JP2003041901A - ロータリ式シリンダ装置 - Google Patents

ロータリ式シリンダ装置

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JP2003041901A
JP2003041901A JP2001230503A JP2001230503A JP2003041901A JP 2003041901 A JP2003041901 A JP 2003041901A JP 2001230503 A JP2001230503 A JP 2001230503A JP 2001230503 A JP2001230503 A JP 2001230503A JP 2003041901 A JP2003041901 A JP 2003041901A
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cylinder
pistons
rotary cylinder
rotary
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JP2001230503A
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English (en)
Inventor
Fumito Komatsu
文人 小松
Kenji Muramatsu
健次 村松
Katsuhiko Hayashi
勝彦 林
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンとシリンダ部材との間からの流体の
漏れを防止し、回転運動を流体エネルギに低い損失で変
換し、摩擦抵抗を低減する。 【解決手段】 シリンダ室22,23が形成され回転軸
心を中心として回転する回転シリンダ部材2と、シリン
ダ室22,23内を面接触して往復直線運動するピスト
ン3,4と、ピストン3,4を保持し回転シリンダ部材
2の回転軸心から偏心した回転中心を中心として回転す
るピストン保持部材5と、回転シリンダ部材2とピスト
ン保持部材5とを収容すると共に流体の入口と出口を有
するケーシングとを備え、ピストン3,4はピストン保
持部材5の回転中心から一定の距離おかれた位置にかつ
その位置を中心として回転自在に保持されると共に、回
転シリンダ部材2、ピストン3,4及びピストン保持部
材5の摺動する部分に多数のディンプル29を形成し、
当該ディンプル29に潤滑剤を充填している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリ式シリン
ダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転子を回転させその押しのけ作
用で流体を押し出す形式のポンプとして、歯車形の回転
子を用いたロータリポンプが知られている。しかしこの
ポンプの場合、回転子の歯形加工が難しく、コストアッ
プの原因となっていた。そこで、この欠点を解消するた
め、出願人は、吸排メカニズム部分に歯車形部品を必要
としない構成のロータリ式シリンダ装置を開発した(特
開昭56−118501号公報、実開昭57−8718
4号公報及び実開昭58−92486号公報等参照)。
【0003】特開昭56−118501号公報に記載さ
れたロータリ式シリンダ装置は、図27及び図28に示
すように、ケーシング101内に圧入等により固定され
た円形のシリンダ部材102と、このシリンダ部材10
2の中心部分に形成された円形の空洞部103内で回転
する支持部材104とを有している。シリンダ部材10
2には、放射状に配置される6つのシリンダ室105
a,105b,105c,105d,105e,105
fが形成され、中央の空洞部103にそれぞれ連通させ
られている。これらの各シリンダ室105a〜105f
は、支持部材104の回転に伴って、ケーシング101
の外部と連通して流体をシリンダ装置内に取り入れる吸
込口106及び取り入れた流体を加圧して吐き出す吐出
口107に、順次連通するように設けられている。
【0004】支持部材104は、ケーシング101に形
成された孔101aに回転自在に支持された軸108の
一端に固定された円盤状部材であり、軸108と逆側の
面には三日月型の弁座109が取り付けられている。こ
の弁座109は、シリンダ部材102の内壁部103a
の約半周分に相当する領域で密着した状態で回転し得る
ように配置されており、空洞部103と任意のシリンダ
室とを選択的に連通させるように設けられている。な
お、支持部材104には、吐出口107に連通するため
の孔104aが設けられている。
【0005】支持部材104の偏心した位置には、軸1
10が固定され、この軸110に回転ピストン部材11
1が回転自在に支持されている。軸110は、弁座10
9を挟んで対向するように配置された円盤状の支持部材
104と補助板部材113とに両端が固定されている。
補助板部材113には、吸込口106に連通するための
孔113aが設けられている。この補助板部材113
は、支持部材104と一体的に回転する。回転ピストン
部材111は、回転中心部112aと、この回転中心部
112aから放射状に3方向に延出されたピストン11
1a,111b,111cとから構成されている。この
回転ピストン部材111は、支持部材104の回転に伴
ってシリンダ部材102の軸心o1の周囲を周回する。
【0006】この支持部材104の回転に伴い、各ピス
トン111a,111b,111cが、図28(A)〜
図28(D)に示すように、軸110を中心に矢印A1
方向へ回転(自転)しながら軸心o1を中心に矢印B1
方向へ回転(公転)して行くことによって、固定された
各シリンダ室105a〜105fに順次3つのピストン
111a〜111cが出入りして、吸込口106から各
シリンダ室105a〜105fに順次外気が取り入れら
れ、吐出口107から外部へ吐出されるポンプ動作を繰
り返す。この装置によると、高度な歯形加工技術が不要
となるので製造が容易である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各ピス
トン111a〜111cは、転動しながらシリンダ室1
05a〜105f内に出入りすめため、その動きをスム
ーズかつ容易なものとするため、先端部分を尖らせかつ
各シリンダ室105a〜105f内に入ったときの幅方
向の寸法に余裕を持たせた構造とせざるを得ず、その分
だけピストン111a〜111cとシリンダ室105a
〜105fとの間に隙間が形成されることとなる。その
結果、隙間部分から流体が漏れ易く、その分だけポンプ
効率を下げてしまうという問題を有している。
【0008】また、実開昭57−87184号公報及び
実開昭58−92486号公報に示されるロータリ式シ
リンダ装置は、基本的な構成即ち放射状に配置されたピ
ストンを回転させながら放射状に配置されたシリンダ室
に沿って相対的に回転移動してポンプ作用を得るという
点で、上述の特開昭56−118501号公報に記載さ
れたロータリ式シリンダ装置と同じであるが、シリンダ
部材102が回転ピストン部材111の回転によって回
転すること、弁座109がケースに固定され回転しない
こと及び回転ピストン部材111の回転支点が回動しな
いようになっていることで構成を異にしている。
【0009】したがって、このシリンダ室が回転ピスト
ン部材と共に回転するタイプの場合は、上述のシリンダ
