JP2003009230A - ステレオデータ伝送システムとそのデータ復号装置 - Google Patents

ステレオデータ伝送システムとそのデータ復号装置

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JP2003009230A
JP2003009230A JP2001183842A JP2001183842A JP2003009230A JP 2003009230 A JP2003009230 A JP 2003009230A JP 2001183842 A JP2001183842 A JP 2001183842A JP 2001183842 A JP2001183842 A JP 2001183842A JP 2003009230 A JP2003009230 A JP 2003009230A
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JP
Japan
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stereo
data
encryption key
difference signal
encryption
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JP2001183842A
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English (en)
Inventor
Yuji Okuda
裕二 奥田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗号鍵が未入手の状態でも、受信された符号
化ステレオデータをモノラル再生できるようにして符号
化ステレオデータの試聴を可能にする。 【解決手段】 ステレオオーディオデータをMSステレ
オ方式により符号化して伝送する際に、送信側のステレ
オデータ符号化装置において、符号化後の和信号L′
(f) および差信号R′(f) のうち差信号R′(f) に暗号
化を行って送信する。これに対し受信側のステレオデー
タ復号装置においては、暗号鍵を入手済みか否かを判定
し、未入手の場合には受信された和信号L′(f) をもと
にモノラル再生を行い、入手済みの場合には受信された
和信号L′(f) と暗号が復号された差信号R′(f) とを
もとにステレオ再生を行うようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば通信ネッ
トワーク上に設けられたサーバから、著作権保護された
楽曲のステレオデータをユーザの通信端末にダウンロー
ドするステレオデータ伝送システムと、このシステムで
使用されるステレオデータ復号装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信ネットワーク上に設けられた
サーバから、楽曲や映像等のステレオデータをユーザの
パーソナルコンピュータや携帯端末へダウンロードする
情報配信サービスが開始されている。
【0003】この種のサービスは例えば次のように行わ
れる。すなわち、ユーザの通信端末から通信ネットワー
クを介してサーバに対しアクセスして、希望する楽曲又
は映像のダウンロードを要求する。そうすると、サーバ
が要求元の通信端末に対し該当する楽曲又は映像のステ
レオデータを上記通信ネットワークを介してダウンロー
ドする。
【0004】通信端末は、上記サーバからダウンロード
されたステレオデータを受信して内蔵メモリ又は外付け
のメモリカードに一旦記憶する。そして、上記ダウンロ
ードの終了が確認されると、通信端末はサーバに対し受
信完了通知を送信する。これに対しサーバは、上記受信
完了通知に応じて当該ダウンロード先の通信端末のユー
ザに対し上記楽曲又は映像の配信料金を課金するための
処理を実行する。そして、課金処理が正常になされたこ
とを確認すると、ユーザの通信端末に対し暗号鍵情報を
通知する。以後通信端末では、ユーザの再生操作に応じ
て、先に受信したステレオデータを上記暗号鍵情報を用
いて随時復号し再生することが可能となる。
【0005】図5および図6はそれぞれ、上記配信サー
ビスを実施するための送信側のステレオデータ符号化装
置および受信側のステレオデータ復号装置の機能構成を
示すブロック図である。
【0006】先ず送信側のオーディオ符号化装置では、
次のような符号化処理が行われる。すなわち、2個のマ
イクロホン10R,10Lから出力されたアナログのス
テレオのオーディオ信号は、先ずステレオ用のA/D変
換器11によりディジタルのステレオオーディオ信号に
変換される。次に、このディジタルのステレオオーディ
オ信号は、時間・周波数変換部12により周波数信号
(スペクトラム)に変換されたのち、符号化される。
【0007】ところで、ステレオオーディオ信号を符号
化する場合、圧縮効率を高めるためにMS(Middle/Sid
e)ステレオ方式が広く用いられている。この方式は、
左右各チャネルL,Rのスペクトラム係数L(f) ,R
(f) を符号化する代わりに、和信号L′(f) と差信号
R′(f) のそれぞれを符号化するものであり、左右両チ
ャネルL,R間のスペクトラム係数が類似している場合
に差信号成分が小さくなるため高い圧縮効果が得られ
る。なお、上記和信号L′(f) および差信号R′(f)は
それぞれ L′(f) =(L(f) +R(f) )/2 …(1) R′(f) =(L(f) −R(f) )/2 …(2) により算出される。
【0008】上記MSステレオ方式による符号化処理
は、MSステレオ処理部13において行われる。一般に
ステレオデータ符号化装置では、左右両チャネルL,R
間の類似性の高いオーディオ信号についてはMSステレ
オ方式を使用して符号化し、これに対し類似性の低いオ
ーディオ信号についてはMSステレオ方式を使用せず左
右各チャネルL,Rのオーディオ信号を独立して符号化
する。
【0009】このMSステレオ方式により符号化された
スペクトラム係数は、スペクトラム係数符号化部14
L,14Rに入力される。そして、上記スペクトラム係
