JP2003013068A - 農産物の副産物等を炭化する装置 - Google Patents
農産物の副産物等を炭化する装置Info
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- Y02T50/678—Aviation using fuels of non-fossil origin
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- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Coke Industry (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】農産副産物や雑草等を二次的な弊害を伴うこと
なく処理することができ、同時に低コストな家庭用燃料
や吸着材等が速やかに得られる小回りのきく装置を提供
する。 【解決手段】天井部に蓋1を設けるドラム缶状容器2の
底部に底孔3を形成してそこに熱流筒4を貫通垂立し、
その際、該熱流筒の上端は該容器の天井部より若干下の
位置に止めるとともに下端を該容器の底部より若干下方
に突出させ、更に該容器の側部には横孔5を形成しそこ
に連通する煙流筒6を該容器に設けて側外方に向け突出
させ、下端には該容器全体を支えるスカート状土台7を
設けてその一部を開口し焚き口8とし、更に該容器の側
部及び天井部ないし蓋に断熱層9を設ける。
なく処理することができ、同時に低コストな家庭用燃料
や吸着材等が速やかに得られる小回りのきく装置を提供
する。 【解決手段】天井部に蓋1を設けるドラム缶状容器2の
底部に底孔3を形成してそこに熱流筒4を貫通垂立し、
その際、該熱流筒の上端は該容器の天井部より若干下の
位置に止めるとともに下端を該容器の底部より若干下方
に突出させ、更に該容器の側部には横孔5を形成しそこ
に連通する煙流筒6を該容器に設けて側外方に向け突出
させ、下端には該容器全体を支えるスカート状土台7を
設けてその一部を開口し焚き口8とし、更に該容器の側
部及び天井部ないし蓋に断熱層9を設ける。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は農産物の収穫の際
に生じる副産物や邪魔な雑草等を処理し或いは有効利用
する手段として炭化する装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】農産物
の副産物については、これを上手に処理するということ
が未だかつてあまり行なわれていない。一部では作物の
茎などを小さく刻んで堆肥にしている場合もあるが、と
ても全部を処理することはできず、特に最近は、ナタ
ネ、トウモロコシ、豆類等の農産物の収穫後の茎を含め
たそれぞれの副産物の処理が環境を破壊するという大き
な問題点を引き起こしている。 【0003】例えば茎などの農産物の副産物を簡単に焼
却してしまうということは、煙や二酸化炭素その他有害
化学物質の発生を伴うことから、航空機の運航に支障を
来したり、それを中止すれば農業に大きな影響が出てく
るという今日的な問題点があり、また国によっては森林
を切ることを法律で禁止しており、これが暖を取ること
や食物を暖めることのできなくなる要因ともなってい
る。 【0004】そこで考えられるのは、かかる農産物の副
産物(以下、農産副産物という)等を炭化するという処
理方法であるが、それには土釜もしくは大型、小型の炭
化処理機械を用いるという公知の手段がある。 【0005】ところがこれらの在来の手段では、例えば
土釜の場合は、一度に多くの炭は焼けるものの小回りが
きかず、焼成に長時間を要するので、農家には適さない
ばかりか、現在では木の伐採も禁止されているので、使
用することには無理がある。 【0006】その他、在来の炭化処理機械類は、一般に
著しくコスト高であったり運搬が困難なものであるた
め、農産副産物類の処理手段としては全く実情にそぐわ
ないというのが現状である。 【0007】本発明はかかる現状の問題点を一挙に解決
して、農産副産物等の処理を無害かつ採算の合うかたち
で行なうと同時に、環境を改善したり燃料源となる貴重
な炭資源を生み出す手段(装置)を提供することを課題
とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者は様々な試作・
実験の結果、これに対応する最も有効な手段として、例
えばドラム缶ないしドラム缶状の不要になった筒状部品
等を次に述べるように加工することにより、予想を超え
る好結果が得られることを見出し、本発明に到達した。
以下これを図面と共に説明する。 【0009】天井部に蓋1を設けるドラム缶状容器2の
底部に底孔3を形成してそこに熱流筒4を貫通垂立し、
その際、該熱流筒4の上端は該容器2の天井部より若干
