JP2003080128A - 溶射施工システム - Google Patents

溶射施工システム

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JP2003080128A
JP2003080128A JP2001280461A JP2001280461A JP2003080128A JP 2003080128 A JP2003080128 A JP 2003080128A JP 2001280461 A JP2001280461 A JP 2001280461A JP 2001280461 A JP2001280461 A JP 2001280461A JP 2003080128 A JP2003080128 A JP 2003080128A
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film thickness
thermal spraying
film
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Kunihiko Wada
国彦 和田
Kazuhide Matsumoto
一秀 松本
Masahiro Saito
正弘 齋藤
Yoshiharu Murata
義春 村田
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Toshiba Corp
Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネットワークを利用して溶射施工条件を最適化
できるので、品質が高く、生産性の高い溶射施工を可能
にすることにある。 【解決手段】皮膜の仕様、被加工物の形状及び溶射ガン
の移動軌跡をそれぞれ入力する入力手段1〜3と、あら
かじめ得られた溶射時の皮膜のパターンを蓄積するデー
タベース4と、入力手段1〜3より入力された皮膜の仕
様と被加工物の形状及び溶射ガンの移動軌跡とから溶射
膜厚を予測する溶射皮膜予測手段5と、この溶射皮膜予
測手段5により予測された膜厚分布から施工条件とロボ
ット制御データを作成する膜圧分布制御手段6とを備
え、この膜厚分布制御手段6で作成された施工条件とロ
ボット制御データとを情報ネットワーク9を通じて、少
なくとも1台以上の溶射施工装置8に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶射法を用いたコ
ーティング施工における溶射施工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】コーティング技術として用いられている
溶射法は、高温高速のガス流の中に付着材料の粒子を投
入し、これによって形成される高速度の溶融粒子を被加
工物の表面に衝突させることによって皮膜を形成するも
のである。
【0003】この溶射法において、熱源として、プラズ
マ炎を用いるものや、酸素−灯油等の燃焼ガス炎を用い
るものなど多くの種類があり、また、施工時の雰囲気に
も、大気中で行うのみならず、真空中や、シールドガス
を用いるなど多様である。
【0004】これらの溶射法は、成膜速度が速く、厚膜
の施工が可能であること、低融点の材料から高融点の材
料まで幅広い被覆材料の選定が可能であることなどの利
点があることから、耐摩耗材料や、耐酸化・耐食材料、
遮熱コーティングなどに利用されており、その適用はエ
ネルギー機器や印刷機器、鋼板の製造など多岐にわたっ
ている。
【0005】ここで、溶射装置の中で最も典型的な大気
プラズマ溶射装置を例に取ると、従来の溶射装置は、プ
ラズマ電源、制御装置、溶射ガン、溶射粉末供給装置、
ガン駆動機構(産業用ロボットを含む)及び被加工物ス
テージから構成される。
【0006】一般的に溶射制御系は、上記プラズマ電
源、制御装置、溶射ガン及び溶射粉末供給装置の各構成
要素から構成され、ガンの駆動系、被加工物の駆動系は
独自に構成されることが多いが、中にはそれぞれの制御
系が連動している施工装置もある。
【0007】ところで、産業用ロボットを用いた溶射装
置における通常の施工手順としては、溶射装置や溶射材
料の条件によって、基礎試験、あるいは従来の経験に基
づいて溶射制御系の最適溶射条件を選定し、その後、被
加工物の表面からの距離と角度を実測して溶射ガンの制
御点を実物を用いてティーチングし、溶射ガンの移動軌
