JP2003080690A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

記録装置および記録方法

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JP2003080690A
JP2003080690A JP2001277130A JP2001277130A JP2003080690A JP 2003080690 A JP2003080690 A JP 2003080690A JP 2001277130 A JP2001277130 A JP 2001277130A JP 2001277130 A JP2001277130 A JP 2001277130A JP 2003080690 A JP2003080690 A JP 2003080690A
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Masakatsu Iwata
正勝 岩田
Daisaku Ide
大策 井手
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人間の視覚では認識し得ない画像部分(第2
の記録部分)をオリジナル画像の中に埋め込むことによ
り、このオリジナル画像を複写した場合にオリジナル画
像では認識し得なかった画像部分(第2記録部分)を浮
き上がらせることができる記録装置および記録方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 第1の記録部分と第2の記録部分とを有
する画像を記録媒体に記録するに際し、前記記録媒体に
記録された画像を所定の複写装置によって複写した際に
前記第2の記録部分は複写されず前記第1の記録部分の
みが複写されるように、前記第1の記録部分と前記第2
の記録部分とを異なる記録条件にて記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル記録デー
タに基づき記録媒体に画像の形成を行うカラーインクジ
ェット記録装置やカラーLBP(Laser Beam Printer)
等の記録装置に関し、特に、人間の視覚では識別できな
いが、複写機で複写した際には複写であることを表す図
柄や文字等の画像を浮かび上がらせることができるオリ
ジナル原稿を形成し得るようにした記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電複写装置の高画質化により、記録媒
体に形成されている画像が複写画像であるか、オリジナ
ル原稿であるかを外観的に判断することは極めて困難に
なっている。このため、オリジナル原稿が複写された場
合には、その複写物がオリジナル原稿と異なることを一
見して識別し得るようにするための技術が従来より提
案、実施されている。
【0003】この技術としては、例えば、予め淡い色で
パターンが特殊印刷された、所謂プレ記録紙を記録媒体
として用い、ここにプリンタで記録したものをオリジナ
ル原稿とし、このオリジナル原稿を複写すると、プレ記
録紙に埋め込まれたパターンや文字が複写した記録媒体
に浮き上がり、オリジナル原稿であることを容易に識別
することができるという技術がある。
【0004】また、これに類似する技術として、偽造防
止に係る複写防止技術も知られている。本出願人も先に
出願した特開平8−101755号公報においてこの種
の技術を開示している。ここでは、所定の情報を多値カ
ラー画像信号によって表される画像の一部に付加し、付
加された部分を低い解像度で画像形成することにより、
付加情報の読み取りを可能にしている。この技術におい
て、使用したプリンタのIDナンバーを付加情報として
加えるようにすれば、紙幣や有価証券などを違法複写し
た場合に使用プリンタのIDナンバーが記録されるた
め、このIDナンバーから使用者の追跡調査を容易に行
うことが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来技術のうち後者のようにIDナンバーなどの付加情
報を複写画像に加えるようにする場合には、情報の付加
及び処理を行う回路などが必要となり、コスト高になる
という問題があった。
【0006】また、プレ記録紙を用いてオリジナル原稿
を作成する前者の従来技術にあっては、プレ記録紙を常
備しておかなければならず、これを通常の記録に使用す
る普通紙と使い分けなければならないという煩わしさが
あると共に、記録紙が高価なため、ランニングコストが
高くなるという問題がある。また、パターンが予め印刷
されたものであるため、原稿により浮き出させるメッセ
ージを変更するということができず、自由度が低いとい
う問題もある。
【0007】本発明は、上記課題に着目してなされたも
のであり、オリジナル原稿画像では視認されず複写時に
のみ浮き上がるような画像を普通紙に対して記録するこ
とができると共に、安価に構成することができる記録装
置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、第1の記録部分と第2の記録部分とを有す
る画像を所定の記録剤を用いて記録媒体に記録するため
の記録装置であって、前記記録媒体に記録された画像を
所定の複写装置によって複写した際に前記第2の記録部
分は複写されず前記第1の記録部分のみが複写されるよ
うに、前記第1の記録部分と前記第2の記録部分とを異
なる記録条件にて記録する記録制御手段を有することを
特徴とする。
【0009】ここで、前記第1の記録部分は所定の画像
認識装置及び視覚にて認識可能な部分であり、前記第2
の記録部分は前記所定の画像認識装置にて認識不能であ
りかつ視覚にて認識可能な部分である。
【0010】また、本発明は、第1の記録部分と第2の
記録部分とを有する画像を所定の記録剤を用いて記録媒
体に記録するための記録方法であって、前記記録媒体に
記録された画像を所定の複写装置によって複写した際に
前記第2の記録部分は複写されず前記第1の記録部分の
みが複写されるように、前記第1の記録部分と前記第2
の記録部分とを異なる記録条件にて記録する記録制御工
程を有することを特徴とする。
【0011】上記構成を適用した本発明の一例を、図2
5を用いて具体的に説明する。図25中の(1)および
(2)はそれぞれ本発明を適用した具体例の概略を示す
図であり、(1)は一様な色および一様な濃度のパッチ
部に本発明を適用した場合であり、(2)は自然画等の
グラデーション部に本発明を適用した場合である。図2
5に示されるように、オリジナル原稿には第1の記録部
分と第2の記録部分とが存在し、所定の画像認識装置及
び視覚にて認識可能な画像が形成(記録)されている部
分を第1の記録部分と定義し、上記所定の画像認識装置
にて認識不能でありかつ視覚にて認識可能な画像が形成
(記録)されている部分を第2の記録部分と定義してい
る。図25から明らかなように、複写される第1の記録
部分と複写されない第2の記録部分とを有するオリジナ
ル原稿を複写した場合に、複写されない第2の記録部分
が「飛び(白抜け)」部分となり、第2の記録部分に相
当する画像が複写物に浮かび上がる。
【0012】このオリジナル原稿中の第2の記録部分に
相当する画像は、オリジナル原稿の時点では認識されな
いがオリジナル原稿を複写した場合にのみ認識される画
像であるため、複写禁止を意味する画像(例えば、“C
OPY禁止“なる文字)を第2の記録部分として形成し
ておくことで、複写禁止を意味する画像を複写物だけに
発現させることができる。
【0013】オリジナル原稿における第1の記録部分と
第2の記録部分の相違は人間の視覚によって識別するこ
とができないことから、複写禁止を意味する画像がオリ
ジナル原稿中に埋め込まれていたとしても、それを人間
の視覚では認識できない。従って、オリジナル原稿を見
ても、第2の記録部分に相当する画像(複写禁止を意味
する画像)を認識できないのである。ここで、第1の記
録部分に相当する画像を記録するときの記録条件とは異
なる記録条件によって第2の記録部分に相当する画像を
記録しているため、ドット単位においては第1の記録部
分の画像と第2の記録部分の画像とは異なる記録結果と
なるのであるが、人間の視覚では両者の相違を識別する
ことができない。
【0014】このようにして記録されたオリジナル原稿
を複写装置にかけて複写した場合、人間の目の分光感度
と複写装置の感光体あるいはスキャナー等の画像認識装
置の分光感度とが異なるが故に、オリジナル原稿中の第
2の記録部分に相当する画像は視覚では認識できるもの
の画像認識装置では認識できず、そのために、オリジナ
ル原稿中の第2の記録部分に相当する画像は複写物にお
いては記録されない。すなわち、オリジナル原稿を複写
した場合、オリジナル原稿中の第2の記録部分に相当す
る画像は複写物においては消失してしまい、この部分が
白飛びとなる。このことを利用してオリジナル原稿の記
録データを作成する際に、白飛び部分が像となるように
記録データの作成を行っておけば、オリジナル原稿の第
2の記録部分に相当する画像を複写物において白抜け部
分として発現させることができ、つまりは複写物に付加
的な像を発現させることができるため、これによって複
写物とオリジナル原稿とを容易に識別することができ
る。
【0015】上述したように本発明では、第1の記録部
分の画像を記録するときの記録条件と第2の記録部分の
画像を記録するときの記録条件とを異ならせているが、
例えば、下記i)〜iv)のように記録条件を異ならせる
ことが好ましい。 i)第1の記録部分の画像を大きなサイズのドットにて
形成し、第2の記録部分の画像を小さなサイズのドット
にて形成する。
【0016】複写装置において小さなサイズのドットが
認識されないことを利用して、第2の記録部分の画像を
小さなサイズのドットで形成することで、小さなサイズ
のドットによって形成された画像部分を「飛び(白抜け
部分)」として発現させることができる。なお、ここで
言う「飛び」とは、オリジナル原稿にあった画像(ドッ
ト)が複写装置において認識されないことを言う。
【0017】ii)第1の記録部分の画像を高濃度のドッ
トにて形成し、第2の記録部分の画像を低濃度のドット
にて形成する。
【0018】複写装置において低濃度のドットが認識さ
れないことを利用して、第2の記録部分の画像を低濃度
のドットで形成することで、低濃度ドットパターン部を
「飛び」として発現させることができる。
【0019】iii)第1の記録部分に相当する黒色画像
を黒色記録剤にて形成し、第2の記録部分に相当する黒
色画像をCMYの記録剤によるプロセスブラックにて形
成する。
【0020】第1の記録部分に相当する黒色画像を黒色
の記録剤で記録するようにし、第2の記録部分に相当す
る黒色画像をCMY3色の記録剤を用いた所謂プロセス
ブラックで記録することで、複写装置においてプロセス
ブラック部分を「飛び」として発現させやすい。
【0021】iv)第1の記録部分の画像は各ドットを隣
接あるいは重ねて形成し、第2の記録部分の画像は各ド
ットを離間させて形成する。第1の記録部分においては
シアンドットとマゼンタドットを隣接あるいは重ねて記
録し、第2の記録部分においてはシアンドットとマゼン
タドットを離間させて記録することにより、複写装置に
おいて上記離間してドットが形成された部分を「飛び」
として発現させやすい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。なお、本実施形態では、記録装
