JP2003076018A - 表層イメージング用レジスト組成物およびパターン形成方法 - Google Patents

表層イメージング用レジスト組成物およびパターン形成方法

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JP2003076018A JP2001265102A JP2001265102A JP2003076018A JP 2003076018 A JP2003076018 A JP 2003076018A JP 2001265102 A JP2001265102 A JP 2001265102A JP 2001265102 A JP2001265102 A JP 2001265102A JP 2003076018 A JP2003076018 A JP 2003076018A
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Kazuyuki Sugita
和之 杉田
Yoshitomo Yonehara
祥友 米原
Junichiro Koike
淳一郎 小池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライエッチング耐性、耐熱性、基板への密
着性、感度等高度な要求を満足する性能を有し、かつ環
境の塩基性物質によってレジストパターン形状が変化し
ない単層レジスト用レジスト組成物、及び、そのレジス
ト組成物を用いたパターン形成方法を提供する 【解決手段】 カルボキシル基又はフェノール性水酸基
を有するアミノ樹脂および光酸発生剤を含有することを
特徴とする表層イメージング用レジスト組成物、及び、
基板上に該レジスト組成物からなるレジスト層を形成す
る工程と、該レジスト層の表層にシリル化層を形成する
工程と、パターン露光により該シリル化層に第一次レジ
ストパターンを形成する第三工程と、該第一次レジスト
パターンをマスクとし、酸素含有するガスでパターン露
光部を乾式現像してレジストパターンを形成する第四工
程、で構成されることを特徴とするパターン形成方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、I
C、LSI、VLSI等の電子デバイスの製造に使用で
きる表層イメージング用レジストおよびレジストパター
ン形成方法に関する。更に詳しくは、耐熱性、ドライエ
ッチング耐性および感度に優れた表層イメージング用単
層レジスト組成物およびレジストパターン形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI、VLSI等の半導
体素子において、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ノ
ボラック系樹脂やポリビニルフェノール系樹脂などを用
いた単層レジストが使用されてきた。しかし、LSI、
VLSI等の電子デバイスの集積化が進むにつれ、微細
加工に適したレジストが求められるようになり、単層レ
ジストでは、それらの要求特性であるドライエッチング
耐性、耐熱性、基板への密着性、解像度および感度等を
同時に満足させることが困難となり、二層レジストや三
層レジストプロセスが開発されてきた(杉田和之著、機
能材料、第18巻3号、37〜45頁、1998年な
ど)。
【0003】例えば、特開平11−135397号公報
には、基板上に芳香族環と酸分解性基で保護された官能
基を有する化合物とを含有する組成物からなる下地レジ
スト上に、光酸発生剤を含有する感光層を形成したネガ
型レジストが開示されている。これは、層を複数設ける
ことにより、各要求特性に求められる機能を分離し、ド
ライエッチング耐性、耐熱性、基板への密着性、解像度
および感度等を満足させようとするものであるが、レジ
スト膜作製プロセスが煩雑となる欠点を有する。
【0004】これに対し、単層レジストを利用すること
ができれば、レジスト膜作製プロセスの簡略化が行え
る。これらの観点から、単層レジストの表層部を改質化
し、露光することによって、表層部に露光パターンに応
じた画像部を形成する表層イメージング法が提案された
(杉田和之著、機能材料、第18巻3号、37〜45
頁、1998年など)。露光による光化学反応を利用し
て選択的なシリル化を行う露光後シリル化法(ポジ又は
ネガ型)と、レジスト表面全面をシリル化した後露光し
てパターンを形成するシリル化後露光法(ポジ型)など
である。
【0005】例えば、特開平11−84683号公報に
は、水酸基を保護した樹脂及び光酸発生剤とからなるレ
ジストを基板上に塗布してレジスト膜を形成し、パター
ン露光を行って光化学反応により水酸基を脱保護し、次
いで露光部分をシリル化した後、未露光部分をドライエ
ッチングすることでネガ型レジストパターンを形成する
方法が開示されている。また、特開平3−280061
号公報(特許第2549317号)には、光酸発生剤及
び活性水素を有する官能基を含むポリマーとからなるレ
ジストを基板に塗布してレジスト層を形成し、その表層
面をシリル化してパターン露光、次いで露光部をアルカ
リ現像除去してマスクパターンを形成し、酸素雰囲気下
におけるリアクティブイオンエッチングによる乾式現像
を行ってレジストパターンを得るポジ型レジストパター
ンを形成する方法が開示されている。
【0006】しかしながら、これらの光酸発生剤を使用
する化学増幅系レジストには、ポストエクスポジャーデ
ィレイ(以下、PEDと略記する)、即ち、環境中に存
在する塩基性物質に起因するレジストパターン形状の変
形が生じ、解像度や最小線幅の制御が困難となる欠点が
あった(S.A.MacDonaldら著、Proc.
