JP2003038824A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003038824A
JP2003038824A JP2001233209A JP2001233209A JP2003038824A JP 2003038824 A JP2003038824 A JP 2003038824A JP 2001233209 A JP2001233209 A JP 2001233209A JP 2001233209 A JP2001233209 A JP 2001233209A JP 2003038824 A JP2003038824 A JP 2003038824A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モジュール間のデータのやりとりを複雑化さ
せずに、プログラムの流用を容易にする。 【解決手段】 遊技プログラムモジュールは、メインモ
ジュールと、タイマ割込処理モジュールと、電力供給停
止時処理モジュールとに大別される。3つのモジュール
は階層関係にない。すなわち、いずれかのモジュールが
他のモジュールに従属している(例えば、一のモジュー
ルの実行に伴って他のモジュールが実行される。)とい
う関係にはない。従って、各モジュール間のインタフェ
ース(データのやりとり方法)を取り決めておけば、そ
れぞれを独立して作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が所定の遊
技を行い、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の遊技
価値を付与可能なパチンコ遊技機やスロットマシン等の
遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示装置が設けら
れ、始動口への遊技球の入賞(始動入賞)などの条件成
立にもとづいて可変表示装置において可変表示がなさ
れ、可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特
定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与
えるように構成されたものがある。
【0003】なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に
設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい
遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとっ
て有利な状態となるための権利を発生させたりすること
や、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になること
である。
【0004】パチンコ遊技機では、識別情報を可変表示
する可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特
定表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」と
いう。識別情報は例えば図柄であり、以下、識別情報と
して図柄(特別図柄ともいう。)を例にして説明を進め
る。また、可変表示とは可変表示装置における表示状態
が変化することであり、以下、変動ともいう。大当りが
発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球
が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各
開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口
への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞
口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固
定されている。なお、各開放について開放時間(例えば
29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくて
も開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大
入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口
内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していな
い場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最後に停止表
示される最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図
柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定
表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小も
しくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図
柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっ
ていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の
可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリー
チ状態という。)において行われる演出をリーチ演出と
いう。また、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表
示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状
態における変動パターンとは異なるパターンにすること
によって、遊技の興趣が高められている。そして、可変
表示装置に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態
となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可
変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして
発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常、遊技機に搭載可
能なプログラム格納領域(ROM)の容量には制限があ
るので、各遊技制御を実現するためのプログラム量を少
なくすることができれば、全体としてより複雑な演出の
遊技を実現することができる。しかし、一般にプログラ
ム容量を圧縮しようとすると、プログラム内容が複雑化
する傾向がある。より短いステップ数で各機能を実現し
ようとするからである。プログラム内容が複雑化する
と、ある機種のプログラムを他機種に流用することが難
しくなってくる。
【0007】遊技機開発の期間は短いことが好ましい
が、プログラムの流用を容易にすることができれば、結
果として遊技機開発期間を短縮できる。しかしながら、
より遊技効果の高い演出を実現しようとすると、上述し
たような理由からプログラムを他機種に流用することが
難しくなる。以上のことから、より複雑な遊技演出を実
現できるプログラムを低容量で実現でき、かつ、そのプ
ログラムを他機種へ容易に流用できるように構成するこ
とは、遊技機において大きな課題になっている。
【0008】プログラムの流用を容易にするために、プ
ログラムをモジュール構造にすることが提案されてい
る。例えば、遊技機が実現する機能に対応したモジュー
ルの集まりで遊技制御プログラムを構成することが提案
されている。そのようなプログラム構造では、新機種に
おいて機能が変更された場合、変更に関わるモジュール
のみを変更すればよく、旧機種の他のモジュールをその
まま流用することができる。しかし、遊技機が実現する
機能は多岐にわたり、また、新たな機能を追加しなけれ
ばならないことも多い。すると、機能別にモジュール化
したプログラム構造では、モジュール間のインタフェー
ス(データのやりとり)が複雑化してしまうとともに、
新たな機能追加に伴って既存のモジュールも変更しなけ
ればならないという状況が発生する。
【0009】そこで、本発明は、モジュール間のデータ
のやりとりを複雑化させずに、プログラムの流用を容易
にすることによってプログラム開発期間を短縮化するこ
とを可能にした遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技に用いられる遊技装置と、プログラムに従って遊技
装置の制御を行うCPUと、CPUへの入力信号を検出
可能な入力信号検出手段(例えば、入力ポート、および
CPU56における入力ポートへの入力信号に関わる処
理機能を有する部分によって構成される手段)と、遊技
進行に伴って変化するデータが格納され遊技機への電力
供給が停止しても所定時間は内容を保持可能なバックア
ップ領域を有するRAM(例えばRAM55)と、少な
くとも遊技プログラムモジュールを記憶するROM(例
えばROM54)とを備え、遊技プログラムモジュール
を実行するCPUによって制御される遊技機であって、
遊技プログラムモジュールが、それぞれ階層関係にない
メインモジュール(例えばステップS1〜S33)と、
定期的(例えば2ms毎)に実行可能なタイマ割込処理
モジュール(例えばステップS110〜S117)と、
遊技機への電力供給が停止する場合に実行される電力供
給停止時処理モジュール(例えばステップS451〜S
477)とを含み、タイマ割込処理モジュールが、入力
信号検出手段による入力状態を監視して、入力状態を示
す入力情報を記憶する入力情報記憶処理(例えばステッ
プS111)を含み、メインモジュールは繰り返し実行
され、入力情報記憶処理によって記憶された入力情報を
読み出して複製する入力情報設定処理(例えばステップ
S21)と、入力情報設定処理によって複製された複製
情報にもとづいて遊技装置の制御を行うための処理(例
えばステップS32の賞球処理)と、制御状態を初期化
するための初期化処理(例えばステップS11〜S1
5)と、電力供給停止状態からの復帰時に制御状態を電
力供給停止前の状態に復旧させるための復旧処理(例え
ばステップS10)とを含み、電力供給停止時処理モジ
ュールが、遊技機への電力供給が再開した場合に制御状
態を電力供給が停止する前の制御状態に復旧させるため
に必要なデータをバックアップ領域に保存させるための
データ退避処理(例えばステップS451〜S458)
を含むことを特徴とする。
【0011】メインモジュールは、例えば、タイマ割込
処理モジュールの実行を禁止する区間を備えている構成
である。
【0012】メインモジュールは、例えば、下層に、入
力情報設定処理を実行するための入力情報設定処理モジ
ュールと、遊技装置を制御する制御モジュール(例えば
ステップS26〜S33)と、制御状態を初期化するた
めの初期化処理をCPUに実行させるための初期化処理
モジュールおよび電力供給停止状態からの復帰時に制御
状態を電力供給停止前の状態に復旧させるための復旧処
理をCPUに実行させるための復旧処理モジュールとを
備えている構成である。
【0013】タイマ割込処理モジュールは、例えば、下
層に、入力情報記憶処理を実行するための入力情報記憶
処理モジュールを備えている構成である。
【0014】タイマ割込処理モジュールは、例えば、下
層に、遊技装置の制御のために用いられる数値データを
更新する数値データ更新処理を実行するための数値デー
タ更新処理モジュールを備えている構成である。
【0015】数値データは、例えば、遊技制御における
動作時間を管理するための動作タイマを含む。
【0016】メインモジュールとタイマ割込処理モジュ
ールとは、RAMまたはCPUのレジスタを介して相互
間のデータのやりとりを行うように構成される。
【0017】メインモジュールと電力供給停止時処理モ
ジュールとは、RAMまたはCPUのレジスタを介して
相互間のデータのやりとりを行うように構成される。
【0018】タイマ割込処理モジュールと電力供給停止
時処理モジュールとは、RAMまたはCPUのレジスタ
を介して相互間のデータのやりとりを行うように構成さ
れる。
【0019】データ退避処理が、少なくとも実行されて
いた遊技プログラムモジュールのアドレスに関連するプ
ログラムアドレスデータをバックアップ領域に保存させ
るための処理を含むように構成されていてもよい。
【0020】復旧処理が、プログラムアドレスデータに
もとづいて遊技プログラムモジュールの実行を再開させ
る処理を含むように構成されていてもよい。
【0021】データ退避処理が、少なくともデータ退避
処理を実行したことを示す実行確認情報(例えばバック
アップフラグ)をバックアップ領域に保存させるための
処理を含むように構成されていてもよい。
【0022】復旧処理は、実行確認情報をクリアさせる
処理を含むことが好ましい。
【0023】初期化処理は、例えば、実行確認情報が保
存されていない場合に実行される。
【0024】電力供給停止時処理モジュールは、例え
ば、所定電位の電源の出力電圧を監視し検出条件が成立
した場合に検出信号を出力する電源監視手段(例えば電
源監視用IC902)の出力に応じて実行される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。
【0026】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0027】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0028】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する可変表示部を含む表
示領域150を有する可変表示装置9が設けられてい
る。表示領域150には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。また、この実施
の形態では、可変表示装置9の表示領域150におい
て、普通図柄の可変表示も行われ、特別図柄始動記憶数
(以下、単に始動記憶数ともいう。)および普通図柄始
動記憶数の表示も行われる。また、可変表示装置9の周
囲には、可変表示装置を装飾するための装飾部材(表飾
り)が設けられている。
【0029】可変表示装置9の下方には、始動入賞口1
4が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球
は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aに
よって検出される。また、始動入賞口14の下部には開
閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可
変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態と
される。
【0030】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4個の表示部を
有する始動記憶表示器18が設けられている。この例で
は、4個を上限として、有効始動入賞がある毎に、始動
記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増や
す。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎
に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0031】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達
していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、
普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表
示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表
示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10の近傍
には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4個の表
示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられて
いる。この例では、4個を上限として、ゲート32への
球通過がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯
している表示部を1つずつ増やす。そして、普通図柄表
示器10の可変表示が開始される毎に、点灯している表
示部を1つ減らす。
【0032】この実施の形態では、可変表示装置9の表
示領域150の一部において普通図柄の可変表示が行わ
れ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そ
して、可変表示の終了時に当り図柄が停止表示されると
当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球
が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定
値と一致したか否かによって決定される。普通図柄の可
変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置
15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が
入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置1
5の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合
に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化す
る。
【0033】さらに、確変状態では、普通図柄の停止図
柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入
賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方また
は双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。
また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄の可変表
示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者
にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0034】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,
30a,33a,39aによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28
a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けら
れている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入
賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠
ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28
cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾
発光体の一例である。なお、図1に明示されている装飾
ランプ25の他にも、可変表示装置9における周辺部分
や開閉板20の周囲部分等には装飾用のランプやLED
が設置されている。
【0035】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0036】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を開放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0037】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開
始できる状態であれば、可変表示装置9の表示領域15
0において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄
の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を
1増やす。
【0038】特別図柄の可変表示は、一定時間が経過し
たときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大
当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出される
と、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。
継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容
される。
【0039】停止時の特別図柄の組み合わせが確率変動
を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確
変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0040】なお、以下、遊技制御手段およびその他の
制御手段を、それぞれ電気部品制御手段と呼び、電気部
品制御手段を搭載した基板を電気部品制御基板と呼ぶこ
とがある。また、電気部品とは、遊技機に設けられてい
る部品(球払出装置97等の機構部品や、可変入賞球装
置等の遊技用部品や、回路等)であって電気的に動作す
るものである。電気部品のうち遊技制御プログラムにも
とづいて制御されるものが遊技装置である。
【0041】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面か
ら見た背面図である。
【0042】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラン
プ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球
ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラン
プ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピーカ
27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された音
制御基板70も設けられている。また、DC30V、D
C21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回
路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設
けられている。
【0043】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0044】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手
段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックア
ップデータをクリアするための操作手段としてのクリア
スイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設け
られている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ
921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネク
タ922が設けられている。
【0045】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置
に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段
としての球切れスイッチ187が設けられている。球切
れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の
払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通
路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留
タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイ
ッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0046】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、さらに遊技球が払い出されると、遊技
球は余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出さ
れると、満タンスイッチ48(図3において図示せず)
がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータ
の回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに
発射装置の駆動も停止する。
【0047】図4は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0048】なお、図4には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口
スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口
スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチ
は、入力感知手段での一例であるとともに、入賞検出手
段(通過検出スイッチ)の一例でもある。また、満タン
スイッチ48や球切れスイッチ187は、入力感知手段
での一例であるとともに、払出経路の異常を感知する経
路異常感知手段の一例でもある。なお、入賞検出手段