数に対し、スペクトラムの外形を表す重み係数による正
規化等の処理を経て、聴覚にノイズが聞こえないように
するための量子化および符号化が施される。この符号化
方式としては、例えば可変長符号のハフマン符号などが
使用される。
【0010】上記スペクトラム係数符号化部14L,1
4Rにより得られた各チャネルのスペクトラム係数の符
号化データはビットストリーム多重部15に入力され、
ここでサイド情報が付加される。サイド情報には、時間
・周波数変換のブロック長等を表す情報や、MSステレ
オ方式の使用の有無を表す制御情報が含まれる。そし
て、上記ステレオオーディオデータが著作権保護の対象
であれば、暗号化部14において上記多重化ビットスト
リームに対し暗号鍵情報による暗号化処理が行われる。
【0011】一方、受信側のステレオデータ復号装置で
は次のような復号処理が行われる。すなわち、図示しな
い受信回路により受信された多重化ビットストリームあ
るいは図示しないメモリから読み出された多重化ビット
ストリームは、先ず暗号復号部20に入力され、ここで
暗号鍵情報を用いて暗号の復号処理が行われる。この暗
号が復号された多重化ビットストリームは、ビットスト
リーム分離部21においてスペクトラム係数の符号化情
報と、サイド情報とに分離される。サイド情報には、時
間・周波数変換のためのブロック長等を表す情報や、M
Sステレオ符号化が使用されているか否かを表す制御情
報が含まれている。
【0012】スペクトラム係数復号処理部22L,22
Rでは、これらのパラメータからスペクトラム係数が計
算される。この計算にあたっては、可変長符号のハフマ
ン復号処理、逆量子化処理、スペクトラムの外形を表す
重み係数による重み付け処理等が行われる。MSステレ
オ処理部23では、MSステレオ符号化が使用されてい
るか否かを表す制御情報に基づき、MSステレオの復号
処理が行われる。すなわち、MSステレオが使われてい
ない区間では、上記スペクトラム係数復号処理部22
L,22Rから出力されたスペクトラム係数の符号化デ
ータL′(f),R′(f)をそれぞれそのままL(f),R(f)
として出力する。これに対し、MSステレオが使われて
いる区間では、 L(f) =L′(f) +R′(f) …(3) R(f) =L′(f) −R′(f) …(4) によりL(f) 、R(f) を逆に計算して出力する。
【0013】周波数・時間変換部25では、上記MSス
テレオ処理部23から出力されたスペクトラム係数L
(f)、R(f)が、ブロック長等の情報に基づいて時間領域
の信号に変換される。この変換されたディジタルの時間
波形信号は、ステレオ用のD/A変換器26によりアナ
ログ信号に戻され、2個のスピーカ27L,27R又は
ステレオイヤホン等からステレオ音として出力される。
【0014】以上のようなステレオデータ符号化装置お
よび復号装置を使用したシステムであれば、楽曲等のス
テレオデータをその著作権を保護したうえでユーザに配
信し再生することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のシステムでは、著作権保護のために多重化ビット
ストリームに対し暗号化を行っている。このため、例え
ばユーザが楽曲や映像等のステレオデータを購入する前
に試聴したくても、暗号鍵情報を入手しない限り試聴す
ることができなかった。
【0016】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、受信したステレオデー
タを暗号鍵の入手前に試聴できるようにしたステレオデ
ータ伝送システムとそのデータ復号装置を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、送信装置において、ステレオデータに対
し所定の符号化方式に従い符号化処理を施すと共にステ
レオ再生を制限するための暗号化処理を施し、この符号
化されたステレオデータを伝送路へ送信する。これに対
し受信装置では、上記送信装置から送られた符号化ステ
レオデータの復号に先立ち、暗号を復号するための暗号
鍵を入手済みか否かを判定する。そして、暗号鍵が入手
済みの場合には上記受信された符号化ステレオデータを
ステレオ再生するための処理を実行し、一方暗号鍵が未
入手の場合には上記受信された符号化ステレオデータを
モノラル再生するための処理を実行するようにしたもの
である。
【0018】従ってこの発明によれば、暗号鍵が未入手
の状態では受信された符号化ステレオデータがモノラル
再生され、これによってユーザは上記符号化ステレオデ
ータの試聴が可能になる。一方、暗号鍵を入手した後で
は、受信された符号化ステレオデータはステレオ再生さ
れる。このため、ユーザは上記符号化ステレオデータを
臨場感のあるステレオ音又はステレオ画像として楽しむ
ことができる。
【0019】また、ステレオ符号化方式としてMS(Mi
ddle/Side)ステレオ方式を採用している場合には、次
のように構成するとよい。すなわち、送信装置では、M
Sステレオ方式により生成された和信号および差信号の
うち、差信号に対し暗号化処理を施して送信する。そし
て、受信装置において、暗号鍵が入手済みの場合には、
受信された符号化ステレオデータの差信号の暗号を上記
暗号鍵をもとに復号したのち、この復号された差信号と
同時に受信された和信号とからステレオデータを再生
し、上記暗号鍵が未入手の場合には、上記受信された符
号化ステレオデータの和信号をもとにモノラルデータを
再生するとよい。このようにすると、受信装置ではモノ
ラルデータを合成する処理を特に行う必要がなく、これ
によりモノラル再生を簡単に行うことができる。
【0020】さらに、上記MSステレオ方式の使用状態
がステレオデータのチャネル間の相関に応じて変化する
場合には、次のように構成するとよい。すなわち、送信
装置において、MSステレオ方式による符号化処理が行
われた区間では差信号に対し暗号化処理を施し、一方M
Sステレオ方式による符号化処理が行われていない区間
ではステレオデータを暗号化処理を施さずに出力する。
これに対し受信装置では、受信された符号化ステレオデ
ータについてMSステレオ方式が使用されている区間と
