JP2003035829A - 紫外線伝送用光ファイババンドル - Google Patents
紫外線伝送用光ファイババンドルInfo
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Abstract
ァイバの分子構造上の欠陥によって生じる光ファイバの
伝送損失の増加を抑制し、光ファイバの分子構造上の欠
陥を埋めてエネルギー的に安定な状態に復元することが
可能な構造の紫外線伝送用光ファイババンドルを提供す
る。 【解決手段】 圧力1〜500kgf/cm2、温度8
0〜300℃の水素雰囲気中で前処理された光ファイバ
バンドル1と、可撓性を有し、長手方向において長さ調
整可能な、筒部材3と密閉部材4、4からなる気密容器
2と、係止部材5、5とを備え、気密容器2内に光ファ
イババンドル1と水素ガスを封入した紫外線伝送用光フ
ァイババンドル。密閉部材4、4は光透過性とする。気
密容器2内に封入された水素ガスは、可燃性、助燃性お
よび爆発性を示さないガスと混合された混合ガスの一成
分とする。
Description
どの紫外線を伝送させるための紫外線伝送用光ファイバ
バンドルに関する。
た光ファイバでは、これに紫外線を伝送するとレーリー
散乱による損失量が大きく、透過率が著しく減少して紫
外線伝送用光ファイバとしては使用できない。そのた
め、紫外線を伝送する光ファイバとしては、純粋石英コ
ア部とフッ素ドープのクラッド部からなる純粋石英コア
光ファイバが使用されるのが通常である。
あっても、エネルギーレベルの高い紫外線、特にKrF
エキシマレーザまたはArFエキシマレーザを照射、伝
送する際に、光エネルギー(hν)の作用により光ファ
イバを構成するガラスは下記式(1)に従ってラジカル
を発生し、光ファイバの透過率が低下することが知られ
ている。
光ファイバを水素含有雰囲気に曝し、水素分子を光ファ
イバ中へ進入させて、光ファイバの分子構造上の欠陥
(ラジカル)と水素分子とを反応させて、光ファイバの
分子構造上の欠陥を埋めてエネルギー的により安定な状
態、すなわち、Si−OH、Si−Hに変換させる方法
が提案されていた。
光ファイバ中へ進入させて、光ファイバ内に生じた分子
構造上の欠陥を埋める処理を行った光ファイバにおいて
も、その欠陥であるラジカルの前駆体が残留しているこ
とがある。このような光ファイバに紫外線を照射、伝送
することによって、前駆体が欠陥となることがあった。
また、単位時間当りの紫外線の照射エネルギー量が大き
い場合には、石英ガラスの分子構造の網目構造の鎖が切
断されて欠陥を生じ、光ファイバの透過率が低下するこ
とがあった。しかしながら、上述の水素分子で欠陥を埋
める処理の後、光ファイバ中に水素分子が存在している
うちは、欠陥が生じてもまたすぐに欠陥と水素分子が反
応して、より安定な状態となる。その結果として、紫外
線による光ファイバの伝送損失の増加が抑制されるか、
あるいは伝送損失が増加しても、元の安定な状態に復元
される。ところが、従来の紫外線伝送用光ファイバにあ
っては、時間が経つにつれて、光ファイバ中の水素分子
が次第に拡散し、これに伴って光ファイバ中の水素濃度
が低下して、伝送損失の増加を抑制できなくなるという
問題があった。
で、紫外線の照射、伝送による純粋石英コア光ファイバ
の分子構造上の欠陥によって生じる光ファイバの伝送損
失の増加を抑制し、光ファイバの分子構造上の欠陥を埋
めてエネルギー的に安定な状態に復元することが可能な
構造の紫外線伝送用光ファイババンドルを提供すること
を課題とする。
バンドルと、該光ファイババンドルを収容する気密容器
とを備えた紫外線伝送用光ファイババンドルであって、
前記気密容器内に水素ガスを封入した紫外線伝送用光フ
ァイババンドルによって解決できる。前記光ファイババ
ンドルは、圧力1〜500kgf/cm2、温度80〜
300℃の水素雰囲気中で前処理されたものであること
が好ましい。前記気密容器は可撓性を有することが好ま
しい。前記気密容器の両端部が光透過性の材料で形成さ
れた密閉部材からなることが好ましい。ただし、適当な
封止材(低融点ガラスなど)を用いて、光ファイバ間お
よび気密容器と光ファイバ間の隙間を埋めて気密にして
もよい。前記気密容器は長手方向において長さ調整可能
であることが好ましい。前記気密容器内に封入された水
素ガスは、高濃度、高圧であることが性能的に好まし
い。ただし、水素ガスの漏洩時などのことを考慮し、安
全上の理由から、可燃性、助燃性および爆発性を示さな
いガスと混合された混合ガスの一成分であることが好ま
しい。あるいは、水素ガスの圧力を、低圧(1気圧以
