JP2003022078A - 遮音性能改善方法、音響室、音響室の設計方法、散乱体の設計方法、散乱体の設計装置 - Google Patents

遮音性能改善方法、音響室、音響室の設計方法、散乱体の設計方法、散乱体の設計装置

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JP2003022078A
JP2003022078A JP2001205348A JP2001205348A JP2003022078A JP 2003022078 A JP2003022078 A JP 2003022078A JP 2001205348 A JP2001205348 A JP 2001205348A JP 2001205348 A JP2001205348 A JP 2001205348A JP 2003022078 A JP2003022078 A JP 2003022078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響室内の音圧分布を均一化し、透過音の音
圧レベルを低減することが可能な遮音性能改善方法、音
響室、音響室の設計方法、散乱体の設計方法、散乱体の
設計装置を提供する。 【解決手段】 音響室内の音源が推定した反射経路にあ
る場合、まず音源の位置をずらして反射経路から外す。
さらに、音圧分布の均一化を図り、透過音の音圧レベル
を低減させるべく、反射経路にある内壁面に低次モード
の固有周波数において良好な散乱特性が得られる散乱体
及び該固有周波数において良好な吸音特性が得られる吸
音体を音響室内に設置する(ステップS5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存の音響室等に
おける遮音性能改善方法、音響室、音響室の設計方法、
散乱体の設計方法、散乱体の設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、学校及び公共施設等のみならず、
一般住宅にも楽器練習、音楽鑑賞等を目的とした音響室
が設置されている。このような音響室の遮音性能を改善
するため、従来から音響室の壁に高重量壁(例えば、面
密度の大きなコンクリートブロック等)を使用し、ある
いは多重壁(空気層を介し、複数の壁面によって構成)
を使用する試みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た高重量壁は、建築構造上、耐荷重による制約を受け、
小さな空間の防音室の構造としては不向きであり、ま
た、多重壁においては、壁の断面が厚く、限られたスペ
ースに防音室を設置する必要がある場合には、実際に楽
器練習等を行う有効空間が狭くなってしまうという問題
があった。本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされ
たものであり、音響室内の音圧分布を均一化し、当該音
響室における透過壁面上の音圧レベルを低減させ、その
結果、透過音の音圧レベルを低減することが可能な遮音
性能改善方法、音響室、音響室の設計方法、散乱体の設
計方法、散乱体の設計装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ため、本発明に記載の既存室における遮音性能改善方法
は、既存室の実効的な遮音性能を改善する遮音性能改善
方法であって、前記既存室の寸法から当該既存室の固有
周波数を求め、求めた固有周波数において良好な散乱特
性が得られる散乱体を、当該既存室内の音源から発音さ
れる音が反射する当該既存室の内壁面に設けることを特
徴とする。
【0005】係る方法によれば、既存音響室に固有周波
数において良好な散乱特性が得られる散乱体を設けるこ
とで、音圧分布の均一化を図り、透過壁面上の音圧レベ
ルを低減させ、その結果、透過音の音圧レベルを低減さ
せることが可能となる。
【0006】また、本発明に記載の既存室における遮音
性能改善方法は、既存室の遮音性能を改善する遮音性能
改善方法であって、前記既存室内の音源から発音される
音の周波数範囲を求め、前記既存室の寸法から当該既存
室の固有周波数を求め、求めた固有周波数が前記音の周
波数範囲に含まれる場合、前記求めた固有周波数におい
て良好な散乱特性が得られる散乱体を、当該既存室内の
音源から発音される音が反射する当該既存室の内壁面に
設けることを特徴とする。
【0007】係る方法によれば、既存室内の音源が、該
既存室の寸法から求めた当該既存室の固有周波数と一致
する周波数の音を発音する可能性がある場合、既存音響
室に固有周波数において良好な散乱特性が得られる散乱
体を設ける。すなわち、既存音響室の固有周波数と一致
