JP2003076332A - 表示パネルの駆動回路 - Google Patents

表示パネルの駆動回路

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JP2003076332A
JP2003076332A JP2001264689A JP2001264689A JP2003076332A JP 2003076332 A JP2003076332 A JP 2003076332A JP 2001264689 A JP2001264689 A JP 2001264689A JP 2001264689 A JP2001264689 A JP 2001264689A JP 2003076332 A JP2003076332 A JP 2003076332A
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JP2001264689A
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Naoaki Furumiya
直明 古宮
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルドライバにより正確な白表示を実現
する。 【解決手段】 有機ELパネルは、複数の赤用、緑用及
び青用ピクセル10を複数備え、ピクセル10は有機E
L素子4をそれぞれ備える。各素子4には、デジタルド
ライバ200の対応するドライバ部からデータライン1
2、TFT1及び2、保持容量3を介して「0」「1」
等の2値の表示データを供給し、発光(オン)と非発光
(オフ)を制御する。デジタルドライバ200のデータ
ラッチ回路24の出力側にはサブブライト回路26(調
整手段)を設け、ここで2値表示データの表示オンに相
当する例えば「0」データの対応電圧レベルR,G,B
毎に調整して各ピクセルに供給する。これにより、色毎
に発光効率が異なる場合であってもデジタルデータを利
用してカラー表示を行う場合に、各色の発光輝度を揃え
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示パネルの各
ピクセルを2値のデジタル表示データで駆動して画像を
表示させるための駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネッセンス(有機E
L)素子を各ピクセルに用いた有機ELディスプレイ等
は、自発光型のディスプレイであり、透過型液晶表示装
置(LCD)のようにバックライトを必要とせず、薄
型、小型化の点で一層優れている。また、バックライト
分の電力消費がないため低消費電力であり、一方で自発
光であるため明るい表示が可能であるという利点があ
り、次世代の平面ディスプレイとして注目されている。
【0003】このようなEL素子は、応答速度が非常に
速いという特徴を備え、2値のデジタル表示データによ
って素子をオンオフさせることで階調を表示するデジタ
ル階調方式による表示が可能である。このデジタル階調
方式には、1ピクセルをn個のサブピクセルに分割し、
各ピクセル領域にnビットのデジタル表示データの各ビ
ットを割り当て、ピクセル領域毎に発光・非発光(オン
・オフ)を制御することで1ピクセル全体として所望の
階調を表現する面積階調方式がある。図4はこの面積階
調方式を採用し、有機EL素子を各ピクセルの発光表示
素子として用いた場合に考えられる回路構成を示す。
【0004】図4において、n=2であり、1ピクセル
は、第1及び第2サブピクセルSP1、SP2に分割さ
れている。各サブピクセルは、有機EL素子4と、薄膜
トランジスタより構成可能なスイッチ用TFT1及びE
L駆動用TFT2、保持容量3(Csc)を有する。有
機EL素子4は、陽極と陰極との間に発光層を含む有機
層を備えて構成されており、陽極と陰極との間に流れる
電流に応じた強度で発光する。
【0005】第1及び第2サブピクセルSP1、SP2
の各スイッチ用TFT1は、共にゲートが同一の選択ラ
イン(ゲートライン)11に接続され、ドレインは対応