使用されていない区間とを識別する。そして、暗号鍵が
入手済みでかつMSステレオ方式が使用されている区間
では、受信された差信号の暗号を前記暗号鍵をもとに復
号したのち、この復号された差信号と同時に受信された
和信号とからステレオデータを再生し、暗号鍵が入手済
みでかつMSステレオ方式が使用されていない区間で
は、受信された符号化ステレオデータをもとにステレオ
データを再生する。一方、暗号鍵が未入手でかつMSス
テレオ方式が使用されている区間では、受信された和信
号をもとにモノラルデータを再生し、暗号鍵が未入手で
かつMSステレオ方式が使用されていない区間では、受
信された符号化ステレオデータをもとにモノラルデータ
を再生する。
【0021】このように構成することで、暗号鍵を未入
手の状態では、MSステレオ方式が使用されている区間
でも、またMSステレオ方式が使用されていない区間で
も、ステレオデータの試聴をモノラルで行うことがで
き、一方暗号鍵の入手後には、MSステレオ方式が使用
されている区間でも、またMSステレオ方式が使用され
ていない区間でも、ステレオデータを臨場感のあるステ
レオで再生することができる。
【0022】さらに、ステレオ再生を制限するための暗
号化を行う際に、ステレオデータの周波数帯域を考慮す
るようにしてもよい。すなわち、送信装置において、ス
テレオデータを所定周波数より高い高域成分とそれ以外
の低域成分とに分割し、これらの高域成分および低域成
分の各々についてMSステレオ方式により符号化処理を
施する。そして、高域成分の和信号および差信号に対し
てはその両方に暗号化処理を施し、一方低域成分の和信
号および差信号に対しては差信号に対し暗号化処理を施
す。これに対し受信装置では、暗号鍵が入手済みの場合
には、受信された高域成分の和信号と差信号および低域
成分の差信号の暗号を暗号鍵をもとにそれぞれ復号した
のち、この暗号が復号された高域の和信号と差信号およ
び低域の和信号と差信号をもとにステレオデータを再生
する。また、暗号鍵が未入手の場合には、受信された低
域の和信号をもとにモノラルデータを再生する。
【0023】このように構成することで、試聴時には低
域の和信号をもとにモノラルデータが再生されるので、
暗号鍵入手後に再生されるステレオデータとの質的差を
大きくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)この発明の第
1の実施形態は、ステレオオーディオデータをMSステ
レオ方式により符号化して伝送する際に、送信側におい
て符号化後の和信号および差信号のうち差信号に暗号化
を行って送信する。これに対し受信側においては、暗号
鍵を入手済みか否かを判定し、未入手の場合には受信さ
れた符号化ステレオオーディオデータの和信号をもとに
モノラル再生を行い、入手済みの場合には受信された符
号化ステレオオーディオデータの和信号と暗号が復号さ
れた差信号とをもとにステレオ再生を行うようにしたも
のである。
【0025】図1は、この発明の第1の実施形態に係わ
るステレオデータ符号化装置の機能構成を示すブロック
図である。なお、同図において前記図5と同一部分には
同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0026】この実施形態のステレオデータ符号化装置
は、例えばDSP(Digital SignalProcessor)を用い
て実現されるもので、その機能として時間・周波数変換
部12と、MSステレオ処理部13と、スペクトラム係
数符号化処理部14R,14Lと、ビットストリーム多
重部15とを備え、さらに右チャネル用のスペクトラム
係数符号化処理部14Rとビットストリーム多重部15
との間に、切り替えスイッチ17a,17bを介して暗
号化部18を介在設置している。
【0027】このうち切り替えスイッチ17a,17b
は、MSステレオ処理部13から出力されるMSステレ
オの使用区間と非使用区間とを識別するための制御情報
MSSに応じて切り替え動作する。すなわち、MSステ
レオの使用区間には、スペクトラム係数符号化処理部1
4Rとビットストリーム多重部15との間に暗号化部1
8を挿入する。これに対しMSステレオの非使用区間に
は、スペクトラム係数符号化処理部14Rとビットスト
リーム多重部15との間を上記暗号化部18を介在せず
に直結する。
【0028】暗号化部18は、MSステレオの使用区間
において、上記スペクトラム係数符号化処理部14Rか
ら出力された差信号R′(f) の符号化データに対し、暗
号鍵情報をもとに暗号化を施す。
【0029】一方、受信側のステレオデータ復号装置は
次のように構成される。図2はその機能構成を示すブロ
ック図である。なお、同図において前記図6と同一部分
には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0030】すなわち、この実施形態のステレオデータ
復号装置は、前記ステレオデータ符号化装置と同様にD
SPを用いて実現されるもので、ビットストリーム分離
部21と、スペクトラム係数復号処理部22L,22R
と、MSステレオ処理部23と、ステレオ・モノラル変
換部24と、周波数・時間変換部25とを備えている。
さらに、ビットストリーム分離部21とスペクトラム係
数復号処理部22Rとの間に、切り替えスイッチ28
a,28bを介して暗号復号部29を介在設置してい
る。
【0031】切り替えスイッチ28a,28bは、ビッ
トストリーム分離部21により分離された、MSステレ
オの使用区間と非使用区間とを識別するための制御情報
MSSに応じて切り替え動作する。すなわち、MSステ
レオの使用区間には、ビットストリーム分離部21とス
ペクトラム係数復号処理部22Rとの間に暗号復号部2
9を挿入する。これに対しMSステレオの非使用区間に
は、ビットストリーム多重部15とスペクトラム係数復
号処理部22Rとの間を上記暗号復号部29を介在せず
に直結する。
【0032】暗号復号部29は、ビットストリーム分離
部21により分離された差信号R′(f) の符号化データ
に施されている暗号を、暗号鍵情報をもとに復号する。
そして、この暗号が復号された差信号R′(f) の符号化
