JP2003028056A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents

可変容量型斜板式圧縮機

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JP2003028056A
JP2003028056A JP2001210706A JP2001210706A JP2003028056A JP 2003028056 A JP2003028056 A JP 2003028056A JP 2001210706 A JP2001210706 A JP 2001210706A JP 2001210706 A JP2001210706 A JP 2001210706A JP 2003028056 A JP2003028056 A JP 2003028056A
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JP
Japan
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swash plate
core portion
shaft
piston
cylinder
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JP2001210706A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Tanabe
裕通 田辺
Yoshiyuki Ishida
欣之 石田
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜板のモーメント特性を悪化させることなく
斜板の軽量化を図ることができるとともに、製造コスト
の削減を図ることができる可変容量型斜板式圧縮機を提
供する。 【解決手段】 複数のシリンダボア6を有するシリンダ
ブロック1と、このシリンダブロック1の中心部に回転
可能に支持されたシャフト5と、このシャフト5の回転
につれて回転する斜板10と、シリンダボア6に摺動可
能に収容されたピストン7と、このピストン7と斜板1
0との間に介在するシュー60,61とを備え、斜板1
0の回転に応じてピストン7がシリンダボア6内を往復
運動する可変容量型斜板式圧縮機において、アルミニウ
ム系材料で形成され、シャフト5に傾斜かつ摺動可能に
取り付けられたコア部10Aの外側に、コア部10Aよ
り比重の大きい鋳鉄で形成され、シュー60,61と接
触する円盤部10Bを結合して斜板10を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は可変容量型斜板式
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変容量型斜板式圧縮機は、複数
のシリンダボアを有するシリンダブロックと、このシリ
ンダブロックの中心部に回転可能に支持されたシャフト
と、このシャフトの回転につれて回転する斜板と、シリ
ンダボアに摺動可能に収容されたピストンと、このピス
トンと斜板との間に介在するシューとを備えている。
【0003】斜板が収容されたクランク室の圧力の変化
に応じて斜板が傾斜角度を変え、ピストンのストローク
量が変わる。
【0004】シリンダボアはシリンダブロックにシャフ
トを中心とする円周上に一定間隔おきに形成されてい
る。
【0005】斜板の回転によりピストンの一端部に支持
されたシューが斜板の摺動面上を相対回転するので、斜
板の回転力はピストンの直線往復運動に変換される。
【0006】ピストンがシリンダボア内を往復運動する
結果、シリンダボア内の圧縮室の容積が変化し、この容
積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行
なわれ、斜板の傾斜角に応じた容量の冷媒ガスが吐出さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】斜板の傾斜角に対する
斜板回転中心回りのモーメントの変化をモーメント特性
と言い、斜板の傾斜角が大きくなるにしたがってデスト
ローク方向(傾斜角を小さくする方向)のモーメントが
大きくなる特性であるとき、制御が安定する。
【0008】斜板のモーメント特性は主として円盤部の
外径と質量とによって決まり、斜板の質量が大きくなる
にしたがってデストローク方向のモーメントが大きくな
るため、斜板は比重の大きな鉄系材料(比重:7程度)
を用いて製造されていた。なお、円盤部の外径を大きく
すれば円盤部の質量は外径の大きさの2乗に比例して大
きくなり、デストローク方向のモーメントが大きくな
る。
【0009】ところで、近年、自動車の燃費を向上させ
るために自動車部品の軽量化が押し進められ、冷媒圧縮
機も鉄系材料からアルミ合金等の軽金属へと材料の変更
が進んでいる。
【0010】しかし、斜板にアルミ合金等を用いた場
合、ピストンの往復運動によって生じる慣性力に打ち勝
ってデストローク方向のモーメントを、鉄系材料を用い
た場合のように大きくとることができないため、斜板は
依然として鉄系材料を用いて製造され、斜板の軽量化は
進まなかった。
【0011】また、シューの材料としてアルミ合金材料
で形成されるピストンに対する耐焼付性、耐摩耗性等の
摺動特性を確保するため、軸受鋼(SUJ2)等が用い
