JP2003052835A - 排尿障害治療用の尿道ステント及びバルンカテーテル - Google Patents

排尿障害治療用の尿道ステント及びバルンカテーテル

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JP2003052835A
JP2003052835A JP2001250420A JP2001250420A JP2003052835A JP 2003052835 A JP2003052835 A JP 2003052835A JP 2001250420 A JP2001250420 A JP 2001250420A JP 2001250420 A JP2001250420 A JP 2001250420A JP 2003052835 A JP2003052835 A JP 2003052835A
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balun
patient
stent
catheter
urethral stent
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Kazumi Ono
和美 大野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泌尿器科専門医以外の医師でも簡単に尿道ス
テントを留置し、また抜去することができ、排尿障害の
患者に対する治療を容易に実施できる様にする。 【解決手段】 尿道ステント1は、形状記憶合金製の線
材を螺旋状に巻いたコイルからなり、先端から中央部に
かけて比較的急激に径が小さくなっていく様な漏斗円錐
状部1aと、中央部から末端にかけてなだらかに径が大き
くなる円錐円筒状部1bとからなる。排尿障害治療用のバ
ルンカテーテル10は、第1バルン12、第2バルン13、ス
カート状の皮膜14、第1吸排通路15、第2吸排通路16及
び膀胱連通路17を備えている。このバルンカテーテル10
に尿道ステント1をセットし、5℃に冷却して細い筒状
に縮小変形させ、患者の尿道口から膀胱内部まで挿入
し、体温でステント1がの元の形状に復帰したら、第1
バルン12を拡張して引き戻し、患者の内尿道口に尿道ス
テント1を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排尿障害治療用の
尿道ステント及びこの尿道ステントを患者の尿道内に留
置し、又は該留置した尿道ステントを抜去するためのバ
ルンカテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、前立腺疾患、神経因性膀胱などに
起因する排尿障害発症例は、高齢化社会の出現によっ
て、その発生頻度が高くなることが予想され、特に前立
腺疾患については手術不適応症例が増えることが窺え
る。
【0003】これら症例のQOL(クオリティ・オブ・
ライフ)を考えると、従来のバルンカテーテル留置によ
る尿路管理は不適当と判断される。
【0004】そこで、様々な留置式尿道ステントとし
て、例えば、TAKEI社製ディスポーザブル尿道ス
パイラルカテーテル「TU−680(製品名)」、フ
ァイザー社製「ウロルーメ(製品名)」、アコマ医科
工業株式会社製「プロスタカス(製品名、登録商標)」
などが開発され、実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の各ステ
ントの留置法には特徴があり、内視鏡観察下や超音波走
査下で挿入位置等を確認しつつその留置を行う必要があ
り、泌尿器科専門医でも留置を実施するのに熟練を要す
るという問題がある。
【0006】特に、前立腺癌の患者の場合、ステント挿
入時に出血を伴う場合が多く、内視鏡観察では、この出
血のために、挿入位置の確認ができなくなる場合がある
という問題がある。
【0007】そこで、本発明は、泌尿器科専門医以外の
医師でも簡単に尿道ステントを留置できるキットを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明の排尿障害治療用の尿道ステントは、
線材を螺旋状に巻いて筒状とした排尿障害治療用の尿道
ステントであって、前記線材が形状記憶合金製であり、
所定温度まで冷却することにより細い円筒状に変形する
