JP2003042895A - 光学部品の偏光依存特性の測定 - Google Patents
光学部品の偏光依存特性の測定Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】光デバイスの偏光依存性パラメータの測定を迅
速に行う手段を提供する。 【解決手段】試験対象である光デバイス(DUT (30))の
偏光依存性パラメータを測定するために、光源(10)は可
変波長の光刺激信号を発生し、偏光トランスレータ(20)
は、光源(10)から供給された光刺激信号の偏光状態を、
光刺激信号の波長に依存した決定論的な手段でその入力
と出力とで変える。受光装置(40)は、印加された光刺激
信号に対するDUT(30)からの光応答信号を受けとり、分
析装置(60)は、異なる波長に対する受け取った光応答信
号を分析して、DUT(30)の偏光依存性パラメータの値を
求める。
速に行う手段を提供する。 【解決手段】試験対象である光デバイス(DUT (30))の
偏光依存性パラメータを測定するために、光源(10)は可
変波長の光刺激信号を発生し、偏光トランスレータ(20)
は、光源(10)から供給された光刺激信号の偏光状態を、
光刺激信号の波長に依存した決定論的な手段でその入力
と出力とで変える。受光装置(40)は、印加された光刺激
信号に対するDUT(30)からの光応答信号を受けとり、分
析装置(60)は、異なる波長に対する受け取った光応答信
号を分析して、DUT(30)の偏光依存性パラメータの値を
求める。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に通信システム
のための光学部品の検査に関するものである。 【0002】 【従来の技術】偏光依存性損失(PDL)および偏光依
存性グループ遅延PDGD(差分グループ遅延DGDお
よび偏光モード分散PMDを含む)のような偏光依存性
パラメータの測定は、進歩した通信システムにおいて重
要性を増しており、これについては、Dennis Derickson
による“Fiber Optic Test and Measurement”、ISBN 0
-13-534330-5, 1998,ページ354ffに概要が記述されてい
る。特に、長距離高速システムでは、部品の偏光特性が
ある要求を満たしていることが必要とされる。一般に、
部品製造業者は、これを重要なパラメータに対して部品
の全数検査をすることで対処している。今日、PDL
は、多くの場合、全数検査されており、PDGDについ
ても、製造に際して全数検査が行われる場合がある。 【0003】偏光依存性損失のパラメータを測定するた
めの今日のソリューションには、スクランブル法(偏光
状態をランダムに変化させて、最大測定損失と最小測定
損失を比較する)や、4つの規定された偏光状態をそれ
ぞれの波長ポイントについて測定して分析するミュラー
法(Mueller method)がある。後者は、予め定められた
偏光状態において多数の測定スイープを必要とする。こ
れらの方法は、多数の波長における検査が必要であると
き(スクランブル法を用いるPDL測定)、あるいは、
検査が予め定められた偏光状態において多数の測定スィ
ープを必要とするとき(ミュラー法)、いずれも時間が
かかる。多数の測定スィープは、測定時間が長くなるの
で不利であり、また、(レーザとDUT間の)全体構成
の偏光特性がスイープ間で変化してはならないので、測
定構成に非常に高い安定性が要求されるという不利があ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、偏光
依存性パラメータの測定を改善することにある。この目
的は、特許請求の範囲の独立請求項に記載された構成に
より達成される。従属請求項には、好ましい実施態様が
記載されている。 【0005】 【課題を解決するための手段】検査(試験)対象の光デ
バイス(DUT。以下、光学部品とも記載)の偏光依存
性パラメータの測定のために、光源(同調可能レーザ、
または波長可変レーザが好ましい)が、光学偏光トラン
スレータを介して光信号をDUTに送る。偏光トランス
レータは、光信号の波長に依存して決定論的な方法でそ
の入力と出力の間で光信号の偏光を変える。 【0006】偏光トランスレータは、好ましくは複屈折
特性を用いて波長に依存する偏光の変換を行なう。光源
は、時間と共に波長を変化させることができ、偏光トラ
ンスレータは、時間と共に偏光を変化させるので、トラ
ンスレータは、波長に依存して偏光の「変換」を効率的
に実行する。この場合、パラメータである波長と周波数
は、等価なものであるとみなされる(一般式f=c/λ
で関係付けられる)。 【0007】光源の波長を変化させると、偏光トランス
レータは、DUTに向けられる信号の偏光を変化させ
る。異なる偏光状態にある測定点がカバーされるように
光源の波長を調節すると、特定の波長範囲にわたるDU
Tの偏光依存性パラメータを求めることができる。 【0008】本発明によって分析することができる典型
的な偏光依存性パラメータは、偏光依存性損失(PD
L:polarization dependent loss)、または、偏光依
存性グループ遅延PDGD(polarization dependent g
roup delay,差分グループ遅延(DGD:Differential
Group Delayとも呼ばれる)、あるいは偏光モード分散
(PMD:Polarization Mode Dispersion)である。 【0009】出力信号の偏光状態の不確実性は、適切な
手段で信号のいくつかの部分を取り出して、偏光計また
はアナライザのような低減偏光分析装置を用いて、それ
ぞれの波長における偏光状態を分析することによって低
減することができる。 【0010】偏光トランスレータは、完全に受動的であ
