JP2003048212A - 粉体投入装置、燃料電池セパレータ製造装置、および燃料電池セパレータの製造方法 - Google Patents
粉体投入装置、燃料電池セパレータ製造装置、および燃料電池セパレータの製造方法Info
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- JP2003048212A JP2003048212A JP2001238955A JP2001238955A JP2003048212A JP 2003048212 A JP2003048212 A JP 2003048212A JP 2001238955 A JP2001238955 A JP 2001238955A JP 2001238955 A JP2001238955 A JP 2001238955A JP 2003048212 A JP2003048212 A JP 2003048212A
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 下金型に原料粉体を投入するに際し、この原
料粉体を均一に投入する。 【解決手段】 燃料電池セパレータの下面パターンが形
成される下金型10と、この下金型10に対して原料粉
体を投入する粉体投入装置20と、燃料電池セパレータ
の上面パターンが形成されると共に、下金型10に対し
て原料粉体が投入された後、この下金型10に重ねられ
る上金型とを備え、この粉体投入装置20は、スライド
するスライド部30と、原料粉体を載せるフィルム31
をこのスライド部30に備え、フィルム31をスライド
部30のスライド動作に追従して順次折り返して、第1
枠体22、第2枠体23およびフィルム31によって収
容された原料粉末を下金型10に投入する。
料粉体を均一に投入する。 【解決手段】 燃料電池セパレータの下面パターンが形
成される下金型10と、この下金型10に対して原料粉
体を投入する粉体投入装置20と、燃料電池セパレータ
の上面パターンが形成されると共に、下金型10に対し
て原料粉体が投入された後、この下金型10に重ねられ
る上金型とを備え、この粉体投入装置20は、スライド
するスライド部30と、原料粉体を載せるフィルム31
をこのスライド部30に備え、フィルム31をスライド
部30のスライド動作に追従して順次折り返して、第1
枠体22、第2枠体23およびフィルム31によって収
容された原料粉末を下金型10に投入する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体投入装置等に
係り、特に、粉末状の原料である粉体を金型に投入する
粉体投入装置等に関する。
係り、特に、粉末状の原料である粉体を金型に投入する
粉体投入装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発電効率が高く環境性にも優れて
いるエネルギー供給源として、燃料電池が注目されてい
る。この燃料電池の中で、電解質に固体高分子を使った
固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte
Fuel Cells)が最も注目されている。この固体高分子型
燃料電池は、電解質となるフィルム状のイオン交換膜の
両側に触媒層を持ち、更にその両側には集電体が設けら
れ、膜・電極接合体(MEA)を形成している。そして、
その外側に、燃料の通り道となる溝を付けたセパレータ
が設けられ、MEAとセパレータとの間を水素あるいは
酸素が通り、これらを全て一つとしてセルを構成してい
る。このセル1枚で約0.7Vの電位差が得られる場合
に、例えばこのセルを300枚重ねて直列につなぎ、例
えば210Vの電圧を得るスタックを構成することがで
きる。
いるエネルギー供給源として、燃料電池が注目されてい
る。この燃料電池の中で、電解質に固体高分子を使った
固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte
Fuel Cells)が最も注目されている。この固体高分子型
燃料電池は、電解質となるフィルム状のイオン交換膜の
両側に触媒層を持ち、更にその両側には集電体が設けら
れ、膜・電極接合体(MEA)を形成している。そして、
その外側に、燃料の通り道となる溝を付けたセパレータ
が設けられ、MEAとセパレータとの間を水素あるいは
酸素が通り、これらを全て一つとしてセルを構成してい
る。このセル1枚で約0.7Vの電位差が得られる場合
に、例えばこのセルを300枚重ねて直列につなぎ、例
えば210Vの電圧を得るスタックを構成することがで
きる。
【0003】この燃料電池に用いられるセパレータは、
板状の表面に細い溝(流路)が形成され、この溝は、ガス
拡散電極とガスとの接触面積を増大させる目的で、セパ
レータの主要領域に対して蛇行して細かなピッチで形成
されている。そして、その性能としては、供給される水
素や酸素のガスを透過させないことが要求されると共
に、燃料電池の電極となっていることから、導電性が要
求される。更に、セパレータとMEAとの間での導電性
の悪化を防止するために、面精度を確保することが要求
されている。
板状の表面に細い溝(流路)が形成され、この溝は、ガス
拡散電極とガスとの接触面積を増大させる目的で、セパ
レータの主要領域に対して蛇行して細かなピッチで形成
されている。そして、その性能としては、供給される水
素や酸素のガスを透過させないことが要求されると共
に、燃料電池の電極となっていることから、導電性が要
求される。更に、セパレータとMEAとの間での導電性
の悪化を防止するために、面精度を確保することが要求
されている。
【0004】かかる性能を図るために、セパレータを製
造する方法として、カーボン粉末等の原料粉体をプレス
機の下金型の中に投入し、上金型をその上に重ね、プレ
ス機で加圧すると共に加熱して成型する方法が採用され
ている。例えば特開2001−62858号公報では、
原料粉体を金型に均一に投入するために、原料粉体の投
入装置に摺動可能なスライドプレートを設け、原料粉体
が充填された投入装置を金型にセットし、スライドプレ
ートを摺動させて原料粉体を金型に投入する技術が開示
されている。
造する方法として、カーボン粉末等の原料粉体をプレス
機の下金型の中に投入し、上金型をその上に重ね、プレ
ス機で加圧すると共に加熱して成型する方法が採用され
ている。例えば特開2001−62858号公報では、
原料粉体を金型に均一に投入するために、原料粉体の投
入装置に摺動可能なスライドプレートを設け、原料粉体
が充填された投入装置を金型にセットし、スライドプレ
ートを摺動させて原料粉体を金型に投入する技術が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、燃料電池
に用いられるセパレータでは、金型に原料粉体を均一に
投入されることが要求される。即ち、成型金型へ投入さ
れた原料の水平方向の高さが均一ではないと、面方向に
密度ムラが発生し、機械特性や電気特性などの諸特性の
悪化を招いてしまう。上記特開2001−62858号
公報では、スライドプレートを摺動させて原料粉体を落
下させているが、原料粉体がスライドプレートに付着
し、摺動方向につられて落下してしまい、金型への均一
な粉体投入が困難となる。
に用いられるセパレータでは、金型に原料粉体を均一に
投入されることが要求される。即ち、成型金型へ投入さ
れた原料の水平方向の高さが均一ではないと、面方向に
密度ムラが発生し、機械特性や電気特性などの諸特性の
悪化を招いてしまう。上記特開2001−62858号
