JP2003013291A - めっき処理装置 - Google Patents

めっき処理装置

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JP2003013291A
JP2003013291A JP2001198073A JP2001198073A JP2003013291A JP 2003013291 A JP2003013291 A JP 2003013291A JP 2001198073 A JP2001198073 A JP 2001198073A JP 2001198073 A JP2001198073 A JP 2001198073A JP 2003013291 A JP2003013291 A JP 2003013291A
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Japan
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plating
anode
tank
anode chamber
cloth
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JP2001198073A
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Fumio Anzai
文夫 安齋
Kiyoshi Ichikawa
清 市川
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Almex Inc
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Almex Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カソード室への不純物の侵入を大幅に抑制し
つつアノード金属を安定して供給可能とする。 【解決手段】 めっき処理槽10内の幅方向の両側に、
槽10内中央に向う面が布製部材72からなりかつ全体
として密閉型のアノード室10Aを形成する密閉アノー
ド室構造体(70)を装着するとともに各密閉アノード
室構造体(70)に各アノードユニット11を収容さ
せ、各アノード室10A内でかつ当該各アノードユニッ
ト11外のめっき処理液Qの一部を抽出してその中の不
純物を除去可能かつ不純物除去後の抽出めっき処理液を
カソード室10Kに戻し供給可能に形成された不純物除
去手段80を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき処理槽内の
幅方向の両側に布製包囲部材で包囲されたアノードとか
らなるアノードユニットを装着するとともにめっき処理
液中でかつ両アノードユニットの間にカソードを形成す
るワークを浸漬させ、めっき処理液中のワークと両アノ
ードとの間に給電しつつ当該ワークの表面にめっき処理
を施すめっき処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5において、めっき処理槽10内の幅
方向で両側にアノード12P,12Pが装着され、中央
のカソード室10Kにカソードつまりワーク(めっき処
理対象物)Wが浸漬される。そして、外部電源50Pか
らめっき処理液Q中のアノード12P,12Pおよびワ
ークWに給電する。かくして、ワークWの表面にアノー
ド金属を析出させるめっき処理を施すことができる。
【0003】かかるめっき処理において、析出皮膜にブ
ツやザラのない良好な表面状態で処理を施すには、めっ
き処理液Q中に不純物(異物)が混入することを防止す
ることが肝要である。また、品質(皮膜品質,皮膜厚さ
等)の均一性を維持するためには、めっき処理条件(液
Qの性状乃至組成,電流密度,極間距離,液温等々)を
一定範囲内に維持しなければならない。
【0004】しかしながら、ワーク(例えば、プリント
配線基板)Wの大量生産のためには、多数の独立しため
っき処理槽を列配してバッチ処理する方法(装置)を採
