JP2003041604A - 水中基礎及び水中基礎の設置方法 - Google Patents

水中基礎及び水中基礎の設置方法

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JP2003041604A JP2001235734A JP2001235734A JP2003041604A JP 2003041604 A JP2003041604 A JP 2003041604A JP 2001235734 A JP2001235734 A JP 2001235734A JP 2001235734 A JP2001235734 A JP 2001235734A JP 2003041604 A JP2003041604 A JP 2003041604A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中基礎及び水中基礎の設置方法において、
水底地盤に対する杭の抜け抵抗を増大してジャケット構
造体の支持力を増大する。 【解決手段】 連結部材12によって複数の杭ガイド部
材13,14を連結してジャケット構造体11を構成
し、このジャケット構造体11を海上42から沈降して
水底地盤Gに載置し、杭19,20を杭ガイド部材1
3,14を通して水底地盤Gに打ち込んだ後、内部の土
砂を排出して各杭19,20の下端部に十字ブロック2
1を溶接により固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚などの水上に
立設する構造物を建設する場合に、水底地盤に設置して
用いられる水中基礎、並びにこの水中基礎を水底地盤に
設置する水中基礎の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁基礎には、直接基礎、場所
打ち杭基礎、鋼管杭基礎、ケーソン基礎などが従来から
知られている。例えば、杭基礎によって建設された橋脚
では、複数本の杭が海底地盤の軟弱地盤を貫通して支持
地盤まで打ち込まれ、この各杭上に鉄筋コンクリートに
よってフーチングが構築され、このフーチングの上に橋
脚を立設し、この橋脚がフーチング内に予め埋め込まれ
たアンカーフレームにアンカーボルトにより接合されて
いる。また、ケーソン基礎によって建設された橋脚で
は、海底の支持地盤を所定広さ整地し、この地盤整地面
に内部にコンクリートが打設されたケーソンを設置し、
このケーソンの上に橋脚を立設し、この橋脚がケーソン
内に予め埋め込まれたアンカーフレームにアンカーボル
トにより接合されている。
【0003】ところが、このような杭基礎の場合、比較
的水深の大きい海底に橋脚を構築するときに、技術的に
困難性が伴い、高コストとなってしまうという問題があ
る。また、ケーソン基礎の場合、水深数十m程度までの
海底ならば問題ないが、それよりも深い海底にあって
は、地盤整地面を形成するのに大規模な海上工事を必要
とし、高コストで工事期間も長くなり、その間に航路を
制限しなければならず、更に、支持地盤の上層に軟弱地
盤があると、地盤改良工事も必要となってしまうという
問題がある。
【0004】そこで、海底地盤に鉄筋コンクリートによ
るフーチングを構築したり、内部にコンクリートが打設
されたケーソンを設置するのを不要とすることで、建設
工事の容易化や低コスト化を図ったものとしてジャケッ
ト式基礎を用いた技術がある。図10に従来のジャケッ
ト式基礎によって建設された橋脚の概略を示す。
【0005】従来のジャケット式基礎によって建設され
た橋脚において、図10に示すように、海底の支持地盤
001に対して、多数のガイドパイプ002が連結部材003に
よって連結されて構成されたジャケット構造体004を設
置し、図示しない杭打ち機によって各ガイドパイプ002
を用いて複数本の杭005が支持地盤001に打ち込まれてい
る。そして、このジャケット構造体004上に鉄筋コンク
リートによってフーチング006が構築されている。この
フーチング006内には予めアンカーボルト007とアンカー
フレーム008が埋め込まれており、このフーチング006の
上に橋脚009が立設して接合されている。
【0006】なお、このような技術は、例えば、特開昭
61−57721号公報に「マルチパイルジャケット構
