JP2003022050A - 回路、駆動回路、電気光学装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置、電子機器、電流駆動素子への電流供給を制御する方法、及び回路を駆動する方法 - Google Patents
回路、駆動回路、電気光学装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置、電子機器、電流駆動素子への電流供給を制御する方法、及び回路を駆動する方法Info
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Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Control Of El Displays (AREA)
Abstract
画面の輝度むらの発生を抑止すること。 【解決手段】電流駆動素子、好ましくは有機エレクトロ
ルミネッセンス素子(OEL素子)の駆動電流のアナロ
グ制御を提供する、相補型のトランジスタのペアたるp
チャンネル型トランジスタ及びnチャンネル型トランジ
スタを有する駆動回路。前記相異なるチャンネル型の両
トランジスタは、しきい値電圧△VTにおけるばらつき
を補償し、そのため、比較的△VTに依存しない有機エ
レクトロルミネッセンス素子への駆動電流を提供する。
前記相補型のトランジスタペアは、電圧駆動型又は電流
駆動型の画素駆動回路のどちらかに適用可能である。
Description
る。この駆動回路の特徴的な用途の1つとして、有機エ
レクトロルミネッセンス素子を駆動するための回路が挙
げられる。
L)素子は、アノード層とカソード層に挟まれた発光物
質層を備えている。この素子は、電気的には、ダイオー
ドのように動作する。この素子は、光学的には、順バイ
アス時に発光し、順バイアス電流の増加にともなってそ
の発光強度が増加する。少なくとも1つの透明電極層を
有しつつ透明基板上に作りこまれた有機エレクトロルミ
ネッセンス素子のマトリクスを用いて、ディスプレイパ
ネルを構築することが可能である。低温ポリシリコン薄
膜トランジスタ(TFT)技術を用いることにより、こ
のパネル上に、駆動回路をも一体的に設けることができ
る。
ミネッセンスディスプレイ用の基本的なアナログ駆動方
式では、原理的に、1画素につき少なくとも2つのトラ
ンジスタが必要である。そのような駆動方式を図1に示
す。トランジスタT1は、画素を選択するために設けら
れており、トランジスタT2は、データ電圧信号VDATA
を、有機エレクトロルミネッセンス素子が指定の輝度で
発光するための駆動電流に変換するために設けられてい
る。前記データ信号は、画素が選択されていないときに
は、ストレージキャパシタ(storage capacitor、保持
容量)に保持される。各図には、pチャンネル型の薄膜
トランジスタが示されているが、nチャンネル型薄膜ト
ランジスタを用いた回路にも同じ原理が適用できる。
あり、また、有機エレクトロルミネッセンス素子はダイ
オードと全く同じように振る舞う訳ではない。しかし、
発光物質は、比較的均一な特性を有する。薄膜トランジ
スタ製造法の性質により、ディスプレイパネルの全領域
には、薄膜トランジスタの特性に関する空間的なばらつ
きが生ずる。薄膜トランジスタアナログ回路において最
も重要な考慮すべき点の一つは、デバイス間におけるし
きい値電圧△VTのばらつきである。完全にダイオード
的な振る舞いを示さないことに起因する、このような有
機エレクトロルミネッセンスディスプレイのばらつきの
結果、ディスプレイパネルの画面領域に、画素の輝度の
不均一が生ずる。これは著しく画像の品質を損なう。こ
のため、トランジスタ特性のばらつきを補償するための
組み込み回路が必要とされている。
らつきを補償するための組み込み回路の1つとして挙げ
られる。この回路において、トランジスタT1は画素を
選択するために設けられている。トランジスタT2はア
ナログ電流制御として機能し、有機エレクトロルミネッ
センス素子に駆動電流を供給する。トランジスタT3
は、トランジスタT2のドレイン及びゲート間を接続
し、トランジスタT2を、ダイオードとして、又は飽和
の状態で動作するモードに切り替える。トランジスタT
4は、印加される波形VGPに応答してスイッチとして動
作する。トランジスタT1とトランジスタT4は、どの
時点においても、どちらか一方のみがオンとなる。図2
のタイミングチャートに示される時点t0の初期状態で
は、トランジスタT1及びトランジスタT3がオフで、
トランジスタT4がオンである。トランジスタT4をオ
フにしたとき、トランジスタT1及びトランジスタT3
がオンとなり、所定の(known)値の電流IDATがトラン