下)としても、安全上好ましい。
図1は、本発明の紫外線伝送用光ファイババンドルの第
1の実施形態を示す断面図である。この実施形態の紫外
線伝送用光ファイババンドルは、光ファイババンドル1
と、気密容器2と、光ファイババンドル1を気密容器2
の両端部に係止している係止部材5、5とから概略構成
されている。
とフッ素ドープのクラッド部からなる純粋石英コア光フ
ァイバを複数本束ねたものである。本発明の紫外線伝送
用光ファイババンドルでは、光ファイババンドル1が、
その両端部が係止部材5、5で気密容器2に係止されて
収容されている。また、光ファイババンドル1は、圧力
1〜500kgf/cm2、温度80〜300℃の水素
雰囲気中で、あらかじめ前処理されたものであることが
好ましい。このような条件下で、あらかじめ効率的に水
素を光ファイバ中へ浸透、拡散させておき、光ファイバ
バンドル1を気密容器2内に水素ガスと共に封入すれ
ば、光ファイババンドル1に分子構造上の欠陥が生じて
も、この欠陥を水素がすぐに埋めてエネルギー的に安定
な状態に復元することができる。
筒部材3の両端部を密閉する板状の密閉部材4、4とか
ら概略構成されている。気密容器2は、光ファイババン
ドル1を収容しかつ水素ガスが充填されて、水素ガスを
所定の圧力に保持するものである。
は透過し難い材質で形成されており、例えば、ステンレ
ス鋼などの金属で形成されている。また、筒部材3は可
撓性を有することが好ましい。筒部材3に可撓性を付与
するためには、筒部材3としては、長手方向の断面形状
が波形、外形形状が襞を有し、長さ調整可能に加工され
た蛇腹状の銅やステンレス鋼などの金属製のパイプ(コ
ルゲート管など)などが用いられることが好ましい。筒
部材3が可撓性を有すれば、本発明の紫外線伝送用光フ
ァイババンドルはあらゆる場所に敷設可能となり、適用
用途が広くなる。また、筒部材3の厚さは、例えばステ
ンレス鋼であれば、50〜1000μmが好ましい。
調整可能であることが好ましい。筒部材3を長手方向に
おいて長さ調整可能とするには、上記のように長手方向
の断面形状が波形、外形形状が襞を有する蛇腹状に加工
する方法などが挙げられる。または、筒部材3の端部に
長さを調節するための機構を設けてもよい。このように
筒部材3を長手方向において長さ調整可能とすることに
より、収容される光ファイババンドル1の長さに応じて
筒部材3の長さを調節することができるため、筒部材3
の両端部において光ファイババンドル1の両末端を、密
閉部材4、4の内側の面に合わせることができる。した
がって、本発明の紫外線伝送用光ファイババンドルの一
方の端部から入射され、他方の端部から出射される光
の、入射時および出射時の損失の増加を抑制することが
できる。
れている光ファイババンドル1に光を入射するために、
光透過性の材料で形成されており、フッ化マグネシウム
や石英などの紫外線の透過率の高い材質で形成されてい
ることが好ましい。特に、密閉部材4、4が石英で形成
される場合は、光ファイババンドル1と同様に、水素分
子を密閉部材4、4中に浸透させて、密閉部材4、4内
に生じた分子構造上の欠陥を埋める処理を施したものを
用いるのが望ましい。このように密閉部材4、4を紫外
線の透過率の高いフッ化マグネシウムや石英などで形成
すれば、光ファイババンドル1に入射され、光ファイバ
バンドル1から出射される紫外線の密閉部材4、4にお
ける損失の増加を低減することができる。また、密閉部
材4、4の表面には、さらに、ARコート(antireflec
tion coating、反射防止膜)を施すと、なお望まし
い。ARコートを施すことにより、密閉部材4、4の表
面における光の反射によって生じる損失を低減すること
ができる。また、密閉部材4、4は、気密容器2内に封
入したガスの圧力に耐え得る強度を有している。
れる紫外線の透過率および気密容器2内に封入したガス
の圧力に耐え得る強度に応じて適宜決定される。密閉部
材4、4と筒部材3との間の気密性を確保するために、
密閉部材4、4と筒部材3との間にOリング、蝋付け、
各種接着剤などのシール材が設けられている。なお、光
ファイババンドル1を構成する光ファイバ間に樹脂、ガ
ラス、金属などを充填してもよい。これにより、気密容
器2内が気密構造となり、充填されたガスを保持できる
場合には、密閉部材4、4は不要となり、光ファイババ
ンドル1の端面を露出することが可能となる。このよう
に光ファイババンドル1の端面を露出することができれ
ば、光ファイババンドル1に入射される紫外線の密閉部
材4、4による損失がなくなるため好ましい。