室が固定されたタイプのものとは異なり、ピストンの形
状はシリンダ室の幅とほぼ同等の外径の略円形のディス
クに形成されている。これは、シリンダ部材も回転ピス
トン部材と同方向に回転するため、ピストンがシリンダ
室に出入りする際、シリンダ室との間にほとんど隙間が
なくてもスムーズな動作ができるからである。しかしな
がら、このタイプのものは、ピストンとシリンダ室との
接触面が、円形のディスク状のピストンの外周面と直線
形状のシリンダ室の内壁とで構成されるため、その接触
面の面積が小さくてこの部分が流体の圧力を耐えられず
に流体が漏れることから、圧力が上がるとポンプ効率が
落ちる問題を残している。
【0010】その一方で、ピストンとシリンダ室の内壁
との接触面積を増加させてシール性を向上させた場合で
あっても、摩擦抵抗の増加によるエネルギーロスや摺動
部分の摩耗を低減したいとの要求もある。
【0011】本発明の目的は、ピストンとシリンダ部材
との間からの流体の漏れを防止し、その結果、回転運動
を流体エネルギに低い損失で変換できると共に、ピスト
ンとシリンダ部材との摩擦抵抗を低減することができる
ロータリ式シリンダ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載のロータリ式シリンダ装置は、回転軸
心を通るようにシリンダ室が形成され回転軸心を中心と
して回転する回転シリンダ部材と、シリンダ室内を面接
触して往復直線運動するピストンと、ピストンを保持し
回転シリンダ部材の回転軸心から偏心した回転中心を中
心として回転するピストン保持部材と、回転シリンダ部
材とピストン保持部材とを回転自在に支持して収容する
と共に少なくとも1つの流体の入口と少なくとも1つの
流体の出口を有するケーシングとを備え、ピストンはピ
ストン保持部材の回転中心から一定の距離おかれた位置
にかつその位置を中心として回転自在に保持されると共
に、回転シリンダ部材、ピストン及びピストン保持部材
の摺動する部分に多数のディンプルを形成したものであ
る。
【0013】したがって、回転シリンダ部材ないしピス
トン保持部材に外部から回転が入力されると、回転シリ
ンダ部材とピストン保持部材との回転により、ピストン
が自転中心を中心として回転しながらピストン保持部材
の回転中心を中心とした回転(公転)をすることによっ
てシリンダ室内をピストンが往復運動する。
【0014】このとき、回転シリンダ部材とピストン保
持部材とがそれぞれケーシングに支持された状態で回転
することができ、かつピストンもそれ自体で回転可能と
なっており、ピストンが自転中心周りに回転し位置を変
えながらシリンダ室内を直線運動することが可能とな
る。その結果、ピストンをシリンダ室に対して面接触さ
せるように構成しても、各部材がスムーズに回転運動を
することが可能となる。例えばピストンの形状をブロッ
ク形状としても、各部材がスムーズに回転運動をするこ
とが可能となる。このため、ピストンが作り易くなり、
ピストンの精度を出し易くなる。ここで、回転シリンダ
部材の回転数とピストン保持部材の回転数とピストンの
シリンダ内往復数すなわちピストン保持軸に対するピス
トンの回転数との比は、1:2:1となるように構成す
ることが好ましい。この場合には、各部材同士が確実に
無理なく回転し、回転時の振動や騒音が軽減される。
【0015】また、ピストンとシリンダ室との接触面積
を大きくとることが可能となり、いわゆる線接触によっ
て接触面が形成されている従来のものに比してその接触
面における流体抵抗が大きく気密・液密性を高めること
ができる。また、ピストンの摺動面(接触面)に形成さ
れた多数のディンプルが摺動面に入り込んだ流体を保持
する。これらのため、摺動面部分からの流体の漏れを防
止することができる。さらに、ディンプルは回転シリン
ダ部材やピストン保持部材の摺動面にも設けられてお
り、これらの摺動面においても入り込んだ流体を保持す
る。これらの結果、回転運動を流体エネルギに低い損失
で変換することが可能になり、また、エネルギーロスの
発生や部品の摩耗防止が図られる。
【0016】また、請求項2記載のロータリ式シリンダ
装置は、ディンプルに潤滑剤を充填したものである。し
たがって、ディンプルが潤滑剤を保持して潤滑剤の膜を
形成すると共に、この膜が切れてしまうのを防止する。
このため、摺動面部分からの流体の漏れをより一層確実
に防止することができ、回転運動を流体エネルギにより
一層低い損失で変換することが可能になり、また、エネ
ルギーロスの発生や部品の摩耗防止をより一層図ること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1〜図3に、本発明のロータリ式シリン
ダ装置の第1の実施形態を示す。なお、本実施形態で
は、流体として気体を加圧するロータリ式シリンダ装置
として説明しているが、加圧する流体としては気体に限
るものではなく、液体等であっても良いことは勿論であ
る。
【0019】ロータリ式シリンダ装置1は、放射状に配
置された複数のシリンダ室22,23を有し回転軸心O
を中心として回転する回転シリンダ部材2と、シリンダ
室22,23内を面接触して往復直線運動するピストン
3,4と、ピストン3,4を保持し回転シリンダ部材2
から偏心して回転中心X周りに回転するピストン保持部
材5と、回転シリンダ部材2とピストン保持部材5とを
回転自在に支持すると共に少なくとも1つの流体の入口
61と少なくとも1つの流体の出口62を有するケーシ
ング6とから主に構成され、ピストン3,4がピストン
保持部材5の回転中心から一定の距離おかれた位置の軸
心X1,X2を中心として回動自在に保持されると共
に、回転シリンダ部材2、ピストン3,4及びピストン
保持部材5の摺動する部分に多数のディンプル29を形
成し、当該ディンプル29に潤滑剤を充填してなるもの
である。より具体的には、円形形状の回転シリンダ部材
2と、180度離れた2つの偏心した自転中心位置X
1,X2にそれぞれピストン3,4を回動可能に保持し
かつ回転シリンダ部材2の回転軸心Oから偏心した位置
を回転中心位置Xとして回転するピストン保持部材5
と、回転シリンダ部材2及びピストン保持部材5の両回
転部材をそれぞれ回転自在に支持するケーシング6とを
有している。尚、本実施形態では回転シリンダ部材2
は、シリンダ室22,23及びピストン3,4を採用し
ているがこれに限られず、少なくとも1つのシリンダ室
とピストンを有していれば足りる。
【0020】回転シリンダ部材2は、所定の厚みを有す
る円盤形状で形成されており、ケーシング6の内部空間
に回転自在に配置されている。ケーシング6には支軸2
1が圧入固定されており、回転シリンダ部材2は支軸2
1に回転自在に支持されている。また、回転シリンダ部
材2とケーシング6の間には、支持プレート71が設け
られている。支持プレート71は回転シリンダ部材2に
作用するスラスト方向の荷重を受けるもので、ボール7
2とリテーナ73とで回転シリンダ部材2に加わるスラ
スト方向の荷重を支持するボールベアリングを構成して
いる。そのため、回転シリンダ部材2は、支軸21を回
転中心としてケーシング6内で回転自在となっている。
【0021】回転シリンダ部材2のピストン保持部材5
側の面には、4つの扇状の台部25を利用して形成され
た十字状の溝から成る空間が設置されている。この十字
状の空間は、4つのシリンダ部位22a,22b,23
a,23bとこれらが交差する部位(以下空洞部と呼
