JP2003046280A - 伝熱装置 - Google Patents

伝熱装置

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JP2003046280A
JP2003046280A JP2001228532A JP2001228532A JP2003046280A JP 2003046280 A JP2003046280 A JP 2003046280A JP 2001228532 A JP2001228532 A JP 2001228532A JP 2001228532 A JP2001228532 A JP 2001228532A JP 2003046280 A JP2003046280 A JP 2003046280A
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Japan
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air
heat transfer
casing
pipe
fluid
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JP2001228532A
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English (en)
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Takaaki Katsumata
孝明 勝亦
Takehisa Ide
剛久 井出
Isamu Yatougo
勇 八藤後
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易であり、かつ、設置箇所に対する
設置作業性を向上することのできる伝熱装置を提供す
る。 【解決手段】 複数の伝熱対象部13、E1,E2に対
応して形成され、かつ、ケーシング7により区画された
複数の流体室D1,D2と、複数の流体室D1,D2に
連通され、かつ、接続管18,19内に形成された接続
通路F1,F4とを有し、複数の流体室D1,D2およ
び接続流路F1,F4を流体が流れるとともに、複数の
伝熱対象部13、E1,E2と複数の流体室D1,D2
を流れる流体との間で、ケーシング7を介して伝熱がお
こなわれる伝熱装置において、ケーシング7と接続管1
8,19とが、相互に接続可能な別部材で構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の伝熱対象
部と、複数の流体室に供給される流体との間で、伝熱を
おこなうように構成された伝熱装置に関し、特に、複数
の流体室に連通する接続通路を有する伝熱装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、各種の分野で電子装置が使用
され、その電子装置を構成している電子ユニットの集積
度がますます高くなってきており、かつ、電子ユニット
の動作周波数も高くなっている。そのために、その電子
ユニットの発熱頻度が多くなって高温になり易く、温度
上昇に伴う電子ユニットの誤動作を回避するために、よ
り容量の大きい冷却装置が必要になってきている。
【0003】電子ユニットを冷却する方法としては、空
冷ファンにより冷却風を生じさせて、強制対流により電
子ユニットから熱を奪う、いわゆる「強制空冷」と、自
然対流により電子ユニットから熱を奪う、いわゆる「自
然冷却」とが、従来から知られており、強制空冷用の冷
却装置の一例が、特開平9−207691号公報に記載
されている。
【0004】この公報においては、エンジンルームに配
置される中空のケーシングが設けられており、このケー
シングの内部に、電子ユニット収容室と、電子ユニット
収容室の周囲を取り囲む複数の流体室と、複数の流体室
同士を接続する接続通路とが形成されている。接続通路
を区画する接続管は、ケーシングに一体化されている。
電子ユニット収容室と複数の流体室および接続通路との
間には、ケーシングの一部である隔壁が配置され、この
隔壁により、電子ユニット収容室および流体室ならびに
接続通路が区画されている。また、所定の流体室には空
気入口が連通され、所定の流体室以外の流体室には空気
出口が連通されている。そして、電子ユニット収容室に
はエンジンコントロールコンピュータを有する電子ユニ
ットが配置される。
【0005】上記構成において、空気が空気入口を経由
して所定の流体室に流れ込み、その空気が接続通路を介
して他の流体室に流れ込み、ついで、その空気が空気出
口からケーシングの外部に排出される。一方、電子ユニ
ットが発熱すると、その熱が隔壁に伝達され、隔壁の温
度と流体室の流体の温度との差に基づいて、隔壁の熱が
空気に伝達される。このように、強制対流による熱伝達
がおこなわれて、電子ユニットが冷却される。また、電
子ユニットは直方体形状に構成されているが、電子ユニ
ットの平行な2表面(複数の伝熱対象部)に臨み、複数
の流体室がそれぞれ形成されており、電子ユニットの熱
が、2表面から別々に放熱される。
【0006】上記の冷却装置を構成するケーシングや接
続管の材質としては、難燃性が高いこと、軽量であるこ
となどの条件を満たすもの、例えば、合成樹脂が選択さ
れている。冷却装置の製造工程においては、成形型のキ
ャビティ内に、流動状態の成形材料が注入されるととも
に、成形材料が固化されて、前記接続管が一体化された
ケーシングが製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
ている冷却装置においては、複数の流体室を区画するケ
ーシングと、接続通路を区画する接続管とが一体的に構
成されており、複数の流体室および接続通路により形成
される流体通路全体の形状が複雑なものとなっていた。
このため、ケーシングおよび接続管を成形する成形型の
形状が複雑となり、冷却装置の製造が困難であるという
問題があった。また、ケーシングと接続管とが一体化さ
れているため、ケーシングをエンジンルームに設置する
場合に、接続管がエンジンルーム内の他の物体と接触し
易く、冷却装置の設置作業性が低下する問題があった。
【0008】この発明は上記の課題に着目してなされた
ものであり、製造が容易であり、かつ、設置箇所に対す
る設置作業性を向上することのできる伝熱装置を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、複数の伝熱対
象部に対応して形成され、かつ、ケーシングにより区画
された複数の流体室と、この複数の流体室に連通され、
かつ、接続管内に形成された接続通路とを有し、前記複
数の流体室および接続流路を流体が流れるとともに、前
記複数の伝熱対象部と複数の流体室を流れる流体との間
で、前記ケーシングを介して伝熱がおこなわれる伝熱装
置において、前記ケーシングと前記接続管とが、相互に
接続可能な別部材で構成されていることを特徴とするも
のである。
【0010】請求項1の発明によれば、ケーシングと接
続管とが別々に構成されているため、ケーシングおよび
