JP2003019665A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

加工装置及び加工方法

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JP2003019665A
JP2003019665A JP2001207356A JP2001207356A JP2003019665A JP 2003019665 A JP2003019665 A JP 2003019665A JP 2001207356 A JP2001207356 A JP 2001207356A JP 2001207356 A JP2001207356 A JP 2001207356A JP 2003019665 A JP2003019665 A JP 2003019665A
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JP2001207356A
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Hiroyuki Endo
弘之 遠藤
Hidetoshi Sakae
英利 寒河江
Kenichi Ichikawa
憲一 市川
Hisashi Inada
久 稲田
Susumu Cho
軍 張
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は光学素子及び光学素子成形用の金型等
の被加工物を高精度に加工する加工装置及び加工方法を
提供する。 【解決手段】加工装置1は、工具7を工具軸6周りに回
転させながら被加工物8の被加工面との間に荷重を発生
させて被加工面を加工するとともに、加工の設計形状に
基づいて作成されたNCに基づいて工具7のツールパス
を発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行
って工具7を被加工面にならわせて加工を行う。この
際、工具7と被加工面との荷重を検知して、検知荷重P
が予め設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα
(α>0)としたとき、P>C+αであると、加工によ
る除去量を増加させ、P<C−αであると、加工による
除去量を減少させる加工制御を行う。したがって、検出
した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させて、
うねりを除去することができ、形状精度の高い高精度な
加工を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工装置及び加工
方法に関し、詳細には、光学素子及び光学素子成形用の
金型等の被加工物を高精度に加工する加工装置及び加工
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンタの光書込系には、ビー
ムの走査スピードやビームの焦点位置を直線化するfθ
レンズに代表される走査レンズが1枚から3枚程度使用
されている。
【0003】この走査レンズは、レーザープリンタの印
字品質に重要な関係を有するため、その形状精度とし
て、数μmの形状精度が要求される。また、走査レンズ
は、画像を形成するレンズであるため、形状からくる凹
凸の周期に比較して短波長となる数mm〜数十mmの短
波長のうねりの振幅についても、厳しい制約があり、通
常、この振幅は、サブμm以下であることが要求されて
いる。さらに、走査レンズは、近年では、その形状の自
由曲面化が進み、加工精度の確保に、より一層の高度な
技術が要求されている。
【0004】そして、自由曲面の加工方法としては、本
出願人が先に出願している特開平10−109259号
公報記載の曲面加工装置及び特開平10−35111号
公報記載の曲面加工装置がある。
【0005】特開平10−109259号公報記載の曲
面加工装置は、曲面を仕上げ加工する加工機において、
工具が前加工面に沿って移動するならい動作と、これと
は別途にNC制御によって仕上げ形状に沿った工具軌跡
を発生できる機能を兼ね備え、前記ならい動作はその応
答速度を調整可能であるとするものである。
【0006】すなわち、この曲面加工装置は、自由曲面
の鏡面仕上げ加工において、ポリシャ材質として簡単に
入手可能な汎用の発泡ウレタン等を用いた場合でも、う
ねりの除去を容易に可能とするために、工具軌跡をNC
制御にて発生させつつ、所定の加工圧力で工具を被加工
面に押しつけ、工具の押しつけ力をセンサによって検出
して、目標圧力を追従するようにフィードバック制御を
行っている。すなわち、加工面上をNCプログラムに沿
って工具がトラバースされると、加工面上に残っている
うねりの振幅によって、切り込み量が変動して、結果と
して加工圧を変動させる外乱として作用し、加工圧を、
センサによって検出されフィードバック制御によって所
定の加工圧を追従して、この工具の追従性をコントロー
ルして、加工面上のうねりの凸部を選択的に強く除去加
工している。
【0007】また、上記特開平10−315111号公
報記載の曲面加工装置は、被加工物の表面に加工具を倣
い動作しつつ曲面加工を行う加工装置であって、該装置
は、直交3軸(X、Y、Z軸)方向に被加工物を移動す
る3軸直動スライド部と、前記3軸のうちの1軸に平行
に移動し前記加工具を固持する1軸直動スライド部と、
該1軸直動スライド部に推力を与えて前記加工具により
被加工物に工具押し付け力を負荷する推力発生機構部
と、該推力発製機構部により被加工物に負荷された工具
押し付け力を検知する力センサと、該力センサの出力値
と目標工具押し付け力とを参照し、その差分を基にして
演算した制御パラメータにより前記推力発生機構部によ
る工具押し付け力を制御する制御機構部とを設けてい
る。
【0008】すなわち、この曲面加工装置は、自由曲面
の研磨等の精度加工において表面粗さの向上とうねり除
去を容易に行うために、3軸直動スライド部によりX、
Y、Z軸方向に被加工物を移動制御して、加工具の軌跡
と被加工物曲面とを一致させるとともに、例えば、Z軸
方向に移動する1軸直動スライド部を設けてZ軸方向の
切り込みを適宜与えて曲面加工を行う。そして、加工具
による工具押し付け力を力センサを介してパソコンに入
力して、パソコンでこの工具押し付け力と目標工具押し
付け力の差分を基にして数種類の制御量を演算し、この
制御量を基にした制御パラメータにより第1および第2
の電磁弁から高圧エアを複室式エアシリンダに導入し
て、加工具の工具押し付け力を調整制御することで、曲
面粗さ及びうねりを除去して高精度の曲面加工を行おう
としている。
【0009】また、工具先端を所定圧力でワーク表面へ
押圧した状態で、ワークを載置したワーク取付テーブル
を、XY方向、及びX軸線に平行な軸線廻りのA方向に
移動制御しつつ、ワーク面を研磨する自由曲面の研磨方
法において、前記ワーク取付テーブルを、さらに、Y軸
線に平行な軸線廻りのB方向で移動制御可能に構成し、
ワーク形状から計算した加工データに基づき、前記X、
Y,A及びB方向の4方向を制御して、前記工具と前記
ワークとを相対的に位置決めし、ワークの各加工点にお
ける法線方向に前記工具の回転軸芯もしくは前記工具表
