JP2003056876A - 環境雰囲気改善装置 - Google Patents

環境雰囲気改善装置

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JP2003056876A
JP2003056876A JP2001241629A JP2001241629A JP2003056876A JP 2003056876 A JP2003056876 A JP 2003056876A JP 2001241629 A JP2001241629 A JP 2001241629A JP 2001241629 A JP2001241629 A JP 2001241629A JP 2003056876 A JP2003056876 A JP 2003056876A
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environmental atmosphere
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atmosphere improving
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JP2001241629A
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English (en)
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Hiroshi Okamoto
弘 岡本
Shinichi Inoue
眞一 井上
Masataka Sano
昌隆 佐野
Hiroki Miyamatsu
宏樹 宮松
Takami Yoshida
貴美 吉田
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Erubu KK
Original Assignee
Erubu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機系成分のうち抗酸化性を有する成分に着
目し、その抗酸化性を巧みに利用して室内や車内の雰囲
気を健康的な雰囲気に変え、もって生活環境の快適化が
図られるようにした環境雰囲気改善装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 周囲の雰囲気を健康的な雰囲気に変える
機能を有する装置であって、抗酸化機能を有する有機系
成分(B) と高分子成分(R) との組成物からなる成形体ま
たは塗膜でできた環境雰囲気改善体(1) と、その環境雰
囲気改善体(1) に水分を供給する水分供給手段(2) とを
備えた構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内や車内の雰囲
気を健康的な雰囲気に変え、もって生活環境の快適化が
図られるようにした環境雰囲気改善装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】室内環境を快適にするために、種々の装
置または器具が生活の場に取り入れられている。
【0003】代表的な装置は、空調機、空気清浄機、加
湿機などであり、室内雰囲気の温度調整および湿度調
整、塵埃の除去、有害物質の除去などを図ることによ
り、環境の快適化が物理的ないし機械的に達成される。
【0004】芳香を利用して室内雰囲気を改善すること
も、広くなされている。芳香の中には心の安らぎを与え
るものがあるため、芳香を発する物質の選択や調合によ
り、爽快性、リラックス性、アロマセラピー性を発揮さ
せることができる。
【0005】消臭性や抗微生物性に着目した工夫もなさ
れている。消臭剤や抗微生物剤には、無機系のもの、合
成系のもの、天然系のものなどがある。このうち、天然
系、殊に植物由来の成分を有効成分とするものは、消臭
性や抗微生物性が極端に強いというわけではないが、人
体に対する毒性が小さく、しかもイメージが良く、安心
感があるので、生活環境で使用する消臭剤や抗微生物剤
としては主流になるものと思われる。植物由来の成分の
一例は、茶葉などに含まれるカテキン類である。カテキ
ン類は、消臭性と抗微生物性の双方の機能を有する上、
取得が容易である。
【0006】天然系の消臭剤や抗微生物剤を、空調機、
空気清浄機、加湿機などに適用することも提案されてい
る。たとえば、特許第2719088号(特開平7−1
48407号公報)には、茶の抽出成分の抗ウイルス性
に着目して、茶の抽出成分を空調機や空気清浄機のフィ