は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球を
まとめて検出するものであってもよい。また、ゲートス
イッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払
い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が
進入することが入賞となり、通過ゲートに設けられてい
るスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出
手段となる。
【0049】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0050】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54
に格納されているプログラムに従って制御を実行するの
で、以下、CPU56が実行する(または、処理を行
う)ということは、具体的には、CPU56がプログラ
ムに従って制御を実行することである。このことは、主
基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについ
ても同様である。
【0051】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0052】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0053】この実施の形態では、ランプ制御基板35
に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられ
ている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器4
1および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠
側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28
b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDそ
の他の種類の発光体でもよく、この実施の形態および他
の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光
体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例
である。また、可変表示装置9における周辺部分や開閉
板20の周囲部分等に設置されている装飾用のランプや
LEDも、ランプ制御手段によって制御される。従っ
て、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手
段は、遊技機に設けられている発光体の制御を行う発光
体制御手段に相当する。また、特別図柄を可変表示する
可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0054】図5は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。
【0055】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0056】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0057】なお、図5には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0058】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、表示制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートとともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制
御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改
造によって出力される信号が主基板31側に伝わること
はない。
【0059】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0060】図6は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28cと遊
技盤に設けられている装飾ランプ25、始動記憶表示器
18および普通図柄始動記憶表示器41の点灯/消灯
と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/消
灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からランプ
制御基板35に出力される。
【0061】図6に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1
ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35に
おいて、主基板31からの制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路355A,355Bとランプ制御用CPU351と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0062】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28c、
装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、天枠ラ
ンプ28a、左右枠ランプ28b,28c、装飾ランプ
25に対して点灯/消灯信号を出力する。点灯/消灯信
号は、天枠ランプ28a、左右枠ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に出力される。なお、点灯/消灯パ
ターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまた
は外付けROMに記憶されている。
【0063】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている
球切れスイッチ187(図3参照)が遊技球を検出しな
くなると球切れランプ52の点灯を指示する制御コマン
ドを出力する。ランプ制御基板35において、各制御コ
マンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介し
てランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用
CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球
ランプ51および球切れランプ52を点灯/消灯する。
なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU35
1の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0064】さらに、ランプ制御用CPU351は、ラ
ンプ制御コマンドに応じて始動記憶表示器18および普
通図柄始動記憶表示器41に対して表示個数に対応する
信号を出力する。
【0065】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0066】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0067】図7は、主基板31における音制御コマン
ドの信号送信部分および音制御基板70の構成例を示す
ブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に応
じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ27
の音声出力を指示するための音制御コマンドが、主基板
31から音制御基板70に出力される。
【0068】図7に示すように、音制御コマンドは、基
本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート
(出力ポート0,4)570,574から出力される。
出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのI
NT信号が出力される。音制御基板70において、主基
板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,7
05Bを介して音制御用CPU701に入力する。な
お、音制御用CPU701がI/Oポートを内蔵してい
ない場合には、入力バッファ回路705A,705Bと
音制御用CPU701との間に、I/Oポートが設けら
れる。
【0069】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音制御用CPU70
1の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路7
03に出力する。音量切替回路703は、音制御用CP
U701の出力レベルを、設定されている音量に応じた
レベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅
回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力
する。
【0070】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音制御基板70へ向
かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音制御基板70側から主基板31側に信号が伝わる
余地はない。従って、音制御基板70内の回路に不正改
造が加えられても、不正改造によって出力される信号が
主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ
回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタを設
けてもよい。
【0071】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音制御基板70から主基板31に信号が与えられ
る可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことが
できる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側に
ノイズフィルタを設けてもよい。
【0072】図8は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図8に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。また、球切れス
イッチ187からの検出信号も、中継基板72および中
継基板71を介して主基板31のI/Oポート部57に
入力される。
【0073】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送出する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0074】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0075】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出
力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッ
ファ回路373Aを介してI/Oポート372aに入力
される。INT信号は、入力バッファ回路373Bを介
して払出制御用CPU371の割込端子に入力されてい
る。払出制御用CPU371は、I/Oポート372a
を介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンド
に応じて球払出装置97を駆動して賞球払出を行う。な
お、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、
1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRA
Mが内蔵されている。
【0076】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0077】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0078】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサ296からの検出
信号が入力される。球貸しカウントスイッチ301B
は、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に
払い出された貸し球を検出する。払出制御基板37から
の払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372
cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機
構部分における払出モータ289に伝えられ、振分ソレ
ノイド310への駆動信号は、出力ポート372eおよ
び中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分
における振分ソレノイド310に伝えられる。また、ク
リアスイッチ921の出力も、入力ポート372bに入
力される。
【0079】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、連結台方向表示器153、カ
ード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が
設けられている(図1参照)。残高表示基板74には、
打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED、
球貸しスイッチおよび返却スイッチが接続される。
【0080】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0081】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0082】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0083】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0084】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号も入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。ただし、この実施の形態では、RAMは全てバ
ックアップ電源によってバックアップされている。
【0085】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0086】図9は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35
および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立し
て設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構
部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24
V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12
VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電
源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、D
C+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラ
インから充電される。なお、VSLは、整流回路912に
おいて、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによ
って生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0087】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図9では1つのみを示す。)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は例
えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制御
基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0088】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図9には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0089】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAMに対して
記憶状態を保持できるように電力を供給するバックアッ
プ電源となる。また、+5Vラインとバックアップ+5
Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿
入される。なお、この実施の形態では、バックアップ用
の+5Vは、主基板31および払出制御基板37に供給
される。
【0090】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧
は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電
源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であること
が好ましい。この例では、交流から直流に変換された直
後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC
902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板
37等に供給される。
【0091】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0092】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0093】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0094】なお、図9に示された構成では、電源監視
用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と
払出制御基板37とに出力される電源断信号について、
電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電
圧を異ならせてもよい。
【0095】電源基板910の電源監視回路(電源監視
手段)からの電源断信号は、主基板31において、CP
U56のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続さ
れている。従って、CPU56は、マスク不能割込(N
MI)処理によって遊技機への電力供給の停止の発生を
確認することができる。
【0096】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られ、CPU56は、通常の動作状態に復帰する。その
とき、必要なデータがバックアップRAMに保存されて
いるので、停電等からの復旧時に停電等の発生時の遊技
状態に復旧させることができる。
【0097】なお、この実施の形態では、電源監視手段
は電源基板910に搭載されているが、電源監視手段
は、遊技機における他の箇所に設置されていてもよい。
【0098】次に、主基板31に搭載されているROM
54に格納されている遊技制御プログラム(遊技プログ
ラムモジュール)の構造について説明する。図10に示
すように、遊技プログラムモジュールは、メインモジュ
ールと、タイマ割込処理モジュールと、電力供給停止時
処理モジュールとに大別される。3つのモジュールは階
層関係にない。すなわち、いずれかのモジュールが他の
モジュールに従属している(例えば、一のモジュールの
実行に伴って他のモジュールが実行される。)という関
係にはない。従って、各モジュール間のインタフェース
(データのやりとり方法)を取り決めておけば、それぞ
れを独立して作成することができる。また、1つのモジ
ュールの変更が他のモジュールに変更を及ぼさないよう
にすることができる。なお、モジュールとは、1つのま
とまった処理を実現するプログラムである。
【0099】メインモジュールは、下層に、CPU56
が内蔵する機能に関する初期設定を行う初期設定モジュ
ール、停電等の電力供給停止状態からの復帰時に遊技状
態を電力供給停止前の状態に復旧させる復旧処理モジュ
ール、制御状態を初期化する初期化処理モジュール、タ
イマ割込処理モジュールによって設定される入力情報を
読み出して複製する入力情報設定モジュール、および遊
技制御を行う遊技制御モジュールを備えている。すなわ
ち、メインモジュールは、初期設定モジュール、復旧処
理モジュール、初期化処理モジュール、入力情報設定モ
ジュールおよび遊技制御モジュールを含む。
【0100】この実施の形態では、遊技制御モジュール
は、下層に、遊技制御に用いられる乱数を発生するカウ
ンタの更新を行うカウンタ更新モジュール、可変表示装
置9に可変表示される識別情報(特別図柄)の表示に関
わる制御および大入賞口の開閉に関わる制御を行う特別
図柄制御モジュール、普通図柄表示器10に可変表示さ
れる識別情報(普通図柄)の表示に関わる制御および可
変入賞球装置15の開閉に関わる制御を行う普通図柄制
御モジュール、図柄制御基板80に送信される特別図柄
に関する表示制御コマンドの送出に関わる制御を行う特
別図柄コマンド制御モジュール、図柄制御基板80に送
信される普通図柄に関する表示制御コマンドの送出に関
わる制御を行う普通図柄コマンド制御モジュール、遊技
制御に関する情報を外部に出力するための処理を行う情
報出力処理モジュール、ソレノイド16,21,21A
の駆動に関わる制御を行うソレノイド出力処理モジュー
ル、賞球払出に関わる制御を行う賞球処理モジュール、
および試験信号を外部出力する試験端子処理モジュール
を備えている。すなわち、遊技制御モジュールは、特別
図柄制御モジュール、普通図柄制御モジュール、特別図
柄コマンド制御モジュール、普通図柄コマンド制御モジ
ュール、情報出力処理モジュール、ソレノイド出力処理
モジュール、賞球処理モジュールおよび試験端子処理モ
ジュールを含む。
【0101】このように、遊技制御モジュールは、遊技
機に設けられている各装置(例えば、可変表示装置9、
普通図柄表示器10、各ソレノイド、賞球に関する装
置)に対応した各制御モジュールを含んでいる。従っ
て、そのような制御モジュール単位での入れ替えも可能
であり、他機種が、ある機種のある制御モジュール(1
つまたは複数)のみを変更すれば実現できるような場合
には、その制御モジュールのみを入れ替えればよく、遊
技制御モジュールの内容変更は容易である。なお、この
実施の形態では、遊技制御モジュールは、カウンタ更新
モジュールを含んでいるが、遊技制御モジュールはカウ
ンタ更新モジュールを含まないように構成してもよい。
【0102】タイマ割込処理モジュールは、下層に、遊
技装置としての入賞口に関連して設けられているスイッ
チやセンサ等の入力感知手段からの入力信号を検出可能
な入力信号検出手段による入力信号を監視して、入力信
号の状態(入力状態)を示す入力情報を記憶する入力情
報記憶処理モジュール、遊技制御に用いられる乱数を発
生するカウンタの更新を行うカウンタ更新モジュール、
および遊技制御に用いられるタイマの更新(タイマの歩
進)を行うタイマ更新処理モジュールを備えている。す
なわち、タイマ割込処理モジュールは、入力情報記憶処
理モジュール、カウンタ更新モジュールおよびタイマ更
新処理モジュールを含む。
【0103】メインモジュールにおいて、復旧処理モジ
ュール、初期化処理モジュールおよび遊技制御モジュー
ルで共通に使用される共通モジュールが存在する。図1
0に示す例では、共通モジュールとして、復旧処理モジ
ュール、初期化処理モジュールおよび遊技制御モジュー
ルで使用されるコマンド送信モジュールがある。なお、
以下に詳述するこの実施の形態では、コマンド作成モジ
ュールによって制御コマンドの作成が行われ、作成され
た制御コマンドがコマンド送信モジュールによって送信
されるが、コマンド作成モジュールとコマンド送信モジ
ュールとのそれぞれが、独立して、復旧処理モジュー
ル、初期化処理モジュールおよび遊技制御モジュールで
共通に使用されるような構成であってもよい。
【0104】図11は、メインモジュールとタイマ割込
処理モジュールとの間のデータのやりとりを示す説明図
である。メインモジュールとタイマ割込処理モジュール
との間のデータは、RAM55およびCPU56のレジ
スタを介して行われる。RAM55を介してやりとりさ
れるデータとして、例えば、入力情報、乱数生成用カウ
ンタ、タイマ値がある。なお、データのやりとりとし
て、データの送受信の他に、一方のモジュールによって
保存されたデータを、他方のモジュールによって参照さ
れる場合もある。
【0105】図12は、メインモジュールと電力供給停
止時処理モジュールとの間のデータのやりとりを示す説
明図である。メインモジュールと電力供給停止時処理モ
ジュールとの間のデータは、RAM55およびCPU5
6のレジスタを介して行われる。RAM55を介してや
りとりされるデータとして、例えば、RAM55の電源
バックアップされている領域(ただし、この実施の形態
ではRAM55の全領域が電源バックアップされてい
る。)がある。
【0106】図13は、タイマ割込処理モジュールと電
力供給停止時処理モジュールとの間のデータのやりとり
を示す説明図である。タイマ割込処理モジュールと電力
供給停止時処理モジュールとの間のデータは、RAM5
5およびCPU56のレジスタを介して行われる。RA
M55を介してやりとりされるデータとして、例えば、