ることができる。光信号は、偏光トランスレータの基本
偏光状態(または本質的な偏光状態、Principle State
of the Polarization:PSP)に影響を与えないよう
に供給されることが望ましく、これにより、出力信号
は、決定論的なやり方でポアンカレ球上の軌跡(例え
ば、円)をたどる。 【0011】偏光を調べるこの原理を、種々のPMD測
定技術に適用することができる。例えば、ジョーンズ行
列固有値解析(JME:Jones Matrix Eigenanalysi
s)、または欧州特許出願第125089.3号(EP
1113250)に概略が記載されている新規な方法に
適用することができる。PMD測定においては一般的に
は、二つの偏光状態のみが測定値に結合される。 【0012】いくつかの測定点(DUTに与えられる光
信号の波長と偏光状態によって定められる)を共に分析
して偏光依存性パラメータの値を求める場合には、それ
らの測定点に対する波長範囲を、DUTの偏光依存性パ
ラメータの値がその波長範囲においてはほぼ一定である
とみなすことができるように選択するのが好ましい。 【0013】このようないくつかの測定点を共に分析す
るための好ましいアルゴリズムには、隣接する測定点の
補間、ミュラー行列解析を用いた4測定点の結合、ある
いは、例えば、ジョーンズ行列解析を用いた2測定点の
結合がある。 【0014】本発明は、今日の標準的な方法(偏光スク
ランブルおよびミュラー行列解析)に比較して多くの利
点を有している。偏光変換装置は完全に受動性のものと
することができ、測定点の数はスクランブル法に比べて
はるかに少なくなるよう選択することができ、そして、
最も重要なことであるが、1回のスイープ内で完全な測
定が行えるのである(ミューラー行列解析の場合は4回
であるのに対し)。従って、本発明は、迅速な測定を可
能にするとともに、環境的または機械的な外乱によって
影響を受けにくい。 【0015】本発明は、任意の種類のデータ記憶媒体に
格納もしくはそれによって提供することが可能な1つま
たはそれ以上の適切なソフトウエアプログラムにより、
部分的にまたは完全に具現化することができ、もしく
は、サポートすることができる。このソフトウエアプロ
グラムは、任意の適切なデータ処理ユニット内で、また
は、そのユニットにより実行することができるものであ
る。 【0016】本発明の他の目的および多くの付随する利
点は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照するこ
とによって容易に認識できると共に、より良く理解され
ることであろう。実質的または機能的に同じか類似の構
成には、同一の参照記号を付与している。 【0017】 【発明の実施の形態】図1において、光源としての同調
可能レーザ(または、波長可変レーザ)10は、光学偏
光トランスレータ20を介して光信号(光刺激信号)
を、検査を受ける光デバイス(DUT)30に送る。受
信ユニット(ここでは、パワーメータ(または電力
計))40が、DUT30を通過後の光信号を受けて検
出する。偏光トランスレータ20は、光信号の波長に依
存して決定論的な手法で、その入力と出力との間で光信
号の偏光を変える。 【0018】偏光トランスレータ20の出力信号の偏光
状態を決定するために、偏光アナライザ50を、偏光ト
ランスレータ20の出力にオプションとして結合するこ
とができる。 【0019】分析ユニット(ここでは、コントローラ)
60が、偏光依存性パラメータを分析するためにパワー
メータ40に結合される。コントローラ60はさらに、
供給された光信号の印加及び変化を制御するために同調
可能レーザ10に結合されると共に、偏光トランスレー
タ20からの出力信号の実際の偏光状態に関する情報を
受けるために偏光アナライザ50に結合されるのが好ま
しい。 【0020】同調可能レーザ10の波長が(時間によっ
て)変化すると、偏光トランスレータ20は、DUT3
0に向かう光信号の偏光を(時間によって)変化させ
る。動作時、同調可能レーザ10の波長は、異なる偏光
状態にある光信号がDUT30に供給されるように調節
される。それぞれの測定点(DUT30に印加される光
信号の波長と偏光状態によって定められる)に対して、
コントローラ60は、パワーメータ40によって決定さ
れたパワー(または電力)強度の値を受け取る。このよ
うに、複数の異なる測定点に対するパワー強度値を分析
することにより、偏向依存性損失(PDL)のようなD
UT30の偏光依存性パラメータを決定することができ
る。 【0021】好ましい実施態様では、いくつかの測定点
が偏光依存性パラメータの値を決定するために共に分析
される。これらの測定点に対する波長範囲は、決定され
るDUTの偏光依存性パラメータ値がその波長範囲にお
いてほぼ一定であるとみなせるように選択される。 【0022】偏光状態が異なる4つの測定点の組を、例
えばDUTについて一つのPDL値を生じるように共に
分析するのが望ましい。このため、この測定点の組の波
長範囲は、その測定のための波長分解能よりも小さくな
るよう選定するのが好ましい。PDL測定が1pmのス
ペクトル分解能を有するのが望まれる例では、4個の異
なる偏光状態を有する測定点の組は、スペクトル間隔が
0.25pmである必要がある。このような波長範囲
(例え10pmにまで広がっても)内であれば、現在の
光ネットワークの典型的なDUTが、その範囲内で一定
のPDL特性を維持することが十分に保証される。 【0023】図2は、ポアンカレ球上での偏光変換を表
すものである。偏光トランスレータ20に入力される光
信号の偏光状態Pinは、偏光トランスレータ20の出
力において偏光状態Pi out(i=1、2、
3、...)に変換される。配向がOの偏光トランスレ
ータ20としての波長板(完全に線形の複屈折を示す)