SPIE、vol1466、2ページ、1991年)。
【0007】しかし、エキシマーレーザー光を使用する
微細加工に於いて、高度な化学増幅系レジストは必須で
ある。このため、PED防止として、上層膜によるレジ
スト層の保護や化学フィルターによる環境中の塩基性物
質の除去を行うことで、パターン形状の変形を軽減でき
るようになってきつつある。一方、レジストに予め塩基
性化合物を添加しておくことで、PEDに対し安定化で
きることがY.Kawaiらによって報告されている
(J.Photopolym.Sci.Techno
l.,vol11、399ページ、1998年)。しか
し、それは表層イメージング用単層レジストに求められ
る要求項目を必ずしも満足するものではなかった。
【0008】一方、電子デバイスの高集積化に伴い、K
rFエキシマーレーザー(248nm)、ArFエキシ
マーレーザー(193nm)やF2エキシマーレーザー
(157nm)などの光源や電子線、X線に感応するレ
ジストが求められてきており、それぞれの波長に適した
新たな開発が進められている。
【0009】表層イメージング用単層レジストは、露光
波長に吸収を有しても、その吸収深度に応じて、例え
ば、その波長の光の90%が吸収される深度に相当する
表層部分のみをシリル化すれば、すべての露光波長にお
いてもパターンを形成可能であるため、適応波長範囲が
広いという利点を有する。
【0010】そこでこのような背景のもと、ドライエッ
チング耐性、耐熱性、基板への密着性および感度等高度
な要求を満足する性能を有し、さらに高度の解像度を有
し、かつ環境の塩基性物質によってレジストパターン形
状が変化しない表層イメージング用単層レジストの開発
が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、表層イメージング用単層レジストにおいて
ドライエッチング耐性、耐熱性、基板への密着性、感度
等高度な要求を満足する性能を有し、かつ環境の塩基性
物質によってレジストパターン形状が変化しないレジス
ト組成物、及び、そのレジスト組成物を用いたパターン
形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は上記
課題を解決するために、(a)カルボキシル基又はフェ
ノール性水酸基を有するアミノ樹脂および(b)光酸発
生剤を含有することを特徴とする表層イメージング用レ
ジスト組成物を提供する。
【0013】また、本発明は上記課題を解決するため
に、表層イメージング法によりパターンを形成するパタ
ーン形成方法において、基板に上記の(a)カルボキシ
ル基又はフェノール性水酸基を有するアミノ樹脂および
(b)光酸発生剤を含有する表層イメージング用レジス
ト組成物を塗布してレジスト層を形成する第一工程と、
該レジスト層とシリル化剤とを反応させて、該レジスト
層の表層にシリル化層を形成する第二工程と、該レジス
ト層を紫外線、紫外レーザー光、電子線またはX線の照
射によってパターン露光し、該シリル化層に第一次レジ
ストパターンを形成する第三工程と、該第一次レジスト
パターンをマスクとして、酸素を含有するガスによるエ
ッチングでパターン露光部を乾式現像して、レジストパ
ターンを形成する第四工程、によりパターンを形成する
パターン形成方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明の表層イメージング用レジスト組成
物に使用するアミノ樹脂はカルボキシル基又はフェノー
ル性水酸基を有することを特徴とする。一般に、アミノ
樹脂は、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグ
アナミン、グアナミン系化合物等のアミノ化合物と、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド等のアルデヒド化合物とを、縮合させることで得る
ことができる。また、該縮合生成物を、エーテル化用ア
ルコールを用いてエーテル化してもよい。
【0015】本発明で使用するカルボキシル基又はフェ
ノール性水酸基を有するアミノ樹脂(以下、アミノ樹脂
(a)という)は、例えば、(1)カルボキシル基又は
フェノール性水酸基を有するアミノ化合物と、アルデヒ
ド化合物とを縮合させる方法、(2)アミノ化合物と、
カルボキシル基又はフェノール性水酸基を有するアルデ
ヒド化合物とを縮合させる方法などの方法で製造するこ
とができる。
【0016】カルボキシル基を有するアミノ化合物とし
ては、例えば、2−、3−又は4−(4,6−ジアミノ
−1,3,5−トリアジン−2−イル)安息香酸、5−
メチル−2−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリア
ジン−2−イル)安息香酸、4−メトキシ−2−(4,
6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)安
息香酸、2−メチル−4−(4,6−ジアミノ−1,
3,5−トリアジン−2−イル)安息香酸、2−クロロ
−4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル)安息香酸等の(4,6−ジアミノ−1,3,
5−トリアジン−2−イル)安息香酸などが挙げられ
る。
【0017】フェノール性水酸基を有するアミノ化合物
としては、例えば、2−、3−又は4−(4,6−ジア
ミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェノー
ル、4−メチル−2−(4,6−ジアミノ−1,3,5
−トリアジン−2−イル)フェノール、2−メトキシ−
4−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2
−イル)フェノール、3−クロロ−4−(4,6−ジア
ミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェノール
等の(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2
