JP2003015599A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法

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JP2003015599A
JP2003015599A JP2002150336A JP2002150336A JP2003015599A JP 2003015599 A JP2003015599 A JP 2003015599A JP 2002150336 A JP2002150336 A JP 2002150336A JP 2002150336 A JP2002150336 A JP 2002150336A JP 2003015599 A JP2003015599 A JP 2003015599A
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discharge
pulse
voltage
waveform
driving
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JP2002150336A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Nagao
宣明 長尾
Hidetaka Tono
秀隆 東野
Junichi Hibino
純一 日比野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き込み期間に先立つプライミングパルスお
よび維持期間の後の消去パルスを印加した際に発生する
放電によってパネル全体が発光しコントラストを低下さ
せ、また、高精細化に伴って放電セルのピッチが狭まる
ことによって放電のマージンが狭まるため誤放電が起こ
り、パネル上の全放電セルを正常に駆動することができ
ないという問題点を有していた。 【解決手段】 書き込み期間に先立つ初期化パルスと維
持期間の後の消去パルス印加時に少なくとも2段階以上
の階段状パルス波形を用いて、不要な放電による発光を
抑制し、また書き込みパルスおよび維持パルスに少なく
とも2段階以上の階段状パルス波形を用いて放電遅れを
抑制し、書き込み不良を抑制することによって、効率と
コントラストを著しく改善し非常に高画質なPDPを実
現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータおよび
テレビ等の画像表示に用いるプラズマディスプレイパネ
ルの駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】[パネル構造]近年、コンピュータ用デ
ィスプレイおよびテレビ等の画像表示装置は大型化が望
まれており、それに伴って薄型、軽量のディスプレイと
してプラズマディスプレイパネル(以下PDPと略す)
が注目されている。
【0003】従来のPDPは、図5に示すような構成の
ものが一般的である。図5において、前面基板11上に
は帯状のスキャン電極群19aと、帯状のサスティン電
極群19bが形成され、電極群19a、19bは鉛ガラ
スなどからなる誘電体ガラス層17で覆われており、誘
電体ガラス層17の表面はMgO蒸着膜などからなる保
護層18で覆われている。背面基板12上には帯状のデ
ータ電極群14と表面を覆う鉛ガラスなどからなる絶縁
体層13が設けられ、その上に隔壁15が配設されてい
る。前面基板11と背面基板12とは、それぞれの電極
群が互いに直交するように組み合わされている。隔壁1
5は、背面基板12と接着しており、前面基板11とは
接触している。隔壁15によって通常は100から20
0ミクロン程度の間隔で前面基板11と背面基板12が
互いに平行に対峙し封止されている。
【0004】前面基板11上の電極群19a、19bと
背面基板12上のデータ電極群14の間に選択的に電圧
を印加することによって、選択された電極の交点でガス
放電によって生じた電荷を誘電体ガラス絶縁膜17上に
蓄積し、電圧を印加すべき電極を走査することにより1
画面分の画素の情報を蓄積するアドレス動作の後に、前
面基板11上の電極群19aと電極群19b間に交流パ
ルス電圧を印加する維持放電動作によって、アドレス動
作において選択された放電セルが一斉に発光することに
よって画像を表示する。放電は前面基板11、背面基板
12、ならびに隔壁15で隔離された空間で起こるた
め、発光は拡散しない。つまり、隔壁15は、前面基板
11と背面基板12との間隔を規定する目的と、解像度
の高い表示が行う目的を有している。
【0005】さらにカラー表示を行う場合は、隔壁で遮
断されている放電空間の周辺部に蛍光体16を塗布して
おく。蛍光体は、放電によって生じた紫外線を可視光に
変換することにより行われるので、三原色である赤
(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体を使用し、それぞ
れによる発光強度を適当に調整することにより、カラー
表示が可能になる。
【0006】放電ガスとしては、単色表示の場合は、放
電の際に可視域での発光が見られるネオンを中心とした
混合ガスが、またカラー表示の場合は、放電の際の発光
が紫外域にあるキセノンを中心とした混合ガスが選択さ
れる。ガス圧は、大気圧下でのPDPの使用を想定し、
基板内部が外圧に対して減圧になるように、通常は、2
00Torrから500Torr程度の範囲に設定され
る。図2に従来のPDPの電極マトリックス図を示す。
【0007】次に、従来のPDPの駆動方法について図
3を用いて説明する。図3において、まずスキャン電極
群19a1〜19aNに初期化パルスを印加し、パネル
の放電セル内の壁電荷を初期化する。次にスキャン電極
群19aの一番目の電極19a1に走査パルスを、デー
タ電極群44の表示を行う放電セルに対応するライン1
41〜14Mに書き込みパルスを同時に印加して書き込
み放電を行い誘電体層表面に壁電荷を蓄積する。次に電
極群19aの二番目のライン電極19a2に走査パルス
を、データ電極群14の表示を行う放電セルに対応する
ライン141〜14Mに書き込みパルスを同時に印加し
て書き込み放電を行い誘電体層表面に壁電荷を蓄積す
る。続いて同様に継続する走査で表示を行うセルに対応
する壁電荷を誘電体層表面に順次蓄積することによって
1画面分の潜像を書き込む。
【0008】次に維持放電を行うために、データ電極群
14を接地し、スキャン電極群19aとサスティン電極
群19bに交互に維持パルスを印加することによって、
誘電体層表面に壁電荷が蓄積されたセルでは誘電体表面
の電位が放電開始電圧を上回ることによって放電が発生
し、維持パルスが印加されている期間(維持期間)書き
込みパルスによって選択された表示セルの主放電が維持
される。その後、幅の狭い消去パルスを印加することに
よって不完全な放電が発生し壁電荷が消滅するため消去
が行われる。
【0009】このように従来のPDPの駆動方法では、
初期化期間、書き込み期間、維持期間、消去期間という
一連のシーケンスによって表示を行っている。テレビ映
像を表示する場合、NTSC方式において映像は、1秒
間に60枚のフレームで構成されている。元来、プラズ
マディスプレイパネルでは、点灯か消灯の2階調しか表
現できないため中間色を表示するために、赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色の点灯時間を時分割し、1フレ
ームを数個のサブフィールドに分割し、その組み合わせ
によって中間色を表現する方法が用いられている。
【0010】図4に従来のプラズマディスプレイパネル
において各色256階調を表現する場合のサブフィール
ドの分割方法を示す。各サブフィールドの放電維持期間
内に印加する維持パルス数の比を1、2、4、8、1
6、32、64、128のようにバイナリで重み付けを
行い、この8ビットの組み合わせによって265階調を