ことができ、ヒトの体温程度の温度になると先端が開い
た漏斗状又は円錐状に拡径した元の形状に復帰する様に
したことを特徴とする。ここで、本発明の尿道ステント
においては、拡径時の先端の大きさは、患者の内尿道口
に係止され得る大きさとしておく。
【0009】従って、本発明の尿道ステントは、形状記
憶合金製の線材を螺旋状に巻き、患者の尿道内に装着し
たときにその先端が内尿道口の部分に係止される様に、
先端が開いた漏斗状又は円錐状を呈する筒状としたもの
である。そして、この尿道ステントを、例えば、約5℃
程度に冷却した状態で縮小変形させ、細い円筒状にした
上で、後述する様なバルンカテーテルを用いて、患者の
尿道口より尿道内を通して一旦膀胱内まで侵入させる。
その後、膀胱内において患者の体温によりステントが漏
斗状又は円錐状に拡径した状態に復帰するのを待ってか
ら、ステントの先端部分が内尿道口に係止される位置ま
で引き戻す。そして、その後バルンカテーテルを抜去す
ることによって、本発明の尿道ステントを患者の尿道内
の前立腺部に留置する。
【0010】ここで、本発明の尿道ステントにおいて
は、元の形状における全長が、患者の内尿道口から精阜
までの長さとほぼ一致する長さとなる様にしておくこと
が望ましい。なお、精阜とは、射精するときに精液が出
てくる管が集まっている部分である。
【0011】この様な長さにしておくことが望ましいの
は、患者の尿道内に留置したときにステントの尿道口側
の端部が精阜を越えてしまう場合には、この精阜の部分
にある泌尿器生殖器膜という筋肉の膜を越えてしまうこ
ととなり、排尿のコントロールができなくなり、絶えず
だらだらと尿が垂れ流しされてしまう状態になってしま
うからである。逆に、尿道ステントを、精阜と内尿道口
との間に位置する様に留置してやれば、尿意が生じたと
きに患者の意思によって排尿することができるからであ
る。
【0012】一方、内尿道口から精阜までの長さは、患
者により異なっている。そこで、本発明の尿道ステント
としては、予め全長の長いものを作成しておき、治療前
に、患者の内尿道口から精阜までの長さをレントゲン撮
影によって計測し、この計測結果に基づいて、最適な長
さとなる様にステントの後端を切断する様にして用いれ
ばよい。
【0013】また、本発明の尿道ステントにおいては、
先材の表面にはシリコーン樹脂コーティング又は金メッ
キを施しておくことが望ましい。これは、患者が金属ア
レルギー等の合併症を引き起こさない様にするためであ
る。
【0014】また、上記目的を達成するためになされた
本発明の排尿障害治療用のバルンカテーテルは、排尿障
害治療用の尿道ステントを患者の尿道内に留置し、又は
該留置した尿道ステントを抜去するためのバルンカテー
テルであって、カテーテル本体の先端部から所定距離の
位置に設けられる第1バルンと、該第1バルンの直後に
設けられる第2バルンと、前記カテーテル本体内に設け
られ、第1バルンへ空気を吸排するための第1吸排通路
と、前記カテーテル本体内に設けられ、前記第2バルン
へ空気を吸排するための第2吸排通路とを備えているこ
とを特徴とする。
【0015】この本発明のバルンカテーテルを用いて、
尿道ステントを患者の前立腺部に留置するための使用方
法について説明する。まず、第1,第2バルンを縮小さ
せた状態にしておく。そして、上述の様に冷却して細い
筒状とした尿道ステントを、第2バルンの位置に装着す
る。続いて、第2吸排通路から空気を供給して第2バル
ンを拡張させ、尿道ステントを保持する。この状態にし
ておいて、患者の尿道口よりバルンカテーテルを挿入す
る。そして、バルンカテーテルの先端部を患者の膀胱内
まで侵入させる。この状態で数分待つことにより、患者
の体温によって尿道ステントが漏斗状又は円錐状の元の
形状に復帰させる。そして、第1吸排通路より空気を供
給して第1バルンを拡張させる。その後、バルンカテー
テルを抜き出し方向に引き戻す。すると、拡張した第1
バルンが患者の内尿道口の位置に当接して止まる。こう
して、尿道ステントの留置位置を設定したら、第1吸排
通路から空気を排出して第1バルンを縮小させると共
に、第2吸排通路からも空気を排周つぃて第2バルンも
縮小させる。そして、バルンカテーテルを患者の尿道か
ら抜き出す。こうすることにより、尿道ステントを患者
の尿道内の前立腺部に留置することができる。
