JP2003023947A - 伐倒材の処理方法 - Google Patents

伐倒材の処理方法

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JP2003023947A
JP2003023947A JP2001217817A JP2001217817A JP2003023947A JP 2003023947 A JP2003023947 A JP 2003023947A JP 2001217817 A JP2001217817 A JP 2001217817A JP 2001217817 A JP2001217817 A JP 2001217817A JP 2003023947 A JP2003023947 A JP 2003023947A
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felled
wood
treatment
pine
covering sheet
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JP2001217817A
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Shingo Muroga
伸悟 室賀
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Shinano Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Shinano Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伐倒材を処理した後における後処理に伴う時間
と労力を排除又は大幅に削減するとともに、伐倒材の腐
朽の遅れや自然環境に対する悪影響を回避する。 【解決手段】屋外の地面Eに放置した伐倒材W…を処理
剤Mにより処理するに際し、生分解性樹脂により形成
し、かつ生分解特性を処理剤Mによる処理作用に基づい
て設定した被覆シートSにより、一又は二以上の伐倒材
W…を覆い、この伐倒剤W…を覆った被覆シートSの内
方に、処理剤Mを封入することにより伐倒材W…を処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マツ材線虫病の被
害により伐倒された松等の伐倒材を処理剤により処理す
る際に用いて好適な伐倒材の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、いわゆる松食虫により健全な
松林が枯れてしまう被害が社会的問題となっている。松
食虫は、正式にはマツノザイセンチュウと呼ばれ、マツ
ノマダラカミキリにより運ばれる体長1ミリメートルに
も満たない線虫である。松食虫は、住み着いた松の内部
組織を破壊して枯らしてしまうため、マツ材線虫病はで
きるだけ早期に発見し、適切な処理を施こすことによ
り、飛火的な被害の拡大を防止する必要がある。
【0003】このため、従来では、被害を受けた松を伐
倒し、所定長さに切断した伐倒材を所定数量積み上げる
とともに、積み上げた伐倒材全体を塩化ビニルシートに
より覆い、その内部に燻蒸剤を収容していた。これによ
り、2週間程度そのまま放置すれば、伐倒材に住み着い
たマツノザイセンチュウやマツノマダラカミキリが死滅
するため、被害の拡大が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の処理方法は、被害の拡大は防止できるものの、次の
ような問題点があった。
【0005】第一に、所定期間の経過した後に、塩化ビ
ニルシートを回収する必要があるため、回収に伴う多大
の時間と労力が費やされる。
【0006】第二に、塩化ビニルシートの回収が遅れた
場合、伐倒材が腐朽することなくそのままの状態で放置
されるため、伐倒材の自然回帰が遅れてしまう。
【0007】第三に、稀ではあるが、山火事が発生した
場合、鎮火が遅れてしまうとともに、有害物質の発生に
より自然環境に悪影響を及ぼす。
【0008】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点を解決したものであり、特に、伐倒材を処理し
た後における後処理に伴う時間と労力を排除又は大幅に
削減できるとともに、伐倒材の腐朽の遅れや自然環境に
対する悪影響を回避できる伐倒材の処理方法の提供を目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明に
係る伐倒材の処理方法は、屋外の地面Eに放置した伐倒
材W…を処理剤Mにより処理するに際し、生分解性樹脂
により形成し、かつ生分解特性を処理剤Mによる処理作
用に基づいて設定した被覆シートSにより、一又は二以
上の伐倒材W…を覆い、この伐倒剤W…を覆った被覆シ
