材の一辺の最小長さLを求めた。数式3およ
び表1から、L<877(mm)となった。これは、フ
レームケース4と基板1の一辺の長さを、最大877m
mまで設定できることを表す。
【0039】次に、Ls (基板1)とLl (庇5)の間
に発生する歪みの許容値Sの条件を満たすこれら部材の
一辺の最小長さLを求めた。まず、庇(i) のガラス10
%入ポリカーボネート(線膨張係数Eが0.436×1
-4)について、最小長さLを求めた場合、数式3およ
び表1から、L<195(mm)となった。これは、フ
レームケース4と基板1の一辺の長さを、最大195m
mまで設定できることを表す。
【0040】次いで、庇(ii)のガラス20%入ポリカー
ボネート(線膨張係数Eが0.240×10-4mm/
℃)について、最小長さLを求めた場合、数式3および
表1から、L<833(mm)となった。この結果、庇
(ii)のガラス20%入ポリカーボネートを庇5の材料と
して用いた場合には、フレームケース4と取付板の一辺
の長さを、前記のように、495mmに設定できること
が計算上可能であることが判明した。
【0041】上記の結果に基づいて、一辺が240mm
のガラス20%入ポリカーボネートを材料とする正方形
基板1を縦および横に2枚ずつの合計4枚を並べて一辺
が480mmの表示部を有する発光表示装置10を構成
した。フレームケース4は、一辺が約480mmの正方
形のものを一体に構成した。また、庇5は、基板1と同
寸法のものを合計4枚を並べて構成した。なお、基板1
の一辺を240mmとしたのは、基板1に発光ダイオー
ド2を実装するライン設備の実情に応じてその長さを設
定したためである。
【0042】上記の様に作製した発光表示装置10を数
カ月にわたって屋外で使用したが、防水性における問題
は発生しなかった。
【0043】前記の実施の形態では、発光素子として発
光ダイオードを用いたが、発光ダイオード以外の発光素
子をこの発明の発光表示装置に適用できることは容易に
理解されるであろう。このような発光素子としては、蛍
光ランプ、ELD(有機発光素子)およびLCD(液晶
ディスプレイ)等が挙げられる。
【0044】
【発明の効果】この発明では、基板自体が小型化され、
扱いが容易になるとともに、精度が高くかつ安定した防
水仕様の基板ユニットを工場内で製造した後、現場でこ
れらの基板ユニットを並べるだけで高い防水性を備えた
発光表示装置を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による発光表示装置の基本的な構成を
示す正面図である。
【図2】図1の発光表示装置の背面図である。
【図3】図1の発光表示装置の底面図である。
【図4】図1の発光表示装置の側面図である。
【図5】図1の側面断面図である。
【図6】図1の背面断面図である。
【図7】図1の発光表示装置の発光素子駆動回路を説明
するブロック図である。
【図8】従来の発光表示装置の正面図である。
【図9】図8の発光表示装置の側面図である。
【図10】図8の発光表示装置の発光素子駆動回路を説
明するブロック図である。
【符号の説明】 1 基板 2 発光ダイオード(発光素子) 3 発光素子駆動回路 4 フレームケース 5 庇 5a 庇部材 6 可動膜 10 発光表示装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の基板と、基板の前面に
    配列された複数の発光素子と、基板の背面に配設され、
    前記複数の発光素子を発光させて所定の情報を表示させ
    る発光素子駆動回路と、基板の少なくとも1辺を支持し
    て複数の基板を略同一平面内に固定するフレームケース
    とを備え、 基板は、熱膨張によって基板の一辺に発生する歪みが許
    容値を超えないように一辺の長さが設定されたことを特
    徴とする発光表示装置。
  2. 【請求項2】 基板の前面側にあってフレームケースま
    たは基板に支持された庇をさらに具備してなる請求項1
    に記載の発光表示装置。
  3. 【請求項3】 基板、フレームケースおよび庇の各部材
    は、互いに隣接する部材間に発生する歪みが許容値を超
    えないようにそれぞれの部材の一辺の長さが設定された
    ことを特徴とする請求項2に記載の発光表示装置。
  4. 【請求項4】 発光表示装置は、フレームケースを介し
    て発光表示装置を支持する取付板に取り付けられ、基
    板、フレームケース、庇および取付板の各部材は、互い
    に隣接する部材間に発生する歪みが許容値を超えないよ
    うにそれぞれの部材の一辺の長さが設定されたことを特
    徴とする請求項2に記載の発光表示装置。
  5. 【請求項5】 フレームケースおよび/または庇は、そ
    れぞれが略同一平面内に組み合わされる少なくとも2つ
    の部材からなる請求項2に記載の発光表示装置。
  6. 【請求項6】 基板、フレームケースおよび庇が、0.
    18×10-4〜0.45×10-4mm/℃の線膨張係数
    を有する材料からなる請求項2に記載の発光表示装置。
  7. 【請求項7】 基板をガラス入りエポキシ基板、フレー
    ムケースをアルミニウム、庇を10〜20重量%のガラ
    スを含むポリカーボネート樹脂でそれぞれ構成してなる
    請求項2に記載の発光表示装置。
  8. 【請求項8】 フレームケースが、フレームケース内部
    と外部との圧力を平衡させる可動膜を具備してなる請求
    項1に記載の発光表示装置。
  9. 【請求項9】 可動膜が、シリコンゴムまたは金属薄膜
    からなる請求項8に記載の発光表示装置。
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