JP2003016208A - 出荷製品追跡管理方法およびシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出荷製品の設置場所や稼働状態を追跡管理す
る。 【解決手段】 出荷製品Ｇと一体的に設置された識別コ
ード信号発信装置１３から出荷製品Ｇが稼働している間
に発信される電波を複数の人工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３に
搭載した識別コード信号受信装置２１，２２，２３で受
信し、出荷製品管理センター３３に報告する。出荷製品
管理センター３３では、受信した識別コード信号から出
荷製品Ｇを特定し、人工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３の位置と
電波の受信状態から出荷製品Ｇの設置場所を推定し、電
波の受信状態から稼働状態を推定する。 【効果】 ある地域から別の地域に出荷製品が移設され
た場合にその部品等の確保をある地域から別の地域に移
すことで管理を効率化できる。出荷製品が破棄された場
合にそれを推定してその部品等を破棄でき、無駄な管理
コストをなくせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、出荷製品追跡管理
方法およびシステムに関し、さらに詳しくは、出荷製品
の設置場所や稼働状態を追跡管理できる出荷製品追跡管
理方法およびシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばＸ線ＣＴ（Computed Tomograph
y）装置のメーカーは、ユーザからの修理・保守の要求
に応じて、出荷したＸ線ＣＴ装置の修理・保守サービス
を行う責任がある。但し、サービス地域とサービス期間
は、例えば日本国内とか、出荷後１５年間とか、ある程
度限定されている。このため、製品のメーカーは、メー
カーからの出荷先場所や出荷時期を管理し、サービス地
域内に設置され且つサービス期間内の製品の部品やサー
ビスエンジニアを確保している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】メーカーから出荷され
た製品が、その後転売されてサービス地域外に移設され
る場合がある。また、新製品の登場等の理由によりサー
ビス期間満了前に破棄される場合がある。しかし、メー
カーは、転売された後の設置場所まで知ることは出来な
かったし、製品が破棄されたことも知ることは出来なか
った。このため、サービス地域外に移設された製品や，
既に破棄された製品でも、その部品やサービスエンジニ
アを確保しており、無駄なコストがかかる問題点があっ
た。そこで、本発明の目的は、出荷製品の設置場所や稼
働状態を追跡管理できる出荷製品追跡管理方法およびシ
ステムを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】第１の観点では、本発明
は、出荷製品の識別コードを含む電波または回線信号を
発信する識別コード信号発信手段を出荷製品と一体的に
設置し、前記電波または回線信号を受信し、受信した前
記電波または回線信号に基づいて前記出荷製品の設置場
所を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理方法を
提供する。上記第１の観点による出荷製品追跡管理方法
では、出荷製品と一体的に設置された識別コード信号発
信手段から発信される電波または回線信号を受信して出
荷製品の設置場所を検出するので、転売された後でも製
品の設置場所を追跡管理することが出来る。

【０００５】第２の観点では、本発明は、出荷製品と一
体的に設置され該出荷製品の識別コードを含む電波また
は回線信号を発信する識別コード信号発信手段と、前記
電波または回線信号を受信するための識別コード信号受
信手段と、受信した前記電波または回線信号に基づいて
前記出荷製品の設置場所を検出する設置場所検出手段と
を具備したことを特徴とする出荷製品追跡管理システム
を提供する。上記第２の観点による出荷製品追跡管理シ
ステムでは、出荷製品と一体的に設置された識別コード
信号発信手段から発信される電波または回線信号を受信
して出荷製品の設置場所を検出するので、転売された後
でも製品の設置場所を追跡管理することが出来る。

【０００６】第３の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、位置を検出する位置
検出手段を出荷製品に設けると共に、前記識別コード信
号発信手段は、前記位置データを含む電波または回線信
号を発信し、前記設置場所検出手段は、受信した前記電
波または回線信号から前記位置データを取り出すことに
より前記出荷製品の設置場所を検出することを特徴とす
る出荷製品追跡管理システムを提供する。上記第３の観
点による出荷製品追跡管理システムは、識別コード信号
発信手段側で出荷製品の設置場所を検出できる場合に好
適である。

【０００７】第４の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、前記位置検出手段
は、ＧＰＳ（Grobal Positioning System）により位置
を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理システム
を提供する。上記第４の観点による出荷製品追跡管理シ
ステムでは、出荷製品の設置場所を緯度と経度により検
出できる。

【０００８】第５の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、前記位置検出手段
は、出荷製品の記憶装置に書き込まれた情報を読み出し
て位置を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理シ
ステムを提供する。上記第５の観点による出荷製品追跡
管理システムでは、出荷製品に設置場所（病院名や住所
など）が打ち込まれている場合に、それを知ることが出
来る。