接続管が、単体での構造が簡略化される。したがって、
伝熱装置を製造する工程において、ケーシングおよび接
続管の製造が容易となる。また、伝熱装置を設置する工
程では、ケーシングを設置した後に、接続管を設置する
ことができる。したがって、ケーシングを設置する場合
に、接続管が他の物体に接触することがなく、伝熱装置
の設置作業性が向上する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記複数の流体室同士が、前記接続通路により並列
または直列に接続されていることを特徴とする。
【0012】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、複数の流体室同士を接続通
路により並列に接続すれば、各流体室に対して並行して
流体を供給することができる。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成に加えて、前記接続通路から、前記複数の流体室に流
体が供給されるように構成されているとともに、前記複
数の流体室に供給される流体の流量を制御する流量制御
装置が設けられていることを特徴とするものである。
【0014】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明と同様の作用が生じる他に、複数の伝熱対象部
の温度に基づいて、各流体室に供給される流体の流量を
制御することができる。
【0015】請求項4の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記接続通路から、前記複数の流体室に流体が供給
されるように構成され、前記接続通路に対して複数の流
体室が並列に接続されているとともに、前記接続通路
は、開口面積が相互に異なる複数の分岐通路を備えてい
ることを特徴とするものである。
【0016】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、複数の流体室に供給する流
体の流量を異ならせるために、専用の機構を設ける必要
がない。
【0017】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成に加えて、前記ケーシングを収容する外箱
が設けられており、前記接続管がこの外箱の外部に配置
されていることを特徴とするものである。
【0018】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4の発明のいずれかと同様の作用が生じる他に、接続管
が外箱の外部に設けられているため、ケーシングを外箱
内に挿入する工程で、接続管と外箱とが接触することが
を回避される。
【0019】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかの構成に加えて、前記ケーシングを収容する外箱
が設けられており、前記複数の流体室の少なくとも一つ
が、前記ケーシングおよび前記外箱に臨んで形成される
ことを特徴とするものである。
【0020】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の発明のいずれかと同様の作用が生じる他に、ケーシ
ングの構成材料を節約することができ、ケーシングの製
造コストを抑制することができる。また、ケーシングの
構成が簡略化されるため、ケーシングの製造が一層容易
となる。
【0021】請求項7の発明は、請求項1ないし6のい
ずれかの構成に加えて、前記ケーシングが、前記複数の
流体室に対応して、複数のブロックに分割構成されてい
ることを特徴とするものである。
【0022】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
6の発明のいずれかと同様の作用が生じる他に、ケーシ
ング自体が複数のブロックに分割されているため、ケー
シングの製造が一層容易となり、かつ、ケーシングの設
置が一層容易となる。
【0023】各請求項において、「伝熱装置」には、伝
熱対象部の熱を流体に伝達して、伝熱対象部を冷却する
冷却装置と、流体の熱を伝熱対象部に伝達して、伝熱対
象部を加熱する加熱装置とが含まれている。また、各請
求項において、「接続可能な別部材」とは、分割して構
成されている部材同士を、連結して組み立てることがで
きる部材を意味している。また、「接続可能な別部材」
には、ケーシングと接続管とが接続される前のもの、ま
たはケーシングと接続管とが接続されたものの両方が含
まれる。また、各請求項において、「接続通路」には、
流体室に流体を供給する通路と、流体室内の流体を外部
に排出する通路と、一方の流体室から他方の流体室に流
体を送る通路とが含まれている。
【0024】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照してこの発明
の実施例を説明する。図1は、この発明の伝熱装置の実
施例ある冷却装置A1の構成を示す正面断面図、図2
は、冷却装置A1の平面断面図である。なお、図1にお
いては、奥行きの異なる2つの正面断面を、便宜上1つ
の断面で図示してあり、図2においては、高さの異なる
2つの平面断面を、便宜上1つの断面で図示してある。
図1および図2の実施例では、冷却装置A1が、車両用
の電子ユニットを冷却するために設けられている。図1
および図2の実施例は、請求項1の発明、請求項2の発
明、請求項3の発明、請求項4の発明、請求項5の発明
に対応している。冷却装置A1は、エンジンルームB1
内に配置されており、エンジンルームB1内にはエンジ
ン(図示せず)が設けられている。このエンジンは、燃
料を燃焼させて動力を出力する装置であるため、エンジ
ンが運転されると、その熱がエンジンルームB1内に放
散される。
【0025】冷却装置A1は、ブラケット(図示せず)
などを用いて、車体フレーム(図示せず)に取り付けら
れている。冷却装置A1は外箱(言い換えれば外壁)1
を有し、この外箱1は、平面形状がほぼ四角形に構成さ
れた底板2と、底板2の外周縁に連続された側板3とを
有している。また、外箱1の上部には開口部4が形成さ
れており、開口部4が、板形状の蓋5により気密に閉じ
られている。底板2および蓋5は、ほぼ水平に配置され
ている。このようにして、外箱1および蓋5により、外
箱1の内部C1とエンジンルームB1とが気密に区画さ
れている。
【0026】また、外箱1の側板3には、複数の取付孔
6が形成されている。図1および図2の実施例では、取
付孔6が4個形成されている。4個の取付孔6のうち、
2個の取付孔6同士が、ほぼ同じ高さに、かつ、ほぼ水
平方向に所定間隔をおいて配置されている。これに対し
て、他の2個の取付孔6は、側板3の高さ方向におい
て、上記2つの取付孔6と底板2との間の高さに、ほぼ
水平方向に所定間隔をおいて配置されている。各取付孔
6は側板3を貫通しており、個々の取付孔6により、エ
ンジンルームB1と内部C1とが連通されている。
【0027】一方、外箱1の内部C1には、内箱7が配
置されている。この内箱7は、天板8および底板9を有