られている。
【0012】斜板とシューとが同種材料となることによ
る焼付等の摺動特性の低下を防ぐため、摺動部である斜
板の平面部及びシューの平面部にアルミニウム系や銅系
の材料を主成分とする溶射皮膜を形成する等の表面処理
を施して摺動特性を確保する必要があった。
【0013】しかも斜板の表面形状が複雑であるため、
溶射皮膜の形成には手間がかかり、製造コストが非常に
高くなる。
【0014】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は、斜板のモーメント特性を悪化さ
せることなく斜板の軽量化を図ることができるととも
に、製造コストの削減を図ることができる可変容量型斜
板式圧縮機を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の発明は、複数のシリンダボアを有するシ
リンダブロックと、このシリンダブロックの中心部に回
転可能に支持されたシャフトと、このシャフトの回転に
つれて回転する斜板と、前記シリンダボアに摺動可能に
収容されたピストンと、このピストンと前記斜板との間
に介在するシューとを備え、前記斜板の回転に応じて前
記ピストンが前記シリンダボア内を往復運動する可変容
量型斜板式圧縮機において、前記斜板は、前記シャフト
に傾斜かつ摺動可能に取り付けられたコア部と、このコ
ア部に結合され、前記シューと接触する円盤部とで構成
され、前記円盤部を前記コア部より比重の大きい金属で
形成したことを特徴とする。
【0016】上述のように斜板の円盤部をコア部より比
重の大きい金属で形成したので、斜板全体を軽量化して
も円盤部を従来例と同等の質量とすることができ、ピス
トンの往復運動によって生じる慣性力に打ち勝って斜板
をデストロークさせるモーメントを大きくとることがで
きる。また、表面処理を表面形状が単純な円盤部だけに
行えばよいため、表面処理が容易となる。
【0017】請求項2記載の発明は、複数のシリンダボ
アを有するシリンダブロックと、このシリンダブロック
の中心部に回転可能に支持されたシャフトと、このシャ
フトの回転につれて回転する斜板と、前記シリンダボア
に摺動可能に収容されたピストンと、このピストンと前
記斜板との間に介在するシューとを備え、前記斜板の回
転に応じて前記ピストンが前記シリンダボア内を往復運
動する可変容量型斜板式圧縮機において、前記斜板は、
前記シャフトに傾斜かつ摺動可能に取り付けられたコア
部と、このコア部に結合され、前記シューと接触する円
盤部とで構成され、前記円盤部を鉄系材料で形成し、前
記コア部を軽金属で形成したことを特徴とする。
【0018】上述のように円盤部を鉄系材料で形成し、
コア部を鉄系材料より比重の小さい軽金属で形成したの
で、斜板全体を軽量化しても円盤部を従来例と同等の質
量とすることができ、ピストンの往復運動によって生じ
る慣性力に打ち勝って斜板をデストロークさせるモーメ
ントを大きくとることができ、鉄形材料で斜板を製造し
た場合と同様にモーメント特性を悪化させることなく斜
板の軽量化を図ることができる。また、表面処理を表面
形状が単純な円盤部だけに行えばよいため、表面処理が
容易となり、製造コストの削減を図ることができる。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の可変容量型斜板式圧縮機において、前記円盤部と前
記コア部とは圧入によって結合されていることを特徴と
する。
【0020】円盤部にコア部を圧入することによって円
盤部とコア部とを結合した。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の可変容量型斜板式圧縮機において、前記円盤部と前
記コア部とはねじ対偶によって結合されていることを特
徴とする。
【0022】円盤部にコア部をねじ込むことによって円
盤部とコア部とを結合した。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の可変容量型斜板式圧縮機において、前記円盤部に前
記コア部の一部がかしめられていることを特徴とする。
【0024】圧入又はねじ対偶によって円盤部とコア部
とを結合した後、円盤部にコア部の一部をかしめる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機を示す縦断面図である。
【0027】この可変容量型斜板式圧縮機のシリンダブ
ロック1の一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘ
ッド3が、他端面にはフロントヘッド4が配置されてい
る。フロントヘッド4、シリンダブロック1、バルブプ
レート2及びリヤヘッド3は通しボルト31で軸方向に
一体的に結合されている。
【0028】シリンダブロック1には、シャフト5を中
心とする円周に沿って一定間隔おきにシリンダボア6が
形成されている。
【0029】各シリンダボア6内にはピストン7が摺動
可能に挿入されている。ピストン7の一端部には、後述
する2つ一組のシュー60,61を転動可能に支持する
凹面部50a,50bが形成されている。
【0030】フロントヘッド4には、後述する斜板10
やスラストフランジ40等を収容するクランク室8が形
成されている。また、リヤヘッド3には吸入室13と吐
出室12とが形成されている。
