JP2003042896A - ディスプレイ検査装置、ディスプレイの検査方法、寄生容量の検査方法 - Google Patents

ディスプレイ検査装置、ディスプレイの検査方法、寄生容量の検査方法

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JP2003042896A
JP2003042896A JP2001202698A JP2001202698A JP2003042896A JP 2003042896 A JP2003042896 A JP 2003042896A JP 2001202698 A JP2001202698 A JP 2001202698A JP 2001202698 A JP2001202698 A JP 2001202698A JP 2003042896 A JP2003042896 A JP 2003042896A
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voltage
pixel
pixel electrode
signal
display
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Osamu Tokuhiro
修 徳弘
Koichi Miwa
宏一 三和
Katsuyuki Furumoto
活之 古本
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International Business Machines Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確に個別の画素に付随する寄生容量比を評
価することができるような技術を提供する。 【解決手段】 制御部8により制御されて画素電極に供
給すべき電圧信号を出力する信号供給部4と、液晶セル
基板2上の当該画素電極に対応した部分の光強度を検出
可能な光強度検出部5と、当該画素電極への電圧信号の
供給可否を制御するためのスイッチング素子をON状態
からOFF状態とした場合に、光強度検出部5によって
検出された画素電極対応部分の光強度の変化量に基づ
き、画素電圧の変化量を求めるCPUを備えたコンピュ
ータ31を備えた。そして、コンピュータ31により求
めた画素電圧の変化量から、画素における寄生容量の全
容量に対する比を求めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイの検
査装置および検査方法ならびに、寄生容量の検査方法に
関し、特に、ディスプレイの画素に付随する寄生容量の
全容量に対する比を検出するための技術に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、液晶ディスプレイなどの
ディスプレイにおける、画素に付随するコンデンサおよ
び寄生コンデンサの容量比は、表示特性を決定する重要
な因子であり、その値を正確に計測することにより、パ
ネル設計の最適化や表示不良の原因解析にとって非常に
有効な情報が得られる。
【0003】ところが、このようなコンデンサと寄生コ
ンデンサは、その容量が一般に0.1pF以下の値であ
り、測定のためにプローブ等を接触させた場合、容量の
変化が生じ、正確な値を測定することが不可能となる。
このため従来は、各種パラメータを変化させてコンデン
サと寄生コンデンサとの容量の和を検出し、この検出結
果から、理論的にまたは経験的に寄生容量比を推定して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の検査方法では、コンデンサと寄生コンデンサと
の容量の和のみが検出されるため、実際に、コンデンサ
と寄生コンデンサのどちらが表示不良の原因となってい
るかについて調べることが不可能であった。さらに、近
年においては、寄生コンデンサの分布を積極的に利用す
る画像表示方法も用いられるようになってきているが、
このような表示方法を採用する上で、寄生コンデンサの
値を正確に評価する必要が生じていた。
【0005】本発明は、このような技術的課題に基づい
てなされたもので、正確に個別の画素に付随する寄生容
量比を評価することができるような技術を提供すること
を主たる目的とする。また、同一画素に付属する各寄生
容量をその種別に評価することができるような技術を提
供することを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的のもと、本発
明は、画素電極と、画素電極に対する電圧信号の供給可
否を制御するスイッチ部とを備えたディスプレイを検査
するための検査装置であって、画素電極に供給すべき電
圧信号を出力する信号出力部と、ディスプレイ上の当該
画素電極に対応した部分の光強度を検出可能な光強度検
出部と、スイッチ部をON状態からOFF状態とした場
合の画素電圧の変化量を、光強度の変化量に基づき求め
る画素電圧変化量検出手段とを備えたことを特徴として
いる。
【0007】つまり、あらかじめスイッチ部をONにし
た状態で、画素電圧とこれに対応した光強度との関係を
調べておくことによって、スイッチ部をON状態からO
FF状態とした場合の画素電圧の変化量を、このときの
光強度の変化量に基づき求めることが可能となる。そし
て、スイッチ部をOFF状態としたときの画素電圧の変
化は、電荷保存の法則から、画素電極に付随する寄生容
量によるものであると考えられるので、画素電圧の変化
量から寄生容量の全容量に対する比率を算定することが
できるのである。なお、ここでいうディスプレイには、
非発光または発光型のディスプレイの一部、例えば、画
面表示部を構成する基板製品等を含むものとする。ま
た、ディスプレイには、液晶ディスプレイ、発光ダイオ
ード、プラズマディスプレイ、電界発光ディスプレイ、
有機電界発光ディスプレイや、その他、画素に電圧を保
持するホールド型のディスプレイを含むものとする。
【0008】さらにここで、スイッチ部をスイッチング
素子により形成するとともに、スイッチング素子を制御
するためのON/OFF信号からなる走査信号をスイッ
チング素子に供給するとともに、走査信号のOFF状態
のレベルを調整可能な走査信号供給部を設けることによ
って、ゲート・ソース間の寄生容量に対して印加される
電圧を走査信号のOFF状態の電圧レベルを調整するこ
とによって変化させることができる。一般に絶縁膜を挟
んで形成される寄生容量は、その静電容量が印加される
電圧に応じて変化することから、こうした構成を採用す
ることによって、ゲート・ソース間寄生容量における印
加される電圧に応じた特性を把握することができる。な
お、ここでいうOFF状態は、必ずしも完全なOFFで
はなく、微小電流が流れる小電流領域を含むものとす
る。
【0009】また、この場合、走査信号供給部が、走査
信号を供給すべき画素電極の周囲に配設された走査線に
印加する電圧を調整可能な構成であれば、画素電極の周
囲に配設された他の走査線の電界による影響を防ぐこと
ができる。またこの構成において、画素電極に隣接して
配置された走査線が蓄積容量の一方の電極を構成するも
のであれば、当該走査線の電圧を制御することによっ
て、蓄積容量に印加する電圧を変化させることが可能で
ある。この場合のディスプレイ上の光強度を測定するこ
とによって、上記と同様の原理により、蓄積容量の全容
量に対する比率を算定することが可能となる。
【0010】さらに、信号出力部が、電圧信号のON/
OFFを制御可能とされていれば、信号出力部(信号
線)と画素電極との間の寄生容量についても、全容量に
対する比率を算定することができる。
【0011】そして、信号出力部が、電圧信号を供給す
べき画素電極の周囲に配設された信号線に印加する電圧
を調整可能とされていれば、隣接信号線に印加する電圧
を制御して、これらの隣接信号線の電界が測定対象の画
素に及ぼす影響を最小限とすることができる。さらに、
隣接信号線・画素電極間の寄生容量の比率を算定するこ
とも可能となる。
【0012】また、本発明は、画素電極に電圧を印加す
ることにより、画素電極に対応した箇所を所定の階調と
するディスプレイを検査するための装置であって、画素
電圧を固定した場合における当該画素電圧とディスプレ
イのうち画素電極の対応箇所の輝度との関係を測定する
電圧−輝度関係測定部と、画素電極を所定電圧で充電し
た場合に生じる当該画素電極の対応箇所における輝度の
変化から、電圧−輝度関係測定部の検出結果を参照し
て、画素電極の画素電圧の所定電圧からの変化量を算出
する電圧変化量測定部と、算出したこの変化量に基づき
画素に付随する寄生容量を算出する寄生容量算定部とを