ぶ)24とから構成されている。すなわち、回転シリン
ダ部材2のピストン保持部材5側の面には、回転軸心O
を中心として所定の広さを備えかつ底面を有する空洞部
24が形成されている。そして、この空洞部24内の回
転軸心Oを中心として放射状に、4つの断面矩形のシリ
ンダ部位22a,22b,23a,23bが設けられて
いる。シリンダ部位22a,22b,23a,23b
は、上面部分が開放され、他の3方の面が全て平面で形
成されている。そして、第1のシリンダ部位22a、空
洞部24、第2のシリンダ部位22bによってシリンダ
室22が、第3のシリンダ部位23a、空洞部24、第
4のシリンダ部位23bによってシリンダ室23がそれ
ぞれ形成されている。図2等からも明らかなように、シ
リンダ室22,23は回転シリンダ部材2の回転軸心O
を含んで交差するように形成されており、円周方向に等
配分された位置に配置されている。
【0022】なお、これら第1〜第4のシリンダ部位2
2a〜23bには、ピストン保持部材5に保持されたピ
ストン3,4が摺動可能に嵌まり込むようになってい
る。各シリンダ部位22a〜23bのピストン3,4と
の対向面並びにこれに対するピストン3,4側の面は、
互いに平面で形成され、これらが平面同士で摺動するよ
うに設けられている。
【0023】なお、上述したように形成されたシリンダ
室22,23は、回転シリンダ部材2を径方向に貫通し
てその外周面2aで開放されている。そのため、各シリ
ンダ室22,23は、ケーシング6に形成された吸込口
(流体の入口)61及び吐出口(流体の出口)62に連
通可能となっている。
【0024】なお、ピストン保持部材5の回転により、
回転シリンダ部材2とピストン保持部材5とが回転する
と、ピストン3,4がシリンダ室22,23を見かけ上
往復直線運動するようになっている。また、各シリンダ
室22,23が交差する部位である空洞部24のピスト
ン3,4の移動方向における長さは、ピストン3,4の
接触面(シリンダ室22,23の両側壁面と対向する
面)の長さよりも短くなっている。
【0025】ピストン保持部材5は、回転シリンダ部材
2の外径よりも小さい外径を有する円形形状に形成さ
れ、ケーシング6を覆うケースカバー74内に収容され
ている。ケースカバー74とピストン保持部材5の間に
は、支持プレート78が設けられている。支持プレート
78はピストン保持部材5に作用するスラスト方向の荷
重を受けるもので、ボール79とリテーナ80とでピス
トン保持部材5に加わるスラスト方向の荷重を支持する
ボールベアリングを構成している。そのため、ピストン
保持部材5はケースカバー74内で回転自在となってい
る。
【0026】このピストン保持部材5の回転中心位置X
には、入力軸51の一端が圧入により挿入固定されてい
る。なお、このピストン保持部材5の回転中心位置X
は、上述の回転シリンダ部材2の回転軸心Oから偏心し
た位置に設けられている。そして、入力軸51の先端側
はキャップ75に設けられた孔75aを貫通して外部に
突出している。そして、この突出部分に、モータ等の駆
動源の出力軸(図示省略)に連結させることにより、モ
ータ等の駆動源の駆動力によって入力軸51を中心とし
てピストン保持部材5が、回転シリンダ部材2の偏心位
置で回転駆動されるようになっている。
【0027】ピストン保持部材5の入力軸51が固定さ
れた面と反対側の面には、ピストン3を自転可能に保持
する支持軸52と、ピストン4を自転可能に保持する支
持軸53とが立設固定されている。そして、支持軸5
2,53に対して、ピストン3,4が回転自在に嵌め込
まれている。
【0028】ピストン3,4は、図4,図5に示すよう
に、往復直線運動時における前後の面31,31,4
1,41が若干丸みを有するように形成されているが、
他の4面、すなわちシリンダ室22,23内に嵌まり込
んだ状態における上面32,42、底面33,43及び
両側面34,34,44,44が平面に形成されてい
る。すなわち、ピストン3,4は、略長方体のブロック
形状を成している。そして、ピストン3,4の平面に形
成された各面のうちの上面32,42を除く底面33,
43と両側面34,34,44,44は、シリンダ室2
2,23内に嵌まり込んだ際のシリンダ室22,23と
の摺動面となる。また、ピストン3,4の中心部分に
は、支持軸52,53に回転自在に嵌められるための有
底の孔3a,4aが設けられている。なお、孔3a、4
aは貫通孔でもよい。
【0029】回転シリンダ部材2、ピストン3,4、ピ
ストン保持部材5の摺動する部分には、図4〜図9に示
すように、多数のディンプル29が設けられている。即
ち、回転シリンダ部材2はケーシング6、ピストン保持
部材5及びリテーナ73に対して摺動しながら回転し、
ピストン保持部材5はケースカバー74及び回転シリン
ダ部材2に対して摺動しながら回転し、ピストン3,4
は回転シリンダ部材2に対して摺動しながら往復直線運
動し且つピストン保持部材5に対して摺動しながら回転
する。
【0030】これら摺動する対向面のうち、少なくとも
いずれか一方に多数のディンプル29が設けられてい
る。本実施形態では、回転シリンダ部材2のケーシング
6、ピストン保持部材5及びリテーナ73に摺動する面
と、ピストン保持部材5のケースカバー74に摺動する
面と、ピストン3,4の回転シリンダ部材2及びピスト
ン保持部材5に摺動する面に多数のディンプル29を形
成している。
【0031】ディンプル29は、例えば図10(A)に
示すように、半球形状を成している。ディンプル29
は、摺動面に油膜を形成して流体の漏れを防止し且つ摩
擦抵抗を減少できる程度の量の潤滑剤を保持することが
可能な大きさに形成されている。例えば、直径が0.3
〜3mm程度、深さが0.05〜1mm程度の大きさの
ディンプル29であることが好ましい。
【0032】ピストン保持部材5とピストン3,4の回
転時の軌跡との関係を、図11に示す。ピストン保持部
材5の半径R1、支持軸52,53の間隔の1/2の距
離R2、ピストン3,4の回転時の最外径軌跡の半径R
3の関係は、R1>(R2+R3)となっており、半径
差△Rが発生する。半径R1が距離R2+半径R3より
も小さい場合には、動作時にピストン最外径軌跡がピス
トン保持部材5から飛び出すことになり、ピストン3,
4の回転の安定性、密閉性を確保するためには部品の加
工精度を向上させる必要がある。これに対し、上述のよ
うに半径R1>距離R2+半径R3の関係にすること
で、部品の加工精度をあまり厳しくしなくてもピストン
3,4の回転の安定性、密閉性を確保するのが容易にな
る。ただし、かかる関係は密閉性を確保する等のための
ものであり、この関係に限定されることはなく、半径R
1は距離R2+半径R3とほぼ同等でも、小さくても良
いことは勿論である。
【0033】吸込口61は、ケーシング6の内周面に形
成された浅い凹み61aと、この凹み61aとケーシン
グ6の外部とを連通させる連通孔61bと、この連通孔
61bのケーシング6の外面側に接続される吸気管61
cとから構成されている。そして、凹み61aは、回転
シリンダ部材2が回転すると、各シリンダ部位22a〜
23bとそれぞれ連なるようになっている。
【0034】また、吐出口62は、吸込口61の凹み6
1aから形成された浅い凹み62aと、この凹み62a
とケーシング6の外部とを連通させる連通孔62bと、
この連通孔62bのケーシング6の外面側に接続される
排気管62cとから構成されている。そして、凹み62
