JP2000514214A - 自動自然言語翻訳 - Google Patents

自動自然言語翻訳

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Abstract

(57)【要約】 ソース自然言語のテキスト文(好適には英語)を受信し、目的自然言語(好適には日本語)に翻訳する自動自然言語翻訳システム。また、このシステムを使用することにより、オペレータはソーステキストの選択した部分を自動的に再度翻訳することができる。このシステムは、異なる分野では異なる訳語を持つ語句を含む文書の第一次翻訳をより正確なものにし、不適切な翻訳を除外するための制御手段としていくつかの文法規則を指定し、また不適切な翻訳を除去するために、辞書の見出し語に関連した確率の値を使用することを目的とするいくつかの改良を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 自動自然言語翻訳関連出願への相互参照 本出願は、1992年8月31日出願の米国特許出願第07/938,413 号の一部継続出願である。技術分野 本発明は、ある自然言語から他の自然言語への、好適には英語から日本語への 自動翻訳に関する。背景情報 自然言語の機械翻訳については種々の方式が提案されてきた。通常、翻訳に使 用されるシステムは、ある言語での入力を受信し、その受信した入力を処理し、 他の言語で出力するコンピュータを含む。このタイプの翻訳は従来正確なもので はなく、そのために、熟練したオペレータが出力結果にかなり手を加えなければ ならない。従来のシステムによる翻訳作業は、一般に構造変換操作を含む。この 構造変換の目的は、ソース言語の文の解析ツリー(すなわち、構文構造ツリー) を目的言語に対応するツリーに変換することである。現在まで二つのタイプの構 造変換方式が試みられてきた。すなわち、文法に基づく変換と、テンプレート間 の変換である。 文法に基づく変換の場合には、構造変換の領域は、ソース言語の解析ツリー( すなわち、与えられたノードの直接のこどもであるサブノードの集合)を得るた めに使用される文法規則の領域に限定される。例えば、次の式があるとき VP=VT01+NP(動詞句は、目的語が一つの他動詞と、名詞句が この順序で並んでいる。) そして、日本語は、1+2=>2+1 (VT01とNPの順序が逆になってい る。) 規則の適用を含むソース言語の解析ツリーは、構造的には動詞と目的語の順序 が反対になるように変換される。日本語では動詞は目的語のあとに来るからであ る。この方法は、ソース言語の解析ツリーを得るために規則が使用された場所で 正確に適用され、特定の変換が行われた場所をすぐ見つけることができるという 点で非常に効率的である。一方、上に述べたように、その領域が大幅に制限され ているという点、また自然言語は、こどもではないノードにまたがるような変換 規則を必要とする場合があるという点で、変換機構としては弱いものである。 テンプレート間の変換では、構造変換は、入出力(I/O)テンプレートまた はサブツリーの形で指定される。ある入力テンプレートがある構造ツリーと一致 した場合には、そのテンプレートと一致する構造ツリー部分が、対応する出力テ ンプレートで指定されたとおりに変換される。これは非常に強力な変換機構であ るが、与えられた入力テンプレートが、存在する構造ツリーのどの部分と一致す るかを見つけるのにかなりの時間がかかり、処理コストが高くなることがある。発明の概要 本発明の自動自然言語翻訳システムは、従来の機械翻訳装置と比較すると多く の利点を持つ。システムが、自動的に入力テキスト情報の可能で最も適切な翻訳 を提供し、ユーザにその出力(好適には、英語の入力テキストの日本語訳)を供 給した後で、ユーザは、表示された翻訳結果に手を入れるために、または自動的 に他の翻訳を入手するために、このシステムと対話することができる。本発明の 自動自然言語翻訳システムを操作する人は、これでいいと判断した翻訳の結果の 部分はそのまま保持しながら、残りの部分を自動的に再翻訳させることができる 。この選択的な再翻訳を行うことにより、再翻訳を必要とする部分に対してのみ 翻訳が行われるので、操作する人は時間を節約することができ、潜在的に多くの 不正確な部分はあるとしても、翻訳としては非常に質の高い部分を検討するとい う退屈な仕事を手短かに済ますことができる。さらに、このシステムでは、種々 の翻訳調整を行うことができるので、通常は、翻訳の最終 構造の多くがシステムによって作成される。したがって、このシステムを使用す ることにより、人間(オペレータ)による潜在的なミスを少なくし、文の構造、 人称や時制の一致の変更などの手直しに要する時間が節約できる。このシステム はオペレータに広範囲で正確な文法とスペルに関する知識を提供できるようにな っている。 本発明の自動自然言語翻訳システムは、ソース言語に含まれる文章の区切りの さまざまな曖昧性処理と、強力な意味伝達機能により、翻訳文はさらに正確なも のになり、オペレータの翻訳の手直しに要する時間が短くてすむようになる。特 定のユーザの好みに合わせてシステムが記憶していく学習統計情報によっても、 翻訳の質はさらに改善される。本システムの熟語処理方法は、熟語を構成する語 句を含んでいる文があるとき、熟語そのものの意味を考えることなく、正確に訳 すことができるという利点を持つ。本システムは効率的であるばかりでなく、関 連の低い特性を一致させるという多様な機能を持つ。本システムの構造バランス エキスパートおよび同格構造エキスパートは、目的とする解析と目的としない解 析とを効率的に見分ける。大文字化エキスパートは、効率的に文中の大文字の単 語を正確に解釈し、大文字列手順は、普通名詞としての解釈を完全には無視しな いで、複合語の固有名詞を効率的に処理する。 ある観点から見た場合、本発明は、自動自然言語翻訳システムの改良に関する ものであり、この場合、この改良は翻訳を助けるための「自動領域識別子」の使 用に関する。領域には、ある特定の用法やある特定の人たちに帰属する用語や用 法パターンの集合を含む。例えば、領域としては、ビジネス通信文、マーケティ ング文書、コンピュータ関連の文書、物理学などの技術分野の文書などが考えら れる。辞書に含まれる言葉に中には、ある特定の領域で使われたときは、目的自 然言語(例えば、日本語)のある訳語になるが、他の領域で使用されたり、また は分野に関係なく使用された場合は、意味が異なってくる場合がある。領域キー ワードのリストも使用される。キーワードは、各領域と関連する領域特有の単語 や用語であり、ソース自然言語(またはソース文書)の特定の文が、いずれの領 域に属するかどうかを決定するために使用される。「自動領域識別子」機能は、 その文(または文書)が特定の領域の文章であると判 断するのに十分なキーワードが、その文(または、その文書または文書の一部) に、含まれているかどうかを判断する。もし領域が特定できれば、辞書にも載っ ていて、翻訳中の文(または文書)にも含まれている単語は確率の値を引き上げ て使用し、その文章(または文書)の翻訳が行われる。「自動領域識別子」によ る決定は、ソース自然言語およびキーワードのみに基づいて行われる。本発明の 「自動領域識別子」機能は、結果のツリー構造内に、領域不適合分析(特定の領 域には適合しないという分析)は含まず、そのためシステムの翻訳時間は速くな る。 他の観点から見ると、本発明は、自動自然言語翻訳システムのもう一つの改良 に関する。その改良というのは、「オールマイティ」や「品詞優先」とマーク付 けするか、または「マークなし」という文法規則を使用した、ソース自然言語の 文の解析に関する。「オールマイティ」文法規則は、それによりその文の同じ部 分を解析するようなすべての他の規則を排除する規則である。「品詞優先」文法 規則は、それによりその文の同じ部分を解析するようなすべての他の規則を排除 する規則であるが、これは、他の規則が同じ品詞を持っている場合に限って行わ れる。「マークなし」文法規則は他のいずれの規則に対しても優先権は持たない 。「オールマイティ」や「品詞優先」のマーク付け文法規則は、この規則がない 場合にはシステムの翻訳エンジンによって作られるツリー構造のうちから、関係 のない文法解釈ツリーを除去するのに有効な方法である。このようなマーク付け 文法規則は、時間およびメモリ容量の点で、より効果的に解析を行うことができ る。つまり、システムの翻訳時間を短縮することができる。何故なら、翻訳エン ジンは、マーク付けしなければ作られるかもしれない大きなツリー構造を作らな くてすむからである。また、翻訳エンジンは、マーク付けしなければ記憶しなけ ればならない大きなツリー構造を記憶しないですむことから、メモリ(例えば、 RAM)領域を解放することかできる。 さらに他の観点から見ると、本発明は、自動自然言語翻訳システムのさらに他 の改良に関する。これは、最終ツリー構造の構成要素になる可能性が非常に低い か、絶対にないというマークが付けられた見出し語を持つ辞書を使用する解析に 関連した改良である。辞書に複合語の見出し語が含まれていて、その中 の少なくとも一つの複合語が非常に低い確率の値を持っているとき、この低い確 率の値は、その見出し語がソース自然言語の任意の文の正しい解析ツリーでも特 定の品詞として機能する可能性がありそうもないことを示す。ある入力文の解析 ツリー構造の中に、マークが付けられている見出し語が含まれる場合には、マー クが付いている見出し語に関連する確率の値が低いから、その解析ツリーがその 文に対して正確である確率は非常に小さくなる。この確率の値を使用することに より、システムの翻訳エンジンが作ったツリー構造の不要な部分を排除すること ができる。 本発明の上記および他の目的、特色、特徴および利点は、以下の説明と請求の 範囲を読めば明らかになる。図面の簡単な説明 各図中、同じ参照番号は、一般的に、別の図面であっても同じ部品を示す。ま た図面は必ずしも同一の縮尺ではなく、一般的に本発明の原理を説明することに 重点を置いている。 図1は、本発明の自然言語の自動翻訳を行うシステムのブロック図である。 図2は、図1のシステムの全体的な機能を示すデータのフローチャートである 。 図3は、図1のシステムの動作を示すフローチャートである。 図4は、図1のシステムのプリパーサーの文末認定機能の動作を示すフローチ ャートである。。 図5は、図1のシステムのパーサーの動作を示すフローチャートである。 図6は、図1のシステムの意味伝達の動作を示すフローチャートである。 