表現している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の駆動方法では、書き込み期間に先立つ初期化パルス
および維持期間の後の消去パルスを印加した際に発生す
る放電によってパネル全体が発光しコントラストを低下
させるという問題を有していた。
【0012】また、高精細化に伴ってパネルの走査線数
が増加するため、一定の書き込み期間内に全走査パルス
の走査を完了させるためには、走査パルスおよび書き込
みパルスの幅を縮小する必要があり、例えばHDTV等
の高精細表示のためにはこれらのパルス幅が、約1.2
5μsという非常に高速な駆動を行う必要がある。
【0013】しかし、一般にPDPにおいては、パルス
を印加してから放電による発光が行われるまでには、数
百ns〜数μs程度の放電遅れがあり、約1.25μs
のパルス幅では放電確率が低下し、書き込み不良による
極端な画質の低下を引き起こしていた。これを抑制する
ために書き込みパルスの電圧を上昇させなければならな
いが、書き込みパルスの駆動を行うデータドライバー
は、高速駆動用のものほど耐圧が低く、十分に書き込み
パルスの電圧を上げることができないという非常に大き
な問題点を有していた。
【0014】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、第1の目的として画像表示の際に不要な放電を抑制
することによってコントラスト比を改善し、または放電
遅れを抑制することによって駆動を高速化し、書き込み
不良や維持期間の先頭パルスにおける放電確率低下によ
る画面のチラツキ、ザラツキ等を飛躍的に改善し、第2
の目的として維持期間中の放電の無効電力の低減によっ
てPDPの発光効率を向上せしめることによって輝度を
増加させ、高精細で高画質なPDPを提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、平行な1対の基板間に誘電体に覆われた複
数の対向電極を設け放電ガスを封入し気体放電によって
画像を表示するプラズマディスプレイパネルの駆動方法
において、少なくとも2段階以上の階段状パルス電圧波
形を用いるものである。
【0016】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間に先立って、
駆動パルス電圧波形の立ち上がり時に少なくとも2段階
以上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0017】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間に先立って、
駆動パルス電圧波形の立ち下がり時に少なくとも2段階
以上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0018】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間に先立って、
駆動パルス電圧波形の立ち上がりおよび立ち下がり時に
少なくとも2段階以上の階段状パルス電圧波形を用いる
ものである。
【0019】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間に先立って、
少なくとも駆動パルス電圧波形の立ち上がり時または立
ち下がり時に、少なくとも2段階以上の階段状パルス電
圧波形を用いるプラズマディスプレイパネルの駆動方法
において、階段状パルス電圧波形の1段目以降の電圧変
化速度の平均値を1V/μs以上9V/μsとするもの
である。
【0020】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目の電圧V1を、放電開始電圧Vfに対してVf−
70≦V1≦Vfとするものである。
【0021】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間中に、駆動パ
ルス電圧波形の立ち下がり時に少なくとも2段階以上の
階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0022】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間中に、駆動パ
ルス電圧波形の立ち上がり時に少なくとも2段階以上の
階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0023】また、本発明は、放電セルを選択する一連
の書き込みパルスを印加する書き込み期間中に、駆動パ
ルス電圧波形の立ち上がりおよび立ち下がり時に少なく
とも2段階以上の階段状パルス電圧波形を用いるもので
ある。
【0024】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目と2段目の電圧の差を、10V以上100V以下
とするものである。
【0025】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に、駆
動パルス電圧波形の立ち下がり時に少なくとも2段階以
上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0026】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に、駆
動パルス電圧波形の立ち上がり時に少なくとも2段階以
上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0027】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に、駆
動パルス電圧波形の立ち上がりおよび立ち下がり時に少
なくとも2段階以上の階段状パルス電圧波形を用いるも
のである。
【0028】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目の電圧を、放電開始電圧Vf−20V以上Vf+
30V以下とするものである。
【0029】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目の電圧保持時間を、放電の形成遅れ時間Tdf−
0.2μs以上Tdf+0.2μs以下とするものであ
る。
【0030】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
最大電圧Vsmaxを、放電開始電圧Vf以上Vf+15
0V以下とするものである。
【0031】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中におい
て、少なくとも駆動パルス電圧波形の立ち上がり時に、
2段階の階段状パルス電圧波形を用い、2段目の立ち上
がり電圧波形を連続関数的に上昇させるものである。
【0032】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
する駆動パルス電圧波形の前半部分の波形が、放電セル
の幾何学的静電容量を充電する充電期間Tchg終了後
から、放電電流が終了するまでの放電時間Tdiseに
おいて、印加電圧波形を三角関数的に変化させるもので
ある。
【0033】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
する駆動パルス電圧波形の前半部分の波形が、放電セル
の幾何学的静電容量を充電する充電期間Tchg終了後
から、放電電流が終了するまでの放電時間Tdiseに
おいて、印加電圧波形を三角関数的に変化させるもので
ある。
【0034】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
する駆動パルス電圧波形の立ち上がり波形が、パルスの
立ち上がりから放電電流が最大値に達するまでの放電期
間Tdscpにおいて、印加電圧波形を三角関数的に上
