JP2003028329A - タイヤ用バルブ - Google Patents

タイヤ用バルブ

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JP2003028329A
JP2003028329A JP2002137321A JP2002137321A JP2003028329A JP 2003028329 A JP2003028329 A JP 2003028329A JP 2002137321 A JP2002137321 A JP 2002137321A JP 2002137321 A JP2002137321 A JP 2002137321A JP 2003028329 A JP2003028329 A JP 2003028329A
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slider
tire
charging
gas
air supply
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JP2002137321A
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English (en)
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Osamu Saito
斎藤  修
Kazuki Matsuzawa
和貴 松澤
Hajime Naito
一 内藤
Hisashi Kayukawa
久 粥川
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Bridgestone Corp
Pacific Industrial Co Ltd
Taiheiyo Kogyo KK
Original Assignee
Bridgestone Corp
Pacific Industrial Co Ltd
Taiheiyo Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重構造のタイヤに、バランスよく気体をチ
ャージすることができ、かつ、チャージ作業を容易に行
うことができるタイヤ用バルブを提供する。 【解決手段】 本発明に係るバルブ20によれば、チャ
ージの初期段階では、スライダ40が第1の位置に移動
して、中間放出口34が開放しかつ終端放出口30が閉
止されて、外側気体室13のみに気体が供給される。こ
のチャージの初期段階では、気体の流速が大きいから、
チャージ部36から第2受圧部71までの間で大きく減
圧され、第1と第2の受圧部70,71の差圧が大きく
なり、その差圧でもってスライダ40が第1の位置にし
ばらく保持される。そして、外側気体室13内の気圧の
上昇に伴って、前記差圧が小さくなると、圧縮コイルバ
ネ55の弾発力に基づき、スライダ40が第2の位置に
移動して、終端放出口30とが開放し、内外の気体室1
3,14の両方に気体が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重構造のタイヤ
内に設けた外側気体室と内側気体室とに、気体をチャー
ジするためのタイヤ用バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】図9には、従来の二重構造のタイヤ用バ
ルブの一例として、特公昭47−10926号公報に掲
載されたものが示されている。このバルブは、中空ステ
ム1の内側に、インナーステム2の一端側を挿通し、イ
ンナーステム2の他端部と中空ステム1とを螺合した構
造をなす。そして、図9に示した状態では、バルブの端
部(同図の上端部)からチャージした気体が、インナー
ステム2内の給気路3を通り、インナーステム2の先端
側で開放した開口4と、中空ステム1の側面に開放した
中間放出口5とを介して、タイヤの外側気体室6にチャ
ージされる。また、この状態から、インナーステム2を
ねじ締め操作すると、インナーステム2が、中空ステム
1の奥側(図9の下方)に移動して、前記中間放出口5
が閉塞され、かつ、インナーステム2の先端側の開口4
と、中空ステム1の先端に形成した終端放出口8とを介
して、タイヤの内側気体室7に気体がチャージされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のタイヤ用バルブの構成では、外側気体室6と内
側気体室7のそれぞれに気体をチャージするには、逐
一、インナーステム2をねじ締め操作しなければなら
ず、作業性が悪かった。また、このように、手動で外側
気体室6へのチャージと内側気体室7へのチャージとを
切り替えるから、作業者によって両気体室6,7へのチ
ャージ量の配分がばらつき、両気体室6,7にバランス
よく気体をチャージすることができない場合があった。
【0004】本発明は、上記課題を解決するために、二
重構造のタイヤの内外の気体室に、バランスよく気体を
チャージすることができ、かつ、チャージ作業を容易に
行うことができるタイヤ用バルブの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
なされた請求項1の発明に係るタイヤ用バルブは、複数
の気体室(13,14)に気体をチャージするタイヤ用
バルブであって、外部に露出したチャージ部(36)
と、チャージ部(36)から複数の気体室(13,1
4)に導通する給気路(24)と、給気路(24)と少