造の水中基礎施工法」として開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のジャケ
ット式基礎施工法にあっては、支持地盤001にジャケッ
ト構造体004を載置した状態で、ガイドパイプ002を用い
て杭005を支持地盤001に打ち込んで、このジャケット構
造体004を固定している。この場合、杭005は打ち込みや
すい管形状であるため、管の断面積以上の支持力を期待
できないという問題も抱えており、杭005を打ち込み後
にジャケット構造体004は十分な支持力を得ることがで
きないという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、水底地盤に対する杭の押込み抵抗を増大してジ
ャケット構造体の支持力を増大した水中基礎及び水中基
礎の設置方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の水中基礎は、前記水底地盤に対す
る該水底地盤に打ち込まれた前記鋼管杭の押込み抵抗を
上げる抵抗付与手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項2の発明の水中基礎では、前記抵抗
付与手段は、前記鋼管杭の下端部に固定された閉塞治具
であることを特徴としている。
【0011】請求項3の発明の水中基礎では、前記閉塞
治具は、前記鋼管杭の内周面に嵌合するリング部を有す
ることを特徴としている。
【0012】請求項4の発明の水中基礎では、前記閉塞
治具は、前記鋼管杭の内周面に嵌合する円盤部を有する
ことを特徴としている。
【0013】請求項5の発明の水中基礎では、前記閉塞
治具は、前記鋼管杭の径方向に沿って互いに交差する一
対の十字部を有することを特徴としている。
【0014】請求項6の発明の水中基礎では、前記抵抗
付与手段は、前記鋼管杭内に打ち込まれる補助杭である
ことを特徴としている。
【0015】請求項7の発明の水中基礎では、前記抵抗
付与手段は、前記鋼管杭の下端部の周辺地盤に薬剤を注
入して地盤改良する薬剤注入装置であることを特徴とし
ている。
【0016】また、請求項8の発明の水中基礎の設置方
法は、連結部材によって複数の杭ガイド部材が連結され
たジャケット構造体を沈降して水底地盤に載置し、前記
各杭ガイド部材内を通して鋼管杭をそれぞれ前記水底地
盤に打ち込み、前記鋼管杭内の土砂を上方に排出した
後、該鋼管杭内に閉塞部材を挿入して下端部に固定する
ことで、前記ジャケット構造体を前記水底地盤に固定す
ることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0018】図1に本発明の第1実施形態に係る水中基
礎を用いた設置された橋脚の概略、図2に本実施形態の
ジャケット構造体の概略、図3に本実施形態の閉塞治具
の概略、図4及び図5にジャケット構造体による橋脚の
構築作業を表す概略、図6に閉塞治具の固定作業を表す
概略を示す。
【0019】図1に示すように、本実施形態のジャケッ
ト構造体11は、上部の軟弱地盤と下部の支持地盤とか
ら構成される図示しない水底地盤上に設置して構造物と
しての橋桁31の橋脚32を建設するためのものであ
る。即ち、このジャケット構造体11は、連結部材12
によって連結された複数の杭ガイド部材(レグ)13,
14と、この各杭ガイド部材13,14の上端集合部に
装着された中空形状をなすフーチング15とから構成さ
れている。
【0020】このジャケット構造体11について詳細に
説明すると、図1及び図2に示すように、フーチング1
5は上鋼板16と下鋼板17と4枚の外周鋼板18によ
り矩形箱型形状に形成されており、中央部寄りに直杭用
の4つの杭ガイド部材13の上端部が貫入し、外側に斜
杭用の4つの杭ガイド部材14の上端部が貫入してい
る。この杭ガイド部材13,14は所定長さの円筒形状
をなし、杭ガイド部材13に対して杭ガイド部材14は
下部が外方に広がっており、各杭ガイド部材13,14
同志が複数の連結部材12によって一体に連結されてい
る。この杭ガイド部材13,14は、ジャケット構造体
11が水底地盤上に設置されたときに、ガイドとして直
杭19及び斜杭20をこの水底地盤に打ち込むためのも
のである。
【0021】各杭ガイド部材13,14の上端部はフー
チング15の上鋼板16及び下鋼板17に貫入して上方
に開口しているが、このフーチング15の内部には図示
