JP2003033026A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2003033026A
JP2003033026A JP2001217009A JP2001217009A JP2003033026A JP 2003033026 A JP2003033026 A JP 2003033026A JP 2001217009 A JP2001217009 A JP 2001217009A JP 2001217009 A JP2001217009 A JP 2001217009A JP 2003033026 A JP2003033026 A JP 2003033026A
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switching
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operational amplifier
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JP2001217009A
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Hiroshi Shinobu
洋 信夫
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽負荷時のスイッチングロスを軽減する。 【解決手段】フライバックトランスの励磁コイルに接続
されたスイッチング素子に対してその導通期間を制御す
るPWM出力を得る第2のオペアンプ60と、このオペ
アンプに供給される可変発振器62と、このオペアンプ
に供給されるPWM制御信号OP1を得るための第1の
オペアンプ52と、軽負荷時を検出するコンパレータ7
0を有する。出力電流Ioutが低下して軽負荷モード
になると、PWM制御信号OP1のレベルが低下するの
でコンパレータの出力が反転して、低い発振周波数に切
り替えられる。軽負荷になると発振周波数が低くなっ
て、スイッチングロスが低減し、重負荷時には発振周波
数が高くなるので、パワーレンジが拡大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、テレビ受像機や
オーディオ製品の電源回路に適用できる省電力型のスイ
ッチング電源回路に関する。詳しくは、出力電圧の安定
化用の検出手段を利用して、この検出手段から得られる
帰還信号に基づいて軽負荷時を検出し、軽負荷時にスイ
ッチング素子に供給されるスイッチング信号の周波数を
下げるようにすることで、既存の回路構成を巧みに利用
しながらスイッチングロスを低減できるようにしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像機や各種オーディオ製品で
は、省電力型の電源回路としてスイッチング電源回路が
使用されるようになってきた。スイッチング電源回路と
して、他励式のPWM型スイッチング電源回路は図5に
示すようなものが知られている。
【0003】この電源回路10はフライバックトランス
12を有する。フライバックトランス12には直列接続
された励磁コイル12a、12b、出力コイル12c、
ドライブコイル12dが設けられ、励磁コイル12a、
12bには端子14に供給された直流電源がコンデンサ
16で充電され、充電された電圧が印加される。出力コ
イル12cには整流回路18を介して負荷20が接続さ
れる。負荷20としてはスタンバイモードなどを有する
省電力型の電子回路が接続される。
【0004】励磁コイル12aにはスイッチング素子と
して機能するトランジスタ(この例ではMOS型電界効
果トランジスタ)26が接続され、そのゲートにはスイ
ッチング制御手段50が接続される。スイッチング制御
手段50はIC回路として構成され、周知のようにスイ
ッチング素子26をPWM制御するための回路構成とな
されている。そのため、このスイッチング制御手段50
には、三角波信号(のこぎり波信号)の発振器、その発
振出力を出力電圧に関連した帰還信号によってPWM制
御を行うオペアンプ(何れも図示しない)などが設けら
れている。
【0005】ドライブコイル12dには整流回路22が