図7は、図1のシステムの構造変換の動作を示すフローチャートである。 図8は、図1のシステムのエキスパート評価子のフローチャートである。 図9は、例示としての句「by the bank」に対して、図1のシステムが使用す るサンプル・グラフである。 図10は、自動自然言語翻訳システムが実行する、本発明の一つの局面による 「自動領域識別子」機能の図である。 図11は、自動自然言語翻訳システムが実行する、本発明の別の局面によるひ とつの特徴であり、ソーステキストを目的自然言語に翻訳するのにどの文法規則 を適用するかに影響を与える特性の図である。 図12は、自動自然言語翻訳システムが実行する、本発明のさらに別の局面の よるひとつの特徴であり、不適切な翻訳を除去するために辞書の見出し語に付け られた確率の値を含む機能の図である。発明の説明 最初に、図面を参照しないで、本発明の自動自然言語翻訳システムの概要を説 明する。この概要を説明した後で、図面を参照して説明する。 自動自然言語翻訳システムは、ソース自然言語を目的自然言語に翻訳すること ができる。好適な具体例として、上記システムは英語を日本語に翻訳する。上記 システムは、ソース自然言語と、目的自然言語への翻訳を作る翻訳エンジンとを 受付け、記憶する装置と;ユーザに翻訳結果を表示するための装置と;ユーザに 対して別の翻訳結果を提供し表示するための装置とを含む。このシステムの具体 例としては、翻訳エンジンは、プリパーサー、パーサー、グラフ作成装置、評価 子、グラフ・スコアラ、文法構造抽出装置および構造変換装置を含む。プリパー サーは、入力テキストを検査し、入力文の文末認定の曖昧な箇所を解析する。そ の後、プリパーサーは、辞書の見出し語を含む解析チャートで、入力テキストを 作成し表示する。パーサーは、入力テキストに対する可能な構文の分類を入手す るために、上記チャートの解析を行う。グラフ作成装置は、解析チャートに基づ いて、入力テキストの可能な構文解釈のグラフを作る。このグラフには、入力テ キストの可能な解釈に関連するノードとサブノードが含まれる。一連のエキスパ ートを含む評価子は、解釈の可能なグラフを評価し、グラフのノードとサブノー ドにエキスパートの重みを加える。グラフ・スコアラは、サブノードを評価する ためにエキスパートの重みを使用し、その後でN個の上位のスコアと各ノードと を関連づける。文法構造抽出装置は、解析ツリー構造をグラフ・スコアラが決定 した好適な解釈に割り当てる。構造変換装置は、目的言語での翻訳を入手するた めに、解析ツリー構造に関する構造変換を 行う。 以下の三つの段落では、(a)各サブノードに対する最終加重スコアを計算す るために、グラフ・スコアラがどのようにエキスパートの重みを組み合わせるか ;(b)最終ノード・スコアに到達するために、グラフ・スコアラがどのように サブノード・スコアを組み合わせるか;(C)言語情報がノードとサブノードの ツリーをどのように伝達するか、について説明する。 各サブノードに対する最終加重スコアを計算するために、グラフ・スコアラは 、各サブノードに定数値を関連づける。各サブノードに関連する言語情報の分析 により、サブノードのスコアの決定が行われる。例えば、一連のエキスパート評 価子が、各ノードとサブノードに記憶された言語情報を検査する図8を参照され たい。グラフ・スコアラは、特定のノードまたはサブノードに対する最終加重平 均を入手するために、各エキスパートに対する個々の加重スコアの合計を計算す る。複数の加重スコアを一つの加重平均スコアにまとめることは、コンピュータ サイエンスにおける標準的な問題である。使用できる一つの方法としては、各エ キスパートの結果に、そのエキスパートに割り当てられた定数(重み)を掛け合 わせる方法がある。各エキスパートに割り当てられる重みは、設計時に決定して おく問題である。設計者は各エキスパートに割り当てる優先権(重み)を決定す る。加重平均は、各数字に定数を掛け、一連の数字を合計したものである。例え ば、以下の式になる。 加重平均=(w1)*(x1)+(w2)*(x2)+...+(wn)*(xn) 但し、重みw1,w2,...,wnは、いずれも負でない数で、合計は1になる 。例えば、統計の期待値に関する加重平均の使用について述べているスピーゲル 著「確率および統計の理論と問題76」(1975年、マグローヒル社)を参照 されたい。 最終ノード・スコアを入手しようとサブノード・スコアを結び付けるために、 グラフ・スコアラは、グラフの底辺の部分から一番上の部分にサブノード・スコ アを伝達することができる。各ノードがNスコアの集合を持つグラフの場合 には、一つまたは複数の伝達方法を決定することができる。サブノード・スコア を伝達するのに使用することができる一つの技術としては、最適化問題を解くた めに使用されるある種の動的プログラミングである記憶方法がある。最適化問題 の解法には、多くの可能な数値(結果)を含むことができる。目的は最適な数値 を発見することである。最適化に使用するアルゴリズムは、各サブサブ問題を一 回だけ解き、結果を記憶するので、サブサブ問題に遭遇するごとに答を再度計算 する必要がなくなる。最適化問題に適用されるもっと詳細な説明については、例 えば、コーメン他の「アルゴリズムへの招待」(1990年マグローヒル社)の 301−314ページを参照されたい。この「アルゴリズムへの招待」の301 、302および312ページには、グラフ内をサブノード・スコア情報を伝達さ せるのに使用できる一つの方法が記載されている。 言語情報をツリー内で伝達する場合には、システムの意味を伝える部分は、意 味情報を内部のより小さい構成要素からより大きい構成要素へと伝えるように動 作する。意味の伝達は、解析オペレーションで使用される統語分類の四つのクラ ス(SEMNP、SEMVP、SEMADJおよびVERB)に適用される。意 味の伝達が行われる前に、ノードに記憶されている言語情報を分析しなければな らない。ノードに記憶されている意味情報の分析は、文法規則の名詞らしい要素 と動詞らしい要素を点検することにより、どの名詞らしい目的語に、文法規則の 動詞らしい要素のどの選択的制限スロットを適用するかを言い当てる規則の集合 によって導かれる。ジェラルド・ガズダは、その著書「プロローグの自然言語処 理」(1989年アディソン・ウエズリ出版社)で、本明細書で開示しているグ ラフに類似した方向を持った、リング状でないグラフのノードに記憶されている 意味情報を分析するのに使用することができる規則の集合について説明している 。ガズダは、隣接するノードに関する情報と一致させる特性マッチングの使用に ついて説明している。ガズダは、特性マッチングは、以下に述べる式を含むと述 べている。 「あるノード上に現れるいくつかの特性は、もう一つのノード上に現れる特性 と同じものであるに違いない。最新の研究は、親の分類とそれらの特性に関 連する形態素を示すことも上に現れるあるクラスの特性の詳細を等しくするとい う原則を仮定している。このこどもは、そのフレーズの「頭」と呼ばれる。大部 分のフレーズは頭を一つだけ持つ。それ故、例えば、動詞句は、その動詞の時制 を受け継ぐ。何故なら、動詞は動詞句の「頭」であるからである。これまで使用 してきた表記法の資源を使用しても、文法全体に適用できるこの原則を指定する 簡単な方法はない。しかし、もし関連する特性がDAGの一本の枝上にすべて発 見することができると仮定するならば、規則ごとに非常に簡単にこの原理の効果 を述べることができる。そこで、我々は通常のVP規則を以下のように書き表す ことができる。 VP−−>V NP PP <Vの頭>=<VPの頭> この場合、Vの「頭」の特性値と、親であるVP上の「頭」の特性値は同じも のでなければならない。」 ガズダで議論されている規則は、本明細書に開示する構文の各分類に容易に適 用することができる。ガズダの規則を使用して各ノードに割り当てられた言語情 報は、記憶方法の技術により、ツリーの中を伝達することができる。 ここで、上の三つの段落の内容を要約すると、加重平均は、サブノード・スコ アを決定する一つの方法であり、各サブノード・スコアは、最適化問題に適用し た周知の記憶方法技術を使用してグラフ中を伝達することができ、ガズダの著書 に述べられている方法は、各ノードに記憶されている言語情報を分析するのに使 用することができ、この言語情報は、記憶方法技術を使用して文法構造解析チャ ート内を伝達することができるということになる。 自動自然言語翻訳システムでは、最初の自動翻訳終了後に、自動的に再翻訳を 行うことができる。すなわち、システムが自動的に入力テキスト情報の可能で最 も適切な翻訳を提供し、ユーザに出力(好適には、入力英語テキストの日本語の 翻訳)を提供した後、ユーザは表示されている翻訳を手直しするために、または 自動的に別の翻訳を入手するためにシステムと対話することができる。 自動自然言語翻訳システムは、一つの文をサブストリングに分解する言語モ デルを使用する。サブストリングは、その文の一部として指定された順序で出現 する一つまたは複数の語句である。例えば、サブストリング「The man is happy 」は、「The」、「The man」、「man is happy.」、「is」および「The man is happy」それ白身を含んでいるが、「is man」、「man man」、「The is」は含ん でいない。 異なる言語モデルは、種々の方法で、また種々の詳細レベルでサブストリング を定義する。例えば、「They would like an arrow.」という文においては、「a n arrow」は通常、名詞句(NP)に分類される。別のモデルでは、「an arrow 」を構文上の特性(例えば、単数の名詞句)および文意の上の特性(武器)で分 類する。この句の意味が曖昧である場合には、それを分類する複数の方法がある 、例えば、「an arrow」は、矢の形をした記号を意味することもできる。言語モ デルが、曖昧さを解決する方法を提供するとき、通常、より小さな単位をより大 きな単位に結合することによって曖昧さを解決する。より大きい単位を評価する 場合、これらのモデルはより大きい単位に含まれている情報だけを考慮の対象と する。 このシステムの具体的な例示として、「an arrow」(記号または武器)の意味 上の特性が、「They would like an arrow.」という文の「like an arrow」とい う動詞句を評価する際に使用される。一方、「an arrow」という句の構文が「He shot it with an arrow.」