置としてカラーインクジェット記録装置を例に挙げて説
明する。
【0023】図1及び図2は本実施形態におけるカラー
インクジェット記録装置の機構構成を説明する図であ
り、図1はカートリッジ交換式のシリアル型カラーイン
クジェット記録装置のフロントカバーを取り外して、装
置の内部を露出させた状態を示している。
【0024】図1において、1はヘッドカートリッジ
で、インクタンクと記録ヘッドなどを有し、キャリッジ
ユニット2に脱着可能に構成されている。キャリッジユ
ニット2は、ヘッドカートリッジ1を取付けた状態で記
録時に主走査方向に往復駆動されるものとなっており、
また、このヘッドカートリッジ1はホルダ3によりキャ
リッジユニット2に固定される。このホルダ3は、カー
トリッジ固定レバー4に連動して移動し、ヘッドカート
リッジ1がキャリッジユニット2内に装着されてからカ
ートリッジ固定レバー4を動かすことにより、キャリッ
ジユニット2に圧着される。これによりキャリッジユニ
ット2内でのヘッドカートリッジ1の位置決めと、カー
トリッジ1とキャリッジユニット2との間の電気的なコ
ンタクトを行うことができる。
【0025】5はフレキシブルケーブルで、制御回路等
からの電気信号をキャリッジユニット2に伝えている。
6はキャリッジモータで、その回転により、キャリッジ
ユニット2を主走査方向に往復移動させる。7はキャリ
ッジベルトで、左右両端部に設けたプーリに架け渡され
ており、キャリッジモータ6の回転によって移動し、そ
の移動によってガイドシャフト8に沿ってキャリッジユ
ニット2が往復移動するようになっている。9はキャリ
ッジユニット2に設けられたホームポジションセンサ
で、フォトカプラ等を備えている。10は遮光板であ
り、この遮光板10によりホームポジションセンサ9が
遮光されることにより、キャリッジユニット2がホーム
位置にあることが検知される。
【0026】12はホームポジションユニットで、記録
ヘッドの回復部(インクの吸引部、ヘッドの清掃部等)
を含んでいる。13は記録紙等の記録媒体を排出するた
めの排紙ローラで、拍車ユニット(不図示)との間に記
録済みの記録媒体を挟持し、その記録媒体を記録装置外
へ排出させることができるようになっている。
【0027】図2は本実施形態で使用されるヘッドカー
トリッジ1の詳細図である。図において、15は交換式
の黒のインクを収容しているインクタンクである。16
はシアン、マゼンタ、イエローのインクを含む交換式の
インクタンクである。17はインクタンク16とヘッド
カートリッジ1との連結口で、ここからヘッドカートリ
ッジ1の供給管20に連結されてカートリッジ1内にイ
ンクを供給するようになっている。
【0028】18は黒のインクタンク15のインク供給
口である。これらインク供給口17,18は、タンクが
装着されると供給管20に連結され、記録ヘッド部21
にインクを供給するように構成されている。19は電気
信号のコンタクト部で、フレキシブルケーブル5と接続
され、制御部201(図11参照)からの信号を記録ヘ
ッド部21に伝えるように構成されている。記録ヘッド
部21はイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のイン
クを吐出する記録素子群を備え、これら各色の記録素子
群を用いて記録を行う。
【0029】次に、本実施形態におけるカラーインクジ
ェット記録装置の記録データの流れについて説明する。
【0030】本実施形態の記録装置では、C個(Cは2
以上の整数)の記録素子群を備え、各記録素子群毎に記
録バッファを備えている。さらに、本実施形態では、各
記録素子群毎(色毎)に、1画素がN値(Nは“3”以
上の整数)で表されるカラー画像情報を、1画素に対し
てn値(nはn<Nとなる整数)の記録データに変換す
る。ここでは、誤差拡散法によるn値化処理を実施して
おり、この方法を図3を用いて説明する。
【0031】図3に示すように、記録を行う主走査方向
をパラメータx、副走査方向をパラメータyで表して、
各画素をPx,y、その画素濃度をVx,yで表している。こ
こで着目画素をPa,bとし、y≦bかつx<aに位置し
ている画素は既にn値化処理が終っているものとする。
この場合、着目画素Pa,bにおける画素濃度Va,bに対す
るn値化のための(n−1)個の閾値は、 (2k−1)×(N−1))/(2×(n−1)) [但し、kは1以上、(n−1)以下の整数]となる。す
なわち、N値による入力レベルに対するn値の出力レベ
ルの関係は、図6の線図で示すようになる。この場合、
入力レベル値と閾値との間で生じる誤差Eは、 E=V(a,b)−((2k−1)×(N−1))/(2×
(n−1)) とする。
【0032】次に、着目画素P(a,b)の周辺でn値化
を行っていない画素P(a+1,b),P(a-2,b+1),P(a-1,b
+1),P(a,b+1)のそれぞれに、この誤差Eを振り分け
る。この場合、経験的に求めた重み係数W0,W1,W
2,W3を用いて次式に基づく処理を行う。 V(a+1,b)=V(a+1,b)+E×W0 V(a-2,b+1)=V(a-2,b+1)+E×W1 V(a-1,b+1)=V(a-1,b+1)+E×W2 V(a,b+1)=V(a,b+1)+E×W3 これら重み係数の例としては、W0=7/16,W1=1
/16,W2=5/16,W3=3/16が挙げられる。
【0033】図4は、ホストコンピュータと記録装置と
を含む本実施形態における画像記録装置システムでのデ
ータ処理の概要を示す説明図である。
【0034】図4において、601はホストコンピュー
タの情報処理部(データ処理部)を示している。ここで
は、記録すべき画像を示す原データ610を、記録要素
分離手段611により各色の多値データに分離する。次
にn値化手段612を用いて、各色の記録素子毎にn値
化の処理を行い、各記録素子群毎(色毎)に1画素当た
りn値の画像情報に変換する。次に記録コード化手段6
13を用いて、そのn値化された画像情報を、記録装置
の情報処理部602で認識できる命令形態の記録コード
に変換する。そして、そのコード化された記録情報を、
インターフェイス614を介して記録装置の情報処理部
(データ処理部)602に伝送する。
【0035】また、記録装置の情報処理部602では、
インターフェイス614を介して伝送された記録情報を
受け取って受信バッファ615に記憶する。次に記録コ
ード解析手段616を用いて、受信バッファ615に記
憶している記録コードを解析する。こうして解析された
データに基づいて、記録データ展開手段617によりイ
メージに展開された記録データを、各色の記録データ毎
に記録バッファ618に展開する。次に記録素子駆動手
段619を用いて、記録バッファ618に記憶されてい
る各色に対応する記録データに基づいて、各色の記録デ
ータに対応する記録素子を駆動して、記録媒体上にカラ
ー画像を形成する。
【0036】なお、以上の説明では、カラー画像情報を
n値のデータに変換するのをホストコンピュータで行う
場合を示したが、n値化処理を行うシステムをプリンタ
本体で行うようにすることも可能である。
【0037】次に、本発明の第1の実施形態における記
録装置により形成するドットの配置について説明する。
記録データに基づいて記録装置で記録を行った場合、ド
ットサイズ、ドット配置、ドットを形成するインク濃度
などは異なるが、人間の視覚には同じ濃度、同じ色に見
えてしまうような記録画像が存在する。そして、この記
録画像を一般的な複写機にて複写すると、前記ドットサ
イズ、ドット配置、ドットを形成するインク濃度などの
差異により複写機のスキャナーによる読み取り出力値に
差が発生する。この現象を利用すれば、人間の視覚では
識別できなくとも、複写機では識別できるような記録画
像を形成することが可能である。つまり、複写機のスキ
ャナーでは読み取ることができる部分(複写可能部分=
第1の記録部分)と読み取ることができない部分(複写
不能部分=第2の記録部分)とを記録画像中に存在さ
せ、当該複写不能部分(第2の記録部分)を予め図柄や
文字としておくことで、複写した場合に当該複写不能部
分(第2の記録部分)が白抜けとなって、複写した場合
にのみ図柄や文字などを浮かび上がらせる(発現させ
る)ことができる。
【0038】本発明の第1の実施形態では、ドットサイ
ズの異なる同一色のインクを吐出し得る手段を有するも
のとなっている。このドットサイズの異なるインク滴を
吐出させる手段としては、特開平8−183179号公
報などで既に開示されているように、単一の記録素子か
らドットサイズの異なるインク滴を吐出制御する技術
や、同一色のインクを吐出する記録素子群に相対的にド
ットサイズの異なるインク滴を吐出させる複数種の記録
素子を配置する技術などを適用することができる。具体
的には、径の異なるインク吐出口を有する記録素子を用
いたり、記録素子の駆動条件(駆動パルス幅、駆動電
圧)を異ならせたりすることで異なるサイズのドットを
形成することが可能となる。
【0039】そして、視覚では同一濃度かつ同一色と認
識される画像中に、複写した際には消失して「飛び(白
抜け)」部分となる第2の記録部分と複写した場合であ
っても消失することなく残存する第1の記録部分とを形
成するにあたり、第2の記録部分に相当する画像は相対
的に小さなサイズのドットで記録し、第1の記録部分に
相当する画像は相対的に大きいサイズのドットで記録す
る。このような記録方法の関係を示した一例が図5
(A)、(B)である。図5(A)は小さいドットサイ
ズで記録される画素形状を示し、図5(B)は大きいド
ットサイズで記録される画素形状を示している。このよ
うな画素で形成された画像に対し、複写機(図示せず)
に設けられたスキャナーにて図中a×bを画素単位とした
読み取りを行うと、読み取ったその信号値に差が現われ
る。この差を図6に示す。
【0040】図6(A)は、図5(A)に示した画素状
態に対するスキャナー読み取り信号の値を示す線図であ
り、図5(A)の各画素I、II、III、IVに対する信号
値がすべて同じ値となる。図6(B)は図5(B)に示
した画素状態に対するスキャナー読み取り信号の値を示
す線図であり、図5(B)の画素Iに対する信号値は、
図5(A)の各画素I、II、III、IVに対する信号値よ
りも大きく、図5(B)の3つの画素II、III、IVのそ
れぞれに対する信号値は全てゼロとなる。すなわち、ス
キャナーの画素単位においてドットの存在を認識させる
か否かを決定するための閾値を、図5(B)の画素Iに
対する信号値と図5(A)の各画素I、II、III、IVに
対する信号値との間に十分な許容差を見込んで設定する
ことにより、複写後の最終画像では図5(B)の画素I
によって形成される画像は記録(複写)され、図5
(A)の画素I、II、III、IVによって形成される画像
は記録(複写)されないようにすることができる。
【0041】以上から分かるように、記録装置によって
オリジナル原稿を作成する際に、このような複写機によ
って画像が記録(複写)される部分(第1の記録部分)
と、複写機によって画像が記録(複写)されない部分
(第2の記録部分)とを予め作成しておけば、オリジナ
ル原稿における第2の記録部分に対応する画像は複写後
の最終画像において消失することから、複写後の最終画
像中に飛び(白抜け)部分を発生させることができる。
すなわち、人間の視覚では同一濃度かつ同一色と認識さ
れるオリジナル原稿中に複写されない第2の記録部分