【0031】吸入室13には圧縮室22に供給する低圧
の冷媒ガスが溜まる。吐出室12は吸入室13の周囲に
位置している。吐出室12には圧縮室22から高圧の冷
媒ガスが吐出される。
【0032】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はラジアル軸受25及びスラスト軸受24
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
【0033】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。
【0034】斜板10は、リンク機構41を介してスラ
ストフランジ40に連結され、スラストフランジ40の
回転につれて一体に回転する。
【0035】斜板10は、ヒンジボール9を介してシャ
フト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられたコア部10
Aと、このコア部10Aの外側に結合される円盤部10
Bとで構成されている。
【0036】コア部10Aは例えばアルミニウム系材料
(軽金属)で形成されている。コア部10Aは鋳造や鍛
造によって製作される。
【0037】円盤部10Bはコア部10Aより比重の大
きい金属、例えばダクタイル鋳鉄(FCD)(鉄系材
料)で形成されている。
【0038】コア部10Aの材料をアルミニウム系材料
とすることによって、円盤部10Bの外径を従来の斜板
の円盤部の外径と同じにしたにもかかわらず、斜板10
は30%程度軽量化された。
【0039】円盤部10Bの表面には、グラファイト、
二硫化タングステン(WS2 )、フッ素樹脂(PTF
E)、二硫化モリブデン(MoS2 )等の自己潤滑性材
料が被覆される。
【0040】コア部10Aと円盤部10Bとは圧入によ
って結合されている。
【0041】円盤部10Bの周縁部とピストン7の一端
部とはシュー60,61を介して連結されている。
【0042】シュー60,61は軸受鋼(SUJ2)で
形成されている。このシュー60,61は球面60a,
61aと平面60b,61bとを有している。
【0043】球面60a,61aはピストン7の一端部
の凹面部50a,50bに接触し、平面60b,61b
は斜板10の摺動面10a,10bに接触している。
【0044】平面60b,61bには窒化チタン(Ti
N)、窒化クロム(Crn)、タングステン炭化物(W
C)や非晶質硬質炭素(DLC(ダイヤモンドライクカ
ーボン))等の硬質皮膜が被覆され、同種材料の摺動に
よる焼付の発生を避けている。
【0045】各ピストン7に対してそれぞれ一組のシュ
ー60,61が斜板10を挟むように配置され、シュー
60,61はシャフト5の回転につれて斜板10の摺動
面10a,10b上を相対回転する。
【0046】斜板10の回転によりピストン7がシリン
ダボア6内を往復運動する。
【0047】バルブプレート2には、圧縮室22と吐出
室12とを連通させる吐出ポート15と、圧縮室22と
吸入室13とを連通させる吸入ポート16とが、それぞ
れ周方向に沿って一定間隔おきに設けられている。
【0048】吐出ポート15は吐出弁17により開閉さ
れ、吸入ポート16は吸入弁21により開閉される。
【0049】シャフト5のフロント側端部に固定された
スラストフランジ40はスラスト軸受33を介してフロ
ントヘッド4の内壁面に回転可能に支持されている。
【0050】スラストフランジ40にリンク機構41を
介して連結されている斜板10はシャフト5と直角な面
に対して傾斜可能である。
【0051】この実施形態によれば、以下の効果を奏す
る。
【0052】コア部10Aをアルミニウム系材料で形成
し、斜板10のモーメント特性を決める円盤部10Bを
ダクタイル鋳鉄(FCD)で形成し、円盤部を従来例と
同等の質量としたので、鉄系材料で円盤部とコア部とを
一体に製造した場合と同様にモーメント特性を悪化させ
ることなく斜板の軽量化を図ることができる。
【0053】また、表面処理を表面形状が簡単な円盤部
10Bだけに行えばよいため、表面処理が容易となり、
製造コストの削減を図ることができる。
【0054】図2はこの発明の第2実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機の一部を示す縦断面図であり、第1
実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明
を省略する。
【0055】斜板110は、リンク機構41を介してス
ラストフランジ40に連結され、スラストフランジ40
の回転につれて一体に回転する。
【0056】斜板110は、ヒンジボール9を介してシ
ャフト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられたコア部1
10Aと、このコア部110Aの外側に結合され、シュ
ー60,61と接触する円盤部110Bとで構成されて
いる。
【0057】図3(a)はコア部のリヤ側端面を示す
図、図3(b)は図3(a)の3b−3b線に沿う断面
図である。
【0058】コア部110Aはアルミニウム系材料(軽
金属)で形成されている。コア部110Aは鋳造や鍛造
によって製作される。
【0059】コア部110Aは、ヒンジボール9が収容
される中心孔111aを有するボス部111と、リンク
機構41を構成する連結ピン42と係合する孔141a