しており、この天板8および底板9は、ほぼ水平に配置
されているこの天板8と底板9とが、内周壁10および
外周壁11により連続されている。内周壁10および外
周壁11の平面形状は、ほぼU字形状に構成されている
とともに、外周壁11の内側に内周壁10が配置されて
いる。すなわち、内周壁10は、3つの直線部10A同
士と、2つの湾曲部10Bとを連続させて構成されてい
る。また、外周壁11は、3つの直線部11A同士と、
2つの湾曲部11Bとを連続させて構成されている。さ
らに、天板8と底板9との間には、ほぼ水平な仕切り壁
12が複数、この実施例では3個配置されている。
【0028】このようにして、天板8と、内周壁10お
よび外周壁11と、仕切り壁12とにより取り囲まれた
空間に、空気層D1が形成されている。空気層D1の平
面形状は、内周壁10および外周壁11の平面形状に対
応して、ほぼU字形状となっている。また、内周壁10
および外周壁11と、2つの仕切り壁12とにより取り
囲まれた空間に、電子部品収容室E1が形成されてい
る。さらに、内周壁10および外周壁11と、2つの仕
切り壁12とにより取り囲まれた空間に、空気層D2が
形成されている。空気層D2の平面形状は、内周壁10
および外周壁11の平面形状に対応して、ほぼU字形状
となっている。さらにまた、底板9と、内周壁10およ
び外周壁11と、仕切り壁12とにより取り囲まれた空
間に、電子部品収容室E2が形成されている。
【0029】ここで、内箱7を内部C1内に配置した状
態、具体的には、内箱7を底板2上に載せた状態におい
て、電子部品収容室E1,E2、空気層D1,D2の位
置関係を説明すれば、空気層D1が最も上方に配置され
ており、空気層D1の下方(具体的には、真下)に電子
部品収容室E1が配置され、電子部品収容室E1の下方
に空気層D2が配置され、空気層D2の下方に電子部品
収容室E2が配置されている。具体的には、外箱1に形
成されている上方の取付孔6とほぼ同じ高さに、空気層
D1が配置され、外箱1に形成されている下方の取付孔
6とほぼ同じ高さに、空気層D2が配置されている。上
記のように、空気層D1,D2および電子部品収容室E
1,E2が、内箱7および外箱1の高さ方向に、順次積
層されている。
【0030】また、外周壁11を厚さ方向に貫通する開
口部(図示せず)が形成されており、この開口部を介し
て電子部品収容室E1,E2内に、電子ユニット13が
それぞれ収容されている。この電子ユニット13は、エ
ンジンコントロールコンピュータを有するものであり、
電子ユニット13とエンジンとが、ハーネス(図示せ
ず)により、信号通信可能に接続される。なお、電子部
品収容室E1,E2の平面形状は、電子ユニット13の
平面形状に合わせて、例えば、ほぼ四角形に構成されて
いる。そして、電子部品収容室E1に収容される電子ユ
ニット13の上面13Aと、空気層D1との間に仕切り
壁12が配置され、電子部品収容室E2に収容される電
子ユニット13の上面13Bと、空気層D2との間に仕
切り壁12が配置されている。
【0031】前記内箱7であって、各取付孔6と対向す
る位置には、筒状の空気供給口14,16および空気排
出口15,17が形成されている。具体的には、空気供
給口14,16が、空気層D1の両端に対応して形成さ
れ、空気排出口15,17が、空気層D2の両端に対応
して形成されている。なお、内箱7を外箱1の内部に配
置した状態において、各取付孔6と、空気供給口14,
16および空気排出口15,17とが対向する位置に保
持されるように、内箱7と外箱1との相対位置を決定
し、かつ、固定する位置決め機構(図示せず)が設けら
れている。
【0032】ところで、エンジンルームB1内には、空
気供給管18および空気排出管19が設けられている。
まず、空気供給管18は、管主体20と、管主体20の
一端側に連続され、かつ、上下方向に分岐した2つの分
岐管21,22とを有している。この管主体20および
分岐管21,22の内部に亘り、接続通路(言い換えれ
ばダクト)F1が形成されている。また、分岐管21が
空気供給口14に接続され、分岐管22が空気供給口1
6に接続されている。分岐管21の内部には分岐通路F
2が形成され、分岐管22の内部には分岐通路F3が形
成されている。そして、分岐通路F2の内径R1の方
が、分岐通路F3の内径R2よりも大きく設定されてい
る。言い換えれば、分岐通路F2の開口面積の方が、分
岐通路F3の開口面積よりも広く設定されている。な
お、管主体20の他端側は、エンジンルームB1、また
はエンジンルームB1の外部側に開口されている。
【0033】一方、空気排出管19は、管主体23と、
管主体23の一端側に連続され、かつ、上下方向に分岐
した2つの分岐管24,25とを有している。この管主
体20および分岐管24,25の内部に亘り、接続通路
(言い換えればダクト)F4が形成されている。また、
分岐管24が空気排出口15に連結され、分岐管25が
空気排出口17に連結されている。分岐管24の内部に
は分岐通路F5が形成され、分岐管25の内部には分岐
通路F6が形成されている。そして、分岐通路F5の内
径R1の方が、分岐通路F6の内径R2よりも大きく設
定されている。言い換えれば、分岐通路F5の開口面積
の方が、分岐通路F6の開口面積よりも広く設定されて
いる。なお、管主体23の他端側は、ファン(図示せ
ず)付近に開口されている。このファンは、ラジエータ
(図示せず)を空冷するものである。
【0034】上記のように構成された分岐管21,2
2,24,25が、別々に取付孔6に挿入されていると
ともに、分岐管21と空気供給口14とが連結され、分
岐管22と空気供給口16とが連結され、分岐管24と
空気排出口15とが連結され、分岐管25と空気排出口
17とが連結されている。このようにして、接続通路F
1と接続通路F4とが、空気層D1,D2により接続さ
れている。言い換えれば、接続通路F1と接続通路F4
との間に、空気層D1と空気層D2とが、相互に並列に
接続されている。なお、外箱1、内箱7、蓋5、空気供
給管18、空気排出管19は、合成樹脂、例えば、ポリ
プロピレンなどの熱可塑性プラスチックにより成形する
ことができる。具体的には、内箱7と空気供給管18お
よび空気排出管19とは、別部材により分割構成されて
おり、冷却装置A1を組み立てる場合には、分岐管2
1,22,24,25と、空気供給口14,16および
空気排出口15,17とが接続される。
【0035】なお、空気供給管18であって、管主体2
0の外周側に、断熱材26を設けることもできる。断熱
材26としては、空気供給管18の断熱性能よりも高い
断熱性能を備えた合成樹脂材料、例えば、メラミン樹脂
発泡体などの熱硬化性プラスチックが用いられる。断熱
材26は円筒形状を備えており、その軸線方向に切り込
み(図示せず)が形成されている。この切り込み部分を
広げて、空気供給管18に巻き付けている。なお、断熱
材26には、低熱伝導率であること、難燃性に優れてい
ること、軽量であること、加工が容易であること、など
が要求される。さらに、取付孔6と各分岐管21,2
2,24,25との間の隙間には、グロメット(図示せ