(図5(A)の画素I、II、III、IVのような画像部
分)を予め挿入しておき、その複写されない第2の記録
部分を複写後に発現させたい文字や図柄としておくこと
により、複写した場合にのみ浮かび上がる図柄や文字等
の画像を有するオリジナル原稿を作成することができ
る。このため、オリジナル原稿(オリジナル画像)と複
写画像とを明確に区別することが可能となる。また、複
写画像の中にその複写が不正であることを表す画像を浮
かび上がらせるようにすれば、オリジナル画像の不正複
写を抑制する効果も得られる。
【0042】この場合、適用する記録媒体は、通常の記
録動作に使用する普通紙で良いため、オリジナル原稿を
安価に作成することができる。従って、従来のような特
殊加工を施したプリ記録紙を使用する場合に比べ、ラン
ニングコストを大幅に低減することができる。なお、上
記のように複写後に飛びを発生させることができる画像
を形成するためには、記録媒体の表面において、インク
にて覆われる部分とインクにて覆われない余白の部分と
の比率を考慮することが望ましい。例えば、図5に示す
ように、インクにて覆われる部分が余白の部分より大き
く設定されている場合には、飛びを適正に発生させるこ
とができる。しかしながら、図5の状態とは逆に、イン
クにて覆われる部分が余白の部分より大きくなるよう記
録データが作成される場合には、図5(A)のドット配
置がより密となるため、複写機のスキャナーが密に配置
されたドットを読み取ってしまう可能性が高まり、飛び
を適正に発生させにくい状態となる。従って、飛びを適
正に発生させることができるオリジナル原稿を形成する
ためには、インクにて覆われている部分が覆われていな
い部分の面積を越えないよう記録データの作成を行うこ
とが好ましい。
【0043】次に、本発明の第1の実施形態におけるカ
ラー画像記録システムでの記録データ処理を、図7を参
照しつつより詳細に説明する。尚、この図7は、前述の
説明に用いた図4の内容をより具体的に示した図であ
る。この第1の実施形態では、記録すべき画像を示す原
データ110を、各色の記録データ毎に1画素当たり8
ビット(256値)の多値データとしている。
【0044】ここで、ホストコンピュータ101におい
て、複写機にて複写した場合にのみ図柄や文字などが浮
かび上がるようなオリジナル原稿を作成するため、25
6値の記録データ110を、インク色毎に、上記第1の
記録部分に相当する画像を記録するための記録データ
(第1の記録データ)と上記第2の記録部分に相当する
画像を記録するための記録データ(第2の記録データ)
とに分割する(111)。次にn値化処理手段112に
おいて、第1の記録データに関しては2値化処理を行
い、第2の記録データに関しては5値化処理を行う。す
なわち、複写後の最終画像にて記録される第1の記録部
分に相当する画像は2値化処理された2値データに基づ
いて記録され、複写後の最終画像にて記録されない第2
の記録部分に相当する画像は5値化処理された5値デー
タに基づいて記録される。なお、ここでは、n値化処理
として2値化処理と5値化処理を行っているが、これに
限定されるものではなく、第1の記録部分と第2の記録
部分とを異なるn値化処理がなされた記録データに基づ
いて記録されるようにすればよい。
【0045】このようにして2値化された第1の記録デ
ータと5値化された第2の記録データを、それぞれ同一
走査線(ラスタ)毎、もしくは同一記録走査(バンド)
分の走査線毎に記録コードに変換し(113)、インタ
ーフェイス114を介してインクジェット記録装置10
2に伝送する。
【0046】ここで、2値化された第1の記録データ
(複写後の最終画像にて記録される第1の記録部分を記
録するための記録データ)は1ビットのデータとして2
進法の表記で “0”もしくは“1”で表される。ま
た、5値化された第4の記録データ(複写後の最終画像
にて記録されない第2の記録部分を記録するための記録
データ)は4ビットのデータとして、2進法の表記で
“0000”,“0001”,“0011”,“011
1”, “1111”のいずれかを採り得るものとす
る。
【0047】記録装置102では、ホストコンピュータ
101より受信した記録データを受信バッファ115に
記憶する。記憶された受信データは画像コードの解析
(116)を行って、各色の記録データを、各々の色に
対応した記録バッファに展開117する。そして、記録
バッファより転送される記録データにより、その対応す
る記録ヘッド部21の記録素子が駆動され、記録が行わ
れる。なお、ここでは、5値のデータが2本の走査線に
跨った2値のデータに展開されて記録される。
【0048】これら記録データと記録バッファ(記録位
置)との関係を図8及び図9に示す。図8(A),
(B)は、複写後の最終画像にて記録される第1の記録
部分の記録データ(第1の記録データ)を示し、図8
(A)は記録データが “0”の場合を示し、図8
(B)は記録データが“1”の場合をそれぞれ示してい
る。図9(A)〜(E)は、複写後の最終画像にて記録
されない第2の記録部分の記録データ(第2の記録デー
タ)を示し、2進法の表記で“0000”,“000
1”,“0011”,“0111”,“1111”のデ
ータがあり、いずれの場合も、4ビットデータが2本の
走査線に沿って展開されている。
【0049】図10は、第1の実施形態のインクジェッ
ト記録装置に設けられた記録ヘッド部21における記録
素子の配置を示す図である。記録媒体への記録に使用さ
れる記録ヘッド部21の記録素子群は、黒、シアン、マ
ゼンタ、イエローの順に、各24素子ずつ配置されてお
り、各色の記録素子群の間隔を8素子分としている。ま
た、前述したように、黒、シアン、マゼンタ、イエロー
各色の記録素子群は相対的に異なるインク量のインク滴
を吐出させることができる。また本発明の第1の実施形
態では、各色の記録素子群における記録素子のピッチを
等間隔とし、図10に記載の各破線上の画素位置に対応
して配置されている。
【0050】記録に際しては、各色に対応する記録バッ
ファに展開された2値データ及び5値データに基づいて
記録素子を駆動して記録する。すなわち、記録動作を説
明すると、まず第1の記録行程で、記録バッファに展開
された2値データ及び5値データに基づく24走査線分
の記録走査を行う。その後、2分の1素子分、記録媒体
を順方向に搬送する。次に第2の記録行程で、5値デー
タに基づき24走査線分の記録走査を行い、その後、2
4素子分の記録媒体の搬送を行う。
【0051】これら第1と第2の記録行程を繰り返すこ
とにより、人の視覚で認識可能でありかつ複写後の最終
画像にも記録される第1の記録部分(複写機のスキャナ
ーが認識し得る画像部分)と、人の視覚では認識可能で
あるが複写後の最終画像には記録されない第2の記録部
分(複写機のスキャナーが認識し得ない画像部分)とを
混在させた画像を記録し、オリジナル原稿を形成するこ
とができる。
【0052】なお、各色の記録素子群における記録素子
のピッチは等間隔のままとし、図10に示す破線上の画
素位置の1/2に対応させて記録素子を配置する場合に
は、上記のように、記録媒体を画素位置の1/2ピッチ
分だけずらし、各画素に対して2回の記録走査を行う必
要はなくなり、記録バッファに展開された2値データ及
び5値データに基づいた記録を1回の記録走査によって
行うことが可能となる。さらに、記録素子のピッチを画
素位置に対してより細かくした場合にも、2値データ及
び5値データの記録を1回の記録走査で行うことが可能
である。
【0053】図11は、本発明の第1実施例におけるイ
ンクジェット記録装置102の構成を示すブロック図で
ある。図中、201は装置全体の動作を制御する制御部
で、マイクロプロセッサなどのCPU210と、このC
PU210により実行される制御プログラムや各種デー
タを記憶しているROM211と、CPU210による
各種処理の実行時にワークエリアとして使用され、各種
データを一時的に保持するRAM212とを有してい
る。
【0054】このRAM212には、前述した受信バッ
ファ115やY,M,C,Bkの各色のインクで記録す
る記録ヘッド21Y,21M,21C,21Bkに対応
して、記録データを記憶するY,M,C,Bkの記録バ
ッファが設けられている。
【0055】202はヘッドドライバで、制御部201
から出力される各色の記録データに応じて、イエロー用
記録ヘッド21Y,マゼンタ用記録ヘッド21M,シア
ン用記録ヘッド21C、黒用記録ヘッド21Bkを駆動
する。203,204のそれぞれはモータドライバで、
対応するキャリッジモータ6、あるいは紙送り用モータ
205を駆動するようになっている。
【0056】図12は、前記CPU210によって実行
されるこの第1の実施形態における記録動作を示すフロ
ーチャートであり、この動作を実行する制御プログラム
はROM211に記憶されている。まずステップS1で
は、インターフェイス114を介してホストコンピュー
タ101から送信されて来た記録コードを受信し、その
受信した記録コードを受信バッファ115に記憶する。
次にステップS2に進み、その受信バッファ115に記
憶された記録コードを解析する(図7の116に相
当)。そしてステップS3に進み、その記録コードに基
づいて各色の記録データを作成し、それぞれ対応する色
用の記録バッファに記憶する。ここで、各色の記録バッ
ファには、次のようなデータ量が記憶される。すなわ
ち、Bk記録バッファには48走査線分、Cの記録バッ
ファには112走査線分、Mの記録バッファには176
走査線分、Yの記録バッファには120走査線分の記録
データが記憶される。
【0057】次にステップS4に進み、キャリッジモー
タ6の駆動を開始し、ステップS5で、図10の点線の
交点に記録する記録タイミングになったか否かを判断す
る。記録タイミングになったと判断されるとステップS
6に進み、各色の記録バッファから対応する2値および
5値の記録データを読出し、その記録データに基づきヘ
ッドドライバ202を介してヘッド21Y,21M,2
1C,21Bを駆動し、図10に示す破線の交点位置に
適宜ドットを記録する。
【0058】2値データによる記録画像は図5(B)に
示す相対的に大きなサイズのドットによって形成される
ものであり、この大ドットで形成される画像部分は複写
後の最終画像でも記録される第1の記録部分である。ま
た、5値データによる記録画像は図5(A)に示す相対
的に小さなサイズのドットによって形成され、この小ド
ットで形成される画像部分は複写後の最終画像では記録
されない第2の記録部分である。
【0059】次にステップS7に進み、今度は図10に
示す各交点の中間位置にドットを記録し得るタイミン
グ、すなわち各交点から1/2ドットずれた位置に達し
たか否かを判断する。1/2ドットずれた位置に達した
場合には、ステップS8に進み記録バッファから5値の
記録データを読み出し、各データに従ってヘッド21
Y,21M,21C,21Bを駆動し、記録を行う。
【0060】この後、ステップS9に進み、一走査分の
記録処理が終了したかを調べ、終了していないときはス
テップS4に戻り、前述の処理を実行する。そして、ス
テップS9で、1走査分の記録が終了したと判断される
と、ステップS10に進み、ここで記録ヘッドをホーム
位置に戻すキャリッジリターンを行い、次に紙送り用モ
ータ205を駆動して1/2素子分だけ記録媒体を搬送
する。
【0061】そしてステップS11に進み、再度キャリ