ルターに含浸または練り込んだり、茶の抽出成分を加湿
器の水に混入したりして、室内雰囲気の抗ウイルス化を
図ることが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、植物由
来の有効成分を消臭性や抗微生物性のために利用する方
法は以前より提案されているが、その多くは、有効成分
を液相で用いたりフィルタ等に含浸または練り込みさせ
たりして臭気成分や微生物と接触させることにより、消
臭や抗菌を図るものである。
【0008】しかしながら、一般にカテキン類のように
消臭性や抗微生物性を有する植物由来の有効成分は、空
気と接触したり、水中に溶解しているときには変質しや
すいので、その効力が比較的短期間に失われる傾向があ
る。また、フィルタ等に含浸または練り込みしたときに
は、消臭性や抗微生物性については一定程度の目的は達
成しえても、それ以上の作用効果は期待しえない。
【0009】また、カテキン類等の茶葉の有効成分を利
用した消臭剤や抗微生物剤にあっては、お茶の香気を利
用することはほとんど意図されておらず、お茶の香気の
持つ爽快性、リラックス性、アロマセラピー性などの側
面についてはほとんど生かされていない。
【0010】すなわち、茶葉に含まれる有効成分には、
消臭性や抗微生物性はもとより多種の機能を潜在的には
有しているにもかかわらず、その機能性が充分にかつ持
続的に発揮されるようにする点においては、まだ不充分
な段階にある。
【0011】本発明は、このような背景下において、有
機系成分のうち抗酸化性を有する成分に着目し、その抗
酸化性を巧みに利用して室内や車内の雰囲気を健康的な
雰囲気に変え、もって生活環境の快適化が図られるよう
にした環境雰囲気改善装置を提供することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の環境雰囲気改善
装置は、周囲の雰囲気を健康的な雰囲気に変える機能を
有する装置であって、抗酸化機能を有する有機系成分
(B) と高分子成分(R) との組成物からなる成形体または
塗膜でできた環境雰囲気改善体(1) と、その環境雰囲気
改善体(1) に水分を供給する水分供給手段(2) とを備え
た構成を有することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】〈環境雰囲気改善体(1) の概要〉環境雰囲
気改善体(1) は、抗酸化機能を有する有機系成分(B) と
高分子成分(R) との組成物からなる成形体または塗膜
(コーティング膜)でできたものである。
【0015】(有機系成分(B), (B') )抗酸化機能を有
する有機系成分(B) としては、動植物中に含まれる抗酸
化機能を有する成分や微生物が産生する抗酸化機能を有
する成分があげられるが、特に植物中に含まれる抗酸化
性成分またはそれと同等の成分(同じ成分を合成法によ
り得たもの)が好適である。
【0016】植物中に含まれる抗酸化性成分としては、
ポリフェノール、フェノール類、タンニン、フラボノイ
ド、ビタミンE(トコフェロール)、カロテノイド、β
−ジケトン、ビタミンC(アスコルビン酸)、テルペノ
イド、クロロフィルなどが例示できる。
【0017】そのような抗酸化性成分を含む植物として
は、木、竹、草、ハーブ、果物、豆、穀類、野菜、海藻
などの広範な植物があげられ、その植物の抗酸化性成分
を含む部位は、植物の種類に応じ、葉部、樹皮、根、
茎、全草、種子、実、果皮、果汁など種々様々である。
【0018】緑茶、紅茶、ウーロン茶、甜茶、柿、リン
ゴ未熟果、コーヒー豆のように、香気成分のほか、カテ
キン類、サポニン類、カフェイン、タンニン(酸)のよ
うな成分を含む植物;イチョウ葉のようにカテキン、フ
ラボノイド、テルペノイド等を含む植物;ショウガ(ジ
ンジャー)、ローズマリー、セージ、オレガノ、マジョ
ラム、タイム、クローブ、ナツメグ、メース、ヨモギ、
トウガラシ、コショウ(ペッパー)、ブラウンマスター
ド、クルクミン、ユーカリ樹、デイル、パセリのような
香辛料ないし香草系香辛料となる植物;ゴマ油のような
リグナインタイプの抗酸化性物質を含むもの;ブドウ
(果汁肉、果肉、果皮、種子)、ブルーベリー、クラン
ベリー、クロスグリ、コケモモ等やそれらの発酵品(ワ
イン)のようなポリフェノールを含むもの;ココア、カ
カオ豆のようにポリフェノールを含むもの;アオノリ、
コンブ、ワカメ、ノリのようにテルペノイドやクロロフ
ィルを含む海藻;大豆のようにサポニンやポリフェノー
ルを含むもの;ゲンノショウコのようにタンニンを含む
もの;柑橘類のようにビタミンを含むもの;シソ、月見
草のようにポリフェノールを含むもの;ニンニクのよう
