JP2003029833A - 移動体の自律走行経路の生成法 - Google Patents

移動体の自律走行経路の生成法

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JP2003029833A JP2001219274A JP2001219274A JP2003029833A JP 2003029833 A JP2003029833 A JP 2003029833A JP 2001219274 A JP2001219274 A JP 2001219274A JP 2001219274 A JP2001219274 A JP 2001219274A JP 2003029833 A JP2003029833 A JP 2003029833A
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Shinobu Sasaki
忍 佐々木
Ryutaro Hino
竜太郎 日野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体とその環境内の個々の障害物との配置
関係を念頭におきながら、移動走行に支障とならない自
由平面を取出して仮想的な地図化を行った後、グラフの
生成・探索の高速処理を通して走行経路を導き出すシス
テマティックアプローチが本発明の課題である。 【解決手段】 障害物を含む二次元環境において、移動
体を初期位置から目標位置に到達させるために、障害物
回避の円盤モデルを利用してこの環境に対する仮想的な
走行マップを構築し、当該マップに記された目標位置で
の仮想ポテンシャルを起点として負の最大ポテンシャル
勾配となる隣接格子点へ逐次的に初期位置まで移動体を
移動させる特徴を持った移動体の自律走行経路の生成
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の自律走行
経路の生成法に関するものである。より詳しくは、本発
明は、障害物を含む環境内を移動体が自律的に走行でき
るための経路計画を扱うもので、障害物を回避しなが
ら、移動体の初期位置(以下、出発位置、移動開始位置
等とも呼ぶ)から目標位置(以下、ゴール、目標点、最
終位置等とも呼ぶ)に到達する経路(以下、ルートとも
呼ぶ)の中で、特に、直線走行を優先させる最適なルー
ト(走行距離と進路変更回数を最小とする経路)を見出
す高速かつ簡便な計算アルゴリズムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】平面上に置かれた移動体(以下、移動ロ
ボットとも呼ぶ)をある指定位置から目標の位置に移動
させる、いわゆる移動ロボットの自律走行計画のアプロ
ーチは、グラフ理論的な方法と人工ポテンシャル法とに
大別され、実用的には後者が主として用いられてきた。
この方法は、移動ロボットが、環境内に存在する障害物
との干渉やニアミスを経験せずに移動できるために、指
定された平面領域にポテンシャル場を考え、その向きや
大きさに関する情報を利用しながら、移動ロボットを目
標点に誘導する経路を生成するものである。即ち、その
方法は、電磁場の中に置かれた荷電粒子の挙動や重力場
における物体間の運動等で重要な働きをする引力及び斥
力の存在に着目して、移動体を目標位置に近づけるため
の引力と障害物から移動体を引き離すための反発力(斥
力)を人工ポテンシャル関数から導き出し、それらの力
の合成操作を通して移動体の位置と姿勢(向き)の決定
に関係付けている。しかしながら、この局所的な手法に
は、ある状況で移動体の運動が計算途中で停留する結
果、目標位置への到達が実現できない本質的な弱点が指
摘されている。
【0003】そのような走行不能となる経路計画への新
たな対応としては、熱伝導論や回路論で取り扱うスカラ
ー状態量の存在が見直され、格子状に細分化した格子点
(ノードとも呼ぶ)でのその情報を集めて記載したポテ
ンシャルマップを指定環境における走行マップ(走行地
図)として利用することが問題解決への早道となった。
この場合、マップ上の格子点間を移動する上である移動
ルール(例えば、ポテンシャルの高い方から低い方へ移
動する流れの場の自然原理)を定め、それに従って目標
点に誘導する有限個の格子点列を取り出せば、移動開始
位置と目標位置の間で最小ポテンシャルの発生により走
行不能を招いた従来の停留点問題(トラップ問題)には
