JP2003042825A - 流量計および流れ検知装置 - Google Patents

流量計および流れ検知装置

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JP2003042825A
JP2003042825A JP2001234815A JP2001234815A JP2003042825A JP 2003042825 A JP2003042825 A JP 2003042825A JP 2001234815 A JP2001234815 A JP 2001234815A JP 2001234815 A JP2001234815 A JP 2001234815A JP 2003042825 A JP2003042825 A JP 2003042825A
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fluid
temperature
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JP2001234815A
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Masayoshi Sugino
正芳 杉野
Takehiro Saito
豪宏 齋藤
Shinpei Miura
晋平 三浦
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然対流により計測誤差が増大して被計測流
体の計測レンジの下限を外れたことを検出することであ
る。 【解決手段】 定温度型の流量計のブリッジ回路2の抵
抗線路24の抵抗値を高低2段階に切り替え自在な構成
として、熱抵抗体201の温度が通常の計測時よりも低
い温度で被計測流体の流量を計測可能とし、熱抵抗体2
01の温度が高温で通常の計測時に計測された流量か
ら、熱抵抗体201の温度が低温の比較計測時に計測さ
れた流量を減算する減算手段506と、この減算値が予
め設定した計測下限判定値を越えると、高温の通常計測
において自然対流によるみかけの計測流量が増大してい
るものと判断し、被計測流体の流量が計測レンジ外と判
定する計測レンジ判定手段6とを具備せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流量計および流れ検
知装置の性能向上に関する。
【0002】
【従来の技術】流量計は流体の流量や流速の計測に用い
られるもので、熱抵抗体を用いたものでは、流体中に熱
線等の熱抵抗体をおいたとき、流体の流速が速いほど、
熱抵抗体から流体が多く吸熱して熱抵抗体の温度を下げ
ることを利用している。流体が熱抵抗体から吸熱する吸
熱量Hと流速Vとの関係は、例えば熱抵抗体としてワイ
ヤ型のものを用いた場合には式(1)により表される。
式中、kは熱伝導率、lは熱抵抗体の長さ、ρは流体の
密度、Vは流体の流速、dは熱抵抗体の径、Cpは流体
の定圧モル比熱である。
【0003】
【数1】
【0004】かかる熱抵抗体を用いた流量計のタイプと
しては、熱抵抗体が発生するジュール熱と流体による吸
熱とがバランスして熱抵抗体の温度が一定値をとるよう
に電流を流し、その電流の大きさ等に基づいて流量を計
測する定温度型のものが広く知られている。
【0005】定温度型の基本的な構成は、流通する被計
測流体中に置かれる熱抵抗体により構成された抵抗線路
を含む4組の抵抗線路よりなるブリッジ回路を給電源に
接続し、2組の直列接続された抵抗線路による分割電圧
の差分が0になるように給電量を制御することで熱抵抗
体の抵抗値を一定すなわち熱抵抗体の温度を一定とする
ものであり、前記ブリッジ回路から被計測流体の流量に
応じた出力信号を得るようになっている。通常、加熱比
の変動の要因となる流体温度の変動を吸収するため、前
記熱抵抗体により構成された抵抗線路以外の抵抗線路の
1つに、前記熱抵抗体とともに、流通する被計測流体中
に置かれて流体温度の変化によって抵抗値が変化する温
度補償用の抵抗器を有している。かかる温度補償用の抵
抗器には、給電で加熱される前記熱抵抗体と同じ熱抵抗
体が用いられる。
【0006】特開平11−6751号公報には、この2
つの熱抵抗体にそれぞれ独立に給電し、その給電制御に
おいて、両熱抵抗体の温度差が一定値に保たれるように
するとともに、2つの熱抵抗体の両端間電圧が所定の割
合となるように制御することで、流体温度の変動を良好