なくとも1つの気体室(13,14)との間を開閉する
遮断手段(40)と、遮断手段(40)を自己作動可能
とする付勢手段(55)とを備え、複数の気体室(1
3,14)間に、付勢手段(55)の付勢力に応じた圧
力差を生じさせるところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明に係るタイヤ用バルブは、
二重構造のタイヤ(12)に備えた外側気体室(13)
と内側気体室(14)とに、気体をチャージするための
タイヤ用バルブであって、外側気体室(13)を貫通し
て、一端がタイヤ(12)の外側に露出しかつ他端が内
側気体室(14)の内側に臨んだ中空ステム(21)
と、中空ステム(21)から側方に張り出し、内側気体
室(14)を覆う室壁(11)のうち中空ステム(2
1)が貫通した孔(11A)の周縁部に固着されて、孔
(11A)を密閉するためのスパッツ(32)と、中空
ステム(21)の内部に形成された給気路(24)と、
タイヤ(12)の外側から給気路(24)内に気体を供
給するためのチャージ部(36)と、給気路(24)内
にスライド可能に収容され、給気路(24)を、チャー
ジ部(36)と外側気体室(13)との間で連通させ、
かつ、チャージ部(36)と内側気体室(14)との間
で遮断する第1の位置と、給気路(24)を、チャージ
部(36)と内側気体室(14)との間で連通させる第
2の位置とに移動するスライダ(40)と、スライダ
(40)に設けられて、チャージ部(36)からの気体
圧を受け、第1の位置側への押圧力を得るための第1受
圧部(70)と、スライダ(40)に設けられて、外側
気体室(13)内の気体圧を受け、第2の位置側への押
圧力を得るための第2受圧部(71)と、スライダ(4
0)を、常には、第1の位置から第2の位置側に付勢す
る付勢手段(55)とを備えて、タイヤ(12)内に気
体をチャージした初期段階では、チャージ部(36)か
ら第2受圧部(71)までの減圧により、第1及び第2
の受圧部(70,71)の間に生じた差圧に基づいて、
スライダ(40)が第1の位置に移動し、チャージの途
中段階では、差圧の減少と付勢手段(55)の付勢力と
に基づいて、スライダ(40)が第1から第2の位置側
に移動するようにしたところに特徴を有する。
【0007】請求項3の発明は、二重構造のタイヤ(1
2)に備えた外側気体室(13)と内側気体室(14)
とに、気体をチャージするためのタイヤ用バルブであっ
て、外側気体室(13)を貫通して、一端がタイヤ(1
2)の外側に露出しかつ他端が内側気体室(14)の内
側に臨んだ中空ステム(21)と、中空ステム(21)
から側方に張り出し、内側気体室(14)を覆う室壁
(11)のうち中空ステム(21)が貫通した孔(11
A)の周縁部に固着されて、孔(11A)を密閉するた
めのスパッツ(32)と、中空ステム(21)の内部
で、その中空ステム(21)の軸方向に延びた給気路
(24)と、タイヤ(12)の外側から給気路(24)
内に気体を供給するためのチャージ部(36)と、給気
路(24)を内側気体室(14)に連絡した終端放出口
(30)と、給気路(24)を外側気体室(13)に連
絡した中間放出口(34)と、給気路(24)を外側気
体室(13)に連絡しかつ中間放出口(34)より終端
放出口(30)側に配された導入口(35)と、給気路
(24)内にスライド可能に収容されて、終端放出口
(30)側から順に設定した第1の位置と第2の位置と
に移動するスライダ(40)と、スライダ(40)の外
面に設けられて、給気路(24)を、導入口(35)側
とチャージ部(36)側とに区画する区画壁(41)
と、スライダ(40)の外面と給気路(24)の内面と
の間に設けられて、給気路(24)を、導入口(35)
側と終端放出口(30)側とに、気密状態に区画する中
間シール部(42)と、スライダ(40)の外面と給気
路(24)の内面との間に設けられて、スライダ(4
0)の移動に応じて、終端放出口(30)を開閉する終
端シール部(48)と、スライダ(40)の内部に形成
されて、一端が区画壁(41)よりチャージ部(36)
側に開放すると共に、他端が中間シール部(42)と終
端シール部(48)との間に開放したスライダ給気路
(49)と、スライダ(40)に設けられて、チャージ
部(36)からの気体圧を受け、終端放出口(30)側
への押圧力を得る第1受圧部(70)と、スライダ(4
0)に設けられて、導入口(35)を通過した気体圧を
受け、チャージ部(36)側への押圧力を得る第2受圧
部(71)と、スライダ(40)を、常には、チャージ
部(36)側に付勢する付勢手段(55)とを備えて、
スライダ(40)が第1の位置に移動したときには、区
画壁(41)が、中間放出口(34)より導入口(3
5)側に位置して中間放出口(34)が開放し、かつ、
終端シール部(48)により終端放出口(30)が閉止
される一方、スライダ(40)が第2の位置に移動した
ときには、終端放出口(30)が開放するように構成さ
れ、タイヤ(12)内に気体をチャージした初期段階で
は、チャージ部(36)から第2受圧部(71)までの
減圧により、第1及び第2の受圧部(70,71)の間
に生じた差圧に基づいて、スライダ(40)が第1の位
置に移動し、チャージの途中段階では、差圧の減少と付
勢手段(55)の付勢力とに基づいて、スライダ(4
0)が第1から第2の位置側に移動するようにしたとこ
ろに特徴を有する。
【0008】請求項4の発明は、請求項3記載に記載の
タイヤ用バルブにおいて、スライダ(40)が、第2の
位置に移動したときには、中間放出口(34)と終端放