ず)などのシール部材が取り付けられて、この隙間の気
密性が保持される。
【0036】ここで、図1および図2の実施例の構成
と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、冷却装
置A1がこの発明の伝熱装置に相当し、電子部品収容室
E1および電子ユニット13と、電子部品収容室E2お
よび電子ユニット13とが、この発明の複数の伝熱対象
部に相当し、内箱7がこの発明のケーシングに相当し、
空気層D1,D2が、この発明の複数の流体室に相当
し、分岐管21,22,24,25が、この発明の流量
制御装置に相当し、エンジンルームB1が、この発明の
ケーシングの外部に相当し、接続通路F1,F4および
空気層D1,D2を流れる空気が、この発明の流体に相
当する。
【0037】つぎに、図1および図2に示した冷却装置
A1の製造工程を説明する。内箱7、外箱1、蓋5、空
気供給管18、空気排出管19などの各部品は、冷却装
置A1の製造工程で別々に製造される。例えば、成形型
(図示せず)のキャビティ内に流動状態の成形材料を注
入するとともに、成形材料が硬化して各部品が製造され
る。具体的には、ブロー成型法などにより製造すること
ができる。図1および図2においては、各部品が単独
で、分割して構成されている。特に、内箱7と、空気供
給管18および空気排出管19とが別部材で構成されて
いる。したがって、空気層D1,D2と、接続通路F
1,F4とにより形成される通気路に相当するキャビテ
ィの構造を、簡略化することができ、冷却装置A1を容
易に製造することができる。
【0038】このようにして各部品を製造するととも
に、内箱7の電子部品収容室E1,E2内に電子ユニッ
ト13を収容した後、内箱7および電子ユニット13
を、外箱1の内部C1内に配置する。そして、分岐管2
1,22,24,25を、外箱1の取付孔6内に別々に
挿入して、分岐管21と空気供給口14とを連結し、分
岐管22と空気供給口16とを連結し、分岐管24と空
気排出口15とを連結し、分岐管25と空気排出口17
とを連結する。
【0039】つまり、図1および図2の実施例において
は、外箱1および内箱7をエンジンルームB1に取り付
けた後、つぎの工程で、分岐管21と空気供給口14と
を連結し、分岐管22と空気供給口16とを連結し、分
岐管24と空気排出口15とを連結し、分岐管25と空
気排出口17とを連結する作業がおこなわれる。言い換
えれば、内箱7と空気供給管18および空気排出管19
とを連結する前の工程では、空気層D1,D2と接続通
路F1,F4とが接続されておらず、内箱7と空気供給
管18および空気排出管19とを連結すると、空気層D
1,D2と接続通路F1,F4とが連通される。
【0040】したがって、外箱1および内箱7をエンジ
ンルームB1に取り付ける工程において、空気供給管1
8および空気排出管19が邪魔になったり、空気供給管
18および空気排出管19が他の部品に接触したりする
ことを回避できる。また、エンジンルームB1における
冷却装置A1の設置作業性、もしくは取付作業性が向上
する。
【0041】また、空気供給管18および空気排出管1
9が外箱1の外部に設けられているため、内箱7を外箱
1内に挿入する工程では、空気供給管18および空気排
出管19と外箱1とが接触することを抑制でき、伝熱装
置の設置作業性が一層向上する。
【0042】つぎに、図1および図2に示す冷却装置A
1の作用を説明する。電子ユニット13とエンジンとの
間で、ハーネスを介して相互に通信がおこなわれる。ま
た、ファンが回転されると、空気供給管18の開放端側
の空気圧よりも、空気排出管19の開放端側の空気圧の
方が低くなり、エンジンルームB1内の空気が、空気供
給管18の接続通路F1内に吸い込まれるとともに、こ
の空気が分岐通路F2と分岐通路F3とに分岐される。
分岐通路F2を通過した空気は空気層D1に流れ込み、
分岐通路F3を通過した空気は、空気層D2に流れ込
む。空気層D1,D2内では、その平面形状に沿って、
空気がほぼU字形状に流れる。
【0043】一方、電子ユニット13が動作して発生し
た熱は、電子部品収容室E1側では主として空気層D1
と電子部品収容室E1との間に位置している仕切り壁1
2に伝達され、ついで、仕切り壁12の温度と、空気層
D1内の温度との差に基づいて、仕切り壁12の熱が空
気層D1内の空気に伝達される。また、電子部品収容室
E2側では主として空気層D2と電子部品収容室E2と
の間に位置している仕切り壁12に伝達され、ついで、
仕切り壁12の温度と、空気層D2内の温度との差に基
づいて、仕切り壁12の熱が空気層D2内の空気に伝達
される。
【0044】このようにして、熱が伝達された空気は、
空気層D1,D2から空気排出管19に流れ込む。具体
的には、空気層D1の空気が分岐通路F5に流れ込み、
空気層D2の空気が分岐通路F6に流れ込む。その後、
分岐通路F5内の空気と、分岐通路F6内の空気とが合
流し、空気排出管19の外部に排出される。このよう
に、図1および図2の実施例では、強制対流により電子
ユニット13の熱が放熱され、かつ、冷却される。
【0045】ところで、図1および図2の実施例におい
ては、接続通路F1に対して空気層D1,D2が相互に
並列に接続されている。このため、空気層D1,D2に
対して並行して、同一条件、例えば同一温度の空気を送
り込むことができる。つまり、電子ユニット13と空気
層D1との間の熱伝達と、電子ユニット13と空気層D
2との間の熱伝達とが並行しておこなわれる。言い換え
れば、一方の空気層の空気の温度が、他方の空気層の温
度に影響を及ぼすことがなく、各空気層における放熱性
を高く保持することができる。
【0046】また、図1および図2の実施例では、空気
層D1に連通する分岐通路F2の開口面積の方が、空気
層D2に連通する分岐通路F3の開口面積よりも広く設
定されているため、接続通路F1から空気層D2に供給
される空気量よりも、接続通路F1から空気層D1に供
給される空気量の方が多くなる。つまり、仕切り壁12
と空気層D1内の空気との間の熱伝達率を、仕切り壁1
2と空気層D21内の空気との間の熱伝達率よりも高く
設定することができる。
【0047】このため、2つの電子ユニット13のう
ち、一方の電子ユニット13の方が、他方の電子ユニッ
ト13よりも消費電力が多く、一方の電子ユニット13
の方が、他方の電子ユニット13よりも高温となり易い
場合でも、各電子ユニット13の温度に応じて、各空気
層D1,D2の放熱特性を制御することができ、冷却装
置A1の放熱性が一層向上する。
【0048】さらに、図1および図2の実施例において
は、分岐通路F2,F5の開口面積と、分岐通路F3,
F6の開口面積とを異ならせることにより、分岐通路F
2,F5を通過する空気量と、分岐通路F3,F6を通
過する空気量とを異ならせている。つまり、分岐管2
1,24,22,25が、空気の流れ方向を規制する機
能と、空気量を調整する機能とを兼備している。言い換
えれば、分岐通路F2,F5を通過する空気量と、分岐
通路F3,F6を通過する空気量とを異ならせるため
に、空気の流れ方向を規制する機構の他に、空気量を調
