JP2003009716A

JP2003009716A - 自動給餌装置

Info

Publication number: JP2003009716A
Application number: JP2001201539A
Authority: JP
Inventors: Kazuyoshi Yasukawa; 和義安川
Original assignee: Dainichi Co Ltd
Current assignee: Dainichi Co Ltd
Priority date: 2001-07-03
Filing date: 2001-07-03
Publication date: 2003-01-14

Abstract

(57)【要約】【課題】餌場に餌残りを生じさせず効率のよい給餌を行
うことのできる自動給餌装置を提供すること。【解決手段】給餌運転を開始する前に音や振動で養魚に
給餌を知らせる集合運転を行うようにした。養魚は集合
運転で発せられる音や振動を給餌が開始される合図とし
て認識するので、給餌前に養魚を餌場に集めることがで
き、餌の食べ残しがなくなって効率よく給餌ができるよ
うになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、養殖魚等に餌を与
える自動給餌装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の自動給餌装置として、本
出願人は図８に示すような装置を発明した。２１は餌を
収納するホッパー、２２はホッパー２１内の餌を撹拌す
る撹拌羽根、２３は撹拌羽根２２を回転させるためのモ
ータ、２４は餌をホッパー２１外に排出させるための排
出口、２５は排出された餌が流入する排出経路、２６は
装置外に開口する吐出口、２７は排出経路２５に送風す
ることで排出口２４から落下した餌を吐出口２６から装
置外へ吹き出す送風機である。

【０００３】上述のような構成において、図示しない運
転スイッチにより運転が開始されるか予め設定されたタ
イマ時刻になると、送風機２７が始動し、次いでモータ
２３に給電が行われる。これにより撹拌羽根２２が回転
し、ホッパー２１内の餌が崩れて排出口２４から排出経
路２５に落下する。そして落下した餌は、送風機２７よ
り風圧を受けて吐出口２６から装置外へ排出され、給餌
が行われるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
自動給餌装置は山間部の溜池等で使用されることも多
く、この場合、害獣や害鳥から養魚を保護するため、水
中に沈むタイプの餌を使用するのが一般的である。

【０００５】そして、面積の広い養魚池において、餌場
の遠方にいた養魚は給餌運転が終了して餌が沈殿してか
ら餌場に集合し、餌を食べることとなるが、沈殿した餌
は食べ残されやすく、また、長期間池の底に滞留した場
合は腐敗してしまう。そして、腐敗した餌はガスを発す
るようになり、そのガスのため餌場には養魚が寄りつか
なくなることから、餌場の変更を余儀なくされるといっ
た問題があった。

【０００６】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、餌場に餌残りを生じさせず効率のよい給餌を行うこ
とのできる自動給餌装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】係る目的を達成するため
に本発明は、筐体内に餌を収納するホッパーと、前記ホ
ッパーの底面に設けられた撹拌羽根と、前記撹拌羽根を
回転させるモータと、餌をホッパー外に排出させるため
の排出口と、撹拌羽根の回転により排出口を開口させる
仕切板と、前記排出口から排出された餌が流入する排出
経路と、前記排出経路に送風する送風機とを有し、ホッ
パー内の餌を撹拌羽根の回転により開口した排出口より
排出経路に流入させて、送風機からの送風で筐体外に排
出する給餌運転を行う給餌装置において、給餌運転前
に、音や振動の発生により養魚を集合させる集合運転を
行うことを特徴とする自動給餌装置に係るものである。

【０００８】また、前記集合運転は送風機を駆動するこ
とにより行うことを特徴とする請求項１記載の自動給餌
装置に係るものである。

【０００９】また、筐体の底面に振動若しくは音を発生
する集合運転装置を設け、前記集合運転は集合運転装置
を駆動することにより行うことを特徴とする請求項１記
載の自動給餌装置に係るものである。

【００１０】また、集合運転の動作時間は、給餌運転と
は別に設定可能であることを特徴とする請求項１から３
のいずれか１項に記載の自動給餌装置に係るものであ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】係る構成とすれば、給餌運転を開
始する前に音や振動で養魚に給餌を知らせる集合運転を
行うことで、給餌前に養魚を餌場に集めることができ
る。よって、餌の食べ残しがなくなって効率よく給餌が
できるようになる。