用したのでは、品質(皮膜品質,皮膜厚さ等)の均一性
を維持することが実質的に困難である。
【0005】そこで、めっき処理槽10をワークWの搬
送方向(図5で紙面に垂直方向)に長大な1槽としかつ
ワークWをめっき処理液Q中に浸漬したままの状態で連
続搬送させつつ、連続めっき処理を実行可能に形成され
ているのが一般的である。
【0006】ところで、アノード金属イオンを効率よく
かつ安定してカソード室10Kに供給できるように、ア
ノード12P自体にはアノード金属溶融促進用物質が含
有されていることが多い。つまり、アノードが溶出する
と、必然的に不純物(アノード金属溶融促進用物質)が
スライムという形で溶出することになる。
【0007】かくして、めっき処理槽(10)内の両側
に布製包囲部材(例えば、布袋13P)で包囲(仕切)
られたアノード室10Aを形成し、各アノード室10A
内に装着(収容)された各アノード12Pから溶出した
スライム(不純物)が、ワークWを挿入・浸漬するため
のカソード室10K内に侵入しないように形成されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワーク
Wが例えば電子部品(プリント配線基板等)のめっき処
理の場合、一層の高品質が求められるに至り、布製包囲
部材(布袋13P)の布メッシュの狭小化が一段と強ま
る傾向にある。かくすれば、アノード12Pから溶出し
たスライム(不純物)のカソード室10K内への侵入防
止性能をメッシュ狭小化度合に比例的に向上させること
ができる。
【0009】しかし、この考え方は、運用の実際を満足
できない。運転当初は初期の侵入防止性能を発揮できる
が、時間経過とともに布製包囲部材(布袋13P)がス
ライム(不純物)で目詰まりしてしまうので、カソード
室10Kへのアノード金属イオンの本来的な供給量が大
幅に減ってしまう。また、アノード・カソード間の電流
密度を維持できなくなる。すなわち、高品質めっき処理
を安定して行えなくなる。
【0010】本発明の目的は、ワークを浸漬するめっき
処理液中への不純物の侵入を大幅に抑制しつつアノード
金属を安定して供給することがでるめっき処理装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、めっ
き処理槽内の幅方向の両側に布製包囲部材で包囲された
アノードからなるアノードユニットを装着するとともに
めっき処理液中でかつ両アノードユニットの間にカソー
ドを形成するワークを浸漬させ、めっき処理液中のワー
クと両アノードとの間に給電しつつ当該ワークの表面に
めっき処理を施すめっき処理装置において、前記めっき
処理槽内の幅方向の両側に、少なくとも槽内中央に向う
面が布製部材からなりかつ全体として密閉型のアノード
室を形成する密閉アノード室構造体を装着するとともに
各密閉アノード室構造体のそれぞれに前記アノードユニ
ットを収容させ、各アノード室内でかつ当該各アノード
ユニット外のめっき処理液の一部を抽出して当該抽出め
っき処理液中の不純物を除去可能かつ不純物除去後の抽
出めっき処理液をめっき処理槽内でかつ各密閉アノード
室構造体外のカソード室に戻し供給可能に形成された不
純物除去手段を設けためっき処理装置である。
【0012】かかる発明では、めっき処理槽内の幅方向
の両側に全体として密閉型のアノード室を形成する密閉
アノード室構造体(少なくとも槽内中央に向う面が布製
部材からなる。)を装着する。そして、各密閉アノード
室構造体内のそれぞれにアノードユニットを収容させ
る。なお、先にアノードユニットを収容させておいた密
閉アノード室構造体を、そのままめっき処理槽内に装着
するようにしてもよい。
【0013】そして、めっき処理液中でかつ両アノード
ユニットの間にカソードを形成するワークを浸漬し、し
かる後に、めっき処理液中のワークと両アノードとの間
に給電する。各アノードから溶出したアノード金属は、
従来例の場合と同様に、アノードユニットの一部を形成
する布製包囲部材を内側から外側に通りかつ密閉アノー
ド室構造体の布製部材を内側から外側に通過してワーク