するデータライン12−1、12−2に接続されてい
る。よって、各TFT1のドレインには、2ビットの表
示データの対応するビットデータが供給される。第1及
び第2サブピクセルSP1、SP2の各EL駆動用TF
T2は、そのゲートが対応するスイッチ用TFT1のソ
ースと保持容量3とに接続され、ソース及びドレイン
が、有機EL素子4の陽極と、素子電源PVddとの間
に設けられている。
【0006】選択ライン11に選択信号が出力される
と、サブピクセルSP1及びSP2の各スイッチ用TF
T1がオンし、データライン12−1、12−2にそれ
ぞれ供給されている「1」か「0」で表現されたデジタ
ルデータに応じた電荷がスイッチ用TFT1のドレイン
・ソースを介して保持容量3に蓄積される。EL駆動用
TFT2は、保持容量3の保持電圧をゲートに受けてオ
ン又はオフし、TFT2がオンすると、電源PVddか
ら有機EL素子4の陽極に電流が供給され、有機EL素
子4が発光する。このようにn個のサブピクセルの各有
機EL素子の発光・非発光を対応する2値の表示データ
で制御することで、サブピクセルの各EL駆動用TFT
2の電流供給能力が等しい場合にも、2nの階調を表示
することができる。そして、このような階調表示をデジ
タルドライバから出力される「1」と「0」とで表され
る表示データをそのまま各ピクセルに供給することで実
現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにデジタル
ドライバからのデジタル出力を用いて階調表示を行うこ
とで、ドライバ部分にデータのデジタルアナログ変換部
や電圧の異なる複数電源を設ける必要がなく、簡易な構
成で階調表示を実現できる。
【0008】ところがフルカラー表示を行う場合にはホ
ワイトバランスが適切であることが必要であり、例えば
赤色光、緑色光及び青色光の3色光をそれぞれ有機EL
素子に発光させてフルカラー表示を行う場合、各色の発
光バランスが重要になる。しかし、異なる発光色を示す
有機EL素子では用いる発光材料が異なるため、発光効
率は等しくない。このような発光効率の差の存在は、ホ
ワイトバランスにずれを生じさせる原因となる。ホワイ
トバランスを適切に取るには、効率の低い素子におい
て、他の効率の良い色と同じ輝度で発光させることが必
要で、そのためには、素子に流す電流を増やさなければ
ならず、他より多い電流が流れることで効率の低い素子
が選択的に劣化してしまい、この素子の寿命、つまりデ
ィスプレイの寿命が短くなるという問題が起こりやす
い。
【0009】その上、上述のようなデジタルドライバか
ら「1」と「0」の2値データを各ピクセルに出力して
表示を行う構成では、2値データの「1」又は「0」に
対応して一義的に素子に流す電流量が決まる。例えばE
L駆動用TFT2がp−ch型である場合には、「0」
が有機EL素子の発光を意味するが、デジタルドライバ
から出力される表示データ「0」に対応する電圧信号の
レベルは、全てのピクセルに対して同じ値である。従っ
て、例えば、表示データ「0」を受けて各有機EL素子
に流れる電流量はR,G,Bに関わらず一定であり、
R,G,Bで発光効率が異なる場合、デジタルドライバ
からの出力によってホワイトバランスを正確に取ること
はできず、自然なホワイトを表現することができないと
いう問題がある。
【0010】本発明は、そこで、デジタルドライバを用
いて表示パネルを駆動する場合において正確なホワイト
の表示を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下のような特徴を有する。
【0012】即ち、本発明は、複数のピクセルを備え、
各ピクセルに表示オンと表示オフのいずれかを表現する
2値の表示データを供給して各ピクセルでの表示オンオ
フを制御することでカラーイメージを表示する表示パネ
ルを駆動するための駆動回路であって、前記表示データ
を所定タイミングで前記ピクセルに供給するためのデー
タ処理部を備え、さらに、該データ処理部と前記各ピク
セルとの間に、前記2値の表示データのうち表示オンに
相当するデータのレベルを色毎に調整する調整部を備え
