JP2003057344A - 移動体追尾式光送受信装置 - Google Patents

移動体追尾式光送受信装置

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JP2003057344A
JP2003057344A JP2001249253A JP2001249253A JP2003057344A JP 2003057344 A JP2003057344 A JP 2003057344A JP 2001249253 A JP2001249253 A JP 2001249253A JP 2001249253 A JP2001249253 A JP 2001249253A JP 2003057344 A JP2003057344 A JP 2003057344A
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Masaru Nagai
賢 長井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4象限型光検出器等の特殊な光検出器を持つ
ことなく、S/N比が劣化されずに安定した追尾が可能
な移動体追尾式光送受信装置を提供すること。 【解決手段】 この移動体追尾式光送受信装置の場合、
従来装置で光検出手段として必要とされた4象限型光検
出器を用いた場合に生じるS/N比の劣化を改善し、光
検出手段として受信光L1を1系統の電気信号に変換す
る光検出器6を用いると共に、後段回路構成の制御手段
により電気信号S1に基づいて生成する駆動回路13及
び反射鏡回転機構14の角度調節手段で反射鏡3の回転
角度の調節を行わせるための駆動制御信号S7を光検出
器6に入射される受信光L1の光量が最大となるように
生成した上で角度調節手段による回転角度の調節を最適
に制御可能に構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として移動体を
追尾するための衛星通信システム等に好適な追尾式光送
受信装置に関し、詳しくは4象限型光検出器等の特殊な
光検出器を用いることなく、安定した追尾が可能な移動
体追尾式光送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の移動体追尾式光送受信装
置としては、例えば図6に示されるような構成のものが
挙げられる。
【0003】この移動体追尾光送受信装置は、送信光を
出射する光送信器1と、光送信器1からの送信光を所要
の広がり角に変換する送信光学系部2と、送信光学系部
2から出射された送信光を追尾対象物である移動体4に
向けて屈折透過させて照射すると共に、移動体4で反射
された反射光を屈折透過する反射鏡3と、反射鏡3から
の反射光を受信光L1として集光する受信光学系部5
と、受信光学系部5で集光された受信光L1を電気信号
に変換する光検出手段であって、第1乃至第4の各象限
に入射される光量に比例した4系統の電気信号に変換す
る4象限型光検出器15と、反射鏡3の回転角度を変え
て調節するための角度調節手段として働く駆動回路13
及び反射鏡回転機構14と、4象限型光検出器15で得
られた4系統の電気信号に基づいて演算生成した駆動制
御信号S17を駆動回路13に送出して駆動回路13及
び反射鏡回転機構14による回転角度の調節を制御する
制御手段として働く加算器16,加算器17,減算器1
8,加算器19,除算器20,及び制御回路21とを備
えて構成される。
【0004】具体的に言えば、この移動体追尾光送受信
装置の場合、光送信器1からの送信光を送信光学系部2
で所要の広がり角に変換した上で反射鏡3を屈折透過さ
せて移動体4に照射し、この移動体4からの反射光が反
射鏡3を屈折透過して受信光学系部5で集光されること
で得られる受信光L1が4象限型光検出器15に入射さ
れる。
【0005】4象限型光検出器15に入射された受信光
L1は、第1乃至第4の各象限に入射される光量に比例
した電気信号S8,S9,S10,S11に変換され、
電気信号S8,S9は加算器16へ送出され、電気信号
S10,S11は加算器17へ送出される。
【0006】加算器16では電気信号S8,S9を加算
した加算信号S12(=S8+S9)を減算器18と他
の加算器19とへそれぞれ送出し、加算器17では電気
信号S10,S11を加算した加算信号S13(=S1
0+S11)を同様に減算器18と他の加算器19へ送
出する。
【0007】減算器18では加算信号S12から加算信
号S13を減算した減算信号S14(=S12−S1
3)を除算器20へ送出し、加算器19では加算信号S
12と加算信号S13とを加算した加算重畳信号S15