に封入される水素ガスは、優れた光学性能を発揮するた
めや高耐久性を求める場合には、高濃度、高圧であるこ
とが望ましい。しかし、気密容器2が破損した場合の安
全性を確保するためには、水素ガスを、可燃性、助燃性
および爆発性を示さないガスと混合された混合ガスを構
成する一成分とする方法がよい。高濃度の水素ガスのみ
を気密容器2内に密閉した場合、水素ガスが気密容器2
から漏れると爆発の危険がある。そこで、水素が爆発す
る濃度以下となるように、水素ガスと、爆発の危険のな
い可燃性、助燃性および爆発性を示さないガスとを混合
した混合ガスを気密容器2内に封入することにより、万
が一ガスが気密容器2から漏洩しても爆発の危険がなく
なる。可燃性、助燃性および爆発性を示さないガスとし
ては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン
(Ar)などの希ガス、窒素(N2)、二酸化炭素(C
O2)、フロンガスなどが好ましく用いられる。また、
混合ガスを構成する水素ガスの濃度を維持したまま、気
密容器2内に充填される混合ガス全体の圧力を増やせ
ば、水素ガスの濃度も増える。
いて、その圧力を1気圧以下とすることにより、気密容
器2が破損するなどして気密性が損なわれても、圧力が
同じであれば大気中へ漏洩しにくく、また、低圧であれ
ば逆に大気圧により水素ガスは気密容器2内に押し戻さ
れるため、漏洩することがなく、結果として爆発の危険
がない。
性を示さないガスの分子の大きさは、光ファイババンド
ル1を形成するガラスのネット構造の大きさよりも大き
いことが好ましい。このようにすれば、光ファイババン
ドル1中にはほとんど水素のみが浸透し、混合ガス中の
他のガスが吸収され難いため好ましい。混合ガスを構成
する他のガスは、水素ガスの拡散を抑制するため、結果
として、光ファイババンドル1中に保持される水素の濃
度を高くすることができる。また、気密容器2内の圧力
を、その構造上、あまり上げることができない場合に
は、光ファイババンドル1を形成するガラスの分子に比
して十分に小さい希ガスと水素ガスを混合することで、
光ファイババンドル1中の水素濃度をほぼ一定に保つこ
とができる。また、ここで用いる希ガスとしては、光フ
ァイバの光学特性に影響を与えないものを、目的に合わ
せて選択することが望ましい。また、水素ガスで前処理
した光ファイババンドル1を、気密容器2内に封入し、
0.5〜100気圧の空気あるいはその他のガスなどで
水素ガスの拡散が抑えられるため、効果がある。
する方法としては、ガス雰囲気中で気密容器2を密閉部
材4、4で密閉するか、あるいは、密閉部材4、4に逆
止弁が付設されているバルブを設けて、このバルブを介
してガスを充填してもよい。このような、逆止弁が付設
されているバルブを用いれば、ガスを再充填する際に、
ガスの漏洩を防止することができる。
バンドルの第2の実施形態を示す断面図である。以下の
説明において、第1の実施形態の構成要素と共通してい
る構成要素には同一符号を付して、その説明を省略また
は簡略化する。この実施形態の紫外線伝送用光ファイバ
バンドルが、図1に示した紫外線伝送用光ファイババン
ドルと異なる点は、気密容器20を構成する筒部材10
が、伸縮部材11と固定部材12、12とから構成され
ている点である。伸縮部材11はステンレス鋼などの金
属製のパイプからなり、長手方向の断面形状が波形をな
し、外形形状が襞を有する蛇腹状であり、可撓性を有
し、長手方向(図中の矢印方向)に長さ調整可能となっ
ている。
バンドルの第3の実施形態の一部を示す断面図である。
以下の説明において、第1の実施形態および第2の実施
形態の構成要素と共通している構成要素には同一符号を
付して、その説明を省略または簡略化する。この実施形
態の紫外線伝送用光ファイババンドルが、図1に示した
紫外線伝送用光ファイババンドルと異なる点は、気密容
器20を構成する筒部材10が、可撓部材13と、プラ
グ部材14と、アダプタ部材15とから構成されている
点である。可撓部材13は、ステンレス鋼などの金属製
のパイプからなり、長手方向の断面形状が波形をなし、
外形形状が襞を有する蛇腹状のものである。プラグ部材
14は筒状の部材で、その貫通穴14aに光ファイババ
ンドル1が挿通されており、アダプタ部材15に嵌合さ
れない側の端部で可撓部材13と接合されている。ま
た、アダプタ部材15は筒状の部材で、プラグ部材14
を嵌合する嵌合穴15aが形成されている。また、プラ
グ部材14の外形形状と、アダプタ部材15の嵌合穴1
5aの形状は、ほぼ同一となっており、プラグ部材14