る。
【0013】また本発明の他の態様では、上記表示パネ
ルの駆動回路において、前記ピクセルは、それぞれ複数
のサブピクセルを備え、各サブピクセルを複数ビットの
前記2値の表示データによって表示オンオフ制御して階
調表示を行い、前記調整部は、前記各サブピクセルに供
給する前記2値の表示データの各ビットについて、表示
オンに相当するデータの電圧レベルを調整する。
【0014】本発明の他の態様では、上記表示パネルの
駆動回路において、前記ピクセルは、発光素子を備え、
該発光素子は、前記調整部によって調整された前記表示
データの電圧レベルに応じた強度で発光する。
【0015】本発明の別の態様では、複数の赤用、緑用
及び青用発光ピクセルを備え、該発光ピクセルは、発光
素子として有機電界発光素子をそれぞれ備え、表示オン
と表示オフのいずれかを表現する2値の表示データによ
って該有機電界発光素子をオンオフ制御することでカラ
ー表示を行う表示パネルの駆動回路であって、前記表示
データを所定タイミングで前記各ピクセルに供給するた
めのデータ処理部を備え、さらに、該データ処理部と前
記各ピクセルとの間に、前記2値の表示データのうち表
示オンに相当するデータの電圧レベルを赤色、緑色及び
青色毎に調整する調整部を備える。
【0016】このように、表示オンと表示オフとをこれ
に対応して例えば「0」、「1」などの2値データで表
現した表示データによって各ピクセルのオンオフを制御
する場合に、実際にピクセルをオンさせるデータの電圧
や電流などのレベルを色毎に調整することができる。特
にこのレベル調整をデジタルデータを処理するデータ処
理部とピクセルとの間で行うので、データ処理部の構成
に変更を加えることなく最終的なデータのレベルを任意
のレベルに調整でき、簡単な構成でホワイトレベルの高
精度の調整が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてこの発明の好
適な実施の形態(以下実施形態という)について説明す
る。
【0018】以下の説明において、表示パネルとして、
各ピクセルに自発光の有機EL素子を備えた有機EL表
示パネルを例に挙げて説明する。図1は、この有機EL
表示パネルの各ピクセル構成及び駆動回路(ドライバ)
の一部を概念的に示している。
【0019】表示パネルの各ピクセルは上述の図4と同
様の面積階調方式の回路構成であり、各ピクセルは入力
されるデジタルビデオデータのビット数nに等しい数の
サブピクセルSP(SP1〜SPn)を備え、階調数2
nの表示を行うことが出来る。各サブピクセルSPは、
有機EL素子4、それぞれスイッチ用TFT1及びEL
駆動用TFT2と、スイッチ用TFT1の取り込んだ2
値で表現された表示データを保持し、EL駆動用TFT
2のゲートに表示データに応じた電圧を印加する保持容
量3を備える。また、各サブピクセルSPのスイッチ用
TFT1は、そのゲートが互いに同一の選択ライン11
に接続されている。ここでスイッチ用TFT1はn−c
h型TFTで構成され、EL駆動用TFT2はp−ch
型TFTで構成されており、スイッチ用TFT1のドレ
インはそれぞれ対応するデータライン12-1又は12-2
に接続され、nビット表示データの各ビットデータが供
給されている。EL駆動用TFT22は、ゲートが上記
スイッチ用TFT1のソースと保持容量3に接続され、
この例では、p−chTFT2のドレインが各ピクセル
共通のEL駆動電源PVddに接続され、ソースが有機E
L素子4の陽極に接続されている。また各サブピクセル
SPの有機EL素子4は、それぞれ、上記EL駆動用T
FT2を介して電源PVddに接続された陽極と、少なく
とも1ピクセル10の共通端子に接続された陰極との間
に発光層を含む有機層が形成されて構成されている。な
お、有機EL素子4の構成については後述する。
【0020】次に、このような回路構成のピクセルを駆
動するドライバ構成及びその動作について図1及び図2
を参照して説明する。表示パネルは、上述のようなピク
セルがl行m列マトリクス状に配置されて構成され、図
1の例では、このパネル領域の周辺に水平ドライバ20