という文中にあった場合には、「an arrow」の意味 上の特性は、「shot it with an arrow」という動詞句を評価する際には使用さ れない。 特定の言語モデル(解釈したサブストリング)を一つの方法で解釈した文の任 意のサブストリングに対して、エキスポートされた属性が存在する、エキスポー トされた属性は、解釈したサブストリングと、もっと大きいサブストリングを形 成する他の単位との組み合わせを評価するために使用したすべての属性である。 エキスポートはエキスポートされた特性と一緒に解釈した、解釈済みのサブスト リングである。解釈済みのサブストリングに含まれているが、エキスポートされ ていない属性は、サブ構造体と呼ばれる。 システムのパーサーは、文法データベースを含む。パーサーは、文法規則を 使用して文のすべての可能な解釈を見い出す。文法データベースは、X=A1A 2...Anの形の、一連の文脈自由句構造規則からなる。Xは、A1,A2, ...,Anからなっているか、形成されていて、レベルの高いノード(サブノ ード)A1からよりレベルの低いノード(サブノード)Anと呼ばれる。 システムのグラフ作成装置は、一つの文に関して可能な多くの解釈を図形で表 す。グラフの各ノードは、あるサブストリングのエキスポートに対応する。シス テムの具体例として、一つのエキスポートは一つのノードで表される。グラフは 、一つのエキスポートに関連するノードから出ている円弧を含み、円弧は、文法 規則の適用に基づくエキスポートのサブ構造体を表す。グラフは少なくとも二つ のタイプの円弧、すなわち、エキスポートのサブ構造体を表す。グラフは少なく とも二つのタイプの円弧、すなわち、(1)同じサブストリングの一つの異なる エキスポートを指している単一の円弧、(2)二つのエキスポートを指している 一組のポインタを含む二つの円弧、すなわち、連結されたときは、そのサブスト リングは、もとのエキスポートのサブストリングを形成する。(2)の定式は、 チョムスキーの正規形文法を仮定していることに留意されたい。修正した請求項 35は、タイプ(2)を言い替えることによって、チョムスキーの正規形文法で はなく、N個のエキスポートを指しているN重ポインタを持つ円弧を反映する文 法に適用される。 グラフは、一つの出発エキスポート点Sを含み、そこから一連の円弧を迫るこ とによりグラフのすべての部分に行き着くことができる。出発エキスポートは、 文全体に対応する。 同じエキスポートを複数のエキスポートから形成できる場合に限り、一つのノ ードから複数の円弧がスタートする。(二つの円弧からなる円弧内の一組のポイ ンタは、この意味では複数の円弧とは考えない。)そのエキスポートが複数のエ キスポートの一つの要素である場合に限って、複数の円弧が一つのノードを指す ことになる。円弧が出ていないノードは、サブストリングに割り当てられた辞書 の見出し語に対応する。 複数の言語エキスパートが、エキスポートの集合に数字のスコアを割り当てる 。この言語エキスパートは、グラフの各ノードに上記スコアを適用する。シ ステムの具体例として、スコア行列(行列の各要素は、特定のエキスパートのス コアに掛け算を行うための重みである)は、任意の文に対する浮動小数点数の固 定の長さ「N」である。 上記スコアは、グラフ作成エンジンおよび/またはパーサーに組み込まれるス コアリング・モジュールにより評価される。スコアは、より高いエキスポートを 形成しているすべてのエキスポートに対して計算される。より高いエキスポート に対するスコアは、よりレベルの高いエキスポートを形成しているエキスポート と構造調整エキスパートによって割り当てられたスコアの組み合わせに適用され る任意のエキスパートのスコアの合計として計算される。 ノードに到着し、スコアを調べる順序は、標準の深さ第一グラフ移動アルゴリ ズムである。このアルゴリズムでは、スコア付けされたノードにはマークが付け られ、再びスコアを付けられることはない。スコアが付けられるプロセス中、ス コアリング・モジュールは、もっと高い単位の任意のノードの評価を行う前に、 辞書の見出し語ノードを評価する。辞書の各見出し語は一つのスコアをもつ。 一つのエキスポートを行うのに複数の方法がある場合には、複数のスコアにな る。すなわち、エキスポートを行うのにk通りの方法がある場合には、可能なk 個のスコアになる。複数のスコアは以下のように処理される。 (1)単一の要素からなる規則では、もっと低いエキスポートのk個の各スコ アは、単一の要素からなる規則に適用されるエキスパートの数値に加算され、そ の結果得られたk個のスコアのベクトルは親のエキスポートに関連している。 (2)二つの要素からなる規則では、左のこどもがgスコアを持ち、右のこど もがhスコアを持つものと見なされる。その後gスコアにhスコアを掛けた数値 が、左のこどもの各スコアに右のこどもの各スコアを加算し、さらに、二つの要 素からなる規則に適用されるエキスパートの数値を加算することによって計算さ れる。gスコアにhスコアを掛けた数値がNを越えた場合には、最も高いNのス コアだけが親のノードと一緒に保持される。 (3)一つのエキスポートが複数の方法で作ることができる場合には、たかだ かN個のスコアがそのノードのスコア・リストに加算され、最も高いスコア だけが保持される。 スコア計算が完了すると、上記方法は、各エキスポートがそのノードと、エキ スポートに表示されていないすべてのサブ構造体の属性を含む、エキスポートを 行うためのg個の最も可能性の高い方法(言語モデルに関する)を表すg個のス コア(1からNまでの範囲内のg)の集合と関連づけていることを確認する。ル ート・ノードSのような特別な場合では、このスコア計算方法は文全体を形成す るg個の最も可能性の高い方法を与える。 上記のスコア・リストの各スコアは、関連ポインタを持つ。ポインタ、より低 いエキスポートのスコア・リストのどのスコアが、もっと高いレベルのスコアを 作るために組み合されたのかを示す情報を提供する。各ポインタを追跡すること により、その文のg個の最も可能性の高い解釈を、曖味でない解析ツリーとして 抽出することができる。 図1〜図9を参照しながら、自動自然言語翻訳システムをさらに詳細に説明す る。その後で、図10、図11および図12を参照しながら、本発明の種々の改 良点について説明する。 図1および図2を参照すると、本発明の自動自然言語翻訳システム10は、入 力インターフェース12、翻訳エンジン16、記憶装置18、ユーザ入力装置2 2、ディスプレイ20および出力インターフェース14を含む。入力インターフ ェースは、英語などのソース言語で書かれた一連のテキストを受信することがで きるようになっている。入力インターフェースとしては、キーボード、音声イン ターフェースまたはモデムまたは直列入力のようなデジタル電子インターフェー スを含むことができる。翻訳エンジンは、記憶装置のデータを使って、ソース言 語の翻訳を行う。翻訳エンジンは、全体をハード配線の論理回路で作ることもで きるし、一つまたは複数の処理ユニットや関連する記憶命令を含むこともできる 。翻訳エンジンは、以下に述べる要素やその部分を含むことができる、すなわち 、プリパーサー24、パーサー26、グラフ作成装置28、文法構造解析/翻訳 評価子30、文法構造解析抽出装置32、構造変換装置34、および別の文法構 造システム37を含むユーザ・インターフェース42である。構造変換装置は、 文法規則制御による構造変換装置36、辞書制御によ る構造変換装置38および生成規則制御による構造変換装置40を含むことがで きる。記憶装置18は、一つまたは複数のディスク(例えば、ハードディスク、 フロッピーディスクおよび/または光学的ディスク)および/またはメモリ記憶 装置(例えば、RAM)などを含むことができる。これら記憶装置は、次に述べ る要素の全部または一部を記憶することができる。すなわち、基本辞書44、技 術用語辞書46、ユーザが作成した辞書、文法規則48、生成規則50、意味特 性ツリー52、構造特性ツリー54およびグラフ56である。記憶装置18は、 ソース自然言語で書かれた入力テキスト情報、目的言語で書かれた出力テキスト 情報、および一つまたは複数の辞書、領域キーワードと文法規則を含む翻訳を行 うために使用したり役立つすべての種類の情報を記憶するのに使用される。ユー ザ入力インターフェース22は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ライ トペンまたは他のユーザ入力装置を含み、システムのオペレータが使用できる。 ディスプレイとしては、コンピュータ・ディスプレイ、プリンタまたは他のタイ プのディスプレイを使用することもできるし、オペレータに情報を知らせるため の他の装置であることもできる。出力インターフェース14は、ソース・テキス トの最終翻訳を、日本語などの目的言語でやりとりする。上記インターフェース は、プリンタ、ディスプレイ、音声インターフェース、モデムまたは直列ライン のような電子インターフェースを含むこともできるし、最終ユーザにテキストを 送るための他の装置を含むこともできる。 本発明の翻訳システムの具体例の動作として、図1、図2および図3に示すよ うに、プリパーサー24は、まずソース・テキスト23に対して予備的な解析作 業(ステップ102)を行う。この作業には、ソース・テキストの文末認定の曖 昧性の解析が含まれ、辞書の見出し語25を含む構造解析チャートを作成する。 その後、パーサー26は、構文の可能性27が記載されている構造解析チャート を入手するために、プリパーサーが作成した(ステップ104)上記チャートの 構造解析を行う。グラフ作成装置28は、構造解析ステップで得られた構造解析 チャートに基づいて、可能な解釈29のグラフを作成する(ステップ106)。 一連のエキスパート43にアクセスする評価子30は、記憶 された解釈のグラフを評価し(ステップ108)、グラフ31にエキスパートの 重みを追加する。グラフ・スコアラ33は、ノードのスコアをつけ、N個の(例 えば、20個の)最も高いスコア35をそれぞれに関連づける。文法構造抽出装 置32は、この好適な解釈に構造解析ツリー構造39を割り当てる(ステップ1 10)。その後、変換テーブル58にアクセスする構造変換装置34は、目的言 語になった翻訳41を入手するために、上記ツリー上で構造変換処理(ステップ 112)を行う。ユーザは、他の翻訳を入手するために他の構造解析システム3 7とやりとりすることができる。 図4を参照すると、本発明のシステムは、入力単語列を個々の句読点および語 を形成する文字グループを含むトークン(ステップ114)に分割することによ って、予備構造解析を行う。