JP2003048333A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

画像処理装置およびその方法

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JP2003048333A
JP2003048333A JP2001241360A JP2001241360A JP2003048333A JP 2003048333 A JP2003048333 A JP 2003048333A JP 2001241360 A JP2001241360 A JP 2001241360A JP 2001241360 A JP2001241360 A JP 2001241360A JP 2003048333 A JP2003048333 A JP 2003048333A
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Toru Ikeda
徹 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン上に一画素でもカラー画素が存在する
と、黒インク用のノズル列(または黒インク用のヘッ
ド)だけを用いた印刷を実行できず、ユーザが必要とし
ない、または、印刷してもほとんど知覚できない幾つか
のカラードットのために、色インク用のノズル列(また
は色インク用のヘッド)を用いた印刷が必要になる。 【解決手段】 入力部1によって入力された多値画像デ
ータは、量子化処理部2によりカラードットパターンに
変換され、量子化処理部3によってモノクロドットパタ
ーンに変換され、メモリ5に格納される。属性判定部4
は、入力部1によって入力された多値画像データに基づ
き各ラインの属性を判定し、その判定結果に基づき、メ
モリ5からカラーまたはモノクロドットパターンが読み
出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
その方法に関し、例えば、好ましい色再現性を実現する
画像処理に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーインクジェットプリンタは、イン
クを突出するノズルが実装されたヘッドを主走査方向に
走査(スキャン)して、バンド幅の印刷を行い、走査ご
とに記録紙を副走査方向にバンド幅分フィードして、二
次元の画像を生成する。もし、画像データが全く存在し
ない場合は、そのラインまたはバンドの走査を行わず、
記録紙をフィードすることで高速化を図っている。しか
し、印刷速度が速くできるのは、スキップ可能な、ドッ
トを打たない白ラインに限定される。
【0003】また、各色のインクを突出するノズルはシ
リアルに配列されているため、同一バンドを複数回走査
することでカラー画像を印刷する。
【0004】PC(パーソナルコンピュータ)などからプ
リンタへデータを出力する場合、モノクロ文字領域の画
像データを分離して、モノクロ文字領域は黒インク用の
ノズル列(または黒インク用のヘッド)だけを用いた一
回の走査により印刷を高速化する技術がある。PC上で稼
動するアプリケーションによって生成された画像データ
には、色データを全くもたない文字領域が存在するか
ら、モノクロ文字領域の画像データを分離して印刷する
ことは容易かつ効果的である。
【0005】一方、スキャナなどによって得られる画像
データの場合、原稿がモノクロ画像であっても、色変換
回路によりカラーのドットパターンに変換されることが
ある。もし、ライン上に一画素でもカラー画素が存在す
ると、黒インク用のノズル列(または黒インク用のヘッ
ド)だけを用いた印刷を実行できない。このため、ユー
ザが必要としない、または、印刷してもほとんど知覚で
きない幾つかのカラードットのために、色インク用のノ
ズル列(または色インク用のヘッド)を用いた走査が行
われ、印刷時間が伸びることになる。モノクロ画像であ
ってもカラーのドットパターンに変換される例として
は、原稿に付着した埃や、読取タイミングおよび光学特
性による色ずれなどがある。これらは容易に回避できる
ものではない。
【0006】また、高画質のカラープリントでは、一つ
のバンドを複数回走査することで、走査のつなぎをわか
り難くする技術がある。このような印刷を高速化するた
めに、カラー部分は同一のバンドを複数回走査し、モノ
クロ部分は一回の走査で印刷するなどの工夫がされてい
る。しかし、高画質化のため、カラー部分の1バンドを
印刷する走査数が増加し、モノクロ部分の黒インク用の
ノズル列(または黒インク用のヘッド)だけを使用した
走査に比べて、カラー部分の走査時間が著しく増大して
いる。
【0007】また、画素毎に有彩色か無彩色かを判定し
て、無彩色と判定された場合は電子写真方式により黒ド
ットを印刷する技術がある。しかし、少なくとも1ライ
ンが黒ドットだけで印刷できなければ、そのライン上を
色インク用のノズル列(または色インク用のヘッド)で
走査しなければならず、印刷速度は向上しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を個々にまたはまとめて解決するためのもので、好まし
い色再現性を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0010】本発明にかかる画像処理装置は、多値画像
データを入力する入力手段と、入力された多値画像デー
タに基づき、ラインの属性を判定する判定手段と、入力
された多値画像データをカラードットパターンに変換す
る第一の変換手段と、入力された多値画像データをモノ
クロドットパターンに変換する第二の変換手段と、前記
判定手段の判定結果に基づき、前記カラーまたはモノク
ロドットパターンを出力する出力手段とを有することを
特徴とする。
【0011】本発明にかかる画像処理方法は、多値画像
データを入力し、入力された多値画像データに基づき、
ラインの属性を判定し、入力された多値画像データをカ
ラードットパターン、および、モノクロドットパターン