跡を決定した後、実際の施工を行う。施工後は、膜厚測
定や組織観察を行い、これらの結果に基づいて、再度、
溶射施工条件の最適化を実施している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の溶射
法による施工の手順は、施工パラメータの複雑さなどの
理由から、依然、操作を行う人間の経験や勘に頼る部分
が多く、操作を行う人間によって形成された膜の厚さ
や、膜質に大きなばらつきが生じ易い。また、製品の形
状変化に伴なう、新たな施工プログラムを作成するには
多くの手間と時間を要していた。
【0009】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものであり、データベースと情報ネットワー
クを活用した生産システムとして、高品質の溶射アプリ
ケーションを短期間で低コストで開発することのできる
溶射施工システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により溶射施工システムを
構成する。
【0011】請求項1に対応する発明は、皮膜の仕様、
被加工物の形状及び溶射ガンの移動軌跡の各データをそ
れぞれ入力する入力手段と、予め得られた溶射時の皮膜
パターンを蓄積する記憶手段と、前記入力手段より入力
された各データと前記記憶手段に蓄積された溶射パター
ンに基づいて溶射膜厚を予測する溶射皮膜予測手段と、
この溶射皮膜予測手段により予測された膜厚分布から施
工条件とロボット制御データを作成する膜厚分布制御手
段とを備え、この膜厚分布制御手段で作成された施工条
件とロボット制御データとを情報ネットワークを通し
て、少なくとも1台以上の溶射施工装置に送信するよう
にしたものである。
【0012】請求項2に対応する発明は、皮膜の仕様、
被加工物の形状及び溶射ガンの移動軌跡をそれぞれ入力
し、且つこれらのデータをネットワークに送信する機能
を備えたデータ入力端末と、前記ネットワークを通して
入力されるデータを受け取る入力ポート、予め得られた
溶射皮膜パターンを蓄積する記憶手段、前記入力ポート
で受取った入力データと前記記憶手段に蓄積された溶射
皮膜パターンに基づいて溶射皮膜を予測する溶射皮膜予
測手段から構成されるサーバとを備える。
【0013】請求項3に対応する発明は、請求項2に対
応する発明の溶射施工システムにおいて、膜厚予測手段
から得られた予測結果を、ネットワークを通して前記入
力データ端末に送信するようにしたものである。
【0014】請求項4に対応する発明は、請求項2に対
応する発明の溶射施工システムにおいて、前記サーバに
前記溶射皮膜予測手段により予測された膜厚分布から施
工条件とロボット制御データを作成する膜圧分布制御手
段を設け、この膜厚分布制御手段で作成された施工条件
とロボット制御データとをネットワークを通して、少な
くとも1台以上の溶射施工装置に送信するようにしたも
のである。
【0015】請求項5に対応する発明は、請求項1乃至
請求項3のいずれかに対応する発明の溶射施工システム
において、溶射ガンと被加工物表面との角度、距離と付
着効率との実験データを蓄積する付着効率記憶手段を設
け、前記膜厚予測手段により前記付着効率記憶手段に記
憶された実験データに基づいて被加工物全体における付
着効率を予測するようにしたものである。
【0016】請求項6に対応する発明は、利用者に対し
て被加工物の形状と施工条件の入力を促す手段と、この
手段により促されたデータを入力する手段と、予め得ら
れた溶射時の皮膜パターンを蓄積する記憶手段と、前記
入力手段より入力されたデータと前記記憶手段に記憶さ
れた皮膜パターンに基づいて被加工物上の皮膜分布を予
測する手段と、この膜厚予測手段により得られた予測結
果を前記利用者に提供する手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0018】図1は、本発明による溶射施工システムの
第1の実施の形態を示すブロック構成図である。
【0019】図1において、1は皮膜の膜厚、皮膜の材
料、粉末材料の粒径、溶射装置を含む施工装置の種類な
どの仕様データを入力する仕様データ入力手段、2は被
加工物の形状データ、ここではメッシュデータ(接点の
座標データと要素を構成する接点の組のデータから構成
されている有限要素データ)を入力する形状データ入力
手段、3は溶射ガンの座標、速度及び向きなどの移動軌
跡を入力する移動軌跡データ入力手段である。