スペースの出現は、このレベルでの文字の解釈に影 響を与える。例えば、「x−y」の「−」はダッシュであるが、「x-y」の「- 」はハイフンである。 その後、プリパーサーは上記のトークンを語句に組み合わせる(ステップ11 6)。このレベルで、プリパーサーは、特殊な構造(例えば、インターネット・ アドレス、電話番号および社会保険番号のような)を一つの単位として認識する 。プリパーサーは、またグループを区切るために辞書参照を行う。例えば、「re -enact」が辞書に「reenact」として載っている場合は、一語となるが、載って いない場合は、別々の三つの語となる。 次の予備構造解析段階では、文が何処で終わるかの文末認定が行われる(ステ ップ118)。この処理中、プリパーサーは、各文の可能な文末箇所(すなわち 、ソーステキストの各単語の後)を認定するための一連のステップを行う際に、 基本辞書、技術用語辞書および搭載されているユーザ作成の辞書にアクセスする 。プリパーサーは、特定の順序が指定された場合には、このステップを行う必要 はなく、これらステップは一連の順序を持つ規則として実行することもできるし 、ハードウエアに組み込んでコード化することもできる。 図5を参照すると、プリパーサーは、ダッシュ記号の連続「-----」のような 解析できない記号のシーケンスがあるとき、ひとつひとつは翻訳せず、全体とし て一つの「文」として解釈し記録する(ステップ120)。プリパーサーは、 文の末尾として、二つのキャリッジ・リターンを要求する(ステップ122)。 次の語句の最初の文字が小文字である場合には、プリパーサーは一つの文の終わ りと見なさない(ステップ124)。文がニューラインで始まりしかも短い場合 (例えば、タイトル)には、プリパーサーは、それを一つの文と見なす。 プリパーサーは、閉じ括弧および閉じ引用符を含んでいるような場合を除いて 、終止符(.)、疑問符(?)、または感嘆符(!)を文の終わりと見なす(ス テップ128)。「.”」や「?”」等で終わっている文の場合には、プリパー サーは、引用符の前の句読点のほかに、引用符の後に仮想の句読点を加えて使用 する。「?"」に対して仮想で追加する句読点に対する方法を、以下の例に示す。 The question was"What do you want?". Did he ask the question"Whatdoyouwant?"? Are you concerned about"the other people"? 英語の場合、上記各文は「?"」で終わっている可能性が高い。プリパーサーが追 加した仮想の句読点があるということは、引用符の前に疑問符のような何かが存 在するのか、または全然何もないかを示している。引用符の後ろには、終止符ま たは疑問符のような何かが存在している。この文の残りの文法的構造によって、 このあとの処理段階で最も適切な選択を行うことができる。 プリパーサーは、また終止符の解析で、さらにいくつかの方法を使用する(ス テップ130、132、134、136および138)。辞書に含まれる短縮形 には、文頭には決して使用できないというマークが付いているものや、文末には 決して使用できないというマークが付いているものかある(ステップ130)。 これらの規則は常に尊重される。例えば、「Ltd.」は文頭には使用されないし、 「Mr.」は文の終わりには使用されない。プリパーサーは、また次の語句が「the 」、「in」のような頻出する単語でないかぎり(ステップ132)、一字の大文 字に終止符があるとき、文が終わりであるとは考えない。終止符の前の単語が、 いずれかの辞書に載っている場合には、終止符のところで文は終 わる(ステップ134)。終止符の前の語句が辞書に載っておらず、その語句が その内部に終止符を持っていて(例えば、I.B.M.)、次の語句が小文字とし ては辞書に載っていないか、または次の語句そのものが大文字である場合には、 文はその終止符のところで終わっていないと見なす(ステップ136)。それ以 外の場合には、終止符は文の終わりを示す(ステップ138)。 再び図2および図3を参照すると、文の切れ目がプリパーサーにより指定され ると、パーサーはその文の語句を構文分類に入れ、その文の可能な構文の解釈2 5を計算するために、それらの語句に文法データベースの文法規則を適用する( ステップ104)。文法規則48を、その言語の文法的な制限を表すコンピュー タ処理ができる一連の規則として実行することができる、英語の場合、このよう な規則は何百とあり、これら規則は何百という構文分類に適用され得る。この作 業の計算に要する余分な時間を減らすために、一つの語句の異なる可能な意味は 無視して処理される。 次のステップ(ステップ106)において、グラフ作成装置は、語句の異なる 意味を取り込み、その文のすべての意味解釈を表す方向を持ったリング状でない グラフを作成するために、辞書を使用しパーサーの結果を拡張する。このグラフ は、後で説明する一連の意味伝達の手順の助けを借りて作成される。これらの手 順は、一連の作成された文法規則に基づいて行われ、ある場合には、意味情報を 求めて意味特性ツリーにアクセスする。意味特性ツリーは、意味分類を含むツリ ー構造である。このツリーは、おおざっばに抽象物から具体物へと組織されてお り、ツリーの中でどのくらい離れているのか、ツリーのなかでのそれぞれのレベ ルは何かの両方から、二つの用語が意味の上でどのように関連しているかを決定 することができる。例えば、「cat」と「dog」は、「cat」と「pudding」より関連 性が高い、したがって、「cat」と「dog」の二つは、「animal」のツリーの中での距離 は短く、「animal」、「cat」はツリーの異なるレベルに記憶されている例であ る。何故なら「animal」は「cat」に比べてより抽象的な言葉であるからである 。 図9を参照すると、この図のグラフは、ノード80を含み、そのサブノード8 2、84,86は種々のタイプの関連を示す方法でポインタ88,89,9 0,91でリンクしている。グラフの第一の関連のタイプは、句を表すノードが 、それを構成している語句のノードやサブフレーズのノードを指すポインタを持 っているものである。例えば、「the bank」を表すノード84は、ポインタ92 ,93により、それを構成している語句「the」94および「bank」95にリン クしている。グラフの第二の関連のタイプは、句の解釈が、より低いレベルのも のから、同じより高いレベルの成分を作るもう一つの方法を指すポインタを持っ ている場合である。例えば、句「by the bank」を表すノード80は、それぞれ を構成する各語句にリンクしているポインタ88と89、および90と91を含 む二つのソース解釈位置81,83を持つことができる。この例の場合、異なる 個々の構成語は、それぞれが句「the bank」に対して異なる意味を表す異なるサ ブノード84,86を含む。グラフの構造は、解析作業の結果により規定され、 ソース文の構文により制限を受ける。このグラフのノードは、意味伝達のプロセ ス中に記入される意味情報に対する記憶位置と関連づけられる。 システムの意味を伝達する部分は、それらを含むより小さな成分からより大き な成分へと意味情報を伝達する働きをする。意味情報は、初めの段階の解析作業 で使用される構文分類の四つのクラスに適用される。四つのクラスは、SEMN P(名詞型の目的語や前置詞句を含む)、SEMVP(通常主語を取る、目的語 のような動詞句)、SEMADJ(形容詞)、およびVERB(多くの場合目的 語を取る辞書の動詞型の動詞)である。その他の構文分類はある規則では無視さ れる。文法規則の設定者は、規則に特定のマークを付けることによって、表面上 に出ない行動を上書きすることができる。これらの特別命令は最初にくる。 システム内を意味特性が伝達する方法は二つの面を持つ。第一の面は、文法規 則の名詞型および動詞型の構成部分を検査することによって、名詞型の目的語に 、動詞型の構成要素のどの選択的な制限スロットを適用するかを知ることができ る規則の集合である。例えば、「I persuaded him to go.」という文の動詞句に 対する規則は、おおまかにいうと、VP=VT11+NP+VP(ここで、VP は動詞句、VT11は他動詞の分類、NPは名詞句)である。例示 としてのデフォルト規則は、動詞が目的語を取る場合には、動詞の右側にある最 初のNPに、選択制限を適用しなければならないというものである。別の規則で は、その主語に対するVPの制限は、VPの左側の最初のNPに適用しなければ ならないと定めている。これらの規則を合わせると、「persuade him」および「 him go」の両方の意味がよく通るように評価するようにしている。すでに説明し たように、これらの規則は英語の複雑な規則を反映していて、そのためにその数 は非常に限定されている。 図6を参照すると、意味伝達作業は選択制限をSEMVPから命令文にコピー する作業を含む(ステップ140)。SEMNPが位置の表現として使用されて いる場合には、良い位置を指定する意味定数に対してその妥当性が評価される( ステップ142)。ある規則が二つのSEMNPの結合(構文上の特徴を論理積 することによって検出された)を含んでいる場合には、グラフ作成装置は、意味 特性を諭理積して、意味上の距離エキスパートに適用する(ステップ144)。 意味特性の伝達に対して指定された規則を検査している中で、グラフ作成装置 が、もっと高いレベル(例えば、それがもっと多くの語句を含むSEMNPの一 部となる)へ伝達するSEMNPの「頭」の位置を見つけた場合には、グラフ作 成装置は、意味特性をも伝達する(ステップ146)。しかし、「頭」が、区分 用の語句(例えば、「Portion」、「Part」)である場合には、「頭」はSEM NPから左または右に伝達する。SEMVPおよびSEMADJも、区分用の位 置を持っていない(ステップ148)ことを除いて、同じ方法で伝達される。形 容詞はこの意味ではSEMVPの一部である。 SEMVPがVERBを含む規則から作られた場合は、グラフ作成装置は、V Pが受動態である場合を除いて、VERBの主語制限を上の方向に伝達させる。 受動態の場合、VERBの最初の目的語制限が伝達される(ステップ150)。 SEMVPを含む規則の場合には、グラフ作成装置は、SEMVPの選択制限を SEMVPから左に移動するときに遭遇するNPに適用しようとする(ステップ 152)。