JP2003016061A - 自動自然言語翻訳 - Google Patents

自動自然言語翻訳

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JP2003016061A
JP2003016061A JP2002136340A JP2002136340A JP2003016061A JP 2003016061 A JP2003016061 A JP 2003016061A JP 2002136340 A JP2002136340 A JP 2002136340A JP 2002136340 A JP2002136340 A JP 2002136340A JP 2003016061 A JP2003016061 A JP 2003016061A
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エイ. エイカーズ グレン
Akira Kuno
▲あきら▼ 久野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソース自然言語のテキスト文(好適には日本
語)を受信し、目的自然言語(好適には英語)に翻訳する
自動自然言語翻訳システムを提供する。 【解決手段】 本システムは、ソーステキストに含まれ
る「かな」を目的言語のアルファベット文字に変換し、
語句やフレーズの区切りの存在を「かな」のあいだに認
識させることを目的とする改良を含む。さらに、本シス
テムは、ソーステキストに形態素解析と統語解析を同時
に実行することを含むいくつかの改良を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連出願への相互参照 本出願は、1992年8月31日に米国特許商標庁に出
願された米国特許出願第07/938,413号の一部
継続出願である。本出願はまた、1996年4月23日
に特許協力条約(PCT)を通して米国受理官庁に出願
された、対象国を米国と日本とする国際特許出願PCT
/US96/05567号の一部継続出願である。PC
T/US96/05567号自体も米国特許出願第07
/938,413号の一部継続出願である。 技術分野 本発明は、ある自然言語から他の自然言語への、好適に
は日本語から英語に翻訳するための自動自然言語翻訳に
関する。 背景情報 自然言語の機械翻訳については種々の方式が提案されて
きた。通常、翻訳に使用されるシステムは、ある言語で
の入力を受信し、その受信した入力を処理し、他の言語
で出力するコンピュータを含む。このタイプの翻訳は従
来正確なものではなく、そのために、熟練したオペレー
タが出力結果にかなり手を加えなければならない。従来
のシステムによる翻訳作業は、一般に構造変換操作を含
む。この構造変換の目的は、ソース言語の文の解析ツリ
ー(すなわち、構文構造ツリー)を目的言語に対応する
ツリーに変換することである。現在まで二つのタイプの
構造変換方式が試みられてきた。すなわち、文法に基づ
く変換と、テンプレート間の変換である。
【0002】文法に基づく変換の場合には、構造変換の
領域は、ソース言語の解析ツリー(すなわち、与えられ
たノードの直接のこどもであるサブノードの集合)を得
るために使用される文法規則の領域に限定される。例え
ば、次の式があるとき VP=VT01+NP (動詞句は、目的語が一つの他
動詞と、名詞句がこの順序で並んでいる。) そして、日本語は、1+2=>2+1 (VT01とN
Pの順序が逆になっている。) 規則の適用を含むソース言語の解析ツリーは、構造的に
は動詞と目的語の順序が反対になるように変換される。
日本語では動詞は目的語のあとに来るからである。この
方法は、ソース言語の解析ツリーを得るために規則が使
用された場所で正確に適用され、特定の変換が行われた
場所をすぐ見つけることができるという点で非常に効率
的である。一方、上に述べたように、その領域が大幅に
制限されているという点、また自然言語は、こどもでは
ないノードにまたがるような変換規則を必要とする場合
があるという点で、変換機構としては弱いものである。
【0003】テンプレート間の変換では、構造変換は、
入出力(I/O)テンプレートまたはサブツリーの形で
指定される。ある入力テンプレートがある構造ツリーと
一致した場合には、そのテンプレートと一致する構造ツ
リー部分が、対応する出力テンプレートで指定された通
りに変換される。これは非常に強力な変換機構である
が、与えられた入力テンプレートが、存在する構造ツリ
ーのどの部分と一致するかを見つけるのにかなりの時間
がかかり、処理コストが高くなることがある。 発明の概要 本発明の自動自然言語翻訳システムは、従来の機械翻訳
装置と比較すると多くの利点を持つ。システムが、自動
的に入力テキスト情報の可能で最も適切な翻訳を提供し
ユーザにその出力(好適には、英語の入力テキストの日
本語訳)を供給した後で、ユーザは、表示された翻訳結
果に手を入れるために、または自動的に他の翻訳を入手
するために、このシステムと対話することができる。本
発明の自動自然言語翻訳システムを操作する人は、これ
でいいと判断した翻訳の結果の部分はそのまま保持しな
がら、残りの部分を自動的に再翻訳させることができ
る。この選択的な再翻訳を行うことにより、再翻訳を必
要とする部分に対してのみ翻訳が行われるので、操作す
る人は時間を節約することができ、潜在的に多くの不正
確な部分はあるとしても、翻訳としては非常に質の高い
部分を検討するという退屈な仕事を手短かに済ますこと
ができる。さらに、このシステムでは、種々の翻訳調整
を行うことができるので、通常は、翻訳の最終構造の多
くがシステムによって作成される。したがって、このシ
ステムを使用することにより、人間(オペレータ)によ
る潜在的なミスを少なくし、文の構造、人称や時制の一
致の変更などの手直しに要する時間が節約できる。この
システムはオペレータに広範囲で正確な文法とスペルに
関する知識を提供できるようになっている。
【0004】本発明の自動自然言語翻訳システムは、ソ
ース言語に含まれる文章の区切りのさまざまな曖昧性処
理と、強力な意味伝達機能により、翻訳文はさらに正確
なものになり、オペレータの翻訳の手直しに要する時間
が短くてすむようになる。特定のユーザの好みに合わせ
てシステムが記憶していく学習統計情報によっても、翻
訳の質はさらに改善される。本システムの熟語処理方法
は、熟語を構成する語句を含んでいる文があるとき、熟
語そのものの意味を考えることなく、正確に訳すことが
できるという利点を持つ。本システムは効率的であるば
かりでなく、関連の低い特性を一致させるという多様な
機能を持つ。本システムの構造バランスエキスパートお
よび同格構造エキスパートは、目的とする解析と目的と
しない解析とを効率的に見分ける。大文字エキスパート
は、効率的に文中の大文字の単語を正確に解釈し、大文
字列手順は、普通名詞としての解釈を完全には無視しな
いで、複合語の固有名詞を効率的に処理する。
【0005】ある観点から見た場合、本発明は、自動自
然言語翻訳システムの改良に関するものであり、この場
合、この改良は、入力テキスト情報に含まれる少なくと
もいくつかの「かな」を目的自然言語(好適には英語)
のアルファベット文字に変換することによって、語句や
フレーズの境界が「かな」のあいだに認識されるよう
に、ソース自然言語(好適には日本語)の入力テキスト
情報の解析に関する。入力テキスト情報には、「漢字」
と「かな」が含まれる。「漢字」は意味をもつ表意文字
であり、「かな」は固有の意味は有しない単なる音を表
わす表音文字である。ソース自然言語は表意文字と表音
文字の両方を使う言語であるが、日本語に見られるよう
に、単語やフレーズの区切りは付加されていない。
【0006】他の観点から見ると、本発明は、自動自然
言語翻訳システムのもう一つの改良に関する。その改良
というのは、入力テキスト情報に、形態素解析と統語解
析を同時に行うことにより、ソース自然言語(好適には
日本語、韓国語、中国語)に含まれる入力テキスト情報
を解析することに関する。ソース自然言語は、日本語、
韓国語、中国語のように、単語やフレーズに区切りが記
されていない言語である。 本発明の上記および他の目
的、特色、特徴および利点は、以下の説明と請求の範囲
を読めば明らかになる。 発明の説明 最初に、図面を参照しないで、本発明の自動自然言語翻
訳システムの概要を説明する。この概要説明の後で、図
面を参照して説明する。
【0007】自動自然言語翻訳システムは、ソース自然
言語を目的自然言語に翻訳することができる。ひとつの
好適な具体例として、上記システムは英語を日本語に翻
訳する。もうひとつの好適な具体例として、上記システ
ムは、日本語を英語に翻訳する。上記システムは、ソー
ス自然言語を受信し記憶する手段と;目的自然言語への
翻訳を作成する翻訳エンジンと;ユーザに翻訳結果を表
示するための手段と;ユーザに対して別の翻訳結果を提
供し表示するための手段とを含む。このシステムの具体
例としては、翻訳エンジンは、プリパーサー、パーサ
ー、グラフ作成装置、評価子、グラフ・スコアラ、文法
構造抽出装置および構造変換装置を含む。プリパーサー
は、入力テキストを検査し、入力文の文末認定の曖昧な
箇所を解析する。その後、プリパーサーは、辞書の見出
し語を含む解析チャートで、入力テキストを作成し表示
する。パーサーは、入力テキストに対する可能な構文の
分類を入手するために、上記チャートの解析を行う。グ
ラフ作成装置は、解析チャートに基づいて、入力テキス
トの可能な構文解釈のグラフを作る。このグラフには、
入力テキストの可能な解釈に関連するノードとサブノー
ドが含まれる。一連のエキスパートを含む評価子は、解
釈の可能なグラフを評価し、グラフのノードとサブノー
ドにエキスパートの重みを加える。グラフ・スコアラ
は、サブノードを評価するためにエキスパートの重みを
使用し、その後でN個の上位のスコアと各ノードとを関
連づける。文法構造抽出装置は、解析ツリー構造をグラ
フ・スコアラが決定した好適な解釈に割り当てる。構造
変換装置は、目的言語での翻訳を入手するために、解析
ツリー構造に関する構造変換を行う。