【０００９】第６の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信号
発信手段は、電波を発信し、前記設置場所検出手段は、
識別コード信号受信手段により複数箇所で電波を受信す
ることにより前記出荷製品の設置場所を検出することを
特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供する。上記
第６の観点による出荷製品追跡管理システムは、識別コ
ード信号発信手段側で出荷製品の設置場所を検出できな
い場合に好適である。

【００１０】第７の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信号
受信手段は、人工衛星に搭載されており、電波を受信し
たことを前記設置場所検出手段に通知することを特徴と
する出荷製品追跡管理システムを提供する。上記第７の
観点による出荷製品追跡管理システムでは、地球の全体
あるいは地域規模（アジア地域など）で出荷製品の設置
場所を検出可能になる。

【００１１】第８観点では、本発明は、上記構成の出荷
製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信号受
信手段は、複数の人工衛星にそれぞれ搭載されているこ
とを特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供する。
上記第８の観点による出荷製品追跡管理システムでは、
地球の全体あるいは地域規模（アジア地域など）で出荷
製品の設置場所を迅速に検出可能になる。なお、軌道を
回る１つの人工衛星に搭載し、異なる位置で電波を受信
して、出荷製品の設置場所を検出することも出来る。こ
の場合、識別コード信号受信手段を複数の人工衛星にそ
れぞれ搭載するよりも設備コストを低減できるが、出荷
製品の設置場所を検出できるまでに時間がかかる。

【００１２】第９の観点では、本発明は、上記構成の出
荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信号
発信手段は、回線信号を発信し、前記設置場所検出手段
は、回線信号の伝達経路を解析することにより前記出荷
製品の設置場所を検出することを特徴とする出荷製品追
跡管理システムを提供する。上記第９の観点による出荷
製品追跡管理システムでは、回線信号が伝達されてきた
経路を逆に辿って出荷製品の設置場所を検出可能にな
る。

【００１３】第１０の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記設置場所検出
手段は、複数の異なる方法により前記出荷製品の設置場
所を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理システ
ムを提供する。上記第１０の観点による出荷製品追跡管
理システムでは、対障害耐性および信頼性を向上でき
る。

【００１４】第１１の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信
号発信手段は、定期的に電波または回線信号を発信する
ことを特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供す
る。上記第１１の観点による出荷製品追跡管理システム
では、定期的に（例えば５０時間毎に）電波または回線
信号を発信するので、無駄な電波や回線信号の垂れ流し
を回避できる。

【００１５】第１２の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信
号発信手段は、外部からの要求信号を受信する要求信号
受信手段を具備し、前記要求信号受信手段で要求信号を
受信したことを契機として電波または回線信号を発信す
ることを特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供す
る。上記第１２の観点による出荷製品追跡管理システム
では、外部からの要求信号を受信すると電波または回線
信号を発信するので、無駄な電波や回線信号の発信を完
全に回避できる。

【００１６】第１３の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信
号発信手段は、出荷製品が実働していない期間は電波ま
たは回線信号を発信しないことを特徴とする出荷製品追
跡管理システムを提供する。上記第１３の観点による出
荷製品追跡管理システムでは、電波または回線信号の発
信状態を基にして出荷製品の稼働状態を推定できる。

【００１７】第１４の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記設置場所検出
手段は、前記識別コード信号受信手段で前記電波または
回線信号を長期間受信しない場合に、該当する出荷製品
が破棄されたと判定することを特徴とする出荷製品追跡
管理システムを提供する。上記第１４の観点による出荷
製品追跡管理システムでは、出荷製品から長期間信号を
受信しない場合は出荷製品が破棄されたと判定するの
で、その製品の部品やサービスエンジニアを以後は確保
しておかなくて済み、無駄なコストを削減することが出
来る。

【００１８】第１５の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、多数の出荷製品の
設置場所を一元的に管理する設置場所管理手段を具備
し、前記設置場所検出手段は、検出した出荷製品の設置
場所を前記設置場所管理手段に通知することを特徴とす
る出荷製品追跡管理システムを提供する。上記第１５の
観点による出荷製品追跡管理システムでは、多数の出荷
製品の設置場所を一元的に管理することが出来る。

【００１９】第１６の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信
号発信手段から電波または回線信号を発信することを停
止する操作を行うための停止操作手段を具備したことを
特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供する。上記
第１６の観点による出荷製品追跡管理システムでは、設
置場所を知られたくない場合に、電波または回線信号の
発信を止めることが出来る。