する周波数の音を発音する可能性がある場合に音圧分布
の均一化を図り、透過音の音圧レベルを低減させること
が可能となる。
【0008】また、本発明に記載の既存室における遮音
性能改善方法は、既存室の遮音性能を改善する遮音性能
改善方法であって、前記既存室内の音源から発音される
音の周波数範囲を求め、前記既存室を構成する壁の材
料、構造から求まる透過損失レベルが所定レベル以下と
なる周波数範囲を求め、前記既存室の寸法から当該既存
室の固有周波数を求め、求めた固有周波数が前記音の周
波数範囲に含まれ、かつ、前記透過損失レベルが所定レ
ベル以下となる周波数範囲に含まれる場合、前記求めた
固有周波数において良好な散乱特性が得られる散乱体
を、当該既存室内の音源から発音される音が反射する当
該既存室の内壁面に設けることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】<定在波の発生原理>以下に説明
する実施形態は、遮音性能の高い音響室、及び該音響室
の設計方法等を開示するものである。ここで、実施形態
の説明に先立ち、音響室における有害な音響現象の1つ
である定在波の発生原理について、図1を参照し説明す
る。なお、本発明にかかる「遮音性能」(特許請求の範
囲に記載の「遮音性能」も同様)とは、「空間の平均音
圧レベル差」ではなく、「音源と受音室(後述)内の代
表点(1点)での音圧レベル差」をいい、「遮音性能の
改善」とは、受音側での透過音レベルの低下をいう。
【0010】図1は、定在波の発生原理を説明するため
の図である。定在波とは、音源から進行してくる進行波
と、音響室の壁面において反射して戻ってくる反射波が
重畳し、進行波と反射波が同位相となる場所(音圧の
腹)では振幅が最大となり、進行波と反射波が逆位相と
なる場所(音圧の節)では振幅が最小となる波をいう。
この定在波の発生に関して、図1に示すように壁間距離
がlxの剛壁で閉じられている場合の1次元の波動を考
えると、定在波は、cを音速とした場合、下記式(1)
を満足する周波数fm(以下、固有周波数という)にお
いて発生する。
【0011】 fm=ωm/(2*π)=c*m/(2*lx) ・・・(1) (m=0、1、2、・・・) さらに、波長λmとして式(1)を変形すると下記式
(2)、(3)が得られる。 λm=c/fm=(2*lx)/m ・・・(2) lx=m*λm/2 ・・・(3) 式(3)から明らかなように、距離lxの壁間において
は、1/2波長を最低として、その整数倍の無数の定在
波が存在することがわかる。
【0012】しかしながら、一般の音響室では3次元空
間の中の音波を考える必要がある。ここで、最も単純な
場合として図2に示すように音響室の一隅を原点とし、
各辺の長さをlx、ly、lzとしてその周壁がすべて
剛壁である直方体の音響室を考えると、定在波は下記式
(4)を満足する固有周波数fnにおいて発生する。 fm=c/2*{(nx/lx2 +(ny/ly2+(nz/lz21/2 ・・・ (4) (nx=0、1、2、・・・,ny=0、1、2、・・・,nz=0、1、2、・・・) なお、nx、ny、nzは、それぞれx、y、z方向の固
有振動モードの次数である。
【0013】ここで、3次元空間内に存在する定在波を
考えた場合、式(4)におけるnx、ny、nzの任意の
組み合わせに対して固有周波数が存在するため、その数
は無数にあるが、その組み合わせによって下記3種類に
分類される。 (1)軸波;nx、ny、nzのうち2個が0となる定在
波(1次元モード) (2)接線波;nx、ny、nzのうち1個が0となる定
在波(2次元モード) (3)斜め波;nx、ny、nzのいずれも0でない定在
波(3次元モード)
【0014】図3は、(nx,ny,nz)=(1,0,
0)の固有振動モードのときの音圧分布を模式的に示し
た図である。なお、図3では、音圧の腹を太線で示し、
音圧の節を細線で示している。図3に例示するように、
x方向の低次モードの定在波(周波数の低い定在波)が
発生した音響空間では、壁面の音圧レベルが高く、この
結果、該壁面を透過する透過音の音圧レベルは大きくな
る。
【0015】以下に示す本実施形態では、固有周波数に
おいて良好な散乱特性が得られる散乱体、及び該固有周
波数において良好な吸音特性が得られる吸音体等を音響
室の内壁面に配置することで、音圧分布の均一化を図
り、透過音の音圧レベルを低減させる。
【0016】A.本実施形態 1)散乱体の構成 図4は、散乱体の構造と良好な散乱特性が得られる周波
数との関係を説明するための図である。通常、音の散乱
性を良くするために用いられる散乱体は、かまぼこ型、
半円型、ピラミッド型、山型、箱型等、表面に凹凸を有
