JP2003035091A - トンネル掘削装置 - Google Patents

トンネル掘削装置

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JP2003035091A
JP2003035091A JP2001226112A JP2001226112A JP2003035091A JP 2003035091 A JP2003035091 A JP 2003035091A JP 2001226112 A JP2001226112 A JP 2001226112A JP 2001226112 A JP2001226112 A JP 2001226112A JP 2003035091 A JP2003035091 A JP 2003035091A
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Japan
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excavation
tunnel
lock bolt
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JP2001226112A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Obara
由幸 小原
Tomosaburo Fujinaga
友三郎 藤永
Yasumasa Fujiwara
康政 藤原
Hiroto Nomura
洋人 野村
Tsutomu Kiuchi
勉 木内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掘削機構とその他の複数の施工機構を備えた
複合的な多機能掘削機でも、長尺のロックボルト打設機
構を備えることのできるようにすることを課題とする。 【解決手段】 クローラ式の走行台車1に掘削手段2、
ギャザリング手段4、破砕手段5、コンクリート吹き付
け手段6、ずり搬送手段7などを備えたトンネル掘削装
置において、掘削手段2は、先端ブーム部材10、後端
ブーム部材11からなる中折れブーム機構を備える。そ
の後端ブーム部材11上にロックボルト打設手段3を設
ける。ロックボルト打設手段3は、ガイドシェルによっ
て伸縮自在に支持されるドリフター33とコンパクトな
ブーム機構19から構成し、その回転台20を回転支点
11cの近傍に設けて、ロックボルト打設時以外は、折
りたたんだ状態で、後端ブーム部材11上に格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘削工事
におけるトンネル掘削装置、特に、1台の装置に多様な
施工手段を兼ね備えたトンネル掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削工事において、初期
掘削後、トンネル内部から地山を補強するため、いわゆ
るクローラジャンボなどの自走式の穿孔装置を用いて長
尺のロックボルトの打設などが行われていた。また、近
年、交通量の確保の要求から、既設トンネルの車線幅を
広げるためのトンネル拡幅工事の要求が高まっている
が、この場合にも、工事の安全を確保するため、同様な
方法で地山の補強が行われることが多い。後者の場合に
は、特に、交通を遮断しないために活線状態での工事が
必要となり、施工工期の短縮が強く求められている。こ
のような従来のトンネル掘削・拡幅工事においては、切
羽の穿孔、掘削、破砕、ロックボルトの打設、覆工の破
砕、支保工立て込み、コンクリート吹き付けなどを、何
種類かの施工機械を搬入して行うので、その入れ替えに
時間を取られ、工期が長引くという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題の解決
のためには、上記のような施工手段を1台の施工機械で
できるだけ兼ねる複合的な多機能掘削機が考えられる。
しかしながら、ロックボルトを打設するクローラジャン
ボは、長尺のロックボルトを打設する必要があるので、
大型化せざるを得ず、掘削・破砕手段、コンクリート吹
き付け手段などを備えた多機能掘削機に組み込むことは
困難であり、これまでのところ、そのような施工機械が
提案されたこともなかった。
【0004】そこで、本発明では、掘削手段とその他の
複数の施工手段を備えた複合的な多機能掘削機において
も、長尺のロックボルト打設手段を備えることができる
ようにすることを課題とする。
【0005】さらにそのような多機能掘削機に長尺のロ
ックボルト打設手段を搭載しても掘削作業に支障が出る
ことがないようにすることを課題とする。
【0006】またこれらの課題の解決を通じて、トンネ
ル掘削・拡幅工事において施工機械の入れ替えの必要が
少なくなり、結果として工期を短縮できるようにするこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、トンネル掘削に用いるトンネル掘削装置であって、