【0008】以下の三つの段落では、(a)各サブノー
ドに対する最終加重スコアを計算するために、グラフ・
スコアラがどのようにエキスパートの重みを組み合わせ
るか;(b)最終ノード・スコアに到達するために、グ
ラフ・スコアラがどのようにサブノード・スコアを組み
合わせるか;(c)言語情報がノードとサブノードのツ
リーをどのように伝達するか、について説明する。
【0009】各サブノードに対する最終加重スコアを計
算するために、グラフ・スコアラは、各サブノードに定
数値を関連づける。各サブノードに関連する言語情報の
分析により、サブノードのスコアの決定が行われる。例
えば、一連のエキスパート評価子が、各ノードとサブノ
ードに記憶された言語情報を検査する図8を参照された
い。グラフ・スコアラは、特定のノードまたはサブノー
ドに対する最終加重平均を入手するために、各エキスパ
ートに対する個々の加重スコアの合計を計算する。複数
の加重スコアを一つの加重平均スコアにまとめること
は、コンピュータサイエンスにおける標準的な問題であ
る。使用できる一つの方法としては、各エキスパートの
結果に、そのエキスパートに割り当てられた定数(重
み)を掛け合わせる方法がある。各エキスパートに割り
当てられる重みは、設計時に決定しておく問題である。
設計者は各エキスパートに割り当てる優先権(重み)を
決定する。加重平均は、各数字に定数を掛け、一連の数
字を合計したものである。例えば、以下の式になる。 加重平均=(w1)(x1)+(w2)(x2)+...+(wn)(xn) 但し、重みw1,w2,...,wnは、いずれも負でな
い数で、合計は1になる。例えば、統計の期待値に関す
る加重平均の使用について述べているスピーゲル著「確
率および統計の理論と問題76」(1975年、マグロ
ーヒル社)を参照されたい。
【0010】最終ノード・スコアを入手しようとサブノ
ード・スコアを結び付けるために、グラフ・スコアラ
は、グラフの底辺の部分から一番上の部分にサブノード
・スコアを伝達することができる。各ノードがNスコア
の集合を持つグラフの場合には、一つまたは複数の伝達
方法を決定することができる。サブノード・スコアを伝
達するのに使用することができる一つの技術としては、
最適化問題を解くために使用されるある種の動的プログ
ラミングである記憶方法がある。最適化問題の解法に
は、多くの可能な数値(結果)を含むことができる。目
的は最適な数値を発見することである。最適化に使用す
るアルゴリズムは、各サブサブ問題を一回だけ解き、結
果を記憶するので、サブサブ問題に遭遇するごとに答を
再度計算する必要がなくなる。最適化問題に適用される
もっと詳細な説明については、例えば、コーメン他の
「アルゴリズムヘの招待」(1990年マグローヒル
社)の301−314ぺージを参照されたい。この「ア
ルゴリズムヘの招待」の301,302および312ぺ
ージには、グラフ内をサブノード・スコア情報を伝達さ
せるのに使用できる一つの方法が記載されている。
【0011】言語情報をツリー内で伝達する場合には、
システムの意味を伝える部分は、意味情報を内部のより
小さい構成要素からより大きい構成要素へと伝えるよう
に動作する。意味の伝達は、解析オペレーションで使用
される統語分類の四つのクラス(SEMNP、SEMVP、SEMADJお
よびVERB)に適用される。意味の伝達が行われる前に、
ノードに記憶されている言語情報を分析しなければなら
ない。ノードに記憶されている意味情報の分析は、文法
規則の名詞らしい要素と動詞らしい要素を点検すること
により、どの名詞らしい目的語に、文法規則の動詞らし
い要素のどの選択的制限スロットを適用するかを言い当
てる規則の集合によって導かれる。ジェラルド・ガズダ
は、その著書「プロローグの自然言語処理」(1989
年アディソン・ウエズリ出版社)で、本明細書で開示し
ているグラフに類似した方向を持った、リング状でない
グラフのノードに記憶されている意味情報を分析するの
に使用することができる規則の集合について説明してい
る。ガズダは、隣接するノードに関する情報と一致させ
る特性マッチングの使用について説明している。ガズダ
は、特性マッチングは、以下に述べる式を含むと述べて
いる。
【0012】「あるノード上に現れるいくつかの特性
は、もう一つのノード上に現れる特性と同じものである
に違いない。最新の研究は、親の分類とそれらの特性に
関連する形態素を示すことも上に現れるあるクラスの特
性の詳細を等しくするという原則を仮定している。この
こどもは、そのフレーズの「頭」と呼ばれる。大部分の
フレーズは頭を一つだけ持つ。それ故、例えば、動詞句
は、その動詞の時制を受け継ぐ。何故なら、動詞は動詞
句の「頭」であるからである。これまで使用してきた表
記法の資源を使用しても、文法全体に適用できるこの原
則を指定する簡単な方法はない。しかし、もし関連する
特性がDAGの一本の枝上にすべて発見することができ
ると仮定するならば、規則ごとに非常に簡単にこの原理
の効果を述べることができる。そこで、我々は通常のV
P規則を以下のように書き表すことができる。
【0013】VP−−>V NP PP <Vの頭>=<VPの頭> この場合、Vの「頭」の特性値と、親であるVP上の
「頭」の特性値は同じものでなければならない。」 ガズダで議論されている規則は、本明細書に開示する構
文の各分類に容易に適用することができる。ガズダの規
則を使用して各ノードに割り当てられた言語情報は、記
憶方法の技術により、ツリーの中を伝達することができ
る。
【0014】ここで、上の三つの段落の内容を要約する
と、加重平均は、サブノード・スコアを決定する一つの
方法であり、各サブノード・スコアは、最適化問題に適
用した周知の記憶方法技術を使用してグラフ7中を伝達
することができ、ガズダの著書に述べられている方法
は、各ノードに記憶されている言語情報を分析するのに
使用することができ、この言語情報は、記憶方法技術を
使用して文法構造解析チャート内を伝達することができ
るということになる。
【0015】自動自然言語翻訳システムでは、最初の自
動翻訳終了後に、自動的に再翻訳を行うことができる。
すなわち、システムが自動的に入力テキスト情報の可能
で最も適切な翻訳を提供し、ユーザに出力(好適には、
入力英語テキストの日本語の翻訳または日本語から英語
への翻訳)を提供した後、ユーザは表示されている翻訳
を手直しするために、または自動的に別の翻訳を入手す
るためにシステムと対話することができる。
【0016】自動自然言語翻訳システムは、一つの文を
サブストリングに分解する言語モデルを使用する。サブ
ストリングは、その文の一部として指定された順序で出
現する一つまたは複数の語句である。例えば、サブスト
リング「The man is happy」は、「The」、「The ma
n」、「man is happy.」、「is」および「The manis ha
ppy」それ自身を含んでいるが、「is man」、「man ma
n」、「The is」は含んでいない。
【0017】異なる言語モデルは、種々の方法で、また
種々の詳細レベルでサブストリングを定義する。例え
ば、「They would like an arrow」という文において
は、「anarrow」は通常、名詞句(NP)に分類され
る。別のモデルでは、「anarrow」を構文上の特性(例
えば、単数の名詞句)および文意上の特性(武器)で分
類する。この句の意味が曖昧である場合には、それを分
類する複数の方法がある。例えば、「anarrow」は、矢
の形をした記号を意味することもできる。言語モデル
は、曖昧さを解決する方法を提供するとき、通常、より
小さな単位をより大きな単位に結合することによって曖
昧さを解決する。より大きい単位を評価する場合、これ
らのモデルはより大きい単位に含まれている情報だけを
考慮の対象とする。
【0018】このシステムの具体的な例示として、「an
arrow」(記号または武器)の意味上の特性が、「They
would like an arrow」という文の「like an arrow」と
いう動詞句を評価する際に使用される。一方、「an arr
ow」という句の構文が「Heshot it with an arrow」と
いう文中にあった場合には、「an arrow」の意味上の特
性は、「shot it with an arrow」という動詞句を評価
する際には使用されない。
【0019】特定の言語モデル(解釈したサブストリン
グ)を一つの方法で解釈した文の任意のサブストリング
に対して、エキスポートされた属性が存在する。エキス
ポートされた属性は、解釈したサブストリングと、もっ
と大きいサブストリングを形成する他の単位との組み合
わせを評価するために使用したすべての属性である。エ
キスポートはエキスポートされた特性と一緒に解釈し
た、解釈済みのサブストリングである。解釈済みのサブ
ストリングに含まれているが、エキスポートされていな
い属性は、サブ構造体と呼ばれる。
【0020】システムのパーサーは、文法データベース
を含む。パーサーは、文法規則を使用して文のすべての
可能な解釈を見い出す。文法データベースは、X=A1
A2...Anの形の、一連の文脈自由句構造規則から
なる。Xは、A1A2...,Anからなっているか、
形成されていて、レベルの高いノード(サブノード)A
1からよりレベルの低いノード(サブノード)Anと呼
ばれる。
【0021】システムのグラフ作成装置は、一つの文に
関して可能な多くの解釈を図形で表す。グラフの各ノー
ドは、あるサブストリングのエキスポートに対応する。
システムの具体例として、一つのエキスポートは一つの
ノードで表される。グラフは、一つのエキスポートに関
連するノードから出ている円弧を含む。円弧は、文法規
則の適用に基づくエキスポートのサブ構造体を表す。グ
ラフは少なくとも二つのタイプの円弧、すなわち、
(1)同じサブストリングの一つの異なるエキスポート
を指している単一の円弧、(2)二つのエキスポートを
指している一組のポインタを含む二つの円弧、すなわ
ち、連結されたときは、そのサブストリングは、もとの
エキスポートのサブストリングを形成する。(2)の定
式は、チョムスキーの正規形文法を仮定していることに