RAM55の電源バックアップされている領域がある。
【0107】以下、図10に示されたモジュール構造に
もとづく遊技機の動作について説明する。図14は、主
基板31における遊技制御手段(CPU56およびRO
M,RAM等の周辺回路)におけるCPU56が実行す
るメインモジュールの構成例を示すフローチャートであ
る。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入
力レベルがハイレベルになると、CPU56はメインモ
ジュールによるメイン処理を開始する。
【0108】メイン処理において、CPU56は、ま
ず、初期設定モジュールによって必要な初期設定を行う
(ステップS100)。
【0109】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。
【0110】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は、初期化処理モジュール(ステッ
プS200)によって初期化処理を実行する。
【0111】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
実行確認情報としてのバックアップフラグの状態によっ
て確認される。この例では、例えば、バックアップフラ
グ領域に「55H」が設定されていればバックアップあ
り(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定さ
れていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0112】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。遊
技機への電力供給が停止する際に実行される電力供給停
止時処理において、チェックサムが算出され、チェック
サムはバックアップRAM領域に保存されている。ステ
ップS9では、算出したチェックサムと保存されている
チェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停
止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM
領域のデータは保存されているはずであるから、チェッ
ク結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結
果が正常でないということは、バックアップRAM領域
のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている
ことを意味する。そのような場合には、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給
の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0113】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、復旧処理モジュールによって、遊技制御手段の内部
状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を
電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を
行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM
領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退
避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。遊技
状態復旧処理においてPCが電力供給停止時前の状態に
復元され、かつ、各種データ(例えば各乱数を生成する
ためのカウンタ)がバックアップRAMに保存されてい
ることから、遊技機への電力供給が停止した後所定時間
(バックアップRAMのデータ保持可能期間)内に電力
供給が復旧すれば、例えば、後述する判定用乱数、表示
用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタの
カウント値は、電力供給停止時前の状態から継続される
ことになる。
【0114】クリアスイッチ921がオンである場合
(ステップS7)、実行確認情報としてのバックアップ
フラグがオフ状態である場合(ステップS8)、または
バックアップRAM領域のデータチェック結果がNGで
あった場合には(ステップS9)、初期化処理が実行さ
れる。すなわち、クリアスイッチ921が操作されてい
ない状態では、バックアップRAM領域に実行確認情報
が保存されていない場合に初期化処理が実行される。ま
た、バックアップRAM領域に実行確認情報が保存され
ていてもバックアップRAM領域にデータ化けが生じて
いることが確認されたら初期化処理が実行される。
【0115】初期化処理の実行(ステップS200)が
完了すると、メイン処理では、ステップS20〜S33
のループ処理が繰り返し実行される。ループ処理内で、
CPU56は、まず、割込禁止の設定を行い(ステップ
S20)、割込禁止期間において、タイマ割込処理モジ
ュールによって設定された入力情報を読み出して所定の
RAM領域に設定する(複製する)入力情報設定処理
(ステップS21)、表示用乱数更新処理(ステップS
22)および初期値用乱数更新処理(ステップS23)
を実行する。入力情報設定処理、表示用乱数更新処理お
よび初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可
状態にする(ステップS24)。
【0116】表示用乱数更新処理および初期値用乱数更
新処理が実行されるときには割込禁止状態になっている
ので、それらの乱数更新処理が実行されている最中に後
述する2msタイマ割込が生じ割込処理で乱数更新処理
が実行され、カウント値に矛盾(例えば、不連続に数値
が更新されてしまうような不具合)が生じてしまうこと
が防止される。また、入力情報設定処理が実行されると
きには割込禁止状態になっているので、入力情報設定処
理が実行されている最中に2msタイマ割込処理で入力
情報が更新されて矛盾が生じてしまうことが防止され
る。
【0117】表示用乱数とは、可変表示装置9において
表示される図柄を決定するための乱数等であり、表示用
乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウン
タのカウント値を更新する処理である。また、初期値用
乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウ
ンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数
とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生
するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)
等のカウント値の初期値(最大値を越えて値が戻された
後の値)を決定するための乱数である。
【0118】次いで、CPU56は、ステップS26〜
S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理におい
て、CPU56は、まず、特別図柄プロセス処理を行う
(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技
状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御する
ための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が
選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフ
ラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS2
7)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄の表示状態
を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグ
に従って該当する処理が選び出されて実行される。そし
て、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて
各処理中に更新される。
【0119】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドを送信する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドを送信する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0120】さらに、CPU56は、例えばホールコン
ピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動
情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステ
ップS30)。
【0121】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0122】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。また、C
PU56は、試験信号を試験端子を介して外部に出力す
るための制御を行う(ステップS33:試験端子処
理)。その後、ステップS20に戻る。
【0123】以上に説明したように、メインモジュール
には、制御状態を初期化するための初期化処理モジュー
ルまたは電力供給停止状態からの復帰時に遊技状態を電
力供給停止前の状態に復旧させるための復旧処理モジュ
ールが含まれ、また、繰り返し実行される区間および割
込禁止状態にある区間が含まれている。
【0124】この実施の形態では、遊技制御処理は繰り
返し実行される。そして、2ms毎に起動されるタイマ
割込処理において設定された入力状態に対応した入力情
報や、タイマ割込処理において更新されたカウント値
(乱数生成用カウンタのカウント値)およびタイマ値を
用いて、遊技制御処理が実行される。
【0125】図15は、初期設定処理を実行するための
初期設定モジュールの具体的処理例を示すフローチャー
トである。初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0126】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。
【0127】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして3種類のモー
ドが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生す
ると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定する
とともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセー
ブする。
【0128】3種類のうちの割込モード2は、CPU5
6の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内
蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビ
ット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモ
ードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特
定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされ
た2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の
(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置する
ことができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに
割込ベクタを送出する機能を有している。初期設定処理
のステップS2において、CPU56は割込モード2に
設定される。
【0129】図16は、初期化処理を行うための初期化
処理モジュールの具体的処理例を示すフローチャートで
ある。初期化処理では、CPU56は、まず、RAMク
リア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業
領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄
判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図
柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中
フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に
応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設
定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さ
らに、球払出装置97からの払出が可能であることを指
示する払出許可状態指定コマンドを払出制御基板37に
対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、
他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、
図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマンド
を各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS1
4)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示さ
れる初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対し
て)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を
指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等が
ある。
【0130】初期化コマンドを送信する場合に、CPU
56は、RAM55のあらかじめ決められている領域に
コマンドデータを設定する処理、またはROM54に格
納されている該当コマンドデータのアドレスを指定する
処理であるコマンド作成処理を実行するためのコマンド
作成モジュールを実行した後、コマンド送信処理を実行
するためのコマンド送信モジュールを実行する。
【0131】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0132】図17は、遊技状態復旧処理を実行するた
めの復旧処理モジュールの構成例を示すフローチャート
である。遊技状態復旧処理において、CPU56は、ま
ず、スタックポインタの復帰処理を行う(ステップS8
1)。スタックポインタの値は、後で詳述する電力供給
停止時処理において、所定のRAMエリア(電源バック
アップされている)に退避している。よって、ステップ
S81では、そのRAMエリアの値をスタックポインタ
に設定することによって復帰させる。なお、復帰された
スタックポインタが指す領域(すなわちスタック領域)
には、電力供給が停止したときのレジスタ値やプログラ
ムカウンタ(PC)の値が退避している。スタック領域
は、RAM55のうち電源バックアップされている領域
に形成されている。
【0133】次いで、CPU56は、払出停止状態であ
ったか否か確認する(ステップS82)。払出停止状態
であったか否かは、電源バックアップされているRAM
エリアに保存されている所定の作業領域(例えば、普通
図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特
別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、
払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラ
グ、払出停止フラグなど)における払出状態データとし
ての払出停止フラグによって確認される。払出停止状態
であった場合には、払出制御基板37に搭載されている
払出制御手段に対して、払出の停止を指示する払出制御
コマンド(払出停止状態指定コマンド)を送信する(ス
テップS83)。払出停止状態でなかった場合には、払
出制御手段に対して払出が可能であることを指示する払
出制御コマンド(払出可能状態指定コマンド)を送信す
る(ステップS84)。
【0134】補給球の不足や余剰球受皿4の満タンにつ
いて払出制御手段は認識できないので、遊技制御手段か
ら通知しないと、停電等からの復旧時に、補給球の不足
や余剰球受皿4の満タンであるにもかかわらず遊技球の
払出処理を開始してしまうおそれがある。しかし、この
実施の形態では、遊技状態復旧処理において、払出の停
止を指示する払出制御コマンドまたは払出が可能である
こと指示する払出制御コマンドが送信されるので、払出
制御手段が、補給球の不足や余剰球受皿4の満タンであ
るにもかかわらず遊技球の払出処理を開始してしまうこ
とはない。
【0135】なお、ここでは、遊技媒体の払い出しが可
能であるか否かを判定する払出状態判定手段(遊技制御
手段の一部)が払出可能でないことを検出したら、原因
の如何に関わらず、1種類の払出停止状態指定コマンド
が送信されるようにしたが、原因別のコマンド(この例
では、補給球の不足を示すコマンドと下皿満タンを示す
コマンド)に分けて送信してもよい。さらに、遊技球の
払出が可能でない場合に、遊技の継続を禁止するために
遊技球の発射を禁止することを指示するコマンドを払出
制御基板37に対して送信してもよい。払出制御基板3
7に搭載された払出制御手段は、遊技球の発射を禁止す
ることを指示するコマンドを受信したら、打球発射装置
の駆動を停止する。また、遊技球の払出が可能でない場
合に、遊技制御手段が発射制御手段に対して、直接、遊
技球の発射を禁止することを指示する信号を与えてもよ
い。また、払出制御手段は、払出停止状態指定コマンド
を受信した場合に、打球発射装置の駆動を停止するよう
にしてもよい。
【0136】次いで、CPU56は、電力供給が停止し
たときに可変表示装置9において特別図柄変動中であっ
たか否か確認する(ステップS85)。電力供給が停止
したときに特別図柄変動中であったか否かは、例えば電
源バックアップされているRAMエリアに格納されてい
る特別図柄プロセスフラグの値等によって確認すること
ができる。特別図柄変動中であった場合には、図柄制御
基板80に搭載されている表示制御手段に対して、特別
図柄停電復旧コマンドおよび左右中の図柄を指定する表
示制御コマンドを送信する(ステップS86,S8
7)。ここで、表示制御コマンドで指定される左右中の
図柄は、電力供給が停止したときに行われていた特別図
柄変動で停止表示されるはずであった図柄である。
【0137】表示制御手段は、特別図柄停電復旧コマン
ドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、可変
表示装置9に停電が生じた旨の表示を行う。電源バック
アップされていた各種情報にもとづいて、遊技状態が電
力供給停止前の状態に戻るのであるが、その後、特別図
柄の変動期間が終了すると、遊技制御手段は表示制御手
段に対して確定コマンドを送信する。表示制御手段は、
確定コマンドを受信したことにもとづいて、次の特別図
柄の変動を行える状態になる。
【0138】特別図柄変動中でなかった場合には、CP
U56は、表示制御手段に対して、左右中の図柄を指定
する表示制御コマンド、確定コマンドおよび客待ちデモ
コマンドを送信する処理を行う(ステップS88〜S9
0)。表示制御コマンドで指定される左右中の図柄は、
電力供給が停止したときに可変表示装置9において表示
されていた図柄である。
【0139】表示制御手段は、確定コマンドを受信する
と、左右中の図柄を指定する表示制御コマンドで指定さ
れた特別図柄を可変表示装置9に表示させる制御を行
う。また、客待ちデモコマンドを受信すると、可変表示
装置9の背景等の表示状態を待機状態の表示状態にする
制御を行う。
【0140】なお、払出停止状態指定コマンド、払出可
能状態指定コマンド、特別図柄停電復旧コマンド、左右
中図柄指定コマンド、確定コマンドおよび客待ちでもコ
マンドを送信する場合(ステップS83,S84,S8
6,S87,S88,S89,S90)に、CPU56
は、RAM55のあらかじめ決められている領域にコマ
ンドデータを設定する処理、またはROM54に格納さ
れている該当コマンドデータのアドレスを指定する処理
であるコマンド作成処理を実行するためのコマンド作成
モジュールを実行した後、コマンド送信処理を実行する
ためのコマンド送信モジュールを実行する。
【0141】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS91)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグ(実行確認情報)をクリアする。クリアする
処理は、該当ビットをクリアビット(通常は0)に置き
換える処理を行ってもよいし、クリアデータを設定する
ようにしてもよい。また、スタック領域から各種レジス
タの退避値を読み出して、各種レジスタに設定する(ス
テップS92)。すなわち、レジスタ復元処理を行う。
そして、パリティフラグがオンしていない場合には割込
許可状態にする(ステップS93,S94)。最後に、
AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)
をスタック領域から復元する(ステップS95)。
【0142】そして、RET命令が実行されるのである
が、ここでのリターン先は、遊技状態復旧処理をコール
した部分ではない。なぜなら、ステップS81において
スタックポインタの復帰処理がなされ、復帰されたスタ
ックポインタが指すスタック領域に格納されているリタ
ーンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給停
止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ステ
ップS95の次のRET命令によって、電力供給停止時
にNMIが発生したアドレスにリターンする。すなわ
ち、RAM55におけるスタック領域に退避されていた
アドレス(電力供給が停止することが検出されたときに
実行されていた遊技プログラムモジュールのアドレス)
にもとづいて遊技プログラムモジュールの実行が再開さ
れる。従って、プログラムアドレスデータにもとづいて
遊技プログラムモジュールの実行を再開させる処理は、
ステップS81におけるスタックポインタの復帰処理と
ステップS95の次のRET命令によって実現されてい
る。
【0143】タイマ割込が発生すると、図18に示すよ
うに、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS
110)を行った後、スイッチ処理(ステップS11
1)、判定用乱数更新処理(ステップS112)、表示
用乱数更新処理(ステップS113)、初期値用乱数更
新処理(ステップS114)、およびタイマ更新処理
(ステップS115)を実行した後、レジスタの内容を
復帰させ(ステップS116)、割込許可状態に設定す
る(ステップS117)。なお、遊技制御手段における
スイッチ処理(S111)を実行する部分は、入力ポー
トとともに、CPU56における入力ポートへの入力信
号に関わる処理機能を有する部分によって構成される入
力信号検出手段の構成例である。
【0144】なお、判定用乱数更新処理とは、遊技制御
に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生
成するための各カウンタのカウント値を更新する処理で
ある。表示用乱数更新処理(ステップS113)および
初期値用乱数更新処理(ステップS114)は、上述し
た表示用乱数更新処理(ステップS22)および初期値
用乱数更新処理(ステップS23)と同じ構成でよい。
すなわち、タイマ割込処理モジュールにおいて、乱数を
発生するための各カウンタの更新が行われている。それ
らのカウンタはRAM55に形成されている。遊技制御
処理を実行するメイン処理においても乱数を発生するた
めの各カウンタの更新が行われている。従って、タイマ
割込処理モジュールとメイン処理を実行するメインモジ
ュールとは、RAM55を介してデータのやりとりが行
われている。なお、CPU56が有する各レジスタのう
ちの特定のレジスタをメインモジュールとタイマ割込処
理モジュールとの間のデータのやりとりのためのレジス
タとして用いてもよい。
【0145】図19は、図10に示されたモジュール構
造と図14に示されたメインモジュールにより実行され
るメイン処理における各処理との関係を示す説明図であ
る。図19に示すように、図14におけるステップS1
〜S6の処理は初期設定モジュールに相当し、ステップ
S7〜S10の処理は復旧処理モジュールに相当し、ス
テップS11〜S15の処理は初期化処理モジュールに
相当し、入力情報設定処理(ステップS21)は入力情
報設定モジュールに相当し、ステップS26〜S33の
処理は遊技制御モジュールに相当する。
【0146】図19に示すように、メインモジュール
は、下層に、入力情報設定処理を実行するための入力情
報設定処理モジュールと、遊技の進行に沿って遊技装置
を制御する制御モジュール(ステップS26〜S33)
と、制御状態を初期化するための初期化処理をCPUに
実行させるための初期化処理モジュールまたは電力供給
停止状態からの復帰時に制御状態を電力供給停止前の状
態に復旧させるための復旧処理をCPUに実行させるた
めの復旧処理モジュール(少なくともいずれか一方)と
を備えている構成である。
【0147】図20は、図10に示されたモジュール構
造と図18に示されたタイマ割込処理との関係を示す説
明図である。図20に示すように、入力情報記憶処理モ
ジュールは図18におけるステップS111の処理(ス
イッチ処理)、カウンタ更新モジュールは図18におけ
るステップS112〜S114の処理、タイマ更新処理
モジュールは図18におけるステップS115の処理に
それぞれ相当している。
【0148】図20に示すように、タイマ割込処理モジ