に変換し、前記属性の判定結果に基づき、前記カラーま
たはモノクロドットパターンを出力することを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】[構成]図1は実施形態の画像処理装置の
構成例を示すブロック図である。
【0014】図1において、入力部1は、多値の輝度カラ
ーデータを入力する。なお、入力部1は、入力系に依存
する色や階調特性を補正する回路を内蔵してもよい。ま
た、入力部1は、スキャナなどの読取装置に限定される
ものではなく、通信部やMODEM部をもつファクシミリ装
置が公知のファクシミリ通信により受信したカラー画像
を変換したRGB輝度データを入力する場合も含まれる。
さらに、後述する量子化処理および属性判定に共通な処
理を個別に行わずに入力部1で行えば、画像処理装置の
回路規模を小さくするメリットがある。
【0015】量子化処理部2は、変倍、ガンマ補正、ノ
イズフィルタリングおよびエッジ強調などの各種画像処
理を実行する回路と、量子化回路とからなる。量子化回
路の構成例は後述するが、CD(Color difference Diffus
ion)法を利用する。なお、CD法は特開平11-55535号に開
示されている技術である。
【0016】量子化処理部3は、変倍、ガンマ補正、ノ
イズフィルタリングおよびエッジ強調などの各種画像処
理を実行する回路と、量子化回路とからなる。量子化回
路の構成例は後述するが、誤差拡散(ED: Error Diffusi
on)法を利用する。
【0017】属性判定部4は、入力輝度データを用いて
画像の属性を判定する。
【0018】メモリ5は、量子化処理部2および3で生成
されたドットパターンを所定のアドレスに格納する。そ
して、メモリ5からは、属性判定部4の判定結果(ライン
の属性)に基づき、該当ラインおよびバンドの印刷に適
切な量子化結果のデータがライン単位に出力される。
【0019】記録部6は、インクジェットプリンタやレ
ーザビームプリンタに代表されるプリンタであり、メモ
リ5から出力されるドットパターンをCMYK四色で印刷す
る。
【0020】図2は、図1に示す画像処理装置の具体的な
構成例を示すブロック図である。
【0021】図2において、CPU11は、画像処理装置が備
える様々な機能を制御し、操作部15の所定の操作に従
い、ROM16に記憶された画像処理のプログラムを実行す
る。
【0022】CCDを備える読取部13は、図1の入力部1に
対応し、原稿画像を読み取り、赤(R)、緑(G)および青
(B)色のアナログ輝度データを出力する。なお、読取部1
3は、CCDの代わりに密着型イメージセンサ(CS)を備えて
もよい。
【0023】画像処理部12は、図1に示した量子化処理
部2および3、並びに、属性判定部4に対応する。画像処
理部12において、後述する画像処理が行われ、それによ
って得られる量子化カラーデータは、メモリ5に対応す
るRAM17に格納される。そして、RAM17に格納された量子
化カラーデータが、図1の記録部6に対応する記録部13で
記録するのに必要な所定量に達すると、記録部13による
記録動作が実行される。
【0024】また、不揮発性RAM18は、バッテリバック
アップされたSRAMなどで、画像処理装置に固有のデータ
などを記憶する。また、操作部15は、モノクロコピー時
やカラーコピー時におけるコピースタートキー、コピー
解像度や画質などのモードを指定するモードキー、コピ
ー動作などを停止するためのストップキー、並びに、コ
ピー数を入力するテンキーや登録キーなどから構成され
る。CPU11は、これらキーの押下状態を検出し、その状
態に応じて各部を制御する。さらに、操作部15には、忠
実な色差ΔEを求めるために、後述する本実施形態の画
像処理を禁止(停止)するためのスイッチやキーを設け
てもよい。
【0025】表示部19は、ドットマトリクスタイプの液
晶表示部(LCD)およびLCDドライバを備え、CPU11の制御
に基づき各種表示を行う。記録部13は、インクジェット
方式のインクジェットヘッド、汎用ICなどによって構成
され、CPU11の制御により、RAM17に格納されている記録
データを読み出し、ハードコピーとしてプリント出力す
る。
【0026】駆動部21は、上述した読取部14および記録
部13それぞれ動作における給排紙ローラを駆動するため
のステッピングモータ、ステッピングモータの駆動力を
伝達するギヤ、および、ステッピングモータを制御する
ドライバ回路などから構成される。
【0027】センサ部20は、記録紙幅センサ、記録紙有
無センサ、原稿幅センサおよび原稿有無センサなどから
構成され、CPU11の制御により、原稿および記録紙の状
態検知を行う。
【0028】[量子化処理部(CD)]図3は量子化処理部2
の詳細な構成例を示すブロック図である。なお、以下で
は、色成分データを三値化する量子化を説明するが、三
値化に限らず、二値化や四値化などでも同様である。
【0029】量子化処理部2は、後述するように、各8ビ
ットの入力輝度データRGBを、記録部11が用いる量子化
データYMCKに対応付ける処理を行う。なお、本実施形態
の読取部14は解像度300dpiで画像を読み取り、記録部13
は解像度600dpiの画像を出力するものとするが、これに
限定されるわけではない。
【0030】図3に示す量子化処理部2は、大きく分け
て、前処理を行う部分と、出力パターンの色差拡散を行
うCD法ブロック、並びに、各種メモリおよびそのインタ
フェイスブロックから構成される。
【0031】読取部14で読み取られた300dpi、RGB各8ビ
ットの輝度データは、画像処理部15によってアナログ-
ディジタル(A/D)変換、シェーディング補正、エッジ強
調およびノイズ除去などの処理が必要に応じて施され、
解像度変換回路201に入力される。
【0032】解像度変換回路201は、入力輝度データか
ら補間データを作成する回路で、記録部13の主走査方向
の解像度に合わせて、入力輝度データを主走査方向の解
像度を300dpiから600dpiに変換する。なお、300dpiから