留意されたい。修正した請求項35は、タイプ(2)を
言い替えることによって、チョムスキの正規形文法では
なく、N個のエキスポートを指しているN重ポインタを
持つ円弧を反映する文法に適用される。
【0022】グラフは、一つの出発エキスポート点Sを
含み、そこから一連の円弧を辿ることによりグラフのす
べての部分に行き着くことができる。出発エキスポート
は、文全体に対応する。
【0023】同じエキスポートを複数のエキスポートか
ら形成できる場合に限り、一つのノードから複数の円弧
がスタートする。(二つの円弧からなる円弧内の一組の
ポインタは、この意味では複数の円弧とは考えない。)
そのエキスポートが複数のエキスポートの一つの要素で
ある場合に限って、複数の円弧が一つのノードを指すこ
とになる。円弧が出ていないノードは、サブストリング
に割り当てられた辞書の見出し語に対応する。
【0024】複数の言語エキスパートが、エキスポート
の集合に数字のスコアを割り当てる。この言語エキスパ
ートは、グラフの各ノードに上記スコアを適用する。シ
ステムの具体例として、スコア行列(行列の各要素は、
特定のエキスパートのスコアに掛け算を行うための重み
である)は、任意の文に対する浮動小数点数の固定の長
さ「N」である。
【0025】上記スコアは、グラフ作成エンジンおよび
/またはパーサーに組み込まれるスコアリング・モジュ
ールにより評価される。スコアは、より高いエキスポー
トを形成しているすべてのエキスポートに対して計算さ
れる。より高いエキスポートに対するスコアは、よりレ
ベルの高いエキスポートを形成しているエキスポートと
構造調整エキスパートによって割り当てられたスコアの
組み合わせに適用される任意のエキスパートのスコアの
合計として計算される。
【0026】ノードに到着し、スコアを調べる順序は、
標準の深さ第一グラフ移動アルゴリズムである。このア
ルゴリズムでは、スコア付けされたノードにはマークが
付けられ、再びスコアを付けられることはない。スコア
が付けられるプロセス中、スコアリング・モジュール
は、もっと高い単位の任意のノードの評価を行う前に、
辞書の見出し語ノードを評価する。辞書の各見出し語は
一つのスコアをもつ。
【0027】一つのエキスポートを行うのに複数の方法
がある場合には、複数のスコアになる。すなわち、エキ
スポートを行うのにk通りの方法がある場合には、可能
なk個のスコアになる。複数のスコアは以下のように処
理される。
【0028】(1)単一の要素からなる規則では、もっ
と低いエキスポートのk個の各スコアは、単一の要素か
らなる規則に適用されるエキスパートの数値に加算さ
れ、その結果得られたk個のスコアのベクトルは親のエ
キスポートに関連している。
【0029】(2)二つの要素からなる規則では、左の
こどもがgスコアを持ち、右のこどもがhスコアを持つ
ものと見なされる。その後gスコアにhスコアを掛けた
数値が、左のこどもの各スコアに右のこどもの各スコア
を加算し、さらに、二つの要素からなる規則に適用され
るエキスパートの数値を加算することによって計算され
る。gスコアにhスコアを掛けた数値がNを越えた場合
には、最も高いNのスコアだけが親のノードと一緒に保
持される。
【0030】(3)一つのエキスポートが複数の方法で
作ることができる場合には、たかだかN個のスコアがそ
のノードのスコア・リストに加算され、最も高いスコア
だけが保持される。
【0031】スコア計算が完了すると、上記方法は、各
エキスポートがそのノードと、エキスポートに表示され
ていないすべてのサブ構造体の属性を含む、エキスポー
トを行うためのg個の最も可能性の高い方法(言語モデ
ルに関する)を表すg個のスコア(1からNまでの範囲
内のg)の集合と関連づけていることを確認する。ルー
ト・ノードSのような特別な場合では、このスコア計算
方法は文全体を形成するg個の最も可能性の高い方法を
与える。
【0032】上記のスコア・リストの各スコアは関連す
るポインタを持つ。ポインタは、より低いエキスポート
のスコア・リストのどのスコアが、もっと高いレベルの
スコアを作るために組み合されたのかを示す情報を提供
する。各ポインタを追跡することにより、その文のg個
の最も可能性の高い解釈を、曖味でない解析ツリーとし
て抽出することができる。
【0033】図1−図9を参照しながら、自動自然言語
翻訳システムをさらに詳細に説明する。その後で、図1
0と図11を参照しながら、本発明の種々の改良点につ
いて説明する。
【0034】図1および図2について説明すると、本発
明の自動自然言語翻訳システム10は、入力インターフ
ェース12、翻訳エンジン16、記憶装置18、ユーザ
入力装置22、ディスプレイ20やよび出力インターフ
ェース14を含む。入力インターフェースは、英語や日
本語などのソース言語で書かれた一連のテキストを受信
することができるようになっている。入力インターフェ
ースとしては、キーボード、音声インターフェースまた
はモデムまたは直列入力のようなデジタル電子インター
フェースを含むことができる。翻訳エンジンは、記憶装
置のデータを使って、ソース言語の翻訳を行う。翻訳エ
ンジンは、全体をハード配線の論理回路で作ることもで
きるし、一つまたは複数の処理ユニットや関連する記憶
命令を含むこともできる。翻訳エンジンは、以下に述べ
る要素やその部分を含むことができる。すなわち、プリ
パーサー24、パーサー26、グラフ作成装置28、文
法構造解析/翻訳評価子30、文法構造解析抽出装置3
2、構造変換装置34、および別の文法構造システム3
7を含むユーザ・インターフェース42である。構造変
換装置は、文法規則制御による構造変換装置36、辞書
制御による構造変換装置38および生成規則制御による
構造変換装置40を含むことができる。記憶装置18
は、一つまたは複数のディスク(例えば、ハードディス
ク;フロッピー(登録商標)ディスクおよび/または光
学的ディスク)および/またはメモリ記憶装置(例え
ば、RAM)などを含むことができる。これら記憶装置
は、次に述べる要素の全部または一部を記憶することが
できる。すなわち、基本辞書44、技術用語辞書46、
ユーザが作成した辞書、文法規則48、生成規則50、
意味特性ツリー52、構造特性ツリー54およびグラフ
56である。記憶装置18は、ソース自然言語で書かれ
た入力テキスト情報、目的言語で書かれた出力テキスト
情報、および一つまたは複数の辞書、領域キーワードと
文法規則を含む翻訳を行うために使用したり役立つすべ
ての種類の情報を記憶するのに使用される。ユーザ入力
インターフェース22は、キーボード、マウス、タッチ
スリーン、ライトペンまたは他のユーザ入力装置を含
み、システムのオペレータが使用できる。ディスプレイ
としては、コンピュータ・ディスプレイ、プリンタまた
は他のタイプのディスプレイを使用することもできる
し、オペレータに情報を知らせるための他の装置である
こともできる。出力インターフェース14は、ソース・
テキストの最終翻訳を、日本語などの目的言語でやりと
りする。上記インターフェースは、プリンタ、ディスプ
レイ、音声インターフェース、モデムまたは直列ライン
のような電子インターフェースを含むこともできるし、
最終ユーザにテキストを送るための他の装置を含むこと
もできる。
【0035】本発明の翻訳システムの具体例の操作とし
て、図1、図2および図3に示すように、プリパーサー
24は、まずソース・テキスト23に対して予備的な解
析作業(ステップ102)を行う。この作業には、ソー
ス・テキストの文末認定の曖昧性の解析が含まれ、辞書
の見出し語25を含む構造解析チャートを作成する。そ
の後、パーサー26は、構文の可能性27が記載されて
いる構造解析チャートを入手するために、プリパーサー
が作成した(ステップ104)上記チャートの構造解析
を行う。グラフ作成装置28は、構造解析ステップで得
られた構造解析チャートに基づいて、可能な解釈29の
グラフを作成する(ステップ106)。一連のエキスパ
ート43にアクセスする評価子30は、記憶された解釈
のグラフを評価し(ステップ108)、グラフ31にエ
キスパートの重みを追加する。グラフ・スコアラ33
は、ノードのスコアをつけ、N個の(例えば、20個
の)最も高いスコア35をそれぞれに関連づける。文法
構造抽出装置32は、この好適な解釈に構造解析ツリー
構造39を割り当てる(ステップ110)。その後、変
換テーブル58にアクセスする構造変換装置34は、目
的言語になった翻訳41を入手するために、上記ツリー
上で構造変換処理(ステップ112)を行う。ユーザ
は、他の翻訳を入手するために他の構造解析システム3
7とやりとりすることができる。
【0036】図4について説明すると、本発明のシステ
ムは、入力単語列を個々の句読点および語を形成する文
字グループを含むトークン(ステップ114)に分割す
ることによって、予備構造解析を行う。スペースの出現
は、このレベルでの文字の解釈に影響を与える。例え
ば、「x−y」の「−」はダッシュであるが、「x-
y」の「-」はハイフンである。
【0037】その後、プリパーサーは上記のトークンを
語句に組み合わせる(ステップ116)。このレベル
で、プリパーサーは、特殊な構造(例えば、インターネ
ット・アドレス、電話番号および社会保険番号のよう
な)を一つの単位として認識する。プリパーサーは、ま
たグループを区切るために辞書参照を行う。例えば、
「re-enact」が辞書に「reenact」として載っている場
合は、一語となるが、載っていない場合は、別々の三つ
の語となる。
【0038】次の予備構造解析段階では、文が何処で終
わるかの文末認定が行われる(ステップ118)。この
処理中、プリパーサーは、各文の可能な文末箇所(すな
わち、ソーステキストの各単語の後)を認定するための
一連のステップを行う際に、基本辞書、技術用語辞書お
よび搭載されているユーザ作成の辞書にアクセスする。
プリパーサーは、特定の順序が指定された場合には、こ
のステップを行う必要はなく、これらステップは一連の
順序を持つ規則として実行することもできるし、ハード
ウェアに組み込んでコード化することもできる。
【0039】図5について説明すると、プリパーサー