ジスタT2を介して有機エレクトロルミネッセンス素子
に流れ込むようにできる。トランジスタT2のしきい値
電圧が、トランジスタT2のドレインとゲートを短絡す
るトランジスタT3がオンの状態で測定される。このた
め、これがプログラミングステージ(programming stag
e)である。一方、トランジスタT2は、ダイオードと
して動作し、その際、プログラミング電流がトランジス
タT1及びトランジスタT2を介して有機エレクトロル
ミネッセンス素子に流れ込むようにできる。トランジス
タT2で検出されるしきい値電圧は、トランジスタT3
及びトランジスタT1がオフのとき、トランジスタT2
のゲート及びソース端子間に接続されたキャパシタ(容
量)C1に保持される。その次に、駆動波形VGPにより
トランジスタT4がオンになり、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を通過する電流が電源VDDにより供給され
る。トランジスタT2の出力特性の勾配(slope)が平
坦であれば、キャパシタC1において検出され保持され
たトランジスタT2のしきい値電圧がどのような値であ
っても、リプロダクション電流(reproduced current)
はプログラム電流と等しくなるであろう。しかし、トラ
ンジスタT4をオンにすることにより、トランジスタT
2のドレイン−ソース間の電圧は引き上げられ、その結
果、出力特性の平坦性により、リプロダクション電流が
プログラム電流と等しいレベルに維持される。図2に示
された△VT2 は、仮想的であって、現実のものではな
い点に注意してほしい。これは、単に、トランジスタT
2のしきい値電圧を表現するためだけに使用される。
においてt2からt5の時間範囲で示されるアクティブ
プログラミングステージにおいては、理論上は、一定値
の電流が供給される。リプロダクションステージはt6
において開始する。
示された回路に対する改良となっているが、制御トラン
ジスタのしきい値のばらつきを完全には補償することは
できず、ディスプレイ領域における画像の輝度のばらつ
きは依然として残されている。
みるものである。その有機エレクトロルミネッセンス素
子への応用においては、本発明は、画素駆動トランジス
タのしきい値電圧の変動をより良好に補償可能な、改良
された画素駆動回路の提供を試み、その結果、パネルの
ディスプレイ領域におけるより均一な画素の輝度、及び
画像品質の向上を提供する。
れば、電流駆動素子のための駆動回路であって、前記回
路は、前記電流駆動素子に供給される電流を互いに協働
して制御すべく動作するように接続された、nチャンネ
ル型トランジスタと、これに相補するpチャンネル型ト
ランジスタとを有する駆動回路が提供される。
ルミネッセンス(EL)素子である。
ンネル型及び前記pチャンネル型のトランジスタのそれ
ぞれに対するストレージキャパシタ(storage capacito
rs、保持容量)と、それぞれのデータ電圧パルスに対し
て前記nチャンネル型及び前記pチャンネル型のトラン
ジスタのそれぞれへの通路を生ずるように接続された、
それぞれのスイッチ手段とを有する。
グラミングステージ(programmingstage)中に、前記n
チャンネル型トランジスタ及び前記pチャンネル型トラ
ンジスタそれぞれの動作電圧を保持する、それぞれのス
トレージキャパシタと、前記プログラミングステージ中
に、電流データ信号源から前記nチャンネル型と前記p
チャンネル型のトランジスタ及び前記電流駆動素子を流
れる第1の電流経路を生ずるように接続された第1のス
イッチ手段と、リプロダクションステージ(reproducti
on stage)中に、前記nチャンネル型と前記pチャンネ
ル型のトランジスタ及び前記電流駆動素子を流れる第2
の電流経路を生ずるように接続された第2のスイッチ手
段とを有する。
段及び前記電流データ信号源は、前記電流駆動素子に対
する電流源を提供すべく動作するように接続されてい
る。
ッチ手段及び前記電流データ信号源は、前記電流駆動素
子に対する電流シンクを提供すべく動作するように接続
されている。
子への電流供給を制御する方法であって、前記電流駆動
素子への電流供給を互いに協働して制御すべく動作する
ように接続された、nチャンネル型トランジスタ及びp
チャンネル型トランジスタを設けることを有する方法が
提供される。
ル型及び前記pチャンネル型のトランジスタのそれぞれ
に対するストレージキャパシタと、それぞれのデータ電
圧パルスに対して前記nチャンネル型及び前記pチャン
ネル型のトランジスタのそれぞれへの通路を生ずるよう
に接続された、それぞれのスイッチ手段とを備えるステ
ップをさらに有し、そのため、前記電流駆動素子に対す