する様々な散乱体が用いられており、散乱体の寸法とし
ては幅a、高さbとした場合、a≒λ、b=0.15a
〜0.3aとされるのが一般的である。
【0017】上記例によれば、固有周波数fmから波長
λm(=c/fm)を求め、各寸法をa≒λm、b=
0.15a〜0.3aとした散乱体を音響室の内壁面に
設けることにより、固有周波数fmにおいて良好な散乱
特性を得ることが可能となる。ただし、係る散乱体の構
造はあくまで1例であり、例えば上記散乱体の代わりに
固有周波数fmを含む広い周波数帯域において良好な散
乱特性が得られる散乱体を音響室の内壁面に設けるよう
にしても良い。なお、以下の説明では、本願出願人によ
って開発されたコンパクトでありながら広い周波数帯域
において良好な散乱特性が得られる散乱体を例に説明を
行う。
【0018】図5は、本実施形態に係る散乱体SCの構
造を示す斜視図であり、図6は、図5に示す散乱体SC
のA−A’線視断面図である。図5及び図6に示すよう
に、散乱体SCの表面は、連続した円弧状の突起部が4
つ配置された構成となっている。この散乱体SCは、突
起部の形状に特徴を有しており、材質として剛性の高い
難燃性材料を用いた幅(W)、高さ(H)、厚み(D)
がそれぞれ900(mm)、1800(mm)、160
(mm)の散乱体である。
【0019】図7は、散乱体SCの断面形状の拡大図で
ある。散乱体SCの断面は、7つの二等辺三角形によっ
て構成される基部BAと、基部の上面に配置される表面
部SUから構成されている。基部BAは、この散乱体S
Cの裏面の長さと同一長の底辺を有する二等辺三角形I
T1と、二等辺三角形IT1の斜辺と同一長の底辺を有
する二等辺三角形IT2と、二等辺三角形IT2の斜辺
と同一長の底辺を有する二等辺三角形IT3を積層した
構成となっている。表面部SUは、散乱体SCに入射さ
れる音波を散乱する役割を担っており、上述した二等辺
三角形IT3の各頂点を円弧状に結んだ構成となってい
る。
【0020】散乱体SCを使用するユーザは、所望する
周波数帯域において良好な散乱特性が得られるように、
ベースとなる二等辺三角形IT1の底辺長及び斜度を設
定する。この二等辺三角形IT1には、二等辺三角形I
T2が積層され、さらに該二等辺三角形IT2には二等
辺三角形IT3が積層されている。これにより、散乱体
SCを使用した場合に良好な散乱特性が得られる周波数
帯域は、従来の散乱体(例えば、図4に示す山型の散乱
体等)を使用した場合に良好な散乱特性が得られる周波
数帯域と比較して約3倍程度に拡がる。本実施形態で
は、固有周波数fmにおいて良好な散乱特性を得る必要
があるため、例えば固有周波数fmにおいて良好な散乱
特性が得られるようにベースとなる二等辺三角形IT1
の底辺長及び斜度を設定すれば良い。
【0021】2)吸音体の構成 図8は、本実施形態に係る吸音体SA−1、SA−2の
構成を示す図である。吸音体SA−1、SA−2は、所
定周波数帯域の音を吸音するものであり、それぞれ長さ
の異なる7本のパイプPI−k(k=2n−1;n=1
〜7)、PI−l(l=2n;n=1〜6)により構成
されている。パイプPI−k、PI−lは、断面形状が
正方形状の角筒部材であり、各パイプの一端(図中上
側)にはウレタン等の抵抗材が設けられた開口部が形成
され、他端(図中下側)には閉口部が形成され、パイプ
の延在方向に延びる断面略正方形状の空洞が形成されて
いる。この開口部に設けられたウレタン等の抵抗材は、
パイプ内部に生じた音のエネルギーを摩擦にて熱エネル
ギーに変換する役割を担っており、これにより該開口部
からの音の再放射が抑制される。
【0022】図9は、パイプPI−k、PI−lの各長
さ寸法と、共鳴周波数(理論値)との関係を示す図であ
る。なお、図9に示す各パイプの断面のサイズは60
(mm)×60(mm)であり、また、パイプ番号1〜
14は、上述した各パイプPI−1〜PI−14に対応
している。
【0023】図9に示すように、管の長さが0.425
〜0.895(m)の範囲で異なるパイプPI−k、P
I−lによって構成された吸音体SA−1、SA−2を
使用することにより、周波数帯域95〜200(Hz)
の音波を吸音することが可能となる。なお、本実施形態
では、固有周波数fmにおいて良好な吸音特性を得る必
要があるため、固有周波数fmに応じてパイプPI−
k、PI−lの長さ、断面サイズ等を変更すれば良い。
また、固有周波数fmにおいて良好な吸音特性を得る吸
音体であれば、上述したパイプパネル形状の吸音体に限
らず、例えば多孔質吸音体(グラスウール、フェルト、
布等)、板状吸音体(プラスティックフィルム、ベニヤ
板等)、共鳴吸音体(穴あきボード等)、複合材吸音体
(多孔質吸音体と板状吸音体との組み合わせ等)を用い