面の任意の部位を一致させて研磨加工する自由曲面の研
磨方法が提案されている(特開平10−230448号
公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自由曲面の加工技術にあっては、より高精度
な形状を加工する上で、改良の必要があった。
【0011】すなわち、特開平10−230448号公
報記載の自由曲面の研磨方法にあっては、加工データに
基づいて加工を実行するが、より高精度な形状を目指す
にはワーク形状を非常に細かく、すなわち、データポイ
ント数を非常に多くする必要があり、この多数のデータ
ポイントからの加工データに基づいて計算する加工デー
タも膨大なものになり、装置が大型化するとともに、処
理速度も遅くなり、さらに、コストが高くつくという問
題があった。
【0012】また、上記特開平10−109259号公
報及び特開平10−315111号公報記載の曲面加工
装置にあっては、形状の誤差、例えば、うねりを加工に
おいて検知する荷重と設定荷重との差から検出して加工
することになる。ところが、設定荷重に対して、検知す
る荷重が大きくなると、除去作用が強くなり、検知する
荷重が小さくなると、除去作用が弱くなる。すなわち、
誤差に相当するワーク形状の膨大なデータを必要としな
いのが特徴であるが、高精度な形状を加工するには、さ
らに改良の必要があった。
【0013】そこで、請求項1記載の発明は、回転軸に
取り付けられた工具を、前記回転軸周りに回転させなが
ら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、当該
被加工面を加工するとともに、加工の設計形状に基づい
て作成されたNCに基づいて前記工具のツールパスを発
生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行って
前記工具を前記被加工面にならわせて加工を行うに際し
て、工具と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重
Pが予め設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα
(α>0)としたとき、P>C+αであると、加工によ
る除去量を増加させ、P<C−αであると、加工による
除去量を減少させる加工制御を行うことにより、設定荷
重に対して、検知荷重が大きくなれば除去作用が強くな
り、検知荷重が小さくなれば除去作用が弱くなるととも
に、検出した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減
させて、うねりを除去し、形状精度の高い高精度な加工
を行うことのできる加工装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】請求項2記載の発明は、回転軸に取り付け
られた工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の
被加工面との間に荷重を発生させて、当該被加工物の被
加工面を加工するとともに、加工の設計形状に基づいて
作成されたNCに基づいて工具のツールパスを発生さ、
かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行って工具を
被加工面にならわせて加工を行うに際して、工具と被加
工面との荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との
差を変位量に換算して、当該変位量の分だけ加工による
除去量を増減させることにより、設定荷重に対して、検
知する荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知す
る荷重が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検
出した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させ、
うねりを除去して形状精度の高い高精度な加工を行うこ
とのできる加工装置を提供することを目的としている。
【0015】請求項3記載の発明は、工具の回転数を増
減させること、または、工具の滞留時間を増減させるこ
と、の少なくともいずれか1つ以上を行って、加工によ
る除去量を増減させることにより、うねりに対して積極
的に除去量を増減させて、うねりを除去し、より一層高
精度な加工を行うことのできる加工装置を提供すること
を目的としている。
【0016】請求項4記載の発明は、回転軸に取り付け
られた工具を、前記回転軸周りに回転させながら被加工
物の被加工面との間に荷重を発生させて、当該被加工面
を加工するとともに、加工の設計形状に基づいて作成さ
れたNCに基づいて前記工具のツールパスを発生さ、か
つ、荷重が一定となるように荷重制御を行って前記工具
を前記被加工面にならわせて加工を行うに際して、工具
と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが予め
設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α>
0)としたとき、P>C+αであると、加工による除去
量を増加させ、P<C−αであると、加工による除去量
を減少させる加工制御を行うことにより、設定荷重に対
して、検知荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検
知荷重が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検
出した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させ
て、うねりを除去し、形状精度の高い高精度な加工を行
うことのできる加工方法を提供することを目的としてい
る。
【0017】請求項5記載の発明は、回転軸に取り付け
られた工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の
被加工面との間に荷重を発生させて、当該被加工物の被
加工面を加工するとともに、加工の設計形状に基づいて
作成されたNCに基づいて工具のツールパスを発生さ、
かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行って工具を
被加工面にならわせて加工を行うに際して、工具と被加
工面との荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との
差を変位量に換算して、当該変位量の分だけ加工による
除去量を増減させることにより、設定荷重に対して、検
知する荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知す
る荷重が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検
出した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させ、
うねりを除去して形状精度の高い高精度な加工を行うこ
とのできる加工方法を提供することを目的としている。