【0020】また、4は溶射角度―皮膜パターン、溶射
距離―皮膜パターンなどの溶射パターンが蓄積されたデ
ータベース、5は上記仕様データ入力手段1、形状デー
タ入力手段2、移動軌跡データ入力手段3より入力され
る各データとデータベース4に蓄積された溶射パターン
に基づいて膜厚を予測する膜厚予測手段である。
【0021】さらに、6は膜厚予測手段5により予測さ
れた膜厚データが入力されるパーソナルコンピュータか
らなる膜厚分布制御手段で、この膜厚分布制御手段6
は、膜厚予測手段5で予測された膜厚分布を表示器6a
に表示させると共に、この膜厚分布をもとにオペレータ
7との対話により溶射ガンの移動軌跡の改善を行なって
膜厚最適化を図り、溶射条件とロボットプログラムを施
工データとして得るものである。
【0022】一方、8は膜厚分布制御手段5よりネット
ワーク9を介して送信される溶射条件及びロボットプロ
グラムを受ける複数の溶射施工装置で、これら各溶射施
工装置8は溶射装置8a及び産業用ロボット8bとから
構成されている。
【0023】ここで、上記膜厚予測手段5としては、基
礎的実験から得た溶射パターンの形状をそのまま被加工
物の表面へ投影して皮膜厚さを推定する従来法と、本出
願人が先に出願した特願平2000−108098号に
示すようなモンテカルロ法を利用して、1つ1つの溶射
粉末粒子の飛行と付着挙動から膜厚を予測する方法があ
る。
【0024】図2及び図3は従来法とモンテカルロ法に
よる膜厚の計算原理を説明するための模式図である。
【0025】まず、従来法では、図2に示すように溶射
ガンと被加工物との間に、溶射方向に対して直交する平
面を考える。そして、この面上に形成される溶射皮膜の
パターンは、常に一定で実験的に平板上に同一条件で形
成される溶射皮膜パターンと同じであると仮定する。
【0026】ここで、被加工物上の1つの接点(黒丸)
での膜厚t1を考えると、この値は着目している接点と
溶射ガンの中心点とを結んだ直線と、仮想平面との交点
(白丸)での膜厚の値t2に対して、接点を含む面と溶
射方向との成す角度による補正分c1と、接点と溶射ガ
ンとの距離による補正分c2とを掛けた以下のような式
で表される。
【0027】t1=c1×c2×t2 なお、c1とc2の値は、平板を用いて溶射角度や溶射
距離を変化させた試験を行なって求める。
【0028】次にモンテカルロ法では、図3に示すよう
にフレーム内の溶射粒子の密度分布に応じて計算機内の
乱数を用いて仮想平面上に粒子を発生させる。この粒子
の発生位置と溶射ガンの中心位置とを結んだ線が着目し
ている粒子の飛行軌跡と考えられるので、この直線と被
加工物表面との交点が粒子の付着候補点である。
【0029】しかしながら、この粒子が付着する確率
は、表面との角度Aや距離Dの関数η(A,D)(区間
[0,1])とし、新たに乱数r(区間[0,1])を
発生させて、次式が成り立つときに着目する粒子が付着
すると仮定すれば、実際の付着確率で粒子を選ぶことが
可能である。
【0030】r≦η(A,D) このようにして無数の粒子を発生させ、各要素への付着
粒子の密度を計算すれば、膜厚分布を算出することが可
能となる。
【0031】本実施の形態で用いられる膜厚予測手段5
は、上記従来法またはモンテカルロ法のいずれでもよい
が、試験データ数が少なくてすむことなどの利点から、
後者のモンテカルロ法を利用した手法が本生産システム
には好適である。
【0032】次に上記のように構成された溶射施工シス
テムの作用を説明する。
【0033】まず、膜厚予測手段5に対して、仕様デー
タ入力手段1より必要な膜厚、皮膜の材料、溶射装置の
種類、材料粉末の粒径などを皮膜の仕様データとして入
力する。次に膜厚予測手段5に対して、形状データ入力
手段2より被加工物の形状を表すメッシュデータを入力
すると共に、溶射ガンの移動軌跡データ入力手段3より
座標、速度、向きなどの溶射ガンの移動軌跡データを入
力する。
【0034】膜厚予測手段5では、これら皮膜の仕様デ
ータ、形状データ、溶射ガンの移動軌跡データと、デー
タベース5から取込んだ溶射角度―皮膜パターン、溶射
距離―皮膜パターンなどの溶射パターンとに基づいて前
述したモンテカルロ法により膜厚を予測する。
【0035】この膜厚予測手段5により予測された膜厚
データは膜厚分布制御手段6に取込まれ、表示器6aに
膜厚分布を表示させる。オペレータ7はこの表示器6a
に表示された膜厚分布を見ながら、溶射ガンの移動軌跡