る電圧駆動回路を構成すべく動作する。
ル型及び前記pチャンネル型のトランジスタが第1モー
ドで動作せしめられ、電流データ信号源から前記nチャ
ンネル型及び前記pチャンネル型のトランジスタと前記
電流駆動素子へ流れる電流経路を生じさせ、前記nチャ
ンネル型及び前記pチャンネル型のトランジスタのそれ
ぞれの動作電圧が、それぞれの前記ストレージキャパシ
タに保持されるプログラミングステージを備えるステッ
プと、第2モード及び前記nチャンネル型及び前記pチ
ャンネル型トランジスタと前記電流駆動素子へと流れる
第2の電流経路が生ずるリプロダクションステージを備
えるステップとを有する。
エレクトロルミネッセンス素子であるような、前述のい
ずれかの発明の方法を含む、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイへの電流供給を制御する方法を提供する。
至12のいずれかに記載の駆動回路を有する有機エレク
トロルミネッセンスディスプレイ装置をも提供する。
に、具体例を若干の例を挙げて、添付の図面を参照しつ
つ説明する。
機エレクトロルミネッセンス(OEL)素子は、この有
機エレクトロルミネッセンス素子を通って流れる電流用
のアナログ電流制御として、協働して動作する2つのト
ランジスタT12及びT15の間に連結されている。トラン
ジスタT12は、pチャンネル型トランジスタであり、ト
ランジスタT15は、nチャンネル型トランジスタであ
る。それゆえ両者は、協働して、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を流れる電流のアナログ制御を行う相補型
のペアとして動作する。
グ回路設計において最も重要なパラメーターの1つは、
しきい値電圧VTである。回路中のいかなるばらつき△
VTも、回路全体の性能に深刻な影響を与える。しきい
値電圧のばらつきは、トランジスタのゲート−ソース電
圧特性に対するソースからドレインへの電流の固定水平
シフト(rigid horizontal shift)とみなすことがで
き、トランジスタのゲートにおけるインターフェースチ
ャージ(interface charge)により引き起こされる。
た。すなわち、用いる製造方法のため、薄膜トランジス
タデバイスのアレイでは、隣接する、又は比較的近接し
た薄膜トランジスタ同士は、同じ、又はほぼ等しい値の
しきい値電圧△VTを示す可能性が高いということであ
る。さらには、pチャンネル型薄膜トランジスタ及びn
チャンネル型薄膜トランジスタが等しい△VTを有する
ことの効果は、相補的なので、それぞれ1つのpチャン
ネル型薄膜トランジスタとnチャンネル型薄膜トランジ
スタからなる薄膜トランジスタペアを用いることによ
り、しきい値電圧△VTの変動の補正を実現することが
でき、有機エレクトロルミネッセンス素子に流れる駆動
電流のアナログ制御を実現する、ということが認識され
た。そのため、駆動電流を、しきい値電圧の変動とは無
関係に供給することができる。このような概念を図3に
示している。
ネッセンス素子を流れるドレイン電流の、トランジスタ
T12及びT15の様々なしきい値電圧値△VT、△VT1、
△VT2に対するばらつきを示している。電圧V1、V2、
及びVDは、それぞれトランジスタT12、T15、及び有
機エレクトロルミネッセンス素子の両端にかかる、電圧
源VDDからの電圧である。トランジスタT12とトランジ
スタT15が等しいしきい値電圧を有し、それが△VT=
0であるとすれば、有機エレクトロルミネッセンス素子
を流れる電流は、図4における、pチャンネル型トラン
ジスタT12の特性曲線とnチャンネル型トランジスタT
15の特性曲線との交点Aで与えられる。これを値I0で
示している。
ランジスタのしきい値電圧が△VT1に変化したとする
と、有機エレクトロルミネッセンス素子への電流I1は
交点Bに定まる。同様に、しきい値電圧が△V2に変化
したときには有機エレクトロルミネッセンス素子への電
流I2は、交点Cで与えられる。しきい値電圧が変動し
ても、有機エレクトロルミネッセンス素子を流れる電流
の変化は最小限にとどまることが、図4からわかる。
画素駆動回路を示している。この回路は、相補的なペア
として動作し、協働して有機エレクトロルミネッセンス
素子のアナログ電流制御となる、pチャンネル型トラン
ジスタT12及びnチャンネル型トランジスタT15を有す
る。この回路は、トランジスタT12とT15のそれぞれに
結合した、ストレージキャパシタ(保持容量)C12及び
C15、及びスイッチングトランジスタTA及びTBを有す
る。トランジスタTA及びTBがオンで、画素が選択され
ていないとき、データ電圧信号V1及びV2が、ストレー
