JP2003075589A - 原子炉容器等の被切断体の解体方法 - Google Patents

原子炉容器等の被切断体の解体方法

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JP2003075589A
JP2003075589A JP2001266481A JP2001266481A JP2003075589A JP 2003075589 A JP2003075589 A JP 2003075589A JP 2001266481 A JP2001266481 A JP 2001266481A JP 2001266481 A JP2001266481 A JP 2001266481A JP 2003075589 A JP2003075589 A JP 2003075589A
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water
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reactor vessel
cutting
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JP2001266481A
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Kunihiko Mino
邦彦 三野
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輻輳する設備機器類を内蔵した被切断体であ
っても狭隘な設備機器間に空洞を生ずることなく充填す
ることができ、これを凍結することで安定した切断を可
能にすることである。 【解決手段】 圧力容器1の外表面部に冷媒配管5をコ
イル状に巻装し、その始端部および終端部を冷凍回路6
に接続しておく。次に、フランジ3から上部の容器周囲
を(c)に示すように、締切体7で覆う。その後、水を
圧力容器1、基台4及び締切体7のそれぞれの内部に充
填する。冷媒配管5内に冷媒を循環させる。所定時間が
経過すると、圧力容器1の内外が氷によって一体化され
た凍結体20となる。凍結体20は、ワイヤソー21に
より縦横複数のピース20aに切断される。切断作業後
は、それぞれの切断ピース20a,20a、……を自然
にまたは強制的に昇温することにより氷を融解させ、こ
の水を別途処理することにより、各切断ピース20aは
軽量となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉容器、タン
ク、熱交換器等の大型の被切断体を切断、解体する原子
炉等の被切断体の解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、使用済みの原子炉容器を解体撤去
する方法として、原子炉内部にグラウト材料を注入し、
グラウト材料を固化させることで、内部設備を含めて一
体化に固化した後、ワイヤソーを用いて複数に切断する
工法が知られている。この工法は、他の工法と異なり、
振動、騒音などの外部環境に対する悪影響がほとんどな
く、作業性がよく、安全かつ早期に解体できるといった
メリットがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原子炉
容器の内部には多数の配管等の設備機器類が輻輳されて
いるため、輻輳する設備機器間の狭隘な箇所にグラウト
材料が回り込みにくく、グラウト材料の固化後に原子炉
容器内に空洞が生じている惧れがある。このような空洞
が生じていた場合にあっては、ワイヤソーによる切断時
に原子炉容器内にて設備機器類が移動し、安定した切断
ができない惧れがあった。また、原子炉容器内にはグラ
ウトが充填されているため、原子炉容器の切断ピースは
かなりの重量であり、細かく切断しないと運搬作業が困
難となるため、切断ピッチを小さくする必然から一つの
原子炉容器の解体に時間がかかるといった課題がある。
【0004】これらの課題は、原子炉容器だけでなく、
タンク、熱交換器等の大型の金属製機器である被切断体
においても同様である。
【0005】本発明方法は、以上の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、輻輳する設備機器
類を内蔵した被切断体であっても狭隘な設備機器間に空
洞を生ずることなく充填することができ、これを凍結す
ることで安定した切断を可能にすること、並びに、切断
ピースを軽量化することができ、もって切断ピッチを大
きくすることができ、解体作業の効率化を図ることがで
きる原子炉容器等の被切断体の解体方法を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明方法は、原子炉容器等の被切断体の外表面に