接続され、その出力電圧がスイッチング制御手段50の
駆動電圧Vccとして利用される。また抵抗器27は起
動抵抗器であり、抵抗器28はトランジスタ26を流れ
るドライブ電流Idsの過大電流を検出するための抵抗
器である。
【0006】整流回路18の出力電圧は、電圧検出手段
として機能する抵抗器32aとツェナーダイオード32
bを介してホトカプラー34に供給される。ホトカプラ
34は、ホトダイオード34aと、可変インピーダンス
素子として機能するホトトランジスタ34bで構成され
る。
【0007】励磁コイル12a、12bに蓄えられるエ
ネルギーPLは周知のように、 PL=1/2(L・(Ids)2・fa) ・・・・(1) ここに、L;励磁コイル12a、12bのインダクタン
ス Ids;トランジスタ26に流れる電流 fa;トランジスタ26に対するスイッチング周波数 で与えられる。
【0008】さて、負荷20に供給される出力電圧が所
定電圧以上になると、ツェナーダイオード32bが導通
する。そのときのホトダイオード34aを流れる電流に
よってホトトランジスタ34bのインピーダンスが低下
する。ホトトランジスタ34bのインピーダンスが低下
すると、コレクタ抵抗器36のコレクタ電圧が低下し
て、トランジスタ26のパルス幅を制御するPWM制御
用のオペアンプ(図示はしない)の同相入力OP1が図
6Aのように低下するので、これに基づいて発振出力が
PWM制御される(図6B)。
【0009】PWM制御されたスイッチング信号(PW
M出力)でスイッチング素子であるトランジスタ26の
導通期間が制御されて(図6C)、そのときのトランジ
スタ26を流れるドライブ電流Idsは図6Dのよう
に、同相入力OP1の低下に伴って減少し、これによっ
て励磁コイル12a、12bに蓄えられるエネルギーが
減少する。その結果、出力電圧の上昇が抑えられるた
め、出力電圧の安定化が図られる。なお、図6に示すド
ライブ電流Idsの傾きは、V/L(Vは励磁コイル1
2a、12bの両端にかかる電圧、Lは励磁コイル12
a、12bのインダクタンス)で与えられるから、この
傾きは一定である。
【0010】ところで、負荷20に供給される出力電流
Ioutと入力電力Pの関係は図7のようになることが
知られている。発振周波数faによって負荷20に供給
できる電力Pが相違する。発振周波数faが高いほど十
分な電力Pを負荷20に供給できる。図では、直線Pa
とPbのように、発振周波数faを100kHzと20
kHzに選んだときの出力電流と入力電力Pの関係を例
示してある。負荷20の変動に拘わらず発振周波数fa
は一定である。
【0011】また、省電力型のスイッチング電源回路1
0では、スタンバイモード(若しくはスリープモード)
が採用され、待機状態のようなスタンバイモードのとき
は軽負荷状態となっている。軽負荷時には負荷20に供
給される出力電流も少なくなり、定常負荷時の10分の
1以下になる。例えば図7直線Paのように定常負荷時
の出力電流が100mA以上であるときには、軽負荷時
になると出力電流は10mA程度まで低下する。
【0012】一方、このようなスイッチング電源回路1
0では軽負荷の電力ロスは主としてスイッチングロスが
占めることが知られている。発振周波数faが100k
Hzであるときのスイッチングロスを図7直線Pcに示
す。同様に、発振周波数faが20kHzであるときの
スイッチングロスを図7直線Pdに示す。
【0013】このようにスイッチングロスは発振周波数
faの高低に比例し、特に軽負荷時にはスイッチングロ
スによる電力ロスが入力電力の大半を占めることになる
から、軽負荷時での電力ロスを改善するにはこのスイッ
チングロスを軽減する必要がある。つまり、軽負荷時で
の電力ロスを改善するには、軽負荷時でのスイッチング
ロスを下げればよく、スイッチングロスはスイッチング
素子に加える単位時間当たりのスイッチング回数を少な
くすれば改善される。そのためには軽負荷時の発振周波
数を定常負荷時よりも低くすればよい。例えば図7に示
すように、定常負荷以上であるときには、発振周波数f
aとして高い周波数(例えば100kHz)を採用し、
軽負荷時になったときには発振周波数faを低い周波数
(例えば20kHz以下)に切り替えれば、スイッチン
グロスが軽減される。
【0014】そのための手段が図5に示されている。ま