にイオウ化合物系抗酸化性物質を含むもの;桑葉、車前
子、ウコン、五味子、厚朴、キクイニン、五倍子、陳
皮、烏薬;松葉、クマザサ;などは、抗酸化性成分を含
む植物のいくつかの例である。植物性樹脂成分とミツバ
チの分泌物との混合物であるプロポリスも、抗酸化性成
分の1つである。特に、緑茶抽出物またはその抽出物中
のカテキン濃度を高めたカテキン製剤は、抗酸化性成分
の代表例である。
【0019】抗酸化性成分は、植物の必要部位を粉砕し
たものであってもよく、植物全体または植物の必要部位
を、水蒸気蒸留したり、水、有機溶剤、水−有機溶剤混
合溶剤等を用いて溶媒抽出したりすることにより取得さ
れる。取得物をさらに精製処理して目的成分の含有量を
高めたものを用いることもできる。
【0020】環境雰囲気改善体(1) を得るにあたって
は、上述の抗酸化機能を有する有機系成分(B) と共に、
消臭性、アルデヒド除去性(シックハウス症候群の原因
となるホルマリン除去性)、抗微生物性、アレルギー緩
和性、爽快性、リラックス性またはアロマセラピー性の
機能を発揮する有機系成分(B')を併用してもよい。な
お、上記の有機系成分(B) は、カテキン等のポリフェノ
ールを含む植物抽出物のように、それ自体が消臭性、抗
微生物性、アルデヒド除去性、爽快性、リラックス性ま
たはアロマセラピー性の機能を発揮するものも多いの
で、このときは (B) =(B') となる。
【0021】有機系成分(B')の代表例は植物由来の精油
ないし抽出物であり、植物の各部を水蒸気蒸留または溶
媒抽出などすることにより得られる。このときの植物
は、具体的零時は省略するが、従来より植物精油ないし
植物抽出物として知られている極めて多種の植物があげ
られる。
【0022】なお、有機系成分(B), (B') としては、天
然物由来のものだけでなく、たとえばワサビやカラシの
有効成分であるアリルイソチオシアネートのように、天
然成分と同じものを合成法により得ることができる場合
もある。
【0023】(高分子成分(R) )高分子成分(R) として
は、成形用の樹脂、塗装用の樹脂、コーティング用の樹
脂などがあげられる。また観点を変えると、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、活性エネルギー線
硬化性樹脂などがあげられる。なお高分子成分には、通
常の合成樹脂のほか、エラストマー、ゴム、セルロース
系高分子、生分解性樹脂のような高分子も含まれる。
【0024】高分子成分(R) の具体例としては、ポリオ
レフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリスチレン系樹
脂(ABS樹脂やAS樹脂を含む)、ポリカーボネート
系樹脂、ビニルアルコール系樹脂などがあげられる。
【0025】成形用の樹脂から成形物を作る場合は、溶
融成形法(押出成形法、射出成形法、圧縮成形法等)、
発泡成形法、流延成形法、注型成形法をはじめとする任
意の成形法が採用される。成形物は、通常の単独成形物
のほか、芯鞘接合型やバイメタル接合型のような複合成
形物であってもよく、このときの樹脂は同種の樹脂であ
っても異種の樹脂であってもよい。
【0026】〈環境雰囲気改善体(1) 〉環境雰囲気改善
体(1) は、先に述べたように、抗酸化機能を有する有機
系成分(B) と高分子成分(R) との組成物からなる成形体
または塗膜(コーティング膜)でできたものである。な
お、有機系成分(B) は他の有機系成分(B')と併用するこ
とも多いので、以下においては、「(B) 」または「(B)+
(B')」の意味で、「有機系成分(B), (B') 」と称するこ
とがある。
【0027】各成分の割合は、任意に設定できるもの
の、高分子成分(R) と有機系成分(B),(B') との合計量
を100重量部とするとき、成分(B), (B') の合計量が
1〜80重量部(好ましくは2〜70重量部)で、成分
(B), (B') に占める成分(B) の割合が10〜100重量
%、殊に20〜100重量%、なかんずく30〜100
重量%とすることが多い。このような範囲において、本
発明の目的にとって機能や持続性の点でバランスがとれ
るようになるからである。
【0028】環境雰囲気改善体(1) は、最終的には、格
子形状、ハニカム形状、プロペラ形状、粗目の空隙を有
する立体的な構造体、繊維化した骨格を有する連続気泡
性発泡構造体の形態として、使用に供することが好まし
い。
【0029】環境雰囲気改善体(1) には、高分子成分
(R) 、有機系成分(B), (B') のほか、無機系の消臭ない
し抗微生物成分、合成系の芳香、消臭または抗微生物成