ることも可能である。
【0024】本実施形態に係る散乱体SC及び吸音体S
A−1、SA−2の具体的構成は、以上説明した通りで
ある。以下、図10に示すフローチャートを参照しなが
ら音響室の遮音設計フローを説明すると共に、散乱体S
C及び吸音体SA−1、SA−2による透過音レベルの
低減効果の検証結果について説明する。
【0025】a)遮音設計対象が既存音響室の場合 図11は、ある既存音響室(アビテックスミニ;ヤマハ
株式会社製)の外観構成を示す図である。図10に示す
ように、既存音響室の遮音設計を行う設計者は、まず既
存音響室の遮音性能等を把握すべく、該既存音響室にお
いて使用される音源の周波数特性調査(例えば、音源か
ら発音される音の周波数範囲調査等)を行う。周知の通
り、音源から発音される音の周波数範囲(例えば、ピア
ノから発音される音の周波数範囲は27〜4200(H
z)等)は異なっている。設計者は、音源の種類等に基
づいて該音源から発音される音の周波数範囲を求める
と、該既存音響室の遮音性能を把握すべく、各周波数で
の音圧レベルを測定し、透過損失レベルを求める(ステ
ップS1)。なお、音圧レベルの測定等に関する詳細
は、後に詳述する。
【0026】次に、設計者は該既存音響室の壁面の材
料、構造等から各周波数における透過損失レベルを求
め、周波数特性上の透過損失レベルの落ち込みが生じる
(透過損失レベルが所定レベル以下となる)周波数、す
なわち遮音する上でウィークポイントとなる周波数(以
下、ウィークポイント周波数fwという)を決定する
(ステップS2)。このウィークポイント周波数fwの
決定方法については、実験等により求めることも可能で
あるが、例えば各種材料、構造について実測したデータ
が掲載されている各種文献等を参照して、ウィークポイ
ント周波数fwを決定しても良い。
【0027】設計者は、ウィークポイント周波数fwを
決定すると、既存音響室の寸法(l x、ly、lz)から
固有周波数fmを算出する。具体的には、前述した式
(4)にlx=1.69、ly=1.69、lz=1.7
6を代入し、各nx、ny、nzに任意の数値を代入し、
各モードにおける種々の固有周波数fmを求める(図1
2に示す、固有周波数fmの分布を参照)。なお、以下
の説明は、図12に示す種々の固有周波数fmのうち、
低次モードの固有周波数fm(周波数の低い固有周波
数)を制御対象とした場合を想定する。
【0028】設計者は、制御対象たる固有周波数fmを
求めると、求めた固有周波数fmとウィークポイント周
波数fwとの比較を行う(ステップS3)。設計者は、
固有周波数fmとウィークポイント周波数fwが一致し
ていると判断すると、音源の位置、既存音響室の構造等
から固有周波数fmの音波の反射経路を推定する(ステ
ップS4)。この反射経路については、特に問題となる
モードが1次〜2次の低次モードであること及び設計対
象となる部屋の多くが矩形の部屋であることから、設計
図面等を利用して求めることができる。具体的には、固
有周波数fmに対応する波長λm(=c/fm)を求
め、求めた波長λmと一致する各断面上での1次元また
は2次元の経路長を図面上で求める。
【0029】既存音響室内の音源が推定した反射経路に
あると判断すると、設計者はまず音源の位置をずらして
反射経路から外す。さらに、設計者は音圧分布の均一化
を図り、透過音の音圧レベルを低減させるべく、反射経
路にある内壁面に低次モードの固有周波数fmにおいて
良好な散乱特性が得られる散乱体SC、及び該固有周波
数において良好な吸音特性が得られる吸音体SA−1、
SA−2を設置する(ステップS5)。以下、かかる散
乱体SC及び吸音体SA−1、SA−2を既存音響室に
配置したときの透過音の音圧レベルの低減効果について
図13〜図19を参照しながら説明する。
【0030】図13は、既存音響室に該散乱体SC及び
該吸音体SA−1、SA−2を配置し、透過音の音圧レ
ベルの低減効果を検証したときの条件を示す図である。
本検証においては、既存音響室内(より具体的には、既
存音響室と受音室との境界壁近傍)に音源(またはスピ
ーカ)S1を設置すると共に、前述した散乱体SC及び
吸音体SA−1、SA−2を配置し、該音源(またはス
ピーカ)S1の周波数を31.5〜250(Hz)の範
囲で種々変更して音圧レベルの測定を行った。ここで、
図13に示す音圧レベルの測定点M1〜M4、及び散乱
体SC、吸音体SA−1、SA−2に関する詳細を示せ
ば、次の通りである。
【0031】<音圧レベルの測定点> ・M1・・・既存音響室の中央(リスナー位置) ・M2・・・既存音響室における境界壁のコーナ(境界
壁隅角部) ・M3・・・受音室における境界壁の中央(境界壁近