ジキャパシタC12とC15のそれぞれに保持される。トラ
ンジスタTA及びTBは、トランジスタTA及びTBのゲー
トに印加されるアドレッシング信号φ1及びφ2の選択
制御のもとで、パスゲート(pass gate)として機能す
る。
ルミネッセンス素子駆動回路として構成された、本発明
による駆動回路を示している。前記電圧駆動回路と同様
に、pチャンネル型トランジスタT12及びnチャンネル
型トランジスタT15は、有機エレクトロルミネッセンス
素子(OELD)のアナログ制御として機能するように
結合されている。トランジスタT12及びT15のそれぞれ
には、ストレージキャパシタC1及びC2、スイッチング
トランジスタT1及びT6が設けられている。図6には、
この回路の駆動波形も示されている。どの瞬間にもオン
となるのは、トランジスタ群T1、T3、及びT6、もし
くはトランジスタT4のどちらか一方だけである。トラ
ンジスタT1及びT6は、それぞれ、トランジスタT12及
びT15のドレイン−ゲート間に接続されており、印加さ
れる波形VSELに応じてトランジスタT12及びT15を、
ダイオードとしての動作と飽和モードのトランジスタと
しての動作とのいずれかに切り替えを行う。トランジス
タT3もまた、波形VSELを受信するように接続されてい
る。トランジスタT1及びT6は、これらのトランジスタ
を流れる信号が同じ大きさ(magnitude)になることを
確実にするため、いずれもpチャンネル型トランジスタ
としている。これは、波形VSELの遷移の際、有機エレ
クトロルミネッセンス素子を流れるスパイク電流(spik
e current)を確実に最小限に保つためである。
ム式画素駆動回路と、各表示期間(display period)が
プログラミングステージ(programming stage)及びデ
ィスプレイステージ(display stage)を有する点では
同様であるが、有機エレクトロルミネッセンス素子駆動
電流を、相補型のチャンネルトランジスタのペアT12及
びT15により制御するという特長をさらに有する。図6
に示す駆動波形を参照すると、この駆動回路の表示期間
は、時刻t0からt6までである。初期状態では、トラ
ンジスタT4がオンで、トランジスタT1、T3、及びT6
がオフである。トランジスタT4は、波形VGPによって
時刻t1にオフになり、トランジスタT1、T3、及びT
6は、時刻t3に波形VSELによってONになる。トラン
ジスタT1及びT6がオンになると、pチャンネル型トラ
ンジスタT12及びその相補するnチャンネル型トランジ
スタT15は、ダイオードとなる第1モードで動作する。
当該フレーム期間中の駆動波形は、電流源IDATより、
時刻t2から利用可能であり、この波形は時刻t3にオ
ンになるとトランジスタT3を通過する。トランジスタ
T12及びT15の検出される(detected)しきい値電圧
は、キャパシタ(容量)C1及びC2に保持される。図6
ではこれらを、仮想的な電圧源△VT12及び△VT15とし
て示している。
は時刻t4にオフとなり、トランジスタT4が時刻t5
にオンとなる。そして次に、有機エレクトロルミネッセ
ンス素子(OELD)を流れる電流が電源VDDから、第
2モードすなわち飽和モードのトランジスタとして動作
する、pチャンネル型トランジスタT12及びnチャンネ
ル型トランジスタT15による制御のもとで供給される。
次のことが理解されるであろう、図4について前述した
ように、有機エレクトロルミネッセンス素子を流れる電
流は相補型のpチャンネル型トランジスタT12及びnチ
ャンネル型トランジスタT15により制御されるので、一
方のトランジスタにおけるしきい値電圧のいかなるばら
つきも、他の反対側のチャンネルのトランジスタによっ
て補償される。
は、スイッチングトランジスタT3は、pチャンネル型
トランジスタT12に接続されており、電流源として動作
する駆動波形IDATのソースを有する。しかし、スイッ
チングトランジスタT3は、図7に示すように、nチャン
ネル型トランジスタT15と結合させてもよい。図7で
は、IDATは電流シンクとして動作する。図7の回路動
作のその他の点は、すべて図6の回路と同じである。
た画素駆動回路のSPICEシミュレーションを示す。
ッセンス素子を流れる電流を制御する、pチャンネル型
トランジスタ及びnチャンネル型トランジスタの協働に
よる補償効果を示すべくシミュレーションするために、
駆動波形IDAT、VGP、VSEL、及び3つの値のしきい値
電圧、すなわち−1ボルト、0ボルト、+1ボルトが示
されている。図8からわかるように、初期状態ではしき
い値電圧△VTは−1ボルトに設定され、0.3×10
−4秒の時点で0ボルトに増加し、0.6×10 −4秒
の時点でさらに+1ボルトに増加する。しかし、図9か