昇させた後さらに、放電電流が最大値に達してから放電
電流が終了するまでの放電時間Tdiseにおいて、印
加電圧波形を三角関数的に上昇させるものである。
【0035】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
する駆動パルス電圧波形の立ち上がり波形が、パルス電
圧波形の最大電圧Vsmaxまで達した後に、印加電圧波
形を最小放電維持電圧Vsminまで三角関数的に降下さ
せるものである。
【0036】また、本発明は、少なくとも駆動パルス電
圧波形の立ち上がり時に、2段階の階段状パルス電圧波
形を用いることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
ルの駆動方法において、2段目の立ち上がり電圧波形を
指数関数的に上昇させるものである。
【0037】また、上記第2の目的を達成するために本
発明は、平行な1対の基板間に誘電体に覆われた複数の
対向電極を設け放電ガスを封入し気体放電によって画像
を表示するプラズマディスプレイパネルの駆動方法にお
いて、書き込みパルスによって選択された放電セルの放
電を維持する維持期間中に印加する駆動波形の立ち上が
り部として、各パルスの放電の開始時点での印加電圧よ
り最大放電電流時の印加電圧が高い駆動波形を用いるも
のである。
【0038】また、本発明は、維持期間中の各パルスの
放電の開始時点での印加電圧より最大放電電流時の印加
電圧が高い駆動波形として、波形の立ち上がり部に直線
的な傾きを持った駆動波形を用いるものである。
【0039】また、本発明は、放電電流の開始時点から
放電電流の極大時点までの期間において、放電電流値の
変化の位相よりも、印加電圧の変化の位相を遅くするも
のである。
【0040】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
される第1番目の維持パルスに階段状パルス電圧波形を
用いるものである。
【0041】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間中に印加
される第1番目の階段状パルス電圧波形の最大電圧保持
時間PWmax1を、第2番目以降の階段状パルス電圧波形
の最大電圧保持時間PWmax2より0.1μs以上長く
するものである。
【0042】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
最大電圧保持時間PWmaxが、0.02μs以上かつパ
ルス幅PWの90%以下とするものである。
【0043】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間の後に、
駆動パルス電圧波形の立ち上がり時に少なくとも2段階
以上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0044】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目の電圧を、放電開始電圧Vf−50V以上Vf+
30V以下とするものである。
【0045】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
最大電圧Vsmaxを、放電開始電圧Vf以上Vf+10
0V以下とするものである。
【0046】また、本発明は、書き込みパルスによって
選択された放電セルの放電を維持する維持期間の後に、
駆動パルス電圧波形の立ち下がり時に少なくとも2段階
以上の階段状パルス電圧波形を用いるものである。
【0047】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
1段目の電圧を、放電開始電圧Vf以上Vf100V以
下とするものである。
【0048】また、本発明は、階段状パルス電圧波形の
パルスの立ち上がりから最大電圧保持期間終了までの時
間PWerを、放電の形成遅れ時間Tdf−0.1μs以
上Tdf+0.1μs以下とするものである。
【0049】また、本発明は、プラズマディスプレイパ
ネルの放電空間内の一部分に蛍光体を設け、放電ガスの
封入圧力が、760〜4000Torrで、少なくとも
2段階以上の階段状パルス電圧波形を用いるものであ
る。
【0050】また、本発明は、放電ガスが、ヘリウム,
ネオン,キセノン,アルゴンを含む希ガスの混合物を用
いるものである。
【0051】また、本発明は、放電ガスには、キセノン
が5体積%以下、アルゴンが0.5体積%以下、ヘリウ
ムが55体積%未満含有されているものである。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0053】本発明で用いたPDPパネルの基本構造は
従来のものと同様である。駆動波形による発光効率の変
化の検討は、任意波形発生器の出力を高速高圧アンプに
よって電圧増幅し、PDPの放電セルに印加することに
よって、種々の波形で駆動を行った。また、強誘電体等
の特性評価に使用されるソーヤタワー回路と同様の原理
を用いて、放電セルに印加した電圧Vによる放電セルに
蓄積される電荷量Qの変化をV−Qリサージュ図形を観
測することによって、放電によって放電セル内で消費さ
れた電力の相対比較を行った。
【0054】同時にフォトダイオードPDを用いて発光
ピーク波形の観測を行い、発光ピークの積分値から、発
光輝度の相対比較を行い、PDPの発光効率の相対比較
を行った。コントラストの測定は、暗室内でパネルの一
部分を白色に点灯させ、暗部と明部の輝度比を測定する
ことにより行った。
【0055】以下、具体的な駆動波形について図を用い
て説明する (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1の駆動
方法を示すタイミングチャートである。
【0056】従来のPDPの駆動方法との違いは、初期
化パルスの立ち上がりを2段階で上昇させることであ
る。
【0057】図6は、初期化パルスの立ち上がりが2段
階の階段状波形における、1段目の平坦部幅とパルス幅
の比tp/twおよび1段目の電圧とパルスの最大電圧
の比V1/Vstに対するコントラストの関係を示して
いる。斜線の範囲内においてコントラストが高く、この
領域外ではあまり実用的ではない。またこの領域外では
書き込み不良による輝度バラツキが大きい。
【0058】これは、従来においては1段階で電圧を印
加し急激な電圧変化によって強い放電を発生させていた
ために、本来不要な初期化パルスによる全面発光が強く
発生し、尚かつパネル内の放電セルのバラツキに起因し
た初期化パルス印加後の壁電荷量のバラツキが、部分的
な書き込み不良を誘発し輝度バラツキを引き起こしてい
たのに対し、本実施の形態1では、2段階の階段状波形
を用いることによって弱い放電を行い尚かつ十分な壁電
荷を得ることによって書き込み不良による輝度バラツキ
を改善すると共に全面発光を抑制している。また、複数
の弱い放電で初期化を行うことによって異常発光放電の
発生を抑制するため、短いパルス幅でも安定した初期化
を行なうことが可能となるため、初期化期間が短縮化さ
れ駆動を高速化することが可能となる。
【0059】このことから明らかなように、本実施の形
態1によるPDPの駆動方法によって、書き込み不良を
抑制し、尚かつ初期化パルスによる発光を抑制し、動作
マージンが広くコントラストが著しく改善されるという
点で非常に優れた画質が実現される。
【0060】尚、本実施の形態1では、初期化パルスの
立ち上がりを2段階の階段状パルス波形としたが3段階
以上の多段階段状パルスとしても同様に優れた画質を実
現できることは言うまでもない。
【0061】(実施の形態2)図7は、本発明の実施の
形態2の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0062】実施の形態1との違いは、初期化パルスの