とアダプタ部材15は、隙間無く、気密容器20の長手
方向(図中の矢印方向)に移動可能に嵌合されている。
このような構成とすることにより、この実施形態の紫外
線伝送用光ファイババンドルは、長手方向に長さ調整可
能となっている。なお、図3には、可撓部材13の一端
側にのみ、プラグ部材14とアダプタ部材15を設けた
例を示したが、本発明の紫外線伝送用光ファイババンド
ルにあっては、可撓部材13の両端にプラグ部材14と
アダプタ部材15を設けてもよい。
バンドルの第4の実施形態の一部を示す断面図である。
以下の説明において、第1の実施形態〜第3の実施形態
の構成要素と共通している構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略または簡略化する。この実施形態の
紫外線伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外
線伝送用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器2
0を構成する筒部材10が、可撓部材13と、プラグ部
材16と、アダプタ部材17とから構成されている点で
ある。プラグ部材16は筒状の部材で、その貫通穴16
aに光ファイババンドル1が挿通されている。また、ア
ダプタ部材17は筒状の部材で、プラグ部材16を嵌合
する嵌合穴17aが形成されており、プラグ部材16が
嵌合されない側の端部で可撓部材13と接合されてい
る。また、プラグ部材16の外形形状と、アダプタ部材
17の嵌合穴17aの形状は、ほぼ同一となっており、
プラグ部材16とアダプタ部材17は、隙間無く、気密
容器20の長手方向(図中の矢印方向)に移動可能に嵌
合されている。このような構成とすることにより、この
実施形態の紫外線伝送用光ファイババンドルは、長手方
向に長さ調整可能となっている。なお、図4には、可撓
部材13の一端側にのみ、プラグ部材16とアダプタ部
材17を設けた例を示したが、本発明の紫外線伝送用光
ファイババンドルにあっては、可撓部材13の両端にプ
ラグ部材16とアダプタ部材17を設けてもよい。
バンドルの第5の実施形態を示す断面図である。以下の
説明において、第1の実施形態〜第4の実施形態の構成
要素と共通している構成要素には同一符号を付して、そ
の説明を省略または簡略化する。この実施形態の紫外線
伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外線伝送
用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器20を構
成する筒部材10が、可撓部材13と、固定部材12
と、収納部材18とから構成されている点である。収納
部材18は筒状の部材で、固定部材12と接合されない
側の端部で可撓部材13と接合されており、その貫通穴
18aに光ファイババンドル1が挿通されている。ま
た、収納部材18の外形形状と固定部材12の外形形
状、および固定部材12の貫通穴12aと収納部材18
の貫通穴18aの形状は、ほぼ同一となっている。ま
た、固定部材12と収納部材18は、接合部19で溶接
により接合されている。この実施形態の紫外線伝送用光
ファイババンドルでは、光ファイババンドル1の長さに
応じて、収納部材18を長手方向において切断し、固定
部材12と収納部材18を溶接により接合することによ
り、長手方向の長さを調整している。なお、図5には、
可撓部材13の一端側にのみ、固定部材12と収納部材
18を設けた例を示したが、本発明の紫外線伝送用光フ
ァイババンドルにあっては、可撓部材13の両端に固定
部材12と収納部材18を設けて、可撓部材13の両端
で長さを調整してもよい。
バンドルの第6の実施形態を示す断面図である。以下の
説明において、第1の実施形態〜第5の実施形態の構成
要素と共通している構成要素には同一符号を付して、そ
の説明を省略または簡略化する。この実施形態の紫外線
伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外線伝送
用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器20を構
成する筒部材10が、固定部材12、12と、可撓部材
13、13と、プラグ部材21、21と、アダプタ部材
22とから構成されている点である。プラグ部材21、
21は筒状の部材で、その貫通穴21a、21aに光フ
ァイババンドル1が挿通されており、アダプタ部材22
に嵌合されない側の端部で可撓部材13と接合されてい