ッジモータ6を順方向に回転駆動し、ステップS12〜
ステップS16で、前述のステップS5〜ステップS9
と同様にして1走査分の記録を行う。但し、ステップS
13では、前述のステップS6とは異なり、5値の記録
データにのみ対応して記録ヘッドの各記録素子が駆動さ
れ、記録が行われる。すなわち、複写後の最終画像に記
録されない画像部分(第2の記録部分に相当する画像)
のみが記録されることとなる。
【0062】この後、ステップS16で、一走査の記録
が終了したと判断されると、ステップS17に進み、こ
こでキャリッジモータ6を逆方向に回転駆動し、キャリ
ッジユニット2をホーム位置に戻すキャリッジリターン
を実行し、紙送り用モータ205を駆動して24素子
分、記録媒体を搬送する。これにより、各色の記録ヘッ
ドの24素子分の記録幅の画像が記録される。
【0063】こうしてステップS18に進み、1頁の記
録が終了したかを判断し、終了していないと判断された
場合にはステップS2に戻り、次の記録走査により記録
される分の記録データを作成して、各色の記録バッファ
に記憶する。こうして1頁の画像記録が終了するとステ
ップS19に進み、その記録済みの記録媒体を排出して
処理を終了する。
【0064】なお、この第1の実施形態では、図5
(B)に示す大きなサイズの1ドットを1つのインク滴
で形成するものとしたが、1つのインク滴でなく複数の
インク滴によって大きなサイズの1ドットを形成しても
同様の効果を得ることができる。この場合、1インク滴
あたりのインク量が減ることになるが、同様に大きなサ
イズのドットを形成することができる。例えば、大きな
サイズの1ドットを1インク滴で形成するときのインク
量が30plである場合に対して、同様のサイズの1ド
ットを2インク滴で形成する場合には各インク滴のイン
ク量が20pl程度であることが望ましい。いずれにし
ろ大小のドットサイズ差を利用するものであって本発明
の第1の実施形態に帰属するものである。
【0065】さらに、大小の異なるサイズのドットを形
成する手段として、紙面上にインク滴が着弾する前や後
に、インクとは異なる処方を有する記録補助液を着弾さ
せてドットサイズを変調する技術や、記録ヘッド上また
はインク滴の飛翔中に、インクに異なる処方を有する記
録補助液を混合させたり、混合させなかったりしてドッ
トサイズを変調する技術を用いることも可能である。
【0066】ここで、この補助液を使用したドットサイ
ズの変調について、より詳細に説明する。通常、インク
中の色材(染料、顔料等)分はインク内で分散してお
り、紙面にインク滴が着弾した場合にはインク滴の水分
や溶剤分が紙面上や紙内部に広がる際に、これに色材分
が追従する。すなわち、インク滴の水分や溶剤の広がり
の範囲に色材が分配されることとなり、これによって紙
面に形成されるドットサイズが決定付けられる。しかし
ながら、紙面に対し、前記補助液を先に着弾させ、その
後にインク滴を着弾させた場合には、色剤の凝集速度が
速くなり、インク滴が着弾するとすぐに記録補助液内の
成分とインク滴内の色材分とが凝集し、インク滴内で色
剤が液体成分から分離する。従って、着弾したインク滴
の水分および溶剤分が紙面上や紙内部に広がっていって
も前記のように凝集状態の色材分はその広がりに追従せ
ずに紙面上に留まることになる。その結果、通常のイン
ク滴が単独で着弾した場合のドットサイズと比較して小
さいドットサイズが形成される。このように、前記補助
液を吐出するか否かによってもドットサイズの大小を発
生させることができる。
【0067】また、上記実施形態ではホストコンピュー
タから送信された1走査分の記録データを受信して記録
するいわゆるシリアルプリンタ型のインクジェット記録
装置について説明したが、受信する記録データが1ペー
ジ単位であるページプリンタと呼ばれる記録装置を本実
施形態に適用することも可能であり、また、インクジェ
ット記録装置以外にも、種々の形式の記録装置を適用可
能である。例えば、トナーを用いたレーザービームプリ
ンタ(LBP)などにも本発明は適用可能であり、要は
ドットのサイズを大小変更し得る機能を有する記録装置
であれば、いかなる形態の記録装置も適用可能である。
【0068】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。上記第1の実施形態では、複写さ
れる第1の記録部分と複写されない第2の記録部分とを
異なるサイズのドットにて形成しているが、この第2の
実施形態では、同一色のインクを用いかつ1種類のドッ
トサイズにて第1の記録部分と第2の記録部分とを記録
するものとなっている。なお、記録装置の構造などは、
前記第1の実施形態において図1に基づき説明したもの
と同様であるので、ここではそれらの説明は省略し、主
として記録動作について説明する。
【0069】この第2の実施形態においては、人の視覚
では同一濃度かつ同一色と認識される画像中に第1の記
録部分と第2の記録部分とを形成するにあたり、複写し
た場合には飛び(白抜け)部分となる第2の記録部分を
記録する際には分散したドット配置とし、複写した場合
にも残存する第1の記録部分を記録する際には上記分散
したドットに比べて集中したドット配置となるようにす
る。この場合、分散して配置されたドットと、集中して
配置されたドットとの差は、人間の視覚では認識し得な
い程度に設定される。図13(A),(B)に各配置で
記録されたドットの一例を示す。
【0070】図13(A)は分散したドット配置で記録
される画素形状を示し、図13(B)は集中したドット
配置で記録される画素形状を示している。このような画
像に対し、複写機(図示せず)に設けられたスキャナー
によって図中a×bを画素単位として読み取ると、その信
号値には差が生じる。
【0071】この差は第1の実施形態において示した図
6と同一になる。すなわち、図6(A)は図13(A)
に示した画素状態に対するスキャナー読み取り信号の値
を示す線図であり、同図に示すように、図13(A)の
画素I、II、III、IVに対する信号値はすべて同じ値と
なる。図6(B)は図13(B)に示した画素状態に対
するスキャナー読み取り信号の値を示す線図であり、同
図に示すように図13(B)の画素Iに対する信号値は
図13(A)の画素I、II、III、IVに対する信号値よ
りも大きくなり、また、図13(B)の画素II、III、I
Vに対する信号値はすべてゼロとなっている。
【0072】スキャナーの画素単位においてドットの存
在を認識させるか否かを決定するための閾値を、前記図
13(B)の画素Iに対する信号値と図13(A)の画
素I、II、III、IVに対する信号値の間に十分な許容差
を見込んで設定することにより、複写後の最終画像で
は、図13(B)の画素Iによって形成される第1の記
録部分は記録(複写)され、図13(A)の画素I、I
I、III、IVによって形成される第2の記録部分は記録
(複写)されないようにすることができる。このよう
に、図13(A)のI、II、III、IVによって形成され
る画像は複写機によっては複写されない部分(第2の記
録部分)であるため、オリジナル原稿内に複写されない
第2の記録部分(図13(A)のI、II、III、IVのよ
うな画像部分)を予め挿入しておき、その複写されない
部分(第2の記録部分)を図柄や文字としておくこと
で、複写した場合にのみ図柄や文字などが浮かび上がる
ようなオリジナル原稿を作成することができる。このた
め、オリジナル原稿(オリジナル画像)と複写画像とを
明確に区別することが可能となる。また、複写画像の中
にその複写が不正であることを表す画像を浮かび上がら
せるようにすれば、オリジナル画像の不正複写を抑制す
る効果も得られる。
【0073】なお、この第2の実施形態において使用し
たドットのサイズは第1の実施形態において使用した相
対的に小さいドットのサイズに相当する。また、この第
2の実施形態におけるカラー画像記録システムでの記録
画像処理手順は、前記第1の実施形態に示したものと同
一であり、図7に示されている。さらに、この第2の実
施形態におけるインクジェット記録装置に用いる記録ヘ
ッド部の記録素子の配置は、図10に示す本発明の第1
の実施形態における記録ヘッド部21の記録素子の配置
と同様であるが、記録素子毎に制御できるインク滴のイ
ンク量に差異がある。すなわち、記録媒体への記録に使
用される記録ヘッド部の記録素子群は、黒、シアン、マ
ゼンタ、イエローの順に、各24素子ずつ配置されてお
り、各色の記録素子群の間隔を8素子分としている。こ
の点は、前記第1の実施形態と同様である。但し、本発
明の第2の実施形態では、黒、シアン、マゼンタ、イエ
ロー各色の記録素子群は単一の吐出量のインク滴を吐出
するものとなっており、この点が第1の実施形態と異な
る。また、各色の記録素子群における記録素子のピッチ
は等間隔とし、図10に示す破線との交点で示される画
素位置に対応して配置されている。
【0074】記録に際しては、各色に対応する記録バッ
ファに展開された2値データ及び5値データに基づいて
記録素子を駆動して記録する。記録動作は、第1の実施
形態と同様である。
【0075】さらにこの第2の実施形態では、複写後の
最終画像にて記録される第1の記録部分のドット配置を
図13(B)に示すような集中状態としたが、複写機側
において画像の記録を行うか否かを判定する閾値の判定
誤差がより小さいものであれば、図14(B1),(B
2)に示したものなどに代表されるような二次元配置に
よって集中配置しても良く、この場合にも図13(B)
と同様な効果を得ることができる。このように、1画素
内を占めるドット面積が1ドット相当以下の場合には複
写機によって複写されないようにし、1画素内を占める
ドット面積が3ドット相当以上の場合には複写機によっ
て複写されるよう閾値を設定することにより、複写され
る画像部分(第1の記録部分)と複写されない画像部分
(第2の記録部分)とを混在させたオリジナル原稿を作
成することもできる。 さらに、複写機側の判定誤差に
よっては、図15(B1),(B2)に表記した一次元
配置によって集中配置した場合にも、図13(B)と同
様の効果を得ることができる。このように、1画素内を
占めるドット面積が1ドット相当以下の場合には複写機
によって複写されないようにし、1画素内を占めるドッ
ト面積が2ドット相当以上の場合には複写機によって複
写されるよう閾値を設定することにより、複写される画
像部分(第1の記録部分)と複写されない画像部分(第
2の記録部分)とを混在させたオリジナル原稿を作成す
ることもできる。
【0076】上記第2の実施形態ではホストコンピュー
タから送信された1走査分の記録データを受信して記録
する、いわゆるシリアルプリンタ型のインクジェット記
録装置について説明したが、受信する記録データが1ペ
ージ単位であるページプリンタと呼ばれる記録装置を本
実施形態に適用することも可能であり、また、インクジ
ェット記録装置以外にも、種々の形式の記録装置を適用
可能である。例えば、トナーを用いたレーザービームプ
リンタ(LBP)や複写機などにも本発明は適用可能で
あり、要は分散したドット配置と集中したドット配置と
を形成し得る機能を有する記録装置であれば、いかなる
形態の記録装置も適用可能である。
【0077】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態を説明する。この第3の実施形態では、同色系
であって異なる濃度を有するインクを用いている。な