立ち下がりを2段階で上昇させることである。
【0063】図8は、初期化パルスの立ち下がりが2段
階の階段状波形における、1段目の平坦部幅とパルス幅
の比tp/twおよび1段目の電圧とパルスの最大電圧
の比V1/Vstに対するコントラストの関係を示して
いる。斜線の範囲内においてコントラストが高く、この
領域外ではあまり実用的ではない。またこの領域外では
書き込み不良による輝度バラツキが大きい。
【0064】これは、従来においては1段階で電圧を降
下し急激な電圧変化によって自己消去放電が発生してい
たために、本来不要な初期化パルスによる全面発光が発
生し尚かつ初期化パルスの立ち上がり時に形成された壁
電荷の一部が自己消去放電によって消滅し、プライミン
グ効果を低下させていたのに対して、本実施の形態2で
は、2段階で電圧を降下させることによって自己消去放
電による全面発光を抑制すると共に過度の壁電荷の消滅
も抑制している。また、自己消去放電が抑制されること
によって、短いパルス幅でも安定した初期化を行なうこ
とが可能となるため、初期化期間が短縮化され駆動を高
速化することが可能となる。
【0065】このことから明らかなように、本実施の形
態2によるPDPの駆動方法によって、書き込み放電を
容易にするためのプライミング効果を損なうことなく発
光を抑制し、コントラストが著しく改善されるという点
で非常に優れた画質を実現できる。
【0066】尚、本実施の形態2では、初期化パルスの
立ち下がりを2段階の階段状パルス波形としたが、3段
階以上の多段階段状パルスとしても同様に優れた画質を
実現できることは言うまでもない。
【0067】(実施の形態3)図9は、本発明の実施の
形態3の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0068】実施の形態1との違いは、初期化パルスの
2段目以降の立ち上がりを5段階で変化させ種々の平均
変化速度α[V/μs]で駆動することである。立ち上
がりの平均変化速度に対する駆動条件の依存性を調べる
ために、壁電荷量測定装置を用いて、PDPに書き込み
パルスを印加した際に発生する書き込み放電前後での壁
電荷の移動量△Q[pC]と書き込みパルス電圧Vda
ta[V]の関係を測定した。
【0069】図10に、種々の平均変化速度で駆動した
際の、Vdataに対する△Qの依存性の一例を示す。
初期化パルスの1段目の電圧は、放電開始電圧より20
V低い180Vとした。
【0070】Vdataを増加することによって△Qが
増加し、書き込み放電による壁電荷の移動量が増加して
いることがわかる。△Qが3.5pC以下の条件下で
は、書き込み不良が発生しているために壁電荷量が少な
く、チラツキが発生する。Vdataを増加させること
によって放電確率が増加し、書き込み不良が減少するこ
とによって壁電荷量が増加し、正常な駆動が行われる。
【0071】αが6V/μs程度までの範囲において
は、αを増加させることによって、Vdataに対する
△Qのプロットの傾きが増加し、より低いVdataに
おいても、正常な駆動が可能となる。これらのαの範囲
では初期化パルスの放電による発光が維持放電に比べて
非常に弱いのでコントラストを低下させることはない。
しかし、αを10V/μs以上に増加させるとコントラ
ストが著しく低下する。
【0072】これは、立ち上がり部分でのαが大きすぎ
ると初期化パルスの立ち上がり部分で強い放電が発生
し、過剰な壁電圧を蓄積するために、立ち下がり部分で
も放電を起こし所謂自己消去放電が発生し、初期化パル
スによる発光が強くなるためにコントラストが低下す
る。さらに、このような条件下では、均一な初期化によ
る壁電圧の制御ができないため、それに続く書き込み期
間での書き込み放電不良が発生する。このため、最適な
αの値は、1≦α≦9[V/μs]であることがわか
る。
【0073】このことから明らかなように、本実施の形
態3によるPDPの駆動方法によって、初期化期間終了
時点での壁電圧を最適に制御し、書き込み放電不良を抑
制することによってコントラストを損なうことなくチラ
ツキ、ザラツキ等の画質劣化が抑制されるという点で非
常に優れた画質を実現できる。
【0074】尚、本実施の形態3では、初期化パルスの
立ち上がりを5段階の階段状パルス波形としたが、6段
階以上の多段階段状パルスとしても同様に優れた画質を
実現できることは言うまでもない。
【0075】また、本実施の形態3では、初期化パルス
の立ち上がりを多段階段状パルス波形としたが、立ち上
がりのみならず立ち下がりも多段階段状パルスとしても
同様に優れた画質を実現できることは言うまでもない。
【0076】(実施の形態4)図11は、本発明の実施
の形態4の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0077】従来方法との違いは、書き込みパルスとし
てパルスの立ち下がり時に2段階で電圧を降下させる階
段状波形を用いることである。
【0078】図12に、従来の単純矩形波による書き込
みパルスを使用した際の種々の書き込みパルス電圧Vda
taにおける、書き込みパルス幅PWと△Qの関係を示
す。
【0079】Vdata=60VにおいてはPWが2.0μ
s以上のパルス幅において書き込み放電がほぼ正常に行
われているが、表示画質には僅かにチラツキが有る。
【0080】Vdataを上昇させることによって、PW
が、より短い領域まで書き込み放電が正常に行われてお
り、Vdata=100VにおいてはPWが1.0μsまで
短縮化してもなお、書き込み放電が正常に行われてお
り、例えばフルスペックのハイビジョン等を実現する為
に必要な高精細化によって走査線数が増加する際、必要
不可欠となる書き込みパルスの高速化が可能となる。
【0081】しかし、PDPで一般に使用されているデ
ータドライバーは、パルス立ち上がり時の電圧のスルー
レイトと耐圧が相反する関係にあり、このような高速の
立ち上がりを持った高圧パルスを発生させる為に必要な
駆動回路を製造することは困難であり、非常にコストが
増大するという大きな課題を有していた。
【0082】(表1)に、従来の駆動波形と本実施の形
態4の駆動波形を用いた際の書き込み放電時の平均放電
遅れ時間の比較を示す。
【0083】
【表1】
【0084】書き込みパルスとしてパルスの立ち下がり
時に2段階で電圧を降下させる階段状波形を用いること
によって放電遅れ時間が減少していることが分かる。
【0085】これは、パルスの立ち上がり時のみに放電
セルに高電圧を印加することによって、データ−スキャ
ン電極間の放電を短時間で終了させ、このパルスの立ち
上がり時の放電のプライミングによってサスティン−ス
キャン電極間で発生する放電の放電遅れが減少したため
であると考えられる。
【0086】このことから明らかなように、本実施の形
態4の駆動波形を用いることによって、放電遅れを改善
し駆動パルスを高速化することが可能となる。
【0087】尚、これらの階段状波形を発生させる駆動
回路として、本実施の形態4では任意波形発生装置の出
力電圧波形を高速高圧アンプで電圧増幅し、放電セルに
印加しているが、これに限定されるものではなく、2種
類のパルス電圧発生回路をダイオードで電圧加算し、1
段目のパルス電圧に2段目のパルス電圧を重畳させて階
段状波形を形成することによって、各段階でのパルス電
圧発生回路は100V程度の耐圧のドライバーICを使
用することが可能となり、低コストで尚且つ高精細で優
れた画質のPDPを実現することが可能となることは言
うまでもない。
【0088】(実施の形態5)・・・書き込みパルス立
ち上がりに階段状波形、画質改善 図13は、本発明の実施の形態5の駆動波形のタイミン
グチャートを示す。
【0089】従来方法との違いは、書き込みパルスとし
てパルスの立ち上がり時に2段階で電圧を上昇させる階
段状波形を用いることである。
【0090】図14aに従来の駆動波形を用いて駆動を
行った際の、書き込み放電による発光ピークを、図14