ず、スイッチング制御手段50に設けられる発振器とし
て可変発振器が使用され、発振周波数として例えば10
0kHzと20kHzとに切り替えられるように構成さ
れているものとする。
【0015】定常負荷以上の負荷か、軽負荷かを判断す
るには、負荷20に供給される出力電流Ioutを監視
すればよいので、図示するように出力電流Ioutの電
流検出手段40が設けられ、所定値以下の出力電流Io
ut(例えば図7では50mA)であるときの検出出力
がマイコンで構成された制御部42に供給される。
【0016】そして、この例では所定値以下の出力電流
Ioutであるとき制御部42からハイレベルの電圧が
得られる。この電圧がフライバックトランス12の1次
側と2次側を絶縁するためのホトカプラ44を構成する
ホトダイオード44aに供給される。そしてそのときの
ホトダイオード44aの光がホトトランジスタ44bで
受光されてこれが導通する。このときのホトトランジス
タ44bを流れる電流に基づく電圧が可変発振器に対す
る周波数切り替え信号FCとして使用される。軽負荷に
なると可変発振器の発振周波数が20kHzに切り替え
られるので、発振周波数を100kHzに設定したとき
の場合に比べスイッチングロスは約1/5になり、省エ
ネルギー効果を期待できる(図6参照)。
【0017】図8は以上の動作を説明するための波形図
であって、定常負荷時には定常電力周波数(上述したよ
うに100kHz)によってフライバックトランス12
が駆動され、軽負荷時になるとそれよりも低い発振周波
数(待機電力周波数)(20kHz)に切り替えられる
(図8A,E)。そのときのトランジスタ26のドレイ
ン・ソース間の電圧Vdsとドレイン電流Idsを図8
B、Cに示す。またこのときの出力電流Ioutは図8
Dのようになる。なお、スイッチング制御手段50に設
けられた帰還端子FBに供給される帰還信号(電圧)F
bは、次のような動作によって図8Cのように軽負荷に
なったとしても一定の値を保持する。
【0018】出力電圧Voutが所定電圧以上になる
と、ホトダイオード34aに電流が流れるから僅かに光
り、これでホトトランジスタ34bが導通し、そのイン
ピーダンスが僅かに低下する。その結果、端子FBの電
圧(ホトトランジスタ34bのコレクタ電圧)Fbが下
がる。端子FBの電圧Fbが下がると、図示しないPW
M制御用のオペアンプに対する同相入力OP1のレベル
が低下するため、励磁電力制御用のトランジスタ26に
供給されるスイッチング信号(PWM信号)のパルス幅
が狭くなる。そうすると、トランジスタ26の導通期間
が短くなり、励磁コイル12a、12bに対する励磁電
流が減少して出力電圧Voutの上昇が抑えられる。
【0019】一方、出力電圧Voutが所定電圧以下に
なると、今度はホトダイオード34aの光量が今までよ
りも少なくなるから、これに伴って端子FBの電圧Fb
が上昇して同相入力OP1が高くなるので、トランジス
タ26に供給されるスイッチング信号のパルス幅も広く
なる。スイッチング信号のパルス幅が広くなると、励磁
コイル12a、12bに対する励磁電流が増加して出力
電圧Voutの低下が抑えられる。
【0020】このような動作が繰り返されて出力電圧V
outが安定化すると共に、そのときの端子FBに得ら
れる電圧Fbはスイッチング信号に追随して僅かに上下
動を繰り返している。したがって、端子FBに得られる
電圧はスイッチング信号の周波数によらず、ほぼ一定で
ある(図8C参照)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軽負荷時の
省エネルギー効果を高めるには、上述したように定常負
荷時と軽負荷時とで発振周波数を切り替えればよいが、
そのためには図5に示すように、電流検出手段40を始
めとして、マイコンで構成された制御部42などの軽負
荷検出系を設けなければならず、回路構成が複雑化する
嫌いがある。そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、特に既存の回路を巧みに利用
することで、回路構成を複雑化することなく軽負荷時の
省電力を図れるPWM方式のスイッチング電源回路を提
案するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載したこの発明に係るスイッチング電