に吸収するようにしたものが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低流量域に
おいて十分な検出感度を得ようとすれば、式(1)より
知られるごとく、熱抵抗体に多くの電流を流して熱抵抗
体の温度を上げることが考えられる。一方、流量が少な
くなると自然対流により被計測流体と熱抵抗体とが熱交
換するので、式(1)が成立しなくなり計測誤差が大き
くなる。このため、熱抵抗体を用いた流量計では、計測
レンジの下限を見積もっておく必要がある。
【0008】しかしながら、自然対流の程度は種々の要
因で変動し、例えば被計測流体の温度によってもばらつ
く。特開平11−6751号公報の技術は、被計測流体
の温度変動を良好に吸収し得るものであるが、自然対流
の影響が大きい低流量域では結局、計測誤差を増大させ
る。
【0009】その上、自然対流は、流れが弱い状態ほ
ど、すなわち低流量になるほど増大し、殆ど流れがない
にも係わらず、みかけの計測流量が増大し、自然対流の
影響のない流量域での計測値なのか、殆ど流れがないと
きの計測値なのかが区別できないという問題もある。
【0010】このため、計測レンジの下限を相当程度、
大流量側に見積もらざるを得ず、流量計の性能を十分に
発揮しているとはいえなかった。
【0011】また、熱抵抗体流量計は、流れの有無を検
知する装置、例えば、ガスが漏れていることを検知する
装置に適用が可能である。かかる場合にも、大きな漏れ
であれば検知可能であるが、微小な漏れに対しては、漏
れなのか、熱抵抗体の周りに現出する自然対流なのかを
区別することができない。
【0012】本発明は前記実情に鑑みなされたもので、
第1に、計測レンジの下限を判断し下限流量まで正確に
計測することのできる流量計を提供することを目的とす
る。第2に、流れの有無を高精度に検知することのでき
る流れ検知装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、流量計を、被計測流体中に置かれた熱抵抗体により
構成された抵抗線路を含む4組の抵抗線路からなるブリ
ッジ回路を有し、2組の直列接続された抵抗線路による
分割電圧の差分が0になるようにブリッジ回路への供給
電流を制御することで前記ブリッジ回路から被計測流体
の流量に応じた流量検出信号を得るようにする。さら
に、いずれかの抵抗線路を、抵抗値が高低2段階に切り
替え自在な構成として、熱抵抗体の温度が通常の流量計
測時よりも低い温度で被計測流体の流量を計測可能と
し、熱抵抗体の温度が高温で通常の計測時に計測された
通常計測の流量と、熱抵抗体の温度が低温時に計測され
た比較計測の流量とを比較する比較手段と、該比較手段
による比較値が予め設定した計測下限判定値を越えて通
常計測の流量が比較計測の流量よりも大きくなると、被
計測流体の流量は計測レンジ外と判定する計測レンジ判
定手段とを具備せしめる。
【0014】実際の流量が、通常計測では自然対流の影
響で実際の流量よりも大きな計測流量となる低流量域で
あっても、熱抵抗体が低い温度で行われる比較計測で
は、通常計測時ほど自然対流の影響を受けない。したが
って、通常計測では自然対流の影響が強く現れる流量域
になると、比較手段による比較値が大きく変化する。こ
のとき、計測レンジ判定手段が計測レンジ外と判定する
から、計測流量が、被計測流体の温度等が変化しても、
その変動に追随して、自然対流の影響を受けずに計測さ
れたものであるか否かが知られる。そして、通常計測で
同じ計測流量値となる場合であっても、比較値から、適
正に被計測流体の流量を計測している場合と流れが殆ど
ない場合とを明確に区別することができる。
【0015】請求項2記載の発明では、流れ検知装置
を、被計測流体中に置かれた熱抵抗体により構成された
抵抗線路を含む4組の抵抗線路からなるブリッジ回路を
有し、2組の直列接続された抵抗線路による分割電圧の
差分が0になるようにブリッジ回路への供給電流を制御
することで前記ブリッジ回路から被計測流体の流量に応
じた流量検出信号を得、被計測流体の流れの有無を検知
するようにする。さらに、いずれかの抵抗線路を抵抗値
が高低2段階に切り替え自在な構成として、熱抵抗体の
温度が高温側と低温側との両方で、被計測流体の流量を
計測可能とし、熱抵抗体の温度が高温時に計測された高
温時計測の流量と、熱抵抗体の温度が低温時に計測され
た低温時計測の流量とを比較する比較手段と、該比較手
段による比較値が予め設定した流れ判定値を越えて高温
時計測の流量が低温時計測の流量よりも大きくなると被