の改善を行なって膜厚最適化を図り、最後に膜厚分布制
御手段6により、溶接条件とロボットプログラムが作成
される。
【0036】このようにして得られた溶射条件とロボッ
トプログラムは、図示点線で示すようにネットワーク9
を通して複数箇所に設備された溶射施工装置8に送信さ
れ、各溶射施工装置8の溶射装置8aには溶射条件が設
定され、またロボット制御器8bに対してはロボットプ
ログラムが組込まれる。従って、各溶射施工装置8にお
いては、溶射装置8aと産業用ロボット8bは前述した
溶接条件とロボットプログラムに基づいて運転制御さ
れ、被加工物に対してコーティングが施工されることに
なる。
【0037】上記構成の第1の実施の形態においては、
基礎的実験により得られた溶射パターンをデータベース
4に蓄積し、このデータと被加工物の形状データを表す
メッシュデータ、皮膜の仕様データから仮想的に産業用
ロボットの移動プログラムを求めるようにしたので、現
物を用いた現地試験による開発の期間とコストを大幅に
削減することが可能になる。
【0038】また、溶射条件及びロボットプログラムを
施工データとしてネットワークを通して送信することに
より、施工装置から離れた場所での施工条件の検討が可
能になることから、生産性を著しく向上させることが可
能になる。
【0039】さらに、膜厚分布制御手段6は複数台の溶
射施工装置8の施工条件を一元的に管理し、それぞれの
溶射装置で施工される製品の品質を均一化することが可
能であり、溶射施工には不向きとされていた大量生産シ
ステムの構築もできる。
【0040】しかも、データはネットワークを介して送
信されるので、最適化を行うコンピュータまたはオペレ
ータと、製造現場とが離れていても何ら問題はなく、ま
た溶射施工装置も同じ場所にある必要がないことから、
複数の工場を有機的に連動した大規模生産システムの構
築が可能となる。
【0041】なお、上記実施の形態では、膜厚分布制御
手段6により膜厚予測手段5で予測された膜厚分布を表
示器6aに表示させると共に、この膜厚分布をもとにオ
ペレータ7との対話により溶射ガンの移動軌跡の改善を
行なって膜厚最適化を図る場合について述べたが、より
進んだシステムとして表示器とオペレータによる最適化
の過程を、最急降下法や遺伝的アルゴリズムなどの最適
化手法を利用して、自動的に行なうことも可能である。
【0042】図4は本発明による溶射施工システムの第
2の実施の形態を示すブロック構成図で、図1と同一部
分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異
なる点について述べる。
【0043】第2の実施の形態では、図4に示すように
形状データ入力手段2より膜厚予測手段5に入力される
被加工物の形状を表す形状データとして2次元、又は3
次元データを用いる。この場合、CADデータを直接利
用する場合には、形状データ入力手段2と膜厚予測手段
3との間に、CAD形状データから形状を表現する節点
と要素からなるメッシュを生成するメッシュジェネレー
タ2aが設けられる。
【0044】このような構成としても、第1の実施の形
態と全く同様の作用効果を得ることができる。
【0045】図5は本発明による溶射施工システムの第
3の実施の形態を示すブロック構成図で、図1と同一部
分には同一符号を付して説明する。
【0046】第3の実施の形態は、図5に示すように皮
膜の仕様を入力する仕様データ入力手段1と形状データ
を入力する形状データ入力手段2及び溶射ガンの移動軌
跡を入力する移動軌跡データ入力手段3の各要素から構
成されるデータ入力端末10と、このデータ入力端末1
0にネットワーク9を介して接続される溶射コンサルタ
ントサーバー11と、この溶射コンサルタントサーバー
11とネットワーク9を介して接続される複数台の溶射
施工装置8とから構成されている。
【0047】ここで、上記溶射コンサルタントサーバー
11は、データ入力端末10から送られる各データを受
けるデータポート12、溶射パターンが蓄積されたデー
タベース4、データ入力端末10からネットワーク9を
介して送られてくる各データとデータベース4に蓄積さ
れた溶射パターンに基づいて膜厚を予測する膜厚予測手
段5、この膜厚予測手段5により予測された膜厚分布を
表示器6aに表示させると共に、この膜厚分布をもとに
オペレータ7との対話により溶射ガンの移動軌跡の改善
を行なって膜厚最適化を図り、溶射条件とロボットプロ