データを、スペクトラム係数復号処理部22Rに入力す
る。
【0033】またこの実施形態のステレオデータ復号装
置は、復号制御部(図示せず)を備え、この復号制御部
にはステレオ・モノラル制御機能を設けている。このス
テレオ・モノラル制御機能は、暗号鍵情報を入手済みか
未入手かを判定し、入手済みの場合にはステレオ再生を
行わせるための再生モード制御信号をステレオ・モノラ
ル変換部24に与え、一方の未入手の場合にはモノラル
再生を行わせるための再生モード制御信号をステレオ・
モノラル変換部24に与える。
【0034】ステレオ・モノラル変換部24は、上記ス
テレオ・モノラル制御機能から与えられるステレオ・モ
ノラル制御信号と、ビットストリーム分離部21により
サイド情報から分離抽出されたMSステレオの使用区間
と非使用区間とを識別するための制御情報MSSとに応
じて、以下のような再生処理を実行する。 (1)暗号鍵が入手済みでかつMSステレオ方式が使用
されている区間では、MSステレオ処理部23により復
元された左右各チャネルのスペクトラム係数L(f) ,R
(f) をもとにステレオデータを再生する。
【0035】(2)暗号鍵が入手済みでかつMSステレ
オ方式が使用されていない区間では、スペクトラム係数
復号処理部22L,22Rにより復号されたのち、MS
ステレオ処理部23をそのまま通過した左右各チャネル
のスペクトラム係数L(f) ,R(f) をもとにステレオデ
ータを再生する。
【0036】(3)暗号鍵が未入手でかつMSステレオ
方式が使用されている区間では、スペクトラム係数復号
処理部22Lにより復号されたのち、MSステレオ処理
部23をそのまま通過した和信号L′(f) をもとにモノ
ラルデータを再生する。
【0037】(4)暗号鍵が未入手でかつMSステレオ
方式が使用されていない区間では、MSステレオ処理部
23をそのまま通過した左右各チャネルのスペクトラム
係数L(f) ,R(f) をもとにモノラルデータを生成す
る。
【0038】次に、以上のように構成されたステレオデ
ータ符号化装置および復号装置の動作を説明する。
【0039】先ず送信側のステレオデータ符号化装置に
おいては、著作権保護の対象となるステレオオーディオ
データの送信中に、MSステレオ処理部13から出力さ
れる制御情報MSSに従い、切り替えスイッチ17a,
17bが切り替え動作し、これにより暗号化部18の接
続の有無が制御される。
【0040】すなわち、MSステレオの使用区間では、
スペクトラム係数符号化処理部14Rとビットストリー
ム多重部15との間に暗号化部18が挿入される。この
ため、スペクトラム係数符号化処理部14Rから出力さ
れた差信号R′(f) の符号化データは、暗号化部18に
より暗号化されたのち、ビットストリーム多重部15で
和信号のL′(f) の符号化データおよびサイド情報と共
に多重化されて送信される。
【0041】これに対しMSステレオの非使用区間で
は、スペクトラム係数符号化処理部14Rとビットスト
リーム多重部15との間が暗号化部18を介さずに直接
接続される。従ってこの場合には、スペクトラム係数符
号化処理部14R,14Lから出力された、右チャネル
のスペクトラム係数R(f) の符号化データと、左チャネ
ルのスペクトラム係数L(f) の符号化データとが、その
ままビットストリーム多重部15でサイド情報と共に多
重化されて送信される。
【0042】一方、受信側のステレオデータ復号装置で
は、著作権に対する対価を支払う前の試聴時と、著作権
に対する対価を支払った後の再生時とにおいて、異なる
データ復号動作が行われる。
【0043】先ず著作権に対する対価を支払う前の状態
では、暗号鍵情報を取得していない。この状態は、図示
しない復号制御部のステレオ・モノラル制御機能におい
て認識され、この認識結果はモノラル再生を行わせるた
めの制御信号としてステレオ・モノラル変換部24に通
知される。
【0044】さて、このモノラル再生モードが設定され
た状態で多重化ビットストリームが受信されたとする。
そうすると、先ずそのMSステレオの使用区間では、暗
号復号部29がビットストリーム分離部21とスペクト
ラム係数復号処理部22Rとの間に接続される。しか
し、暗号鍵情報は未入手のため、暗号復号部29では暗
号の復号処理が行われない。このため、MSステレオ処
理部23では、スペクトラム係数復号処理部22Lによ
り復号された和信号L′(f) のみが通過して、ステレオ
・モノラル変換部24に入力される。また、ステレオ・
モノラル変換部24では、モノラル再生モードが設定さ
れているため、上記入力された和信号L′(f) がそのま
ま周波数・時間変換部25に出力される。したがって、
スピーカ27L,27Rからは、上記和信号L′(f) か
らなるモノラルデータがそのまま拡声出力される。
【0045】これに対しMSステレオの非使用区間で
は、ビットストリーム分離部21とスペクトラム係数復
号処理部22Rとの間が直接接続される。このため、ビ
ットストリーム分離部21により分離された左右各チャ
ネルの符号化データがそのままスペクトラム係数復号処
理部22L,22Rに入力され、ここでスペクトラム係
数に復号されたのちMSステレオ処理部23を通過して
ステレオ・モノラル変換部24に入力される。すなわ
ち、受信された左右各チャネル信号のスペクトラム係数
L(f) ,R(f) がステレオ・モノラル変換部24に与え
られることになる。しかし、このときステレオ・モノラ
ル変換部24にはモノラル再生モードが設定されてい
る。このため、ステレオ・モノラル変換部24では、上
記入力された左右各チャネルのスペクトラム係数L(f)
,R(f) をもとにモノラルデータが生成され、このモ
ノラルデータが周波数・時間変換部25に供給される。
このため、スピーカ27L,27Rからは上記モノラル
データが拡声出力される。
【0046】かくして、モノラル再生モードが設定され
た状態では、MSステレオの使用区間においても、また
非使用区間において、和信号L′(f) あるいは左右各チ
ャネルのスペクトラム係数L(f) ,R(f) をもとに作成
されたモノラルデータが再生出力される。したがって、
ユーザは著作権に対する対価を支払う前であっても、音