源回路では、直流電源が接続された励磁コイルと、負荷
が接続された出力コイルと、上記励磁コイルに接続され
たドライブコイルとで構成されたフライバックトランス
と、上記励磁コイルに接続されたスイッチング素子と、
このスイッチング素子と上記ドライブコイルとの間に接
続されたスイッチング制御手段と、上記出力コイル段か
ら負荷に供給される出力電圧を検出し、上記スイッチン
グ制御手段に出力電圧安定化用の帰還信号として供給さ
れる検出手段とを有し、上記スイッチング制御手段は、
上記帰還信号が基準レベル以下になったとき上記帰還信
号に応じた電圧を出力する第1のオペアンプと、可変発
振器と、この可変発振器の出力が供給されると共に、上
記第1のオペアンプの出力が供給され、このオペアンプ
の出力に応じたパルス幅を有するスイッチング信号が出
力される第2のオペアンプと、上記第1のオペアンプの
出力が供給され、軽負荷時このオペアンプの出力が所定
の基準レベル以下になったことを検出して、上記可変発
振器の発振周波数を低い発振周波数に制御する周波数制
御信号を出力するコンパレータとで構成されたことを特
徴とする。
【0023】この発明では、出力電圧Voutを安定化
するために設けられたPWM制御を行う制御系を利用し
て、軽負荷時を判別する。負荷に供給される出力電圧V
outの変動に応じて第1のオペアンプの出力が変動す
る。このオペアンプの出力がPWM制御信号OP1とし
て利用され、そのレベルに応じて発振出力がPWM制御
され、PWM制御された第2のオペアンプの出力(PW
M出力)によってスイッチング素子の導通期間が制御さ
れる。
【0024】出力電圧Voutが上昇すると、第1のオ
ペアンプの出力であるPWM制御信号のレベルが低下す
るから、これによってスイッチング素子の導通時間が短
くなり、これでフライバックトランスの二次側への変換
励磁エネルギーが低下して出力電圧Voutの上昇が抑
えられる。そしてホトカプラの光量が変化し、結果とし
て第1のオペアンプの出力OP1が変化してPWM制御
信号のレベルも安定化する。
【0025】また、軽負荷時になると、出力電圧Vou
tが上昇しようとするが、このときの第1のオペアンプ
の出力レベルが第2の基準電圧と比較され、第2の基準
電圧以下になるとコンパレータの出力が反転する。コン
パレータの出力は周波数切り替え信号として利用され
る。
【0026】この反転動作に伴って可変発振器に対する
周波数切り替え信号が反転するので、可変発振器の発振
周波数は低い発振周波数に切り替えられる。したがって
軽負荷時には低い発振周波数でスイッチング電源回路が
動作し、スタンバイモードに遷移する。負荷が定常負荷
状態に戻ると、第1のオペアンプの出力レベルが第2の
基準電圧V2以上になるので、これによって可変発振器
は再び高い周波数で発振を始める。
【0027】第1および第2のオペアンプは出力電圧V
outの安定化を行う回路系に始めから設けられている
ので、変更する個所は発振器を可変発振器とし、新たに
コンパレータを追加することである。ここで、可変発振
器は元々スイッチング制御手段に設けられるものである
から、コンパレータのみを追加するだけでよい。したが
って回路構成の簡略化を達成できる。
【0028】定常負荷から重負荷時に移行す場合は、1
次インダクタンスに蓄積されるエネルギーPLは、PL=
1/2(L・(Ids)2・fa){(1)式}であり、
出力パワーはこれに比例するので、発振周波数を高い周
波数に切り替えればよく、その結果、重負荷時のパワー
レンジを拡大できる。
【0029】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るスイッチ
ング電源回路の一実施形態を図面を参照して詳細に説明
する。図1に示すこの発明に係るスイッチング電源回路
10は、従来と同じくPWM方式の安定化電源回路であ
る。したがってその基本構成は図5に示した従来のスイ
ッチング電源回路とほぼ同じである。
【0030】この実施の形態においても、電源トランス
としてフライバックトランス12を有する。フライバッ
クトランス12には励磁コイル12a、12b、出力コ
イル12c、ドライブコイル12dが設けられる。それ
ぞれのコイルの極性(巻始め)を「・」で示す。端子1