全く遭遇せずにフィージブルな走行経路を取得すること
が可能になった。ただ、この方法は、問題解決の第1ス
テップとして、熱伝導楕円方程式を差分化した多元連立
方程式や回路網の節点方程式からフィールドの温度や電
位分布を引き出す計算が必要になり、例えば、ガウスザ
イデルと過緩和(over-relaxation)法が数値解析の諸
経験から解の抽出に効果的とされた。しかし、それでも
移動ロボットを適用する作業環境が大きく、対応する格
子点の数も飛躍的に増加した場合や、さまざまな障害物
の存在が顕著となる状況等に対しては、このような大規
模方程式を直接取扱う計算の負担は急激に増大するため
に、オンライン走行制御に支障をきたすと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の開発目的は、
移動体が指定環境内を自律走行する際に走行マップとし
て定常温度分布や電位分布を利用したこれまでの計算モ
デルを見直すことであり、とりわけその計算の負担とな
った方程式の設定と解法を含む一連の計算過程に代わっ
て、ノード間を通して定めた簡単な移動ルールによる大
局的な経路の探索と生成を実現する方法を提案すること
である。もちろん、走行マップに記載された状態量に相
当する情報の活用は、移動ロボットの経路となる可能性
を抽出・選択する有効手段として、特に走行途中でデッ
ドエンド(袋小路)に落ち込むことなく、確実に目標位
置に到達させる手段として、経路計画ソルバーが備えて
おくべき基本要素である。したがって、ポテンシャルの
考え方を残しつつ、移動体とその環境内の個々の障害物
との配置関係を念頭においた走行世界の仮想的な地図構
築作業とそのマップの中に存在するノードの最適な連結
作業を一本化したシステマティックな高速処理方法が本
発明の課題である。また、換言すれば、移動体とその環
境内の個々の障害物との配置関係を念頭におきながら、
移動走行に支障とならない自由平面を取出して仮想的な
地図化を行った後、グラフの生成・探索の高速処理を通
して走行経路を導き出すシステマティックアプローチが
本発明の課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、仮想ポ
テンシャル法に基づいた移動体自律走行アルゴリズムが
供給される。即ち、本発明においては、フィールドと呼
ぶ2次元走行平面を支配する方程式から温度や電位等の
物理量を算出して移動走行の議論に結びつけた従来の取
扱い方に代わり、フィールドの情報として仮想ポテンシ
ャルと呼ぶ移動番号を各格子点に与えることを考える。
この方法は、直交座標系内における移動体の現在位置か
らx方向及びy方向に隣接した4つの格子点への移動体
の進行を仮定し、現在位置での移動番号(仮想ポテンシ
ャル値)から隣接格子点に進んだ際のそれらを走行マッ
プのローカル情報として記録する。図1に、この仮想ポ
テンシャル法に基づく移動体自律走行アルゴリズムの説
明図を示す。
【0006】まず、移動体が指定環境を移動するための
走行マップを作成する。即ち、対象となる2次元走行平
面を格子状に分割し、出発位置において移動体の重心と
なる格子点(出発格子点)に対して仮想的なポテンシャ
ル値を1と与え、この移動体が次に訪問する出発格子点
近傍の4つの格子点(出発格子点を中心としてx方向及
びy方向に隣接した格子点)に対して2を与え、更にそ
れらの点各々の隣接格子点に3を....という手順で
移動番号を設定する。この場合、既に訪問してポテンシ
ャル値が与えられた格子点や障害物として走行禁止領域
に属する格子点は除外されるために、新たにポテンシャ
ル値が割り当てられる隣接格子点の数は、着目する1つ
の格子点に対して高々4個である。こうした逐次操作は
平面上の各格子点に対して続けられ、移動体の目標位置
と定めた格子点(目標点)にこの番号付け作業が到達し
た時点で走行マップの構築作業を終了する。
【0007】このようにして作成した仮想的な走行マッ
プを図1の左図に示す。図1において、Sは移動体の出
発格子点、Gは移動体の目標点を示す。マップを見てす
ぐ分かるように、移動開始点を起点にして目標点に向け
て1,2,3, ... ,kと記された点列は途中に
いくつかの分岐構造を含んでおり、多くの中から目標点
への最短経路となる点列を見出すことは、それほど容易
ではない。そこで、本発明においては、このような移動
番号kで目標位置に停止するツリー構造の有限グラフに
