JP2003028697A - 光ファイバ水温、水位センサ - Google Patents

光ファイバ水温、水位センサ

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JP2003028697A
JP2003028697A JP2001215430A JP2001215430A JP2003028697A JP 2003028697 A JP2003028697 A JP 2003028697A JP 2001215430 A JP2001215430 A JP 2001215430A JP 2001215430 A JP2001215430 A JP 2001215430A JP 2003028697 A JP2003028697 A JP 2003028697A
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water
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sensor
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Takeshi Kawamura
武司 川村
Masaharu Suetani
正晴 末谷
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FBG素子部の特性を生かして高精度かつ時
間ずれのない水温、水位計測を可能ならしめ、製造も容
易化した光ファイバ水温、水位センサを提供する。 【解決手段】 水圧を受けるベローズ2で押し動かすシ
ャフト3の変位量を超弾性合金の線バネ6で縮小し、そ
の線バネ6に光ファイバ9に設けた圧力測定用のFBG
素子9aを固定し、その素子9aの伸び歪による光の反
射波長変化から歪量に比例する水位を求める。また、フ
レーム4に設けた止め具10、11間に線バネ6と同一
長さの超弾性合金線12を張り、その線12に固定した
FBG素子9bで水温を測定し、さらに、この素子9b
を利用して測定圧力値の補正を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水位変動に伴う
水圧変化を利用して光ファイバに水圧に応じた歪を生じ
させ、その歪による光の反射波長の変化から観測点の水
位を求める水温測定機能を併せもった光ファイバ水温、
水位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバをセンサ素子にして水位を測
定する光ファイバ水位センサとして、本出願人は、水位
変動に伴う水圧変化を利用して光ファイバに水圧に比例
した伸び歪を生じさせ、その歪によるブリルアン散乱光
の周波数シフトを検知して水位に換算するものを開発し
ている。
【0003】ところが、同方式(以下ブリルアン方式と
云う)のセンサは、測定器の分解能面から測定精度がや
や悪く、測定周期もやや長いと云う問題がある。
【0004】ブリルアン方式でセンサとして使用する光
ファイバは、3%程度までの伸びでは破断しないことが
確認されており、その範囲内で、水圧に比例した歪を与
える機構を用いて光ファイバに伸び歪を生じさせて水位
を計測しているが、使用する歪計測装置の精度が±0.
01%であるので、計測水位を仮に0〜10mとする
と、測定精度は1000cm/(3/0.01)≒3.
3cm、つまり、±3.33cmの精度しか得られな
い。
【0005】また、ブリルアン方式のセンサは、光の波
長を変えてOTDR(光学的時間反射測定器)で伝送路
の損失を計測する場合と同じことを繰り返し実施して歪
計測を行う(1回当り10秒程度の計測を数十回繰り返
す)ため、計測時間も長くなる。
【0006】さらに、光ファイバは、温度センサとして
も利用できるが、ブリルアン方式のセンサは、歪測定精
度0.01%に対応する温度が5℃であり、温度測定用
としては精度が悪い。