計測流体の流れあり、と判定する流れ判定手段とを具備
せしめる。
【0016】低温計測では、高温計測時ほど自然対流の
影響を受けないから、流れがある場合とない場合とで計
測流量値が明確な差異を生じる。一方、高温計測では、
熱抵抗体の温度が高い分、熱抵抗体の周囲に本来の流れ
がある場合だけではなく、ない場合にも、自然対流の影
響で計測流量値が比較的大きな値をとり、流れがある場
合とない場合とで計測流量値が明確な差異を生じない。
これにより、計測流量値をみるだけでは明瞭でない流れ
の有無が、前記比較値に基づいて明確に知られる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面にし
たがい、本発明の流量計について説明する。図1は、流
量計の全体構成を示すもので、流量計は、熱抵抗体を用
いた一般的な定温度型のもので、熱抵抗体であるホット
ワイヤ201を含む抵抗線路21、温度補償用の抵抗器
202を含む抵抗線路22、固定抵抗器206により構
成された抵抗線路23、固定抵抗器208,209によ
り構成された抵抗線路24の、4つの抵抗線路21〜2
4が実質的にブリッジ回路2を形成しており、ブリッジ
回路2は電流調整用のトランジスタ301を備えた給電
源3に接続される。
【0018】前記ホットワイヤ201および温度補償用
抵抗器202は、白金線をセラミックスで被覆しガラス
コーティングしたもので、実質的に同じものが用いられ
ており、共通のセンサホルダに互いに近接して取り付け
られる。センサホルダに取り付けられたホットワイヤ2
01および温度補償用抵抗器202は、被計測流体が流
通する管路に配置される。
【0019】ブリッジ回路2は、高感度化のため、直列
に接続されて抵抗線路22を構成する温度補償用抵抗器
202および抵抗器207に、オペアンプ205の出力
端子から給電されるようになっている。オペアンプ20
5は(+)入力端子に、ホットワイヤ201の両端間電
圧が一対の電圧分割抵抗器203,204により分割さ
れて入力しており、オペアンプ205の(−)入力端子
はオペアンプ205の出力端子と導通し電圧フォロア回
路を構成している。
【0020】給電部3の供給電流はオペアンプ210に
より制御され、オペアンプ210からは制御電流がトラ
ンジスタ301のベースに入力している。演算増幅器2
10の一対の入力端子にはブリッジ回路2の2つの電圧
出力、すなわち、ホットワイヤ201により構成された
抵抗線路21と抵抗器206により構成された抵抗線路
23とで分割された電圧出力と、温度補償用抵抗器20
2を有する抵抗線路22と抵抗器208,209により
構成された抵抗線路24とで分割された電圧出力とが入
力しており、これらの電圧出力の差が0となるように、
すなわち、ホットワイヤ201の抵抗値が所定の値とな
るように供給電流がトランジスタ301で調整される。
【0021】また、ホットワイヤ201を有する抵抗線
路21と対角位置にある抵抗線路24は、前記のごとく
抵抗器208と抵抗器209との2つの抵抗器からなる
が、一方の抵抗器208は常時、抵抗線路22と接地間
に介設されている。また、他方の抵抗器209は一端は
抵抗線路22と接続されているが、他端は、後述する自
然対流検出部5を構成する切り替えスイッチ501がb
接点に切り替わったときにのみ接地するようになってお
り、抵抗線路24の抵抗値が、a接点側の状態では、抵
抗器208の抵抗値R1 となり、b接点側の状態では、
並列接続された両抵抗器208,209の合成抵抗値
[(1/R1 )+(1/R2 )]-1となり、a接点側よ
りも低い値となる。
【0022】ホットワイヤ201の抵抗値は温度により
変化し、その温度の時に被計測流体がホットワイヤ20
1から吸熱する量は前記のごとく式(1)で表される。
したがって、被計測流体に吸熱される分に見合うだけの
ジュール熱をホットワイヤ201が発生するように、ト
ランジスタ301により調整された電流をブリッジ回路
2に流すことになる。このとき、電流値に応じて、抵抗
線路23の両端間電圧が変化する。抵抗線路23の両端
間電圧は、被計測流体の流量が大きいほど給電部3から
の供給電流も大きくなり、大きな電圧値をとる。そし
て、ブリッジ回路2からの出力電圧Vsec として、アン
プ4で増幅されて、流量検出信号Vcom としてECU6
に入力する。
【0023】ブリッジ回路出力電圧Vsec はまた、自然
対流検出部5に入力している。自然対流検出部5におい
て、ブリッジ回路出力電圧Vsec は、切り替えスイッチ