下の位置に止めるとともに下端を該容器2の底部より若
干下方に突出させ、更に該容器2の側部には横孔5を形
成しそこに連通する煙流筒6を該容器2に設けて側外方
に向け突出させ、下端には該容器2全体を支えるスカー
ト状土台7を設けてその一部を開口し焚き口8とし、更
に該容器2の側部及び天井部ないし蓋に断熱層9を設け
るものとする。 【0010】ここにおいて蓋1は、炭化させる前もしく
は後の農産副産物等を容易に投入もしくは取り出すに足
る大きさを有する天井口10に被せるものであり、実際
には天井全体をほとんど覆う程の大きさとすることが好
ましい。 【0011】底孔3は、底の中央よりやや外れた位置に
設けることが好ましく、その大きさ及び形状は垂立させ
る熱流筒4の周外径に一致させるものとする。またその
熱流筒4は、通常の煙突と同様の機能を果たす寸法のも
のでよい。 【0012】また熱流筒4の上端から該容器2の天井
(蓋1の下面)までの距離は10cm前後が好ましく、
熱流筒4の下端が該容器2の底より下方に突出する長さ
はおよそ2〜5cm程度が好ましい。 【0013】また横孔5は、該容器2の周側面のやや下
方寄りに設けることが好ましく、その大きさ及び口径は
そこに連通する煙流筒6の外径または内径に等しくな
る。また煙流筒6の長さは、通常、3m程度である。 【0014】なお横孔5とこれに貫通させた煙流筒6の
外壁との間は隙間なくすべきであることは勿論である
が、煙流筒6の外方突出部においては、その周側部に小
孔11を更に設けて、必要に応じ植搾液を取り出すよう
にすることができる。 【0015】断熱層9は、例えばシャッター等で仕切ら
れた隙間に土や軽石等を詰めたり、或いは耐熱鉱物繊維
や石綿等の無機系断熱材を取り付ける等の手段によって
形成される。なお図面において、該容器2の周側部の断
熱層9のみは前面切欠の断面図として表現し、蓋1上の
それは盛土状のものとして表現した。 【0016】 【作用】本発明はこのような構成であるから、これを使
用する際には、先ず農産副産物を該容器2の天井口10
より投入して蓋1を被せ、土台7の焚き口8より燃料を
入れて着火する。するとその熱は該容器2の底部を加熱
して徐々に上方に伝わる訳であるが、そこには農産副産
物が詰まっているから、そのままではあまりスムーズに
熱が伝導せず、甚だ長時間を要するばかりかエネルギー
無駄が大きく、また焼成ムラが多くて良質な炭が得られ
にくい。ところが本発明においては、該容器2の底孔3
に垂立させた熱流筒4の下端より熱気が侵入し、その熱
気は最も熱伝導の遅れる上方より該容器2内に流入し
て、更にその出口が横孔5を介し煙流筒6として備わっ
ているから、そこに熱の別の移行路が形成されることに
より、該容器2内全体の加熱が甚だ均一かつ迅速に、無
駄なく行なわれることになる。 【0017】しかも熱流筒4より流入する熱気は土台7
内で燃焼した後の気体であるから、ほとんど酸素を使い
尽くしているためこれが該容器2内の農産副産物を燃や
すことがほとんど無く、また発生する水蒸気や乾溜物質
の出口も備わっているので、炭生成機器としてきわめて
効率のよいものとなり、試作・実験によれば、僅か30
分の焚き時間で全体的に炭化できたほどであった。 【0018】 【発明の実施の形態】直径約70cmの中古ドラム缶の
上面において、約5cmの縁を残して切り取り天井口1
0を形成し、これを覆う厚さ1cm以上の鉄製の蓋1を
別に用意して、その上に数cm厚以上の盛土を施し断熱
層9とする。 【0019】底部の中心より15cm偏向した位置に直
径10cmの円孔を穿ち、外径10cm、長さ90cm
の鉄製円筒をこれに挿入して下端を3cm突出した状態
で円孔接合部を溶接・固定し、上端は天井(蓋の下面)
より10cm下の位置に止まるように垂立した熱流筒4
を形成する。 【0020】同ドラム缶(ドラム缶状容器2)の周側部
における該熱流筒4から離れた位置の下から20cmの
位置に直径8cmの円形横孔5を穿ち、これに密着する
外径で長さ3mの鉄製筒をそこに取り付けて溶接・固定
し、煙流筒6とする。これはやや上方に向けて延長突出
させ、途中に搾液取出し用の直径約1cmの小孔11を
その下面に形成し、そこに必要に応じ分岐管を取り付け
る。 【0021】同ドラム缶を下端で支えるスカート状の土
台7は高さ約50cmとし、耐火レンガ、石、鋳物等で
適宜製作する。但し金属の場合は更に断熱層9を設け
る。その前下部を一ケ所、高さ約30cmのアーチ状に
開口させ、焚き口8とする。 【0022】ドラム缶周囲等を取り囲む断熱層9は、更
に外壁を設けてそれとの隙間に土や多孔質のパーライ
ト、軽量骨材等を詰めることにより形成するか、或いは
耐熱性ロックウール、石綿ないし珪酸カルシウム系成形
物等で数cm厚に形成する。 【0023】このようにして得られた炭化炉を用い、農