(カソード)に至りかつ表面に析出される。
【0014】この際、アノードユニット内ではアノード
からアノード金属とともに不純物(アノード金属溶融促
進用物質)がスライムの形で溶出する。このスライムの
大部分は、短期的には、アノードユニットの布製包囲部
材で外側への通過が阻止されるが、一部はこれを通過す
る。従来はこの通過したスライムがめっき品質の劣悪化
を招いていたわけである。
【0015】この発明の場合には、アノードユニットの
布製包囲部材を内側から外側に通過したスライムは、密
閉アノード室構造体の布製部材で外側への通過が阻止さ
れるから、直接にカソード室に至らずに密閉アノード室
構造体内すなわちアノード室内に停滞する。しかし、こ
れを放置しておくと、アノード室内の不純物の停滞量が
次第に増大し、時間経過とともにカソード室側への侵入
量が増して行く。
【0016】ここにおいて、不純物除去手段を運転す
る。すなわち、各アノード室内でかつ当該各アノードユ
ニット外のめっき処理液の一部を抽出する。次いで、抽
出しためっき処理液中の不純物を除去する。そして、不
純物除去後の抽出めっき処理液を、めっき処理槽内でか
つ各密閉アノード室構造体外のカソード室に戻し供給す
る。
【0017】かくして、アノード室内の不純物濃度はめ
っき処理に害を及ぼすことがない程度に調整することが
でき、カソード室には不純物除去後の新鮮なめっき処理
液が供給される。つまり、ワークを浸漬するめっき処理
液中への不純物の侵入を大幅に抑制乃至めっき処理液中
の不純物を完全除去しつつ、アノード金属イオンをカソ
ード室に安定して供給することがでる。よって、析出皮
膜(表面状態)にザラやブツのない高品質製品を安定し
て生産することができる。
【0018】また、請求項2の発明は、前記不純物除去
手段が、前記めっき処理槽外に配設され、前記各アノー
ド室内のめっき処理液の一部をポンプで吸引しつつ抽出
してフィルタを通過させかつフィルタ通過後に前記カソ
ード室内に戻し供給するめっき処理液清浄循環再利用方
式とされためっき処理装置である。
【0019】かかる発明では、不純物除去手段は、ポン
プ起動により除去運転される。つまり、各アノード室内
のめっき処理液の一部をポンプで吸引しつつ抽出して、
めっき処理槽外に配設されたフィルタを通過させること
で、不純物を除去する。アノード金属イオンは、フィル
タをそのまま通過する。このフィルタ通過後のめっき処
理液は、カソード室内に戻し供給される。
【0020】したがって、請求項1の発明の場合と同様
な作用効果を奏することができることに加え、さらに不
純物除去手段の具現化が容易でかつ取扱が簡単である。
【0021】また、請求項3の発明は、前記各密閉アノ
ード室構造体が、前記めっき処理槽内に着脱可能なボッ
クス構造でかつ前記ワークに向かう面が前記布製部材か
ら形成されためっき処理装置である。
【0022】かかる発明では、密閉アノード室構造体
は、めっき処理槽内に着脱可能なボックス構造でかつワ
ークに向かう面が布製部材として構成されているので、
請求項1および請求項2の各発明の場合と同様な作用効
果を奏することができることに加え、さらに構造簡単で
かつ低コストであるとともに、めっき処理槽内への装着
・取外しを含むメンテナンスを簡単に行える。
【0023】さらに、請求項4の発明は、前記各密閉ア
ノード室構造体が、前記めっき処理槽内に装着されたま
まの状態で、前記布製部材のみを交換可能に形成された
めっき処理装置である。
【0024】かかる発明では、密閉アノード室構造体を
めっき処理槽外に取出すことなく、めっき処理槽内に装
着したままの状態で布製部材のみを交換することができ
るから、請求項3の発明の場合と同様な作用効果を奏す
ることができることに加え、さらに布製部材の交換を比
較的短時間で行えかつ交換作業が楽であるとともに、め
っき処理運転の停止期間を大幅に短縮化できる。換言す
れば、めっき処理運転期間の長期化を図れ、かつ一層の
品質均一化を図れる。
【0025】さらにまた、請求項5の発明は、前記各密
閉アノード室構造体が、前記各アノードユニットの全体
を覆うことができるバック形態の第2の布製包囲部材か