備えたディスプレイ検査装置としても捉えることができ
る。この場合、寄生容量の算出には、寄生容量そのもの
の値を算出してもよいし、また、寄生容量と全体容量と
の比率を算定してもよい。
【0013】また、この構成において、電圧−輝度関係
測定部を、互いに異なる複数種の電圧を画素電極に印加
した場合における輝度をそれぞれ測定することにより電
圧と輝度との関係が線形性を有する領域を見出すように
すれば、画素電圧と輝度との関係を、測定誤差の影響な
く、精度よく求めることができる。なお、この場合の画
素電圧と輝度との関係は、電圧−輝度関係測定部が、画
素電圧を輝度に対して関連づけて記憶部に記憶させるこ
とによって、電圧変化量測定部が、容易に電圧と輝度と
の関係を参照することが可能となる。
【0014】さらに、画素電極への前記所定電圧の印加
がスイッチング素子によって制御されるようにするとと
もに、スイッチング素子のON/OFFを制御するため
の走査信号を供給する走査信号供給部を設けるようにし
てもよい。この場合、走査信号供給部が、走査信号を、
スイッチング素子を完全にON状態とする電圧と完全に
OFF状態とする電圧との間の互いに異なる複数種の電
圧からなる信号として形成するようにすれば、ゲート・
ソース間寄生容量に対して複数種の電圧を印加し、これ
により、ゲート・ソース間寄生容量の特性を詳しく調べ
ることができる。
【0015】特に、この構成において、寄生容量算定部
が、走査信号の複数種の電圧と、画素電圧の所定電圧か
らの変化量との関係のうち線形性を有する部分から画素
の全体容量に対するスイッチング素子のゲート−ソース
間の寄生容量の比を算出するようにすれば、ゲート電圧
と画素電極の電圧変化量との関係から、印加電圧の変化
に対応した液晶の誘電率の変化の影響を除去した形で寄
生容量の全体容量に対する比率を求めることができる。
【0016】また、本発明は、画素電極に印加した電圧
と、ディスプレイにおける当該画素電極に対応する部分
の輝度との関係を調べておくステップ(A)と、この画
素電極を所定電圧で充電するステップ(B)と、ステッ
プ(B)において充電した画素電極に対応したディスプ
レイ上の輝度を検出するステップ(C)と、ステップ
(C)において検出した輝度から、ステップ(A)にお
いて調べた輝度と電圧との関係に基づいて、画素電極の
実際の電圧を推定するステップ(D)と、ステップ
(B)において印加した所定電圧と前記ステップ(D)
において推定された電圧との差から、画素に付随する寄
生容量の全容量に対する比を推定するステップ(E)と
を備えたディスプレイの検査方法としても捉えることが
できる。なお、この場合ステップ(A)より先にステッ
プ(B)、(C)を行うようにしてもよい。
【0017】そして、ステップ(B)における画素電極
に対する充電の可否を、レベルがそれぞれ異なる複数の
矩形パルス波からなる走査信号により制御されるスイッ
チング素子のON/OFFに基づいて行うようにすれ
ば、ゲート・ソース間の寄生容量の印加電圧に対応した
特性の変化を調べることができる。
【0018】この場合、走査信号として、レベルが漸次
変化する矩形パルス波を配列したものを用いることによ
って、容易に寄生容量の特性の変化を調べることができ
る。
【0019】また、本発明は、ディスプレイのパネル内
に配置された画素電極とその周囲に配設された走査線ま
たは信号線との間の寄生容量を検査するための方法であ
って、画素電極の周囲に配設された走査線および信号線
に印加すべき電圧を、それぞれ独立に制御し、その場合
の当該画素電極に対応した部分のディスプレイの輝度変
化を測定するステップ(A)と、当該走査線または当該
信号線と画素電極との間に存在する寄生容量の全体容量
に対する比率を調べるステップ(B)とを備えた寄生容
量の検査方法の発明としても捉えることができる。この
ように、検査対象の画素電極の周囲の配線の電圧を独立
に変化させることによって、画素電極と、各走査線また
は信号線との間に形成された寄生容量をそれぞれ独立し
て調べることが可能となるのである。
【0020】また、この寄生容量の検査方法において、
ステップ(A)を複数繰り返した後、ステップ(B)を
行うようにすれば、測定条件を変えて、精度よく寄生容
量比を求めることができる。
【0021】また、この寄生容量の検査方法において
は、画素電極を所定の電圧で充電した状態で、信号線に
印加する電圧を変化させて輝度変化を測定することによ
り、画素電極と信号線との間の寄生容量の全体容量に対
する比率を調べることができる。
【0022】さらに、蓄積容量、画素電極の一部と、他
の電極との間に形成されている場合には、画素電極を所
定の電圧で充電した状態で、他の電極に印加する電圧を
変化させて輝度変化を測定することにより、全体容量に
対する蓄積容量の比率を調べることができる。これによ
り、全体容量のうち、寄生容量以外の部分の比率を正確
に求めることができる。
【0023】また、この寄生容量の検査方法において
は、印加する電圧を制御すべき走査線または信号線以外
の走査線および信号線の電圧を固定した状態で、輝度変
化を測定することにより、他の走査線または信号線の電
圧が測定に及ぼす悪影響を排除することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態におけるディスプレイ検査装置1の概略構成図で
ある。このディスプレイ検査装置1は、例えば、液晶デ
ィスプレイの画面表示部を構成する液晶セル基板2を検
査するためのものであり、液晶セル基板2を設置可能な
設置台3と、設置台3上に設置された液晶セル基板2に
対して電圧信号を供給する信号供給部(走査信号供給
部、信号出力部)4と、液晶セル基板2上の光強度を測
定するための光強度検出部5と、この光強度検出部5に
対して、設置台3上に設置された液晶セル基板2に関し
て対称な位置に設けられた光源6と、光源6の動作を制
御する光源制御部7と、信号供給部4を制御するととも
に光強度検出部5における検出結果が入力される制御部
8とを備えた構成とされている。
【0025】まず、このディスプレイ検査装置1の検査
対象である液晶セル基板2について説明する。図2に液
晶セル基板2の一部の等価回路の構成を模式的に示す。
図2に示すように、液晶セル基板2は、XY方向に交差
させてマトリクス状に配列された複数の信号線10およ
び走査線11(ここでは、一部のみ図示)を備え、これ
ら信号線10および走査線11の交点に位置させてスイ
ッチング素子(スイッチ部)12および画素電極13が
配置された構成となっている。
【0026】スイッチング素子12は、三端子素子のT
FT(Thin Film Transistor)からなるものであり、
ソース電極14、ゲート電極15およびドレイン電極1
6を備えている。また、ドレイン電極16に対しては画
素電極13が接続されている。画素電極13は、図示し
ない液晶材料に電圧を印加するための表示電極17と、
当該画素電極13に接続される走査線11に隣接する走
査線11(以下、蓄積容量線18と称する)との間に設
けられる蓄積容量Csを構成する蓄積容量電極19とに
より形成されている。
【0027】表示電極17は、図示しない共通電極に対
向させて設けられており、表示電極17および共通電極
間には、表示電極17および共通電極のそれぞれに対し
て配向膜を介して液晶層(図示略)が配設されている。
【0028】このような液晶セル基板2においては、信
号線10に電圧信号が供給され、この電圧信号が、走査
線11に供給される走査信号VgateによってON/OF
F制御が行われるスイッチング素子12を介して、画素
電極13に供給されることによって、表示電極17に所
定の電圧が印加される。その一方、表示電極17に対向
する共通電極に共通信号電圧が印加され、共通電極と表
示電極17との電位差によって、液晶層の転移(動作)
が行われる。
【0029】なお、上記構成とされた液晶セル基板2に
おいては、図中に示すように、必然的に、走査線11と
画素電極13との間にゲート・ソース間寄生容量Cgs
が、信号線10と画素電極13との間に信号線・画素電
極間寄生容量Cisが、それぞれ形成される。
【0030】次に、ディスプレイ検査装置1の信号供給
部4について説明する。図1に示すように、信号供給部
4は、信号発生器21と、信号発生器21に接続された
共通電極用プローブ22、走査線用プローブ23、およ
び信号線用プローブ24とを備えた構成とされている。
【0031】信号発生器21は、制御部8からの制御信
号に基づき、液晶セル基板2の共通電極、走査線11お
よび信号線10に対して供給すべき電圧信号を発生する
ものである。また、共通電極用プローブ22は、その電