0と垂直ドライバ300が設けられている。なお、図2
は、水平ドライバ200の動作タイミングを示してい
る。
【0021】垂直ドライバ300は、詳細には図示しな
いが、例えば、パネルの選択ライン数に応じた段数を備
えた垂直シフトレジスタと、垂直シフトレジスタの各段
から出力される選択信号を各選択ライン11に出力する
バッファを備えている。垂直シフトレジスタは、垂直ス
タートパルスSTV及び垂直クロックCKVを入力と
し、垂直スタートパルスSTVを垂直クロックCKVに
従って順次V方向に転送し、かつ、対応するバッファを
介して選択データを対応する選択ライン11に出力す
る。
【0022】水平ドライバ200は、1ピクセル10を
構成する各サブピクセルSP1〜SPnにそれぞれnビ
ット表示データの対応するビットデータを出力するデジ
タルドライバである。なお以下においてビット数n=2
として説明するが、n=1の場合も、n>2の場合も同
様の効果を得ることができる。
【0023】デジタルドライバ200は、l行m列マト
リクスパネルの水平方向の全ピクセル数に応じた数、つ
まり少なくともm個のドライバ部20(20r、20
g、20b)を備え、各ドライバ部20からは表示デー
タのビット数2に応じた2つのビットデータが対応する
2本のデータライン12−1、12−2に出力される。
図1には、このm個のドライバ部20の内、第1列目の
B用ピクセルを駆動するためのB用ドライバ部20bを
示しているが、R用ドライバ部20r及びG用ドライバ
部20gも同様の構成を有する。
【0024】ドライバ部20は、それぞれ図1に示すよ
うにシフトレジスタ22、データラッチ回路24、サブ
ブライト回路26及び出力スイッチ28を備える。な
お、図1において、水平クロックHCK1及びHCK2
を供給するクロックライン21-1,21-2と、デジタル
表示データの各ビットデータVD1,VD2が出力され
るビデオライン(デジタル表示ライン)23-1,23-
2、データ転送ライン25、調整電圧ライン27(27
r、27g、27b)はR,G,B用の全ドライバ部2
0r、g、bで共通となっている。
【0025】シフトレジスタ22からの転送出力端子2
2outは、次列のドライバ部のシフトレジスタの入力端
子22inに接続され、図1の例では、第1段目のB用ド
ライバ部20bのシフトレジスタ22の出力端子はR用
ドライバ部20rのシフトレジスタ22の入力端子に接
続され、このR用ドライバ部20rのシフトレジスタ2
2の出力端子はG用ドライブ部20gのシフトレジスタ
22の入力端子に接続されている。
【0026】シフトレジスタ22は、水平クロックHC
K1及びHCK2を転送クロックとして水平スタート信
号STHを上記転送クロックの半クロック周期で順次、
次段(次列)のシフトレジスタ22に転送すると共に、
データラッチ回路24に対してデジタルビデオデータの
ラッチを命令するラッチ信号DLを出力する。図1のシ
フトレジスタ22から出力されるラッチ信号DLは、H
CK1及びHCK2の半クロック期間のみ「1」となる
信号であり、データラッチ回路24は、このラッチ信号
DLが「1」の期間、デジタル表示データの各ビットデ
ータVD1、VD2の「0」か「1」をそれぞれラッチ
する。
【0027】図2の例では、第1列目のB用ドライバ2
0bの動作するラッチ信号DL1の出力期間中、B用の
データラッチ回路24は、ビットデータVD1の
「0」、VD2の「0」をそれぞれラッチする。図2に
示すように、転送クロックHCK1及びHCK2の次の
半クロック周期には、次段のR用ドライバ部20rのシ
フトレジスタ22からラッチ信号DL2が出力される。
このためR用ドライバ部20rのデータラッチ回路24
は、VD1「1」、VD2「0」をラッチする。また、
次の転送クロックHCK1及びHCK2の半クロック周
期にはさらに隣のG用ドライバ部gのシフトレジスタ2
2からラッチ信号DL3が出力され、G用ドライバ20
gのデータラッチ回路24は、VD1「1」、VD2
「0」をそれぞれラッチする。そして、基本的には、各
ドライバ部20b、r、bのデータラッチ回路24から