らわかるように、しきい値電圧のそのようなばらつきに
も関わらず、有機エレクトロルミネッセンス素子を流れ
る駆動電流は、比較的無変化なままである。
る駆動電流の比較的な安定性は、図10においてよりは
っきりと見て取れる。この図では、図9における応答プ
ロットを拡大している。
Tが0の値をとるときの駆動電流値を基準とすると、し
きい値電圧△VTが−1ボルトに変化すると有機エレク
トロルミネッセンス素子を流れる駆動電流に約1.2%
の変化が生じ、しきい値電圧△VTが+1ボルトに変化
すると有機エレクトロルミネッセンス素子を流れる駆動
電流に約1.7%の変化が生ずることである。駆動電流
のばらつき8.7%を単なる参考のために示している
が、このばらつきはガンマ補正によって補償できること
は、当業者には周知であるので本発明に関しての説明は
省略する。
イクロアンペアの範囲のIDATレベルに対して、改良さ
れた有機エレクトロルミネッセンス素子駆動電流の制御
が、本発明によるpチャンネル型及び反対のnチャンネ
ル型トランジスタを使用することにより維持される様子
を示している。
う。pチャンネル型のトランジスタ及び反対のnチャン
ネル型のトランジスタを、協働させて、エレクトロルミ
ネッセンスデバイスを流れる駆動電流のアナログ制御と
して使用することにより、pチャンネル型又はnチャン
ネル型のトランジスタ単独のしきい値電圧におけるばら
つきとは異なる、改良された補償効果が得られる。
ネル型トランジスタは、同じしきい値電圧△VTを有す
る両トランジスタの補償効果を最大に引き出すために、
有機エレクトロルミネッセンス素子OELディスプレイ
の製造工程において、隣接又は近接したトランジスタと
して製造することが好ましい。これらpチャンネル型及
びnチャンネル型トランジスタは、両者の出力特性を比
較することにより、さらにマッチングを行うこととして
もよい。
ンス素子装置における画素駆動回路の実装状態を表す模
式的断面図である。図12において、符号132は正孔
注入層を示し、符号133は有機エレクトロルミネッセ
ンス層を示し、符号151は抵抗もしくは分離体(sepa
rating structure)を示す。スイッチング薄膜トランジ
スタ121及びnチャンネル型の電流薄膜トランジスタ
(current thin filmtransistor)122には、例えば
公知の薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ装置などにお
いて使用されるような、トップゲートストラクチャ(to
p-gate structure)や最高温度が摂氏600度以下の製
造方法などの、低温ポリシリコン薄膜トランジスタに通
常使用される構造及び方法を採用する。しかし、その他
の構造や方法なども使用可能である。
ルミネッセンスディスプレイ素子131は、アルミニウ
ム製画素電極115、ITO製の対向する電極116、
正孔注入層132、及び有機エレクトロルミネッセンス
層133から構成される。正置有機エレクトロルミネッ
センスディスプレイ素子131において、有機エレクト
ロルミネッセンスディスプレイ装置の電流の向きは、I
TO製の対向する電極116からアルミニウム製画素電
極115への向きに設定することができる。
ネッセンス層133は、抵抗151を画素間の分離構造
体として利用しつつ、インクジェット方式印刷方法によ
り形成することができる。ITO製の対向する電極11
6は、スパッタリングにより形成することができる。し
かし、これらの構成要素を形成するために、これ以外の
方法を用いることも可能である。
典型的なレイアウトを図13に模式的に示す。このパネ
ルは、アナログ電流プログラム式画素を有するアクティ
ブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス素子20
0、レベルシフタを有する一体化(integrated)薄膜ト
ランジスタ走査ドライバ210、フレキシブルTABテ
ープ220、及び一体化RAM/コントローラ(integr
ated RAM/controller)付き外部アナログドライバLS
I230から構成される。もちろんこれは、本発明を利
用して実現可能なパネル構成の一例に過ぎない。
イ装置の構造は、上記のものに限定されるものではな
い。その他の構造も適用可能である。
多様な機器に使用されるディスプレイ装置において使用
可能である。例えば、携帯電話、ラップトップPC、D
VDプレイヤー、カメラ、現場機器などのモバイル機器
ディスプレイ、又は、デスクトップコンピュータ、閉回
路テレビ(CCTV)、写真アルバム(photo album)
などのポータブル機器ディスプレイ、又は、制御室内機
