JP2003046422A - 基地局における移動通信方法、移動通信基地局装置および移動局装置 - Google Patents

基地局における移動通信方法、移動通信基地局装置および移動局装置

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JP2003046422A JP2001201792A JP2001201792A JP2003046422A JP 2003046422 A JP2003046422 A JP 2003046422A JP 2001201792 A JP2001201792 A JP 2001201792A JP 2001201792 A JP2001201792 A JP 2001201792A JP 2003046422 A JP2003046422 A JP 2003046422A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動局アンテナが垂直から傾いた状態で使用
されても、移動局での受信品質を低下させない基地局に
おける移動通信方法を提供する。 【解決手段】 移動局アンテナの使用状態に応じて、垂
直偏波アンテナ2V、水平偏波アンテナ2Hの一方を選択
的に用いて送信する。図1(a)においては、垂直偏波
アンテナ2Vを用いて送信波5Vを送信する。図1(b)
においては、水平偏波アンテナ2Hを用いて送信波5H
送信する。移動局アンテナ4の状態は、垂直偏波アンテ
ナ2Vにより受信された垂直偏波成分の平均受信電力に
基づいた評価量、および、水平偏波アンテナ2Hにより
受信された水平偏波成分の平均受信電力に基づいた評価
量を比較することにより推定する。一方、移動局3から
の送信波6は、偏波ダイバーシチ受信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システム
の基地局における移動通信方法、移動通信基地局装置お
よび移動局装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルラー移動通信システムでは、サービ
スエリアを複数のセルまたはマイクロセルに分割し、こ
れらのセルまたはマイクロセルに設置された基地局と移
動局とが無線通信を行う。車載型移動局では線状アンテ
ナが自動車の屋根やトランクなどに対して垂直に固定設
置されているが、最近では、携帯電話端末のように可搬
型の移動局が一般的となっている。その結果、通話中、
あるいは電子メールの送受信時に、線状アンテナの向き
が必ずしも垂直状態とは限られなくなった。また、モバ
イルコンピュータに接続して携帯電話端末を使用する場
合に、携帯電話端末は水平に置かれて使用されやすい。
【0003】図12は、基地局における従来の移動通信
方法の問題点を示す説明図である。図12(a)は移動
局が垂直使用状態、図12(b)は移動局が水平使用状
態にあるときの説明図である。図中、1は基地局、2V
は基地局1の垂直偏波アンテナ、3は移動局、4は移動
局アンテナ、5Vは基地局からの垂直偏波送信波、6は
移動局からの送信波である。図12(a)に示す標準使
用状態において、移動局アンテナ4は垂直偏波アンテナ
として機能するから、送信波6も垂直偏波である。した
がって、基地局1と移動局3とは、垂直偏波の送信波に
よって相互に送受信できる。ところが、移動局アンテナ
4が垂直から傾けた状態で使用される場合に問題があ
る。図12(b)において、移動局アンテナ4は水平状
態にあるから、水平偏波アンテナとして機能し、送信波
6は水平偏波となる。偏波間の相関はないから、原理的
には、移動局アンテナ4は、垂直偏波アンテナ2Vから
の垂直偏波送信波5Vを受信できないし、垂直偏波アン
テナ2Vは、移動局アンテナ4からの水平偏波の送信波
6を受信できなくなる。
【0004】ところが、都市部では建物が多いので、送
信波は、壁面で反射あるいは散乱し、建物の角で回折す
るなど、複雑な伝搬路を経て受信される。そのため、元
の主偏波成分に対し、これに直交する交差偏波成分が生
じる。交差偏波成分の割合は、伝搬路の環境によって左
右されるが、−6dB前後の値である。そのため、図1
2(b)に示すように、送信アンテナと受信アンテナの
偏波面が直交する場合でも、一応の送受信ができる。し
かし、交差偏波成分は、主偏波成分よりかなり小さいの
で、受信電力が低下し、受信品質が低下する。そのた
め、図12(b)の状態では過剰な送信電力を必要とす
る。送信電力が大きいと、セルラー移動通信システムで
は、セル間の干渉が増加するので、1セルのエリアを広
げることができない。また、DS−CDMA(Direct Sequenc
e Code Division Multiple Access)方式などのCDMA方
式では、加えて、セル内の符号間干渉が増加するので、
1セル内に収容可能な移動局3の数(収容チャネル数)
が減少することになる。
【0005】上述した説明では、移動局3を水平に置く
という極端な例を示したが、移動局アンテナ4を0゜か
ら90゜まで傾けた状態においても、傾きに応じて受信
電力が低下することになる。従来、陸上移動通信におけ
るフェージング変動を軽減させるために、独立して複数
の受信信号(ダイバーシチブランチ)を得て、これらを
瞬時変動に応じて切り替えあるいは重み付け合成するダ
イバーシチ受信技術がある。この複数の受信信号を得る
方法の1つとして偏波ダイバーシチ受信が知られてい
る。この偏波ダイバーシチ技術を、上述した移動局アン
テナ4の傾きによる受信電力低下対策に使用することが
できる。
【0006】図13は、偏波ダイバーシチ受信を用いた
移動通信方法の問題点を示す説明図である。図中、図1
2と同様な部分には同じ符号を付している。2Hは基地
局1の水平偏波アンテナであり、垂直偏波アンテナ2V
と組になって偏波ダイバーシチアンテナ装置となる。図
ではアンテナを模式的に示しており、アンテナの構造を
具体的に示すものではない。また、垂直偏波成分受信用
アンテナ、水平偏波成分受信用アンテナとして、分離し
て図示している。偏波ダイバーシチアンテナ装置の具体
例として、クロスダイポールアンテナ、垂直水平両偏波
の給電ポートを有する円形ストリップアンテナなどがあ
る。垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとは、必ずし
も一体である必要はないので、両者が並設されていても
よい。また、出力として、垂直偏波成分、水平偏波成分
が分離して抽出されるものであればよい。
【0007】移動局アンテナ4が垂直状態の時に、垂直
偏波アンテナ2Vの受信電力は高いが、水平偏波アンテ
ナ2Hの受信電力は低い。これに対し、移動局アンテナ
4が水平状態の時には、垂直偏波アンテナ2Vの受信電
力が低くなり、水平偏波アンテナ2Hの受信電力は増大
する。一般的には、移動局アンテナ4の傾きに応じて、
移動局送信波6の垂直偏波成分,水平偏波成分が、それ
ぞれ、垂直偏波アンテナ2Vおよび水平偏波アンテナ2H
で受信される。
【0008】基地局1では、垂直偏波アンテナ2Vおよ
び水平偏波アンテナ2Hの出力をダイバーシチ受信す
る。すなわち、垂直偏波アンテナ2Vの出力、または、
水平偏波アンテナ2Hの出力のうち、受信電力の大きい
方を選択する(選択合成)か、あるいは、受信電力の大
きさに応じた重み付けで受信信号を合成する(等利得合
成あるいは最大比合成など)。その結果、移動局アンテ
ナ4の傾きにそれほど影響されずに、必要な受信電力が
得られる。しかし、基地局1からの送信には、図12と
同様に、依然として垂直偏波アンテナ2Vのみを用いて
送信している。したがって、移動局3側においては、移
動局アンテナ4が水平状態にあるときには、交差偏波成
分のみを受信することになるから、受信電力が低下する
という問題がある。
【0009】この問題に対し、基地局の水平偏波アンテ
ナ2Hからも同時に送信することが考えられる。しか
し、基地局1としての送信電力は2倍になってしまい、
そのうち半分が損失となってしまう。また、移動局3側
において偏波ダイバーシチ受信を行えば、移動局3の筐
体の傾きにあまり影響されることなく、垂直偏波アンテ
ナ2Vからの送信波を受信できる。しかし、移動局3に
偏波ダイバーシチアンテナ装置を設けることは、機器の
構造および機器の取り扱いが難しくなる。
【0010】上述した従来技術は、下り回線(ダウンリ
ンク)において、基地局の一送信点から送信する場合に
ついてのものであった。これに対し、基地局1におい
て、スペースダイバーシチで送信する場合がある。すな
わち、携帯電話等の移動通信はマルチパス環境となるた
め、移動局の走行に伴い受信電力は大きく変動する。受
信電力変動による通信品質の低下を克服し、移動局の通
信品質を改善する方法の一つとして、基地局1側で送信
ダイバーシチを行う。
【0011】基地局1でのスペースダイバーシチ送信
は、例えば、笹岡秀一 編著「移動通信」オーム社(平
成10年5月25日),p.209-211等で知られている。特
に、IMT-2000において、送信と受信とで時分割チャネル
を異ならせるCDMA(Code Division Multiple Access)/
TDD(Time Division Duplex)に関しては、3GPP TS 25.2
24 V3.4.0(2000-09) "3rd Generation Partnership Pro
ject; Technical Specification Group Radio Access N
etwork; Physical Layer Procedures(TDD) (Release 19
99)" p.13-15,19で知られている。また、IMT-2000にお
いて、送信と受信とで周波数チャネルを異ならせるCDMA
(Code Division Multiple Access)/FDD(Frequency Di
vision Duplex)に関して、3GPP TS 25.214 V3.4.0(200
0-09) "3rd Generation Partnership Project; Technic
al Specification Group Radio Access Network; Physi
cal Layer Procedures(FDD) (Release 1999)" p.31-38
で知られている。
【0012】以下、スペースダイバーシチ送信につい
て、図14,図15を参照して簡単に説明しておく。図
14は、CDMA/TDDの下り回線におけるスペースダイバー
シチ送信を説明するブロック構成図である。図中、図1
2と同様な部分には同じ符号を付している。51はCDMA
/TDD用送信機である。52はアンテナウエイト部であっ
て、第1のウエイト部53、第2のウエイト部54を有
する。56はウエイトコントローラである。CDMA/TDD用
送信機51では、任意の移動局3に対する送信時に、直
接拡散された送信信号を、第1のウエイト部53、第2
のウエイト部54において、ウエイト(重み)w1,w2
を乗算し、それぞれ、第1の垂直偏波アンテナ2V1,第
2の垂直偏波アンテナ2V2に出力する。ウエイト(重
み)w1,w2は、一般的に、振幅および位相を有し、複
素数で表される。
【0013】選択ダイバーシチ(STD: Selected Transm
it Diversity)の場合、ウエイトコントローラ56は、
第1の垂直偏波アンテナ2V1,第2の垂直偏波アンテナ
V2で受信された上り回線(アップリンク)の受信信号
の大きい方のアンテナに対するウエイトw1,w2を1と
し、受信信号の小さい方のアンテナに対するウエイトw
1,w2を0とする。一方、送信アダプティブアンテナ
(TxAA: Transmit Adaptive Antennas)として使用する
場合、第1の垂直偏波アンテナ2V1,第2の垂直偏波ア
ンテナ2V2で受信された上り回線の受信信号に基づい
て、下り回線における送信時点での伝搬路特性を推定す
ることにより、移動局3の受信電力が最大となるように
ウエイトを計算する。TDDであるため下り回線と上り回
線とは同じ周波数帯を使用しており、電波伝搬路も同じ
であるので、下り回線における送信時点での伝搬路特性
の推定が可能となっている。
【0014】図15は、CDMA/FDDの下り回線におけるス
ペースダイバーシチ送信を説明するブロック構成図であ
る。図中、図12,図14と同様な部分には同じ符号を
付している。61はCDMA/FDD用送信機、63はウエイト
コントローラである。111は共通パイロットチャネル
(CPICH: Common PIlot Channel)送信部であって、全
ての移動局3に共通の共通パイロットチャネルを用い
て、下り回線の伝搬路特性を推定するためのパイロット
信号を送信する。第1の垂直偏波アンテナ2V1に対して
は、第1の拡散コードを用いたパイロット信号を送信
し、第2の垂直偏波アンテナ2V2に対しては、第2の拡
散コードを用いたパイロット信号を送信する。各移動局
3においては、これら2つの共通パイロット信号を個別
に用いて、第1の垂直偏波アンテナ2V1から移動局アン