お、記録装置の全体構造は、前記第1の実施形態におい
て図1に基づき説明したものと同様であるので、その説
明は省略する。
【0078】この第3の実施形態においては、人の視覚
では同一濃度かつ同一色と認識される画像中に第1の記
録部分と第2の記録部分とを形成するにあたり、複写後
の最終画像にて複写されない部分(第2の記録部分)は
相対的に濃度の低いドット(淡ドット)で形成し、複写
後の最終画像にて複写される部分(第1の記録部分)は
上記淡ドットに比べて濃度の高いドット(濃ドット)で
形成する。この場合、濃度の低いドット(淡ドット)と
濃度の高いドット(濃ドット)との差は、人間の視覚で
は認識し得ない程度に設定する。図16(A),(B)
に各濃度で記録されたドットの一例を示す。
【0079】図16(A)は相対的に濃度の低いドット
の配置により記録される画素形状を示し、図16(B)
は相対的に濃度の高いドットの配置により記録される画
素形状を示している。このような画像に対し、複写機
(図示せず)によるスキャナーによって図中a×bを画素
単位として読み取るとその信号値に差が現われる。
【0080】この差は第1の実施形態において説明した
図6と同一になる。すなわち、図6(A)は、図16
(A)に示した画素状態に対するスキャナー読み取り信
号の概念図であり、図16(A)の画素I、II、III、I
Vに対する信号値が近い値となる。図6(B)は図16
(B)に示した画素状態に対するスキャナー読み取り信
号の概念図であり、図16(B)の画素Iに対する信号
値は図16(A)の画素I、II、III、IVに対する信号
値よりも大きく、図16(B)の画素II、III、IVに対
する信号値は全てゼロとなっている。
【0081】スキャナーの画素単位にてドットの存在を
認識させるか否かを決定するための閾値を、図16
(B)の画素Iに対する信号値と図16(A)の画素
I、II、III、IVに対する信号値の間に十分な許容差を
見込んで設定することにより、複写後の最終画像では、
図16(B)の画素Iによる画像部分は記録(複写)さ
れ、図16(A)の画素I、II、III、IVによる画像部
分は記録(複写)されないようにすることができる。こ
のように、図16(A)のI、II、III、IVによって形
成される画像は複写機によっては複写されない部分(第
2の記録部分)であるため、オリジナル原稿内に複写さ
れない第2の記録部分(図16(A)のI、II、III、I
Vのような画像部分)を予め挿入しておき、その複写さ
れない部分を図柄や文字としておくことで、複写した場
合にのみ図柄や文字などが浮かび上がるようなオリジナ
ル原稿を作成することができる。このため、オリジナル
原稿(オリジナル画像)と複写画像とを明確に区別する
ことが可能となる。また、複写画像の中にその複写が不
正であることを表す画像を浮かび上がらせるようにすれ
ば、オリジナル画像の不正複写を抑制する効果も得られ
る。
【0082】なお、この第3の実施形態におけるカラー
画像記録システムでの記録画像処理は、本発明の第1の
実施形態に示したものと略同一であり、複写後の最終画
像でも記録される第1の記録部分に相当する画像を記録
するための記録データ(第1の記録データ)は2値デー
タとして処理され、複写後の最終画像にて記録されない
第2の記録部分に相当する画像を記録するための記録デ
ータ(第2の記録データ)は5値データとして処理され
る。
【0083】図17は、この第3の実施形態において使
用される記録ヘッド部21に設けられた記録素子の配置
図である。図示のように、この第3の実施形態における
記録ヘッド部21の記録素子群は、黒、ライトシアン、
ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ、イエローの順に、
各256素子ずつ配置されている。各記録素子の有する
吐出口の中心値は同じであり、各色の記録素子群におけ
る記録素子のピッチは等間隔とし、図10の破線との交
点で示される画素位置に対応して配置されている。
【0084】記録に際しては、各色に対応する記録バッ
ファに展開された2値データ及び5値データに基づいて
記録素子を駆動して記録する。すなわち、記録動作を説
明すると、まず第1の記録行程で、記録バッファに展開
された2値データ及び5値データに基づく256走査線
分の記録走査を行う。具体的には、相対的に濃度の高い
ドットを配置するために、2値データに基づいて、黒、
シアン、マゼンタ、イエローで第1の記録部分を形成
し、相対的に濃度の低いドットを配置するために、5値
データに基づいて、ライトシアン、ライトマゼンタで第
2の記録部分を形成する。その後、2分の1素子分、記
録媒体を順方向に搬送する。次に第2の記録行程で、5
値の記録データに基づいてライトシアン、ライトマゼン
タで第2の記録部分を形成するために256走査線分の
記録走査を行い、その後、256素子分の記録媒体の搬
送を行う。
【0085】これら第1と第2の記録行程を繰り返すこ
とにより、複写後の最終画像にて記録される画像部分
(第1の記録部分)と複写後の最終画像にて記録されな
い部分(第2の記録部分)の記録を行うことができる。
なお、各色の記録素子群における記録素子のピッチは等
間隔のままで、図17に示す破線上の画素位置の1/2
に対応させて記録素子を配置する場合には、1回の記録
走査にて記録バッファに展開された2値データ及び5値
データに基づいた記録が可能となり、このような記録方
法によっても、複写後の最終画像にて記録される画像部
分と複写後の最終画像にて記録されない部分とを混在さ
せたオリジナル原稿の作成を行うことができる。さら
に、記録素子のピッチを画素位置に対してより細かくし
た場合にも、2値データ及び5値データの記録を1回の
記録走査で行うことが可能である。
【0086】図18は、この第3の本実施形態における
インクジェット記録装置102の制御系などの構成を示
すブロック図である。なお、前述の図11に示したもの
と同一もしくは相当部分には同一符号を付す。
【0087】図18において、201は装置全体の動作
を制御する制御部で、マイクロプロセッサなどのCPU
210と、このCPU210により実行される制御プロ
グラムや各種データを記憶しているROM211と、C
PU210による各種処理の実行時にワークエリアとし
て使用され、各種データを一時的に保持するRAM21
2とを有している。
【0088】このRAM212には、前述した受信バッ
ファ115やY,M,C,Lm,Lc,Bkの各色で記
録する記録ヘッド21Y,21M,21C,21Lm,
21Lc,21Bkに対応して、記録データ(イメージ
データ)を記憶するY,M,C,Lm,Lc,Bkの記
録バッファが設けられている。
【0089】202はヘッドドライバで、制御部201
から出力される各色の記録データに応じて、イエロー用
記録ヘッド21Y、マゼンタ用記録ヘッド21M、シア
ン用記録ヘッド21C、ライトマゼンタ用記録ヘッド2
1Lm、ライトシアン用記録ヘッド21Lc、黒用記録
ヘッド21Bを駆動する。203,204のそれぞれは
モータドライバであり、対応するキャリッジモータ6、
あるいは紙送り用モータ205を回転駆動している。
【0090】図19は、前記CPU210によって実行
されるこの第3の実施形態における記録動作処理を示す
フローチャートであり、この処理を実行する制御プログ
ラムはROM211に記憶されている。
【0091】まずステップS1では、インターフェイス
114を介してホストコンピュータ101から記録コー
ドを受信し、その受信した記録コードを受信バッファ1
15に記憶する。次にステップS2に進み、その受信バ
ッファ115に記憶された記録コードを解析する(図7
の116に相当)。そしてステップS3に進み、その記
録コードに基づいて各色の記録データを作成し、それぞ
れ対応する色用の記録バッファに記憶する。ここで、各
色の記録バッファに記憶されるデータ量は、Bk記録バ
ッファ、Lc記録バッファ、Lm記録バッファ、C記録
バッファ、M記録バッファそしてY記録バッファ各々に
256走査線分の記録データが記憶される。
【0092】次にステップS4に進み、キャリッジモー
タ6の駆動を開始し、ステップS5で、図17の点線の
交点に記録する記録タイミングになった否かを判断す
る。記録タイミングになったと判断されるとステップS
6に進み、各色の記録バッファから対応する2値および
5値の記録データを読出し、ヘッドドライバ202を介
してヘッド21Y,21M,21C,21Lm,21L
c,21Bを駆動し、図17に示す破線との交点位置に
ドットを記録する。具体的には、2値データに基づきヘ
ッド21Y,21M,21C,21Bが駆動され、5値
データに基づきヘッド21Lm,21Lcが駆動され
る。
【0093】ここで、2値データに基づき記録される画
像は、図16(B)に示す相対的に濃度の濃いドット
(濃ドット)によって形成されるものであり、この濃ド
ットにより形成される画像部分は複写後の最終画像にて
残存する第1の記録部分である。また、5値データに基
づき記録される画像は、図16(A)に示す相対的に濃
度の薄いドット(淡ドット)によって形成されるもので
あり、この淡ドットにより形成される画像部分は複写後
の最終画像では記録されずに消失してしまう第2の記録
部分である。
【0094】次にステップS7に進み、今度は図17に
示す各交点の中間位置にドットを記録するタイミングに
なったか否かを判断する。記録タイミングになっていれ
ばステップS8に進み、記録バッファから5値の記録デ
ータを読み出し、各データに従ってヘッド21Y,21
M,21C,21Lm,21Lc,21Bを駆動し、記
録を行う。
【0095】この後、ステップS9に進み、一走査分の
記録処理が終了したかを調べ、終了していないときはス
テップS4に戻り、前述の処理を実行する。
【0096】そして、ステップS9で、1走査分の記録
が終了したと判断されるとステップS10に進み、ここ
で記録ヘッドをホーム位置に戻すキャリッジリターンを
行い、次に紙送り用モータ205を駆動して1/2素子
分、記録用紙を搬送する。
【0097】そしてステップS11に進み、再度キャリ
ッジモータ6を順方向に回転駆動し、ステップS12〜
ステップS16で、前述のステップS5〜ステップS9
と同様にして1走査分の記録を行う。但し、ステップS
13では、前述のステップS6とは異なり、5値の記録
データのみに対応して記録ヘッドの各記録素子が駆動さ
れ、記録が行われる。具体的には、5値データに基づき
ヘッド21Lm,21Lcが駆動され、ライトマゼンタ
とライトシアンの記録がなされる。なお、この記録部分
は、複写後の最終画像にて記録されない部分である。
【0098】こうしてステップS16で、一走査の記録
が終了するとステップS17に進み、ここでキャリッジ
モータ6を逆方向に回転駆動し、キャリッジユニットを
ホーム位置に戻すキャリッジリターンを実行し、紙送り
用モータ205を駆動して256素子分、記録用紙を搬
送する。これにより、各色の記録ヘッドの256素子分
の記録幅の画像が記録される。
【0099】この後ステップS18に進み、1頁の記録
が終了したかを調べ、終了していないときはステップS
2に戻り、次の記録走査により記録される分の記録デー
タを作成して、各色の記録バッファに記憶する。こうし
て1頁の画像記録が終了するとステップS19に進み、
その記録済みの記録用紙を排出して処理を終了する。
【0100】また、上記第3の実施形態では1走査分の