る。また、アダプタ部材22は筒状の部材で、プラグ部
材21、21を嵌合する嵌合穴22aが形成されてい
る。また、プラグ部材21、21の外形形状と、アダプ
タ部材22の嵌合穴22aの形状は、ほぼ同一となって
おり、プラグ部材21、21とアダプタ部材22は、隙
間無く、気密容器20の長手方向(図中の矢印方向)に
移動可能に嵌合されている。このような構成とすること
により、この実施形態の紫外線伝送用光ファイババンド
ルは、長手方向に長さ調整可能となっている。
バンドルの第7の実施形態の一部を示す断面図である。
以下の説明において、第1の実施形態〜第6の実施形態
の構成要素と共通している構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略または簡略化する。この実施形態の
紫外線伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外
線伝送用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器2
0を構成する筒部材10が、可撓部材13と、継手部材
30とから構成されている点である。継手部材30は、
筒状のプラグ部材23と、これを嵌合する筒状のアダプ
タ部材24と、プラグ部材23とアダプタ部材24の接
合部を覆う捻じ込み部材25と、押圧部材26と、気密
部材27とから概略構成されている。この実施形態の紫
外線伝送用光ファイババンドルでは、光ファイババンド
ル1を挿通したプラグ部材23をアダプタ部材24の嵌
合穴24aに嵌合し、捻じ込み部材25を捻じ込むこと
によって、押圧部材26が気密部材27を、この紫外線
伝送用光ファイババンドルの端部方向に押し込み、気密
部材27の内壁面27aが光ファイババンドル1を係止
することにより、プラグ部材23とアダプタ部材24と
の気密性が保たれている。また、プラグ部材23の外形
形状と、アダプタ部材24の嵌合穴24aの形状は、ほ
ぼ同一となっている。なお、図7には、可撓部材13の
一端側にのみ、継手部材30を設けた例を示したが、本
発明の紫外線伝送用光ファイババンドルにあっては、可
撓部材13の両端に継手部材30を設けてもよい。
バンドルの第8の実施形態の一部を示す断面図である。
以下の説明において、第1の実施形態〜第7の実施形態
の構成要素と共通している構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略または簡略化する。この実施形態の
紫外線伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外
線伝送用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器2
0を構成する筒部材10が、可撓部材13と、継手部材
31とから構成されている点である。継手部材31は、
筒状のプラグ部材32と、これを嵌合する筒状のアダプ
タ部材33と、Oリング34とから概略構成されてい
る。この実施形態の紫外線伝送用光ファイババンドルで
は、光ファイババンドル1を挿通したプラグ部材32を
アダプタ部材33の嵌合穴33aに嵌合し、プラグ部材
32の雄ネジ部32aをアダプタ部材33の雌ネジ部3
3bに捻じ込むことによって、長手方向に長さ調整可能
となっている。また、アダプタ部材33の嵌合穴33a
内において、雌ネジ部33bよりも紫外線伝送用光ファ
イババンドルの端部方向に設けられたOリング34によ
り、プラグ部材32とアダプタ部材33との気密性が保
たれている。また、プラグ部材32の外形形状と、アダ
プタ部材33の嵌合穴33aの形状は、ほぼ同一となっ
ている。なお、図8には、可撓部材13の一端側にの
み、継手部材31を設けた例を示したが、本発明の紫外
線伝送用光ファイババンドルにあっては、可撓部材13
の両端に継手部材31を設けてもよい。
バンドルの第9の実施形態の一部を示す断面図である。
以下の説明において、第1の実施形態〜第8の実施形態
の構成要素と共通している構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略または簡略化する。この実施形態の
紫外線伝送用光ファイババンドルが、図1に示した紫外
線伝送用光ファイババンドルと異なる点は、気密容器2
0を構成する筒部材10が、可撓部材13と、プラグ部
材14と、アダプタ部材15とから構成され、プラグ部
材14とアダプタ部材15が、封着部35で封着されて
いる点である。封着部35では、プラグ部材14とアダ