器のディスプレイなどの産業用ディスプレイなどであ
る。
スプレイ装置を使用した電子機器について幾つか以下に
説明する。
形態のうちの1つによるディスプレイ装置を適用したモ
バイルパーソナルコンピュータの例について次に説明す
る。
構成を表す等角投影図である。図中、パーソナルコンピ
ュータ1100は、キーボード1102を含む本体11
04、及びディスプレイユニット1106を備える。こ
のディスプレイユニット1106は、本発明により製造
されたディスプレイパネルを用いて上述の様に実現され
ている。
プレイ部分に本発明のディスプレイ装置を適用した例に
ついて説明する。図15は、この携帯電話の構成を表す
等角投影図である。図中、携帯電話1200は、複数の
操作キー1202、スピーカ1204、マイク120
6、及びディスプレイパネル100を備える。このディ
スプレイパネル100は、本発明により製造されたディ
スプレイパネルを用いて上述の様に実現されている。
エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置をファイン
ダーとして用いたデジタルスチルカメラについて説明す
る。図16はこのデジタルスチルカメラの構成、及び外
部装置への接続のを簡単に表す等角投影図である。
ルムに感光させるが、デジタルスチルカメラ1300
は、例えば、電荷結合素子(CCD)を用いて光電変換
により、被写体の光学画像から画像信号を生成する。こ
のデジタルスチルカメラ1300は、ケース1302の
後面に、CCDからの画像信号に基づき表示を行う有機
エレクトロルミネッセンス素子100を備える。そのた
め、このディスプレイパネル100は、被写体を表示す
るファインダーとして機能する。光学レンズ及びCCD
を有する受光ユニット(photo acceptance unit)13
04が、ケース1302の前面(図の後方)に備わって
いる。
子パネル100に表示された被写体画像を決定し、シャ
ッターを開放するとCCDからの画像信号が伝送され、
回路基板1308内のメモリに保存される。このデジタ
ルスチルカメラ1300では、ケース1302の側面に
ビデオ信号出力端子1312及びデータ通信用入出力端
子1314が設けられている。図に示されているよう
に、必要に応じて、TVモニタ1430及びパーソナル
コンピュータ1440を、それぞれ、ビデオ信号端子1
312及び入出力端子1314に接続する。所定の操作
により、回路基板1308のメモリに保存された画像信
号が、TVモニタ1430及びパーソナルコンピュータ
1440への出力となる。
図15の携帯電話、及び図16のデジタルスチルカメラ
以外の電子機器の例としては、有機エレクトロルミネッ
センス素子TVセット、ビューファインダー式及びモニ
タリング式のビデオテープ録画機、カーナビゲーション
システム、ポケットベル(登録商標)、電子ノート、電
卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、TV電
話、POSシステム端末、及びタッチパネル付きデバイ
ス等が挙げられる。無論、上述の有機エレクトロルミネ
ッセンス装置はこれらの電子機器のディスプレイ部分に
適用可能である。
トの画素内に配置するのみならず、ディスプレイユニッ
ト外に配置することも可能である。
のディスプレイ装置を例として説明した。本発明の駆動
回路の用途は、ディスプレイ装置にとどまらず、例え
ば、磁気抵抗RAM、容量センサ(capacitance senso
r)、電荷センサ(charge sensor)、DNAセンサ、暗
視カメラ、及びその他多くの装置なども含まれる。
への応用を示している。図17では、磁気ヘッドを符号
MHで示している。
へのもう1つの応用を示している。図18では、磁気ヘ
ッドを符号MHで示している。
子への応用を示している。図19では、磁気ヘッドを符
号MHで、磁気レジスタを符号MRで示している。
て行われたが、本発明の範囲から逸脱することなく、改
良が可能であることが当業者には明らかであろう。
エレクトロルミネッセンス素子画素駆動回路を示してい
る。
プログラム式有機エレクトロルミネッセンス素子駆動回
路を示している。
現するための駆動トランジスタの相補型ペアを有する駆
動回路の概念を示している。
された相補型駆動トランジスタの特性をプロットしたも
のである。
路として動作する構成の駆動回路である。
ラム式駆動回路として動作する構成の駆動回路である。
ラム式駆動回路である。
ョンの結果である。
ョンの結果である。
ションの結果である。
ションの結果である。
ロルミネッセンス素子及び駆動回路の実装状態の模式的
断面図である。
ンス素子ディスプレイパネルの簡単化された平面図であ
る。
置を使用したモバイルパーソナルコンピュータの模式図