4に供給された直流電源がコンデンサ16で充電され、
その電圧が励磁コイル12a、12bに駆動電圧として
印加される。出力コイル12cには整流回路18を介し
て負荷20が接続される。負荷20はテレビ受像機など
のようにスタンバイモードを有する省電力タイプの電子
回路が使用される。
【0031】励磁コイル12a、12bにはスイッチン
グ素子として機能するトランジスタ、この例ではMOS
型電界効果トランジスタ26が接続され、このトランジ
スタ26にはこのトランジスタを制御するスイッチング
制御手段24が設けられる。スイッチング制御手段24
の具体例は後述する。
【0032】ドライブコイル12dに誘起されたドライ
ブ電圧は整流回路22を介してスイッチング制御手段2
4の駆動電圧Vccとして供給される。出力コイル12
cには整流回路18を介して負荷20が供給される。ま
た、この出力電圧Voutの供給端には出力電圧Vou
tの安定化を図るための検出手段32が設けられる。
【0033】この実施の形態では従来と同じく出力電圧
Voutの検出手段32として抵抗器32aとツェナー
ダイオード32bで構成された直列回路が使用される。
検出手段32の出力はフライバックトランス12の1次
側と2次側を絶縁するためのホトカプラ34を介してス
イッチング制御手段24にその帰還信号(電圧)として
供給される。ホトカプラ34は、周知のようにホトダイ
オード34aとホトトランジスタ34bとで構成され
る。
【0034】抵抗器27は従来例で説明したように起動
抵抗器を示し、抵抗器28は過大電流の検出用抵抗器で
ある。また、ダイオード30に加わるサージ電圧などを
吸収するために、このダイオード30にはRCのスナバ
(sunbber)回路31が接続される。
【0035】図2はスイッチング制御手段24の実施の
形態を示す。スイッチング制御手段24は端子FBを介
して上述した帰還信号が供給される第1のオペアンプ5
2と、スイッチング素子であるトランジスタ26に対し
てスイッチング信号として供給されるPWM出力を得る
第2のオペアンプ60と、第2のオペアンプ60に供給
される可変発振器62およびこの可変発振器62の発振
周波数を切り替える周波数切り替え信号を生成するコン
パレータ70とを有する。
【0036】帰還信号Fbは第1のオペアンプ52の非
反転端子に供給されると共に、帰還信号の入力端子FB
は抵抗器54によってプルアップされる。第1のオペア
ンプ52の反転端子には電池電源などの第1の基準電圧
源56が接続される。第1のオペアンプ52の出力OP
1は抵抗器58を介して第2のオペアンプ60の非反転
端子に、PWM制御信号として供給される。第2のオペ
アンプ60の反転端子には可変発振器62の発振信号が
供給される。
【0037】可変発振器62は三角波(のこぎり波)状
をなす発振信号を得るためのもので、この例では100
kHzと20kHzの2つの周波数を切り替え発振でき
るように構成されている。設定した発振周波数の値は任
意である。端子CSにはトランジスタ26に対する過電
流検出回路63が設けられている。そのため、図1に示
した抵抗器28で検出された電圧がこの過電流検出回路
63に供給される。
【0038】CS端子が所定電圧以上になると、過電流
検出回路63が動作して制御トランジスタQがオンし
て、PWM出力幅を狭めるように働く。これでトランジ
スタ26を流れる電流が制限されるため、過電流からト
ランジスタ26を保護することができる。電圧レギュレ
ータ68には駆動電圧Vccが供給され、その出力がス
イッチング制御手段24に設けられた各種回路の駆動電
圧として利用される。
【0039】この実施の形態では、PWM制御信号OP
1が周波数切り替え信号生成手段として機能するコンパ
レータ70の非反転端子に供給される。その反転端子に
は基準電圧源72が接続されて電圧比較が行われる。コ
ンパレータ70の出力は周波数切り替え信号として可変
発振器62の周波数制御端子(図示はしない)に供給さ
れる。
【0040】なお、図5に示したスイッチング制御手段
50でもほぼ同様な回路構成となされており、相違する
点はコンパレータ70がない点と、制御端子FCに供給
された信号で可変発振器62の周波数が制御される点の
みである。したがってこの実施の形態ではコンパレータ
70を追加するだけでスイッチング制御手段24を構成