−イル)フェノールなどが挙げられる。
【0018】カルボキシル基を有するアルデヒド化合物
としては、例えば、グリオキシル酸およびその水和物、
スクシンセミアルデヒドなどが挙げられる。フェノール
性水酸基を有するアルデヒド化合物としては、例えば、
2−、3−又は4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,
4−、3,5−、2,5−又は2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒド、2,4,6−トリヒドロキシベンズア
ルデヒドなどが挙げられる。
【0019】カルボキシル基又はフェノール性水酸基を
有するアミノ化合物とを縮合させるアルデヒド化合物と
しては、上記したカルボキシル基又はフェノール性水酸
基を有するアルデヒド化合物のほか、例えば、ホルムア
ルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキザ
ール、;トリオキサン、パラホルムアルデヒドのような
ホルムアルデヒド縮合体;メチルヘミホルマール、n−
ブチルヘミホルマール又はイソブチルヘミホルマールな
どが挙げられ、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等
の水溶性の化合物は水溶液として用いてもよい。
【0020】カルボキシル基又はフェノール性水酸基を
有するアルデヒド化合物と縮合させるアミノ化合物とし
ては、上記したカルボキシル基又はフェノール性水酸基
を有するアミノ化合物のほか、例えば、尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、シクロヘキ
サンカルボグアナミン、フタログアナミン、ステログア
ナミン、スピログアナミンなどが挙げられる。
【0021】これらのアミノ化合物とアルデヒド化合物
を用いたアミノ樹脂からなるレジストは優れたアルカリ
現像性、ドライエッチング耐性や耐熱性を有するが、こ
れらの中でも、更に優れたドライエッチング耐性や耐熱
性を有することから、アミノ化合物としてはトリアジン
骨格を有する化合物が好ましく、具体的にはメラミン、
ベンゾグアナミン、(4,6−ジアミノ−1,3,5−
トリアジン−2−イル)安息香酸又は4,6−ジアミノ
−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェノールが好
ましい。アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒ
ド、グリオキシル酸、スクシンセミアルデヒド、又は4
−ヒドロキシベンズアルデヒドが特に好ましい。また、
これらは、単独使用でも2種以上の併用でもよいこと
は、勿論である。
【0022】また、本発明で使用するアミノ樹脂(a)
は単一のアミノ化合物と単一のアルデヒド化合物との縮
合で得られるもののみならず、各種混合して縮合、製造
し、使用することもできる。この場合、アミノ化合物又
はアルデヒド化合物の少なくとも1種が少なくとも1つ
のカルボキシル基又はフェノール性水酸基を含有してお
ればよい。例えば、ベンゾグアナミンと4−(4,6−
ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)安息香
酸を所望の比率にて混合し、ホルムアルデヒド又はホル
ムアルデヒドとグリオキシル酸の所望比の混合物と縮合
することもできる。このように原料のアミノ化合物又は
アルデヒド化合物を複数使用することで、得られるアミ
ノ樹脂の酸価を調整し、表層イメージング用レジスト組
成物の酸素雰囲気下のリアクティブイオンエッチング速
度を制御することができる。
【0023】酸素プラズマ中に於いて、接地電極上に試
料をおいてエッチングを行うと、酸素プラズマエッチン
グとなり、RF電極上に試料をおいてエッチングを行う
と、酸素リアクティブイオンエッチングとなる。本発明
に於いて、O2RIEを、酸素プラズマエッチングおよ
び酸素リアクティブイオンエッチングの両手法を含む用
語として使用する。
【0024】O2RIEを行う場合は、アミノ樹脂とし
ては、特に、ベンゾグアナミンと2−、3−又は4−ヒ
ドロキシベンズアルデヒドとの縮合によって得られたア
ミノ樹脂、または、2−、3−又は4−(4,6−ジア
ミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェノー
ルとホルムアルデヒドあるいは2−、3−又は4−ヒド
ロキシベンズアルデヒドとの縮合によって得られたアミ
ノ樹脂を用いることがドライエッチング耐性、耐熱性、
シリル化後のO2RIE耐性の観点から好ましい。ここ
でO2RIE耐性とは、標準物質に対するエッチング速
度の逆数をいう。
【0025】本発明においては、上記のようにして得ら
れる縮合生成物を、エーテル化用アルコールを用いてエ
ーテル化して用いることが好ましい。エーテル化する
と、主として、原料であるアミノ化合物と、アルデヒド
化合物とからの縮合反応生成物を安定化せしめることが
できる。このエーテル化用アルコールは特に限定はな
く、公知慣用のアルコールを使用することができる。
【0026】エーテル化用アルコールの具体例として
は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノール、シク
ロヘキサノール、n−ペンタノール、イソペンタノー
ル、メチルイソブチルカルビノール、フルフリルアルコ
ール、n−オクタノール、sec−オクタノール、2−
エチルヘキシルアルコール等のような、炭素数1〜8な
る種々のアルコール類;エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブ
タノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル等の、各種のエーテルアルコ
ール類;等が挙げられる。これらは、単独使用でも2種