は、ダッシュ記号の連続「----」のような解析できない
記号のシーケンスがあるとき、ひとつひとつは翻訳せ
ず、全体として一つの「文」として解釈し記録する(ス
テップ120)。プリパーサーは、文の末尾として、二
つのキャリッジ・リターンを要求する(ステップ12
2)。次の語句の最初の文字が小文字である場合には、
プリパーサーは一つの文の終わりと見なさない(ステッ
プ124)。文がニューラインで始まりしかも短い場合
(例えば、タイトル)には、プリパーサーは、それを一
つの文と見なす。
【0040】プリパーサーは、閉じ括弧および閉じ引用
符を含んでいるような場合を除いて、終止符(.)、疑
問符(?)、または感嘆符(!)を文の終わりと見なす
(ステップ128)。「."」や「?"」等で終わっている
文の場合には、プリパーサーは、引用符の前の句読点の
ほかに、引用符の後に仮想の句読点を加えて使用する。
「?"」に対して仮想で追加する句読点に対する方法を、
以下の例に示す。 The question was “What do you want?” Did he ask the question “What do you want?”? Are you concerned about “the otherpeople”? 英語の場合、上記各文は「?"」で終わっている可能性が
高い。プリパーサーが追加した仮想の句読点があるとい
うことは、引用符の前に疑問符のような何かが存在する
のか、または全然何もないかを示している。引用符の後
ろには、終止符または疑問符のような何かが存在してい
る。この文の残りの文法的構造によって、このあとの処
理段階で最も適切な選択を行うことができる。
【0041】プリパーサーは、また終止符の解析で、さ
らにいくつかの方法を使用する(ステップ130、13
2、134、136および138)。辞書に含まれる短
縮形には、文頭には決して使用できないというマークが
付いているものや、文末には決して使用できないという
マークが付いているものがある(ステップ130)。こ
れらの規則は常に尊重される。例えば、「Ltd.」は文頭
には使用されないし、「Mr.」は文の終わりには使用さ
れない。プリパーサーは、また次の語句が「the」、「i
n」のような頻出する単語でないかぎり(ステップ13
2)、一字の大文字に終止符があるとき、文が終わりで
あるとは考えない。終止符の前の単語が、いずれかの辞
書に載っている場合には、終止符のところで文は終わる
(ステップ134)。終止符の前の語句が辞書に載ってお
らず、その語句がその内部に終止符を持っていて(例え
ば、I.B.M.)、次の語句が小文字としては辞書に載って
いないか、または次の語句そのものが大文字である場合
には、文はその終止符のところで終わっていないと見な
す(ステップ136)。それ以外の場合には、終止符は文
の終わりを示す(ステップ138)。
【0042】再び図2および図3について説明すると、
文の切れ目がプリパーサーにより指定されると、パーサ
ーはその文の語句を構文分類に入れ、その文の可能な構
文の解釈25を計算するために、それらの語句に文法デ
ータベースの文法規則を適用する(ステップ104)。文
法規則48を、その言語の文法的な制限を表すコンピュ
ータ処理ができる一連の規則として実行することができ
る。英語の場合、このような規則は何百とあり、これら
規則は何百という構文分類に適用される。この作業の計
算に要する余分な時間を減らすために、一つの語句の異
なる可能な意味は無視して処理される。
【0043】次のステップ(ステップ106)において、
グラフ作成装置は、語句の異なる意味を取り込み、その
文のすべての意味解釈を表す方向を持ったリング状でな
いグラフを作成するために、辞書を使用しパーサーの結
果を拡張する。このグラフは、後で説明する一連の意味
伝達の手順の助けを借りて作成される。これらの手順
は、一連の作成された文法規則に基づいて行われ、ある
場合には、意味情報を求めて意味特性ツリーにアクセス
する。意味特性ツリーは、意味分類を含むツリー構造で
ある。このツリーは、おおざっぱに抽象物から具体物へ
と組織されており、ツリーの中でどのくらい離れている
のか、ツリーのなかでのそれぞれのレベルは何かの両方
から、二つの用語が意味の上でどのように関連している
かを決定することができる。例えば、「cat」と「dog」
は、「cat」と「pudding」より関連性が高い。したがっ
て、「cat」と「dog」の二つは、「animal」のツリーの
中での距離は短く、「animal」、「cat」はツリーの異
なるレベルに記憶されている例である。何故なら「anim
al」は「cat」に比べてより抽象的な言葉であるからで
ある。
【0044】図9について説明すると、この図のグラフ
は、ノード80を含み、そのサブノード82、84、8
6は種々のタイプの関連を示す方法でポインタ88、8
9、90、91でリンクしている。グラフの第一の関連
のタイプは、句を表すノードが、それを構成している語
句のノードやサブフレーズのノードを指すポインタを持
っているものである。例えば、「the bank」を表すノー
ド84は、ポインタ92、93により、それを構成して
いる語句「the」94および「bank」95にリンクして
いる。グラフの第二の関連のタイプは、句の解釈が、よ
り低いレベルのものから、同じより高いレベルの成分を
作るもう一つの方法を指すポインタを持っている場合で
ある。例えば、句「bythe bank」を表すノード80は、
それぞれを構成する各語句にリンクしているポインタ8
8と89、および90と91を含む二つのソース解釈位
置81、83を持つことができる。この例の場合、異な
る個々の構成語は、それぞれが「thebank」に対して異
なる意味を表す異なるサブノード84、86を含む。グ
ラフの構造は、解析作業の結果により規定され、ソース
文の構文により制限を受ける。このグラフのノードは、
意味伝達のプロセス中に記入される意味情報に対する記
憶位置と関連づけられる。
【0045】システムの意味を伝達する部分は、それら
を含むより小さな成分からより大きな成分へと意味情報
を伝達する働きをする。意味情報は、初めの段階の解析
作業で使用される構文分類の四つのクラスに適用され
る。四つのクラスは、SEMNP(名詞型の目的語や前置詞句
を含む)、SEMVP(通常主語を取る、目的語のような動詞
句)、SEMADJ(形容詞)、およびVERB(多くの場合目的語を
取る辞書の動詞型の動詞)である。その他の構文分類は
ある規則では無視される。文法規則の設定者は、規則に
特定のマークを付けることによって、表面上に出ない行
動を上書きすることができる。これらの特別命令は最初
にくる。
【0046】システム内を意味特性が伝達する方法は二
つの面を持つ。第一の面は、文法規則の名詞型および動
詞型の構成部分を検査することによって、名詞型の目的
語に、動詞型の構成要素のどの選択的な制限スロットを
適用するかを知ることができる規則の集合である。例え
ば、「I persuaded him to go」という文の動詞句に対
する規則は、おおまかにいうと、VP=VT11+NP
+VP(ここで、VPは動詞句、VT11は他動詞の分
類、NPは名詞句)である。例示としてのデフォルト規
則は、動詞が目的語を取る場合には、動詞の右側にある
最初のNPに、選択制限を適用しなければならないとい
うものである。別の規則では、その主語に対するVPの
制限は、VPの左側の最初のNPに適用しなければなら
ないと定めている。これらの規則を合わせると、「pers
uadehim」および「him go」の両方の意味がよく通るよ
うに評価するようにしている。すでに説明したように、
これらの規則は英語の複雑な規則を反映していて、その
ためにその数は非常に限定されている。
【0047】図6について説明すると、意味伝達作業は
選択制限をSEMVPから命令文にコピーする作業を含む
(ステップ140)。SEMNPが位置の表現として使用さ
れている場合には、良い位置を指定する意味定数に対し
てその妥当性が評価される(ステップ142)。ある規
則が二つのSEMNPの結合(構文上の特徴を論理積するこ
とによって検出された)を含んでいる場合には、グラフ
作成装置は、意味特性を論理積して、意味上の距離エキ
スパートに適用する(ステップ144)。
【0048】意味特性の伝達に対して指定された規則を
検査している中で、グラフ作成装置が、もっと高いレベ
ル(例えば、それがもっと多くの語句を含むSEMNPの一部
となる)へ伝達するSEMNPの「頭」の位置を見つけた場合
には、グラフ作成装置は、意味特性をも伝達する(ステ
ップ146)。しかし、「頭」が、区分用の語句(例え
ば、「portion」、「part」)である場合には、「頭」は
SEMNPから左または右に伝達する。SEMVPおよびSEMADJ
も、区分用の位置を持っていない(ステップ148)こ
とを除いて、同じ方法で伝達される。形容詞はこの意味
ではSEMVPの一部である。
【0049】SEMVPがVERBを含む規則から作られた場合
は、グラフ作成装置は、VPが受動態である場合を除い
て、VERBの主語制限を上の方向に伝達させる。受動態の
場合、VERBの最初の目的語制限が伝達される(ステップ
150)。SEMVPを含む規則の場合には、グラフ作成装
置は、SEMVPの選択制限をSEMVPから左に移動するときに
遭遇するNPに適用しようとする(ステップ152)。SE
MADJを含む規則の場合には、グラフ作成装置は、SEMADJ
の選択制限を、最初にSEMADJから右に移動するときに遭
遇する任意のSEMNPに適用しようとし、それがうまくい
かない場合には、左の方向に移動しようとする(ステッ
プ154)。
【0050】VERBの任意の残りの未使用の目的語選択制
限(受動態であるために上の方向にそれまで伝達してい
ない)に対して、グラフ作成装置は、VERBの右側で遭遇
するSEMNPに、上記の制限を順番に適用する(ステップ
156)。これらすべての規則で、動詞選択制限は、そ
れが何かに適用されるとすぐに使い尽くしてしまう。こ
れまでのすべての規則の場合、SEMNPは、それらSEMNPに
何かが適用された場合には、使い果たされない。この規