の場合は、偏光状態Pi outは、光信号の波長λに依
存してポアンカレ球の円上にすべて配置される。 【0024】偏光トランスレータ20は、実行する特定
の測定の要求に応じていくつかの手法で実施することが
できる。PDL測定が、ミュラー行列型(例えば、Denn
is Dericksonによる“Fiber Optic Test and Measureme
nt”、ISBN 0-13-534330-5,1998, ページ356ff参照)で
実行されるときは、少なくとも4つの測定の組は、いく
つかの要件を満たす偏光状態でなされなければならな
い。それらの要件とは、偏光状態が明確に異ならなけれ
ばならず、また、ポアンカレ球の大きな円上には配置さ
れてはならず、好ましくは、ポアンカレ球のいずれの円
上にも配置されない、というものである。同調可能レー
ザ10の直線偏光された信号によって励起される非常に
高い次数の波長板を使うことができる。光信号の偏光と
波長板の光軸間の角度はφ1にされる。しかしながら、
この構成において、偏光状態Pi outは、いくつかの
条件の下ではミュラー行列型の計算を実行することがで
きない円上に位置している。この問題は、少なくとも2
枚の波長板を、それらの基本偏光状態PSPが整合して
いない状態でつなぎ合わせることにより回避することが
できる。このような構成は、二次のPMDを与えること
になり、これは、ポアンカレ球上の偏光変換機能の軌跡
がもはや円ではないことを意味している。 【0025】ミュラー行列をベースにしたPDLに対し
て、前述したPMD測定技術は、2つ偏光状態に対する
測定のみを必要とする。それらの偏光状態が十分に異な
っている限りにおいてそれらの偏光状態に対して要求さ
れることは無い。 【0026】好ましい実施例では、偏光トランスレータ
20のような高次の波長板は、その複屈折性によって伝
搬モード間に位相差を生じる。角度α1は、波長板デバ
イスの2つの固有モードにおいて伝搬する2つの光信号
の位相差を表す。波長板デバイスに入射するときは、位
相差α1は、α1=0である。波長板デバイスから出る
ときは、角度α1は、 【数1】 で与えられる。ここで、Δn、λ、Lは、それぞれ、2
つの伝搬偏光モードの屈折率差、光波長、デバイスの長
さである。複屈折デバイス20の長さLが固定されて分
散効果が無視できる場合に(これは、Δnが波長に関し
て一定であることを意味する)、所与の量、例えばΔα
1だけα1を増加させるための波長増分は、次式で与え
られる。 【数2】 【0027】例えば、PMD測定値が1nmのスペクト
ル解像度(DUT30のような溶融カプラ(fused coup
ler)に対しては十分であろう)を必要とするときは、
測定値は、0.5nmの間隔で測定されなければならな
い。式2から、(λ=1.5μmにおける)偏光トラン
スレータ20に対する条件は、以下のように導かれる。 【数3】 【0028】この条件は、偏光トランスレータ20とし
て、例えばLiNbO3導波路や複屈折ファイバを用い
ることにより満たすことができる。 【0029】LiNbO3ベースの偏光トランスレータ
20において、Tiを拡散された導波路を、LiNbO
3結晶(典型的には、xカットまたはyカットが選択さ
れる)のc軸(光軸)に垂直に実装することができる。
この構成では、導波路20は、 【数4】 の高い複屈折率を有しており、λ=1.55μm付近に
おいて、次式で表される2つの伝搬モードのビート長L
Bを有する。 【数5】 従って、式3の条件は、約3cmの長さのLiNbO3
導波路20により満たすことができる。 【0030】偏光維持ファイバ(PMF:Polarization
Maintaining Fiber)をベースとする偏光トランスレー
タ20は、約10−3の典型的な複屈折を有している。
これは、LiNbO3におけるよりも非常に小さいの
で、はるかに長い長さである2.25mが必要となる。
この長さをさらに長くすることによって、さらに高いス
ペクトル解像度を得ることができる。しかしながら、典
型的なDWDM部品検査用途では、約1〜3pmのPD
LおよびPMD測定のスペクトル解像度が必要とされる
であろう。従って、1000mを超えるPMFファイバ
長が必要になるので、例えば、価格、容積および求めら
れる安定性などの理由でいくつかの用途には適用できな
いであろう。 【0031】他の好ましい実施例では、「人工複屈折デ
バイス」200が、非常に高いスペクトル解像度を与え
るために、2つの伝搬偏光モード間に十分な遅延を生じ
させる偏光トランスレータ20として使われる。入射光
(直線偏光の光)は、この人工複屈折デバイス200に
おいて分割され、長さの差ΔLの異なる光路長を有する
2つの異なる光路に沿って導かれる。この人工複屈折デ
バイス200はさらに、2つの光路から戻ってくる直交
する偏光状態を有する光をもたらす。これは、例えば、
偏光に依存して入射光を分割するか、または、少なくと
も一つの光路における偏光状態を変化させることによっ
て行うことができる。両方の光路から戻ってくる光を再
び結合した後、結合された信号の偏光状態は、決定論的
で周期的な様式において光信号の波長(さらに正確には
周波数)に依存する。長さの差ΔLを調節することによ
り、周期性を広範囲に変化させることができる。 【0032】図3に、人工複屈折デバイス200の第1
の実施態様を示す。入射光(直線偏光の光)は、ビーム
スプリッタまたはファイバカプラ210によって分割さ
れて2つの異なる光路に沿って導かれる。1つの光路
(通常、短い)は、その最初の偏光状態で信号を戻す。
第2の光路(幾何学的な長さの差がΔLである)は、例
えば、ファラデー反射鏡(Faraday Mirror)220を設
けることによって直交した偏光状態で信号を戻す。第1
と第2の光路における光を再結合した後、結合された信