楽データを試聴することが可能となる。
【0047】一方、上記試聴した後、著作権に対する対
価を支払って暗号鍵を取得したとする。この状態は、図
示しない復号制御部のステレオ・モノラル制御機能にお
いて認識され、この認識結果はステレオ再生を行わせる
ための制御信号としてステレオ・モノラル変換部24に
通知される。
【0048】さて、この状態で例えばメモリから該当す
る多重化ビットストリームが読み出されたとする。そう
すると、先ずそのMSステレオの使用区間では、暗号復
号部29がビットストリーム分離部21とスペクトラム
係数復号処理部22Rとの間に接続される。このため、
差信号R′(f) の符号化データは、この暗号復号部29
で暗号が復号されてスペクトラム係数復号処理部22R
に入力され、ここでスペクトラムに復号されてMSステ
レオ処理部23に入力される。
【0049】MSステレオ処理部23では、この入力さ
れた差信号R′(f) と、同時にスペクトラム係数復号処
理部22Lから入力された和信号L′(f) をもとに L(f) =L′(f) +R′(f) …(3) R(f) =L′(f) −R′(f) …(4) なる計算が行われ、これにより左右各チャネルのスペク
トラム係数L(f) ,R(f) が復元される。そして、この
復元された左右各チャネルのスペクトラム係数L(f) ,
R(f) は、ステレオ再生モードが設定されているステレ
オ・モノラル変換部24をそのまま通過して周波数・時
間変換部25に入力され、ここでそれぞれ時間波形に変
換されたのち、D/A変換器26でアナログ信号に変換
されてステレオ用のスピーカ27L,27Rから拡声出
力される。
【0050】これに対しMSステレオの非使用区間で
は、ビットストリーム分離部21とスペクトラム係数復
号処理部22Rとの間が直接接続される。このため、ビ
ットストリーム分離部21により分離された左右各チャ
ネルの符号化ステレオデータがそのままスペクトラム係
数復号処理部22L,22Rに入力され、ここでスペク
トラム係数に復号されたのちMSステレオ処理部23を
通過してステレオ・モノラル変換部24に入力される。
そして、ステレオ再生モードが設定されているステレオ
・モノラル変換部24をさらに通過して周波数・時間変
換部25に入力され、ここでそれぞれ時間波形に変換さ
れたのち、D/A変換器26でアナログ信号に変換され
てステレオ用のスピーカ27L,27Rから拡声出力さ
れる。
【0051】かくして、対価支払い後においては、MS
ステレオの使用区間においても、また非使用区間におい
て、暗号が復号されてステレオデータが再生される。し
たがって、ユーザは希望する楽曲を臨場感のあるステレ
オデータにより聞くことができる。
【0052】以上述べたように第1の実施形態では、ス
テレオオーディオデータをMSステレオ方式により符号
化して伝送する際に、送信側の符号化装置において、符
号化後の和信号L′(f) および差信号R′(f) のうち差
信号R′(f) に対し暗号化を行って送信する。これに対
し受信側の復号装置においては、暗号鍵情報を入手済み
か未入手かを判定する。そして、未入手の場合には、受
信された和信号L′(f) をもとにモノラル再生を行い、
入手済みの場合には受信された和信号L′(f)と暗号復
号された差信号R′(f) とをもとにステレオ再生を行う
ようにしている。
【0053】したがって、ユーザは著作権に対する対価
を支払う前において、モノラルにより音楽データを試聴
することが可能となる。また、対価を支払った後には希
望する楽曲を臨場感のあるステレオデータにより聞くこ
とができる。
【0054】さらに、本実施形態ではMSステレオ方式
により生成される和信号L′(f) と差信号R′(f) のう
ち、差信号R′(f) にのみ暗号化を施して伝送している
ので、MSステレオ区間では和信号L′(f) をそのまま
使用してモノラル再生を行うことができる。したがっ
て、ステレオデータ復号装置では、モノラルデータを合
成する処理を特に行う必要がなくなり、これによりモノ
ラル再生を簡単に行うことができる。
【0055】(第2の実施形態)この発明の第2の実施
形態は、送信側の符号化装置において、送信対象のステ
レオデータを所定周波数より高い高域成分とそれ以外の
低域成分とに分割し、これらの高域成分および低域成分
の各々についてMSステレオ方式により符号化処理を行
う。そして、高域成分の和信号および差信号に対しては
その両方に暗号化処理を施し、一方低域成分の和信号お
よび差信号に対しては差信号に対してのみ暗号化処理を
施して送信する。これに対し受信側の復号装置では、暗
号鍵が入手済みの場合には、受信された高域成分の和信
号と差信号および低域成分の差信号の暗号を暗号鍵をも
とにそれぞれ復号したのち、これらの暗号が復号された
各信号と低域成分の和信号とをもとにステレオ再生す
る。また、暗号鍵が未入手の場合には、受信された低域
の和信号をもとにモノラル再生するようにしたものであ
る。
【0056】図3は、この発明の第2の実施形態に係わ
るステレオデータ符号化装置の機能構成を示すブロック
図である。なお、同図において前記図1と同一部分には
同一符号を付して説明を行う。
【0057】この実施形態のステレオデータ符号化装置
は、例えばDSP(Digital SignalProcessor)を用い
て実現されるもので、その機能として時間・周波数変換
部80と、高域符号化部30と、低域符号化部40と、
ビットストリーム多重部部19とを備えている。
【0058】時間・周波数変換部80は、A/D変換器
11から出力されたディジタルのステレオオーディオ信
号を、先ず例えば逆フーリエ変換により周波数信号(ス
ペクトラム)に変換する。次に、この変換された左右各
チャネルのスペクトラム係数を、フィルタ処理により所
定周波数より高い高域成分RH(f) ,LH(f) と、所定周
波数より低い低域成分RL(f) ,LL(f) とに分割する。
そして、高域成分RH(f) ,LH(f) を高域符号化部30
に、また低域成分RL(f) ,LL(f) を低域符号化部40
にそれぞれ入力する。
【0059】高域符号化部30は、MSステレオ処理部
31と、スペクトラム係数符号化処理部32R,32L