することができる。
【0041】さて、このように構成されたスイッチング
制御手段24の動作を図1の構成と、図3の動作波形図
を参照して説明する。定常負荷時にあっては、可変発振
器62の発振周波数は高い周波数fHで発振している
(図3A、E)。出力電圧Voutが検知レベル以上に
上昇して、図1の検出手段32を検出電流が流れ、帰還
信号Fbのレベルが低下すると、PWM制御信号OP1
のレベルが低下する。このPWM制御信号OP1のレベ
ル低下に伴ってPWM出力のパルス幅が変化する。
【0042】一方、定常負荷時にはコンパレータ70の
出力が反転しないように、第2の基準電圧V2が設定さ
れている。また、PWM制御信号OP1のレベルは低下
しているので、スイッチング信号のパルス幅がPWM制
御を受け、トランジスタ26の導通期間が短くなる。ト
ランジスタ26の導通期間が短くなると、トランジスタ
26を流れる励磁電流Idsも低下するから、これによ
って出力電圧Voutの上昇が抑えられ、出力電圧Vo
utの安定化が図られる(図3A〜D)。
【0043】負荷20が定常動作モードからスタンバイ
モードに切り替えられると、負荷20に供給される出力
電流Ioutは急激に低下し(図3D)、出力電圧Vo
utは急激に上昇する。この出力電圧Vout(そのと
きの出力電流Ioutは例えば上述したように50mA
程度である)の上昇が検出手段32で検出され、その出
力によってホトダイオード34aが導通し、ホトダイオ
ード34aを流れる電流に応じた光量に基づいてホトト
ランジスタ34bのインピーダンスが制御される。それ
に伴って図2の入力端子FBに得られる帰還信号Fbの
レベルが定常負荷モードのときよりもさらに低下する。
【0044】その結果、第1のオペアンプ52の出力で
あるPWM制御信号OP1のレベルも定常負荷時よりも
低下し(図3C)、そのレベルが第2の基準電圧V2以
下になると、コンパレータ70の出力が反転する。それ
によって周波数切り替え信号がハイレベルからローレベ
ルへと反転し、可変発振器62の発振周波数は高い周波
数fHから低い周波数fLに切り替えられる(図3A,
E)。
【0045】PWM制御信号OP1のレベルは定常負荷
時よりもさらに低下しているので、トランジスタ26を
導通させるPWM出力のパルス幅は定常負荷時よりもさ
らに狭くなると共に、低い発振周波数に切り替えられて
いるので、トランジスタ26のスイッチング周期は長く
なる。
【0046】その結果、トランジスタ26を流れるドレ
イン電流Idsの値が小さくなる方向に制御されると共
に、このとき負荷20に供給される出力電流Ioutは
一定であるため、トランジスタ26をオンさせるPWM
出力のパルス幅は定常負荷時よりもさらに狭い状態で安
定する(図3A〜D)。
【0047】このようにコンパレータ70を付加するだ
けで、出力電圧Voutを安定化させるための機能と、
軽負荷時を検出してスイッチングロスを軽減する機能を
このスイッチング制御手段24に付与することができ
る。また、励磁コイル12a、12bに蓄えられるエネ
ルギーPLは、(1)式で表され、出力電力はこのエネ
ルギーPLに比例するから、発振周波数を高い周波数に
設定することによって、重負荷時のパワーレンジの拡大
を図ることができる。
【0048】図2に示す実施の形態では、コンパレータ
70の反転端子に接続された基準電圧源72は固定値で
あるが、これを可変基準電圧源とすることもできる。図
4はその実施の形態であって、コンパレータ70の反転
端子(IC入力端子)RFに外付けで可変基準電圧源7
6を設ける。この電圧源76を調整することによって軽
負荷時の検知レベルを最適値となるように微調整でき
る。
【0049】なお、上述した実施の形態では、軽負荷時
を検出し、その出力で発振周波数を切り替えるようにし
ているが、重負荷状態をコンパレータ70で検出したと
き、その出力で可変発振器62の発振を停止するように
構成することもできる。つまり、第1のオペアンプ52
の出力OP1のレベル低下状態を検出するのではなく、
これとは逆に出力OP1のレベル上昇状態を検出し、所
定レベル以上のとき重負荷状態と判断して可変発振器6
2の発振を止めるように制御することもできる。これに
