JP2003047888A - 遠心分離装置及び遠心分離方法 - Google Patents

遠心分離装置及び遠心分離方法

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JP2003047888A
JP2003047888A JP2001236340A JP2001236340A JP2003047888A JP 2003047888 A JP2003047888 A JP 2003047888A JP 2001236340 A JP2001236340 A JP 2001236340A JP 2001236340 A JP2001236340 A JP 2001236340A JP 2003047888 A JP2003047888 A JP 2003047888A
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treated
bag
solid content
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Etsuo Ishii
悦男 石井
Tetsuji Kiyama
哲二 来山
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PUEQU CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排塗料や排インク等の粘性の高い固形分含有
液を遠心分離で除去すると分離タンクの内壁に固形分が
粘着して洗浄等に手間が掛かり、衛生面及び効率面から
の改良が望まれていた。 【解決手段】高速回転する分離タンク6内に、固形分15
を含有する被処理水を供給して遠心分離する際に、可撓
性の袋状体10を前記分離タンク内に収容し、該袋状体内
に前記固形分を含有する被処理水を供給する。実質的に
全て固形分が袋状体内面に捕捉され、分離タンクに付着
することがない。従って洗浄あるいは剥離といった膨大
な手間が掛かる操作が不要になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心分離により分
離される固形分が実質的に分離タンクの内壁に付着する
ことのない遠心分離装置及び遠心分離方法、より詳細に
は遠心分離後の固形分を容易に分離タンク外に取り出せ
るようにした遠心分離装置及び遠心分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遠心分離は、固体と液体、又は比重の異
なる複数の固体の分離方法として広く利用されている。
従来の遠心分離装置は、非常に多くのタイプの装置が開
発され利用されているが、比較的構造の簡単な遠心分離
装置として、回転する分離タンクの上部の開口部から固
形分を含有する被処理水を導入し、比重の大きい固形分
を遠心力で分離タンクの内壁に押し付け、一方被処理水
中の液体は比重が小さいため分離タンクの内壁に沿って
移動し、前記開口部から取り出して固形分と液体を分離
するタイプの装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この装置では、分離タ
ンク内に付着した固形分をどのようにして分離タンク外
に取り出すかが重要な課題である。例えば特開平8−11
2556号公報には、分離タンクに付着した固形分を被処理
水の導入口に導いて分離タンクから除去する方法が提案
されている。この方式では装置自体が複雑化するだけで
なく、遠心分離される多くの固形分は粘性が高く分離タ
ンクの内壁に強固に付着して簡単には剥離できないもの
が多く、前記方式では固形分除去が困難であるという欠
点があった。又この他に、スラリー(原液)の投入部周
りに備えた筒状のバスケットを回転させることにより、
このバスケットの内周部に備えられた濾布を介して濾液
を濾布の外側に排出すると共に、濾布の内側に固形分を
ドーナツ形に付着させるようにした装置が知られている
(特開平10−76183号公報)。
【0004】この装置では、濾過終了後に、上記固形分
を、バスケットの内側に装備された掻取板により掻き取
って落下させ、遠心濾過機の底部に形成された排出部に
接続された固形分受槽に排出するようになっている。又
その改良として液体排出管と固体排出管を設けて分離を
良好に行うことも開示されているが、いずれにしても構