以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0027】これらの中でも、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノールが、反応性、コストならびに得ら
れるアミノ樹脂の熱硬化性等の面から、特に好ましい。
【0028】本発明の表層イメージング用レジスト組成
物で使用するアミノ樹脂(a)を得るには、例えば、特
開平9−143169号公報、特開平8−176249
号公報、特開平9−208821号公報、特開平10−
140015号公報等に記載の公知慣用の種々の製造方
法に従い、アミノ化合物1.0モルに対し、アルデヒド
化合物が1.5〜8モルとなるような割合で、しかも、
エーテル化用アルコールが3〜20モルとなるような割
合で反応させればよい。また、この時、公知慣用の溶剤
を使用することができる。又、当該アミノ樹脂(a)を
調製するためには、特開平9−143169号公報、特
開平8−176249号公報、特開平9−208821
号公報、特開平10−140015号公報等に記載の公
知慣用の種々の製造方法を利用し採用することができ
る。
【0029】アミノ樹脂(a)用原料であるアミノ化合
物又はアルデヒド化合物を2種以上併用する場合、その
割合に特に制限はないが、酸価が低すぎると、シリル化
後のO2RIE耐性が低下し、また、酸価が高すぎると
生成するアミノ樹脂の分子量が上がらず耐熱性が低下す
る。従って、該アミノ樹脂(a)の酸価として20〜2
50mgKOH/gの範囲となるように組成を調整する
ことが好ましい。
【0030】本発明の表層イメージング用レジストに使
用する光酸発生剤(b)としては、紫外線硬化用組成物
や化学増幅レジストに使用する公知慣用の光酸発生剤を
使用することができる。これらを例示すると、オニウム
塩系、例えばジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホ
スフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロア
ルセネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロア
ンチモネート、ジフェニル−p−メトキシフェニルトリ
フルオロメタンスルフォネート、ジフェニル−p−トル
エニルトリフルオロメタンスルフォネート、ジフェニル
−p−イソブチルフェニルトリフルオロメタンスルフォ
ネート、ジフェニル−p−t−ブチルフェニルトリフル
オロメタンスルフォネート、トリフェニルスルフォニウ
ムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルフォ
ニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスル
フォニウムトリフルオロメタンスルフォネート、トリフ
ェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート、
ジブチルナフチルスルフォニウムトリフルオロメタンス
ルフォネート、ナフチルアセトメチルチオラニウムトリ
フルオロメタンスルフォネート等である。
【0031】光酸発生剤(b)は、表層イメージング用
レジスト組成物の不揮発成分中、0.5〜20質量%の
範囲で使用するのが好ましい。これは0.5%以下のと
きは得られるレジストの感度が不足する傾向にあり、2
0%以上のときはレジストのエッチング耐性が不足する
傾向にあるためである。中でも、感度及びエッチング耐
性の観点から、光酸発生剤(b)の含有量は1〜10質
量%の範囲がさらに好ましい。
【0032】通常、表層イメージング用レジスト組成物
を作製する場合は、少なくとも上記したアミノ樹脂
(a)と光酸発生剤(b)とに溶剤を組み合わせて作製
する。この表層イメージング用レジスト組成物を作製す
る際に使用する溶剤としては、上記各成分と反応しない
ものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、
トルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶
剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、メトキシメチルプロピオ
ネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルラクテ
ート等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール等の
アルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキ
サン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホル
ムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロ
リドン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等の
ラクトン系溶剤、等が挙げられる。中でも、芳香族や脂
肪族の、炭化水素、エステル、エーテル系の溶剤が表層
イメージング用レジスト組成物の保存安定性の観点から
好ましい。
【0033】これらの溶剤としては、沸点が80℃〜2
00℃のものを選択するのが好ましい。一般に表層イメ
ージング用レジスト組成物の製膜にはスピンコートが使
用され、塗布性から、100℃〜170℃の沸点をもつ
ものがより好ましい。これらの溶剤は単独もしくは混合
して使用することができる。溶剤は表層イメージング用
レジスト組成物の不揮発成分の質量に対し1〜100倍
の質量で使用するのが好ましい。このようにするにより
0.3〜3μmほどの厚さのレジスト塗膜を形成するこ
とができる。
【0034】このようにして得られる本発明の表層イメ
ージング用レジスト組成物は、一液で保存安定性に優れ
るものである。更に、カルボキシル基又はフェノール性
水酸基を有するアミノ樹脂を使用しているため、後記の
パターン形成時のシリル化工程で、シリル化剤による表
層シリル化が容易であり、露光後の後加熱(ポストエク