号の偏光状態は、光信号の波長に依存する。 【0033】図4に、好ましくはPMF部品からなる人
工複屈折デバイス200の他の実施態様を示す。入射光
(直線偏光の光)は、偏光依存性ビームスプリッタ25
0によって直交する偏光状態を有する光ビームに分割さ
れ、長さの差がΔLの2つの異なる光路に沿って導か
れ、依然として直交する偏光状態で再結合される。再結
合された光信号の偏光状態は、この光信号の波長に依存
する。両方の光路にほぼ等しい光パワーを与えるため
に、偏光子260を、偏光依存性ビームスプリッタ25
0の前に挿入して、偏光依存性ビームスプリッタ250
によって与えられる偏光状態に対して入射光を45度偏
向させることができる。 【0034】人工複屈折デバイス200により、2つの
信号の部分間に、ほとんど任意に選択可能な遅延差を生
じさせることができる。この遅延差は、ファイバの長さ
の差ΔLによって定まる。この構成では、式2は、 【数6】 のようになる。 【0035】例えば、1pmのPDLあるいはPMD測
定解像度は、長さの差をΔL=1.5mとすることによ
って達成することができる。 【0036】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.検査対象の光デバイス(DUT(30))の偏光依
存性パラメータを測定するためのシステムであって、可
変波長の光刺激信号を供給するように構成された光源
(10)と、前記光刺激信号の波長に依存する決定論的
やり方で、前記光源(10)から供給された前記光刺激
信号の偏光状態を、入力と出力とで変えるように構成さ
れた偏光トランスレータ(20)と、供給された前記光
刺激信号に対する、前記DUT(30)からの光応答信
号を受けるように構成された受信ユニット(40)と、
異なる波長について受けた前記光応答信号を分析して、
前記DUT(30)の偏光依存性パラメータの値を決定
するよう構成された分析ユニット(60)とを備えるシ
ステム。 2.前記偏光トランスレータ(20)が、複屈折特性を
用いて波長に依存した偏光の変換を行なう、上項1に記
載のシステム。 3.前記光源(10)が、時間の経過に伴って波長を変
化させるよう構成されており、前記偏光トランスレータ
(20)が、前記光源(10)によってなされた時間の
経過に伴う波長の変化に従って、時間の経過に伴って偏
光を変えるように構成される、上項1に記載のシステ
ム。 4.検査対象の光デバイス(DUT(30))の偏光依
存性パラメータを測定するための方法であって、(a)
可変波長の光刺激信号を供給するステップと、(b)前
記光刺激信号の波長に依存した決定論的なやり方で、前
記光刺激信号の偏光状態を変えるための偏光トランスレ
ータ(20)を設けるステップと、(c)供給された前
記光刺激信号に対する前記DUT(30)からの光応答
信号を受けるステップと、(d)異なる波長について受
けた光応答信号を分析して、前記DUT(30)の偏光
依存性パラメータの値を決定するステップとを含む、方
法。 5.ステップ(a)において、供給される光刺激信号
は、時間の経過に伴って波長が変化するものであり、ス
テップ(b)において、前記光刺激信号の偏光状態を、
ステップ(a)によって供給される時間の経過に伴う波
長の変化に従って、時間の経過に伴い変化させることか
らなる、上項4に記載の方法。 6.ステップ(a)において、前記光刺激信号の波長
を、前記偏光トランスレータ(20)の基本偏光状態に
影響を与えないように変化させ、これによって、前記偏
光トランスレータ(20)の出力信号が、決定論的な様
式でポアンカレ球上の軌跡をたどることからなる、上項
4または5に記載の方法。 7.ステップ(d)において、波長と偏光状態によって
定められるいくつかの測定点を共に分析して、前記DU
T(30)の偏光依存性パラメータの1つの値を決定す
る、上項4、5又は6のいずれかに記載の方法。 8.共に分析される前記測定点に対する波長範囲を、前
記DUT(30)の前記偏光依存性パラメータの1つの
値が、その波長範囲においてほぼ一定であるとみなすこ
とができるようなものに選択する、上項7に記載の方
法。 9.ステップ(d)が、隣接する測定点の補間、ミュラ
ー行列解析を用いる4つの測定点の結合、または、ジョ
ーンズ行列解析を用いる2つの測定点の結合、というア
ルゴリズムのうちの少なくとも一つを実行することから
なる、上項4、5乃至8のいずれかに記載の方法。 10.前記偏光依存性パラメータが、偏光依存性損失、
偏光依存性グループ遅延、差分グループ遅延、または、
偏光モード分散の一つである、上項1乃至9のいずれか
に記載のシステムまたは方法。 11.コンピュータのようなデータ処理システムを動作
させるときに、上項4、5乃至10のいずれかの方法を
実行するための、好ましくはデータ記憶媒体に記憶され
たソフトウェアプログラムまたはソフトウェア製品。 【0037】本発明は、試験対象である光デバイス(DU
T (30))の偏光依存性パラメータを測定するための手段
に関連する。光源(10)は可変波長の光刺激信号を発生
し、偏光トランスレータ(20)は、光源(10)から供給され
た光刺激信号の偏光状態を、光刺激信号の波長に依存し
た決定論的な手段でその入力と出力とで変える。受光装
置(40)は、印加された光刺激信号に対するDUT(30)から
の光応答信号を受けとり、分析装置(60)は、異なる波長
に対する受け取った光応答信号を分析して、DUT(30)の
偏光依存性パラメータの値を求める。 【0038】 【発明の効果】本発明によれば、光デバイスの偏光依存
性パラメータの測定において、迅速な測定が可能とな
り、また、環境的または機械的な外乱によって影響を受
けにくい測定が可能になる。
のための光学部品の検査に関するものである。 【0002】 【従来の技術】偏光依存性損失(PDL)および偏光依
存性グループ遅延PDGD(差分グループ遅延DGDお