極22aが、設置台3上の液晶セル基板2の共通電極に
対して接触可能に設けられ、電極22aを介して共通電
極に対して信号発生器21から供給されたコモン電圧信
号を供給する。
【0032】また走査線用プローブ23は、電極23a
を計3本有している。これらの電極23aは、設置台3
上に載置された液晶セル基板2に配設された走査線11
のうち、互いに隣接する3本に対して同時に接触可能と
なるように形成されており、電極23aを介して信号発
生器21で生成された走査信号Vgateをこれらの走査線
11に対して供給することが可能となっている。これに
より、走査線用プローブ23を通じて、走査線11とそ
の隣接走査線11、すなわち蓄積容量線18に対して、
同時に信号を供給することが可能である。なお、信号発
生器21は、走査線用プローブ23の3本の電極23a
に対して、それぞれ独立に走査信号Vgateを供給するこ
とが可能な構成とされている。
【0033】また、信号線用プローブ24は、計6本の
電極24aを備えた構成となっている。これらの電極2
4aは、設置台3上に載置された液晶セル基板2に配列
された信号線10のうち互いに隣接する6本に対して同
時に接触可能となるように形成されており、これらの電
極24aを介して信号発生器21で生成された表示信号
Vsigが当該信号線10に対して供給される。なお、信
号発生器21は、6本の電極24aに対して、それぞれ
独立に表示信号Vsigを供給することが可能な構成とさ
れている。
【0034】走査線用プローブ23および信号線用プロ
ーブ24は、設置台3上に載置された液晶セル基板2の
うち、所望の走査線11または信号線10に電極23
a,24aが接触可能となるように位置決め可能となっ
ている。
【0035】次に、光源6について説明する。光源6
は、液晶セル基板2の背面に対して配置され、これによ
り、光源6から出力される出力光が、液晶セル基板2を
透過して光強度検出部5に入射するようになっている。
なお、光源6が被測定画素以外の画素を照射することを
防止するために、光源6と液晶セル基板2との間の液晶
セル基板2に近接した位置に図示しない遮蔽板または絞
りが配設されている。なお、検査対象の液晶セル基板2
が反射型のものである場合には、液晶セル基板2の前面
(光強度検出部5側)に光源6を配置することが好適で
ある。また、被検査対象物が発光型のものである場合に
は、必ずしも光源6が配置されなくてもよい。
【0036】次に、光強度検出部5について説明する。
光強度検出部5は、図1中に示したように、視野確認顕
微鏡26と、リレーレンズ27と、制限マスク28と、
光電子増倍管29とを備えており、液晶セル基板2内の
所定位置の一画素もしくは数画素を透過する光源6から
の光の強度を検出し、これを電圧に変換して、制御部8
に対して出力することが可能な構成となっている。な
お、ここで、光電子増倍管29に代えて、光電管、フォ
トダイオード、およびフォトトランジスタ等を用いるこ
とが可能である。
【0037】次に、制御部8について説明する。制御部
8は、図1中に示すように、コンピュータ31、RS2
32Cポート32、およびA/Dコンバータ(ADC)
ボード33を備えている。図3に示すように、コンピュ
ータ31は、CPU(画素電圧変化量検出手段)34お
よび記憶部35を備えている。CPU34は、図3に模
式的に示すように、電圧−輝度関係測定部36と、電圧
変化量測定部37と、寄生容量算定部38とを備えた構
成となっている。
【0038】電圧−輝度関係測定部36は、信号発生器
21から走査線11、信号線10および共通電極に所望
の電圧信号が出力されるように、信号発生器21を制御
するための制御信号をRS232Cポート32を介して
出力することが可能な構成となっている。またこの場合
に、電圧−輝度関係測定部36は、光強度検出部5から
出力された電圧がA/Dコンバータボード33において
A/D変換されることにより得られるディジタル信号が
入力されるようになっており、なおかつ、後述するよう
に、信号線10に供給されることとなる表示信号Vsig
の電圧(画素電圧)と、A/Dコンバータボード33か
ら出力された光強度に関するディジタル信号を関連づ
け、これをデータテーブルとして記憶部35に記憶する
ことが可能な構成となっている。
【0039】同様に、電圧変化量測定部37も、信号発
生器21から走査線11、信号線10および共通電極に
所望の電圧信号が出力されるように、信号発生器21を
制御するための制御信号を出力することが可能とされ、
なおかつ、光強度検出部5から出力された電圧が、A/
Dコンバータボード33において変換されディジタル信
号として入力されるようになっている。さらに、電圧変
化量測定部37は、後述するように、信号発生器21か
ら走査線11に出力された走査信号Vgateによって画素
電極13が充電された場合に、液晶セル基板2上におけ
る当該画素電極13に対応した部分の光強度(輝度)の
変化を、光強度検出部5からの出力に基づき検出し、な
おかつ、この光強度の変化から、画素電極13の電圧が
どのように変化したかを算出することができるようにな
っている。なお、この算出に関しては、電圧変化量測定
部37は、記憶部35に記憶された画素電圧と光強度と
の関係についてのデータテーブルを利用することとなっ
ている。
【0040】寄生容量算定部38は、電圧変化量測定部
37において算出された画素電圧の変化が、画素に付随
する寄生容量に起因するものとみなすことによって、後
述する所定の式を利用して、画素に付随する寄生容量と
画素の全体容量との容量比を算定することができるよう
になっている。
【0041】次に、ディスプレイ検査装置1を用いた検
査方法の原理について説明する。図2に示したように、
ディスプレイ検査装置1の検査対象である液晶セル基板
2上の画素電極13には、ゲート・ソース間寄生容量C
gs、信号線・画素電極間寄生容量Cisが寄生しており、
また、蓄積容量Csが形成されている。いま、走査線1
1に図4に示すような走査信号Vgateを、信号線10に
表示信号Vsigを、蓄積容量線18に補償駆動信号Vs
を同時に供給するとする。ここで、走査信号Vgate、表
示信号Vsig、補償駆動信号Vsはともに矩形パルス波
とされ、走査信号Vgateは、スイッチング素子12をO
N状態とする電圧Vg1とOFF状態とする電圧Vg3とか
らなる信号とされる。また、補償駆動信号VsはVg3と
それ以下の所定電圧Vg2とからなり、表示信号Vsigは
画素電極13に印加すべき目的電圧Vs1と画素電極13
をOFF状態とするための電圧Vs2とからなる信号とさ
れる。
【0042】走査線11を介してスイッチング素子12
に対し電圧Vg1が印加されると、スイッチング素子12
がON状態となり、これにより、同時に信号線10に供
給された表示信号Vsigの目的電圧Vs1で画素電極13
が充電されることとなる。さらに、この後、走査信号V
gateがVg1からVg3にまで立ち下がると、スイッチング
素子12がOFF状態とされ、この際、画素内の電荷が
保存されることにより、以下の式(1)のような関係が
成立する。
【数1】 ここで、Vpixelは、スイッチング素子12がOFF状
態とされた際の画素電極13の実際の電圧、Callは、
画素に付随する全容量すなわち(Cs+CLC+Cgs+C
is)を表す。なお、CLCは画素電極13と共通電極との
間の液晶セルの容量である。
【0043】式(1)において、目的電圧Vs1と電圧V
g1,Vg2,Vg3,Vs2が既知であることから、画素電圧
Vpixelを測定できれば、例えば電圧Vg2,Vg3および
目的電圧Vs1をそれぞれ独立に変化させ、その場合の画
素電圧VPixelと目的電圧Vs1との電位差の変化量を測
定することによって、各寄生容量または蓄積容量Csと
全容量Callとの比率:Cgs/Call、Cs/Call、Ci
s/Callを求めることができるはずである。
【0044】ところで、上述のディスプレイ検査装置1
は、液晶セル基板2における走査線11、信号線10お
よび共通電極に所望の電圧を印加し、なおかつ、この場
合の液晶セル基板2上における光強度を測定可能な構成
となっている。したがって、ディスプレイ検査装置1
は、あらかじめ、画素電極13を所定の電圧に固定して
おいた状態で、液晶セル基板2における画素電極13の
対応箇所の光強度を測定することにより画素電圧Vpixe
lと光強度との関係を把握することができ、さらに、走
査線11、信号線10、蓄積容量線18に供給した走査
信号Vgate、表示信号Vsig、または補償駆動信号Vs
の電圧を変化させてその際の画素電極13の対応箇所に