スポジャーベーク;以下、PEBと略記する)時に、露
光部は脱シリル化反応が起き、その後の工程で容易にエ
ッチングすることができる。また、未露光部は、本発明
で使用するアミノ樹脂(a)の熱硬化反応により網状構
造が生成し、耐熱性や耐溶剤性の高い未エッチング部を
形成できる利点を有する。
【0035】特に、本発明の表層イメージング用レジス
ト組成物を、露光後の後加熱により熱硬化反応させる場
合、アミノ樹脂(a)のカルボキシル基又はフェノール
性水酸基が熱硬化時の触媒となり、熱硬化促進剤を併用
する必要がなく、熱硬化反応後に残存する架橋促進剤に
起因するレジストパターン変形などを起こさないという
長所を有する。
【0036】本発明の表層イメージング用レジスト組成
物は、更に必要に応じて、本発明の目的を逸脱しない範
囲、とりわけ保存安定性、耐熱性、耐溶剤性等を保持で
きる範囲内で、他の成分を含有してもよい。このような
他の成分としては、公知慣用のカップリング剤や酸化防
止剤、安定剤、充填剤、シリコン系、フッ素系、アクリ
ル系等の各種レベリング剤、パターンの可視化を目的と
した色材等を添加することができる。
【0037】次に、図1を用いて、表層イメージング法
によりパターンを形成するパターン形成方法について、
説明する。表層イメージング法によりパターンを形成す
るパターン形成方法は、上記のアミノ樹脂(a)を使用
した表層イメージング用レジスト組成物を基板上に塗布
して、レジスト層を形成する第一工程(I)と、該レジ
スト層とシリル化剤とを反応させて、該レジスト層の表
層にシリル化層を形成する第二工程(II)と、該レジ
スト層を紫外線、紫外レーザー光、電子線またはX線の
照射によってパターン露光し、該レジスト層の表層シリ
ル化層に第一次レジストパターンを形成する第三工程−
1(III−1)および、第三工程−2(III−2)
と、該第一次レジストパターンをマスクとして、酸素を
含有するガスによるエッチングでパターン露光部を乾式
現像して、レジストパターンを形成する第四工程(I
V)とから構成される。また、表層をシリル化した該レ
ジスト層を紫外線、紫外レーザー光、電子線またはX線
の照射によってパターン露光し、該レジスト層の表層シ
リル化層に第一次レジストパターンを形成する第三工程
−1、2の次に、第三工程−3(III−3)に従い露
光部の表層部のみをアルカリ現像液で湿式現像除去して
第一次レジストパターンを形成した後、上記の第四工程
(IV)に従い、該第一次レジストパターンをマスクと
して、酸素を含有するガスによるエッチングでパターン
露光部を乾式現像して、レジストパターンを形成するこ
ともできる。
【0038】上記の第一工程で使用する基板としては、
Si、SiO2、GaAs、ガラス、金属等を使用する
ことができ、更に、ガラス等の透明板状物上に、クロム
膜、モリブデン膜、タンタル膜等の遮光膜や酸化錫膜
(NESA)、インジウムティンオキシド膜(IT
O)、インジウムジンクオキシド膜(IZO)等の透明
導電性膜を積層したものを使用することができる。
【0039】本発明の表層イメージング用レジスト組成
物からなるレジスト層を基板上に形成する方法として
は、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング
法、バーコート法、カーテンコート法、印刷法、スプレ
ー法等各種の方法を用いることができる。また、製膜
後、溶媒の除去のため40〜200℃の温度で0.5〜
30分間、ソフトベークするのが好ましい。
【0040】該レジスト層とシリル化剤とを反応させ
て、該レジスト層の表層にシリル化層を形成する上記の
第二工程において、表層部のシリル化はシリル化剤を用
いて、液相又は気相にて行うことができる。この時、表
層部の表面から10〜300nmまでの領域を選択的に
シリル化し、シリル化層を形成する。シリル化層が薄い
とO2RIE時の選択性が出ず、また、厚すぎると、O2
RIE工程の時間が長くなる。好ましくは、表面から2
0〜200nmまでの領域をシリル化する。
【0041】この時、シリル化剤として、公知慣用の化
合物が使用でき、これらを例示すると、トリメチルクロ
ロシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシ
ラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ジメチルア
ミノジメチルシラン、ジメチルアミノエチルシラン、ジ
メチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジメチ
ルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン、ジメチル
アミノペンタメチルシラン等である。
【0042】シリル化工程は、液相でおこなうか、気相
でおこなうかによって異なるが、25℃〜180℃の温
度で、0.5〜30分間程度行う。液相シリル化は、第
一工程で得たレジスト層を形成した基板をシリル化剤溶
液に浸漬することで行う。この時、シリル化促進剤を使
用することが好ましい。シリル化促進剤としては、シリ
ル化剤と反応せず、本発明で使用するアミノ樹脂(a)
を溶解又は膨潤することのできる液状化合物が使用で
き、エーテル系化合物が好ましい。エーテル系化合物と
しては、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテルなどを例示できる。シリル化促進剤
は、シリル化剤溶液に対して1〜20質量%の範囲で添
加することが好ましい。液相シリル化後、シリル化剤溶
液に用いられた溶媒、たとえば、脂肪族炭化水素系溶媒
などで基板を洗浄する。一方、気相シリル化は、第一工
程で得たレジスト層を形成した基板を、シリル化剤蒸気
に曝すことで、行うことができる。
【0043】次に、第二工程で形成した表層にシリル化
層を有するレジスト層を紫外線、紫外レーザー光、電子
線またはX線の照射によってパターン露光し、該シリル
化層に第一次レジストパターンを形成する(第三工程;
図1のIII−1〜2)。この第三工程では、露光によ