600dpiへ単純に二倍に解像度を変換するため、解像度変
換回路201はビットシフト回路および加算回路で構成す
ることができるが、拡大縮小処理を行う公知のリニア変
倍回路で代用しても構わない。
【0033】主走査方向の解像度が600dpiに変換された
RGBデータは、色空間変換回路202においてRGB色空間か
らCMY色空間へ変換され、補正回路203において記録部13
の特性やユーザの好みを反映した画像に変換するための
ガンマ変換などが施される。なお、色空間変換およびガ
ンマ変換などには、一般に、変換テーブルが利用される
が、これら変換テーブルを一つにまとめると実装上有利
である。
【0034】補正回路203から出力されるCMYデータに
は、色差加算回路204において、後述する前ラインの色
差データおよび前画素の色差データが加えられる。
【0035】次に、色差データが加算されたCMYデータ
に、色空間上で最も近い色を再現するインクの組み合わ
せパターンを選択するが この選択は、上述したCD法に
よって行う。また、事前に計算した距離をテーブル(出
力色テーブル)に格納しておくことで、処理負荷を実装
上小さくすることができて好ましい。なお、距離の計算
は他の色空間L*a*b*やYCbCrで行ってもよい。
【0036】さらに、本実施形態では、処理負荷の軽減
を狙って、上位ビット切出回路206により、色差データ
が加算されたCMYデータ(合計24ビット)から、その上
位各3ビットを切り出して(合計9ビット)、出力色テー
ブルへ入力する。
【0037】つまり、上位ビット切出回路206から出力
される合計9ビットのデータは、RAMI/F部209を介して、
出力色テーブルが格納されたテーブルメモリ210に入力
され、合計9ビットのデータに対応する印刷データであ
るCMYK各1ビットのデータ(出力パターン)がRAM I/F部
209を介してバッファ回路211へ出力される。
【0038】入力データを少ないビット数に変換すれ
ば、当然誤差(色差)を生じ、この誤差によって色再現
が悪化する。そこでCD法を用いて色差を周辺画素に拡散
し、色再現性の悪化を避ける。以下、その詳細を説明す
る。
【0039】●色差の拡散 図3に示す減算回路206は、入力データの濃度情報と、選
択された出力パターンの濃度情報との色差を計算する。
ここで用いる出力パターンの濃度情報は、その出力パタ
ーンを所定の条件で印刷した場合の濃度を予測したも
の、または、測定により実験的に求めたものを使用す
る。予測または測定された濃度情報は、出力色テーブル
に対応する出力濃度テーブルとしてテーブルメモリ210
に格納され、選択された出力パターンに対応する濃度情
報がRAM I/F部209経由で減算回路206に与えられる。
【0040】色差分配回路207は、計算された色差を各
画素に分配する。つまり、色差は重み付けされた後、次
画素に加算されるために色差加算回路204へ送られると
ともに、次ラインの画素に拡散されるために色差積算回
路208に送られる。色差積算回路208は、次のラインの各
画素に対応する画素ごとに色差の和をとり、RAM I/F部2
12を介して、前ライン色差格納メモリ213に格納する。
【0041】図4は量子化処理部2において実行される処
理例を示すフローチャートである。
【0042】カラーコピーやカラープリントが実行され
ると、前ライン色差格納メモリ213および二値化処理部2
内の各バッファをクリアし(S101)、処理対象画素を示す
カウンタPIXを零に初期化し(S102)、原稿画像の読み取
り後(または画像データの入力後)、各種前処理を施し
た画像データを量子化処理部2のRGBそれぞれに割り振ら
れたレジスタに書き込む(S103)。なお、解像度を300dpi
から600dpiに変換する本実施形態の場合は、二画素R0、
R1、G0、G1、B0およびB1ごとに入力すればアクセス回数
および解像度変換の効率が向上する。
【0043】量子化処理部2の処理を管理する方法とし
ては、クロック数をカウントする方法が利用可能であ
る。CPU11よりデータが書き込まれるのをトリガとし
て、システムカウンタがクロックのカウントを開始し
て、カウント値に基づき処理のタイミングを制御するこ
とで、最適な処理回路を設計することができる。また、
クロックに同期した処理(回路)が実現されるため、タ
イミング検証などが容易になる。
【0044】例えば、ステップS103の処理で、アドレス
R、G、Bの順にデータを書き込む場合、アドレスBへのデ
ータ書き込みをトリガとして、システムカウンタはクロ
ックのカウントを開始する。そして、システムカウンタ
は、ソフトウェアによって、または、次の、アドレスR
へのデータ書き込みによってクリアされる。
【0045】次に、画素R0およびR1から補間画素Rc0お
よびRc1を生成する(S104)。解像度を300dpiから600dpi
へ変換する場合、前画素およびR0をビットシフトして和
を取ることでRc0を生成する。GおよびBの画素について
も同様に補間を行う。
【0046】次に、解像度を変換したRGBデータを、色
空間変換回路202により、CMYデータに変換する(S105)。
なお、RGB→CMY変換は各色独立に変換することができ
る。もし、処理負荷に余裕があれば他の色空間に変換し
ても構わない。
【0047】次に、記録部13の特性やユーザの好みを反
映する画像に変換するため、色補正回路により、CMYデ
ータにガンマ変換などを施す(S106)。
【0048】以上の処理によって生成されるデータをC
i、MiおよびYiとする。
【0049】次に、処理対象画素に拡散する前ラインの
色差データCLを前ライン色差格納メモリ213から読み出
す(S107)。この色差データCLについては後述する。続い
て、図5に示すように、前ラインの色差データCL、およ
び、前の画素(直前に処理した画素)の色差データCP
を、色差加算回路204によって、処理対象画素のデータC
iに加算し(S108)、加算結果Ci+CL+CPを色差加算回路204
のバッファにデータILPCに格納する。このバッファは符