対して、この目標位置を出発点にしてポテンシャルの負
の最大勾配を取る向き(すなわち、ゴールの周囲に存在
する8つの格子点の移動番号から最小値を取る格子点の
向き)に沿ってマップ作成時の元の移動開始点に収束す
る点列を見出す。このような逐次探索によるグラフ探索
技術を利用することにより得られる、目標点からの負の
最大ポテンシャル勾配に沿って進行するルートは、必ず
隣接格子点を通過するという暗黙の移動計算条件下にお
いて、出発位置と目標位置を結ぶ最短経路となる。
【0008】以上の手順で生成された移動体走行経路を
図1の右図に示す。図1の右図中、出発格子点Sと目標
点Gとを結ぶ黒枠で囲まれた移動番号をもつ格子点列が
最短経路である。本発明によれば、仮想的な走行マップ
とグラフ探索技術を利用することにより、障害物を含む
二次元環境において初期位置から目標位置に移動体を自
律的に誘導させるルートが、煩雑なポテンシャル計算に
依存せずに極めて短時間内に提供される。
【0009】ところで、環境を移動する移動体の形状は
平面に射影した多角形で表されるが、本発明において
は、便宜上それを包む矩形で表し、この長方形の外接円
の半径をRとする。移動ロボットが走行中に障害となる
対象物に接触しないために、当該対象物の表面上の各格
子点から、距離R+ε(εはクリアランス)だけ離れた
ところまでを考慮に入れて移動ロボットの走行禁止領域
とする。つまり、対象物の周りに幅R+εの帯状領域を
計算モデルとして追加し、元の対象物を含む進入禁止領
域を計算上の障害物と定める(この取扱いを仮に障害物
回避の円盤モデルと呼ぶ)。明らかに、この円盤モデル
は、移動体がその重心を中心に1回転しても障害物との
衝突回避が可能となる保守的評価である。考察下の作業
環境からすべての計算上の障害物(走行禁止領域)Dを
取り除いた残りの領域を自由平面と呼び、移動ロボット
が障害物に衝突せずに走行できるスペースとなる。言う
までもなく、仮想ポテンシャルはこの自由平面の中での
み設定することになる。
【0010】また、本発明においては、移動開始点及び
目標点における移動体の走行姿勢(進行方向)について
も検討がなされている。上の障害物に対する取扱い方の
ように、これら2つの位置の近傍に存在する8つの格子
点に対して、移動体が移動できない向きに存在する格子
点を進入禁止点と設定することにより移動体の移動の向
きを限定したり、逆にこの拘束を解除したりすることが
自由にできる。即ち、移動体の初期位置及び/又は目標
位置に対して進入禁止点を設定することにより、進行方
向を自由に設定することができる。
【0011】さて、この走行アルゴリズムで求めた格子
点に沿っての経路は、環境内に配置されたさまざまな障
害物の影響を直接受けるために、一般に、進路が頻繁に
変更され、蛇行しやすい。移動体の経路計画としては、
できる限り直線走行を基本とする最短ルートの発見が最
も望ましいことは言うまでもない。本発明では、既に導
き出した実現可能な走行経路の中にもそうした進路変更
を繰り返す可能性があることから、次のような手順に従
って、可能な限り要求を満たす経路の再構築を行う。
【0012】まず、経路を構成する有限個の原始点列に
対して、出発点Sと目標点Gを結ぶ直線はほとんどの場
合途中の障害物と交差するために、ゴール直前の格子点
と出発点S(実際の計算では出発点の次の点から再構築
作業を開始するためこの点を出発点Sと定める)との間
で干渉チェックを行う。この方法は、ゴールから出発点
Sに向けて逆向きに元の格子点列を辿って行き、出発点
Sと点列のある点Pを結ぶ直線が障害物と干渉しない状
況が発見されるまで続けられる。言うまでもなく、この
時、点Pと出発点Sとを結ぶルートが障害物を回避する
直線として新しく定まる。次に、出発点をPに移してゴ
ールとの間で同様の操作を繰り返せば、最初に形成され
た点列より目標位置への格子点数が少ない点列が形成さ
れ、経路の再生が可能になる。
【0013】図3に移動走行経路の再構築アルゴリズム
のフローチャートを示す。まず、移動開始点Sの走行開
始座標(x1,y1)を記憶する。更に、出発点の次の点で
ある走行経路再構築前の第1ステップ走行座標(x2,y
2)を記憶する。次に、走行終了点(目標点)までの経
路上の格子点の総数NSから、走行経路再構築ループの開
始値n1と終了値n2をそれぞれn1=NS-1、n2=2と定める。
続いて、移動開始点からn1の位置にある格子点とn2の位