データ転送信号DTの「1」期間中にそれぞれ出力され
る「1」又は「0」のラッチデータが、水平スタート信
号HSTRTの「1」期間中オン制御される出力スイッ
チ28を介し、順次サブピクセルSP1,2の対応する
データライン12-1、12-2に出力される。なお、デジ
タル表示データの各ビットデータは、所望の閾値電圧以
下が全て「0」、閾値電圧以上が全て「1」で表現され
た電圧信号であり、出力スイッチ28から最終的にデー
タライン12-1、12-2に出力される時点では、例えば
0Vがデジタルデータの「0」、12Vが「1」に対応
する。
【0028】上述のようなデジタルドライバ200から
は、1水平走査期間中において、図2に示すようにラッ
チ信号DL1〜mの出力タイミングに従って、1ピクセ
ル列毎に、順次、対応するデータライン12に「0」又
は「1」に相当する電圧信号が出力される。また、1水
平走査期間中には、所定の選択ライン11に選択信号が
出力されるため、対応するスイッチ用TFT1がオンす
ると、各サブピクセルSPのスイッチ用TFT1及び保
持容量3を介してEL駆動用TFT2のゲートにビット
データ対応電圧が印加され、EL駆動用TFT2をオン
するかオフするかが制御される。EL駆動用TFT2が
オンしたときには有機EL素子4に電源PVddから電流
が供給され、有機EL素子4が発光(表示オン)する。
本実施形態では、上述のようにEL駆動用TFT2とし
てp−ch型TFTを採用しており、各デジタル表示デ
ータが「0」のときp−ch型TFTに「0」相当する
低い電圧信号が印加されてTFT2がオンするので、有
機EL素子が発光(表示オン)する。
【0029】上述のように、カラーイメージを表示する
ために、有機EL素子4として、要求される発光色毎に
異なる有機発光材料を用いると材料毎に発光効率が異な
り、同一電流量を供給しても発光輝度には差が発生する
ことがある。この場合、表示オンに相当する上記「0」
データを各ピクセルに供給しても、得られる発光輝度は
色(ここでは、R,G,B)毎に異なり、例えば素子の
発光面積を調整するなど、デバイス構造やレイアウトな
どに調整を加えない限り、2値デジタル出力によって各
ピクセルを駆動したのでは、各色の発光輝度を等しくす
ることはできず、正確なホワイトバランスを取ることが
困難である。
【0030】そこで、本実施形態では、実質的にはデジ
タルデータの処理部に相当するデータラッチ回路24の
出力側にサブブライト回路26を設け、ラッチデータ出
力の「0」又は「1」のうち、有機EL素子を発光(表
示オン)させるデータの実際の電圧値を調整し、これに
より発光輝度が供給電流に依存する有機EL素子に供給
される電流量をR,G,B毎に調整し、発光輝度を揃え
る。もちろん、この表示オン対応電圧値の調整により、
有機EL素子の発光、非発光の2つの状態が入れ替わる
ことはない。
【0031】サブブライト回路26は、各データラッチ
出力ラインに設けられたキャパシタCと、ダイオード2
60(260-1〜n)とから構成されるクランプ回路が
用いられている。上記ダイオード260は、本実施形態
ではダイオード接続された薄膜トランジスタによって構
成されており、データラッチ出力ラインと調整電圧ライ
ン27r,g,bのいずれか対応するラインとの間に接
続されている。各調整電圧ライン27r,g,bには、
R,G,B毎に設定された電圧Vsr、Vsg、Vsbが出力
されている。図1に示すサブブライト回路26はBピク
セル用であるので、各薄膜トランジスタ260は、B用
に調整された調整電圧ライン27bと、データラッチ出
力ラインとの間に設けられている。また本実施形態で
は、表示オンデータが「0」であるため、サブブライト
回路26のダイオード260は、陽極側が対応する調整
電圧ライン27に接続され、陰極側がラッチデータ出力
ラインに接続されている。表示データ「0」に対応する
標準電圧値が例えば0Vである場合に、調整電圧Vsr、
Vsg、Vsbが、該0Vより高い電圧に調整されていれ
ば、ラッチデータ出力ライン上の表示データが「0」、
つまり0Vの時のみダイオード260がオン状態とな