【0016】次に、本発明のバルンカテーテルを用い
て、患者の前立腺部に留置した尿道ステントを取り除く
ための使用方法について説明する。まず、第1,第2バ
ルンを縮小させた状態にしておく。そして、バルンカテ
ーテルの先端部が尿道ステントの内部を通って患者の膀
胱内に達する様に、尿道口からバルンカテーテルを患者
の体内に挿入する。そして、バルンカテーテルの先端部
が患者の膀胱内に達したら、第1吸排通路から空気を供
給して第1バルンを拡張させる。この状態にしておい
て、バルンカテーテルを抜き出し方向に引っ張ると、拡
張した第1バルンが内尿道口に当接して停止する。そこ
で、この状態にて、第2吸排通路より空気を供給して第
2バルンを拡張させる。これにより、患者の尿道内に留
置されている尿道ステントを第2バルンで保持すること
ができる。こうして第2バルンで尿道ステントを保持し
たら、第1吸排通路から空気を排出して第1バルンを縮
小させる。そして、そのままバルンカテーテルを患者の
尿道から抜き出す。こうすることにより、尿道ステント
を第2バルンに保持して抜き出すことができる。
【0017】ここで、本発明のバルンカテーテルにおい
ては、前記第2バルンと前記第1バルンとの間に設けら
れるスカート状の皮膜を備えておくことが望ましい。
【0018】この様に構成したバルンカテーテルを用い
る場合は、冷却して細い筒状とした尿道ステントを第2
バルンの位置に装着し、第2バルンを拡張させて保持し
た状態にしたときに、上述の皮膜を尿道ステントを被う
様に被せる。これにより、尿道内にバルンカテーテルを
挿入する際に、尿道ステントが尿道の内壁に当たること
がなく、スムーズな挿入が実現される。
【0019】また、本発明のバルンカテーテルにおいて
は、前記カテーテル本体の中心部に設けられ、該カテー
テル本体の先端部から膀胱内へ生理食塩水等の液体を吸
排するための膀胱連通路をも備えたものとしておくこと
が望ましい。
【0020】この様に構成しておくことにより、尿道ス
テントを保持して患者の膀胱内へこれを侵入させたこと
を、この膀胱連通路から生理食塩水等の液体を吸排する
ことによって確認することができる。例えば、バルンカ
テーテルの先端部が膀胱に達していない場合には、この
膀胱連通路から生理食塩水を供給しても生理食塩水が患
者の体内に入っていかない。一方、バルンカテーテルの
先端部が膀胱内に達している場合には、膀胱連通路から
生理食塩水を供給すると、これが患者の膀胱内に放出さ
れ、スムーズに生理食塩水が流れる。また、バルンカテ
ーテルの先端部が膀胱内に達している場合には、膀胱連
通路を通じて膀胱内の尿を吸引して排出することができ
る。こうして、この膀胱連通路を介して液体の吸排動作
を行うことにより、レントゲン撮影等をしなくても、バ
ルンカテーテルを膀胱内に確実に挿入できたということ
を確認することができる。また、この膀胱連通路を介し
て、患者の膀胱内の洗浄を行うこともできる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0022】図1は、実施の形態としての排尿障害治療
用の尿道ステント1を示す。この尿道ステント1は、図
1(A)に示す様に、形状記憶合金製の線材を螺旋状に
巻いたコイルからなり、先端から中央部にかけて比較的
急激に径が小さくなっていく様な漏斗円錐状部1aとな
っており、中央部から末端にかけてなだらかに径が大き
くなる円錐円筒状部1bとなっている。全体としては、
先端部が大きく開いた漏斗状を呈している。ここで、こ
の尿道ステント1の漏斗円錐状部1aは、患者の尿道内
に装着したときに内尿道口の部分に係止される様なサイ
ズになっている。
【0023】具体的には、患者に応じて、種々の寸法が
考えられるが、代表的なものとしては、図示の様に、漏
斗円錐状部1aの先端径を約20〜25mmとしたもの
が適切である。また、この漏斗円錐状部1aの長さは、
15〜20mm程度としておくのが一般的である。そし
て、この漏斗円錐状部1aの末端であるステント中央部
の径は、約10〜14mm程度としておくのが一般的で
ある。また、円錐円筒状部1bの末端径は、約12〜1
6mm程度としておくのが一般的である。そして、尿道
ステント1の全長は、やはり、患者によって異なるもの
となるが、一般的には、20〜35mm程度となる。
【0024】また、本実施の形態の尿道ステント1にお