おける光強度の変化を観察することにより、各寄生容量
および蓄積容量Csに起因した画素電圧Vpixelの変化
を検出することができる。そして、供給した各信号の電
圧変化と画素電圧Vpixelの変化の関係から、各寄生容
量または蓄積容量Csと全容量Callとの比率を求める
ことができるのである。
【0045】その具体例を以下に示す。図5に、画素電
極13およびそれに接続されるスイッチング素子12に
表示信号Vsigおよび走査信号Vgateを供給した場合の
画素の光強度の時間的変化を示すグラフ(横軸は時間、
縦軸は光強度)の一例を示す。なお、グラフの下方に
は、この場合に供給された走査信号Vgateと表示信号V
sigの波形を示している。
【0046】図5に示すように、走査信号VgateをOF
F状態からON状態に立ち上げ、同時に表示信号Vsig
をON状態に立ち上げると、対応画素の光強度が一時的
に増大する(図5のグラフは下向きが光強度大)。その
後、走査信号VgateをOFF状態とすると、対応画素の
光強度が減少する。そして、その後表示信号VsigをO
NからOFFに立ち下げると、さらに対応画素の光強度
が減少する。
【0047】ここで、画素電圧Vpixelと光強度との関
係があらかじめ測定されていたとすると、走査信号Vga
teを立ち下げる以前の光強度から、この際の対応画素電
極13の電圧VT1が、走査信号Vgateを立ち下げた後の
光強度からこの際の対応画素電極13の電圧VT2が求め
られる。さらに、上述の式(1)より、走査信号Vgate
を立ち下げた際の画素電圧低下量VT1−VT2は、ゲート
・ソース間寄生容量Cgsによるものと考えられるため、
この画素電圧低下量VT1−VT2を走査信号Vgateの立ち
下がり時の電圧変化量で除することによって、ゲート・
ソース間寄生容量Cgsの全容量Callに対する比率Cgs
/Callが算定できる。
【0048】そして、同様に、表示信号Vsigを立ち下
げた際の画素電圧Vpixelの低下量を、表示信号Vsigの
立ち下がり時の電圧低下量で除することによって、信号
線・画素電極間寄生容量Cisの全容量Callに対する比
率Cis/Callを求めることができる。さらに、ここで
は図示していないが、蓄積容量線18に供給する補償駆
動信号Vsの電圧を変化させ、その場合の電圧変化量を
測定することによって蓄積容量Csの全容量Callに対
する比率を求めることができる。
【0049】したがって、こうした測定を各画素につい
て行うことにより、寄生容量および蓄積容量Csの画面
内での分布を測定することができるのである。さらに、
Callのうち、CLCを液晶の物性値等などから求めるこ
とによって、実際の寄生容量および蓄積容量Csの値を
求めることも可能である。
【0050】以下、本実施の形態のディスプレイの検査
方法(寄生容量の検査方法)を行う場合の、ディスプレ
イ検査装置1の具体的な動作について説明する。図6
は、ディスプレイ検査装置1によって一画素の画素電圧
と液晶セル基板2上の当該画素の対応箇所の光強度との
関係を測定する際の手順を示すフローチャートである。
ここでは、共通電極用プローブ22を共通電極に接触さ
せるとともに、信号線用プローブ24および走査線用プ
ローブ23を、測定を行うべき画素に対応した信号線1
0および走査線11に対して接触するよう位置決めし、
さらに、光強度検出部5を、測定を行うべき画素に対応
した液晶セル基板2上の位置に配置する。その後、制御
部8のCPU34における電圧−輝度関係測定部36が
測定を開始する。
【0051】この場合、まず、電圧−輝度関係測定部3
6は、画素をスタティックに駆動する際の駆動電圧を設
定する(ステップS1)。ここで、スタティックな駆動
とは、スイッチング素子12をON状態としたままで、
画素電極13に対して所定電圧を印加することを指す。
つまり、このステップS1では、画素電極13に印加す
べき電圧を設定することとなる。なお、この電圧は、初
期階調から最終階調まで段階的に設定された複数種の所
定階調に対応した複数種の電圧とされる。そして、電圧
−輝度関係測定部36は、画素をスタティックに駆動す
る際の駆動波形を設定する(ステップS2)。
【0052】次に、電圧−輝度関係測定部36は、画素
を駆動して、その光強度を測定する。これには、まず、
ステップS2で設定した複数の電圧に対応した階調のう
ち、画素が最初に表示すべき初期階調を設定する(ステ
ップS3)。そして、電圧−輝度関係測定部36は、信
号発生器21を制御して、画素を初期階調でスタティッ
クに駆動する(ステップS4)。つまり、スイッチング
素子12をONとするための信号を走査線11に対して
出力させるようにするとともに、信号線10に対してス
テップS3で設定した初期階調を表示するための電圧を
印加する。この場合、光強度を測定すべき画素に対応し
た走査線11以外の走査線11に接触する走査線用プロ
ーブ23の電極にはスイッチング素子12がOFF状態
となるような定電圧を印加しておく。また、光強度を測
定すべき画素に対応した信号線10以外の信号線10に
接触する信号線用プローブ24の電極には、その信号線
10に対応した画素から、光源6からの光が透過しない
ような電圧を印加しておく。
【0053】次に、電圧−輝度関係測定部36は、あら
かじめ指定したデータ数分、液晶セル基板2を透過して
光強度検出部5に入射する透過光の光強度、つまり、光
強度検出部5からA/Dコンバータボード33を通じて
出力された電圧を測定する(ステップS5)。さらに、
これらのデータの平均化処理を行い、透過光強度に対応
した電圧を算出する(ステップS6)。
【0054】次に、電圧−輝度関係測定部36は、ステ
ップS4からS6で行った測定が、ステップS1で設定
した複数種の電圧のうちの最終階調に対応したものか否
かを判断する(ステップS7)。今回は、初期階調の測
定であることから、ステップS8で、次に測定を行うべ
き階調を設定し、再びステップS4に戻る。
【0055】以下、ステップS4からS7を複数階調に
ついて行い、最終階調まで測定を行ったら、ステップS
9に移行する。ステップS9では、信号線10に対して
印加した書き込み電圧(画素電圧Vpixel)に対する透
過光電圧を結果としてプロットする。すなわち、図7の
ような画素電圧Vpixelと透過光電圧VTとの関係を示す
グラフに対して結果をプロットすることにより、図7中
に示すような画素電圧Vpixel−透過光電圧VTの関係曲
線を得ることができる。
【0056】さらに、測定の正確性を期するために、図
7の関係曲線から、直線近似できる区間(線形性を有す
る領域)を算出し、これにより図7中に鎖線で示すよう
な画素電圧Vpixel−透過光電圧VTの関係直線を得る
(ステップS10)。そして、これに基づき、図8のよ
うな透過光強度Lと画素電圧Vpixelとの関係を表すデ
ータテーブルを作成し(ステップS11)、これを記憶
部35に対して記憶することによって、透過光強度Lと
画素電圧Vpixelとの関係の測定を終了する。
【0057】次に、図6のフローチャートに示した手順
で求められた透過光強度Lと画素電圧Vpixelとの関係
に基づき、画素に寄生する容量および蓄積容量Csの全
容量Callに対する比率を求めるための手順を説明す
る。
【0058】まず、ゲート・ソース間寄生容量Cgsの全
容量Callに対する比率を求めるための手順を図9を参
照して説明する。これには、始めに、CPU34の電圧
変化量測定部37が、画素を駆動するための駆動電圧と
駆動波形とを設定する(ステップS12,13)。具体
的には、例えば、図11に示すように、表示信号Vsig
を一定電圧Vs1とし、走査信号Vgateを電圧Vg1の矩形
パルスと電圧Vg3の矩形パルスとからなる信号として設
定する。また、補償駆動信号Vsを一定電圧Vg3からな
る信号として設定する。なお、Vg3は、スイッチング素
子12をOFF状態とするような電圧の値である。
【0059】次に、電圧変化量測定部37は、測定条件
の設定を行う(ステップS14)。ここでは、ステップ
S12,S13で設定された駆動波形のうち、走査信号
VgateのVg3を複数種に変化させたものを測定条件とし
て設定する。さらに、電圧変化量測定部37は、初期駆
動の条件を設定する(ステップS15)。この場合、ス
テップS14で設定された複数種の測定条件のうちいず
れかを駆動条件波形として設定する。
【0060】さらに、電圧変化量測定部37は、ステッ
プS15で設定された駆動波形を用いて画素の駆動を行
い(ステップS16)、それと同時に、光強度検出部5
からのデータの取り込みを開始する(ステップS1
7)。そしてその後、画素の駆動を終了させるとともに