整する機構を専用で設ける必要がなく、冷却装置A1の
部品点数の増加を抑制することができる。したがって、
冷却装置A1の製造コストの上昇を抑制すること、冷却
装置A1の製造工数を低減すること、冷却装置A1を軽
量化すること、などを図り得る。
【0049】また、図1および図2の実施例において
は、空気供給管18および空気排出管19が外箱1の外
部に設けられており、内箱7を外箱1内に挿入した後
に、空気供給管18および空気排出管19を取付孔6に
差し込むため、内箱7を外箱1内に挿入する工程で、空
気供給管18および空気排出管19と内箱7とが接触す
ることを防止でき、冷却装置A1の取り付け作業性が向
上する。
【0050】ところで、空気層D1と電子部品収容室E
1との間における熱伝達、および空気層D2と電子部品
収容室E2との間における熱伝達に影響を及ぼす要因と
しては、空気層D1,D2に供給される空気の温度、空
気層D1,D2内に供給される空気量などが考えられる
が、本発明者らがおこなった実験、つまり、現実的な車
載環境においては、空気層D1,D2内に供給される空
気量よりも、空気層D1,D2に供給される空気の温度
の方が、前記熱伝達率に及ぼす影響が大きいことが確認
されている。
【0051】そこで、図1および図2の実施例において
は、空気供給管18の管主体20の外側に断熱材26を
設けている。このため、空気供給管18の接続通路F1
を通過する空気に対して、エンジンルームB1の熱が伝
達されにくくなり、空気層D1,D2の空気の温度と仕
切り壁12の温度との差を可及的に大きく設定すること
ができ、冷却装置A1の熱伝達を一層促進させることが
できる。また、エンジンルームB1において、空気供給
管18のレイアウトに関わりなく、冷却装置A1の放熱
性を向上できるために、エンジンなどの熱源を迂回して
空気供給管18を配置する必要がない。したがって、エ
ンジンルームB1における空気供給管18のレイアウト
と自由度が高くなるとともに、空気供給管18の長さを
可及的に短縮することができる。
【0052】図3および図4は、請求項1の発明、請求
項2の発明、請求項3の発明、請求項5の発明に対応す
る実施例であり、図3は冷却装置A1の正面断面図、図
4は冷却装置A1の平面断面図である。なお、図3にお
いては、奥行きの異なる2つの正面断面を、便宜上1つ
の断面で図示してあり、図4においては、高さの異なる
2つの平面断面を、便宜上1つの断面で図示してある。
また、図3および図4において、図1および図2の構成
と同じ構成については、図1および図2と同じ符号を付
してある。
【0053】図3および図4の実施例においては、内箱
7には、筒形状の空気供給口30、および筒形状の空気
排出口31、ならびに筒形状に構成された2つの連結口
32,33が設けられている。ここで、空気供給口30
の下方に空気排出口31が配置され、連結口32の下方
に連結口33が配置されている。そして、空気供給口3
0の内部が空気層D1の一端側に連通され、連結口32
の内部が空気層D1の他端側に連通されている。また、
空気排出口31の内部が空気層D2の一端に連通され、
連結口33の内部が空気層D2の他端に連通されてい
る。さらに、空気供給口30および空気排出口31なら
びに2つの連結口32,33が、全て外箱1の取付孔6
に対応する位置に設けられている。
【0054】一方、外箱1の外部(つまり、エンジンル
ームB1内)には、空気供給管34の大半が設けられて
おり、空気供給管34の一端が外箱1の取付孔6内に挿
入されている。そして、空気供給管34の一端と、内箱
7の空気供給口30とが連結されている。空気供給管3
4の内部には接続通路F7が形成されており、接続通路
F7と空気層D1とが連通されている。また、外箱1の
外部には、空気排出管35の大半が設けられており、空
気排出管35の一端が外箱1の取付孔6内に挿入されて
いる。そして、空気排出管35の一端と、内箱7の空気
排出口31とが連結されている。空気排出管35の内部
には接続通路F8が形成されており、接続通路F8と空
気層D2とが連通されている。さらに、空気供給管34
の他端側がエンジンルームB1の内部、もしくはエンジ
ンルームB1の外部に開口されている。また、空気排出
管35の他端側が、ファン側に開口されている。
【0055】さらに、外箱1の外部には、連結管36の
大半が設けられており、連結管36の内部には連結通路
F9が形成されている。この連結管36の両端が取付孔
6に別々に挿入されており、連結管36の一端と連結口
32とが連結され、連結管36の他端と連結口33とが
連結されている。このため、連結通路F9と空気層D
1,D2とが連通されている。このようにして、接続通
路F7と空気層D1と連結通路F9と空気層D2と接続
通路F8とが直列に接続されている。なお、空気供給管
34および空気排出管35ならびに連結管36と内箱7
とは、別部材により構成されている。
【0056】また、内箱7、空気供給管34、空気排出
管35、連結管36は、合成樹脂、例えば、ポリプロピ
レンなどの熱可塑性プラスチックにより成形することが
できる。さらに、空気供給管34の外側および連結管3
6の外側を、前述の断熱材26で取り囲むこともでき
る。さらにまた、空気供給管34から空気層D1に供給
する空気の流量を制御する流量制御装置37を設けるこ
ともできる。流量制御装置37としては、アクチュエー
タ(図示せず)により動作するダンパ(図示せず)、流
量制御弁(図示せず)などが挙げられる。
【0057】図3および図4の実施例と、この発明の構
成との対応関係を説明すれば、空気供給管34および空
気排出管35ならびに連結管36が、この発明の接続管
に相当し、連結通路F9がこの発明の接続通路に相当す
る。図3および図4のその他構成とこの発明の構成との
対応関係は、図1および図2の実施例とこの発明との対
応関係と同じである。
【0058】つぎに、図3および図4の冷却装置A1の
製造工程を説明する。内箱7、外箱1、蓋5、空気供給
管34、空気排出管35などの各部品は、冷却装置A1
の製造工程で別々に製造される。例えば、成形型(図示
せず)のキャビティ内に流動状態の成形材料を注入する
とともに、成形材料が硬化して各部品が製造される。具
体的には、ブロー成型法などにより製造することができ
る。図3および図4においては、各部品が単独で、分割
して構成されている。特に、内箱7と、空気供給管34
および空気排出管35とが別部材で構成されている。し
たがって、空気層D1,D2と、接続通路F7,F8,
F9とにより形成される通気路に相当するキャビティの
構造を、簡略化することができ、冷却装置A1を容易に
製造することができる。
【0059】このようにして各部品を製造するととも
に、内箱7の電子部品収容室E1,E2内に電子ユニッ
ト13を収容した後、内箱7および電子ユニット13
を、外箱1の内部C1内に配置する。そして、空気供給
管34および空気排出管35連結管36を、外箱1の取
付孔6内に別々に挿入して、空気供給管34と空気供給
口30とを連結し、空気排出管35と空気排出口31と
を連結し、連結管36と連結口32,33とを連結す
る。
【0060】つまり、図3および図4の実施例において