回動支点で結合した少なくとも2つのブーム部材からな
り、その先端に掘削手段を設けた中折れ掘削ブーム機構
を備え、該中折れ掘削ブーム機構の、掘削手段を備えて
いないブーム部材上に、回動可能なブーム機構を設け、
該ブーム機構に、地山にロックボルトを打設するための
ドリフターと、該ドリフターを支持してロックボルトの
打設を案内せしめるガイドシェルとからなるロックボル
ト打設機構を設けて、ロックボルト打設手段を構成す
る。そのため、トンネル掘削装置に、掘削時には中折れ
掘削ブーム機構の掘削手段のないブーム部材と一体で動
き、掘削動作の妨げにならないロックボルト打設手段を
設けることができる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のトンネル掘削装置において、前記ロックボルト打設
機構は、前記ガイドシェルを伸縮可能に設けて、収縮時
には前記ブーム機構を取り付けているブーム部材の長さ
より短い長さに収縮し、かつ前記ブーム機構の回動によ
って、前記ブーム部材近傍に並列して格納する。したが
って少なくとも請求項1の装置と同様の課題を解決でき
る。さらには、ガイドシェルを伸縮可能にして、中折れ
掘削ブーム機構の掘削手段のついていないブームより長
さを短くしてそのブーム部材近傍に格納するので、より
いっそう支障のない掘削作業を進めることができる。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のトンネル掘削装置において、前記ロックボ
ルト打設機構が設けられたブーム機構は、前記ブーム部
材上において、前記掘削手段を備えたブーム部材と結合
した回動支点の近傍に設ける。したがって少なくとも請
求項1または2の装置と同様の課題を解決できる。さら
には、ロックボルト打設機構を移動させるブーム機構
は、それが設置されるブーム部材において、中折れ掘削
ブーム機構を備えたブーム部材と結合する回動支点の近
傍に設けられるので、ロックボルト打設機構を移動させ
るとき、中折れ掘削ブーム機構を動かすブーム機構の動
きを最大限に生かすことができるので、ロックボルト打
設機構に取り付けられるブーム機構を小さくしておいて
も、大きな可動範囲を得られるように構成でき、装置の
大きさ、質量を低減できる。したがって、1台の装置に
種々の施工手段を備える多機能掘削機を構成するのに好
適である。
【0010】以上に述べたように、本発明によれば、種
々の施工手段を備えた複合的な多機能掘削機において
も、ロックボルト打設の作業を円滑に進めることがで
き、ロックボルト打設のために、施工機械の入れ替えを
する必要がないから、結果として、施工期間の短縮を図
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るト
ンネル掘削装置を示す概略図である。図2は、本発明に
係るトンネル掘削装置による掘削動作の様子を示す概略
図である。図3は、本発明に係るトンネル掘削装置によ
る穿孔およびロックボルト打設動作の様子を示す概略図
である。図4は、本発明に係るトンネル掘削装置のロッ
クボルト打設機構の伸縮動作の様子を示す概略図であ
る。
【0012】本発明に係るトンネル掘削装置は、図1に
示すように、種々の施工を行うための手段を自走式の走
行台車1に搭載してなる装置であり、種々の施工手段
は、掘削手段2、ロックボルト打設手段3、12、ギャ
ザリング手段4、破砕手段5、コンクリート吹き付け手
段6およびずり搬送手段7からなる。以下、それぞれに
ついて、簡単に構成を述べる。
【0013】走行台車1は、クローラ式の走行機構8に
よって自走する台車であり、以下に述べる施工手段を搭
載して所定位置に移動し、固定することが可能であり、
それぞれの施工手段の駆動源、制御部を備える。
【0014】走行台車1には、掘削手段2、ギャザリン
グ手段4、破砕手段5、コンクリート吹き付け手段6、
ずり搬送手段7が直接取り付けられている。
【0015】ギャザリング手段4は、走行台車1の走行
により、解体ガラや掘削ずりをすくい集める。
【0016】破砕手段5は、破砕ヘッド14、ブーム部
材13a、13bからなり、それぞれ、不図示の回転支
点でヒンジ結合され、不図示の油圧シリンダによって駆
動される屈曲ブーム機構を有する。走行台車1とは、図
2、3に示す回転台15で結合されているので、水平面
(XY平面)内に回転することができる。破砕ヘッド1
4は、ペンチ式のヘッドであり、油圧駆動により、コン
クリート覆工や支保工などを破砕する。なお、図示にお
いては、破砕作業を行わないときの、屈曲ブーム機構を
折りたたんだ格納状態を示している。
【0017】コンクリート吹き付け手段6は、コンクリ
ート吹き付けシリンダ18、ブーム部材17、回転台1
6、不図示のコンクリート供給装置からなり、走行台車
1とは、回転台16により水平面(XY平面)内に回転
可能に取り付けられ、ブーム部材17の駆動により、コ