ホストコンピュータにより送信された記録データを受信
して記録する、いわゆるシリアルプリンタ型のインクジ
ェット記録装置について説明したが、受信する記録デー
タが1ページ単位であるページプリンタと呼ばれる記録
装置を本実施形態に適用することも可能であり、また、
インクジェット記録装置以外にも、種々の形式の記録装
置を適用可能である。例えば、トナーを用いたレーザー
ビームプリンタ(LBP)などにも本発明は適用可能で
あり、要は同色系で異なる濃度を有する記録剤を使用し
得る機能を有する記録装置であれば、いかなる形態の記
録装置も適用可能である。
【0101】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態では、黒インクとカラーインクとを用いてオリジナル
原稿の黒表現を行うに際し、複写される第1の記録部分
と複写されない第2の記録部分とで黒表現の仕方が異な
る。なお、この第4の実施形態における記録装置、記録
ヘッド、及び制御部などは、図1,図2及び図7に基づ
いて前記第1の実施形態において説明したものと同様で
あるので、ここではそれらの説明は省略し、主として記
録動作について説明する。
【0102】この第4の実施形態においては、オリジナ
ル原稿(オリジナル画像)の中で、複写後の最終画像で
は記録されない部分(第2の記録部分)については、Y
MC色のカラードットを配置して所謂プロセスブラック
にて黒色画像部分を形成し、複写後の最終画像において
も記録される部分(第1の記録部分)については、黒ド
ットのみを配置して黒色画像部分を形成する。この場
合、人間の視覚では、プロセスブラックによる黒色画像
部分と黒色ドットによる黒色画像部分との差を認識し得
ないように、両ドットの配置を設定する。図20
(A),(B)にCMY色のカラードット(プロセスブ
ラック)によって黒色画像を形成した場合と黒ドットの
みによって黒色画像を形成した場合のドット配置の一例
をそれぞれ示す。
【0103】図20(A)はCMYのカラードットを配
置してプロセスブラックで黒表現を行った画素形状を示
し、図20(B)は黒ドットのみを配置して黒表現を行
った画素形状を示している。このような画像に対し、複
写機(図示せず)のスキャナーにて図中a×bを画素単位
として読み取るとその信号値に差が現われる。この差を
図21に示す。図21(A)のI、II、IIIは図20
(A)に示した画素状態に対するスキャナー読み取り信
号の概念図であり、図20(A)の画素I、II、IIIに
対する信号値である。図21(B)は図20(B)に示
した画素状態に対するスキャナー読み取り信号の概念図
であり、図20(B)の画素Iに対する信号値は図20
(A)の画素I、II、IIIに対する信号値よりも大き
く、図20(B)の画素II、III、IVに対する信号値は
すべてゼロとなる。
【0104】スキャナーの画素単位にてドットの存在を
認識させるか否かを決定するための閾値を、図20
(B)の画素Iに対する信号値と図20(A)の画素
I、II、IIIに対する信号値との間に十分な許容差を見
込んで設定することにより、複写後の最終画像では図2
0(B)の画素Iにより形成される画像は記録(複写)
され、図20(A)の画素I、II、III、IVにより形成
される画像は記録(複写)されないようにすることがで
きる。
【0105】このように、図20(A)のI、II、II
I、IVによって形成される画像は複写機によっては複写
されない部分(第2の記録部分)であるため、オリジナ
ル原稿内に複写されない部分(図20(A)のI、II、
III、IVのような画像部分)を予め挿入しておき、その
複写されない部分を図柄や文字としておくことで、オリ
ジナル画像では認識し得ないがこれを複写した場合にの
み図柄や文字などが浮かび上がるようなオリジナル原稿
(オリジナル画像)を作成することができる。このた
め、オリジナル画像と複写画像とを明確に区別すること
が可能となる。また、複写画像の中にその複写が不正で
あることを表す画像を浮かび上がらせるようにすれば、
オリジナル画像の不正複写を抑制する効果も得られる。
【0106】なお、図20(A)はCMY色のカラード
ットを配置することによって黒表現を行った画素形状の
一例であり、このカラードットの配置は図示した配置以
外の配置とすることも可能である。要は、図20(B)
に示すような黒ドットを配置することによって記録され
る画素と同一に見えるカラードット配置であれば良い。
また、図20(B)よりも多い数の黒ドットによって画
素を表現するようにする場合には、その黒のドット数に
追従してカラードット配置も増加すれば良い。
【0107】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態では、n値化後のシアンドットとマゼンタドットの形
成位置を異ならせることにより、複写後の最終画像とオ
リジナル画像との差を形成するものとなっている。な
お、この第5の実施形態における記録装置、記録ヘッ
ド、および制御部などは、図1,図2および図7に基づ
いて前記第1の実施形態において説明したものと同様で
あるので、ここではそれらの説明は省略し、主として記
録動作について説明する。
【0108】この第5の実施形態においては、オリジナ
ル画像の中で、複写後の最終画像には記録されない部分
(第2の記録部分)については、一般的に用いられてい
るn値化後の画像にてシアンドットとマゼンタドットと
が隣接及び重なることがないような配置(以下、CM分離
と称す)とし、複写後の最終画像でも記録される部分
(第1の記録部分)については、シアンドットとマゼン
タドットを隣接あるいは重ねて配置する。CM分離は、
両ドットを重ねて配置した場合と比べて人間の視覚で認
識し得ないように行う。
【0109】図22(A)はCM分離を用いたドット配置
の画素形状の一例を示し、図22(B)はCM分離を用い
ない配置で記録される画素形状の一例を示している。こ
のような画像に対し、複写機(図示せず)によるスキャ
ナーにて図中a×bを画素単位として読み取るとその信号
値に差が現われる。この差を図24に示す。
【0110】図24(A)は図22(A)に示した画素
状態に対するスキャナー読み取り信号の概念図であり、
図22(A)の画素I、IVが同一の信号値、II、IIIが
同一の信号値となり、この二種の信号値は近い値とな
る。図24(B)は図22(B)に示した画素状態に対
するスキャナー読み取り信号の概念図であり、図22
(B)の画素Iに対する信号値は図22(A)の画素
I、II、III、IVに対する信号値よりも大きく、図22
(B)の画素II、III、IVに対する信号値は全てゼロと
なる。すなわち、スキャナーの画素単位にてドットが存
在するか否かを決定するための閾値を図22(B)の画
素Iに対する信号値と図22(A)の画素I、II、II
I、IVに対する信号値の間に十分な許容差を見込んで設
定することにより、複写後の最終画像では図22(B)
の画素Iによって形成された画像は記録(複写)され、
図22(A)の画素I、II、III、IVによって形成され
た画像は記録(複写)されないようにすることができ
る。
【0111】これにより、上記各実施形態と同様に、オ
リジナル画像中に、複写した場合のみ図柄や文字などが
浮かび上がるような記録を行うことができる。このた
め、オリジナル画像と複写画像とを明確に区別すること
が可能となる。また、複写画像の中に不正複写物である
ことを表す画像を浮かび上がらせるようにすれば、オリ
ジナル画像の不正複写を抑制する効果も得られる。
【0112】また、図22(A)はCM分離を用いたシア
ンドットおよびマゼンタドット配置の一例を示してお
り、この両ドットの配置はこれに限定されるものではな
く、その他の配置とすることも可能である。要は、図2
2(B)に示すようなドット配置によって形成された画
素と同一に見えるような配置であれば、いかなる配置で
CM分離を行っても良い。
【0113】さらには、前記分離の関係は2色以上のイ
ンクにおいて、単独で存在する場合と互いに重なって存
在する場合とで、著しい濃度差が生まれるものであれ
ば、その他の色の組合せにもこの第5の実施形態は適用
可能である。
【0114】例えば、キャリッジ走査方向における画素
ピッチを紙送り方向における画素ピッチの1/2に設定
することにより、図23に示すようなドット配置を採る
ことができる。このような配置が図22(B)のような
ドット配置と比較して、濃度が高くなる場合には、より
望ましいドット配置となる。これを実現するためには、
例えば紙送り方向の画素に対して倍の密度となるように
インク吐出周波数を高めるか、あるいはインク吐出周波
数を紙送り方向の画素ピッチと等しくなるまでしか高め
ることができない場合は、キャリッジ速度を半分に落と
してやることによりインク吐出周波数を変えることなく
画素ピッチを倍の密度にすれば良い。
【0115】また、一般的にはシアンインクとマゼンタ
インクとを組合せる画素において、前述の濃度差を顕著
に発生させることができるが、他色間での組合せにおい
ても同様に濃度増大を図れるようなインクの組合せを有
する記録装置であれば、そのインクの組合せを利用する
ことも可能である。
【0116】(実施例)本発明の各実施形態において、
本発明者が実験を行った結果、次のような結果が得られ
た。
【0117】この実験においては、一般的に市販されて
いるインクジェット記録装置のインク処方、およびオフ
ィスにて広く用いられている複写装置を複数台使用し
た。
【0118】このとき相対的に大きなサイズのドットを
形成するインク滴には30pl、小さなサイズのドット
を形成するインク滴には6plを用いることにより、複
写後の最終画像において、小さなサイズのドットにより
形成された画像部分(第2の記録部分)を「飛び(白抜
け)」部分とすることができ、オリジナル原稿では認識
し得なかった画像を浮かび上がらせることができた。さ
らに、小さなドットを形成するインク滴を4pl以下に
した場合には、より良好な結果が得られた。
【0119】実験の結果、小さなサイズのドットを形成
するインク滴は6pl以下であれば、小さいほど望まし
いことが確認された。また、使用したサンプル画像の代
表例としては図5に示すようなドット配置に黒インクを
用いた場合、そのOD値は約1.2であった。従って、
複写されされない第2の記録部分の濃度が低いほど望ま
しいことを考慮すると、本発明を効果的に適用する画像
濃度範囲としては黒の場合のOD値は1.2以下とする
ことが望ましい。
【0120】また、本発明の第2の実施形態において、
濃インクと淡インクとを用いた実験では、濃シアンイン
クおよび濃マゼンタインクに対し、色材料が1/6とな
る市販の淡シアンインクおよび淡マゼンタインクを用い
た(ここで用いたインク滴はおよそ4plである)。
【0121】また、同様のインクセットにおいて本発明
の第3の実施形態となるインク配置を記録して濃度を測
定すると、およそOD値は0.8であった。すなわち本
発明の第3の実施形態を具体的に用いる場合には普通紙
でOD値が0.8以下であることが望ましいことにな
る。また、これらOD値測定には米国エックスライト社
の濃度測定計を用いた。なお、ここで注意すべきこと
は、複写機の原稿読み取り時の信号値によっては前記実
施形態の具体的な数値範囲が変わってしまうことであ
る。しかし、本発明の実施例を複数種、複数条件にて盛
り込むことにより、複数の複写装置の読み取り信号値に
対応でき、本発明の効果を発揮する対象となる複写装置