出口(30)とが共に開放し、スライダ(40)が、第
2の位置よりチャージ部(36)側に設定した第3の位
置に移動したときには、中間放出口(34)が閉止する
ように構成されたところに特徴を有する。
【0009】請求項5の発明は、請求項3又は4に記載
のタイヤ用バルブにおいて、付勢手段(55)は、圧縮
コイルバネで構成されると共に、区画壁(41)は、ス
ライダ(40)の外面から側方に張り出したフランジ
(43,44)で構成され、フランジ(43,44)
は、圧縮コイルバネとの当接部と、第2受圧部(71)
とに兼用されたところに特徴を有する。
【0010】請求項6の発明は、請求項3乃至5のいず
れかに記載のタイヤ用バルブにおいて、区画壁(41)
を、スライダ(40)の外面に備えた1対のフランジ
(43,44)で構成し、それら一対のフランジ(4
3,44)の間に、Oリング(45)を配したところに
特徴を有する。
【0011】請求項7の発明は、請求項3乃至6のいず
れかに記載のタイヤ用バルブにおいて、スライダ(4
0)給気路(24)のうちチャージ部(36)側の開放
口は、チャージ部(36)からの給気方向と異なる方向
に向けられたところに特徴を有する。
【0012】請求項8の発明は、請求項3乃至7のいず
れかに記載のタイヤ用バルブにおいて、チャージ部(3
6)は、タイヤ(12)内への気体の移動を許容しかつ
タイヤ(12)外への気体の移動を規制するバルブコア
(31)を、給気路(24)内に設けてなるところに特
徴を有する。
【0013】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の
構成によれば、チャージされた気体により給気路(2
4)内の圧力が上がり、チャージ初期段階では、遮断手
段(40)が、付勢手段(55)の付勢力に抗して開放
側に作動し、少なくとも一方の気体室(13,14)に
気体がチャージされる。そして、チャージが進むに従
い、気体室(13,14)の内圧が上がると、付勢手段
(55)の付勢力により、遮断手段(40)が、給気路
(24)と少なくとも1つの気体室(13,14)との
間を閉塞する側に自己作動し、複数の気体室(13,1
4)間に、付勢手段(55)の付勢力に応じた圧力差を
生じさせることができる。このように本発明によれば、
遮断手段(40)の自己作動により、複数の気体室(1
3,14)間に圧力差を生じさせた気体チャージを行え
るから、従来のものに比べて、チャージ作業の効率が向
上すると共に、内外の気体室(13,14)へのチャー
ジ量のばらつきを抑えて、内外の両気体室(13,1
4)にバランスよく気体をチャージすることができる。
【0014】<請求項2の発明>請求項2の構成によれ
ば、タイヤ(12)内に気体をチャージする初期段階で
は、気体の流速が大きいから、チャージ部(36)から
第2受圧部(71)までの間で大きく減圧され、第1と
第2の受圧部(70,71)の差圧が大きくなり、その
差圧でもってスライダ(40)が第1の位置にしばらく
保持される。そして、外側気体室(13)内の気圧の上
昇に伴い、気体の流速が小さくなると、減圧作用が低下
して差圧が小さくなる。すると、付勢手段(55)の付
勢力に基づき、スライダ(40)が第2の位置に移動し
て、チャージ部(36)と内側気体室(14)との間が
連通し、内側気体室(14)に気体が供給される。この
ように本発明によれば、外側気体室(13)のみへのチ
ャージと、内側気体室(14)へのチャージとに自動で
切り替わるから、従来のものに比べて、チャージ作業の
効率が向上すると共に、内外の気体室(13,14)へ
のチャージ量のばらつきを抑えて、内外の両気体室(1
3,14)にバランスよく気体をチャージすることがで
きる。
【0015】<請求項3の発明>請求項3の構成によれ
ば、タイヤ(12)内に気体をチャージする初期段階で
は、チャージ部(36)からの気体圧が第1受圧部(7
0)にかかり、スライダ(40)が第1の位置に移動し
て、中間放出口(34)が開放しかつ終端放出口(3
0)が閉止されて、外側気体室(13)のみに気体が供
給される。このチャージの初期段階では、気体の流速が
大きいから、チャージ部(36)から第2受圧部(7
1)までの間で大きく減圧され、第1と第2の受圧部
(70,71)の差圧が大きくなり、その差圧でもって
スライダ(40)が第1の位置にしばらく保持される。
そして、外側気体室(13)内の気圧の上昇に伴い、気
体の流速が小さくなると、減圧作用が低下して前記差圧
が小さくなる。すると、付勢手段(55)の付勢力に基
づき、スライダ(40)が第2の位置に移動して終端放
出口(30)が開放し、内側気体室(14)に気体が供
給される。このように本発明によれば、外側気体室(1
3)のみへのチャージと、内側気体室(14)へのチャ
ージとに自動で切り替わるから、従来のものに比べて、
チャージ作業の効率が向上すると共に、内外の気体室
(13,14)へのチャージ量のばらつきを抑えて、内
外の両気体室(13,14)にバランスよく気体をチャ
ージすることができる。
【0016】<請求項4の発明>請求項4の構成によれ
ば、スライダ(40)が第2の位置に移動したときに、
中間放出口(34)と終端放出口(30)とが共に開放
して、内外の気体室(13,14)の両方に気体が供給
される。また、スライダ(40)が第3の位置に移動し
たときには、中間放出口(34)が閉止され、内側気体
室(14)から外側気体室(13)に気体が流れること
が防がれる。
【0017】<請求項5の発明>請求項5の構成によれ