則からスタートすると、SEMNPは使い尽くされる。最終
的に、ある規則がSEMVPを作った場合に、グラフ作成装
置は、それまで使用されていないSEMVPまたはSEMADJが
含まれているかどうかを決定し、含まれている場合に
は、それを上の方向に向かって伝達する(ステップ15
8)。
【0051】システムは、また言語の特性マッチングを
行う。言語特性は語句および他の構成要素の特性であ
る、構文の特性マッチングはパーサーが使用し、意味特
性マッチングは、グラフ作成装置が使用する。しかし、
同一の方式が両者に対して使用される。例えば、「the
y」は複数という構文特性を持ち、一方「he」は単数と
いう構文特性を持つ。特性マッチングは、語句の特徴が
それらが適用される語句の特徴がある条件を満たした場
合にだけ適用されるように、文法規則にマーク付けを行
う。例えば、下記のような規則があるとする。
【0052】S=NP{@}+VP{@} ここで、記号@はNPおよびVPの数の特性が一致しな
ければならないことを意味する。したがって、この規則
は「they are」や「he is」は正しいとするが、「they
is」や「he are」は認めない。
【0053】特性マッチ制限は、「局所的」と「広範
囲」とに分けられる。広範囲の動作は、実際に文が処理
されるときにではなく、文法が作成されるときに計算さ
れる。そして、実行しなければならない広範囲の動作の
シーケンスは、命令バイトとしてコード化される。
【0054】「広範囲」特性動作の計算は、n個の要素
からなる規則(すなわち、その右側に二つ以上の要素を
持っている)でスタートしなければならない。その後、
システムは、特性の集合が正しい形で規則間を伝達して
終わるように種々の二つの要素からなる規則にコードを
割り当てる。n個の要素からなる規則を二つの要素から
なる規則に分割することによって、解析作業は非常に単
純化される。しかしシステムは、二つの要素からなる規
則にまたがって特性の集合を追跡しているので、システ
ムは「広範囲」処理のパワーを保持する。
【0055】本発明のシステムでは、辞書は構成してい
る個々の語句としての取り扱いも行うが、複数の語句で
構成する「熟語」も含んでいる。これら二つの形は、最
終的には最も適切な翻訳を行うために相互に競い合うこ
とになる。例えば、辞書では「black sheep」の意味
は、「持て余し者」として登録されている。しかし、あ
る場合には、「black sheep」という語句は、「黒い
羊」を意味することもある。これらの形は両方とも保持
されているので、この熟語としてではない翻訳も、正し
い翻訳として選択される。
【0056】この熟語は、また別の分類にも属する。例
えば、システムは次の三つのタイプの分類を使用するこ
とができる。
【0057】オールマイティ:United States of Americ
a 優先:long ago 普通:black sheep オールマイティ熟語は、そのシーケンスを構成している
どの語句の可能な解釈よりも優先する。優先熟語は、そ
のシーケンスを構成している語句が同じ一般的な使われ
方をしているときは、いずれの可能な解釈よりも優先す
る。普通熟語は、同じレベルで他の見出し語と競合す
る。
【0058】その結果得られるグラフは、エキスパート
(ステップ108、図3)によって評価され、上記エキス
パートはグラフの解釈の正確さの可能性を表すスコアを
供給する。本発明のシステムは、文全体のみではなく、
文の任意の長さのすべての部分に適用される採点方法を
含む。グラフを使用するに当たっての重要な要素は、そ
れが非常に多くの文に使用されていたとしても、サブツ
リーがたった一回だけ完全に採点され、分析されるとい
うことである。例えば、「Nearthe bank thereis a ban
k.」という句においては、「Near the bank」という句
は、少なくとも二通りの意味を持つが、この句の最も適
切な解釈はどれかという判断は一回しか行われない。
「thereis a bank」という句も、同様に二通りの解釈を
することができるが、これら二通りの解釈のどれが最も
適切であるかという判断は一回だけしか行われない。し
たがって、この文は異なる四つの意味に解釈できるが、
サブ句のスコア付けは一回しか行われない。このグラフ
のもう一つの特徴は、各ノードが、文のその部分の長さ
に関して容易にアクセスできる情報を持っていることで
ある。この特徴により、英文を再度分析しなくても、そ
の英文の任意のサブストリングのN個の最も適切な解釈
を行うことができる。
【0059】一回の実行においては、その文の最も適切
なN個の分析が、その度ごとに得られるが(Nは20程
度のある数)、グラフを使用することにより、システム
は、もっと小さな構成部分についてのユーザの選択の結
果を取り入れることができ、ユーザの選択を尊重したN
個の最も適切な分析を行う。これらすべての分析は、文
の解析を再度行わず、または任意のサブストリングの採
点を再度行わないで行われるので、迅速に行うことがで
きる。
【0060】図8について説明すると、エキスパート評
価子30の動作は、各翻訳を特徴づけ、種々のエキスパ
ートにより処理される、種々の要因に基づいて行われ
る。確率規則エキスパート170は、最初のソース言語
解析ツリーを入手するのに使用される文法規則の平均相
対頻度を評価する。選択制限エキスパート178は、得
られた翻訳の意味上の一致の度合を評価する。辞書見出
し語確率エキスパート172は、最初のソース言語解析
ツリーを入手するのに使用された文のいくつかの語句の
特定の「品詞」の平均相対頻度を評価する。統計エキス
パートは、ある翻訳のために選択した特定のパラフレー
ズの平均相対頻度を評価する。
【0061】システムは、個別の英語の単語、句、およ
び単語グループに対する英語の「品詞」(POS)を自
動的に決定する。システムは、文を翻訳するとき、品詞
を自動的に決定し通常は正しい決定を行う。しかし、と
きには、翻訳する文それ自身が曖昧であることもある。
異なる品詞として解釈することができる語句が含まれて
いるときは、複数の異なるしかもどれも「正しい」解釈
が得られることになる。システムのオペレータは、シス
テムが自動的に決定する品詞を無視し、代わりに単語や
語句または単語グループに対して手動で任意の品詞を設
定することもできる。例えば、「John saw a boy with
a telescope」という英文で、システムのオペレータ
は、「a body with atelescope」を名詞句と見なすと、
その文を「その少年は望遠鏡を持っていた」という意味
に解釈し、「ジョンはその少年を見るために望遠鏡を使
用した」という意味には解釈しないことになる。オペレ
ータは、複数の可能な品詞設定を行ったり、より制限の
ゆるやかな品詞設定を手動で行うことにより、システム
が決定する品詞規則を上書きした場合、翻訳結果が悪化
したり、少なくとも改善されないという状況が起こるこ
とがあります。名詞句は名詞よりも制限がゆるやかであ
り、グループはもっとも制限が緩やかな品詞設定であ
る。下の表に種々の可能な品詞設定を示す。
【0062】品詞(POS) 名詞 名詞句 動詞(他動詞、自動詞) 動詞句 形容詞 形容詞句 副詞 副詞句 前置詞 前置詞句 接続詞 グループ 英語 「形容詞句」や「副詞句」の品詞設定は、ある英文が、
システムが特定の前置詞句をどのように解釈するかによ
って意味が異なるような場合に有効である。例えば、
「We need a book on the fourth of July」という文
は、「on the fourth of July」が形容詞としての意味
を持つと解釈した場合には、「我々は米国の7月4日の独
立記念日に関する本がほしい。」という意味になるが、
「onthe fourth of July」を副詞句と解釈した場合に
は、「7月の4日に、我々は本がほしい。」という意味に
なる。システムが自動的に「on thefourth of July」に
正しくない品詞を割り当てたとオペレータが考えた場合
には、オペレータは、「We needa book on thefourth o
f July」という文の「on the fourth of July」に別の
品詞を手動で設定することができる。オペレータが、シ
ステムに特定の単語、句または単語グループを英語から
日本語に翻訳させたくないときは、このような単語、句
または単語グループに「英語」という品詞を設定するこ
とができる。オペレータは、設定がシステムにより自動
的に行われた場合でも、オペレータにより手動で行われ
た場合でも、一つまたは複数の品詞設定を除去すること
ができる。
【0063】システムは、ユーザごとに複数のレベルで
訳語の使われ方の統計情報を追跡する。例えば、システ
ムは、語句の表面形式のレベル(「leaving」)が他動詞
として、または自動詞として使用された頻度)で統計値
を保持し、また意味レベル(「あとに残る」という意味
か、または「〜から出発した」という意味か)でも保持
し、後者のタイプは「leave」、「leaves」、「lef
t」、「leaving」の異なる変化形ごとに出現回数が積み
上げられる。システムは、また最後のいくつかの文で使
用された使用統計値とユーザの任意の時間での使用統計
値とは区別して保持することができる。さらに、システ
ムは、ユーザが語句の特定の意味を使用するように介入
して指示したケースと、システムがユーザの介入を受け
ずに語句の特定の意味を使用したケースとを区別するこ
とができる。
【0064】構造調整エキスパート182は、ある文の
構成部分の長さに関連する特徴で、英語や多くの他のヨ
ーロッパ言語に共通する特徴に基づいている。いくつか
の(全てではないが)構造で、これらの言語では、軽い
(短い)要素の左側に重い(長い)要素がくるような文は歓
迎されない。例えば、 Mary hit Bill with a broom.(左が軽く、右が重い)(適
合) Mary hit with a broom Bill.(左が重く、右が軽い)(不
適合) Mary hit with a broom a dog that tried tobite her.