【００１２】

【実施例】＜実施例１＞以下、本発明の実施例について
図１〜３を用いて説明する。図１より、１は給餌装置の
筐体、２は養殖魚等に与える粒状、ペレット状等の餌を
収納するホッパー、３はホッパー２の底面に設けられた
排出口、４は撹拌羽根であって、撹拌羽根４の下には排
出口３を閉塞させるための図２の拡大図で示すようなリ
ボン形状の仕切板５を設けてある。仕切板５はここでは
リボン形状であるが、この形状に限定するものではな
い。そして、撹拌羽根４の一端には、マグネット６が付
設されており、ホッパー２の底面にこのマグネット６を
検知して撹拌羽根４の回転を検出する回転検出手段７と
してのセンサが設けられている。

【００１３】そして、８は撹拌羽根４を回転させるモー
タ、９は排出口３と連通する排出経路であって、排出経
路９の一端には送風機１０が設けられ、他端は吐出口１
１となっていて、吐出口１１は筐体１外に突出して開口
している。また、１２は運転の開始及びタイマーの設定
等を行う操作部、１３はモータ８等の電気部品を駆動す
るバッテリーである。なお、バッテリー１３への電力の
供給源は、太陽電池や商用電源等適宜の方法を採ること
ができる。

【００１４】次に上記構成における動作を図３のタイム
チャートを用いて説明する。ホッパー２に餌が収納され
ており、この状態で予め設定されたタイマ時刻になる
と、まず、送風機１０を回転させ、養魚を餌場に集める
ための集合運転が開始される。また、図４に示すよう
に、多くの場合、給餌装置は池の上に設けられた桟橋１
５等の上に設置されているので、送風機１０が回転する
際の振動や音は桟橋を介して水中に伝播することとな
り、養魚はこの振動や音を給餌が開始される合図として
認識して、餌場付近に集まるようになる。そして、送風
機１０は所定時間Ｔ１経過後停止し、集合運転が終了と
なる。

【００１５】そして、集合運転が終了してから所定時間
Ｔ２経過し、養魚が餌場に集まる頃に、給餌運転が開始
となり、再び送風機１０が始動する。そして、送風機１
０の送風量が十分に上昇すると、モータ８に給電がなさ
れて撹拌羽根４が回転する。

【００１６】撹拌羽根４が回転することにより、その下
にある仕切板５も回転して、図５（Ａ）に示すように、
リボン状の開口面がホッパー２底面の排出口３と重なる
と、ホッパー２内の餌は少量ずつ排出口３から排出経路
９に落下する。そして、落下した餌は送風機１０からの
風圧を受けて吹き飛ばされ、吐出口１１から筐体１外に
勢いよく排出される。このとき、餌が排出される付近に
は既に養魚が集まっているため、餌は沈殿する前に養魚
に食べられるようになり、食べ残しを防止することにな
る。

【００１７】また、運転中に撹拌羽根４が正常に回転し
ているかどうかをホッパー２底面に設けられた回転検出
手段７により監視する。撹拌羽根４が回転すると撹拌羽
根４に付設されているマグネット６も回転するので、マ
グネット６は所定の間隔で回転検出手段７の上を通過す
ることになる。そこで、回転検出手段７はマグネット６
の通過を検知すると図示しない制御部に信号を送り、制
御部ではその間隔が正常値の範囲内であるかを判断する
のである。もし、撹拌羽根４にかかる負荷が大きくなる
ことにより撹拌羽根４の回転が遅くなったり、止まった
りすると、回転検出手段７がマグネット６の通過を検出
する時間が正常値の範囲外となるので、制御部では回転
異常と判断して装置の運転を停止させる。

【００１８】そして、給餌が所定時間継続するか、若し
くは操作部１２の停止スイッチが操作されたようなとき
は、運転停止動作が実行される。回転検出手段７は図５
（Ｂ）に示すように、撹拌羽根４と一緒に回転する仕切
板５が排出口３全体を被覆した位置に来ると撹拌羽根４
に付設してあるマグネット６を検出するような位置に設
けてあるので、この回転検出手段７からの信号により、
制御部はモータ８への給電を止め、撹拌羽根４の回転を
停止させる。従って、常に仕切板５が排出口３を閉塞す
る位置で撹拌羽根４が停止するので、これ以降、振動等
を受けても、ホッパー２内の餌が排出経路９に落下する
ことを防止できる。

【００１９】撹拌羽根４の回転が止まった後も、排出経
路９内の餌を完全に排出させるため、送風機１０はしば
らく駆動し続ける。なお、前述のように撹拌羽根４の回
転が停止した後は、排出経路９に餌が落下してくること
はないので、餌が湿気て次回の給餌時に支障が生じると
いったことも防止される。