テナ4までの伝搬路特性と、第2の垂直偏波アンテナ2
V2から移動局アンテナ4までの伝搬路特性とを推定し、
推定結果に応じてフィードバック信号メッセージ(FSM:
Feedback Signaling Message)を、上り回線の個別物理
制御チャネル(DPCCH: Dedicated Physical Control Ch
annel)スロットのFBI(Feed Back Information)フィ
ールドを用いて送信する。
【0015】基地局1においては、図示を省略した受信
機において、フィードバック信号メッセージFSMを受信
する。ウエイトコントローラ63は、フィードバック信
号メッセージFSMに基づいて、任意の移動局3において
受信電力が最大となるように、ウエイトw1,w2の位相
(クローズドモード1)、または、位相および電力(ク
ローズドモード2)を制御する。CDMA/FDD用送信機61
では、任意の移動局3に対する送信時に、直接拡散され
た送信信号を、第1のウエイト部53、第2のウエイト
部54において、ウエイト(重み)w1,w2を乗算し、
それぞれを、第1の垂直偏波アンテナ2V1,第2の垂直
偏波アンテナ2V2に出力する。
【0016】上述したスペースダイバーシチ送信の場合
も、移動局アンテナが垂直から傾いた状態で使用される
と、やはり、移動局での受信品質が低下するという問題
がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、移動局アンテナ
が垂直から傾いた状態で使用されても、移動局での受信
品質を低下させないようにする、基地局における移動通
信方法、移動通信基地局装置および移動局装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、基地局における移動通信方法にお
いて、任意の移動局からの受信時に、前記任意の移動局
からの受信波の、垂直偏波成分および水平偏波成分の受
信信号に基づいて受信品質を測定して比較し、前記受信
品質が良い方の前記垂直偏波成分または水平偏波成分の
一方に応じた偏波を用いて前記任意の移動局と送受信を
するものである。したがって、移動局アンテナの傾き状
態を推定し、この傾き状態に応じて送信波、受信波の偏
波を決めることにより、移動局および基地局での受信品
質を低下させないようにできる。
【0019】請求項2に記載の発明においては、基地局
における移動通信方法において、任意の移動局からの受
信時に、前記任意の移動局からの受信波の、垂直偏波成
分および水平偏波成分の受信信号に基づいて受信品質を
測定して比較し、前記任意の移動局への送信時に、前記
受信品質が良い方の前記垂直偏波成分または水平偏波成
分の一方に応じた偏波を用いて前記任意の移動局に送信
をし、前記任意の移動局からの受信時に、前記任意の移
動局からの受信波のダイバーシチ受信をするものであ
る。したがって、移動局アンテナの傾き状態を推定し、
この傾き状態に応じて送信波の偏波を決めることによ
り、移動局での受信品質を低下させないようにできる。
また、ダイバーシチ受信により、フェージングの影響を
低減できるので、基地局の受信信号の受信品質を向上さ
せることができる。
【0020】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載の基地局における移動通信方法において、前記
ダイバーシチ受信は、少なくとも偏波ダイバーシチ受信
を含み、該偏波ダイバーシチ受信は、前記任意の移動局
からの受信波の、前記受信品質が良い方の前記垂直偏波
成分または水平偏波成分の一方を選択するものである。
したがって、偏波ダイバーシチ受信により、移動局アン
テナが傾いていたときにも、基地局での受信信号の受信
品質を向上させることができる。
【0021】請求項4に記載の発明においては、移動通
信方法において、サービスエリアを複数のセルまたはマ
イクロセルに分割し、これらのセルまたはマイクロセル
のそれぞれに基地局が設置され、前記基地局と移動局と
が無線通信を行う移動通信方法において、前記基地局
は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の基地局に
おける移動通信方法を実行するものである。したがっ
て、従来の過剰な送信電力を少なくすることができるの
で、セル間干渉が低減され、その結果、セルあるいはマ
イクロセルのエリアを拡大することができる。
【0022】請求項5に記載の発明においては、拡散符
号分割多元接続方法において、基地局と複数の移動局と
が共通のチャネルを拡散符号で分割してスペクトル拡散
通信を行う拡散符号分割多元接続方法において、前記基
地局は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の基地
局における移動通信方法を実行するものである。したが
って、従来の過剰な送信電力を少なくできるので、符号
間干渉が低減され、その結果、収容ユーザ数を増やすこ
とができる。
【0023】請求項6に記載の発明においては、移動通
信基地局装置受信品質測定・比較器、スイッチ、送信
機、および、受信機を有し、前記受信品質測定・比較器
は、任意の移動局からの受信時に、前記任意の移動局か
らの受信波を、垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテ
ナで受信したときの受信信号に基づいて受信品質を測定
して比較するものであり、前記スイッチは、前記任意の
移動局への送信時に、前記受信品質測定・比較器の出力
に応じて、前記受信品質が良い方の前記垂直偏波アンテ
ナまたは前記水平偏波アンテナの一方に前記送信機を切
り替え接続するとともに、前記任意の移動局からの受信
時に、前記受信品質が良い方の前記垂直偏波アンテナま
たは前記水平偏波アンテナの一方に前記受信機を切り替
え接続するものである。したがって、移動局アンテナの
傾き状態を推定し、この傾き状態に応じて送信波の偏波
を決めることにより、移動局での受信品質を低下させな
いようにできる。また、移動局アンテナが傾いていたと
きにも、基地局での受信信号の受信品質を向上させるこ
とができる。
【0024】請求項7に記載の発明においては、移動通
信基地局装置において、受信品質測定・比較器、スイッ
チ、送信機、および、受信機を有し、前記受信品質測定
・比較器は、任意の移動局からの受信時に、前記任意の
移動局からの受信波を、垂直偏波アンテナおよび水平偏
波アンテナで受信したときの受信信号に基づいて受信品
質を測定して比較するものであり、前記スイッチは、前
記任意の移動局への送信時に、前記受信品質測定・比較
器の出力に応じて、前記受信品質が良い方の前記垂直偏
波アンテナまたは前記水平偏波アンテナの一方に前記送
信機を切り替え接続するものであり、前記受信機は、前
記任意の移動局からの受信時に、前記垂直偏波アンテナ
および水平偏波アンテナの出力に基づいてダイバーシチ
受信するものである。したがって、移動局での受信品質
を低下させないようにできる。また、ダイバーシチ受信
により、フェージングの影響を低減できるとともに、移
動局アンテナが傾いていたときにも、基地局での受信信
号の受信品質を向上させることができる。ダイバーシチ
受信は、選択合成に限らず、等利得合成、最大比合成な
どの方法を用いることができる。
【0025】請求項8に記載の発明においては、移動通
信基地局装置において、受信品質測定・比較器、第1な
いし第p(pは2以上の整数)のスイッチ、送信機、お
よび、受信機を有し、前記受信品質測定・比較器は、任
意の移動局からの受信時に、前記任意の移動局からの受
信波を、第1の垂直偏波アンテナおよび第1の水平偏波
アンテナで受信したときの受信信号に基づいて受信品質
を測定して比較するものであり、前記第1のスイッチ
は、前記任意の移動局への送信時に、前記受信品質測定
・比較器の出力に応じて、前記受信品質が良い方の前記
第1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏波アン
テナの一方に前記送信機を切り替え接続するとともに、
前記任意の移動局からの受信時に、前記受信品質測定・
比較器の出力に応じて、前記受信品質が良い方の前記第
1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏波アンテ
ナの一方に前記受信機を切り替え接続するものであり、
前記第2ないし第pのスイッチは、それぞれ、前記任意
の移動局からの受信時に、前記第1の垂直偏波アンテナ
および前記第1の水平偏波アンテナから距離を隔てて設
けられ、かつ、互いに距離を隔てて設けられた第2ない
し第pの垂直偏波アンテナまたは第2ないし第pの水平
偏波アンテナのうち、前記受信品質が良い方の前記第1
の垂直偏波アンテナまたは第1の水平偏波アンテナの一
方に応じたものに、前記受信機を切り替え接続するもの
であり、前記受信機は、前記第1ないし第pのスイッチ
の出力に基づいてダイバーシチ受信をするものである。
したがって、移動局での受信品質を低下させないように
できるとともに、移動局アンテナが傾いていたときに
も、基地局での受信信号の受信品質を向上させることが
できる。加えて、ダイバーシチ受信により、フェージン
グの影響を低減できるので、基地局の受信信号の受信品
質を向上させることができる。受信点の数pが複数あっ
ても、垂直偏波成分および水平偏波成分の受信品質の測
定および比較は、各受信点について共通に行うことがで
きる。
【0026】請求項9に記載の発明においては、移動通
信基地局装置において、受信品質測定・比較器、スイッ
チ、送信機、および、受信機を有し、前記受信品質測定
・比較器は、任意の移動局からの受信時に、前記任意の
移動局からの受信波を、第1の垂直偏波アンテナおよび
第1の水平偏波アンテナで受信したときの受信信号に基
づいて受信品質を測定して比較するものであり、前記ス
イッチは、前記任意の移動局への送信時に、前記受信品
質測定・比較器の出力に応じて、前記受信品質が良い方
の前記第1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏
波アンテナの一方に前記送信機を切り替え接続するもの
であり、前記受信機は、前記任意の移動局からの受信時
に、前記第1の垂直偏波アンテナおよび前記第1の水平
偏波アンテナから距離を隔てて設けられ、かつ、互いに
距離を隔てて設けられた第2ないし第p(pは2以上の
整数)の垂直偏波アンテナおよび第2ないし第pの水平
偏波アンテナと、前記第1の垂直偏波アンテナおよび前
記第1の水平偏波アンテナとの、2p個の出力に基づい
てダイバーシチ受信をするものである。したがって、移
動局での受信品質を低下させないようにできる。ダイバ
ーシチ受信により、フェージングの影響を低減できると
ともに、移動局アンテナが傾いていたときになどでも、
基地局での受信信号の受信品質を向上させることができ
る。
【0027】請求項10に記載の発明においては、基地
局における移動通信方法において、任意の移動局からの
受信時に、前記任意の移動局からの受信波の、垂直偏波
成分および水平偏波成分の受信信号に基づいて受信品質
を測定して比較し、前記任意の移動局への送信時に、前
記受信品質が良い方の前記垂直偏波成分または水平偏波
成分の一方に応じた偏波を用いて、送信点毎にウエイト
付けがなされた送信信号を、前記任意の移動局にスペー
スダイバーシチで送信するものである。したがって、移
動局アンテナの傾き状態を推定し、この傾き状態に応じ
て送信波の偏波を決めることにより、移動局での受信品
質を低下させないようにできるとともに、スペースダイ
バーシチ送信により、フェージングの影響を低減できる
ので、移動局の受信信号の受信品質を向上させることが
できる。ウエイトは、一般に複素数である。ウエイト付
けによって、位相調整のみを行ってもよいし、電力調整
のみを行ってもよいし、両者の調整を行ってもよい。ウ
エイトの1つを1、他を全て0とすれば選択ダイバーシ
チとなる。
【0028】請求項11に記載の発明においては、移動
通信基地局装置において、受信品質測定・比較器、第1
ないし第p(pは2以上の整数)のスイッチ、および、
任意の移動局に対する個別送信手段を有し、前記受信品
質測定・比較器は、前記任意の移動局からの受信時に、
該任意の移動局からの受信波を、第1の垂直偏波アンテ
ナおよび第1の水平偏波アンテナで受信したときの受信
信号に基づいて受信品質を測定して比較するものであ
り、前記第1のスイッチは、前記任意の移動局への送信
時に、前記受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記
受信品質が良い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは
前記第1の水平偏波アンテナの一方に、前記個別送信手
段から出力されるウエイト付けがなされた第1の送信信
号を切り替え接続するとともに、前記第2ないし第pの
スイッチは、それぞれ、前記任意の移動局への送信時
に、前記第1の垂直偏波アンテナおよび前記第1の水平
偏波アンテナから距離を隔てて設けられ、かつ、互いに