分、動物または微生物由来の消臭ないし抗微生物成分な
どを含有させておくこともできる。
【0030】〈水分供給手段(2) 〉本発明の環境雰囲気
改善装置は、上記の環境雰囲気改善体(1) と、その環境
雰囲気改善体(1) に水分を供給する水分供給手段(2) と
を備えた構成を有する。そして、水分供給手段(2) と共
に、その環境雰囲気改善体(1) に風を送る送風手段(3)
およびその環境雰囲気改善体(1) を加熱する加熱手段
(4) のうち少なくとも1つの手段を備えていることが好
ましい。
【0031】水分供給手段(2) の設置は、有機系成分
(B), (B') 中の揮散しにくい成分のベイパライズまたは
室内雰囲気との接触にとって有用である。水分源は、貯
槽の水を用いてもよく、空気中の湿分を用いてもよく、
既存の機器で使われる水分を利用してもよい。水分供給
手段(2) としては、たとえば、次のような手段ないし方
法が例示される。これらの中では、スチームを用いる手
段が特に重要である。 ・貯槽と連絡した毛管現象利用のサイホン、給水芯、給
水帯 ・水滴下手段の設置 ・水道からの取水 ・散水手段の利用 ・常に少量の水が呑み口に溜まる鳥の水呑みを利用した
機構 ・冷風扇において不織布ベルトに吸い上げられた水の利
用 ・加熱式、超音波式、スプレー式などの加湿機から導出
されるミストないしスチーム ・炊飯器、電気湯沸かし器から導出されるスチーム ・空調機で回収した空気中の湿分を露結させた露結水の
利用 ・空気中の湿分を吸収させた水分吸収体の湿分の利用 ・空気中の湿分を除湿剤で除湿させたときの水分の利用
【0032】〈送風手段(3) 〉送風手段(4) としては、
プロペラ型、翼付き回転胴型をはじめとする種々の機構
のファンを用いることができる。既存の電気機器の送風
手段を利用することもできる。
【0033】〈加熱手段(4) 〉加熱手段(4) としては、
コンパクトでかつ温度コントロールが容易なサーミスタ
が好適に用いられるが、これに限らず任意の加熱手段を
用いることができる。既存の電気機器の加熱手段を利用
することもできる。過熱を生じないよう、必要に応じ温
度調節手段やタイマーを設けることができる。
【0034】〈手段(2), (3), (4) の組み合わせ〉上記
の水分供給手段(2) は、環境雰囲気改善体(1) 中の有機
系成分(B), (B')の活性化(抗酸化性の発揮)にとって
特に重要であるので必須であるが、水分供給手段(2) と
共に送風手段(3) または/および加熱手段(4) を併用す
るときは、その活性化(抗酸化性の発揮)の目的がより
確実に発揮される。スチームを利用する場合のように、
水分供給手段(2) が、送風手段(3) や加熱手段(4) を兼
ねていることもある。各手段の作動は、連続的であって
も間欠的であってもよい。そして、手段(2), (3), (4)
は、お互いが連関するようにすることもできる。たとえ
ば、ある手段が作動するときには、他の手段が自動的に
作動または停止するというようにすることができる。
【0035】〈適用場所〉本発明の環境雰囲気改善装置
は、室内、庫内、車内などの限られた空間に設置され
る。このときには、既存の空調機、加湿機、冷風扇など
の室内機器に付設する使い方をすることもできる。
【0036】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下、「部」、「%」とあるのは重量基準で表わし
たものである。
【0037】〈環境雰囲気改善体(1) の作製〉高分子成
分(R) の一例としてのポリプロピレン(PP)またはナ
イロン−6(Ny)に、有機系成分(B), (B') の例とし
ての下記のものを配合して成形することにより、目の粗
い格子状の成形物を成形した。配合処方については、後
述の表1に示す。 B-1: 純度30%のカテキン製剤(緑茶抽出物中のカテ
キン類の濃度を30%にまで高めたもの) B-2: 緑茶の水抽出物を蒸発乾固して粉末化したもの B-3: 柿の水抽出物中のカテキン類の濃度を20%にま
で高めたもの B-4: イチョウ葉抽出物を蒸発乾固して粉末化したもの
とビタミンCとの重量比で3:1の混合物 B'-1: ティートリー油 B'-2: ハーブ抽出物を蒸発乾固して粉末化したもの
【0038】〈環境雰囲気改善装置1〉図1は、本発明
の環境雰囲気改善装置の一例を示した説明図である。水
分供給手段(2) の一例として、本体(2a)と蓋(2b)とから
なる市販のポット型の加熱式加湿機を準備し、その蓋(2
b)内の空間に、上記の環境雰囲気改善体(1) を挿入して
セットし、電源を入れて、本体(2a)内の水を加熱、沸騰
させた。しばらくすると、ポットの蓋(2b)の中央部の蒸
