JP2003051365A - ガス封止形避雷器 - Google Patents
ガス封止形避雷器Info
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Abstract
起こり難く、高い放電特性を維持できるガス封止形避雷
器を提供すること。 【解決手段】 円筒状の絶縁外囲器3を介して離間され
た電極2、4の外周縁に雄ねじ21、41を設け、絶縁
外囲器3の内周縁に雌ねじ31を設け、電極2、4が絶
縁外囲器3の開口端面32と接合されるフランジ部22
1、421を有することにより、雄雄ねじの螺合および
開口端面32とフランジ部221、421との接合面
5、6によりガスを封止することができるガス封止形避
雷器1である。
Description
して成るガス封止形避雷器の技術分野に属する。
ガス封止形避雷器(以下、避雷器という。)は、放電特
性が良く長寿命であるとして多用されている。しかし、
このガス封止形避雷器は、蒸発金属によるスパッタに伴
って、絶縁外囲器の内周縁を汚染して絶縁性が低下し、
放電特性の低下を招く場合にがあり大きな問題となって
いた。
極と絶縁外囲器とを接合する際に、例えば絶縁外囲器の
開口部にメタライズ加工を施し、電極との接合面にロウ
材を溶融させて封着製造させていた。この場合、電極の
損傷を防ぐために高融点金属であるモリブデンやダング
ステン等が電極材料として用いられることが多いが(特
開平8−96924号公報参照)、これらの金属は熱膨
張係数が大きいため接合面にロウ材を溶融させても、接
合面を強固に接合することは難しかった。
着しようとする際に、接合面から絶縁外囲器内部へ突出
する電極の放電面の清浄化によって、ロウ材に対し大な
る親和力がかかり、溶融したロウ材が放電面の略全域ま
で流れ込み、薄膜を形成する。このため、ロウ材として
はスパッタし易いZn等を含有しない銀ロウ等が使用さ
れていた。AgはZnほどではないが、スパッタする傾
向があり、また上記薄膜には多量のAgが含まれ、スパ
ッタ汚染し易く、そのため放電面から極力遠ざける必要
があった。
応してなされた発明であり、スパッタに伴う絶縁外囲器
の内周縁の汚染が起こり難く、高い放電特性を維持でき
るガス封止形避雷器を提供することを目的とする。
し、ガスを確実に封止できる新規なガス封止形避雷器を
提供することを目的とする。
本発明のガス封止形避雷器は次のような手段を採用す
る。
囲器を介して離間された電極間にガス封止して成るガス
封止形避雷器において、上記電極と絶縁外囲器とに雄雌
ねじをそれぞれ設け、雄ねじと雌ねじの螺合組付により
ガスを封止して成ることを特徴とする。
囲器に電極が組付けされ、ガスが封止される。
避雷器において、電極の外周縁に雄ねじを設けるととも
に絶縁外囲器の内周縁に雌ねじを設け、雌ねじのねじ山
数は雄ねじのねじ山数より多く設けられること特徴とす
る。
け、絶縁外囲器の内周縁の雌ねじに電極の雄ねじが螺合
され、ガスが封止される。また、絶縁外囲器の内周にお
いて、電極が螺合していない雌ねじのねじ溝により、絶
縁外囲器の内壁距離が長く設定されるとともに蒸発金属
のスパッタ方向に対して陰となる部位が形成される。
ス封止形避雷器において、上記電極が絶縁外囲器の開口
端面と接合されるフランジ部を有することを特徴とす
る。
ランジ部と絶縁外囲器の開口端面とが円周状の接合面を
形成し、円周状に渡ってガスが封止される。
の実施の形態(1)について、図面に基づいて説明す
る。図1は実施の形態(1)のガス封止形避雷器の構造
を説明する斜視図、図2は実施の形態(1)のガス封止
形避雷器の縦断面を示す拡大斜視図である。実施の形態
(1)では、電極の外周縁に雄ねじを設けるとともに絶
縁外囲器の内周縁に雌ねじを設けた場合を適用し、以下
に説明する。
ク等の円筒状の絶縁外囲器3を介して離間された電極
2、4と、絶縁外囲器3との内部には、アルゴン等の不
活性ガスを封止し、対向する放電面212、412間の
放電ギャップ23で放電を得る構造である。
1、41と電極部22、42とから構成される。電極
2、4の外周縁に設けられた雄ねじ21、41と、雄ね
じの末端部に釦形状である電極部22、42とが連設さ
れている。
以上のねじ山211、411から形成されている。ねじ
山211、411の外径は絶縁外囲器3の内壁33へス
ムーズに螺合できる程度に設定される。また雄ねじ2
1、41の先端部である放電面212、412は、電極
2、4が絶縁外囲器3の内部方向へねじ込まれた場合に
放電できる程度に略平坦に形成されている。
た雄ねじ21、41に連設するフランジ部221、42
1と通信線側または大地側に接続する電極面222、4
22から構成されている。この電極部22、42の外径
は、雄ねじ21、41の外径よりも大径であり、かつ絶