公報では、スライドプレートを摺動させて原料粉体を落
下させているが、原料粉体がスライドプレートに付着
し、摺動方向につられて落下してしまい、金型への均一
な粉体投入が困難となる。
【0006】また、投入装置に複数の投入口を設け、各
投入口の開口面積をできるだけ小さくして、面精度を改
善することも可能である。しかしながら、摺動するスラ
イドプレートによって金型に粉体を投入しようとする
と、各投入口の間における仕切の跡が残りやすく、面内
の均一性が阻害される。特に、流動性の比較的低い粉体
原料を用いる場合に、かかる現象が顕著に現れてしま
う。
投入口の開口面積をできるだけ小さくして、面精度を改
善することも可能である。しかしながら、摺動するスラ
イドプレートによって金型に粉体を投入しようとする
と、各投入口の間における仕切の跡が残りやすく、面内
の均一性が阻害される。特に、流動性の比較的低い粉体
原料を用いる場合に、かかる現象が顕著に現れてしま
う。
【0007】更に、一般の燃料電池用のセパレータで
は、例えば、厚さ数mm、数十mm〜数百mm角の板状
体に対し、燃料ガスの流路(溝)が形成されている部位
と、ボルト等で固着される部位とを備えている。各々の
部位に求められている機械特性、電気特性等は、その部
位が果たす目的によって異なることから、原料粉体を各
々の部位に適した密度とすることが望ましい場合もあ
る。しかしながら、最適な密度分布を得るにあたり、金
型内の原料粉体の分布を調整することは難しく、必要な
品質を得るためには、多大な作業時間と熟練が要求され
てしまう。
は、例えば、厚さ数mm、数十mm〜数百mm角の板状
体に対し、燃料ガスの流路(溝)が形成されている部位
と、ボルト等で固着される部位とを備えている。各々の
部位に求められている機械特性、電気特性等は、その部
位が果たす目的によって異なることから、原料粉体を各
々の部位に適した密度とすることが望ましい場合もあ
る。しかしながら、最適な密度分布を得るにあたり、金
型内の原料粉体の分布を調整することは難しく、必要な
品質を得るためには、多大な作業時間と熟練が要求され
てしまう。
【0008】本発明は、以上のような技術的課題を解決
するためになされたものであって、その目的とするとこ
ろは、例えば金型に原料粉体を投入するに際し、この原
料粉体を均一に投入することにある。また、他の目的
は、例えば金型に投入する原料粉体において、簡易に所
望の密度分布を持たせることにある。
するためになされたものであって、その目的とするとこ
ろは、例えば金型に原料粉体を投入するに際し、この原
料粉体を均一に投入することにある。また、他の目的
は、例えば金型に投入する原料粉体において、簡易に所
望の密度分布を持たせることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、例えば柔軟なフィルムの上に載せられ
た原料粉体に対し、スライドするフィルム折り返し部を
備え、フィルム折り返し部のスライド動作によってフィ
ルムを折り返していくことで、原料粉体を均一に落下さ
せている。即ち、本発明が適用される粉体投入装置は、
投入すべき粉体を収容する粉体収容手段と、この粉体収
容手段の底部を構成する部位を順次折り返して粉体を落
下させる粉体落下手段とを備えたことを特徴としてい
る。ここで、この粉体収容手段の底部を構成する部位
は、折り返すことができ、かつ収容されている粉体の横
滑りを軽減することが可能なものであれば、適宜、選択
することができる。
めに、本発明は、例えば柔軟なフィルムの上に載せられ
た原料粉体に対し、スライドするフィルム折り返し部を
備え、フィルム折り返し部のスライド動作によってフィ
ルムを折り返していくことで、原料粉体を均一に落下さ
せている。即ち、本発明が適用される粉体投入装置は、
投入すべき粉体を収容する粉体収容手段と、この粉体収
容手段の底部を構成する部位を順次折り返して粉体を落
下させる粉体落下手段とを備えたことを特徴としてい
る。ここで、この粉体収容手段の底部を構成する部位
は、折り返すことができ、かつ収容されている粉体の横
滑りを軽減することが可能なものであれば、適宜、選択
することができる。
【0010】他の観点から把握すると、本発明が適用さ
れる粉体投入装置は、収容される粉体における水平方向
の流動を拘束する枠体と、この枠体の下面に近接または
接する位置に設けられ、この枠体と共に粉体を収容可能
な容器を構成し、粉体との接触を解放することにより収
容されている粉体を排出可能なフィルムとを備え、この
フィルムは、粉体から順次、剥がれる等、粉体に接触し
ている面をフィルムの面内方向に実質的に移動させるこ
となく、粉体との接触を解放可能に形成されていること
を特徴としている。
れる粉体投入装置は、収容される粉体における水平方向
の流動を拘束する枠体と、この枠体の下面に近接または
接する位置に設けられ、この枠体と共に粉体を収容可能
な容器を構成し、粉体との接触を解放することにより収
容されている粉体を排出可能なフィルムとを備え、この
フィルムは、粉体から順次、剥がれる等、粉体に接触し
ている面をフィルムの面内方向に実質的に移動させるこ
となく、粉体との接触を解放可能に形成されていること
を特徴としている。
【0011】また、本発明が適用される燃料電池セパレ
ータ製造装置は、燃料電池セパレータの下面パターンが
形成される下金型と、この下金型に対して原料粉体を投
入する粉体投入装置と、燃料電池セパレータの上面パタ
ーンが形成されると共に、下金型に対して原料粉体が投
入された後、下金型に重ねられる上金型とを備え、この
粉体投入装置は、原料粉体を載せるフィルムを有し、こ
のフィルムを折り返して下金型に原料粉末を投入するこ
とを特徴としている。
ータ製造装置は、燃料電池セパレータの下面パターンが
形成される下金型と、この下金型に対して原料粉体を投
入する粉体投入装置と、燃料電池セパレータの上面パタ
ーンが形成されると共に、下金型に対して原料粉体が投
入された後、下金型に重ねられる上金型とを備え、この
粉体投入装置は、原料粉体を載せるフィルムを有し、こ
のフィルムを折り返して下金型に原料粉末を投入するこ
とを特徴としている。
【0012】ここで、この粉体投入装置は、収容される
原料粉体における水平方向の流動を拘束するための枠体
を高さ方向に複数段配置することを特徴とすれば、製造
される燃料電池セパレータの構造に合わせて、供給する
原料粉体の量を調整できる点で好ましい。
原料粉体における水平方向の流動を拘束するための枠体
を高さ方向に複数段配置することを特徴とすれば、製造
される燃料電池セパレータの構造に合わせて、供給する
原料粉体の量を調整できる点で好ましい。
【0013】一方、本発明は、粉体投入装置を介して金
型の下金型内に粉末状の原料を投入し、上金型との間で
加熱・加圧して成形する燃料電池セパレータの製造方法
であって、粉体投入装置によって形成される粉体収容容
器に原料を収容する工程と、粉体収容容器の底部を形成
する部材を順次離隔または剥がすことにより、収容され
ている原料を下金型に投入する工程とを含むことを特徴
としている。
型の下金型内に粉末状の原料を投入し、上金型との間で
加熱・加圧して成形する燃料電池セパレータの製造方法
であって、粉体投入装置によって形成される粉体収容容
器に原料を収容する工程と、粉体収容容器の底部を形成
する部材を順次離隔または剥がすことにより、収容され
ている原料を下金型に投入する工程とを含むことを特徴
としている。
【0014】更に、本発明が適用される燃料電池セパレ
ータの製造方法は、下面を形成する部材と共に第1のマ
スクパターンを有する第1の枠体を用いて粉末状の原料