【００２０】第１７の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、出荷製品が医用画
像診断装置であることを特徴とする出荷製品追跡管理シ
ステムを提供する。上記第１７の観点による出荷製品追
跡管理システムでは、高価であるために古くなっても転
売されて利用され続ける医用画像診断装置の設置場所を
追跡管理できる。

【００２１】第１８の観点では、本発明は、出荷製品の
稼働状態を表す情報を含む電波または回線信号を発信す
る稼働状態信号発信手段を出荷製品と一体的に設置し、
前記電波または回線信号を受信し、受信した前記電波ま
たは回線信号に基づいて前記出荷製品の稼働状態を検出
することを特徴とする出荷製品追跡管理方法を提供す
る。上記第１８の観点による出荷製品追跡管理方法で
は、出荷製品と一体的に設置された稼働状態信号発信手
段から発信される電波または回線信号を受信して出荷製
品の稼働状態を検出するので、出荷製品が実際に稼働し
ているか否かを追跡管理することが出来る。

【００２２】第１９の観点では、本発明は、出荷製品と
一体的に設置され該出荷製品の稼働状態を表す情報を含
む電波または回線信号を発信する稼働状態信号発信手段
と、前記電波または回線信号を受信するための稼働状態
信号受信手段と、受信した前記電波または回線信号に基
づいて前記出荷製品の稼働状態を検出する稼働状態検出
手段とを具備したことを特徴とする出荷製品追跡管理シ
ステムを提供する。上記第１９の観点による出荷製品追
跡管理システムでは、出荷製品と一体的に設置された稼
働状態信号発信手段から発信される電波または回線信号
を受信して出荷製品の稼働状態を検出するので、出荷製
品が実際に稼働しているか否かを追跡管理することが出
来る。

【００２３】第２０の観点では、本発明は、上記構成の
出荷製品追跡管理システムにおいて、前記稼働状態検出
手段は、前記出荷製品が稼働していることを長期間検出
しない場合に、該当する出荷製品が破棄されたと判定す
ることを特徴とする出荷製品追跡管理システムを提供す
る。上記第２０の観点による出荷製品追跡管理システム
では、出荷製品が長期間稼働していない場合は出荷製品
が破棄されたと判定するので、その製品の部品やサービ
スエンジニアを以後は確保しておかなくて済み、無駄な
コストを削減することが出来る。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態により
本発明を詳細に説明する。なお、これにより本発明が限
定されるものではない。

【００２５】−第１の実施形態− 図１は、本発明の第１の実施形態にかかる出荷製品追跡
管理システムを示す構成図である。この出荷製品追跡管
理システム１０１は、出荷製品Ｇと一体的に設置され電
波を発信する識別コード信号発信装置１１と、人工衛星
Ｓに搭載され識別コード信号発信装置１１から発信され
た電波を受信して情報を取り出し地上の出荷製品管理セ
ンター３１へ電波で送信する識別コード信号受信装置２
１と、出荷製品管理センター３１に設置され人工衛星Ｓ
を追跡し識別コード信号受信装置２１からの電波を受信
する衛星追跡部３１Ａと、衛星追跡部３１Ａで受信した
電波から識別コードや設置場所を検出する設置場所検出
部３１Ｂと、出荷製品Ｇの設置場所や稼働状況の管理を
行う出荷製品管理部３１Ｃとを具備して構成されてい
る。なお、出荷製品Ｇは、例えばＸ線ＣＴ装置やＭＲＩ
（Magnetic Resonance Imaging）装置などの医用画像診
断装置を想定している。

【００２６】図２は、識別コード信号発信装置１１の構
成説明図である。識別コード信号発信装置１１は、全体
を制御すると共に出荷製品Ｇの識別コードを記憶してい
る制御部１１Ａと、電波を送出する電波送出部１１Ｂ
と、電波の発信を停止する操作を行うための発信停止操
作部１１Ｃと、出荷製品Ｇが稼働中か停止中かを検出す
る稼働状態検出部１１Ｄと、一定時間（例えば１時間）
毎にトリガ信号を発生するタイマー１１Ｅと、ＧＰＳに
より設置場所（緯度・経度）を検出する位置検出部１１
Ｆとを具備している。

【００２７】制御部１１Ａは、トリガ信号を検知した時
に出荷製品Ｇが稼働しておれば、出荷製品Ｇの識別コー
ドと設置場所を含む電波を発信するように電波送出部１
１Ｂに指示し、トリガ信号を検知しない時またはトリガ
信号を検知しても出荷製品Ｇが稼働してない場合は、指
示を出さない。電波送出部１１Ｂは、制御部１１Ａから
の指示により電波を送出する。但し、電波の発信を停止
する操作が行われていれば、電波を発信しない。

