JP2003051635A - プリズムを用いるマルチパスラマンセル - Google Patents

プリズムを用いるマルチパスラマンセル

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JP2003051635A
JP2003051635A JP2001235978A JP2001235978A JP2003051635A JP 2003051635 A JP2003051635 A JP 2003051635A JP 2001235978 A JP2001235978 A JP 2001235978A JP 2001235978 A JP2001235978 A JP 2001235978A JP 2003051635 A JP2003051635 A JP 2003051635A
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Japan
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raman cell
raman
lens
light
prism
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JP2001235978A
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English (en)
Inventor
Fujitaro Imasaka
藤太郎 今坂
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Kitakyushu Foundation for Advancement of Industry Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラマン散乱・四波ラマン混合による多色レー
ザーを高効率下に発生することができるラマンセルを提
供すること。 【解決手段】 対向する端部に配置される第一、第二の
レンズを有しエネルギーを収束させるラマンセルと、入
射光を折曲し第一のレンズを介して前記ラマンセルに集
光する第一の直角プリズムと、前記ラマンセルから出射
したレーザー光を反転させ第二のレンズを介してラマン
セルに偶数回の集光をする第二の直角プリズムと、前記
ラマンセルから出射したレーザー光を反転させ第一のレ
ンズを介してラマンセルに3回目以降奇数回の集光をす
る第三以降奇数番目の直角プリズムとからなり、前記第
二の直角プリズムから第二のレンズを介してラマンセル
に集光し、ラマンセルから出射した最終回の増幅光を前
記第一のレンズによってコリメートした後出力するマル
チパスラマンセル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリズムを用いる
マルチパスラマンセルに関する。
【0002】
【従来の技術】水素などラマン効果を起こす物質に周波
数ωの強いレーザー光を入射させると、誘導ラマン散
乱によって物質固有の振動数ωだけ変化したω
の光(ストークス線)が出る。而して、ラマン光をさ
らに変調するので高次のストークス線ω-nωや反
ストークス線ω+nωが発生する。これらはすべて
コヒーレント光で単色性がよく、入射光とほぼ同一方向
に鋭い指向性をもって放射される。この誘導ラマン散乱
・四波ラマン混合は、レーザーの波長を変換する目的で
よく利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラマン
セルに1回集光しただけでは、ラマン光発生の効率が低
い。処で、誘導ラマン光が発生する際、その増幅率は、
ラマン媒体(水素やメタンなど)におけるレーザーの光
学的行路長に比例する。従って、ラマン媒体中でレーザ
ーを多数回集光すると、その回数の対数に比例してレー
ザー光の強度が高くなる。故に、ラマンセルに多数回集
光することによって、ラマン光の発生効率を飛躍的に改
善することができる。
【0004】従来、マルチパスラマンセルとして、一対
の凹面鏡を用いる方式が知られている。即ち、ラマン媒
体を封入したラマンセル中に、孔を穿設した一対の凹面
鏡を配設し、凹面鏡間でレーザー光を往復させる方式で
ある。この方式によるときは、レーザー光の入射角およ
び凹面鏡の間隔を調整することによって、集光回数を1
00回近くにまで増大させることができる。また、ラマ
ンセル内部に鏡を配設するため、レンズやラマンセルの
窓による反射損失がない。従って、ラマン光発生効率を
きわめて高くできる長所がある。しかしながら、この方
式には、圧力容器(ラマンセル)中で一対の鏡を微調
整する構造であるため、調整が難しい。ビームを4回
〜5回集光したところで、凹面鏡が損傷することが多
く、実際の反射回数をそれほど多くすることができな
い。これは、通常利用されている高出力レーザーのビー
ム質が良好ではなく、反射・集光を繰り返すうちに、ビ
ーム中で光が強くなった部分即ちホットスポットが生じ