bに維持放電による発光ピークを示す。この図から明ら
かなように、書き込み放電による発光は、維持期間中1
番目の維持パルスによる放電の発光よりも大きく、それ
に続く2番目以降の維持放電と同程度の発光ピーク面積
を持ち同程度の大きさで発光していることがわかる。こ
の為、中間調を表示する際に、低階調表示のために維持
期間のパルス数の少ない低ビットのサブフィールドが選
択された際に、書き込み放電による発光の輝度がこれら
の維持放電の発光に加算されるため、中間調表示の際の
グレースケールが不連続となり、映像信号としてランプ
波形を用いてグレースケール表示を行った際に低階調に
おける表示画質を低下させる原因となっていた。これを
抑制するためにデータ電極に印加する書き込みパルスの
電圧を低下させると、書き込み放電の放電遅れが増加
し、アドレス不良を起こす原因となっていた。
【0091】(表2)に、従来の波形と本実施の形態5
の駆動波形を用いた際の画質の比較結果を示す。
【0092】
【表2】
【0093】これは、書き込みパルスとしてパルスの立
ち上がりが2段階の階段状波形を用いることによって、
書き込み放電による発光が抑制され、低ビットのサブフ
ィールドが選択された際に、維持放電の発光に加算され
る書き込み放電による発光の輝度が減少したためであ
る。
【0094】このことから明らかなように、本実施の形
態5の駆動波形を用いることによって、書き込みパルス
電圧を低下させることなく中間調表示の際のグレースケ
ール表示を改善することができ、アドレス不良やチラツ
キ等の画質劣化の無い、階調再現性に優れた画質のPD
Pを実現することが可能である。
【0095】尚、これらの階段状波形を発生させる駆動
回路として、本実施の形態5では任意波形発生装置の出
力電圧波形を高速高圧アンプで電圧増幅し、放電セルに
印加しているが、これに限定されるものではなく、2種
類のパルス電圧発生回路を電圧加算し、1段目のパルス
電圧に2段目のパルス電圧を重畳させて階段状波形を形
成することによって、各段階でのパルス電圧発生回路は
100V程度の耐圧のドライバーICを使用することが
可能となり、低コストで尚且つ高精細で優れた画質のP
DPを実現することが可能となることは言うまでもな
い。
【0096】(実施の形態6)図15は、本発明の実施
の形態6の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0097】従来の駆動方法との違いは、維持パルスの
立ち下がりを2段階で降下させて駆動することである。
図16a,bに従来の単純な矩形波を用いて駆動した場
合の維持パルスの電圧波形Vと発光ピーク波形Bを示
す。
【0098】従来の単純な矩形波を用いて駆動する場合
においては、駆動電圧を上昇させると輝度は上昇する
が、パルスの立ち上がり部分の放電が強くなりすぎる
と、図16bに示すようにパルスの立ち下がり部分でも
弱い放電が発生し、異常動作が起きる。これは一般に自
己消去放電と呼ばれる現象であり、立ち上がり部分の放
電によって放電セル内に蓄積された壁電圧が高くなりす
ぎたことによって、電圧を降下させる際にもセル内部の
壁電圧によって立ち上がりの時とは逆方向に放電が発生
する為である。この自己消去放電が発生すると、立ち上
がり部分の放電によって蓄積された壁電圧が低下してし
まう為に、次の逆方向のパルス電圧によって放電を行う
際に、セル内の放電ガスに印加される実効電圧が低下
し、放電が不安定となり異常動作を起こす。
【0099】図17に本発明における駆動波形を用いて
駆動した場合のパルスの電圧波形Vと発光ピーク波形B
の一例を示す。放電セルに印加されたパルス電圧の最大
値は図16bと同一であるにもかかわらず、パルスの立
ち下がり部分での発光が見られず、自己消去放電が発生
していないことがわかる。これは、維持パルスの立ち下
がりを2段階で降下させることによって、急激な電圧変
化を緩和し、自己消去放電が抑制された為である。この
際のパルス電圧の最大値は、放電が開始する時点での印
加電圧、即ち放電開始電圧Vf+150Vまで自己消去
放電が発生しなかった。
【0100】(表3)に従来の単純な矩形波を用いて駆
動した場合と、本実施の形態6の駆動波形を用いて駆動
した場合におけるパルス電圧の最大値と相対輝度および
自己消去放電の発生の有無の比較を示す。
【0101】
【表3】
【0102】このように、維持パルスの立ち下がりを2
段階で降下させることで、急激な電圧変化が緩和される
ことによって自己消去放電が抑制され、自己消去放電に
よる放電セル内の壁電荷の消去が抑制されるため、放電
セル内の壁電圧も増加し、放電による移動電荷量が増加
するため輝度が増加する。
【0103】このことから明らかなように、本実施の形
態6によるPDPの駆動方法によって、発光を維持する
為の維持パルスとして少なくとも2段階の階段状電圧波
形を用いることによって輝度を大幅に上昇し、なお且つ
自己消去放電の発生を抑え、安定な動作を可能にし、高
輝度で優れた画質のPDPを実現することが可能であ
る。
【0104】(実施の形態7)図18は、本発明の実施
の形態7の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0105】従来の駆動方法との違いは、維持パルスの
立ち上がりおよび立ち下がりを2段階で変化させて駆動
することである。図19に従来の単純な矩形波を用いて
駆動した場合のV−Qリサージュ図形の模式図を示す。
従来の単純な矩形波を用いて駆動する場合においては、
駆動電圧を上昇させると輝度は上昇するが、放電電流も
同様に増加するため、消費電力が増加し、リサージュ図
形のループは相似のまま拡大する(a→b)。このため
PDPの発光率はほとんど向上しない。
【0106】図20に本実施の形態7における駆動波形
を用いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を
示す。
【0107】維持パルスを2段階の階段状波形とするこ
とによって、V−Qリサージュ図形のループが平行四辺
形から歪んだ菱形に変化していることがわかる。この
際、1段目の電圧が、放電開始電圧Vf−20V以上V
f+30V以下の範囲において、また1段目のパルスの
立ち上がりから2段目のパルスの立ち上がりまでの1段
目の電圧保持時間が、放電の形成遅れ時間Tdf−0.
2μs以上Tdf+0.2μs以下の範囲において平行
四辺形から歪んだ菱形のループとなった。
【0108】(表4)に従来の単純な矩形波を用いて駆
動した場合と、本実施の形態7の駆動波形を用いて駆動
した場合における相対輝度と、相対消費電力および相対
発光効率の比較を示す。
【0109】
【表4】
【0110】維持パルスを2段階の階段状波形とするこ
とによって輝度が30%程度上昇しているにもかかわら
ず、消費電力の増加は15%程度に抑えられ、発光効率
が13%程度向上している。これは、維持パルスを2段
階の階段状波形とすることによって、放電セルに印加さ
れる印加電圧の上昇と放電電流の位相が揃い無効な電力
を抑制するため、輝度の増加率に比べて消費電力の増加
率を抑制し、放電の効率の向上を実現した。
【0111】このことから明らかなように、本実施の形
態7のPDPの駆動方法によって、輝度を大幅に上昇
し、なお且つ消費電力の増加を低く抑えることを可能に
し、高輝度で優れた画質のPDPを実現することが可能
である。
【0112】尚、本実施の形態7では、維持パルスの立
ち上がりおよび立ち下がりを階段状パルス波形とした
が、立ち上がりのみを階段状パルス波形としても同様に
優れた画質を実現できることは言うまでもない。
【0113】(実施の形態8)図21は、本発明の実施
の形態8の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0114】実施の形態7との違いは、維持パルスの立
ち上がりおよび立ち下がりをそれぞれ2段階で変化さ
せ、立ち上がりの1段目の電圧をセルの放電開始電圧V