造が複雑になり、有効な遠心分離装置には成り得ない。
従って本発明は、より簡単な構造で、固形分を含有する
被処理水から固形分を確実に除去できる遠心分離装置及
び遠心分離方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高速回転する
分離タンク内に、固形分を含有する被処理水を供給し、
該固形分を分離タンク内に蓄積し、固形分が除去された
前記被処理水を分離タンク外に排出して前記固形分を前
記被処理水から遠心分離する装置において、可撓性の袋
状体を前記分離タンク内に収容し、該袋状体内に前記固
形分を含有する被処理水を供給する遠心分離装置であ
り、該装置において、可撓性の袋状体は、被処理水導入
管が挿入される分離タンクの開口部の周縁部に止着して
も良い。又本発明方法は、分離タンクの開口部に可撓性
の袋状体の周縁部を止着して該袋状体を分離タンク内に
収容し、該分離タンクを高速回転させながら、前記開口
部に挿入された被処理水導入管から固形分を含有する被
処理水を供給し、該被処理水内の前記固形分を前記分離
タンク内の前記袋状体内に蓄積しかつ前記固形分が除去
された被処理水を前記開口部から分離タンク外に取り出
して前記固形分から分離し、分離タンクの回転を停止し
た後、前記固形分を袋状体とともに前記開口部から取り
出す遠心分離方法である。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明で
は、被処理水から分離した固形分を分離タンクの内壁に
直接付着させるのではなく、分離タンク内に可撓性の袋
状体を設置してこの袋状体に固形分を含有する被処理水
を供給する。この袋状体は液不透過性であることが望ま
しいが、液透過性であっても良い。この袋状体の可撓性
が高いと該袋状体は被処理水の供給圧により分離タンク
の内壁に押し付けられて分離タンク内壁と同一形状に変
形する。袋状体の可撓性が低いと分離タンク内で内壁に
接触しない程度に変形する。
【0007】この状態で分離タンクを高速回転させると
供給された被処理水中の固形分が袋状体の内面に押し付
けられる。袋状体が液不透過性であると、固形分が除去
された被処理水は袋状体内面と接触しながら開口部に達
し分離タンク外に取り出される。又袋状体が液透過性で
あると、被処理水は袋状体を透過して分離タンク内壁と
袋状体外面間に達し、遠心力により分離タンク内壁に接
触しながら開口部に達し分離タンク外に取り出される。
この開口部は分離タンクの上部に形成し、この開口部に
被処理水導入管を通して被処理水の供給を行うことが望
ましいが、分離タンクの側部や底部に設置しても良く、
更に被処理水供給を開口部以外から行っても良い。
【0008】前述のように被処理水から分離された固形
分が付着している袋状体は、分離タンクから取り出し、
通常はそのまま廃棄されるが、洗浄して再使用しても良
い。この袋状体は、遠心分離用として別に製造しても良
いが、固形分が砂利やガラス等の硬質で鋭利な部分を含
む物質でなければ、市販の風船やコンドーム等の軟質樹
脂を使用することが好ましい。但し、可撓性を有する限
り、紙や硬質樹脂の使用を妨げるものではない。又本発
明でいう可撓性とは、通常の遠心分離操作で破壊しない
強度を有し、遠心分離された固形分が収容された状態で
も外部に取り出せる程度に撓むことを意味する。このよ
うに袋状体は分離された固形分と共に分離タンク外に取
り出されるため、固形分が粘性の高い物質であっても固
形分が分離タンク内壁に付着して剥離が困難になること
がなく、取扱いが困難な固形分も容易に遠心分離でき
る。なお前述の通り、袋状体は液透過性、つまり液が透
過できる程度の微細孔を有していても良いが、微細孔と
いえども若干の固形分が透過して分離タンク内壁に付着
する可能性があるため、袋状体は液不透過性であること
が望ましい。
【0009】本発明は単に固液分離を行うだけでなく、
比重の異なる複数の固形分の分離を同時に行っても良
い。この分離は、例えば分離タンク内に同心状の隔壁を
設けて比重の重い固形分ほど外側に達するようにして行
うことができる。本発明は、従来の固液分離のための遠
心分離の対象に制限なく適用できるが、特に被処理水が
高粘性又は高汚染度である、例えば排塗料や排インクの
清澄化、家畜の糞尿の処理、湿式粉砕(液中の粉砕)の
粉砕物の分離回収、農工用水の着色廃液の清澄化などに