り光酸発生剤が分解して酸を発生し、次いで、PEB工
程により酸が拡散して、露光部のシリル化部分を分解
し、III−2に示すように該シリル化層に第一次レジ
ストパターンを形成する。
【0044】この第三工程において、使用する放射エネ
ルギー線源としては、紫外線、紫外レーザー光、電子線
またはX線を使用することができる。紫外線や紫外レー
ザー光源としては、低圧水銀灯(254nm)エキシマ
ーランプ(170nm)、KrFエキシマーレーザー
(248nm)、ArFエキシマーレーザー(193n
m)、F2エキシマーレーザー(157nm)などが挙
げられる。
【0045】紫外線や紫外レーザー光を使用する場合、
一般に露光量は10〜2000J/m2の範囲で使用す
る。KrFレーザー、ArFレーザー、F2レーザーの
ようなエキシマレーザーの場合、その発振強度が弱いの
で、レジストの感度は高感度であることが望まれ、露光
量として50〜1000J/m2の範囲が好ましい。
【0046】PEB工程は、露光によって生成した酸を
熱により拡散させ、露光部のシリル化部分を分解する工
程であり、一般に、100〜200℃で5〜30分程度
加熱することにより行われる。本発明で使用するアミノ
樹脂(a)は、100〜200℃の温度範囲に於いて熱
硬化反応により網状構造を形成するので、PEB工程に
より未露光部の耐熱性や耐溶剤性を高めるという利点を
有する。また、PEB工程では、水蒸気を導入して露光
部のシリル化部の加水分解促進を行うこともできる。
【0047】III−1及び2の第三工程後は、そのま
ま第四工程によってパターン形成してもよく、また、I
II−3に示すように、第一次レジストパターンの露光
部をアルカリ現像により除去した後、第四工程を行って
もよい。この時、アルカリ現像時に使用することができ
る現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ
酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロ
ピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミ
ン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチ
ルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチル
アンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセ
ン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナ
ン等のアルカリ類の水溶液等が挙げられる。また上記ア
ルカリ水溶液に、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等の水溶性有機溶剤、界面活性剤を適当量添加し
た水溶液を、現像液として使用することもできる。
【0048】アルカリ現像の方法は、液盛り法、ディッ
ピング法、スプレー法等のいずれでもよい。現像後、流
水洗浄を行い圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによ
って、不要な部分を除去し、図1のIII−3に示され
るパターンが形成される。
【0049】第三工程(図1,III−2あるいは更に
III−3)終了後、第一次レジストパターンをマスク
として酸素を含有するガスによるエッチングでパターン
露光部を乾式現像する第四工程で、レジストパターンが
形成される。乾式現像においては一般的にプラズマエッ
チングが使用される。中でも、酸素存在下のプラズマエ
ッチングが好ましい。酸素存在下のプラズマエッチング
を行うことで、未露光部のシリル化された部分は、酸素
プラズマによってSiO2を生成し、酸素プラズマ耐性
を示して、エッチング時のマスクとなる。露光部は酸発
生剤から生成した酸によりシリル化部が分解、除去され
ているため、酸素プラズマによってエッチングされる。
特に、アルカリ現像を行った場合は、分解されたシリル
化剤の除去が完全となり、酸素プラズマ耐性(露光部に
対する未露光部の酸素プラズマエッチング比)が更に向
上するので、より好ましい。
【0050】本発明において、酸素プラズマによるドラ
イエッチング速度の逆数をドライエッチング耐性とい
い、一般にポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂
以上の耐性が求められる。また、表層部シリル化部分と
未シリル化部分とのドライエッチング耐性比はシリル化
される官能基量とシリル化条件によって定まるが、一般
に10〜100の間であることがパターニング特性から
好ましい。例えば、表層部シリル化部分と未シリル化部
分とのドライエッチング耐性比が33の時、表層シリル
化部分を30nmエッチングする間に、未シリル化部分
は約1μmエッチングされることを示し、表層部を深さ
方向に約30nmシリル化すれば、1μm膜厚のレジス
トをパターニング可能であることを示す。
【0051】酸素存在下のプラズマエッチングには、酸
素プラズマエッチング及び酸素リアクティブイオンエッ
チングの両手法があり、酸素プラズマ中において、接地
電極上に試料をおくと酸素プラズマエッチングとなり、
RF電極(高周波スパッタリング電極)上に試料をおく
と酸素リアクティブイオンエッチングとなる。いずれの
手法も使用可能であるが、中でも、異方性エッチング特
性から、エッチングの精度に優れる酸素リアクティブイ
オンエッチングが好ましい。一般には、平行平板陰極結
合型RFエッチング装置が使用される。酸素リアクティ
ブイオンエッチングを行う場合、通例、平行平板陰極結
合型RFエッチング装置に試料をセットした後、10-3
Pa程度の真空とし、次いで、酸素ガスを導入して、酸
素分圧を10〜100Paの範囲に設定して行う。
【0052】この様に、本発明によれば、表層のシリル
化、脱シリル化が容易であり、単層レジストという簡単
なプロセスで、高いドライエッチング耐性を得ることが
でき、耐熱性および耐溶剤性に優れたレジストパターン