ば、区画壁(41)を構成するフランジ(44)が、圧
縮コイルバネ(55)との当接部と第2受圧部(71)
とに兼用されたから、両者を別々に設けたものに比べ
て、タイヤ用バルブの小型化が図られる。
【0018】<請求項6の発明>請求項6の構成によれ
ば、区画壁(41)に設けたOリング(45)により、
給気路(24)のうち区画壁(41)で区画された2部
屋を、気密状態に隔絶することができ、第1受圧部(7
0)と第2受圧部(71)とにかかる差圧が確保され
る。
【0019】<請求項7の発明>請求項7の構成によれ
ば、スライダ給気路(49)の開放口を、チャージ部
(36)からの給気方向と異なる方向に向けたから、チ
ャージの初期段階で、チャージ部(36)からの気体が
スライダ給気路(49)に容易に流れ込むことが規制さ
れ、スライダ(40)を第1の位置側に押圧する力が確
保される。
【0020】<請求項8の発明>請求項8の構成によれ
ば、チャージ部(36)にバルブコア(31)を設ける
ことで、タイヤ(12)外への気体の漏洩を規制するこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図8に基づいて説明する。本実施形態の二重構造のタ
イヤは、例えば図1に示すように、車輪用のリム10の
外周面に嵌合したチューブ11と、そのチューブ11の
外側を覆うタイヤ12との間に空間を設けて、そのタイ
ヤ12の1対の内周縁を、リム10に密着させた構造を
なす。これにより、リム10とタイヤ12とによって閉
塞された外側気体室13の内側に、チューブ11にて閉
塞された内側気体室14が形成されている。なお、これ
ら外側と内側の気体室13,14が、本発明に係る「複
数の気体室」に相当する。また、「複数の気体室」は2
つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよ
い。
【0022】リム10の外周面の幅方向(図1の左右方
向)のうち、チューブ11が嵌合された中間部分は、段
付き状に陥没しており、そのリム10の段差部10Aに
形成した貫通孔10Bに、本発明に係るタイヤ用バルブ
20(以下、単に、「バルブ20」という)が取り付け
られている。
【0023】バルブ20は、図2に拡大して示されてお
り、同図の上下方向に延びた中空ステム21を備え、こ
の中空ステム21は、リム10の内側から前記貫通孔1
0Bに挿通されている。そして、中空ステム21の中間
部分に形成した段差面21Cを、貫通孔10Bの縁部に
突き当て、リム10の外側から、ワッシャ22と共にナ
ット23を挿通して螺合することで、中空ステム21が
リム10に固定されている。なお、中空ステム21の前
記段差面21Cと貫通孔10Bの縁部との間には、Oリ
ングが配されて、気密性が確保されている。
【0024】中空ステム21の基端部からは、ゴム製の
スパッツ32が側方に向けて張り出している。なお、ス
パッツ32は、図1においてはリム10に押し当てられ
て屈曲した状態で示されている。このスパッツ32は、
中空ステム21の外周面に螺合した金属リング33に固
着して設けられ、中心部から外側に向かうに連れて肉厚
が薄くなっている。そして、スパッツ32は、チューブ
11に形成した給気孔11Aの周縁部に、接着剤で固着
されており、これにより、中空ステム21の基端部が、
内側気体室14内に臨んだ状態になっている。なお、金
属リング33と中空ステム21との間には、Oリングが
配されて、気密性が確保されている。
【0025】中空ステム21には、軸方向に沿って給気
路24が貫通形成されている。また、中空ステム21の
うち外側気体室13内に配された中間部分には、給気路
24に連通した中間放出口34が開口している。さら
に、中空ステム21の中間部分のうち中間放出口34よ
りスパッツ32側には、やはり給気路24に連通した導
入口35が開口している。
【0026】中空ステム21の先端部は、中空ステム2
1の本体部25に、コアハウジング26を組み付けてな
る。より詳細には、本体部25側の給気路24Aは、先
端側から途中部分までが大径部27をなし、その大径部
27より基端側に小径部28が形成されている。また、
その小径部28より基端側には、詰栓29がねじ込ま
れ、この詰栓29には、前記小径部28より小径の終端
放出口30が貫通形成されている。そして、本体部25
の先端側から前記大径部27内に、コアハウジング26
が螺合され、そのコアハウジング26の軸方向に貫通し
た給気路24Bと、本体部25の前記給気路24Aとで
もって、中空ステム21全体の前記給気路24が構成さ
れている。なお、前記本体部25及びコアハウジング2
6の互いの周面の間には、Oリングが配されて、密閉性
が確保されている。また、本体部25と詰栓29との間
には、後述する終端シール部48を構成するゴム部材の
縁部が挟まれており、これにより、本体部25と詰栓2
9との間の密閉性が確保されている
【0027】コアハウジング26の先端部は、図示しな
いコンプレッサからの給気ホースが接続されるチャージ
部36をなしており、このチャージ部36は、コアハウ
ジング26の給気路24B内に、バルブコア31を螺合
組み付けした構成になっている。バルブコア31は、詳
細構造が図5及び図6に示されており、JIS(日本工
業規格)に規定された一般的な構造をなす。即ち、バル
ブコア31は、スリーブ60に挿通したシャフト61の
一端側にフランジ状のゴム栓62を固定して備え、スリ
ーブ60内に収容したコイルバネ63にてシャフト61
を一方側に付勢することで、常には、ゴム栓62がスリ