(左が重く、右がもっと重い)(適合) ある文の二つの解析があるとき、一方がそのようなシー
ケンスを避けようとする構造を含む「左が重く、右が軽
い」シーケンスを含み、他の解析がそうでない場合に
は、前者はその文の意図する解釈を表していないと見な
される。このエキスパートは、意図する解析と意図しな
い解析を区別するための有効な方法である。
【0065】「A of B and C」というパターンの同格構
造においては、意図する解釈が「Aof {B and C}」であ
るのか、または「A {of B}and C」であるのかを判断す
るのが難しい場合がある。同格構造エキスパート180
は、どの同格モードが意味のより近い二つの要素を結合
することになるかを決定するために、BC間の意味上の
距離、およびAC間の意味上の距離を測定する。このエ
キスパートは処理中に意味特性ツリーにアクセスする。
このエキスパートは、ある文の意図する解析と意図しな
い解析を区別するための効果的な方法でもある。
【0066】英語の多くの語句は、普通名詞としての解
釈と固有名詞としての解釈とに潜在的な曖昧さを含んで
いる。大文字エキスパート176は、大文字表記が意味
を持っているかどうかを決定するために、文中での大文
字の位置を使用する。例えば、下記の文では、Brown is
my first choice.My first choice is Brown.第一の文
は本来的に意味が曖昧であるが、第二の文は、「Brow
n」は色の名称ではなく、人名である可能性がはるかに
高い。このエキスパートは、大文字で始まる語句が文頭
にあるのか、または文頭でない場所にあるのか(上の
例)、辞書でも大文字で表示されている語句が辞書に含
まれるのかどうか、小文字で始まる語句が辞書に登録さ
れているのかどうか、などの要因を考慮に入れる。この
エキスパートは、文中の大文字で書かれた語句を正しく
解釈するのに有効な方法である。
【0067】文中に最初が大文字の語句の連続を含んで
いるとき、その連続は固有名詞または普通名詞として処
理される。本発明のシステムは、大文字表記シーケンス
手順を使用しており、前者の解釈を優先する。上記シー
ケンスが、それ自身通常の文法規則により解析できない
ときは、そのシーケンスは解析していないひとまとまり
の名詞句として翻訳しないで処理される。この手順は、
出現レベルの低い普通名詞の解釈を完全には無視しない
で、複合の固有名詞を処理する非常に有効な手段である
ことが証明されている。
【0068】図7について説明すると、本発明の機械翻
訳システムは、簡単な文法規則に基づく構造変換方法の
効率を持っているが、テンプレート間構造変換方法の能
力にも近い文法規則制御構造変換機構162を使用す
る。この方法は、平らでない複合構造を指定することが
できる文法規則160を使用する。他の翻訳システムで
使用されている規則のフォーマットを以下に示す。
【0069】 Y=>X1+X2+...Xn 指定のサブ構造 Y X1 X2 ...Xn 本発明のシステムは以下の文法規則のフォーマットを使
用する。
【0070】Y=>#Z1(i)#Z2(2)X1+X2....
+Xi+X(i+1)+....X(n) 指定のサブ構造
【0071】
【数1】 この構文で、「#」が前に付いている記号は、文の構造
解析の目的では見えない記号であるが、いったん解析が
入手できればサブ構造を構築するのに使用される仮想の
記号である。
【0072】このタイプの文法が与えられたとき、サブ
構造のこども関係にあるノードの任意のシーケンスの間
で、複数の構造変換を指定することができるようにな
る。これにより、文法規則に基く構造変換機構はテンプ
レート間構造変換機構のいくつかの能力を持つ機構に変
換される。本発明のシステムは、上記の二番目のタイプ
の文法規則に基づいているけれども、一番目の形式で対
応する文法規則を自動的に作成する。したがって、文を
解析するのに、第一の形式の文法規則を使用し、文法解
析構造を形成するために第二の形式の文法規則を使用す
ることができる。
【0073】構造変換は、また文法規則制御構造変換作
業による操作をうけた後で、解析ツリー上で動作するた
めに、辞書161にアクセスする辞書制御構造変換作業
166を含む。その後、生成規則構造変換作業が、目的
言語テキスト41を供給するために、結果として得られ
た解析ツリーに、生成規則を適用する。
【0074】再び、図1および図2について説明する
と、システムが上記プロセスにより、最も望ましいとし
た翻訳を作った後、その翻訳がディスプレイ20を通し
てユーザに提供される。その後、ユーザは、その翻訳を
採用するか、ユーザ入力装置22を通して別の解析シス
テム37を操作することにより手直しができる。手直し
作業中、ユーザは、正確に翻訳された翻訳結果の部分は
そのままに保持しながら、その他の部分の再翻訳を要求
することができる。この作業は、迅速に行える。という
のは、システムはエキスパートの重み31を含むグラフ
を保持しているからである。
【0075】今まで図1−図9を参照しながら、自動自
然言語翻訳システムをある程度詳細に説明してきた。以
後は、本発明の種々の改良点について、図10と図11
を参照しながらそれぞれ説明する。
【0076】図10について説明すると、本発明のひと
つの観点にしたがって、自動自然言語翻訳システムの翻
訳エンジン16の翻訳エンジン10は、ソーステキスト
23を受信し、それを目的自然言語テキスト41に自動
的に翻訳する。この翻訳は、ソーステキスト23の一部
またはすべての「かな」を目的自然言語のアルファベッ
ト文字に変換する解析による影響を受ける。これは、入
力文の「かな」の途中に、形態素(意味をもつ最小の言
語的なまとまり)の区切りの存在を仮定することを可能
とすることが目的である。好適な具体例では、ソース言
語は日本語であり、目的言語は英語である。通常、表意
文字や表音文字を使っており、語句やフレーズの区切り
が明確でないようなソース自然言語も、本発明のこの観
点により処理し翻訳できる。このように、本発明のこの
観点の記述における日本語の参照は制限されたものであ
ると解釈するべきではない。日本語の正字法(書き方の
決まり)には漢字とかなの使い方が含まれている。「漢
字」は意味をもつ表意文字である。「かな」は記号であ
り、固有の意味をもたない表音文字である。日本語で
は、アルファベット文字はローマ字と呼ばれる。
【0077】日本語(あるいは、前節で述べたような言
語)を英語に翻訳するとき、入力文の「かな」の途中
に、形態素の区切りの出現を仮定できることが何故望ま
しいかということは、以下に述べる図を使った説明で明
らかになる。
【0078】"She didn't write letters."を意味する
日本語は次の通りである。ここで、「漢字」にはかぎか
っこ(<>)、「かな」には弓かっこ({})がついてい
る。 (1) <kano><zyo>{ha}<te><gami>{wo}<ka>{ka}{na}{k
a}{TU}{ta}.<彼><女>{は}<手><紙>{を}<書>{か}{な}
{か}{っ}{た}. 文法規則と辞書構成は、(1)の文字列が次の形態素で
構成されるということが認識されると、非常に節約され
る(以下に説明するように)。ここで、形態素の区切り
はハイフンで定義され、辞書200の構成は表1で与え
られる。 (2) <kano>-<zyo>-{ha}-<te><gami>-{wo}-<ka>{k-a}{n
a}{k-a}{TU}{ta}. 辞書見出し語 意味 品詞 <kano><zyo> "she" 代名詞 {ha} "Topic Marker" 助詞 <te><gami> "letter" 名詞 {wo} "Object Marker" 対格 <ka>{k "(to)write" 動詞の語幹 a}{na}{k "not" 形容詞否定過去 a}{TU}{ta} "PastTense" 過去 表1 辞書見出し語の例 しかしながら、表1で見られるように、形態素の区切り
が「かな」の途中に現われることがある。そして「か
な」{ka}がアルファベットの(k)と(a)を表していな
い限り、上記の形態素の確認はむずかしい。
【0079】本発明にしたがって、(1)で示した日本
語入力列は、翻訳エンジン16でパーサーにより次のよ
うに変換される。ここで、アルファベットとして認識さ
れる文字は丸かっこで示している。 (3) <kano><zyo>{ha}<te><gami>{wo}<ka>(k)(a)(n)
(a)(k)(a){TU}(t)(a)(3)に見られるように、形態素
の境界は初めの子音と母音のあいだで認識される必要が
あるので、オリジナルの日本語の正記法の「かな」の、
{ka}、{na}、{ta}はローマ字の(k)(a)、(n)(a)、(t)(a)
にそれぞれ変換される。一方、「かな」の{ha}、{wo}、
{TU}は、日本語ではこれらの3つの特別な「かな」のあ
いだには形態素境界が存在する可能性がないので、「か
な」のままで残しておく。
【0080】通常、かな−漢字日本語テキスト23をか
な−漢字−ローマ字テキスト202に変換することの有
用性は機械翻訳に限定されない。これは、形態素の識別
を含むいかなる日本語自動処理システムにも拡げること
ができる。そのようなシステムは、たとえば"to write
(書く)"の全ての存在を検索する情報検索システムを
含むこともできる。
【0081】すでに述べたように、日本語文の、かな−
漢字−ローマ字表記は日本語から英語への翻訳を行うシ
ステムが必要とする文法規則と辞書構造の負荷が軽減さ
れる。どのように、軽減されるかを以下の例で説明す
る。表2に「かく」、「けす」、「たつ」、「しぬ」を
例にとって、日本語の動詞の活用形の仕組みの一部を示
す。