グラムを施工データとして作成する膜厚分布制御手段6
から構成されている。
【0048】このような構成の溶射施工システムにおい
て、データ入力端末10からネットワーク9を介して入
力データが伝送されると、この入力データは溶射コンサ
ルタントサーバー11側の入力ポート12に入るため、
本システムの利用者である製品の設計者または製品の製
造者が遠隔地から直接サーバーへデータ入力が可能とな
る。
【0049】従って、製品の設計者や製造者による設計
や仕様の変更に対して迅速に対応でき、溶射条件やロボ
ットプログラムの変更を容易に行なうことができる。
【0050】図6は本発明による溶射施工システムの第
4の実施の形態を示すブロック構成図で、図5と同一部
分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異
なる部分について述べる。
【0051】本実施の形態は、第3の実施の形態を構成
する要素に加えて、膜厚分布をネットワーク9を介して
設計者や生産者であるデータ入力者(利用者)に施工条
件の入力を促したり、膜厚予測手段5より得られた膜厚
分布の予測結果をデータ入力者(利用者)に提供する情
報経路を構成したものである。
【0052】このような構成の溶射施工システムにおい
て、オペレータ(提供者)により表示器6aに表示され
た情報を確認しながらデータ入力者(利用者)側の端末
10にネットワーク9を介して送信して、皮膜の形状や
施工条件等の入力を促すと、利用者は端末10より3次
元CADデータや皮膜仕様等のプロセスに要求されるデ
ータを入力する。そのデータはネットワーク9を介して
溶射コンサルタントサーバー11側の入力ポート12に
送信され、この溶射コンサルタントサーバ11では膜厚
予測手段5により、これらの入力データと、データベー
ス5から取込んだ皮膜パターンなどの溶射パターンとに
基づいて膜厚を予測する。
【0053】そして、この溶射コンサルタントサーバ1
1で計算された膜厚の分布予測を表示器6aに表示する
と共に、利用者にネットワーク9を通して提供する。
【0054】従って、膜厚の予測結果を設計者に直接フ
ィードバックすることが可能となるので、溶射施工上の
問題点を即座に設計に反映させることができ、開発期間
の短縮に大きな効果をもたらす。
【0055】また、利用者は溶射プロセスを配慮した設
計が容易に行なうことができると共に、提供者は計算結
果から得られた予測結果を課金することによって自らの
保有しているノウハウを利用したビジネスモデルの構築
が可能である。
【0056】このように溶射施工条件の最適化過程に設
計者などが参加することにより、溶射による不具合を仕
様決定や設計の過程から改善でき、溶射条件最適化にあ
たって、よりフレキシビリティーの高いシステムを構築
することができる。
【0057】前述した各実施の形態では、溶射角度―皮
膜パターン、溶射距離―皮膜パターンなどの溶射パター
ンが蓄積されたデータベース4を用いたが、これとは別
個に溶射ガンと被加工物表面との角度、距離と付着効率
との実験データを蓄積した付着効率データベースを設
け、膜厚予測手段5により付着効率データベースに蓄積
された実験データに基づいて被加工物全体における付着
効率を予測するようにしてもよい。
【0058】このような構成とすることにより、被加工
物全体での付着効率を求めることができ、この予測値か
ら施工に必要な溶射材料の量が分ることから、無駄なく
材料の発注や保管を行なうことが可能になり、施工費用
の大幅な削減を図ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、溶射
施工条件を最適化できる品質の高い、しかも生産性の高
い溶射施工システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶射施工システムの第1の実施の
形態を示すブロック構成図。
【図2】従来法による膜厚の計算原理を説明するための
模式図。
【図3】モンテカルロ法による膜厚の計算原理を説明す
るための模式図。
【図4】本発明による溶射施工システムの第2の実施の
形態を示すブロック構成図。
【図5】本発明による溶射施工システムの第3の実施の
形態を示すブロック構成図。
【図6】本発明による溶射施工システムの第4の実施の
形態を示すブロック構成図。
【符号の説明】
