JP2003018787A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JP2003018787A
JP2003018787A JP2001198170A JP2001198170A JP2003018787A JP 2003018787 A JP2003018787 A JP 2003018787A JP 2001198170 A JP2001198170 A JP 2001198170A JP 2001198170 A JP2001198170 A JP 2001198170A JP 2003018787 A JP2003018787 A JP 2003018787A
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JP
Japan
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hub
shaft
communication hole
dynamic pressure
pressure bearing
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Application number
JP2001198170A
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English (en)
Inventor
Akihiko Wakitani
明彦 脇谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HDD用モータにおいて、高速回転しても高
振れ精度、省電力、低騒音、耐衝撃性に優れるモータを
提供する。 【解決手段】 ハブ6を支承するシャフト2と、ハブ6
を支承するために二つのラジアル軸受とスラスト軸受を
用いて気体動圧軸受を構成し、気体動圧軸受を構成する
部位の両端もしくは少なくとも片端に磁性流体シールを
設置することによりハブ内側に気体動圧軸受部の空間領
域を構成し、シャフト2に外気から前記空間領域に至る
連通孔1を設けるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として磁気ディ
スク駆動装置に用いられるブラシレスモータ(以下、モ
ータと略する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA分野のHDD機器の高容量
化、高速化、高精度化、低騒音化に伴い、磁気ディスク
を駆動するモータに高精度が強く要求されており、この
要求に応える技術として、ハブとシャフトとの間に構成
される軸受において、液体あるいは気体を利用した動圧
軸受を採用することが検討されている。
【0003】従来、モータとしては、特開平7−326
121号公報に記載されたものが知られている。図10
に従来のモータの構造を示す。図10において、シャフ
ト2と二つの玉軸受16を介して支持されるハブ6と、
ハブ6の内側中央部の空間領域に装備されたスピンドル
ハブ駆動モータ17と、玉軸受16の外側に所定空間を
介して磁性流体シール10を装備している。シャフト2
にはブラケット4側からスピンドルハブ駆動モータ17
部分の空間領域に至る外気部通気穴18を設けている。
【0004】このように構成することにより、玉軸受の
グリースや磁性流体シールの一部が飛散することを防止
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気ディスク駆
動装置の記憶容量は加速度的に増加し、装置の記憶容量
の増加に伴い磁気ディスクのトラックピッチも狭くなっ
ている。この狭まるトラックピッチ上を確実にトレース
するため、磁気ディスク駆動装置に搭載されるモータに
は高精度回転が要求されている。特にモータのNRRO
(非再現性繰り返し振れ)特性は、回転する磁気ディス
ク上の狭いトラックピッチを確実に読み込むことに欠か
せない代表的特性の1つでありサブミクロンの高精度が
要求され、磁気ディスク駆動装置の記憶容量高密度化に
大きな影響を及ぼす。
【0006】また、磁気ディスクのトラックピッチが狭
まる一方、磁気ディスク駆動装置の磁気ヘッドと回転す
る磁気ディスクの隙間も年々狭くなってきている。前記
隙間に塵埃が入り込むと磁気ディスクもしくは磁気ヘッ
ドが傷付くなどの不具合を生じて磁気ディスク駆動装置