ーブ60の一端開口に押し付けられている(図5参
照)。そして、シャフト61のうちゴム栓62と反対側
から気体がチャージされたときには、シャフト61の端
面に受けた気圧により、シャフト61がコイルバネ63
に抗して移動し、図6に示すように、ゴム栓62がスリ
ーブ60の離れ、バルブコア31内を気体が通過する。
一方、ゴム栓62側からの圧縮気体は、ゴム栓62をス
リーブ60の一端開口に押し付けるから、バルブコア3
1を通過できない。このバルブコア31により、本実施
形態のチャージ部36は、いわゆる逆止弁構造をなし、
タイヤ12内への気体の移動は許容するが、タイヤ12
外への気体の移動は規制している。
【0028】さて、中空ステム21の給気路24内に
は、図2に示すように、前記大径部27と小径部28と
に亘って、本発明の「遮断手段」の概念に含まれるスラ
イダ40がスライド可能に収容されている。スライダ4
0は、給気路24に沿って延び、そのスライダ40のう
ちチャージ部36側の端部寄り位置から側方に向けて区
画壁41が張り出している。区画壁41は、スライダ4
0の外周面に備えた1対のフランジ43,44で構成さ
れ、それらフランジ43,44の間には、大径部27の
内周面に密着するOリング45が配されている。そし
て、この区画壁41により、給気路24の大径部27
が、チャージ部36側と導入口35側とに区画されてい
る。一方、スライダ40には、小径部28の内周面に密
着する中間シール部42が備えられている。この中間シ
ール部42は、スライダ40の外周面に形成した溝46
内にOリング47を配してなる。
【0029】スライダ40のうち中間シール部42側の
端部は、詰栓29に設けた終端シール部48に突き当て
られる。詳細には、詰栓29のうちスライダ40との対
向面には凹所が形成されており、前記終端シール部48
は、その凹所に嵌合したゴム部材で構成されて、中空ス
テム21と詰栓29との間に挟んで固定されている。ま
た、終端シール部48の中心部に形成した窪みの奥に
は、終端放出口30に整合する孔が貫通形成され、その
孔の周縁の平坦部分に、前記スライダ40の端面が当接
されて、終端放出口30が気密状態に閉塞される。
【0030】スライダ40の内部には、スライダ給気路
49が形成されている。スライダ給気路49は、スライ
ダ40の一端寄り位置から他端寄り位置に亘って延びて
いる。そして、スライダ給気路49の一端は、区画壁4
1よりチャージ部36側でスライダ40の側方に開放
し、他端は、中間シール部42より終端放出口30側で
スライダ40の側方に開放している。より詳細には、図
7に示すように、スライダ40の一端部は、そのスライ
ダ40の本体部50に、ヘッド部51をねじ込んだ構造
をなす。これら本体部50及びヘッド部51には、互い
に螺合される端部から反対側の端部寄り位置まで、前記
スライダ給気路49が延びており、各スライダ給気路4
9の奥部に横孔49Yを貫通形成した構造になってい
る。
【0031】図2に示すように、スライダ40の外周面
には、本発明に係る付勢手段としての圧縮コイルバネ5
5が遊嵌されている。圧縮コイルバネ55は、中空ステ
ム21のうち大径部27と小径部28との段差面と、区
画壁41を構成する前記フランジ44との間に挟まれて
いる。そして、圧縮コイルバネ55の弾発力(付勢力)
でもって、スライダ40が、チャージ部36側に付勢さ
れている。
【0032】スライダ40のうちチャージ部36側を向
いたフランジ43及びヘッド部51の端面は、本発明に
係る第1受圧部70をなす。そして、この第1受圧部7
0に受けた圧力により、スライダ40が給気路24内の
第1の位置側に押される。そして、図3には、スライダ
40が、その第1の位置に至った状態が示されている。
スライダ40が第1の位置に至ると、同図に示すよう
に、スライダ40の端部が、終端シール部48に当接し
て、終端放出口30が閉塞されると共に、区画壁41
が、中間放出口34よりチャージ部36から離れた側に
位置して、中間放出口34が開放される。
【0033】スライダ40のうち終端放出口30側を向
いたフランジ44は、本発明に係る第2受圧部71をな
す。そして、この第2受圧部71に受けた圧力と、前記
圧縮コイルバネ55の弾発力とにより、スライダ40が
給気路24内の第2の位置側に押される。そして、図4
には、スライダ40が、本発明に係る第2の位置に至っ
た状態が示されている。スライダ40が第2の位置に至
ると、同図に示すように、中間放出口34は開放された
状態のまま、スライダ40の端部が、終端シール部48
から離れて、終端放出口30が開放される。
【0034】また、図2には、スライダ40が、第3の
位置に至った状態が示されており、スライダ40が第3
の位置に至ると、同図に示すように、区画壁41が、中
間放出口34よりチャージ部36側に位置して、中間放
出口34が閉止されると共に、スライダ40のうち前記
ヘッド部51の端面が、コアハウジング26のうち給気
路24Bの開口縁に突き当てられている。
【0035】次に、上記構成からなる本実施形態のバル
ブ20の動作を説明する。図8には、バルブ20からタ
イヤ12内に、圧縮気体をチャージした場合における外
側気体室13内の圧力(Pa)及び内側気体室14内の
圧力(Pb)の変化が示されている。
【0036】チャージを開始する前の状態では、内外の
気体室13,14には、気体が入っていないか、又は、
気体が入っていたとしても各気体室13,14の圧力
は、例えば共に大気圧とほぼ同じ程度になっている(図
8のT1の区間参照)。また、このときバルブ20内で