を得ることができる。また、トリアジンの環塩基性に起
因するものと推測できる、PEDが少ない高品位のレジ
ストパターンを得ることができる。また、単層レジスト
で表層部のみをパターン化するので、レジスト形成にあ
たって、照射エネルギー線の波長によらず、幅広い範囲
の照射エネルギー線の中から選択使用が可能となる。
【0053】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例により限定されるもので
はない。なお、以下において、部及び%は特に断りのな
い限り、すべて質量基準であるものとする。
【0054】<製造例−1>〔カルボキシル基を有する
アミノ樹脂の調製〕 温度計、環流冷却管及び撹拌機を備えた四つ口フラスコ
に12.3%の水を含有する2−(4,6−ジアミノ−
1,3,5−トリアジン−2−イル)安息香酸131.
7部、37%ホルムアルデヒド水溶液202.8部、n
−ブタノール222.3部を仕込み、攪拌しながら、あ
らかじめ115℃に加熱した油浴中に浸漬した。15分
後に均一溶液となり、還流を開始した。2時間反応を継
続した後、5.33×104Paの減圧下で3時間を要
して水及び過剰のホルムアルデヒドを留去した。次い
で、水及びn−ブタノールを留去した後、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート(以後PGMA
cと略記する)を加えて冷却し、更にPGMAcを加え
て、107.5℃で1時間乾燥後の不揮発分が40.0
%となるように調整した。樹脂の酸価(試料1g中に存
在する酸分を規定の方法に基き、中和するのに要した水
酸化カリウムのミリグラム数)が94.6mgKOH/
gのカルボキシル基を有するアミノ樹脂(A−1)を得
た。ポリスチレン換算の数平均分子量;Mnが215
0、分散度;Mw/Mnが5.12であった。
【0055】<製造例−2>〔フェノール性水酸基を有
するアミノ樹脂の調製〕 温度計、環流冷却管及び撹拌機を備えた四つ口フラスコ
にベンゾグアナミン18.7部、p−ヒドロキシベンズ
アルデヒド48.8部、n−ブタノール88.8部を仕
込み、攪拌しながら、あらかじめ125℃に加熱した油
浴中に浸漬した。20分後に均一溶液となった。同温度
に於いて24時間反応を継続した。反応後、5.33×
104Paの減圧下でn−ブタノールを留去した後、得
られた固体をn−ヘキサン/酢酸エチル(2/1)の混
合溶液で洗浄して、過剰のp−ヒドロキシベンズアルデ
ヒドを除去した。PGMAcを加えて冷却し、更にPG
MAcを加えて、不揮発分40.0に調整して、樹脂不
揮発成分の酸価が85.2mgKOH/gのフェノール
性水酸基を有するアミノ樹脂(A−2)を得た。ポリス
チレン換算の数平均分子量;Mnが4000、分散度;
Mw/Mnが3.26であった。
【0056】<実施例1>製造例−1で得たアミノ樹脂
(A−1)のイソプロピルアセテート溶液を一辺が20
mmの正方形のシリコン基板上にスピンコーター塗布
し、次いで150℃にて20分ベークすることで膜厚1
μmのアミノ樹脂の塗膜を有する試験用試料4枚を得
た。この試験用試料のうち2枚を、15%のヘキサメチ
ルシクロトリシラザンのn−ドデカン溶液(膨潤剤とし
て20%のジエチレングリコールジメチルエーテルを含
む)に、35〜38℃の温度で2分間浸漬してアミノ樹
脂塗膜の表層部をシリル化した。その後、n−デカンで
洗浄し、余剰のシリル化剤を除去した。ESCAによる
測定から、アミノ樹脂塗膜の表層部250nmがシリル
化されていた。
【0057】作製した未シリル化試料1枚を、直径10
0mmの円形電極板を持つ平行平板陰極結合型RFエッ
チング装置のRF電極上にセットし、1.33×10-3
Paの真空度に排気し、次いでガス導入部から酸素ガス
を導入し、内圧を26.6Paに調整した。実効出力5
0Wにて、O2RIEを50分間行った。その結果、未
シリル化試料のO2RIEエッチング耐性(エッチング
速度の逆数)はArFエキシマレーザーのベースポリマ
ーとして標準的に使用するPMMA(Mn;4.6×1
5、Mw;1.1×106)を1とすると、1.4〜
1.5倍と高い耐性を示した。また、同様にArFエキ
シマレーザーのベースポリマーとして標準的に使用する
ポリイソボルニルメタクリレート(PIBMA、Mn;
9.3×104、Mw;9.7×105)のエッチング耐
性1.3に比しても高い耐性であった。一方、アミノ樹
脂(A−1)のガラス転移温度(Tg)は156℃と、
PMMAの105℃に比して、高い耐熱性を示した。
【0058】次に、作製した未シリル化試料1枚、及び
表層部シリル化試料1枚を上記と同様の条件にて、O2
RIEを行い、各々エッチング速度を測定した。その結
果、表層部シリル化試料/未シリル化試料の耐性比は3
3と、表層部シリル化試料は非常に高いO2RIE耐性
を与えた。この結果は、表層約30nmをシリル化すれ
ば1μm膜厚のレジストをパターニング可能であること
を示す。
【0059】<比較例1>PMMA(Mn;4.6×1
5、Mw;1.1×106)のトルエン溶液を一辺が2
0mmの正方形のシリコン基板上にスピンコーター塗布
し、次いで120℃にて20分ベークすることで膜厚1
μmのPMMAの塗膜を有する試験用試料2枚を得た。
同様にして、ポリイソボルニルメタクリレート(PIB
MA、Mn;9.3×104、Mw;9.7×105)の
トルエン溶液を一辺が20mmの正方形のシリコン基板
上にスピンコーター塗布し、次いで150℃にて20分
ベークすることで膜厚1μmの試験用試料2枚を得た。
これらの試料につき、実施例1と同様にO2RIEを行
い、エッチング速度を測定した。PMMAのO2RIE
エッチング耐性を1としたときPIBMAのO2RIE
エッチング耐性は1.3であった。いずれも、実施例1
に示した、本発明に使用されるアミノ樹脂(A−1)の
それに比して、低い値であった。
【0060】<実施例2>25%濃度に希釈した製造例
−2のアミノ樹脂(A−2)及び4%トリフェニルスル
フォニウムヘキサフルオロアンチモネートのジエチレン
グリコールジメチルエーテル溶液を調製し、さらに0.