気導出口(2c)から蒸気が導出されはじめたが、その蒸気
は、有機系成分(B), (B') の上品な香りがした。
【0039】蓋(2b)の蒸気導出口(2c)から導出した蒸気
をリービッヒ管に導いて内部露結させた露結水を、ヨウ
素反応液に直接滴下させた。滴下後のヨウ素反応液を検
体として、光度計を用いてヨウ素還元能とDPPHラジ
カル還元能とを測定した。結果を表1に示す。表1にお
いてブランクとは、ポリプロピレンのみでできた格子状
成形物を用いた場合である。
【0040】
【表1】 成分とその配合割合(部) ヨウ素還元能 DPPHラジカル (R) (B) (B') (μmol/g) 還元能 (μmol/g) ブランク - - - 3.2 1.4 実施例1 PP: 85 B-1: 15 - 43 4.1 実施例2 PP: 82 B-1: 15 B'-1: 3 49 5.7 実施例3 PP: 80 B-2: 15 - 49 5.6 実施例4 PP: 83 B-2: 15 B'-1: 3 53 5.8 実施例3 PP: 80 B-3: 15 - 51 5.1 実施例4 PP: 83 B-3: 15 B'-2: 3 53 5.4 実施例5 Ny: 80 B-4: 15 - 45 5.0 実施例6 Ny: 80 B-4: 15 B'-1: 0 49 5.4 実施例7 Ny: 80 B-1: 15 - 44 4.6 実施例8 Ny: 80 B-1: 15 B'-1: 0 51 4.9
【0041】〈環境雰囲気改善装置2〉先に述べた実施
例1の環境雰囲気改善体(1) と、加熱手段(4) の一例と
してのサーミスタと、送風手段(3) の一例としてのプロ
ペラ型のファンとを用いて、図2の環境雰囲気改善装置
を組み立てた。散水式の水分供給手段(2) も設置してあ
るが、この実施例では水を供給していない。
【0042】この環境雰囲気改善装置に環境雰囲気改善
体(1) をセットし、ファンを作動させ、非加熱状態で、
またはサーミスタにより改善体(1) を50〜80℃に低
温加熱した状態で、1m3 の密閉容器内に入れ、ニオイ
センサ(新コスモス電機株式会社製)を用いて、トータ
ル香気濃度(単位なし)を18日間にわたって測定し、
その濃度からトータル香気の経時変化率(単位:%)を
求めた。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】上表のように、加熱仕様にあっても、非加
熱仕様との対比で、比較的に安定してお茶のマイルドな
香気が発散し、室内環境が快適に保たれることがわか
る。
【0045】上述の実施例のように加熱と送風を行った
だけでは、有機系成分(B) 中のカテキン類などの揮散し
がたい成分は空気中に揮散されないものと考えられる。
【0046】そこで、この実施例においては、有機系成
分(B) 中のカテキン類などの揮散しがたい成分がベイパ
ライズされるか少なくとも改善体(1) の表面に露われる
ように、水分供給手段(2) から水が間欠的に散水される
ようにすると共に、加熱手段(サーミスタ)(4) により
50〜80℃に低温加熱し、送風手段(ファン)(3)も
作動させた状態で、上記と同様の実験を行い、トータル
香気濃度を18日間にわたって測定し、その濃度からト
ータル香気の経時変化率を求めた。結果を表3に示す。
( ) 内がトータル香気の経時変化率である。
【0047】
【表3】
【0048】また、これとは別に、容器内に72〜80
ppm のアンモニアまたは 8.5〜9ppm のメチルメルカプ
タンを揮散させて、水分供給手段(2) からは水が間欠的
に散水されるようにし、加熱手段(サーミスタ)(4) に
より50〜80℃に低温加熱し、送風手段(ファン)
(3) も作動させた状態で、揮散後30分経過した時点の
濃度η30と揮散後5分経過した時点の濃度η5 とをガス
検知管を用いて測定し、100×(η5 −η30)/η5
算式により消臭率を求めた。結果は次の通りであった。 ・アンモニアの消臭率 70.3%(ブランクは41.5%) ・メチルメルカプタンの消臭率 21.0%(ブランクは 5.3%)
【0049】アンモニアやメチルメルカプタンの消臭に
はカテキン類が作用しているので、上記の結果から、カ
テキン類がベイパライズされているかあるいは少なくと
も改善体(1) の表面に露われ、容器内の雰囲気と効率よ
く接触していることがわかる。このことは、容器内の雰
囲気が抗酸化性雰囲気にされていることをも意味する。
【0050】
【発明の効果】本発明の環境雰囲気改善装置にあって
は、抗酸化機能を有する有機系成分(B)(またはこれと
他の有機系成分(B'))と高分子成分(R) との組成物から