置にある格子点、即ち(x2,y2)とを結ぶ直線方程式を
求め、指定障害物(走行禁止領域)Dとの衝突判定を行
う。これは、ある間隔で取り込んだ直線上の各点が走行
禁止領域に属するかをテーブルルックで直接調査すれば
よい。この直線上のすべての点がDの格子点ではないと
判定されたとき、2点n1(=NS-1)とn2とを結ぶ直線を
走行経路として採択する。しかし、直線上の点が障害物
に属する場合には、n1にある格子点をNS-2に移してn2と
の間で別の直線を求め、その直線に対する衝突判定を行
う。衝突の可能性が指摘された場合、n1の格子点位置を
さらに1つずらしながらn2の位置との間で同様な操作を
繰り返す。この反復操作で衝突の可能性が指摘されない
格子点n1=pが見つかると、この格子点と第2格子点n2と
を結ぶ直線経路は障害物と接触しないルートになる。そ
こで、今度は出発点を格子点位置pに移して、格子点n1=
NS-1とn2=pの間で同様の衝突判定作業と直線の抽出作業
を行う。n1とn2とをつなぐ直線経路が確定すれば、いま
まで存在した途中の格子点は不要になり、これらは間引
きの対象となる。
【0014】このようにして、最初に生成された経路の
格子点からそれらのいくつかを間引く操作(ジャンプ操
作)は、任意の点と点の間を結ぶいわゆる変位ベクトル
の合成操作に他ならず、直線走行が最長となる向きに進
行することを基本にして、ゴールまでの進路変更回数の
低減化と間引きによる走行距離のさらなる短縮化が期待
される。必要ならば、線分間の角を丸める平滑操作(例
えば、スプライン関数や円弧補間等)を適宜実施するこ
とで、安定な走行経路が提供される。
【0015】尚、上述の経路計画は、出発位置と目標位
置を結ぶルートの生成が主であるが、作業によっては、
目標位置に到達するまでに一又は複数の環境中継点を経
由してから目標点に向かうことを要請する経路計画も存
在する。その場合においては、最初に目標点として第1
中継点を選び、移動開始点との間で走行マップに対応す
る走行経路を確定する。続いて、第2中継点、第3中継
点、 ... 、目標点との間で個別の経路を生成し、
最後にそれらを1本の実現可能な走行経路として結合す
ることで、初期位置から一又はそれより多い中継点を経
由して目標位置に到達させる移動ロボットの経路計画が
本発明では可能となる。
【0016】従って、本発明は、障害物を含む二次元環
境において移動体を初期位置から目標位置に到達させる
移動体の自律走行経路の生成法であって、障害物回避の
円盤モデルを利用して該環境に対する仮想的な走行マッ
プを構築し、該仮想的走行マップに記された前記目標位
置での仮想ポテンシャルを起点として負の最大ポテンシ
ャル勾配を取る向きに沿って前記初期位置まで移動体を
移動させることを特徴とする、移動体の自律走行経路の
生成法を課題解決手段とする。本発明は、また、最大ポ
テンシャル勾配を取る向きに沿って誘導される走行経路
に対して直線的な走行を優先させるジャンプ操作アルゴ
リズムを利用することにより、進路変更の少ない最短走
行経路を再構築することを特徴とする、移動体の自律走
行経路の生成法を課題解決手段とする。
【0017】本発明は、更に、前記仮想的走行マップに
記された移動体の初期位置及び/又は目標位置に対して
進入禁止点を設定することにより該移動体の進行方向を
自由に設定できることを特徴とする、移動体の自律走行
経路の生成法を課題解決手段とする。本発明は、移動体
を初期位置から中継点に到達させる走行経路を誘導し、
続いて該中継点から目標位置に到達させるか、又は、該
中継点から一又は複数の異なる中継点に到達させてから
目標位置に到達させる走行経路を誘導し、最後にそれら
走行経路を結合することにより、移動体を初期位置から
一又はそれより多い中継点を経由して目標位置に到達さ
せることを特徴とする、移動体の自律走行経路の生成法
を課題解決手段とする。
【0018】
【発明の実施の形態】障害物が存在する環境において、
任意の2点(出発点および目標点)を結ぶグラフを生成
させるために、障害物回避モデルとこの環境に対する仮
想的な走行マップとを利用して目標点からの負の最大ポ
テンシャル勾配に沿った一意的な走行経路を誘導し、更
にジャンプ操作アルゴリズムを利用することにより、こ
の経路を進路変更(姿勢変化)の少ない最短経路に再構
築する。
【0019】
【実施例】15×27の正方格子に分割した考察領域Ω(1.