の読み書きが正常にできなくなる。そのような不具合を
生じないように近年ではモータのクリーン度に対する要
求も厳しくなっている。
【0007】また、近年の磁気ディスク駆動装置の一部
は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略す)やA
V機器に搭載されて、動画を録画・再生するために使用
されることがある。磁気ディスク駆動装置が動画を扱う
場合、PCやAV機器の使用者が快適に動画を再生する
ために磁気ディスク駆動装置のアクセススピードを早く
することが必須であり、アクセススピードを増加させる
ためにはモータの高速回転が要求されている。
【0008】また、磁気ディスク駆動装置がPCやAV
機器などに搭載される場合、機器の使用者が快適に使用
するために静音性が必須であり、静音性を良くするため
に磁気ディスク駆動装置を駆動させるモータに低騒音化
が要求されている。
【0009】また、磁気ディスク駆動装置が小型化、薄
型化されて2.5インチ以下の磁気ディスクを搭載する
場合、モバイル機器などに組み込まれて携帯されること
がある。このような場合、携帯する行為に付随してモバ
イル機器を机上などから誤って落下させてしまう怖れが
ある。そのような場合でも、機器を正常に動作させるた
めには、磁気ディスク駆動装置の耐衝撃性を向上させる
ことが必要であり、磁気ディスク駆動装置に搭載される
モータに耐衝撃性が要求されている。
【0010】ラジアル軸受とスラスト軸受に孔を設けて
いるものとして特開平8−189525号公報がある。
図11に示すように、ラジアル軸受8a、8bの間に流
通路19を設け、軸受20と軸受ハウジング21との間
に軸方向溝22を設けて磁性流体の循環路を形成してい
る。また、キャップ23に注入孔24および空気抜き孔
25を有しており、磁性流体を注入後に前記注入孔24
と空気抜き孔25を閉塞している。このような構成によ
り、磁性流体の温度上昇を防止すること、磁性流体の注
入時に空気が残らないようにすることを目的としてい
る。しかしながら上記構成では、磁性流体が磁性流体シ
ール10により動圧軸受内部に密閉されており外気と連
通していない。したがって、モータが高温環境下で動作
もしくは放置されて密閉された動圧軸受部の温度が上昇
した際に、動圧軸受内部の体積が膨張したことにより磁
性流体シール10を破損して、磁性流体の流出などの不
具合を生じて軸受機能を損なう怖れがあった。
【0011】また、特開平7−326121号公報に記
載している従来の構成では、磁気ディスク駆動装置に搭
載されているモータが高速回転すると、玉軸受のレース
面のうねりや玉自体の精度が良くないなどにより微振動
を生じる怖れがある。また、磁気ディスク駆動装置を落
下させた場合、玉軸受のレース面あるいは玉に圧痕や打
痕などを生じることにより、微振動を発生して正常に回
転しない怖れがある。この微振動により、NRROが大
きくなる、騒音が大きくなるという不具合を生じる怖れ
がある上、衝撃に対して弱いという課題があった。
【0012】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、磁気ディスク駆動装置に搭載されるモー
タが高速回転しても、NRROが小さく、低消費電力、
低騒音であり、クリーン度が低く、耐衝撃に対して強い
モータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、ハブを支承するシャフトと、ハブを支承す
るために二つのラジアル軸受とスラスト軸受を用いて気
体動圧軸受を構成し、気体動圧軸受を構成する部位の両
端もしくは少なくとも片端に磁性流体シールを設置する
ことによりハブ内側に気体動圧軸受部の空間領域を構成
し、シャフトもしくはシャフト外周面に対向する部位に
外気から前記空間領域に至る連通孔を設けたものであ
る。
【0014】これにより、磁気ディスク駆動装置に搭載
されるモータが高速回転しても、気体動圧軸受により回
転体が機械的に非接触で回転するため、静粛、低軸損
失、振れが高精度で且つ耐衝撃性を良くすることができ
る。同時に、磁性流体シールを設け、外気とハブ内側の
前記空間領域に連通孔を有することにより、万一軸受部
にて塵埃が発生した場合でも磁気ディスクまで塵埃が行
かないようにしている。このように構成することによ
り、NRROが小さく、低消費電力、低騒音であり、ク