【0007】この問題を解決するため、FBG(ファイ
バーブラッググレーティング)をセンサ素子として利用
することが提案されている。
【0008】FBGは、Ge添加コアファイバの紫外光
誘起屈折率変化を用いて光ファイバ上にブラッグ回折格
子を形成したもので、温度変化、歪付加によるグレーテ
ィングのピッチ変化によって反射波長が変化する。従っ
て、その反射波長の値から光ファイバの温度や光ファイ
バに生じた歪(即ち圧力)を求めることができる。
【0009】FBGを圧力測定や温度測定に用いると計
測精度の向上、計測時間の短縮が図れるが、FBG素子
を圧力測定に用いる場合には、水圧による素子の伸びを
微小範囲に制限し、その範囲で水圧変動に伴う素子の伸
縮が精度良く繰り返されてばらつきの無い計測精度が再
現されるようにしなければならない。
【0010】特開2001−33325号は、ブルドン
管を利用してこれを実現している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ブルドン管で圧力を変
位量に変える上記公報の光式圧力センサは、製作及び調
整がかなり大変で製造に手間取る。
【0012】そこで、FBG素子の特性を生かした製造
性の良いセンサが望まれている。
【0013】また、ブルドン管を用いる上記公報のセン
サは、大気圧の変動による測定誤差の補正が自身ででき
ないと云う欠点も有しており、その欠点を無くすことも
望まれている。
【0014】さらに、水位センサを併用して水温を測定
しようとすると、筐体に収納した光ファイバに対して筐
体内の空気層や光ファイバを介して水温を伝えることに
なるため、水温変化に対する光ファイバの温度追随にか
なりの時間遅れが生じ、正確な温度データの収集ができ
ない。
【0015】湖沼や貯水ダム等では、渇水時の水温上昇
によるあおこ等の藻の発生が水質悪化を招くことから、
水位と共に水温も遠隔監視によって把握できるようにす
ることが望まれている。
【0016】この発明は、上記の要求に応えた水温、水
位センサを提供することを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、観測点の水圧を受けて変位す
る受圧部と、その受圧部の変位を伝える変位伝達部材
と、その変位伝達部材と固定部との間に水圧上昇時に引
き伸ばされるように設けて水圧による変位伝達部材の変
位量を縮小する超弾性合金製の線バネと、ブラッグ回折
格子を形成した圧力及び水温測定用の素子部を有し、圧
力測定用の素子部に前記変位伝達部材の変位によって変
位量に応じた伸び歪が与えられ、かつ同一構成にした圧
力測定用の素子部と温度測定用の素子部に金属材を介し
て水温が伝わるように配置される光ファイバとを備えさ
せて光ファイバ水温、水位センサを構成したのである。
【0018】この水温、水位センサは、圧力測定用の素
子部を有するセンサ部と温度測定用の素子部を有するセ
ンサ部を可能な限り同一物に近づけるのが好ましい。
【0019】センサのフレームに一対の止め具を設けて
その止め具間に前記線バネと同一仕様の超弾性合金線を
架線し、その超弾性合金線の長手途中に光ファイバの温
度測定用素子部を、前記線バネの長手途中に圧力測定用
素子部を、それぞれの素子を有するセンサ部が同一仕様
となるように縦添えして一体的に固定すると、その要求
に応えることができる。
【0020】また、一面に水圧を、他面に大気圧を受け
るベローズを前記受圧部として用い、このベローズの他
面で変位伝達部材を押し動かすようにするのも好まし
い。
【0021】センサの構成要素を収納する防水ケース
と、そのケースに接続する大気圧導入パイプを設けて防
水ケースで密閉したセンサの内部に大気圧導入パイプで
大気を導入すれば、ベローズ等で形成される受圧部の他
面に大気圧を作用させることができる。このときの大気
圧導入パイプは、大気に開放するものではなく、密閉
し、風船で内部圧力を大気圧と同圧に調整するものが好
ましい。