(ステップS18)、光強度検出部5からのデータの取
り込みを終了する(ステップS19)。この場合、走査
信号Vgateが、電圧Vg1の矩形パルスと電圧Vg3の矩形
パルスとを含んで構成されているために、これら電圧V
g1およびVg3のそれぞれに対応した光強度検出部5から
のデータが得られることとなる。
【0061】次に電圧変化量測定部37は、ステップS
17,S19の測定が、最終測定条件として行われたか
否かを判断する(ステップS20)。今回は初期駆動に
関する測定が行われたことから、ここでは、ステップS
21に移行し、ステップS14で設定された測定条件の
うち次の測定条件を画素駆動条件として設定し、ステッ
プS16に戻る。
【0062】こうしてステップS16から19の手順
を、ステップS14で設定された全ての測定条件につい
て繰り返し、ステップS20について最終測定条件であ
るとの判断がなされた際には、ステップS22に移行す
る。なお、この場合、各測定条件として走査信号Vgate
の電圧Vg3を変化させたものが設定されているために、
光強度検出部5からのデータもこれら複数の電圧Vg3に
対応したものが得られることとなる。
【0063】ステップS22では、まず、各測定条件の
変化量に対する透過光強度の変化量を画素電圧Vpixel
の変化量に変換する。すなわち、ステップS16から1
9の測定では、同一の走査信号Vgateに複数種の電圧
(Vg1とVg3)が含まれている。ここで、電圧Vg1およ
びVg3は、スイッチング素子12をON状態およびOF
F状態とする電圧であり、走査信号Vgateの電圧がVg1
からVg3に変化することによって、スイッチング素子1
2がON状態からOFF状態とされ、なおかつ、画素電
極13には、ゲート・ソース間寄生容量Cgsによる電圧
の変化が発生する。この電圧の変化は、液晶セル基板2
上における当該画素に対応した位置の透過光強度の変化
として観察されることから、ここでは、寄生容量比の算
定のために、光強度の変化量から画素電極13の電圧変
化量を逆算する。
【0064】具体的には、図10下欄のように、各測定
条件c1,c2,…において、走査信号電圧がVg1のと
き光強度検出部5からA/Dコンバータボード33を通
じて出力される透過光電圧がVT1_c1,VT1_c2,…であ
り、同様に走査信号Vgate電圧がVg2のとき出力される
透過光電圧がVT2_c1,VT2_c2,…である場合、それぞ
れの測定条件c1,c2,…について、ステップS11
において求められた透過光電圧VTと画素電圧Vpixelと
のデータテーブルを参照して、画素電圧変化量、すなわ
ち目的電圧Vs1と実際の画素電圧Vpixelとの差|Vpix
el−Vs1|を求める。
【0065】この際の手順を概念的に表すのが図10の
左上欄である。ここに示したのは、ステップS11にお
いて作成されたデータテーブルを模擬する透過光電圧V
Tと画素電圧Vpixelとの関係を表すV−T曲線であり、
この場合、測定条件c1における電圧変化量|Vpixel
−Vs1|を求めるには、V−T曲線上において透過光電
圧VT1_c1とVT2_c2に対応する画素電圧Vpixelと目的
電圧Vs1とを求め、これより|Vpixel−Vs1|を算出
するようにする。そして、同様の手順を測定条件c2,
c3,…についても繰り返すこととする。
【0066】次に、CPU34の寄生容量算定部38
は、各測定条件c1,c2,…における走査信号Vgate
の電圧変化量|Vg1−Vg3|に対する画素電圧変化量|
Vpixel−Vs1|を結果としてプロットする(ステップ
S23)。すなわち、図10下欄に示すように、各測定
条件c1,c2,…における走査信号Vgateの電圧変化
量|Vg1−Vg3|をΔVg_c1,ΔVg_c2,…と
すると、ここでは、図10右上欄のように、これらΔV
g_c1,ΔVg_c2,…に対応する|Vpixel−Vs
1|をプロットしていく。これにより、図中に示すよう
な|Vpixel−Vs1|とVg1−Vg3との関係曲線を得る
ことができる。
【0067】次に、こうして求められた|Vpixel−Vs
1|とVg1−Vg3との関係曲線について、直線近似区間
Laを算出する(ステップS24)。これは、一般に液
晶の誘電率は転移状態によって変化し、画素電位の変化
に伴って液晶の静電容量が変化することから、上述の式
(1)が、寄生容量に印加される電圧が一定範囲内で変
化する場合しか成り立たたないためである。つまり、上
述の式(1)を用いてゲート・ソース間寄生容量Cgsと
全容量Callとの比Cgs/Callを求めるためには、|V
pixel−Vs1|とVg1−Vg3とが線形性を有する領域を
求める必要があり、ここではステップS23で求めた|
Vpixel−Vs1|とVg1−Vg3との関係曲線から直線近
似区間Laを求めるようにしているのである。
【0068】そして、寄生容量算定部38は、直線近似
区間Laの傾きから、ゲート・ソース間寄生容量Cgsと
全容量Callとの比Cgs/Callを算出し(ステップS2
5)、この結果を、記憶部35に対して保存する(ステ
ップS26)。
【0069】以上は、ゲート・ソース間寄生容量Cgsの
全容量Callに対する比を求める際の手順であったが、
次に、信号線・画素電極間寄生容量Cisを求める際の手
順を図9を参照して説明する。まず、ここでは、ゲート
・ソース間寄生容量Cgsの全容量Callに対する比を求
める際と同様に、CPU34の電圧変化量測定部37
が、画素を駆動するための駆動電圧と駆動波形とを設定
する(ステップS12,13)。この場合、例えば図1
2に示すように、走査信号VgateをVg3から一定周期で
Vg1に立ち上がる矩形パルス波として設定するととも
に、表示信号Vsigを、電圧Vs2とVs1とからなるとと
もに、走査信号Vgateの周期より短周期の矩形パルス波
として設定する。さらに、補償駆動信号Vsを一定電圧
Vg3からなる信号として設定する。なお、上述のように
Vg3は、スイッチング素子12をOFF状態とするよう
な電圧の値である。
【0070】次に、電圧変化量測定部37は、測定条件
の設定を行う(ステップS14)。ここでは、表示信号
VsigのVs1のレベルをそれぞれ変化させた複数種の駆
動波形を測定条件として設定する。さらに、電圧変化量
測定部37は、初期駆動の条件を設定する(ステップS
15)。この場合、ステップS14で設定された複数種
の駆動波形のうちのいずれかが指定される。
【0071】そして、電圧変化量測定部37は、ステッ
プS15で指定された駆動波形を用いて、画素の駆動を
行い(ステップS16)、それと同時に、光強度検出部
5からのデータの取り込みを開始する(ステップS1
7)。ここでは、走査信号VgateがVg1からVg3に立ち
下がった後はスイッチング素子12がOFF状態とさ
れ、画素電圧Vpixelは、表示信号Vsigの電圧変化(V
s1およびVs2)に対応して変化するから、この画素電圧
Vpixelの変化に応じた対応画素の透過光強度の変化が
測定されることとなる。
【0072】そしてその後、画素の駆動を終了させると
ともに(ステップS18)、光強度検出部5からのデー
タの取り込みを終了する(ステップS19)。
【0073】次に電圧変化量測定部37は、ステップS
17,19の測定が、最終測定条件として行われたか否
かを判断する(ステップS20)。今回は初期駆動の測
定が行われたため、ここでは、ステップS21に移行
し、ステップS14で設定された測定条件のうち、次の
測定条件を画素駆動条件として設定し、ステップS16
に戻る。
【0074】こうしてステップS16から19の手順
を、ステップS14で設定された全ての測定条件につい
て繰り返し、ステップS20について最終測定条件であ
るとの判断がなされた際には、ステップS22に移行す
る。なお、この場合、各測定条件として表示信号Vsig
の電圧Vs1を変化させたものが設定されているために、
光強度検出部5からのデータも複数の電圧Vs1に対応し
たものが得られることとなる。
【0075】ステップS22では、各測定条件の変化量
に対する透過光強度の変化量を画素電圧Vpixelの変化
量に変換する。これには、ゲート・ソース間寄生容量C
gsの全容量Callに対する比を算定する場合と同様の手
順を用いる。すなわち、ある測定条件においてスイッチ
ング素子12がOFF状態となっている際(走査信号V
gateがVg3になっているとき)に、表示信号Vsig電圧
がVs1からVs2へ変化したことに対応して透過光電圧が
T1_c1からVT2_c2に変化した場合、この変化に対応す
る|Vpixel−Vs1|を、ステップS11において求め
られた透過光電圧VTと画素電圧Vpixelとのデータテー