SEMADJを含む規則の場合には、グラフ作成装置は、SEMAD Jの選択制限を、最初にSEMADJから右に移動するときに遭遇 する任意のSEMNPに適用しようとし、それがうまくいかない場合には、左の 方向に移動しようとする(ステップ154)。 VERBの任意の残りの未使用の目的語選択制限(受動態であるために上の方 向にそれまで伝達していない)に対して、グラフ作成装置は、VERBの右側で 遭遇するSEMNPに、上記の制限を順番に適用する(ステップ156)。これ らすべての規則で、動詞選択制限は、それが何かに適用されるとすぐに使い尽く してしまう。これまでのすべての規則の場合、SEMNPは、それらSEMNP に何かが適用された場合には、使い果たされない。この規則からスタートすると 、SEMNPは使い尽くされる。最終的に、ある規則がSEMVPを作った場合 に、グラフ作成装置は、それまで使用されていないSEMVPまたはSEMAD Jが含まれているかどうかを決定し、含まれている場合には、それを上の方向に 向かって伝達する(ステップ158)。 システムは、また言語の特性マッチングを行う。言語特性は語句および他の構 成要素の特性である。構文の特性マッチングはパーサーが使用し、意味特性マッ チングは、グラフ作成装置が使用する。しかし、同一の方式が両者に対して使用 される。例えば、「they」は複数という構文特性を持ち、一方「he」は単数とい う構文特性を持つ。特性マッチングは、語句の特徴がそれらが適用される語句の 特徴がある条件を満たした場合にだけ適用されるように、文法規則にマーク付け を行う。例えば、下記のような規則があるとする。 S=NP{@}+VP{@} ここで、記号@はNPおよびVPの数の特性が一致しなければならないことを意 味する。したがって、この規則は「they are」や「he is」は正しいとするが、 「they is」や「he are」は認めない。 特性マッチ制限は、「局所的」と「広範囲」とに分けられる。広範囲の動作は 、実際に文が処理されるときにではなく、文法が作成されるときに計算される。 そして、実行しなければならない広範囲の動作のシーケンスは、命令バイトとし てコード化される。 「広範囲」特性動作の計算は、n個の要素からなる規則(すなわち、その右側 に二つ以上の要素を持っている)でスタートしなければならない。その後、シス テムは、特性の集合が正しい形で規則間を伝達して終わるように種々の二つの要 素からなる規則にコードを割り当てる。n個の要素からなる規則を二つの要素か らなる規則に分割することによって、解析作業は非常に単純化される。しかしシ ステムは、二つの要素からなる規則にまたがって特性の集合を追跡しているので 、システムは「広範囲」処理のパワーを保持する。 本発明のシステムでは、辞書は構成している偶々の語句としての取り扱いも行 うが、複数の語句で構成する「熟語」も含んでいる。これら二つの形は、最終的 には最も適切な翻訳を行うために相互に競い合うことになる。例えば、辞書では 「black sheep」の意味は、「持て余し者」として登録されている。しかし、あ る場合には、「black sheep」という語句は、「黒い羊」を意味することもある 。これらの形は両方とも保持されているので、この熟語としてではない翻訳も、 正しい翻訳として選択される。 この熟語は、また別の分類にも属する。例えば、システムは次の三つのタイプ の分類を使用することができる。 オールマイティ:United States of America 優先:long ago 普通:black sheep オールマイティ熟語は、そのシーケンスを構成しているどの語句の可能な解釈よ りも優先する。優先熟語は、そのシーケンスを構成している語句が同じ一般的な 使われ方をしているときは、いずれの可能な解釈よりも優先する。普通熟語は、 同じレベルで他の見出し語と競合する。 その結果得られるグラフは、エキスパート(ステップ108、図3)によって 評価され、上記エキスパートはグラフの解釈の正確さの可能性を表すスコアを供 給する。本発明のシステムは、文全体のみではなく、文の任意の長さのすべての 部分に適用される採点方法を含む。グラフを使用するに当たっての重要 な要素は、それが非常に多くの文に使用されていたとしても、サブツリーがたっ た一回だけ完全に採点され、分析されるということである。例えば、「Near the bank there is a bank.」という句においては、「Near the bank」という句は、 少なくとも二とおりの意味を持つが、この句の最も適切な解釈はどれかという判 断は一回しか行われない。「there is a bank」という句も、同様に二とおりの 解釈をすることができるが、これら二とおりの解釈のどれが最も適切であるかと いう判断は一回だけしか行われない。したがって、この文は異なる四つの意味に 解釈できるが、サブ句のスコア付けは一回しか行われない。このグラフのもう一 つの特徴は、各ノードが、文のその部分の長さに関して容易にアクセスできる情 報を持っていることである。この特徴により、英文を再度分析しなくても、その 英文の任意のサブストリングのN個の最も適切な解釈を行うことができる。 一回の実行においては、その文の最も適切なN個の分析が、その度ごとに得ら れるが(Nは20程度のある数)、グラフを使用することにより、システムは、 もっと小さな構成部分についてのユーザの選択の結果を取り入れることができ、 ユーザの選択を尊重したN個の最も適切な分析を行う。これらすべての分析は、 文の解析を再度行わず、または任意のサブストリングの採点を再度行わないで行 われるので、迅速に行うことができる。 図8を参照すると、エキスパート評価子30の動作は、各翻訳を特徴づけ、種 々のエキスパートにより処理される、種々の要因に基づいて行われる。確率規則 エキスパート170は、最初のソース言語解析ツリーを入手するのに使用される 文法規則の平均相対頻度を評価する。選択制限エキスパート178は、得られた 翻訳の意味上の一致の度合を評価する。辞書見出し語確率エキスパート172は 、最初のソース言語解析ツリーを入手するめに使用された文のいくつかの語句の 特定の「品詞」の平均相対頻度を評価する。統計エキスパートは、ある翻訳のた めに選択した特定のパラフレーズの平均相対頻度を評価する。 システムは、個別の英語の単語、句、および単語グループに対する英語の「品 詞」(POS)を自動的に決定する。システムは、文を翻訳するとき、品詞を自 動的に決定し通常は正しい決定を行う。しかし、ときには、翻訳する文それ 白身が曖昧であることもある。異なる品詞として解釈することができる語句が含 まれているときは、複数の異なるしかもどれも「正しい」解釈が得られることに なる。システムのオペレータは、システムが自動的に決定する品詞を無視し、代 わりに単語や語句または単語グループに対して手動で任意の品詞を設定すること もできる。例えば、「John saw a boy with a telescope.」という英文で、シス テムのオペレータは、「a boy with a telescope」を名詞句と見なすと、その文 を「その少年は望遠鏡を持っていた」という意味に解釈し、「ジョンはその少年 を見るために望遠鏡を使用した」という意味には解釈しないことになる。オペレ ータは、複数の可能な品詞設定を行ったり、より制限のゆるやかな品詞設定を手 動で行うことにより、システムが決定する品詞規則を上書きした場合、翻訳結果 が悪化したり、少なくとも改善されないという状況が起こることがあります。名 詞句は名詞よりも制限がゆるやかであり、グループはもっとも制限が緩やかな品 詞設定である。下の表に種々の可能な品詞設定を示す。 品詞(POS) 名詞 名詞句 動詞(他動詞または自動詞) 動詞句 形容詞 形容詞句 副詞 副詞句 前置詞 前置詞句 接続詞 グループ 英語 「形容詞句」や「副詞句」の品詞設定は、ある英文が、システムが特定の前置詞 句をどのように解釈するかによって意味が異なるような場合に有効である。例え ば、「We need a book on the fourth of July」という文は、「on he fourth o f July」が形容詞としての意味を持つと解釈した場合には、「我々は米国の7月 4日の独文記念日に関する本がほしい。」という意味になるが、「on the fourth of July」を副詞句と解釈した場合には、「7月4日に、我々は本がほしい。」と いう意味になる。システムが自動的に「on the fourth of July」に正しくない 品詞を割り当てたとオペレータが考えた場合には、オペレータは、「We need a book on the fourth of July」という文の「on the fourth of July」に別の品 詞を手動で設定することができる。オペレータが、システムに特定の単語、句ま たは単語グループを英語から日本語に翻訳させたくないときは、このような単語 、句または単語グループに『英語』という品詞を設定することができる。オペレ ータは、設定がシステムにより自動的に行われた場合でも、オペレータにより手 動で行われた場合でも、一つまたは複数の品詞設定を除去することができる。 システムは、ユーザごとに複数のレベルで訳語の使われ方の統計情報を追跡す る。例えば、システムは、語句の表面形式のレベル(「leaving」が他動詞とし て、または自動詞として使用された頻度)で統計値を保持し、また意味レベル( 「あとに残る」という意味か、または「〜から出発した」という意味か)でも保 持し、後者のタイプは「leave」、「leaves」、「left」、「leaving」の異なる 変化形ごとに出現回数が積み上げられる。システムは、また最後のいくつかの文 で使用された使用統計値とユーザの任意の時間での使用統計値とは区別して保持 することができる。さらに、システムは、ユーザが語句の特定の意味を使用する ように介入して指示したケースと、システムがユーザの介入を受けずに語句の特 定の意味を使用したケースとを区別することができる。 構造調整エキスパート182は、ある文の構成部分の長さに関連する特徴で、 英語や多くの他のヨーロッパ言語に共通する特徴に基づいている。いくつかの( 全てではないが)構造で、これらの言語では、軽い(短い)要素の左側に重い( 長い)要素がくるような文は歓迎されない。例えば、 Mary hit Bill with a broom。(左が軽く、右が重い)(適合) Mary hit with a broom Bill。