と、暗号化部33R,33Lとを備えている。MSステ
レオ処理部31は、上記スペクトラム係数の高域成分R
H(f) ,LH(f) の相関が所定値より高いときには、 L′H(f) =(LH(f) +RH(f) )/2 …(5) R′H(f) =(LH(f) −RH(f) )/2 …(6) なる計算を行って和信号L′H(f) および差信号R′H
(f) を求め、これらをスペクトラム係数符号化処理部3
2R,32Lに供給する。これに対し上記スペクトラム
係数の高域成分RH(f) ,LH(f) のチャネル間相関が所
定値以下のときには、これらのスペクトラム係数RH(f)
,LH(f) をそのままスペクトラム係数符号化処理部3
2R,32Lに供給する。
【0060】スペクトラム係数符号化処理部32R,3
2Lはそれぞれ、上記MSステレオ処理部31から供給
された和信号L′H(f) および差信号R′H(f) 、または
スペクトラム係数RH(f) ,LH(f) に対し、スペクトラ
ムの外形を表す重み係数による正規化等の処理を経て、
聴覚にノイズが聞こえないようにするための量子化およ
び符号化を施す。符号化方式としては、例えば可変長符
号のハフマン符号などが使用される。
【0061】暗号化部33R,33Lはそれぞれ、上記
スペクトラム係数符号化処理部32R,32Lから出力
された、和信号L′H(f) および差信号R′H(f) の符号
化データまたはスペクトラム係数RH(f) ,LH(f) の符
号化データに対し、暗号鍵情報をもとに暗号化を行う。
【0062】低域符号化部40は、MSステレオ処理部
41と、スペクトラム係数符号化処理部42R,42L
とを備え、さらに右チャネル用のスペクトラム係数符号
化処理部42Rとビットストリーム多重部19との間
に、切り替えスイッチ43a,43bを介して暗号化部
44を介在設置している。
【0063】このうちMSステレオ処理部41およびス
ペクトラム係数符号化処理部42R,42Lは、上記時
間・周波数変換部80から供給されたスペクトラム係数
の低域成分RL(f) ,LL(f) に対し、MSステレオ方式
による符号化処理と、スペクトラム係数の符号化処理と
を行うもので、その内容については前記高域符号化部3
0とほぼ同じである。
【0064】切り替えスイッチ43a,43bは、MS
ステレオ処理部41から出力されるMSステレオの使用
区間と非使用区間とを識別するための制御情報MSSに
応じて切り替え動作する。すなわち、MSステレオの使
用区間には、スペクトラム係数符号化処理部42Rとビ
ットストリーム多重部19との間に暗号化部44を挿入
する。これに対しMSステレオの非使用区間には、スペ
クトラム係数符号化処理部42Rとビットストリーム多
重部19との間を上記暗号化部44を介在せずに直結す
る。
【0065】暗号化部44は、MSステレオの使用区間
において、上記スペクトラム係数符号化処理部42Rか
ら出力された差信号R′L(f) の符号化データに対し、
暗号鍵情報をもとに暗号化処理を施す。
【0066】一方、受信側のステレオデータ復号装置は
次のように構成される。図4はその機能構成を示すブロ
ック図である。なお、同図において前記図2と同一部分
には同一符号を付して説明を行う。
【0067】すなわち、このステレオデータ復号装置
は、前記ステレオデータ符号化装置と同様にDSPを用
いて実現され、その機能としてビットストリーム分離部
70と、高域復号部50と、低域復号部60と、ステレ
オ・モノラル変換部24と、周波数・時間変換部25と
を備えている。
【0068】ビットストリーム分離部70は、入力され
た多重化ビットストリームから、高域の二つのチャネル
の符号化データと、低域の二つのチャネルの符号化デー
タと、サイド情報とをそれぞれ分離し、高域の二つのチ
ャネルの符号化データを高域復号部50に、また低域の
二つのチャネルの符号化データを低域復号部60にそれ
ぞれ入力する。
【0069】高域復号部50は、暗号復号部51L,5
1Rと、スペクトラム係数復号処理部52L,52R
と、MSステレオ処理部53とを備えている。暗号復号
部51L,51Rは、上記ビットストリーム分離部70
から入力された高域の二つのチャネルの符号化データに
施されている暗号を、MSステレオの使用区間において
暗号鍵情報をもとに復号する。そして、この暗号復号さ
れた符号化データを、スペクトラム係数復号処理部52
L,52Rに入力する。
【0070】スペクトラム係数復号処理部52L,52
Rは、上記暗号復号部51L,51Rにより暗号が復号
された符号化データについて、サイド情報に含まれる時
間・周波数変換のためのブロック長等を表す情報や、M
Sステレオ符号化が使用されているか否かを表す制御情
報MSSをもとに計算を行い、これによりスペクトラム
係数を求める。この計算にあたっては、可変長符号のハ
フマン復号処理、逆量子化処理、スペクトラムの外形を
表す重み係数による重み付け処理等が行われる。
【0071】MSステレオ処理部53は、MSステレオ
が使用されているか否かを表す制御情報MSSに基づ
き、MSステレオの復号処理を行う。すなわち、MSス
テレオが使われていない区間では、上記スペクトラム係
数復号処理部52L,52Rから出力されたスペクトラ
ム係数L′H(f),R′H(f)をそれぞれそのままLH(f),
RH(f)として出力する。これに対し、MSステレオが使
われている区間では、 LH(f) =L′H(f) +R′H(f) …(7) RH(f) =L′H(f) −R′H(f) …(8) によりLH(f) 、RH(f) を逆に計算する。
【0072】一方、低域復号部60は、スペクトラム係
数復号処理部63L,63Rと、MSステレオ処理部6
4とを備え、さらにビットストリーム分離部70とスペ
クトラム係数復号処理部63Rとの間に、切り替えスイ
ッチ61a,61bを介して暗号復号部62を介在設置
している。
【0073】切り替えスイッチ61a,61bは、ビッ
トストリーム分離部70により分離された、MSステレ
オの使用区間と非使用区間とを識別するための制御情報
MSSに応じて切り替え動作する。すなわち、MSステ
レオの使用区間には、ビットストリーム分離部70とス