距離を隔てて設けられた第2ないし第pの垂直偏波アン
テナまたは第2ないし第pの水平偏波アンテナのうち、
前記受信品質が良い方の前記第1の垂直偏波アンテナま
たは第1の水平偏波アンテナの一方に応じたものに、そ
れぞれ、前記個別送信手段から出力されるウエイト付け
がなされた第2ないし第pの送信信号を切り替え接続す
るものである。したがって、移動局アンテナの傾き状態
を推定し、この傾き状態に応じて送信波の偏波を決める
ことにより、移動局での受信品質を低下させないように
できるとともに、スペースダイバーシチ送信により、フ
ェージングの影響を低減できるので、移動局の受信信号
の受信品質を向上させることができる。送信点の数pが
複数あっても、垂直偏波成分および水平偏波成分の受信
品質の測定および比較は、各送信点について共通に行う
ことができる。
【0029】請求項12に記載の発明においては、請求
項10に記載の基地局における移動通信方法において、
前記スペースダイバーシチで送信する全ての送信点か
ら、垂直偏波信号および水平偏波信号を用い、かつ、前
記送信点と偏波の種類が識別できる伝送形式で、前記移
動局に対し伝搬路特性推定計算をさせるための共通信号
を送信し、前記任意の移動局からの受信時に、前記伝搬
路特性推定計算の結果を受信し、前記任意の移動局への
送信時に、該任意の移動局に対し前記共通信号の前記垂
直偏波信号または水平偏波信号の一方を、前記受信品質
が良い方の前記垂直偏波成分または水平偏波成分に応じ
て選択させるための偏波選択符号を送信するとともに、
前記ウエイト付けを、受信された前記伝搬路特性推定計
算の結果に応じて行うものである。したがって、移動局
アンテナの傾き状態を推定し、この傾き状態に応じて送
信波の偏波を決めることにより、移動局での受信品質を
低下させないようにできるとともに、スペースダイバー
シチ送信により、フェージングの影響を低減できるの
で、移動局の受信信号の受信品質を向上させることがで
きる。下り回線の共通信号を用いて、下り回線の伝搬路
特性推定計算がきるので、送信スペースダイバーシチの
ウエイト付けを正確に行うことができ、フェージングの
影響を低減する効果が大きい。下り回線と上り回線の周
波数が異なっていてもよい。移動局によって使用状態に
ある移動局アンテナの傾きはまちまちであるが、上述し
た共通信号を用いることによって、いずれの移動局に対
しても伝搬路特性の推定計算をさせることができる。
【0030】請求項13に記載の発明においては、請求
項11に記載の移動通信基地局装置において、共通信号
送信手段を有し、該共通信号送信手段は、第1ないし第
pの垂直偏波アンテナおよび第1ないし第pの水平偏波
アンテナの全てから、それぞれ、送信点と偏波の種類が
識別できる伝送形式で、前記移動局に対し伝搬路特性推
定計算をさせるための共通信号を送信するものであり、
前記個別送信手段は、前記任意の移動局への送信時に、
該任意の移動局に対し前記共通信号の前記垂直偏波信号
または水平偏波信号のうち、前記受信品質測定・比較器
の出力に応じて、前記受信品質が良い方の垂直偏波成分
または水平偏波成分の一方に応じたものを選択させるた
めの偏波選択符号を送信するとともに、前記ウエイト付
けを、受信された前記伝搬路特性推定計算の結果に応じ
て行うものである。したがって、請求項12に記載の発
明と同様の作用を奏するとともに、送信点の数pが複数
あっても、垂直偏波成分および水平偏波成分の受信品質
の測定および比較は、各送信点について共通に行うこと
ができる。
【0031】請求項14に記載の発明においては、移動
局装置において、共通信号受信手段、個別受信手段、計
算手段、および、送信手段を有し、前記共通信号受信手
段は、基地局から移動局への共通信号であって、前記基
地局がスペースダイバーシチで送信する全ての送信点か
ら、垂直偏波信号および水平偏波信号を用い、かつ、前
記送信点と偏波の種類が識別できる伝送形式で送信され
た共通信号を受信するものであり、前記個別受信手段
は、前記共通信号の前記垂直偏波信号または前記水平偏
波成分のうち、前記基地局において受信品質が良い方の
偏波成分に応じたものを、前記移動局に選択させるため
の偏波選択符号を前記基地局から受信するものであり、
前記計算手段は、前記共通信号のうち、前記偏波選択符
号に応じた、前記垂直偏波信号および前記水平偏波信号
の一方であって、前記スペースダイバーシチ送信された
前記全ての送信点からの前記共通信号に応じて、前記基
地局でのウエイト付けのための伝搬路特性推定計算をす
るものであり、前記送信手段は、前記伝搬路特性推定計
算の結果を前記基地局に送信するものである。したがっ
て、請求項12に記載の発明と同様の作用を奏する。
【0032】請求項15に記載の発明においては、移動
通信方法において、スペースダイバーシチで送信する全
ての送信点から、垂直偏波信号および水平偏波信号を用
い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識別できる伝送形
式で、移動局に対し、受信品質を測定して比較させ、受
信品質が良い方の前記垂直偏波信号または前記水平偏波
信号を選択させて伝搬路特性推定計算をさせるための、
共通信号を送信し、任意の前記移動局からの受信時に、
該任意の移動局が前記共通信号の前記垂直偏波信号また
は前記水平偏波信号に基づいて前記受信品質を測定して
比較することにより決定した偏波選択符号、および、前
記伝搬路特性推定計算の結果を受信し、前記任意の移動
局への送信時に、前記偏波選択符号に応じた垂直偏波ま
たは水平偏波を用い、前記伝搬路特性推定計算の結果に
応じて送信点毎にウエイト付けがなされた送信信号を、
前記任意の移動局にスペースダイバーシチで送信するも
のである。したがって、移動局アンテナの傾き状態を推
定し、この傾き状態に応じて送信波の偏波を決めること
により、移動局での受信品質を低下させないようにでき
るとともに、スペースダイバーシチ送信により、フェー
ジングの影響を低減できるので、移動局の受信信号の受
信品質を向上させることができる。下り回線の共通信号
を用いて、下り回線の伝搬路特性推定計算がきるので、
送信スペースダイバーシチのウエイト付けを正確に行う
ことができ、フェージングの影響を低減する効果が大き
い。下り回線と上り回線の使用周波数が異なっていても
よい。移動局によって使用状態にある移動局アンテナの
傾きはまちまちであるが、上述した共通信号を用いるこ
とによって、いずれの移動局に対しても伝搬路特性の計
算をさせることができる。また、受信信号の品質に関し
ても、下り回線の共通信号の垂直偏波信号および水平偏
波信号を用いて測定して比較しているので、既知の共通
信号を用いて推定が行え、かつ、下り回線の伝搬路特性
推定計算をしているので、移動局アンテナの傾きの推定
精度が高くなる。
【0033】請求項16に記載の発明においては、移動
通信基地局装置において、共通信号送信手段、第1ない
し第p(pは2以上の整数)のスイッチ、任意の移動局
からの個別受信手段、および、任意の移動局への個別送
信手段を有し、前記共通信号送信手段は、第1ないし第
pの垂直偏波アンテナおよび第1ないし第pの水平偏波
アンテナの全てから、それぞれ、送信点と偏波の種類が
識別できる伝送形式で、前記移動局に対し受信品質が良
い方の垂直偏波信号または水平偏波信号について伝搬路
特性推定計算をさせるための共通信号を送信するもので
あり、前記個別受信手段は、前記任意の移動局からの受
信時に、該任意の移動局が前記共通信号の前記垂直偏波
信号または前記水平偏波信号に基づいて受信品質を測定
して比較することにより決定した偏波選択符号、およ
び、前記伝搬路特性推定計算の結果を受信するものであ
り、前記第1のスイッチは、前記任意の移動局への送信
時に、前記偏波選択符号に応じて、前記受信品質が良い
方の垂直偏波信号または水平偏波信号に対応する前記第
1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏波アンテ
ナの一方に、前記個別送信手段から出力される、前記伝
搬路特性推定計算の結果に応じてウエイト付けがなされ
た第1の送信信号を切り替え接続するとともに、前記第
2ないし第pのスイッチは、前記任意の移動局への送信
時に、それぞれ、前記第1の垂直偏波アンテナおよび前
記第1の水平偏波アンテナから距離を隔てて設けられ、
かつ、互いに距離を隔てて設けられた第2ないし第pの
垂直偏波アンテナまたは第2ないし第pの水平偏波アン
テナのうち、前記偏波選択符号に応じて、前記受信品質
が良い方の垂直偏波信号または水平偏波信号に対応する
ものの一方に、それぞれ、前記個別送信手段から出力さ
れる、前記伝搬路特性推定計算の結果に応じてウエイト
付けがなされた第2ないし第pの送信信号を切り替え接
続するものである。したがって、請求項15に記載の発
明と同様の作用を奏する。
【0034】請求項17に記載の発明においては、移動
局装置において、共通信号受信手段、受信品質測定・比
較器、計算手段、および、送信手段を有し、前記共通信
号受信手段は、基地局から移動局への共通する共通信号
であって、前記基地局がスペースダイバーシチ送信をす
る全ての送信点から、垂直偏波信号および水平偏波信号
を用い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識別できる伝
送形式で送信された共通信号を受信するものであり、前
記受信品質測定・比較器は、前記共通信号のうち、前記
スペースダイバーシチ送信の少なくとも1送信点の前記
垂直偏波信号および前記水平偏波信号の受信品質を測定
して比較結果を出力するものであり、前記計算手段は、
前記共通信号のうち、前記比較結果に応じた垂直偏波信
号および水平偏波信号の一方であって、前記スペースダ
イバーシチ送信された前記全ての送信点の前記共通信号
に応じて、前記基地局でのウエイト付けのための伝搬路
特性推定計算をするものであり、前記送信手段は、前記
伝搬路特性推定計算の結果、および、前記比較結果に応
じて決定された偏波選択符号を前記基地局に送信するも
のである。したがって、請求項15に記載の発明と同様
の作用を奏する。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の移動通信方法の
原理的説明図である。図1(a)は移動局アンテナ4が
垂直使用状態、図1(b)は移動局アンテナ4が水平使
用状態にあるときの説明図である。図中、図12,図1
3と同様な部分には同じ符号を付している。この発明で
は、移動局アンテナの使用状態に応じて、基地局1から
移動局3に送信する時に、垂直偏波アンテナ2V、水平
偏波アンテナ2Hの一方を選択的に用いて送信するもの
である。図1(a)においては、基地局1からの送信時
に、移動局アンテナ4の垂直状態に対応して、垂直偏波
アンテナ2Vを用いて、送信波5Vを移動局3に送信す
る。図1(b)においては、基地局1からの送信時に、
移動局アンテナ4の水平状態に対応して、水平偏波アン
テナ2Hを用いて、送信波5Hを移動局3に送信する。
【0036】移動局アンテナ4が、図1(a),図1
(b)のいずれの状態であるかは、例えば、垂直偏波ア
ンテナ2Vにより受信された受信信号(垂直偏波成分)
の受信品質、例えば、平均受信電力、および、水平偏波
アンテナ2Hにより受信された受信信号(水平偏波成
分)の受信品質を比較することにより推定される。移動
局アンテナ4が0°〜90°の任意の角度で傾いている
場合も同様であって、垂直偏波アンテナ2V,水平偏波
アンテナ2Hの各平均受信電力を比較して、この平均受
信電力が大きい方のアンテナを選択すればよい。なお、
移動局3からの送信波6を基地局1で受信するときに
は、図13を参照して説明した偏波ダイバーシチアンテ
ナ装置切り替えなどの、偏波ダイバーシチ受信をすれば
よい。偏波ダイバーシチアンテナ装置の具体例として
は、図13を参照して説明したものを用いることがで
き、制御可能な垂直偏波成分、水平偏波成分を有する送
信波を出力できるものであればよい。
【0037】以下、本発明を実現するための具体的なブ
ロック構成を説明する。図2は、本発明の第1の実施の
形態を説明するブロック構成図である。図中、図12,
図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。11は送受信機、12はスイッチ、13は平均受信
電力測定・比較器である。垂直偏波アンテナ2Vおよび
水平偏波アンテナ2Hは、ともに、スイッチ12および
平均受信電力測定・比較器13の2入力に接続される。
スイッチ12の出力は送受信機11に接続される。14
は制御器であって、平均受信電力測定・比較器13の出
力に応じてスイッチ12の2入力の一方を送受信機11
に出力する。
【0038】セルラー移動通信システムとして、ここで
は、デジタル携帯電話の標準方式であるPDC(Personal
Digital Cellular)を前提に説明する。したがって、送
信と受信とは周波数帯を異ならせている(FDD:Frequen
cy Division Duplex)ので、垂直偏波アンテナ2Vおよ
び水平偏波アンテナ2Hは送受に兼用される。また、基