502により2つの信号経路51a,51bが切り替え
可能である。以下、説明の便宜のため、信号経路51a
をとるブリッジ回路出力電圧Vsec をブリッジ回路出力
電圧Va といい、信号経路51bをとるブリッジ回路出
力電圧Vsec をブリッジ回路出力電圧Vb という。
【0024】一方の信号経路51aは、アンプ503、
切り替えスイッチ504、ホールド回路505からな
る。切り替えスイッチ504は後述するように、切り替
えスイッチ502がa接点側のときにa接点側に切り替
えられ、ブリッジ回路出力電圧Va がアンプ503で増
幅されて、その出力信号Va'がホールド回路505でホ
ールドされる。ホールド信号Va'' は比較手段であるオ
ペアンプ506の(+)入力端子に入力するようになっ
ている。
【0025】一方、ブリッジ回路出力電圧Vb は、信号
線のみの信号経路51bからダイレクトにオペアンプ5
06の(−)入力端子に入力せしめてある。
【0026】オペアンプ506の出力信号は判定信号V
nat として計測レンジ判定手段であるECU6に入力せ
しめてある。
【0027】3つの切り替えスイッチ501〜503は
ECU6から出力される制御信号Iswにより切り替えら
れ、すべての切り替えスイッチ501〜503がa接点
側となる状態(以下、適宜、Aターンという)とすべて
の切り替えスイッチ501〜503がb接点側となる状
態(以下、適宜、Bターンという)との二値に切り替え
られる。
【0028】ECU6は、例えばマイクロコンピュータ
や前記各信号を受ける入力インターフェース等により構
成され、各信号に基づく流量の演算等はマイクロコンピ
ュータのROMに格納された制御プログラムにしたがっ
てCPUおよびその作業領域としてのRAM上で実行さ
れる。
【0029】本流量計の作動について説明する。図2は
流量計の各部の作動状態を示すタイミングチャートであ
り、SWa ,SWb は切り替えスイッチ501〜503
のa接点の状態、b接点の状態であり、「H」レベル側
が導通状態であることを示している。Bターンは通常の
計測を行う期間であり、ECU6はBターンにおける流
量検出信号Vcom を被計測流体の計測流量に対応した信
号として取り込む。取り込まれた流量検出信号Vcom
は、ROMに格納されたテーブルにしたがって計測流量
Qに変換される。テーブルは前記式(1)に基づく公知
のものを用い得るが、予め実験等により被計測流体が流
通する管路の形状等に応じて最適化したものとするのが
よい。一方、Aターンは、流量検出信号Vcom を取り込
まない比較計測の期間である。
【0030】ホットワイヤ201を有する抵抗線路21
と対角位置にある抵抗線路24の抵抗値が、前記のごと
くAターンのときの方がBターンのときよりも高い。し
たがって、通常計測ではホットワイヤ201の抵抗値R
h が相対的に高く、被計測流体の流量を高感度で計測す
ることになる。一方、比較計測を行うAターンでは、図
のようにホットワイヤ201の抵抗値Rh が通常の計測
を行うBターンよりも低く制御され、ホットワイヤ20
1の制御温度はBターンよりも低温となる。
【0031】ここで、信号経路51aの増幅率を規定す
るアンプ503の増幅率を次のように設定する。すなわ
ち、自然対流の影響がないとみなせる十分に流速の速
い、すなわち大流量の流量域において、Aターンのアン
プ503の出力電圧Va'が、Bターンのブリッジ回路出
力電圧Vb と同じ大きさとなるように設定する。する
と、オペアンプ506から出力される判定信号Vnat
は、通常の計測における計測流量から、ホットワイヤ2
01の制御温度が低温の比較計測における計測流量を減
じた比較値である減算値に比例した大きさとなる。前記
のごとく自然対流の影響のないとみなせる十分に流速の
速い流量域では略0である。
【0032】一方、流量が極低流量域になると、ホット
ワイヤ201の制御温度が高いBターンでは自然対流に
よるホットワイヤ201からの吸熱が増大し、図3に示
すように、被計測流体の流量Q自体は少なくとも、流量
検出信号Vcom の出力値は小さくならない。自然対流の
少ないAターンでは増幅後のブリッジ回路出力電圧Va'
は、極低流量域においても、被計測流体の流量が減少す
るに伴って漸減する。このため、判定信号Vnat は、低
流量域において流量が少ないほど増大する。
【0033】ECU6は、判定信号Vnat の大きさを予
め記憶した、計測下限判定値であるしきい値と比較し
て、しきい値を越えると、計測レンジ外と判定し、Bタ