aは、回転シリンダ部材2が回転すると、各シリンダ部
位22a〜23bとそれぞれ連なるようになっている。
凹み61aと凹み62aはそれぞれ装置の効率が良くな
るように配置されている。
【0035】上述したように構成されたロータリ式シリ
ンダ装置1において、ピストン保持部材5がモータ駆動
等により等角速度の回転運動を行うと、ピストン3,4
が回転中心位置Xを中心とした等角速度回転運動をし、
この動作に伴って回転シリンダ部材2も等角速度運動を
行う。この動作によって流体を加圧または圧縮、吸引、
搬送する。
【0036】また、ロータリ式シリンダ装置1は、潤滑
剤循環機構15を備えている。この潤滑剤循環機構15
は、例えば図12に示すように、潤滑剤タンク16と、
この潤滑剤タンク16からケーシング6内に潤滑剤を導
く潤滑剤流入通路17を備えて構成されている。なお、
ケーシング6内を潤滑した潤滑剤は、吐出口62に接続
された通路18を通って潤滑剤タンク16に戻される。
潤滑剤流入通路17の途中には、図示しないフィルタが
設けられている。なお、潤滑剤としては、潤滑オイル、
潤滑グリス、水、その他の流体等、潤滑性とシール性を
有するものであれば良く、装置の作動流体(非圧縮流
体)でも良い。
【0037】潤滑剤流入通路17は、ケースカバー74
に設けられたポート19に接続されている。このポート
19からケーシング6内に導かれた潤滑剤は、ケーシン
グ6内の各部材の隙間等を伝わって摺動面を潤滑する。
そして、ロータリ式シリンダ装置1が吸引、加圧または
圧縮、搬送する流体と一緒に吐出口62から通路18へ
と流出し、潤滑剤タンク16へと循環される。この潤滑
剤は、回転シリンダ部材2やピストン保持部材5の回転
によって生じる圧力差を利用して、潤滑剤タンク16→
潤滑剤流入通路17→ケーシング6内→通路18→潤滑
剤タンク16へと循環する。
【0038】潤滑剤は、流体と一緒に吐出口62から吐
出される。即ち、吐出口62からは、流体と潤滑剤が混
入した状態で吐出される。
【0039】例えば、流体が気体(潤滑剤に溶解しない
もの)の場合には、潤滑剤タンク16内で潤滑剤と気体
とが分離され、気体は潤滑剤タンク16の吐出口16a
から吐出される。また、潤滑剤は潤滑剤タンク16内に
残り、潤滑剤流入通路17を介してロータリ式シリンダ
装置内に循環される。
【0040】なお、図12では、流体が気体であること
を前提にしているが、流体が液体である場合でも、この
潤滑剤循環機構を用いることができる。例えば、液体が
潤滑剤と分離可能なものであれば、潤滑剤タンク16内
で図示しない分離手段を用いて分離し、潤滑剤タンク1
6内に分離した潤滑剤だけを残し、液体を潤滑剤タンク
16から外に取り出すことも可能である。
【0041】また、流体が、潤滑剤とシール性を有する
液体であれば、別の潤滑剤を用いる必要はないので、潤
滑剤タンク16や潤滑剤流入通路17を構成する潤滑剤
循環機構を使用しなくてもよい。
【0042】次に、本発明の第1の実施形態のロータリ
式シリンダ装置1の動作について、図13〜図16に基
づいて説明する。
【0043】図13において、シリンダ室22を往復動
するピストン3は、回転シリンダ部材2の空洞部24に
位置し、一端側はシリンダ部位22aの入り口に、他端
側はシリンダ部位22bの入り口にそれぞれ若干進入し
た状態となっている。すなわち、ピストン3は、平面に
形成された両側面34,34及び底面33が、同様に平
面で形成されたシリンダ部位22a,22bの両内壁と
底面及び空洞部24の底面に同時に当接した状態となっ
ている。このような中間位置においては、ピストン3
は、空洞部24を挟む両側のシリンダ部位22a,22
bに同時に嵌まった状態となっており、シリンダ部位2
2a,22bには、共に吸込口61から取り込んだ流体
が充満した状態となっている。
【0044】図13に示す状態時では、シリンダ部位2
2aの最外周端部は、吐出口62の凹み62aにわずか
に連通し始めた状態となっており、シリンダ部位22a
は、凹み62aを介して排気管62cと連通した状態と
なっている。また、シリンダ部位22bの最外周端部
は、吸込口61の凹み61aとの連通状態が終了する直
前の状態となっており、シリンダ部位22bは、凹み6
1aを介して吸気管61cと連通した状態となってい
る。なお、上述したように、ピストン3が空洞部24に
差し掛かっている状態であるため、このピストン3によ
って全てのシリンダ部位22a〜23bはそれぞれ分断
され閉じられた状態となっている。
【0045】一方、シリンダ部位23a,23b内を往
復動するピストン4は、回転シリンダ部材2のシリンダ
部位23b内の最外周端部まで進出した状態となってい
る。すなわち、ピストン4は往復動する溝内の一方の端
部にある状態となっており、平面に形成された両側面4
4,44及び底面43は、同様に平面で形成されたシリ
ンダ部位23bの両内壁及び底面に同時に係合した状態
となっている。
【0046】そして、シリンダ部位23bのピストン4
とピストン3とに囲まれた空間には、気体が充満した状
態となっている。また、シリンダ部位23aは、ピスト
ン3によって他のシリンダ部位22a,22b,23b
と隔離された状態となっているが、このシリンダ部位2
3a内にも気体が充満した状態となっている。このと
き、シリンダ部位23bの最外周端部は、吸込口61の
凹み61aと吐出口62の凹み62aの間の位置に対向
した状態となっている。
【0047】上述した図13の状態から、モータ駆動等
によりピストン保持部材5を時計方向(矢示A方向)に
回転させると、ピストン3,4が支持軸52,53と共
に矢示A方向へ移動する。このときのピストン3,4の
動作によって、回転シリンダ部材2には矢示B方向(時
計方向)への回転力が与えられ、回転シリンダ2は矢示
B方向に回転する。このようなピストン3,4及び回転
シリンダ部材2の相対回転によって、各ピストン3,4
は、シリンダ室22,23内を往復運動する。
【0048】このときのピストン3,4の周回回転運
動、すなわち、回転中心位置Xを中心としたピストン保
持部材5の回転運動は、回転シリンダ部材2の回転軸心
Oを中心とする回転速度の2倍の回転数の回転運動とな
る。これは、ピストン3,4の回転半径が、回転シリン
ダ部材2の回転半径(シリンダ基準円)の1/2となっ
ており、ピストン3,4の回転運動は、回転シリンダ部
材2の回転運動に対して円サイクロイド運動となってい
るためである。なお、ピストン3,4の自転、すなわち
支持軸52,53を各々回転中心とする回転も、回転シ
リンダ部材2と同じ回転数の等角速度運動となる。従っ
て、回転シリンダ部材2の回転数対ピストン保持部材5
の回転数対ピストン3,4の支持軸52、53に対する
回転数の比が、1:2:1となっている。
【0049】なお、シリンダ基準円は、図2において、
回転シリンダ部材2の回転軸心Oから自転中心位置X2
の中心までの長さを半径とした円としている。
【0050】さらに、この回転動作により、シリンダ室
22,23内のピストン3,4が、回転シリンダ部材2
に対して回転力を与えながら、ピストン3は一対のシリ
ンダ部位22a,22b間を、ピストン4は一対のシリ
ンダ部位23a,23b間を見かけ上往復直線運動す
る。なお、ピストン3,4は、回転シリンダ部材2が1
回転する間にシリンダ部位22a,22b間及び23
a,23b間を1往復するようになっており、ピストン
3,4の往復動作数と回転シリンダ部材2の回転数とが