地局は複数の周波数チャネルを使用(FDMA:Frequency
Division Multiple Access)するとともに、この周波数
チャネル毎に、複数の時分割チャネル(1フレームにつ
き3時分割チャネル)を使用(TDMA:Time Division Mu
ltipleAccess)して、複数の移動局3と個別に通信可能
な多元接続を行う。送信と受信とでは、時分割チャネル
をずらせて指定している。
【0039】したがって、スイッチ12は、機能的に1
個のスイッチで図示されているが、送受信機11からの
送信信号の切り替えと、移動局3からの受信信号の切り
替えとを、各周波数チャネルおよび時分割チャネル毎に
独立して制御可能なものである。また、送受信機11内
の送信機ブロックでは、複数のチャネルの送信信号を独
立してアンテナに出力でき、受信機ブロックでは、複数
のチャネルの受信データを独立して出力できるものとす
る。なお、送信信号と受信信号との周波数分離回路等、
具体的な回路レベルのものについては図示を省略してい
る。
【0040】平均受信電力測定・比較器13は、基地局
1が属するセル内に所在する任意の移動局3から送信波
6を受信する特定の周波数チャネルであって、さらにそ
の特定の時分割チャネル、(以下、周波数チャネルおよ
び時分割チャネルを総合して、単にユーザチャネルとい
う)において、移動局アンテナ4からの送信波6を、垂
直偏波アンテナ2Vおよび水平偏波アンテナ2Hで受信し
たときの各平均受信電力を測定して比較する。スイッチ
12は、制御器14により、移動局3への送信波を送信
するユーザチャネルにおいて、平均受信電力測定・比較
器13の出力に応じて、平均受信電力が大きい方の垂直
偏波アンテナ2Vまたは水平偏波アンテナ2Hの一方に送
受信機11を切り替え接続する。その結果、垂直偏波送
信波5Vまたは水平偏波送信波5Hのいずれか一方が選択
的に移動局3に送信される。スイッチ12は、また、制
御器14により、移動局3からの送信波6を受信するユ
ーザチャネルにおいても、平均受信電力測定・比較器1
3の出力に応じて、平均受信電力が大きい方の垂直偏波
アンテナ2Vまたは水平偏波アンテナ2Hに送受信機11
を切り替え接続する。その結果、移動局3からの送信波
6の垂直偏波成分または水平偏波成分のうち、平均受信
電力の大きい方が選択的に送受信機11に出力される。
【0041】平均受信電力測定・比較器13は、任意の
移動局3のチャネルについて、垂直偏波アンテナ2V
よび水平偏波アンテナ2Hの受信電力を測定し、フェー
ジングに比べて十分長い期間、例えば、連続する所定の
複数フレームnにわたる平均(移動平均)をとって平均
受信電力とし、平均受信電力が大きい方のアンテナを指
示する情報を、制御器14に対して出力する。出力する
タイミング周期、すなわち、スイッチ12を制御する最
小切り替え単位は、上述した平均化のためのフレームn
に等しくしてもよいが、これより短くして、所定のフレ
ーム長さm(m<n)としてもよい。
【0042】受信電力の測定値そのものは、フェージン
グによって大きく変化する、特に、送信と受信とで周波
数帯が異なるために、アップリンクとダウンリンクとで
受信電力が大きくなる方の偏波が異なる場合がある。し
たがって、受信電力の瞬時的な、あるいは短期間の平均
値を直接的に比較すれば、スイッチ12を切り替える頻
度が高くなり、切り替え雑音などにより、受信品質が劣
化する。特に、送信電力供給の切り替えは、過大な切り
替え雑音が発生しやすい。上述したように、フェージン
グの周期に比べて十分長い期間にわたって、受信電力を
平均化すると、垂直偏波成分と水平偏波成分のどちらか
一方が常に大きくなり、その結果、頻繁な切り替えがな
くなる。移動局アンテナ4の傾き状態の変化は、フェー
ジングとは異なり、フレーム長に比べれば十分緩やかで
あるので、このような平均化を行っても正しく傾き状態
が反映される。平均化の方法としては加算平均に限るも
のではなく、何らかの統計的に平均化された値であれば
何でもよく、中央値を算出してもよい。制御器14は、
指示されたアンテナと異なるアンテナが、現在において
選択されていたときに、上述した所定のフレーム長mを
最小切り替え単位として、スイッチ12を切り替える。
スイッチ12の切り替えは、フレーム内の時分割チャネ
ルの切り替えタイミングに同期して行えば、送信時、受
信時の切り替えノイズの発生を極力押さえることができ
る。
【0043】上述した説明では、通話中にアンテナを切
り替えるものであった。これに対し、基地局1と移動局
3との間の呼設定処理時に、平均受信電力を測定して比
較し、一方のアンテナを選択し、以後、この呼(通話)
が終了するまで、同じアンテナを用いて送受信するよう
にしてもよい。
【0044】次に、受信電力の測定の具体例を以下に説
明する。受信電力は、通信相手となる任意の移動局3の
チャネルにおいて、各アンテナ出力を高周波増幅した受
信信号レベル、あるいは、中間周波増幅段におけるRSSI
(Received Signal Strength Indicator)信号のレベル
によって測定できる。なお、平均受信電力測定・比較器
13、制御器14と送受信機11間はフレーム同期が確
立し、かつ、周波数チャネルも識別されていて、その結
果、現在測定しているチャネルが識別できるようにして
いる。
【0045】図3は、本発明の第2の実施の形態を説明
するブロック構成図である。図中、図12,図1,図2
と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。2
1は送受信機であり、ダイバーシチ受信機22、送信機
23を有する。偏波ダイバーシチ送信の動作は、図2を
参照して説明した第1の実施の形態と同じであるので説
明を省略する。この実施の形態では、偏波ダイバーシチ
受信について、ダイバーシチ受信機22を用い、常時、
垂直偏波アンテナ2Vおよび水平偏波アンテナ2Hに接続
されている。したがって、制御器14およびスイッチ1
2は、移動局3から送信波6を受信するユーザチャネル
において、平均受信電力測定・比較器13の出力に応じ
て、移動局3への送信波を送信するユーザチャネルにお
いて、送信機23に対して切り替え動作を行う。
【0046】任意の移動局3からの送信波6の受信時に
は、ダイバーシチ受信機22が、垂直偏波アンテナ2V
および水平偏波アンテナ2Hの出力を入力してダイバー
シチ受信を行って受信信号を出力する。ダイバーシチ受
信法としては、図13を参照して説明した選択合成法の
ほか、等利得合成法、最大比合成法などの方法がある。
選択合成法を用いる場合は、ダイバーシチ受信機22内
において、瞬時受信電力が大きい方の垂直偏波アンテナ
Vまたは水平偏波アンテナ2Hの一方の出力に応じて受
信処理を行い、受信データを出力する。なお、図2で
は、受信時に平均的な受信電力で切り替えるスイッチ1
2によりアンテナを選択していた。そのため、構成が簡
単になっているが、切り替えは、瞬時の変動には追従し
ない。図3のダイバーシチ受信機22で選択合成する場
合には、瞬時変動に応じて、使用するアンテナを切り替
えるので、フェージング変動の影響を低減することがで
きる。ダイバーシチ受信機22では、平均受信電力測定
・比較器13とは異なり、瞬時の受信電力レベル(瞬時
変動の大きさ)、およびまたは、位相変動の測定を行う
ことにより、ダイバーシチ受信をする。
【0047】等利得合成法を用いる場合は、各ブランチ
の出力の瞬時変動の位相を合わせて合成する。最大比合
成法を用いる場合は、各ブランチの瞬時変動の位相を合
わせるとともに、各ブランチ出力の瞬時変動の大きさで
重み付けして合成する。いずれも、キャリア位相を合わ
せてから合成する必要があるので、デジタル復調の判定
処理前に行う必要がある。一般に、選択合成法よりも等
利得合成法が、等利得合成よりも最大比合成法の方が有
利である。等利得合成法、最大比合成法では、移動機ア
ンテナ4が任意の角度に傾いているときにも、適応性が
よい。
【0048】図4は、本発明の第3の実施の形態を説明
するブロック構成図である。図中、図12,図1,図2
と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。第
1,第2の偏波ダイバーシチアンテナ装置を、フェージ
ング変動の相関がない距離を隔てた受信点に設置する。
図4では、第1の偏波ダイバーシチアンテナ装置を、第
1の垂直偏波アンテナ2V1,第1の水平偏波アンテナ2
H1に分割して模式的に図示している。これらは、図2,
図3に示した垂直偏波アンテナ2V,水平偏波アンテナ
Hに対応する。同様に、第2の偏波ダイバーシチアン
テナ装置を、第2の垂直偏波アンテナ2V2,第2の水平
偏波アンテナ2H2に分割して模式的に図示している。3
1は送受信機であり、ダイバーシチ受信機32、送信機
23を有する。スイッチとしては、図2,図3における
スイッチ12と同一である第1のスイッチ33の他に、
第2のスイッチ34を有する。
【0049】送信動作は、図2を参照して説明した第1
の実施の形態と同じであるので説明を省略する。この実
施の形態では、移動局3からの受信時に、第1の移動局
アンテナ4からの送信波6を垂直偏波アンテナ、水平偏
波アンテナを選択した上で、スペースダイバーシチ受信
する。第1のスイッチ33は、平均受信電力測定・比較
器13により検出される、平均受信電力が大きい方の第
1の垂直偏波アンテナ2V1または第1の水平偏波アンテ
ナ2H1の一方を、ダイバーシチ受信機32の第1の入力
に接続する。第2のスイッチ34も、第1のスイッチ3
3と連動して切り替えられ、第2の垂直偏波アンテナ2
V2または第2の水平偏波アンテナ2H2の一方を、ダイバ
ーシチ受信機32の第2の入力に接続する。その結果、
選択された垂直偏波,水平偏波の一方について、スペー
スダイバーシチ受信することになる。このダイバーシチ
受信機32はフェージング対策のためのスペースダイバ
ーシチであるので、これに適した設計条件でダイバーシ
チ合成を行えばよい。
【0050】このスペースダイバーシチについても、選
択合成、等利得合成、最大比合成などがある。選択ある
いは重みづけ合成に必要な制御は、各ユーザチャネルに
おいて個別に行う。なお、図示の例では、p=2箇所の
受信点におけるスイッチ33,34の出力をブランチと
してスペースダイバーシチを行ったが、もちろんp=3
以上の受信点におけるスイッチ33,34の出力をブラ
ンチとしてスペースダイバーシチを行ってもよい。この
場合、スイッチ34の個数は、(p−1)個だけ必要と
する。
【0051】この実施の形態では、制御器14がスイッ
チ33,34を連動させて切り替えている。受信電力を
平均化すると、垂直偏波成分と水平偏波成分のどちらか
一方が常に大きくなるが、これは、第1,第2の偏波ダ
イバーシチアンテナ装置が置かれた受信点が数波長程度
離れていても変わらない。したがって、第1,第2の偏
波ダイバーシチアンテナ装置毎に平均受信電力測定・比
較器13,制御器14を設ける必要がないので、装置規
模が小さくなる。p=3以上であればさらに装置規模の
縮小効果が著しい。
【0052】図5は、本発明の第4の実施の形態を説明
するブロック構成図である。図中、図12,図1,図
2,図4と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略
する。41は送受信機、42はダイバーシチ受信機であ
る。送信動作は、図2を参照して説明した第1の実施の
形態と同じであるので説明を省略する。移動局3からの
受信時には、図4と同様に、移動局アンテナ4からの送
信波6をダイバーシチ受信するものである。したがっ
て、ダイバーシチ受信機42は、移動局3からの受信時
に、そのユーザチャネルにおいて、第1の垂直偏波アン
テナ2V1および第1の水平偏波アンテナ2H1、第2の垂
直偏波アンテナ2H2,第2の水平偏波アンテナ2H2の、
合計4出力に基づいて、選択合成,等利得合成,最大比
合成などのダイバーシチ受信をする。
【0053】図示の例では、p=2箇所の受信点におけ
る偏波ダイバーシチアンテナ装置の合計4個の出力を用
いたが、p=3箇所以上の受信点での偏波ダイバーシチ
アンテナ装置の、合計2p個の出力を用いてもよい。
【0054】上述した説明では、スイッチ12,33,
34を制御するために測定・比較する受信品質の一例と
して、平均受信電力を採用した場合について説明した。
したがって、上述した平均受信電力測定・比較器13
を、受信品質測定・比較器に置き換えることができる。
本明細書において、受信品質は、主として、物理レイヤ
における伝送品質を意味している。また、瞬時的な評価
値そのものではなく、瞬時的な測定値であっても、その
測定値を平均化して得た受信品質である。したがって、
受信品質の、平均受信電力よりも厳密な評価値として、
信号対雑音電力比(SNR:Signal to Noise ratio),信
号対干渉電力比(SIR:Signal to Interference rati
o),信号対干渉雑音電力比(SINR:Signal to Interfe