(左が重く、右が軽い)(不適合) Mary hit with a broom a dog that tried to bite her. (左が重く、右がもっと重い)(適合) ある文の二つの解析があるとき、一方がそのようなシーケンスを避けようとする 構造を含む「左が重く、右が軽い」シーケンスを含み、他の解析がそうでない場 合には、前者はその文の意図する解釈を表していないと見なされる。このエキス パートは、意図する解析と意図しない解析を区別するための有効な方法である。 「A of B and C」というパターンの同格構造においては、意図する解釈が「A of{B and C}」であるのか、または「A{of B}and C」であるのかを判断するのが 難しい場合がある。同格構造エキスパート180は、どの同格モードが意味のよ り近い二つの要素を結合することになるかを決定するために、BC間の意味上の距 離、およびAC間の意味上の距離を測定する。このエキスパートは処理中に意味特 性ツリーにアクセスする。このエキスパートは、ある文の意図する解析と意図し ない解析を区別するための効果的な方法でもある。 英語の多くの語は、普通名詞としての解釈と固有名詞としての解釈とに潜在的 な曖昧さを含んでいる。大文字エキスパート176は、大文字表記が意味を持っ ているかどうかを決定するために、文中での大文字の位置を使用する。例えば、 下記の文は、 Brown is my first choice. My first choice is Brown. 第一の文は本来的に意味が曖昧であるが、第二の文は、「Brown」は色の名称で はなく、人名である可能性がはるかに高い点で異なる。このエキスパートは、大 文字で始まる語句が文頭にあるのか、または文頭でない場所にあるのか(上の例 )、大文字で表示されている語句が辞書に含まれるのかどうか、小文字で始まる 語句が辞書に登録されているのかどうか、などの要因を考慮に入れる。 このエキスパートは、文中の大文字で書かれた語句を正しく解釈するのに有効な 方法である。 文中に最初が大文字の語句の連続を含んでいるとき、その連続は固有名詞また は普通名詞として処理される。本発明のシステムは、大文字表記シーケンス手順 を使用しており、前者の解釈を優先する。上記シーケンスが、それ自身通常の文 法規則により解析できないときは、そのシーケンスは解析していないひとまとま りの名詞句として翻訳しないで処理される。この手順は、出現レベルの低い普通 名詞の解釈を完全には無視しないで、複合の固有名詞を処理する非常に有効な手 段であることが証明されている。 図7を参照すると、本発明の機械翻訳システムは、簡単な文法規則に基づく構 造変換方法の効率を持っているが、テンプレート間構造変換方法の能力にも近い 文法規則制御構造変換機構162を使用する。この方法は、平らでない複合構造 を指定することができる文法規則160を使用する。他の翻訳システムで使用さ れている規則のフォーマットを以下に示す。 Y=>X1+X2+...Xn 指定のサブ構造 Y X1,X2...Xn 本発明のシステムは以下の文法規則のフォーマットを使用する。 Y=>#Z1(i)#Z2(2)X1+X2....+Xi+X(i+1)+....X(n) 指定のサブ構造 この構文で、「#」が前に付いている記号は、文の構造解析の目的では見えない 記号であるが、いったん解析が入手できればサブ構造を構築するのに使用さ れる仮想の記号である。 このタイプの文法が与えられたとき、サブ構造のこども関係にあるノードの任 意のシーケンスの間で、複数の構造変換を指定することができるようになる。こ れにより、文法規則に基く構造変換機構はテンプレート間構造変換機構のいくつ かの能力を持つ機構に変換される。本発明のシステムは、上記の二番目のタイプ の文法規則に基づいているけれども、一番目の形式で対応する文法規則を自動的 に作成する。したがって、文を解析するのに、第一の形式の文法規則を使用し、 文法解析構造を形成するために第二の形式の文法規則を使用することができる。 構造変換は、また文法規則制御構造変換作業による操作をうけた後で、解析ツ リー上で動作するために、辞書161にアクセスする辞書制御構造変換作業16 6を含む。その後、生成規則構造変換作業が、目的言語テキスト41を供給する ために、結果として得られた解析ツリーに、生成規則を適用する。 再び、図1および図2を参照すると、システムが上記プロセスにより、最も望 ましいとした翻訳を作った後、その翻訳がディスプレイ20を通してユーザに提 供される。その後、ユーザは、その翻訳を採用するか、ユーザ入力装置22を通 して別の解析システム37を操作することにより手直しができる。手直し作業中 、ユーザは、正確に翻訳された翻訳結果の部分はそのままに保持しながら、その 他の部分の再翻訳を要求することができる。この作業は、迅速に行える。という のは、システムはエキスパートの重み31を含むグラフを保持しているからであ る。 今まで図1〜図9を参照しながら、自動自然言語翻訳システムをある程度詳細 に説明してきた。以後は、本発明の種々の改良点について、図10、図11およ び図12を参照しながら説明する。 図10を参照すると、自動自然言語翻訳システムの翻訳エンジン16は、ソー ス・テキスト23を受信し、それを目的自然言語テキスト41に自動的に翻訳す る。この翻訳は、本発明の他の観点による「自動領域識別子」機能により影響を うける。この機能により、翻訳エンジン16は、翻訳を行う際に、領域キーワー ド200の一つまたは複数のリスト(図示したのはN個)および辞書 202にアクセスする。辞書202は、見出し語が使用される領域により、異な る翻訳を受けとる見出し語を含む。辞書202の各見出し語は、ソース自然言語 で書かれた一つまたは複数の語句であってもよい。一般的に言って、別々の各領 域は領域キーワードのリストを持ち、図10にはN個の領域を示されている。キ ーワードのリストの各見出し語としては、ソース自然言語で書かれた一つまたは 複数の語句も使用することができる。キーワード200のリストは、図に示すよ うに、辞書202から分離することができるし、または矢印204で示すように 、上記辞書に内蔵させることもできる。 一つの領域は、ある分野の用法または特定の人々に属する用語や用法のパター ンのセットを含むことができる。例えば、一つの領域としては、ビジネス通信、 マーケティング文書、コンピュータ関連文書、物理学などの技術分野の文書を含 むことができる。 辞書202は、ある領域関連で使用されたとき、その語句が他の領域で使用さ れたとき、どの特定の領域でも使用されなかったときにはそれぞれ異なる目的自 然言語(例えば、日本語)の訳語を持つ語句が含まれる。キーワード200は、 各領域に関連して、ソース自然言語23で書かれた特定の文(または、入力文書 )が可能な領域の一つに属するかどうかを判断するのに使われる領域指定の語句 または用語である。領域キーワード200の各リストにおいては、各キーワード は、それに関連し、特定の領域に対するキーワードとしての強さを示す数値を持 つ。例えば、「コンピュータ」領域リストには、100%の値を持つ「open-arch itecture computer」というキーワードを含んでいて、この100%という値はこ のキーワードを含む文が、必ず「コンピュータ」領域の文であることを意味し、 「コンピュータ」領域内のキーワード「computer」は、25%の値を持っており 、この25%という値は、このキーワードを持っ文が「コンピュータ」領域内に 存在する可能性がもっと低いことを意味する。 「自動領域識別子」機能で、翻訳エンジン16は、好適には、その文または文 書が特定の領域に属することを確定できるように、文、文書または文書の一部の キーワードの強さの値の合計(あるいは、十分なキーワードが存在するかどうか )を決定する。キーワードがある領域に存在する場合に、辞書202に おいては領域指定語旬としてリストされ、しかも翻訳しようとする文や文書に含 まれる語句の確率が引き上げられて、文または文書の翻訳が行われる。翻訳エン ジン16が行う上記の決定は、ソース自然言語とキーワードだけに基づく。 翻訳エンジン16は、例えば、下記の二つのどちらかの方法で、入力テキスト 情報23の少なくともその一部が属する少なくとも一つの領域を決定する。第一 の方法は、入力テキスト情報23の各文に一度に一つずつアドレスし、各領域の キーワードの出現数をカウントすることである。所定の個数と同等以上の数のキ ーワードを持つ各領域に対しては、翻訳エンジン16は、その領域に特有の訳語 を使用して、目的自然言語41に翻訳される文に含まれるいくつかの語句の確率 を高くする。所定の上記の数は、入力テキスト情報23のすべての文に同一の値 を固定することもできるし、また文ごとに、文の長さ(語句の数)によって変化 させることもできる。上記の所定の数は、システム10によって設定することも できるし、システム10のユーザが設定することもできる。第二の方法は、最初 のN単語というように、入力テキスト情報23の所定の単語数に出現する各領域 のキーワード出現数をカウントする方法である。所定の数以上の個数のキーワー ドを持つ各領域に対しては、翻訳エンジン16は、その領域に特有の訳語を使用 して、目的自然言語41に翻訳される文に含まれるいくつかの語句の確率を高く する。同様に、所定の数は、システム10によって設定することもできるし、シ ステム10のユーザが設定することもできる。 本発明の好適な具体例では、翻訳エンジン16は、前段落で説明したように、 キーワードをカウントすることによってではなく、各領域に対する強さの値の合 計を得るために、それぞれのキーワードに関連する強さの値を使用することによ って、入力テキスト情報23の少なくともその一部が属する少なくとも一つの領 域を決定する。この好適な具体例の場合には、翻訳エンジン16は、そうでない 場合には、前の段落で説明したように動作する。すなわち、第一の好適な方法で は、入力テキスト情報23の各文は、一度に一つずつアドレスされ、キーワード の強さの合計が所定の数値以上の大きさをもつ各領域に対しては、翻訳エンジン 16は、その領域に特有の訳語を使用して、目的自然言語41に翻訳される文に 含まれるいくつかの語句の確率を高くする。所定の上記の数は、 入力テキスト情報23のすべての文に同一の値を固定することもできるし、また 文ごとに、文の長さ(語句の数)によって変化させることもできる。上記所定の 数は、システム10によって設定することもできるし、システム10のユーザが 指定することもできる。第二の好適な方法においては、各領域のキーワードの強 さの値の合計は、ソーステキスト23の最初のN単語のように、入力テキスト情 報23の所定の単語数に出現するキーワードによって決定される。