【0018】請求項6記載の発明は、工具の回転数を増
減させること、または、工具の滞留時間を増減させるこ
と、の少なくともいずれか1つ以上を行って、加工によ
る除去量を増減させることにより、うねりに対して積極
的に除去量を増減させて、うねりを除去し、より一層高
精度な加工を行うことのできる加工方法を提供すること
を目的としている。
【0019】請求項7記載の発明は、設計形状と被加工
物の被加工面形状との誤差のうち、特に除去したい誤差
とその他のノイズの周期とが異なることにより、検知荷
重のなかで特に除去したい誤差、例えば、うねりによっ
て発生する設定荷重からの差を明確にして、より正確に
うねりに対して積極的に除去量を増減させ、より一層高
精度な加工を行うことのできる加工装置または加工方法
を提供することを目的としている。
【0020】請求項8記載の発明は、加工前に予め測定
した加工動作に伴って発生する振動による荷重変動の周
期と、特に除去したい誤差による周期とが異なることに
より、検知した荷重のなかで特に除去したい誤差による
周期、例えば、うねりによって発生する設定荷重からの
差を明確にして、うねりに対してより正確に除去量を増
減させ、より一層高精度な加工を行うことのできる加工
装置または加工方法を提供することを目的としている。
【0021】請求項9記載の発明は、工具の回転に伴う
ノイズの周期が、特に除去したい誤差による周期とは異
なることにより、検知した荷重のなかで特に除去したい
誤差による周期、例えば、うねりによって発生する設定
荷重からの差を明確にして、うねりに対してより正確に
かつ積極的に除去量を増減させ、より一層高精度な加工
を行うことのできる加工装置または加工方法を提供する
ことを目的としている。
【0022】請求項10記載の発明は、検知荷重のノイ
ズ成分の周期の信号を周波数フィルタで除去することに
より、設計形状と被加工面形状との誤差のなかで特に除
去したい誤差、例えば、うねりの波長に相当する周期
(=波長/研磨における送り速度)と、その他のノイズ
の周期とを分離し、より一層高精度な加工を行うことの
できる加工装置または加工方法を提供することを目的と
している。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の加
工装置は、回転軸に取り付けられた工具を、前記回転軸
周りに回転させながら被加工物の被加工面との間に荷重
を発生させて、当該被加工面を加工するとともに、加工
の設計形状に基づいて作成されたNCに基づいて前記工
具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるよう
に荷重制御を行って前記工具を前記被加工面にならわせ
て加工を行う加工装置において、前記工具と前記被加工
面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが予め設定した
設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α>0)とした
とき、P>C+αであると、加工による除去量を増加さ
せ、P<C−αであると、加工による除去量を減少させ
る加工制御を行うことにより、上記目的を達成してい
る。
【0024】上記構成によれば、回転軸に取り付けられ
た工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の被加
工面との間に荷重を発生させて、当該被加工面を加工す
るとともに、加工の設計形状に基づいて作成されたNC
に基づいて工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一
定となるように荷重制御を行って工具を被加工面になら
わせて加工を行うに際して、工具と被加工面との荷重を
検知して、当該検知荷重Pが予め設定した設定荷重Cに
対して、所定の誤差をα(α>0)としたとき、P>C
+αであると、加工による除去量を増加させ、P<C−
αであると、加工による除去量を減少させる加工制御を
行うので、設定荷重に対して、検知荷重が大きくなれば
除去作用が強くなり、検知荷重が小さくなれば除去作用
が弱くなるとともに、検出した形状の誤差に対して積極
的に除去量を増減させて、うねりを除去することがで
き、形状精度の高い高精度な加工を行うことができる。
【0025】請求項2記載の発明の加工装置は、回転軸
に取り付けられた工具を、前記回転軸周りに回転させな
がら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、当
該被加工物の被加工面を加工するとともに、加工の設計
形状に基づいて作成されたNCに基づいて前記工具のツ
ールパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重
制御を行って前記工具を前記被加工面にならわせて加工
を行う加工装置において、前記工具と前記被加工面との
荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との差を変位
量に換算して、当該変位量の分だけ加工による除去量を
増減させることにより、上記目的を達成している。
【0026】上記構成によれば、回転軸に取り付けられ
た工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の被加
工面との間に荷重を発生させて、当該被加工物の被加工
面を加工するとともに、加工の設計形状に基づいて作成
されたNCに基づいて工具のツールパスを発生さ、か
つ、荷重が一定となるように荷重制御を行って工具を被
加工面にならわせて加工を行うに際して、工具と被加工
面との荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との差
を変位量に換算して、当該変位量の分だけ加工による除
去量を増減させるので、設定荷重に対して、検知する荷
重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知する荷重が
小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検出した形
状の誤差に対して積極的に除去量を増減させることがで
き、うねりを除去して形状精度の高い高精度な加工を行
うことができる。
【0027】上記各場合において、例えば、請求項3に
記載するように、前記加工装置は、前記工具の回転数を
増減させること、または、前記工具の滞留時間を増減さ
せること、の少なくともいずれか1つ以上を行って、前
記加工による除去量を増減させてもよい。
【0028】上記構成によれば、工具の回転数を増減さ
せること、または、工具の滞留時間を増減させること、
の少なくともいずれか1つ以上を行って、加工による除
去量を増減させているので、うねりに対して積極的に除
去量を増減させて、うねりを除去することができ、より
一層高精度な加工を行うことができる。
【0029】請求項4記載の発明の加工方法は、回転軸
に取り付けられた工具を、前記回転軸周りに回転させな
がら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、当
該被加工物の被加工面を加工するとともに、加工の設計
