JP2003010315A - 血液ポンプの製造方法 - Google Patents

血液ポンプの製造方法

Info

Publication number
JP2003010315A
JP2003010315A JP2001199248A JP2001199248A JP2003010315A JP 2003010315 A JP2003010315 A JP 2003010315A JP 2001199248 A JP2001199248 A JP 2001199248A JP 2001199248 A JP2001199248 A JP 2001199248A JP 2003010315 A JP2003010315 A JP 2003010315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
pump
water
blood
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001199248A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Konishi
義昭 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP2001199248A priority Critical patent/JP2003010315A/ja
Publication of JP2003010315A publication Critical patent/JP2003010315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 血栓の形成防止を図るべく、内面の段差や凹
凸をなくすことのできる血液ポンプの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ポンプ回転体16を閉じ込めるようにし
て、水溶性材料を用いて、所望の血液流路30の形状に
中子36を形成する(a)。ポンプ回転体16の回転軸
線上の支持穴26部分に水溶性材料のフィルム38を配
し、さらにこのフィルム38を挟むようにして支持ピボ
ット28を差し込む(b)。この中子36とステータ2
4を型内に配置し、樹脂を送り込んで、ケーシングを成
形する(c)。中子36およびフィルム38の水溶性樹
脂を水により溶かし、洗い流して血液ポンプを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体の心臓に代わ
って、またはこれを補助して血液を送り出す血液ポンプ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遠心ポンプは、ケーシング内に納められ
た羽根車を回転させ、取扱い流体を送り出す。ケーシン
グ内に羽根車を納めるため、ケーシングはいくつかの部
品に分割され、これらを組み立てて作製される。また、
ケーシングを構成する一つの部品は、金型を用いて成形
されるのが一般的である。このような遠心ポンプが、血
液ポンプとして使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の遠心ポンプを血
液ポンプとして用いた場合、血液流路表面の凹凸や段差
により、血液が滞留、凝集し、ひいてはこれが血栓の原
因となる場合がある。血栓の原因となる血液流路表面の
凹凸や段差は、一つには、ケーシングの一つの部品を作
成するときに、プラスチック成形用の金型同士の合わせ
部分の隙間に対応して部品表面に現れるパーティングラ
インにより生じる。また、組み立てられる部品同士の合
わせ部分に生じる微小な隙間も凹凸、段差となる。血液
を取り扱うポンプにおいては、このような血液流路表面
の凹凸および段差を極力排除し、その表面を平滑なもの
とすることが望まれる。
【0004】本発明は、前述の課題を解決するためにな
されたものであり、血液ポンプの流路表面の凹凸や段差
をなくす、または減少させることが可能なポンプの製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】また、ポンプの羽根車をケーシング内に支
持する構造として、羽根車の回転軸線上の当該羽根車と
ケーシングに相補的な形状を有する凹部凸部を設け、羽
根車両側よりピボット支持を行う場合がある。この凹部
と凸部のクリアランスは、所定範囲に管理される必要が
あるが、その調整は手間を要し、またケーシング内部に
隠れてしまう部分であるため、精度を高めることが難し
かった。
【0006】本発明は、このクリアランスを容易に、か
つ正確に調整することができる、血液ポンプの製造方法
を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明の血液ポンプの製造方法は、羽根車を含む
ポンプ回転体を水溶性材料に閉じ込め、これを中子とし
てポンプケーシングの成形を行う。ケーシング成形後、
水溶性材料を水で溶かし、洗い流す。これによりケーシ
ング内に、ポンプ回転体のみが残る。前記中子の表面
は、当該血液ポンプの血液流路の表面を形成し、この中
子が一体であることから、血液流路表面にパーティング
ラインの発生がない。また、ケーシングを一体に成形す
ることにより、部品接合部の凹凸、段差も発生しない。
【0008】また、中子を型内に支持する際に、ポンプ
回転体の回転軸線上にて、両側から挟み込むようにして
支持を行う。例えば、ポンプ回転体の軸線上に凹部であ
る支持穴を設け、これを、後にケーシングと一体とな
り、その先端凸部が前記凹部に接する支持ピボットで挟
む。この際、凹部と凸部の間に、所定の厚さの水溶性フ
ィルムを挟む。ケーシング成形後、中子の水溶性材料を
溶かすと同時に水溶性フィルムも溶かし洗い流す。水溶
性フィルムの厚さがクリアランスとなり、ケーシング成
形後に調整を行う必要がない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。図1および図2は、本発明の
実施の形態に係る方法によって製造される血液ポンプの
概略構成図を示す断面図である。図1において、その中
心付近には、羽根車を含むポンプの回転部分が描かれて
おり、羽根車のシュラウドの一部が省略されている。そ
の周辺の、ポンプの固定部分は、上半分が図2中のJ−
J線による断面図、下半分がK−K線断面図にて描かれ
ている。図2は、ポンプの回転軸線の左側は、図1に示
すABCDO線に沿った断面展開図、右上側がOEFG
線に沿った断面展開図、右下側がOH線での断面展開図
である。
【0010】本実施形態の血液ポンプは、ポンプとこれ
を回転駆動するモータとが一体となっている。羽根車1
0のシュラウド12内には、永久磁石14が埋め込ま
れ、ポンプ回転体16が形成される。このポンプ回転体
16は、モータのロータとして、またポンプの羽根車と