rence Noise ratio)といった、[希望信号]と[雑音
およびまたは干渉信号]との比がある。さらには、受信
データのビット誤り率(BER:Bit Error Rate)も、受信
品質の評価値となる。通常は、[雑音およびまたは干渉
信号]が希望信号よりも小さいので、このような状況で
は、雑音や干渉を含んだままの単なる受信電力の平均を
測定・比較するだけで十分である。しかし、受信品質を
より厳密に比較したいときには、上述したSNR,SIR,SI
NR,BERを測定すればよい。なお、SNR,SIRはSINRに含
まれる評価値である。
【0055】PDC(Personal Digital Cellular)方式の
移動通信システムにおいて、SNRの測定が、次のように
して行われている。受信信号を直交復調し、同相成分
(I成分)と直交成分(Q成分)のそれぞれについて、各
ユーザチャネルにおける、シンボル判定タイミングでの
アイ開口率を測定する。あるいは、測定したBERの値か
ら対照表を用いてSNRを推定する。このBERは、次のよう
にして測定される。送信データをCRC符号などの誤り検
出符号を用いて符号化しておく。受信側では、直交復
調、データ判定の後、CRC復号を行い、ユーザチャネル
毎に誤りを検出する。BERは、総データビット数のうち
何ビットが誤ったかを計数することにより測定できる。
上述したSNR,SIR,SINR,BERは、いずれも所定時間に
わたって平均化された評価値である。この所定時間は、
フェージング変動に比べて十分長い時間長のnフレーム
にわたるものとすることによって、フェージング変動の
影響を避けることができる。
【0056】上述した実施の形態は、PDCの移動通信シ
ステムを前提として説明した。しかし、マイクロセルを
用いたセルラー移動通信システムであるPHS(Personal
Handy-phone System)方式にも適用できる。このPHS方
式では、送信と受信とで時分割チャネルを異ならせる
(TDD:Time Division Duplex)とともに、複数の周波
数チャネル毎に、時分割チャネルを用いて多元接続を行
っている。この場合も、平均受信電力測定・比較器13
は、基地局1と任意の移動局3との間で使用されている
ユーザチャネル毎に、平均受信電力測定・比較を行う。
PHS方式においても、もちろん、平均受信電力測定・比
較に代えて、SNR,SIR,SINR,BER等の他の受信品質を
測定・比較してもよい。
【0057】また、CDMAの場合にも、本発明を適用する
ことができる。IMT-2000の1つであるW(Wideband)-CD
MAにおいては、送信と受信の分離は、上述したFDD,TDD
の2モードがある。基地局移動局間の通信は、キャリア
(周波数チャネル)が割り当てられ、割り当てられた周
波数チャネルを拡散符号によって多元接続している。し
たがって、上述したユーザチャネルは、送信と受信とで
周波数帯あるいは時分割チャネルが異なり、かつ、基地
局1と任意の移動局3との通信は、割り当てられた周波
数チャネルにおける拡散符号によって識別される。平均
受信電力測定・比較器13、制御器14、スイッチ12
等は、このユーザチャネル毎に独立して動作するものと
する。CDMAの場合、平均受信電力測定・比較器13は、
ユーザチャネル毎に動作させるために、垂直偏波成分お
よび水平偏波成分を、それぞれ個別に、直交復調してベ
ースバンド信号にして、送信波6に使用された拡散符号
で逆拡散した後に、希望波の受信電力を測定し、平均を
とって比較する。この段階では、ノイズおよび符号間干
渉などが含まれているので、厳密な受信品質の評価値を
得るためには、希望波と雑音成分および干渉波成分を種
々の方法で分離してSINRを測定する。上述したIMT-2000
においては、送信電力制御のために、基地局において、
直接波および遅延波をRake合成した上でSIRを測定して
いる。したがって、このSIR測定回路を、垂直偏波成分
用、水平偏波成分用に用意して、平均受信電力測定・比
較器13に代えて使用し、測定したSIR値をそのまま、
あるいはさらに長時間にわたって平均化して比較しても
良い。
【0058】また、上述した説明では、送信アンテナと
して、1地点に設けられた垂直偏波アンテナ、水平偏波
アンテナを用いて送信を行うものであった。これに対
し、上述したIMT-2000においては、基地局に距離を隔て
て第1,第2の垂直偏波アンテナを設置し、基地局送信
機は、ウエイトコントローラによって同一の送信機出力
信号を位相および振幅を異ならせるというウエイト付け
を行い、ウエイト付けられた第1,第2の送信信号を、
それぞれ第1,第2の送信アンテナに供給するシステム
の規格がある。なお、ウエイトコントローラの制御入力
は、FDD方式、TDD方式では異なる。このようなシステム
構成において、基地局に距離を隔てて設けられた2本の
垂直偏波アンテナに代えて、それぞれを、偏波ダイバー
シチアンテナ装置(垂直偏波アンテナ、水平偏波アンテ
ナ)に置き換えることによって、本発明を適用すること
ができる。
【0059】すなわち、受信品質測定・比較器、第1,
第2のスイッチ、送信機を有し、受信品質測定・比較器
は、任意の移動局からの受信時に、前記任意の移動局か
らの受信波を、第1の垂直偏波アンテナおよび第1の水
平偏波アンテナで受信したときの受信信号に基づいて受
信品質を測定して比較するものであり、前記第1のスイ
ッチは、前記任意の移動局への送信時に、前記受信品質
測定・比較器の出力に応じて、前記受信品質が良い方の
前記第1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏波
アンテナの一方に、ウエイト付けられた第1の送信信号
を切り替え接続するとともに、前記第2のスイッチは、
前記任意の移動局への送信時に、それぞれ、前記第1の
垂直偏波アンテナおよび前記第1の水平偏波アンテナか
ら距離を隔てて設けられた、第2の垂直偏波アンテナま
たは第2の水平偏波アンテナのうち、前記受信品質が良
い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは第1の水平偏
波アンテナの一方に応じたものに、ウエイト付けられた
第2の送信信号を切り替え接続する移動通信基地局装置
とすればよい。
【0060】基地局において、アンテナを設置する地点
を、図4、図5を参照した説明と同様にp地点として、
ウエイト付けされたp個の送信出力を、水平偏波アンテ
ナ、垂直偏波アンテナに切り替えることができる。いず
れも、共通の受信品質測定・比較器の出力に応じて、垂
直なら垂直、水平なら水平の一方側のアンテナに、制御
器により、同期して切り替え選択されて、ウエイト付け
されたp個の送信出力が供給される。
【0061】以下、図6ないし図9を参照し、IMT-2000
において、スペースダイバーシチ送信を前提とした実施
の形態について説明する。図6は、本発明の第5の実施
の形態を説明するブロック構成図である。図中、図1
2,図14,図1,図2,図4と同様な部分には同じ符
号を付している。CDMA/TDDの場合を具体例として説明す
る。55は、第2のスイッチであり、第1のスイッチ3
3と同様に、ユーザチャネル対応に、送信信号および受
信信号の選択切り替えを行う。57は、図4のダイバー
シチ受信機32と同様な接続でスペースダイバーシチ受
信を行うダイバーシチ受信機である。
【0062】図4と同様に、第2の偏波ダイバーシチア
ンテナ装置(第2の垂直偏波アンテナ2V2,第2の水平
偏波アンテナ2H2)を、第1の偏波ダイバーシチアンテ
ナ装置(第1の垂直偏波アンテナ2V1,第1の水平偏波
アンテナ2H1)から、フェージング変動の相関がない距
離を隔てた受信点(送信点ともなる)に設置している。
図14に示したアンテナウエイト部52から出力され
る、ウエイト付けられた第1,第2の送信信号は、それ
ぞれ、第1のスイッチ33,第2のスイッチ55に出力
される。
【0063】基地局の受信機として、ダイバーシチ受信
機57を用いているが、受信機側の構成は任意であり、
図2のようにダイバーシチ構成をとらないものでもよい
し、図5のダイバーシチ受信機42のような接続で偏波
ダイバーシチを行うものでもよい。ウエイトコントロー
ラ56は、ダイバーシチ受信機57から、第1,第2の
受信点における上り回線の受信信号を入力する。これに
代えて、第1,第2のスイッチ33,55から直接的
に、第1,第2の受信点における上り回線の受信信号を
入力してもよい。
【0064】受信品質測定・比較器の一例として示す、
平均受信電力測定・比較器13は、任意の移動局3から
の受信時に、この任意の移動局3からの受信波を、第1
の垂直偏波アンテナ2V1および第1の水平偏波アンテナ
H1で受信したときの受信信号に基づいて、平均受信電
力等の受信品質を測定して比較する。第1のスイッチ3
3は、制御器14によって、個別のユーザチャネル対応
に、比較結果に応じて選択制御され、任意の移動局3へ
の送信時に、平均受信電力測定・比較器13の出力に応
じて、受信品質が良い方の第1の垂直偏波アンテナ2 V1
または第1の水平偏波アンテナ2H1に、CDMA/TDD用送信
機51の出力をウエイト部53でウエイト付けをして得
られた第1の送信信号を切り替え接続する。
【0065】第2のスイッチ55も、制御器14によっ
て、個別のユーザチャネル対応に、比較結果に応じて選
択制御され、任意の移動局3への送信時に、第1の垂直
偏波アンテナ2V1および第1の水平偏波アンテナ2H1
ら距離を隔てて設けられた第2の垂直偏波アンテナ2V2
または第2の水平偏波アンテナ2H2のうち、受信品質が
良い方の第1の垂直偏波アンテナ2V1または第1の水平
偏波アンテナ2H1に応じたものに、CDMA/TDD用送信機5
1からの出力をアンテナウエイト部54でウエイト付け
をして得られた第2の送信信号を切り替え接続する。こ
のようにして、制御器14は、任意の移動局3への下り
回線の送信時に、個別ユーザ対応に、垂直偏波または水
平偏波のうち、上り回線の受信品質が良好となる偏波を
用いて送信させる。また、任意の移動局3からの下り回
線の受信時に、ダイバーシチ受信機57に対して、受信
品質が良好となる偏波成分を供給する。
【0066】図7は、本発明の第6の実施の形態を説明
するブロック構成図である。図中、図12,図15,図
1,図2,図4と同様な部分には同じ符号を付してい
る。CDMA/FDDの場合を具体例として説明するが、CDMA/T
DDにおいても同様の構成をとることができる。62は、
図4のダイバーシチ受信機32と同様な接続でスペース
ダイバーシチ受信を行うダイバーシチ受信機であるが、
受信機側の構成は任意である。63は、全ての移動局3
に共通の共通パイロットチャネルを用いて、下り回線の
伝搬路特性推定用のパイロット信号を送信する共通パイ
ロットチャネル送信部CPICHである。
【0067】共通パイロットチャネル送信部CPICH64
は、図15に示した共通パイロットチャネルCPICH送信
部111とは異なり、第1の垂直偏波アンテナ2V1に対
して第1の拡散コードである共通パイロット信号C
V1、第1の水平偏波アンテナ2 H1に対して第2の拡散
コードである共通パイロット信号CPH1、第2の垂直偏
波アンテナ2V2に対して第3の拡散コードである共通パ
イロット信号CPV2、第2の水平偏波アンテナ2H2に対
して第4の拡散コードである共通パイロット信号CPH2
を送信する。このように、異なる拡散コードである4種
の共通パイロット信号によって、各アンテナから同時に
送信される個々の共通パイロット信号(送信点と偏波の
種類)が、移動局3側で識別できる伝送形式で送信して
いる。
【0068】任意の移動局3は、図9(a)を参照して
後述するように、共通パイロット信号を用いて、伝搬路
特性を計算し、フィードバック信号メッセージ(FSM)
を基地局に送信する。ウエイトコントローラ63は、ダ
イバーシチ受信機62から、上り回線のフィードバック
メッセージFSMを受信して入力するが、第1,第2のス
イッチ33,55の少なくとも一方から直接的に、フィ
ードバックメッセージFSMを受信して入力してもよい。
【0069】制御器14は、また、第1,第2のスイッ
チ35,55の制御に加えて、前記受信品質が良い方の
垂直偏波成分または水平偏波成分に応じた偏波選択符号
として、V/Hビットを生成する。CDMA/FDD用送信器61
は、任意の移動局3への送信データの送信時に、このV/
Hビットを、下り回線の個別物理制御チャネルDPCCHを用
いて送信する。移動局3においては、図9(a)を参照
して後述するように、4種の共通パイロット信号のう
ち、垂直偏波信号または水平偏波信号のうち、このV/H
ビットで指定された、基地局1で受信品質が良い方の垂
直偏波成分または水平偏波成分に応じたものを選択させ
て、伝搬路特性の推定計算に使用させる。その結果、基
地局1で任意の移動局3に対して、ユーザチャネルで個
別に送信する送信信号に使用するのと同じ偏波の共通パ
イロット信号を用いて、伝搬路特性の推定計算ができ
る。移動局3によって移動局アンテナ4の傾きはまちま
ちであるが、上述した共通パイロット信号を用いること