fとし、1段目から2段目への間の電圧変化を放電電流
のピーク時に最大傾斜となるようにsin関数的に変化
させ、放電電流停止と共に速やかにcos関数的に、単
純矩形波駆動での最小放電維持電圧Vsまで電圧を減少
させた波形を用いて駆動することである。
【0115】図22に本実施の形態8における駆動波形
を用いて駆動した場合の放電セルの電極間電圧Vと電荷
量Q、電荷量の微分値dQ/dtおよび発光ピーク波形
Bの時間軸トレースを示す。維持パルスの立ち上がりお
よび立ち下がりをそれぞれ2段階で変化させ、1段目と
2段目の間の電圧変化を三角関数的に変化させることに
よって、パルスの立ち上がり部分においては、1段目の
放電開始電圧によって放電電流が流れはじめてから2段
目への電圧上昇が始まり、放電電流よりも2段目への電
圧上昇の位相が遅れて放電電流のピーク時付近で電圧上
昇の最大傾斜を迎えていることがわかる。また、放電電
流の停止とともにVsまで電圧を低下させることによっ
て、放電による発光が行われている期間中のみ放電セル
に高電圧が印加されていることがわかる。
【0116】図23に本実施の形態8における駆動波形
を用いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を
示す。V−Qリサージュ図形のループは両側の辺が内側
に弧を描いた歪んだ菱形に変化し、横に細長くなってお
り、1段目から2段目の間の電圧変化の位相を放電電流
より遅らせることによって、セル内で放電が開始されて
からも、さらに電源から過電圧が印加された状態とな
り、効果的に放電セル内のプラズマに電力が注入されて
いることがわかる。
【0117】(表5)に従来の単純な矩形波を用いて駆
動した場合と、本実施の形態8の駆動波形を用いて駆動
した場合における相対輝度と、相対消費電力および相対
発光効率の比較を示す。
【0118】
【表5】
【0119】放電電流ピーク時に1段目から2段目の電
圧上昇の最大傾斜をむかえ、放電電流の停止後直ちに電
圧を低下させることによって、輝度が2倍以上上昇して
いるにもかかわらず、消費電力の増加は比較的少なく、
発光効率が30%程度向上していることがわかる。
【0120】このことから明らかなように、本実施の形
態8のPDPの駆動方法によって、輝度を大幅に上昇
し、なお且つ消費電力の増加を低く抑えることを可能に
し、高輝度で優れた画質のPDPを実現することが可能
である。
【0121】尚、本実施の形態8においては、2段目の
立ち上がり電圧波形の連続関数として三角関数を用いて
上昇させているが、指数関数、ガウス関数など他の連続
関数を用いても同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0122】(実施の形態9)図24は、本発明の実施
の形態9の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0123】従来の駆動方法との違いは、維持パルスの
立ち上がりは、駆動に影響が出ない範囲で電圧上昇速度
に傾きを持たせた波形を用いて駆動することである。パ
ルスの立ち上がり部に電圧上昇速度に傾きを持たせるこ
とによって、放電の開始時点での印加電圧より最大放電
電流時の印加電圧を高くすることが可能となる。
【0124】図25に本実施の形態9における駆動波形
を用いて駆動した場合の放電セルの電極間電圧Vと電荷
量Q、電荷量の微分値dQ/dtおよび発光ピーク波形
Bの時間軸トレースを示す。
【0125】維持パルスの立ち上がりをスロープを持っ
た波形とすることによって、放電開始時点での放電セル
に印加された駆動電圧よりも、放電電流並びに発光ピー
クが最大を示す時点での放電セルに印加された駆動電圧
が高くなっていることがわかる。
【0126】図26に本実施の形態9における駆動波形
を用いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を
示す。本発明における駆動波形を用いることによって、
V−Qリサージュ図形のループの両側辺が傾斜を持った
菱形に変化しており、電荷が移動し終わった放電終了電
圧よりも放電開始電圧が低く、ループ内の面積が減少し
ていることがわかる。
【0127】(表6)に従来の単純な矩形波を用いて駆
動した場合と、本実施の形態9の駆動波形を用いて駆動
した場合における相対輝度と、相対消費電力および相対
発光効率の比較を示す。
【0128】
【表6】
【0129】維持パルスに本実施の形態9の駆動波形を
用いることによって輝度の減少はわずかであるが、消費
電力が13%程度減少することによって、発光効率が7
%程度向上している。
【0130】このことから明らかなように、本実施の形
態9によるPDPの駆動方法によって、輝度を損なうこ
となく消費電力を低く抑えることを可能にし、低消費電
力で優れた画質のPDPを実現することが可能である。
【0131】(実施の形態10)・・・維持パルスに階
段状波形、1発目の確率 図27は、本発明の実施の形態10の駆動波形のタイミ
ングチャートを示す。
【0132】従来との違いは、維持期間において1番目
の維持パルスの立ち上がりおよび立ち下がりをそれぞれ
2段階で変化させ、1段目の電圧を単純矩形波駆動での
最小放電維持電圧Vs間で上昇させた後に2段目のピー
ク電圧まで上昇させ、放電停止と共に速やかに、1段目
のVsまで電圧を減少させた波形を用いて駆動すること
である。
【0133】一般に、パルス電圧が印加されてから放電
が発生するまでには時間的な遅れが有り、この放電遅れ
は印加電圧と強く相関があり、電圧が高いほど放電遅れ
は短く、その分布も狭くなることが知られている。PD
Pにおいては、放電セル内の放電ガスにかかるガス電圧
Vgasは、電極を覆う誘電体に蓄積された壁電圧とセ
ル外部の電源から供給される駆動電圧に依存しており、
非定常状態での放電遅れおよびその分布は、壁電圧に強
く影響を受ける。
【0134】このため、維持期間の最初に放電セルに印
加される1番目の維持パルスによって発生する放電は、
それに先立つ書き込み放電の結果生じる壁電圧に強く影
響され、非常に不安定であるため、画像表示の際の画面
のチラツキによる画質劣化の大きな要因の一つとなって
いる。
【0135】本実施の形態10の駆動方法は、維持パル
スの1番目の波形を2段階の階段状波形とすることによ
って、維持パルスの1番目の放電遅れおよびその分布を
改善するものである。
【0136】図28(a)および(b)に従来の駆動波
形と本発明における駆動波形を用いて駆動した場合の放
電セルの電極間電圧Vscn-sus および発光ピーク波形B
の時間軸トレースを示す。
【0137】電圧波形および発光ピーク波形の測定に
は、デジタルオシロスコープを用いて500回分の走査
の平均をとり、ノイズの除去を行なった。この図から維
持パルスの1番目の波形を2段階で変化させることによ
って、パルスの立ち上がり部分から放電による発光が起
こるまでの時間、即ち放電遅れ時間が減少し、さらに、
放電による発光も強くなっていることが分かる。
【0138】(表7)に従来の単純な矩形波を用いて駆
動した場合と、本実施の形態10の駆動波形を用いて駆
動した場合における、1番目の維持パルスによって発生
する放電の平均放電遅れ時間および輝度と画質の比較を
示す。
【0139】
【表7】
【0140】維持期間の1番目の維持パルスに階段状波
形を用いることによって1番目の放電確率が向上し、放
電遅れが低減されることによって、その後の維持パルス
による放電が安定し、チラツキ等の画質劣化が改善され
ることによって時間的平均輝度も向上する。
【0141】このことから明らかなように、本実施の形
態10のPDPの駆動方法により、高輝度で優れた画質
のPDPを実現することが可能である。
【0142】(実施の形態11)図29は、本発明の実
施の形態11の駆動波形のタイミングチャートを示す。
【0143】従来との違いは、消去パルスの立ち上がり
を2段階で上昇させることである。図30は、消去パル