ュールは、下層に、入力情報記憶処理を実行するための
入力情報記憶処理モジュールと、遊技制御における経過
時間を管理するためのタイマを更新するタイマ更新処理
を実行するためのタイマ更新処理モジュールと、遊技装
置の制御のために用いられるカウンタを更新するカウン
タ更新処理を実行するためのカウンタ更新処理モジュー
ルとを備えている構成である。
【0149】図21は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。すなわち、特別図柄制御モジュールの具体的構
成例を示すフローチャートである。図21に示す特別図
柄プロセス処理は、図14のフローチャートにおけるス
テップS26の具体的な処理でもある。CPU56は、
特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算
処理(ステップS310)および始動口スイッチ通過確
認処理(ステップS311)を行った後に、内部状態
(この例では特別図柄プロセスフラグ)に応じて、ステ
ップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行
う。
【0150】変動短縮タイマ減算処理は、始動記憶(始
動口スイッチ14aがオンしたことの記憶)の記憶可能
最大数に対応した個数設けられている変動短縮タイマを
減算する処理である。そして、後述する特別図柄大当り
判定処理(ステップS301)において、例えば、変動
短縮タイマの値が0になっていて、かつ、低確率状態
(通常状態)では始動記憶数が始動記憶の最大値、確変
状態では始動記憶数が「2」以上であれば、図柄の変動
パターンとして変動時間が短縮されたパターンを用いる
ことに決定される。また、始動口スイッチ通過確認処理
は、始動口スイッチ14aがオンしたときに所定の各乱
数値を取得して記憶する処理である。
【0151】ステップS300〜S309において、以
下のような処理が行われる。
【0152】特別図柄通常処理(ステップS300):
始動記憶数を確認し、始動記憶数が0でなければ、ステ
ップS301に移行するように特別図柄プロセスフラグ
の値を変更する。
【0153】特別図柄大当り判定処理(ステップS30
1):始動入賞があったときに記憶された各種乱数を格
納するバッファ等の内容をシフトする。シフトの結果、
押し出されたバッファの内容にもとづいて大当りとする
か否かを決定する。なお、バッファは、始動入賞の記憶
可能最大数だけ用意されている。また、シフトによって
押し出されたバッファの内容は、最も前に生じた始動入
賞に応じた内容である。そして、大当りとすることに決
定した場合には、大当りフラグをセットする。その後、
ステップS302に移行するように特別図柄プロセスフ
ラグの値を変更する。
【0154】停止図柄設定処理(ステップS302):
特別図柄の可変表示の表示結果である左右中図柄の停止
図柄を決定する。そして、ステップS303に移行する
ように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0155】変動パターン設定処理(ステップS30
3):特別図柄の可変表示のパターンすなわち可変表示
パターン(変動パターン)を決定する。そして、決定さ
れた変動パターンおよび停止図柄等を通知するための表
示制御コマンドを図柄制御基板80等に対して出力する
ための処理を行う。その後、ステップS304に移行す
るように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0156】特別図柄変動処理(ステップS304):
変動パターンに応じて決められている変動時間が経過し
たか否か確認する。経過していれば、ステップS305
に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更す
る。
【0157】特別図柄図柄停止処理(ステップS30
5):一定時間(例えば1.000秒)が経過した後、
大当りとすることに決定されている場合には、ステップ
S306に移行するように特別図柄プロセスフラグの値
を変更する。そうでなければ、ステップS300に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0158】大入賞口開放前処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド54を駆動して大入賞口を開放する。そして、ステッ
プS307に移行するように特別図柄プロセスフラグの
値を変更する。
【0159】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行
う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ステップS30
8に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更
する。
【0160】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、ステップS307に移行するよう
に特別図柄プロセスフラグの値を変更する。また、所定
の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかっ
た場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、ス
テップS309に移行するように特別図柄プロセスフラ
グの値を変更する。
【0161】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示をランプ制御手段等に行わせる制御を行う。そし
て、ステップS300に移行するように特別図柄プロセ
スフラグの値を変更する。
【0162】図22は、始動口スイッチ通過確認処理
(ステップS311)を示すフローチャートである。打
球が遊技盤に設けられている始動入賞口14に入賞する
と、始動口スイッチ14aがオンする。CPU56は、
スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオン
したことを判定すると(ステップS41)、始動記憶数
が上限値(この例では4)に達しているかどうか確認す
る(ステップS42)。始動記憶数が上限値に達してい
なければ、始動記憶数を1増やし(ステップS43)、
大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、
それらを始動記憶数の値に対応した乱数値格納エリアに
格納する(ステップS44)。
【0163】また、始動記憶数指定コマンドの送出要求
のための処理を行う(ステップS45)。始動記憶数指
定コマンドとは、ランプ制御基板35に搭載されている
ランプ制御手段に対して送信される、新たな始動記憶数
を通知するためのランプ制御コマンドであり、具体的に
は、後述するコマンド送信テーブルを指定する処理が行
われる。なお、始動記憶数が上限値に達している場合に
は、始動記憶数を増やす処理を行わない。
【0164】CPU56は、ステップS25の特別図柄
プロセス処理において、図23に示すように始動記憶数
の値を確認する(ステップS51)。始動記憶数が0で
なければ、始動記憶;1(1番目の始動記憶)に対応す
る乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとと
もに(ステップS52)、始動記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動記憶;n(n=2,・・・,
4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値
を、始動記憶:n−1に対応する乱数値格納エリアに格
納する。なお、そのときの始動記憶数に対応した乱数値
格納エリアの内容をクリアする。例えば、始動記憶数が
4であった場合には、始動記憶;4に対応した特別図柄
乱数値格納エリアの内容をクリアする。
【0165】また、始動記憶数が1減らされたので、新
たな始動記憶数を表示制御手段等に通知するために、始
動記憶数指定コマンドの送出要求のための処理を行う
(ステップS65)。
【0166】そして、CPU56は、ステップS52で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱
数(特別図柄判定用乱数)の値にもとづいて当り/はず
れを決定する(ステップS54)。ここでは、大当り判
定用乱数は0〜316の範囲の値をとることにする。そ
して、図24に示すように、通常状態では、例えばその
値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外
の値である場合には「はずれ」と決定する。また、高確
率状態(確変状態)では、例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0167】図25は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用) (2)ランダム2−1〜2−3:特別図柄の左右中のは
ずれ図柄決定用(特別図柄左右中) (3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合
せを決定する(大当り図柄決定用) (4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用) (5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させ
るか否か決定する(普通図柄当り判定用) (6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ラ
ンダム1初期値決定用) (7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ラ
ンダム5初期値決定用)
【0168】なお、図18におけるステップS112で
は、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)
の大当り図柄決定用乱数、および(5)の普通図柄当り
判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ
(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であ
り、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数
である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜
(7)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられ
ている。
【0169】図23に示すステップS54において、大
当りと判定されたときには、大当り図柄用乱数(ランダ
ム3)の値に従って大当り図柄を決定する(ステップS
55)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた
大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄
が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブル
には、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに
対応した左右中の図柄番号が設定されている。また、変
動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し、ランダ
ム4の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定す
る(ステップS56)。
【0170】はずれと判定された場合には、CPU56
は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この
実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄
を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。そ
して、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0171】さらに、CPU56は、リーチすることに
決定されたか否か(左右の停止図柄が揃っているか否
か)を確認し(ステップS60)、リーチすることに決
定されている場合には、変動パターン決定用乱数(ラン
ダム4)の値を抽出し、ランダム4にもとづいて図柄の
変動パターンを決定する(ステップS61)。
【0172】リーチすることに決定されていない場合に
は、確変状態か否かを確認する(ステップS62)。確
変状態であれば変動パターンをはずれ時短縮変動パター
ンとすることに決定する(ステップS63)。確変状態
でなければ変動パターンをはずれ時の通常変動パターン
とすることに決定する(ステップS64)。なお、はず
れ時短縮変動パターンは、左右中の図柄の変動時間が例
えば4.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が
短い変動パターンである。
【0173】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄の変動態様を、リーチ態様とするか、はずれ態様とす
るか決定され、それぞれの停止図柄の組合せが決定され
る。すなわち、特別図柄の変動態様として、リーチ演出
を行うのか行わないのかが決定されるとともに停止図柄
の組合せが決定される。
【0174】なお、図23に示された処理は、図21に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。また、この実施の形態では、左右中図柄の停止図
柄が揃った場合に大当りが発生する。左右図柄のみが揃
った場合にリーチとなる。
【0175】図26は、図15に示された遊技制御処理
において実行される普通図柄プロセス処理(ステップS
27)を示すフローチャートである。すなわち、普通図
柄制御モジュールの具体的構成例を示すフローチャート
である。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、ス
テップS71のゲートスイッチ処理を実行した後に、普
通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS72〜S
76に示された処理のうちのいずれかの処理を実行す
る。
【0176】図27に示すように、ゲートスイッチ処理
では、普通図柄変動開始の条件となるゲート32の打球
通過にもとづくゲートスイッチ32aのオンを検出する
(ステップS611)。ゲートスイッチ32aがオンし
ていたら、普通図柄始動記憶が最大値(この例では
「4」)に達しているか否か確認する(ステップS61
2)。達していなければ、普通図柄始動記憶の値を+1
する(ステップS613)。なお、普通図柄始動記憶の
値が変化すると、その旨をランプ制御手段に伝達するた
めのランプ制御コマンドがランプ制御基板35に送信さ
れる。そして、CPU56は、普通図柄当り判定用乱数
(ランダム5)の値を抽出し、その値を記憶する(S6
14)。なお、普通図柄始動記憶は、バックアップRA
Mに形成されている。
【0177】ステップS72の普通図柄変動待ち処理で
は、CPU56は、普通図柄始動記憶の値が0以外であ
れば、普通図柄プロセスフラグの値を更新する。普通図
柄始動記憶の値が0であれば何もしない。
【0178】図28は、この実施の形態での普通図柄当
り判定用乱数(ランダム5)と当り/はずれとの関係を
示す説明図である。図28に示すように、高確率のとき
には当り値は3〜12のいずれかであり、低確率のとき
には3、5または7である。普通図柄当り判定用乱数の
値が当り値と一致すれば、当りと決定される。なお、普
通図柄の高確率時は、例えば確変時と一致する。
【0179】ステップS73の普通図柄判定処理では、
CPU56は、普通図柄始動記憶数=1に対応する乱数
値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに、
普通図柄始動記憶の値を1減らし、かつ、各乱数値格納
エリアの値をシフトする。すなわち、普通図柄始動記憶
数=n(n=2,3,4)に対応する乱数値格納エリア
に格納されている値を、普通図柄始動記憶数=n−1に
対応する乱数値格納エリアに格納する。
【0180】そして、CPU56は、抽出されている普
通図柄当り判定用乱数の値にもとづいて当り/はずれを
決定する。すなわち、図28に示された関係にもとづい
て当り/はずれを決定する。具体的には、抽出されてい
る普通図柄当り判定用乱数の値が図28に示された当り
判定値(低確率時には3,5,7、高確率時には3〜1
2)のいずれかと一致した場合に当りに決定される。
【0181】また、普通図柄の停止図柄を図柄制御基板
80に通知するために、停止図柄を示す表示制御コマン
ドを送信するための制御を行う。具体的には、所定の格
納領域(RAM)に停止図柄を示す表示制御コマンドを
格納し、コマンド送出要求のためのデータをセットす
る。そのデータは、遊技制御処理における普通図柄コマ
ンド制御処理(ステップS29)で参照される。あるい
は、停止図柄を示す表示制御コマンドが格納されている
コマンド送信テーブル(ROM)のアドレスを、コマン
ド制御処理において認識可能に指定する。次いで、普通
図柄変動開始を示す表示制御コマンドを送信するための
制御を行う。具体的には、所定の格納領域(RAM)に
普通図柄変動開始を示す表示制御コマンドを格納し、コ
マンド送出要求のためのデータをセットする。あるい
は、普通図柄変動開始を示す表示制御コマンドが格納さ
れているコマンド送信テーブル(ROM)のアドレスを
指定する。
【0182】そして、普通図柄変動時間タイマをスター
トする。例えば、高確率時には、普通図柄変動時間タイ
マに5.1秒に相当する値を設定する。低確率時には、
普通図柄変動時間タイマに29.2秒に相当する値を設
定する。また、普通図柄プロセスフラグを普通図柄変動
処理を示す値に更新する。
【0183】普通図柄の変動制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段(表示制御用CPU10
1等)によって実行される。表示制御手段は、普通図柄
変動開始を示す表示制御コマンドを受信したら普通図柄
の変動を開始する。そして、後述する普通図柄変動停止
を示す表示制御コマンドを受信したら普通図柄の変動を
停止し、通知されている停止図柄を表示する。
【0184】ステップS74の普通図柄変動処理では、
普通図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認
する。タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスフラ
グを普通図柄停止処理を示す値に更新する。
【0185】ステップS75の普通図柄停止処理では普
通図柄変動停止を示す表示制御コマンドを送信するため
の制御を行う。そして、当りとすることに決定されてい
るときには、普通電動役物当りフラグを設定すると共
に、普通図柄プロセスフラグを始動入賞口開閉処理を示
す値に更新する。始動入賞口開閉処理では、所定回数だ
け所定期間始動入賞口(可変入賞球装置15)を開放す
る制御が行われる。また、はずれとすることに決定され
ているときには、普通図柄プロセスフラグを普通図柄変
動待ち処理を示す値に更新する。
【0186】なお、始動入賞口開閉処理で用いられる開
放パターンは、例えば、低確率時には、可変入賞球装置
15が1回だけ0.2秒間開放するようなパターンであ
る。また、高確率時には、可変入賞球装置15が1.1
5秒間開放した後4.4秒の閉成期間をおいて再度1.
15秒間開放するようなパターンである。可変入賞球装
置15は、開放パターンに従って開閉制御される。な
お、この実施の形態では、普通電動役物としての可変入
賞球装置15は、始動入賞口14を開閉するための電動
役物と兼用されている。
【0187】図29は、主基板31から、ランプ制御基
板35、払出制御基板37、音制御基板70および図柄
制御基板80に送信される制御コマンド(ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド、表示制御コマンドおよび払出
制御コマンド)のコマンド形態の一例を示す説明図であ
る。この実施の形態では、制御コマンドのコマンドデー
タは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの種類)を表し、2バイト目はEXT(具体的指示
内容)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、ラン
プ制御基板35、払出制御基板37、音制御基板70お
よび図柄制御基板80に送信される制御コマンドは、複
数のコマンドデータで構成され、先頭ビットによってそ
れぞれを区別可能な態様になっている。なお、図29に
示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態
を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構
成される制御コマンドを用いてもよい。
【0188】図30に示すように、制御コマンドは、8
ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)と
INT信号(取込信号)とで構成される。ランプ制御基
板35、払出制御基板37、音制御基板70および図柄
制御基板80に搭載されているランプ制御手段、払出制
御手段、音制御手段および表示制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バ
イトのデータの取り込み処理を開始する。
【0189】主基板31の遊技制御手段から各サブ基板
(ランプ制御基板35、払出制御基板37、音制御基板
70、図柄制御基板80)に制御コマンドを出力しよう
とするときに、コマンド送信テーブルの設定が行われ
る。あるいは、ROM54に形成されているコマンド送
信テーブルのアドレス指定が行われる。図31は、コマ
ンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つ
のコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイ
ト目には後述するINTデータが設定される。また、2
バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バ
イト目のMODEデータが設定される。そして、3バイ
ト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト
目のEXTデータが設定される。
【0190】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブル(ROM
54に形成される。)のアドレスを指定するためのデー
タ(バッファ指定データ)が設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、図32(A)に示すように、
コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビッ
ト)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそ
のものが設定されていることを示す。なお、そのような
EXTデータはビット7が0であるデータである。ま
た、図32(B)に示すように、ワークエリア参照ビッ
トが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納
されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセ
ットであることを示す。なお、図32(B)に示す例で
は、ビット4〜ビット0が使用されているので、32種
類のバッファを指定することが可能である。また、32
種類のバッファには、例えば特別図柄変動パターンバッ
ファ、特別図柄左図柄バッファ、特別図柄中図柄バッフ
ァ、特別図柄右図柄バッファなどが含まれる。
【0191】図33はINTデータの一構成例を示す説
明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制
御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示
す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンド
を送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例え
ば賞球処理(遊技制御処理のステップS31)におい
て、INTデータに「01(H)」を設定する。
【0192】また、INTデータにおけるビット1は、
図柄制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否
かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コ
マンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56
は、例えば特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処
理(遊技制御処理のステップS26やS27)におい
て、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0193】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタ(例えば、特別図柄コマンド
送信ポインタ)が指しているコマンド送信テーブルに、
INTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ
2を設定する。それらのコマンドを送出するときには、
INTデータの該当ビットが「1」に設定され、コマン
ドデータ1およびコマンドデータ2にMODEデータお
よびEXTデータが設定される。
【0194】この実施の形態では、各制御コマンドにつ
いて、それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意さ
れ、使用すべきコマンド送信テーブルはコマンド送信前
に設定される。あるいは、ROM54に形成されている
コマンド送信テーブルのアドレス指定が行われる。ま
た、複数のコマンド送信テーブルを1つのテーブルに設
定してもよい。例えば、図34に示すように、複数の表