ーンにおいて取り込まれる流量検出信号Vcom から流量
Qへの変換をしない。また、図示しない表示器に「計測
レンジ外」である旨を表示する。これは発光素子等のイ
ンディケータでもよいのは勿論である。
【0034】これにより、計測レンジ外と判定されるま
では、計測精度が確保され、流量計の能力を最大限に引
き出すことができる。そして、自然対流の影響が大きく
なる流量域が変動しても、計測レンジ外との判定を自然
対流の影響の指標である判定信号Vnat に基づいて行う
ので、前記流量域の変動に追随して、計測レンジ内か外
かの適正な判断をすることができる。
【0035】(第2実施形態)図4に本発明の第2実施
形態になる熱抵抗体流量計の構成を示す。第1実施形態
において、自然対流検出部を別の構成に変えたもので、
図中、第1実施形態と実質的に同じ作動をする部分には
同じ番号を付して第1実施形態との相違点を中心に説明
する。
【0036】自然対流検出部5AはECU6Aを含み構
成される。ブリッジ回路出力電圧Vsec を入力とするア
ンプ503Aの出力信号Vsec'はホールド回路505A
に入力し、ホールド回路505Aにてホールドされた信
号Vsec'' がA/D変換回路507でデジタル信号に変
換されてECU6Aに入力している。ECU6Aは前記
切り替えスイッチ501を切り替えるとともに、ホール
ド回路505Aの制御を行う。
【0037】図5はECU6Aにおけるメインルーチン
を示すもので、ステップS101では切り替えスイッチ
501をa接点側に切り替える。そして、ステップS1
02で、この比較計測における計測流量に対応したデー
タを取り込むためのデータ入力サブルーチンを読みだ
す。
【0038】図6はこのデータ入力サブルーチンを示す
もので、ステップS201ではタイマーのカウント値T
OをTset とする。ステップS202でTOから1をデ
クリメントし、ステップS203でTOが1よりも小さ
いか否かを判断する。
【0039】ステップS203が否定判断されるとステ
ップS202に戻る。そして、カウント値TOが順次デ
クリメントされて、ステップS203が肯定判断される
と、ステップS204に進む。ステップS204ではホ
ールド回路505Aにウェイトをかけて、アンプ503
Aの出力信号Vsec'をホールドし、ステップS205で
ホールド信号Vsec'' をA/D変換回路507から読み
込む。続くステップS206で、読み込まれた値をVに
代入し、ステップS207でVをメインルーチンに返
す。なおTset は切り替えスイッチ501がa接点側に
切り替わってホットワイヤ201が制御温度まで加熱さ
れるまでの立ち上がり時間を考慮して設定され、例えば
1秒に対応するカウント値とする。かかる立ち上がり時
間はホットワイヤ201の被覆の熱容量等に基因したも
のである。
【0040】メインルーチンのステップS103では、
サブルーチンで得られたVをVa とする。
【0041】次いで、ステップS104で、切り替えス
イッチ501をb接点側に切り替える。そして、ステッ
プS105で、この通常計測におけるブリッジ回路出力
電圧Vsec をA/D変換回路507から取り込み、ステ
ップS106で、取り込まれたVに所定係数を乗じてV
b とする。ここで、所定係数はアンプ503Aのゲイン
の逆数であり、ブリッジ回路出力電圧Vsec がアンプ5
03Aで増幅されなかったとしたら、すなわちアンプ5
03Aをバイパスしてホールド回路505Aに入力した
らA/D変換回路507から取りこまれたであろう値が
得られるように設定されている。
【0042】ステップS107は比較手段としての手順
で、ホットワイヤ201の制御温度が高温のときの計測
流量に対応したVb から、ホットワイヤ201の制御温
度が低温のときの計測流量に対応したVa を減じて判定
値とする。判定値は第1実施形態の判定信号Vnat と等
価であり、Vnat を用いて表すものとする。
【0043】ステップS108は計測レンジ判定手段と
しての手順で、判定値Vnat をしきい値Vthよりも小さ
いか否かを判定する。しきい値Vthは第1実施形態のし
きい値と同じであり、予めROMに格納される。
【0044】ステップS108が肯定判断されると、ス
テップS109で、Vb を被計測流体の流量Qにテーブ
ルに基づいて変換する。テーブルは第1実施形態のごと
く、予め、実験等によりVb と流量Qとの対応関係を測
定して作成したものである。
【0045】一方、ステップS108が否定判断される
と、ステップS110で「計測レンジ外」である旨を表
示する。