して機能する。ケーシング18内の、ポンプ回転体16
の外周と対向する位置には、コア20とコイル22が配
置され、モータのステータ24を構成している。また、
ポンプ回転体16の回転軸線上両端には、支持穴26が
設けられ、これらに対向するように支持ピボット28が
ケーシング18と一体に設けられている。支持ピボット
28の先端の凸部が、支持穴26である凹部に、互いに
補い合うようにはまり、ポンプ回転体16が回転可能に
支持される。コイル22に所定の電力が供給されると、
回転磁界が形成され、この磁界と永久磁石24の相互作
用によりポンプ回転体16ないしは羽根車10が回転す
る。
【0011】ケーシング18内には、血液流路30が形
成されている。羽根車10の回転によって、血液が吸込
み管32より血液流路30を介して、羽根車10の吸込
み口に流れる。さらに、血液は羽根車10内を外周に向
けて流れ、ここを出た後、吐出管34に向けて流れる。
羽根車10から吐出された血液の一部は、ポンプ回転体
16とケーシング18の隙間を通って吸込み口に戻る。
ここでは、この循環に係る流路も血液流路と呼ぶ。
【0012】図3は、前述の血液ポンプの製造方法の説
明図である。すでに、成形されたポンプ回転体16を内
部に閉じ込めるようにして、血液流路30の形状に対応
した中子36を水溶性材料で形成する(a)。
【0013】次に、ポンプ回転体16の支持穴26の位
置に、水溶性材料のフィルム38を配置する(b)。こ
のフィルム38の厚さは、本実施形態の血液ポンプが完
成したとき、ポンプ回転体支持部のクリアランスに関連
するため、所定の厚さに設定されている。なお、図にお
いて、フィルム38の厚さは強調されて描かれている。
続けて、支持穴26に向けて支持ピボット28を挿入す
る。支持ピボット28が差し込まれた状態で中子36
を、ケーシング18の外形に相当する形状を有する型内
に置く。また、型内に、中子36に対して所定の位置関
係となるようにステータ24を載置する。
【0014】そして、型内にケーシング18の材料であ
る樹脂を送り込み、ケーシング18を成形する(c)。
送り込んだ樹脂が硬化した後、型から取りだし、中子3
6およびフィルム38の水溶性材料を水により溶かし、
洗い流す。これにより、図1および図2に示される血液
ポンプが作製される。
【0015】ポンプ内の血液流路30の表面は、中子3
6の表面に対応する面であり、前述のように中子36が
一体に成形されているため、パーティングラインの形成
がない。また、中子36を用いることで、ケーシング1
8を一体に成形することができ、分割された部品を組み
立てて作成する場合のように部品の合わせ部分での凹凸
が排除される。これらにより、血液流路30の表面が平
滑となり、血液が滞留する部分がなくなり、血栓の発生
を防止することができる。
【0016】また、ポンプ回転体10の支持穴26と支
持ピボット28の間にフィルム38を挟むことにより、
支持穴26と支持ピボット28の間隔をフィルム38の
厚さに固定した状態でケーシング18の成形が行われ
る。フィルム38が溶けた後は、この厚さがポンプ回転
体10と支持ピボット28のクリアランスとなる。すな
わち、フィルム38の厚さによりクリアランスが決定さ
れ、支持ピボット28を前後させるようなクリアランス
調整作業が不要となる。
【0017】中子36およびフィルム38の水溶性材料
は、アクリル酸系樹脂などの水溶性樹脂とすることがで
きる。また、実施形態においては、ケーシング18側に
支持ピボット28を固定し、その先端を支持穴26に係
合させたが、これとは逆の構成を採ることもできる。す
なわち、ケーシングに支持穴を設け、ポンプ回転体から
軸を伸張させて、この軸の先端を前記支持穴と相補的な
形状として、これらを係合させて、ポンプ回転体を回転
可能に支持するようにできる。
【0018】また、水溶性材料を洗い流す際には、水の
温度を高めて材料の溶融を促進することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 血液ポンプの構成を示す断面図である。
【図2】 図1の血液ポンプの他の面での断面図であ
る。
【図3】 本発明の実施の形態による血液ポンプの製造
過程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 羽根車、12 シュラウド、16 ポンプ回転
体、18 ケーシング、26 支持穴、28 支持ピボ
ット、30 血液流路、36 中子、38 フィルム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液を送り出す血液ポンプの製造方法で
    あって、 当該血液ポンプの血液通路部分に対応する外形を有し、
    内部の所定位置に当該血液ポンプの羽根車を含むポンプ
    回転体を、水溶性樹脂に閉じ込めた一体の中子を作成す
    る工程と、 当該血液ポンプの外形に対応する内側形状を有する型内
    の所定位置に前記中子を配置する工程と、 前記中子が配置された型内に所定材料を送り込んでケー
    シングを一体に成形する工程と、 前記中子の水溶性樹脂を溶かし、洗い流す工程と、を含
    む、血液ポンプの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の血液ポンプの製造方法
    であって、 前記中子を型内に配置する工程は、前記中子を、前記ポ
    ンプ回転体軸線上の両側に設けられた支持構造により支
    持するものであって、 前記支持構造は、前記ポンプ回転体と前記ケーシングに
    相補的に設けられた、凹部と凸部であり、 前記中子の配置の際に、前記凹部と凸部の間に所定の厚
    さを有する水溶性フィルムを配し、 前記中子の水溶性樹脂を洗い流す工程において、前記水
    溶性フィルムも溶かして洗い流し、これにより前記水溶
    性フィルムの厚さに対応するクリアランスを設けた状態
    で、羽根車をケーシング内に前記支持構造により支持す
    る、血液ポンプの製造方法。
JP2001199248A 2001-06-29 2001-06-29 血液ポンプの製造方法 Pending JP2003010315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001199248A JP2003010315A (ja) 2001-06-29 2001-06-29 血液ポンプの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001199248A JP2003010315A (ja) 2001-06-29 2001-06-29 血液ポンプの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003010315A true JP2003010315A (ja) 2003-01-14