ンクリート吹き付けシリンダ18を所望の方向に向け
て、吹き付け位置を移動でき、支保工配設後のコンクリ
ート吹き付けなどを行う。なお、図示においては、コン
クリート吹き付け作業を行わないときの格納状態を示し
ている。
【0018】ずり搬送手段7は、コンベアからなり、解
体ガラや掘削ずりをコンベアで搬送し、トラックなどに
積載する。
【0019】掘削手段2は、主には、回転ヘッド9、先
端ブーム部材10と後端ブーム部材11の2つのブーム
部材、回転台11eからなる。回転台11eは、水平面
(XY平面)内での回転が可能なように走行台車1に取
り付けられている。後端ブーム部材11は、走行台車1
と回転台11eに設けられたフランジ11fとヒンジ結
合され、フランジ11fと後端ブーム部材11を結ぶ油
圧シリンダ11bにより、あおり方向(図1の状態では
X軸回り)に所定角度の範囲で回動が可能である。ま
た、先端ブーム部材10は、後端ブーム部材11と回転
支点11cでヒンジ結合され、先端ブーム部材10と後
端ブーム部材11を結ぶ油圧シリンダ11aにより、あ
おり方向(図1の状態ではX軸回り)に所定角度の範囲
で回動が可能である。回転ヘッド9は、先端ブーム部材
10の先端に取り付けられている。すなわち、掘削手段
2は、2つのブーム部材からなる中折れブーム機構をな
している。
【0020】図1に示す装置は、2つのロックボルト打
設手段3、12を備えている。その機構、設置状態は、
本質的には同一なので、以下はロックボルト打設手段3
の例で説明する。
【0021】図4(a)にロックボルト打設手段3の構
成を示す。ただし、図示の都合上、図1、2の配置姿勢
とは変えてある。その構成は、ロックボルトの打設穴を
穿孔し、ロックボルトを打設するドリフター33と、ド
リフター33を支持しながら打設方向に互いにスライド
することにより伸縮してドリフター33の位置を移動せ
しめ、ロックボルトの打設を案内する、ガイドシェル3
5a、35b、35cなどからなるロックボルト打設機
構27と、ガイドシェル35aを支持してそれを移動せ
しめることにより、ドリフター33を所望の方向に向
け、その穿孔位置またはロックボルト打設位置を移動さ
せるブーム機構19と、からなる。
【0022】ブーム機構19の詳細は、回転台20、ブ
ーム部材21a、21b、回転台31、受け台30など
からなる。回転台20は水平面(XY平面)内に回転可
能であり、ブーム部材21aは回転台20に回転支点2
3によってヒンジ結合され、油圧シリンダ22により、
図4(a)のX軸回りに所定角度の範囲で回動が可能で
ある。ブーム部材21bは、ブーム部材21aに回転台
31を介して結合され、油圧シリンダ36により、図4
(a)の状態ではZ軸回りに所定角度の範囲で回動が可
能である。受け台30は、ブーム部材21bと回転支点
29により、図4(a)の状態ではZ軸回りに回転可能
に結合されている。受け台30には、ガイドシェル35
aが固定されている。ブーム機構19、24は、後端ブ
ーム部材11の長さより短い長さになっている。
【0023】ガイドシェル35a、35b、35cは、
油圧駆動により伸縮するスライド機構をなし、図4
(a)が最も縮んだ状態、図4(b)が最も伸びた状態
である。ガイドシェル35cの端部に固定されたドリフ
ター33は、このスライド動作とともに移動する。ロッ
クボルト打設機構27、28は、ガイドシェルを収縮し
た状態で、後端ブーム部材11の長さより短くなってい
る。例えば、具体的な設計の一例をあげると、後端ブー
ム部材11が5.3m、ロックボルト打設手段3の収縮
状態の全長(回転台20を含む)が5.1mで、後端ブ
ーム部材11上に収めて搭載し、ガイドシェルのスライ
ド長が2m、穿孔ロッド長4.2mを達成する装置が設
計できた。
【0024】このロックボルト打設手段3は、図1に示
すように、掘削手段2の中折れブーム機構のうち走行台
車1に結合している方のブーム部材である後端ブーム部
材11上に設けられ、先端ブーム部材10と後端ブーム
部材11を結合する回転支点11cの近傍に回転台20
を介して結合されている。図示の格納状態では、後端ブ
ーム部材11上に並列して、折りたたんで格納されてい
る。またこれと本質的に同一の構造をもつロックボルト
打設手段12は、後端ブーム部材11上の同様の位置に
回転台26を介して結合され、同様に格納されている。
【0025】次に、上記に述べた掘削手段2、ロックボ
ルト打設手段3の動作を説明する。まず図2は、回転ヘ
ッド9を動かして、掘削作業を行う場合の動作を示す概
略図である。回転支点11c、回転支点11d、回転台
11eを中心にしたそれぞれの回動による中折れブーム
機構の動作によって、掘削作業を行う回転ヘッド9が広
範囲に移動する様子が示されている。
【0026】このとき、ロックボルト打設手段3、12
は、それぞれのガイドシェルによるスライド機構を収縮
させ、ブーム機構19、24を操作して、図2のように