号付き11ビット幅(-512〜+512)のデータを格納可能であ
る。バッファがオーバフローしないように、ILPCが512
を越える場合は512に丸め込むことで、画像に影響しな
い範囲で色差加算回路204を小規模に実現することがで
きる。
【0050】同様の処理をデータMiおよびYiについても
並列に行い、バッファにデータILPMおよびILPYを格納す
る。このようにして、前ラインの所定画素および直前の
処理画素それぞれの色差を、処理対象画素のデータに加
算したデータを得ることができる。
【0051】次に、算出されたデータILPC、ILPMおよび
ILPYの上位3ビットを取り出したアドレスデータILPC'、
ILRM'およびILPY'を生成し(S109)、これらアドレスデー
タを、図6に示す出力色テーブルへ入力して、色空間上
で入力データの色に最も近い出力色のデータCo、Mo、Yo
およびKoを得てレジスタに格納する。なお、出力色テー
ブルは次のように構成されている。
【0052】色空間において、入力データILPC、ILPMお
よびILPYが示す色と、記録部13で実際に得られる色の測
定データが示す色Cp、MpおよびYpとの距離Lを次式によ
って計算し、Yp、MpおよびCpの値を図6の出力色テーブ
ルに示すような範囲で変更して、L2の値が最も小さくな
るCp、MpおよびYpの組み合わせを求める。そして、Cp、
MpおよびYpの組み合わせに対応する三値のKo、Co、Moお
よびYoを、入力データのILPC、ILPMおよびILPYに対応さ
せた出力色テーブルを作成する。 L2 = (ILPC - Cp)2 + (ILPM - Mp)2 + (ILPY - Yp)2 …(1)
【0053】各画素の出力色データを求めるために、上
記の計算を行うとソフトおよびハードの負荷が著しく大
きくなり、処理に長い時間が必要になる。そこで、本実
施形態では、上記の計算結果を予めテーブルに格納し
て、色差を考慮した入力データILPC、ILPMおよびILPYに
基づき、色空間上で入力データの色に最も近い出力色デ
ータKo、Co、MoおよびYoを高速に求める。
【0054】さらに、テーブルメモリ210に記録装置の
特性、記録方法、インクおよびトナーなどの記録剤の特
性、並びに、記録媒体の特性に対応した複数の出力色テ
ーブルを用意することで、最適な出力色データKo、Co、
MoおよびYoを高速に求めることができる。また、操作部
15や外部のパソコンなどから出力色テーブルを変更する
ことが可能で、複数ドットや、大きさの異なるドットを
利用して画像を表現することが可能になる。
【0055】また、入力データILPC、ILPMおよびILPYは
それぞれ、上述したように、符号付き11ビットのデータ
であるが、出力色データKo、Co、MoおよびYoはそれぞれ
数ビット(上記の例では2ビット)である。本実施形態
では、入力データの上位数ビットによって出力色データ
を求めることで、出力色テーブルを小さくする。つま
り、入力データILPC、ILPMおよびILPYの符号を取った各
上位3ビット(合計9ビット)のアドレスデータILPC'、I
LPM'およびILPY'とすることで、512組のテーブルデータ
で出力色テーブルを構成することができる。
【0056】次に、出力色データKo、Co、MoおよびYoを
バッファ回路206に格納する。この出力色データは、出
力ドットの組み合わせを示すものであり、メモリ5の所
定領域に格納された後、属性判定部4の判定結果に基づ
き選択される。そして、CMYKそれぞれにレジスタを割り
振りデータバスのサイズに対応した八画素分のデータが
格納されるまで、ステップS103からS110の処理を繰り返
す(S111)。そして、八画素分の置換結果のデータがバッ
ファに格納されると、それらデータを読み出す(S112)。
【0057】置換結果のデータを八画素分ずつ読み出す
ことにより、CPU11からのアクセス数を減らし、さら
に、記録部13のデータ処理方式がライン単位の場合、ソ
フトによるデータ並べ換えの負荷を軽減することができ
る。また、副走査方向への出力データが二画素分の場
合、出力されたビットを切り分けて別のレジスタに書き
込むことで、別ラインのデータとして記録部13に出力す
ることができる。なお、CPU11がワード(16ビット)単
位の転送モードをもてば、C、M、YおよびKそれぞれにレ
ジスタを二つずつ割り振り、16画素分のデータが格納さ
れた時点で読み出すようにしてもよい。
【0058】1ライン分のデータの量子化が終わると(S1
13)、処理対象ラインがインクリメントされ、処理はス
テップS102に戻される。また、1ページ分の量子化が終
わり(S114)、次頁がある場合は処理はステップS101に戻
され(S115)、次頁がなければ量子化処理が終了する。
【0059】●色差の拡散 図7は量子化処理の際に生じる色差を拡散する処理例を
示すフローチャートである。
【0060】処理対象画素の垂直位置を示すカウンタy
を零に初期化し(S201)、処理対象画素の水平位置を示す
カウンタxを零に初期化する(S202)。
【0061】出力色テーブルから得られた出力色データ
Co、Mo、YoおよびKoに基づき、図8に示す出力濃度テー
ブルを参照し多値データCp、MpおよびYpを得る(S203)。
ここで、データCp、MpおよびYpは、前述したように、C
o、Mo、YoおよびKoに基づき印刷した色の濃度を示すデ
ータである。
【0062】減算回路209により、入力データCi、Miお
よびYiと、出力濃度データCp、MpおよびYpとの色差Ce、
MeおよびYeを求める(S204)。 Ce = Cp - Ci Me = Mp - Mi …(2) Ye = Yp - Yi
【0063】色差分配回路207により、色差Ce、Meおよ
びYeを近傍画素に拡散する。具体的には、図9に一例を
示すように、処理対象画素の右画素、次ラインの左下画
素、下画素および右下画素の四画素に色差を拡散する。
右画素への拡散は、色差加算回路204へ拡散データを送
る(S205)ことで、また、次ラインの三画素への拡散は前