傍) ・M4・・・受音室における境界壁の中央(境界壁から
1m離間)
【0032】<散乱体SC> ・dif1・・・既存音響室の対向壁中央に配置(ブリ
ッジ型;図14(a)参照) ・dif2・・・既存音響室の対向壁中央に配置(フラ
ット型;図14(b)参照) なお、本実施形態では、低次モードの固有周波数fmに
おいて良好な散乱特性が得られるようにチューニングし
た散乱体SCを使用 また、ブリッジ型の散乱体については、壁面より25〜
30°傾斜させて配置
【0033】<吸音体SA−1、SA−2> ・ABS1・・・既存音響室の対向壁中央に配置(図1
5参照) なお、本実施形態では、低次モードの固有周波数fmに
おいて良好な吸音特性が得られるようにチューニングし
た吸音体SA−1、SA−2を使用
【0034】図16(a)〜図19(a)は、各測定点
M1〜M4での測定結果を示す図であり、図16(b)
〜図19(b)は、空室での測定結果と、散乱体SC、
吸音体SA−1、SA−2を配置した場合の測定結果と
の差分を示す図である。なお、空室とは、散乱体SC、
吸音体SA−1、SA−2をいずれも配置していない既
存音響室をいう。図16に示すように、測定点M1(音
響室側)においては、音源(またはスピーカ)S1が5
0〜63(Hz)、160(Hz)に設定された状態に
おいて、散乱体SC、吸音体SA−1、SA−2を配置
した場合の音圧レベルが、空室での音圧レベルよりも1
〜2(dB)高くなっている。
【0035】また、図17に示すように、測定点M2
(音響室側)においては、音源(またはスピーカ)S1
が100〜160(Hz)に設定された状態において、
散乱体SC、吸音体SA−1、SA−2を配置した場合
の音圧レベルが、空室での音圧レベルよりも1〜4(d
B)低くなっている。このように、既存音響室において
は、音源(またはスピーカ)S1が特定周波数に設定さ
れた状態において、リスナー位置では音量感がアップ
し、境界壁隅角部では音圧レベルの低減が確認された。
【0036】一方、図18及び図19に示すように、測
定点M3、M4(受音室側)においては、音源(または
スピーカ)S1が100〜200(Hz)に設定された
状態において、吸音体SA−1、SA−2を配置した場
合の音圧レベルが、空室での音圧レベルよりも1〜3
(dB)低くなっている。
【0037】また、同様に測定点M3、M4(受音室
側)においては、音源(またはスピーカ)S1が100
〜160(Hz)に設定された状態において、ブリッジ
型の散乱体SCを配置した場合の音圧レベルが、空室で
の音圧レベルよりも1〜5(dB)低くなっており、音
源(またはスピーカ)S1が160〜200(Hz)に
設定された状態において、フラット型の散乱体SCを配
置した場合の音圧レベルが、空室での音圧レベルよりも
1〜2(dB)低くなっている。
【0038】以上説明したように、既存音響室に低次モ
ードの固有周波数fmにおいて良好な散乱特性が得られ
るようにチューニングした散乱体SC、低次モードの固
有周波数fmにおいて良好な吸音特性が得られるように
チューニングした吸音体SA−1、SA−2を配置する
ことで、固有周波数fmに対応する透過音の音圧レベル
が低減することが確認された。
【0039】再び図10に戻り、設計者は、遮音対策と
してこのような散乱体SC及び吸音体SA−1、SA−
2を既存音響室に配置すると、該既存音響室の室内音場
を改善すべく、フラッターエコー等を防止するための散
乱体(低次モードの周波数にチューニングされていない
散乱体等)を該既存音響室に配置すると共に、ライブネ
スの調整(残響感の調整)を行うべく、内装吸音処理
(例えば、音源の周囲の壁面をカーテンで覆う等)を行
い(ステップS6)、処理を終了する。
【0040】一方、設計者は、ステップS3において、
固有周波数fmとウィークポイント周波数fwが一致し
ていないと判断すると、ステップS4、ステップS5を
スキップしてステップS6に進む。この場合、設計者
は、該既存音響室の室内音場を改善すべく、フラッター
エコー防止用の散乱体(低次モードの周波数にチューニ
ングされていない散乱体等)を該既存音響室に配置する
と共に、ライブネスの調整(残響感の調整)を行うべ
く、内装吸音処理(例えば、音源の周囲の壁面をカーテ
ンで覆う等)を行い、さらに、ブーミング等を防止すべ
く、既存音響室に吸音体を配置し、処理を終了する。
【0041】b)遮音設計対象が新築音響室の場合 設計者は、ステップS1→ステップS2→ステップS7
と進むと、音響室の基本寸法、形状等の検討を行う。具
体的には、音響室の寸法比率、すなわちlx、ly、lz
の比率を簡単な倍数比率からずらし、例えば周知の黄金
比(√5−1):2:(√5+1)に近似するように設