は、外箱1および内箱7をエンジンルームB1に取り付
けた後、つぎの工程で、空気供給管34および空気排出
管35ならびに連結管36と、内箱7とを連結する作業
がおこなわれる。言い換えれば、内箱7と空気供給管3
4および空気排出管35ならびに連結管36とを連結す
る前の工程では、空気層D1,D2と、接続通路F7,
F8,F9とが接続されておらず、内箱7と空気供給管
34および空気排出管35ならびに連結管36とを連結
すると、空気層D1,D2と接続通路F7,F8,F9
とが連通される。
【0061】したがって、外箱1および内箱7をエンジ
ンルームB1に取り付ける工程において、空気供給管3
4および空気排出管35ならびに連結管36が邪魔にな
ったり、空気供給管34および空気排出管35ならびに
連結管36が他の部品に接触したりすることを回避でき
る。また、エンジンルームB1における冷却装置A1の
設置作業性、もしくは取付作業性が向上する。
【0062】つぎに、図3および図4に示す冷却装置A
1の作用を説明する。まず、ファン(図示せず)が駆動
されると、空気供給管34の開口側よりも、空気排出管
35の開口側の圧力の方が低くなるため、空気が接続通
路F7を経由して空気層D1に流れ込む。空気層D1を
通過した空気は、連結通路F9を経由して空気層D2に
進入する。空気層D2を通過した空気は、接続通路F8
を経由して冷却装置A1の外部に排出される。なお、空
気層D1と電子部品収容室E1との間における熱伝達作
用、および空気層D2と電子部品収容室E2との間にお
ける熱伝達作用は、図1および図2の実施例と同様であ
る。
【0063】また、接続通路F7を経由して空気層D
1,D2に供給される空気の流量を、流量制御装置37
により制御することができる。例えば、各空気層D1,
D2に供給される空気の流量を、電子部品収容室E1,
E2の温度に適合させることができる。したがって、空
気層D1,D2と電子部品収容室E1,E2との間の伝
熱特性を、電子部品収容室E1,E2の温度に適合させ
ることができる。
【0064】さらに、空気供給管34および連結管36
の外側に巻いた場合は、エンジンルームB1の熱が、接
続通路F7および連結通路F9内の空気に伝達されるこ
とを抑制でき、冷却装置A1の放熱性を一層向上させる
ことができる。
【0065】図5は、冷却装置A1の他の実施例を示す
正面断面図、図6は、図5の冷却装置A1の平面断面図
である。なお、図5においては、奥行きの異なる2つの
正面断面を、便宜上1つの断面で図示してあり、図6に
おいては、高さの異なる2つの平面断面を、便宜上1つ
の断面で図示してある。図5および図6の実施例は、請
求項1の発明、請求項2の発明、請求項3の発明、請求
項4の発明、請求項7の発明に対応している。図5およ
び図6の実施例において、図1および図2の実施例と同
様の構成については、図1および図2の実施例と同じ符
号を付してある。
【0066】図5および図6の実施例においては、冷却
装置A1の一部を構成するケーシング40Aが、分割構
成された複数、具体的には2個のブロック40,41を
有している。ブロック40,41は上下方向に積み重ね
た状態で、エンジンルームB1内に配置される。ブロッ
ク40がブロック41の上側に配置されており、ブロッ
ク40は、天板42および仕切り壁43を有している。
また、天板42と仕切り壁43とが、外周壁44および
内周壁45により連続されている。
【0067】外周壁44は内周壁45の外側に設けられ
ており、外周壁44は、直線部46,47,48と、直
線部46,47,48を連続する湾曲部49,50とを
有している。内周壁45は、直線部51,52,53
と、直線部51,52,53を連続する湾曲部54,5
5とを有している。そして、天板42と仕切り壁43と
外周壁44と内周壁45とにより取り囲まれた空間に、
空気層D1が形成されている。ブロック40には、空気
供給口14および空気排出口15が形成されている。空
気供給口14および空気排出口15の内部は、空気層D
1に連通している。なお、ブロック40,41は、合成
樹脂、例えば、ポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチ
ックにより成形されている。
【0068】一方、ブロック41は、天板56および仕
切り壁57を有している。また、天板56と仕切り壁5
7とが、外周壁44および内周壁45により連続されて
いる。そして、天板56と仕切り壁57と外周壁44と
内周壁45とにより取り囲まれた空間に、空気層D2が
形成されている。また、ブロック41には、空気供給口
16および空気排出口17が形成されている。空気供給
口16および空気排出口17の内部は、空気層D2に連
通している。このように、図5および図6の実施例にお
いても、空気供給管18に対して空気層D1,D2が並
列に接続され、空気排出管19に空気層D1,D2が並
列に接続されている。
【0069】図5および図6の実施例においては、ブロ
ック40とブロック41とを積み重ねると、ブロック4
0の仕切り壁43と、ブロック41の天板56との間に
電子部品収容室E1が形成される。なお、ブロック41
の仕切り壁57と底板58との間には、電子部品収容室
E2が形成されている。なお、図5および図6の実施例
においては、ブロック40とブロック41とを積み重ね
た状態において、ブロック40とブロック41との相対
移動を規制する固定機構(図示せず)が設けられてい
る。また、図5および図6の実施例の構成と、この発明
の構成との対応関係は、図1および図2の実施例と、こ
の発明の構成との対応関係とほぼ同じである。このよう
に、図1および図2の実施例と、図5および図6の実施
例とを比較すると、図5および図6の実施例では、図1
および図2の実施例の外箱1に相当する構成が設けられ
ていない点と、ケーシングが一体化されているか、もし
くは分割構成されているかの点とが異なる。
【0070】つぎに、図5および図6に示した冷却装置
A1の製造工程を説明する。ケーシング40A、空気供
給管18、空気排出管19などの各部品は、冷却装置A
1の製造工程で別々に製造される。例えば、成形型(図
示せず)のキャビティ内に流動状態の成形材料を注入す
るとともに、成形材料が硬化して各部品が製造される。
具体的には、ブロー成型法などにより製造することがで
きる。図5および図6においては、各部品が単独で、分
割して構成されている。具体的には、ケーシング40A
と、空気供給管18および空気排出管19とが別部材で
構成されている。したがって、空気層D1,D2と、接
続通路F1,F4とにより形成される通気路に相当する
キャビティの構造を、簡略化することができ、冷却装置
A1を容易に製造することができる。また、ケーシング
40Aが複数のブロック40,41に分割構成されてい
るため、各ブロック40,41を別々に製造することが
でき、ケーシング40Aを容易に製造することができ
る。
【0071】このようにして、各部品を製造するととも
に、ブロック40とブロック41とを積み重ねるととも
に、電子部品収容室E1,E2内に電子ユニット13を