【００２８】出荷製品管理センター３１の出荷製品管理
部３１Ｃは、識別コードから出荷製品を特定し、その設
置場所を管理する。また、識別コード信号発信装置１１
から電波が発信される頻度を基に稼働状態を評価する。
例えば、設置場所での日時と電波が発信される時刻の関
係を調べれば、日毎の稼働状況や、月毎の稼働状況など
を推定できる。また、識別コード信号発信装置１１から
電波が長期間（例えば３年間）発信されなければ、出荷
製品Ｇが破棄されたものと推定できる。

【００２９】上記出荷製品追跡管理システム１０１によ
れば、次の効果が得られる。 （１）出荷製品Ｇの設置場所を追跡管理することが出来
る。従って、あるサービス地域から別のサービス地域に
移設された場合に、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジ
ニアの確保を、あるサービス地域から別のサービス地域
に移すことで、無駄なコストをなくし、管理を効率化で
きる。 （２）電波の発信状態を基にして出荷製品Ｇの稼働状態
を推定できる。従って、出荷製品Ｇが破棄されたことを
推定でき、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジニアを確
保しておかなくて済み、無駄なコストをなくすことが出
来る。

【００３０】（３）出荷製品Ｇの設置場所の緯度・経度
を検出できる。 （４）人工衛星Ｓを低軌道衛星にすれば地球規模で出荷
製品Ｇの設置場所を検出可能になる。人工衛星Ｓを静止
衛星にすれば地球の一地域規模で出荷製品Ｇの設置場所
を検出可能になる。 （５）定期的に電波を発信するので、無駄な電波の垂れ
流しを回避することが出来る。 （６）多数の出荷製品Ｇの設置場所を出荷製品管理セン
ター３１で一元的に管理することが出来る。 （７）ユーザは、設置場所を知られたくない場合に、電
波の発信を止めることが出来る。

【００３１】（８）稼働状態の管理をしないで設置場所
の管理だけを行うことも出来るし、設置場所の管理をし
ないで稼働状態の管理だけを行うことも出来る。

【００３２】−第２の実施形態− 図３は、本発明の第２の実施形態にかかる出荷製品追跡
管理システムを示す構成図である。この出荷製品追跡管
理システム１０２は、出荷製品Ｇと一体的に設置され回
線信号をネットワークＮへ発信する識別コード信号発信
装置１２と、出荷製品管理センター３２に設置され識別
コード信号発信装置１２から発信された回線信号を受信
する識別コード信号受信部３２Ａと、受信した回線信号
から識別コードや設置場所を検出する設置場所検出部３
２Ｂと、出荷製品Ｇの設置場所や稼働状況の管理を行う
出荷製品管理部３２Ｃとを具備して構成されている。

【００３３】図４は、識別コード信号発信装置１２の構
成説明図である。識別コード信号発信装置１２は、全体
を制御すると共に出荷製品Ｇの識別コードを記憶してい
る制御部１２Ａと、回線信号を送出する回線通信部１２
Ｂと、回線信号の発信を停止する操作を行うための発信
停止操作部１２Ｃと、出荷製品Ｇが稼働中か停止中かを
検出すると共に出荷製品Ｇの記憶装置に書き込まれた設
置場所情報（病院名や住所）を読み出す稼働状態検出お
よび設置場所情報読出部１２Ｄと、一定時間（例えば１
時間）毎にトリガ信号を発生するタイマー１２Ｅとを具
備している。

【００３４】制御部１２Ａは、トリガ信号を検知した時
に出荷製品Ｇが稼働しておれば、出荷製品Ｇの識別コー
ドと設置場所情報を含む回線信号を発信するように回線
通信部１２Ｂに指示し、トリガ信号を検知しない時また
はトリガ信号を検知しても出荷製品Ｇが稼働してない場
合は、指示を出さない。回線通信部１２Ｂは、制御部１
２Ａからの指示により回線信号を送出する。但し、回線
信号の発信を停止する操作が行われていれば、回線信号
を発信しない。

【００３５】出荷製品管理センター３２の設置場所検出
部３２Ｂは、受信した回線信号から識別コードおよび設
置場所情報を取り出す。また、回線信号の伝達経路を解
析することにより出荷製品Ｇの設置場所を検出する（例
えば回線信号が伝達されたサーバーや交換機を逆に辿っ
て回線信号の発信源の地域名を検出する）。出荷製品管
理センター３２の出荷製品管理部３２Ｃは、識別コード
から出荷製品を特定し、受信した回線信号から取り出し
た設置場所および回線信号の伝達経路を解析して検出し
た設置場所の両方を管理する。また、識別コード信号発
信装置１２から回線信号が発信される頻度を基に稼働状
態を評価する。