リーン度が低く、耐衝撃に対して強いモータを提供する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、磁気ディスクを搭載して回転するハブと、前記ハブ
と一体で回転するマグネットと、前記ハブを支承するシ
ャフトと、前記ハブを支承するために二つのラジアル軸
受とスラスト軸受を用いて気体動圧軸受を構成し、前記
気体動圧軸受を構成する部位の両端もしくは少なくとも
片端に磁性流体シールを設置することにより前記ハブ内
側に気体動圧軸受部の空間領域を構成し、前記シャフト
に外気から前記空間領域に至る連通孔を設けることを特
徴とするブラシレスモータとしたものであり、気体動圧
軸受を搭載することにより機械的に非接触であることか
ら振れ精度、静粛性、耐衝撃性が向上し、軸受の潤滑剤
が気体であることより軸損失を低減することができる。
また、磁性流体シールにより軸受部をハブ内側の空間と
隔てているため、万一軸受部で塵埃が発生した場合でも
磁気ディスクへ塵埃が到達することを防ぐことができ
る。
【0016】本発明の請求項2に記載の発明は、連通孔
が略円形であり、前記連通孔の直径D1が前記シャフト
の直径D2に対して、D1/D2≦0.3の関係が成立
している請求項1記載のブラシレスモータとしたもので
あり、連通孔の直径D1とシャフトの直径D2の関係が
D1/D2≦0.3であるとき、連通孔の無いシャフト
の剛性と略同等になり衝撃などの耐外力に対して強くな
る。
【0017】本発明の請求項3に記載の発明は、磁気デ
ィスクを搭載して回転するハブと、前記ハブと一体で回
転するマグネットと、前記ハブを支承するシャフトと、
前記ハブを支承するために二つのラジアル軸受とスラス
ト軸受を用いて気体動圧軸受を構成し、前記気体動圧軸
受を構成する部位の両端もしくは少なくとも片端に磁性
流体シールを設置することにより前記ハブ内側に気体動
圧軸受部の空間領域を構成し、前記シャフト外周面に対
向する部位に外気から前記空間領域に至る連通孔を設け
ることを特徴とするブラシレスモータとしたものであ
り、気体動圧軸受を搭載することにより機械的に非接触
であることから振れ精度、静粛性、耐衝撃性が向上し、
軸受の潤滑剤が気体であることより軸損失を低減するこ
とができる。また、磁性流体シールにより軸受部をハブ
内側の空間と隔てているため、万一軸受部で塵埃が発生
した場合でも磁気ディスクへ塵埃が到達することを防ぐ
ことができる。さらに連通孔がシャフト半径方向に加工
されることから穴加工寸法が小さくなるため微細穴加工
が可能となり、2つのラジアル軸受の間を小さくするこ
とによりモータの薄型化を実現できる。
【0018】本発明の請求項4に記載の発明は、連通孔
の開口部位が二つのラジアル軸受の間に設置される請求
項1から3のいずれかに記載のブラシレスモータとした
ものであり、二つのラジアル軸受の間に連通孔を設置す
ることにより、二つのラジアル軸受に対する連通孔の影
響を等価にし、ラジアル軸受を安定させることができ
る。
【0019】本発明の請求項5に記載の発明は、連通孔
の開口部位に通気フィルタを有する請求項1から3のい
ずれかに記載のブラシレスモータとしたものであり、ハ
ブ内側の空間と通じている連通孔に通気フィルタを設置
することにより、モータが間欠運転した際に気体動圧軸
受部にて万一塵埃が発生した場合でも、ハブ内側の空間
へ塵埃が混入して磁気ディスクへ塵埃が到達する事態を
未然に防ぐことができる。
【0020】本発明の請求項6に記載の発明は、連通孔
が外気に至る開口部位において、ハブ面と、前記ハブ面
に対向するステータ面によりラビリンスシールを構成す
る請求項3に記載のブラシレスモータであり、ハブ面と
ハブ面に対向するステータ面においてラビリンスシール
を構成することにより、モータが間欠運転した際に気体
動圧軸受部にて万一塵埃が発生した場合でも、ハブ内側
の空間へ塵埃が混入して磁気ディスクへ塵埃が到達する
事態を未然に防ぐことができる。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しながら説
明する。
【0022】(実施例1)図1において連通孔1を有す
るシャフト2はスラスト板3を支持しており、ブラケッ
ト4に固定されている。連通孔1の直径をD1、シャフ
ト2の直径をD2とした時、D1とD2にはD1/D2
≦0.3の関係が成り立つように設けている。スラスト
板3の少なくとも片面上には、エッチング加工もしくは
コイニング加工によりヘリングボーン溝が形成されてお