である。
置を使用した携帯電話の模式図である。
置を使用したデジタルカメラの模式図である。
示している。
用を示している。
を示している。
ネッセンス素子 210 薄膜トランジスタスキャンニングドライバ 220 フレキシブルTABテープ 230 外部アナログドライバ 1100 パーソナルコンピュータ 1200 携帯電話 1300 デジタルスチルカメラ
Claims (34)
- 【請求項1】 電流駆動素子のための駆動回路であっ
て、 前記回路は、 前記電流駆動素子に供給される電流を互いに協働して制
御すべく動作するように接続された、nチャンネル型ト
ランジスタと、これに相補的なpチャンネル型トランジ
スタと、 を有する駆動回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の駆動回路において、前
記相補しあうnチャンネル型及びpチャンネル型トラン
ジスタは、ポリシリコン薄膜トランジスタからなる駆動
回路。 - 【請求項3】 請求項2に記載の駆動回路において、前
記相補しあうnチャンネル型及びpチャンネル型トラン
ジスタは、ほぼ等しいしきい値電圧を有する相補型のn
チャンネル型及びpチャンネル型トランジスタのペアと
なるように、互いに近接した空間配置とされている駆動
回路。 - 【請求項4】 動作時に電圧駆動回路を構成するように
接続された、請求項1乃至3のいずれかに記載の駆動回
路であって、 前記nチャンネル型及びpチャンネル型のトランジスタ
それぞれに対するストレージキャパシタ(storage capa
citors、保持容量)と、 それぞれのデータ電圧パルスに対して前記nチャンネル
型及びpチャンネル型のトランジスタそれぞれへの通路
を生ずるように接続された、それぞれのスイッチ手段
と、 を有する駆動回路。 - 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の駆動
回路であって、 プログラミングステージ(programming stage)中に、
nチャンネル型トランジスタ及びpチャンネル型トラン
ジスタそれぞれの動作電圧を保持する、それぞれのスト
レージキャパシタと、 プログラミングステージ中に、電流データ信号源から前
記nチャンネル型とpチャンネル型のトランジスタ及び
前記電流駆動素子を流れる第1の電流経路を生ずるよう
に接続された第1のスイッチ手段と、 リプロダクションステージ(reproduction stage)中
に、前記nチャンネル型とpチャンネル型のトランジス
タ及び前記電流駆動素子を流れる第2の電流経路を生ず
るように接続された第2のスイッチ手段とを有する駆動
回路。 - 【請求項6】 請求項5に記載の駆動回路において、前
記第1のスイッチ手段及び前記電流データ信号源は、前
記電流駆動素子に対する電流源を提供すべく動作するよ
うに接続されている駆動回路。 - 【請求項7】 請求項5に記載の駆動回路において、前
記第1のスイッチ手段及び前記電流データ信号源は、前
記電流駆動素子に対する電流シンクを提供すべく動作す
るように接続されている駆動回路。 - 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれかに記載の駆動
回路において、さらに、プログラミングステージ中、前
記nチャンネル型トランジスタ及び前記pチャンネル型
トランジスタがダイオードとして動作するようにそれぞ
れをバイアスすべく接続された、それぞれの追加スイッ
チ手段を有する駆動回路。 - 【請求項9】 請求項8に記載の駆動回路において、前
記各追加スイッチ手段はpチャンネル型トランジスタか
らなる駆動回路。 - 【請求項10】 請求項5乃至9のいずれかに記載の駆
動回路において、前記回路は、ポリシリコン薄膜トラン
ジスタを用いて実現されている駆動回路。 - 【請求項11】 請求項4に記載の駆動回路において、
前記回路は、ポリシリコン薄膜トランジスタを用いて実
現されている駆動回路。 - 【請求項12】 先行する全ての請求項のいずれかに記
載の駆動回路において、前記電流駆動素子はエレクトロ
ルミネッセンス素子である駆動回路。 - 【請求項13】 電流駆動素子への電流供給を制御する
方法であって、前記電流駆動素子への電流供給を互いに
協働して制御すべく動作するように接続された、nチャ
ンネル型トランジスタ及びpチャンネル型トランジスタ
を設けることを有する方法。 - 【請求項14】 請求項13に記載の方法であって、ポ
リシリコン薄膜トランジスタとしての前記nチャンネル
型トランジスタ及び前記pチャンネル型のトランジスタ
を設けるステップをさらに有する方法。 - 【請求項15】 請求項14に記載の方法であって、前