縁外囲器3の外周縁と略同径に設定される。
状である。絶縁外囲器3の外周縁−内周縁間の円周幅、
すなわち、後述する開口端面32の円周幅と略同幅に設
定される。フランジ部221、421の表面は、ガスを
封止できる程度の平滑面に構成されている。具体的には
表面の平均粗さが0.1a〜0.5a程度とすることが
好ましい。
雌ねじ31が形成され、絶縁外囲器3の上下端にはリン
グ状の開口端面32が形成されている。開口端面32の
表面は、フランジ部221、421と密着してガスを封
止できる程度の平滑面に構成されている。具体的にはフ
ランジ部221、421と同様に、表面の平均粗さが
0.1a〜0.5a程度とすることが好ましい。開口端
面32の円周幅は、上記フランジ部221、421と開
口端面32とが接合された際の接合距離Wになる。この
接合距離Wは、十分な距離が確保され、ガス漏れを確実
に防止するための封止領域を形成する。
周面に少なくとも3ピッチ以上のねじ山311が形成さ
れるとともに、雄ねじ21、41のねじ山211、41
1よりねじ山数が少なくとも1ピッチ分多く設けられて
いる。放電面212、412間で放電がおこなわれる
と、スパッタに伴う金属片がある一定の方向で飛び散る
が、このとき図2に示すように、余分なねじ山314
の、一方のねじ面315だけに金属片が付着し、他方ね
じ面316には付着しない。また、ねじ溝317に金属
片が溜まり難くなる。これにより、スパッタ汚染に伴う
放電面212、412間の短絡が防止される。さらに、
絶縁外囲器3は形成時の焼結熱において、金属材を使用
する電極2、4に比べてセラミック材を使用する絶縁外
囲器3は多少の縮みが生じる。しかしながら、余分なね
じ山314を設けるため、雌ねじ31の焼結時に生じる
ことがある収縮誤差が吸収される。
る。
雄ねじ21、41を絶縁外囲器3の上下開口端からねじ
込むことにより組み立てられる。ねじ込みを開始した雄
ねじ21、41は、絶縁外囲器3の内壁33に形成され
た雌ねじ31と螺合する。雄ねじ21、41が絶縁外囲
器3内部へねじ込まれると、雄雌ねじの螺合により締め
付け力が絶縁外囲器3に生じる。この締め付け力は軸方
向に作用するので、軸方向側の雄ねじ21および雌ねじ
31との接触部、すなわち図2に示すように、各ねじ面
213、313とが接触し、密着されることになる。こ
れにより、電極2、4と絶縁外囲器3とが嵌合される。
そして、雄ねじ21、41のねじ込みが終了すると、電
極2、4のフランジ部221、421と絶縁外囲器3の
開口端面32とが接合される。密着度の高い接合面5、
6が形成され、ガス封止領域が確保される。
ガスが絶縁外囲器3へ封入される。不活性ガスが封入さ
れても、軸方向側の雄ねじ21および雌ねじ31の互い
のねじ面213、313が密着し、さらにフランジ部2
21、421と開口端面32とが接合面5、6によって
ガス封止される。すなわち、絶縁外囲器3の内壁33
と、上下開口端との二段階で強固にガス漏れが防止され
る。さらに接合面5、6は、十分な接合距離Wを有しつ
つ避雷器1円周状に沿って接合されている。したがっ
て、避雷器1円周状に渡りガス封止領域を十分に有して
いるので、たとえ封入されたガスが接合面5、6まで漏
れてきたとしても、十分な封止領域によって外部へ漏れ
ることはない。
3の内部へねじ込まれたねじ先端部の放電面212、4
12間に放電ギャップ23が形成され、ギャップ長Gが
固定される。上述のように余分なねじ山314が形成さ
れるので、このギャップ長Gは放電ができる程度に容易
かつ自由に設定できる。したがってギャップ長Gは容易
にコントロールできる。以上の製造工程により、避雷器
1は完成する。
基づいて説明する。実施の形態(2)では、電極に雌ね
じを設けるとともに絶縁外囲器に雄ねじを設けた場合を
適用し、以下に説明する。図3は実施の形態(2)のガ
ス封止形避雷器の拡大縦断面図である。
45が設けられており、後述する絶縁外囲器3の外周縁
を螺合することができる形状を有しており、例えば、円
筒状の絶縁外囲器3の上下開口端を覆う蓋形の形状であ
る。電極2、4の中央部には突片24、44が連設さ
れ、絶縁外囲器3の開口に挿入できる形状、例えば円筒
状の突片24、44に形成されている。さらに電極2、
4は、通信線側または大地側に接続する電極面222、
422を有している。この電極面222、422の外径
は、絶縁外囲器3の外径よりも大径に設定される。
壁26に少なくとも3ピッチ以上のねじ山251、45
1が形成されるとともに、絶縁外囲器3の外周縁に設け
る雄ねじ35のねじ山351よりねじ山数が少なく設け
られる。
内壁33の直径よりも小径に設けられる。これにより、
突片24、44が上下開口端から絶縁外囲器3の内部方
向へ挿入すると、接合距離Wを有する接合面5、6が形