ートSの内方に、処理剤Mを封入することにより伐倒材
W…を処理するようにしたことを特徴とする。この場
合、特に、伐倒材W…としては、マツ材線虫病の被害に
より伐倒された松を用いるとともに、処理剤Mには、燻
蒸剤Msを用いて好適である。
【0010】これにより、例えば、被覆シートSに対し
て、処理剤M(燻蒸剤Ms)による処理効果が十分に得
られた後、速やかに通気穴が生じるような生分解特性を
設定すれば、伐倒材W…に対する最適な処理を行うこと
ができる。即ち、屋外の地面Eに放置した伐倒剤W…を
被覆シートSにより覆うとともに、この被覆シートSの
内方に燻蒸剤Msを封入すれば、この時点から、ほぼ密
閉状態となる被覆シートSの内方に燻蒸剤Msが充満
し、伐倒剤W…は燻蒸剤Msよって燻蒸処理される。一
方、屋外に放置される被覆シートSは、時間の経過に伴
って徐々に生分解が進行し、燻蒸剤Msによる燻蒸処理
効果が十分に得られた後に通気穴が生じるため、被覆シ
ートSの内部に外部環境が確保されるとともに、最終的
に、被覆シートSは生分解の進行により消滅する。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。
【0012】まず、本実施例に係る伐倒材の処理方法に
使用する被覆シートについて、図2を参照して説明す
る。
【0013】被覆シートSは、生分解性樹脂により製造
する。生分解性樹脂としては、ダイセル化学工業株式会
社製の生分解性樹脂“セルグリーン(登録商標)”を用
いることができる。この生分解性樹脂は、高分子量のポ
リカプロラクトンを用いたものであり、高分子量の結晶
性を有する融点60〜115〔℃〕の熱可塑性を有す
る。したがって、使用中は、他の汎用樹脂と同等の物性
を有するとともに、屋外の自然環境中では、微生物等に
より水と二酸化炭素に生分解される。
【0014】また、被覆シートSの生分解特性は、後述
するように、伐倒材W…を覆い、内方に燻蒸剤Ms(処
理剤M)を封入した際における燻蒸剤Msの処理作用に
基づいて設定する。具体的には、燻蒸剤Msによる燻蒸
処理効果が十分に得られた後、速やかに通気穴が生じる
ような生分解特性を持たせる。燻蒸剤Msによる燻蒸処
理効果は、通常、2週間程度を要するため、少なくとも
2週間以上が経過した後、望ましくは、余裕を持たせて
1年程度が経過した後に、速やかに通気穴が生じるよう
な生分解特性を設定することが望ましい。このような生
分解特性を設定する要素は、生分解性樹脂の成分調整等
により行ってもよいが、簡便な手法としては、被覆シー
トSの厚さを選定すればよい。このような選定は実験等
により容易に選定できる。
【0015】実施例の被覆シートSは、一枚当たりの寸
法を、縦3.0〔m〕,横4.8〔m〕,厚さ0.1
〔mm〕に選定することにより、必要な生分解特性を得
ることができた。被覆シートSの厚さを、0.1〔m
m〕に選定することにより、酸素ガス透過度は、1日当
たり702〔ml/m2〕,水蒸気透過度は、カップ法
により1日当たり54〔g/m2〕であった。なお、被
覆シートSはロール状に製造し、使用現場で任意の長さ
に切断して用いても勿論よい。
【0016】次に、被覆シートSを使用した本実施例に
係る伐倒材の処理方法について、図3及び図4を参照し
つつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
【0017】まず、松食虫(マツ材線虫病)の被害の受
けた松を伐倒する(ステップS1)。伐倒した松は、2
〜3〔m〕程度の長さに切断する(ステップS2)。こ
れにより、所定長さの伐倒材W…が得られる。また、伐
倒材W…は、図3に示すように、地面Eの上に所定数量
だけ積み上げる(ステップS3)。そして、積み上げた
伐倒材W…の全体を用意した被覆シートSにより覆う
(ステップS4)。これにより、被覆シートSの内方に
は、ほぼ密閉状態の空間が設けられる。同時に、被覆シ
ートSを覆う際には、その内部に燻蒸剤Msを収容する
(ステップS5)。この状態の断面を図3に示すととも
に、外観形態を図4に示す。
【0018】そして、この状態を放置する(ステップS
6)。これにより、気化した燻蒸剤Msは、被覆シート
Sの内方における空間に充満し、2週間程度そのまま放
置すれば、燻蒸剤Msの燻蒸処理効果(処理作用)によ
って、被覆シートSに覆われる伐倒材W…に住み着いた
マツノザイセンチュウ及びマツノマダラカミキリが死滅
する(ステップS7)。よって、松食虫による被害の拡
大は防止される。一方、被覆シートSは、屋外における
地面E上の自然環境中に放置されるため、水と二酸化炭
素に徐々に生分解される(ステップS7)。この結果、
被覆シートSの生分解特性、即ち、燻蒸剤Msによる燻
蒸処理効果が十分に得られた後、望ましくは、余裕を持
たせて設定した1年程度が経過した後に、通気穴が生じ
るため、被覆シートSの内部と外部の通気性が確保さ