産副産物、或いはセイタカアダチソウ等の雑草を入れ、
またこれらを燃料にして焚き口8より着火したところ、
始めに少し白い煙が出てだんだん黒くなるとともに薄く
なり、やがて霞状となって無色化した。その時点で前記
熱流筒4の下端を塞ぎ、作業を約30分間で終えて、そ
のまま消火させ、約1昼夜放置して後に開蓋した。その
結果、1/2〜1/3の重量となった良質の炭化物が得
られ、また前記煙流筒6の小孔11より少しずつ流れ出
た植物搾液は、農作物や動物に有効利用できるものとな
った。炭化物は固形化して家庭用燃料にすることがで
き、或いは粘土類とともに成形・還元焼成して、吸着性
にすぐれた低コストの炭素セラミックスにすることがで
きた。 【0024】 【発明の効果】このように本発明によれば、現在、処理
に困っている農産副産物や雑草等を、二次的な弊害を伴
うことなく処理できると同時に、吸着材や固形燃料とし
て有用な炭化物が甚だ短時間かつ低コストで得られ、し
かもそのための設備は廃物の利用も可能できわめて低コ
ストであるとともにその都度の小ロットのニーズに対応
できるなど、農業、環境、エネルギー等の各方面におい
て大きく貢献できる効果がある。
に生じる副産物や邪魔な雑草等を処理し或いは有効利用
する手段として炭化する装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】農産物
の副産物については、これを上手に処理するということ
が未だかつてあまり行なわれていない。一部では作物の
茎などを小さく刻んで堆肥にしている場合もあるが、と
ても全部を処理することはできず、特に最近は、ナタ
ネ、トウモロコシ、豆類等の農産物の収穫後の茎を含め
たそれぞれの副産物の処理が環境を破壊するという大き
な問題点を引き起こしている。 【0003】例えば茎などの農産物の副産物を簡単に焼
却してしまうということは、煙や二酸化炭素その他有害
化学物質の発生を伴うことから、航空機の運航に支障を
来したり、それを中止すれば農業に大きな影響が出てく
るという今日的な問題点があり、また国によっては森林
を切ることを法律で禁止しており、これが暖を取ること
や食物を暖めることのできなくなる要因ともなってい
る。 【0004】そこで考えられるのは、かかる農産物の副
産物(以下、農産副産物という)等を炭化するという処
理方法であるが、それには土釜もしくは大型、小型の炭
化処理機械を用いるという公知の手段がある。 【0005】ところがこれらの在来の手段では、例えば
土釜の場合は、一度に多くの炭は焼けるものの小回りが
きかず、焼成に長時間を要するので、農家には適さない
ばかりか、現在では木の伐採も禁止されているので、使
用することには無理がある。 【0006】その他、在来の炭化処理機械類は、一般に
著しくコスト高であったり運搬が困難なものであるた
め、農産副産物類の処理手段としては全く実情にそぐわ
ないというのが現状である。 【0007】本発明はかかる現状の問題点を一挙に解決
して、農産副産物等の処理を無害かつ採算の合うかたち
で行なうと同時に、環境を改善したり燃料源となる貴重
な炭資源を生み出す手段(装置)を提供することを課題
とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者は様々な試作・
実験の結果、これに対応する最も有効な手段として、例
えばドラム缶ないしドラム缶状の不要になった筒状部品
等を次に述べるように加工することにより、予想を超え
る好結果が得られることを見出し、本発明に到達した。
以下これを図面と共に説明する。 【0009】天井部に蓋1を設けるドラム缶状容器2の
底部に底孔3を形成してそこに熱流筒4を貫通垂立し、
その際、該熱流筒4の上端は該容器2の天井部より若干
下の位置に止めるとともに下端を該容器2の底部より若
干下方に突出させ、更に該容器2の側部には横孔5を形
成しそこに連通する煙流筒6を該容器2に設けて側外方
に向け突出させ、下端には該容器2全体を支えるスカー
ト状土台7を設けてその一部を開口し焚き口8とし、更
に該容器2の側部及び天井部ないし蓋に断熱層9を設け
るものとする。 【0010】ここにおいて蓋1は、炭化させる前もしく
は後の農産副産物等を容易に投入もしくは取り出すに足
る大きさを有する天井口10に被せるものであり、実際
には天井全体をほとんど覆う程の大きさとすることが好
ましい。 【0011】底孔3は、底の中央よりやや外れた位置に
設けることが好ましく、その大きさ及び形状は垂立させ
る熱流筒4の周外径に一致させるものとする。またその
熱流筒4は、通常の煙突と同様の機能を果たす寸法のも
のでよい。 【0012】また熱流筒4の上端から該容器2の天井
(蓋1の下面)までの距離は10cm前後が好ましく、
熱流筒4の下端が該容器2の底より下方に突出する長さ
はおよそ2〜5cm程度が好ましい。 【0013】また横孔5は、該容器2の周側面のやや下