ブルを参照して求めるようにする。そして、これと同様
の手順を他の測定条件についても繰り返すこととする。
【0076】次に、CPU34の寄生容量算定部38
が、各測定条件における表示信号Vsigの電圧変化量|
Vs1−Vs2|に対する画素電圧変化量|Vpixel−Vs1
|を結果としてプロットする(ステップS23)。これ
は、図10右上欄において、電圧変化量|Vg1−Vg3|
を|Vs1−Vs2|としたことに相当する。これにより、
|Vpixel−Vs1|とVs1−Vs2との関係曲線を得るこ
とができる。
【0077】次に、こうして求められた|Vpixel−Vs
1|とVs1−Vs3との関係曲線について、直線近似区間
を算出する(ステップS24)。そして、寄生容量算定
部38は、直線近似区間の傾きから、信号線・画素電極
間寄生容量Cisと全容量Callとの比Cis/Callを算出
し(ステップS25)、この結果を、記憶部35に対し
て保存する(ステップS26)。
【0078】次に、蓄積容量Csを求める際の手順を図
9を参照して説明する。まず、ここでは、ゲート・ソー
ス間寄生容量Cgsあるいは信号線・画素電極間寄生容量
Cisの全容量Callに対する比を求める際と同様に、C
PU34の電圧変化量測定部37が、画素を駆動するた
めの駆動電圧と駆動波形とを設定する(ステップS1
2,13)。具体的には、例えば図13に示すように、
表示信号Vsigを一定電圧Vs1からなる信号として設定
し、走査信号VgateをVg3から一定周期でVg1に立ち上
がる矩形パルス波として設定する。さらに、補償駆動信
号Vsを、電圧Vg2とVg3とからなるとともに、走査信
号Vgateの周期より短周期の矩形パルス波として設定す
る。なお、上述のようにVg3は、スイッチング素子12
をOFF状態とするような電圧の値である。
【0079】次に、電圧変化量測定部37は、測定条件
の設定を行う(ステップS14)。ここでは、補償駆動
信号VsのうちVg2の値のみをそれぞれ変化させた複数
種の駆動波形を測定条件として設定する。さらに、電圧
変化量測定部37は、初期駆動の条件を設定する(ステ
ップS15)。この場合、ステップS14で指定された
複数種の駆動波形のうちのいずれかが指定される。
【0080】そして、電圧変化量測定部37は、ステッ
プS15で指定された補償駆動信号Vsと、ステップS
12,13で設定された走査信号Vgateおよび表示信号
Vsigを用いて、画素の駆動を行い(ステップS1
6)、それと同時に、光強度検出部5からのデータの取
り込みを開始する(ステップS17)。ここでは、走査
信号VgateがVg1からVg3に立ち下がった後はスイッチ
ング素子12がOFF状態とされ、画素電圧Vpixel
は、補償駆動信号Vsの電圧変化(Vg2およびVg3)に
対応して変化するから、この画素電圧Vpixelの変化に
応じた対応画素の透過光強度の変化が測定される。
【0081】その後、画素の駆動を終了させるとともに
(ステップS18)、光強度検出部5からのデータの取
り込みを終了する(ステップS19)。
【0082】次に電圧変化量測定部37は、ステップS
17,19の測定が、最終測定条件として行われたか否
かを判断する(ステップS20)。今回は初期駆動の測
定が行われたため、ここでは、ステップS21に移行
し、ステップS14で設定された測定条件のうち、次の
測定条件を画素駆動条件として設定し、ステップS16
に戻る。
【0083】こうしてステップS16から19の手順
を、ステップS14で設定された全ての測定条件につい
て繰り返し、ステップS20について最終測定条件であ
るとの判断がなされた際には、ステップS22に移行す
る。なお、この場合、各測定条件として補償駆動信号V
sのVg2を変化させたものが設定されているために、光
強度検出部5からのデータも変化する複数の電圧Vg2に
対応したものが得られることとなる。
【0084】ステップS22では、各測定条件の変化量
に対する透過光強度の変化量を画素電圧Vpixelの変化
量に変換する。これには、ゲート・ソース間寄生容量C
gsおよび信号線・画素電極間寄生容量Cisの全容量Cal
lに対する比率を算定する場合と同様の手順を用いる。
すなわち、ある測定条件においてスイッチング素子12
がOFF状態となっている際(走査信号VgateがVg3に
なっているとき)に、補償駆動電圧がVg2からVg3へ変
化したことに対応して透過光電圧VTがVT1_c1からVT2
_c2に変化した場合、この変化に対応する|Vpixel−V
s1|を、ステップS11において求められた透過光電圧
Tと画素電圧Vpixelとのデータテーブルを参照して求
めるようにする。そして、これと同様の手順を他の測定
条件についても繰り返すこととする。
【0085】次に、CPU34の寄生容量算定部38
が、各測定条件における補償駆動信号Vsの電圧変化量
|Vg2−Vg3|に対する画素電圧変化量|Vpixel−Vs
1|を結果としてプロットする(ステップS23)。こ
れは、図10右上欄において、電圧変化量|Vg1−Vg3
|を|Vg2−Vg3|としたことに相当する。これによ
り、|Vpixel−Vs1|とVg2−Vg3との関係曲線を得
ることができる。
【0086】次に、こうして求められた|Vpixel−Vs
1|とVg2−Vg3との関係曲線について、直線近似区間
を算出する(ステップS24)。そして、寄生容量算定
部38は、直線近似区間の傾きから、蓄積容量Csと全
容量Callとの比Cs/Callを算出し(ステップS2
5)、この結果を、記憶部35に対して保存する(ステ
ップS26)。
【0087】そして、以上述べたような測定を、信号線
用プローブ24および走査線用プローブ23の位置を変
化させて、各画素について行うことにより、画面上にお
ける寄生容量あるいは蓄積容量Csの分布等を調べ、パ
ネル設計の最適化や表示不良の原因解析に供することが
可能となるのである。さらに、画素電極13と共通電極
間の容量CLCを何らかの手段によって調べることによ
り、各寄生容量の実際の値を算定することも可能とな
る。
【0088】以上述べたように、本実施の形態のディス
プレイ検査装置1は、画素電極13に供給すべき電圧信
号を出力する信号供給部4と、液晶セル基板2上の当該
画素電極13に対応した部分の光強度を検出可能な光強
度検出部5と、CPU34とを備えており、CPU34
が、スタティック駆動の際の画素電圧Vpixelと液晶セ
ル基板2における対応箇所の透過光強度(透過光電圧V
T)との関係を測定するともに、画素電極13充電時の
画素における透過光強度の変化から、画素電圧Vpixel
の目的電圧Vs1からの変化量を算出し、さらに、この変
化量に基づき寄生容量の全容量に対する比率を算出する
ようになっている。このようにして、画素電圧Vpixel
の変化量から寄生容量の全容量Callに対する比率を算
定することができることから、その算定結果を利用し
て、パネル設計の最適化や表示不良の原因解析の容易化
を図ることができる。
【0089】特に、信号供給部4により、スイッチング
素子12を制御するための走査信号VgateのOFF状態
のレベルが調整可能となっているため、ゲート・ソース
間の寄生容量に対して印加される電圧を走査信号Vgate
のOFF状態の電圧レベルを調整することによって変化
させることができる。したがって、印加される電圧に応
じた誘電率の変化に伴うゲート・ソース間寄生容量Cgs
の特性の変化を把握することができ、より正確な測定が
可能となる。
【0090】さらに、信号供給部4により、走査信号V
gateを供給すべき画素電極13の周囲に配設された走査
線11に対する印加電圧が調整可能であるために、走査
信号Vgateの電圧を変化させて測定を行う場合に、画素
電極13の周囲に配設された他の走査線11の電界によ
る影響を防ぐことができる。また、これにより、蓄積容
量線18に対する信号の供給が同時に可能となるため、
蓄積容量Csの全容量Callに対する比率を容易に測定
することが可能となる。
【0091】また、信号供給部4により、表示信号Vsi
gのON/OFFが制御可能とされているので、信号線
10と画素電極13との間の寄生容量について測定を行
うことができる。
【0092】また、CPU34の電圧−輝度関係測定部
36が、画素電圧Vpixelと透過光強度(透過光電圧
T)との関係が線形性を有する領域を見出すようにし
たので、これらの関係を、測定誤差の影響なく、精度よ
く求めることができる。さらに、CPU34の寄生容量
算定部38が、走査信号Vgateの電圧の変化量と画素電
圧Vpixelの変化量との関係が線形性を有する領域を見