【００３６】上記出荷製品追跡管理システム１０２によ
れば、次の効果が得られる。 （１）出荷製品Ｇの設置場所を追跡管理することが出来
る。従って、あるサービス地域から別のサービス地域に
移設された場合に、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジ
ニアの確保を、あるサービス地域から別のサービス地域
に移すことで、無駄なコストをなくし、管理を効率化で
きる。 （２）回線信号の発信状態を基にして出荷製品Ｇの稼働
状態を推定できる。従って、出荷製品Ｇが破棄されたこ
とを推定でき、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジニア
を確保しておかなくて済み、無駄なコストをなくすこと
が出来る。

【００３７】（３）出荷製品Ｇの設置場所の病院名、住
所、地域名を検出できる。 （４）異なる２つの方法で検出した設置場所を管理する
ので、対障害耐性および信頼性を向上できる。 （５）定期的に回線信号を発信するので、無駄な回線信
号の垂れ流しを回避できる。 （６）多数の出荷製品Ｇの設置場所を出荷製品管理セン
ター３２で一元的に管理することが出来る。 （７）ユーザは、設置場所を知られたくない場合に、回
線信号の発信を止めることが出来る。

【００３８】（８）稼働状態の管理をしないで設置場所
の管理だけを行うことも出来るし、設置場所の管理をし
ないで稼働状態の管理だけを行うことも出来る。

【００３９】−第３の実施形態− 図５は、本発明の第３の実施形態にかかる出荷製品追跡
管理システムを示す構成図である。この出荷製品追跡管
理システム１０３は、出荷製品Ｇと一体的に設置され電
波を発信する識別コード信号発信装置１３と、複数の人
工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３にそれぞれ搭載され識別コード
信号発信装置１３から発信された電波を受信して情報を
取り出し地上の出荷製品管理センター３３へ電波で送信
する識別コード信号受信装置２１，２２，２３と、出荷
製品管理センター３３に設置され人工衛星Ｓ１，Ｓ２，
Ｓ３を追跡し識別コード信号受信装置２１，２２，２３
からの電波を受信する衛星追跡部３３Ａと、衛星追跡部
３３Ａで受信した電波から識別コードや設置場所を検出
する設置場所検出部３３Ｂと、出荷製品Ｇの設置場所や
稼働状況の管理を行う出荷製品管理部３３Ｃとを具備し
て構成されている。

【００４０】図６は、識別コード信号発信装置１３の構
成説明図である。識別コード信号発信装置１３は、全体
を制御すると共に出荷製品Ｇの識別コードを記憶してい
る制御部１３Ａと、電波を送出する電波送出部１３Ｂ
と、電波の発信を停止する操作を行うための発信停止操
作部１３Ｃと、出荷製品Ｇが稼働中か停止中かを検出す
る稼働状態検出部１３Ｄとを具備している。

【００４１】制御部１３Ａは、出荷製品Ｇが稼働してお
れば、出荷製品Ｇの識別コードを含む電波を発信するよ
うに電波送出部１３Ｂに指示し、出荷製品Ｇが稼働して
ない場合は、指示を出さない。電波送出部１３Ｂは、制
御部１３Ａからの指示により電波を送出する。但し、電
波の発信を停止する操作が行われていれば、電波を発信
しない。

【００４２】人工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３にそれぞれ搭載
された識別コード信号受信装置２１，２２，２３は、識
別コード信号発信装置１３から発信された電波を受信し
て識別コードを取り出し地上の出荷製品管理センター３
３へ電波で送信する。

【００４３】出荷製品管理センター３３の設置場所検出
部３３Ｂは、識別コード信号受信装置２１，２２，２３
での識別コード信号発信装置１３からの電波の受信状態
と人工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３の位置とから設置場所（緯
度・経度）を検出する。出荷製品管理センター３３の出
荷製品管理部３３Ｃは、識別コードから出荷製品を特定
し、その設置場所を管理する。また、識別コード信号発
信装置１３から電波が発信される時間を基に稼働状態を
評価する。

【００４４】上記出荷製品追跡管理システム１０３によ
れば、次の効果が得られる。 （１）出荷製品Ｇの設置場所を追跡管理することが出来
る。従って、あるサービス地域から別のサービス地域に
移設された場合に、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジ
ニアの確保を、あるサービス地域から別のサービス地域
に移すことで、無駄なコストをなくし、管理を効率化で
きる。 （２）電波の発信状態を基にして出荷製品Ｇの稼働状態
を推定できる。従って、出荷製品Ｇが破棄されたことを
推定でき、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジニアを確
保しておかなくて済み、無駄なコストをなくすことが出
来る。