定する。また、形状に関しては、例えば壁面等に凹凸を
設け、音響室の形状を不整形にする。設計者は、このよ
うに音響室の基本設計を行うと、ステップS8に進み、
上述したステップS2及びステップS3と同様の処理を
実行する。すなわち、設計者は該音響室の壁面の材料、
構造等から各周波数における透過損失レベルを求め、透
過損失レベルが所定レベル以下となる周波数、すなわち
ウィークポイント周波数fwを決定すると共に、該音響
室の寸法(lx、ly、lz)から固有周波数fmを算出
し、ウィークポイント周波数fwとの比較を行う。
【0042】ここで、固有周波数fmとウィークポイン
ト周波数fwが一致する場合、設計者は、音響室の基本
設計を見直しを行い(ステップS7)、2次的な対策と
して音源の位置をずらして反射経路から外すと共に、音
圧分布の均一化を図り、透過音の音圧レベルを低減させ
るべく、反射経路にある内壁面に低次モードの固有周波
数において良好な散乱特性が得られる散乱体SC、及び
該固有周波数において良好な吸音特性が得られる吸音体
SA−1、SA−2を設置する(ステップS5)。な
お、この後の動作については、遮音設計対象が既存音響
室である場合と同様であるため、説明を割愛する。
【0043】一方、設計者は、ステップS7において、
固有周波数fmがウィークポイント周波数fwと一致し
ていないと判断すると、ステップS6に進み、該音響室
の室内音場を改善すべく、フラッターエコー防止用の散
乱体(低次モードの周波数にチューニングされていない
散乱体等)を該音響室に配置すると共に、ライブネスの
調整(残響感の調整)を行うべく、内装吸音処理(例え
ば、音源の周囲の壁面をカーテンで覆う等)を行い、さ
らに、ブーミング等を防止すべく、該音響室に吸音体を
配置し、処理を終了する。
【0044】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、音響室内に固有周波数fmにおいて良好な散乱特性
が得られるようにチューニングした散乱体SC及び固有
周波数fmにおいて良好な吸音特性が得られるようにチ
ューニングした吸音体SA−1、SA−2を設けること
で、該音響室内の音圧分布を均一化し、透過音の音圧レ
ベルを低減することが可能となる。
【0045】B.変形例 以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実
施形態はあくまで例示であり、上記実施形態に対して
は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加
えることができる。変形例としては、例えば以下のよう
なものが考えられる。
【0046】<変形例1>上述した本実施形態では、固
有周波数fmにおいて良好な散乱特性が得られるように
チューニングした散乱体SC及び固有周波数fmにおい
て良好な吸音特性が得られるようにチューニングした吸
音体SA−1、SA−2を音響室に設けたが、例えば上
述したように固有周波数fmにおいて良好な散乱特性が
得られるようにチューニングした散乱体SCのみを該音
響室に設けても良い。前掲図16〜図19に示すよう
に、該散乱体SCのみを設けた音響室であっても、遮音
性能を向上する効果が認められる。従って、設計者は該
音響室の設計予算等に応じて該音響室に散乱体SCのみ
を設けるか、あるいは散乱体SC及び吸音体SA−1、
SA−2の両者を設けるか、適宜選択しても良い。
【0047】<変形例2>また、上述した本実施形態で
は、音響室の対向壁中央に散乱体SC及び吸音体SA−
1、SA−2を配置したが、例えば壁面の隅角部等、透
過音の音圧レベルの低減が確認された場所であれば、適
宜変更可能である。すなわち、特許請求の範囲に記載の
内壁面とは、音響室の周壁の内面のみならず、周壁の内
面近傍、壁面の隅角部を含むことを意味する。
【0048】<変形例3>また、上述した本実施形態で
は、上述した式(4)等によって求められる種々の固有
周波数fmのうち、低次モードの固有周波数fm(周波
数の低い固有周波数)を制御対象としたが、いずれの固
有周波数fmを制御対象とするかは、任意に変更可能で
ある。
【0049】<変形例4>また、上述した本実施形態で
は、固有周波数fmにおいて良好な散乱特性が得られる
ようにチューニングした散乱体SC及び固有周波数fm
において良好な吸音特性が得られるようにチューニング
した吸音体SA−1、SA−2を例示したが、例えば上
述したウィークポイント周波数fwにおいて良好な散乱
特性が得られるようにチューニングした散乱体SC及び
ウィークポイント周波数fwにおいて良好な吸音特性が
得られるようにチューニングした吸音体SA−1、SA
−2を音響室内に設けるようにしても良い。