【００２０】なお、集合運転の動作時間Ｔ１および、集
合運転が停止してから給餌運転が開始するまでの時間Ｔ
２は、操作部１４で給餌運転とは別に任意に設定するこ
とが可能であるため、使用する池の広さ等に合わせて設
定時間を変えることで、消費電力を抑えることもでき
る。

【００２１】＜実施例２＞次に、図６に実施例２の給餌
装置の構造を示すが、実施例１と同一部分は同じ番号を
付与して説明を省略する。実施例２は、筐体１の底面に
振動若しくは音を発生する集合運転装置１４を設け、こ
の集合運転装置１４を駆動させることにより集合運転を
行うよう構成したものである。

【００２２】また、図７は動作のタイムチャートであっ
て、まず、予め設定されたタイマ時刻になると、集合運
転装置１４を所定時間Ｔ１駆動させ、振動若しくは音に
より養魚を餌場に集める集合運転を行う。なお、集合運
転装置１４は筐体１の底面に設けられているため、筐体
１が設置されている桟橋等を介して振動や音は水中に伝
播することとなる。そして、集合運転が終了してから所
定時間Ｔ２が経過すると、まず、送風機１０を駆動し、
送風機１０の送風量が十分に上昇した後に、モータ８に
給電がなされて撹拌羽根４が回転する。すると、撹拌羽
根４の回転により排出口３が開口し、この排出口３から
ホッパー２内の餌が排出経路９に落下して、落下した餌
は送風機１０からの風圧を受けて吹き飛ばされ、吐出口
１１から筐体１外に排出されて給餌が行われる。

【００２３】そして、給餌が所定時間継続するか、若し
くは操作部１２の停止スイッチが操作されたようなとき
は、運転停止動作が実行されて、モータ８への給電を止
めることにより、撹拌羽根４の回転が停止する。なお、
撹拌羽根４の回転が止まった後も、送風機１０はしばら
く駆動し続けて、排出経路９内の餌を完全に排出させ
る。

【００２４】

【発明の効果】以上に説明したように請求項１から３の
自動給餌装置によれば、給餌運転を行う前に音や振動の
発生により養魚を集合させる集合運転を行う構成とした
ので、養魚は音や振動を給餌の合図と認識して、給餌運
転前に餌場に集まるようになる。よって、餌の食べ残し
がなくなって効率よく給餌ができるとともに、食べ残さ
れた餌が水中で腐敗してガスが発生することも防止でき
るので、餌場を変更する作業もなくなる。

【００２５】また、請求項４の発明によれば、使用者が
集合運転を行う時間を任意に設定することができるの
で、消費電力を低減することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の自動給餌装置の断面図であ
る。

【図２】本発明の自動給餌装置の撹拌羽根付近の構成図
である。

【図３】本発明の実施例１の動作を表すタイムチャート
である。

【図４】本発明の給餌装置が池に設置されている様子を
表す図である。

【図５】本発明の給餌装置の（Ａ）排出口開時、（Ｂ）
排出口閉時の図である。

【図６】本発明の実施例２の自動給餌装置の断面図であ
る。

【図７】本発明の実施例２の動作を表すタイムチャート
である。

【図８】従来の自動給餌装置の断面図である。

【符号の説明】

１筐体２ホッパー４撹拌羽根８モータ３排出口５仕切板９排出経路１０送風機１４集合運転装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】筐体内に餌を収納するホッパーと、前記
ホッパーの底面に設けられた撹拌羽根と、前記撹拌羽根
を回転させるモータと、餌をホッパー外に排出させるた
めの排出口と、撹拌羽根の回転により排出口を開口させ
る仕切板と、前記排出口から排出された餌が流入する排
出経路と、前記排出経路に送風する送風機とを有し、ホ
ッパー内の餌を撹拌羽根の回転により開口した排出口よ
り排出経路に流入させて、送風機からの送風で筐体外に
排出する給餌運転を行う給餌装置において、給餌運転前
に、音や振動の発生により養魚を集合させる集合運転を
行うことを特徴とする自動給餌装置。
【請求項２】前記集合運転は送風機を駆動することに
より行うことを特徴とする請求項１記載の自動給餌装
置。
【請求項３】筐体の底面に振動若しくは音を発生する
集合運転装置を設け、前記集合運転は集合運転装置を駆
動することにより行うことを特徴とする請求項１記載の
自動給餌装置。
【請求項４】集合運転の動作時間は、給餌運転とは別
に設定可能であることを特徴とする請求項１から３のい
ずれか１項に記載の自動給餌装置。