を収容し、粉末状の原料が収容されたこの第1の枠体の
上に、第1のマスクパターンとはマスク領域の異なる第
2のマスクパターンを有する第2の枠体を重ね合わせ、
この第2の枠体を用いて粉末状の原料を収容し、下面を
形成する部材を取り除くことによって、第1の枠体を用
いて収容される粉末状の原料および第2の枠体を用いて
収容される粉末状の原料を下金型に投入することを特徴
としている。
ータの製造方法は、下面を形成する部材と共に第1のマ
スクパターンを有する第1の枠体を用いて粉末状の原料
を収容し、粉末状の原料が収容されたこの第1の枠体の
上に、第1のマスクパターンとはマスク領域の異なる第
2のマスクパターンを有する第2の枠体を重ね合わせ、
この第2の枠体を用いて粉末状の原料を収容し、下面を
形成する部材を取り除くことによって、第1の枠体を用
いて収容される粉末状の原料および第2の枠体を用いて
収容される粉末状の原料を下金型に投入することを特徴
としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施
の形態が適用されるセパレータ製造装置を示した図であ
る。このセパレータ製造装置は、下金型10と粉体投入
装置20、および図示しない上金型を含んでいる。粉体
投入装置20は、原料粉体を充填し、下金型10に落下
投入(排出)している。下金型10には、セパレータの下
面のパターンが形成されており、また、図示しない係合
部によって粉体投入装置20との位置決めがなされる。
上金型にはセパレータの上面パターンが形成されてお
り、粉体投入装置20によって原料粉体が下金型10に
投入された後、下金型10と重ね合わされてセパレータ
を成型している。
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施
の形態が適用されるセパレータ製造装置を示した図であ
る。このセパレータ製造装置は、下金型10と粉体投入
装置20、および図示しない上金型を含んでいる。粉体
投入装置20は、原料粉体を充填し、下金型10に落下
投入(排出)している。下金型10には、セパレータの下
面のパターンが形成されており、また、図示しない係合
部によって粉体投入装置20との位置決めがなされる。
上金型にはセパレータの上面パターンが形成されてお
り、粉体投入装置20によって原料粉体が下金型10に
投入された後、下金型10と重ね合わされてセパレータ
を成型している。
【0016】図2(a),(b)は、セパレータ製造装置に
よって成型されるセパレータの一例を示した図である。
図2(a)は平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA-
A断面の一部を示している。但し、図1等で示す下金型
10や粉体投入装置20の形状とは必ずしも一致してい
ない。燃料電池に用いられるセパレータ70は、図2に
示すような厚さ5mm以下程度の薄い板状の形状物であ
り、その縦横の寸法は、100〜500mm程度であ
る。また、その中央部には、細い溝71が形成されてい
る。この細い溝71は、セパレータ70の両面または片
面に対し、セパレータ70の中央部分から所定の範囲内
に設けられ、蛇行して細かいピッチで形成されている。
また、セパレータ70の外枠周辺には、ネジの取り付け
穴72等が形成されている。このようにセパレータ70
の外枠の周辺部は、取り付け穴72を用いた締め付け作
業等の必要性から、その中央部よりも高い強度が要求さ
れている。そのために、本実施の形態では、外延部の周
辺に対し、原料粉体の密度を高く(ほぼ2倍に)してい
る。
よって成型されるセパレータの一例を示した図である。
図2(a)は平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA-
A断面の一部を示している。但し、図1等で示す下金型
10や粉体投入装置20の形状とは必ずしも一致してい
ない。燃料電池に用いられるセパレータ70は、図2に
示すような厚さ5mm以下程度の薄い板状の形状物であ
り、その縦横の寸法は、100〜500mm程度であ
る。また、その中央部には、細い溝71が形成されてい
る。この細い溝71は、セパレータ70の両面または片
面に対し、セパレータ70の中央部分から所定の範囲内
に設けられ、蛇行して細かいピッチで形成されている。
また、セパレータ70の外枠周辺には、ネジの取り付け
穴72等が形成されている。このようにセパレータ70
の外枠の周辺部は、取り付け穴72を用いた締め付け作
業等の必要性から、その中央部よりも高い強度が要求さ
れている。そのために、本実施の形態では、外延部の周
辺に対し、原料粉体の密度を高く(ほぼ2倍に)してい
る。
【0017】図3は、図1に示したセパレータ製造装置
を更に詳述するための図である。下金型10に取り付け
られる粉体投入装置20は、下金型10に位置決めされ
るベース21、このベース21に対してスライド(摺動)
するスライド部30を備えており、このスライド部30
には、反転するフィルム31が設けられている。また、
粉体投入装置20は、原料粉体を収容してベース21に
投入するための第1枠体22および第2枠体23を装着
することが可能である。更に、第1枠体22および第2
枠体23には、成型されるセパレータ70の形状、即
ち、金型の原料を投入する部位に合わせて、例えば開口
部を有するセパレータ70の形状に合わせ、所定のマス
ク部24が設けられている。例えば、図3に示す第1枠
体22には、下金型10の突起部11の位置にその突起
部11よりも寸法を大きくしたマスク部24を形成し、
第1のマスクパターンを構成している。この第1枠体2
2および第2枠体23は、原料粉体の水平方向の流動を
拘束する機能を果たしている。
を更に詳述するための図である。下金型10に取り付け
られる粉体投入装置20は、下金型10に位置決めされ
るベース21、このベース21に対してスライド(摺動)
するスライド部30を備えており、このスライド部30
には、反転するフィルム31が設けられている。また、
粉体投入装置20は、原料粉体を収容してベース21に
投入するための第1枠体22および第2枠体23を装着
することが可能である。更に、第1枠体22および第2
枠体23には、成型されるセパレータ70の形状、即
ち、金型の原料を投入する部位に合わせて、例えば開口
部を有するセパレータ70の形状に合わせ、所定のマス
ク部24が設けられている。例えば、図3に示す第1枠
体22には、下金型10の突起部11の位置にその突起
部11よりも寸法を大きくしたマスク部24を形成し、
第1のマスクパターンを構成している。この第1枠体2
2および第2枠体23は、原料粉体の水平方向の流動を
拘束する機能を果たしている。
【0018】ベース21、第1枠体22、第2枠体23
は、その材質として、例えば、鉄等の金属、樹脂等を使
用することができる。セパレータ70を製造するための
用途では、原料粉末の静電気による付着を防ぐ意味で金
属が好ましく、あるいは、樹脂を用いる場合には、導電
性材料が分散され帯電性が抑えられた樹脂を用いること
が望ましい。また、原料粉体を長く滞留させるものでは
ないことから、原料粉体の種類に応じて、原料粉体を汚
染しない程度に有機物、灰分等が低いことが好ましい。
は、その材質として、例えば、鉄等の金属、樹脂等を使
用することができる。セパレータ70を製造するための
用途では、原料粉末の静電気による付着を防ぐ意味で金
属が好ましく、あるいは、樹脂を用いる場合には、導電
性材料が分散され帯電性が抑えられた樹脂を用いること
が望ましい。また、原料粉体を長く滞留させるものでは