【0022】
【作用】FBG素子は、光ファイバの一部に特定波長の
みを反射するブラッグ回折格子を形成したものであっ
て、1本の光ファイバに複数の素子をシリアルに接続で
きると云う特徴を有している。1本の光ファイバに接続
できるFBGの数は、各素子に割り当てる光の波長及び
測定装置のダイナミックレンジによって決定される。従
って、ダイナミックレンジを別にすると光の波長割り当
て数を多くとれるほどセンサ数を増やせる。
【0023】一方、FBG素子による圧力(歪)や温度
の測定では、広帯域光源(光の波長領域の広い光源)を
用いて光ファイバ中に光を投入し、FBGが反射する波
長を波長計で測定する方法を採っている関係上、光源の
広帯域化と波長計の広測定範囲が求められる。しかし、
実際問題として光源の広帯域化には制限があり、帯域を
広げようとすると光源が高価になってシステムコストが
上昇する。従って、光源の帯域をうまく活用してセンサ
数を増加させる工夫も必要になる。
【0024】FBG素子を用いて水位を計測するこの発
明のセンサの場合、素子の最大歪は0.4%程度でよ
い。それ以上の歪を与えると、1本の光ファイバに割り
当てる波長シフト量の幅が大きくなり、センサの接続可
能数が減って得策でない。従って、FBG素子に水位
(水圧)に対応した歪(張力)を与えるための変位量
は、例えば素子長を10cmとした場合、その0.4
%、即ち、僅か0.4mmとなる。
【0025】計測水位が例えば0〜10mとして、その
間の水位(水圧)変化をそのような小さな変位量に正確
に置換できる機構はそうざらにはない。
【0026】ブルドン管を用いると製作、調整が難しく
なるのは当然のことと云える。
【0027】この発明では、水圧変化を水圧に比例した
微小変位に置換する機構として、受圧部に押し動かされ
る変位伝達部材をバネで引き留めてその部材の変位量を
縮小するものを用いた。
【0028】また、一般に利用されるスプリングでは微
小変位に対して安定した特性を発揮できない。そこで、
バネ材として超弾性合金の線バネを採用した。
【0029】超弾性合金は、リニアリティが良好でヒス
テリシスがほとんどなく、水圧との比例関係を維持して
変位伝達部材の変位量を微小化することを可能ならしめ
る。
【0030】また、FBGは温度に敏感な素子である
が、水温を周囲の空気や光ファイバを介して温度測定用
の素子部に伝えると、水温に対する温度追随性が悪くな
る。そこで、この発明では、温度測定用の素子部に対
し、良伝熱部材を介して水温を伝えるようにした。
【0031】センサのフレームに設けた対の止め具間に
超弾性合金線を架線し、その線に温度測定用素子部を縦
添えして固定したものは、センサ部を覆う保護ケース、
そのケースに固定する内部のフレーム、そのフレームに
取付ける止め具を金属で形成すると、それ等と止め具で
引き留めた超弾性合金線が良伝熱性部材となって外部の
水温が超弾性合金線に固定された素子部にスムーズに伝
達され、時間遅れのない形で水温の計測ができる。
【0032】また、この構造のものは温度測定用及び圧
力(水位)測定用のセンサ部がほぼ同じものになってお
り、温度測定用のセンサ部を温度補償用として共用でき
る。
【0033】即ち、FBGは温度に敏感で、例えば、1
0mの水位変化を0.4mmの変位(素子全長10cm
の場合)に変えて測定する場合には、1℃の温度変化に
よって測定水位に4cm強の誤差がでる。従って、実用
面で問題の無いセンサを実現しようとすれば、温度によ
る誤差の補正を可能ならしめる補償部が不可欠になる。
【0034】温度測定用と圧力測定用のセンサ部を同一
仕様のものにしておけば、両センサ部に生じる温度によ
る歪は等しくなり、圧力測定用センサ部に生じた歪(温
度による成分を含む)から温度測定用センサ部に生じた
歪(温度変化のみによる歪)分を差し引いて温度補償の
ための誤差補正を行うことが可能になる。
【0035】なお、受圧部をベローズ等で構成して水圧
と大気圧を対向して作用させる構造にすれば、測定精度