後端ブーム部材11上に折りたたんで格納状態にある。
それぞれのロックボルト打設機構27、28、ブーム機
構19、24は、折りたたんだ格納状態で、後端ブーム
部材11上に収まる長さに設計されている。
【0027】掘削手段2が備えられているのは、先端ブ
ーム部材10であり、図2に示されているように、掘削
作業時に格納状態にあるロックボルト打設手段3、12
は、掘削手段2、あるいは、走行台車1に搭載されてい
るその他の施工手段と干渉することがない。また、ロッ
クボルト打設手段3、12は、掘削により激しい振動を
受け、掘削ずりなどが飛び散る先端ブーム部材10から
比較的離れた後端ブーム部材11上にあるので、掘削作
業による不慮の損傷も受けにくくなっている。
【0028】次に図3は、地山を穿孔し、ロックボルト
打設作業を行う場合の動作を示している。図3は、ロッ
クボルト打設機構27、28が、後端ブーム部材11が
回転支点11dを中心に図示のX軸回りに回動し、回転
台11eにより図示のZ軸回りに回転し、さらに、ブー
ム機構19、24の回動運動を組み合わせることによ
り、広範囲の穿孔位置にドリフター33を向けることが
できることを示している。
【0029】さらに、掘削手段2の回転ヘッド9は、中
折れブーム機構を屈曲させ、先端ブーム部材10を、図
示のように後端ブーム部材11の下側に折りたたんでい
るので、ロックボルト打設手段3、12とは干渉するこ
となく、ロックボルト打設作業の妨げにもなることがな
い。さらに、回転支点11dの図示右側に格納されてい
る他の施工手段とも干渉しないことは明らかである。
【0030】なお、本実施の形態では、ロックボルト打
設手段を2つ設けているため、作業効率を上げることが
できるという利点がある。さらにもう1つの利点とし
て、図3のようにX方向、すなわちトンネルの壁面を向
く方向にそれぞれ対称的に同種の手段を設けて、その作
業範囲を分担することにより、それぞれのブーム機構の
可動範囲を限定することができ、したがってそれぞれの
ブーム機構を比較的簡素に構成できるということも挙げ
られる。ただし、ブーム機構の可動範囲を広げておい
て、すべてのロックボルト打設作業を1つの手段で行う
ように構成してもよいことは言うまでもない。その場合
には、一方のロックボルト打設手段の配置位置に別の施
工手段を設けて、さらに別な種類の施工作業を行えると
いう利点がある。
【0031】また、本実施の形態では、回転台20、2
6が、後端ブーム部材11の回転支点11cの近傍に設
けられているため、ブーム機構19、24は後端ブーム
部材11の動きに重ね合わせて動くことができ、その結
果、ブーム機構19、24自体は比較的動作範囲が小さ
くても、全体として、広範囲の移動範囲を得ることがで
き、したがって、そのブーム機構19、24を比較的コ
ンパクトに軽量に構成することができる利点がある。
【0032】なお、上記では、最も効果のある実施の形
態として、格納状態のロックボルト打設手段3、12が
後端ブーム部材11の長さより短く、回転台20、26
が回転支点11c近傍に設けられている例を説明した
が、回転台20、26が回転支点11dの近傍に設けら
れていてもかまわない。その場合、格納状態のロックボ
ルト打設手段3、12が後端ブーム部材11の長さより
短ければ、以上に述べたのと同様に、その格納状態にお
いて掘削作業あるいはその他の作業の妨げにならないこ
とは明らかである。
【0033】さらに、回転台20、26を回転支点11
dの近傍に設ける場合は、実用上は、格納状態のロック
ボルト打設手段3、12が後端ブーム部材11の長さよ
り多少長くてもかまわない。というのも、図2に示す装
置では、そもそも中折れブーム機構の油圧シリンダによ
るリンク機構が、ブーム部材を180度以上に開くよう
な設計になっていないため、先端ブーム部材10と干渉
することはないからである。このような設計は、実用さ
れる多くの中折れブーム機構で見受けられるものであ
る。この場合には、ガイドシェルのそれぞれの長さをさ
らに長くすることができ、より長尺のロックボルトの打
設が可能になる。
【0034】また、後端ブーム部材11の長さが比較的
長く、折りたたんだロックボルト打設手段3、12の長
さが比較的短い場合は、回転支点11cの近傍と言って
も、回転台20、26の配設位置は比較的広い範囲で自
由に選ぶことができることは言うまでもない。
【0035】なおまた、上記の説明では、掘削手段2を
備える中折れブーム機構は、2つのブーム部材からなる
としたが、3つ以上のブーム部材をもつ中折れブーム機
構であってもよい。ロックボルト打設手段3を掘削手段
2に直結しているブーム部材を除くブーム部材上に取り
付けることができれば、上記の説明が同様にあてはまる
ことは明らかである。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、トンネル掘
削に用いるトンネル掘削装置であって、回動支点で結合
した少なくとも2つのブーム部材からなり、その先端に