記nチャンネル型トランジスタ及び前記pチャンネル型
のポリシリコン薄膜トランジスタを互いに近接した空間
配置に構成するステップをさらに有する方法。 - 【請求項16】 請求項13乃至15のいずれかに記載
の方法であって、 前記nチャンネル型及び前記pチャンネル型のトランジ
スタのそれぞれに対するストレージキャパシタと、 それぞれのデータ電圧パルスに対して前記nチャンネル
型及び前記pチャンネル型のトランジスタのそれぞれへ
の通路を生ずるように接続された、それぞれのスイッチ
手段と、を備えるステップを有し、そのため、 前記電流駆動素子に対する電圧駆動回路を構成すべく動
作する方法。 - 【請求項17】 請求項13乃至15のいずれかに記載
の方法であって、 前記nチャンネル型及び前記pチャンネル型のトランジ
スタが第1モードで動作せしめられ、 電流データ信号源から前記nチャンネル型及び前記pチ
ャンネル型のトランジスタと前記電流駆動素子へ流れる
電流経路を生じさせ、 前記nチャンネル型及び前記pチャンネル型トランジス
タのそれぞれの動作電圧がそれぞれのストレージキャパ
シタに保持される、プログラミングステージを備えるス
テップと、 第2モード、及び前記nチャンネル型及び前記pチャン
ネル型のトランジスタと前記電流駆動素子へ流れる第2
の電流経路が生じる、リプロダクションステージを備え
るステップと、 を有する方法。 - 【請求項18】 請求項17に記載の方法において、前
記第1モードは、前記nチャンネル型及び前記pチャン
ネル型のトランジスタをダイオードとして動作させるこ
とを有する方法。 - 【請求項19】 エレクトロルミネッセンスディスプレ
イへの電流供給を制御する方法であって、前記電流駆動
素子がエレクトロルミネッセンス素子であることを特徴
とする請求項13乃至18のいずれかに記載の方法を備
えた方法。 - 【請求項20】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
駆動回路を有する有機エレクトロルミネッセンスディス
プレイ装置。 - 【請求項21】 請求項20に記載の有機エレクトロル
ミネッセンスディスプレイ装置を用いた電子機器。 - 【請求項22】 電流駆動素子と少なくとも2つのアク
ティブな素子(active element)とを有し、前記電流
駆動素子は、前記2つのアクティブな素子の間に配置さ
れる回路。 - 【請求項23】 電流駆動素子と少なくとも2つのアク
ティブな素子(active element)とを有し、前記2つの
アクティブな素子は前記電流駆動素子を介して接続され
る回路。 - 【請求項24】 請求項22又は23に記載の回路にお
いて、前記2つのアクティブな素子はトランジスタであ
ることを特徴とする回路。 - 【請求項25】 請求項24に記載の回路において、前
記2つのトランジスタは互いに異なる型のトランジスタ
であることを特徴とする回路。 - 【請求項26】 請求項22又は23に記載の回路にお
いて、前記電流駆動素子は有機エレクトロルミネッセン
ス素子である回路。 - 【請求項27】 請求項24に記載の回路において、前
記2つのトランジスタのゲートは、それぞれのキャパシ
タに接続されていることを特徴とする回路。 - 【請求項28】 請求項22に記載の回路を含む電気光
学装置。 - 【請求項29】 請求項28に記載の電気光学装置を含
む電子機器。 - 【請求項30】 電流駆動素子と、第1のアクティブな
素子と、前記電流駆動素子の側部、かつ前記第1のアク
ティブな素子の反対側に配置された第2のアクティブな
素子と、を有し、 前記第1のアクティブな素子及び第2のアクティブな素
子により、前記電流駆動素子への電流供給を制御する方
法。 - 【請求項31】 請求項30に記載の方法であって、前
記第1のアクティブな素子を第1のトランジスタに選択
するとともに、前記第2のアクティブな素子を第2のト
ランジスタに選択するステップを有する方法。 - 【請求項32】 請求項31に記載の方法であって、前
記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタのう
ち、少なくとも1つのゲート電圧を所定の電流に基づい
て決定するステップを有する方法。 - 【請求項33】 請求項32に記載の方法であって、前
記電流駆動素子を含む第1の電流経路とは異なる第2の
電流経路へ前記所定の電流を流すステップを有する方
法。 - 【請求項34】 請求項33に記載の方法であって、前
記第2の電流経路が、前記第1のトランジスタ及び前記
第2のトランジスタのうち少なくとも1つを含むように
構成するステップを有する方法。
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