スの立ち上がりが2段階の階段状波形における、1段目
の平坦部幅とパルス幅の比tp/twおよび1段目の電
圧とパルスの最大電圧の比V1/Veに対するコントラ
ストの関係を示している。コントラストは、斜線の範囲
内において高く、この領域外ではあまり実用的ではな
い。これは、従来においては1段階で電圧を印加し急激
な電圧変化によって放電を発生させていたために、本来
不要な消去パルスによる全面発光が発生し、尚かつパネ
ル内の放電セルのバラツキに起因して消去パルス印加後
に残存する壁電荷量にバラツキが生じ、次の駆動シーケ
ンスで誤放電を誘発していたのに対し、本実施の形態1
1では、2段階の階段状波形によって弱い放電を行い、
壁電荷を均一に消去すると共に全面発光を抑制してい
る。
【0144】このことから明らかなように、本実施の形
態11によるPDPの駆動方法によって、1駆動シーケ
ンス後の残存壁電荷による誤放電を抑制すると共に消去
パルスによる発光を抑制し、コントラストを著しく改善
するという点で非常に優れた画質が実現される。
【0145】尚、本実施の形態11では、消去パルスの
立ち上がりを2段階の階段状パルス波形としたが、3段
階以上の多段階段状パルスとしても同様に優れた画質を
実現できることは言うまでもない。
【0146】また、階段状パルス電圧波形の1段目の電
圧が、放電開始電圧Vf−50V以上Vf+30V以下
の階段状パルスとしても同様に優れた画質を実現できる
ことは言うまでもない。
【0147】また、階段状パルス電圧波形の最大電圧V
smax が、放電開始電圧Vf以上Vf+100V以下の
階段状パルスとしても同様に優れた画質を実現できるこ
とは言うまでもない。
【0148】(実施の形態12)・消去パルスの立ち下
がりを2段階、イレース期間の短縮 図31は、本発明の実施の形態12の駆動波形のタイミ
ングチャートを示す。
【0149】従来との違いは、消去パルスの立ち下がり
を2段階で降下させることである。(表8)は、従来の
消去パルス波形と消去パルスの立ち下がりが2段階の階
段状波形における、消去放電の放電遅れ時間とパルス幅
および消去動作の良否の比較を示す。
【0150】
【表8】
【0151】消去パルスの立ち下がりが2段階の階段状
波形にすることによって、放電遅れが改善され、尚且つ
1段目および2段目のそれぞれのパルス電圧を発生させ
る駆動回路は高耐圧を必要としない為、パルスの立ち下
がりのスルーレートが速いパワーMOSFETを用いる
ことが可能となり、消去パルス幅をより短縮化すること
が可能となり、このことによって各サブフィールドの消
去期間が短縮化され、これによって発生した余剰時間を
高精細化による走査線数の増加による書き込み期間の増
加や、維持期間中の維持パルス数を増加させることによ
って、輝度を増加させる為の維持期間の増加に振り分け
ることによる高画質化または高輝度化が可能となる。
【0152】このことから明らかなように、本実施の形
態12によるPDPの駆動方法によって、消去パルス幅
を短縮化することで発生した余剰時間を用いて高精細化
または高輝度化を実現するという点で非常に優れた画質
のPDPが実現される。
【0153】尚、本実施の形態12では、消去パルスの
立ち下がりを2段階の階段状パルス波形としたが、3段
階以上の多段階段状パルスとしても同様に優れた画質を
実現できることは言うまでもない。
【0154】また、階段状パルス電圧波形の最大電圧V
max が、放電開始電圧Vf以上Vf+100V以下の階
段状パルスとしても同様に優れた画質を実現できること
は言うまでもない。
【0155】(実施の形態13)・・・高ガス圧 本実施の形態13における実施の形態1〜12との違い
は、放電ガスとしてHeーNeーXeーArの4元系混
合ガスを従来より高い760〜4000Torr封入し
たことである。
【0156】従来と同様の構成のPDP(電極間距離d
=40μm)において、He(50%)−Ne(48
%)−Xe(2%)、He(50%)−Ne(48%)
−Xe(2%)−Ar(0.1%)、He(30%)−N
e(68%)−Xe(2%)、He(30%)−Ne
(67.9%)−Xe(2%)−Ar(0.1%)の各
種組成ガスを放電ガスに用いたPDPを作成し、作成し
た各PDPにおいてPd積と放電開始電圧との関係を調
べた。図32はその結果を示すグラフである。
【0157】また、図32下部には、各組成ガスを用い
たPDPの輝度(放電電圧250V)を示した。
【0158】特に、He(30%)ーNe(67.9
%)ーXe(2%)ーAr(0.1%)のガスを用いれ
ば、輝度も比較的良好で、且つ、Pd積=6(Torr
・cm)という条件(電極間距離d=60μmで封入圧
力1000Torr)下においても、放電開始電圧を実
用的に使用可能な放電開始電圧の領域(220V以下)
に入れることができることがわかる。
【0159】またこのガス組成では、放電開始電圧はP
d積=4付近において最小値を示しており、これより、
Pd積=4(例えば、封入圧力が2000Torrの場
合、電極間距離d=20μm)付近に設定するのが好ま
しいことがわかる。
【0160】なお、これらの絶対値(特に放電開始電
圧)は、Xe量を変化させることで変わるが、相対関係
は、ほとんど変化しない。
【0161】しかし、従来の駆動波形を用いて実際に画
像表示を行う場合には、書き込み動作の際に前面板の電
極19a、19bの何れかと背面板の電極14との間で
放電を行わなければならず、前面板の電極と背面板の電
極間の距離を20μm程度まで短縮すると、背面板の隔
壁の内側に蛍光体層を塗布する従来のPDPの放電セル
構造では、十分な放電空間が確保できないという大きな
課題を有していた。
【0162】本実施の形態13においては、図33に示
すように、書き込み期間および維持期間に放電セルに印
加するパルス電圧波形を2段階で変化させる階段状波形
を用いて駆動を行った。
【0163】(表9)に隔壁の高さ=60μm、封入圧
力2000torrでの従来の構成のPDPを、従来の
駆動波形と本実施の形態13の階段状駆動波形を用いて
実際に画像表示を行った場合の輝度、効率および画質の
評価結果を示す。
【0164】
【表9】
【0165】隔壁の高さおよび封入圧力が同一であるに
もかかわらず、従来の駆動波形においては、アドレス不
良が発生し、初期化パルスおよび書き込みパルス電圧を
上昇させてもほとんど画質は改善しなかった。これは、
前面板と背面板の電極間距離が大きいために、放電開始
電圧が上昇し、壁電荷量が十分に蓄積されないためであ
る。
【0166】一方、本実施の形態13の駆動波形におい
ては、アドレス不良は見られず、良好な画像表示が可能
であった。これは、書き込み動作の際に用いられるデー
タ電極に印加する書き込みパルスに階段状波形を用いる
ことによって、放電開始電圧が通常よりも高いパネルに
おいてもデータドライバー回路に負担を強いることなく
書き込み放電を行い、放電遅れが改善されることによっ
て書き込みパルスのパルス幅の時間内に書き込み放電が
完了して書き込み放電時の壁電荷量が増加し、さらに、
維持期間中に放電セルに印加する維持パルスにも階段状
波形を印加することによって、維持放電の放電遅れが改
善され、維持パルスのパルス幅の時間内に維持放電が完
了することによって、チラツキ等の画質劣化が改善され
た為である。また、効率は従来の構成で、Ne(95
%)−Xe(5%)混合ガスを500torr封入した
場合の1.5倍程度高効率であった。
【0167】このように、本実施の形態13のPDP
は、書き込み期間および維持期間に放電セルに印加する
パルス電圧波形を2段階で変化させる階段状波形を用い
ることによって、放電ガスの封入圧力が高い条件下にお
いてもアドレス不良の無い高画質、高効率で優れたPD
Pを実現できる。
【0168】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、放電セル
に印加するパルス電圧を少なくとも2段階以上の階段状