掘削手段を設けた中折れ掘削ブーム機構を備え、そのう
ち掘削手段を備えていない方のブーム部材上に、回動可
能なブーム機構を設け、そこに、地山にロックボルトを
打設するためのドリフターと、それを支持してロックボ
ルトの打設を案内せしめるガイドシェルとからなるロッ
クボルト打設機構を設けて、ロックボルト打設手段を構
成するので、掘削時には中折れ掘削ブーム機構の掘削手
段のないブーム部材と一体で動き、掘削動作の妨げにな
らない、ロックボルト打設手段をトンネル掘削装置に設
けることができる。
【0037】請求項2に記載の発明では、上記に加え、
ロックボルト打設機構を、そのガイドシェルを伸縮可能
に設けて、収縮時にはそのブーム機構を取り付けている
ブーム部材の長さより短い長さに収縮し、かつそのブー
ム機構の回動によって、取り付けているブーム部材近傍
に並列して格納するので、よりいっそう支障のない掘削
作業を進めることができる効果がある。
【0038】請求項3に記載の発明では、上記に加え、
ロックボルト打設機構を取り付けたブーム機構は、それ
を取り付けたブーム部材上において、掘削手段を設けた
ブーム部材と結合した回動支点の近傍に設けられるの
で、ロックボルト打設機構を移動させるとき、中折れ掘
削ブーム機構を動かすブーム機構の動きを最大限に生か
すことができ、ロックボルト打設機構に取り付けられる
ブーム機構を小さくしておいても、大きな可動範囲を得
られるように構成でき、装置の大きさ、質量を低減でき
る。したがって、1台の装置に種々の施工手段を備える
多機能掘削機を構成するのに好適である。また、ブーム
機構をコンパクトに簡素にできるので、装置の製作コス
トを抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るトンネル掘削装置を示す概略図
である。
【図2】 本発明に係るトンネル掘削装置による掘削動
作の様子を示す概略図である。
【図3】 本発明に係るトンネル掘削装置による穿孔お
よびロックボルト打設動作の様子を示す概略図である。
【図4】 本発明に係るトンネル掘削装置の、ロックボ
ルト打設機構の伸縮動作の様子を示す概略図である。
【符号の説明】
1 走行台車 2 掘削手段 3 ロックボルト打設手段 4 ギャザリング手段 5 破砕手段 6 コンクリート吹き付け手段 7 ずり搬送手段 9 回転ヘッド 10 先端ブーム部材 11 後端ブーム部材 11a、11b 油圧シリンダ 11c、11d 回転支点 11e 回転台 11f フランジ 12 ロックボルト打設手段 19、24 ブーム機構 27、28 ロックボルト打設機構 33 ドリフター 35a、35b、35c ガイドシェル
フロントページの続き (72)発明者 藤原 康政 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 野村 洋人 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 木内 勉 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC20 BA23 BA24 2D065 AA13 AB01 AB13 AB21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘削に用いるトンネル掘削装置
    であって、 回動支点で結合した少なくとも2つのブーム部材からな
    り、その先端に掘削手段を設けた中折れ掘削ブーム機構
    を備え、 該中折れ掘削ブーム機構の、掘削手段を備えていないブ
    ーム部材上に、回動可能なブーム機構を設け、該ブーム
    機構に、地山にロックボルトを打設するためのドリフタ
    ーと、該ドリフターを支持してロックボルトの打設を案
    内せしめるガイドシェルとからなるロックボルト打設機
    構を設けて、ロックボルト打設手段を構成したことを特
    徴とするトンネル掘削装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトンネル掘削装置にお
    いて、 前記ロックボルト打設機構は、前記ガイドシェルを伸縮
    可能に設けて、収縮時には前記ブーム機構を取り付けて
    いるブーム部材の長さより短い長さに収縮し、 かつ前記ブーム機構の回動によって、前記ブーム部材近
    傍に並列して格納できることを特徴とするトンネル掘削
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のトンネル掘削
    装置において、 前記ロックボルト打設機構が設けられたブーム機構は、
    前記ブーム部材上において、前記掘削手段を備えたブー
    ム部材と結合した回動支点の近傍に設けたことを特徴と
    するトンネル掘削装置。
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