に対して大気圧の変動の影響が出ない。即ち、水位を圧
力で測定する場合、観測点の大気圧変動に伴って水圧も
変化する。従って、水圧に対向させるセンサ内部の圧力
が大気圧と等しくなっていないと計測した水圧から大気
圧変動分を差し引かなければ正確な水位が求まらず、そ
の誤差の補正が必要になる。
【0036】ダムや河川などの水位が特に問題になるの
は、台風接近時などであり、このときには気圧が平常時
よりも低くなる。この気圧の影響を受けた水圧をそのま
ま水位に換算すると、実際よりも低い水位として認識し
てしまうが、洪水等が発生するのはこのようなときであ
るから、大気の影響は是非とも排除したい。
【0037】受圧部を好ましくはベローズで形成してそ
の一面に大気圧を導入する構成にしておくと、ベローズ
の一面に作用する大気圧が下がったときにベローズの他
面に作用する水圧も下がり、大気圧の変動による測定誤
差が生じない。
【0038】ここで、受圧部の一面に大気圧を作用させ
るために防水ケースで密閉したセンサの内部に大気圧導
入パイプを通して大気を直接導入すると、大気中の水分
によりセンサ内部の光ファイバが切れ易くなる。また、
内部部品の錆付く懸念も高まり、測定精度の悪化、セン
サ寿命の短縮などの問題が考えられるようになる。大気
圧導入パイプを密閉し、そのパイプに大気圧下に置かれ
る風船を取付けたものは、気圧が下がると風船が膨張
し、逆に気圧が高まると風船が収縮し、簡単な構造でセ
ンサ内部の密閉状態を維持して内部の圧力を大気圧と同
圧に調整することができ、上記の問題が無くなる。
【0039】
【発明の実施の形態】図1に、超弾性合金をバネ及び熱
伝達部材として使用した光ファイバ水温、水位センサの
実施形態を示す。
【0040】同図において、水圧を受けるベローズ2の
端壁内面に、フレーム4と一体のガイド5で摺動可能に
支えたシャフト3の下端が連結され(当接させるだけで
もよい)、そのシャフト3の上部と金属性フレーム4の
下部に、それぞれ片端ずつを固定した超弾性合金の線バ
ネ6が設けられている。また、フレーム側の止め具7と
シャフト先端の止め具8で両端を引き留めた線バネ6の
長手途中に光ファイバ9の一部に形成されたFBG素子
9aを縦添えし、接着剤で貼りつけて固定している。
【0041】超弾性合金の線バネ6は弾性限界が大き
く、微小変位に対応可能な引張りバネとして働き、シャ
フト3の変位を水圧との比例関係を維持して縮小する。
この線バネ6がシャフト3の変位によって引き伸ばされ
るとき、FBG素子9aも一緒に引き伸ばされ、そのと
きの歪を利用して水圧を測定する。
【0042】なお、超弾性合金の線バネ6は、適正なバ
ネ常数となるようにその長さとフレーム4に対する固定
位置が調整されている。また、バランスを考えて、ここ
ではその超弾性合金の線バネ6をシャフト3の両側に設
けている。
【0043】フレーム4は、ステンレス等の金属で形成
されている。このフレーム4に一対の金属製止め具1
0、11を設け、その止め具10、11間に線バネ6と
同一仕様の超弾性合金線12をかけ渡している。
【0044】止め具10、11間の距離と止め具7、8
間の距離はほぼ一致させており、従って、超弾性合金の
線バネ6と線12の長さもほぼ等しい。
【0045】光ファイバ9には、FBG素子9aと同じ
温度測定用FBG素子9bを設けており、そのFBG素
子9bを超弾性合金線12の長手途中に縦添えし、接着
剤で貼りつけて固定している。FBG素子9bの位置と
長さはFBG素子9aのそれと揃えており、このため、
FBG素子9aを超弾性合金線(線バネ6)に固定して
できた圧力測定用のセンサ部と、FBG素子9bを超弾
性合金線12に固定してできた温度測定用のセンサ部は
同じものになっている。この2つのセンサ部は止め具
7、8、10、11が後述する防水ケースに接して外部
の水温が時間差無く線バネ6と線12に伝わるようにし
てある。
【0046】止め具10、11間に張られた超弾性合金