示制御コマンドを格納することが可能な複数のコマンド
送信テーブルを含む1個のテーブルが用意されている。
CPU56は、例えば、コマンド作成処理において、ポ
インタが差しているコマンド送信テーブルから、INT
データ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を読
み出し、表示制御コマンドを送信する。そして、ポイン
タを更新する。その後、ポインタが指定するコマンド送
信テーブルが終了コードを示すまで、表示制御コマンド
の送信処理を繰り返す。なお、各制御コマンドについて
用意されるテーブルの一部(例えば、払出制御基板37
に対する払出個数指定コマンドが設定されるテーブル)
を、リングバッファ形式に構成するようにしてもよい。
【0195】図35は、コマンド作成処理を実行するた
めのコマンド作成モジュールの構成例を示すフローチャ
ートである。コマンド作成処理は、コマンド出力処理と
INT信号出力処理とを含む処理である。コマンド作成
処理は、遊技制御処理では、ステップS26の特別図柄
プロセス処理、ステップS28の特別図柄コマンド制御
処理、ステップS29の普通図柄コマンド制御処理およ
びステップS32の賞球処理において、制御コマンドを
作成する際に実行される。
【0196】コマンド作成処理において、CPU56
は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック
等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタ
が指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引
数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後
述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。ま
た、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する
(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブル
を指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致
する。なお、表示制御コマンドは例えば図31に示され
たコマンド送信テーブルに設定されている。
【0197】次いで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理を実行するためのコ
マンド送信モジュールを実行する(ステップS33
5)。
【0198】図36は、コマンド送信処理を実行するた
めのコマンド送信モジュールの構成例を示すフローチャ
ートである。コマンド送信処理処理において、CPU5
6は、まず、引数1に設定されているデータすなわちI
NTデータを、比較値として決められているワークエリ
アに設定する(ステップS351)。次いで、送信回数
=4を、処理数として決められているワークエリアに設
定する(ステップS352)。そして、ポート1のアド
レスをIOアドレスにセットする(ステップS35
3)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは払出
制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアド
レスであり、ポート2〜4のアドレスが、表示制御コマ
ンドデータ、ランプ制御コマンドデータ、音制御コマン
ドデータを出力するための出力ポートのアドレスである
とする。
【0199】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、2回
目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0200】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOア
ドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そ
のときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート
2に出力される。
【0201】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート2を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート3のアドレスが設定され
る。ポート3は、ランプ制御コマンドを出力するための
ポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0202】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0203】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各サブ基板の制御手段に対する制御コマン
ドの送出処理を行うことができる。
【0204】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの各サブ基板の制御手段に対して制御コマンドを出
力すべきかが判定されるので、いずれの制御手段に対し
て制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化さ
れている。従って、コマンド送信モジュールを複数のモ
ジュールで共通に使用することが容易になっている。
【0205】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音声制御INT信号を
出力するためのポートである。INTデータでは、ステ
ップS351〜S359の処理で出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力
ビットに対応したビットが「1」になっている。従っ
て、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号
がオフ状態(ローレベル)になる。
【0206】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS365)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS366)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S
369)。
【0207】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図35に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS339)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS341)。
【0208】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータ
が順次設定されている。よって、以上の処理によって、
ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマン
ドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレス
テーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワー
クエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデ
ータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、
コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータ
が読み出される場合でも、そのデータのビット7は
「0」である。
【0209】次に、CPU56は、コマンド送信モジュ
ールを実行する(ステップS342)。従って、MOD
Eデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデー
タが送出される。その後、CPU56は、コマンド送信
テーブルのアドレスを復帰し(ステップS343)、コ
マンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する
(ステップS344)。そして、さらに送出すべきコマ
ンドがあれば(ステップS345)、ステップS331
に戻る。
【0210】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する各サブ基
板の制御手段に送信される。各サブ基板の制御手段では
INT信号のレベル変化を検出すると制御コマンドの取
り込み処理を開始するのであるが、いずれの制御手段に
ついても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段か
らの新たな信号が信号線に出力されることはない。すな
わち、表示制御手段等の各制御手段において、確実なコ
マンド受信処理が行われる。なお、INT信号の極性を
図30に示された場合と逆にしてもよい。
【0211】図37および図38は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図3
7に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送出される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータ(払出制御信号CD0〜CD
7)は出力ポート1から出力され、図柄制御基板80に
送出される表示制御コマンド(表示制御信号CD0〜C
D7)の8ビットのデータは出力ポート2から出力さ
れ、ランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマン
ドの8ビットのデータ(ランプ制御信号CD0〜CD
7)は出力ポート3から出力される。そして、図38に
示すように、音制御基板70に送出される音制御コマン
ドの8ビットのデータ(音声制御信号CD0〜CD7)
は出力ポート4から出力される。
【0212】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板20を開閉するためのソレノイド21、お
よび大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド2
1Aに対する駆動信号が出力される。
【0213】図38に示すように、払出制御基板37、
図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基
板70に対して出力される各INT信号(払出制御信号
INT、表示制御信号INT、ランプ制御信号INTお
よび音声制御信号INT)を出力する出力ポート(出力
ポート0)と、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御
信号CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7お
よび音声制御信号CD0〜CD7を出力する出力ポート
(出力ポート1〜4)とは、別ポートである。
【0214】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音声制御
信号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音声制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってI
NT信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送出されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0215】図39は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図39に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞
スイッチ22、ゲートスイッチ32aの検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タンスイッチ
48、球切れスイッチ187の検出信号、カウントスイ
ッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検出信号が
入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイ
ッチ回路58において論理反転されている。このよう
に、クリアスイッチ921の検出信号すなわち初期化操
作手段の操作入力は、遊技球を検出するためのスイッチ
の検出信号が入力される入力ポート(8ビット構成の入
力部)と同一の入力ポートにおけるビット(入力ポート
回路)に入力されている。
【0216】次に、タイマ割込処理の動作について説明
する。まず、タイマ割込処理におけるスイッチ処理(ス
テップS111)の具体例を説明する。この実施の形態
では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継続
すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッチ
オンに対応した処理が開始される。所定時間を計測する
ために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイマ
は、バックアップRAM領域に形成された1バイトのカ
ウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合に
2ms毎に+1される。図40に示すように、スイッチ
タイマは検出信号の数N(クリアスイッチ921の検出
信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態では
N=12である。また、RAM55において、各スイッ
チタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順(図
39に示された上から下への順)と同じ順序で並んでい
る。
【0217】図41は、スイッチ処理(ステップS11
1)の処理例を示すフローチャートである。すなわち、
入力情報記憶処理モジュールの具体的構成例を示すフロ
ーチャートである。従って、スイッチ処理では、入力信
号検出手段としての入力ポートによって検出される入力
信号の入力状態を監視して、入力状態を示す入力情報を
所定のRAM領域に記憶する。
【0218】スイッチ処理において、CPU56は、ま
ず、入力ポート0に入力されているデータを入力する
(ステップS101)。次いで、処理数として「8」を
設定し(ステップS102)、入賞口スイッチ33aの
ためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットす
る(ステップS103)。そして、スイッチチェック処
理を実行するためのスイッチチェック処理モジュールを
実行する(ステップS104)。
【0219】図42は、スイッチチェック処理を実行す
るためのスイッチチェック処理モジュールの構成例を示
すフローチャートである。スイッチチェック処理におい
て、CPU56は、ポート入力データ、この場合には入
力ポート0からの入力データを「比較値」として設定す
る(ステップS121)。また、クリアデータ(00)
をセットする(ステップS122)。そして、ポインタ
(スイッチタイマのアドレスが設定されている)が指す
スイッチタイマをロードするとともに(ステップS12
3)、比較値を右(上位ビットから下位ビットへの方
向)にシフトする(ステップS124)。比較値には入
力ポート0のデータ設定されている。そして、この場合
には、入賞口スイッチ33aの検出信号がキャリーフラ
グに押し出される。
【0220】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0221】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0222】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0223】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0224】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
モジュールを実行する(ステップS108)。
【0225】スイッチチェック処理では、上述した処理
が実行されるので、ステップS122〜S132の処理
が、処理数分すなわち4回繰り返され、その間に、入力
ポート1の4ビットに入力されるスイッチの検出信号に
ついて、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処
理が行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイ
マの値が1増やされる。
【0226】この実施の形態では、タイマ割込処理が2
ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに1回
実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎に+
1される。なお、スイッチ処理は定期的に起動されれば
よく、2ms毎の起動は一例である。
【0227】入力信号検出手段によって検出された入力
信号の入力状態を示す入力情報は、スイッチタイマに反
映されている。従って、入力情報を記憶する処理は、こ
の実施の形態では、スイッチタイマに値を記憶する処理
で実現されている。すなわち、スイッチタイマに記憶さ
れる値は入力情報の一例である。なお、この実施の形態
では、スイッチタイマはRAM55に形成されている
が、入力情報はレジスタ等の他の記憶手段に記憶されて
もよい。
【0228】後述するように、メイン処理では、入力情
報(この例ではスイッチタイマの値)を読み出して他の
領域に設定する処理である複製(入力情報設定処理)が
行われ、遊技制御処理において、入力情報設定処理によ
って設定された領域の値(複製情報)が参照される。
【0229】図43は、判定用乱数更新処理(ステップ
S112)の一例を示すフローチャートである。判定用
乱数更新処理において、CPU56は、ランダム1生成
用カウンタの値を+1する(ステップS151)。ラン
ダム1生成用カウンタとは、ランダム1(大当り判定用
乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM55に
形成されている。ランダム1生成用カウンタのカウント
値が317になった場合には、その値を0に戻す(ステ
ップS152,S153)。そして、ランダム1生成用
カウンタのカウント値が初期値としてRAM55に保存
されている値と一致した場合には(ステップS15
4)、ランダム6生成用カウンタ(ランダム6すなわち
ランダム1初期値決定用乱数を生成するためのカウン
タ)の値を抽出し(ステップS155)、抽出した値を
ランダム1生成用カウンタにセットするとともに(ステ
ップS156)、抽出した値を初期値としてRAM55
に保存する(ステップS157)。ステップS154〜
S157の処理によって、ランダム1生成用カウンタの
カウント値が1周(317カウント)すると、ランダム
1生成用カウンタのカウント値が変更される。その結
果、ランダム1の値が大当り判定値と一致するタイミン
グがランダムになる。
【0230】次いで、CPU56は、ランダム3生成用
カウンタの値を+1する(ステップS158)。ランダ
ム3生成用カウンタとは、ランダム3(大当り図柄決定
用乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM55
に形成されている。ランダム3生成用カウンタのカウン
ト値が12になった場合には、その値を0に戻す(ステ
ップS159,S160)。従って、ランダム3生成用
カウンタの値は、0〜11の間を歩進する。
【0231】次に、CPU56は、ランダム5生成用カ
ウンタの値を+1する(ステップS161)。ランダム
5生成用カウンタとは、ランダム5(普通図柄当り判定
用乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM55
に形成されている。ランダム5生成用カウンタのカウン
ト値が14になった場合には、その値を3に戻す(ステ
ップS162,S163)。従って、ランダム5生成用
カウンタの値は、3〜14の間を歩進する。そして、ラ
ンダム5生成用カウンタのカウント値が初期値としてR
AM55に保存されている値と一致した場合には(ステ
ップS164)、ランダム7生成用カウンタ(ランダム
7すなわちランダム5初期値決定用乱数を生成するため
のカウンタ)の値を抽出し(ステップS165)、抽出
した値をランダム5生成用カウンタにセットするととも
に(ステップS166)、抽出した値を初期値としてR
AM55に保存する(ステップS167)。ステップS
164〜S167の処理によって、ランダム5生成用カ
ウンタのカウント値が1周すると、ランダム5生成用カ
ウンタのカウント値が変更される。その結果、ランダム
5の値が当り判定値と一致するタイミングがランダムに
なる。
【0232】図44は、表示用乱数更新処理(ステップ
S113)の一例を示すフローチャートである。表示用
乱数更新処理において、CPU56は、ランダム2−1
生成用カウンタの値を+1する(ステップS171)。
ランダム2−1生成用カウンタとは、ランダム2−1
(左のはずれ図柄決定用乱数)を生成するためのカウン
タであり、RAM55に形成されている。ランダム2−
1生成用カウンタのカウント値が12になった場合に
は、その値を0に戻す(ステップS172,S17
3)。ランダム2−1生成用カウンタのカウント値を0
に戻した場合には、ランダム2−2生成用カウンタの値
を+1する(ステップS174)。ランダム2−2生成
用カウンタとは、ランダム2−2(中のはずれ図柄決定
用乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM55
に形成されている。ランダム2−2生成用カウンタのカ
ウント値が12になった場合には、その値を0に戻す
(ステップS175,S176)。
【0233】ランダム2−2生成用カウンタのカウント
値を0に戻した場合には、ランダム2−3生成用カウン
タの値を+1する(ステップS177)。ランダム2−
3生成用カウンタとは、ランダム2−3(右のはずれ図
柄決定用乱数)を生成するためのカウンタであり、RA
M55に形成されている。ランダム2−3生成用カウン
タのカウント値が12になった場合には、その値を0に
戻す(ステップS179,S180)。
【0234】次いで、CPU56は、ランダム4生成用
カウンタの値を+1する(ステップS180)。ランダ
ム4生成用カウンタとは、ランダム4(変動パターン決
定用乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM5
5に形成されている。ランダム4生成用カウンタのカウ
ント値が251になった場合には、その値を0に戻す
(ステップS181,S182)。従って、ランダム4
生成用カウンタの値は、0〜250の間を歩進する。
【0235】図45は、初期値用乱数更新処理(ステッ
プS114)の一例を示すフローチャートである。初期
値用用乱数更新処理において、CPU56は、ランダム
6生成用カウンタの値を+1する(ステップS19
1)。ランダム6生成用カウンタとは、ランダム6(ラ
ンダム1初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタ
であり、RAM55に形成されている。ランダム6生成
用カウンタのカウント値が317になった場合には、そ
の値を0に戻す(ステップS192,S193)。従っ
て、ランダム6生成用カウンタの値は、0〜316の間
を歩進する。
【0236】また、CPU56は、ランダム7生成用カ
ウンタの値を+1する(ステップS194)。ランダム
7生成用カウンタとは、ランダム7(ランダム5初期値
決定用乱数)を生成するためのカウンタであり、RAM
55に形成されている。ランダム7生成用カウンタのカ
ウント値が14になった場合には、その値を3に戻す
(ステップS195,S196)。従って、ランダム7
生成用カウンタの値は、3〜14の間を歩進する。
【0237】図46は、タイマ更新処理(ステップS1
15)の一例を示すフローチャートである。タイマ更新
処理において、CPU56は、特別図柄プロセスタイマ
の値が0であるか否か確認する(ステップS141)。
特別図柄プロセスタイマの値が0でなければ、特別図柄
プロセスタイマの値を−1する(ステップS142)。
なお、特別図柄プロセスタイマは、特別図柄プロセス処
理において用いられるタイマであり、特別図柄プロセス
処理において、時間計測を行いたい場合に、その時間に
応じた値が特別図柄プロセスタイマに設定される。
【0238】また、CPU56は、普通図柄プロセスタ
イマの値が0であるか否か確認する(ステップS14
3)。普通図柄プロセスタイマの値が0でなければ、普
通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS14
4)。なお、普通図柄プロセスタイマは、普通図柄プロ
セス処理において用いられるタイマであり、普通図柄プ
ロセス処理において、時間計測を行いたい場合に、その
時間に応じた値が普通図柄プロセスタイマに設定され
る。なお、ここでは、特別図柄プロセスタイマおよび普
通図柄プロセスタイマが例示されているが、遊技制御に
おいて他のタイマが用いられている場合には、それらの
タイマもタイマ更新処理において更新される。
【0239】図43〜図46に示された各処理はタイマ
割込処理において実行される。そして、図43〜図46
に示された各処理によって、数値データ(乱数を発生す
るためのカウンタのカウント値や、特別図柄プロセスタ
イマ等の遊技制御における動作時間を管理するための動
作タイマ)が更新されている。すなわち、タイマ割込処
理モジュールは、下層に、遊技装置の制御のために用い
られる数値データを更新する数値データ更新処理を実行
するための数値データ更新処理モジュール(この例で
は、乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新
するカウンタ更新処理モジュールと動作タイマを更新す