Family

ID=19036564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001199248A Pending JP2003010315A (ja) 2001-06-29 2001-06-29 血液ポンプの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003010315A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111870751A (zh) * 2015-03-18 2020-11-03 阿比奥梅德欧洲股份有限公司 血液泵

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111870751A (zh) * 2015-03-18 2020-11-03 阿比奥梅德欧洲股份有限公司 血液泵
CN111870751B (zh) * 2015-03-18 2023-12-01 阿比奥梅德欧洲股份有限公司 血液泵

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7839046B2 (en) Claw pole type motor and pump
EP2434160B1 (en) Pump
KR20080045564A (ko) 터보팬 및 그 제조방법
CN101761487A (zh) 电动流体泵和用于嵌件成型电动流体泵座罩的模具
JPH11210692A (ja) 軸流ファンと軸流ファンの羽根体の製造方法
JPH0634919U (ja) 車両用冷却ポンプロータの製造装置
TW200920951A (en) Method for manufacturing rotor unit of motor-integrated pump and motor-integrated pump including rotor unit
JP2003010315A (ja) 血液ポンプの製造方法
JP3542330B2 (ja) 軸受の支持方法及びモータ
JPH10166398A (ja) 合成樹脂射出成形体及びファンモータ並びに射出成形方法
CN110319026A (zh) 一种旋流自吸泵
JP5882245B2 (ja) 電動流体ポンプの製造方法
CN110315281A (zh) 一种旋流自吸泵的制造方法
JP3933242B2 (ja) ポンプ用インペラ−及びその成形方法
JP4074546B2 (ja) 燃料ポンプ
CN220470281U (zh) 转子组件及应用其的电子水泵
JP2005140095A (ja) 遠心ファン
KR20010001065A (ko) 터보팬
JP2000288688A (ja) 案内羽根付ポンプケーシングの鋳造方法
JP4238038B2 (ja) 電動ウォータポンプ用ロータ及び該ロータの製造方法
CN217044482U (zh) 一种省泥芯的新型铸造模具
KR20030049982A (ko) 임펠러 제작 방법
CN218493863U (zh) 轴承、离心式水泵的转子及转子成型模具
JP2022139707A (ja) ポンプ装置と、インペラの製造方法
JPH08207055A (ja) プラスチック製品の成形方法と成形装置およびプラスチック製遠心羽根車の成形方法と成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080130

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090702

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091027