形状に基づいて作成されたNCに基づいて前記工具のツ
ールパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重
制御を行って前記工具を前記被加工面にならわせて加工
を行う加工方法において、前記工具と前記被加工面との
荷重を検知して、当該検知荷重Pが予め設定した設定荷
重Cに対して、所定の誤差をα(α>0)としたとき、
P>C+αであると、加工による除去量を増加させ、P
<C−αであると、加工による除去量を減少させる加工
制御を行うことにより、上記目的を達成している。
【0030】上記構成によれば、回転軸に取り付けられ
た工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の被加
工面との間に荷重を発生させて、当該被加工面を加工す
るとともに、加工の設計形状に基づいて作成されたNC
に基づいて工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一
定となるように荷重制御を行って工具を被加工面になら
わせて加工を行うに際して、工具と被加工面との荷重を
検知して、当該検知荷重Pが予め設定した設定荷重Cに
対して、所定の誤差をα(α>0)としたとき、P>C
+αであると、加工による除去量を増加させ、P<C−
αであると、加工による除去量を減少させる加工制御を
行うので、設定荷重に対して、検知荷重が大きくなれば
除去作用が強くなり、検知荷重が小さくなれば除去作用
が弱くなるとともに、検出した形状の誤差に対して積極
的に除去量を増減させて、うねりを除去することがで
き、形状精度の高い高精度な加工を行うことができる。
【0031】請求項5記載の発明の加工方法は、回転軸
に取り付けられた工具を、前記回転軸周りに回転させな
がら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、当
該被加工物の被加工面を加工する加工方法において、加
工の設計形状に基づいて作成されたNCに基づいて前記
工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるよ
うに荷重制御を行って前記工具を前記被加工面にならわ
せて加工を行う加工方法において、前記工具と前記被加
工面との荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との
差を変位量に換算して、当該変位量の分だけ加工による
除去量を増減させることにより、上記目的を達成してい
る。
【0032】上記構成によれば、回転軸に取り付けられ
た工具を、回転軸周りに回転させながら被加工物の被加
工面との間に荷重を発生させて、当該被加工物の被加工
面を加工するとともに、加工の設計形状に基づいて作成
されたNCに基づいて工具のツールパスを発生さ、か
つ、荷重が一定となるように荷重制御を行って工具を被
加工面にならわせて加工を行うに際して、工具と被加工
面との荷重を検知して、当該検知荷重と設定荷重との差
を変位量に換算して、当該変位量の分だけ加工による除
去量を増減させるので、設定荷重に対して、検知する荷
重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知する荷重が
小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検出した形
状の誤差に対して積極的に除去量を増減させることがで
き、うねりを除去して形状精度の高い高精度な加工を行
うことができる。
【0033】上記請求項4及び請求項5の場合、例え
ば、請求項6に記載するように、前記加工方法は、前記
工具の回転数を増減させること、または、前記工具の滞
留時間を増減させること、の少なくともいずれか1つ以
上を行って、前記加工による除去量を増減させてもよ
い。
【0034】上記構成によれば、工具の回転数を増減さ
せること、または、工具の滞留時間を増減させること、
の少なくともいずれか1つ以上を行って、加工による除
去量を増減させるので、うねりに対して積極的に除去量
を増減させて、うねりを除去することができ、より一層
高精度な加工を行うことができる。
【0035】また、上記各場合において、例えば、請求
項7に記載するように、前記加工装置または前記加工方
法は、前記設計形状と前記被加工物の被加工面形状との
誤差のうち、特に除去したい誤差とその他のノイズの周
期とが異なってもよい。
【0036】上記構成によれば、設計形状と被加工物の
被加工面形状との誤差のうち、特に除去したい誤差とそ
の他のノイズの周期とが異なっているので、検知荷重の
なかで特に除去したい誤差、例えば、うねりによって発
生する設定荷重からの差を明確にして、より正確にうね
りに対して積極的に除去量を増減させることができ、よ
り一層高精度な加工を行うことができる。
【0037】さらに、例えば、請求項8に記載するよう
に、前記加工装置または前記加工方法は、前記加工前に
予め測定した加工動作に伴って発生する振動による荷重
変動の周期と、前記特に除去したい誤差による周期とが
異なってもよい。
【0038】上記構成によれば、加工前に予め測定した
加工動作に伴って発生する振動による荷重変動の周期
と、特に除去したい誤差による周期とが異なっているの
で、検知した荷重のなかで特に除去したい誤差による周
期、例えば、うねりによって発生する設定荷重からの差
を明確にして、うねりに対してより正確に除去量を増減
させることができ、より一層高精度な加工を行うことが
できる。
【0039】また、例えば、請求項9に記載するよう
に、前記工具の回転に伴うノイズの周期は、前記特に除
去したい誤差による周期とは異なっていてもよい。
【0040】上記構成によれば、工具の回転に伴うノイ
ズの周期が、特に除去したい誤差による周期とは異なっ
ているので、検知した荷重のなかで特に除去したい誤差
による周期、例えば、うねりによって発生する設定荷重
からの差を明確にして、うねりに対してより正確にかつ
積極的に除去量を増減させることができ、より一層高精
度な加工を行うことができる。
【0041】さらに、例えば、請求項10に記載するよ
うに、前記加工装置または前記加工方法は、前記検知荷
重のノイズ成分の周期の信号を周波数フィルタで除去し
てもよい。
【0042】上記構成によれば、検知荷重のノイズ成分
の周期の信号を周波数フィルタで除去しているので、設
計形状と被加工面形状との誤差のなかで特に除去したい
誤差、例えば、うねりの波長に相当する周期(=波長/
研磨における送り速度)と、その他のノイズの周期とを
分離することができ、より一層高精度な加工を行うこと
ができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0044】図1〜図6は、本発明の加工装置及び加工
方法の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の
加工装置及び加工方法の一実施の形態の適用されるXY
Zの3軸制御の自由曲面加工装置1の正面図である。
【0045】図1において、加工装置1は、コラム2の
上部に、荷重発生機構部3が配設されており、荷重発生
機構部3の荷重軸3aの下端部には、荷重センサ4を挟