ら形成されためっき処理装置である。
【0026】かかる発明では、密閉アノード室構造体が
アノードユニットの全体を覆うことができるバック形態
の第2の布製包囲部材から形成されている。つまり、ア
ノードユニットを構成する布製包囲部材(布袋)と同様
な袋(バック)形態でかつアノードユニット全体を包囲
できるものであればよいから、請求項1および請求項2
の各発明の場合と同様な作用効果を奏することができる
ことに加え、さらに請求項3の発明の場合に比較して
も、一段と構造簡単でかつ低コストであるとともにめっ
き処理槽内への装着・取外しを含むメンテナンスが簡単
になる。また、請求項4の発明の場合と比較しても、全
体交換を比較的短時間で行えかつ交換作業が楽であると
ともにめっき処理運転の停止期間を大幅に短縮化でき
る。換言すれば、めっき処理運転期間の長期化を図れ、
かつ一層の品質均一化を図れる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】(第1の実施形態)本めっき処理装置は、
図1〜図4に示す如く、めっき処理槽10内の幅方向の
両側に、少なくとも槽内中央に向う面が布製部材72か
らなりかつ全体として密閉型のアノード室10Aを形成
する密閉アノード室構造体(アノードケース71)を装
着するとともに各密閉アノード室構造体(71)に各ア
ノードユニット11を収容させ、各アノード室10A内
でかつ当該各アノードユニット11外から抽出した一部
めっき処理液Q中の不純物を除去可能かつ不純物除去後
の抽出めっき処理液Qをめっき処理槽10内でかつ各密
閉アノード室構造体(71)外のカソード室10Kに戻
し供給可能に形成された不純物除去手段80を設け、ワ
ークWを浸漬するめっき処理液Q中への不純物の侵入を
大幅に抑制しつつアノード金属を安定して供給可能に形
成されている。
【0029】かかるめっき処理装置の基本的構成・機能
は、従来例の場合(図5)と同様に、めっき処理槽10
内の幅方向の両側に布製包囲部材(布袋13)とこの布
製包囲部材(13)で包囲されたアノード12とからな
るアノードユニット11(11L,11R)を装着する
とともに、めっき処理液Q中でかつ両アノードユニット
11L,11Rの間にカソード10Kを形成するワーク
Wを浸漬させ、めっき処理液Q中のワークWと両アノー
ド12,12との間に給電しつつ当該ワークWの表面に
めっき処理(アノード金属の析出)を施すことができ
る。
【0030】図1において、冶具20にハンガー28が
取付けられ、ハンガー28には複数の取付ネジ29を用
いてワーク(プリント配線基板)Wが保持されている。
この冶具20(ワークW)は、昇降手段(図示省略)に
よってめっき処理槽10の幅方向(図で左右方向)の中
心に配設された搬送レール37上に下降される。
【0031】なお、冶具20の下端は、上向きコ字形状
の振れ防止部材60内に案内され、ワークWの左右方向
の姿勢つまり極間距離[アノード12とカソード(ワー
クW)との距離]を一定に保持できる。この点からも、
高品質めっき処理を行える。
【0032】そして、搬送手段(図示省略)によって、
冶具20は搬送レール37に沿って図で紙面垂直方向
(搬送方向)に移動される。つまり、カソードを形成す
るワークWは、めっき処理槽10の幅方向中央のカソー
ド室10K内でめっき処理液Q中を搬送方向に連続搬送
される。
【0033】さて、アノードケース70(70L,70
R)は、少なくとも槽内中央に向う面が布製部材72か
らなりかつ全体として密閉型のアノード室11Aを形成
する密閉アノード室構造体を形成し、めっき処理槽10
内の幅方向の両側に装着される。給電バーを兼用する取
付フック73,73を介してめっき処理槽10にそれぞ
れ着脱可能である。
【0034】すなわち、密閉アノード室構造体(70)
全体をめっき処理槽10内に着脱可能なボックス構造と
することで、めっき処理槽10内への装着・取外しを含
むメンテナンスを簡単に行えるように形成してある。ボ
ックス構造であるから、めっき処理槽10の内装品(例
えば、ノズル管18等)に対する干渉を回避し易い。