線12は、フレーム4が熱膨張すると引き伸ばされ、そ
のときに一緒に引き伸ばされるFBG素子9bの歪を利
用して水温を測定する。
【0047】また、FBG素子9bの歪は、温度のみに
よって生じるので、この歪分をFBG素子9aの歪量か
ら差し引いて圧力計測値の中に含まれる温度による誤差
成分を取り除く。
【0048】図1の13は、フレーム4の下部に設けた
保護カバー取付けねじ、14は防水ケース取付けねじで
ある。
【0049】図2は、それ等のねじを利用してフレーム
4に導水孔15aと排気孔15bを有するベローズ保護
カバー15と、センサ部保護用の防水ケース16を取付
け、さらに、ケース16に大気圧導入パイプ17を接続
して完成させた水温、水位センサ1の外観を表わしてい
る。
【0050】大気圧導入パイプ17は大気圧下におかれ
る先端が密閉されており、図2(b)のようにその先端
部或いは図2(a)のように長手途中に、内部の圧力を
大気圧と同圧にする風船18が取付けられている。風船
18は、センサの動作気圧範囲と防水ケース16及びパ
イプ17の容積とを考慮し、最大に膨らんだ状態でも完
全に膨らみきらない十分な容積をもつものを用いる。ま
た、センサ設置時の気圧を測定し、気圧が想定される範
囲で最大に高まってもしぼんでしまわない程度に膨らま
せておく。
【0051】このように構成した水温、水位センサ1
は、水中に沈めて使用される。その際の動作は以下の通
りとなる。
【0052】即ち、ベローズ2の端壁が水圧によって動
くとシャフト3が超弾性合金の線バネ6を引き伸ばして
微量押し動かされ、線バネ6に固定したFBG素子9a
に伸び歪が与えられる。そのFBG素子9aを有するセ
ンサ部には特定波長領域の光が常時光源から送り込まれ
ているので、そのときの歪量に応じたFBG素子の格子
ピッチ変化が起こり、FBG素子によって反射される波
長が変化する。
【0053】従って、変化した波長に基づいてそのとき
の歪量を求めることができ、事前に水位と水圧、水圧と
歪量の関係を調べておくことで、計測した歪値から水位
を計算することができる。
【0054】また、一方で、外部の水温が防水ケース1
6からそれに接した止め具10、11を介して良熱伝導
部材であるフレーム4と超弾性合金線12にスムーズに
伝わり、FBG素子9bによる水温測定が時間遅れの無
い形で行われる。
【0055】また、FBG素子9aで測定した圧力デー
タの中にはフレーム4が熱膨張して生じる誤差成分が含
まれており、その誤差成分と同じ歪がFBG素子9bに
生じているので、これを圧力測定値から差し引く。これ
により、温度補償のための誤差補正がなされ、水位計測
データの精度が高まる。
【0056】以下に参考として各種熱媒体の熱伝導率を
示す。 空気:約2.4×10-4J/cm・S・℃ 水 :約6×10-3J/cm・S・℃ 石英ガラスファイバ:約14×-3J/cm・S・℃ SUS304:約0.14J/cm・S・℃ 超弾性合金:約0.21J/cm・S・℃ 従って、防水ケース16、フレーム4、止め具7、8、
10、11を今SUS304で形成したとすると、感度
の良い温度測定及び精度ずれの小さな誤差補正が行え
る。
【0057】
【発明の効果】この発明の水温、水位センサは、上述し
たように、受圧部に押されて動く変位伝達部材の変位量
を超弾性合金の線バネで水圧との比例関係が維持される
ように縮小し、その縮小された変位を利用してFBG素
子を有する光ファイバの圧力測定用センサ部に歪を生じ
させ、その歪による光の反射波長の変化を測定して水位
を求めるようにしたので、簡素かつ調整が容易で製造性
に優れるものを提供できる。
【0058】また、別途設けたFBG素子に水温を良伝
熱部材経由でスムーズに伝えるようにしたので、時間遅
れのない水温測定も可能になる。特に、実施形態で示し
た構成のセンサは、水温が防水ケース、止め具、超弾性
合金線経由で超弾性合金線に固定した温度測定用FBG
素子に短時間のうちに伝わるので、感度の良い温度測定