るタイマ更新モジュール)を備えている。
【0240】図14に示されたメイン処理における入力
情報設定処理(ステップS21)において、図47に示
すように、入力情報としてのスイッチタイマの値が設定
されているRAM55の領域を読み出して、RAM55
の他の領域に設定する複製(入力情報設定処理)が行わ
れる。そして、遊技制御処理(ステップS25〜S3
1)では、入力情報設定処理によって設定された領域の
値(複製情報)が参照される。
【0241】なお、この実施の形態では、メイン処理に
おける最初の段階で、入力情報としてのスイッチタイマ
の値のみが他の領域に設定されるようにしたが、タイマ
割込処理で値が更新されるカウンタやタイマの値も、メ
イン処理における最初の段階で他の領域に設定され、メ
イン処理では、他の領域に設定された値を参照するよう
にしてもよい。
【0242】図48〜図50は、遊技制御処理における
ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。すなわち、賞球処理モジュールの具体的構成例
を示すフローチャートである。この実施の形態では、賞
球処理では、賞球払出の対象となる入賞口スイッチ29
a,30a,33a,39a、カウントスイッチ23お
よび始動口スイッチ14aが確実にオンしたか否か判定
されるとともに、オンしたら賞球個数を示す払出制御コ
マンドが払出制御基板37に送出されるように制御し、
また、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187
が確実にオンしたか否か判定されるとともに、オンした
ら所定の払出制御コマンドが払出制御基板37に送出さ
れるように制御する等の処理が行われる。
【0243】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「1」を設定し(ステ
ップS150)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「9」を設定する(ステップS151)。な
お、賞球処理において扱われる、スイッチタイマは、入
力情報設定処理によって設定された領域の方のスイッチ
タイマすなわち複製情報としてのスイッチタイマであ
る。
【0244】入力判定値テーブル(図52参照)のオフ
セット「1」は、入力判定値テーブルの2番目のデータ
「50」を使用することを意味する。また、各スイッチ
タイマは、図39に示された入力ポートのビット順と同
順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオフ
セット「9」は満タンスイッチ48に対応したスイッチ
タイマが指定されることを意味する。そして、スイッチ
オンチェック処理を実行するためのスイッチオンチェッ
クモジュールを実行する(ステップS152)。
【0245】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図52に
示されている。図52に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェック処理では、入力判定値テーブルの
先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに設定
されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレスと
オフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比較さ
れ、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグがセ
ットされる。
【0246】スイッチオンチェック処理を実行するため
のスイッチオンチェックモジュールの構成例が図51に
示されている。スイッチオンチェック処理において、満
タンスイッチ48に対応するスイッチタイマの値が満タ
ンスイッチオン判定値「50」に一致していればスイッ
チオンフラグがセットされるので(ステップS15
3)、満タンフラグがセットされる(ステップS15
4)。なお、図48には明示されていないが、満タンス
イッチ48に対応したスイッチタイマの値が0になる
と、満タンフラグはリセットされる。
【0247】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図39に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックモジュ
ールを実行する(ステップS158)。
【0248】スイッチオンチェック処理において、球切
れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が球切
れスイッチオン判定値「250」に一致していればスイ
ッチオンフラグがセットされるので(ステップS15
9)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図48には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0249】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出を停止すべき状態で
あることを指示する払出制御コマンドである払出停止状
態指定コマンドを送出した後の状態であり、具体的に
は、作業領域における払出停止フラグがセットされてい
る状態である。払出停止状態でなければ、上述した球切
れ状態フラグまたは満タンフラグがオンになったか否か
を確認する(ステップS202)。
【0250】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態フラグをセットするとともに(ステップS
203)、払出停止状態指定コマンドに関するコマンド
送信テーブルをセットし(ステップS204)、コマン
ド送信モジュール(図36参照)を実行する(ステップ
S205)。ステップS204では、払出停止状態指定
コマンドの払出制御コマンドが格納されているコマンド
送信テーブル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送
信テーブルのアドレスとして設定される。払出停止状態
指定コマンドに関するコマンド送信テーブルには、後述
するINTデータ、払出制御コマンドの1バイト目のデ
ータ、および払出制御コマンドの2バイト目のデータが
設定されている。なお、ステップS202において、い
ずれか一方のフラグが既にオン状態であったときに他方
のフラグがオン状態になったときには、ステップS20
3〜ステップS205の処理は行われない。
【0251】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS206)。ともにオフ状態
となったときには、払出停止フラグをリセットするとと
もに(ステップS207)、払出可能状態指定コマンド
に関するコマンド送信テーブルをセットし(ステップS
208)、コマンド送信モジュールを実行する(ステッ
プS209)。ステップS208では、払出可能状態指
定コマンドの払出制御コマンドが格納されているコマン
ド送信テーブル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド
送信テーブルのアドレスとして設定される。払出可能状
態指定コマンドに関するコマンド送信テーブルには、後
述するINTデータ、払出制御コマンドの1バイト目の
データ、および払出制御コマンドの2バイト目のデータ
が設定されている。
【0252】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS22
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS222)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図39に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返
し数として「4」をセットする(ステップS223)。
そして、スイッチオンチェックモジュールを実行する
(ステップS224)。
【0253】スイッチオンチェック処理において、CP
U56は、入力判定値テーブル(図52参照)の先頭ア
ドレスを設定する(ステップS281)。そして、その
アドレスにオフセットを加算し(ステップS282)、
加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロードする
(ステップS283)。
【0254】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS286)。各スイッチタイマは、図39に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0255】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップS288)。
【0256】この場合には、スイッチオンチェック処理
において、入賞口スイッチ33aに対応するスイッチタ
イマの値がスイッチオン判定値「2」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされる(ステップS22
5)。そして、スイッチオンチェック処理は、スイッチ
タイマのアドレスのオフセットが更新されつつ(ステッ
プS230)、最初に設定された繰り返し数分だけ実行
されるので(ステップS228,S229)、結局、入
賞口スイッチ29a,30a,33a,39aについ
て、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値
「2」と比較されることになる。
【0257】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS226)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値に10を加算する(ステップS22
7)。なお、リングバッファにデータを書き込んだとき
には、書込ポインタをインクリメントし、リングバッフ
ァの最後の領域にデータを書き込まれたときには、書込
ポインタを、リングバッファの最初の領域を指すように
更新する。
【0258】総賞球数格納バッファは、未払出の景品遊
技媒体数を特定可能なデータの一例であり、払出制御手
段に対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出
しがなされると減算される)が格納されるバッファであ
り、バックアップRAMに形成されている。なお、この
実施の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ
時点で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理
が行われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制
御コマンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納
バッファの格納値に対する、出力する払出制御コマンド
に対応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0259】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS23
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「4」を設定する(ステップS232)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図39に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「4」は始動口スイッチ14aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックモジュールを実行する(ステップS2
33)。
【0260】スイッチオンチェック処理において、始動
口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値がスイ
ッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオンフ
ラグがセットされる(ステップS234)。スイッチオ
ンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数とし
ての「6」をリングバッファに設定する(ステップS2
35)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6を加
算する(ステップS236)。
【0261】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS24
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS242)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図39に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックモジュールを実行する(ステップS2
43)。
【0262】スイッチオンチェック処理において、カウ
ントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値がスイ
ッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオンフ
ラグがセットされる(ステップS244)。スイッチオ
ンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数とし
ての「15」をリングバッファに設定する(ステップS
245)。また、総賞球数格納バッファの格納値に15
を加算する(ステップS246)。
【0263】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS247)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS248)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS249)、賞球個数に関するコマンド送信テー
ブルをセットし(ステップS250)、コマンド送信モ
ジュールを実行する(ステップS251)。
【0264】ステップS250では、賞球個数に関する
払出制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブ
ル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブル
のアドレスとして設定される。賞球個数に関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ(01
(H))、払出制御コマンドの1バイト目のデータ(F
0(H))、および払出制御コマンドの2バイト目のデ
ータが設定されている。ただし、2バイト目のデータと
して「80(H)」が設定されている。
【0265】以上のように、遊技制御手段から払出制御
基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを出力
しようとするときに、賞球個数に関するコマンド送信テ
ーブルのアドレス設定と送信バッファの設定とが行われ
る。そして、コマンド送信モジュールによって、賞球個
数に関するコマンド送信テーブルと送信バッファの設定
内容とにもとづいて払出制御コマンドが払出制御基板3
7に送出される。なお、ステップS247において、書
込ポインタと読出ポインタとの差によってデータがある
か否か確認することができるが、リングバッファ内の未
処理のデータ個数を示すカウンタを設け、カウント値に
よってデータがあるか否か確認するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、賞球処理において払出制御
コマンドの作成とコマンド送信モジュールの実行が行わ
れているが、コマンド作成モジュールを実行することに
よって、払出制御コマンドの作成および送信を行うよう
にしてもよい。
【0266】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
252,S253)。
【0267】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS254)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS255)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送出される。
【0268】この実施の形態では、払出停止中であって
も(ステップS201,S206)、ステップS221
〜S251の処理が実行される。すなわち、遊技制御手
段は、払出停止状態であっても、賞球個数を指示するた
めの払出制御コマンドを送出することができる。すなわ
ち、賞球個数を指示するためのコマンドが、払出停止状
態であっても払出制御手段に伝達され、払出停止状態が
解除されたときに、早めに賞球払出を開始することがで
きる。また、遊技制御手段において、払出停止状態にお
ける入賞にもとづく賞球個数を記憶するための大きな記
憶領域は必要とされない。
【0269】コマンド送信モジュール(ステップS20
5,S209,S251)は図36に示されたように実
行される。従って、2バイト構成の払出制御コマンド
が、払出制御手段37に送信される。払出制御手段37
では、払出制御手段がINT信号の立ち上がりを検出す
ると制御コマンドの取り込み処理を開始するのである
が、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新
たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、
払出制御手段37において、確実なコマンド受信処理が
行われる。なお、払出制御手段37は、INT信号の立
ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開始してもよ
い。また、INT信号の極性を図30に示された場合と
逆にしてもよい。
【0270】また、この実施の形態では、賞球処理にお
いて、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能な
データが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッ
ファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンド
を送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッ
ファの領域のデータが送信バッファに転送される。従っ
て、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それ
らの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータが
リングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづ
くコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0271】さらに、この実施の形態では、1回の賞球
処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態
指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出
することができる。すなわち、2ms毎に起動される1
回の制御期間内において、複数のコマンドを送出するこ
とができる。また、この実施の形態では、各制御手段へ
の制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞ
れ複数のリングバッファが用意されているので、例え
ば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能
なデータが設定されている場合には、1回のコマンド作
成モジュールの実行により複数の表示制御コマンド、ラ
ンプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出するよう
に構成することも可能である。すなわち、同時に(遊技
制御処理すなわち2msタイマ割込処理の起動周期での
意味)、複数の制御コマンドを送出することができる。
遊技演出の進行上、それらの制御コマンドの送出タイミ
ングは同時に発生するので、このように構成されている
のは便利である。ただし、払出制御コマンドは、遊技演
出の進行とは無関係に発生するので、一般には、表示制
御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
と同時に送出されることはない。
【0272】図53は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS381)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS382)。0であれば
処理を終了する。
【0273】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS383)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS384)。一致したら(ステップS38
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS386)。
【0274】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS387)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS388)、賞球情報出
力カウンタの値を+1するとともに(ステップS38
9)、賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS
390)。なお、賞球情報出力カウンタの値は、図16
に示された遊技制御処理における情報出力処理(ステッ
プS30)で参照され、その値が1以上であれば、賞球
情報信号(出力ポート5のビット7:図38参照)とし
て1パルスが出力される。よって、この実施の形態で
は、10個の遊技球が賞球として払い出される度に、1
つの賞球信号が遊技機外部に出力される。
【0275】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS391)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS392)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すコマンドデー
タを設定した後(ステップS393)、ランプ制御コマ
ンドを送出するためにコマンド送信モジュールを実行す
る(ステップS394)。
【0276】以上のように、この実施の形態では、遊技
制御用変動データ記憶手段としてのバックアップRAM
には未払出の景品遊技媒体数を特定可能なデータ(この
例では総賞球数バッファ)が記憶され、遊技制御手段
が、入賞の発生にもとづいて入賞に応じた払出予定数を
用いてデータの内容を更新するとともに、賞球カウント
スイッチ301Aからの検出信号にもとづいてデータを
更新する。具体的には、入賞の発生にもとづいて入賞に
応じた払出予定数をデータに加算し(図49,図50に
おけるステップS227,S236,S245参照)、
賞球カウントスイッチ301Aからの検出信号にもとづ
いて特定される払出数をデータから減算する(ステップ
S385,S386参照)。
【0277】図54は、主基板31におけるCPU56
周りの一構成例を示すブロック図である。図54に示す
ように、電源基板910の電源監視回路(電源監視手
段;第1の電源監視手段)からの電源断信号がバッファ
回路900を介して、CPU56のマスク不能割込端子
(XNMI端子)に接続されている。従って、CPU5
6は、マスク不能割込(NMI)処理によって遊技機へ
の電力供給の停止の発生を確認することができる。
【0278】図54には、システムリセット回路65も
示されている。リセットIC651は、電源投入時に、
外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力を
ローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベ
ルにする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち
上げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセッ
トIC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と等
しい電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が
所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧
値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにす
る。従って、CPU56は、電源監視回路からの電源断
信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、シ
ステムリセットされる。
【0279】図54に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0280】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0281】なお、電源監視回路とシステムリセット回
路65とが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
【0282】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0283】なお、図54に示す構成では、電源投入時
にCPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロ
ーレベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上
がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除
されるCPUを使用する場合には、符号941〜949
で示された回路素子は不要である。その場合、リセット
IC651の出力がそのままCPU56のリセット端子
に接続される。
【0284】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。
【0285】図55,図56は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行される電力供給停止時処理モジ
ュールの構成例を示すフローチャートである。電力供給
停止時処理モジュールは電力供給停止時処理を実行する
ためのモジュールであり、マスク不能割込によって起動
される。マスク不能割込が発生すると、CPU56に内
蔵されている割込制御機構は、マスク不能割込発生時に
実行されていたプログラム(遊技プログラムモジュー
ル)のアドレス(具体的には実行完了後の次のアドレ
ス)を、スタックポインタが指すスタック領域に退避さ
せるとともに、スタックポインタの値を増やす。すなわ
ち、スタックポインタの値がスタック領域の次のアドレ
スを指すように更新する。なお、この実施の形態では、
CPU56に内蔵されている割込制御機構が、実行され
ていた遊技プログラムモジュールのアドレスに関連する
プログラムアドレスデータをバックアップRAM領域に
保存させるための処理を含むデータ退避処理を実行する
データ退避手段の一部を構成する。
【0286】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)を所定のバックアップRAM領域に退避する(ステ
ップS451)。また、割込フラグをパリティフラグに
コピーする(ステップS452)。パリティフラグはバ
ックアップRAM領域に形成されている。割込フラグ
は、割込許可状態であるのか割込禁止状態であるのかを
示すフラグであって、CPU56が内蔵する制御レジス
タ中にある。割込フラグのオン状態が割込禁止状態であ
ることを示す。上述したように、パリティフラグは遊技
状態復旧処理(図15のステップS92参照)で参照さ
れる。そして、遊技状態復旧処理において、パリティフ
ラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定されな
い。つまり、電力供給停止時処理において、割込処理の
実行を禁止する割込禁止状態、または、割込処理の実行
を許可する割込許可状態を示す割込状態情報が、パリテ
ィフラグとしてバックアップRAMに保存される。そし
て、遊技状態復旧処理において、保存されている割込状
態情報にもとづいて、電力供給が停止したときの割込禁
止状態または割込許可状態も復旧する。
【0287】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避させる(ステップS454〜
S458)。なお、ステップS451〜S458の処理
は、電源監視手段の検出信号に応じて制御状態を復旧さ
せるために必要なデータを変動データ記憶手段に保存さ
せるためのデータ退避処理に相当する。
【0288】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)を実行確認情報としてのバックアップフ
ラグにストアする(ステップS459)。バックアップ
フラグはバックアップRAM領域に形成されている。次
いで、パリティデータを作成する(ステップS460〜
S467)。すなわち、まず、クリアデータ(00)を
チェックサムデータエリアにセットし(ステップS46
0)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセッ
トする(ステップS461)。また、チェックサム算出
回数をセットする(ステップS462)。
【0289】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS463)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS46
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS465)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS4
66)。ステップS463〜S466の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS467)。
【0290】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS468)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS469)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ス
テップS470)。以後、内蔵RAM55のアクセスが
できなくなる。従って、電圧低下に伴ってプログラムの
暴走が生じても、RAMの記憶内容が破壊されるような
ことはない。
【0291】さらに、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS47
1)、処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセ
ットする(ステップS472)。また、出力ポート0の
アドレスをIOポインタに設定する(ステップS47
3)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用い
られる。
【0292】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS47
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS47
5)、処理数の値を1減算する(ステップS477)。
ステップS474〜S476の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
0〜6(図37および図38参照)にクリアデータが設
定される。図37および図38に示すように、この例で
は、「1」がオン状態であり、クリアデータである「0
0」が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポ
ートがオフ状態になる。
【0293】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処
理に相当する。
【0294】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。つまり、パチンコ遊技機のように可変入
賞球装置を有している遊技機において、実装の関係上、
可変入賞球装置における可変入賞口の位置と入賞を検出
する入賞口スイッチの設置位置とを、ある程度離さざる
を得ない。出力ポート、特に可変入賞球装置を開放状態
にするための信号が出力される出力ポートを直ちにオフ
状態にしないと、電力供給停止時に、可変入賞口に入賞
したにもかかわらず、電力供給停止時処理の実行が開始
されて入賞口スイッチの検出がなされない状況が起こり
うる。その場合、可変入賞口に入賞があったことは保存
されない。すなわち、実際に生じている遊技状態(入賞
があったこと)と保存される遊技状態とが整合しない。
しかし、この実施の形態では、出力ポートがクリアされ
て可変入賞球装置が閉じられるので、保存される遊技状
態と整合しない状況が発生することは確実に防止され
る。
【0295】また、電気部品の駆動が不能になる状態に
なる前に実行される電力供給停止時処理の際に、出力ポ
ートをクリアすることができるので、電気部品の駆動が
不能になる状態となる前に遊技制御手段によって制御さ
れる各電気部品を、適切な動作停止状態にすることがで
きる。例えば、開放中の大入賞口を閉成させ、また開放
中の可変入賞球装置15を閉成させるなど、電気部品に
ついての作動を停止させたあとに電気部品の駆動が不能
になる状態とすることができる。従って、適切な停止状
態で電力供給の復旧を待つことが可能となる。そして、
出力ポートに対するクリア処理が完了すると、CPU5
6は、待機状態(ループ状態)に入る。従って、システ
ムリセットされるまで、何もしない状態になる。
【0296】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0297】また、電力供給停止時処理を実行する電力
供給停止時処理モジュールによって、メインモジュール
やタイマ割込処理モジュールで使用していたRAM領域
のデータ保存処理が行われるので、メインモジュールや
タイマ割込処理モジュールと電力供給停止時処理モジュ
ールとの間で、RAM55を介してデータのやりとりが
実行されていることになる。さらに、一般に、割込フラ
グはCPU56のレジスタ内のビットであるから、メイ
ンモジュールやタイマ割込処理モジュールと電力供給停
止時処理モジュールとの間で、CPU56のレジスタを
介したデータのやりとりも行われていることになる。
【0298】図57は、この実施の形態におけるRAM
領域のアドレスマップを示す説明図である。図57に示
すように、RAM領域の先頭はバックアップフラグの領
域に割り当てられている。そして、最後部にチェックサ
ムバッファの領域が割り当てられている。なお、バック
アップフラグからチェックサムバッファまでの領域が作
業領域に相当し、チェックサムバッファ以降の領域にス
タック領域が設定されている。また、この実施の形態で
は、RAM領域の全てが電源バックアップされている。
【0299】図58は、チェックサム作成方法の一例を
説明するための説明図である。ただし、図58に示す例
では、簡単のために、バックアップRAM領域のデータ
のサイズを3バイトとする。電源電圧低下にもとづく電
力供給停止時処理において、図58に示すように、チェ
ックサムデータとして初期データ(この例では00
(H))が設定される。次に、「00(H)」と「F0
(H)」の排他的論理和がとられ、その結果と「16
(H)」の排他的論理和がとられる。さらに、その結果
と「DF(H)」の排他的論理和がとられる。そして、
その結果(この例では「39(H)」)を論理反転して
得られた値(この例では「C6(H)」)がチェックサ
ムバッファに設定される。
【0300】なお、図58では、説明を容易にするため
に、論理反転前のデータ「39(H)」がチェックサム
バッファに格納されている様子が示されている。なお、
初期データとしての00(H)はステップS460で設
定されるチェックサムデータに対するクリアデータに応
じた値であるが、実際には、00(H)との排他的論理
和は演算前と後とで値が変わらないので、00(H)と
の排他的論理和演算を行わなくてもよい。
【0301】この実施の形態では、チェックサムバッフ
ァは、バックアップRAM領域(変動データ記憶手段)
の最後のアドレスに格納されている。従って、例えば、
チェックサム作成方法のプログラムに誤りがないかどう
か確認する際に、容易にその確認を行うことができる。
RAM領域の最終アドレスの値が正しいか否か確認すれ
ばよいからである。また、この実施の形態では、チェッ
クサム算出開始アドレスはバックアップフラグが設定さ
れるアドレスであり、チェックサム算出最終アドレスは
賞球制御用フラグ・バッファのうちの最後のアドレスで
ある(図24参照)。従って、賞球制御用フラグ・バッ
ファの後、すなわち、バックアップRAM領域の最後の
アドレスをチェックサムバッファの領域にすれば、RA
M領域において無駄が生ずることはない。
【0302】なお、確認のしやすさやRAM領域の無駄
防止を考慮すると、バックアップRAM領域の最初のア
ドレスをチェックサムバッファの領域にしてもよい。
【0303】また、遊技機への電力供給開始時にはパリ
ティチェックOKか否かの判断が行われるが(図14に
おけるステップS9)、その判断では、電力供給停止時
処理におけるパリティデータの作成処理(ステップS4
71〜S477)と同様の処理が行われ、処理結果すな
わち演算結果がチェックサムバッファの内容と一致した
らパリティチェックOKと判定される。
【0304】なお、ここでは、バックアップRAM領域
の最後または最初のアドレスをチェックサムバッファの
領域にしたが、バックアップRAM領域の中途の領域に
チェックサムバッファの領域を割り当ててもよい。ま
た、この実施の形態では、作業領域のデータにもとづい
てチェックサムが生成されているが、スタック領域のデ
ータも含めてチェックサムを生成するようにしてもよ
い。
【0305】さらに、この実施の形態では、電力供給開
始時に、電力供給停止時処理における処理と同じ処理に
よってチェックサムを生成し、生成されたチェックサム
とバックアップRAMに保存されていたチェックサムと
を比較したが、他の方法を用いてもよい。例えば、バッ
クアップRAMに保存されていたチェックサムを初期値
として、電力供給停止時処理において演算対象となった
各データについて演算を行い、演算結果が所定値(例え
ば00(H))と一致したらパリティチェックOKと判
定するようにしてもよい。また、パリティチェックのた
めのチェックデータはチェックサムに限られず、バック
アップRAMの内容が正当に保存されているかを判定で
きるものであれば、他のチェックデータを用いてもよ
い。
【0306】図59は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例で
は、+22Vにまで低下すると、電源基板910に搭載
されている電源監視用IC902から電源断信号が出力
される(ローレベルになる)。
【0307】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0308】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0309】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0310】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図59に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0311】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧
を監視したが、電源断信号を発生するタイミングが、I
C駆動電圧で動作する電気部品制御手段が所定の電力供
給停止時処理を行うための動作時間が確保されるような
タイミングであれば、監視対象電圧は、最も高い電源V
SLの電圧でなくてもよい。すなわち、少なくともIC駆
動電圧よりも高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段
が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確
保されるようなタイミングで電源断信号を発生すること
ができる。
【0312】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、電力供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待
できる電圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の
各種スイッチに供給される電圧(スイッチ電圧)が+1
2Vであることから、+12V電源電圧が落ち始める以
前の段階で、電圧低下を検出できることが好ましい。よ
って、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を監視す
ることが好ましい。
【0313】主基板31に、試験信号(遊技機外部に設
置された試験装置等において制御状態を検知するための
信号)を出力するためのコネクタ等の試験端子を設けて
もよい。例えば、2段構成の試験信号端子72,73,
74が設けられた場合を例にして試験信号について説明
する。図60および図61は、第1の試験信号端子72
の1段目および2段目の68ピンに割り当てられる試験
信号配置例を示す説明図である。また、図62および図
63は、第2の試験信号端子73の1段目および2段目
の68ピンに割り当てられる試験信号配置例を示す説明
図である。そして、図64および図65は、第3の試験
信号端子74の1段目および2段目の68ピンに割り当
てられる試験信号配置例を示す説明図である。
【0314】図60〜図65に示された各試験信号にお
いて、発射球信号1,2は、遊技盤面に発射された遊技
球が検出されたときにオンする信号である。例えば、図
1に示された遊技盤正面において遊技領域への球出口付
近に設置されているファール球止め弁の入口および出口
に設けられているセンサ(図1において図示せず)の出
力信号である。あるいは、センサ出力にもとづいてCP
U56が作成した信号である。また、賞球信号1〜3
は、球払出装置97から払い出された遊技球が検出され
たときにオンする信号であり、例えばセンサ出力または
それに対応した信号である。
【0315】チューリップ式役物1入賞信号〜チューリ
ップ式役物4入賞信号は、チューリップ式役物が設けら
れている遊技機において、その入賞口への遊技球の入賞
があったときにオンする信号であり、例えばセンサ出力
である。普通入賞口1入賞信号〜普通入賞口15入賞信
号は、各普通入賞口への遊技球の入賞があったときにオ
ンする信号であり、例えばセンサ出力である。この実施
の形態では、各入賞口に入賞した遊技球を検出するため
のスイッチの出力信号である。
【0316】連動役物1入賞信号〜連動役物4入賞信号
は、連動役物が設けられている遊技機において、その入
賞口への遊技球の入賞があったときにオンする信号であ
り、例えばセンサ出力である。特別電動役物入賞信号1
〜特別電動役物入賞信号3は、大入賞口への遊技球の入
賞があったときにオンする信号であり、例えばセンサ出
力である。この実施の形態では、カウントスイッチ23
のオンに対応した信号が特別電動役物入賞信号1であ
る。特定領域通過信号は、大入賞口の特定領域を遊技球
が通過したことを示す信号であり、この実施の形態で
は、Vカウントスイッチ22の出力に対応した信号が特
別電動役物入賞信号1である。
【0317】始動口1入賞信号〜始動口3入賞信号は、
各始動入賞口への遊技球の入賞があったときにオンする
信号であり、例えばセンサ出力である。この実施の形態
では、始動口スイッチ14aの出力に対応した信号が始
動口1入賞信号である。連動役物1に係るゲート通過信
号〜連動役物4に係るゲート通過信号は、連動役物が設
けられていた場合のそれらに関するゲートを遊技球が通
過したときにオンする信号である。普通電動役物1に係
るゲート通過信号〜普通電動役物4に係るゲート通過信
号は、普通電動役物が設けられていた場合のそれらに関
するゲートを遊技球が通過したときにオンする信号であ
る。
【0318】普通図柄に係るゲート1通過信号〜普通図
柄に係るゲート3通過信号は、普通図柄の変動開始の条
件となるゲートを遊技球が通過したときにオンする信号
である。この実施の形態では、ゲートスイッチ32aの
出力に対応した信号が普通図柄に係るゲート1通過信号
である。特別電動役物開放信号は、大入賞口の開放開始
時にオンし大入賞口の閉鎖時にオフする信号である。特
別電動役物作動中信号は、特別電動役物作動開始時にオ
ンし特別電動役物の閉鎖時にオフする信号である。普通
電動役物開放信号は、普通電動役物(この実施の形態で
は、始動入賞口に相当)の開放開始時にオンし普通電動
役物の閉鎖時にオフする信号である。普通電動役物作動
中信号は、普通電動役物作動開始時にオンし普通電動役
物の閉鎖時にオフする信号である。
【0319】チューリップ式役物1拡大信号〜チューリ
ップ式役物4拡大信号は、各チューリップ式役物の入口
の拡大開始時にオンとなり、拡大終了時にオフとなる信
号である。連動役物1開放信号〜連動役物4開放信号
は、各連動役物の入口の拡大開始時にオンとなり、拡大
終了時にオフとなる信号である。役物連続作動装置作動
信号は、役物連続作動装置の作動開始時にオンとなり、
作動終了時にオフとなる信号である。特別図柄大当り信
号は、特別図柄が大当り図柄で確定したときにオンとな
り大当り動作終了時にオフとなる信号であり、ソフトウ
ェアで作成される信号である。
【0320】特別図柄中当り信号は、大当り図柄ではな
い図柄による中当り動作(大入賞口開放時間1.5秒を
越え6秒まで)開始時にオンとなり当り動作終了時にオ
フとなる信号である。特別図柄小当り信号は、大当り図
柄ではない図柄による小当り動作(大入賞口開放時間
0.5秒を越え1.5秒まで)開始時にオンとなり当り
動作終了時にオフとなる信号である。特別図柄当り信号
は、大当り図柄ではない図柄による当り動作(大入賞口
開放時間0.5秒以下)開始時にオンとなり当り動作終
了時にオフとなる信号である。普通図柄当り信号は、普
通図柄が当りの組み合わせで確定したときにオンとな
り、普通電動役物の動作終了時にオフとなる信号であ
り、ソフトウェアで作成される信号である。
【0321】特別図柄保留1個目信号は特別図柄変動の
作動保留数の記憶数が1個以上となっている間オンとな
り、0個になるとオフする信号である。特別図柄保留2
個目信号は特別図柄変動の作動保留数の記憶数が2個以
上となっている間オンとなり、1個以下になるとオフす
る信号である。特別図柄保留3個目信号は特別図柄変動
の作動保留数の記憶数が3個以上となっている間オンと
なり、2個以下になるとオフする信号である。特別図柄
保留4個目信号は特別図柄変動の作動保留数の記憶数が
4個となっている間オンとなり、3個以下になるとオフ
する信号である。この実施の形態では、始動入賞記憶1
〜4個目信号が特別図柄保留1個目信号〜特別図柄保留
4個目信号に相当する。
【0322】普通図柄保留1個目信号は普通図柄変動の
作動保留数の記憶数が1個以上となっている間オンとな
り、0個になるとオフする信号である。普通図柄保留2
個目信号は普通図柄変動の作動保留数の記憶数が2個以
上となっている間オンとなり、1個以下になるとオフす
る信号である。普通図柄保留3個目信号は普通図柄変動
の作動保留数の記憶数が3個以上となっている間オンと
なり、2個以下になるとオフする信号である。普通図柄
保留4個目信号は普通図柄変動の作動保留数の記憶数が
4個となっている間オンとなり、3個以下になるとオフ
する信号である。この実施の形態では、普通図柄始動記
憶1〜4個目信号が普通図柄保留1個目信号〜普通図柄
保留4個目信号に相当する。
【0323】特別図柄高確率状態信号は、特別図柄に係
る抽選確率が高確率状態であるときにオンする信号であ
り、ソフトウェアで作成される信号である。特別図柄変
動時間短縮状態信号は、特別図柄に係る変動時間が短縮
状態であるときにオンする信号であり、ソフトウェアで
作成される信号である。普通図柄高確率状態信号は、普
通図柄に係る抽選確率が高確率状態であるときにオンす
る信号であり、ソフトウェアで作成される信号である。
普通図柄変動時間短縮状態信号は、普通図柄に係る変動
時間が短縮状態であるときにオンする信号であり、ソフ
トウェアで作成される信号である。普通電動役物開放延
長状態信号は、普通電動役物に係る開放等の時間が延長
状態であるときにオンする信号である。
【0324】確率変動権利信号は、確変に関する制御が
行われているときにオンする信号であり、ソフトウェア
で作成される信号である。例えば、確率変動権利信号
は、確変判定図柄が用いられる場合に、確変判定図柄が
確率変動することとなる組合せで確定したときにオンと
なり、新たに大当り状態とすることが決定され大当り状
態に移行するタイミングでオフする。遊技機エラー状態
信号は、遊技機の異常状態が検出されたときにオンする
信号である。ゲート通過信号は、連動役物に係るゲー
ト、普通電動役物に係るゲートおよび普通図柄に係るゲ
ート以外のゲートを遊技球が通過するとオンする信号で
ある。
【0325】確変判定図柄変動中信号は、確変判定図柄
の変動中にオンする信号であり、確変判定の演出などの
確変判定における制御が行われているときにオンする信
号である。確変判定図柄確定信号は、例えば、遊技者に
対して確変/非確変の報知を行っているときにオンする
信号である。
【0326】1桁目〜3桁目確変判定図柄変動中信号
は、それぞれ、1桁目〜3桁目の確変判定図柄の変動中
にオンする信号である。1桁目〜3桁目確変判定図柄デ
ータ信号は、それぞれ、1桁目〜3桁目確変判定図柄デ
ータbit5〜bit0により、1桁目〜3桁目の確変
判定図柄データを示す信号である。1桁目〜3桁目確変
判定図柄色データ信号は、それぞれ、1桁目〜3桁目確
変判定図柄データbit1、bit0により、1桁目〜
3桁目の確変判定図柄色データを示す信号である。
【0327】なお、図60〜図65に示すように、試験
信号端子72〜74には、上記の各信号のために設けら
れた端子以外に多数の予備端子が含まれている。
【0328】図66および図67は、試験端子処理(ス
テップS33)を示すフローチャートである。CPU5
6は、高確率状態が終了すると、試験信号端子72から
出力されている確率変動権利信号をオフする(ステップ
S801,S802)。また、確変判定図柄の変動を開
始する時期(例えば、大当り遊技状態にて開閉板20が
所定回数開閉されたあと)になると、試験信号端子74
から出力される確定判定図柄変動中信号をオンする(ス
テップS803,S804)。表示図柄が3列であって
左右中図柄が一斉に変動を開始する場合には、1桁目確
変判定図柄変動中信号、2桁目確変判定図柄変動中信号
および3桁目確変判定図柄変動中信号もオンする(ステ
ップS805,S806,S807)。
【0329】また、左右中図柄の変動中フラグをオンす
る(ステップS808,S809,S810)。さら
に、各図柄データを作成するために、左右中図柄の変動
速度を保存する(ステップS811)。ここで保存され
る変動速度は一般に「低速」である。
【0330】ここでは、主基板31のCPU56すなわ
ち遊技制御手段が、図柄変動の速度変化点で表示図柄の
変動速度を変化させる制御を行う場合を考える。表示図
柄に変化を加えるときには、試験信号として出力される
図柄データの値を変更する。
【0331】CPU56は、左図柄の変動中フラグがオ
ンしていたら(ステップS812)、左表示図柄の変更
タイミングとなったか否か確認する(ステップS81
3)、変更タイミングであれば、試験信号端子74から
出力される1桁目確変判定図柄データ(1桁目確変判定
図柄データbit0〜bit5)の値を変更する(ステ
ップS814)。表示図柄の変更タイミングとなったか