【0035】また、密閉アノード室構造体(70)は、
めっき処理槽10内への装着状態でワークWに向かう面
(表面)を布製部材72とかつその他の面(背面および
両側面)を密閉板材から構成することで、構造を簡単に
かつ低コストで製作できるように工夫してある。
【0036】この密閉アノード室構造体(70)には、
給電経路を兼用する引掛け部材14を介してアノードユ
ニット11(アノード12および布袋13…布製包囲部
材)が着脱される。すなわち、布製部材72は、アノー
ド12とカソ−ド(ワークW)との通電を許容しつつア
ノード12から溶出されかつ布製包囲部材(13)を通
過した不純物がカソード室10K側に流出することを防
止する。この意味において、密閉アノード室構造体(7
0)は不純物流出防止手段を構成するものであるとも理
解される。
【0037】つまり、アノード12から溶出したアノー
ド金属およびスライムを布製包囲部材(布袋13)を通
してカソード室10Kに直接供給するのでなく、詳細後
記の不純物除去手段80を通して清浄化(スライム除去
化)したアノード金属イオン含有めっき液Qを布製包囲
部材(布袋13)を通すことなくカソード室10Kに供
給するわけである。
【0038】したがって、カソード室10K内でスライ
ムのない清浄なめっき液Qで高品質めっき処理を行なえ
るとともに、アノードユニット11内のスライム濃度の
上昇を抑制できかつ布製包囲部材(13)の通電性を担
保しつつ目詰まりを防止できるから高品質めっき処理運
転を長時間に渡って安定して行なえる。つまり、プリン
ト配線基板のような高品質製品を大量に生産することが
できる。
【0039】しかも、アノードユニット11の布製包囲
部材(布袋13)に目詰まりが生じた場合には、アノー
ドユニット11自体を当該密閉アノード室構造体(70
Lまたは70R)内から取出して、布袋13を簡単に交
換することができる。
【0040】なお、布製包囲部材(布袋13)は、アノ
ード12からのアノード金属溶出容易化等のために、四
角形の枠体の周辺を布製部材で覆った構造としてある。
【0041】アノードケース70は、図2(C)に示す
如く上部開放で、図2(A)で下側[(B)で紙面手前
側]の前面板に開口部71Hが設けられかつその他の面
板(背面板および両側面板)で構成された密閉構造の枠
体71と、開口部71Hを塞ぐように張設された布製部
材(布シート)72とからなる。布製部材(布シート)
72は、ビス等で前面板に取付固定される。
【0042】なお、枠体71には2つの開口部71Hが
設けられたいわゆる2連式とされ、アノードケース70
としては図3,図4に示すように複数が搬送(X)方向
に整列配設される。
【0043】ところで、密閉アノード室構造体70(7
0L,70R)は、めっき処理槽10内に装着されたま
まの状態で、布製部材72のみを交換可能である。した
がって、布製部材72の交換を比較的短時間で行えかつ
交換作業が楽であるとともに、めっき処理運転の停止期
間を大幅に短縮化できる。換言すれば、めっき処理運転
期間の長期化を図れ、かつ一層の品質均一化を図れる。
なお、めっき処理槽10の幅方向寸法が小さな小型の場
合には、密閉アノード室構造体70全体をめっき処理槽
外に取出せるので、適応性が広い。
【0044】不純物除去手段80は、この実施形態では
液循環手段15を含み、アノード室10A内でかつ当該
各アノードユニット11外のめっき処理液Qの一部を抽
出して当該抽出めっき処理液Q中の不純物(アノード金
属溶融促進用物質)を除去し、かつ不純物除去後の抽出
めっき処理液Qをめっき処理槽10内でかつ各密閉アノ
ード室構造体(70)外のカソード室10Kに戻し供給
可能に形成されている。
【0045】詳しくは、各アノード室10A,10A内
のめっき処理液Qの一部は、液循環手段15で循環再利
用される。すなわち、各アノード室10A,10A内の
めっき処理液Qは、めっき処理槽10の底面側の隔壁1
0Tで隔離された排出経路10BT,10BT排出ボッ
クス10BTおよび排出フランジ10F82に接続され
た吸込配管82を通してめっき処理槽10外に配設され