ライン色差格納メモリ213に拡散データを送る(S206)こ
とで達成される。また、拡散の割合は次のようなもので
ある。処理対象画素(x,y)の色差をEとすると、 左下画素(x-1,y+1)は2/16・E、 下画素(x,y+1)は 5/16・E、 右下画素(x+1,y+1)は1/16・E、 右画素(x+1,y) は8/16・E
【0064】さらに、16で割った余りを右画素(x+1,y)
に分配することで、色差情報を失うことなく反映させる
こともできる。
【0065】従って、加算回路204による加算は次のよ
うに行われる(S205)。 Yi(x+1,y) = Yi(x+1,y) + Ye/2 Mi(x+1,y) = Mi(x+1,y) + Me/2 …(3) Ci(x+1,y) = Ci(x+1,y) + Ce/2
【0066】以上から、処理対象画素(x,y)に拡散され
る色差E(x,y)は次式で表される。 E(x,y) = 1/16・E(x-1,y-1) + 5/16・E(x,y-1) + 2/16・E(x+1,y-1) + 8/16・E(x-1,y) …(4)
【0067】上式のうち、前ライン(y-1)分の拡散デー
タは、前ライン色差格納メモリ213に格納されている。
つまり、前述したように、色差積算回路208は前ライン
の各画素の組について、次式の色差の和を格納すること
になり、メモリを有効に活用することもできる。 CL = 1/16・E(x-1,y-1) + 5/16・E(x,y-1) + 2/16・E(x+1,y-1) …(5)
【0068】また、メモリチップを活用し、アクセス回
数を減少させるためには、格納する色差が8ビット(-128
〜+128)に収まるよう、図9に示す拡散係数を定めればよ
い。また、色差を拡散する領域をさらに広げれば、より
忠実な色再現が得られる。さらに、色差は未処理画素へ
拡散されるため、処理の方向を左右交互にすれば、色差
が特定の方向へのみに拡散されることがなくなり、モア
レなどの画質劣化の発生を抑制する効果がある。
【0069】次に、カウンタxをインクリメントし(S20
7)、1ライン分の処理が終わったか否かを判定し(S20
8)、1ライン分の処理が終了した場合、カウンタyを更新
し(S209)、1ページ分の処理が終わったか否かを判定す
る(S210)。未了の場合、処理はステップS203へ戻され
る。
【0070】●出力色テーブルの決定 まず、システムが使用する出力色の組み合わせを決定す
る。出力色の組み合わせは、一画素入力に対して副走査
方向に二画素の出力データを生成する場合、二画素とも
同じ色のドットの組み合わせで構成する場合でも八通り
ある。
【0071】二つのドットが異なる色の場合を図10およ
び図11を参照して説明する。
【0072】YドットとKドットがない場合を考えると、
C=0、M=0の場合はどちらのドットも打たず白色(記録媒
体の色)になり、C=1、M=0場合ははCドットだけを打
ち、C=2、M=0の場合はCドットを二つ打ち、C=2、M=2の
場合はCドットおよびMドットをそれぞれ二つ打つ。これ
により、YとC、MとY、各色とKの組み合わせの数分の色
空間を表現することができる(図11参照)。
【0073】算術的には34=81通りの組み合わせが考え
られるが、(C,M,Y,K)=(1,1,1,2)など、色空間的に、他
の組み合わせで置き換えても充分に再現できる色や、イ
ンクの打ち込み制限量などの制約により使用できない組
み合わせを除外する。残った出力パターンの組み合わせ
を、実際の記録媒体にカラーパッチとして印刷し、印刷
したカラーパッチを測色する。つまり、カラーパッチを
読取部14によって読み取って得られるデータの色空間を
色空間変換部202により変換する。これによって得られ
る測色データをCp、MpおよびYpとして、各パッチからえ
られたデータを図12に示すようなテーブルにする。
【0074】そして、前述した式(1)を用いて、ILPと、
Cp、MpおよびYpとの距離Lを求め、距離Lが最短になるC
p、MpおよびYp、言い換えればカラーパッチを作成したC
MYKデータから図8のようなテーブルを作成する。
【0075】このように、本実施形態のCD法は、すべて
の入力色を、入力色に最も近い出力色の組み合わせ(色
ドットの組み合わせ)に置き換え、その際発生する色差
を周辺の画素に拡散する。従って、入力色と出力色の組
み合わせとの対応の取り方が、CD法を用いて色再現性を
高める基本になる。
【0076】上述したように、ILPC、ILPMおよびILPYに
対してCMYKを、CMYKに対してYp、MpおよびCpを求める必
要があるから、図6および図8に示すテーブルをまとめ
て、図13に示すテーブルをテーブルメモリ210に格納す
るようにする。
【0077】なお、ILPC、ILPMおよびILPYとCMYKとの対
応、並びに、CMYKとYp、MpおよびCpとの対応は、記録部
13が同じでも、使用するインクや記録媒体に応じて異な
る。従って、記録部13がサポートするインクや記録媒体
などに応じて、図13に示すテーブルを切り替えると高い
色再現性が得られる。その際、テーブルメモリ210など
のRAMに複数のテーブルを格納せずに、コピーごとに、
または、設定変更ごとにROMなどかテーブルを読み出
し、テーブルメモリ210に格納してもよい。逆に、記録
部13がサポートするインクや記録媒体などに平均的なテ
ーブルをテーブルメモリ210に格納することで、テーブ
ルの簡素化を図ることもできる。
【0078】[量子化処理部(ED)]量子化処理部3は、
入力部1から輝度データを入力するが、輝度データはモ
ノクロ画像をスキャンする時に一般に用いられるG輝度
データのみを入力してもよい。また、RGBより公知の演
算を用いてL*a*b*データを計算し、そのうち明度データ
L*だけを使用してもよい。
【0079】量子化処理部3は、入力されるG輝度データ
を輝度-濃度変換し、ガンマ補正などの補正を施す。補
正に用いる係数やパラメータなどは、量子化処理部2と
同じでも構わないが、異なる係数やパラメータを使用し
て、それらを適切に調整すれば、カラーバンド処理と黒