いては、線材の表面にシリコーン樹脂コーティングを施
しておく。これは、患者が金属アレルギー等の合併症を
引き起こさない様にするためである。なお、シリコーン
樹脂コーティングの他に、24金メッキを施す様にして
もよい。
【0025】この尿道ステント1は、36.5℃以上の
温度のとき、図1(A)に示した形状をとる様になって
いる。そして、この尿道ステント1を、例えば、5℃程
度に冷却した状態では、図1(B)に示す様に、細い円
筒状に縮小変形することができる様になっている。
【0026】また、本実施の形態の排尿障害治療用のバ
ルンカテーテル10を、図2に示す。このバルンカテー
テル10は、カテーテル本体11の先端から所定距離の
位置に設けられる第1バルン12と、この第1バルン1
2の直後に設けられる第2バルン13と、この第2バル
ン13と第1バルン12との間に設けられるスカート状
の皮膜14と、カテーテル本体11内に設けられ、第1
バルン12へ空気を吸排するための第1吸排通路15
と、同じくカテーテル本体11内に設けられ、第2バル
ン13へ空気を吸排するための第2吸排通路16と、カ
テーテル本体11の中心部に設けられ、このカテーテル
本体11の先端部から膀胱内へ生理食塩水等の液体を吸
排するための膀胱連通路17とを備えている。皮膜14
には、表面が滑りやすくなる様な加工が施してある。ま
た、第2バルン13には、表面を粘着性と強度がある様
に作成されている。
【0027】このバルンカテーテル10において、第1
吸排通路15及び第3吸排通路16から空気を吹き込む
と、図3に示す様に、第1バルン12及び第2バルン1
3がそれぞれ拡張する。逆に、この図3に示した様に拡
張した状態から、第1吸排通路15及び第2吸排通路1
6を介して空気を吸引すると、第1バルン12及び第2
バルン13は、それぞれ縮小し、図2に示した状態に戻
る。
【0028】次に、実施の形態の尿道ステント1及びバ
ルンカテーテル10を用いて、患者に、排尿障害の治療
を施す方法について説明する。
【0029】まず最初に、患者に合った大きさの尿道ス
テント1を選ぶ。そして、尿道ステント1の長さは、患
者の尿道をレントゲン撮影し、このレントゲン写真から
内尿道口から精阜までの長さを測定し、これをもとに換
算値を求めた上で、その長さに切断する。ここで、レン
トゲン撮影に際しては、患者と共に、10cmのスティ
ール製スケールを同時に撮影し、レントゲン写真上での
スケールの長さから換算比率を求め、この換算比率で、
レントゲン写真上で測定した内尿道口から精阜までの長
さの測定値を補正し、患者の内尿道口から精阜までの実
際の長さを求める。
【0030】次に、図4に示す様に、尿道ステント1の
末端部からバルンカテーテル10を挿入する。そして、
図5に示す様に、その後第1バルン12を拡張させる。
そして、尿道ステント1の先端を第1バルン12から
0.2cm程度離して、第1バルン12を軽く被う様な
位置に移動させる。その後、第2バルン13を拡張し、
尿道ステント1を第2バルン13で保持した状態に固定
する(図6参照)。そして、図7に示す様に、第1バル
ン12を縮小させる。
【0031】次に、尿道ステント1を固定したバルンカ
テーテル10の先端部を5.0℃に冷却し、尿道ステン
ト1を、図1(B)に示した様な細い筒状に縮小変形さ
せると共に、皮膜14でこの尿道ステント1を被うよう
にする(図8参照)。
【0032】次に、予め患者の尿道内にキシロカセイン
ゼリーを注入して局所麻酔をした上で、患者の尿道口か
ら素早くバルンカテーテル10を挿入していく。この
際、尿道ステント1の先端側は、皮膜14によって被わ
れているので、スムーズに挿入することができる。
【0033】そして、図9に示した様に、患者の膀胱内
に十分にバルンカテーテル10の先端部を挿入し、その
まま数分間放置する。すると、患者の体温により、図1
0に示す様に、尿道ステント1が図1(A)に示した様
な元の形状に拡大復帰する。この際、尿道ステント1の
先端を被っていた皮膜14は、第1バルン12側へ押し
戻される。
【0034】こうして数分間待った後、第1吸排通路1
5から空気を吹き込んで、図11に示す様に、第1バル
ン12を拡張させる。そして、この状態で、バルンカテ
ーテル10を引っ張り、図12に示す様に、尿道ステン
ト1を患者の内尿道口に当接させる。