り気体動圧軸受のスラスト軸受を形成している。スラス
ト板3はシャフト2に圧入されて固定されているが、さ
らに強度が必要な場合は接着剤を併用してシャフト2へ
圧入したり、シャフト2とスラスト板3をレーザ溶接に
より補強する場合がある。回転体を構成するハブ6はシ
ャフト2に支承され、ハブ内周面にマグネット7を設置
している。シャフト2と対向するハブ内周面には気体動
圧軸受の2つのラジアル軸受8a、8bが構成されてお
り、ヘリングボーン溝がシャフト面上もしくはハブ内周
面上に形成されている。ラジアル軸受8a、8bの出入
口に当たるハブ面には、ラジアル軸受部へのオイル供給
を支障なく行うように面取りが設けられている。この2
つのラジアル軸受の間に連通孔1が開口している。連通
孔1はシャフト端面にも開口しており、その部位には通
気フィルタ9が設置されている。ラジアル軸受8bの下
方には、ハブ6に固定された磁性流体シール10が配置
されており、気体動圧軸受部とハブ内側の空間領域を隔
てている。ブラケット4にはステータコア11が圧入も
しくは接着もしくは圧入接着により固定されており、マ
グネット7と磁気センターを合わせるように配置されて
いる。スラスト軸受の剛性をさらに向上させる必要があ
る場合、マグネット7のセンター位置をステータコア1
1のセンター位置に対して上方にずらすように配置し
て、マグネット吸引力の効果によりスラスト軸受の剛性
を補強する場合がある。
【0023】上記構成により、第一に気体動圧軸受を搭
載することによりモータ駆動時、機械的に非接触とな
る。機械的に接触する玉軸受の場合は、玉やレース面の
機械加工精度が影響して微振動を生じ、振れ精度、静粛
性を悪化させる怖れがあったが、気体動圧軸受により機
械的に非接触にすることにより、振れ精度、静粛性を格
段に向上させることができる。第二に、動圧軸受の潤滑
剤が液体ではなく気体としている。そのことにより、液
体に見られるような低温度での粘度上昇が気体では顕著
ではないため、低温度での軸損失を著しく低減すること
ができると共に、軸損失低減によるモータ省電力化にも
貢献する。第三に、磁性流体シールにより気体動圧軸受
部をハブ内側の空間領域と隔てている。モータがON−
OFFの間欠動作をして、気体動圧軸受が接触すること
により万一塵埃が発生した場合でも、磁性流体シールは
塵埃が気体動圧軸受部からハブ内側の空間領域へ入り込
むことを防ぎ、気体動圧軸受部で生じた塵埃が磁気ディ
スクへ到達することを未然に防止する。第四に、連通孔
1をシャフト2に設けることにより、磁性流体シールで
ハブ内側に閉ざされた気体動圧軸受部の空間領域と外気
を連通させている。使用環境の温度が上昇した時、気体
動圧軸受部の空間領域の気体が膨張して体積が増加す
る。連通孔1が無い場合、膨張した体積分を逃がすこと
ができないため、磁性流体シールを破損してしまう。し
かし、連通孔1を構成することにより、膨張した体積を
連通孔1を介して外気に逃がすことができるため、磁性
流体シールの機能を損なうことなく気体動圧軸受部をハ
ブ内側の空間領域と隔てることができる。第五に、連通
孔1の直径D1とシャフト2の直径D2が、D1/D2
≦0.3の関係であるように構成している。図2にシャ
フト内外径比とタワミ比の関係を示す図を表す。横軸は
シャフトの内外径比であり、連通孔1の直径D1とシャ
フト2の外径D2の比である。一方縦軸はタワミ比であ
り、連通孔がD1=0のシャフトのタワミ量δ(D1=
0)を基準として、D1を変化させた時のタワミ量δを
無次元化して、タワミ比δ/δ(D1=0)と表してい
る。シャフト自体のタワミ量δは、(式1)に示す断面
二次モーメントIに依存する部分が大きい。
【0024】 I=π/64×(D24−D14)‥‥‥‥(式1) シャフト径D2は、2mm≦D2≦12mm程度であ
り、12mmより大きくなると軸損失が増えすぎて省電
力化に影響を及ぼし、2mm未満だと高速回転時ロータ
アンバランスにより生じる遠心力がシャフトのタワミを
増加させて振れ精度へ影響を及ぼす等の不具合を生じる
怖れがある。シャフト径D2を2mm≦D2≦12mm
に設定することにより、前記不具合を回避することがで
きる。図2に示すようにシャフト内外径比が0.3以下
の場合、タワミ比を1.01未満にすることができる。
つまり、D1/D2≦0.3に構成することにより、連
通孔が無いシャフトのタワミ量と連通孔が有る場合を比
較して1%未満の範囲で同等であるとみなすことが可能