パルス波形を用いることによって、書き込み期間に先立
つプライミングパルスおよび維持期間の後の消去パルス
印加時の不要な放電による発光を抑制しコントラストを
改善し、書き込み期間中の書き込み放電の放電遅れを減
少させることによって書き込み不良による画質の低下を
著しく改善し、維持期間中の維持放電の発光効率を向上
させることによって輝度を増加せしめ、高精細で非常に
高画質なPDPを実現するという顕著な効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるプラズマディス
プレイパネルの駆動方法のタイミングチャート
【図2】従来のプラズマディスプレイパネルの電極マト
リックス図
【図3】従来のプラズマディスプレイパネルの駆動方法
のタイミングチャート
【図4】従来のプラズマディスプレイパネルの駆動方法
のサブフィールドの概略図
【図5】従来のプラズマディスプレイパネルを示す構成
【図6】本発明の実施の形態1におけるtp/twおよ
びV1/Vstに対するコントラストの関係を示す図
【図7】本発明の実施の形態2におけるプラズマディス
プレイパネルの駆動方法のタイミングチャート
【図8】本発明の実施の形態2におけるtp/twおよ
びV1/Vstに対するコントラストの関係を示す図
【図9】本発明の実施の形態3におけるプラズマディス
プレイパネルの駆動方法のタイミングチャート
【図10】本発明の実施の形態3におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動方法を用いて種々の平均変化速度
で駆動した際の、Vdataに対する△Qの依存性の一
例を示す図
【図11】本発明の実施の形態4におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図12】従来の矩形波状書き込みパルスを使用した際
の種々の書き込みパルス電圧Vdataにおける、書き込み
パルス幅PWと△Qの関係を示す図
【図13】本発明の実施の形態5におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図14】(a),(b)従来の駆動波形を用いて駆動
を行った際の、駆動電圧波形Vと書き込み放電による発
光ピーク波形Bの時間軸トレースを示す図
【図15】本発明の実施の形態6におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図16】(a),(b)従来の単純な矩形波を用いて
駆動した場合の維持パルスの電圧波形Vと発光ピーク波
形Bの時間軸トレースを示す図
【図17】本発明の実施の形態6における駆動波形を用
いて駆動した場合の維持パルスの電圧波形Vと発光ピー
ク波形Bの時間軸トレースを示す図
【図18】本発明の実施の形態7におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図19】従来の単純な矩形波を用いて駆動した場合の
V−Qリサージュ図形の模式図
【図20】本発明の実施の形態7における駆動波形を用
いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を示す
【図21】本発明の実施の形態8におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図22】本発明の実施の形態8における駆動波形を用
いて駆動した場合の放電セルの電極間電圧Vと電荷量
Q、電荷量の微分値dQ/dtおよび発光ピーク波形の
時間軸トレースを示す図
【図23】本発明の実施の形態8における駆動波形を用
いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を示す
【図24】本発明の実施の形態9におけるプラズマディ
スプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図25】本発明の実施の形態9における駆動波形を用
いて駆動した場合の放電セルの電極間電圧Vと電荷量
Q、電荷量の微分値dQ/dtおよび発光ピーク波形B
の時間軸トレースを示す図
【図26】本発明の実施の形態9における駆動波形を用
いて駆動した場合のV−Qリサージュ図形の一例を示す
【図27】本発明の実施の形態10におけるプラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図28】(a),(b)従来の駆動波形と本発明にお
ける駆動波形を用いて駆動した場合の放電セルの電極間
電圧Vと電荷量Q、および発光ピーク波形の時間軸トレ
ースを示す図
【図29】本発明の実施の形態11におけるプラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図30】本発明の実施の形態11におけるtp/tw
およびV1/Veに対するコントラストの関係を示す図
【図31】本発明の実施の形態12におけるプラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【図32】種々の放電ガス組成におけるPd積と放電開
始電圧との関係を示す図
【図33】本発明の実施の形態13におけるプラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形のタイミングチャート
【符号の説明】
11 前面基板 12 背面基板 13 絶縁体層 14 データ電極群 15 隔壁 16 蛍光体 17 誘電体ガラス層 18 保護膜 19a 電極群 19b 電極群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日比野 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C080 AA05 BB05 CC03 DD03 DD06 DD08 DD09 DD26 EE19 EE29 FF12 HH04 HH05 HH06 JJ04 JJ05 JJ06 KK02 KK43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行な1対の基板間に誘電体に覆われた複
    数の対向電極を設け放電ガスを封入し気体放電によって
    画像を表示するプラズマディスプレイパネルの駆動方法
    であって、書き込みパルスによって選択された放電セル
    の放電を維持する維持期間中に印加する駆動波形の立ち
    上がり部として、各パルスの放電の開始時点での印加電
    圧より放電電流が最大時での印加電圧が高い駆動波形を
    用いることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの
    駆動方法。
  2. 【請求項2】波形の立ち上がり部に直線的な傾きを持っ
    た駆動波形を用いることを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】放電電流の開始時点から放電電流の極大時
    点までの期間において、放電電流値の変化の位相より
    も、放電セルの端子間電圧の変化の位相を遅くすること
    を特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 【請求項4】平行な1対の基板間に誘電体に覆われた複
    数の対向電極を設け、放電ガスを封入したプラズマディ
    スプレイパネルと、書き込みパルスによって選択された
    放電セルの放電を維持する維持期間中に印加する駆動波
    形の立ち上がり部として、各パルスの放電の開始時点で
    の印加電圧より放電電流が最大時での印加電圧が高い電
    圧を発生する駆動回路を有することを特徴とする画像表
    示装置。
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