によって、いずれの移動局3に対しても、伝搬路特性の
計算をさせることができる。
【0070】図8は、本発明の第7の実施の形態を説明
するブロック構成図である。図中、図12,図15,図
1,図2,図4,図7と同様な部分には同じ符号を付し
ている。CDMA/FDDの場合を具体例として説明するが、CD
MA/TDDにおいても同様の構成をとることができる。71
は、図4のダイバーシチ受信機32と同様な接続でスペ
ースダイバーシチ受信を行うダイバーシチ受信機である
が、受信機側の構成は任意である。これまで説明してき
た実施の形態では、基地局1が主導権を持っている。す
なわち、基地局1が下り回線の垂直偏波、水平偏波を選
択を行うものであった。これに対し、この実施の形態で
は、移動局3側が主導権を持っている。基地局1側に平
均受信電力測定・比較器13を設けずに、図9(b)を
参照して後述するように、移動局3で下り回線の垂直偏
波、水平偏波の選択を行う。移動局3が共通パイロット
信号の垂直偏波信号または水平偏波信号に基づいて受信
品質を測定して比較することによって偏波選択符号であ
るV/Hビットを決定する。
【0071】ダイバーシチ受信機71は、任意の移動局
3からV/Hビットを受信したときに、制御器72に出力
する。制御器72は、V/Hビットに応じて、第1,第2
のスイッチ33,55を切り替える。ダイバーシチ受信
機71は、また、任意の移動局3からの受信時に、フィ
ードバック信号メッセージFSMを受信してウエイトコン
トローラ63に出力する。ウエイトコントローラ63
は、移動局3において計算された伝搬路特性推定計算の
結果に応じてウエイト付けを行う。
【0072】第1のスイッチ33は、任意の移動局3へ
の送信時に、V/Hビットに応じて、移動局3において受
信品質が良い方の垂直偏波信号または水平偏波信号に対
応する第1の垂直偏波アンテナ2V1または第1の水平偏
波アンテナ2H1の一方に、伝搬路特性推定計算の結果に
応じてウエイト付けがなされた第1の送信信号を切り替
え接続する。第2のスイッチ55は、任意の移動局3へ
の送信時に、V/Hビットに応じて、移動局3において受
信品質が良い方の垂直偏波信号または水平偏波信号に対
応する第2の垂直偏波アンテナ2V2または第2の水平偏
波アンテナ2H2の一方に、伝搬路特性推定計算の結果に
応じてウエイト付けがなされた第2の送信信号を切り替
え接続する。
【0073】図9は、図7,図8を参照して説明した本
発明の第6,第7の実施の形態に対応した移動局側のブ
ロック構成図である。図9(a)は、本発明の第6の実
施の形態に対応した移動局側のブロック構成図、図9
(b)は、本発明の第7の実施の形態に対応した移動局
側のブロック構成図である。図9において、81は逆拡
散部、82は制御器、83は伝搬路特性推定部、84は
アンテナウエイト計算部、85はフィードバック信号メ
ッセージFSM送信部である。移動局3は、下り回線の共
通パイロットチャネルCPICHにおいて、第1の垂直偏波
アンテナ2V1から第1の拡散コードとして送信された共
通パイロット信号CPIV1、第1の水平偏波アンテナ2
H1から第2の拡散コードとして送信された共通パイロッ
ト信号CPIH1、第2の垂直偏波アンテナ2V2から第3
の拡散コードとして送信された共通パイロット信号CP
V2、第2の水平偏波アンテナ2H2から第4の拡散コー
ドとして送信された共通パイロット信号CPIH2を受信
し、これらの共通パイロット信号を逆拡散部81におい
て逆拡散する。
【0074】その際、基地局1は、個別の移動局3に対
する送信信号を、移動局アンテナ4の傾きに応じて、水
平偏波、垂直偏波のいずれか一方で送信するので、伝搬
路推特性の推定を行う共通パイロット信号の偏波もこれ
と一致させる必要がある。そのため、制御器82は、基
地局1から下り回線の個別物理制御チャネルDPCCHを用
いて移動局3に送信されたV/Hビットに応じて、伝搬路
特性を推定するための共通パイロット信号を選択する。
【0075】すなわち、基地局1において、任意の移動
局3からの送信波6の垂直偏波成分の平均受信電力が大
きいために、基地局1が、第1,第2の垂直偏波アンテ
ナ2 V1,2V2を用いてこの移動局3に送信するときは、
垂直偏波信号である2つの共通パイロット信号CP
V1,CPIV2を逆拡散する。伝搬路特性推定部83に
おいては、これらの逆拡散出力を用いて、第1の垂直偏
波アンテナ2V1,第2の垂直偏波アンテナ2V2から移動
局アンテナ4までの、それぞれの伝搬路特性を推定し、
アンテナウエイト計算部84において、この移動局3で
の受信電力が最大となるアンテナウエイトを計算する。
【0076】一方、任意の移動局3からの送信波6の水
平偏波成分の平均受信電力が大きいために、基地局1
が、第1,第2の水平偏波アンテナ2H1,2H2を用いて
この移動局3に送信するときは、水平偏波信号である2
つの共通パイロット信号CPI H1,CPIH2を逆拡散
し、伝搬路特性推定部83において、第1の水平偏波ア
ンテナ2H1,第2の水平偏波アンテナ2H2から、移動局
アンテナ4までのそれぞれの各伝搬路特性を推定し、ア
ンテナウエイト計算部84において移動局での受信電力
が最大となるアンテナウエイトを計算する。
【0077】フィードバック信号メッセージFSM送信部
85は、アンテナウエイトを表すフィードバック信号メ
ッセージFSMを、上り回線の個別物理制御チャネルDPCCH
を用いて基地局1に送信する。基地局1のウエイトコン
トローラ63は、フィードバック信号メッセージFSMに
応じてアンテナウエイトw1,w2を出力する。なお、伝
搬路特性の推定およびアンテナウエイト計算を、移動3
および基地局1のいずれで行うかの処理分担は任意でよ
い。例えば、伝搬路特性推定と、アンテナウエイト計算
の少なくとも一部を移動局3において行ってもよいし、
逆に、伝搬路特性の推定の少なくとも一部を含めてアン
テナウエイト計算を基地局1で行ってもよい。
【0078】図9(b)においては、図9(a)と同様
に、伝搬路特性推定によってフィードバック信号メッセ
ージを送信するのに加えて、移動局3において、平均受
信電力測定・比較を行う。逆拡散部81は、第1の送信
点に位置する、第1の垂直偏波アンテナ2V1から第1の
拡散コードとして送信された共通パイロット信号CPI
V1、および、第1の水平偏波アンテナ2H1から第2の拡
散コードとして送信された共通パイロット信号CPIH1
を逆拡散して、平均受信電力測定・比較器86に出力す
る。平均受信電力測定・比較器86は、逆拡散された共
通パイロット信号CPIV1および共通パイロット信号C
PIH1の平均受信電力を測定・比較して、比較結果を制
御器87に出力する。
【0079】制御器87は、平均受信電力の大きい方の
偏波信号に応じて、V/Hビットの値を決定する。垂直偏
波信号である共通パイロット信号CPIVの逆拡散出力
の受信電力の方が大きいときには、例えば、V/Hビット
=1とし、水平偏波信号である共通パイロット信号CP
H1の逆拡散出力の受信電力の方が大きいときには、V/
Hビット=0とする。V/Hビットおよびフィードバック信
号メッセージFSM送信部88は、このV/Hビットとフィー
ドバック信号メッセージFSMとを、上り回線の個別物理
制御チャネルDPCCHを用いて基地局1に送信する。基地
局1において、V/Hビットにより第1のスイッチ33,
第2のスイッチ55を切り替え、個別の移動局3に対す
る送信信号の偏波を選択制御する。なお、平均受信電力
測定・比較器86は、共通パイロット信号CPIV1およ
び共通パイロット信号CPIV2を合成したものと、共通
パイロット信号CPIH1およびCPIH2を合成したもの
同士を比較するようにしてもよい。
【0080】制御器87は、また、平均受信電力の大き
い方の偏波信号に応じて、拡散部81を制御する。逆拡
散部81は、垂直偏波信号である共通パイロット信号C
PI Vの逆拡散出力の受信電力の方が大きいときには、
第1の垂直偏波アンテナ2V1から第1の拡散コードとし
て送信された共通パイロット信号CPIV1、および、第
2の垂直偏波アンテナ2V2から第3の拡散コードとして
送信された共通パイロット信号CPIV2を逆拡散して、
伝搬路特性推定部83に出力して、第1の垂直偏波アン
テナ2V1,第2の垂直偏波アンテナ2V2から移動局アン
テナ4までの、それぞれの伝搬路特性を推定させる。
【0081】逆の場合には、水平偏波信号である、共通
パイロット信号CPIH1、および、共通パイロット信号
CPIH2を逆拡散して、伝搬路特性推定部83に出力
し、第1の水平偏波アンテナ2H1,第2の水平偏波アン
テナ2H2から移動局アンテナ4までの、それぞれの伝搬
路特性を推定させる。このように、図9(b)において
は、スペクトル拡散された共通パイロット信号を用い
て、偏波信号の受信電力を測定して比較し、基地局から
送信する個別ユーザチャネルの送信信号の偏波を選択
し、かつ、その偏波の伝搬路特性を推定して、基地局1
でのスペース送信ダイバーシチのためのウエイト付けを
行わせている。
【0082】上述した図6ないし図9においては、IMT-
2000で検討されている規格を前提としたスペース送信ダ
イバーシチに本発明を適用する実施の形態を説明した。
しかし、上述した規格に限定されるものではない、した
がって、ウエイト付けに関していえば、CDMA/FDDにおい
て選択ダイバーシチ送信を行ったり、CDMA/TDDにおい
て、共通パイロット信号を用いて選択ダイバーシチ送信
を行ったりしてもよい。また、本発明を、PDCやPHSなど
の従来型の移動無線通信システムにおけるスペースダイ
バーシチ送信に適用することも可能である。以下、図1
0,図11を参照して、従来型の移動無線通信システム
を前提としたスペースダイバーシチ送信に適用する場合
について説明する。
【0083】まず、PHSのように、下り回線と上り回線
とで同じ周波数を使用するTDDのシステムの場合は、上
り回線の受信信号から下り回線の推定を行い、下り回線
のアンテナウエイトを計算することができる。したがっ
て、図6を参照して説明したCDMA/TDDと同様な構成
で、スペースダイバーシチ送信と、送信信号の偏波選択
ができる。一方、PDCのように、下り回線と上り回線と
で、異なる周波数を使用するFDDのシステムの場合は、
移動局3において下り回線の伝搬路特性を推定した結果
を、基地局1側にフィードバックさせる必要がある。そ
のため、拡散符号である共通パイロット信号に置き代わ
りうる伝搬路特性推定信号を、基地局1から送信する必
要がある。なお、TDDの場合にも、このような伝搬路特
性推定結果をフィードバックさせる手法を適用すること
ができる。
【0084】図10は、TDMA/FDDのシステムに本発明
を適用する第1の場合の説明図である。91はTDMA/FDD
の下り回線のフレームフォーマットの一例である。1フ
レームの先頭に、共通送信フレームを設け、この少なく
とも一部に、4種の伝搬路推定ワードCEV1,CEH1
CEV2,CEH2を送信する4個のスロットを設ける。一
方、基地局1から各移動局3への個別の送信データは、
個別送信フレームの少なくとも1つのスロットを用いて
行う。
【0085】上述した伝搬路推定ワードCEV1,C
H1,CEV2,CEH2は、それぞれ異なるタイムスロッ
トにおいて、第1の垂直偏波アンテナ2V1、第1の水平
偏波アンテナ2H1、第2の垂直偏波アンテナ2V2、第2
の水平偏波アンテナ2H2から送信され、これらの伝送路
推定ワードを移動局3で受信したときに、それがどのア
ンテナ(送信点および偏波)からの送信波であるかを、
そのタイムスロットによって識別するために用いる。す
なわち、図7を参照して説明した実施の形態における、
共通パイロット信号CPIV1,CPIH1,CPIV2,C
PIV2に置き換わるものである。したがって、基地局1
は、図7に示した基地局構成と同様な構成で実現するこ
とができる。
【0086】移動局3側では、図9(a)に示した構成
と同様な構成をとればよく、これを図10に示してい
る。すなわち、任意の移動局3に対し、この移動局3に
割り当てられた個別送信スロット92を用いて、V/Hビ
ットを受信し、制御器93は、V/H=1であれば、第
1、第2のスイッチ94,95を、垂直偏波アンテナか
ら送信された伝搬路推定用ワードCEV1,CEV2を選択
するように切り替える。伝搬路特性推定部96は、伝搬
路推定用ワードCEV1,CEV2を用いて、基地局1の2
送信点のそれぞれから移動局アンテナ4までの、伝搬路
特性を推定し、アンテナウエイト計算部97は2個の送
信点のアンテナに給電される送信信号に与えるウエイト
を計算し、フィードバック信号メッセージFSM送信部9
8は、このFSMを上り個別送信スロット99を用いて、
基地局1に送信する。
【0087】図11は、TDMA/FDDのシステムに本発明
を適用する第2の場合の説明図である。101はTDMA/F
DDの下り回線のフレームフォーマットの一例である。図
10に示したフレームフォーマットと比較すると、ほぼ
同様であるが、下り回線の個別送信スロットでは、V/H
ビットを送信しない。この例で、上述した伝搬路推定ワ