冷媒配管を巻装し、前記被切断体の内部に水を注入した
後、前記冷媒配管内に冷媒を循環させて前記水を凍結
し、前記被切断体を該被切断体内で凍結した氷とともに
ワイヤソーにより切断することを特徴とするものであ
る。
【0007】また、本発明方法は、原子炉容器等の被切
断体の外表面に冷媒配管を巻装するとともに、該被切断
体の外周を前記冷媒配管とともに覆う締切体を設け、前
記被切断体及び前記締切体内に水を注入した後、前記冷
媒配管内に冷媒を循環させて前記水を凍結し、前記被切
断体を該被切断体内外で凍結した氷とともにワイヤソー
により切断することを特徴とするものである。
【0008】これらの発明においては、ワイヤソーによ
る切断後、氷が解凍されて生成される水を除去してから
切断ピースを移動することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1な
いし図3は、本発明方法を原子炉の圧力容器の解体方法
に適用した例であって、順にその施工手順を示すもので
ある。
【0010】図1(a)に示すように、金属製機器たる
原子炉の圧力容器1は、上下を凸状の球面とした円筒形
の密閉容器であり、その内部に各種の配管等の設備機器
類2を輻輳した状態で内蔵し、またその中間部から外方
に向けて突出するフランジ3をコンクリート製の基台4
上に支持したものである。
【0011】解体にあたっては、まず、図1(b)に示
すように、圧力容器1の外表面部に冷媒配管5をコイル
状に巻装し、その始端部および終端部を冷凍回路6に接
続しておく。同図では、一つの冷凍回路を例示している
が、例えば、圧力容器1を上段、中段、下段に分けて、
それぞれの段を異なる冷凍回路に接続された冷媒配管に
より巻装することもできる。また、冷媒配管は、二重な
いしは三重に重ねてこれを巻装することもできる。
【0012】次に、フランジ3から上部の容器周囲を
(c)に示すように、締切体7で覆う。また、圧力容器
1、基台4及び締切体7のそれぞれの下部に開閉用バル
ブ8,8を介して水供給用の配管9を接続し、水源10
にポンプ11を介して接続する。他方、圧力容器1、基
台4及び締切体7の上部側には同じく開閉用バルブ14
を介してオーバフローした水の排水管15を接続してお
くことが好ましい。なお、特に圧力容器1の排出管15
は、放射性廃棄物の処理施設側に接続しておく。
【0013】その後、図2(a)に示すように、ポンプ
11を稼働して、バルブ8,14を開いて水源10の水
を各部に供給し、圧力容器1、基台4及び締切体7のそ
れぞれの内部に充填する。各部に水を供給すると、排水
管15からは内部の空気が排出され、それぞれの内部が
満杯になった状態でオーバフローした水が排出されるの
で、この時点で内部の空気が水と置換えられたと判定し
てバルブ14を閉じ、また供給側のバルブ8も閉じる。
【0014】周囲の配管9を撤去した後、図2(b)に
示すように、冷凍回路6を駆動して冷媒配管5内に冷媒
を循環させる。所定時間が経過すると、圧力容器1、基
台4及び締切体7のそれぞれの内部の水は凍結し、圧力
容器1の内外が氷によって一体化された凍結体20とな
る。
【0015】凍結作業終了後、図3に示すように、凍結
体20は、ワイヤソー21により縦横複数のピース20
aに切断される。同図において、ワイヤソー21は凍結
体20の側面に固定されたガイドプーリ22aを介して
凍結体20の外周に水平に掛け回され、床面上に固定さ
れたガイドプーリ22bを経由し、ワイヤソー駆動装置
24のガイドプーリ23aを介してその駆動用プーリ2
3bに掛け回されている。ワイヤソー駆動装置24は、
凍結体20の近傍の床面上に予め敷設された軌道25上
を移動可能であって、図示しないモータを駆動すること
により駆動用プーリ23bを回転することでワイヤソー
21を無端状に走行させつつ、白抜き矢印に示すごとく
駆動装置24を凍結体20から離間する方向に移動する
ことによって、ワイヤソー21に所定のテンションを掛
けることで凍結体20の水平切断を行なう。
【0016】以下、ガイドプーリ22aの高さ位置を自
動的にまたは手動にて順次盛替えつつ、ワイヤソー21
により水平切断を繰り返すとともに、凍結体20に対し
てこれを垂直に切断するようにガイドプーリ22a,2
2bを配置してワイヤソー20をこれらに掛け回すこと
により凍結体20を垂直切断(ガイドプーリを盛り換え
ることにより垂直切断を繰り返すこともできる)するこ
とにより、図3に示すごとく凍結体20を複数の切断ピ
ース20a,20a,……に切り分けることができる。
【0017】切断作業後は、それぞれの切断ピース20
a,20a、……を自然にまたは強制的に昇温すること