しない複数の縦梁部材が格子状に配設され、杭ガイド部
材13,14がフーチング15の内面に連結支持されて
いる。また、フーチング15内には橋脚32の下部が貫
入し、縦梁部材に連結支持され、フーチング15から上
方に向けて橋脚32が立設されることとなる。
【0022】また、このジャケット構造体11が水底地
盤に設置されたとき、フーチング15が飛沫帯に位置す
るように構成されており、このフーチング15の外周部
に防食処理が施されており、この防食処理としては、例
えば、表面にチタン合金などの高耐食性金属を固定した
り、被覆コンクリートを介して犠牲鋼板を固定するよう
にしている。
【0023】ところで、ジャケット構造体11を水底地
盤Gに設置する場合、上述したように、各杭ガイド部材
13,14を用いて直杭19及び斜杭20をこの水底地
盤Gに打ち込んで固定している。そのため、ジャケット
構造体11の支持力は、水底地盤Gに対する各杭19,
20の抜け方向の摩擦抵抗により設定される。ところ
が、各杭19,20は管形状であるため、ジャケット構
造体11の十分な支持力を得ることは困難である。特
に、水底地盤Gが軟弱地盤であったときには、直杭19
及び斜杭20によりジャケット構造体11を確実に支持
することができない。そこで、本実施形態では、水底地
盤Gに対して打ち込まれた各杭19,20の押込み抵抗
を上げる抵抗付与手段を設けている。
【0024】即ち、図3に示すように、杭ガイド部材1
3を用いて直杭19が水底地盤Gに打ち込まれたら、内
部の土砂を排出した後、この鋼管製の直杭19内に閉塞
部材としての十字ブロック21を挿入し、直杭19の下
端部にこの十字ブロック21を溶接により固定すること
で、直杭19の押込み抵抗を増大させている。この十字
ブロック21は、直杭19の内周面に嵌合して軸方向に
移動自在なリング部22と、このリング部22内に径方
向に沿って互いに交差する一対の十字部23が固定され
て構成されている。
【0025】ここで、上述したジャケット構造体11を
用いた橋桁31及び橋脚32の建設工法について、図4
乃至図6を用いて説明する。
【0026】図4(a)に示すように、ジャケット構造体
11は所定の工場のドック41にて製作されており、製
作が完了するとドック41内に海水を入れてこのジャケ
ット構造体11を浮上させる。この場合、図4(b)に示
すように、ジャケット構造体11は中空形状をなすフー
チング15により浮力を得ると共に、各杭ガイド部材1
3,14内に上端部から圧力空気を供給(圧気)するこ
とで浮力を得て、ジャケット構造体11を海上42に浮
かべて全体のバランスをとっている。そして、前後一対
の曵船43によって海上42に浮かんだジャケット構造
体11を牽引し、設置場所まで運搬する。
【0027】そして、ジャケット構造体11が設置場所
まで曳航されると、図5(a)に示すように、杭ガイド部
材13,14内へ注水を行うことで、ジャケット構造体
11のバランスをとりながら沈めていき、水底地盤Gに
位置決め載置する。このようにジャケット構造体11が
水底地盤Gの所定の位置に位置決めされると、まず、こ
のジャケット構造体11の上部に搭載した杭打ちハンマ
44を用いてジャケット構造体11の杭ガイド部材13
内に直杭19を挿入し、この杭打ちハンマ44により直
杭19を水底地盤Gへ打ち込んでいく。
【0028】このとき、水底地盤Gの所定深さまで直杭
19が打ち込まれると、図6(a)に示すように、図示し
ないクレーン付台船を操作してハンマグラブを直杭19
内に下降し、杭ガイド部材13を通してこの直杭19内
の土砂を掘削して外部に排出する。直杭19内の土砂を
下端部まで排出したら、図6(b)に示すように、挿入治
具24により直杭19内に十字ブロック21を挿入し、
下端部に載置して挿入治具24を引き上げる。そして、
図6(c)に示すように、直杭19内に図示しない溶接装
置を挿入し、直杭19の内周面に十字ブロック21のリ
ング部22を溶接25する。
【0029】このように全ての直杭19の打ち込み作業
及び十字ブロック21の溶接作業が終了すると、図5
(b)に示すように、杭打ちハンマ44を用いてジャケッ
ト構造体11の杭ガイド部材14内に斜杭20を挿入
し、この杭打ちハンマ44により斜杭20を水底地盤G
へ打ち込んでいく。なお、図示しないが、この斜杭20
に対しても、前述した直杭19と同様に、内部に十字ブ