方寄りに設けることが好ましく、その大きさ及び口径は
そこに連通する煙流筒6の外径または内径に等しくな
る。また煙流筒6の長さは、通常、3m程度である。 【0014】なお横孔5とこれに貫通させた煙流筒6の
外壁との間は隙間なくすべきであることは勿論である
が、煙流筒6の外方突出部においては、その周側部に小
孔11を更に設けて、必要に応じ植搾液を取り出すよう
にすることができる。 【0015】断熱層9は、例えばシャッター等で仕切ら
れた隙間に土や軽石等を詰めたり、或いは耐熱鉱物繊維
や石綿等の無機系断熱材を取り付ける等の手段によって
形成される。なお図面において、該容器2の周側部の断
熱層9のみは前面切欠の断面図として表現し、蓋1上の
それは盛土状のものとして表現した。 【0016】 【作用】本発明はこのような構成であるから、これを使
用する際には、先ず農産副産物を該容器2の天井口10
より投入して蓋1を被せ、土台7の焚き口8より燃料を
入れて着火する。するとその熱は該容器2の底部を加熱
して徐々に上方に伝わる訳であるが、そこには農産副産
物が詰まっているから、そのままではあまりスムーズに
熱が伝導せず、甚だ長時間を要するばかりかエネルギー
無駄が大きく、また焼成ムラが多くて良質な炭が得られ
にくい。ところが本発明においては、該容器2の底孔3
に垂立させた熱流筒4の下端より熱気が侵入し、その熱
気は最も熱伝導の遅れる上方より該容器2内に流入し
て、更にその出口が横孔5を介し煙流筒6として備わっ
ているから、そこに熱の別の移行路が形成されることに
より、該容器2内全体の加熱が甚だ均一かつ迅速に、無
駄なく行なわれることになる。 【0017】しかも熱流筒4より流入する熱気は土台7
内で燃焼した後の気体であるから、ほとんど酸素を使い
尽くしているためこれが該容器2内の農産副産物を燃や
すことがほとんど無く、また発生する水蒸気や乾溜物質
の出口も備わっているので、炭生成機器としてきわめて
効率のよいものとなり、試作・実験によれば、僅か30
分の焚き時間で全体的に炭化できたほどであった。 【0018】 【発明の実施の形態】直径約70cmの中古ドラム缶の
上面において、約5cmの縁を残して切り取り天井口1
0を形成し、これを覆う厚さ1cm以上の鉄製の蓋1を
別に用意して、その上に数cm厚以上の盛土を施し断熱
層9とする。 【0019】底部の中心より15cm偏向した位置に直
径10cmの円孔を穿ち、外径10cm、長さ90cm
の鉄製円筒をこれに挿入して下端を3cm突出した状態
で円孔接合部を溶接・固定し、上端は天井(蓋の下面)
より10cm下の位置に止まるように垂立した熱流筒4
を形成する。 【0020】同ドラム缶(ドラム缶状容器2)の周側部
における該熱流筒4から離れた位置の下から20cmの
位置に直径8cmの円形横孔5を穿ち、これに密着する
外径で長さ3mの鉄製筒をそこに取り付けて溶接・固定
し、煙流筒6とする。これはやや上方に向けて延長突出
させ、途中に搾液取出し用の直径約1cmの小孔11を
その下面に形成し、そこに必要に応じ分岐管を取り付け
る。 【0021】同ドラム缶を下端で支えるスカート状の土
台7は高さ約50cmとし、耐火レンガ、石、鋳物等で
適宜製作する。但し金属の場合は更に断熱層9を設け
る。その前下部を一ケ所、高さ約30cmのアーチ状に
開口させ、焚き口8とする。 【0022】ドラム缶周囲等を取り囲む断熱層9は、更
に外壁を設けてそれとの隙間に土や多孔質のパーライ
ト、軽量骨材等を詰めることにより形成するか、或いは
耐熱性ロックウール、石綿ないし珪酸カルシウム系成形
物等で数cm厚に形成する。 【0023】このようにして得られた炭化炉を用い、農
産副産物、或いはセイタカアダチソウ等の雑草を入れ、
またこれらを燃料にして焚き口8より着火したところ、
始めに少し白い煙が出てだんだん黒くなるとともに薄く
なり、やがて霞状となって無色化した。その時点で前記
熱流筒4の下端を塞ぎ、作業を約30分間で終えて、そ
のまま消火させ、約1昼夜放置して後に開蓋した。その
結果、1/2〜1/3の重量となった良質の炭化物が得
られ、また前記煙流筒6の小孔11より少しずつ流れ出
た植物搾液は、農作物や動物に有効利用できるものとな
った。炭化物は固形化して家庭用燃料にすることがで
き、或いは粘土類とともに成形・還元焼成して、吸着性
にすぐれた低コストの炭素セラミックスにすることがで
きた。 【0024】 【発明の効果】このように本発明によれば、現在、処理
に困っている農産副産物や雑草等を、二次的な弊害を伴
うことなく処理できると同時に、吸着材や固形燃料とし
て有用な炭化物が甚だ短時間かつ低コストで得られ、し
かもそのための設備は廃物の利用も可能できわめて低コ
ストであるとともにその都度の小ロットのニーズに対応
できるなど、農業、環境、エネルギー等の各方面におい