【0046】ステップS109,S110からは再びス
テップS101に戻る。
【0047】本実施形態の構成でも前記のごとく第1実
施形態と実質的に同じ作動をさせることができる。
【0048】(第3実施形態)図7に本発明の第3実施
形態になる流量計の構成を示す。第1実施形態におい
て、自然対流検出部を別の構成に変えたもので、図中、
第1実施形態と実質的に同じ作動をする部分には同じ番
号を付して第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の流量計は、被計測流体の流量を計測すると
ともに、被計測流体が流通する管路に被計測流体を供給
する供給装置がオフし、管路が密閉状態となっているは
ずの状態での管路における漏れの有無の検出を行う流れ
検知装置ともなっている。
【0049】自然対流検出部5Bは、比較手段であるオ
ペアンプ506から出力される比較値である判定信号V
nat を(−)入力として、基準信号発生器509が出力
する定電圧(以下、基準電圧という)Vthl を(+)入
力として、流れ判定手段であるコンパレータ508が設
けられている。コンパレータ508の出力電圧Vleakは
ECU6Bに入力せしめてある。ECU6Bは、被計測
流体が流通する管路に被計測流体を供給する供給装置が
オフした状態、すなわち、管路に流れのないはずの状態
において、コンパレータ508が「1」になると、管路
に漏れありと判定して、図示しない表示器に警告を表示
する。
【0050】基準電圧Vthl の大きさは、管路に漏れが
あるか否かを判定する流れ判定値であるしきい値であ
り、次の点を考慮して設定する。管路の漏れを検知しよ
うとすれば、被計測流体の流量が一定量計測されること
になるが、前掲図3より知られるように、漏れがなくと
も自然対流の影響で、流量検出信号Vcom は0とはなら
ず、漏れがある場合とない場合とが必ずしも区別できな
い。そこで、本発明では、低流量域においては、ホット
ワイヤ201が高温のときの計測流量すなわちBターン
流量検出信号から低温のときの計測流量すなわちAター
ン流量検出信号を減じた判定信号Vnat が、実際の流量
が0に近づくほど大きくなることを利用して、判定信号
Vnat が基準電圧Vthl よりも大きくなれば、漏れあり
と判ずるものである。したがって、基準電圧Vthl は、
漏れと認められる下限の流量の流れがホットワイヤ20
1の周囲に存在しているときを基準に設定する。
【0051】本流量計によれば、漏れの有無を正確に検
知することができる。
【0052】なお、本実施形態では、被計測流体の流量
の計測とともに、被計測流体の供給装置がオフした状態
での漏れの有無の検知をも行い得るように構成されてい
るが、被計測流体の流量の計測が不要であれば、漏れの
検知のみを行う流れ検知装置とすることもできる。この
場合、図中のアンプ4は不要であり、ECU6Bの、被
計測流体の流量Qを求める制御プログラムも省略するこ
とができる。
【0053】なお、前記各実施形態において、抵抗線路
24の抵抗値の切り替えは前記各実施形態のものに限ら
れず、高低2段階に切り替え可能であればよい。また、
ホットワイヤ201の制御温度を高低2段階に切り替え
可能であれば、抵抗値が切り替えられる抵抗線路は、ホ
ットワイヤ201と対角位置にある抵抗線路24に限ら
れない。
【0054】また、前記各実施形態では、判定信号や判
定値Vnat は、式(1)等に基づくテーブルにより流量
Qに変換される前の信号の大きさに基づいて得ており、
これにより、計測流量に自然対流による誤差を含むおそ
れがあるか否かを判定している。本発明がとり得る具体
的な手段としては必ずしもこれに限定されるものではな
く、例えば、切り替えスイッチ501がb接点側でホッ
トワイヤ201が高温に制御される時の計測流量Qと、
切り替えスイッチ501がa接点側でホットワイヤ20
1が低温に制御される時の計測流量Qとをそれぞれ、E
CUでテーブルにしたがって最終的に演算しておき、前
者から後者を減じることで、自然対流が大きいか否かを
判ずる指標とするのもよい。
【0055】また、第1、第3実施形態では、比較手段
であるオペアンプ506により、Va'' とVb との差分
出力Vnat を得ており、第2実施形態では、比較手段で
あるECU6Aにより、Vb −Va を演算してVnat を
得ているが、これに限られるものではなく、両者を比較
してどの程度大きさが異なるかが比較できればよく、比
較値としてVa'' /Vb やVb /Va を求める回路や演