たポンプ81で吸引されつつ抽出され、フィルタ85を
通過させて不純物を除去された後に戻し供給管83,供
給フランジ10F83および供給ボックス15からカソ
ード10K室内に戻し供給される。めっき処理液清浄循
環再利用方式とされている。
【0046】フィルタ85,ポンプ81等が槽外に配設
されているので、フィルタ詰まり等を簡単に確認できか
つメンテナンスが容易である。
【0047】しかも、この実施形態では、表面活性化維
持手段17を利用してカソード室10K内にかつ上下方
向にもめっき処理液Qを均一に供給しつつワーク(プリ
ント配線基板)Wの表面の活性化を維持可能にしてあ
る。
【0048】すなわち、表面活性化維持手段17は、供
給ボックス16に起立接続された左右1対のノズル管1
8と各ノズル管18に設けらた複数のノズル19からな
り、供給ボックス16に戻し供給されためっき処理液Q
をワークWに直角(乃至傾斜角度を設けようにしても
い。)に向けて噴流させることにより、ワークWの表面
の活性化を高めかつ電流密度を時間的にも均一に安定さ
せることができる。つまり、品質向上を図れる。
【0049】(第2の実施形態)この第2の実施形態
は、基本的構成・機能が第1の実施形態の場合と同様で
あが、密閉アノード室構造体(アノードケース)の構造
が第1の実施形態の場合と異なる。
【0050】すなわち、アノードケース70がボックス
構造の枠体71と前面が布製部材72で覆われた形態で
あったが、この第2の実施形態では全体が袋(バック)
形態として形成したある。したがって、アノードケース
70を一段と低コストで具現化できる。ただし、第1の
実施形態の場合(構造)に比較してその利点(定型性,
装着・取出しの容易性等)を全て満たすことはできな
い。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、めっき処理槽
内の幅方向の両側に槽内中央に向う面が布製部材からな
りかつ全体として密閉型のアノード室を形成する密閉ア
ノード室構造体を装着するとともに各密閉アノード室構
造体の各アノードユニットを収容させ、各アノード室内
でかつ当該各アノードユニット外のめっき処理液の一部
を抽出して不純物を除去した後にめっき処理槽内でかつ
各密閉アノード室構造体外のカソード室に戻し供給可能
に形成された不純物除去手段を設けためっき処理装置で
あるから、ワークを浸漬するめっき処理液中への不純物
の侵入を大幅に抑制乃至めっき処理液中の不純物を完全
除去しつつ、アノード金属イオンをカソード室に安定し
て供給することがでる。よって、析出皮膜(表面状態)
にザラやブツのない高品質製品を安定して生産すること
ができる。
【0052】また、請求項2の発明によれば、不純物除
去手段がめっき処理槽外に配設され、各アノード室内の
めっき処理液の一部をポンプで吸引しつつ抽出してフィ
ルタを通過させかつその後にカソード室内に戻し供給す
るめっき処理液清浄循環方式とされているので、請求項
1の発明の場合と同様な効果を奏することができること
に加え、さらに不純物除去手段の具現化が容易でかつ取
扱が簡単である。
【0053】また、請求項3の発明によれば、各密閉ア
ノード室構造体がめっき処理槽内に着脱可能なボックス
構造でかつワークに向かう面が布製部材から形成されて
いるので、請求項1および請求項2の各発明の場合と同
様な効果を奏することができることに加え、さらに構造
簡単でかつ低コストであるとともに、めっき処理槽内へ
の装着・取外しを含むメンテナンスを簡単に行える。
【0054】さらに、請求項4の発明によれば、各密閉
アノード室構造体がめっき処理槽内に装着されたままの
状態で布製部材のみを交換可能に形成されているので、
請求項3の発明の場合と同様な効果を奏することができ
ることに加え、さらに布製部材の交換を比較的短時間で
行えかつ交換作業が楽であるとともに、めっき処理運転
の停止期間を大幅に短縮化できる。換言すれば、めっき
処理運転期間の長期化を図れ、かつ一層の品質均一化を
図れる。
【0055】さらにまた、請求項5の発明によれば、各