よび偏光モード分散PMDを含む)のような偏光依存性
パラメータの測定は、進歩した通信システムにおいて重
要性を増しており、これについては、Dennis Derickson
による“Fiber Optic Test and Measurement”、ISBN 0
-13-534330-5, 1998,ページ354ffに概要が記述されてい
る。特に、長距離高速システムでは、部品の偏光特性が
ある要求を満たしていることが必要とされる。一般に、
部品製造業者は、これを重要なパラメータに対して部品
の全数検査をすることで対処している。今日、PDL
は、多くの場合、全数検査されており、PDGDについ
ても、製造に際して全数検査が行われる場合がある。 【0003】偏光依存性損失のパラメータを測定するた
めの今日のソリューションには、スクランブル法(偏光
状態をランダムに変化させて、最大測定損失と最小測定
損失を比較する)や、4つの規定された偏光状態をそれ
ぞれの波長ポイントについて測定して分析するミュラー
法(Mueller method)がある。後者は、予め定められた
偏光状態において多数の測定スイープを必要とする。こ
れらの方法は、多数の波長における検査が必要であると
き(スクランブル法を用いるPDL測定)、あるいは、
検査が予め定められた偏光状態において多数の測定スィ
ープを必要とするとき(ミュラー法)、いずれも時間が
かかる。多数の測定スィープは、測定時間が長くなるの
で不利であり、また、(レーザとDUT間の)全体構成
の偏光特性がスイープ間で変化してはならないので、測
定構成に非常に高い安定性が要求されるという不利があ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、偏光
依存性パラメータの測定を改善することにある。この目
的は、特許請求の範囲の独立請求項に記載された構成に
より達成される。従属請求項には、好ましい実施態様が
記載されている。 【0005】 【課題を解決するための手段】検査(試験)対象の光デ
バイス(DUT。以下、光学部品とも記載)の偏光依存
性パラメータの測定のために、光源(同調可能レーザ、
または波長可変レーザが好ましい)が、光学偏光トラン
スレータを介して光信号をDUTに送る。偏光トランス
レータは、光信号の波長に依存して決定論的な方法でそ
の入力と出力の間で光信号の偏光を変える。 【0006】偏光トランスレータは、好ましくは複屈折
特性を用いて波長に依存する偏光の変換を行なう。光源
は、時間と共に波長を変化させることができ、偏光トラ
ンスレータは、時間と共に偏光を変化させるので、トラ
ンスレータは、波長に依存して偏光の「変換」を効率的
に実行する。この場合、パラメータである波長と周波数
は、等価なものであるとみなされる(一般式f=c/λ
で関係付けられる)。 【0007】光源の波長を変化させると、偏光トランス
レータは、DUTに向けられる信号の偏光を変化させ
る。異なる偏光状態にある測定点がカバーされるように
光源の波長を調節すると、特定の波長範囲にわたるDU
Tの偏光依存性パラメータを求めることができる。 【0008】本発明によって分析することができる典型
的な偏光依存性パラメータは、偏光依存性損失(PD
L:polarization dependent loss)、または、偏光依
存性グループ遅延PDGD(polarization dependent g
roup delay,差分グループ遅延(DGD:Differential
Group Delayとも呼ばれる)、あるいは偏光モード分散
(PMD:Polarization Mode Dispersion)である。 【0009】出力信号の偏光状態の不確実性は、適切な
手段で信号のいくつかの部分を取り出して、偏光計また
はアナライザのような低減偏光分析装置を用いて、それ
ぞれの波長における偏光状態を分析することによって低
減することができる。 【0010】偏光トランスレータは、完全に受動的であ
ることができる。光信号は、偏光トランスレータの基本
偏光状態(または本質的な偏光状態、Principle State
of the Polarization:PSP)に影響を与えないよう
に供給されることが望ましく、これにより、出力信号
は、決定論的なやり方でポアンカレ球上の軌跡(例え
ば、円)をたどる。 【0011】偏光を調べるこの原理を、種々のPMD測
定技術に適用することができる。例えば、ジョーンズ行
列固有値解析(JME:Jones Matrix Eigenanalysi
s)、または欧州特許出願第125089.3号(EP
1113250)に概略が記載されている新規な方法に
適用することができる。PMD測定においては一般的に
は、二つの偏光状態のみが測定値に結合される。 【0012】いくつかの測定点(DUTに与えられる光
信号の波長と偏光状態によって定められる)を共に分析
して偏光依存性パラメータの値を求める場合には、それ
らの測定点に対する波長範囲を、DUTの偏光依存性パ
ラメータの値がその波長範囲においてはほぼ一定である
とみなすことができるように選択するのが好ましい。 【0013】このようないくつかの測定点を共に分析す
るための好ましいアルゴリズムには、隣接する測定点の
補間、ミュラー行列解析を用いた4測定点の結合、ある
いは、例えば、ジョーンズ行列解析を用いた2測定点の
結合がある。 【0014】本発明は、今日の標準的な方法(偏光スク
ランブルおよびミュラー行列解析)に比較して多くの利
点を有している。偏光変換装置は完全に受動性のものと
することができ、測定点の数はスクランブル法に比べて
はるかに少なくなるよう選択することができ、そして、
最も重要なことであるが、1回のスイープ内で完全な測
定が行えるのである(ミューラー行列解析の場合は4回
であるのに対し)。従って、本発明は、迅速な測定を可