【0050】<変形例5>また、上述した本実施形態で
は、設計者が前掲図10に示す遮音設計フローを実行す
る場合について説明を行ったが、例えばCPU(Centra
l Processing Unit)、メモリ、ハードディスク、ディ
スプレイ、キーボード(いずれも図示略)等を備えたパ
ーソナルコンピュータ(以下、PCという)に該遮音設
計フローを実行させるようにしても良い。具体的には、
該遮音設計フローを実行するためのプログラムを格納し
た記録媒体(例えば、CD−ROM等)を利用してPC
に該プログラムをインストールする。あるいは、該プロ
グラムを備えた図示せぬサーバにアクセスし、通信ネッ
トワーク(例えば、インターネット等)経由で該プログ
ラムをPCにダウンロードする。
【0051】設計者は、音響室の遮音設計を行う際、P
Cのキーボード等を操作して、音源の周波数特性調査結
果の入力、音響室の透過損失レベルの入力、音響室の寸
法の入力、音響室の壁面の材料、構造に関するデータの
入力等を行う。PCにこのようなデータが入力される
と、PCのCPUはメモリに格納されている固有周波数
fmを求めるための計算式(上述した式(1)〜式
(4)等)、ウィークポイント周波数fwを求めるため
の壁面の材料、構造について実測したデータ等を用い、
音響室に最適な散乱体SCの構造(形状等)の導出、及
び音響室に最適な吸音体SA−1、SA−2の構造の導
出、配置位置の決定等を行う。このように、ソフトウェ
アによって音響室の遮音設計シュミレーションを実現す
るようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音響室内の音圧分布を均一化し、透過音の音圧レベルを
低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 定在波の発生原理を説明するための図であ
る。
【図2】 音響室の座標を示す図である。
【図3】 音圧分布を示す図である。
【図4】 散乱体と良好な散乱特性が得られる周波数と
の関係を示す図である。
【図5】 散乱体の構造を示す斜視図である。
【図6】 図5に示す散乱体のA−A’線視断面図であ
る。
【図7】 散乱体の断面形状の拡大図である。
【図8】 吸音体の構成を示す図である。
【図9】 各パイプの長さ寸法と共鳴周波数との関係を
示す図である。
【図10】 遮音設計フローを示すフローチャートであ
る。
【図11】 既存音響室の寸法を例示した図である。
【図12】 固有周波数の分布を示す図である。
【図13】 透過音の音圧レベルの低減効果を検証した
ときの条件を示す図である。
【図14】 散乱体を例示した図である。
【図15】 吸音体を例示した図である。
【図16】 測定点M1における測定結果を示す図であ
る。
【図17】 測定点M2における測定結果を示す図であ
る。
【図18】 測定点M3における測定結果を示す図であ
る。
【図19】 測定点M4における測定結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
SC・・・散乱体、SA−1、SA−2・・・吸音体、
fm・・・固有周波数、fw・・・ウィークポイント周
波数。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存室の遮音性能を改善する遮音性能改
    善方法であって、 前記既存室の寸法から当該既存室の固有周波数を求め、
    求めた固有周波数において良好な散乱特性が得られる散
    乱体を、当該既存室内の音源から発音される音が反射す
    る当該既存室の内壁面に設けることを特徴とする既存室
    における遮音性能改善方法。
  2. 【請求項2】 既存室の遮音性能を改善する遮音性能改
    善方法であって、 前記既存室内の音源から発音される音の周波数範囲を求
    め、前記既存室の寸法から当該既存室の固有周波数を求
    め、求めた固有周波数が前記音の周波数範囲に含まれる
    場合、前記求めた固有周波数において良好な散乱特性が
    得られる散乱体を、当該既存室内の音源から発音される
    音が反射する当該既存室の内壁面に設けることを特徴と
    する既存室における遮音性能改善方法。
  3. 【請求項3】 既存室の遮音性能を改善する遮音性能改
    善方法であって、 前記既存室内の音源から発音される音の周波数範囲を求
    め、前記既存室を構成する壁の材料、構造から求まる透
    過損失レベルが所定レベル以下となる周波数範囲を求
    め、前記既存室の寸法から当該既存室の固有周波数を求
    め、求めた固有周波数が前記音の周波数範囲に含まれ、
    かつ、前記透過損失レベルが所定レベル以下となる周波