を限定する必要がなくなる。また、限定するのであれば
使用複写機の読み取り信号レベルを確認したうえで、本
発明を適用するときの具体的数値を決定すれば良い。
【0122】さらには、前記条件を満たしていれば、本
発明の適用はベタ画像(濃度および色相が均一な画像)
部のみでなく、グラデーション画像部や自然画像部のな
かにでも適用することができる。
【0123】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録
装置において優れた効果をもたらすものである。
【0124】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出
来る。
【0125】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書、米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0126】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0127】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0128】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0129】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインク
に対応して2個以上の個数設けられるものであってもよ
い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかい
ずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色に
よるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備え
た装置にも本発明は極めて有効である。
【0130】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付加時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0131】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0132】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、従来のように、予めパターンの記録されたプレプリ
ント紙を用いることなく、安価な普通紙に対して人間の
視覚では認識し得ない画像をオリジナル画像の中に予め
埋め込むことにより、複写時にはオリジナル画像では認
識し得なかった画像を浮き上がらせることができる。従
って、オリジナル画像と複写画像とを明確に区別するこ
とができるようになり、原稿の取扱いが容易になる。ま
た、オリジナル原稿では認識されず複写された場合にの
み認識される画像の模様を変更したい場合には、記録デ
ータを変更するだけで達成できるため、プレプリント紙
を用いる場合に比べ、自由度を高めることができると共
にランニングコストを大幅に低減することができる。こ
のため、複写を禁止する旨の表示をオリジナル原稿に埋
め込んでおくことにより、不正複写を抑制することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェット記録
装置の機械的構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置における
記録ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に適用する誤差拡散法を説明
する図である。
【図4】ホストコンピュータと記録装置とを含む本実施
形態における画像記録装置システムでのデータ処理の概
要を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態において記録画素を形
成するためのドットの配置例を示す説明図であり、
(A)は複写後の最終画像で飛びを発生させるべき画素
を形成するドットの配置例を、(B)は複写後の最終画
像で記録される記録画素を形成するためのドットの配置
例をそれぞれ示している。
【図6】図5に示した画像を複写機のスキャナーにより
画像を読み取って得られる信号値を示す線図であり、
(A)は図5(A)を読み取って得られる信号値を、
(B)は図5(B)を読み取って得られる信号値をそれ
ぞれ示している。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるカラー画像記
録システムでの機能的構成をデータの流れに従って概略
的に示すブロック図である。
【図8】本発明の第1実施形態における2値データの記
録バッファへの展開状態を示す説明図である。
【図9】本発明の第1実施例における5値データの記録
バッファへの展開状態を説明する図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における各記録ヘッ
ドの記録素子と記録位置との関係を示す説明図である。
【図11】本発明の第1の実施形態におけるインクジェ
ット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第1の実施形態におけるインクジェ
ット記録装置の記録動作手順を示すフローチャートであ
る。
【図13】本発明の第2の実施形態において記録画素を
形成するためのドットの配置例を示す説明図であり、
(A)は複写後の最終画像で飛びを発生させるべき画素
を形成するドットの配置例を、(B)は複写後の最終画
像で記録される記録画素を形成するためのドットの配置
例をそれぞれ示している。
【図14】(B1),(B2)は、本発明の第2の実施
形態において複写後の最終画像で記録される記録画素を
形成するためのドットの他の配置例を示す説明図であ
る。
【図15】(B3),(B4)は、本発明の第2の実施
形態において複写後の最終画像で記録される記録画素を
形成するためのドットのさらに他の配置例を表した図で
ある。
【図16】本発明の第3実施例において記録画素を形成
するためのドットの配置例を示す説明図であり、(A)
は複写後の最終画像で飛びを発生させるべき画素を形成
するドットの配置例を、(B)は複写後の最終画像で記
録される記録画素を形成するためのドットの配置例をそ
れぞれ示している。
【図17】本発明の第3実施例における記録ヘッドの記
録素子と記録位置との関係を示す説明図である。
【図18】本発明の第3の実施形態におけるインクジェ
ット記録装置における制御系等の構成を示すブロック図
である。
【図19】本発明の第3の実施形態におけるインクジェ
ット記録装置の記録動作処理を示すフローチャートであ
る。
【図20】本発明の第4の実施形態において記録画素を
形成するためのドットの配置例を示す説明図であり、
(A)は複写後の最終画像で飛びを発生させるべき画素
を形成するドットの配置例を、(B)は複写後の最終画
像で記録される記録画素を形成するためのドットの配置
例をそれぞれ示している。
【図21】図20に示した画像を複写機のスキャナーに
より画像を読み取って得られる信号値を示す線図であ
り、(A)は図20(A)を読み取って得られる信号値
を、(B)は図20(B)を読み取って得られる信号値
をそれぞれ示している。
【図22】本発明の第5の実施形態において記録画素を
形成するためのドットの配置例を示す説明図であり、
(A)は複写後の最終画像で飛びを発生させるべき画素
を形成するドットの配置例を、(B)は複写後の最終画
像で記録される記録画素を形成するためのドットの配置
例をそれぞれ示している。
【図23】本発明の第5の実施形態において複写後の最
終画像で記録される記録画素を形成するためのドットの
他の配置例を示す説明図である。
【図24】図22に示した画像を複写機のスキャナーに
より画像を読み取って得られる信号値を示す線図であ
り、(A)は図20(A)を読み取って得られる信号値
を、(B)は図20(B)を読み取って得られる信号値
をそれぞれ示している。
【図25】複写される第1の記録部分と複写されない第
2の記録部分とを有するオリジナル原稿を複写した場合
に、複写されない第2の記録部分が「飛び(白抜け)」
部分となり、第2の記録部分に相当する画像が複写物に
浮かび上がることを示した図である。
【符号の説明】
1 ヘッドカートリッジ 2 キャリッジユニット 21 記録ヘッド部 21Y,21M,21C,21Bk 記録ヘッド 21Y イエロー用記録ヘッド 21M マゼンタ用記録ヘッド 21C シアン用記録ヘッド 21Bk 黒用記録ヘッド 101 ホストコンピュータ 102 インクジェット記録装置 110 記録データ 112 n値化処理手段 114 インターフェイス 115 受信バッファ 201 制御部 202 ヘッドドライバ 601 ホストコンピュータの情報処理部 602 記録装置の情報処理部 610 記録データ 611 記録要素分離手段 612 値化手段 613 記録コード化手段 614 インターフェイス 615 受信バッファ 616 記録コード解析手段 617 記録データ展開手段 618 記録バッファ 619 記録素子駆動手段 618 記録バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 1/40 D 1/60 1/46 Z Fターム(参考) 2C056 EA11 EA24 EC37 ED01 ED03 ED05 ED07 EE09 FA03 2C062 AA63 5C074 BB03 BB16 DD01 DD05 DD09 DD24 DD28 EE08 FF01 HH02 5C077 LL14 MP08 NN05 NN07 PP23 PP33 RR02 RR05 TT05 5C079 HB02 HB03 KA12 KA15 LA33 LA34 LA40 PA03

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の記録部分と第2の記録部分とを有
    する画像を所定の記録剤を用いて記録媒体に記録するた
    めの記録装置であって、 前記記録媒体に記録された画像を所定の複写装置によっ
    て複写した際に前記第2の記録部分は複写されず前記第
    1の記録部分のみが複写されるように、前記第1の記録
    部分と前記第2の記録部分とを異なる記録条件にて記録
    する記録制御手段を有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の記録部分は所定の画像認識装
    置及び視覚にて認識可能な部分であり、前記第2の記録
    部分は前記所定の画像認識装置にて認識不能でありかつ
    視覚にて認識可能な部分であることを特徴とする請求項
    1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録制御手段は、前記記録媒体上に
    おける前記記録剤により覆われている部分の比率が前記
    記録剤により覆われていない部分の比率以下となるよう
    に、前記第1の記録部分と前記第2の記録部分とを有す
    る画像を記録することを特徴とする請求項1または2に
    記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録条件とは、前記記録剤によるド