ないことから、原料粉体の種類に応じて、原料粉体を汚
染しない程度に有機物、灰分等が低いことが好ましい。
【0019】また、第1枠体22および第2枠体23
は、製造するセパレータ70の大きさに合わせ、更に、
枠の強度を考慮して選定されるが、1m角程度は問題が
ない。通常、数cm角以上が用いられるが、中でも10
cm角以上が好ましい。また、通常、200cm角以下
が用いられるが、中でも100cm角以下が好ましい。
は、製造するセパレータ70の大きさに合わせ、更に、
枠の強度を考慮して選定されるが、1m角程度は問題が
ない。通常、数cm角以上が用いられるが、中でも10
cm角以上が好ましい。また、通常、200cm角以下
が用いられるが、中でも100cm角以下が好ましい。
【0020】ここで、本実施の形態では、マスク部24
の形状が異なる2種類の枠体(第1枠体22および第2
枠体23)を積層して使用している。本実施の形態にお
ける成型品であるセパレータ70は、前述のように、そ
の周辺部においてボルト締めを行なうことから、強度を
高くすることが好ましい。この強度を高めるためには、
原料粉体の量を増すことが有効である。本実施の形態に
おける第2枠体23は、マスク部24にて第2のマスク
パターンを形成し、中央部以外の枠体周辺部に原料粉体
を充填することができる。この第2枠体23と第1枠体
22とによって、枠体周辺部の原料粉体の量を2倍にす
ることができ、中央部に比べて粉体の密度を大きくし、
強度を高めることが可能である。尚、第1枠体22と第
2枠体23とで充填する粉体の組成等を適宜、変更する
こともできる。
の形状が異なる2種類の枠体(第1枠体22および第2
枠体23)を積層して使用している。本実施の形態にお
ける成型品であるセパレータ70は、前述のように、そ
の周辺部においてボルト締めを行なうことから、強度を
高くすることが好ましい。この強度を高めるためには、
原料粉体の量を増すことが有効である。本実施の形態に
おける第2枠体23は、マスク部24にて第2のマスク
パターンを形成し、中央部以外の枠体周辺部に原料粉体
を充填することができる。この第2枠体23と第1枠体
22とによって、枠体周辺部の原料粉体の量を2倍にす
ることができ、中央部に比べて粉体の密度を大きくし、
強度を高めることが可能である。尚、第1枠体22と第
2枠体23とで充填する粉体の組成等を適宜、変更する
こともできる。
【0021】次に、本実施の形態における最も特徴的な
構成であるスライド部30について詳述する。図4は、
本実施の形態におけるスライド部30の一例を示した外
観構成図である。ここでは、両端のスライド枠34にフ
ィルム折り返し部32およびスライドプレート33が設
けられ、このフィルム折り返し部32とスライドプレー
ト33を覆うフィルム31が設けられている。図3に示
す下金型10に原料粉体を投入前であって、スライド部
30のスライド前(引き出し前)、ベース21にスライド
部30が閉じられた状態にて、フィルム31の上に原料
粉体が載せられる。即ち、本実施の形態では、第1枠体
22によって原料粉体の水平方向の流動が規制され、ス
ライド部30が閉じた状態にて第1枠体22の下面に接
する、あるいは1mm程度以下まで近接するフィルム3
1によって下方向への流動が拘束される。この第1枠体
22とフィルム31とによって、原料粉体を収容可能な
容器を構成することができる。
構成であるスライド部30について詳述する。図4は、
本実施の形態におけるスライド部30の一例を示した外
観構成図である。ここでは、両端のスライド枠34にフ
ィルム折り返し部32およびスライドプレート33が設
けられ、このフィルム折り返し部32とスライドプレー
ト33を覆うフィルム31が設けられている。図3に示
す下金型10に原料粉体を投入前であって、スライド部
30のスライド前(引き出し前)、ベース21にスライド
部30が閉じられた状態にて、フィルム31の上に原料
粉体が載せられる。即ち、本実施の形態では、第1枠体
22によって原料粉体の水平方向の流動が規制され、ス
ライド部30が閉じた状態にて第1枠体22の下面に接
する、あるいは1mm程度以下まで近接するフィルム3
1によって下方向への流動が拘束される。この第1枠体
22とフィルム31とによって、原料粉体を収容可能な
容器を構成することができる。
【0022】フィルム折り返し部32は、単数または複
数のローラによって、または後述するような板状部材に
よって、フィルム31を折り返す機能を備えている。ロ
ーラを用いる場合には、例えばφ4程度の鋼の丸棒を用
いることができ、両端のスライド枠34を中心として回
転させるように構成しても構わない。スライドプレート
33は、フィルム31だけでは上部に載せられた原料粉
体を支えることができない場合(フィルムの撓みが大き
くなる場合等)に、フィルム31を支持し、原料粉体を
フィルム31上に保持するために設けられている。フィ
ルム31が載せられた原料粉体を保持するのに十分な張
力を備えている場合には、スライドプレート33は不要
となる。本実施の形態では、ベース21の枠体(第1枠
体22)の下面に沿って図示するスライド方向にスライ
ド部30が摺動(スライド)することにより、フィルム3
1がフィルム折り返し部32で反転し(折り返し)、フィ
ルム31による原料粉体との接触を解放することによ
り、ベース21の枠体(第1枠体22および第2枠体2
3)に装填されている原料粉体を下金型10に投入させ
ることができる。
数のローラによって、または後述するような板状部材に
よって、フィルム31を折り返す機能を備えている。ロ
ーラを用いる場合には、例えばφ4程度の鋼の丸棒を用
いることができ、両端のスライド枠34を中心として回
転させるように構成しても構わない。スライドプレート
33は、フィルム31だけでは上部に載せられた原料粉
体を支えることができない場合(フィルムの撓みが大き
くなる場合等)に、フィルム31を支持し、原料粉体を
フィルム31上に保持するために設けられている。フィ
ルム31が載せられた原料粉体を保持するのに十分な張
力を備えている場合には、スライドプレート33は不要
となる。本実施の形態では、ベース21の枠体(第1枠
体22)の下面に沿って図示するスライド方向にスライ
ド部30が摺動(スライド)することにより、フィルム3
1がフィルム折り返し部32で反転し(折り返し)、フィ
ルム31による原料粉体との接触を解放することによ
り、ベース21の枠体(第1枠体22および第2枠体2
3)に装填されている原料粉体を下金型10に投入させ
ることができる。
【0023】図5は、フィルム31の折り返し機構の一
例を説明するための図である。フィルム31は、スライ
ド部30のスライド方向への摺動によって、フィルム折
り返し部32で順に反転される。そのために、ここで
は、ベース21の第1固定部41および第2固定部42
にフィルム31の両端を固定し、スライド部30のスラ
イド方向への摺動によってフィルム31を引っ張るロー
ラ等のフィルム引張部35をスライド枠34に設けた。
第1固定部41および第2固定部42は、スライド方向
と直交する方向に伸びる梁などで構成される。図5に示
すように、フィルム31は、第1固定部41からフィル
ム折り返し部32で反転し、フィルム引張部35に掛け
られた後に、第2固定部42に固定される。例えば、第
2固定部42にフィルム31を取り付けた後、ベース2
1から伸びる固定機構43を調整して、フィルム31を
撓まないように張ることが可能である。かかる構造で
は、固定機構43は、フィルム31を張った後に、複数
のビス等を用いてベース21に固定される。
例を説明するための図である。フィルム31は、スライ