バンド処理との境界部分が目立ち難くなり画質の良好な
画像が得られる。さらに、公知のエッジ強調や、空間フ
ィルタを用いるノイズ除去などを画像データに施せば、
より好ましい画質の画像データを生成することができ
る。
【0080】各種処理を施された濃度データは、誤差拡
散法により量子化される。誤差拡散処理は公知の方法で
行うが、本実施形態では、回路の最適化を図るために、
量子化処理部2におけるCD法と同様の誤差拡散係数を用
いる。
【0081】量子化処理された濃度データは、量子化処
理部2から出力される黒ドットのデータが格納される領
域とは異なる、メモリ5の領域に格納される。
【0082】[プリントヘッドの構成]次に、属性判定
部4による属性の判定結果の基づき、メモリ5から記録部
6へデータを出力する詳細を説明する前に、その効果が
理解し易いように、本実施形態の記録部6が使用するプ
リントヘッドの物理的な構成について説明する。なお、
本実施形態は、ノズルの配列や形状、ノズル数に依存す
るものではなく、以下で説明するヘッド例にも制限され
ない。
【0083】図14は記録部6が使用する、136本のノズル
をほぼ垂直に配列したヘッドのノズル構成を示す図であ
る。
【0084】すべてのノズルから一度にインクを吐出せ
ずに、ヘッドが記録媒体を横切って進むに従い、順次、
ノズルからインクを吐出させて垂直線を印刷可能なよう
に、ノズルを僅かに傾けて配列するのが好ましい。この
ようにすれば、一度にインクを吐出させる場合に比べ
て、ノズルからインクを吐出させるために必要なパワー
を削減し、インクの吐出制御を容易にすることができ
る。ノズル並びの傾きは、好ましくは、解像度360dpi
で、垂直方向16ノズル当り、水平方向に一画素分シフト
させたものである。
【0085】136本のノズルは、そのうち24本が好まし
くは黄色(Y)インク用、24本が好ましくはマゼンタ(M)イ
ンク用、24本が好ましくはシアン(C)インク用、そして
残りの64本が好ましくは黒(K)インク用に使用され、僅
かに傾斜して、垂直方向(副走査方向)に配列されてい
る。各色のノズルグループは、他の色のノズルグループ
から、垂直方向に8ノズル分離れている。また、上述し
たように、ノズルの配列は、解像度360dpiで、垂直方向
16ノズル当り、水平方向に一画素分シフトされた傾斜を
有する。
【0086】[メモリ]図15は量子化処理部2および3か
ら出力されるデータを格納するメモリ5のメモリ空間を
示す図である。
【0087】24本のCノズルにより、24ラインを一度に
走査する。この一走査分のデータを格納するには、24ラ
イン分のデータを格納可能な領域を確保する必要があ
る。なお、最初のラインの先頭データが格納されるアド
レスをadd_c、次ラインの先頭データが格納されるアド
レスをadd_c+1、…、第24ラインの先頭データが格納さ
れるアドレスをadd_c+23とする。同様に、M、YおよびK
のデータを格納するアドレスについても同様に表現す
る。
【0088】そして、64本の黒ノズルをもつ本実施形態
では、量子化処理部3から出力されるデータを、add_n、
…、add_n+63を先頭アドレスとするメモリ空間に格納す
る。
【0089】また、量子化処理部2から出力される黒ド
ットのデータは、add_k、…、add_k+23を先頭アドレス
とするメモリ空間に格納される。64ノズル分のメモリ空
間add_k、…、add_k+63をメモリ5に確保し、一走査で64
ラインを走査しても構わないが、カラードットを印刷す
る場合は一走査は24ラインになるため速度は向上しな
い。そこで、本実施形態では、カラーノズルに合わせ、
24ライン分のデータを格納するメモリ空間add_k、…、a
dd_k+23を確保する。
【0090】[データの出力処理]図16はメモリ5から
データを読み出して記録部6へ出力する処理例を示すフ
ローチャートで、CPU11によって実行される処理であ
る。
【0091】1ライン分のデータ処理が完了した時点
で、量子化処理部2および3から1ライン分のデータが出
力され、属性判定部4によりそのラインがモノクロ処理
したデータを出力すべきか、カラー処理したデータを出
力すべきかを示す判定結果がラインごとに得られる。
【0092】本実施形態の黒バンド処理が選択されてい
るか否かを判定し(S1201)、黒バンド処理が選択されて
いない場合は、24ライン分のデータがメモリ5に蓄積さ
れるのを待ち(S1202からS1204)、24ライン分のデータが
蓄積されると、そのデータをメモリ5から読み出して記
録部6へ出力し(S1205)、ラインカウンタLを零に初期化
し(S1206)、処理をステップS1201へ戻す。
【0093】黒バンド処理が選択されている場合は、1
ライン分のデータが蓄積されると(S1207)、ラインカウ
ンタLをインクリメントし(S1208)、属性判定部4の判定
結果が無彩色を示すか否かを判定する(S1209)。
【0094】ラインが無彩色と判定された場合、黒属性
のラインを計数するラインカウンタNをインクリメント
し(S1210)、ラインカウンタNのカウント値が、Kノズル
だけを用いて一走査で印刷可能なライン数(本実施形態
では64ライン)に達したか否かを判定し(S1211)、N=64
に達すれば、メモリ5のadd_n、…、add_n+63を先頭アド
レスとする64ライン分のデータを記録部6へ出力し(S121
2)、ラインカウンタLおよびNを零に初期化する(S121
3)。なお、ステップS1212で、有彩色と判定されたライ
ンのデータがメモリ5に残っている場合、そのデータ
を、64ライン分のデータの出力に先立ち記録部6に出力
する。
【0095】また、ラインが有彩色と判定された場合
は、ラインカウンタLのカウント値が、CMYKノズルを用
い一走査で印刷可能なライン数(本実施形態では24ライ
ン)に達したか否かを判定し(S1214)、L=24に達すれ
ば、メモリ5のadd_c、…、add_c+23、add_m、…、add_m
+23、add_y、…、add_y+23、add_k、…、add_k+23を先