れ、被覆シートSの内方に外部環境が確保される。よっ
て、伐倒材W…の腐朽も遅れることなく進行する(ステ
ップS8,S9)。そして、以後は、時間の経過に伴っ
て被覆シートSの生分解が進行するため、被覆シートS
は、そのまま放置しても最終的には消滅する(ステップ
S10)。
【0019】このような本実施例に係る処理方法によれ
ば、被覆シートSの回収が不要になるため、後処理に伴
う時間と労力を排除できる。なお、被覆シートSはその
まま伐倒材W…を覆った状態で放置してもよいが、必要
により、一定期間の経過後に除去してもよい。この場
合、被覆シートSを除去しても回収する必要はなく、そ
のまま地面Eの上に放置すればよい。これにより、被覆
シートSの生分解及び伐倒材W…の腐朽を、より加速さ
せることができる。しかし、この場合であっても被覆シ
ートSの回収は不要なため、後処理に伴う時間と労力は
大幅に削減可能である。
【0020】一方、被覆シートSには、燻蒸剤Msによ
る燻蒸処理効果が十分に得られた後、速やかに通気穴が
生じるような生分解特性を設定したため、伐倒材W…の
腐朽の遅れが回避されるとともに、万が一山火事が発生
した場合であっても自然環境に対する悪影響が回避され
る。
【0021】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、
細部の形態,素材,手法等において、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することがで
きる。
【0022】
【発明の効果】このように、本発明に係る伐倒材の処理
方法は、屋外の地面に放置した伐倒材を処理剤により処
理するに際し、生分解性樹脂により形成し、かつ生分解
特性を処理剤による処理作用に基づいて設定した被覆シ
ートにより、一又は二以上の伐倒材を覆い、この伐倒剤
を覆った被覆シートの内方に、処理剤を封入することに
より、伐倒材を処理するようにしたため、次のような顕
著な効果を奏する。
【0023】(1) 被覆シートの回収が不要になるた
め、伐倒材を処理した後における後処理に伴う時間と労
力を排除又は大幅に削減できる。
【0024】(2) 被覆シートに、処理剤による処理
効果が十分に得られた後、速やかに通気穴が生じるよう
な生分解特性を設定することにより、伐倒材の腐朽の遅
れを回避できるとともに、万が一山火事が発生した場合
であっても自然環境に対する悪影響を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る伐倒材の処理方法
を説明するためのフローチャート、
【図2】同処理方法に使用する被覆シートの斜視図、
【図3】同処理方法により伐倒材を被覆シートにより覆
った状態を示す断面図、
【図4】同処理方法により伐倒材を被覆シートにより覆
った状態を示す外観斜視図、
【符号の説明】 E 屋外の地面 W… 伐倒材 M 処理剤 Ms 燻蒸剤 S 被覆シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋外の地面に放置した伐倒材を処理剤に
    より処理する伐倒材の処理方法において、生分解性樹脂
    により形成し、かつ生分解特性を前記処理剤による処理
    作用に基づいて設定した被覆シートにより、一又は二以
    上の伐倒材を覆い、この伐倒剤を覆った被覆シートの内
    方に、前記処理剤を封入することにより前記伐倒材を処
    理することを特徴とする伐倒材の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記伐倒材は、マツ材線虫病の被害によ
    り伐倒された松であることを特徴とする請求項1記載の
    伐倒材の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記処理剤は、燻蒸剤であることを特徴
    とする請求項1記載の伐倒材の処理方法。
JP2001217817A 2001-07-18 2001-07-18 伐倒材の処理方法 Pending JP2003023947A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100702029B1 (ko) * 2005-09-22 2007-03-30 삼성전자주식회사 플로팅된 드레인측 보조 게이트를 갖는 고전압 모스트랜지스터를 구비하는 비휘발성 메모리 소자들 및 그제조방법들
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JP2013034485A (ja) * 2012-10-18 2013-02-21 Shin-Etsu Finetech Co Ltd 松くい虫燻蒸駆除の施工方法

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