【００４５】（３）出荷製品Ｇの設置場所の緯度・経度
を検出できる。 （４）複数の人工衛星Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３を用いるため、
出荷製品Ｇの設置場所を迅速に検出可能になる。 （５）出荷製品Ｇが稼働している時は常に電波を発信す
るので、出荷製品Ｇの稼働状態を高精度に推定すること
が出来る。 （６）多数の出荷製品Ｇ（図では１台だけ示している）
の設置場所を出荷製品管理センター３３で一元的に管理
することが出来る。 （７）ユーザは、設置場所を知られたくない場合に、電
波の発信を止めることが出来る。

【００４６】（８）稼働状態の管理をしないで設置場所
の管理だけを行うことも出来るし、設置場所の管理をし
ないで稼働状態の管理だけを行うことも出来る。

【００４７】なお、軌道を回る１つの人工衛星に識別コ
ード信号発信装置を搭載し、異なる位置で電波を受信し
て、それらの位置と受信状態とにより出荷製品Ｇの設置
場所を検出することも出来る。この場合、設備コストを
低減できるが、出荷製品Ｇの設置場所を検出できるまで
に時間がかかる。

【００４８】−第４の実施形態− 図７は、本発明の第４の実施形態にかかる出荷製品追跡
管理システムを示す構成図である。この出荷製品追跡管
理システム１０４は、出荷製品Ｇと一体的に設置され出
荷製品管理センター３４からの要求信号に応じて回線信
号をネットワークＮへ発信する識別コード信号発信装置
１４と、出荷製品管理センター３４に設置され要求信号
をネットワークＮへ発信すると共に識別コード信号発信
装置１４から発信された回線信号を受信する識別コード
信号要求・受信部３４Ａと、受信した回線信号から識別
コードや設置場所を検出する設置場所検出部３４Ｂと、
出荷製品Ｇの設置場所や稼働状況の管理を行う出荷製品
管理部３４Ｃとを具備して構成されている。

【００４９】図８は、識別コード信号発信装置１４の構
成説明図である。識別コード信号発信装置１４は、全体
を制御すると共に出荷製品Ｇの識別コードを記憶してい
る制御部１４Ａと、ネットワークＮから要求信号を受信
すると共にネットワークＮへ回線信号を送出する回線通
信部１４Ｂと、回線信号の発信を停止する操作を行うた
めの発信停止操作部１４Ｃと、出荷製品Ｇが稼働中か停
止中かを検出すると共に出荷製品Ｇの記憶装置に書き込
まれた設置場所情報（病院名や住所）を読み出す稼働状
態検出および設置場所情報読出部１４Ｄと、ＧＰＳによ
り設置場所（緯度・経度）を検出する位置検出部１４Ｆ
とを具備している。

【００５０】制御部１４Ａは、ネットワークＮから要求
信号を検知した時に、要求信号に含まれる識別コードと
出荷製品Ｇの識別コードとを比較し、一致したら出荷製
品Ｇの識別コードと設置場所と稼働状況を含む回線信号
を発信するように回線通信部１４Ｂに指示し、要求信号
を受信しない時および要求信号を受信しても識別コード
が一致しない時は、指示を出さない。回線通信部１４Ｂ
は、制御部１４Ａからの指示により回線信号を送出す
る。但し、回線信号の発信を停止する操作が行われてい
れば、回線信号を発信しない。

【００５１】出荷製品管理センター３４の識別コード信
号要求・受信部３４Ａは、一定期間（例えば５０時間）
毎に自動的に又は操作者に指示された時に、出荷製品Ｇ
の識別コードを含む要求信号をネットワークＮに対して
ブロードキャストする。また、識別コード信号発信装置
１４から発信された回線信号を受信する。

【００５２】出荷製品管理センター３４の設置場所検出
部３４Ｂは、受信した回線信号から識別コードと設置場
所と稼働状況とを取り出す。また、回線信号の伝達経路
を解析することにより出荷製品Ｇの設置場所（地域）を
検出する。出荷製品管理センター３４の出荷製品管理部
３４Ｃは、識別コードから出荷製品を特定し、受信した
回線信号から取り出した設置場所（病院名や住所、緯度
・経度）と回線信号の伝達経路を解析して検出した設置
場所（地域）の両方を管理する。また、受信した回線信
号から取り出した稼働状況を管理する。なお、出荷製品
Ｇから回線信号の発信が長期間ない場合は、出荷製品Ｇ
が破棄されたと推定する。