るためである。といった問題がある。
【0005】また、レーザーをキャピラリー中に集光
し、その中で多数回反射させることによってラマン光の
発生効率を高くする方法も既知である。この方法によれ
ば、構造が比較的簡単であり、特に、赤外域のラマン光
の発生に有効であるとされている。しかし、この方式に
は、 キャピラリー中に光を入射することが難しい。 キャピラリー中に、純度の高い低次モードのレーザー
光を伝播させることができず、出射レーザービームの質
が劣化する。 損失が大きい。 といった問題がある。このような理由から、現在、マル
チパスラマンセルは、実用的には殆ど利用されていな
い。
【0006】本発明は、ラマン散乱・四波混合による多
色レーザーを高効率下に発生することができるラマンセ
ルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、対向する端部に配置される
第一、第二のレンズを有しエネルギーを収束させるラマ
ンセルと、入射光を折曲し前記第一のレンズを介して前
記ラマンセルに集光する第一の直角プリズムと、前記ラ
マンセルから出射されたレーザー光を反転させ第二のレ
ンズを介して偶数回目の前記ラマンセルへの集光をする
第二の直角プリズムと、ラマンセルから出射したレーザ
ー光を反転させ前記第一のレンズを介して3回目のラマ
ンセルへの集光をする第三以降奇数番目の直角プリズム
とからなり、前記第二の直角プリズムから第二のレンズ
を介してラマンセルに集光し、ラマンセルから出射した
最終回目の増幅光を前記第一のレンズによってコリメー
トした後出力するよう構成してなるプリズムを用いるマ
ルチパスラマンセルである。
【0008】請求項2に記載の発明は、第一、第二のレ
ンズ、直角プリズム等の光学素子が、反射防止膜をコー
ティングされたものである請求項1に記載のプリズムを
用いるマルチパスラマンセルである。
【0009】
【作用】本発明は、単一のラマンセルに、プリズムを用
いてレーザーを多数回通過させることによって、ラマン
光発生の効率を格段に改善した点に特長を有する。ま
た、プリズムならびに集光およびコリメート用レンズ
は、ラマンセルの外部に配置されるから、ラマン光発生
システムの制御が容易であるという特長も有する。
【0010】一方、プリズム、レンズ等の光学素子にお
いて、ハーフミラー的な反射による損失を防止すべく、
光学素子に反射防止膜を形成した。これによって、プリ
ズム等において反射光が5%程度あったものが、1%〜
2%程度にまで減少される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施
形態に則して説明する。
【0012】
【実施例】図1に、本発明の、プリズムを用いるマルチ
パスラマンセルによる色素レーザーの構成を示す。図1
に示すように、入射光1を第一の直角プリズム2で直角
に曲げ、第一のレンズ3で水素(ラマン媒質)が充填さ
れたラマンセル4に集光する。ラマンセル4から対角線
上に出射した光は、第二のレンズ5によってコリメート
され、第二の直角プリズム6で反転せしめられ再び第二
のレンズ5によってラマンセル4に集光される。
【0013】ラマンセル4から対角線上に出射した光
は、第一のレンズ3によってコリメートされた後、第三
の直角プリズム7に入射し、そこで鉛直方向において反
転せしめられ、第一のレンズ3によってラマンセル4に
3回目の集光をされる。ラマンセル4から対角線上に出
射した光は、第二のレンズ5によってコリメートされた
後、第二の直角プリズム6で反転せしめられ、第二のレ
ンズ5によってラマンセル4に4回目の集光をされる。
ラマンセル4から対角線上に出射した光は、第一のレン
ズ3によってコリメートされ、出射光8として出力され
る。
【0014】この実施例においては、ラマンセル4にお
ける集光回数を4回としている。発明者の知見によれ
ば、4回の集光で十分なレーザー強度が得られる。
【0015】本発明の、プリズムを用いるマルチパスラ
マンセルによる色素レーザーは上記のように構成される
が、直角プリズムやレンズなど光学素子の数が多い。従
って、光がこれら光学素子を通過するときに生じる反射
損失を無視できない。このため、最終的に出力できる光
の強度は、入射光の10%程度となる。そこで本発明に
おいては、光学素子に反射防止膜をコーティングしてい
る。この無反射コーティングによって、入射光は65%
程度まで減少するが、十分許容できる範囲内にある。
【0016】図2に、励起光のエネルギーを10mJに
調整し、水素ガスを充填したラマンセル4に集光して得
られたレーザーのスペクトルを示す。図2(A)に示す
のは、ラマンセル4に1回集光して得られたレーザーの
スペクトルである。図2(B)に、ラマンセル4に4回
集光して得られたレーザーのスペクトルを示す。
【0017】図2(A)、(B)から明らかなように、
ラマンセル4に1回集光した場合(図2(A))は、ラ
マン線は発生していないが、ラマンセル4に4回集光し
たケース(図2(B))では、532nm近傍に多数の