1:1の関係になっている。
【0051】図13の状態からピストン保持部材5が6
0度回転し、これによってシリンダ部材2が30度回転
した状態を示したのが図14である。
【0052】すなわち、上述の図13から図14への動
作により、ピストン3は、空洞部24を横切った状態か
らシリンダ部位22aの内部方向へ約1/2程度進入す
る。この移動の際、ピストン3とシリンダ部位22aと
は、平面同士で面対向しているため、また、ピストン3
の摺動面に多数形成されたディンプル29によって潤滑
剤が保持されているため、接触面同士からの流体の漏れ
はほとんどないものとなる。この動作により、シリンダ
部位22a内の流体が、凹み62aを介して排出管62
cに効率よく吐出される。なお、シリンダ室22aの長
手方向の距離は、ピストン3の全長の2倍より短いもの
となっているため、約1/2程度進出しているが、ピス
トン3の後端部分がまだ空洞部24内に残っている状態
となっている。
【0053】一方、ピストン3のシリンダ部位22a方
向への動作により、ピストン3により封止されていたシ
リンダ部位22b,23a及びシリンダ部位23bの一
部が一連の空間となる。この一連の空間内には、各シリ
ンダ部位22b,23a,23bに吸込口61から流入
した流体が充満した状態となっている。
【0054】また、この間の動作により、ピストン4は
シリンダ部位23bの最奥部から空洞部24側へ約1/
9程度移動する。この移動の際、ピストン4とシリンダ
部位23bとは、平面同士で当接しているため、また、
ピストン4の摺動面に形成された多数のディンプル29
によって潤滑剤が保持されているため、接触面(摺動
面)の間からの流体の漏れはほとんどないものとなる。
この動作により、外部の流体が、吸気管61cを介して
凹み61aからシリンダ部位23b内部へ効率的に流入
する。なお、この時点では、ピストン4がシリンダ部位
23bの内部に完全に入り込んだ状態となっている。
【0055】図14の状態からピストン保持部材5がさ
らに60度回転し、これによってシリンダ部材2がさら
に30度回転した状態を示したのが図15である。
【0056】すなわち、上述の図14から図15への動
作により、ピストン3は、シリンダ部位22aの内部へ
約1/2程度進入した位置からさらに奥側、具体的には
約8/9程度進入した位置まで移動する。この動作によ
り、シリンダ部位22a内に残っていた流体が、さらに
凹み62aを介して排気管62cに効率よく吐出され
る。
【0057】また、この間の動作により、ピストン4は
シリンダ部位23b内を空洞部24側へさらに移動す
る。この動作により、外部の流体が、吸気管61cを介
して凹み61aからシリンダ部位23bへさらに流入す
る。なお、この時点では、ピストン4の前方端部分が、
空洞部24内に進出した状態となっている。
【0058】一方、この動作の間、シリンダ部位22
b,23aとシリンダ部位22aの一部は、空洞部24
を介して一連の空間となっており、この一連の空間内に
は各シリンダ部位22b,23a内に吸込口61から流
入した流体が充満した状態となっている。
【0059】図15の状態からピストン保持部材5がさ
らに60度回転し、これによってシリンダ部材2がさら
に30度回転した状態を示したのが図16である。
【0060】すなわち、上述の図15から図16への動
作により、ピストン3は、シリンダ部位22aの内部へ
約8/9程度進入した位置からさらに奥側、具体的には
シリンダ部位22aの最外周端部まで移動する。この動
作により、シリンダ部位22a内に残っていた流体が、
さらに凹み62aを介して排気管62cに効率よく吐出
される。なお、この時点、すなわち図13に示した最初
の状態から回転シリンダ部材2が矢示B方向に90度回
転した状態では、シリンダ部位22aの最外周端部は、
吸込口61の凹み61aと吐出口62の凹み62aの間
の位置に対向した状態となっており、吐出動作を既に終
了した状態となっている。
【0061】一方、この間の動作により、ピストン4は
シリンダ部位23bの最奥部側から空洞部24を横切
り、先端部分がシリンダ部位23a内に進入する位置ま
でさらに移動する。このピストン4の動作により、ピス
トン4の一端側はシリンダ部位23bの入り口に、他端
側はシリンダ部位23aの入り口に同時に若干進入した
状態となる。すなわち、ピストン4は、往復動する溝内
の中間位置にある状態となっており、平面に形成された
両側面44,44及び底面43は、同様に平面で形成さ
れたシリンダ部位23a,23bの両内壁と底面及び空
洞部24の底面に同時に当接した状態となっている。
【0062】このとき、シリンダ部位23aの最外周端
部は、吐出口62の凹み62aにわずかに連通し始めた
状態となっており、シリンダ室23aは、凹み62aを
介して排気管62cと連通した状態となっている。ま
た、シリンダ部位23bの最外周端部は、吸込口61の
凹み61aとの連通状態が終了する直前の状態となって
おり、シリンダ部位22bは、ほぼ流体の吸引動作が終
了した状態となっている。なお、上述したように、ピス
トン4が空洞部24に差し掛かっている状態であるた
め、このピストン4によって各シリンダ部位22a〜2
3bは、この時点では再びそれぞれ分断され閉じられた
状態となる。
【0063】このときのピストン3,4は、上述した図
13の状態時における互いの位置を入れ換えた状態とな
っている。すなわち、ピストン3,4は、ピストン保持
部材5が180度回転し、同時に回転シリンダ部材2が
90度回転することにより、シリンダ部位22a〜23
bのうちの1つのシリンダ部位に入り込むかまたは出て
いくかの動作をし、互いの位置を入れ換える。そして、
本実施形態のロータリ式シリンダ装置1は、この動作を
繰り返すことにより吸引、加圧または圧縮、搬送動作を
行うようになっている。すなわち、ピストン3,4は、
ピストン保持部材5がさらに180度、すなわち最初の
時点から360度回転すると、図13に示した最初の位
置に戻る。一方、回転シリンダ部材2はこの間に180
度回転する。
【0064】このため、ピストン保持部材5が2回転、
720度の回転を行うと、この間に回転シリンダ部材2
は1回転、360度の回転を行う。これにより、ピスト
ン3,4は、対になっているシリンダ部位22a〜23
bの間を見かけ上の往復直線運動する。すなわち、ピス
トン保持部材5が2回転することにより、ピストン3,
4は一連の往復動作を1回完遂し、支持軸52,53に
対して1回転する。
【0065】なお、このような動作中、各ピストン3,
4は、各シリンダ部位22a〜23bと摺動面積の大き
い平面同士で面対向することとなる。また、各ピストン
3,4の摺動面に形成された多数のディンプル29の一
つ一つには潤滑剤が溜められており、各ピストン3,4
の往復直線運動に伴って潤滑剤が各ピストン3,4と各
シリンダ部位22a〜23bとの隙間を埋めることにな
る。これらのため、各ピストン3,4と各シリンダ部位
22a〜23bの隙間から流体が漏れるのを防止するこ
とができる。
【0066】即ち、各ピストン3,4の摺動面が面接触
するのに加え、ディンプル29から上記隙間に潤滑剤が
供給されるので潤滑剤の膜が切れるのを防止することが
でき、更に、たとえ流体が上記隙間に侵入したとしても
ディンプル29に滞留するため上記隙間を通過し難くな
る。これらのため、シール性が向上する。
【0067】また、ディンプル29から上記隙間に潤滑
剤を供給することで潤滑剤の膜が切れるのを防止するこ