【００５３】上記出荷製品追跡管理システム１０４によ
れば、次の効果が得られる。 （１）出荷製品Ｇの設置場所を追跡管理することが出来
る。従って、あるサービス地域から別のサービス地域に
移設された場合に、出荷製品Ｇの部品やサービスエンジ
ニアの確保を、あるサービス地域から別のサービス地域
に移すことで、無駄なコストをなくし、管理を効率化で
きる。 （２）出荷製品Ｇの稼働状態を管理できる。また、出荷
製品Ｇが破棄されたことを推定でき、出荷製品Ｇの部品
やサービスエンジニアを確保しておかなくて済み、無駄
なコストをなくすことが出来る。

【００５４】（３）出荷製品Ｇの設置場所の病院名、住
所、緯度・経度、地域名を検出できる。 （４）異なる３つの方法で検出した設置場所を管理する
ので、対障害耐性および信頼性を向上できる。 （５）要求に応じて回線信号を発信するので、無駄な信
号のやりとりを回避できる。 （６）多数の出荷製品Ｇの設置場所を出荷製品管理セン
ター３４で一元的に管理することが出来る。 （７）ユーザは、設置場所を知られたくない場合に、回
線信号の発信を止めることが出来る。

【００５５】（８）稼働状態の管理をしないで設置場所
の管理だけを行うことも出来るし、設置場所の管理をし
ないで稼働状態の管理だけを行うことも出来る。

【００５６】

【発明の効果】本発明の出荷製品追跡管理方法およびシ
ステムによれば、出荷製品の設置場所を追跡管理するこ
とが出来る。また、出荷製品の稼働状態を管理できる。
従って、あるサービス地域から別のサービス地域に移設
された場合に、出荷製品の部品やサービスエンジニアの
確保を、あるサービス地域から別のサービス地域に移す
ことで、無駄なコストをなくし、管理を効率化できる。
また、出荷製品が破棄されたことを推定でき、出荷製品
の部品やサービスエンジニアを確保しておかなくて済
み、無駄なコストをなくすことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施形態にかかる出荷製品追跡管理シス
テムを示す構成説明図である。

【図２】第１の実施形態にかかる識別コード信号発信装
置を示す構成ブロック図である。

【図３】第２の実施形態にかかる出荷製品追跡管理シス
テムを示す構成説明図である。

【図４】第２の実施形態にかかる識別コード信号発信装
置を示す構成ブロック図である。

【図５】第３の実施形態にかかる出荷製品追跡管理シス
テムを示す構成説明図である。

【図６】第３の実施形態にかかる識別コード信号発信装
置を示す構成ブロック図である。

【図７】第４の実施形態にかかる出荷製品追跡管理シス
テムを示す構成説明図である。

【図８】第４の実施形態にかかる識別コード信号発信装
置を示す構成ブロック図である。

【符号の説明】

１０１，１０２，１０３，１０４ 出荷製品追跡管
理システム １１，１２，１３，１４ 識別コード信号
発信装置 ２１，２２，２３ 識別コード信号
受信装置 ３１，３２，３３，３４ 出荷製品管理セ
ンター

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 久史 東京都日野市旭ケ丘４丁目７番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Ｆターム(参考） 5J062 CC07 HH04