が形成されたブラケット部112と、スラストフランジ
40のリヤ側端面に当接して斜板110の傾斜角度を規
制する傾斜規制部113とを備えている。
【0060】ボス部111は大径部111bと小径部1
11cとを有する。小径部111cの外周面の一部には
互いに平行な一対の平面部111dが形成されている。
また、小径部111cのリヤ側端面には一対の円弧状の
突起部111eが形成されている。
【0061】図4(a)は円盤部のリヤ側端面を示す
図、図4(b)は図4(a)の4b−4b線に沿う断面
図である。
【0062】円盤部110Bはコア部110Aより比重
の大きい金属、例えばダクタイル鋳鉄(FCD)(鉄系
材料)で形成されている。シュー60,61と接触する
円盤部110Bの周縁部は中央部に較べて僅かに厚く形
成されている。
【0063】円盤部110Bの中央部にはボス部(小径
部111c)を挿通可能な開口115が設けられてい
る。この開口115には小径部111cの平面部111
dと当接して円盤部110Bの回転を防止するための互
いに平行な一対の平面部115aが形成されている。
【0064】円盤部110Bのリヤ側端面には突起部1
11eがかしめられる環状の凹部115bが形成されて
いる。
【0065】円盤部110Bの表面には、グラファイ
ト、二硫化タングステン(WS2 )、フッ素樹脂(PT
FE)、二硫化モリブデン(MoS2 )等の自己潤滑性
材料が被覆される。
【0066】図5(a)はコア部と円盤部との結合状態
をリヤ側から見た図、図5(b)は図5(a)の5b−
5b線に沿う断面図である。
【0067】コア部110Aと円盤部110Bとを圧入
によって結合した後、突起部111eを折り曲げて凹部
115bに密着させ、かしめ用の工具で突起部111e
の端部をたたきつぶしてかしめる。
【0068】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏するとともに、突起部111eが凹部11
5bにかしめられるため、円盤部110Bとコア部11
0Aとの結合がより強固になる。
【0069】図6はこの発明の第3実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機の一部を示す縦断面図であり、第1
実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明
を省略する。
【0070】斜板210は、リンク機構41を介してス
ラストフランジ40に連結され、スラストフランジ40
の回転につれて一体に回転する。
【0071】斜板210は、ヒンジボール9を介してシ
ャフト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられたコア部2
10Aと、このコア部210Aの外側に結合され、シュ
ー60,61と接触する円盤部210Bとで構成されて
いる。
【0072】図7(a)はコア部のリヤ側端面を示す
図、図7(b)は図7(a)の7b−7b線に沿う断面
図である。
【0073】コア部210Aは例えばアルミニウム系材
料(軽金属)で形成されている。コア部210Aは鋳造
や鍛造によって製作される。
【0074】コア部210Aは、ヒンジボール9が収容
される中心孔211aを有するボス部211と、リンク
機構41を構成する連結ピン42と係合する孔241a
が形成されたブラケット部212と、スラストフランジ
40のリヤ側端面に当接して斜板210の傾斜角度を規
制する傾斜規制部213とを備えている。
【0075】ボス部211は大径部211bと小径部2
11cとを有する。小径部211cの外周面にはおねじ
211fが形成されている。また、小径部211cのリ
ヤ側端面には環状の突起部211eが形成されている。
【0076】図8(a)は円盤部のリヤ側端面を示す
図、図8(b)は図8(a)の8b−8b線に沿う断面
図である。
【0077】円盤部210Bはコア部210Aより比重
の大きい金属、例えばダクタイル鋳鉄(FCD)(鉄系
材料)で形成されている。シュー60,61と接触する
円盤部210Bの周縁部は中央部に較べて僅かに厚く形
成されている。
【0078】円盤部210Bの中央部には開口215が
形成され、開口215の内周面にはコア部210Aのお
ねじ211fと螺合可能なめねじ215aが設けられて
いる。
【0079】円盤部210Bのリヤ側端面には突起部2
11eがかしめられる環状の凹部215bが形成されて
いる。
【0080】円盤部210Bの表面には、グラファイ
ト、二硫化タングステン(WS2 )、フッ素樹脂(PT
FE)、二硫化モリブデン(MoS2 )等の自己潤滑性
材料が被覆される。
【0081】図9(a)はコア部と円盤部との結合状態
をリヤ側から見た図、図9(b)は図9(a)の9b−
9b線に沿う断面図である。
【0082】コア部210Aを円盤部210Bに螺合さ
せて結合した後、突起部211eを折り曲げて凹部21
5bに密着させ、かしめ用の工具で突起部211eの端
部をたたきつぶしてかしめる。
【0083】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏するとともに、突起部211eが凹部21
5bにかしめられるため、円盤部210Bとコア部21
0Aとの結合がより強固になる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように請求項1、2記載の