ロック21を挿入してその下端部に溶接する。
【0030】そして、この杭打ち作業により各杭ガイド
部材13,14を介して直杭19及び斜杭20が水底地
盤Gへ打ち込まれると、杭ガイド部材13,14と各杭
19,20とを溶接等により連結固定し、内部にコンク
リートを打設することで、ジャケット構造体11を水底
地盤Gに固定することができる。そして、このように杭
打ち作業が完了して多数の杭19,20によってジャケ
ット構造体11が水底地盤Gに設置されると、図5(c)
に示すように、ジャケット構造体11の上部に橋桁31
を建設する。
【0031】このように本実施形態にあっては、連結部
材12によって複数の杭ガイド部材13,14を連結し
てジャケット構造体11を構成し、このジャケット構造
体11を海上42から沈降して水底地盤Gに載置し、杭
19,20を杭ガイド部材13,14を通して水底地盤
Gに打ち込んだ後、内部の土砂を排出して各杭19,2
0の下端部に十字ブロック21を溶接により固定してい
る。
【0032】従って、水底地盤Gに打ち込まれた各杭1
9,20は、下端部に固定された十字ブロック21によ
り押込み方向の抵抗が増大することとなり、ジャケット
構造体11の支持力を十分に確保することができ、ジャ
ケット構造体11上部に建設される橋桁31などの構造
物を安定して支持することができる。
【0033】また、水中にコンクリートを打設する必要
がなくなって作業が簡素化されると共に作業期間も短く
なり、また、ジャケット構造体11の小型軽量化が図れ
ると共に、フーチング15の重量が軽減されて転倒モー
メントが減少し、構造物を安定して支持でき、更に、フ
ーチング15上に橋脚32を容易に立設して製造コスト
を低減できると共に作業性を向上できる。
【0034】更に、工場から設置場所への運搬時にその
浮力によって海上42を曳航し、杭ガイド部材13,1
4等に注水することで沈下させればよく、運搬用の大型
クレーン船や台船が不要となると共に、設置時の吊上げ
・吊下げ作業も不要となり、コスト低減、作業時間の短
縮による作業効率の向上が図れる。また、このフーチン
グ15が密閉中空形状であるために、ジャケット構造体
11の設置後に浮力が作用し、橋脚32からジャケット
構造体11に作用する荷重を低減することができ、ジャ
ケット構造体11を支持する杭19,20の本数を減少
してジャケット構造体11の小型軽量化が図れる。ま
た、連結部材12により杭ガイド部材13,14を連結
し、フーチング15内でこの杭ガイド部材13,14を
縦梁部材21を介して連結したことで、コンクリート製
のフーチングに対して軽量化を図ることができ、耐震性
に優れた構造となっている。
【0035】図7に本発明の第2実施形態に係る閉塞治
具の概略、図8に本発明の第3実施形態に係る補助杭に
よる直杭の支持状態を表す断面、図9に本発明の第4実
施形態に係る直杭の支持状態を表す断面を示す。なお、
前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する
部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0036】第2実施形態にて、図7に示すように、閉
塞部材としての十字プレート51は、直杭19の内周面
に嵌合して軸方向に移動自在な円盤部52と、この円盤
部52上に径方向に沿って互いに交差する一対の十字部
53が固定されて構成されている。そして、水底地盤G
に直杭19が打ち込まれると、杭ガイド部材13を通し
て直杭19内の土砂を排出した後、図示しない挿入治具
により直杭19内に十字プレート51を挿入し、下端部
に溶接により十字プレート51の円盤部52を溶接す
る。従って、水底地盤Gに打ち込まれた直杭19は下端
部に固定された十字プレート51により押込み方向の抵
抗が増大するため、ジャケット構造体11の支持力を十
分に確保することができる。
【0037】第3実施形態では、図8に示すように、各
杭19,20の押込み抵抗を上げる抵抗付与手段として
この杭19,20内に打ち込まれる補助杭61を適用し
ている。即ち、杭ガイド部材13を用いて水底地盤Gに
直杭19が打ち込まれると、この杭ガイド部材13及び
直杭19を用いてその内部に補助杭61を打ち込む。る
すると、直杭19が打ち込まれた下端部周辺の地盤G
は、後から打ち込まれた補助杭61により締め固められ