【0082】 かく(write) けす(extinguish) たつ(stand) しぬ(die) 未然形 <ka>{ka}{na} <ke>{sa}{na} <ta>{ta}{na} <si>{na}{na} 連用形 <ka>{ki} <ke>{si} <ta>{ti} <si>{ni} 終止形 <ka>{ku} <ke>{su} <ta>{tu} <si>{nu} 仮定形 <ka>{ke}{ba} <ke>{se}{ba} <ta>{te}{ba} <si>{ne}{ba} 意志形 <ka>{ko}{u} <ke>{so}{u} <ta>{to}{u} <si>{no}{u} 表2 動詞の活用の例 表2には、11個ある活用形のうち4つを示している。
また、例えば、連用形(gerund)は、"(hebegan)writn
g..."や"(he began)extinguishing..."であり、意志形
(cohortative)は、"Let'swrite..."や"Let's extingu
sh..."である。「かな」はそれ以上は分割できない正字
法の要素である日本語の記述法では、表2に掲載した多
くの活用形を処理するよく知られた2つの手法がある。
【0083】手法1は表3に示すものである。ここで取
り上げている動詞については、辞書にはそれぞれ5つの
語幹がある。
【0084】 かく(write) けす(extinguish) たつ(stand) しぬ(die) 未然形 <ka>{ka} <ke>{sa} <ta>{ta} <si>{na} 連用形 <ka>{ki} <ke>{si} <ta>{ti} <si>{ni} 終止形 <ka>{ku} <ke>{su} <ta>{tu} <si>{nu} 仮定/可能形 <ka>{ke} <ke>{se} <ta>{te} <si>{ne} 意志形 <ka>{ko}{u} <ke>{so}{u} <ta>{to}{u} <si>{no}{u} 表3 手法1の辞書項目 手法1では、 未然形の接尾字 ={na} 連用形の接尾字 =zero 仮定形の接尾字 ={ba} 可能形の接尾字 =zero 意志形の接尾字 =zero 手法2については、表4と表5に示す。
【0085】 かく(write) けす(extinguish) たつ(stand) しぬ(die) 語幹の型 K型 S型 T型 N型 語幹 <ka> <ke> <ta> <si> 表4 手法2の辞書項目 K型 S型 T型 N型 未然形 {ka}{na} {sa}{na} {ta}{na} {na}{na} 連用形 {ki} {si} {ti} {ni} 終止形 {ku} {su} {tu} {nu} 仮定形 {ke}{ba} {se}{ba} {te}{ba} {ne}{ba} 可能形 {ke} {se} {te} {ne} 意志形 {ko}{u} {so}{u} {to}{u} {no}{u} 表5 手法2の接尾字 手法2では、それぞれの動詞に一つだけの語幹を登録す
ればよい。一方、11個の活用語尾(例えば、K型の集
合、S型の集合)が認識されなければならず、文法規則
はこれらの集合のどれがどの語幹に接続するのかをひと
つひとつ記述する必要がある、日本語の動詞は数百のか
たちに活用するから、どの語幹がその接尾字と結び付く
かに関する文法規則は非常に複雑なものになる。
【0086】表2で説明した複雑な語尾活用を扱うよく
知られた3つの手法に対して、本発明による、日本語文
の、かな−漢字−ローマ字表記は、活用のパターンを一
意的にかつ単純でしかも使いやすい方法で記述でれる。
本発明によると、辞書項目は次のようになる。
【0087】 「かく(write)」「けす(extinguish)」「たつ(stand)」「しぬ(die)」 語幹 <ka>(k) <ke>(s) <ta>(t) <si>(n) そして、接尾字は 未然形 (a)(n)(a) 連用形 (i) 終止形 (u) 仮定形 (e)(b)(a) 可能形 (e) 意志形 (o)(u) 上に示したように、本発明では、辞書には動詞ごとに一
つだけの語幹が必要であり、接尾字は一種類あれば充分
である、以上、本発明と関連して、文法規則と辞書構造
の簡素化が述べてきた。
【0088】図11について説明すると、本発明の他の
観点から、自動自然言語翻訳システム10の翻訳エンジ
ン16はソーステキスト23を受信し自動的にそれを目
的自然言語テキスト41に翻訳する。このとき、翻訳は
ソーステキスト23に対して形態素解析と統語解析を自
動的に同時に行うパーサーの影響を受ける。好適な具体
例では、ソース言語は日本語で、目的言語は英語であ
る。通常、正字法が語句やフレーズの区切りマークがな
いいかなるソース自然言語(例えば、日本語、韓国語、
中国語)も本発明の他の観点にしたがって処理され翻訳
される。語句のあいだに空白なしに綴られる日本語、韓
国語、中国語のような言語の文の解析作業は、英文の解
析と比較して考えてみることができる。ここでこの対比
を行うことは本発明の他の観点に関する理解を深めるこ
とに役に立つ。
【0089】本発明の他の観点を述べる前に、連続する
テキストを解析する標準的な方法を述べておく。問題
は、以下のような(a)と(b)があるとき、如何にして(a)
から(b)を導き出すかということである。 (a)shedidnotwritethatletter. (b)she did not write that letter. (a)を解析して(b)を導き出す標準的な方準は「最長マッ
チ」というやり方に基づいている。(a)が与えられたと
き、先頭が一致している最長の辞書の見出し語を見つけ
ることが目的である。"shed"が辞書にあると仮定すれ
ば、そのストリング("shed")が入力ストリングから取り
除かれ、残りのストリングに対して同様の最長マッチが
繰り返される。マッチしたストリング 残りのストリング shed idnotwritethatletter. ここで、辞書には「残りのストリング」と任意の長さで
先頭マッチする見出し語が含まれていないとする。ここ
で、最初の入力ストリングが、"shed"を含んでいると仮
定したことが間違いであったということになる。もとの
文、"shedidnotwritethatletter."でやり直す。2番目
に長いマッチが次に行われ、次のような判定が行われ
る。マッチしたストリング 残りのストリング she didnotwritethatletter. 残りのストリングに対して次に最長マッチが行われた結
果は以下のようになる。マッチしたストリング 残りのストリング she did notwritethatletter. その次の最長マッチの結果は以下のようになる。マッチしたストリング 残りのストリング she didnot writethatletter. もとの連続した入力ストリング(a)の形態素分析(または
分割)は、残りのストリングが空(null)になると終りに
なり、以下のようになる。she did not write that let
ter.これまで、連続したテキストを分析する標準的な方
法の基本を一般論として述べてきたが、次に標準的な方
法がどのように文法情報を必要とするかを述べる。次の
入力ストリングがあるとする。 shewritesletters. "she"と"write"が最初の二つの最長マッチストリングと
判断されると、次の状況が発生する。(この場合は、"wr
ite"は辞書にあるが、"writes"はないと仮定する)マッチしたストリング 残りのストリング shewrite sletters. 最初の文字"s"は明らかに三人称単数現在形の"s"であ
り、次の単語の初めの文字ではない。すでに確認され
た"write"が動詞であり、動詞の辞書の形態として、う
しろに"s"を付けることができるということが認識され
て初めて、このことは確認できる。この文法情報をもっ
て、サブストリングは以下のようになる。マッチしたストリング 残りのストリング shewrite-s letters. 次に”letter"が最長マッチストリングと判断されて、
以下のようになる。マッチしたストリング 残りのストリング she write-sletter s. ここで、再び、残りのストリングの"s"は明らかに次の
単語の初めの文字ではなく、すでに名詞と判断した"let
ter"の複数形の"s"である。形態素解析要素に含まれる
この種の文法情報を使って、最終的にこの入力文を次の
ように分割することができる。マッチしたストリング 残りのストリング she write-sletter-s. 入力ストリングの形態素解析に必要であることを説明し
たこのような文法情報はストリングの解析にも使われる
ことに注目していただきたい。従って、形態素解析コン
ポーネントと統語解析コンポーネントについて、同じ規
則を二度説明する必要がある。
【0090】もう一度図11に戻って、翻訳エンジン1
6のパーサーが、ソース入力テキスト23に対して、同
時に形態素解析と統語解析を行う本発明の二番目の観点
と関連させて、次の入力ストリングがあるとする。 shedidnotwritethatletter. パーサーの仕事は入力ストリング(実際は日本語あるい
は同種の言語のストリング)を受け取り、形態素/語句の
境界を調べ、解析ツリーを作成することである。解析ツ
リーは次のようになる。
【0091】
【数2】 ここで、NPは名詞句、AUXは助動詞、VPは動詞句、PRNは
代名詞、Vは動詞、DETは冠詞、Nは名詞である。
【0092】上に述べたように、この仕事の標準の方式
は、学習的な形態素/語句の境界認識パスを最初に行
い、次に認識された形態素/語句をひとつの単位として
統語パスを実行することである、すなわち、既存のシス
テムでは入力ストリングは、最初に、形態素/語句境界
を認識する形態素解析要素を通過する。その結果は以下
のようになる。she did not write that letter.そし
て、この分割された文は、次に統語解析コンポーネント
ヘの入力として使われる。この既知の方法における問題
は、形態素解析コンポーネントは文法情報に依存せざる
を得ないということであり、したがって、形態素解析に
使われる規則と統語解析で使われる規則に多くの重複が
あるということである。さらに、この二つのコンポーネ
ントの整合性を常に保持していくことはそう簡単ではな
いという面もある。
【0093】翻訳エンジン16のパーサーが、ソース入
力テキスト23で、形態素解析と統語解析を同時に実行