発明の可変容量型斜板式圧縮機によれば、斜板のモーメ
ント特性を悪化させることなく斜板の軽量化を図ること
ができるとともに、表面処理を表面形状が単純な円盤部
だけに行えばよいため、表面処理が容易となり、製造コ
ストの削減を図ることができる。
【0085】請求項3、4記載の発明の可変容量型斜板
式圧縮機によれば、円盤部とコア部とを簡単かつ強固に
結合することができる。
【0086】請求項5記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、円盤部とコア部との結合をより強固にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】図2はこの発明の第2実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機の一部を示す縦断面図である。
【図3】図3(a)はコア部のリヤ側端面を示す図、図
3(b)は図3(a)の3b−3b線に沿う断面図であ
る。
【図4】図4(a)は円盤部のリヤ側端面を示す図、図
4(b)は図4(a)の4b−4b線に沿う断面図であ
る。
【図5】図5(a)はコア部と円盤部との結合状態をリ
ヤ側から見た図、図5(b)は図5(a)の5b−5b
線に沿う断面図である。
【図6】図6はこの発明の第3実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機の一部を示す縦断面図である。
【図7】図7(a)はコア部のリヤ側端面を示す図、図
7(b)は図7(a)の7b−7b線に沿う断面図であ
る。
【図8】図8(a)は円盤部のリヤ側端面を示す図、図
8(b)は図8(a)の8b−8b線に沿う断面図であ
る。
【図9】図9(a)はコア部と円盤部との結合状態をリ
ヤ側から見た図、図9(b)は図9(a)の9b−9b
線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 5 シャフト 6 シリンダボア 7 ピストン 10,110,210 斜板 10A,110A,210A コア部 10B,110B,210B 円盤部 60,61 シュー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 欣之 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB38 BB50 CC20 CC34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシリンダボアを有するシリンダブ
    ロックと、 このシリンダブロックの中心部に回転可能に支持された
    シャフトと、 このシャフトの回転につれて回転する斜板と、 前記シリンダボアに摺動可能に収容されたピストンと、 このピストンと前記斜板との間に介在するシューとを備
    え、 前記斜板の回転に応じて前記ピストンが前記シリンダボ
    ア内を往復運動する可変容量型斜板式圧縮機において、 前記斜板は、前記シャフトに傾斜かつ摺動可能に取り付
    けられたコア部と、このコア部に結合され、前記シュー
    と接触する円盤部とで構成され、 前記円盤部を前記コア部より比重の大きい金属で形成し
    たことを特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】 複数のシリンダボアを有するシリンダブ
    ロックと、 このシリンダブロックの中心部に回転可能に支持された
    シャフトと、 このシャフトの回転につれて回転する斜板と、 前記シリンダボアに摺動可能に収容されたピストンと、 このピストンと前記斜板との間に介在するシューとを備
    え、 前記斜板の回転に応じて前記ピストンが前記シリンダボ
    ア内を往復運動する可変容量型斜板式圧縮機において、 前記斜板は、前記シャフトに傾斜かつ摺動可能に取り付
    けられたコア部と、このコア部に結合され、前記シュー
    と接触する円盤部とで構成され、 前記円盤部を鉄系材料で形成し、前記コア部を軽金属で
    形成したことを特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記円盤部と前記コア部とは圧入によっ
    て結合されていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の可変容量型斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記円盤部と前記コア部とはねじ対偶に
    よって結合されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記円盤部に前記コア部の一部がかしめ
    られていることを特徴とする請求項3又は4記載の可変
    容量型斜板式圧縮機。
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CN113511411A (zh) * 2021-05-24 2021-10-19 郭玉 一种用于模具生产的金属模板除锈储存装置
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