は、図2に示すように、スライダ40が、図2に示すよ
うに第3の位置に配されて、コアハウジング26に突き
当てられている。
【0037】バルブ20のチャージ部36に、図示しな
い給気ホースを接続して、気体をチャージし始めると、
そのチャージ圧(Po)によって、チャージ部36に設
けたバルブコア31が開き(図6参照)、給気路24内
に供給された気体の圧力により、スライダ40が押され
る。ここで、スライダ40に設けたスライダ給気路49
の開放口は、チャージ部36からの給気方向と異なる方
向に向いているから、チャージ部36からの気体がスラ
イダ給気路49に容易に流れ込むことが規制され、チャ
ージ部36からの気体圧が、スライダ40の第1受圧部
70に確実にかかる。そして、スライダ40が一気に図
3に示した第1の位置に移動して、中間放出口34が開
放されかつ終端放出口30が閉止される。
【0038】すると、中間放出口34を介して外側気体
室13にのみ気体が供給され、外側気体室13内の圧力
が徐々に上昇する(図8のT2の区間参照)。ここで、
スライダ40は、第1受圧部70と反対側を向いた第2
受圧部71に、外側気体室13から導入口35を通過し
た気体の圧力を受ける。ところが、チャージの初期段階
では、外側気体室13内の圧力(Pa)が低いため、気
体が大きな流速で外側気体室13に供給されてそこで広
がり、第2受圧部71に至るまでの間で大きく減圧され
て、第1と第2の受圧部70,71の間に差圧が生じ
る。そして、第2受圧部71にかかる力と圧縮コイルバ
ネ55の弾発力とを合わせた合力よりも、第1受圧部7
0にかかる力の方が上回り、スライダ40は第1の位置
にしばらく保持される。
【0039】さて、外側気体室13内の気圧が上昇する
と、それに伴って、チャージされる気体の流速が小さく
なる。すると、中間放出口34での減圧作用も低下し
て、第1及び第2の受圧部70,71の差圧が小さくな
る。そして、外側気体室13内が所定の切り替え圧(P
k)まで上昇すると、第2受圧部71にかかる力と圧縮
コイルバネ55の弾発力とを合わせた合力が、第1受圧
部70にかかる力を上回り、スライダ40が第2の位置
に移動する。
【0040】すると、図4に示すように、中間放出口3
4と終端放出口30とが共に開放し、内外の気体室1
3,14の両方に気体が供給される。このとき、内側気
体室14内の気圧(Pb)は、外側気体室13内の気圧
(Pa)に追従するようにして徐々に上昇する(図8の
T3の区間参照)。そして、内外の気体室13,14の
気圧が、共にチャージ圧(Po)にまで上昇すると(図
8のT4の区間参照)、給気ホースからバルブ20内
に、気体が入り込まなくなる。すると、圧縮コイルバネ
55の弾発力に基づいて、スライダ40が第3の位置に
移動し、図5に示すように、中間放出口34と終端放出
口30との間が断絶され、内側気体室14から外側気体
室13への気体の移動が規制される。また、給気ホース
をバルブ20から外しても、チャージ部36に設けたバ
ルブコア31によって、タイヤ12外に気体が漏れるこ
とが防がれる。
【0041】このように、本実施形態のバルブ20によ
れば、外側気体室13へのチャージと内側気体室14へ
のチャージとを自動で切り替えるから、従来のものに比
べて、チャージ作業の効率が向上すると共に、内外の気
体室13,14へのチャージ量のばらつきを抑えて、両
気体室13,14にバランスよく気体をチャージするこ
とができる。しかも、このバルブ20を用いると、タイ
ヤ12内に気体をチャージする課程では、外側気体室1
3側が内側気体室14側より圧力が常に高いから、チュ
ーブ11の過度の膨張が規制され、タイヤ12とチュー
ブ11との間に確実に隙間が確保される。これにより、
二重構造のタイヤの性能を十分に発揮させることができ
る。また、本実施形態では、区画壁41を構成するフラ
ンジ44を、圧縮コイルバネ55への当接部として用い
ると共に、第2受圧部71にも兼用したから、これらを
別々に設けたものに比べてバルブ20の小型化が図られ
る。
【0042】<他の実施形態>本発明は、実施形態に限
定されるものではなく、例えば、以下に説明するような
実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記
以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施す
ることができる。 (1)前記第1実施形態では、区画壁41にOリング4
5を備えて、給気路24を、第1受圧部70側と第2受
圧部71側とに、気密状態に隔絶していたが、区画壁
は、第1受圧部側と第2受圧部側とに気圧差を生じさせ
る程度に区画できれば、Oリングを備えずに、単に区画
壁と給気路の内面との隙間を狭くしただけの構造にして
もよい。
【0043】(2)前記実施形態では、第2の位置で、
中間放出口34と終端放出口30の両方が開放する構成
であったが、スライダが第2の位置に至ったときに、終
端放出口だけを開放し、中間放出口を閉塞する構成にし
てもよい。
【0044】(3)前記実施形態では、給気路24と直
交する方向に、中間放出口34及び導入口35が開口し
ていたが、給気路と斜めに交差する方向に、中間放出口
及び導入口を開口させてもよい。
【0045】(4)前記実施形態に例示した二重構造の
タイヤは、タイヤ12の内側にチューブ11を備えた構
造であったが、二重構造のタイヤは、内外の気体室を備
えた構造でれば、例えば、タイヤの内側にチューブより
強度が高いインナータイヤを設けた構造にしてもよい