キーワードの 強さの合計が所定の値以上の値を持つ各領域に対しては、翻訳エンジン16は、 その領域に特有の訳語を使用して、目的自然言語41に翻訳される文に含まれる いくつかの語句の確率を高くする。すでに説明したように、所定の数は、システ ム10によって設定することもできるし、システム10のユーザが設定すること もできる。 「自動領域識別子」機能の一例として、「markup language」および「help desk」 が「コンピュータ」領域の領域キーワードのリストに含まれていて、「end users」 は、「end users」が「コンピュータ」領域で使用されるかどうかによって二つ の別の訳語を持つとする。次の文がソーステキスト23の一部であるとき、 Markup language should be easily used by end users with out being supported by help desk. 「自動領域識別子」機能に従って、翻訳エンジン16は、「コンピュータ」領域 の二つのキーワード、「markup language」および「help desk」を発見する。「 コンピュータ」領域のこれら二つのキーワードを見つけることにより、翻訳エン ジン16は、しきい値を基に、その文が「コンピュータ」領域の文であることを 決定することができる。その文が「コンピュータ」領域に属するものであると決 定されると、翻訳エンジン16は、そのあと、ユーザに提供される目的自然言語 テキスト41に翻訳する「コンピュータ」領域に特有の「end users」の訳語が 使われる機会を増大するように、「コンピュータ」領域に特有の「end users」 の訳語の確率を引き上げる。文ごとにこの機能が働くモードのほかに、「自動領 域識別子」機能は、入力テキスト全体に働くこともできる。例えば、 翻訳エンジン16は、特定の領域に対応するキーワードの定められた個数が、ソ ーステキスト23の最初のn単語(nはある整数)内に存在すれば、ソーステキ スト23全体が「コンピュータ」領域に属するかどうかを決定することができる 。この全テキストモードの場合には、辞書202に含まれる領域特有の訳語を持 つソーステキスト23のすべての語句は、その領域特有の訳語を使用して翻訳さ れる。 図11を参照すると、自動自然言語翻訳システム10の翻訳エンジン16は、 ソーステキスト23を受信し、それを自動的に目的自然言語テキスト41に翻訳 するが、この翻訳は本発明の他の特色による文法規則206の種々の規則に適用 されるいくつかの設定やマーク付けにより影響を受ける。これらの設定は、「オ ールマイティ」や「品詞優先」である。システム10の翻訳エンジン16は、「 オールマイティ」または「品詞優先」とマーク付けすることができる文法規則2 06を使用して、ソース自然言語23の文を解析するパーサー26を持つ。パー サー26は、オールマイティ規則が適用されるソース自然言語23のどの部分に 対しても、すべての他の規則の適用を阻止する規則として、「オールマイティ」 とマーク付けが行われている文法規則を使用する。パーサー26は、特定の品詞 と同じ品詞に関連する他の規則だけを阻止する規則として、「品詞優先」とマー ク付けが行われている文法規則を使用する。マークが付けられていない文法規則 は、他の規則に対して優先権を持たない。文法規則に「オールマイティ」または 「品詞優先」のマークを付けることは、そうでない場合には、システムの翻訳エ ンジン16によって作られるツリー構造から、不要な解析枝を削りとる非常に有 効な方法である。文法規則へのこのマーク付けは、また翻訳エンジン16か、上 記マーク付けをしない場合には作らなければならない大きなツリー構造を作る必 要がなくなり、また上記マーク付けをしない場合には大きくなるツリー構造を記 憶する必要がなくなるので、時間の点でも記憶容量の点でも、さらに解析を効率 的に行うことができる。 この文法規則のマーク付け機能の例として、文法規則が次の三つの規則を含む とする。 (1)名詞=数+ハイフン(−)+序数の百(例えば、three-hundredth) (2)名詞=名詞+ハイフン(−)+名詞(例えば、school-building) (3)名詞句=数+名詞(例えば、one book) また、システム10は次の三つの見出し語を含む辞書を使用するとする。 one 数 名詞 eighteen 数 名詞 hundredth 序数の百 名詞 これらの文法規則と辞書の見出し語があるとき、ソーステキストに含まれる単語 列「one eighteen-hundredth」は以下の二つの方法により解析できる。 文法規則(1)に「オールマイティ」というマーク付けがされていると、「one eighteen-hundredth」という単語列の他のすべての解析(上記の第二の解析のよ うに)は除外されてしまうので、これら二つの解析では一番目が使用される。他 のすべての規則を支配するオールマイティ規則(1)が使用される。文法規則( 1)が「品詞優先」のマーク付けをされているときは、同様に二番目よりも一番 目の解析が選択されるが、この場合は、規則(1)と規則(2)が同じ品詞をア ドレスしており、制御(すなわち、品詞優先)マークが付加された規則(1)に より、文法規則(1)が単語列の解析に使用される。次の例が示しているように 、「オールマイティ」と「品詞優先」は別のものであり、「オールマイティ」マ ークが付けられている規則で翻訳したときは、「品詞優先」マークが付けられて いる場合と、必ずしも同じ結果を生じない。 次の四つの文法規則で、第三の規則には、「品詞優先」のマークが付けられて いるとする。 (1)名詞=名詞+名詞 (2)名詞句=名詞 (3)名詞句=数+名詞{品詞優先}(例えば、in FOUR DAYS) (4)副詞句=数+副詞的名詞 (例えば、I work FOUR DAYS a week) また、システム10は、次の見出し語を含む辞書を使用する。 days 名詞 副詞的名詞 このような文法規則と辞書の見出し語があるとき、ソーステキストに含まれる 単語列「I work four days」は、下記の三つの方法と句レベルで解析できる。「品詞優先」とマークされている文法規則(3)の場合には、文法規則(3)は 同じ単語列(「four days」)を、同じ品詞である名詞句として解析するような 他のすべての文法規則の適用を排除し、文法規則(2)は「fou days」を名詞句 として解析しているから、上記三つの解析の一番目が第二の解析よりも優先して 使用される。しかし、品詞として名詞句とは別の副詞句を持っているから上記の 第三の解析が排除されるというわけではない。このように、文法規則(3)を「 オールマイティ」とマークすると、ほかのどの文法規則(3)も適用されないよ うになるが、文法規則(3)を「品詞優先」とマークすると、文法規則(3)と 同じ品詞をアドレスする他の規則だけが除外される。 図12を参照すると、自動自然言語翻訳システム10の翻訳エンジン16は、 ソーステキスト23を受信し、それを自動的に目的自然言語テキスト41に翻訳 するが、この翻訳は本発明の他の特色による辞書の見出し語と関連づけられた確 率値により影響を受ける。この確率値特性に従って、翻訳エンジン16のパーサ ー26は、最終のツリー構造の構成要素になる確率が非常に低いか、絶対的に構 成要素にはならないとマークされている見出し語を含む辞書208を使用する。 辞書208は、複合語の見出し語を含み、それら見出し語の少なくとも一つには 、非常に低い確率の値がマークされていて、ソース自然言語23のどの文の正し い解析ツリーにおいても指定の品詞として機能する確率がほとんどないことを示 す。マークが付いている見出し語が、ある入力文の解析ツリー構造に含まれてい る場合には、そのマークが付いている見出し語に関連する確率の値が低いために 、その解析ツリーがその文に対して正しいものである確率は非常に低くなる。確 率の値をこのように使用することによって、システム10の翻訳エンジン16に よって作られたツリー構造の除去効果をもつことができる。 確率の値の使用例として、次の複合語の見出し語を含む辞書があるとする。 見出し語 品詞 文法規則 確率 in today 前置詞句 品詞優先 P(n) この場合、P(n)は、与えられたソーステキスト文で見出し語「in today」が 実際に前置詞句であるという想定した確率値を奏す。P(n)は、その辞書の通 常の複合語の見出し語と比較すると無限に小さな数値に設定してあるとする。入 力文は次の文である。 He didn't come in today. この文は構文的に曖昧で、次の二つの文のように解釈できる He didn't{come in}today. と He didn't come{in today}. (in today)は、一致する辞書の見出し語の関連する確率が非常に無限に小さい 値、P(n)を持っているから、この文が第二の文として解析される確率は非常 に少なくなる。「in today」には品詞優先のマークが付いているので、通常の確 率の値を与えることができる前置詞句として解析する以外の解析がない。このよ うに、この文の不適切な解析は低く評価される。「in today」に対するP(n) がゼロに設定されている場合には、パーサーは、上記文の解析を行うのに「in t oday−前置詞句」を全く使用しない。しかし、この特定の例でいえば、次のよう な文で使われることがあるので、P(n)をゼロに設定するのは望ましくない。 I am interested in today,and not in tomorrow. この場合、「in today」を前置詞句として解析するのが妥当である。ゼロの代わ りに低いP(n)値を使用すれば、好ましくない文法構造解析である。 He didn't come{in day}. を除外することができ、一方で、 I am interested in today,and not in tommorow. を、「in today」を前置詞句として解析するように、正しく解析することができ る。 上記のすべての機能と処理は、汎用コンピュータに組み込まれた種々のハード 配線論理設計および/またはプログラミング技術により実装することができる。 フローチャートに示したステップは、通常、順序どおりに適用する必要はなく、 いくつかのステップを組み合わせることができる。また、このシステム の機能は、種々の形でプログラムとデータに振り分けることができる。さらに、 文法や他の操作規則を、コンパイルしたフォーマットでユーザに提供する一方で 、一つまたは複数のハイレベル言語で開発しておけば有利である。 本明細書に開示したすべての機能を含めて、上記の自動自然言語翻訳システム の具体例のいずれも、汎用コンピュータ(例えば、アップル・マッキントッシュ 、IBM PCと互換機、SUNワークステーション等)で実行できるディスク や光学的コンパクト・ディスク(CD)のようなコンピュータが読み取れる媒体 のコンピュータ・ソフトウェアとして提供することができる。 通常の当業者であれば、請求の範囲に記載した本発明の精神および範囲から逸 脱することなく、本明細書に記載した発明を様々に変更したり、修正したり別に 実装することができるだろう。従って、本発明は上記の例示としての説明によっ てではなく、下記の請求の精神と範囲によって定義される。