んで直動スライドを兼ねたスピンドル5が配設されてい
る。
【0046】スピンドル5の下端部には、工具軸6が取
り付けられており、工具軸(回転軸)6には、工具7が
取り付けられている。
【0047】工具7の下方には、被加工物8がセットさ
れ、被加工物8は、3軸直動テーブル9上にセットされ
る。
【0048】加工装置1は、荷重発生機構部3により直
動スライドであるスピンドル5に所定の荷重を与え、そ
の荷重が工具7に伝達されて工具7と被加工物8の被加
工面との間に荷重を発生させる。この発生した荷重を荷
重センサ4が検知して、当該荷重が所定の荷重になるよ
うに、図示しない制御部、例えば、パーソナルコンピュ
ータ等から荷重発生機構部3に指令を出す。
【0049】次に、本実施の形態の作用を説明する。加
工装置1は、被加工物8の加工を行う場合、3軸直動テ
ーブル9上に被加工物8をセットし、工具7を工具軸6
を中心に回転させつつ荷重発生機構部3で荷重をかけて
工具7で加工する。
【0050】そして、加工装置1は、次式(1)で示さ
れる非球面式で表される設計形状からNCを作成し、3
軸直動テーブル9でツールパスを発生させる。ここで、
例えば、X軸とY軸のそれぞれに平行な回転軸(A軸お
よびB軸)を有する駆動系によってツールパスを発生さ
せてもよい。
【0051】
【数1】
【0052】この場合、被加工物8の被加工面が設計形
状通りであれば問題なく荷重が一定となるが、現実に
は、被加工面は設計形状からの誤差を有している。本実
施の形態の加工装置1は、この誤差を適切に除去してい
る。
【0053】すなわち、図2に示すように、実践で示す
設計形状と波線で示す実際の被加工物8の被加工面形状
との間には誤差、例えば、うねりが存在し、工具7と被
加工面との間に発生し荷重センサ4で検知する荷重が所
定の荷重からずれを生じようとする。これが荷重の応答
遅れである。
【0054】そして、設定荷重と荷重センサ4の検知す
る荷重とは、図3に示すような関係があり、この荷重の
誤差が、図2に示した設計形状と被加工面との誤差に対
応する。
【0055】そこで、本実施の形態の加工装置1は、こ
の応答遅れの度合いを制御パラメータによって調整して
おり、適度に応答遅れを調整することによって、設計形
状と被加工面との誤差に対応する設定荷重と荷重センサ
4の検知した荷重との誤差を検知しやすくしている。そ
して、被加工物7の被加工面の形状が設計形状よりも凸
であれば、検知荷重は大きくなり、それに伴って加工の
除去作用が強くなる。逆に、被加工物7の被加工面の形
状が設計形状よりも凹であれば検知荷重は小さくなり、
それに伴って加工の除去作用が弱くなる。
【0056】さらに、本実施の形態の加工装置1は、こ
のような荷重の増減によって発生する除去量の増減をよ
り一層適切なものとするために、図4に示すように、検
知した荷重(P)が設定荷重(C)に対して、所定の誤
差をα(α>0)としたとき、P>C+αのときに加工
による除去量を増加させ、P<C−αのときに、加工に
よる除去量を減少させている。このようにすると、積極
的に除去量を増減させて、高精度な加工を行うことがで
きる。
【0057】そして、工具回転数と除去量との関係は、
例えば、図5のように示すことができ、工具回転数が増
加すると、除去量が増加する。また、工具滞留時間と除
去量との関係は、図6のように示すことができ、工具滞
留時間が増加すると、除去量が増加する。
【0058】上述したような関係を実施する加工につい
て求めてデータベース化し、このデータベースからP>
C+αのときに工具回転数の増加分、あるいは、滞留時
間の増加分を決定する。また、同様に、この作成したデ
ータベースからP<C−αのときに工具回転数の減少
分、あるいは、滞留時間の減少分を決定する。当然、工
具回転数、滞留時間の組み合わせによって、加工による
除去量を増減させてもよい。
【0059】また、図3に示したように、設定荷重と荷
重センサ4の検知する荷重とは、誤差があるが、この荷
重の誤差が、図2に示したような設計形状と被加工面と
の誤差に対応することから、予め検知した荷重と設定荷
重との差を設計形状と被加工面との誤差の変位量に換算
するデータベースを作成し、また、工具回転数と除去量
との関係、工具滞留時間と除去量との関係のデータベー
スを必要に応じて作成する。
【0060】そして、加工中に発生した設定荷重と検知
した荷重の誤差から設計形状と被加工面との誤差の変位
量に換算し、必要な除去量を見込んで工具回転数の増減
量あるいは工具滞留時間の増減量をパーソナルコンピュ
ータのデータベースから選定して、加工装置1に出力し
て、加工装置1で加工を実施する。当然、工具回転数、
滞留時間の組み合わせによって、加工による除去量を増
減させてもよい。
【0061】さらに、検知される荷重には、設計形状と
被加工面との誤差に対応する情報だけでなく、ノイズ成
分も含まれており、このノイズ成分には、加工装置1の
動作に伴って発生する振動によるものと、工具7の回転
によって発生する振動によるものがある。
【0062】ところで、設計形状と被加工面形状との誤
差のなかで特に除去したい誤差、例えば、うねりの波長
に相当する周期は、波長を加工における送り速度で割っ
たものである。
【0063】そこで、本実施の形態の加工装置1では、
加工の前に、予め測定した加工装置1の動作に伴って発
生する振動による荷重変動を測定し、その荷重変動の周
期と特に除去したい誤差による周期、例えば、うねりの
波長に相当する周期とが一致しないような加工の送り速
度を決定する。また、工具7の回転に伴うノイズの周期
は、時間当たりの工具回転数の逆数であるので、決定し
た加工の送り速度における特に除去したい誤差による周
期、例えば、うねりの波長に相当する周期と一致しない
ように工具回転数を決定する。
【0064】そして、加工装置1は、上記ノイズ成分を
検知荷重から取り除くために、ハイパスフィルターまた
はローパスフィルター等の周波数フィルターをかけなが
ら荷重センサ4から検知した荷重を処理する。
【0065】
【実施例】〈実施例1〉上記実施の形態の図1で示した
加工装置1を用いて、以下の条件で研磨加工を行った。
球状の工具7に工具軸6の結合されたものを使用して、
ダイヤモンドスラリーを滴下しながら、所定の荷重を
1.0Nに設定して、工具送り速度を120mm/mi
n、工具回転数を100rpmとして、ステンレス製金
型の加工を行った。
【0066】この場合、図4に示したような荷重(P)
が設定荷重(C=1.0N)に対して、所定の誤差をα
(α=0.05N)としたとき、P>1.05Nのとき
に加工による除去量を30nm増加させ、P<0.95
Nのときに加工による除去量を30nm減少させて加工
を行った。そして、除去量を30nm増加させるため
に、工具回転数を100rpmから110rpmに、ま
た、除去量を30nm減少させるために工具回転数を1
00rpmから90rpmになるように加工条件を制御
しながら研磨を行った。
【0067】この際の加工条件は、図5に示した工具回
転数と除去量との関係のデータから決定した。
【0068】上記条件で研磨加工を行ったところ、15
0nm程度のうねり誤差が40nm以下に低減すること
ができた。このときに事前に測定した加工装置1の動作
にともなって発生する振動による荷重変動の周期が0.