であり、連通孔を有してもシャフト剛性に殆ど影響を及
ぼすことがない。もしくは設計公差許容範囲に十分入
る。第六に、ラジアル軸受8a、8bの間に連通孔1を
開口させている。この構成により、連通孔1の2つのラ
ジアル軸受8a、8bに及ぼす影響を両者へ均等にする
ことができるため、ラジアル軸受の安定性を確保するこ
とができる。第七に、シャフト端面に通気フィルタ9を
有している。この構成により外気の塵埃が気体動圧軸受
部へ入り込むことを防ぎ、異物による軸受部のロックを
防止することができる。
【0025】(実施例2)図3において連通孔1はシャ
フト2に設けられており、2つのラジアル軸受8a、8
bをそれぞれ挟み込むように連通孔1が配置され、ラジ
アル軸受8aの上下とラジアル軸受8bの上下に連通孔
1が開口している。またスラスト板3がシャフト2に設
置されて、スラスト板3に対面するスラスト受板5とで
構成されるスラスト軸受部へも連通孔1がシャフト端面
に開口している。スラスト板3はシャフト2に圧入もし
くは接着剤を併用して圧入されており、スラスト受板5
はハブ6に設置されている。スラスト板3のスラスト受
板5に対向する面上にはヘリングボーン溝を有してお
り、スラスト軸受剛性を増すためにスラスト板3の反対
面上にもヘリングボーン溝を設ける場合がある。
【0026】このように構成することで、2つのラジア
ル軸受とスラスト軸受の3つの動圧軸受が連通孔1で区
分されて独立するので、各軸受で発生する動圧もしくは
負圧が他の軸受に相互に影響を及ぼし合うことを未然に
防ぐことができる。そして、各軸受を独立させること
で、各軸受剛性を確保することが可能となる。
【0027】(実施例3)図4において、連通孔1がシ
ャフト2に設けられている。ブラケット4に固定されて
いる方のシャフト端面部位には、連通孔1の開口部を塞
ぐように通気フィルタ9aが粘着シールもしくは接着剤
で貼り付けられている。一方、他方のシャフト端面部位
には、スラスト板3をスラストネジ12によりシャフト
2へネジ止めしている。ハブ6はスラスト受板5を支持
しており、スラスト受板5は磁性流体シール10aを支
持している。2つのラジアル軸受の下方にはハブ6に磁
性流体シール10bが設置されており、磁性流体シール
10aと気体動圧軸受部を挟み込むことによりハブ内部
に空間領域を設けている。スラスト受板5に対向するス
ラスト板3の面上にはヘリングボーン溝が形成されてお
り、スラスト方向の軸受剛性を増すためにスラスト板3
の対面上にへリングボーン溝が形成される場合もある。
スラストネジ12が締結されるシャフト2の雌ネジ部に
は、通気フィルタ9bが設置されている。シャフト2に
スラスト板3をスラストネジ12で締結固定する際、ス
ラストネジ12が右ネジでありモータ回転方向が反時計
回りであると、モータが回転するに連れてスラストネジ
12が緩む怖れがある。その緩み止め対策として、また
シャフト2とスラスト板3の締結強度を増加させるため
に、図5に示すように、シャフト2へスラスト板3を圧
入もしくは隙間バメを行った後、嵌合部位を環状にレー
ザ溶接13a、13bを行い固定する場合もある。スラ
スト板3の締結強度に十分余裕がある場合は、レーザ溶
接13aもしくは13bの一方のみのレーザ溶接でもよ
い。シャフト2の雌ネジ部には通気フィルタ9を設置し
ている。
【0028】このように構成することで、シャフト両端
支持タイプの気体動圧軸受モータを実現することが可能
となり、モータのロータを支えるステータの機械剛性が
向上するため高速回転化においてもロータが安定して回
転することができる。したがって、機械剛性により悪化
していた振れ精度が良化するので、モータの振れ精度が
向上して磁気ディスク駆動装置の高速回転化、高容量化
を実現可能とする。
【0029】(実施例4)図6において、連通孔1がシ
ャフト2に設けられており、連通孔1のシャフト端面の
開口部位には通気フィルタ9が接着などにより設置され
ている。スラスト板3はシャフト2に圧入もしくは圧入
接着により固定されており、スラスト板3の締結強度向
上のためにレーザ溶接を実施する場合もある。2つのラ
ジアル軸受はシャフト2および対向するスリーブ14に
より構成されており、スラスト受板5はスリーブ14に
カシメ固定されている。磁性流体シール10がスリーブ
14に接着固定されており、スリーブ内部に空間領域を
有している。そして前記空間領域と外気を連通孔1によ
り繋げている。また、スリーブ14はブラケット4に圧