り、これによりラッチデータ出力ラインが対応する調整
電圧ライン27に接続され、「0」相当データの電圧値
が対応する調整電圧Vsr、Vsg、Vsbのいずれかに等し
くなる。なお、サブブライト回路26は、有機EL素子
等のピクセルの表示オンレベルを調整できれば図1のよ
うな構成には限られない。
【0032】調整電圧Vsr、Vsg、Vsbは、用いる有機
EL素子の発光効率及び素子寿命等に応じて決めること
が好適である。デジタルドライバにおいて「0」対応電
圧が0Vであり、この0Vの時にEL駆動用TFT2が
最大電流を有機EL素子に供給する構成である場合を例
に説明すると調整電圧は以下のようにして決めることが
できる。
【0033】まず、最も発光効率の低い色の有機EL素
子について、この素子ができる限り長寿命を達成しつつ
最低限必要な発光輝度を達成する電流相当電圧を決め
る。一例として、最も効率の低い色の素子に対する調整
電圧値は、調整電圧Vsr、Vsg、Vsbのなかで最も低い
(0Vに最も近い)電圧Vslに設定する(例えば0.5
V)。残りの発光効率の高い色の有機EL素子用の調整
電圧は、上記Vslによって駆動される低効率の有機EL
素子と同一輝度を達成可能な電圧とすればよく、これは
上記Vslより高い電圧(例えば1V)となる。また、最
も効率の高い色の有機EL素子に対する電流相当電圧
は、調整電圧Vsr、Vsg、Vsbのなかで最も高い電圧と
なる(例えば1.5V)。なお、発光輝度及び調整電圧
値は、例えばEL駆動用TFT2への供給電圧を変更し
ながら実際に対応する色の有機EL素子を発光させて調
整することができる。
【0034】なお、上述のようにEL駆動用TFT2に
p−ch型TFTを採用しているので、表示オンに相当
する「0」データの電圧値をR,G,B毎に調整してい
るが、例えばTFT2としてn−ch型TFTを採用し
た場合には、表示オンに相当する「1」データの電圧値
をR,G,B毎に調整する。つまり、例えば「1」に相
当する基準電圧が12Vである場合において、調整電圧
Vsr、Vsg、Vsbは、発光効率がR>G>Bであれば、
12V>Vsb>Vsg>Vsrとする。
【0035】このような条件に設定すれば、高効率発光
素子と同一輝度を実現するために、低効率発光素子に過
大な電流を供給せずにすみ、この低効率発光素子の寿命
が選択的に縮まってしまうことを防止できる。また、デ
ジタルドライバ200のデジタル処理部分、例えばシフ
トレジスタ22やデータラッチ回路24を変更すること
なく、デジタルデータの「0」「1」のうち表示オンに
相当する方のレベルのみを調整することで、各色につい
て同一輝度で発光し、かつ寿命の長い有機EL表示装置
とすることが可能となる。さらに、上記調整電圧の最適
値が素子駆動に伴って経時変化する場合において、その
変化に合わせて調整電圧を制御すれば長期間正確なホワ
イト表示ができ、かつ長寿命の表示装置を実現できる。
【0036】次に、図3を参照して、各サブピクセルS
Pを構成する素子の構造を説明する。なお、図3には、
サブピクセルSPの中でEL駆動用TFT2と有機EL
素子4の概略断面構成を示している。有機ELパネルの
各ピクセル10を構成する複数のサブピクセルSPにお
いて発光素子としてそれぞれ採用される有機EL素子4
は、第1電極90と第2電極92との間に発光層を含む
有機層100が形成されて構成されている。第1電極9
0はITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極であり、
サブピクセル毎のパターン個別パターンであり、陽極
(正孔注入電極)として機能する。第2電極92は、例
えばアルミニウムやその合金などが用いられた金属電極
であり、陰極(電子注入電極)として機能し、1パネル
内において全ピクセル共通で形成されている。有機層1
00は、図3の構成に限られるものではないが、例えば
第1電極90側から正孔輸送層110、発光層120及
び電子輸送層130がこの順に積層されて構成されてい
る。
【0037】また、図6の例では、有機層100のうち