【0035】続いて、図13に示す様に、第2吸排通路
から空気を排出して、第2バルン13を縮小させ、前立
腺部尿道内に尿道ステント1を固定する。続いて、図1
4に示す様に、第1バルン12も縮小させ、バルンカテ
ーテル10を患者の体内から抜去する。この結果、図1
5に示す様に、尿道ステント1のみが、前立腺部尿道内
に留置される。このとき、尿道ステント1は、患者の精
阜を越えない位置に留置された状態となる。
【0036】次に、実施の形態のバルンカテーテル10
を用いて、患者の前立腺部に留置した尿道ステント1を
取り除くための方法について説明する。まず、第1バル
ン12及び第2バルン13を縮小させた状態にしてお
く。そして、患者の尿道にキシロカセインゼリーを注入
して局所麻酔を施すと共に、バルンカテーテル10の先
端部が尿道ステント1の内部を通って患者の膀胱内に達
する様に、患者の尿道口からバルンカテーテル10を患
者の体内に素早く挿入する。
【0037】そして、バルンカテーテル10の先端部が
患者の膀胱内に達したら、第1吸排通路15から空気を
供給して第1バルン12を拡張させる。この状態にして
おいて、バルンカテーテル10を抜き出し方向に引っ張
ると、拡張した第1バルン12が内尿道口に当接して停
止する。そこで、この状態にて、第2吸排通路16より
空気を供給して第2バルン13を拡張させる。これによ
り、患者の尿道内に留置されている尿道ステント1を第
2バルン13で保持することができる。
【0038】こうして第2バルン13で尿道ステント1
を保持したら、第1吸排通路15から空気を排出して第
1バルン12を縮小させる。そして、そのままバルンカ
テーテル10を患者の尿道から抜き出す。こうすること
により、尿道ステント1を第2バルン13に保持して抜
き出すことができる。こうして抜き出した尿道ステント
1は、洗浄・消毒等を行い、再度、患者の体内に留置す
るために使用することも可能である。
【0039】なお、尿道ステント1の留置及び抜去に当
たって、バルンカテーテル10の先端が患者の尿道内に
挿入されたか否かの確認については、膀胱連通路17か
ら生理食塩水を吸排することによって確認する。例え
ば、バルンカテーテル17の先端部が膀胱に達していな
い場合には、この膀胱連通路17から生理食塩水を供給
しても生理食塩水が患者の体内に入っていかない。一
方、バルンカテーテル10の先端部が膀胱内に達してい
る場合には、膀胱連通路17から生理食塩水を供給する
と、これが患者の膀胱内に放出され、スムーズに生理食
塩水が流れる。また、バルンカテーテル10の先端部が
膀胱内に達している場合には、膀胱連通路17を通じて
膀胱内の尿を吸引して排出することができる。こうし
て、この膀胱連通路17を介して液体の吸排動作を行う
ことにより、レントゲン撮影等をしなくても、バルンカ
テーテル10を膀胱内に確実に挿入できたということを
確認することができる。また、この膀胱連通路17を介
して、患者の膀胱内の洗浄を行うこともできる。
【0040】以上説明した様に、本実施の形態の尿道ス
テント1及びバルンカテーテル10を用いることによ
り、排尿障害の患者に対して、前立腺部に尿道ステント
1を留置するための治療を簡単に実施することができ
る。また、一旦、前立腺部に留置した尿道ステント1を
容易に抜去することもできる。従って、従来の尿道ステ
ント留置術における様な内視鏡観察等を併用した治療は
必要なくなり、泌尿器科専門医でなくても、排尿障害の
患者を容易に治療することができる。
【0041】以上、本発明の実施の形態について詳細に
説明してきたが、本発明はこれに限られるものではな
い。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明によれ
ば、泌尿器科専門医以外の医師でも簡単に尿道ステント
を留置し、また、この尿道ステントを抜去することがで
き、排尿障害の患者に対する治療を容易に実施できると
いう効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態として排尿障害治療用の尿道ステ
ントを示す斜視図である。
【図2】 実施の形態として排尿障害治療用のバルンカ
テーテルを示す断面図である。
【図3】 実施の形態として排尿障害治療用のバルンカ
テーテルを示し、各バルンを拡張させた状態の断面図で
ある。