ペクトラム係数復号処理部63Rとの間に暗号復号部6
2を挿入する。これに対しMSステレオの非使用区間に
は、ビットストリーム多重部70とスペクトラム係数復
号処理部63Rとの間を上記暗号復号部62を介在せず
に直結する。
【0074】暗号復号部62は、ビットストリーム分離
部70により分離された低域の差信号R′L(f) の符号
化データに施されている暗号を、暗号鍵情報をもとに復
号する。そして、この暗号が復号された差信号R′(f)
の符号化データを、スペクトラム係数復号処理部63R
に入力する。
【0075】スペクトラム係数復号処理部63L,63
RおよびMSステレオ処理部64は、上記ビットストリ
ーム分離部70により分離された低域の符号化データお
よび上記暗号復号部62により暗号が復号された低域の
符号化データに対し、スペクトラム係数の符号化処理
と、MSステレオ方式による符号化処理とを行うもの
で、その内容については前記高域復号部50と同じであ
る。
【0076】また高域復号部50および低域復号部60
はそれぞれ帯域合成機能を備える。この帯域合成機能
は、上記MSステレオ処理部53,64から出力された
高域のスペクトラム係数と低域のスペクトラム係数とを
左右の同じチャネル同士で合成するもので、この合成さ
れた左右各チャネルのスペクトラム係数をステレオ・モ
ノラル変換部24に入力する。
【0077】さらに、この実施形態のステレオデータ復
号装置は、復号制御部(図示せず)を備え、この復号制
御部にはステレオ・モノラル制御機能が設けられてい
る。このステレオ・モノラル制御機能は、暗号鍵を入手
済みか未入手かを判定する。そして、入手済みの場合に
はステレオ再生を行わせるための制御信号をステレオ・
モノラル変換部24に与え、一方の未入手の場合にはモ
ノラル再生を行わせるための制御信号をステレオ・モノ
ラル変換部24に与える。
【0078】ステレオ・モノラル変換部24は、上記ス
テレオ・モノラル制御機能から与えられるステレオ・モ
ノラル制御信号と、ビットストリーム分離部70から出
力されるMSステレオの使用の有無を表す制御情報MS
Sとに応じて、ステレオ再生処理およびモノラル再生処
理を選択的に実行する。その処理内容は、第1の実施形
態で述べた(1)〜(4)とほぼ同様である。
【0079】次に、以上のように構成されたステレオデ
ータ符号化装置および復号装置の動作を説明する。先ず
送信側のステレオデータ符号化装置において、マイクロ
ホン10R,10Lから出力された左右各チャネルのオ
ーディオ信号はそれぞれ、A/D変換器11でディジタ
ル化されたのち時間・周波数変換部12で周波数信号
(スペクトラム係数)に変換され、さらに高域成分と低
域成分とに帯域分割されて高域符号化部30および低域
符号化部40に入力される。
【0080】そして高域符号化部30では、チャネルご
とにそのスペクトラム係数RH(f),LH(f) が先ずMS
ステレオ処理31に入力され、ここでチャネル間相関が
所定値より高い区間については和信号L′H(f) および
差信号R′H(f) に変換される。なお、チャネル間相関
が低い区間については上記スペクトラム係数RH(f),L
H(f) がそのまま出力される。このMSステレオ処理3
1から出力された各チャネルのスペクトラム係数は、続
いてスペクトラム係数符号化処理部32R,32Lにお
いて所定の符号化処理が施されたのち、暗号化部33
R,33Lに入力され、ここで暗号鍵情報によりチャネ
ルごとに暗号化される。すなわち、スペクトラム係数の
高域成分については、左右の両チャネルとも暗号化が施
されたのち、多重送信される。
【0081】これに対し低域符号化部40では、前記高
域符号化部30と同様に、チャネルごとにスペクトラム
係数の低域成分RL(f) ,LL(f) がMSステレオ処理4
1およびスペクトラム係数符号化処理部42R,42L
においてそれぞれ所定の符号化処理が施され、このうち
の右チャネルの符号化データのみが暗号化部44に入力
される。
【0082】そして、この暗号化部44において、上記
右チャネルの符号化データ、つまり低域成分の差信号
L′L(f) が暗号鍵情報をもとに暗号化される。なお、
MSステレオの非使用区間では、スペクトラム係数符号
化処理部42Rとビットストリーム多重部19との間が
暗号化部44を介さずに直接接続される。このため、ス
ペクトラム係数符号化処理部42Rから出力された右チ
ャネルの低域成分R′L(f) の符号化データは、暗号化
されずにそのまま送信される。
【0083】一方、受信側のステレオデータ復号装置で
は、次のようにデータ復号動作が行われる。すなわち、
先ず著作権に対する対価を支払う前の状態では、暗号鍵
情報をまだ取得していないため、ステレオ・モノラル変
換部24にはモノラル再生モードが設定される。
【0084】この状態で多重化ビットストリームが受信
されると、先ずその高域成分については、暗号鍵情報が
未取得のため左右両チャネルとも暗号の復号が行われな
い。このため、ステレオ・モノラル変換部24は高域復
号部50により得られるスペクトラム係数を再生に使用
しない。
【0085】これに対し受信された低域成分の符号化デ
ータについては、MSステレオの使用区間と非使用区間
とで異なる復号処理が行われる。すなわち、先ずMSス
テレオの使用区間では、暗号復号部62がビットストリ
ーム分離部70とスペクトラム係数復号処理部63Rと
の間に接続される。しかし、暗号鍵情報は未取得のた
め、暗号復号部62では暗号の復号処理が行われない。
このため、MSステレオ処理部64では、スペクトラム
係数復号処理部63Lにより復号された和信号L′L(f)
のみが通過して、ステレオ・モノラル変換部24に入
力される。
【0086】またこのとき、ステレオ・モノラル変換部
24では、モノラル再生モードが設定されているため、
上記入力された低域成分の和信号L′L(f) がそのまま
周波数・時間変換部25に出力される。したがって、ス
ピーカ27L,27Rからは、上記低域成分の和信号
L′L(f) からなるモノラルデータがそのまま拡声出力
される。
【0087】これに対しMSステレオの非使用区間で
は、ビットストリーム分離部70とスペクトラム係数復