算する手段を比較手段としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の熱抵抗体流量計の構成図であ
る。
【図2】前記熱抵抗体流量計の作動を説明するタイミン
グチャートである。
【図3】前記熱抵抗体流量計の作動を説明するグラフで
ある。
【図4】本発明の第2の熱抵抗体流量計の構成図であ
る。
【図5】前記熱抵抗体流量計の作動を説明する第1のフ
ローチャートである。
【図6】前記熱抵抗体流量計の作動を説明する第2のフ
ローチャートである。
【図7】本発明の第3の熱抵抗体流量計でかつ流れ検知
装置の構成図である。
【符号の説明】 2 ブリッジ回路 21,22,23,24 抵抗線路 201 ホットワイヤ(熱抵抗体) 208,209 抵抗器 506 オペアンプ(比較手段) 509 コンパレータ(流れ判定手段) 6 ECU(計測レンジ判定手段) 6A ECU(比較手段、計測レンジ判定手段) 6B ECU(流れ判定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 豪宏 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 三浦 晋平 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 2F030 CA10 CD13 CE04 2F034 AA02 CA09 CA16 2F035 EA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測流体中に置かれた熱抵抗体により
    構成された抵抗線路を含む4組の抵抗線路からなるブリ
    ッジ回路を有し、2組の直列接続された抵抗線路による
    分割電圧の差分が0になるようにブリッジ回路への供給
    電流を制御することで前記ブリッジ回路から被計測流体
    の流量に応じた流量検出信号を得るようにした流量計で
    あって、 いずれかの抵抗線路を、抵抗値が高低2段階に切り替え
    自在な構成として、熱抵抗体の温度が通常の流量計測時
    よりも低い温度で被計測流体の流量を計測可能とし、 熱抵抗体の温度が高温で通常の計測時に計測された通常
    計測の流量と、熱抵抗体の温度が低温時に計測された比
    較計測の流量とを比較する比較手段と、 該比較手段による比較値が予め設定した計測下限判定値
    を越えて通常計測の流量が比較計測の流量よりも大きく
    なると、被計測流体の流量は計測レンジ外と判定する計
    測レンジ判定手段とを具備せしめたことを特徴とする流
    量計。
  2. 【請求項2】 被計測流体中に置かれた熱抵抗体により
    構成された抵抗線路を含む4組の抵抗線路からなるブリ
    ッジ回路を有し、2組の直列接続された抵抗線路による
    分割電圧の差分が0になるようにブリッジ回路への供給
    電流を制御することで前記ブリッジ回路から被計測流体
    の流量に応じた流量検出信号を得、被計測流体の流れの
    有無を検知するようにした流れ検知装置であって、 いずれかの抵抗線路を抵抗値が高低2段階に切り替え自
    在な構成として、熱抵抗体の温度が高温側と低温側との
    両方で、被計測流体の流量を計測可能とし、 熱抵抗体の温度が高温時に計測された高温時計測の流量
    と、熱抵抗体の温度が低温時に計測された低温時計測の
    流量とを比較する比較手段と、 該比較手段による比較値が予め設定した流れ判定値を越
    えて高温時計測の流量が低温時計測の流量よりも大きく
    なると被計測流体の流れあり、と判定する流れ判定手段
    とを具備せしめたことを特徴とする流れ検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102006057208A1 (de) * 2006-12-01 2008-06-05 Endress + Hauser Flowtec Ag Vorrichtung zur Bestimmung und/oder Überwachung des Massedurchflusses
JP2010230414A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Tokiko Techno Kk 熱式流量計

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