(=S12+S13)を除算器20へ送出する。
【0008】除算器20では減算信号S14を加算重畳
信号S15で除算した除算信号である角度誤差信号S1
6(=S14/S15)を制御回路21へ送出し、制御
回路21では角度誤差信号S16に対して比例,積分,
微分等の演算処理を行って得た駆動制御信号S17を駆
動回路13へ送出する。
【0009】駆動回路13では駆動制御信号S17に応
じて反射鏡回転機構14を駆動し、反射鏡回転機構14
では反射鏡3の回転角度を光検出器6に入射される受信
光L1の光量が最大となるように調節する。
【0010】このとき、駆動回路13及び反射鏡回転機
構14による反射鏡3の回転角度の調節が行われた結
果、反射鏡3が回転して移動体4へ向けて照射される送
信光のビーム出射角が変化する。
【0011】即ち、この追尾式光送受信装置では、4象
限型光検出器15に代表される特殊な光検出器を用いる
ことで移動体4への追尾を行うようになっている。
【0012】因みに、一般的な光学式の対象物追尾に関
連する周知技術としては、特開昭64−25218号公
報に開示された光ビーム追尾機構、特開平1−1423
97号公報に開示されたレーザ照射装置、特開平2−2
16076号公報に開示された光ビーム追尾方法及び装
置、特開平8−29514号公報に開示された光ビーム
自動追尾装置、特開平10−190549号公報に開示
された衛星間接続方法及び装置、特開平11−1361
90号公報に開示された光空間通信装置等が挙げられ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した追尾式光送受
信装置の場合、例えば衛星通信システムに適用しようと
すると極めて低い信号対雑音比(以下、S/N比とす
る)を示す条件下で運用されてしまうが、これは装置の
回路構成上において4象限型光検出器等の特殊な光検出
器を用いるため、その各象限用の光検出器から出力され
る宇宙空間で飛び交う様々な電磁波に起因する雑音を含
む電気信号が後段回路構成上の制御手段における加算・
減算処理に際してRSS(根二乗和)で加算されること
によりS/N比の劣化を顕著にしてしまうからであり、
結果として4象限型光検出器を用いた追尾式光送受信装
置ではS/N比が劣化されて安定した追尾が行われなく
なってしまうため、衛星通信システム等には適用し難い
という問題がある。
【0014】即ち、上述した追尾式光送受信装置の場
合、S/N比が劣化された4象限型光検出器を用いる
と、制御手段により4象限型光検出器で得られた電気信
号に基づいて角度調節手段で角度調節を行うための駆動
制御信号を演算生成する際、駆動制御信号を4象限型光
検出器に入射される受信光の光量が最大となるように角
度調節手段による回転角度の調節を制御可能に生成する
ことが困難になってしまうため、安定した追尾動作が行
われ難くなくなってしまう。
【0015】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、4象限型光検出器
等の特殊な光検出器を用いることなく、S/N比が劣化
されずに安定した追尾が可能な移動体追尾式光送受信装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、送信光
を出射する光送信器と、光送信器からの送信光を所要の
広がり角に変換する送信光学系部と、送信光学系部から
出射された送信光を追尾対象物である移動体に向けて屈
折透過させて照射すると共に、該移動体で反射された反
射光を屈折透過する反射鏡と、反射鏡からの反射光を受
信光として集光する受信光学系部と、受信光学系部で集
光された受信光を電気信号に変換する光検出手段と、反
射鏡の回転角度を変えて調節するための角度調節手段
と、光検出手段で得られた電気信号に基づいて演算生成
した駆動制御信号を角度調節手段へ送出して該角度調節
手段による回転角度の調節を制御する制御手段とを備え
た移動体追尾式光送受信装置において、光検出手段は、
受信光を1系統の電気信号に変換する光検出器から成
り、制御手段は、駆動制御信号を光検出器に入射される
受信光の光量が最大となるように角度調節手段による回
転角度の調節を制御可能に生成する移動体追尾式光送受
信装置が得られる。
【0017】又、本発明によれば、上記移動体追尾式光
送受信装置において、光検出器に入射される前記受信光
の強度は、前記移動体における前記反射光からの離角の
位置に応じて変化するもので、前記制御手段は、前記受
信光の強度の変化に応じて変化する前記光検出器からの
前記電気信号に基づいて前記駆動制御信号を生成する移
動体追尾式光送受信装置が得られる。
【0018】更に、本発明によれば、上記移動体追尾式