4[m]×2.6[m])の中に移動ロボットの出発点S
((x,y)=(0.5,2.1)[m])と目標点G((x,
y)=(0.5,0.5)[m])を定め、障害物回避経路を作
成する。図1に、仮想ポテンシャル法に基づく移動体自
律走行アルゴリズムの説明図を示す。本アルゴリズムに
従って2点間の仮想的なポテンシャルマップを作成する
と、図1の左図のようになる。指定環境の境界と障害物
をブランクで表示し、その周囲の進入禁止領域を網目で
表示した計算上の障害物(走行禁止領域)を回避する走
行アルゴリズムは、移動番号23でゴールに到達する。
この計算ではロボットの移動開始点と移動終了点(目標
点)それぞれにおける姿勢を3方向に限定し、それを除
く周囲を進入禁止領域と定めてある。
【0020】次に、右図面の黒枠で囲まれた移動番号を
もつ格子点の列は、23と記されたゴール点を起点とし
て、最大勾配で出発点に向けて逐次探索により選出され
た格子点の集まりで、障害物を回避する2点間の最短経
路を表す。一方、この自律走行アルゴリズムにより導き
出された経路に対して、図2はジャンプ操作による移動
走行経路の再構築の(進路変更の数を減らすために格子
点の間引き操作を施した)結果である。通常、この結果
は障害物の配置や大きさに大きく依存するが、1つの格
子点から隣の格子点に移動することを原則とした図1右
図の取扱いに対して、格子点の間引き操作を導入するこ
とで、蛇行の少ない良い挙動特性をもった走行経路が期
待される。因みに、図1の走行経路に対して、ジャンプ
操作による図2の走行距離は、約0.14[m]程短縮さ
れ、移動体の姿勢変化も1回少なく計算されている。計
算の便宜上、図2の計算においては各コーナーでの平滑
処理は省略してある。シミュレーション計算に用いたそ
の他の諸元は次のようである。 移動ロボットの寸法:0.30[m](幅)×0.35[m]
(長さ), 障害物の寸法:0.30[m](x-方向)×0.35[m](y-
方向), 障害物の中心座標:(x,y)=(0.50,1.25)[m] 表1に移動体自律走行における本法と従来法との計算処
理時間の比較を示す。
【0021】
【表1】
【0022】本アルゴリズムを通して生成される走行経
路の計算は、従来の温度や電位マップの計算と探索技法
を組み合わせた物理ポテンシャル法に比べて高速化が顕
著であることが表1によりわかる。
【発明の効果】大きさや形の異なる多くの障害物が存在
する環境内を、目標位置に到達するまで障害物に衝突す
ることなく自律的に移動するための走行経路の生成機能
は、従来法に比べ走行マップの煩雑な計算を含まないた
めに計算処理時間が大幅に改善される。このことは、セ
ンシングを取り入れた技術とカップリングすることで自
動化技術の適用範囲の飛躍的な向上が期待される。本発
明の方法は、例えば、人間が立ち入ることのできない原
子力施設等において人間に代わって作業を行う移動ロボ
ットの自律走行経路の生成に資するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 仮想ポテンシャル法に基づく移動体自律走行
アルゴリズムの説明図である。
【図2】 移動走行経路の再構築の図である。
【図3】 移動走行経路の再構築アルゴリズムのフロー
チャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 障害物を含む二次元環境において、移動
    体を初期位置から目標位置に到達させるために、障害物
    回避の円盤モデルを利用してこの環境に対する仮想的な
    走行マップを構築し、当該マップに記された目標位置で
    の仮想ポテンシャルを起点として負の最大ポテンシャル
    勾配となる隣接格子点へ逐次的に初期位置まで移動体を
    移動させる特徴を持った移動体の自律走行経路の生成
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1で誘導された走行経路に対し
    て、直線的な走行を優先させるジャンプ操作アルゴリズ
    ムを利用して進路変更の少ない最短走行経路を再構築す
    る経路再生法。
  3. 【請求項3】 前記走行マップに記された移動体の出発
    位置や目標位置に対して、進行方向や進入禁止方向を自
    由に設定できる取扱い方に加え、出発位置からいくつか
    の指定された中継点を経由して目標位置に到達できるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載した移動体の自律走行
    経路の生成法。
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