出すようにしたので、これらの関係を、測定誤差の影響
なく、精度よく求めることができ、特に、印加する電圧
の違いによる液晶の誘電率の変化に起因した測定誤差を
排除することができる。
【0093】そして、本実施の形態のディスプレイの検
査方法および寄生容量の検査方法によれば、あらかじめ
所定電圧で充電した画素における透過光強度を調べてお
くとともに、検査対象の画素電極13の周囲の配線の電
圧を独立に変化させ、この場合の透過光強度の変化を調
べることによって、画素電極13と、各走査線11また
は信号線10との間に形成された寄生容量をそれぞれ独
立して調べることが可能となる。
【0094】特にこの場合、画素電極13を所定電圧で
充電した状態で、信号線10に印加する電圧を変化させ
て画素の透過光強度を測定することにより、画素電極1
3と信号線10との間の寄生容量の印加電圧に応じた特
性を十分に調べることができる。さらに、全体容量に対
する蓄積容量Csの比率を調べることができるため、全
体容量のうち、寄生容量以外の部分の比率を正確に求め
ることができる。
【0095】以上において、本発明の一実施の形態を説
明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるもので
なく、必要に応じて他の構成を採用することができる。
例えば、寄生容量比を算定するために透過光強度の測定
を行う際、走査線11、信号線10、および蓄積容量線
18に供給する信号は、図11から13のようなものに
限定されず、例えば、図14のようなものであってもか
まわない。図14に示す信号波形は、表示信号Vsigお
よび補償駆動信号Vsが、それぞれ一定電圧Vs2および
Vg3とされるとともに、走査信号Vgateが、Vg1からV
g3まで漸次そのレベルが変化する矩形パルス波からなる
波形とされている。
【0096】この場合、図9のフローチャートに示した
手順において、ステップS12、S13で図14のよう
な波形を設定し、ステップS14では、測定条件として
図14のような波形を1種類のみ設定する。そしてステ
ップS15からS19のステップを行う。次のステップ
S20では、測定条件が1種類のみであるため、ステッ
プS20からステップS22に移行し、それ以下のステ
ップを行うこととする。
【0097】図14に示したように、ここでは、1測定
条件内に、異なるレベルの矩形パルスが複数個含まれて
いるため、ステップS16からステップS19までの処
理を複数回行う必要なく、一回の処理で異なる走査信号
Vgateのレベルにおける画素の透過光強度の変化を測定
することができる。これにより、処理時間の短縮化を図
ることができる。
【0098】また、画素電極13の対応信号線10に隣
接する隣接信号線10’(図2参照)と画素電極13間
の寄生容量Cisの全体容量に対する比率が無視し得ない
場合には、上記実施の形態の信号線・画素電極間寄生容
量Cisの全容量Callに対する比率の測定とほぼ同手順
で、隣接信号線・画素電極間寄生容量Cisの全容量Cal
lに対する比率の算定を行うことができる。
【0099】すなわち、ディスプレイ検査装置1におい
ては、信号線用プローブ24によって、表示信号Vsig
を供給すべき画素電極13の周囲に配設された信号線1
0に対しても電圧信号を供給することができるために、
隣接信号線10’に供給する表示信号Vsig’のレベル
を変化させ、その際の対応画素における透過光強度の変
化を測定することによって、上述の信号線・画素電極間
寄生容量Cisの全容量Callに対する比率を算定する際
と同様の手順で、隣接信号線・画素電極間寄生容量Cis
の比率を算定することが可能となるのである。
【0100】具体的には、上記実施の形態における信号
線・画素電極間寄生容量Cisの全体容量に対する比率の
算定の際に、ステップS12,S13において、図12
に示した波形に代えて、表示信号Vsigを一定電圧Vs1
とし、さらに、隣接信号線10’に供給する表示信号V
sig’を図12のVsigと同波形に設定する。さらに、ス
テップS14において、Vs1のレベルを複数種に変化さ
せた駆動波形を測定条件として設定する。後は、上記実
施の形態における信号線・画素電極間寄生容量Cisの全
体容量に対する比率の算定と同手順で、隣接信号線・画
素電極間寄生容量Cisの全体容量を算定することが可能
となる。
【0101】また、これとは別に、上記実施の形態にお
いては、その検査対象が、液晶ディスプレイの画面表示
部を構成する液晶セル基板2となっていたが、これに限
らず、発光ダイオード、プラズマディスプレイ、電界発
光ディスプレイ、有機電界発光ディスプレイや、その
他、画素に電圧を保持するホールド型のディスプレイ等
の基板製品を対象とした検査を行うことも可能であり、
また、基板製品に限らず、ディスプレイの他の構成要素
の検査に利用することができる。また、これ以外にも、
本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げ
た構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更すること
が可能である。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画素電極充電時の画素の対応位置における輝度変化か
ら、画素電圧の目的電圧からの変化量を算出し、さら
に、この変化量に基づき寄生容量比を算出することが可
能である。そして、算出した寄生容量の全容量に対する
比率を利用して、パネル設計の最適化や表示不良の原因
解析を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態であるディスプレイ検
査装置の概略構成図である。
【図2】 図1に示したディスプレイ検査装置における
検査対象である液晶セル基板の要部の等価回路図であ
る。
【図3】 図1に示したディスプレイ検査装置における
制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明のディスプレイの検査方法の原理を示
すための図であって、液晶セル基板に供給する信号の一
例の波形図である。
【図5】 同、画素電極の充電時における当該画素の対
応位置の透過光強度の変化を示すグラフ(上欄)と、こ
の場合に供給した走査信号および表示信号の波形図(下
欄)である。
【図6】 本発明のディスプレイの検査方法において、
画素電圧と透過光強度との関係を測定するための手順を
示すフローチャートである。
【図7】 図6のステップS9において作成された画素
電圧(横軸)と透過光電圧(縦軸)との関係を表すグラ
フである。
【図8】 図6のステップS11において作成された透
過光電圧と画素電圧との関係を示すデータテーブルの模
式図である。
【図9】 本発明のディスプレイの検査方法において、
画素に付随する寄生容量または蓄積容量の全容量に対す
る比率を算定するための手順を示すフローチャートであ
る。
【図10】 図9に示した手順をより詳細に説明するた
め図であって、ステップS17およびS19における測
定結果を模式的に表すデータテーブル(下欄)、ステッ
プS22において利用される透過光電圧と画素電圧との
関係を示すグラフ(左上欄)、およびステップS23か
らS25において利用される測定条件の変化量と画素電
圧変化量との関係を示すグラフ(右上欄)である。
【図11】 図9に示した手順でゲート・ソース間寄生
容量比を測定する際に、液晶セル基板に供給される信号
の一例を示す波形図である。
【図12】 同、信号線・画素間寄生容量比を測定する
際に、液晶セル基板に供給される信号の一例を示す波形
図である。
【図13】 同、蓄積容量比を測定する際に、液晶セル
基板に供給される信号の一例を示す波形図である。
【図14】 同、ゲート・ソース間寄生容量比を測定す
る際に、液晶セル基板に供給される信号の他の例を示す
波形図である。
【符号の説明】
1…ディスプレイ検査装置、2…液晶セル基板、4…信
号供給部(走査信号供給部、信号出力部)、5…光強度
検出部、8…制御部、10…信号線、11…走査線、1
2…スイッチング素子(スイッチ部)、13…画素電
極、17…表示電極、18…蓄積容量線、21…信号発
生器、31…コンピュータ、34…CPU(画素電圧変
化量検出手段)、35…記憶部、36…電圧−輝度関係
測定部、37…電圧変化量測定部、38…寄生容量算定
部、Cgs…ゲート・ソース間寄生容量、Cis…信号線・
画素電極間寄生容量、Cs…蓄積容量、Vsig…表示信
号、Vgate…走査信号、Vs…補償駆動信号、Vpixel