    ットの大きさに関する条件であり、前記記録制御手段
    は、相対的に大きなドットにて前記第1の記録部分を記
    録し、相対的に小さなドットにて前記第2の記録部分を
    記録することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録制御手段は、前記第1の記録部
    分のドットサイズをΦ65μm以上とし、前記第2の記
    録部分のドットサイズをΦ45μm以下とすることを特
    徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録制御手段は、20ピコリットル
    以上のインク滴を付与することにより前記第1部分にお
    けるドットを形成し、6ピコリットル以下のインク滴を
    付与することにより前記第2の記録部分におけるドット
    を形成することを特徴とする請求項4または5に記載の
    記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録条件とは、n値化処理された記
    録データに関する条件のことであり、前記記録制御手段
    は、前記第1の記録部分と前記第2の記録部分とを異な
    るn値化処理がなされた記録データに基づいて記録する
    ことを特徴とする請求項1ないし6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録制御手段は、2値化処理された
    記録データに基づいて前記第1の記録部分を記録し、5
    値化処理された記録データに基づいて前記第2の記録部
    分を記録することを特徴とする請求項7に記載の記録装
    置。
  9. 【請求項9】 前記記録剤として、色材を含有する第1
    のインクと、前記第1のインク中の色材を凝集させるた
    めの第2のインクとを備え、 前記記録制御手段は、前記第1のインクのみで前記第1
    の記録部分を記録し、前記第1のインクと前記第2のイ
    ンクとを前記記録媒媒体上で反応させることにより前記
    第2の記録部分を記録することを特徴とする請求項1な
    いし8のいずれかに記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録条件は、前記記録剤によるド
    ットの配置の仕方に関する条件であり、前記記録制御手
    段は、複数のドットを接合させてなるドット群で前記第
    1の部分を記録し、互いに独立した孤立ドットで前記第
    2の記録部分を記録することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記ドット群は、1次元配置されてな
    ることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記ドット群は、2次元配置されてな
    ることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録条件とは、前記記録剤の濃度
    に関する条件であり、前記記録制御手段は、相対的に濃
    度の高い記録剤にて前記第1の記録部分を記録し、相対
    的に濃度の低い記録剤にて前記第2の記録部分を記録す
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録条件とは、前記画像における
    黒色画像部分の形成の仕方に関する条件であり、前記記
    録制御手段は、前記第1の記録部分の黒色画像部分を黒
    色の記録剤によって記録し、前記第2の記録部分の黒色
    画像部分をイエロー、シアン、マゼンタの3色の記録剤
    によって記録することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録条件とは、シアンの記録剤に
    よるシアンドットとマゼンタの記録剤によるマゼンタド
    ットの配置の仕方に関する条件であり、前記記録制御手
    段は、前記シアンドットと前記マゼンタドットとを隣接
    または重ね合わせて前記第1の記録部分を記録し、前記
    シアンドットと前記マゼンタドットとを離間させて前記
    第2の記録部分を記録することを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載の記録装置。
  16. 【請求項16】 インクジェットヘッドを用いて前記記
    録剤としてのインクを前記記録媒体に付与することによ
    って記録を行うことを特徴とする請求項1ないし15の
    いずれかに記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 前記インクジェットヘッドは、インク
    に熱を付与することで気泡を発生させ、前記気泡の発生
    に基づき、インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を
    備えることを特徴とする請求項16に記載の記録装置。
  18. 【請求項18】 第1の記録部分と第2の記録部分とを
    有する画像を所定の記録剤を用いて記録媒体に記録する
    ための記録方法であって、 前記記録媒体に記録された画像を所定の複写装置によっ
    て複写した際に前記第2の記録部分は複写されず前記第
    1の記録部分のみが複写されるように、前記第1の記録
    部分と前記第2の記録部分とを異なる記録条件にて記録
    する記録制御工程を有することを特徴とする記録方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の記録部分は所定の画像認識
    装置及び視覚にて認識可能な部分であり、前記第2の記
    録部分は前記所定の画像認識装置にて認識不能でありか
    つ視覚にて認識可能な部分であることを特徴とする請求
    項18に記載の記録方法。
  20. 【請求項20】 前記記録制御工程では、前記記録媒体
    上における前記記録剤により覆われている部分の比率が
    前記記録剤により覆われていない部分の比率以下となる
    ように、前記第1の記録部分と前記第2の記録部分とを
    有する画像を記録することを特徴とする請求項18また
    は19に記載の記録方法。
  21. 【請求項21】 前記記録条件とは、前記記録剤による
    ドットの大きさに関する条件であり、前記記録制御工程
    では、相対的に大きなドットにて前記第1の記録部分を
    記録し、相対的に小さなドットにて前記第2の記録部分
    を記録することを特徴とする請求項18ないし20のい
    ずれかに記載の記録方法。
  22. 【請求項22】 前記記録制御工程では、前記第1の記
    録部分のドットサイズをΦ65μm以上とし、前記第2
    の記録部分のドットサイズをΦ45μm以下とすること
    を特徴とする請求項21に記載の記録方法。
  23. 【請求項23】 前記記録制御工程では、20ピコリッ
    トル以上のインク滴を付与することにより前記第1部分
    におけるドットを形成し、6ピコリットル以下のインク
    滴を付与することにより前記第2の記録部分におけるド
    ットを形成することを特徴とする請求項21または22
    に記載の記録方法。
  24. 【請求項24】 前記記録条件とは、n値化処理された
    記録データに関する条件のことであり、前記記録制御工
    程では、前記第1の記録部分と前記第2の記録部分とを
    異なるn値化処理がなされた記録データに基づいて記録
    することを特徴とする請求項18ないし23に記載の記
    録方法。
  25. 【請求項25】 前記記録制御工程では、2値化処理さ
    れた記録データに基づいて前記第1の記録部分を記録
    し、5値化処理された記録データに基づいて前記第2の
    記録部分を記録することを特徴とする請求項24に記載
    の記録方法。
  26. 【請求項26】 前記記録剤として、色材を含有する第
    1のインクと、前記第1のインク中の色材を凝集させる
    ための第2のインクとを備え、 前記記録制御工程では、前記第1のインクのみで前記第
    1の記録部分を記録し、前記第1のインクと前記第2の
    インクとを前記記録媒媒体上で反応させることにより前
    記第2の記録部分を記録することを特徴とする請求項1
    8ないし25のいずれかに記載の記録方法。
  27. 【請求項27】 前記記録条件は、前記記録剤によるド
    ットの配置の仕方に関する条件であり、前記記録制御工
    程では、複数のドットを接合させてなるドット群で前記
    第1の部分を記録し、互いに独立した孤立ドットで前記
    第2の記録部分を記録することを特徴とする請求項18
    ないし20のいずれかに記載の記録方法。
  28. 【請求項28】 前記ドット群は、1次元配置されてな
    ることを特徴とする請求項27に記載の記録方法。
  29. 【請求項29】 前記ドット群は、2次元配置されてな
    ることを特徴とする請求項27に記載の記録方法。
  30. 【請求項30】 前記記録条件とは、前記記録剤の濃度
    に関する条件であり、前記記録制御工程では、相対的に
    濃度の高い記録剤にて前記第1の記録部分を記録し、相
    対的に濃度の低い記録剤にて前記第2の記録部分を記録
    することを特徴とする請求項18ないし20のいずれか
    に記載の記録方法。
  31. 【請求項31】 前記記録条件とは、前記画像における
    黒色画像部分の形成の仕方に関する条件であり、前記記
    録制御工程では、前記第1の記録部分の黒色画像部分を
    黒色の記録剤によって記録し、前記第2の記録部分の黒
    色画像部分をイエロー、シアン、マゼンタの3色の記録
    剤によって記録することを特徴とする請求項18ないし
    20のいずれか記載の記録方法。
  32. 【請求項32】 前記記録条件とは、シアンの記録剤に
    よるシアンドットとマゼンタの記録剤によるマゼンタド
    ットの配置の仕方に関する条件であり、前記記録制御工
    程では、前記シアンドットと前記マゼンタドットとを隣
    接または重ね合わせて前記第1の記録部分を記録し、前
    記シアンドットと前記マゼンタドットとを離間させて前
    記第2の記録部分を記録することを特徴とする請求項1
    8ないし20のいずれかに記載の記録方法。
  33. 【請求項33】 インクジェットヘッドを用いて前記記
    録剤としてのインクを前記記録媒体に付与することによ
    って記録を行うことを特徴とする請求項18ないし32
    のいずれかに記載の記録方法。
  34. 【請求項34】 前記インクジェットヘッドは、インク
    に熱を付与することで気泡を発生させ、前記気泡の発生
    に基づき、インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を
    備えることを特徴とする請求項33に記載の記録方法。
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