プタ部材15が、接着剤、蝋付け、溶接、かしめなどに
より接合、固定されており、これにより両者の気密性が
保たれている。
にあっては、紫外線ばかりでなく、γ線などの放射線環
境下で光の伝送用に用いられても、光ファイババンドル
の伝送損失の増加を抑制する効果が得られる。また、本
発明の紫外線伝送用光ファイババンドルによれば、エキ
シマレーザなどの高強度の紫外線を伝送しても、光の透
過率がほとんど低下しない長期信頼性のある紫外線伝送
用光ファイババンドルを得ることができる。
送用光ファイババンドルは、光ファイババンドルと、該
光ファイババンドルを収容する気密容器とを備えた紫外
線伝送用光ファイババンドルであって、前記気密容器内
に水素ガスを封入したものであるから、紫外線の照射、
伝送による純粋石英コア光ファイバの分子構造上の欠陥
によって生じる光ファイババンドルを構成する光ファイ
バの伝送損失の増加を抑制し、この光ファイバの分子構
造上の欠陥を埋めてエネルギー的に安定な状態に復元す
ることが可能となる。前記光ファイババンドルは、圧力
1〜500kgf/cm2、温度80〜300℃の水素
雰囲気中で前処理されたものであれば、光ファイババン
ドルを構成する光ファイバに分子構造上の欠陥が生じて
も、より効果的に、この欠陥を水素がすぐに埋めてエネ
ルギー的に安定な状態に復元することができる。前記気
密容器は可撓性を有するものであれば、あらゆる場所に
敷設可能となる。前記気密容器の両端部が光透過性の材
料で形成された密閉部材からなるので、光が光ファイバ
バンドルに入射、出射可能となる。前記気密容器は長手
方向において長さ調整可能であれば、収容される光ファ
イババンドルの長さに応じて気密容器の長さを調節する
ことができるため、気密容器の両端部において光ファイ
ババンドルの両末端を、密閉部材の内側の適切な位置に
合わせることができる。前記気密容器内に封入された水
素ガスは、可燃性、助燃性および爆発性を示さないガス
と混合された混合ガスの一成分であれば、万が一ガスが
気密容器から漏洩しても爆発の危険がなくなる。また、
水素のみを封入する場合でも、前記封入ガス中の水素ガ
スの圧力を1気圧以下とすることで、気密容器が破損す
るなどして気密性が損なわれても、大気圧により水素ガ
スは気密容器内に押し戻されるため、漏洩することがな
く、結果として爆発の危険が減少する。前記可燃性、助
燃性および爆発性を示さないガスの分子の大きさは、前
記光ファイババンドルを形成するガラスのネット構造の
大きさよりも大きいから、光ファイババンドル中にはほ
とんど水素のみが浸透し、混合ガス中の他のガスが浸入
し難いため、光学的に他のガスの影響を受け難い。
第1の実施形態を示す断面図である。
第2の実施形態を示す断面図である。
第3の実施形態の一部を示す断面図である。
第4の実施形態の一部を示す断面図である。
第5の実施形態を示す断面図である。
第6の実施形態を示す断面図である。
第7の実施形態の一部を示す断面図である。
第8の実施形態の一部を示す断面図である。
第9の実施形態の一部を示す断面図である。
0…筒部材、4…密閉部材、5…係止部材、11…伸縮
部材、12…固定部材、13…可撓部材、14,16,2
1,23,32…プラグ部材、14a,16a,18a,2
1a…貫通穴、15,17,22,24,33…アダプタ部
材、15a,17a,22a,24a,33a…嵌合穴、1
8…収納部材、19…接合部、25…捻じ込み部材、2
6…押圧部材、27…気密部材、30…継手部材、31
…継手部材、32a…雄ネジ部、33b…雌ネジ部、3
4…Oリング、35…封着部
Claims (9)
- 【請求項1】 光ファイババンドルと、該光ファイババ
ンドルを収容する気密容器とを備えた紫外線伝送用光フ
ァイババンドルであって、 前記気密容器内に水素ガスを封入したことを特徴とする
紫外線伝送用光ファイババンドル。 - 【請求項2】 前記光ファイババンドルは、圧力1〜5
00kgf/cm2、温度80〜300℃の水素雰囲気
中で前処理されたものであることを特徴とする請求項1
記載の紫外線伝送用光ファイババンドル。 - 【請求項3】 前記気密容器は可撓性を有することを特
徴とする請求項1または2記載の紫外線伝送用光ファイ
ババンドル。 - 【請求項4】 前記気密容器の両端部が光透過性の材料
で形成された密閉部材からなることを特徴とする請求項
1ないし3のいずれかに記載の紫外線伝送用光ファイバ
バンドル。 - 【請求項5】 前記気密容器は長手方向において長さ調
整可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいず
れかに記載の紫外線伝送用光ファイババンドル。 - 【請求項6】 前記気密容器内に封入された水素ガス
は、可燃性、助燃性および爆発性を示さないガスと混合
された混合ガスの一成分であることを特徴とする請求項
1ないし5のいずれかに記載の紫外線伝送用光ファイバ
バンドル。 - 【請求項7】 前記気密容器内に封入された水素ガス圧
力が1気圧以下であることを特徴とする請求項1ないし
5のいずれかに記載の紫外線伝送用光ファイババンド
ル。 - 【請求項8】 前記可燃性、助燃性および爆発性を示さ
ないガスの分子の大きさは、前記光ファイババンドルを
形成するガラスの分子の大きさよりも大きいことを特徴
とする請求項6または7記載の紫外線伝送用光ファイバ
バンドル。 - 【請求項9】 水素雰囲気中で前処理された光ファイバ
バンドルを前記気密容器内に収容し、前記気密容器内に
前記可燃性、助燃性および爆発性を示さないガスを前記
気密容器内に封入し、前記光ファイババンドル中の水素
ガスの拡散を抑制したことを特徴とする紫外線伝送用光
ファイババンドル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002133223A JP2003035829A (ja) | 2001-05-18 | 2002-05-08 | 紫外線伝送用光ファイババンドル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-149953 | 2001-05-18 | ||
JP2001149953 | 2001-05-18 | ||
JP2002133223A JP2003035829A (ja) | 2001-05-18 | 2002-05-08 | 紫外線伝送用光ファイババンドル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003035829A true JP2003035829A (ja) | 2003-02-07 |
Family
ID=26615359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002133223A Pending JP2003035829A (ja) | 2001-05-18 | 2002-05-08 | 紫外線伝送用光ファイババンドル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003035829A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7277616B2 (en) | 2002-05-17 | 2007-10-02 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber bundle and method of manufacturing the same |
JP2007272251A (ja) * | 2002-05-17 | 2007-10-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイババンドル |
US8794477B2 (en) | 2007-02-08 | 2014-08-05 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Sealing material for high-pressure hydrogen container, and high-pressure hydrogen container |
-
2002
- 2002-05-08 JP JP2002133223A patent/JP2003035829A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7277616B2 (en) | 2002-05-17 | 2007-10-02 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber bundle and method of manufacturing the same |
JP2007272251A (ja) * | 2002-05-17 | 2007-10-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイババンドル |
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