成されるとともに、絶縁外囲器3と突片24、44との
間に、絶縁外囲器3の内部を上下貫通するように間隙g
が形成される。また、突片24、44の末端部は放電面
212、412である。
5が形成されている。表面が滑らかである開口端面32
の円周幅は、上記電極2、4の背面側と開口端面32と
が接合し、接合面5、6を形成した際の接合距離Wにな
る。実施の形態(1)と同様に、この接合距離Wを十分
な長さに設けることにより、封止領域を確保される。
なくとも3以上のねじ山351が形成されるるととも
に、雌ねじ25、45のねじ山251、451よりねじ
山が多く、余分なねじ山314が設けられる。この効果
は実施の形態(1)と同様なので省略する。
雌ねじ25、45を絶縁外囲器3の雄ねじ35と螺合す
ることにより避雷器1は完成する。
(1)と同様に、放電面212、412間で放電が行わ
れた際に生じるスパッタによる短絡を防止する。すなわ
ちスパッタに伴い、放電付近の絶縁外囲器3の内壁33
に金属片が付着しても、その金属片が内壁33に沿って
電極2、4の背面側までは距離があり到達し難く、短絡
を生じさせるだけの金属片は蓄積されないからである。
上記構造により、避雷器1の長寿命化が図れる。
ばダングステン、モリブデン等またはこれらの合金で構
成される材料を使用した。また、少なくとも3ピッチ以
上のねじ山を有する1級雄ねじを使用し、例えばM6、
ピッチ1mm、外径6mmが形成できるようにした。釦
形状である電極部22、42は、直径約10mmの導電
材料として広く用いられる金属、アルミニウムを使用し
た。絶縁外囲器3は、直径約10mmのアルミナ(Al
2O3)外囲器を使用した。接合面5、6の幅Wは1.5
mm程度とし、封止領域が外囲器面積の約半分を占める
よう設定した。接合面5、6を形成するフランジ部22
1、421および開口端面32の仕上げ面は、平均粗さ
Ra=0.2aとした。
器を焼結させた結果、ともに容易に雄雌ねじを形成する
ことができた。
ってガスがアルミナ外囲器内部に封止されたので、アル
ミナ外囲器内部で確実に放電させることができた。
生じず、ガス漏れも確認されなかった。
ス封止形避雷器は、電極および絶縁外囲器との接合には
雄雌ねじの螺合および接合面形成させることにより、従
来方法である銀ロウ等を用いてガスを封止させる必要が
なく、確実にガスを封止できるとともに容易に形成でき
るガス封止形避雷器であるという優れた効果を有する。
ねじ山を設けることにより、焼結による縮みを吸収で
き、また、放電の際のスパッタ現象に伴う絶縁外囲器内
部の汚染を防止でき、絶縁低下および不良発生を抑制で
きるという優れた効果も有する。
ップ長をコントロールすることがきるため、ガス封止形
避雷器の動作電圧を容易にコントロールできるという優
れた効果も有する。
を説明する斜視図である。
面を示す拡大斜視図である。
縦断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒状の絶縁外囲器を介して離間された
電極間にガス封止して成るガス封止形避雷器において、
上記電極と絶縁外囲器とに雄ねじと雌ねじとをそれぞれ
設け、雄ねじと雌ねじの螺合組付によりガスを封止して
成ることを特徴とするガス封止形避雷器。 - 【請求項2】 請求項1記載のガス封止形避雷器におい
て、電極の外周縁に雄ねじを設けるとともに絶縁外囲器
の内周縁に雌ねじを設け、雌ねじのねじ山数は雄ねじの
ねじ山数より多く設けられることを特徴とするガス封止
形避雷器。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のガス封止形避雷
器において、上記電極が絶縁外囲器の開口端面と接合さ
れるフランジ部を有することを特徴とするガス封止形避
雷器。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
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JP2016189265A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 放電管及びその製造方法 |
CN109003764A (zh) * | 2018-08-13 | 2018-12-14 | 广东电网有限责任公司 | 新式氧化锌避雷器底座 |
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2001
- 2001-08-03 JP JP2001236988A patent/JP4896316B2/ja not_active Expired - Lifetime
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