し、また、前記第1実施形態のチューブ11の外面に、
そのチューブ11より強度が高いゴム材を配した構造に
してもよい。
【0046】(5)前記実施形態のタイヤ用バルブは、
本発明に係る遮断手段としてスライド移動可能なスライ
ダ40を備えていたが、本発明に係る「遮断手段」は、
必ずしもスライドしなくてもよく、例えば、回動するこ
とによって開放状態と閉止状態とに切り替わるように作
動する回動弁であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る二重構造のタイヤの
断面図
【図2】スライダが第3位置に配された状態のタイヤ用
バルブの断面図
【図3】スライダが第1位置に配された状態のタイヤ用
バルブの断面図
【図4】スライダが第2位置に配された状態のタイヤ用
バルブの断面図
【図5】バルブコアが閉じた状態の断面図
【図6】バルブコアが開いた状態の断面図
【図7】スライダの分解断面図
【図8】内外の気体室の気圧変化を示したグラフ
【図9】従来のタイヤ用バルブの断面図
【符号の説明】
12…タイヤ 13…外側気体室 14…内側気体室 20…タイヤ用バルブ 21…中空ステム 24…給気路 30…終端放出口 31…バルブコア 34…中間放出口 35…導入口 36…チャージ部 40…スライダ(遮断手段) 41…区画壁 42…シール部 43,44…フランジ 45…Oリング 48…終端シール部 49…スライダ給気路 55…圧縮コイルバネ(付勢手段) 70…第1受圧部 71…第2受圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 一 岐阜県大垣市久徳町100番地 太平洋工業 株式会社内 (72)発明者 粥川 久 岐阜県大垣市久徳町100番地 太平洋工業 株式会社内 Fターム(参考) 3H058 AA18 BB04 CA02 CA14 CA23 CC05 DD06 EE04 EE22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気体室(13,14)に気体をチ
    ャージするタイヤ用バルブであって、 外部に露出したチャージ部(36)と、 前記チャージ部(36)から前記複数の気体室(13,
    14)に導通する給気路(24)と、 前記給気路(24)と少なくとも1つの前記気体室(1
    3,14)との間を開閉する遮断手段(40)と、 前記遮断手段(40)を自己作動可能とする付勢手段
    (55)とを備え、 前記複数の気体室(13,14)間に、前記付勢手段
    (55)の付勢力に応じた圧力差を生じさせることを特
    徴とするタイヤ用バルブ。
  2. 【請求項2】 二重構造のタイヤ(12)に備えた外側
    気体室(13)と内側気体室(14)とに、気体をチャ
    ージするためのタイヤ用バルブであって、前記外側気体
    室(13)を貫通して、一端が前記タイヤ(12)の外
    側に露出しかつ他端が前記内側気体室(14)の内側に
    臨んだ中空ステム(21)と、 前記中空ステム(21)から側方に張り出し、前記内側
    気体室(14)を覆う室壁(11)のうち前記中空ステ
    ム(21)が貫通した孔(11A)の周縁部に固着され
    て、前記孔(11A)を密閉するためのスパッツ(3
    2)と、 前記中空ステム(21)の内部に形成された給気路(2
    4)と、 前記タイヤ(12)の外側から前記給気路(24)内に
    気体を供給するためのチャージ部(36)と、 前記給気路(24)内にスライド可能に収容され、前記
    給気路(24)を、前記チャージ部(36)と前記外側
    気体室(13)との間で連通させ、かつ、前記チャージ
    部(36)と前記内側気体室(14)との間で遮断する
    第1の位置と、前記給気路(24)を、前記チャージ部
    (36)と前記内側気体室(14)との間で連通させる
    第2の位置とに移動するスライダ(40)と、 前記スライダ(40)に設けられて、前記チャージ部
    (36)からの気体圧を受け、前記第1の位置側への押
    圧力を得るための第1受圧部(70)と、 前記スライダ(40)に設けられて、前記外側気体室
    (13)内の気体圧を受け、前記第2の位置側への押圧
    力を得るための第2受圧部(71)と、 前記スライダ(40)を、常には、前記第1の位置から
    前記第2の位置側に付勢する付勢手段(55)とを備え
    て、 前記タイヤ(12)内に気体をチャージした初期段階で
    は、前記チャージ部(36)から前記第2受圧部(7
    1)までの減圧により、前記第1及び第2の受圧部(7
    0,71)の間に生じた差圧に基づいて、前記スライダ
    (40)が前記第1の位置に移動し、チャージの途中段
    階では、前記差圧の減少と前記付勢手段(55)の付勢
    力とに基づいて、前記スライダ(40)が前記第1から
    第2の位置側に移動するようにしたことを特徴とするタ
    イヤ用バルブ。
  3. 【請求項3】 二重構造のタイヤ(12)に備えた外側
    気体室(13)と内側気体室(14)とに、気体をチャ
    ージするためのタイヤ用バルブであって、 前記外側気体室(13)を貫通して、一端が前記タイヤ
    (12)の外側に露出しかつ他端が前記内側気体室(1
    4)の内側に臨んだ中空ステム(21)と、 前記中空ステム(21)から側方に張り出し、前記内側
    気体室(14)を覆う室壁(11)のうち前記中空ステ