光送受信装置において、制御手段は、微小な電圧レベル
の交流信号を発振信号として発振出力する発振器と、基
準電圧信号を発生する基準電圧発生器と、光検出器から
の電気信号と交流信号との積を計算した結果を表わす乗
算信号を生成出力する乗算器と、乗算信号を検波した検
波信号を生成出力する検波器と、検波信号を基準電圧信
号に対して差動増幅した差動増幅信号を生成出力する差
動増幅器と、差動増幅信号と交流信号とを加算した加算
信号を駆動制御信号として生成出力する加算器とを備え
た移動体追尾式光送受信装置が得られる。
【0019】加えて、本発明によれば、上記移動体追尾
式光送受信装置において、乗算器からの乗算信号の波形
は、光検出器からの電気信号の変化にあって移動体が出
射ビーム強度分布のピークより左側に位置するとき,該
移動体が出射ビーム強度分布のピークに位置していると
き,及び該移動体が出射ビーム強度分布のピークより右
側に位置するときの何れにおいてもそれぞれ異なる正の
最大電圧値と負の最小電圧値とを持つ移動体追尾式光送
受信装置が得られる。
【0020】一方、本発明によれば、上記移動体追尾式
光送受信装置において、検波器からの検波信号は、光検
出器からの電気信号の変化にあって移動体が出射ビーム
強度分布のピークより左側に位置するときは正となり、
該移動体が出射ビーム強度分布のピークに位置している
ときはほぼ零となり、該移動体が出射ビーム強度分布の
ピークより右側に位置するときは負となるように変化す
る移動体追尾式光送受信装置が得られる。
【0021】他方、本発明によれば、上記何れか一つの
移動体追尾式光送受信装置において、発振器からの交流
信号と基準電圧発生器からの基準電圧信号との電圧レベ
ルは、電気信号の変化に拘らず一定である移動体追尾式
光送受信装置が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の移
動体追尾式光送受信装置について、図面を参照して詳細
に説明する。
【0023】図1は、本発明の一実施例に係る移動体追
尾式光送受信装置の基本構成を示したブロック図であ
る。尚、この移動体追尾式光送受信装置の場合も、図6
に示した従来装置と比べて共通する構成部分を有するた
め、同じ構成部分には同一な参照符号を付してある。
【0024】この移動体追尾式光送受信装置は、送信光
を出射する光送信器1と、光送信器1からの送信光を所
要の広がり角に変換する送信光学系部2と、送信光学系
部2から出射された送信光を追尾対象物である移動体4
に向けて屈折透過させて照射すると共に、移動体4で反
射された反射光を屈折透過する反射鏡3と、反射鏡3か
らの反射光を受信光L1として集光する受信光学系部5
と、受信光学系部5で集光された受信光L1を電気信号
に変換する光検出手段であって、受信光L1を1系統の
電気信号に変換する光検出器6と、反射鏡3の回転角度
を変えて調節するための角度調節手段として働く駆動回
路13及び反射鏡回転機構14と、光検出器6に入射さ
れる受信光L1の光量が最大となるように光検出器6で
得られた1系統の電気信号S1に基づいて演算生成した
駆動制御信号S7を駆動回路13に送出して駆動回路1
3及び反射鏡回転機構14による回転角度の調節を制御
する制御手段として働く乗算器7,発信器8,検波器
9,基準電圧発生器10,差動増幅器11,及び加算器
12とを備えて構成される。
【0025】具体的に言えば、この移動体追尾光送受信
装置の場合、光送信器1からの送信光を送信光学系部2
で所要の広がり角に変換した上で反射鏡3を屈折透過さ
せて移動体4に照射し、この移動体4からの反射光が反
射鏡3を屈折透過して受信光学系部5で集光されること
で得られる受信光L1が光検出器6に入射される。
【0026】光検出器6に入射された受信光L1は、1
系統の電気信号S1に変換された後に乗算器7へ送出さ
れ、乗算器7では、光検出器6からの電気信号S1と発
振器8から発振出力される発振信号である微小な電圧レ
ベルの交流信号S2との積を計算した結果を表わす乗算
信号S3を検波器9へ送出する。
【0027】検波器9は、入力した乗算信号S3を検波
した検波信号S4を差動増幅器11へ送出し、差動増幅
器11では、入力した検波信号S4を基準電圧発生器1
0から発生される基準電圧信号S5に対して差動増幅し
た差動増幅信号S6を加算器12へ送出する。
【0028】加算器12は、差動増幅信号S6と発振器
5からの交流信号S2とを加算した加算信号を駆動制御
信号S7として駆動回路13へ送出し、駆動回路13で
は駆動制御信号S7に応じて反射鏡回転機構14を駆動
し、反射鏡回転機構14では反射鏡3の回転角度を光検
出器6に入射される受信光L1の光量が最大となるよう