ド部30のスライド方向への摺動によって、フィルム折
り返し部32で順に反転される。そのために、ここで
は、ベース21の第1固定部41および第2固定部42
にフィルム31の両端を固定し、スライド部30のスラ
イド方向への摺動によってフィルム31を引っ張るロー
ラ等のフィルム引張部35をスライド枠34に設けた。
第1固定部41および第2固定部42は、スライド方向
と直交する方向に伸びる梁などで構成される。図5に示
すように、フィルム31は、第1固定部41からフィル
ム折り返し部32で反転し、フィルム引張部35に掛け
られた後に、第2固定部42に固定される。例えば、第
2固定部42にフィルム31を取り付けた後、ベース2
1から伸びる固定機構43を調整して、フィルム31を
撓まないように張ることが可能である。かかる構造で
は、固定機構43は、フィルム31を張った後に、複数
のビス等を用いてベース21に固定される。
【0024】図5に示す状態から、スライド部30がス
ライド方向に摺動すると、フィルム引張部35によって
引っ張られたフィルム31は、フィルム折り返し部32
にて、順次、折り返され、反転していく。この折り返さ
れるフィルム31によって、ベース21の下面が閉塞状
態から開放状態へと連続的に変化する。その結果、積載
された原料粉体とフィルム31の面との関係は、スライ
ド部30のスライド方向における摺動によってもこすら
れることがなく、順次、はがれていく状態となり、原料
粉体自身に摺動方向への移動力を抑制することができ
る。その結果、下金型10への原料粉体の均一な投入が
可能となる。
ライド方向に摺動すると、フィルム引張部35によって
引っ張られたフィルム31は、フィルム折り返し部32
にて、順次、折り返され、反転していく。この折り返さ
れるフィルム31によって、ベース21の下面が閉塞状
態から開放状態へと連続的に変化する。その結果、積載
された原料粉体とフィルム31の面との関係は、スライ
ド部30のスライド方向における摺動によってもこすら
れることがなく、順次、はがれていく状態となり、原料
粉体自身に摺動方向への移動力を抑制することができ
る。その結果、下金型10への原料粉体の均一な投入が
可能となる。
【0025】ここで用いられるフィルム31は、撓みが
生じにくいことが好ましい。但し、製造されるセパレー
タ70は薄い構造であり、枠体(第1枠体22および第
2枠体23)に仕込まれる原料粉体は、厚み1mm以上
5cm以下、中でも1.5mm以上数cm以下程度であ
ることから、フィルム31に対する単位面積あたりの原
料粉体の重量は小さい。また、フィルム31の裏面は、
原料粉体が横滑りせずに、ローラ等のフィルム折り返し
部32との追随が問題なくできることが必要である。フ
ィルム31のテンションは、あまりかけすぎると原料粉
体の落下状態に悪影響を与える場合もあることから、原
料粉体の性状に合わせて選択することが望まれる。
生じにくいことが好ましい。但し、製造されるセパレー
タ70は薄い構造であり、枠体(第1枠体22および第
2枠体23)に仕込まれる原料粉体は、厚み1mm以上
5cm以下、中でも1.5mm以上数cm以下程度であ
ることから、フィルム31に対する単位面積あたりの原
料粉体の重量は小さい。また、フィルム31の裏面は、
原料粉体が横滑りせずに、ローラ等のフィルム折り返し
部32との追随が問題なくできることが必要である。フ
ィルム31のテンションは、あまりかけすぎると原料粉
体の落下状態に悪影響を与える場合もあることから、原
料粉体の性状に合わせて選択することが望まれる。
【0026】また、フィルム31の材質としては、特に
制限はないが、ローラ等によって形成されるフィルム折
り返し部32の径を小さくして、枠体(第1枠体22お
よび第2枠体23)と下金型10との距離を短くできる
程度に柔軟なものが好ましい。例えば、PET,ポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、テ
フロンなどの樹脂フィルムや、ステンレス、銅、アルミ
などの金属フィルム、合成紙(天然紙と樹脂紙との複合
体、積層体を含む)などを用いることができる。燃料電
池セパレータ用には、原料粉体が帯電しないことが望ま
しい場合があるので、表面に帯電防止剤あるいはフィル
ムをコーティングする等、所定の静電防止処理を施すこ
とも有効である。例えば、樹脂フィルムでは、カーボン
ブラックなどを練り込んだ帯電防止フィルムを使用する
ことができる。
制限はないが、ローラ等によって形成されるフィルム折
り返し部32の径を小さくして、枠体(第1枠体22お
よび第2枠体23)と下金型10との距離を短くできる
程度に柔軟なものが好ましい。例えば、PET,ポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、テ
フロンなどの樹脂フィルムや、ステンレス、銅、アルミ
などの金属フィルム、合成紙(天然紙と樹脂紙との複合
体、積層体を含む)などを用いることができる。燃料電
池セパレータ用には、原料粉体が帯電しないことが望ま
しい場合があるので、表面に帯電防止剤あるいはフィル
ムをコーティングする等、所定の静電防止処理を施すこ
とも有効である。例えば、樹脂フィルムでは、カーボン
ブラックなどを練り込んだ帯電防止フィルムを使用する
ことができる。
【0027】更に、フィルム31の厚さとしては、通
常、数μm以上、数百μm以下が適用でき、好ましく
は、数十μm以上、百μm以下である。但し、用いられ
る材質によって最適な厚さは異なってくる。
常、数μm以上、数百μm以下が適用でき、好ましく
は、数十μm以上、百μm以下である。但し、用いられ
る材質によって最適な厚さは異なってくる。
【0028】次に、前述したフィルム折り返し部32に
ついて説明する。例えば粉体が真下に落下するのが最適
だとすると、ローラのような曲面であると、落下以外の
横方向成分(例えば、曲率方向成分)の力が原料粉体に対
して働きやすくなる。そのために、フィルム折り返し部
32のローラはできるだけ細いものが好ましいが、枠の
幅(両側のスライド枠34の間隔)が広いと強度が弱くな
ることから、通常は、直径数mmから数cm程度のもの
が用いられる。ピアノ線なども有効である。
ついて説明する。例えば粉体が真下に落下するのが最適
だとすると、ローラのような曲面であると、落下以外の
横方向成分(例えば、曲率方向成分)の力が原料粉体に対
して働きやすくなる。そのために、フィルム折り返し部
32のローラはできるだけ細いものが好ましいが、枠の
幅(両側のスライド枠34の間隔)が広いと強度が弱くな
ることから、通常は、直径数mmから数cm程度のもの
が用いられる。ピアノ線なども有効である。
【0029】図6(a)〜(c)は、フィルム折り返し部3
2を説明するための図である。ここでは、1つのローラ
ではなく、複数(2つ)のローラ37によってフィルム折
り返し部32を形成している。前述のように、折り返し
部分に曲面がある(Rがある)と、折り返し部分における
スムーズな粉体の落下が阻害され易くなる。また、落下
する粉体への干渉を抑える意味で、図6(a)に示すよう
な折り返しの角度θが90度に近いものではなく、折り
返しの角度θを90度以下、好ましくは、85度以下に
することが望ましい。その下限値としては、図6(b)に
示すような折り返しの角度θが30度以上とすることが
できる。尚、このフィルム折り返し部32は、1つのロ
ーラや図6(a),(b)に示す複数のローラ37を用いる
代わりに、図6(c)に示すような形状を有する板状部材
38によって構成することができる。このとき、フィル