とができるため、良好な潤滑状態が保持され、摺動抵抗
が減少すると共に摩耗を抑えることができる。このこと
は、ピストン3,4とシリンダ部位22a〜23bの間
の隙間に限らず、回転シリンダ部材2とケーシング6の
間の隙間、ピストン保持部材5とケースカバー74の間
の隙間、ピストン3,4と回転シリンダ部材2又はピス
トン保持部材5の間の隙間など、回転シリンダ部材2、
ピストン3,4、ピストン保持部材5の摺動面について
も同様である。
【0068】さらに、ピストン3,4のシール性が向上
すること、各摺動面の摩擦抵抗が減少することに加え、
摺動面にディンプル29形成したことからその分だけ摺
動する面積が減少することになって摺動抵抗を減らすこ
とができるので、機械的なロスが少なくなって機械効率
を向上させることができる。
【0069】また、ケーシング6に固定した支軸21に
よって回転シリンダ部材2を支持するため、ケーシング
6の内周面と回転シリンダ部材2の外周面との間のクリ
アランスを常に一定に保持することができる。このた
め、回転シリンダ部材2とケーシング6の接触を防止
し、低粘度の潤滑剤を使用することが可能になり、その
分だけ動力損失を抑えることができる。
【0070】上述の第1の実施の形態のロータリ式シリ
ンダ装置1では、シリンダ室の数を2つ(4シリンダ部
位)、ピストンの数を2つで構成しているが、ピストン
及びシリンダ室の数を1つとしてもよい。また、図17
及び図18に示す第2や第3の実施形態のようにシリン
ダ室及びピストンの数を3つとしてもよい。
【0071】本発明の第2の実施形態として図17に示
したロータリ式シリンダ装置1は、上述の第1の実施形
態のロータリ式シリンダ装置1と同様、ケーシング6内
に6つのシリンダ部位22a,22b,23a,23
b,28a,28bと6つの扇状の台部25を備えた回
転シリンダ部材2が回転自在に配置されている。即ち、
この実施形態ではシリンダ部位22a,22bと空洞部
24によってシリンダ室22が、シリンダ部位23a,
23bと空洞部24によってシリンダ室23が、シリン
ダ部位28a,28bと空洞部24によってシリンダ室
28が形成されている。そして、回転シリンダ部材2の
偏心位置には、ピストン保持部材(図示省略)が回転自
在に配置され、このピストン保持部材には、3つのピス
トン3,4,9が回転自在に保持されている。なお、上
述の実施の形態のロータリ式シリンダ装置1と同様、こ
のロータリ式シリンダ装置1のケーシング6内に配置さ
れた両部材の回転の比率は、ピストン保持部材の回転数
が2に対して回転シリンダ部材2の回転数が1である。
また、上述の実施形態のロータリ式シリンダ装置1と同
様、このロータリ式シリンダ装置1の各ピストン3,
4,9、回転シリンダ部材2、ピストン保持部材5にも
ディンプル29がそれぞれ形成されている。
【0072】このように構成されたロータリ式シリンダ
装置1は、ピストン保持部材の回転により各ピストン
3,4,9が矢示A’方向に回転すると、この動作に伴
い回転シリンダ部材2が矢示B’方向に回転するように
なっている。これにより、ピストン3がシリンダ室22
を、ピストン4がシリンダ室23を、ピストン9がシリ
ンダ室28を、それぞれ空洞部24を横切りながら見た
目上の往復運動するようになっている。
【0073】なお、各ピストン3,4,9の長手方向の
寸法は、空洞部24を横切る際に、空洞部24の両側の
シリンダ室の内壁双方に係合することが可能なものとな
っている。したがって、各ピストン3,4,9は、空洞
部24を横切る際には両側のシリンダ室に同時に接触す
ることとなる。なお、各ピストン3,4,9は、空洞部
24を横切る際に互いに他のピストン3,4,9にぶつ
かり合わないように設計されているのは勿論である。こ
れにより、ロータリ式シリンダ装置1は、各ピストン
3,4,9が常時いずれかのシリンダ室にガイドされな
がら回転移動し、その結果各ピストン3,4,9が各シ
リンダ室22,23,28内に確実に出入りし、吸引、
加圧または圧縮、搬送動作を行うこととなる。
【0074】また、本発明の第3の実施形態として図1
8に示したロータリ式シリンダ装置1は、上述の第1及
び第2の実施形態と同様、ケーシング6内に6つのシリ
ンダ部位22a,22b,23a,23b,28a,2
8bと6つの扇形の台部25を備えた回転シリンダ部材
2が回転自在に配置されており、回転シリンダ部材2の
偏心位置には、ピストン保持部材(図示省略)が回転自
在に配置されている。そして、このピストン保持部材に
は、3つのピストン3,4,9が回転自在に保持されて
いる。なお、図1及び図17の実施形態のロータリ式シ
リンダ装置1と同様、このロータリ式シリンダ装置1の
ケーシング6内に配置された両部材の回転の比率は、ピ
ストン保持部材の回転数が2に対して回転シリンダ部材
2の回転数とピストン3,4の支軸52,53に対する
回転数は1である。また、図1及び図17の実施形態の
ロータリ式シリンダ装置1と同様、このロータリ式シリ
ンダ装置1の各ピストン3,4,9、回転シリンダ部材
2、ピストン保持部材5にもディンプル29がそれぞれ
形成されている。
【0075】このように構成されたロータリ式シリンダ
装置1は、ピストン保持部材の回転により各ピストン
3,4,9が矢示A”方向に回転すると、この動作に伴
い回転シリンダ部材2が矢示B”方向に回転するように
なっている。これにより、ピストン3がシリンダ室22
を、ピストン4がシリンダ室23を、ピストン9がシリ
ンダ室28を、それぞれ空洞部兼通路241を横切りな
がら見た目上の往復運動するようになっている。
【0076】なお、空洞部兼通路241の両側には、ケ
ーシング6に立設した断面三日月状のガイド柱26と、
断面略半円状のガイド柱27が配置されており、これら
のガイド柱26,27によって、空洞部兼通路241内
を通過する各ピストン3,4,9の案内をしている。こ
の図18に示したロータリ式シリンダ装置1では、各ピ
ストン3,4,9は、略立方体のブロックで構成されて
おり、空洞部兼通路241を横切る際には、いずれのシ
リンダ室からも離れた状態となる。そのため、各ピスト
ン3,4,9は、空洞部兼通路241を横切る際にはガ
イド柱26,27によって所定の姿勢を保ちながら通過
するようになっている。
【0077】なお、図17及び図18に示すような6つ
のシリンダ室及び3つのピストンを有するタイプのロー
タリ式シリンダ装置1は、吸排のバランスが取れトルク
変動が少ないものとなる。
【0078】さらに、上述の第1の実施形態では、吸込
口61の凹み61a及び吐出口62の凹み62aを共に
約80度程度の幅で構成したが、これらの凹み61a,
62aの幅は、用途に応じて任意に設定可能となってい
る。例えば、より高圧縮比が適応される場合、吐出口6
2の凹み62aを10度程度と小容積に形成すると、圧
縮比を高めることができ一気に流体が吐出口62から外
部へ吐出されることとなる。
【0079】さらに、上述の第1の実施形態では、ケー
シング6の回転シリンダ部材2の外周面に対向する位置
に、それぞれ吸込口61及び吐出口62が設けられ、回
転シリンダ部材2の外側から吸排を行うようになってい
るが、吸込口61及び吐出口62は回転シリンダ部材2
の上下方向両側やあるいは片側に設けられるようにして
もよい。
【0080】また、上述の第1の実施形態では、回転シ
リンダ部材2の片面側にピストン保持部材5を配置さ
せ、このピストン保持部材5から支持軸52,53を、