に調節する。
【0029】このとき、駆動回路13及び反射鏡回転機
構14による反射鏡3の回転角度の調節が行われた結
果、反射鏡3が回転して移動体4へ向けて照射される送
信光のビーム出射角が変化する。
【0030】図2は、この移動体追尾式光送受信装置に
備えられる光検出器6における移動体4の位置に関する
強度分布ピークからの離角に対する出射ビーム光強度分
布の関係を示したもので、同図(a)は移動体4が出射
ビーム光強度分布のピークより左側に位置する場合に関
するもの,同図(b)は移動体4が出射ビーム光強度分
布のピークに位置する場合に関するもの,同図(c)は
移動体4が出射ビーム光強度分布のピークより右側に位
置する場合に関するものである。
【0031】ここでは、光検出器6に入射される受信光
L1の強度が移動体4における反射光の出射ビームのボ
アサイトからどの程度の離角に位置しているかに応じて
変化する様子を示している。
【0032】即ち、制御手段から生成出力される反射鏡
3の回転角度を調節するための駆動制御信号S7には発
振器8からの発振出力される交流信号S2により微小な
往復回転が与えられているため、光検出器6から変換出
力される電気信号S1は、図2(a)に示されるように
移動体4が出射ビーム強度分布のピークより左側に位置
する場合には発信器8の交流信号S2と位相が同じにな
り、図2(c)に示されるように移動体4が出射ビーム
強度分布のピークより右側に位置する場合には交流信号
S2と位相が180度異なる。
【0033】例えば、図2(a)のように移動体4が出
射ビーム強度分布のピークより左側に位置する場合、電
気信号S1は波形a1のように変化し、図2(b)のよ
うに移動体4が出射ビーム強度分布のピークに位置する
場合、電気信号S1は波形b1のように変化し、図2
(c)のように移動体4が出射ビーム強度分布のピーク
より右側に位置する場合、電気信号S1は波形c1のよ
うに変化する。但し、制御手段の後段構成回路では、発
振器8からの交流信号S2と基準電圧発生器10からの
基準電圧信号S5との電圧レベルは、電気信号S1の変
化に拘らず一定である。
【0034】図3は、この移動体追尾式光送受信装置に
備えられる各部における移動体4が出射ビーム光強度分
布のピークより左側に位置する場合の出力信号波形を時
間に対する電圧レベルの関係で示したタイミングチャー
トであり、同図(a)は発振器8の交流信号S1に関す
るもの,同図(b)は光検出器6の電気信号S1に関す
るもの,同図(c)は乗算器7の乗算信号S3に関する
もの,同図(d)は検波器9の検波信号S4に関するも
のである。
【0035】又、図4は、同様にこの移動体追尾式光送
受信装置に備えられる各部における移動体4が出射ビー
ム光強度分布のピークに位置する場合の出力信号波形を
時間に対する電圧レベルの関係で示したタイミングチャ
ートであり、同図(a)は発振器8の交流信号S1に関
するもの,同図(b)は光検出器6の電気信号S1に関
するもの,同図(c)は乗算器7の乗算信号S3に関す
るもの,同図(d)は検波器9の検波信号S4に関する
ものである。
【0036】更に、図5は、同様にこの移動体追尾式光
送受信装置に備えられる各部における移動体4が出射ビ
ーム光強度分布のピークより右側に位置する場合の出力
信号波形を時間に対する電圧レベルの関係で示したタイ
ミングチャートであり、同図(a)は発振器8の交流信
号S1に関するもの,同図(b)は光検出器6の電気信
号S1に関するもの,同図(c)は乗算器7の乗算信号
S3に関するもの,同図(d)は検波器9の検波信号S
4に関するものである。
【0037】図3(a)〜(d)乃至図5(a)〜
(d)を参照すれば、光検出器6から変換出力される電
気信号S1が図2(a)〜(c)に示されるように変化
する場合[図3(b),図4(b),図5(b)に示さ
れるものと同じである]、光検出器6からの電気信号S
1と発信器8からの交流信号S2[図3(a),図4
(a),図5(a)に示されるもの]との積を計算する
乗算器7からの乗算信号S3は、移動体4が出射ビーム
強度分布の何処に位置しているかに応じて図3(c),
図4(c),図5(c)に示されるように変化する。
【0038】ここで、図4(c)に示される移動体4が
出射ビーム強度分布のピークに位置しているときの乗算
器7からの乗算信号S3の波形の最大電圧値を正のA
値,最小電圧値を負の−A値とすれば、図3(c)に示
される移動体4が出射ビーム強度分布のピークより左側
に位置するときの乗算器4の乗算信号S3の波形は最大
電圧値が正のB値,最小電圧値が負の−B1値(但し、
B>B1)となり、図5(c)に示される移動体4が出
射ビーム強度分布のピークより右側に位置するときの乗