て直杭19の押込み方向の抵抗が増大するため、ジャケ
ット構造体11の支持力を十分に確保することができ
る。
【0038】第4実施形態では、図9に示すように、各
杭19,20の押込み抵抗を上げる抵抗付与手段として
この杭19,20の下端部の周辺地盤Gに薬剤を注入し
て地盤改良する薬剤注入装置71を適用している。即
ち、杭ガイド部材13を用いて水底地盤Gに直杭19が
打ち込まれると、杭ガイド部材13を通して直杭19内
の土砂を排出した後、直杭19内に薬剤注入装置71を
下降して噴射ノズル72を地盤に貫入させる。そして、
この薬剤注入装置71を作動して噴射ノズル72から地
盤Gに薬剤を噴射することで周辺の地盤Gが固化し、直
杭19の押込み方向の抵抗が増大するため、ジャケット
構造体11の支持力を十分に確保することができる。
【0039】なお、上述した各実施形態において、抵抗
付与手段の閉塞治具として十字ブロック21、十字プレ
ート51を杭19,20の下端部に固定したが、閉塞治
具はこれらの構造に限定されるものではない。また、抵
抗付与手段として杭19,20内に打ち込む補助杭61
を適用したが、杭ガイド部材を用いて補助杭61を打ち
込んでから各杭19,20を打ち込んでもよい。
【0040】また、上述の実施形態では、ジャケット構
造体11のフーチング15を矩形箱型形状に形成した
が、その形状に限定されるものではなく、円形箱型形状
でもよい。また、図1に詳細に示すように、2つのジャ
ケット構造体11を並設して設置し、門型をなす橋脚3
2を支持して吊り橋としたが、斜張橋であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上、上述した実施形態によって詳細に
説明したように請求項1の発明の水中基礎によれば、水
底地盤に対して打ち込まれた鋼管杭の押込み抵抗を上げ
る抵抗付与手段を設けたので、水底地盤に打ち込まれた
鋼管杭は抵抗付与手段により押込み方向の抵抗が増大す
ることとなり、水中基礎の支持力を十分に確保すること
ができ、その上部に建設される構造物を安定して支持す
ることができる。
【0042】また、請求項2の発明の水中基礎によれ
ば、抵抗付与手段を鋼管杭の下端部に固定された閉塞治
具としたので、水底地盤に打ち込まれた鋼管杭の下端部
に閉塞治具を固定するだけで、容易に鋼管杭は押込み方
向の抵抗が増大することとなり、容易に水中基礎の支持
力を十分確保することができる。
【0043】また、請求項3の発明の水中基礎によれ
ば、閉塞治具に鋼管杭の内周面に嵌合するリング部を設
けたので、閉塞治具をリング部を用いて鋼管杭に容易に
挿入して固定することができ、作業性を向上することが
できる。
【0044】また、請求項4の発明の水中基礎によれ
ば、閉塞治具に鋼管杭の内周面に嵌合する円盤部を設け
たので、閉塞治具を円盤部を用いて鋼管杭に容易に挿入
して固定することができ、作業性を向上することができ
る。
【0045】また、請求項5の発明の水中基礎によれ
ば、閉塞治具に鋼管杭の径方向に沿って互いに交差する
一対の十字部を設けたので、簡単な構造で鋼管杭は押込
み方向の抵抗が増大することができる。
【0046】また、請求項6の発明の水中基礎によれ
ば、抵抗付与手段を鋼管杭内に打ち込まれる補助杭とし
たので、鋼管杭に別部品を固定することなく容易に鋼管
杭の押込み方向の抵抗を増大することができ、作業性を
向上することができる。
【0047】また、請求項7の発明の水中基礎によれ
ば、抵抗付与手段を鋼管杭の下端部の周辺地盤に薬剤を
注入して地盤改良する薬剤注入装置としたので、別部品
を用いることなく容易に鋼管杭の押込み方向の抵抗を増
大することができる。
【0048】また、請求項8の発明の水中基礎の設置方
法によれば、連結部材によって複数の杭ガイド部材が連
結されたジャケット構造体を沈降して水底地盤に載置
し、各杭ガイド部材内を通して鋼管杭をそれぞれ水底地
盤に打ち込み、鋼管杭内の土砂を上方に排出した後、鋼
管杭内に閉塞部材を挿入して下端部に固定することで、
ジャケット構造体を水底地盤に固定するようにしたの
で、水底地盤に打ち込まれた鋼管杭の下端部に閉塞治具
を固定するだけで、容易に鋼管杭は押込み方向の抵抗が
増大することとなり、水中基礎の支持力を十分に確保す
ることができ、その上部に建設される構造物を安定して
支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水中基礎によって