回転シリンダ部材2のシリンダ部位22a,22b,2
3a,23b内に突出させることによって、支持軸5
2,53に保持させたピストン3,4を回転シリンダ部
材2の十字状の空間から成るシリンダ室内に配置させる
ようにしたが、図19〜図22に示すように、ピストン
保持部材90を2枚の円盤状部材90a,90bで構成
し、回転シリンダ部材2の両側に配置するものとしても
良い。以下に、第4の実施形態として説明する。
【0081】第4の実施形態では、図19〜図22に示
すように、ケーシング6内の円形のスペースの内壁に、
多数のニードル82aを等間隔に配置した輪環形状の軸
受け部材82を配置し、その内側に回転シリンダ部材2
を回転自在に支持させている。この回転シリンダ部材2
には、各端部が半径方向外側には貫通されず、かつ軸方
向両側には貫通している十字状の空間が形成されてい
る。この十字状の空間の中心部は空洞部24、そして、
空洞部24から放射状に形成された部位は、それぞれシ
リンダ部位22a,22b,23a,23bとなってい
る。このように形成された十字状の空間には、中心部に
孔3aを備えたブロック形状のピストン3と、中心部に
孔4aを備えたブロック形状のピストン4とが摺動自在
に嵌め込まれている。なお、この実施形態においてもピ
ストン3,4の摺動面にはディンプル29が形成されて
いる。
【0082】回転シリンダ部材2の軸方向両側には、ケ
ーシング6の外部に突出する駆動軸89の一端と支軸9
5を回転中心として固定したピストン保持部材90が配
置されている。すなわち、ピストン保持部材90は、回
転シリンダ部材2を挟んで配置された2枚の円盤状部材
90a,90bから構成されており、ピストン3,4を
それぞれ挿通させた2本の支持軸52,53によって連
結されている。そして、駆動軸89の突出部分を、モー
タ等の駆動源(図示省略)に連結することによりピスト
ン保持部材90を回転させると、ピストン3がシリンダ
部位22a,22bと空洞部24で構成されるシリンダ
室22を、ピストン4がシリンダ部位23a,23bと
空洞部24で構成されるシリンダ室23をそれぞれスラ
イド移動する。この動作により、回転シリンダ部材2
は、ピストン保持部材90と同方向に1/2の速度で回
転し、各シリンダ部位22a,22b,23a,23b
が吸込口61a及び吐出口62a,62に連通するよう
になっている。
【0083】なお、この第4の実施形態は、動作に関し
ては、上述した第1の実施形態と同様のものとなってお
り、この動作によって吸引、加圧または圧縮、搬送を行
うようになっている。この第4の実施形態を吸引、加圧
または圧縮、搬送を行う装置として用いる場合、各シリ
ンダ部位22a〜23bが回転シリンダ部材2の外周面
に連通していないので、吸排機構を回転シリンダ部材2
の両端面もしくは片側の端面の各シリンダ部位22a〜
23bに連通可能な位置の最外周部分に設けることとな
る。
【0084】以上の各実施形態では、ピストン保持部材
5,90側を駆動していたが、回転シリンダ部材2側を
駆動しても良い。
【0085】このロータリ式シリンダ装置1は、例えば
蒸発器、凝縮器、キャピラリチューブ、放熱パイプ等で
構成された冷却回路のコンプレッサとして使用可能であ
る。即ち、熱交換を行った冷媒を圧縮して循環させるの
に用いることができる。また、入力軸51を回転させる
モータを、ケーシング6内に収容するようにしても良
い。
【0086】また、図23に示すように、滑り軸受けで
ある軸受けプレート76,77によって回転シリンダ部
材2やピストン保持部材5を支持するようにしても良
い。
【0087】また、このロータリ式シリンダ装置1を複
数組み合わせて多段式にしても良い。例えば、ロータリ
式シリンダ装置1を圧縮機とした場合、圧縮機1によっ
て圧縮した流体を次段の圧縮機1に流入させることで、
さらに高圧の流体を得ることができる。
【0088】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、シリンダ部位を回転シリンダ部材2に対して円
周方向に互いに等配分する必要はなく、例えば図24に
示すようにシリンダ部位22a,22b,23a,23
bを回転シリンダ部材2に対して円周方向に等配分しな
くても良い。
【0089】また、図25に示すように、シリンダ部位
22a,22b,23a,23bを回転シリンダ部材2
の回転軸心Oに対してオフセットさせて形成しても良
い。また、図示しないがピストンの幅は異なっても良
い。
【0090】また、例えば図26に示すように、回転シ
リンダ部材2の空洞部24の角24aを面取りしても良
い。このように面取りを施すことで、ピストン3,4が
回転シリンダ部材2の空洞部24を通過する際に、ピス
トン3,4の進行方向に対する向きが傾いたとしても次
のシリンダ室にスムーズに移動することができる。この
場合、ピストン3,4の角に面取りを施しても良いが、
ピストン3,4側に面取りを施すよりも、図26に示す
ように回転シリンダ部材2側に面取りを施すことがより
望ましい。ピストン側に面取りを施した場合には、ピス
トンが回転シリンダ部材の最外周側に回転しても面取り
部分が隙間となって圧縮された流体が残留することにな
り、この残留した流体がそのまま次の行程に持ち越され
ることになって効率が悪くなるからである。このことは
ロータリ式シリンダ装置では重要であり、残留する流体
が圧縮機としての効率を低下させるばかりでなく、圧縮
された状態の残留流体が吸気口に通じることで急激に膨
張し、騒音や振動を発生させる原因となってしまう。こ
れに対し、回転シリンダ部材側に面取りを施し、ピスト
ンの角をコーナーにすることで、シリンダ最外周位置の
最高圧流体の残留容積の減少を図ることができ、圧縮機
としての効率を低下させることなく、ピストンの移動を
スムーズにすることができる。
【0091】また、回転シリンダ部材2、ピストン3,
4、ピストン保持部材5の摺動面に形成するディンプル
29の形状は図10(A)に示す球面形状に限るもので
はなく、例えば、図10(B)に示す円筒形状でも良
く、図10(C)に示す円錐形状でも良い。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のロ
ータリ式シリンダ装置では、回転軸心を通るようにシリ
ンダ室が形成され回転軸心を中心として回転する回転シ
リンダ部材と、シリンダ室内を面接触して往復直線運動
するピストンと、ピストンを保持し回転シリンダ部材の
回転軸心から偏心した回転中心を中心として回転するピ
ストン保持部材と、回転シリンダ部材とピストン保持部
材とを回転自在に支持して収容すると共に少なくとも1
つの流体の入口と少なくとも1つの流体の出口を有する
ケーシングとを備え、ピストンはピストン保持部材の回
転中心から一定の距離おかれた位置にかつその位置を中
心として回転自在に保持されるので、シリンダ室内をピ
ストンが往復運動する際、回転シリンダ部材とピストン
保持部材とがそれぞれケーシングに支持された状態で回
転することができ、かつピストンもそれ自体で回転可能
となっており、ピストンが自転中心周りに回転し位置を
変えながらシリンダ室内を直線運動することが可能とな
る。その結果、ピストンをシリンダ室に対して面接触さ
せるように構成しても、各部材がスムーズに回転運動を
することが可能となる。例えばピストンの形状をブロッ
ク形状としても、各部材がスムーズに回転運動をするこ
とが可能となる。このため、ピストンが作り易くなり、