が行える。これに加え、温度測定用のセンサ部と圧力測
定用のセンサ部が同一構成になっているので、温度によ
るFBG素子の歪を温度測定用センサ部で測定し、圧力
測定値の中に含まれる温度に起因した誤差成分と考えて
その分を差し引くことで正確な補正も可能となる。
【0059】受圧部として一面に大気圧を受けるベロー
ズを用いたものは、大気圧変動による測定誤差も生じ
ず、水位測定の信頼性がより高まる。また、センサ内部
を防水ケースで密閉し、風船を取付けた大気圧導入パイ
プを設けてセンサ内部の圧力を大気圧と等しく保つよう
にしたものは、ケース内のセンサ構成要素を湿気から守
って大気圧変動の影響を無くすことができ、精度維持と
耐久性向上が図れる。
【0060】このほか、ブルドン管を用いるものに比べ
てセンサの小型化が図れ、設置等の面でも有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の水温、水位センサの内部構造
を示す正面図 (b)(a)図の左側部分を外した状態にして示す左側
面図
【図2】(a)保護カバーと防水ケースを取付けて完成
させた水温、水位センサの正面図 (b)風船を大気圧導入パイプの先端に取付けた例を示
す図
【符号の説明】
1 水温、水位センサ 2 ベローズ 3 シャフト 4 フレーム 5 ガイド 6 超弾性合金の線バネ 7、8、10、11 止め具 9 光ファイバ 9a 圧力測定用FBG素子部 9b 温度測定用FBG素子部 12 超弾性合金線 15 ベローズ保護カバー 16 防水ケース 17 大気圧導入パイプ 18 風船
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F014 AA16 AB02 BA03 2F056 VF02 VF03 VF20 2F103 BA00 BA44 CA04 CA07 EC09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測点の水圧を受けて変位する受圧部
    と、その受圧部の変位を伝える変位伝達部材と、その変
    位伝達部材と固定部との間に水圧上昇時に引き伸ばされ
    るように設けて水圧による変位伝達部材の変位量を縮小
    する超弾性合金製の線バネと、ブラッグ回折格子を形成
    した圧力及び水温測定用の素子部を有し、圧力測定用の
    素子部に前記変位伝達部材の変位によって変位量に応じ
    た伸び歪が与えられ、かつ同一構成にした圧力測定用の
    素子部と温度測定用の素子部に金属材を介して水温が伝
    わるように配置される光ファイバとを備えてなる光ファ
    イバ水温、水位センサ。
  2. 【請求項2】 センサのフレームに一対の止め具を設け
    てその止め具間に前記線バネと同一仕様の超弾性合金線
    を架線し、その超弾性合金線の長手途中に光ファイバの
    温度測定用素子部を、前記線バネの長手途中に圧力測定
    用素子部を、それぞれの素子を有するセンサ部が同一仕
    様となるように縦添えして一体的に固定した請求項1記
    載の光ファイバ水温、水位センサ。
  3. 【請求項3】 一面に水圧を、他面に大気圧を受けるベ
    ローズを前記受圧部として用い、このベローズの他面で
    変位伝達部材を押し動かすようにした請求項1又は2記
    載の光ファイバ水温、水位センサ。
  4. 【請求項4】 センサの構成要素を収納する防水ケース
    とそのケースに接続する大気圧導入パイプを設け、前記
    受圧部に防水ケースで密閉したセンサ内部の圧力と水圧
    を対向して作用させ、かつ、大気圧導入パイプに大気中
    に置かれてセンサ内部の圧力を大気圧と同圧に調整する
    風船を取付けた請求項1乃至3のいずれかに記載の光フ
    ァイバ水位センサ。
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