発光層120は第1電極90より多少大きいものの第1
電極90と同様に、サブピクセル毎の個別パターンとさ
れ、他の正孔輸送層110及び電子輸送層130は全画
素共通で形成されている。本実施形態のように、1表示
パネル内に、R,G,Bそれぞれの発光色の有機EL素
子を設ける場合において、発光色の異なる有機EL素子
4は、少なくとも発光層120には、それぞれ異なる発
光材料が用いられている。また、正孔輸送層110又は
電子輸送層130についても発光層120に用いる発光
材料によっては、色毎に異なる材料が使用され、この場
合には、発光層120と同様に各サブピクセル毎に個別
のパターンとする。なお、1ピクセル10内において
は、図3のような第1電極90のみサブピクセル毎のパ
ターンとして、有機層100は、1ピクセル内の各サブ
ピクセルで共通のパターンとしても良い。
【0038】各有機EL素子4の第1電極90には、図
3のような概略断面構造を備えたEL駆動用TFT2が
接続されている。TFT2の能動層72は、ガラスなど
の透明基板70上に形成され、レーザアニールによって
多結晶化されたポリSi等が用いられている。この能動
層72を覆ってゲート絶縁膜74、ゲート電極80が形
成され、TFT2のソース(又はドレイン)は、TFT
全体を覆って形成された層間絶縁膜76とゲート絶縁膜
74とを貫通して形成されたコンタクトホールを介して
電源ライン82(PVdd)に接続されている。この電源
ライン82を覆う基板全面には、第1平坦化絶縁膜78
が形成されている。そして、この第1平坦化絶縁膜78
の上に第1電極90が形成され、第1平坦化絶縁膜7
8、層間絶縁膜76及びゲート絶縁膜74を貫通して形
成されたコンタクトホールを介して第2TFTのドレイ
ン(又はソース)と第1電極90とが接続されている。
【0039】なお、図3には示さないスイッチ用TFT
1もTFT2と同様の構造であり、上記TFT2とほぼ
同一工程を経て同時に形成することができる。
【0040】なお、図3に示すように、第1電極90を
個別パターンにエッチングする際、電極エッジには上層
の第2電極92との間の断線を防ぐためのテーパーが付
与され、また、同様の断線防止のためにITO電極90
の間隙とその端部は第2平坦化絶縁層88に覆われてい
る。
【0041】以上本実施形態において説明した水平ドラ
イバ200及び垂直ドライバ300の一部及びほとんど
全ての回路素子は、例えば上述のように各ピクセルのT
FTの能動層としてポリSiを用いている場合に、同様
のポリSi層を能動層として用い、ピクセル部と同一基
板上であって表示エリアの周辺に作り込むことができ
る。もちろん、これらのドライバ200、300は基板
上に内蔵されるものには限られない。
【0042】また、以上においては、サブブライト回路
26は、データラッチ回路24と出力スイッチ28との
間に配置するものとして説明しているが、出力スイッチ
28と対応するデータライン12との間に設けても良
い。いずれの配置であっても、デジタルドライバ内のデ
ータラッチ回路とデータラインとの間の経路に設けられ
ていて、各データラインに出力されるデジタルデータの
表示オン相当レベルを調整する機能に変化はなく同様の
効果が得られる。
【0043】なお、各ピクセルに用いる発光素子として
は有機EL素子に限らず、無機EL素子や、VFD、L
ED素子などを用いた場合にもデジタルドライバの表示
オン(発光)レベルを調整することで同様な効果を得る
ことができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、「1」
や「0」で表現される2値のデジタル表示データを各ピ
クセルに供給して表示オンオフ制御する場合において、
デジタル表示データの2値のうち表示オンを命令する方
のレベルを色毎に制御する。このような表示オンレベル
の制御により、各ピクセルに用いられる発光素子の発光
効率などが発光色によって異なる場合においても、デー
タラッチ部などのデジタルデータ処理部に変更を加える
ことなく、各色のピクセルを最適輝度で発光させること
ができる。従って、ホワイトバランスを正確かつ容易に