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 出荷製品の識別コードを含む電波または
   回線信号を発信する識別コード信号発信手段を出荷製品
   と一体的に設置し、前記電波または回線信号を受信し、
   受信した前記電波または回線信号に基づいて前記出荷製
   品の設置場所を検出することを特徴とする出荷製品追跡
   管理方法。
2. 【請求項２】 出荷製品と一体的に設置され該出荷製品
   の識別コードを含む電波または回線信号を発信する識別
   コード信号発信手段と、前記電波または回線信号を受信
   するための識別コード信号受信手段と、受信した前記電
   波または回線信号に基づいて前記出荷製品の設置場所を
   検出する設置場所検出手段とを具備したことを特徴とす
   る出荷製品追跡管理システム。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、位置を検出する位置検出手段を出荷製品
   に設けると共に、前記識別コード信号発信手段は、前記
   位置データを含む電波または回線信号を発信し、前記設
   置場所検出手段は、受信した前記電波または回線信号か
   ら前記位置データを取り出すことにより前記出荷製品の
   設置場所を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理
   システム。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記位置検出手段は、ＧＰＳにより位置
   を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理システ
   ム。
5. 【請求項５】 請求項３に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記位置検出手段は、出荷製品の記憶装
   置に書き込まれた情報を読み出して位置を検出すること
   を特徴とする出荷製品追跡管理システム。
6. 【請求項６】 請求項２に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記識別コード信号発信手段は、電波を
   発信し、前記設置場所検出手段は、識別コード信号受信
   手段により複数箇所で電波を受信することにより前記出
   荷製品の設置場所を検出することを特徴とする出荷製品
   追跡管理システム。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記識別コード信号受信手段は、人工衛
   星に搭載されており、電波を受信したことを前記設置場
   所検出手段に通知することを特徴とする出荷製品追跡管
   理システム。
8. 【請求項８】 請求項７に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記識別コード信号受信手段は、複数の
   人工衛星にそれぞれ搭載されていることを特徴とする出
   荷製品追跡管理システム。
9. 【請求項９】 請求項２に記載の出荷製品追跡管理シス
   テムにおいて、前記識別コード信号発信手段は、回線信
   号を発信し、前記設置場所検出手段は、回線信号の伝達
   経路を解析することにより前記出荷製品の設置場所を検
   出することを特徴とする出荷製品追跡管理システム。
10. 【請求項１０】 請求項２から請求項９のいずれかに記
    載の出荷製品追跡管理システムにおいて、前記設置場所
    検出手段は、複数の異なる方法により前記出荷製品の設
    置場所を検出することを特徴とする出荷製品追跡管理シ
    ステム。
11. 【請求項１１】 請求項２から請求項１０のいずれかに
    記載の出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コ
    ード信号発信手段は、定期的に電波または回線信号を発
    信することを特徴とする出荷製品追跡管理システム。
12. 【請求項１２】 請求項２から請求項１１のいずれかに
    記載の出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コ
    ード信号発信手段は、外部からの要求信号を受信する要
    求信号受信手段を具備し、前記要求信号受信手段で要求
    信号を受信したことを契機として電波または回線信号を
    発信することを特徴とする出荷製品追跡管理システム。
13. 【請求項１３】 請求項２から請求項１２のいずれかに
    記載の出荷製品追跡管理システムにおいて、前記識別コ
    ード信号発信手段は、出荷製品が実働していない期間は
    電波または回線信号を発信しないことを特徴とする出荷
    製品追跡管理システム。
14. 【請求項１４】 請求項１３に記載の出荷製品追跡管理
    システムにおいて、前記設置場所検出手段は、前記識別
    コード信号受信手段で前記電波または回線信号を長期間
    受信しない場合に、該当する出荷製品が破棄されたと判
    定することを特徴とする出荷製品追跡管理システム。
15. 【請求項１５】 請求項２から請求項１４のいずれかに
    記載の出荷製品追跡管理システムにおいて、多数の出荷
    製品の設置場所を一元的に管理する設置場所管理手段を
    具備し、前記設置場所検出手段は、検出した出荷製品の
    設置場所を前記設置場所管理手段に通知することを特徴
    とする出荷製品追跡管理システム。
16. 【請求項１６】 請求項２から請求項１５に記載の出荷
    製品追跡管理システムにおいて、前記識別コード信号発
    信手段から電波または回線信号を発信することを停止す
    る操作を行うための停止操作手段を具備したことを特徴
    とする出荷製品追跡管理システム。
17. 【請求項１７】 請求項２から請求項１６に記載の出荷
    製品追跡管理システムにおいて、出荷製品が医用画像診
    断装置であることを特徴とする出荷製品追跡管理システ
    ム。
18. 【請求項１８】 出荷製品の稼働状態を表す情報を含む
    電波または回線信号を発信する稼働状態信号発信手段を
    出荷製品と一体的に設置し、前記電波または回線信号を
    受信し、受信した前記電波または回線信号に基づいて前
    記出荷製品の稼働状態を検出することを特徴とする出荷
    製品追跡管理方法。
19. 【請求項１９】 出荷製品と一体的に設置され該出荷製
    品の稼働状態を表す情報を含む電波または回線信号を発
    信する稼働状態信号発信手段と、前記電波または回線信
    号を受信するための稼働状態信号受信手段と、受信した
    前記電波または回線信号に基づいて前記出荷製品の稼働
    状態を検出する稼働状態検出手段とを具備したことを特
    徴とする出荷製品追跡管理システム。
20. 【請求項２０】 請求項１９に記載の出荷製品追跡管理
    システムにおいて、前記稼働状態検出手段は、前記出荷
    製品が稼働していることを長期間検出しない場合に、該
    当する出荷製品が破棄されたと判定することを特徴とす
    る出荷製品追跡管理システム。