能にするとともに、環境的または機械的な外乱によって
影響を受けにくい。 【0015】本発明は、任意の種類のデータ記憶媒体に
格納もしくはそれによって提供することが可能な1つま
たはそれ以上の適切なソフトウエアプログラムにより、
部分的にまたは完全に具現化することができ、もしく
は、サポートすることができる。このソフトウエアプロ
グラムは、任意の適切なデータ処理ユニット内で、また
は、そのユニットにより実行することができるものであ
る。 【0016】本発明の他の目的および多くの付随する利
点は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照するこ
とによって容易に認識できると共に、より良く理解され
ることであろう。実質的または機能的に同じか類似の構
成には、同一の参照記号を付与している。 【0017】 【発明の実施の形態】図1において、光源としての同調
可能レーザ(または、波長可変レーザ)10は、光学偏
光トランスレータ20を介して光信号(光刺激信号)
を、検査を受ける光デバイス(DUT)30に送る。受
信ユニット(ここでは、パワーメータ(または電力
計))40が、DUT30を通過後の光信号を受けて検
出する。偏光トランスレータ20は、光信号の波長に依
存して決定論的な手法で、その入力と出力との間で光信
号の偏光を変える。 【0018】偏光トランスレータ20の出力信号の偏光
状態を決定するために、偏光アナライザ50を、偏光ト
ランスレータ20の出力にオプションとして結合するこ
とができる。 【0019】分析ユニット(ここでは、コントローラ)
60が、偏光依存性パラメータを分析するためにパワー
メータ40に結合される。コントローラ60はさらに、
供給された光信号の印加及び変化を制御するために同調
可能レーザ10に結合されると共に、偏光トランスレー
タ20からの出力信号の実際の偏光状態に関する情報を
受けるために偏光アナライザ50に結合されるのが好ま
しい。 【0020】同調可能レーザ10の波長が(時間によっ
て)変化すると、偏光トランスレータ20は、DUT3
0に向かう光信号の偏光を(時間によって)変化させ
る。動作時、同調可能レーザ10の波長は、異なる偏光
状態にある光信号がDUT30に供給されるように調節
される。それぞれの測定点(DUT30に印加される光
信号の波長と偏光状態によって定められる)に対して、
コントローラ60は、パワーメータ40によって決定さ
れたパワー(または電力)強度の値を受け取る。このよ
うに、複数の異なる測定点に対するパワー強度値を分析
することにより、偏向依存性損失(PDL)のようなD
UT30の偏光依存性パラメータを決定することができ
る。 【0021】好ましい実施態様では、いくつかの測定点
が偏光依存性パラメータの値を決定するために共に分析
される。これらの測定点に対する波長範囲は、決定され
るDUTの偏光依存性パラメータ値がその波長範囲にお
いてほぼ一定であるとみなせるように選択される。 【0022】偏光状態が異なる4つの測定点の組を、例
えばDUTについて一つのPDL値を生じるように共に
分析するのが望ましい。このため、この測定点の組の波
長範囲は、その測定のための波長分解能よりも小さくな
るよう選定するのが好ましい。PDL測定が1pmのス
ペクトル分解能を有するのが望まれる例では、4個の異
なる偏光状態を有する測定点の組は、スペクトル間隔が
0.25pmである必要がある。このような波長範囲
(例え10pmにまで広がっても)内であれば、現在の
光ネットワークの典型的なDUTが、その範囲内で一定
のPDL特性を維持することが十分に保証される。 【0023】図2は、ポアンカレ球上での偏光変換を表
すものである。偏光トランスレータ20に入力される光
信号の偏光状態Pinは、偏光トランスレータ20の出
力において偏光状態Pi out(i=1、2、
3、...)に変換される。配向がOの偏光トランスレ
ータ20としての波長板(完全に線形の複屈折を示す)
の場合は、偏光状態Pi outは、光信号の波長λに依
存してポアンカレ球の円上にすべて配置される。 【0024】偏光トランスレータ20は、実行する特定
の測定の要求に応じていくつかの手法で実施することが
できる。PDL測定が、ミュラー行列型(例えば、Denn
is Dericksonによる“Fiber Optic Test and Measureme
nt”、ISBN 0-13-534330-5,1998, ページ356ff参照)で
実行されるときは、少なくとも4つの測定の組は、いく
つかの要件を満たす偏光状態でなされなければならな
い。それらの要件とは、偏光状態が明確に異ならなけれ
ばならず、また、ポアンカレ球の大きな円上には配置さ
れてはならず、好ましくは、ポアンカレ球のいずれの円
上にも配置されない、というものである。同調可能レー
ザ10の直線偏光された信号によって励起される非常に
高い次数の波長板を使うことができる。光信号の偏光と
波長板の光軸間の角度はφ1にされる。しかしながら、
この構成において、偏光状態Pi outは、いくつかの
条件の下ではミュラー行列型の計算を実行することがで
きない円上に位置している。この問題は、少なくとも2
枚の波長板を、それらの基本偏光状態PSPが整合して
いない状態でつなぎ合わせることにより回避することが
できる。このような構成は、二次のPMDを与えること
になり、これは、ポアンカレ球上の偏光変換機能の軌跡
がもはや円ではないことを意味している。 【0025】ミュラー行列をベースにしたPDLに対し
て、前述したPMD測定技術は、2つ偏光状態に対する
測定のみを必要とする。それらの偏光状態が十分に異な
っている限りにおいてそれらの偏光状態に対して要求さ
れることは無い。 【0026】好ましい実施例では、偏光トランスレータ
20のような高次の波長板は、その複屈折性によって伝
搬モード間に位相差を生じる。角度α1は、波長板デバ