調整することが可能となる。また、発光色毎に発光効率
の異なる場合に最も発光効率の低い素子が選択的に劣化
することを防止できる。
【0045】特に各ピクセルの発光素子として有機EL
素子などを用いた場合に、ホワイトバランスを取るため
に発光効率の低い素子に流す電流を高効率発光の素子に
合わせて増加させる必要が無いことで、供給電流量が多
いと劣化が早まる傾向を示す有機EL素子の寿命の向上
効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る有機ELパネルの構
成及び駆動回路の構成を示す図である。
【図2】 本発明に係る有機ELパネルのデジタルドラ
イバの動作を説明するタイミングチャートである。
【図3】 本実施形態に係る有機ELパネルの1サブピ
クセルの一部断面構成を示す図である。
【図4】 有機EL表示装置の概略回路構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 スイッチ用TFT、2 EL駆動用TFT、3 保
持容量(Csc)、4有機EL素子、10 ピクセル、
11 選択ライン、12(12-1,12-2)データライ
ン、20(20r,20g,20b) ドライバ部、2
1-1,21-2 水平クロックライン、22 シフトレジ
スタ、23-1,23-2 デジタル表示ライン、24 デ
ータラッチ回路、25 DTライン、26 サブブライ
ト回路、27(27r、27g、27b) 調整電圧ラ
イン、28 出力スイッチ、200 水平ドライバ(デ
ジタルドライバ)、300 垂直ドライバ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のピクセルを備え、各ピクセルに表
    示オンと表示オフのいずれかを表現する2値の表示デー
    タを供給して各ピクセルでの表示オンオフを制御するこ
    とでカラーイメージを表示する表示パネルを駆動するた
    めの駆動回路であって、 前記表示データを所定タイミングで前記ピクセルに供給
    するためのデータ処理部を備え、 さらに、該データ処理部と前記各ピクセルとの間に、前
    記2値の表示データのうち表示オンに相当するデータの
    レベルを色毎に調整する調整部を備えることを特徴とす
    る表示パネルの駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表示パネルの駆動回路
    において、 前記ピクセルは、それぞれ複数のサブピクセルを備え、
    各サブピクセルを複数ビットの前記2値の表示データに
    よって表示オンオフ制御して階調表示を行い、 前記調整部は、前記各サブピクセルに供給する前記2値
    の表示データの各ビットについて、表示オンに相当する
    データのレベルを調整することを特徴とする表示パネル
    の駆動回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の表示パネ
    ルの駆動回路において、 前記ピクセルは、発光素子を備え、 該発光素子は、前記調整部によって調整された前記表示
    データのレベルに応じた強度で発光することを特徴とす
    る表示パネルの駆動回路。
  4. 【請求項4】 複数の赤用、緑用及び青用発光ピクセル
    を備え、該発光ピクセルは、発光素子として有機電界発
    光素子をそれぞれ備え、表示オンと表示オフのいずれか
    を表現する2値の表示データによって該有機電界発光素
    子をオンオフ制御することでカラー表示を行う表示パネ
    ルの駆動回路であって、 前記表示データを所定タイミングで前記各ピクセルに供
    給するためのデータ処理部を備え、 さらに、該データ処理部と前記各ピクセルとの間に、前
    記2値の表示データのうち表示オンに相当するデータの
    電圧レベルを赤色、緑色及び青色毎に調整する調整部を
    備えることを特徴とする表示パネルの駆動回路。
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