て大きく貢献できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す一部断面見取図
【符号の説明】
1……蓋
2……ドラム缶状容器
3……底孔
4……熱流孔
5……横孔
6……煙流孔
7……土台
8……焚き口
9……断熱層
10……天井口
11……小孔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D004 AA02 BA03 BA10 CA26
4H012 JA00
4H015 AA03 AA12 AB01 BA12 BB03
CB01
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】天井部に蓋を設けるドラム缶状容器の底部
に底孔を形成してそこに熱流筒を貫通垂立し、その際、
該熱流筒の上端は該容器の天井部より若干下の位置に止
めるとともに下端を該容器の底部より若干下方に突出さ
せ、更に該容器の側部には横孔を形成しそこに連通する
煙流筒を該容器に設けて側外方に向け突出させ、下端に
は該容器全体を支えるスカート状土台を設けてその一部
を開口し焚き口とし、更に該容器の側部及び天井部ない
し蓋に断熱層を設けて成ることを特徴とする農産物の副
産物等を炭化する装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232865A JP2003013068A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 農産物の副産物等を炭化する装置 |
CNB011328886A CN1195819C (zh) | 2001-06-26 | 2001-09-12 | 炭化农作物的副产物等的装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232865A JP2003013068A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 農産物の副産物等を炭化する装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003013068A true JP2003013068A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19064714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001232865A Pending JP2003013068A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 農産物の副産物等を炭化する装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003013068A (ja) |
CN (1) | CN1195819C (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100410181C (zh) * | 2006-10-22 | 2008-08-13 | 裴凤良 | 一种利用秸秆炭治理污水的方法 |
JP2014221895A (ja) * | 2013-05-13 | 2014-11-27 | 阿部 香 | 炭窯及びそれを用いた炭の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI498512B (zh) * | 2014-03-12 | 2015-09-01 | China Steel Corp | 生質炭化裝置及處理程序與排氣管道結垢抑制方法 |
-
2001
- 2001-06-26 JP JP2001232865A patent/JP2003013068A/ja active Pending
- 2001-09-12 CN CNB011328886A patent/CN1195819C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100410181C (zh) * | 2006-10-22 | 2008-08-13 | 裴凤良 | 一种利用秸秆炭治理污水的方法 |
JP2014221895A (ja) * | 2013-05-13 | 2014-11-27 | 阿部 香 | 炭窯及びそれを用いた炭の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1393506A (zh) | 2003-01-29 |
CN1195819C (zh) | 2005-04-06 |
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