算器4の乗算信号S3の波形は最大電圧値が正のC値,
最小電圧値が負の−C1値(但し、C<C1)となる。
但し、A値,B値,C値は、何れも最大電圧値や最小電
圧値に拘らず異なる値となっている。
【0039】そこで、検波器9からの検波信号S4は、
図3(d),図4(d),図5(d)にそれぞれ示され
るように、移動体4が出射ビーム強度分布のピークより
左側に位置するときは正(プラス)となり、移動体4が
出射ビーム強度分布のピークに位置しているときはほぼ
零(0)となり、移動体4が出射ビーム強度分布のピー
クより右側に位置するときは負(マイナス)となるよう
に変化する。
【0040】従って、検波器9からの検波信号S4は、
移動体4が出射ビーム強度分布のピークに位置している
ときを境としてプラスからマイナスに変化するため、反
射鏡3の回転角度は移動体4が出射ビーム強度分布のピ
ークに位置するように調節制御されることになり、こう
した形態で最終的に加算器12により駆動回路13及び
反射鏡回転機構14の角度調節手段で反射鏡3の回転角
度の調節を行わせるための駆動制御信号S7を光検出器
6に入射される受信光の光量が最大となるように生成し
た上で角度調節手段による回転角度の調節を最適に制御
することができる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の移動体追
尾式光送受信装置によれば、従来の装置構成で光検出手
段として必要とされた4象限型光検出器等の特殊な光検
出器を用いた場合に受信光が4分割されることにより生
じるS/N比の劣化を改善し、光検出手段として受信光
を1系統の電気信号に変換する光検出器を用いると共
に、制御手段により電気信号に基づいて生成する角度調
節手段で反射鏡の回転角度の調節を行わせるための駆動
制御信号を光検出器に入射される受信光の光量が最大と
なるように生成した上で角度調節手段による回転角度の
調節を最適に制御可能に構成しているので、S/N比が
劣化されずに安定した追尾が可能となり、宇宙空間のよ
うな様々な電磁波が飛び交うことで雑音が発生する条件
下でも安定した追尾動作が保証されて衛星通信システム
向けとして好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動体追尾式光送受信
装置の基本構成を示したブロック図である。
【図2】図1に示す移動体追尾式光送受信装置に備えら
れる光検出器における移動体の位置に関する強度分布ピ
ークからの離角に対する出射ビーム光強度分布の関係を
示したもので、(a)は移動体が出射ビーム光強度分布
のピークより左側に位置する場合に関するもの,(b)
は移動体が出射ビーム光強度分布のピークに位置する場
合に関するもの,(c)は移動体が出射ビーム光強度分
布のピークより右側に位置する場合に関するものであ
る。
【図3】図1に示す移動体追尾式光送受信装置に備えら
れる各部における移動体が出射ビーム光強度分布のピー
クより左側に位置する場合の出力信号波形を時間に対す
る電圧レベルの関係で示したタイミングチャートであ
り、(a)は発振器の交流信号に関するもの,(b)は
光検出器の電気信号に関するもの,(c)は乗算器の乗
算信号に関するもの,(d)は検波器の検波信号に関す
るものである。
【図4】図1に示す移動体追尾式光送受信装置に備えら
れる各部における移動体が出射ビーム光強度分布のピー
クに位置する場合の出力信号波形を時間に対する電圧レ
ベルの関係で示したタイミングチャートであり、(a)
は発振器の交流信号に関するもの,(b)は光検出器の
電気信号に関するもの,(c)は乗算器の乗算信号に関
するもの,(d)は検波器の検波信号に関するものであ
る。
【図5】図1に示す移動体追尾式光送受信装置に備えら
れる各部における移動体が出射ビーム光強度分布のピー
クより右側に位置する場合の出力信号波形を時間に対す
る電圧レベルの関係で示したタイミングチャートであ
り、(a)は発振器の交流信号に関するもの,(b)は
光検出器の電気信号に関するもの,(c)は乗算器の乗
算信号に関するもの,(d)は検波器の検波信号に関す
るものである。
【図6】従来の移動体追尾式光送受信装置の基本構成を
示したブロック図である。
【符号の説明】
1 光送信器 2 送信光学系部 3 反射鏡 4 移動体 5 受信光学系部 6 光検出器 7 乗算器 8 発振器 9 検波器 10 基準電圧発生器 11 差動増幅器 12,16,17,19 加算器 13 駆動回路 14 反射鏡回転機構 15 4象限型光検出器 18 減算器 20 除算器 21 制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信光を出射する光送信器と、前記光送