なる成形体または塗膜でできた環境雰囲気改善体(1) を
用い、その環境雰囲気改善体(1)に、必須手段としての
水分供給手段(2) 、任意手段としての送風手段(3) 、任
意手段としての加熱手段(4) によって、水分供給(さら
には送風または加熱)を行うことにより、有機系成分
(B), (B') を徐々に周囲の雰囲気中に導出させたり、逆
に雰囲気を環境雰囲気改善体(1) の表面と接触させるこ
とにより抗酸化性を発揮させ、周囲の雰囲気を健康的な
雰囲気に変えることができる。
【0051】有機系成分(B), (B') は、高分子成分(R)
との組成物の組成物として成形体または塗膜を構成して
おり、上記水分供給手段(2) などの手段を講じることに
より表面に露われるので、環境雰囲気改善体(1) を取り
替えることなく長期にわたり使用することができる。
【0052】この場合、有機系成分(B), (B') の種類を
選ぶことにより、消臭性、アルデヒド除去性、抗微生物
性、アトピーないしアレルギー緩和性、爽快性、リラッ
クス性、アロマセラピー性などの作用も奏されるので、
室内雰囲気中の臭気成分の消去、病院臭の消去、老人臭
の消去、シックハウス症候群発生の防止、抗菌性や抗ウ
イルス性、院内感染の防止、肌のかゆみや鼻炎などのア
レルギー症状の予防や緩和をはじめ、室内や車内の雰囲
気を健康的な雰囲気に変えられ、もって生活環境の快適
化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環境雰囲気改善装置の一例を示した説
明図である。
【図2】本発明の環境雰囲気改善装置の他の一例を示し
た説明図である。
【符号の説明】
(1) …環境雰囲気改善体、(2) …水分供給手段、(2a)…
本体、(2b)…蓋、(2c)…蒸気導出口、(3) …送風手段、
(4) …加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 F24F 6/00 F24F 6/00 Z (72)発明者 宮松 宏樹 静岡県浜松市寺島町631番地 (72)発明者 吉田 貴美 静岡県浜松市龍禅寺町536番地 Fターム(参考) 3L055 AA10 BA01 BB02 BB11 BC01 BC02 CA01 CA06 DA20 4C080 AA04 AA05 AA06 BB02 BB03 BB05 CC01 HH03 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM11 MM31 MM33 NN22 NN27 NN28 QQ11 4F071 AA01 AA14 AA22 AA24 AA29 AA33 AA43 AA50 AA53 AA54 AA74 AE05 AH19 BB01 BB02 BB03 BB05 BB06 BC07 4J002 AA001 AH002 AJ002 BB001 BC021 BC061 BD031 BD101 BE021 BG041 BG051 BN151 CF001 CG001 CK021 CL001

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲の雰囲気を健康的な雰囲気に変える機
    能を有する装置であって、抗酸化機能を有する有機系成
    分(B) と高分子成分(R) との組成物からなる成形体また
    は塗膜でできた環境雰囲気改善体(1) と、その環境雰囲
    気改善体(1) に水分を供給する水分供給手段(2) とを備
    えた構成を有することを特徴とする環境雰囲気改善装
    置。
  2. 【請求項2】環境雰囲気改善体(1) に水分を供給する水
    分供給手段(2) と共に、その環境雰囲気改善体(1) に風
    を送る送風手段(3) およびその環境雰囲気改善体(1) を
    加熱する加熱手段(4) のうち少なくとも1つの手段を備
    えた構成を有することを特徴とする環境雰囲気改善装
    置。
  3. 【請求項3】抗酸化機能を有する有機系成分(B) が、植
    物中に含まれる抗酸化性成分またはそれと同等の成分で
    ある請求項1記載の環境雰囲気改善装置。
  4. 【請求項4】環境雰囲気改善体(1) が、抗酸化機能を有
    する有機系成分(B) のほかに、消臭性、アルデヒド除去
    性、抗微生物性、アレルギー緩和性、爽快性、リラック
    ス性またはアロマセラピー性の機能を発揮する有機系成
    分(B')を含んでいる請求項1記載の環境雰囲気改善装
    置。
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