により氷を融解させ、この水を別途処理することによ
り、各切断ピース20aは軽量となる。その後、各切断
ピース20a,20a、……を所定場所まで運搬し、個
別に廃棄処理することができる。氷を融解した後の切断
ピースは軽量であるため、当該切断ピースの切断ピッチ
を大きく取ることができる結果、切断作業に伴うガイド
プーリの盛替作業等の頻度を少なくすることができ、切
断解体作業の効率化を図ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明方法によれば、輻輳する設備機器類を内蔵した被切断
体であっても狭隘な設備機器間に水が確実に各部に回り
込むため、空洞が生ずることがなく、ワイヤソーによる
安定した切断をおこなうことができる。また、切断後に
おいては、凍結した氷を解凍することで、再び水となる
ため、この水を他の手段により処理すればよいため、解
体された切断ピースは軽量となる。
【0019】また、氷は走行するワイヤソーに対して潤
滑性が高いため、コンクリートを切断する場合と比較し
てワイヤソー駆動装置の動力を小さくすることができ
る。さらに、氷の冷熱により、走行するワイヤソーが冷
却されるため、切断時におけるワイヤソーの摩擦熱によ
る温度上昇を抑えることができる。
【0020】本発明方法は、被切断体内外の水を凍結す
る手段として被切断体の外表面に巻装する冷媒配管を用
いているので、水の凍結作業が容易かつこれを短時間で
行うことができる。しかも、被切断体の外側にも氷を凍
結生成する発明にあっては、冷媒配管を撤去することな
く、ワイヤソーにより被切断体と同時に切断することが
できるので、冷媒配管の撤去に伴う作業時間を短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明の作業手順を示す説明
図である。
【図2】(a),(b)は図1に引続く作業手順を示す
説明図である。
【図3】図2に引続く切り分け工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 圧力容器(被切断体) 2 設備機器 5 冷媒配管 6 冷凍回路 7 締切体 9 水供給用配管 20 凍結体 20a 切断ピース 21 ワイヤソー 24 ワイヤソー駆動装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉容器等の被切断体の外表面に冷媒
    配管を巻装し、前記被切断体の内部に水を注入した後、
    前記冷媒配管内に冷媒を循環させて前記水を凍結し、前
    記被切断体を該被切断体内で凍結した氷とともにワイヤ
    ソーにより切断することを特徴とする原子炉容器等の被
    切断体の解体方法。
  2. 【請求項2】 原子炉容器等の被切断体の外表面に冷媒
    配管を巻装するとともに、該被切断体の外周を前記冷媒
    配管とともに覆う締切体を設け、前記被切断体及び前記
    締切体内に水を注入した後、前記冷媒配管内に冷媒を循
    環させて前記水を凍結し、前記被切断体を該被切断体内
    外で凍結した氷とともにワイヤソーにより切断すること
    を特徴とする原子炉容器等の被切断体の解体方法。
  3. 【請求項3】 ワイヤソーによる切断後、氷が解凍され
    て生成される水を除去してから切断ピースを移動するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の原子炉容器等
    の被切断体の解体方法。
JP2001266481A 2001-09-03 2001-09-03 原子炉容器等の被切断体の解体方法 Pending JP2003075589A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007083401A1 (ja) * 2006-01-19 2007-07-26 The Japan Atomic Power Company 原子炉建屋に設置された熱交換器の解体方法
DE102018106838B3 (de) * 2018-03-22 2019-07-18 Nukem Technologies Engineering Services Gmbh Verfahren zum Entfernen eines Behälters

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WO2007083401A1 (ja) * 2006-01-19 2007-07-26 The Japan Atomic Power Company 原子炉建屋に設置された熱交換器の解体方法
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