イスの2つの固有モードにおいて伝搬する2つの光信号
の位相差を表す。波長板デバイスに入射するときは、位
相差α1は、α1=0である。波長板デバイスから出る
ときは、角度α1は、 【数1】 で与えられる。ここで、Δn、λ、Lは、それぞれ、2
つの伝搬偏光モードの屈折率差、光波長、デバイスの長
さである。複屈折デバイス20の長さLが固定されて分
散効果が無視できる場合に(これは、Δnが波長に関し
て一定であることを意味する)、所与の量、例えばΔα
1だけα1を増加させるための波長増分は、次式で与え
られる。 【数2】 【0027】例えば、PMD測定値が1nmのスペクト
ル解像度(DUT30のような溶融カプラ(fused coup
ler)に対しては十分であろう)を必要とするときは、
測定値は、0.5nmの間隔で測定されなければならな
い。式2から、(λ=1.5μmにおける)偏光トラン
スレータ20に対する条件は、以下のように導かれる。 【数3】 【0028】この条件は、偏光トランスレータ20とし
て、例えばLiNbO3導波路や複屈折ファイバを用い
ることにより満たすことができる。 【0029】LiNbO3ベースの偏光トランスレータ
20において、Tiを拡散された導波路を、LiNbO
3結晶(典型的には、xカットまたはyカットが選択さ
れる)のc軸(光軸)に垂直に実装することができる。
この構成では、導波路20は、 【数4】 の高い複屈折率を有しており、λ=1.55μm付近に
おいて、次式で表される2つの伝搬モードのビート長L
Bを有する。 【数5】 従って、式3の条件は、約3cmの長さのLiNbO3
導波路20により満たすことができる。 【0030】偏光維持ファイバ(PMF:Polarization
Maintaining Fiber)をベースとする偏光トランスレー
タ20は、約10−3の典型的な複屈折を有している。
これは、LiNbO3におけるよりも非常に小さいの
で、はるかに長い長さである2.25mが必要となる。
この長さをさらに長くすることによって、さらに高いス
ペクトル解像度を得ることができる。しかしながら、典
型的なDWDM部品検査用途では、約1〜3pmのPD
LおよびPMD測定のスペクトル解像度が必要とされる
であろう。従って、1000mを超えるPMFファイバ
長が必要になるので、例えば、価格、容積および求めら
れる安定性などの理由でいくつかの用途には適用できな
いであろう。 【0031】他の好ましい実施例では、「人工複屈折デ
バイス」200が、非常に高いスペクトル解像度を与え
るために、2つの伝搬偏光モード間に十分な遅延を生じ
させる偏光トランスレータ20として使われる。入射光
(直線偏光の光)は、この人工複屈折デバイス200に
おいて分割され、長さの差ΔLの異なる光路長を有する
2つの異なる光路に沿って導かれる。この人工複屈折デ
バイス200はさらに、2つの光路から戻ってくる直交
する偏光状態を有する光をもたらす。これは、例えば、
偏光に依存して入射光を分割するか、または、少なくと
も一つの光路における偏光状態を変化させることによっ
て行うことができる。両方の光路から戻ってくる光を再
び結合した後、結合された信号の偏光状態は、決定論的
で周期的な様式において光信号の波長(さらに正確には
周波数)に依存する。長さの差ΔLを調節することによ
り、周期性を広範囲に変化させることができる。 【0032】図3に、人工複屈折デバイス200の第1
の実施態様を示す。入射光(直線偏光の光)は、ビーム
スプリッタまたはファイバカプラ210によって分割さ
れて2つの異なる光路に沿って導かれる。1つの光路
(通常、短い)は、その最初の偏光状態で信号を戻す。
第2の光路(幾何学的な長さの差がΔLである)は、例
えば、ファラデー反射鏡(Faraday Mirror)220を設
けることによって直交した偏光状態で信号を戻す。第1
と第2の光路における光を再結合した後、結合された信
号の偏光状態は、光信号の波長に依存する。 【0033】図4に、好ましくはPMF部品からなる人
工複屈折デバイス200の他の実施態様を示す。入射光
(直線偏光の光)は、偏光依存性ビームスプリッタ25
0によって直交する偏光状態を有する光ビームに分割さ
れ、長さの差がΔLの2つの異なる光路に沿って導か
れ、依然として直交する偏光状態で再結合される。再結
合された光信号の偏光状態は、この光信号の波長に依存
する。両方の光路にほぼ等しい光パワーを与えるため
に、偏光子260を、偏光依存性ビームスプリッタ25
0の前に挿入して、偏光依存性ビームスプリッタ250
によって与えられる偏光状態に対して入射光を45度偏
向させることができる。 【0034】人工複屈折デバイス200により、2つの
信号の部分間に、ほとんど任意に選択可能な遅延差を生
じさせることができる。この遅延差は、ファイバの長さ
の差ΔLによって定まる。この構成では、式2は、 【数6】 のようになる。 【0035】例えば、1pmのPDLあるいはPMD測
定解像度は、長さの差をΔL=1.5mとすることによ
って達成することができる。 【0036】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.検査対象の光デバイス(DUT(30))の偏光依
存性パラメータを測定するためのシステムであって、可
変波長の光刺激信号を供給するように構成された光源
(10)と、前記光刺激信号の波長に依存する決定論的
やり方で、前記光源(10)から供給された前記光刺激
信号の偏光状態を、入力と出力とで変えるように構成さ
れた偏光トランスレータ(20)と、供給された前記光
刺激信号に対する、前記DUT(30)からの光応答信
号を受けるように構成された受信ユニット(40)と、
異なる波長について受けた前記光応答信号を分析して、
前記DUT(30)の偏光依存性パラメータの値を決定