【図4】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図5】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図6】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図7】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図8】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図9】 実施の形態において、尿道ステントを患者の
前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説明
図である。
【図10】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説
明図である。
【図11】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説
明図である。
【図12】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説
明図である。
【図13】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説
明図である。
【図14】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置するための操作の手順を示す説
明図である。
【図15】 実施の形態において、尿道ステントを患者
の前立腺部尿道内に留置した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・尿道ステント、1a・・・漏斗円錐状部、1b
・・・円錐円筒状部、10・・・バルンカテーテル、1
1・・・カテーテル本体、12・・・第1バルン、13
・・・第2バルン、14・・・皮膜、15・・・第1吸
排通路、16・・・第2吸排通路、17・・・膀胱連通
路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材を螺旋状に巻いて筒状とした排尿障
    害治療用の尿道ステントであって、前記線材が形状記憶
    合金製であり、所定温度まで冷却することにより細い円
    筒状に変形することができ、ヒトの体温程度の温度にな
    ると先端が開いた漏斗状又は円錐状に拡径した元の形状
    に復帰する様にしたことを特徴とする尿道ステント。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の尿道ステントにおいて、
    元の形状における全長が、患者の内尿道口から精阜まで
    の長さとほぼ一致する長さとなる様にしてあることを特
    徴とする尿道ステント。
  3. 【請求項3】 排尿障害治療用の尿道ステントを患者の
    尿道内に留置し、又は該留置した尿道ステントを抜去す
    るためのバルンカテーテルであって、 カテーテル本体の先端部から所定距離の位置に設けられ
    る第1バルンと、 該第1バルンの直後に設けられる第2バルンと、 前記カテーテル本体内に設けられ、第1バルンへ空気を
    吸排するための第1吸排通路と、 前記カテーテル本体内に設けられ、前記第2バルンへ空
    気を吸排するための第2吸排通路とを備えていることを
    特徴とするバルンカテーテル。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のバルンカテーテルにおい
    て、 前記第2バルンと前記第1バルンとの間に設けられるス
    カート状の皮膜を備えていることを特徴とするバルンカ
    テーテル。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載のバルンカテ
    ーテルにおいて、 前記カテーテル本体の中心部に設けられ、該カテーテル
    本体の先端部から膀胱内へ生理食塩水等の液体を吸排す
    るための膀胱連通路をも備えていることを特徴とするバ
    ルンカテーテル。
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