ム31が反転する折り返し部(板状部材38の先端部)
は、R=0.5〜1.0mm程度とすることが好ましい。
2を説明するための図である。ここでは、1つのローラ
ではなく、複数(2つ)のローラ37によってフィルム折
り返し部32を形成している。前述のように、折り返し
部分に曲面がある(Rがある)と、折り返し部分における
スムーズな粉体の落下が阻害され易くなる。また、落下
する粉体への干渉を抑える意味で、図6(a)に示すよう
な折り返しの角度θが90度に近いものではなく、折り
返しの角度θを90度以下、好ましくは、85度以下に
することが望ましい。その下限値としては、図6(b)に
示すような折り返しの角度θが30度以上とすることが
できる。尚、このフィルム折り返し部32は、1つのロ
ーラや図6(a),(b)に示す複数のローラ37を用いる
代わりに、図6(c)に示すような形状を有する板状部材
38によって構成することができる。このとき、フィル
ム31が反転する折り返し部(板状部材38の先端部)
は、R=0.5〜1.0mm程度とすることが好ましい。
【0030】図7は、スライド部30に、流動規制機構
を備えた構成を示した図である。ここでは、ローラ37
によって形成されるフィルム折り返し部32の近傍に、
整流板39を設けた点に特徴がある。ここで設けられる
整流板39は、原料粉体に横方向の力がかかり難いよう
に、落下する原料粉体の横方向の流動を抑制する邪魔板
として機能している。この整流板39は、フィルム折り
返し部32の粉体の落下するところに設置すると効果的
であり、スライド枠34に固定すると容易である。
を備えた構成を示した図である。ここでは、ローラ37
によって形成されるフィルム折り返し部32の近傍に、
整流板39を設けた点に特徴がある。ここで設けられる
整流板39は、原料粉体に横方向の力がかかり難いよう
に、落下する原料粉体の横方向の流動を抑制する邪魔板
として機能している。この整流板39は、フィルム折り
返し部32の粉体の落下するところに設置すると効果的
であり、スライド枠34に固定すると容易である。
【0031】次に、本実施の形態が適用される粉体投入
装置の使用方法、即ち、本実施の形態によるセパレータ
70の製造方法について説明する。まず、製造に用いら
れる原料粉体であるが、燃料電池セパレータの製造であ
れば、加熱、加圧成型させるため、高温で溶けて炭素質
粉末を結着できるものとして、炭素質粉末と結着材とを
混合したものが用いられる。炭素質粉末としては、通
常、黒鉛粉末が用いられる。この黒鉛粉末としては特に
制限はなく、鱗片状、粒状、塊状、土状等の天然黒鉛、
石油コークスやピッチコークス等を主原料に、混捏、成
形、焼成、黒鉛化により製造された塊状等の人造黒鉛等
を必要に応じて粉砕したもの、その他、膨張黒鉛などを
用いることができる。
装置の使用方法、即ち、本実施の形態によるセパレータ
70の製造方法について説明する。まず、製造に用いら
れる原料粉体であるが、燃料電池セパレータの製造であ
れば、加熱、加圧成型させるため、高温で溶けて炭素質
粉末を結着できるものとして、炭素質粉末と結着材とを
混合したものが用いられる。炭素質粉末としては、通
常、黒鉛粉末が用いられる。この黒鉛粉末としては特に
制限はなく、鱗片状、粒状、塊状、土状等の天然黒鉛、
石油コークスやピッチコークス等を主原料に、混捏、成
形、焼成、黒鉛化により製造された塊状等の人造黒鉛等
を必要に応じて粉砕したもの、その他、膨張黒鉛などを
用いることができる。
【0032】結着材としては、フェノール樹脂、ポリオ
レフィン樹脂、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムなどのゴム類
が好ましく、中でも、加熱、加圧成形条件下で分解ガス
の発生などにより成形物中に欠陥を生じないもの、例え
ば、加熱減量(窒素ガス雰囲気下で5℃/minの昇温
速度で室温から150℃まで加熱したときの50〜15
0℃の間での重量減量)が2重量%以下となるものを選
択するのが好ましい。
レフィン樹脂、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムなどのゴム類
が好ましく、中でも、加熱、加圧成形条件下で分解ガス
の発生などにより成形物中に欠陥を生じないもの、例え
ば、加熱減量(窒素ガス雰囲気下で5℃/minの昇温
速度で室温から150℃まで加熱したときの50〜15
0℃の間での重量減量)が2重量%以下となるものを選
択するのが好ましい。
【0033】炭素質粉末と結着材の混合は、これらに更
に必要に応じて硬化剤、架橋剤等を加えて、タンブラー
ブレンダー、リボンブレンダーなどの混合機により均一
に混合するか、一軸または二軸押し出し機等の混練機に
より、混合、混練することにより行われる。この混合時
に、通常、300℃以下で加熱したり、炭素質粉末を予
め有機溶剤や水性媒体で湿潤させておき、炭素質粉末と
結着材とをより一層、均一に混合することができる。結
着材の使用量は、炭素質粉末100重量部に対して1〜
60重量部とするのが好ましく、1〜30重量部とする
のが更に好ましい。特に、結着材として熱硬化性樹脂、
ゴム、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、炭素質
粉末100重量部に対して1〜20重量部とするのが好
ましい。結着材の使用量が上記範囲未満では、得られる
セパレータの機械的強度等が劣る傾向となり、この範囲
を超えるとセパレータの導電性等の性能が損なわれる。
に必要に応じて硬化剤、架橋剤等を加えて、タンブラー
ブレンダー、リボンブレンダーなどの混合機により均一
に混合するか、一軸または二軸押し出し機等の混練機に
より、混合、混練することにより行われる。この混合時
に、通常、300℃以下で加熱したり、炭素質粉末を予
め有機溶剤や水性媒体で湿潤させておき、炭素質粉末と
結着材とをより一層、均一に混合することができる。結
着材の使用量は、炭素質粉末100重量部に対して1〜
60重量部とするのが好ましく、1〜30重量部とする
のが更に好ましい。特に、結着材として熱硬化性樹脂、
ゴム、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、炭素質
粉末100重量部に対して1〜20重量部とするのが好
ましい。結着材の使用量が上記範囲未満では、得られる
セパレータの機械的強度等が劣る傾向となり、この範囲
を超えるとセパレータの導電性等の性能が損なわれる。
【0034】本実施の形態における粉体投入装置を使用
するに際し、粉体であれば特に制限はないが、流動性の
低いもの、例えば造粒物の投入に向いている。流動性が
高すぎると、本来、落ちては困る粉体がスライド部30
の開口部に向かって崩れやすくなるので、ある程度の粘
性がある方がこの粉体投入装置には好ましい。粒径とし
ては、通常10μm〜5mmの範囲であり、好ましくは
100μm〜3mmである。また、嵩密度としては、通
常0.2〜0.8(g/cc)の範囲であり、好ましくは0.
3〜0.6(g/cc)である。更に、安息角としては、通
常20〜60°の範囲であり、好ましくは30〜50°
である。
するに際し、粉体であれば特に制限はないが、流動性の
低いもの、例えば造粒物の投入に向いている。流動性が
高すぎると、本来、落ちては困る粉体がスライド部30
の開口部に向かって崩れやすくなるので、ある程度の粘
性がある方がこの粉体投入装置には好ましい。粒径とし
ては、通常10μm〜5mmの範囲であり、好ましくは
100μm〜3mmである。また、嵩密度としては、通
常0.2〜0.8(g/cc)の範囲であり、好ましくは0.