入もしくは接着固定されている。
【0030】このように構成することで、シャフト回転
型の気体動圧軸受モータを実現することが可能となる。
シャフト回転型はシャフト固定型と比べてハブ6がラジ
アル軸受を構成する必要がないため、その分だけロータ
重量を軽減させることができる。このロータ軽量化によ
り軸受に対する負荷が小さくなるため、衝撃、振動、揺
動などの外力に対して強くなる。
【0031】(実施例5)図7において、シャフト2お
よびそれに対向するハブ6の内周面にて2つのラジアル
軸受8a、8bを形成している。ハブ6の前記2つのラ
ジアル軸受8a、8bの間に連通孔1を開口し、連通孔
1の向きはシャフト2に対して垂直方向に設ける。連通
孔1の気体動圧軸受部からハブ内側の空間領域に至る部
位には通気フィルタ9が設置されている。
【0032】図8において、ハブ6に連通孔1が設けて
あり、連通孔1の気体動圧軸受部からハブ内側の空間領
域に至る部位にはラビリンスシール15が構成されてい
る。ラビリンスシール15は連通孔1の開口部位周囲に
配置されており、ハブ6のラジアル軸受構成部位の外周
面と、前記外周面に対向するブラケット4の内周面によ
り構成されている。
【0033】図9において、ブラケット4に固定されて
いるスリーブ14に連通孔1が設けてあり、連通孔1の
気体動圧軸受部からハブ内側の空間領域に至る部位には
ラビリンスシール15が構成されている。ラビリンスシ
ール15は連通孔1の開口部位周囲に配置されており、
スリーブ14の外周面と、前記スリーブ外周面に対向す
るハブ6の内周面により構成されている。
【0034】このように構成することで、気体動圧軸受
部とハブ内側の空間領域が連通孔1で繋がるため、高温
で気体動圧軸受部の空気が膨張してもハブ内側の空間領
域へ膨張分が逃げて磁性流体シールの破損を未然に防止
できる。またシャフト2へ連通孔を設ける必要がなくハ
ブ6もしくはスリーブ14へ穴加工をするため、穴加工
方向がシャフト半径方向になり加工寸法が小さくなるた
め微細穴加工が容易になる。微細穴加工を可能にするこ
とにより、2つのラジアル軸受の間隔を狭くすることが
できるので、モータの薄型化が可能となり薄型磁気ディ
スク駆動装置を実現することができる。
【0035】
【発明の効果】上記実施の形態の記載から明らかなよう
に、請求項1記載の発明によれば、気体動圧軸受を搭載
することにより機械的に非接触であることから振れ精
度、静粛性が向上し、軸受の潤滑剤が気体であることよ
り軸損失を低減することができる。また、磁性流体シー
ルにより軸受部をハブ内側の空間領域と隔てているた
め、万一軸受部で塵埃が発生した場合でも磁気ディスク
へ塵埃が到達することを防ぐことができるという有利な
効果が得られる。
【0036】また、請求項2記載の発明によれば、連通
孔の直径D1とシャフトの直径D2の関係がD1/D2
≦0.3であるとき、連通孔の無いシャフトの剛性と略
同等になり衝撃などの耐外力に対して強くなるという効
果が得られる。
【0037】また、請求項3に記載の発明によれば、気
体動圧軸受を搭載することにより機械的に非接触である
ことから振れ精度、静粛性が向上し、軸受の潤滑剤が気
体であることより軸損失を低減することができる。ま
た、磁性流体シールにより軸受部をハブ内側の空間領域
と隔てているため、万一軸受部で塵埃が発生した場合で
も磁気ディスクへ塵埃が到達することを防ぐことができ
る。さらに連通孔の微細穴加工が可能となるので、2つ
のラジアル軸受の間を小さくすることができるため、モ
ータの薄型化を実現できるという効果が得られる。
【0038】また、請求項4記載の発明によれば、二つ
のラジアル軸受の間に連通孔を設置することにより、二
つのラジアル軸受に対する連通孔の影響を等価にし、ラ
ジアル軸受を安定させることができるという効果が得ら
れる。
【0039】また、請求項5記載の発明によれば、ハブ
内側の空間領域と通じている連通孔に通気フィルタを設
置することにより、モータが間欠運転した際に気体動圧
軸受部にて万一塵埃が発生した場合でも、ハブ内側の空
間領域へ塵埃が混入して磁気ディスクへ塵埃が到達する
事態を未然に防ぐことができるという効果が得られる。
【0040】また、請求項6記載の発明によれば、ハブ
面とハブ面に対向するステータ面においてラビリンスシ
ールを構成することにより、モータが間欠運転した際に
気体動圧軸受部にて万一塵埃が発生した場合でも、ハブ