    信器からの前記送信光を所要の広がり角に変換する送信
    光学系部と、前記送信光学系部から出射された前記送信
    光を追尾対象物である移動体に向けて屈折透過させて照
    射すると共に、該移動体で反射された反射光を屈折透過
    する反射鏡と、前記反射鏡からの前記反射光を受信光と
    して集光する受信光学系部と、前記受信光学系部で集光
    された受信光を電気信号に変換する光検出手段と、前記
    反射鏡の回転角度を変えて調節するための角度調節手段
    と、前記光検出手段で得られた前記電気信号に基づいて
    演算生成した駆動制御信号を前記角度調節手段に送出し
    て該角度調節手段による前記回転角度の調節を制御する
    制御手段とを備えた移動体追尾式光送受信装置におい
    て、前記光検出手段は、前記受信光を1系統の電気信号
    に変換する光検出器から成り、前記制御手段は、前記駆
    動制御信号を前記光検出器に入射される前記受信光の光
    量が最大となるように前記角度調節手段による前記回転
    角度の調節を制御可能に生成することを特徴とする移動
    体追尾式光送受信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体追尾式光送受信装
    置において、前記光検出器に入射される前記受信光の強
    度は、前記移動体における前記反射光からの離角の位置
    に応じて変化するもので、前記制御手段は、前記受信光
    の強度の変化に応じて変化する前記光検出器からの前記
    電気信号に基づいて前記駆動制御信号を生成することを
    特徴とする移動体追尾式光送受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の移動体追尾式光送受信装
    置において、前記制御手段は、微小な電圧レベルの交流
    信号を発振信号として発振出力する発振器と、基準電圧
    信号を発生する基準電圧発生器と、前記光検出器からの
    電気信号と前記交流信号との積を計算した結果を表わす
    乗算信号を生成出力する乗算器と、前記乗算信号を検波
    した検波信号を生成出力する検波器と、前記検波信号を
    前記基準電圧信号に対して差動増幅した差動増幅信号を
    生成出力する差動増幅器と、前記差動増幅信号と前記交
    流信号とを加算した加算信号を前記駆動制御信号として
    生成出力する加算器とを備えたことを特徴とする移動体
    追尾式光送受信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の移動体追尾式光送受信装
    置において、前記乗算器からの前記乗算信号の波形は、
    前記光検出器からの前記電気信号の変化にあって前記移
    動体が出射ビーム強度分布のピークより左側に位置する
    とき,該移動体が出射ビーム強度分布のピークに位置し
    ているとき,及び該移動体が出射ビーム強度分布のピー
    クより右側に位置するときの何れにおいてもそれぞれ異
    なる正の最大電圧値と負の最小電圧値とを持つことを特
    徴とする移動体追尾式光送受信装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の移動体追尾式光送受信装
    置において、前記検波器からの前記検波信号は、前記光
    検出器からの前記電気信号の変化にあって前記移動体が
    出射ビーム強度分布のピークより左側に位置するときは
    正となり、該移動体が出射ビーム強度分布のピークに位
    置しているときはほぼ零となり、該移動体が出射ビーム
    強度分布のピークより右側に位置するときは負となるよ
    うに変化することを特徴とする移動体追尾式光送受信装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5の何れか一つに記載の移動
    体追尾式光送受信装置において、前記発振器からの前記
    交流信号と前記基準電圧発生器からの前記基準電圧信号
    との電圧レベルは、前記電気信号の変化に拘らず一定で
    あることを特徴とする移動体追尾式光送受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109675237A (zh) * 2019-02-13 2019-04-26 罗舒 用四象限探测器自动跟踪火源的智能消防沙喷射灭火装置

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