よってスイッチング電源回路を保護できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明では、負荷
によってトランスの1次側に供給されるスイッチング周
波数を切り替えるようにしたものである。特に、軽負荷
になったときにはスイッチング周波数を低めに切り替え
るようにすることで、スタンバイモードのような待機モ
ードのときのスイッチングロスを低減できるから、軽負
荷時の電力ロスを従来よりも大幅に軽減できる。また、
重負荷時にはスイッチング周波数を高めに設定したの
で、パワーレンジを拡大できる特徴を有する。したがっ
てこの発明に係るスイッチング電源回路は、省電力指向
のパソコンを始めとして、テレビ受像機やオーディオ機
器などの各種電子機器の電源回路に適用して極めて好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るスイッチング電源回路の一実施
の形態を示す要部の接続図である。
【図2】この発明に適用できるスイッチング制御手段の
実施の形態を示す要部の系統図である。
【図3】その動作説明に使用する波形図である。
【図4】この発明に係るスイッチング電源回路の他の実
施の形態を示す要部の接続図である。
【図5】従来のスイッチング電源回路の説明図である。
【図6】その動作説明に供する波形図である。
【図7】スイッチング周波数を変えたときの出力電流と
出力パワーとの関係を示す特性図である。
【図8】スイッチング動作を説明するための波形図であ
る。
【符号の説明】
12・・・トランス、12a、12b・・・励磁コイ
ル、12c・・・出力コイル、12d・・・ドライブコ
イル、14・・・直流電源、26・・・スイッチングト
ランジスタ、24、50・・・スイッチング制御手段、
32・・・検出手段、52、60・・・オペアンプ、6
2・・・可変発振器、70・・・コンパレータ、63・
・・過電流保護回路、V1,V2・・・基準電圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源が接続された励磁コイルと、負
    荷が接続された出力コイルと、上記励磁コイルに接続さ
    れたドライブコイルとで構成されたフライバックトラン
    スと、 上記励磁コイルに接続されたスイッチング素子と、 このスイッチング素子と上記ドライブコイルとの間に接
    続されたスイッチング制御手段と、 上記出力コイル段から負荷に供給される出力電圧を検出
    し、上記スイッチング制御手段に出力電圧安定化用の帰
    還信号として供給される検出手段とを有し、 上記スイッチング制御手段は、 上記帰還信号が基準レベル以下になったとき上記帰還信
    号に応じた電圧を出力する第1のオペアンプと、 可変発振器と、 この可変発振器の出力が供給されると共に、上記第1の
    オペアンプの出力が供給され、このオペアンプの出力に
    応じたパルス幅を有するスイッチング信号が出力される
    第2のオペアンプと、 上記第1のオペアンプの出力が供給され、軽負荷時この
    オペアンプの出力が所定の基準レベル以下になったこと
    を検出して、上記可変発振器の発振周波数を低い発振周
    波数に制御する周波数制御信号を出力するコンパレータ
    とで構成されたことを特徴とするスイッチング電源回
    路。
  2. 【請求項2】 上記検出手段は、ツエナーダイオードと
    抵抗器で構成されたことを特徴とする請求項1記載のス
    イッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 上記可変発振器は、三角波信号であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 上記コンパレータに供給される基準レベ
    ルは固定の電圧源が使用されたことを特徴とする請求項
    1記載のスイッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 上記コンパレータに供給される基準レベ
    ルは、外部から調整できるようになされた可変基準電圧
    源が使用されたことを特徴とする請求項1記載のスイッ
    チング電源回路。
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