密閉アノード室構造体が各アノードユニットの全体を覆
うことができるバック形態の布製部材から形成されてい
るので、請求項1および請求項2の各発明の場合と同様
な効果を奏することができることに加え、さらに請求項
3の発明の場合に比較しても、一段と構造簡単でかつ低
コストであるとともにめっき処理槽内への装着・取外し
を含むメンテナンスが簡単になる。また、請求項4の発
明の場合と比較しても、全体交換を比較的短時間で行え
かつ交換作業が楽であるとともにめっき処理運転の停止
期間を大幅に短縮化できる。換言すれば、めっき処理運
転期間の長期化を図れ、かつ一層の品質均一化を図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための全体構成図
である。
【図2】同じく、アノードケースを説明するための図で
ある。
【図3】同じく、めっき処理槽内に不純物流出防止手段
を取付けた状態を説明するための平面図である。
【図4】同じく、側面図である。
【図5】従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 機体 10 めっき処理槽 10K カソード室 10A アノード室 11 アノードユニット 12 アノード 13 布袋(布製包囲部材) 15 液循環手段 16 供給ボックス 17 表面活性化維持手段 18 ノズル管 19 ノズル 20 冶具 70 アノードケース(密閉アノード室構造体)…不純
物流出防止手段 71 枠体(ボックス構造) 71H 開口部 72 布製部材 80 不純物除去手段 81 ポンプ 85 フィルタ Q めっき処理液 W ワーク(カソード)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき処理槽内の幅方向の両側に布製包
    囲部材で包囲されたアノードからなるアノードユニット
    を装着するとともにめっき処理液中でかつ両アノードユ
    ニットの間にカソードを形成するワークを浸漬させ、め
    っき処理液中のワークと両アノードとの間に給電しつつ
    当該ワークの表面にめっき処理を施すめっき処理装置に
    おいて、 前記めっき処理槽内の幅方向の両側に、少なくとも槽内
    中央に向う面が布製部材からなりかつ全体として密閉型
    のアノード室を形成する密閉アノード室構造体を装着す
    るとともに各密閉アノード室構造体のそれぞれに前記ア
    ノードユニットを収容させ、各アノード室内でかつ当該
    各アノードユニット外のめっき処理液の一部を抽出して
    当該抽出めっき処理液中の不純物を除去可能かつ不純物
    除去後の抽出めっき処理液をめっき処理槽内でかつ各密
    閉アノード室構造体外のカソード室に戻し供給可能に形
    成された不純物除去手段を設けた、めっき処理装置。
  2. 【請求項2】 前記不純物除去手段が、前記めっき処理
    槽外に配設され、前記各アノード室内のめっき処理液の
    一部をポンプで吸引しつつ抽出してフィルタを通過させ
    かつフィルタ通過後に前記カソード室内に戻し供給する
    めっき処理液清浄循環再利用方式とされている、請求項
    1記載のめっき処理装置。
  3. 【請求項3】 前記各密閉アノード室構造体が、前記め
    っき処理槽内に着脱可能なボックス構造でかつ前記ワー
    クに向かう面が前記布製部材から形成されている、請求
    項1または請求項2に記載されためっき処理装置。
  4. 【請求項4】 前記各密閉アノード室構造体が、前記め
    っき処理槽内に装着されたままの状態で前記布製部材の
    みを交換可能に形成されている請求項3記載のめっき処
    理装置。
  5. 【請求項5】 前記各密閉アノード室構造体が、前記各
    アノードユニットの全体を覆うことができるバック形態
    の第2の布製包囲部材から形成されている、請求項1ま
    たは請求項2に記載されためっき処理装置。
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