1秒(10Hz)であったことと、除去したいうねりの
波長が2mmで工具送り速度が120mm/minであ
り、周期が1秒(1Hz)となることから、検知した荷
重に5Hzのローパスフィルターをかけた。
【0069】〈実施例2〉上記実施の形態の図1で示し
た加工装置1を用いて、以下の条件で研磨加工を行っ
た。球状の工具7に工具軸6の結合されたものを使用し
て、ダイヤモンドスラリーを滴下しながら、所定の荷重
を1.0Nに設定して、工具送り速度を100mm/m
in、工具回転数を100rpmとして、ステンレス製
金型の加工を行った。
【0070】この場合、図7に示すような検知した荷重
(P)と設定荷重(C=1.0N)との差を、うねりの
変位量に変換するが、その際、図8に示すように、予め
実験によって得られている荷重差とうねり誤差との関係
から除去量を増減させるように制御を行って加工を行っ
た。
【0071】この場合の条件の決定は、図5に示した工
具回転数と除去深さとの関係データ及び図6に示した滞
留時間と除去深さとの関係のデータから決定した。特
に、本実施例では、滞留時間を変化させることによって
除去量を増減させた。その結果、120nm程度のうね
り誤差が30nm以下に低減できた。このときに事前に
測定した加工装置1の動作にともなって発生する振動に
よる荷重変動の周期が0.1秒(10Hz)であったこ
とと、除去したいうねりの波長が4mmで工具送り速度
が120mm/minであり周期が2秒(0.5Hz)
となることと、工具回転にともなうノイズの周期が0.
6秒(1.7Hz)であったため、検知した荷重に5H
zのローパスフィルターをかけた。ここで、工具送り速
度と工具回転数は、加工装置の動作にともない発生する
振動による荷重変動の周期、除去したいうねりの波長に
相当する周期、工具回転にともなうノイズの周期が異な
るように決定したものである。
【0072】なお、図9に示すように、工具回転にとも
なうノイズが支配的であって設計形状と被加工面との形
状の差がほとんど認知できないものに付いては、処理を
行うことができない。
【0073】このように、本実施の形態の加工装置1及
び加工方法は、工具軸6に取り付けられた工具7を、工
具軸6周りに回転させながら被加工物8の被加工面との
間に荷重を発生させて、当該被加工面を加工するととも
に、加工の設計形状に基づいて作成されたNCに基づい
て工具7のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一定とな
るように荷重制御を行って工具7を被加工面にならわせ
て加工を行うに際して、工具7と被加工面との荷重を検
知して、当該検知荷重Pが予め設定した設定荷重Cに対
して、所定の誤差をα(α>0)としたとき、P>C+
αであると、加工による除去量を増加させ、P<C−α
であると、加工による除去量を減少させる加工制御を行
っている。
【0074】したがって、設定荷重に対して、検知荷重
が大きくなれば除去作用が強くなり、検知荷重が小さく
なれば除去作用が弱くなるとともに、検出した形状の誤
差に対して積極的に除去量を増減させて、うねりを除去
することができ、形状精度の高い高精度な加工を行うこ
とができる。
【0075】また、本実施の形態の加工装置1及び加工
方法は、工具7と被加工面との荷重を検知して、当該検
知荷重と設定荷重との差を変位量に換算して、当該変位
量の分だけ加工による除去量を増減させている。
【0076】したがって、設定荷重に対して、検知する
荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知する荷重
が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検出した
形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させることが
でき、うねりを除去して形状精度の高い高精度な加工を
行うことができる。
【0077】さらに、本実施の形態の加工装置1及び加
工方法は、工具7の回転数を増減させること、または、
工具7の滞留時間を増減させること、の少なくともいず
れか1つ以上を行って、加工による除去量を増減させて
いる。
【0078】したがって、うねりに対して積極的に除去
量を増減させて、うねりを除去することができ、より一
層高精度な加工を行うことができる。
【0079】また、本実施の形態の加工装置1及び加工
方法は、設計形状と被加工物8の被加工面形状との誤差
のうち、特に除去したい誤差とその他のノイズの周期と
が異なっている。
【0080】したがって、検知荷重のなかで特に除去し
たい誤差、例えば、うねりによって発生する設定荷重か
らの差を明確にして、より正確にうねりに対して積極的
に除去量を増減させることができ、より一層高精度な加
工を行うことができる。
【0081】さらに、本実施の形態の加工装置1及び加
工方法では、加工前に予め測定した加工動作に伴って発
生する振動による荷重変動の周期と、特に除去したい誤
差による周期とが異なっている。
【0082】したがって、検知した荷重のなかで特に除
去したい誤差、例えば、うねりによって発生する設定荷
重からの差を明確にして、うねりに対してより正確に除
去量を増減させることができ、より一層高精度な加工を
行うことができる。
【0083】また、本実施の形態の加工装置1及び加工
方法では、工具7の回転に伴うノイズの周期が、特に除
去したい誤差による周期とは異なっている。
【0084】したがって、検知した荷重のなかで特に除
去したい誤差、例えば、うねりによって発生する設定荷
重からの差を明確にして、うねりに対してより正確にか
つ積極的に除去量を増減させることができ、より一層高
精度な加工を行うことができる。
【0085】さらに、本実施の形態の加工装置1及び加
工方法では、検知荷重のノイズ成分の周期の信号を周波
数フィルタで除去している。
【0086】したがって、設計形状と被加工面形状との
誤差のなかで特に除去したい誤差、例えば、うねりの波
長に相当する周期(=波長/研磨における送り速度)
と、その他のノイズの周期とを分離することができ、よ
り一層高精度な加工を行うことができる。
【0087】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の発明の加工装置によれ
ば、回転軸に取り付けられた工具を、回転軸周りに回転
させながら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させ
て、当該被加工面を加工するとともに、加工の設計形状
に基づいて作成されたNCに基づいて工具のツールパス
を発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行
って工具を被加工面にならわせて加工を行うに際して、
工具と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが
予め設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α