設置された橋脚の概略図である。
【図2】本実施形態のジャケット構造体の概略図であ
る。
【図3】本実施形態の本実施形態の閉塞治具の概略図で
ある。
【図4】ジャケット構造体による橋脚の構築作業を表す
概略図である。
【図5】ジャケット構造体による橋脚の構築作業を表す
概略図である。
【図6】閉塞治具の固定作業を表す概略図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る閉塞治具の概略図
である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る補助杭による直杭
の支持状態を表す断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る直杭の支持状態を
表す断面図である。
【図10】従来のジャケット式基礎によって建設された
橋脚の概略図である。
【符号の説明】
11 ジャケット構造体 12 連結部材 13 杭ガイド部材 15 フーチング 19 直杭(鋼管杭) 20 斜杭(鋼管杭) 21 十字ブロック(抵抗付与手段、閉塞治具) 22 リング部 23 十字部 31 橋桁 32 橋脚(構造物) 51 十字プレート(抵抗付与手段、閉塞治具) 52 円盤部 53 十字部 61 補助杭(抵抗付与手段) 71 薬剤注入装置(抵抗付与手段) G 水底地盤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鋼管杭の打ち込みにより水底地盤
    に設置された水中基礎において、前記水底地盤に対する
    該水底地盤に打ち込まれた前記鋼管杭の押込み抵抗を上
    げる抵抗付与手段を設けたことを特徴とする水中基礎。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    抵抗付与手段は、前記鋼管杭の下端部に固定された閉塞
    治具であることを特徴とする水中基礎。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水中基礎において、前記
    閉塞治具は、前記鋼管杭の内周面に嵌合するリング部を
    有することを特徴とする水中基礎。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の水中基礎において、前記
    閉塞治具は、前記鋼管杭の内周面に嵌合する円盤部を有
    することを特徴とする水中基礎。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の水中基礎において、前記
    閉塞治具は、前記鋼管杭の径方向に沿って互いに交差す
    る一対の十字部を有することを特徴とする水中基礎。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    抵抗付与手段は、前記鋼管杭内に打ち込まれる補助杭で
    あることを特徴とする水中基礎。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の水中基礎において、前記
    抵抗付与手段は、前記鋼管杭の下端部の周辺地盤に薬剤
    を注入して地盤改良する薬剤注入装置であることを特徴
    とする水中基礎。
  8. 【請求項8】 連結部材によって複数の杭ガイド部材が
    連結されたジャケット構造体を沈降して水底地盤に載置
    し、前記各杭ガイド部材内を通して鋼管杭をそれぞれ前
    記水底地盤に打ち込み、前記鋼管杭内の土砂を上方に排
    出した後、該鋼管杭内に閉塞部材を挿入して下端部に固
    定することで、前記ジャケット構造体を前記水底地盤に
    固定することを特徴とする水中基礎の設置方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100969288B1 (ko) 2008-05-28 2010-07-09 석정건설주식회사 해상에서 모래나 쇄석다짐말뚝 시공 시 바다물의 혼탁을방지하는 장치 및 이를 이용한 모래나 쇄석다짐말뚝을시공하는 방법(psc공법)
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