1…仕様データ入力手段 2…形状データ入力手段 2a…メッシュジェネレータ 3…移動軌跡データ入力手段 4…データベース 5…膜厚予測手段 6…膜厚分布制御手段 6a…表示器 8…溶射施工装置 8a…溶射装置 8b…ロボット制御器 9…ネットワーク 10…データ入力端末 11…溶射コンサルタントサーバー 12… データサポート
フロントページの続き (72)発明者 齋藤 正弘 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 村田 義春 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4F033 PA11 QA01 QB02Y QB05 QB12Y QG02 QG05 QG13 QH10 QK22X QK27X 4F035 AA04 BA23 BB02 BB03 BB12 BB13 BB32 BC02 BC05 4F042 AB06 BA25 ED03 4K031 EA01 EA09 EA12 GA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膜の仕様、被加工物の形状及び溶射ガ
    ンの移動軌跡の各データをそれぞれ入力する入力手段
    と、予め得られた溶射時の皮膜パターンを蓄積する記憶
    手段と、前記入力手段より入力された各データと前記記
    憶手段に蓄積された溶射パターンに基づいて溶射膜厚を
    予測する溶射皮膜予測手段と、この溶射皮膜予測手段に
    より予測された膜厚分布から施工条件とロボット制御デ
    ータを作成する膜厚分布制御手段とを備え、この膜厚分
    布制御手段で作成された施工条件とロボット制御データ
    とを情報ネットワークを通して、少なくとも1台以上の
    溶射施工装置に送信するようにしたことを特徴とする溶
    射施工システム。
  2. 【請求項2】 皮膜の仕様、被加工物の形状及び溶射ガ
    ンの移動軌跡をそれぞれ入力し、且つこれらのデータを
    ネットワークに送信する機能を備えたデータ入力端末
    と、前記ネットワークを通して入力されるデータを受け
    取る入力ポート、予め得られた溶射皮膜パターンを蓄積
    する記憶手段、前記入力ポートで受取った入力データと
    前記記憶手段に蓄積された溶射皮膜パターンに基づいて
    溶射皮膜を予測する溶射皮膜予測手段から構成されるサ
    ーバとを備えたことを特徴とする溶射施工システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の溶射施工システムにおい
    て、膜厚予測手段から得られた予測結果を、ネットワー
    クを通して前記入力データ端末に送信することを特徴と
    する溶射施工システム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の溶射施工システムにおい
    て、前記サーバに前記溶射皮膜予測手段により予測され
    た膜厚分布から施工条件とロボット制御データを作成す
    る膜圧分布制御手段を設け、この膜厚分布制御手段で作
    成された施工条件とロボット制御データとをネットワー
    クを通して、少なくとも1台以上の溶射施工装置に送信
    するようにしたことを特徴とする溶射施工システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の溶射施工システムにおいて、溶射ガンと被加工物表面
    との角度、距離と付着効率との実験データを蓄積する付
    着効率記憶手段を設け、前記膜厚予測手段により前記付
    着効率記憶手段に記憶された実験データに基づいて被加
    工物全体における付着効率を予測するようにしたことを
    特徴とする溶射施工システム。
  6. 【請求項6】 利用者に対して被加工物の形状と施工条
    件の入力を促す手段と、この手段により促されたデータ
    を入力する手段と、予め得られた溶射時の皮膜パターン
    を蓄積する記憶手段と、前記入力手段より入力されたデ
    ータと前記記憶手段に記憶された皮膜パターンに基づい
    て被加工物上の皮膜分布を予測する手段と、この膜厚予
    測手段により得られた予測結果を前記利用者に提供する
    手段とを備えたことを特徴とする溶射施工支援システ
    ム。
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