>0)としたとき、P>C+αであると、加工による除
去量を増加させ、P<C−αであると、加工による除去
量を減少させる加工制御を行うので、設定荷重に対し
て、検知荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知
荷重が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検出
した形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させて、
うねりを除去することができ、形状精度の高い高精度な
加工を行うことができる。
【0089】請求項2記載の発明の加工装置によれば、
回転軸に取り付けられた工具を、回転軸周りに回転させ
ながら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、
当該被加工物の被加工面を加工するとともに、加工の設
計形状に基づいて作成されたNCに基づいて工具のツー
ルパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制
御を行って工具を被加工面にならわせて加工を行うに際
して、工具と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷
重と設定荷重との差を変位量に換算して、当該変位量の
分だけ加工による除去量を増減させるので、設定荷重に
対して、検知する荷重が大きくなれば除去作用が強くな
り、検知する荷重が小さくなれば除去作用が弱くなると
ともに、検出した形状の誤差に対して積極的に除去量を
増減させることができ、うねりを除去して形状精度の高
い高精度な加工を行うことができる。
【0090】請求項3記載の発明の加工装置によれば、
工具の回転数を増減させること、または、工具の滞留時
間を増減させること、の少なくともいずれか1つ以上を
行って、加工による除去量を増減させているので、うね
りに対して積極的に除去量を増減させて、うねりを除去
することができ、より一層高精度な加工を行うことがで
きる。
【0091】請求項4記載の発明の加工方法によれば、
回転軸に取り付けられた工具を、回転軸周りに回転させ
ながら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、
当該被加工面を加工するとともに、加工の設計形状に基
づいて作成されたNCに基づいて工具のツールパスを発
生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制御を行って
工具を被加工面にならわせて加工を行うに際して、工具
と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが予め
設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α>
0)としたとき、P>C+αであると、加工による除去
量を増加させ、P<C−αであると、加工による除去量
を減少させる加工制御を行うので、設定荷重に対して、
検知荷重が大きくなれば除去作用が強くなり、検知荷重
が小さくなれば除去作用が弱くなるとともに、検出した
形状の誤差に対して積極的に除去量を増減させて、うね
りを除去することができ、形状精度の高い高精度な加工
を行うことができる。
【0092】請求項5記載の発明の加工方法によれば、
回転軸に取り付けられた工具を、回転軸周りに回転させ
ながら被加工物の被加工面との間に荷重を発生させて、
当該被加工物の被加工面を加工するとともに、加工の設
計形状に基づいて作成されたNCに基づいて工具のツー
ルパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるように荷重制
御を行って工具を被加工面にならわせて加工を行うに際
して、工具と被加工面との荷重を検知して、当該検知荷
重と設定荷重との差を変位量に換算して、当該変位量の
分だけ加工による除去量を増減させるので、設定荷重に
対して、検知する荷重が大きくなれば除去作用が強くな
り、検知する荷重が小さくなれば除去作用が弱くなると
ともに、検出した形状の誤差に対して積極的に除去量を
増減させることができ、うねりを除去して形状精度の高
い高精度な加工を行うことができる。
【0093】請求項6記載の発明の加工方法によれば、
工具の回転数を増減させること、または、工具の滞留時
間を増減させること、の少なくともいずれか1つ以上を
行って、加工による除去量を増減させるので、うねりに
対して積極的に除去量を増減させて、うねりを除去する
ことができ、より一層高精度な加工を行うことができ
る。
【0094】請求項7記載の発明の加工装置または加工
方法によれば、設計形状と被加工物の被加工面形状との
誤差のうち、特に除去したい誤差とその他のノイズの周
期とが異なっているので、検知荷重のなかで特に除去し
たい誤差、例えば、うねりによって発生する設定荷重か
らの差を明確にして、より正確にうねりに対して積極的
に除去量を増減させることができ、より一層高精度な加
工を行うことができる。
【0095】請求項8記載の発明の加工装置または加工
方法によれば、加工前に予め測定した加工動作に伴って
発生する振動による荷重変動の周期と、特に除去したい
誤差による周期とが異なっているので、検知した荷重の
なかで特に除去したい誤差による周期、例えば、うねり
によって発生する設定荷重からの差を明確にして、うね
りに対してより正確に除去量を増減させることができ、
より一層高精度な加工を行うことができる。
【0096】請求項9記載の発明の加工装置または加工
方法によれば、工具の回転に伴うノイズの周期が、特に
除去したい誤差による周期とは異なっているので、検知
した荷重のなかで特に除去したい誤差による周期、例え
ば、うねりによって発生する設定荷重からの差を明確に
して、うねりに対してより正確にかつ積極的に除去量を
増減させることができ、より一層高精度な加工を行うこ
とができる。
【0097】請求項10記載の発明の加工装置または加
工方法によれば、検知荷重のノイズ成分の周期の信号を
周波数フィルタで除去しているので、設計形状と被加工
面形状との誤差のなかで特に除去したい誤差、例えば、
うねりの波長に相当する周期(=波長/研磨における送
り速度)と、その他のノイズの周期とを分離することが
でき、より一層高精度な加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工装置及び加工方法の一実施の形態
を適用した加工装置の概略正面図。
【図2】図1の被加工物の被加工面形状と設計形状を示
す拡大図。
【図3】図1の荷重センサの検知する荷重と設定荷重と
の関係を示す図。
【図4】図1の荷重センサの検知した荷重と設定荷重及
び誤差との関係を示す図。
【図5】図1の工具の工具回転数と被加工面の除去量と
の関係を示す図。
【図6】図1の工具の工具滞留時間と除去量との関係を
示す図。
【図7】うねりの変位量に変換する荷重センサの検知し
た荷重と設定荷重との差を示す図。