…画素電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳弘 修 滋賀県野洲郡野洲町大字市三宅800番地 日本アイ・ビー・エム株式会社 野洲事業 所内 (72)発明者 三和 宏一 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 大和事業所内 (72)発明者 古本 活之 滋賀県野洲郡野洲町大字市三宅800番地 日本アイ・ビー・エム株式会社 野洲事業 所内 Fターム(参考) 2G028 AA01 BB06 BC02 BE10 CG07 DH06 HN14 LR02 2G086 EE10 2H088 FA12 FA13 2H093 NC90 ND56 5G435 AA17 BB12 KK10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素電極と、前記画素電極に対する電圧
    信号の供給可否を制御するスイッチ部とを備えたディス
    プレイを検査するための検査装置であって、 前記画素電極に供給すべき電圧信号を出力する信号出力
    部と、 前記ディスプレイ上の前記画素電極に対応した部分の光
    強度を検出可能な光強度検出部と、 前記スイッチ部をON状態からOFF状態とした場合の
    画素電圧の変化量を、前記光強度の変化量に基づき求め
    る画素電圧変化量検出手段とを備えたことを特徴とする
    ディスプレイ検査装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチ部は、スイッチング素子に
    より形成されており、 前記スイッチング素子のON/OFF動作を制御する走
    査信号を前記スイッチ部に供給するとともに、前記走査
    信号のOFF状態のレベルを調整可能な走査信号供給部
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のディスプ
    レイ検査装置。
  3. 【請求項3】 前記走査信号供給部は、前記走査信号を
    供給すべき画素電極の周囲に配設された走査線に印加す
    る電圧を調整可能とされていることを特徴とする請求項
    2記載のディスプレイ検査装置。
  4. 【請求項4】 前記信号出力部は、前記電圧信号のON
    /OFFを制御可能とされていることを特徴とする請求
    項1記載のディスプレイ検査装置。
  5. 【請求項5】 前記信号出力部は、前記電圧信号を供給
    すべき画素電極の周囲に配設された信号線に印加する電
    圧を調整可能とされていることを特徴とする請求項1記
    載のディスプレイ検査装置。
  6. 【請求項6】 画素電極に電圧を印加することにより、
    前記画素電極に対応した箇所を所定の階調とするディス
    プレイを検査するための装置であって、 画素電圧を固定した場合における当該画素電圧と前記デ
    ィスプレイのうち前記画素電極の対応箇所の輝度との関
    係を測定する電圧−輝度関係測定部と、 前記画素電極を所定電圧で充電した場合に生じる当該画
    素電極の対応箇所における輝度の変化から、前記電圧−
    輝度関係測定部の検出結果を参照して、当該画素電極の
    画素電圧の前記所定電圧からの変化量を算出する電圧変
    化量測定部と、 前記変化量に基づき、画素に付随する寄生容量を算出す
    る寄生容量算定部とを備えたことを特徴とするディスプ
    レイ検査装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧−輝度関係測定部は、互いに異
    なる複数種の電圧を前記画素電極に印加した場合におけ
    る前記輝度をそれぞれ測定することにより、前記電圧と
    前記輝度との関係が線形性を有する領域を見出すことを
    特徴とする請求項6記載のディスプレイ検査装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧−輝度関係測定部は、記憶部に
    前記画素電圧を前記輝度に対して関連づけて記憶し、前
    記電圧変化量測定部は、前記記憶部に記憶された前記電
    圧と前記輝度との関係を参照することを特徴とする請求
    項6記載のディスプレイ検査装置。
  9. 【請求項9】 前記画素電極への前記所定電圧の印加が
    スイッチング素子によって制御される構成となってお
    り、 前記スイッチング素子のON/OFFを制御するための
    走査信号を供給する走査信号供給部を備え、 前記走査信号供給部は、前記走査信号を、前記スイッチ
    ング素子を完全にON状態とする電圧と完全にOFF状
    態とする電圧との間の互いに異なる複数種の電圧からな
    る信号として形成することを特徴とする請求項6記載の
    ディスプレイ検査装置。
  10. 【請求項10】 前記寄生容量算定部は、前記走査信号
    の複数種の電圧と、前記画素電圧の前記所定電圧からの
    変化量との関係のうち、線形性を有する部分から、画素
    の全体容量に対する前記スイッチング素子のゲート−ソ
    ース間の寄生容量の比を算出することを特徴とする請求
    項9記載のディスプレイ検査装置。
  11. 【請求項11】 画素電極に印加した電圧と、ディスプ
    レイにおける当該画素電極に対応する部分の輝度との関
    係を調べておくステップ(A)と、 前記画素電極を所定電圧で充電するステップ(B)と、 前記ステップ(B)において充電した画素電極に対応し
    た前記ディスプレイ上の輝度を検出するステップ(C)
    と、 前記ステップ(C)において検出した輝度から、前記ス
    テップ(A)において調べた輝度と電圧との関係に基づ
    いて、前記画素電極の実際の電圧を推定するステップ
    (D)と、 前記ステップ(B)において印加した所定電圧と前記ス
    テップ(D)において推定された電圧との差から、画素
    に付随する寄生容量の前記画素の全容量に対する比を推
    定するステップ(E)とを備えたことを特徴とするディ
    スプレイの検査方法。
  12. 【請求項12】 前記ステップ(B)における前記画素
    電極に対する充電の可否を、レベルがそれぞれ異なる複
    数の矩形パルス波からなる走査信号により制御されるス
    イッチング素子のON/OFFに基づいて行うことを特
    徴とする請求項11記載のディスプレイの検査方法。
  13. 【請求項13】 前記走査信号として、レベルが漸次変
    化する前記矩形パルス波を配列したものを用いたことを
    特徴とする請求項12記載のディスプレイの検査方法。
  14. 【請求項14】 ディスプレイのパネル内に配置された
    画素電極とその周囲に配設された走査線または信号線と
    の間の寄生容量を検査するための方法であって、 前記画素電極の周囲に配設された前記走査線および前記
    信号線に印加すべき電圧を、それぞれ独立に制御し、そ
    の場合の当該画素電極に対応した部分の前記ディスプレ
    イの輝度変化を測定するステップ(A)と、当該走査線
    または当該信号線と前記画素電極との間に存在する寄生
    容量の全体容量に対する比率を調べるステップ(B)と
    を備えたことを特徴とする寄生容量の検査方法。
  15. 【請求項15】 前記ステップ(A)を複数繰り返した
    後、前記ステップ(B)を行うことを特徴とする請求項
    14記載の寄生容量の検査方法。
  16. 【請求項16】 画素電極を所定の電圧で充電した状態
    で、前記信号線に印加する電圧を変化させて前記輝度変
    化を測定することにより、前記画素電極と前記信号線と
    の間の寄生容量の全体容量に対する比率を調べることを
    特徴とする請求項14記載の寄生容量の検査方法。
  17. 【請求項17】 蓄積容量が、画素電極の一部と他の電
    極との間に形成されている場合に、 前記画素電極を所定の電圧で充電した状態で、前記他の
    電極に印加する電圧を変化させて輝度変化を測定するこ
    とにより、前記全体容量に対する前記蓄積容量の比率を
    調べることを特徴とする請求項14記載の寄生容量の検
    査方法。
  18. 【請求項18】 印加する電圧を制御すべき走査線また
    は信号線以外の走査線および信号線の電圧を固定した状
    態で、前記輝度変化を測定することを特徴とする請求項
    14記載の寄生容量の検査方法。
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