    数範囲に含まれる場合、前記求めた固有周波数において
    良好な散乱特性が得られる散乱体を、当該既存室内の音
    源から発音される音が反射する当該既存室の内壁面に設
    けることを特徴とする既存室における遮音性能改善方
    法。
  4. 【請求項4】 前記内壁面は、当該既存室の複数の内壁
    面のうち、当該既存室から前記音を透過させたくない方
    向に位置する内壁面と対向する内壁面であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載の既存
    室における遮音性能改善方法。
  5. 【請求項5】 前記内壁面に、前記固有周波数において
    良好な吸音特性が得られる吸音体を設けることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の既存室
    における遮音性能改善方法。
  6. 【請求項6】 内壁面に散乱体を備えた音響室であっ
    て、 前記散乱体は、当該音響室の寸法から求めた当該音響室
    における固有周波数において良好な散乱特性が得られる
    散乱体であることを特徴とする音響室。
  7. 【請求項7】 前記内壁面は、当該音響室の複数の内壁
    面のうち、当該音響室から前記音を透過させたくない方
    向に位置する内壁面と対向する内壁面であることを特徴
    とする請求項6に記載の音響室。
  8. 【請求項8】 前記内壁面に、前記固有周波数において
    良好な吸音特性が得られる吸音体を備えたことを特徴と
    する請求項6または7に記載の音響室。
  9. 【請求項9】 音響室の設計方法であって、 決定した前記音響室の寸法から当該音響室の固有周波数
    を求め、求めた固有周波数において良好な散乱特性が得
    られる散乱体を、当該音響室において使用される音源か
    ら発音される音が反射する当該音響室の内壁面に設ける
    ことを特徴とする音響室の設計方法。
  10. 【請求項10】 音響室の設計方法であって、 前記音響室において使用される音源から発音される音の
    周波数範囲を求め、決定した前記音響室の寸法から当該
    音響室の固有周波数を求め、求めた固有周波数が前記音
    の周波数範囲に含まれる場合、前記求めた固有周波数に
    おいて良好な散乱特性が得られる散乱体を、当該音響室
    において使用される音源から発音される音が反射する当
    該音響室の内壁面に設けることを特徴とする音響室の設
    計方法。
  11. 【請求項11】 音響室の設計方法であって、 前記音響室において使用される音源から発音される音の
    周波数範囲を求め、決定した前記音響室を構成する壁の
    材料、構造から求まる透過損失レベルが所定レベル以下
    となる周波数範囲を求め、決定した前記音響室の寸法か
    ら当該既存室の固有周波数を求め、求めた固有周波数が
    前記音の周波数範囲に含まれ、かつ、前記透過損失レベ
    ルが所定レベル以下となる周波数範囲に含まれる場合、
    前記求めた固有周波数において良好な散乱特性が得られ
    る散乱体を、当該音響室において使用される音源から発
    音される音が反射する当該音響室の内壁面に設けること
    を特徴とする音響室の設計方法。
  12. 【請求項12】 前記内壁面は、当該音響室の複数の内
    壁面のうち、当該音響室から前記音を透過させたくない
    方向に位置する内壁面と対向する内壁面であることを特
    徴とする請求項9〜11のいずれか1の請求項に記載の
    音響室の設計方法。
  13. 【請求項13】 前記内壁面に、前記固有周波数におい
    て良好な吸音特性が得られる吸音体を設けることを特徴
    とする請求項9〜12のいずれか1の請求項に記載の音
    響室の設計方法。
  14. 【請求項14】 音響室の内壁面に設置する散乱体の設
    計方法であって、 前記音響室の寸法から当該音響室の固有周波数を求め、
    求めた固有周波数において良好な散乱特性が得られる散
    乱体の構造を導出することを特徴とする散乱体の設計方
    法。
  15. 【請求項15】 音響室の内壁面に設置する散乱体の設
    計装置であって、 前記音響室の寸法を入力する手段と、 入力された当該音響室の固有周波数を求める手段と、 求めた固有周波数において良好な散乱特性が得られる散
    乱体の構造を導出する手段とを具備することを特徴とす
    る散乱体の設計装置。
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