それぞれ収容し、ケーシング40AをエンジンルームB
1内に配置する。そして、分岐管21と空気供給口14
とを連結し、分岐管22と空気供給口16とを連結し、
分岐管24と空気排出口15とを連結し、分岐管25と
空気排出口17とを連結する。そして、図5および図6
の実施例において、図1および図2の実施例と同様の構
成部分については、図1および図2の実施例と同様の作
用効果を得られる。また、ケーシング40Aが複数のブ
ロック40,41に分割構成されているため、各ブロッ
ク40,41を別々にエンジンルームB1に配置し、そ
の後に、各ブロック40,41を積み重ねることができ
る。つまり、より小さな部品、もしくは軽い部品を複数
回に分けて取り付ける作業を繰り返せば済むため、エン
ジンルームB1に対する冷却装置A1の配置作業性が一
層向上する。
【0072】つぎに、図5および図6に示す冷却装置A
1の作用を説明する。空気供給管18から供給される空
気が、空気層D1,空気層D2を経由して空気排出管1
9に流れ込む作用は、図1および図2の実施例と同様で
ある。一方、電子部品収容室E1内の熱は、主として仕
切り壁43を経由して空気層D1に伝達される。また、
電子部品収容室E2内の熱は、主として仕切り壁57を
経由して空気層D2に伝達される。そして、図5および
図6に示す実施例において、冷却装置A1の伝熱作用も
しくは放熱作用は、図1および図2の実施例と同様の構
成部分については、図1および図2の実施例と同様であ
る。
【0073】図7は、冷却装置A1の他の実施例を示す
正面断面図、図8は、図7の冷却装置A1の平面断面図
である。なお、図7においては、奥行きの異なる2つの
正面断面を、便宜上1つの断面で図示してあり、図8に
おいては、高さの異なる2つの平面断面を、便宜上1つ
の断面で図示してある。図7および図8の実施例は、請
求項1の発明、請求項2の発明、請求項3の発明、請求
項7の発明に対応している。図7および図8の実施例に
おいて、図1ないし図6の実施例と同様の構成について
は、図1ないし図6の実施例と同じ符号を付してある。
【0074】図7および図8に示す冷却装置A1は、前
述したブロック40,41を有している。ブロック40
には、筒状の空気供給口30、および筒状の連結口32
が形成され、ブロック41には、筒状の連結口33、お
よび筒状の空気排出口31が形成されている。そして、
空気層D1と、空気供給口30の内部および連結口32
の内部とが連通され、空気層D2と、連結口33および
空気排出口31とが連通されている。さらに、空気供給
管34と空気供給口30とが連結され、空気排出管35
と空気排出口31とが連結され、連結管36が連結口3
2,33に連結されている。このようにして、接続通路
F7と空気層D1と連結通路F9と空気層D2と接続通
路F8とが、相互に直列に接続されている。なお、図7
および図8の実施例の構成と、この発明の構成との対応
関係は、図1ないし図6の実施例と、この発明の構成と
の対応関係とほぼ同じである。
【0075】つぎに、図7および図8に示した冷却装置
A1の製造工程を説明する。ケーシング40A、空気供
給管34、空気排出管35、連結管36などの各部品
は、冷却装置A1の製造工程で別々に製造される。例え
ば、成形型(図示せず)のキャビティ内に流動状態の成
形材料を注入するとともに、成形材料が硬化して各部品
が製造される。具体的には、ブロー成型法などにより製
造することができる。つまり、図7および図8において
は、各部品が単独で、分割して構成されている。具体的
には、ケーシング40Aと、空気供給管34および空気
排出管35と、連結管36とが別部材で構成されてい
る。したがって、空気層D1,D2と、接続通路F7,
F8および連結通路36とにより形成される通気路に相
当するキャビティの構造を、簡略化することができ、冷
却装置A1を容易に製造することができる。また、ケー
シング40Aが複数のブロック40,41に分割構成さ
れているため、各ブロック40,41を別々に製造する
ことができ、ケーシング40Aを容易に製造することが
できる。
【0076】このようにして、各部品を製造するととも
に、ブロック40とブロック41とを積み重ねるととも
に、電子部品収容室E1,E2内に電子ユニット13を
それぞれ収容し、ケーシング40AをエンジンルームB
1内に配置する。そして、空気供給管34と空気供給口
30とを連結し、空気排出管35と空気排出口31とを
連結し、連結管36と連結口32,33とを連結する。
そして、図7および図8の実施例において、図1ないし
図6の実施例と同様の構成部分については、図1ないし
図6の実施例と同様の作用効果を得られる。
【0077】つぎに、図7および図8に示す冷却装置A
1の作用を説明する。空気供給管34の接続通路F7か
ら供給される空気が、空気層D1を通過して連結通路F
9に至り、ついでこの空気が空気層D2を通過して接続
通路F8に流れ込む。一方、電子部品収容室E1内の熱
は、主として仕切り壁43を経由して空気層D1に伝達
される。また、電子部品収容室E2内の熱は、主として
仕切り壁57を経由して空気層D2に伝達される。この
ようにして、各電子ユニット13が冷却される。
【0078】なお、図1および図2の実施例、または図
3および図4の実施例において、内箱7であって、少な
くとも一つの空気層に臨む箇所を開口させて、外箱また
は蓋の内面と、内箱との間に空気層を形成する第1の構
成(図示せず)を採用することもできる。このように、
図1および図2の実施例、または図3および図4の実施
例に、第1の特定の構成を採用した実施例が、請求項6
の発明に相当する。
【0079】上記各実施例においては、電子ユニットが
複数設けられ、各電子ユニットに対応して各空気層が形
成されているが、単数の電子ユニットを両側から挟むよ
うに複数の空気層を配置し、単数の電子ユニットの表面
の熱を、所定の空気層に伝達し、電子ユニットの裏面の
熱を所定の空気層以外の空気層に伝達するように、第2
の構成(図示せず)を採用することもできる。この第2
の構成を採用した場合は、単一の電子ユニットの表面お
よび裏面が、この発明の伝熱対象部に相当する。
【0080】なお、図1ないし図8に示す実施例では、
電子ユニットの熱を空気層に伝達して電子ユニットを冷
却する、いわゆる冷却装置について説明しているが、空
気層(流体室)の熱を伝熱対象部に伝達する、いわゆる
加熱装置に対しても、この発明を適用することができ
る。即ち、この発明は、ケーシングと接続管とが相互に
接続可能な別部材で構成されていればよいのであるか
ら、流体室と伝熱対象部との間において、いずれからい
ずれに熱が伝達されるか(伝熱の向き)は問われない。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ケーシングと接続管とが別々に構成されている
ため、伝熱装置を製造する工程において、ケーシングと
接続管とを別々に製造することができる。したがって、
伝熱装置を容易に製造することができる。また、伝熱装
置を設置する工程では、ケーシングを設置した後に、接
続管を設置することができる。したがって、ケーシング
を設置する場合に、接続管が他の物体に接触することが