2μm孔メンブレンフィルターでろ過してレジスト溶液
を調製した。得られたレジスト溶液を一辺が20mmの
正方形のシリコン基板上にスピンコーターを用いて、回
転数2000rpmで20秒の条件で塗布し、次いで5
0℃にて10分ベークすることでアミノ樹脂の塗膜を有
する試験用試料4枚を得た。次に、4枚の試験用試料
を、膨潤剤として20%ジエチレングリコールジメチル
エーテルを含む15%のヘキサメチルシクロトリシラザ
ンのn−ドデカン溶液に、35〜38℃の温度で2分間
浸漬してアミノ樹脂塗膜の表層部をシリル化した。その
後、n−デカンで洗浄し、余剰のシリル化剤を除去し
た。シリル化後のアミノ樹脂塗膜の膜厚は平均650n
mであった。ESCA測定より、シリル化層厚は70n
mであった。
【0061】その後、光源として低圧水銀灯を使用し、
マスクを通して、照射量110J/m2の条件で、波長
254nmの紫外光を照射して、パターン露光を行っ
た。引き続き、120℃の温度で5分間PEBを行い、
次いで80℃の温度で5分間、スチーム加熱した。試験
用試料4枚のうち2枚を1%テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液に27℃にて45秒浸漬処理してア
ルカリ現像工程を行い、表層部の脱シリル化部分を除去
した。さらに、蒸留水で洗浄した後、窒素気流を吹き付
けて、乾燥した。アルカリ現像処理膜及び未処理膜を各
1枚、直径100mmの円形電極板を持つ平行平板陰極
結合型RFエッチング装置のRF電極上にセットし、
1.33×10-3Paの真空度に排気し、次いでガス導
入部から酸素ガスを導入して、内圧を20Paに調製し
た。実効出力50Wにて、O2RIEを50分間行っ
た。その結果、アルカリ現像処理膜及び未処理膜ともに
露光部がエッチングされて、未露光部は570nm高の
パターンを形成した。O2RIE耐性は45と高く、感
度は110J/m2と高感度であった。レーザー顕微鏡
によるエッチング部分はまっすぐ打ち抜けており、パタ
ーン精度の高いエッチング像を得た。アルカリ現像処理
膜と未処理膜のエッチングパターンを比較すると、アル
カリ現像処理を行った膜の方がパターン精度は高かっ
た。
【0062】<実施例3>低圧水銀灯の露光条件を20
0J/m2とした以外は実施例2と同様に処理して、に
示す第三工程−2の露光後の試験用試料4枚を得た。試
料のパターニングにおいて、露光からPEBまでの時間
を変化させてO2RIE後のパターン形状の変化、すな
わち、ポストエクスポジャーディレイ(PED)を調べ
た。4枚の試料は、露光後、直ちに、30分後、
60分後、90分後に、実施例2と同様にしてアルカ
リ現像を行い、次いでO2RIEを行った。その結果、
2RIEパターン精度は露光後、直ちにアルカリ現
像を行った試料と、90分放置してアルカリ現像を行
った試料において差はみられなく、PEDは観測されな
かった。
【0063】<比較例2>製造例2のアミノ樹脂(A−
2)を使用する代わりにポリビニルフェノール(Mw;
8.0×103)を使用した以外は実施例3と同様にし
て、PEDを調べた。その結果、O2RIEパターン精
度は露光後、直ちにアルカリ現像を行った試料と9
0分後にアルカリ現像を行った試料において差が見ら
れ、の試料では、表面形状が荒れているのが確認でき
た。このことから、露光後放置することで、表面形状が
荒れていく傾向、すなわち、PEDが観測された。
【0064】
【発明の効果】本発明のカルボキシル基又はフェノール
性水酸基を有するアミノ樹脂および光酸発生剤からなる
表層イメージング用レジスト組成物を使用することで、
ドライエッチング耐性、耐熱性、基板への密着性、感度
等を満足し、トリアジン化合物を含むアミノ樹脂を用い
ると、ポストエクスポジャーディレーの無い、精度の高
いO2RIEパターンを得ることができる。本発明の表
層イメージング用レジスト組成物は、表層部100nm
前後をシリル化すればよく、露光源の波長によらずKr
Fエキシマーレーザー、ArFエキシマーレーザーやF
2レーザーなどに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表層イメージング法によるパターン形成法を
示す図である。
【符号の説明】
1;レジスト層 2;基板 3;表層シリル化層 4;紫外光 5;マスク 6;脱シリル化部分 7;アルカリ現像部分 8;O2RIE 9;O2RIEエッチング部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 565 569H (72)発明者 小池 淳一郎 千葉県佐倉市大崎台1−27−1 B−306 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA09 AA14 AB16 AC05 AC06 AC08 AD01 BE00 CB19 CB41 FA01 FA41 2H096 AA25 BA06 DA03 DA04 DA10 EA03 EA05 EA06 EA07 HA23 5F046 JA22 LB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)カルボキシル基又はフェノール性
    水酸基を有するアミノ樹脂および(b)光酸発生剤を含
    有することを特徴とする表層イメージング用レジスト組
    成物。
  2. 【請求項2】 (a)カルボキシル基又はフェノール性
    水酸基を有するアミノ樹脂が、(a−1)(4,6−ジ
    アミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)安息香
    酸、(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2
    −イル)フェノールとからなる群から選ばれる少なくと
    も一つのトリアジン系化合物と、(a−2)ホルムアル
    デヒド、グリオキシル酸、スクシンセミアルデヒド、及
    びヒドロキシベンズアルデヒドからなる群から選ばれる
    少なくとも一つのアルデヒド化合物とを縮合してなるア
    ミノ樹脂である請求項1記載の表層イメージング用レジ
    スト組成物。
  3. 【請求項3】 (a)カルボキシル基又はフェノール性
    水酸基を有するアミノ樹脂が、(a−3)メラミン及び
    ベンゾグアナミンから成る群から選ばれる少なくとも一
    つのトリアジン系化合物と、(a−4)グリオキシル
    酸、スクシンセミアルデヒド、及びヒドロキシベンズア
    ルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも一つのアル
    デヒド化合物とを縮合してなるアミノ樹脂である請求項
    1記載の表層イメージング用レジスト組成物。
  4. 【請求項4】 表層イメージング法によりパターンを形
    成するパターン形成方法において、基板上に請求項1記
    載の表層イメージング用レジスト組成物を塗布してレジ
    スト層を形成する第一工程と、該レジスト層とシリル化
    剤とを反応させて、該レジスト層の表層にシリル化層を
    形成する第二工程と、該レジスト層を紫外線、紫外レー
    ザー光、電子線またはX線の照射によってパターン露光
    し、該シリル化層に第一次レジストパターンを形成する
    第三工程と、該第一次レジストパターンをマスクとし
    て、酸素を含有するガスによるドライエッチングでパタ
    ーン露光部を乾式現像して、レジストパターンを形成す
    る第四工程、で構成されることを特徴とするパターン形
    成方法。
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