有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る遠心分離装置の
一実施例を添付図面に基づいて説明するが、該実施例は
本発明を限定するものではない。図1は、運転開始前の
本実施例の遠心分離装置の縦断面図、図2は、運転時の
本実施例の遠心分離装置の縦断面図、図3は、運転停止
後の本実施例の遠心分離装置の縦断面図である。
【0011】遠心分離装置本体1は、水平方向の隔壁2
により下室3と上室4に区画され、下室3にはモーター
5が設置されている。このモーター 5の回転軸は、前
記隔壁2を貫通して上室4内に達し、該上室4内に前記
された上面が開放された円筒状の分離タンク6の底面に
連結されている。この分離タンク6の上面開放部には、
中央に開口部7を有する蓋体8が載置固定され、この蓋
体8の周縁部は、装置本体1の内壁に固定されたL字状
の支持部材9上に摺動自在に接触している。前記開口部
7には、風船等の可撓性を有する液不透過性の袋状体10
がその開口周縁部を係合することにより装着され、該袋
状体10中には、前記開口部7を通った被処理水導入管11
の先端が到達している。該被処理水導入管11の側面に
は、横向き放射状に分離翼12が設置され、前記被処理水
導入管11の下部に水平に設置された遠心デスク13の外周
部に接続されて、攪拌部材を構成している。なお装置本
体1の外面の前記蓋体8のやや下方に相当する箇所には
被処理水取出口14が形成されている。
【0012】この被処理水導入管11から、排塗料等の汚
濁固形分15を含有する被処理水を供給すると、その重量
で袋状体10は変形して図1に示すように、分離タンク6
の底面上に接触する。この状態でモーター5に通電して
分離タンク6を回転させ更に被処理水の供給を続ける
と、袋状体の可撓性が高い場合は袋状体10が分離タンク
6内壁に密着し、かつ固形分に加えられる遠心力により
固形分15は袋状体10内面に押付けられて付着し、被処理
水は袋状体10内面に接触しながら開口部7に達し、分離
タンク6から除去され、かつ前記被処理水取出口14から
装置本体1外に取り出される(図2参照)。所定量の被
処理水の遠心分離処理が終了すると、被処理水が分離タ
ンク外の容器16に回収される。次いで袋状体10に付着し
た固形分15を、該袋状体10の前記開口部7との係合を外
して該袋状体10と共に分離タンク6に取り出すことによ
り、分離タンク6の内壁に付着して該内壁を汚すことな
く、固形分を分離タンク6から取り出すことができる
(図3参照)。
【0013】この遠心分離装置では、固形分が粘着性で
あったり、非常に汚濁度の高い物質であっても、実質的
に全ての固形分が袋状体内に捕捉されるため、分離タン
クの内壁に付着することがない。そしてこの袋状体は分
離タンクから容易に取り外せて作業者が固形分に触れる
必要がないため、不衛生な操作がなくなる。このように
本実施例の装置では、従来の粘着性の固形分を扱う遠心
分離装置と異なり、非常に厄介な分離タンク内壁に付着
した粘着固形分の洗浄除去が不要になり、更に前記固形
分を袋状体と共に簡単に分離タンク外に取り出せるた
め、遠心分離作業が大幅に簡略化できる。本実施例で
は、袋状体として液不透過性の材料を使用したが、袋状
体は液透過性でも良く、この場合に袋状体は従来の濾材
とほぼ同様の機能を有し、特に殆ど粘着性のない固形分
の遠心分離用として有用である。
【0014】
【発明の効果】本発明は、高速回転する分離タンク内
に、固形分を含有する被処理水を供給し、該固形分を分
離タンク内に蓄積し、固形分が除去された前記被処理水
を分離タンク外に排出して前記固形分を前記被処理水か
ら遠心分離する装置において、可撓性の袋状体を前記分
離タンク内に収容し、該袋状体内に前記固形分を含有す
る被処理水を供給することを特徴とする遠心分離装置
(請求項1)である。この装置では、実質的に全て固形
分が袋状体内面に捕捉され、分離タンクに付着すること
がない。従って、従来洗浄あるいは剥離といった膨大な
手間が掛かる操作で行っていた分離タンクの後処理が実
質的に不要になり、作業効率が大きく改良される。
【0015】又従来の装置に袋状体を付加するのみで前
記効果が得られ、装置自体が複雑になることもない。又
本発明装置では、被処理水導入管を挿入される分離タン
クの開口部に、可撓性の袋状体の周縁部を止着するよう
にしても良く(請求項2)、この場合には袋状体を分離