頭アドレスとする各24ライン分のデータを記録部6へ出
力し(S1215)、ラインカウンタLおよびNを零に初期化す
る(S1216)。
【0096】また、L<24の場合は、ラインカウンタNが
零か否か、言い換えれば、有彩色と判定されたラインの
前に、無彩色と判定されたラインの未出力のデータが存
在するか否かを判断する(S1217)。N=0ならば、処理をス
テップS1207へ戻し、次ラインの処理を待つ。
【0097】一方、N>0の場合、ラインカウンタNが24を
超えるか否かを判定し(S1218)、N>2であれば無彩色と判
定されたNライン分のデータ、つまりメモリ5のadd_n、
…、add_n+Nを先頭アドレスとするNライン分のデータを
記録部6へ出力する(S1219)。そして、ラインカウンタN
を零に初期化する(S1220)。
【0098】ステップS1218からS1220の処理は、無彩色
と判定されたラインが24ライン以下の場合、それらライ
ンを一走査独立に印刷するメリットはない。そこで、ラ
インカウンタNを初期化して、量子化処理部3においてED
法により生成されたデータを使用せずに、量子化処理部
2においてCD法により生成されたデータを使用するよう
にする。他方、無彩色と判定されたラインが24ラインを
超える場合は、黒ノズル分の64ラインのデータが揃わな
くても、Kノズルだけを用いて印刷する方がより速く印
刷できるので、量子化処理部3においてED法により生成
されたNライン分のデータを記録部6へ出力する。
【0099】ステップS1213、S1216またはS1220の処理
終了後、最終ラインのデータ処理が終了したか否かを判
定し(S1221)、終了であればメモリ5に残った未出力のデ
ータを記録部6へ出力し(S1222)、処理を終了する。ま
た、未了であれば処理をステップS1207へ戻す。
【0100】[黒バンド処理]図17は、ラインの属性が
黒属性(無彩色)と判定された64ライン(1バンド)を
黒ノズルだけを使用して印刷する、黒バンド処理を説明
する図である。
【0101】図17において、131は記録紙、132はカラー
文字画像、133および135は黒文字画像、136および余白
領域、並びに、134はカラー画像である。また、137は画
像に対応する属性判定結果を示し、138は一走査で印刷
するライン数を示す。
【0102】余白領域136がある画像を印刷する場合、
補正回路の処理によって白地を飛ばす、つまりドットデ
ータが生じないようにするのが好ましい。また、余白領
域136などの属性判定結果は無彩色Nと判断される。従っ
て、量子化処理部3の補正回路により、白地を飛ばすよ
うに処理すればよい。そして、ライン単位の余白領域
は、ヘッドの走査を行わずに記録紙131を副走査方向に
フィードする。
【0103】カラー文字画像132のようなカラー文字領
域は、有彩色Cと判定される。従って、カラー文字領域
を含むバンドは24ラインずつの複数走査で印刷する。
【0104】黒文字画像133や135のような黒文字領域で
は、本実施形態の効果が顕著である。
【0105】黒文字領域では、公知の様々な方法で黒文
字判定が行われ、黒文字領域に属する画素には、黒単体
への置換や、UCRによる墨入れなどが施される。ただ
し、画像読取時に埃やごみなどを読み取ったり、色ずれ
が生じた場合、あるいは、装置内のノイズにより読み取
ったデータにノイズが重畳されるなどの要因で、一画素
でも有彩色の画素が存在すれば黒単体での印刷はできな
い。
【0106】これに対して、本実施形態によれば、量子
化処理部2でカラードットを含む出力データを生成し、
並列に、量子化処理部3でモノクロデータを生成するた
め、属性判定部4が黒属性と判定したラインは、1ライン
すべてモノクロデータに置き換えることができる。
【0107】なお、例えば黒文字画像133の一部ライン
が有彩色と判断された場合、CMYKデータ出力部とKデー
タ出力部との境界が視覚的に認識される可能性があるの
で、黒属性のラインが64ライン未満の場合はCMYKデータ
を出力するのが好ましい。
【0108】また、カラー画像134などのカラー画像領
域の属性判定結果は有彩色になり、24ラインずつの複数
走査で印刷する。
【0109】本実施形態の量子化および属性判定は、カ
ラーファクシミリにおける受信画像の再現性を向上する
効果を有する。従って、図1や図2には、カラーコピーを
例に説明したが、図1に示す入力部1は、カラーファクシ
ミリデータを入力してもよい。なお、カラーファクシミ
リデータは、ITU-T T.42においてL*a*b*色空間の画像デ
ータをJPEG圧縮することが規定されいる。そこで、入力
部1にJPEG圧縮されたL*a*b*データを、伸長し、XYZ色空
間に変換し、さらにRBG輝度データに変換する機能をも
たせる、あるいは、そのように処理されたRGB輝度デー
タを入力部1に入力すれば、カラーファクシミリの受信
において、より好ましい色再現を得ることができる。
【0110】このように、本実施形態によれば、種類が
異なる量子化部を備えることでCD法およびED法による量
子化を並行して行い、ライン単位の属性判定結果に応じ
て、何れかの量子化結果を選択的に出力する。従って、
色再現性を失うことなく高速の印刷が可能になる。
【0111】また、上記の並列処理によって得られた量
子化結果をメモリに記憶し、ライン単位の属性判定結果
に応じてメモリから量子化結果のデータを選択的に出力
する。従って、メモリに記憶するデータは上記ではCMYK
の各24ライン分およびKの64ライン分になり、入力され
る多値データに比べて圧倒的に少ない記憶容量のメモリ
でで済む。
【0112】また、種類が異なる量子化部を独立に備え
るので、カラー画像印刷用のデータ、モノクロ画像印刷
用のデータそれぞれに適切な画像処理を施すことがで
き、さらに、異なる量子化部で量子化された画像領域の
境目を目立たなくすることができる。
【0113】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0114】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の