ードCEV1,CEH1,CEV2,CEH2は、図8を参照し
て説明した実施の形態における、共通パイロット信号C
V1,CPH1,CPV2,CPV2に置き換わるものであ
る。すなわち、基地局1は、図8に示した基地局構成と
同様な構成で実現することができる。
【0088】移動局3側では、図9(b)に示した構成
と同様な構成をとればよく、これを図11に示してい
る。図10と同様な部分には同じ符号を付している。図
9(b)と同様に、移動局3において、平均受信電力測
定・比較を行う。平均受信電力測定・比較器102は、
伝搬路推定用ワードCEV1およびCEH1の平均受信電力
を測定・比較して、比較結果を制御器103に出力す
る。制御器103は、平均受信電力の大きい方の偏波信
号に応じて、V/Hビットの値を決定する。V/Hビットおよ
びフィードバック信号メッセージ送信部104は、この
V/HビットとFSMを上り回線の個別送信スロット105を
用いて基地局1に送信し、第1のスイッチ33,第2の
スイッチ55を切り替えることにより、個別の移動局3
に対する送信信号の偏波を選択制御する。なお、平均受
信電力測定・比較器102は、伝搬路推定用ワードCE
V1およびCEV2を合成したものと、伝搬路推定用ワード
CEH1およびCEH2を合成したもの同士を比較するよう
にしてもよい。
【0089】一方、制御器103は、平均受信電力の大
きい方の偏波信号に応じて、第1,第2のスイッチ9
4,95を切り替える。第1,第2のスイッチ94,9
5は、伝搬路推定用ワードCEVの受信電力の方が大き
いときには、第1の垂直偏波アンテナ2V1から送信され
た伝搬路推定用ワードCEV1、および、第2の垂直偏波
アンテナ2V2から送信された伝搬路推定用ワードCEV2
を出力する。伝搬路特性推定部96は、第1の垂直偏波
アンテナ2V1,第2の垂直偏波アンテナ2V2から移動局
アンテナ4までの、それぞれの伝搬路特性を推定させ
る。逆の場合には、水平偏波信号である、伝搬路推定用
ワードCEH1、および、CEH2を出力する。
【0090】上述した伝搬路推定用ワードCEV1,CE
H1,CEV2,CEH2としては、拡散符号を用いることが
できるが、必ずしも拡散符号に限られない。アンテナウ
エイトw1,w2は、1,0として選択ダイバーシチをす
る場合、移相のみを調整する場合、電力を調整する場
合、電力調整と移相調整の両方をする場合がある。伝搬
路推定用ワードは、これらの場合に適したものとすれば
よい。図10,図11を参照した説明では、1フレーム
中に含まれる伝搬路推定用ワードを用いて、各移動局3
に対する個別の送信信号の偏波を選択しているので、通
信中に、偏波を切り替えることが原理的に可能である。
しかし、呼設定時など、基地局と移動局との通信開始時
にのみ、基地局1あるいは移動局3において、垂直偏波
および水平偏波の平均受信電力を測定して比較し、平均
受信電力レベルなど、受信品質の良い偏波を検出して、
下り回線で使用する偏波を選択してもよい。
【0091】図6ないし図11を参照して説明した実施
の形態では、基地局において、アンテナを設置する地点
をp=2として、p=2箇所の送信点(かつ受信点)に
おけるアンテナを用いてスペースダイバーシチ送信(お
よび受信)を行っているが、アンテナを設置する地点を
p=3以上として、p=3以上の送信点(および受信
点)におけるアンテナを用いてスペースダイバーシチ送
信(および受信)を行ってもよい。この場合、CDMA/TDD
用送信機51、CDMA/FDD用送信機61の分岐出力本数お
よびアンテナウエイト部52におけるウエイト部の総数
はp個となり、スイッチ33の他に、スイッチ55の個
数が(p−1)個だけ必要となる。
【0092】なお、図8,図9(b),図11を参照し
て説明した実施の形態では、スペースダイバーシチ送信
において、移動局主導で下り回線の送信信号の偏波を選
択制御するものであった。この移動局主導は、スペース
ダイバーシチ送信をしない、送信点が1箇所だけの場合
にも、下り回線に共通信号を送信することにより実現す
ることができる。すなわち、垂直偏波信号および水平偏
波信号を用い、かつ、偏波の種類が識別できる伝送形式
で、移動局に対し、受信品質を測定して比較させ受信品
質が良い方の垂直偏波信号または水平偏波信号を選択さ
せるための共通信号を送信し、任意の移動局からの受信
時に、該任意の移動局が共通信号の垂直偏波信号または
水平偏波信号に基づいて受信品質を測定して比較するこ
とにより決定した偏波選択符号を受信し、任意の移動局
への送信時に、偏波選択符号に応じた垂直偏波または水
平偏波を用いて送信信号を、任意の移動局に送信する。
【0093】上述した説明では、平均受信電力測定・比
較器13を送受信機の受信機ブロックとは独立したもの
として設けている。しかし、受信機内に、平均受信電力
あるいは上述したSNR,SIR,SINR,BERなどを測定して
比較するブロックを設けてもよい。
【0094】上述したいずれの実施の形態においても、
移動局アンテナ4が水平状態に置かれたときに、過剰な
大きさの送信電力とする必要がなくなったので、隣接セ
ルへの干渉が少なくなり、その結果、セルのエリアを広
げることができる。特に、CDMA方式では、過剰な大きさ
の送信電力とする必要がなくなったので、セルのエリア
を拡大できるだけでなく、セル内で使用する拡散符号同
士の符号間干渉が低減するので、セル内に収容可能な移
動局3(ユーザ)の数を増やすことができる。
【0095】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明によれば、垂直偏波アンテナ,水平偏波アンテナのう
ち、受信品質の良いアンテナを用いて送信できることか
ら、移動局アンテナが垂直から傾いた状態で使用された
場合においても、適切な偏波の送信アンテナを選択で
き、その結果、移動局での受信電力の低下を防止できる
という効果がある。また、セルラー移動通信システムに
適用することにより、セルのエリアを拡大できるという
効果がある。特に、CDMA方式に採用することにより、収
容できるユーザ数を増やすことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動通信方法の原理的説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態を説明するブロック
構成図である。
【図9】本発明の第6,第7の実施の形態に対応した移
動局側のブロック構成図である。
【図10】TDMA/FDDのシステムに本発明を適用する第
1の場合の説明図である。
【図11】TDMA/FDDのシステムに本発明を適用する第
2の場合の説明図である。
【図12】基地局における従来の移動通信方法の問題点
を示す説明図である。
【図13】偏波ダイバーシチ受信を用いた移動通信方法
の問題点を示す説明図である。
【図14】CDMA/TDDの下り回線におけるスペースダイバ
ーシチ送信を説明するブロック構成図である。
【図15】CDMA/FDDの下り回線におけるスペースダイバ
ーシチ送信を説明するブロック構成図である。
【符号の説明】 1…基地局、2V…垂直偏波アンテナ、2H…水平偏波ア
ンテナ、3…移動局、4…移動局アンテナ、5V…垂直
偏波送信波、5H…水平偏波送信波、6…移動局からの
送信波、11…送受信機、12…スイッチ、13…平均
受信電力測定・比較器、14…制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 H04L 1/06 H04L 1/06 H04B 7/26 D (72)発明者 藤井 輝也 東京都中央区八丁堀四丁目7番1号日本テ レコム株式会社内 Fターム(参考) 5J021 AA02 AA06 CA06 DB04 EA04 FA17 FA20 FA26 FA31 FA32 GA02 HA05 HA10 JA05 5K059 CC02 CC03 CC05 DD02 DD16 DD27 5K067 AA22 AA23 BB03 BB04 CC10 CC24 DD44 DD45 EE02 EE10 EE23 GG01 GG11 KK03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の移動局からの受信時に、前記任意
    の移動局からの受信波の、垂直偏波成分および水平偏波
    成分の受信信号に基づいて受信品質を測定して比較し、 前記受信品質が良い方の前記垂直偏波成分または水平偏
    波成分の一方に応じた偏波を用いて前記任意の移動局と
    送受信をすることを特徴とする基地局における移動通信
    方法。
  2. 【請求項2】 任意の移動局からの受信時に、前記任意
    の移動局からの受信波の、垂直偏波成分および水平偏波
    成分の受信信号に基づいて受信品質を測定して比較し、 前記任意の移動局への送信時に、前記受信品質が良い方
    の前記垂直偏波成分または水平偏波成分の一方に応じた
    偏波を用いて前記任意の移動局に送信をし、 前記任意の移動局からの受信時に、前記任意の移動局か
    らの受信波のダイバーシチ受信をする、 ことを特徴とする基地局における移動通信方法。
  3. 【請求項3】 前記ダイバーシチ受信は、少なくとも偏
    波ダイバーシチ受信を含み、 該偏波ダイバーシチ受信は、前記任意の移動局からの受
    信波の、前記受信品質が良い方の前記垂直偏波成分また
    は水平偏波成分の一方を選択するものである、 ことを特徴とする請求項2に記載の基地局における移動
    通信方法。
  4. 【請求項4】 サービスエリアを複数のセルまたはマイ
    クロセルに分割し、これらのセルまたはマイクロセルの
    それぞれに基地局が設置され、前記基地局と移動局とが
    無線通信を行う移動通信方法において、前記基地局は、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の基地局におけ
    る移動通信方法を実行する、 ことを特徴とする移動通信方法。
  5. 【請求項5】 基地局と複数の移動局とが共通のチャネ
    ルを拡散符号で分割してスペクトル拡散通信を行う拡散
    符号分割多元接続方法において、前記基地局は、請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の基地局における移動
    通信方法を実行する、 ことを特徴とする拡散符号分割多元接続方法。
  6. 【請求項6】 受信品質測定・比較器、スイッチ、送信
    機、および、受信機を有し、 前記受信品質測定・比較器は、任意の移動局からの受信
    時に、前記任意の移動局からの受信波を、垂直偏波アン
    テナおよび水平偏波アンテナで受信したときの受信信号
    に基づいて受信品質を測定して比較するものであり、 前記スイッチは、前記任意の移動局への送信時に、前記
    受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受信品質が
    良い方の前記垂直偏波アンテナまたは前記水平偏波アン
    テナの一方に前記送信機を切り替え接続するとともに、
    前記任意の移動局からの受信時に、前記受信品質が良い
    方の前記垂直偏波アンテナまたは前記水平偏波アンテナ
    の一方に前記受信機を切り替え接続するものである、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  7. 【請求項7】 受信品質測定・比較器、スイッチ、送信
    機、および、受信機を有し、 前記受信品質測定・比較器は、任意の移動局からの受信
    時に、前記任意の移動局からの受信波を、垂直偏波アン
    テナおよび水平偏波アンテナで受信したときの受信信号
    に基づいて受信品質を測定して比較するものであり、 前記スイッチは、前記任意の移動局への送信時に、前記
    受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受信品質が
    良い方の前記垂直偏波アンテナまたは前記水平偏波アン
    テナの一方に前記送信機を切り替え接続するものであ
    り、 前記受信機は、前記任意の移動局からの受信時に、前記
    垂直偏波アンテナおよび水平偏波アンテナの出力に基づ
    いてダイバーシチ受信するものである、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  8. 【請求項8】 受信品質測定・比較器、第1ないし第p
    (pは2以上の整数)のスイッチ、送信機、および、受
    信機を有し、 前記受信品質測定・比較器は、任意の移動局からの受信
    時に、前記任意の移動局からの受信波を、第1の垂直偏
    波アンテナおよび第1の水平偏波アンテナで受信したと
    きの受信信号に基づいて受信品質を測定して比較するも
    のであり、 前記第1のスイッチは、前記任意の移動局への送信時