タンクの開口部から外すだけで分離した固形分を含む分
離タンク外に取り出すことができ、固形分が有害物質の
場合にも固形分に触れることなく回収でき、衛生的で安
全な遠心分離操作が可能になる。本発明の袋状体は液不
透過性(請求項3)でも液透過性(請求項4)でも良
く、前者は粘着性物質の分離に、後者は殆ど粘着性のな
い物質の分離に適し、後者の場合は、従来の濾布を使用
する遠心分離で濾布を着脱自在にしたことに相当する。
【0016】又本発明方法は、分離タンクの開口部に可
撓性の袋状体の周縁部を止着して該袋状体を分離タンク
内に収容し、該分離タンクを高速回転させながら、前記
開口部に挿入された被処理水導入管から固形分を含有す
る被処理水を供給し、該被処理水内の前記固形分を前記
分離タンク内の前記袋状体内に蓄積しかつ前記固形分が
除去された被処理水を前記開口部から分離タンク外に取
り出して前記固形分から分離し、分離タンクの回転を停
止した後、前記固形分を袋状体とともに前記開口部から
取り出すことを特徴とする遠心分離方法(請求項5)で
ある。本発明方法でも、袋状体を分離タンクの開口部か
ら外すだけで分離した固形分を含む分離タンク外に取り
出すことができ、分離タンク内壁の洗浄等の煩雑な操作
を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転開始前の本実施例の遠心分離装置の縦断面
図。
【図2】運転時の本実施例の遠心分離装置の縦断面図。
【図3】運転停止後の本実施例の遠心分離装置の縦断面
図。
【符号の説明】
1 遠心分離装置本体 5 モーター 6 分離タンク 7 開口部 10 袋状体 11 被処理水導入管 15 固形分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する分離タンク内に、固形分を
    含有する被処理水を供給し、該固形分を分離タンク内に
    蓄積し、固形分が除去された前記被処理水を分離タンク
    外に排出して前記固形分を前記被処理水から遠心分離す
    る装置において、可撓性の袋状体を前記分離タンク内に
    収容し、該袋状体内に前記固形分を含有する被処理水を
    供給することを特徴とする遠心分離装置。
  2. 【請求項2】 高速回転する分離タンク内に、固形分を
    含有する被処理水を供給し、該固形分を分離タンク内に
    蓄積し、固形分が除去された前記被処理水を分離タンク
    外に排出して前記固形分を前記被処理水から遠心分離す
    る装置において、分離タンクの開口部に被処理水導入管
    を挿入し、可撓性の袋状体をその周縁部が前記開口部に
    止着されるように前記分離タンク内に収容し、該袋状体
    内に前記固形分を含有する被処理水を供給することを特
    徴とする遠心分離装置。
  3. 【請求項3】 袋状体が液不透過性である請求項1又は
    2に記載の遠心分離装置。
  4. 【請求項4】 袋状体が液透過性である請求項1又は2
    に記載の遠心分離装置。
  5. 【請求項5】 分離タンクの開口部に可撓性の袋状体の
    周縁部を止着して該袋状体を分離タンク内に収容し、該
    分離タンクを高速回転させながら、前記開口部に挿入さ
    れた被処理水導入管から固形分を含有する被処理水を供
    給し、該被処理水内の前記固形分を前記分離タンク内の
    前記袋状体内に蓄積しかつ前記固形分が除去された被処
    理水を前記開口部から分離タンク外に取り出して前記固
    形分から分離し、分離タンクの回転を停止した後、前記
    固形分を袋状体とともに前記開口部から取り出すことを
    特徴とする遠心分離方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101127911B1 (ko) 2005-01-28 2012-03-21 삼성코닝정밀소재 주식회사 원심 분리 장치
CN104771076A (zh) * 2014-01-09 2015-07-15 佛山市顺德区美的饮水机制造有限公司 用于净饮机的水箱及净饮机
CN108786331A (zh) * 2018-06-20 2018-11-13 许观文 一种多功能环保除尘装置

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