    ム(21)が貫通した孔(11A)の周縁部に固着され
    て、前記孔(11A)を密閉するためのスパッツ(3
    2)と、 前記中空ステム(21)の内部で、その中空ステム(2
    1)の軸方向に延びた給気路(24)と、 前記タイヤ(12)の外側から前記給気路(24)内に
    気体を供給するためのチャージ部(36)と、 前記給気路(24)を前記内側気体室(14)に連絡し
    た終端放出口(30)と、 前記給気路(24)を前記外側気体室(13)に連絡し
    た中間放出口(34)と、 前記給気路(24)を前記外側気体室(13)に連絡し
    かつ前記中間放出口(34)より前記終端放出口(3
    0)側に配された導入口(35)と、 前記給気路(24)内にスライド可能に収容されて、前
    記終端放出口(30)側から順に設定した第1の位置と
    第2の位置とに移動するスライダ(40)と、 前記スライダ(40)の外面に設けられて、前記給気路
    (24)を、前記導入口(35)側と前記チャージ部
    (36)側とに区画する区画壁(41)と、 前記スライダ(40)の外面と前記給気路(24)の内
    面との間に設けられて、前記給気路(24)を、前記導
    入口(35)側と前記終端放出口(30)側とに、気密
    状態に区画する中間シール部(42)と、 前記スライダ(40)の外面と前記給気路(24)の内
    面との間に設けられて、前記スライダ(40)の移動に
    応じて、前記終端放出口(30)を開閉する終端シール
    部(48)と、 前記スライダ(40)の内部に形成されて、一端が前記
    区画壁(41)より前記チャージ部(36)側に開放す
    ると共に、他端が前記中間シール部(42)と前記終端
    シール部(48)との間に開放したスライダ給気路(4
    9)と、 前記スライダ(40)に設けられて、前記チャージ部
    (36)からの気体圧を受け、前記終端放出口(30)
    側への押圧力を得る第1受圧部(70)と、 前記スライダ(40)に設けられて、前記導入口(3
    5)を通過した気体圧を受け、前記チャージ部(36)
    側への押圧力を得る第2受圧部(71)と、 前記スライダ(40)を、常には、前記チャージ部(3
    6)側に付勢する付勢手段(55)とを備えて、 前記スライダ(40)が前記第1の位置に移動したとき
    には、前記区画壁(41)が、前記中間放出口(34)
    より前記導入口(35)側に位置して前記中間放出口
    (34)が開放し、かつ、前記終端シール部(48)に
    より前記終端放出口(30)が閉止される一方、前記ス
    ライダ(40)が前記第2の位置に移動したときには、
    前記終端放出口(30)が開放するように構成され、 前記タイヤ(12)内に気体をチャージした初期段階で
    は、前記チャージ部(36)から前記第2受圧部(7
    1)までの減圧により、前記第1及び第2の受圧部(7
    0,71)の間に生じた差圧に基づいて、前記スライダ
    (40)が前記第1の位置に移動し、チャージの途中段
    階では、前記差圧の減少と前記付勢手段(55)の付勢
    力とに基づいて、前記スライダ(40)が前記第1から
    第2の位置側に移動するようにしたことを特徴とするタ
    イヤ用バルブ。
  4. 【請求項4】 前記スライダ(40)が、前記第2の位
    置に移動したときには、前記中間放出口(34)と前記
    終端放出口(30)とが共に開放し、前記スライダ(4
    0)が、前記第2の位置より前記チャージ部(36)側
    に設定した第3の位置に移動したときには、前記中間放
    出口(34)が閉止するように構成されたことを特徴と
    する請求項3記載のタイヤ用バルブ。
  5. 【請求項5】 前記付勢手段(55)は、圧縮コイルバ
    ネで構成されると共に、前記区画壁(41)は、前記ス
    ライダ(40)の外面から側方に張り出したフランジ
    (43,44)で構成され、 前記フランジ(43,44)は、前記圧縮コイルバネと
    の当接部と、前記第2受圧部(71)とに兼用されたこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載のタイヤ用バル
    ブ。
  6. 【請求項6】 前記区画壁(41)を、前記スライダ
    (40)の外面に備えた1対のフランジ(43,44)
    で構成し、それら一対のフランジ(43,44)の間
    に、Oリング(45)を配したことを特徴とする請求項
    3乃至5のいずれかに記載のタイヤ用バルブ。
  7. 【請求項7】 前記スライダ(40)給気路(24)の
    うち前記チャージ部(36)側の開放口は、前記チャー
    ジ部(36)からの給気方向と異なる方向に向けられた
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のタ
    イヤ用バルブ。
  8. 【請求項8】 前記チャージ部(36)は、前記タイヤ
    (12)内への気体の移動を許容しかつ前記タイヤ(1
    2)外への気体の移動を規制するバルブコア(31)
    を、前記給気路(24)内に設けてなることを特徴とす
    る請求項3乃至7のいずれかに記載のタイヤ用バルブ。
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