回転ラマン線が、また、740nm付近に多数の振動・
回転ラマン線が発生している。このように、ラマンセル
4へのマルチパス効果によって、ラマン光発生の効率を
格段に高めることができた。
【0018】図3に、励起光のエネルギーを50mJに
増大し、ラマンセル4に集光して得られたレーザーのス
ペクトルを示す。図3(A)に示すのは、ラマンセル4
に1回集光して得られたレーザーのスペクトルである。
図3(B)に、ラマンセル4に4回集光して得られたレ
ーザーのスペクトルを示す。
【0019】図3(A)、(B)から明らかなように、
励起光のエネルギーを増大させることによって、ラマン
効果の効率を高くすることができ、図3(A)に示すラ
マンセル4に1回集光することでも振動ラマン光が発生
している。ラマンセル4に4回集光すると、図3(B)
に示すように、ラマン効果の効率がさらに高くなってい
る。
【0020】発明者は、ラマンセル4への集光回数を4
回とした場合と5回とした場合についてその差を検討し
たが、大きな差違は認められなかった。このように、直
角プリズムを用いる4回パス方式による多色レーザー発
生システムは、簡便性、効率の点で有効であると考えら
れる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、ラマンセルに、直角プ
リズムと第一、第二のレンズで複数回レーザー光を集光
する簡潔なシステムにして、ラマン光発生効率を格段に
改善することができる。本発明は、効率高くラマン光を
発生することが必要な諸分野において利用することがで
きる。たとえば、多数の回転・振動ラマン線を発生して
多色レーザーを発生させる場合には、ラマン光の発生効
率を高める必要があるが、そのようなニーズに十分に応
えることができる。また、誘導ラマン効果・四波ラマン
混合は、紫外、真空紫外、赤外域のレーザーを簡便に高
効率で発生させる有効な手段となっているが、このよう
な応用分野においても利用することができる。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、本発明
の、プリズムを用いるマルチパスラマンセルによるラマ
ン光発生システムにおいて、光学素子における反射損失
を格段に低く抑え得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、プリズムを用いるマルチパスラマン
セルの構成を示す模式図
【図2】励起光のエネルギーを10mJとしたときの、
出力レーザーのスペクトルを示すグラフ A:1回集光
B:4回集光
【図3】励起光のエネルギーを50mJとしたときの、
出力レーザーのスペクトルを示すグラフ A:1回集光
B:4回集光
【符号の説明】
1 入射光 2 第一の直角プリズム 3 第一のレンズ 4 ラマンセル 5 第二のレンズ 6 第二の直角プリズム 7 第三の直角プリズム 8 出射光

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する端部に配置される第一、第二の
    レンズを有しエネルギーを収束させるラマンセルと、入
    射光を折曲し前記第一のレンズを介して前記ラマンセル
    に集光する第一の直角プリズムと、前記ラマンセルから
    出射されたレーザー光を反転させ第二のレンズを介して
    偶数回目の前記ラマンセルへの集光をする第二の直角プ
    リズムと、ラマンセルから出射したレーザー光を反転さ
    せ前記第一のレンズを介して3回目のラマンセルへの集
    光をする第三以降奇数番目の直角プリズムとからなり、
    前記第二の直角プリズムから第二のレンズを介してラマ
    ンセルに集光し、ラマンセルから出射した最終回目の増
    幅光を前記第一のレンズによってコリメートした後出力
    するよう構成してなるプリズムを用いるマルチパスラマ
    ンセル。
  2. 【請求項2】 第一、第二のレンズ、直角プリズム等の
    光学素子が、反射防止膜をコーティングされたものであ
    る請求項1に記載のプリズムを用いるマルチパスラマン
    セル。
JP2001235978A 2001-08-03 2001-08-03 プリズムを用いるマルチパスラマンセル Withdrawn JP2003051635A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130308177A1 (en) * 2012-05-21 2013-11-21 Raytheon Company Compact raman generators
US11387620B2 (en) 2020-11-18 2022-07-12 Raytheon Company Compact Raman laser capable of efficient operation at low peak powers with good beam quality

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