するという本発明の二番目の観点にしたがって、正字法
のそれぞれの単位(例えば、"s"、"h"、"e"、など)はそ
れがあたかも単語であるかのように、すなわち、"s"も
単語、"h"も単語、"e"も単語、"d"も単語として扱われ
る。英単語、"she"に対する辞書204に含まれる見出
し語は"sh e"の複合語と考える。入力ストリングの"s h
e"は同様に扱われ、辞書見出し語の複合語とマッチす
る。これは、通常の英文人力テキスト"infront of"が辞
書の複合語の見出し語"in front of"とマッチするのと
同様の方法である。このように、未分割の人力ストリン
グを解析する辞書204はすべてのイディオム辞書(英
語の"a"に相当する一文字のエントリを除く)である。
【0094】未分割の入力文の解析は、文に対する解析
の集合が獲得できたときに完了する。それぞれの解析
で、マッチした辞書エントリ(すなわち複合語のイディ
オム)は形態素を表わしている。このように、入力スト
リングの形態素解析は文法規則を使ったストリングの解
析が終わるのと同時に完了する。
【0095】本発明の第二の観点を説明するために、次
を考えてみる。日本語は正字法が語句やフレーズの区切
りをマークしない言語の典型的な例であり、次の例に取
り上げている。オリジナル入力ストリングは次の通りで
ある。<kano><zyo>{ha}<te><gami>{wo}<ka>{ka}{na}{k
a}{TU}{ta}.前述したように、これは英語で考えれば、"
shedidnotwritethatletter"と同じことである。標準的
な2段階方式(上述した)は最初にこのストリングの形態
素解析を行う。その結果、次の形態素のシーケンスが得
られる。 <kano><zyo>-{ha}-<te><gami>-{wo}-<ka>{ka}-{na}{ka}
{TU}-{ta} 「彼女」 主語マーク 「手紙」 目的語マーク 「書
く」 否定 過去形 すでに述べたように、本発明にしたがって、ストリング
が次の形態素を含むことがわかれば、文法規則と辞書構
造は、非常に経済的になる。 <kano><zyo>-{ha}-<te><gami>-{wo}-<ka>{ka}-{na}{ka}
{TU}-{ta}辞書見出し語 意味 品詞 <kano><zyo> 彼女 Pronoun(代名詞) {ha} 助詞 Partic1e(分子) <te><gami〉 手紙 Noun(名詞) {wo} 格助詞 Accusative(対格) <ka>{k 書く Verb.Stem(動詞の語幹) a}{na}{k 否定 NEG.Adj.Past(否定形容詞過去) a}{TU}{ta} 過去 Past(過去) 表6 辞書エントリの例 表6に見られるように、形態素の境界は「かな」の真ん
中にもありえるし、「かな」{ka}がアルファベットで
(k)(a)と表現されない限り、形態素の上記の確認はでき
ない。日本語入力ストリングは翻訳エンジン16のパー
サーにより、次のように変換される。ここで、アルファ
ベットと認識される文字は丸かっこで表わされている。 <kano><zyo>{ha}<te><gami>{wo}<ka>(k)(a)(n)(a)(k)
(a){TU}(t)(a) このように、オリジナル日本語正字法に含まれる「か
な」の{ka}、{na}、{ta}は、形態素の境界が初めの子
音と母音の間に認識されなければならないことから、ロ
ーマ字の(k)(a)、(n)(a)と(t)(a)にそれぞれ変換され
る。一方、「かな」の{ha}、{wo}、{TU}については、
これら3つの特殊な「かな」の間には形態素の境界が出
現する可能性がないことから、かなのままで保持され
る。
【0096】本発明による次の文法規則206があると
する。 規則1 S=NP.ha+VPtensed 規則2 NP.ha=NP+Partic1e.ha 規則3 NP=Pronoun 規則4 NP=Noun 規則5 NP.wo=NP+Accusative 規則6 VP=NP.wo+Vt.k.Stem 規則7 VPtensed=VP+NEG.Adj.Past+Past 規則8 NEG.Adj.Past=(a)(n)(a)(k) 本発明では、次の入力ストリング <kano><zyo>{ha}<te><gami>{wo}<ka>(k)(a)(n)(a)(k)
(a){TU}(t)(a) が、翻訳エンジン16のパーサーの入力として使われ
る、表6で説明されている辞書は本発明による「複合
語」イディオムである。そのあとパーサーは以下の解析
ツリー208を作る。
【0097】
【数3】 本発明にしたがうと、このような形態素解析は入力スト
リングの統語解析の完了と同時に完了する。すなわち、
単一の統語分類で支配されている解析ツリーの一番下の
文字のシーケンスが形態素を構成している。
【0098】上記のすべての機能と処理は、汎用コンピ
ュータに組み込まれた種々のハード配線論理設計および
/またはプログラミング技術により実装することができ
る。フローチャートに示したステップは、通常、順序ど
おりに適用する必要はなく、いくつかのステップを組み
合わせることができる。また、このシステムの機能は、
種々の形でプログラムとデータに振り分けることができ
る。さらに、文法や他の操作規則を、コンパイルしたフ
ォーマットでユーザに提供する一方で、一つまたは複数
のハイレベル言語で開発しておけば有利である。
【0099】本明細書に開示したすべての機能を含め
て、上記の自動自然言語翻訳システムの具体例のいずれ
も、汎用コンピュータ(例えば、アップル・マッキント
ッシュ、IBMPCと互換機、SUNワークステーション等)で
実行できるディスクや光学的コンパクト・ディスク(CD)
のようなコンピュータが読み取れる媒体のコンピュータ
・ソフトウェアとして提供することができる。
【0100】通常の当業者であれば、請求の範囲に記載
した本発明の精神および意図から逸脱することなく、本
明細書に記載した発明を様々に改変したり、修正したり
別に実装することができるだろう。従って、本発明は上
記の例示としての説明によってではなく、下記の請求の
範囲の精神と意図によって定義される。
【図面の簡単な説明】
各図中、同じ参照番号は、一般的に、別の図面であって
も同じ部品を示す。また図面は必ずしも同一の縮尺では
なく、一般的に本発明の原理を説明することに重点を置
いている。
【図1】自然言語の自動翻訳を行うシステムのブロック
図である。
【図2】図1のシステムの全体的な機能を示すデータの
フローチャートである。
【図3】図1のシステムの動作を示すフローチャートで
ある。
【図4】図1のシステムのプリパーサーの文末認定機能
の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1のシステムのパーサーの動作を示すフロー
チャートである。
【図6】図1のシステムの意味伝達の動作を示すフロー
チャートである。
【図7】図1のシステムの構造変換の動作を示すフロー
チャートである。
【図8】図1のシステムのエキスパート評価子のフロー
チャートである。
【図9】例示としてのフレーズ「by the bank」に対し
て、図1のシステムが使用するサンプル・グラフであ
る。
【図10】本発明の一つの局面による、入力テキストの
「かな」を、語句やフレーズの境界の存在が「かな」の
あいだに認識されるようにアルファベット文字に変換す
るシステムの図である。
【図11】本発明のもうひとつの局面による、入力テキ
ストに形態素解析と統語解析を同時に行うシステムの図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久野 ▲あきら▼ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02178,ベルモント, グレンデール ロ ード 47 Fターム(参考) 5B091 AA07 CA02 CA05 EA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータ格納手段と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受け取り、前記
    入力テキスト情報を前記コンピュータ格納手段に格納す
    る手段であって、前記ソース自然言語の正字法は単語あ
    るいは句の境界を示す識別子を欠いている、手段と、 前記コンピュータ格納手段にアクセスし、前記ソース自
    然言語での前記入力テキスト情報を目的自然言語での出
    力テキスト情報に翻訳する翻訳エンジンとを備え、 前記翻訳エンジンは、翻訳プロセスの1ステップとして
    前記入力テキスト情報を解析するパーサーを含み、前記
    パーサーは、前記入力テキスト情報の少なくとも一部に
    形態素解析と統語解析とを同時に行うことによって前記
    入力テキスト情報を解析する、自動自然言語翻訳システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記コンピュータ格納手段に格納された
    複数の文法規則と、 前記コンピュータ格納手段に格納された複数の見出し語
    を含む辞書とをさらに備え、 前記パーサーは、前記文法規則を前記入力テキスト情報
    の少なくとも一部に適用することにより、前記形態素解
    析と前記統語解析とを同時に行う、請求項1に記載の自
    動自然言語翻訳システム。
  3. 【請求項3】 前記ソース自然言語が日本語であり、前
    記目的自然言語が英語である、請求項2に記載の自動自
    然言語翻訳システム。
  4. 【請求項4】 前記ソース自然言語が韓国語であり、前
    記目的自然言語が英語である、請求項2に記載の自動自
    然言語翻訳システム。
  5. 【請求項5】 前記ソース自然言語が中国語であり、前
    記目的自然言語が英語である、請求項2に記載の自動自
    然言語翻訳システム。
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