3〜0.6(g/cc)である。更に、安息角としては、通
常20〜60°の範囲であり、好ましくは30〜50°
である。
【0035】このような原料粉体に対し、まず、粉体投
入の作業が行われる。このとき、まず、図3に示す第1
枠体22を備えた粉体投入装置20を下金型10の上に
セットする。このとき、図示しない位置決め部(係合部)
に基づいてセットされる。また、スライド部30は閉じ
た状態に置く。これによって、第1枠体22とスライド
部30に設けられたフィルム31とによって原料粉体を
収容可能な状態となる。そして、粉体投入装置20の第
1枠体22に原料粉体を投入した後、すり切りによって
高さを均一化する。次に、原料粉体が充填された第1枠
体22の上に、第2枠体23を載せる。この第2の枠体
23による水平方向の流動拘束と、第1枠体22に収容
された原料粉体による下方規制とによって、原料粉体を
収容可能な状態となる。そして、この第2枠体23に原
料粉体を投入した後、すり切りによって高さを均一化さ
せる。これらの作業によって、原料粉体を枠体(第1枠
体22および第2枠体23)に収容(充填)することがで
きる。前述したように、2つの枠体(第1枠体22およ
び第2枠体23)に原料粉体を収容することによって、
例えば、強度を強化したい周辺部に対して、原料粉体の
密度を増すことが可能となる。
入の作業が行われる。このとき、まず、図3に示す第1
枠体22を備えた粉体投入装置20を下金型10の上に
セットする。このとき、図示しない位置決め部(係合部)
に基づいてセットされる。また、スライド部30は閉じ
た状態に置く。これによって、第1枠体22とスライド
部30に設けられたフィルム31とによって原料粉体を
収容可能な状態となる。そして、粉体投入装置20の第
1枠体22に原料粉体を投入した後、すり切りによって
高さを均一化する。次に、原料粉体が充填された第1枠
体22の上に、第2枠体23を載せる。この第2の枠体
23による水平方向の流動拘束と、第1枠体22に収容
された原料粉体による下方規制とによって、原料粉体を
収容可能な状態となる。そして、この第2枠体23に原
料粉体を投入した後、すり切りによって高さを均一化さ
せる。これらの作業によって、原料粉体を枠体(第1枠
体22および第2枠体23)に収容(充填)することがで
きる。前述したように、2つの枠体(第1枠体22およ
び第2枠体23)に原料粉体を収容することによって、
例えば、強度を強化したい周辺部に対して、原料粉体の
密度を増すことが可能となる。
【0036】次に、スライド部30をスライド方向にス
ライド(摺動)させ、フィルム31を順次、反転させてシ
ャッターを開け、フィルム31を剥がすようにして原料
粉体を下金型10に落下させる。その後、粉体投入装置
20を下金型10から取り外し、下金型10への原料粉
体の投入が終了する。下金型10へ投入された原料粉体
は、スライド部30の摺動方向への移動の影響が軽減さ
れ、水平方向の力が軽減されていることから、規則正し
く、均一に投入されている。
ライド(摺動)させ、フィルム31を順次、反転させてシ
ャッターを開け、フィルム31を剥がすようにして原料
粉体を下金型10に落下させる。その後、粉体投入装置
20を下金型10から取り外し、下金型10への原料粉
体の投入が終了する。下金型10へ投入された原料粉体
は、スライド部30の摺動方向への移動の影響が軽減さ
れ、水平方向の力が軽減されていることから、規則正し
く、均一に投入されている。
【0037】原料粉体が投入された下金型10に、図示
しない上金型を重ね、加熱炉に導入して加熱する。この
ときの温度は、結着材のガラス転移点(Tg)に対して、
(Tg+20℃)以上、好ましくは(Tg+30℃)以上、
更に好ましくは結着材の融点(Tm)以上、また更に好ま
しくは(Tm+20℃)以上、より好ましくは(Tm+3
0℃)程度である。但し、加熱温度が過度に高いと、被
成形物の流動性が高くなりすぎ、バリ等が発生しやすく
なることから、通常は、結着材の分解点未満、特に、T
m+100℃以下、とりわけ、Tm+50℃以下が好ま
しい。尚、結着材の分解点とは、DSC法等の熱分析に
より、窒素ガス雰囲気下で5℃/minの昇温速度で、
室温から加熱したとき、吸熱または発熱を開始する温度
を指している。
しない上金型を重ね、加熱炉に導入して加熱する。この
ときの温度は、結着材のガラス転移点(Tg)に対して、
(Tg+20℃)以上、好ましくは(Tg+30℃)以上、
更に好ましくは結着材の融点(Tm)以上、また更に好ま
しくは(Tm+20℃)以上、より好ましくは(Tm+3
0℃)程度である。但し、加熱温度が過度に高いと、被
成形物の流動性が高くなりすぎ、バリ等が発生しやすく
なることから、通常は、結着材の分解点未満、特に、T
m+100℃以下、とりわけ、Tm+50℃以下が好ま
しい。尚、結着材の分解点とは、DSC法等の熱分析に
より、窒素ガス雰囲気下で5℃/minの昇温速度で、
室温から加熱したとき、吸熱または発熱を開始する温度
を指している。
【0038】加熱炉で加熱を行った後、降温して成形金
型を取り出し、加圧成形機に導入して加圧成形を行う。
加圧成形機における成形圧力および成形温度は、用いる
炭素質粉末および結着材の種類や配合等に応じて、被成
形物から十分にガスが抜けて炭素質粉末と結着材との融
合が十分に行われ、得られる成形体に割れやそりなどの
変形が生じないように、適宜、設定される。成形圧力
は、通常40〜400MPa、特に65〜300MPa
とするのが好ましく、成形圧力がこの範囲未満である
と、十分に炭素質粉末と結着材とが融合しない。また、
成形圧力がこの範囲を超えると、バリが発生し易い傾向
がある。その後、加圧成形を行った後、脱圧して金型を
取り出し、結着材のTgよりも低い温度に降温した後
に、型抜きを行う。以上のような一連の製造方法によっ
て、セパレータ70を得ることができる。
型を取り出し、加圧成形機に導入して加圧成形を行う。
加圧成形機における成形圧力および成形温度は、用いる
炭素質粉末および結着材の種類や配合等に応じて、被成
形物から十分にガスが抜けて炭素質粉末と結着材との融
合が十分に行われ、得られる成形体に割れやそりなどの
変形が生じないように、適宜、設定される。成形圧力
は、通常40〜400MPa、特に65〜300MPa
とするのが好ましく、成形圧力がこの範囲未満である
と、十分に炭素質粉末と結着材とが融合しない。また、
成形圧力がこの範囲を超えると、バリが発生し易い傾向
がある。その後、加圧成形を行った後、脱圧して金型を
取り出し、結着材のTgよりも低い温度に降温した後
に、型抜きを行う。以上のような一連の製造方法によっ
て、セパレータ70を得ることができる。
【0039】以上、詳述したように、本実施の形態にお
ける粉体投入装置20は、水平方向の流動を拘束するた
めの枠体(第1枠体22および第2枠体23)と、この枠
体の下面に接するように設けられたフィルム31とフィ
ルム折り返し部32とを有するフィルム移動機構である
スライド部30と、枠体を支持する支持体であるベース
21からなる。このスライド部30が枠体(第1枠体2
2)の下面に沿って摺動することで、フィルム31が折
り返され、枠体(第1枠体22)の下面が閉塞状態から開
放状態へと連続的に変化する構造としている。これによ
って、枠体の中に保持された粉体に水平方向への力を与
えることなく、枠体の下面を塞いでいるフィルム31の
開閉が行われ、下金型10へ粉体が均一に投入すること
が可能となる。
ける粉体投入装置20は、水平方向の流動を拘束するた
めの枠体(第1枠体22および第2枠体23)と、この枠
体の下面に接するように設けられたフィルム31とフィ
ルム折り返し部32とを有するフィルム移動機構である
スライド部30と、枠体を支持する支持体であるベース
21からなる。このスライド部30が枠体(第1枠体2
2)の下面に沿って摺動することで、フィルム31が折
り返され、枠体(第1枠体22)の下面が閉塞状態から開
放状態へと連続的に変化する構造としている。これによ
って、枠体の中に保持された粉体に水平方向への力を与
えることなく、枠体の下面を塞いでいるフィルム31の
開閉が行われ、下金型10へ粉体が均一に投入すること
が可能となる。
【0040】また、開口部を有するセパレータ形状の場
合には、この粉体投入装置20の枠体内にマスク部24
を設けることで対応でき、更に異なるマスク形状を有す
る枠体(第1枠体22と第2枠体23)を積層して使用す
ることにより、下金型10内に投入する粉体の高さに所