【手続補正書】 【提出日】平成12年2月18日(2000.2.18) 【補正内容】 請求の範囲 1.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 各領域に対するキーワードが該のコンピュータ記憶装置に記憶されている、少 なくとも一つの領域に対する複数のキーワードと、 少なくともいくつかの語句が、それらの語句が使用される該領域により異なる 目的自然言語で書かれた訳語を持つ複数の語句を含み、該コンピュータ記憶装置 に記憶されている辞書と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を該目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、該翻訳を行う際にツリー 構造を作り、使用し、該入力テキスト情報の少なくとも一部が属する少なくとも 一つの領城について、該入力テキスト情報の少なくとも一部と、少なくとも一つ 該キーワードに基づいて、該出力テキスト情報に影響を与える決定を行う翻訳 エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。 2.前記翻訳エンジンが、一度に一つずつ前記入力テキスト情報の各文にアド レスし、特定の領域に特有の訳語により、前記目的自然言語に翻訳中のある文の いくつかの前記語句の確率を変更することによって、該入力キスト情報の少なく とも一部が属する少なくとも一つの領域を決定する、請求項1に記載のシステム 。 3.前記翻訳エンジンが、前記入力テキスト情報の所定の数の語句にアドレス し、特定の領域に特有の訳語により、前記目的自然言語に翻訳中の入力テキスト 情報のいくつかの前記語句の確率を変更することによって、該入力テキスト情報 の少なくとも一部が属する少なくとも一つの領域を決定する、請求項1に記載の システム。 4.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 少なくともその中の一つが、文法を制御する規則が適用される該入力テキスト 情報のどの部分に対しても他のいかなる文法規則を適用することを排除する文法 制御規則として指定されている、該コンピュータ記憶装置に記憶されている複数 の文法規則と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、翻訳を行う際にツリー構造 を作り、使用し、該入力テキスト情報に該文法規則を適用するためのパーサーを 含み、該文法制御規則が該入力テキスト情報の一部に適用されるとき、該入力テ キスト情報のその部分に対するすべての他の文法規則を無視する翻訳エンジン と、 を含む自動自然言語翻訳システム。 5.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 文法規則の少なくともいくつかが、複数の所定の品詞(POS)の一つとそれ ぞれ関連し、該所定の品詞設定の一つに関連する文法規則の中の少なくとも一つが、 文法制御規則が適用される、該入力テキスト情報のどの部分に対しても、所 定のPOSに関連する以外の他のすべての文法規則の適用を排除する文法制御規 則として指定されている、コンピュータ記憶装置に記憶されている複数の文法規 則と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を、目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、翻訳を行う際にツリー構 造を作り、使用し、該入力テキスト情報に該文法規則を適用するためのパーサー を含み、その所定のPOSに関連する文法制御規則が、該入力テキスト情報の一 部に適用されるとき、該入力テキスト情報のその部分に対して該所定のPOSの 一つに関連するすべての他の文法規則を無視する翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。 6.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 複合見出し語の少なくとも一つが、それと関連を持つマーク付きの見出し語で あり、マーク付きの見出し語との類似を示す数値が、特定の品詞として目的自然 言語に翻訳される複数の複合見出し語を含み、該数値と共に該コンピュータ記憶 装置に記憶されている辞書と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を該目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、該翻訳を行う際にツリー 構造を作り、使用し、マーク付きの見出し語に関連する該数値により、該入力テ キスト情報の一つの文に含まれる該マーク付き見出し語を多少とも特定の品詞と して解析するパーサーを含む翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 各領域に対するキーワードが該のコンピュータ記憶装置に記憶されている、少 なくとも一つの領域に対する複数のキーワードと、 少なくともいくつかの語句が、それらの語句が使用される該領域により異なる 目的自然言語で書かれた訳語を持ち、該コンピュータ記憶装置に記憶されている 辞書と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を該目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、該翻訳を行う際にツリー 構造を作り、使用し、該入力テキスト情報の少なくとも一部が属する少なくとも 一つの領城を、該入力テキスト情報の少なくとも一部と、該キーワードに基づい て、該出力テキスト情報に影響を与える決定を行う翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。 2.前記翻訳エンジンが、一度に一つずつ前記入力テキスト情報の各文にアド レスし、特定の領域に特有の訳語により、前記目的自然言語に翻訳中のある文の いくつかの前記語句の確率を変更することによって、該入力テキスト情報の少な くとも一部が属する少なくとも一つの領域を決定する、請求項1に記載のシステ ム。 3.前記翻訳エンジンが、前記入力テキスト情報の所定の数の語句にアドレス し、特定の領域に特有の訳語により、前記目的自然言語に翻訳中の入力テキスト 情報のいくつかの前記語句の確率を変更することによって、該入力テキスト情報 の少なくとも一部が属する少なくとも一つの領域を決定する、請求項1に記載の システム。 4.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 少なくともその中の一つが、文法を制御する規則が適用される該入力テキスト 情報のどの部分に対しても他のいかなる文法規則を適用することを排除する文法 制御規則として指定されている、該コンピュータ記憶装置に記憶されている複数 の文法規則と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、翻訳を行う際にツリー構造 を作り、該入力テキスト情報に該文法規則を適用するためのパーサーを含み、該 文法制御規則が該入力テキスト情報の一部に適用されるとき、該入力テキスト情 報のその部分に対するすべての他の文法規則を無視するための翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。 5.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 文法規則の少なくともいくつかが、複数の所定の品詞(POS)の一つとそれ ぞれ関連し、該所定の品詞設定の一つに関連する文法規則の中の少なくとも一つ の文法制御規則が適用される、該入力テキスト情報のどの部分に対しても、所定 のPOSに関連する以外の他のすべての文法規則の適用を排除する文法制御規則 として指定されている、コンピュータ記憶装置に記憶されている複数の文法規則 と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を、目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、翻訳を行う際にツリー構 造を作り、使用し、該入力テキスト情報に該文法規則を適用するためのパーサー を含み、その所定のPOSに関連する文法制御規則が、該入力テキスト情報の一部 に適用されるとき、該入力テキスト情報のその部分に対して該所定の POSの一つに関連するすべての他の文法規則を無視するような翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。 6.コンピュータ記憶装置と、 ソース自然言語での入力テキスト情報を受信し、該コンピュータ記憶装置に該 入力テキスト情報を記憶するための手段と、 複合見出し語の少なくとも一つが、それと関連を持つマーク付きの見出し語で あり、マーク付きの見出し語との類似を示す数値が、特定の品詞として目的自然 言語に翻訳される複合見出し語を含み、該数値と共に該コンピュータ記憶装置に 記憶されている辞書と、 該コンピュータ記憶装置にアクセスし、該ソース自然言語での該入力テキスト 情報を該目的自然言語での出力テキスト情報に翻訳し、該翻訳を行う際にツリー 構造を作り、使用し、マーク付きの見出し語に関連する該数値により、該入力テ キスト情報の一つの文に含まれる該マーク付き見出し語を多少とも特定の品詞と して解析するパーサーを含む翻訳エンジンと、 を含む自動自然言語翻訳システム。
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