機能を実現することになり、そのプログラムコードを記
憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行する
ことにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって前述した実施形態の機能が実現される場合も含ま
れることは言うまでもない。
【0115】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0116】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードが格納されることになる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
好ましい色再現性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の画像処理装置の構成例を示すブロッ
ク図、
【図2】図1に示す画像処理装置の具体的な構成例を示
すブロック図、
【図3】量子化処理部の詳細な構成例を示すブロック
図、
【図4】量子化処理部において実行される処理例を示す
フローチャート、
【図5】色差の拡散係数の一例を示す図、
【図6】出力色テーブルの一例を示す図、
【図7】量子化処理の際に生じる色差を拡散する処理例
を示すフローチャート、
【図8】出力濃度テーブルの一例を示す図、
【図9】色差の拡散係数の一例を示す図、
【図10】出力色テーブルの決定を説明する図、
【図11】出力色テーブルの決定を説明する図、
【図12】テーブル例を示す図、
【図13】テーブル例を示す図、
【図14】記録部が使用するヘッドのノズル構成を示す
図、
【図15】量子化処理部から出力されるデータを格納す
るメモリのメモリ空間を示す図、
【図16】メモリからデータを読み出して記録部へ出力
する処理例を示すフローチャート、
【図17】黒バンド処理を説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/60 H04N 1/46 C 5C079 Fターム(参考) 2C056 EA01 EA11 EC76 EC78 ED05 EE03 2C262 AA02 AA24 AB19 AC07 BA16 BA20 BB08 EA04 EA06 EA17 5B057 AA01 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE17 CE18 CH07 CH08 DA17 DB06 DC25 5C074 AA12 BB16 CC26 DD24 FF15 HH04 5C077 LL19 MP08 NN11 PP20 PP32 PP33 PP36 PP37 PP47 PQ18 PQ23 RR19 TT05 5C079 HB01 HB03 HB08 HB12 KA12 LA02 LA33 LB02 LC09 MA04 MA11 NA03 PA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像データを入力する入力手段と、 入力された多値画像データに基づき、ラインの属性を判
    定する判定手段と、 入力された多値画像データをカラードットパターンに変
    換する第一の変換手段と、 入力された多値画像データをモノクロドットパターンに
    変換する第二の変換手段と、 前記判定手段の判定結果に基づき、前記カラーまたはモ
    ノクロドットパターンを出力する出力手段とを有するこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記出力手段が出力するドット
    パターンに応じた記録手段を使用して、画像を記録媒体
    に印刷する印刷手段を有することを特徴とする請求項1
    に記載された画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、ラインが無彩色か有彩
    色かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載された画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の変換手段は多値画素データに
    カラードットパターンに応じた補正を施す補正手段を有
    し、前記第二の変換手段は入力多値画素データにモノク
    ロドットパターンに応じた補正を施す補正手段を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載さ
    れた画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第二の変換手段は、前記多値画素デ
    ータからG色成分の輝度データだけを入力することを特
    徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載された画像
    処理装置。
  6. 【請求項6】 多値画像データを入力し、 入力された多値画像データに基づき、ラインの属性を判
    定し、 入力された多値画像データをカラードットパターン、お
    よび、モノクロドットパターンに変換し、 前記属性の判定結果に基づき、前記カラーまたはモノク
    ロドットパターンを出力することを特徴とする画像処理
    方法。
  7. 【請求項7】 画像処理装置を制御して、請求項6に記
    載された画像処理を実行することを特徴とするプログラ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載されたプログラムが記録
    されたことを特徴とする記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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