【図8】図7のうねりの変位量に変換するための荷重差
とうねり誤差との関係を示す図。
【図9】工具回転にともなうノイズが支配的で設計形状
と被加工面との形状の差がほとんど認知できない場合の
例を示す図。
【符号の説明】
1 加工装置 2 コラム 3 荷重発生機構部 3a 荷重軸 4 荷重センサ 5 スピンドル 6 工具軸 7 工具 8 被加工物 9 3軸直動テーブル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/06 G02B 3/06 (72)発明者 稲田 久 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 張 軍 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 3C001 KB04 TA03 TB06 3C034 AA19 BB31 BB92 CA16 CB01 DD07 3C049 AA01 AA11 AA12 AA16 BA05 BB06 BC02 CA01 CB01 CB03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に取り付けられた工具を、前記回転
    軸周りに回転させながら被加工物の被加工面との間に荷
    重を発生させて、当該被加工面を加工するとともに、加
    工の設計形状に基づいて作成されたNCに基づいて前記
    工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一定となるよ
    うに荷重制御を行って前記工具を前記被加工面にならわ
    せて加工を行う加工装置において、前記工具と前記被加
    工面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが予め設定し
    た設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α>0)とし
    たとき、P>C+αであると、加工による除去量を増加
    させ、P<C−αであると、加工による除去量を減少さ
    せる加工制御を行うことを特徴とする加工装置。
  2. 【請求項2】回転軸に取り付けられた工具を、前記回転
    軸周りに回転させながら被加工物の被加工面との間に荷
    重を発生させて、当該被加工物の被加工面を加工すると
    ともに、加工の設計形状に基づいて作成されたNCに基
    づいて前記工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一
    定となるように荷重制御を行って前記工具を前記被加工
    面にならわせて加工を行う加工装置において、前記工具
    と前記被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重と設
    定荷重との差を変位量に換算して、当該変位量の分だけ
    加工による除去量を増減させることを特徴とする加工装
    置。
  3. 【請求項3】前記加工装置は、前記工具の回転数を増減
    させること、または、前記工具の滞留時間を増減させる
    こと、の少なくともいずれか1つ以上を行って、前記加
    工による除去量を増減させることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の加工装置。
  4. 【請求項4】回転軸に取り付けられた工具を、前記回転
    軸周りに回転させながら被加工物の被加工面との間に荷
    重を発生させて、当該被加工物の被加工面を加工すると
    ともに、加工の設計形状に基づいて作成されたNCに基
    づいて前記工具のツールパスを発生さ、かつ、荷重が一
    定となるように荷重制御を行って前記工具を前記被加工
    面にならわせて加工を行う加工方法において、前記工具
    と前記被加工面との荷重を検知して、当該検知荷重Pが
    予め設定した設定荷重Cに対して、所定の誤差をα(α
    >0)としたとき、P>C+αであると、加工による除
    去量を増加させ、P<C−αであると、加工による除去
    量を減少させる加工制御を行うことを特徴とする加工方
    法。
  5. 【請求項5】回転軸に取り付けられた工具を、前記回転
    軸周りに回転させながら被加工物の被加工面との間に荷
    重を発生させて、当該被加工物の被加工面を加工する加
    工方法において、加工の設計形状に基づいて作成された
    NCに基づいて前記工具のツールパスを発生さ、かつ、
    荷重が一定となるように荷重制御を行って前記工具を前
    記被加工面にならわせて加工を行う加工方法において、
    前記工具と前記被加工面との荷重を検知して、当該検知
    荷重と設定荷重との差を変位量に換算して、当該変位量
    の分だけ加工による除去量を増減させることを特徴とす
    る加工方法。
  6. 【請求項6】前記加工方法は、前記工具の回転数を増減
    させること、または、前記工具の滞留時間を増減させる
    こと、の少なくともいずれか1つ以上を行って、前記加
    工による除去量を増減させることを特徴とする請求項4
    または請求項5記載の加工方法。
  7. 【請求項7】前記加工装置または前記加工方法は、前記
    設計形状と前記被加工物の被加工面形状との誤差のう
    ち、特に除去したい誤差とその他のノイズの周期とが異
    なることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに
    記載の加工装置または加工方法。
  8. 【請求項8】前記加工装置または前記加工方法は、前記
    加工前に予め測定した加工動作に伴って発生する振動に
    よる荷重変動の周期と、前記特に除去したい誤差による
    周期とが異なることを特徴とする請求項7に記載の加工
    装置または加工方法。
  9. 【請求項9】前記工具の回転に伴うノイズの周期は、前
    記特に除去したい誤差による周期とは異なることを特徴
    とする請求項7記載の加工装置または加工方法。
  10. 【請求項10】前記加工装置または前記加工方法は、前
    記検知荷重のノイズ成分の周期の信号を周波数フィルタ
    で除去することを特徴とする請求項7から9記載の加工
    装置または加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180105A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Toyota Motor Corp カムシャフトの製造方法及びカムシャフト
JP2011031388A (ja) * 2009-07-10 2011-02-17 Canon Inc 被加工物の加工方法

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