なく、伝熱装置の設置作業性が向上する。
【0082】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、複数の流体室同士を接続
通路により並列に接続すれば、各流体室に対して並行し
て流体を供給することができる。したがって、所定の流
体室の温度が、他の流体室の温度に影響を及ぼすことを
回避できる。
【0083】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明と同様の効果を得られる他に、各流体室に供給
される流体の流量を、複数の伝熱対象部の温度に適合さ
せることができる。したがって、各流体室と各伝熱対象
部との間の伝熱特性を、各伝熱対象部の温度に適合させ
ることができる。
【0084】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、複数の流体室に供給する
流体の流量を異ならせるために、専用の機構を設ける必
要がなく、伝熱装置の部品点数の増加を抑制することが
できる。したがって、伝熱装置の製造コストの上昇を抑
制すること、伝熱装置の製造工数を低減すること、伝熱
装置を軽量化すること、などを図り得る。
【0085】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4の発明のいずれかと同様の効果を得ることができる他
に、接続管が外箱の外部に設けられているため、ケーシ
ングを外箱内に挿入する場合に、接続管と外箱とが接触
することを防止でき、伝熱装置の設置作業性が一層向上
する。
【0086】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の発明のいずれかと同様の効果を得られる他に、ケー
シングの構成材料を節約することができ、ケーシングの
製造コストを抑制することができる。また、ケーシング
の構成が簡略化されるため、ケーシングの製造が一層容
易となる。
【0087】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
6の発明のいずれかと同様の効果を得られる他に、ケー
シング自体が複数のブロックに分割されているため、ケ
ーシングの製造が一層容易となり、かつ、ケーシングの
設置が一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る冷却装置の正面断
面図である。
【図2】 図1に示す冷却装置の平面断面図である。
【図3】 この発明の一実施例に係る冷却装置の他の構
成を示す正面断面図である。
【図4】 図3に示す冷却装置の平面断面図である。
【図5】 この発明の一実施例に係る冷却装置の他の構
成を示す正面断面図である。
【図6】 図5に示す冷却装置の平面断面図である。
【図7】 この発明の一実施例に係る冷却装置の他の構
成を示す正面断面図である。
【図8】 図7に示す冷却装置の平面断面図である。
【符号の説明】
1…外箱、 13…電子ユニット、 7…内箱、 1
8,34…空気供給管、19,35…空気排出管、 2
1,22,24,25…分岐管、 37…流量制御装
置、 40A…ケーシング、 40,41…ブロック、
A1…冷却装置、 B1…エンジンルーム、 D1,
D2…空気層、 E1,E2…電子部品収容室、 F
1,F4,F7,F8…接続通路、 F2,F3,F
5,F6…分岐通路、 F9…連結通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八藤後 勇 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 Fターム(参考) 3L044 AA04 BA06 CA13 DA00 FA03 5E322 AA03 BA04 BA05 EA06 FA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の伝熱対象部に対応して形成され、
    かつ、ケーシングにより区画された複数の流体室と、こ
    の複数の流体室に連通され、かつ、接続管内に形成され
    た接続通路とを有し、前記複数の流体室および接続流路
    を流体が流れるとともに、前記複数の伝熱対象部と複数
    の流体室を流れる流体との間で、前記ケーシングを介し
    て伝熱がおこなわれる伝熱装置において、 前記ケーシングと前記接続管とが、相互に接続可能な別
    部材で構成されていることを特徴とする伝熱装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の流体室同士が、前記接続通路
    により並列または直列に接続されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の伝熱装置。
  3. 【請求項3】 前記接続通路から、前記複数の流体室に
    流体が供給されるように構成されているとともに、前記
    複数の流体室に供給される流体の流量を制御する流量制
    御装置が設けられていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の伝熱装置。
  4. 【請求項4】 前記接続通路から、前記複数の流体室に
    流体が供給されるように構成され、前記接続通路に対し
    て複数の流体室が並列に接続されているとともに、前記
    接続通路は、開口面積が相互に異なる複数の分岐通路を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の伝熱装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングを収容する外箱が設けら
    れており、前記接続管がこの外箱の外部に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    の伝熱装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングを収容する外箱が設けら
    れており、前記複数の流体室の少なくとも一つが、前記
    ケーシングおよび前記外箱に臨んで形成されることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の伝熱装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ケーシングが、前記複数の流体室に
    対応して、複数のブロックに分割構成されていることを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の伝熱装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101407985B1 (ko) 2009-12-02 2014-07-02 존슨 컨트롤스 테크놀러지 컴퍼니 냉각 부재

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