ピストンの精度を出し易くすることができる。
【0093】また、回転シリンダ部材、ピストン及びピ
ストン保持部材の摺動する部分に多数のディンプルを形
成しているので、これらの摺動抵抗となる力を減少させ
ることができる。また、ピストンの摺動部分に入り込ん
だ圧縮する流体がディンプルによって保持されているの
で、圧縮する流体の漏れを防止することもできる。これ
らのため、回転運動を流体エネルギに低い損失で変換す
ることが可能になり、また、摺動部分の摩擦抵抗を低減
することができるので、機械効率を向上させることがで
きエネルギーロスを抑えることができる。さらに、部品
の摩耗やノイズの発生を抑えることもできる。
【0094】また、請求項2記載のロータリ式シリンダ
装置では、ディンプルに潤滑剤を充填したので、摺動面
に潤滑剤の膜を形成すると共に、この膜が切れてしまう
のを防止することができる。このため、摺動面部分から
の流体の漏れをより一層確実に防止することができ、回
転運動を流体エネルギにより一層低い損失で変換するこ
とが可能になり、また、エネルギーロスの発生や部品の
摩耗防止をより一層図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリ式シリンダ装置の第1の実施
形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のロータリ式シリンダ装置を上ケース及び
ピストン保持部材を取り外した状態の平面図である。
【図3】図1のロータリ式シリンダ装置の回転シリンダ
部材、ピストン保持部材及びピストンを示す分解斜視図
である。
【図4】ピストンの平面図である。
【図5】ピストンの側面図である。
【図6】回転シリンダ部材の平面図である。
【図7】回転シリンダ部材の底面図である。
【図8】回転シリンダ部材の周面の展開図である。
【図9】ピストン保持部材の側面図である。
【図10】ディンプルの形状を示し、(A)は第1の例
を示す斜視図、(B)は第2の例を示す斜視図、(C)
は第3の例を示す斜視図である。
【図11】ピストン保持部材とピストンの回転時軌跡と
の関係を示す概念図である。
【図12】潤滑剤循環機構の概略構成図である。
【図13】図1のロータリ式シリンダ装置の動作を説明
する図で、一方のピストンが空洞部を横切り、他方のピ
ストンがシリンダ室の最奥部にまで進入した状態を示し
ている。
【図14】図1のロータリ式シリンダ装置の動作を説明
する図で、図13の状態から回転シリンダ部材を時計方
向に30度回転させた状態を示している。
【図15】図1のロータリ式シリンダ装置の動作を説明
する図で、図14の状態から回転シリンダ部材を時計方
向に30度回転させた状態を示している。
【図16】図1のロータリ式シリンダ装置の動作を説明
する図で、図15の状態から回転シリンダ部材を時計方
向に30度回転させた状態を示している。
【図17】本発明のロータリ式シリンダ装置の第2の実
施形態を示し、その回転シリンダ部材とピストンとの関
係を示す平面図である。
【図18】本発明のロータリ式シリンダ装置の第3の実
施形態を示し、その回転シリンダ部材とピストンとの関
係を示す平面図である。
【図19】本発明のロータリ式シリンダ装置の第4の実
施形態を示す側面図で、その一部を切り欠いて示してい
る。
【図20】図19のロータリ式シリンダ装置のケーシン
グ蓋を取り除いた状態の平面図である。
【図21】図19のロータリ式シリンダ装置の縦断面図
である。
【図22】軸受けの一部を拡大して示す図である。
【図23】回転シリンダ部材とピストン保持部材を軸受
けプレートによって支持する様子を示す縦断面図であ
る。
【図24】回転シリンダ部材のシリンダ室が円周方向に
対して等配分されていない例を示す概念図である。
【図25】シリンダ室をオフセットさせて形成した例を
示す概念図である。
【図26】回転シリンダ部材の空洞部の角に面取りを施
す様子を示す概念図である。
【図27】従来のロータリ式シリンダ装置を示す分解斜
視図である。
【図28】図27のロータリ式シリンダ装置の動作を説
明する図で、(A)は2つのピストンが2つのシリンダ
室のそれぞれ途中部分まで進入した状態を示す図、
(B)は(A)の状態から支持部材が反時計方向に30
度回転した状態を示す図、(C)は(B)の状態から支
持部材が反時計方向に30度回転した状態を示す図、
(D)は(C)の状態から支持部材が反時計方向に30
度回転した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ロータリ式シリンダ装置 2 回転シリンダ部材 3,4 ピストン 5 ピストン保持部材 6 ケーシング 61 入口 62 出口 O 回転シリンダ部材の回転軸心 22,23 シリンダ室 29 ディンプル X ピストン保持部材の回転中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 27/06 (72)発明者 林 勝彦 長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会 社三協精機製作所諏訪南工場内 Fターム(参考) 3H070 AA05 BB02 BB06 BB16 CC21 CC27 DD09 DD22 DD26 DD28 3H076 AA04 AA10 BB17 BB21 BB26 CC07 CC31 CC62 3H084 AA21 BB06 BB07 BB16 BB24 CC03 CC21 CC47 CC56 CC57 CC58

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸心を通るようにシリンダ室が形成
    され上記回転軸心を中心として回転する回転シリンダ部
    材と、上記シリンダ室内を面接触して往復直線運動する
    ピストンと、上記ピストンを保持し上記回転シリンダ部
    材の回転軸心から偏心した回転中心を中心として回転す
    るピストン保持部材と、上記回転シリンダ部材と上記ピ
    ストン保持部材とを回転自在に支持して収容すると共に
    少なくとも1つの流体の入口と少なくとも1つの前記流
    体の出口を有するケーシングとを備え、上記ピストンは
    上記ピストン保持部材の回転中心から一定の距離おかれ
    た位置にかつその位置を中心として回転自在に保持され
    ると共に、上記回転シリンダ部材、上記ピストン及び上
    記ピストン保持部材の摺動する部分に多数のディンプル
    を形成したことを特徴とするロータリ式シリンダ装置。
  2. 【請求項2】 上記ディンプルに潤滑剤を充填したこと
    を特徴とする請求項1記載のロータリ式シリンダ装置。
JP2001230503A 2001-07-30 2001-07-30 ロータリ式シリンダ装置 Pending JP2003041901A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164038A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Daikin Ind Ltd 膨張機
JP2014136969A (ja) * 2013-01-15 2014-07-28 Sanden Corp 揺動板式可変容量圧縮機

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