するよう構成された分析ユニット(60)とを備えるシ
ステム。 2.前記偏光トランスレータ(20)が、複屈折特性を
用いて波長に依存した偏光の変換を行なう、上項1に記
載のシステム。 3.前記光源(10)が、時間の経過に伴って波長を変
化させるよう構成されており、前記偏光トランスレータ
(20)が、前記光源(10)によってなされた時間の
経過に伴う波長の変化に従って、時間の経過に伴って偏
光を変えるように構成される、上項1に記載のシステ
ム。 4.検査対象の光デバイス(DUT(30))の偏光依
存性パラメータを測定するための方法であって、(a)
可変波長の光刺激信号を供給するステップと、(b)前
記光刺激信号の波長に依存した決定論的なやり方で、前
記光刺激信号の偏光状態を変えるための偏光トランスレ
ータ(20)を設けるステップと、(c)供給された前
記光刺激信号に対する前記DUT(30)からの光応答
信号を受けるステップと、(d)異なる波長について受
けた光応答信号を分析して、前記DUT(30)の偏光
依存性パラメータの値を決定するステップとを含む、方
法。 5.ステップ(a)において、供給される光刺激信号
は、時間の経過に伴って波長が変化するものであり、ス
テップ(b)において、前記光刺激信号の偏光状態を、
ステップ(a)によって供給される時間の経過に伴う波
長の変化に従って、時間の経過に伴い変化させることか
らなる、上項4に記載の方法。 6.ステップ(a)において、前記光刺激信号の波長
を、前記偏光トランスレータ(20)の基本偏光状態に
影響を与えないように変化させ、これによって、前記偏
光トランスレータ(20)の出力信号が、決定論的な様
式でポアンカレ球上の軌跡をたどることからなる、上項
4または5に記載の方法。 7.ステップ(d)において、波長と偏光状態によって
定められるいくつかの測定点を共に分析して、前記DU
T(30)の偏光依存性パラメータの1つの値を決定す
る、上項4、5又は6のいずれかに記載の方法。 8.共に分析される前記測定点に対する波長範囲を、前
記DUT(30)の前記偏光依存性パラメータの1つの
値が、その波長範囲においてほぼ一定であるとみなすこ
とができるようなものに選択する、上項7に記載の方
法。 9.ステップ(d)が、隣接する測定点の補間、ミュラ
ー行列解析を用いる4つの測定点の結合、または、ジョ
ーンズ行列解析を用いる2つの測定点の結合、というア
ルゴリズムのうちの少なくとも一つを実行することから
なる、上項4、5乃至8のいずれかに記載の方法。 10.前記偏光依存性パラメータが、偏光依存性損失、
偏光依存性グループ遅延、差分グループ遅延、または、
偏光モード分散の一つである、上項1乃至9のいずれか
に記載のシステムまたは方法。 11.コンピュータのようなデータ処理システムを動作
させるときに、上項4、5乃至10のいずれかの方法を
実行するための、好ましくはデータ記憶媒体に記憶され
たソフトウェアプログラムまたはソフトウェア製品。 【0037】本発明は、試験対象である光デバイス(DU
T (30))の偏光依存性パラメータを測定するための手段
に関連する。光源(10)は可変波長の光刺激信号を発生
し、偏光トランスレータ(20)は、光源(10)から供給され
た光刺激信号の偏光状態を、光刺激信号の波長に依存し
た決定論的な手段でその入力と出力とで変える。受光装
置(40)は、印加された光刺激信号に対するDUT(30)から
の光応答信号を受けとり、分析装置(60)は、異なる波長
に対する受け取った光応答信号を分析して、DUT(30)の
偏光依存性パラメータの値を求める。 【0038】 【発明の効果】本発明によれば、光デバイスの偏光依存
性パラメータの測定において、迅速な測定が可能とな
り、また、環境的または機械的な外乱によって影響を受
けにくい測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光依存性パラメータを測定するための本発明
に従う測定構成を示す。 【図2】ポアンカレ球上の偏光変換を表す。 【図3】偏光トランスレータの1実施態様を示す。 【図4】偏光トランスレータの他の実施態様を示す。 【符号の説明】 10 光源 20 偏光トランスレータ 30 検査対象の光デバイス(DUT) 40 受信ユニット 60 分析ユニット
に従う測定構成を示す。 【図2】ポアンカレ球上の偏光変換を表す。 【図3】偏光トランスレータの1実施態様を示す。 【図4】偏光トランスレータの他の実施態様を示す。 【符号の説明】 10 光源 20 偏光トランスレータ 30 検査対象の光デバイス(DUT) 40 受信ユニット 60 分析ユニット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ラルフ・シュトルテ
ドイツ国21147ハンブルク,シュタインマ
ルダーヴェーク・18
Fターム(参考) 2G086 KK01 KK07
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】検査対象の光デバイス(DUT(30))
の偏光依存性パラメータを測定するためのシステムであ
って、 可変波長の光刺激信号を供給するように構成された光源
(10)と、 前記光刺激信号の波長に依存する決定論的やり方で、前
記光源(10)から供給された前記光刺激信号の偏光状
態を、入力と出力とで変えるように構成された偏光トラ
ンスレータ(20)と、 供給された前記光刺激信号に対する、前記DUT(3
0)からの光応答信号を受けるように構成された受信ユ
ニット(40)と、 異なる波長について受けた前記光応答信号を分析して、
前記DUT(30)の偏光依存性パラメータの値を決定
するよう構成された分析ユニット(60)とを備えるシ
ステム。
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