    に、前記受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受
    信品質が良い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは前
    記第1の水平偏波アンテナの一方に前記送信機を切り替
    え接続するとともに、前記任意の移動局からの受信時
    に、前記受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受
    信品質が良い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは前
    記第1の水平偏波アンテナの一方に前記受信機を切り替
    え接続するものであり、 前記第2ないし第pのスイッチは、それぞれ、前記任意
    の移動局からの受信時に、前記第1の垂直偏波アンテナ
    および前記第1の水平偏波アンテナから距離を隔てて設
    けられ、かつ、互いに距離を隔てて設けられた第2ない
    し第pの垂直偏波アンテナまたは第2ないし第pの水平
    偏波アンテナのうち、前記受信品質が良い方の前記第1
    の垂直偏波アンテナまたは第1の水平偏波アンテナの一
    方に応じたものに、前記受信機を切り替え接続するもの
    であり、 前記受信機は、前記第1ないし第pのスイッチの出力に
    基づいてダイバーシチ受信をするものである、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  9. 【請求項9】 受信品質測定・比較器、スイッチ、送信
    機、および、受信機を有し、 前記受信品質測定・比較器は、任意の移動局からの受信
    時に、前記任意の移動局からの受信波を、第1の垂直偏
    波アンテナおよび第1の水平偏波アンテナで受信したと
    きの受信信号に基づいて受信品質を測定して比較するも
    のであり、 前記スイッチは、前記任意の移動局への送信時に、前記
    受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受信品質が
    良い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは前記第1の
    水平偏波アンテナの一方に前記送信機を切り替え接続す
    るものであり、 前記受信機は、前記任意の移動局からの受信時に、前記
    第1の垂直偏波アンテナおよび前記第1の水平偏波アン
    テナから距離を隔てて設けられ、かつ、互いに距離を隔
    てて設けられた第2ないし第p(pは2以上の整数)の
    垂直偏波アンテナおよび第2ないし第pの水平偏波アン
    テナと、前記第1の垂直偏波アンテナおよび前記第1の
    水平偏波アンテナとの、2p個の出力に基づいてダイバ
    ーシチ受信をするものである、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  10. 【請求項10】 任意の移動局からの受信時に、前記任
    意の移動局からの受信波の、垂直偏波成分および水平偏
    波成分の受信信号に基づいて受信品質を測定して比較
    し、 前記任意の移動局への送信時に、前記受信品質が良い方
    の前記垂直偏波成分または水平偏波成分の一方に応じた
    偏波を用いて、送信点毎にウエイト付けがなされた送信
    信号を、前記任意の移動局にスペースダイバーシチで送
    信する、 ことを特徴とする基地局における移動通信方法。
  11. 【請求項11】 受信品質測定・比較器、第1ないし第
    p(pは2以上の整数)のスイッチ、および、任意の移
    動局に対する個別送信手段を有し、 前記受信品質測定・比較器は、前記任意の移動局からの
    受信時に、該任意の移動局からの受信波を、第1の垂直
    偏波アンテナおよび第1の水平偏波アンテナで受信した
    ときの受信信号に基づいて受信品質を測定して比較する
    ものであり、 前記第1のスイッチは、前記任意の移動局への送信時
    に、前記受信品質測定・比較器の出力に応じて、前記受
    信品質が良い方の前記第1の垂直偏波アンテナまたは前
    記第1の水平偏波アンテナの一方に、前記個別送信手段
    から出力されるウエイト付けがなされた第1の送信信号
    を切り替え接続するとともに、 前記第2ないし第pのスイッチは、それぞれ、前記任意
    の移動局への送信時に、前記第1の垂直偏波アンテナお
    よび前記第1の水平偏波アンテナから距離を隔てて設け
    られ、かつ、互いに距離を隔てて設けられた第2ないし
    第pの垂直偏波アンテナまたは第2ないし第pの水平偏
    波アンテナのうち、前記受信品質が良い方の前記第1の
    垂直偏波アンテナまたは第1の水平偏波アンテナの一方
    に応じたものに、それぞれ、前記個別送信手段から出力
    されるウエイト付けがなされた第2ないし第pの送信信
    号を切り替え接続する、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  12. 【請求項12】 前記スペースダイバーシチで送信する
    全ての送信点から、垂直偏波信号および水平偏波信号を
    用い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識別できる伝送
    形式で、前記移動局に対し伝搬路特性推定計算をさせる
    ための共通信号を送信し、 前記任意の移動局からの受信時に、前記伝搬路特性推定
    計算の結果を受信し、 前記任意の移動局への送信時に、該任意の移動局に対し
    前記共通信号の前記垂直偏波信号または水平偏波信号の
    一方を、前記受信品質が良い方の前記垂直偏波成分また
    は水平偏波成分に応じて選択させるための偏波選択符号
    を送信するとともに、前記ウエイト付けを、受信された
    前記伝搬路特性推定計算の結果に応じて行う、 ことを特徴とする請求項10に記載の基地局における移
    動通信方法。
  13. 【請求項13】 共通信号送信手段を有し、 該共通信号送信手段は、第1ないし第pの垂直偏波アン
    テナおよび第1ないし第pの水平偏波アンテナの全てか
    ら、それぞれ、送信点と偏波の種類が識別できる伝送形
    式で、前記移動局に対し伝搬路特性推定計算をさせるた
    めの共通信号を送信するものであり、 前記個別送信手段は、前記任意の移動局への送信時に、
    該任意の移動局に対し前記共通信号の前記垂直偏波信号
    または水平偏波信号のうち、前記受信品質測定・比較器
    の出力に応じて、前記受信品質が良い方の垂直偏波成分
    または水平偏波成分の一方に応じたものを選択させるた
    めの偏波選択符号を送信するとともに、前記ウエイト付
    けを、受信された前記伝搬路特性推定計算の結果に応じ
    て行うものである、 ことを特徴とする請求項11に記載の移動通信基地局装
    置。
  14. 【請求項14】 共通信号受信手段、個別受信手段、計
    算手段、および、送信手段を有し、 前記共通信号受信手段は、基地局から移動局への共通信
    号であって、前記基地局がスペースダイバーシチで送信
    する全ての送信点から、垂直偏波信号および水平偏波信
    号を用い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識別できる
    伝送形式で送信された共通信号を受信するものであり、 前記個別受信手段は、前記共通信号の前記垂直偏波信号
    または前記水平偏波成分のうち、前記基地局において受
    信品質が良い方の偏波成分に応じたものを、前記移動局
    に選択させるための偏波選択符号を前記基地局から受信
    するものであり、 前記計算手段は、前記共通信号のうち、前記偏波選択符
    号に応じた、前記垂直偏波信号および前記水平偏波信号
    の一方であって、前記スペースダイバーシチ送信された
    前記全ての送信点からの前記共通信号に応じて、前記基
    地局でのウエイト付けのための伝搬路特性推定計算をす
    るものであり、 前記送信手段は、前記伝搬路特性推定計算の結果を前記
    基地局に送信するものである、 ことを特徴とする移動局装置。
  15. 【請求項15】 スペースダイバーシチで送信する全て
    の送信点から、垂直偏波信号および水平偏波信号を用
    い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識別できる伝送形
    式で、移動局に対し、受信品質を測定して比較させ、受
    信品質が良い方の前記垂直偏波信号または前記水平偏波
    信号を選択させて伝搬路特性推定計算をさせるための、
    共通信号を送信し、 任意の前記移動局からの受信時に、該任意の移動局が前
    記共通信号の前記垂直偏波信号または前記水平偏波信号
    に基づいて前記受信品質を測定して比較することにより
    決定した偏波選択符号、および、前記伝搬路特性推定計
    算の結果を受信し、 前記任意の移動局への送信時に、前記偏波選択符号に応
    じた垂直偏波または水平偏波を用い、前記伝搬路特性推
    定計算の結果に応じて送信点毎にウエイト付けがなされ
    た送信信号を、前記任意の移動局にスペースダイバーシ
    チで送信する、 ことを特徴とする基地局における移動通信方法。
  16. 【請求項16】 共通信号送信手段、第1ないし第p
    (pは2以上の整数)のスイッチ、任意の移動局からの
    個別受信手段、および、任意の移動局への個別送信手段
    を有し、 前記共通信号送信手段は、第1ないし第pの垂直偏波ア
    ンテナおよび第1ないし第pの水平偏波アンテナの全て
    から、それぞれ、送信点と偏波の種類が識別できる伝送
    形式で、前記移動局に対し受信品質が良い方の垂直偏波
    信号または水平偏波信号について伝搬路特性推定計算を
    させるための共通信号を送信するものであり、 前記個別受信手段は、前記任意の移動局からの受信時
    に、該任意の移動局が前記共通信号の前記垂直偏波信号
    または前記水平偏波信号に基づいて受信品質を測定して
    比較することにより決定した偏波選択符号、および、前
    記伝搬路特性推定計算の結果を受信するものであり、 前記第1のスイッチは、前記任意の移動局への送信時
    に、前記偏波選択符号に応じて、前記受信品質が良い方
    の垂直偏波信号または水平偏波信号に対応する前記第1
    の垂直偏波アンテナまたは前記第1の水平偏波アンテナ
    の一方に、前記個別送信手段から出力される、前記伝搬
    路特性推定計算の結果に応じてウエイト付けがなされた
    第1の送信信号を切り替え接続するとともに、 前記第2ないし第pのスイッチは、前記任意の移動局へ
    の送信時に、それぞれ、前記第1の垂直偏波アンテナお
    よび前記第1の水平偏波アンテナから距離を隔てて設け
    られ、かつ、互いに距離を隔てて設けられた第2ないし
    第pの垂直偏波アンテナまたは第2ないし第pの水平偏
    波アンテナのうち、前記偏波選択符号に応じて、前記受
    信品質が良い方の垂直偏波信号または水平偏波信号に対
    応するものの一方に、それぞれ、前記個別送信手段から
    出力される、前記伝搬路特性推定計算の結果に応じてウ
    エイト付けがなされた第2ないし第pの送信信号を切り
    替え接続する、 ことを特徴とする移動通信基地局装置。
  17. 【請求項17】 共通信号受信手段、受信品質測定・比
    較器、計算手段、および、送信手段を有し、 前記共通信号受信手段は、基地局から移動局への共通す
    る共通信号であって、前記基地局がスペースダイバーシ
    チ送信をする全ての送信点から、垂直偏波信号および水
    平偏波信号を用い、かつ、前記送信点と偏波の種類が識
    別できる伝送形式で送信された共通信号を受信するもの
    であり、 前記受信品質測定・比較器は、前記共通信号のうち、前
    記スペースダイバーシチ送信の少なくとも1送信点の前
    記垂直偏波信号および前記水平偏波信号の受信品質を測
    定して比較結果を出力するものであり、 前記計算手段は、前記共通信号のうち、前記比較結果に
    応じた垂直偏波信号および水平偏波信号の一方であっ
    て、前記スペースダイバーシチ送信された前記全ての送
    信点の前記共通信号に応じて、前記基地局でのウエイト
    付けのための伝搬路特性推定計算をするものであり、 前記送信手段は、前記伝搬路特性推定計算の結果、およ
    び、前記比較結果に応じて決定された偏波選択符号を前
    記基地局に送信するものである、 ことを特徴とする移動局装置。
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