否かの判断は、例えば、変動速度と経過時間とにもとづ
いて行われる。
【0332】さらに、CPU56は、左図柄の色を変え
るときには(ステップS815)、1桁目確変判定図柄
色データ(1桁目確変判定図柄色データbit0〜bi
t1)の値を変更する(ステップS816)。そして、
左図柄を差し替えるときには(ステップS817)、1
桁目確変判定図柄データの値を変更する(ステップS8
18)。
【0333】次いで、CPU56は、右図柄の変動中フ
ラグがオンしていたら(ステップS819)、右表示図
柄の変更タイミングとなったか否か確認する(ステップ
S820)、変更タイミングであれば、3桁目確変判定
図柄データ(3桁目確変判定図柄データbit0〜bi
t5)の値を変更する(ステップS821)。
【0334】さらに、CPU56は、右図柄の色を変え
るときには(ステップS822)、3桁目確変判定図柄
色データ(3桁目確変判定図柄色データbit0〜bi
t1)の値を変更する(ステップS823)。そして、
右図柄を差し替えるときには(ステップS824)、3
桁目確変判定図柄データの値を変更する(ステップS8
25)。
【0335】次に、CPU56は、中図柄の変動中フラ
グがオンしていたら(ステップS826)、中表示図柄
の変更タイミングとなったか否か確認する(ステップS
827)、変更タイミングであれば、2桁目確変判定図
柄データ(2桁目確変判定図柄データbit0〜bit
5)の値を変更する(ステップS828)。
【0336】さらに、CPU56は、中図柄の色を変え
るときには(ステップS829)、2桁目確変判定図柄
色データ(2桁目確変判定図柄色データbit0〜bi
t1)の値を変更する(ステップS830)。そして、
中図柄を差し替えるときには(ステップS831)、2
桁目確変判定図柄データの値を変更する(ステップS8
32)。
【0337】そして、左図柄を停止させると(ステップ
S833)、1桁目図柄変動中信号をオフするとともに
(ステップS834)、左図柄の変動中フラグをオフす
る(ステップS835)。また、右図柄を停止させると
(ステップS836)、3桁目図柄変動中信号をオフす
るともに(ステップS837)、右図柄の変動中フラグ
をオフする(ステップS838)。
【0338】なお、この実施の形態では、揺れ動作状態
と確定状態とを含めて停止状態と定義している。すなわ
ち、その状態において表示されている図柄が次の図柄に
変更されることのない場合には、それを停止状態と定義
している。
【0339】また、中図柄を停止させると(ステップS
839)、2桁目図柄変動中信号および図柄変動中信号
をオフするともに(ステップS840,S841)、中
図柄の変動中フラグをオフする(ステップS842)。
さらに、試験信号端子74から出力される図柄確定信号
(確変報知確定信号)をオンする(ステップS84
3)。そして、確変当選した場合には(ステップS84
4)、確率変動権利信号をオンする(ステップS84
5)。また、100msタイマをスタートしてタイムア
ウトしたら(ステップS846)、図柄確定信号をオフ
する(ステップS847)。なお、この実施の形態で
は、最後に停止する中図柄の停止を示す表示制御コマン
ドを受信したら上記の処理を行ったが、「全図柄確定」
を示す表示制御コマンド(例えば、確変報知図柄停止コ
マンド)が用意されていれば、そのコマンドを受信した
ら上記の処理を行う。
【0340】このように、試験用装置において特に必要
とされる大当りの発生に関連する表示情報のみ(背景お
よびキャラクタを除く)が選別されて出力されるので、
試験用装置において必要な情報のみを選択するといった
処理を行わずに済み、試験効率が向上する。
【0341】また、試験信号(確変判定図柄変動中信
号)は可変表示開始のタイミングで出力開始されるの
で、始動入賞にもとづく適正な表示が開始されたのか否
かを、検査用装置において直ちに認識することができ
る。そして、全図柄が確定した段階でそのことを示す信
号(図柄確定信号)が出力されるので、検査用装置の表
示を用いて、始動入賞検出にもとづく図柄変動が開始さ
れ、大当り図柄で確定した場合の大当り遊技中の処理
(大入賞口開放等)が適正になされるのか否かの確認開
始時点も直ちに認識することができる。
【0342】以上に説明したように、上記の実施の形態
では、遊技プログラムモジュールを実行するCPUによ
って制御される遊技機において、遊技プログラムモジュ
ールを、それぞれ階層関係にないメインモジュールと、
タイマ割込処理モジュールと、電力供給停止時処理モジ
ュールとで構成したので、各モジュール間のインタフェ
ース(データのやりとり方法)を取り決めておけば、そ
れぞれを独立して作成することができる。また、1つの
モジュールの変更が他のモジュールに変更を及ぼさない
ようにすることができる。さらに、遊技プログラムモジ
ュールは3つのモジュールに大別されているので、機能
毎にモジュール化する場合に比べて、モジュール間のデ
ータのやりとりを複雑化させないようにすることができ
る。
【0343】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示装置
9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の
組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能
になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にも
とづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると
所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチン
コ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄
の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する
所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生また
は継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を
適用できる。また、パチンコ遊技機に限られず、スロッ
トマシン等においても本発明を適用することができる。
【0344】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技機を、遊技プログラムモジュールが、それぞれ
階層関係にないメインモジュールと、定期的に実行可能
なタイマ割込処理モジュールと、遊技機への電力供給が
停止する場合に実行される電力供給停止時処理モジュー
ルとを含み、タイマ割込処理モジュールが、入力信号検
出手段によって検出された入力信号の入力状態を監視し
て、入力状態を示す入力情報を記憶する入力情報記憶処
理を含み、メインモジュールは繰り返し実行され、入力
情報記憶処理によって記憶された入力情報を読み出して
複製する入力情報設定処理と、入力情報設定処理によっ
て複製された複製情報にもとづいて遊技装置の制御を行
うための処理と、制御状態を初期化するための初期化処
理と、電力供給停止状態からの復帰時に制御状態を電力
供給停止前の状態に復旧させるための復旧処理とを含
み、電力供給停止時処理モジュールが、遊技機への電力
供給が再開した場合に制御状態を電力供給が停止する前
の制御状態に復旧させるために必要なデータをバックア
ップ領域に保存させるためのデータ退避処理を含むよう
に構成にしたので、機種が変更されても変更の生じない
プログラムの流用を容易にすることができ、プログラム
開発期間を短縮化することが可能になる効果がある。ま
た、一連の制御処理が終了しないうちに割込処理が開始
されて入力情報が更新されたとしても、制御処理に未処
理となる部分が残ることを防止することができ、一連の
処理が完了しないことによってもたらされる不都合を解
消することができる。
【0345】請求項2記載の発明では、メインモジュー
ルが、タイマ割込処理モジュールの実行を禁止する区間
を備えている構成であるから、割込処理に阻害されるこ
となく、メインモジュールにおけるデータ処理を確実に
実行することができる。
【0346】請求項3記載の発明では、メインモジュー
ルが、下層に、入力情報設定処理を実行するための入力
情報設定処理モジュールと、遊技装置を制御する制御モ
ジュールと、制御状態を初期化するための初期化処理を
CPUに実行させるための初期化処理モジュールおよび
電力供給停止状態からの復帰時に制御状態を電力供給停
止前の状態に復旧させるための復旧処理をCPUに実行
させるための復旧処理モジュールとを備えている構成で
あるから、メインモジュールに関して、モジュール単位
でプログラムの流用が容易になることによってプログラ
ム開発期間を短縮化することが可能になる。
【0347】請求項4記載の発明では、タイマ割込処理
モジュールが、下層に、入力情報記憶処理を実行するた
めの入力情報記憶処理モジュールを備えているので、入
力情報記憶処理モジュールの流用が容易になることによ
ってプログラム開発期間を短縮化することが可能にな
る。
【0348】請求項5記載の発明では、タイマ割込処理
モジュールが、下層に、遊技装置の制御のために用いら
れる数値データを更新する数値データ更新処理を実行す
るための数値データ更新処理モジュールを備えているの
で、数値データの更新が定期的に確実に行われ、その結
果、データ処理も確実に実行される。
【0349】請求項6記載の発明では、数値データが、
遊技制御における動作時間を管理するための動作タイマ
を含むように構成されているので、動作タイマの更新を
所定期間毎に確実に行うことができ、その結果、動作タ
イマが確実に機能するようになるため、遊技機において
実行される各種の動作において動作上のずれが生じてし
まうことを防止することができる。
【0350】請求項7記載の発明では、メインモジュー
ルとタイマ割込処理モジュールとが、RAMまたはCP
Uのレジスタを介して相互間のデータのやりとりを行う
ように構成されているので、メインモジュールとタイマ
割込処理モジュールとの間のデータ処理を容易かつ高速
に実現できる。
【0351】請求項8記載の発明では、メインモジュー
ルと電力供給停止時処理モジュールとが、RAMまたは
CPUのレジスタを介して相互間のデータのやりとりを
行うように構成されているので、メインモジュールと電
力供給停止時処理モジュールとの間のデータ処理を容易
かつ高速に実現できる。
【0352】請求項9記載の発明では、タイマ割込処理
モジュールと電力供給停止時処理モジュールとが、RA
MまたはCPUのレジスタを介して相互間のデータのや
りとりを行うように構成されているので、タイマ割込処
理モジュールと電力供給停止時処理モジュールとの間の
データ処理を容易かつ高速に実現できる。
【0353】請求項10記載の発明では、データ退避処
理が、少なくとも実行されていた遊技プログラムモジュ
ールのアドレスに関連するプログラムアドレスデータを
RAMの所定時間は内容を保持可能な領域に保存させる
ための処理を含むように構成されているので、電力供給
再開時の復旧処理を確実に行うことができるようにな
る。
【0354】請求項11記載の発明では、復旧処理が、
プログラムアドレスデータにもとづいて遊技プログラム
モジュールの実行を再開させる処理を含むように構成さ
れているので、電力供給再開時の復旧処理を確実に行う
ことができる。
【0355】請求項12記載の発明では、データ退避処
理が、少なくともデータ退避処理を実行したことを示す
実行確認情報をRAMの所定時間は内容を保持可能な領
域に保存させるための処理を含むように構成されている
ので、電力供給再開時の復旧処理を確実に開始すること
ができるようになる。
【0356】請求項13記載の発明では、復旧処理は、
実行確認情報をクリアさせる処理を含むので、復旧処理
が行われた後、不要な情報にもとづいて誤った処理が実
行されてしまう可能性をなくすことができる。
【0357】請求項14記載の発明では、初期化処理
が、実行確認情報が保存されていない場合に実行される
ように構成されているので、初期化処理を行うべきであ
るときに初期化処理が確実に実行される。
【0358】請求項15記載の発明では、電力供給停止
時処理モジュールが、所定電位の電源の出力電圧を監視
し検出条件が成立した場合に検出信号を出力する電源監
視手段の出力に応じて実行されるように構成されている
ので、ハードウェアの検出にもとづいて電力供給停止時
処理を確実に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 図柄制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図6】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック
図である。
【図7】 音声制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図8】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図9】 電源基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図10】 遊技プログラムモジュールの構造を示す説
明図である。
【図11】 メインモジュールとタイマ割込処理モジュ
ールとの間のデータのやりとりを示す説明図である。
【図12】 メインモジュールと電力供給停止時処理モ
ジュールとの間のデータのやりとりを示す説明図であ
る。
【図13】 タイマ割込処理モジュールと電力供給停止
時処理モジュールとの間のデータのやりとりを示す説明
図である。
【図14】 メインモジュールの具体的処理例を示すフ
ローチャートである。
【図15】 初期設定モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図16】 初期化処理モジュールの具体的処理例を示
すフローチャートである。
【図17】 復旧処理モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図18】 タイマ割込処理モジュールの具体的処理例
を示すフローチャートである。
【図19】 図10に示されたモジュール構造とメイン
処理との関係を示す説明図である。
【図20】 図10に示されたモジュール構造とタイマ
割込処理との関係を示す説明図である。
【図21】 特別図柄処理モジュールの具体的処理例を
示すフローチャートである。
【図22】 始動口スイッチ通過確認処理を示すフロー
チャートである。
【図23】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
リーチ種類を決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図24】 大当りとするか否かを決定する処理を示す
フローチャートである。
【図25】 乱数の一例を示す説明図である。
【図26】 普通処理モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図27】 ゲートスイッチ処理を示すフローチャート
である。
【図28】 判定用乱数と当り/はずれとの関係を示す
説明図である。
【図29】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図30】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図31】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図32】 コマンドデータ2の一構成例および他の構
成例を示す説明図である。
【図33】 INTデータの一構成例を示す説明図であ
る。
【図34】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図35】 コマンド作成モジュールの構成例を示すフ
ローチャートである。
【図36】 コマンド送信モジュールの構成例を示すフ
ローチャートである。
【図37】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図38】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図39】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図40】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図41】 スイッチ処理モジュールの具体的処理例を
示すフローチャートである。
【図42】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図43】 判定用乱数更新処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図44】 表示用乱数更新処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図45】 初期値用乱数更新処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図46】 タイマ更新処理の一例を示すフローチャー
トである。
【図47】 入力情報設定処理を説明するための説明図
である。
【図48】 賞球処理モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図49】 賞球処理モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図50】 賞球処理モジュールの具体的処理例を示す
フローチャートである。
【図51】 スイッチオンチェックモジュールの構成例
を示すフローチャートである。
【図52】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図53】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図54】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図55】 電力供給停止時処理モジュールの具体的処
理例を示すフローチャートである。
【図56】 電力供給停止時処理モジュールの具体的処
理例を示すフローチャートである。
【図57】 RAMのアドレスマップを示す説明図であ
る。
【図58】 チェックサム作成方法の一例を説明するた
めの説明図である。
【図59】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図60】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図61】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図62】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図63】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図64】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図65】 主基板の試験信号端子の試験用信号配置例
を示す説明図である。
【図66】 試験端子処理を示すフローチャートであ
る。
【図67】 試験端子処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 9 可変表示装置 10 普通図柄表示器 15 可変入賞球装置 20 開閉板 31 主基板 54 ROM 55 RAM 56 CPU 902 電源監視用IC 910 電源基板
フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 AA17 AA35 AA36 AA42 BA13 BA17 BA21 BA27 BA37 BA56 BA67 BA88 BA89 BC58 CA14 EA09 EA10 EA15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技に用いられる遊技装置と、 プログラムに従って前記遊技装置の制御を行うCPU
    と、 前記CPUへの入力信号を検出可能な入力信号検出手段
    と、 遊技進行に伴って変化するデータが格納され、遊技機へ
    の電力供給が停止しても所定時間は内容を保持可能なバ
    ックアップ領域を有するRAMと、 少なくとも遊技プログラムモジュールを記憶するROM
    とを備え、 前記遊技プログラムモジュールを実行する前記CPUに
    よって制御される遊技機において、 前記遊技プログラムモジュールは、それぞれ階層関係に
    ないメインモジュールと、定期的に実行可能なタイマ割
    込処理モジュールと、遊技機への電力供給が停止する場
    合に実行される電力供給停止時処理モジュールとを含
    み、 前記タイマ割込処理モジュールは、前記入力信号検出手
    段によって検出された入力信号の入力状態を監視して、
    入力状態を示す入力情報を記憶する入力情報記憶処理を
    含み、 前記メインモジュールは、繰り返し実行され、前記入力
    情報記憶処理によって記憶された入力情報を読み出して
    複製する入力情報設定処理と、前記入力情報設定処理に
    よって複製された複製情報にもとづいて前記遊技装置の
    制御を行うための処理と、制御状態を初期化するための
    初期化処理と、電力供給停止状態からの復帰時に制御状
    態を電力供給停止前の状態に復旧させるための復旧処理
    とを含み、 前記電力供給停止時処理モジュールは、遊技機への電力
    供給が再開した場合に制御状態を電力供給が停止する前
    の制御状態に復旧させるために必要なデータを前記バッ
    クアップ領域に保存させるためのデータ退避処理を含む
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 メインモジュールは、タイマ割込処理モ
    ジュールの実行を禁止する区間を備えている請求項1記
    載の遊技機。
  3. 【請求項3】 メインモジュールは、下層に、入力情報
    設定処理を実行するための入力情報設定処理モジュール
    と、遊技装置を制御する制御モジュールと、制御状態を
    初期化するための初期化処理をCPUに実行させるため
    の初期化処理モジュールおよび電力供給停止状態からの
    復帰時に制御状態を電力供給停止前の状態に復旧させる
    ための復旧処理をCPUに実行させるための復旧処理モ
    ジュールとを備えている請求項1または請求項2記載の
    遊技機。
  4. 【請求項4】 タイマ割込処理モジュールは、下層に、
    入力情報記憶処理を実行するための入力情報記憶処理モ
    ジュールを備えている請求項1から請求項3のうちのい
    ずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 タイマ割込処理モジュールは、下層に、
    遊技装置の制御のために用いられる数値データを更新す
    る数値データ更新処理を実行するための数値データ更新
    処理モジュールを備えている請求項1から請求項4のう
    ちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 数値データは、遊技制御における動作時
    間を管理するための動作タイマを含む請求項5記載の遊
    技機。
  7. 【請求項7】 メインモジュールとタイマ割込処理モジ
    ュールとは、RAMまたはCPUのレジスタを介して相
    互間のデータのやりとりを行う請求項1から請求項6の
    うちのいずれかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 メインモジュールと電力供給停止時処理
    モジュールとは、RAMまたはCPUのレジスタを介し
    て相互間のデータのやりとりを行う請求項1から請求項
    7のうちのいずれかに記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 タイマ割込処理モジュールと電力供給停
    止時処理モジュールとは、RAMまたはCPUのレジス
    タを介して相互間のデータのやりとりを行う請求項1か
    ら請求項8のうちのいずれかに記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 データ退避処理は、少なくとも実行さ
    れていた遊技プログラムモジュールのアドレスに関連す
    るプログラムアドレスデータをバックアップ領域に保存
    させるための処理を含む請求項1から請求項9のうちの
    いずれかに記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 復旧処理は、プログラムアドレスデー
    タにもとづいて遊技プログラムモジュールの実行を再開
    させる処理を含む請求項10記載の遊技機。
  12. 【請求項12】 データ退避処理は、少なくとも該デー
    タ退避処理を実行したことを示す実行確認情報をバック
    アップ領域に保存させるための処理を含む請求項1から
    請求項11のうちのいずれかに記載の遊技機。
  13. 【請求項13】 復旧処理は、実行確認情報をクリアさ
    せる処理を含む請求項12記載の遊技機。
  14. 【請求項14】 初期化処理は、実行確認情報が保存さ
    れていない場合に実行される請求項12または請求項1
    3記載の遊技機。
  15. 【請求項15】 電力供給停止時処理モジュールは、所
    定電位の電源の出力電圧を監視し検出条件が成立した場
    合に検出信号を出力する電源監視手段の出力に応じて実
    行される請求項1から請求項14のうちのいずれかに記
    載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2017029593A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 株式会社三共 遊技機
JP2019005485A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2020124304A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 株式会社三共 遊技機

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