内側の空間領域へ塵埃が混入して磁気ディスクへ塵埃が
到達する事態を防ぐことができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示すモータの断面図
【図2】本発明の実施例1における連通孔とシャフト径
の関係を説明するための図
【図3】本発明の実施例2を示すモータの断面図
【図4】本発明の実施例3を示すモータの断面図
【図5】本発明の実施例3におけるシャフトとスラスト
板の締結を示す断面図
【図6】本発明の実施例4を示すモータの断面図
【図7】本発明の実施例5を示すモータの断面図
【図8】本発明の実施例5を示すモータの断面図
【図9】本発明の実施例5を示すモータの断面図
【図10】従来例を示すモータの断面図
【図11】従来例を示すモータの断面図
【符号の説明】
1 連通孔 2 シャフト 3 スラスト板 4 ブラケット 5 スラスト受板 6 ハブ 7 マグネット 8a、8b ラジアル軸受 9、9a、9b 通気フィルタ 10、10a、10b 磁性流体シール 11 ステータコア 12 スラストネジ 13a、13b レーザ溶接 14 スリーブ 15 ラビリンスシール 16 玉軸受 17 スピンドルハブ駆動モータ 18 外気部通気穴 19 流通路 20 軸受 21 軸受ハウジング 22 軸方向溝 23 キャップ 24 注入孔 25 空気抜き孔 D1 連通孔の直径 D2 シャフトの直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 29/00 H02K 29/00 Z Fターム(参考) 3J011 AA04 BA06 CA02 JA03 5H019 CC04 EE14 FF03 5H605 AA05 AA11 BB05 BB14 BB19 CC04 CC05 CC10 DD07 EB06 EB17 EB23 EB27 EB28 5H607 AA05 AA06 BB01 BB09 BB14 BB17 BB21 BB25 CC01 DD02 DD05 DD16 GG01 GG03 GG09 GG12 GG25 GG28 JJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスクを搭載して回転するハブ
    と、前記ハブと一体で回転するマグネットと、前記ハブ
    を支承するシャフトと、前記ハブを支承するために二つ
    のラジアル軸受とスラスト軸受を用いて気体動圧軸受を
    構成し、前記気体動圧軸受を構成する部位の両端もしく
    は少なくとも片端に磁性流体シールを設置することによ
    り前記ハブ内側に気体動圧軸受部の空間領域を構成し、
    前記シャフトに外気から前記空間領域に至る連通孔を設
    けることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 連通孔が略円形であり、前記連通孔の直
    径D1が前記シャフトの直径D2に対して、D1/D2
    ≦0.3の関係が成立している請求項1記載のブラシレ
    スモータ。
  3. 【請求項3】 磁気ディスクを搭載して回転するハブ
    と、前記ハブと一体で回転するマグネットと、前記ハブ
    を支承するシャフトと、前記ハブを支承するために二つ
    のラジアル軸受とスラスト軸受を用いて気体動圧軸受を
    構成し、前記気体動圧軸受を構成する部位の両端もしく
    は少なくとも片端に磁性流体シールを設置することによ
    り前記ハブ内側に気体動圧軸受部の空間領域を構成し、
    前記シャフト外周面に対向する部位に外気から前記空間
    領域に至る連通孔を設けることを特徴とするブラシレス
    モータ。
  4. 【請求項4】 連通孔の開口部位が二つのラジアル軸受
    の間に設置される請求項1から3のいずれかに記載のブ
    ラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 連通孔の開口部位に通気フィルタを有す
    る請求項1から3のいずれかに記載のブラシレスモー
    タ。
  6. 【請求項6】 連通孔が外気に至る開口部位において、
    ハブ面と、前記ハブ面に対向するステータ面によりラビ
    リンスシールを構成する請求項3に記載のブラシレスモ
    ータ。
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