望の分布を持たせることも可能である。これによって、
各々の部位に求められている機械特性、電気特性等に合
わせて、好ましい密度にて粉体を投入することができ
る。
合には、この粉体投入装置20の枠体内にマスク部24
を設けることで対応でき、更に異なるマスク形状を有す
る枠体(第1枠体22と第2枠体23)を積層して使用す
ることにより、下金型10内に投入する粉体の高さに所
望の分布を持たせることも可能である。これによって、
各々の部位に求められている機械特性、電気特性等に合
わせて、好ましい密度にて粉体を投入することができ
る。
【0041】
【発明の効果】このように、本発明によれば、例えば金
型に粉体を投入するに際し、この粉体を均一に投入する
ことができる。
型に粉体を投入するに際し、この粉体を均一に投入する
ことができる。
【図1】 本実施の形態が適用されるセパレータ製造装
置を示した図である。
置を示した図である。
【図2】 (a),(b)は、セパレータ製造装置によって
成型されるセパレータの一例を示した図である。
成型されるセパレータの一例を示した図である。
【図3】 図1に示したセパレータ製造装置を更に詳述
するための図である。
するための図である。
【図4】 本実施の形態におけるスライド部の一例を示
した外観構成図である。
した外観構成図である。
【図5】 フィルムの折り返し機構の一例を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図6】 (a)〜(c)は、フィルム折り返し部を説明す
るための図である。
るための図である。
【図7】 スライド部に流動規制機構を備えた構成を示
した図である。
した図である。
10…下金型、20…粉体投入装置、21…ベース、2
2…第1枠体、23…第2枠体、24…マスク部、30
…スライド部、31…フィルム、32…フィルム折り返
し部、33…スライドプレート、34…スライド枠、3
7…ローラ、38…板状部材、39…整流板、41…第
1固定部、42…第2固定部、43…固定機構、70…
セパレータ
2…第1枠体、23…第2枠体、24…マスク部、30
…スライド部、31…フィルム、32…フィルム折り返
し部、33…スライドプレート、34…スライド枠、3
7…ローラ、38…板状部材、39…整流板、41…第
1固定部、42…第2固定部、43…固定機構、70…
セパレータ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B29L 31:00 B29L 31:00
Fターム(参考) 4F201 AA03 AA09 AA37 AA45 AA46
AB18 AC04 AH33 BA06 BC01
BC02 BC12 BC15 BC37 BD02
BQ09 BQ15 BQ35 BQ40
4F202 AA03 AA09 AA37 AA45 AA46
AB18 AC04 AH81 CA09 CB01
CK42 CK52 CK90
4F204 AA03 AA09 AA37 AA45 AA46
AB18 AC04 AH81 FA01 FB01
FF01 FF23 FN11 FN15 FQ15
Claims (8)
- 【請求項1】 投入すべき粉体を収容する粉体収容手段
と、 前記粉体収容手段の底部を構成する部位を順次折り返し
て粉体を落下させる粉体落下手段とを備えたことを特徴
とする粉体投入装置。 - 【請求項2】 前記粉体落下手段は、前記粉体収容手段
の底面一方向に対してスライドするスライド部を備え、
当該スライド部のスライド動作に基づいて前記部位を折
り返すことを特徴とする請求項1記載の粉体投入装置。 - 【請求項3】 収容される粉体における水平方向の流動
を拘束する枠体と、 前記枠体の下面に近接または接する位置に設けられ、当
該枠体と共に粉体を収容可能な容器を構成し、粉体との
接触を解放することにより収容されている粉体を排出可
能なフィルムとを備え、 前記フィルムは、粉体に接触している面を当該フィルム
の面内方向に実質的に移動させることなく、粉体との接
触を解放可能に形成されていることを特徴とする粉体投
入装置。 - 【請求項4】 前記フィルムは、粉体から順次、剥がれ
ることで、粉体の接触が解放されることを特徴とする請
求項3記載の粉体投入装置。 - 【請求項5】 燃料電池セパレータの下面パターンが形
成される下金型と、 前記下金型に対して原料粉体を投入する粉体投入装置
と、 前記燃料電池セパレータの上面パターンが形成されると
共に、前記下金型に対して原料粉体が投入された後、当
該下金型に重ねられる上金型とを備え、 前記粉体投入装置は、原料粉体を載せるフィルムを有
し、当該フィルムを折り返して前記下金型に原料粉末を
投入することを特徴とする燃料電池セパレータ製造装
置。 - 【請求項6】 前記粉体投入装置は、収容される原料粉
体における水平方向の流動を拘束するための枠体を高さ
方向に複数段配置することを特徴とする請求項5記載の
燃料電池セパレータ製造装置。 - 【請求項7】 粉体投入装置を介して金型の下金型内に
粉末状の原料を投入し、上金型との間で加熱・加圧して
成形する燃料電池セパレータの製造方法であって、 前記粉体投入装置によって形成される粉体収容容器に原
料を収容する工程と、 前記粉体収容容器の底部を形成する部材を順次離隔また
は剥がすことにより、収容されている原料を前記下金型
に投入する工程とを含むことを特徴とする燃料電池セパ
レータの製造方法。 - 【請求項8】 金型の下金型内に粉末状の原料を投入し
て上金型との間で加熱・加圧して成形する燃料電池セパ
レータの製造方法であって、 下面を形成する部材と共に第1のマスクパターンを有す
る第1の枠体を用いて粉末状の原料を収容し、 粉末状の原料が収容された前記第1の枠体の上に、前記
第1のマスクパターンとはマスク領域の異なる第2のマ
スクパターンを有する第2の枠体を重ね、 前記第2の枠体を用いて粉末状の原料を収容し、 前記下面を形成する部材を取り除くことによって、前記
第1の枠体を用いて収容される粉末状の原料および前記
第2の枠体を用いて収容される粉末状の原料を前記下金
型に投入することを特徴とする燃料電池セパレータの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238955A JP2003048212A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉体投入装置、燃料電池セパレータ製造装置、および燃料電池セパレータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238955A JP2003048212A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉体投入装置、燃料電池セパレータ製造装置、および燃料電池セパレータの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003048212A true JP2003048212A (ja) | 2003-02-18 |
Family
ID=19069789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001238955A Pending JP2003048212A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉体投入装置、燃料電池セパレータ製造装置、および燃料電池セパレータの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003048212A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114378998A (zh) * | 2020-10-21 | 2022-04-22 | 力成科技股份有限公司 | 半导体压模制程的洒粉装置及其洒粉方法 |
-
2001
- 2001-08-07 JP JP2001238955A patent/JP2003048212A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114378998A (zh) * | 2020-10-21 | 2022-04-22 | 力成科技股份有限公司 | 半导体压模制程的洒粉装置及其洒粉方法 |
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