号処理部63Rとの間が直接接続される。このため、低
域復号部60では、ビットストリーム分離部70により
分離された左右各チャネルの低域符号化データがそのま
まスペクトラム係数復号処理部63L,63Rに入力さ
れ、ここでスペクトラム係数に復号されたのちMSステ
レオ処理部64を通過してステレオ・モノラル変換部2
4に入力される。すなわち、受信された左右各チャネル
の低域成分のスペクトラム係数LL(f) ,RL(f) がステ
レオ・モノラル変換部24に与えられることになる。
【0088】しかし、このときステレオ・モノラル変換
部24にはモノラル再生モードが設定されている。この
ため、ステレオ・モノラル変換部24では、上記入力さ
れた左右各チャネルのスペクトラム係数LL(f) ,RL
(f) をもとにモノラルデータが生成され、このモノラル
データが周波数・時間変換部25に供給される。このた
め、スピーカ27L,27Rからは上記モノラルデータ
が拡声出力される。
【0089】かくして、モノラル再生モードが設定され
た状態では、MSステレオの使用区間においても、また
非使用区間において、低域成分の和信号L′L(f) ある
いは左右各チャネルの低域成分のスペクトラム係数LL
(f) ,RL(f) をもとに作成されたモノラルデータが再
生出力される。したがって、ユーザは著作権に対する対
価を支払う前であっても、音楽データを試聴することが
可能となる。
【0090】一方、上記試聴した後、著作権に対する対
価を支払って暗号鍵を取得したとする。この状態は、図
示しない復号制御部のステレオ・モノラル制御機能にお
いて認識され、この認識結果はステレオ再生を行わせる
ための制御信号としてステレオ・モノラル変換部24に
通知される。
【0091】さて、この状態で例えばメモリから該当す
る多重化ビットストリームが読み出されたとする。そう
すると、先ずその高域成分については、高域復号部50
の暗号復号部51L,51Rで左右各チャネルの符号化
データの暗号が復号されたのち、スペクトラム係数復号
処理部52L,52Rによりさらに復号されて、高域成
分の和信号L′H(f) および差信号R′H(f) が出力され
る。そして、これらの和信号L′H(f) および差信号
R′H(f) は、MSステレオ処理部53により高域成分
のスペクトラム係数LH(f) ,RH(f) に変換される。
【0092】これに対し低域成分については、先に述べ
た視聴時と同様に、MSステレオの使用区間と非使用区
間とで異なる復号処理が行われる。すなわち、先ずその
MSステレオの使用区間では、暗号復号部62がビット
ストリーム分離部70とスペクトラム係数復号処理部6
3Rとの間に接続される。このため、差信号R′L(f)の
符号化データは、この暗号復号部62で暗号が復号され
てスペクトラム係数復号処理部63Rに入力され、ここ
でスペクトラム係数に復号されてMSステレオ処理部6
4に入力される。
【0093】MSステレオ処理部64では、この入力さ
れた低域成分の差信号R′L(f) と、同時にスペクトラ
ム係数復号処理部63Lから入力された和信号L′L(f)
とをもとに計算が行われ、これにより左右各チャネル
の低域スペクトラム係数LL(f) ,RL(f) が復元され
る。そして、この復元された左右各チャネルの低域スペ
クトラム係数LL(f) ,RL(f) は、前記高域復号部50
から出力される高域スペクトラム係数LH(f) ,RH(f)
と同じチャネル同士で合成されて、ステレオ・モノラル
変換部24に入力される。
【0094】このときステレオ・モノラル変換部24に
はステレオ再生モードが設定されている。このため、上
記合成された左右各チャネルのスペクトラム係数L(f)
,R(f) はステレオ・モノラル変換部24をそのまま
通過して周波数・時間変換部25に入力され、ここでそ
れぞれ時間波形に変換されたのち、D/A変換器26で
アナログ信号に変換されてステレオ用のスピーカ27
L,27Rから拡声出力される。
【0095】これに対しMSステレオの非使用区間で
は、ビットストリーム分離部70とスペクトラム係数復
号処理部63Rとの間が直接接続される。このため、ビ
ットストリーム分離部70により分離された左右各チャ
ネルの符号化データがそのままスペクトラム係数復号処
理部63L,63Rに入力され、ここでスペクトラム係
数LL(f) ,RL(f) に復号される。そして、この復号さ
れた左右各チャネルの低域スペクトラム係数LL(f) ,
RL(f) は、前記高域復号部50から出力される高域ス
ペクトラム係数LH(f) ,RH(f) と同じチャネル同士で
合成されて、ステレオ・モノラル変換部24に入力され
る。
【0096】このときステレオ・モノラル変換部24に
はステレオ再生モードが設定されている。このため、上
記合成された左右各チャネルのスペクトラム係数L(f)
,R(f) はステレオ・モノラル変換部24をそのまま
通過して周波数・時間変換部25に入力され、ここでそ
れぞれ時間波形に変換されたのち、D/A変換器26で
アナログ信号に変換されてステレオ用のスピーカ27
L,27Rから拡声出力される。
【0097】かくして、対価支払い後においては、MS
ステレオの使用区間においても、また非使用区間におい
ても、暗号が復号されてステレオデータが再生される。
したがって、ユーザは希望する楽曲を臨場感のあるステ
レオデータにより聞くことができる。
【0098】以上述べたように第2の実施形態では、送
信側の符号化装置において、ステレオデータの周波数帯
域を高域と低域とに分割して、これらの帯域ごとにMS
ステレオ方式により符号化する。そして、高域成分の和
信号L′H(f) および差信号R′H(f) に対してはその両
方に暗号化処理を施し、一方低域成分の和信号L′L(f)
および差信号R′L(f) に対しては差信号R′L(f) に
対してのみ暗号化処理を施して送信する。これに対し受
信側の復号装置では、暗号鍵が入手済みの場合には、受
信された高域成分の和信号L′H(f) と差信号R′H(f)
および低域成分の差信号R′L(f) の暗号を暗号鍵をも
とにそれぞれ復号したのち、これらの暗号が復号された
各信号と低域成分の和信号L′L(f) とをもとにステレ
オ再生する。また、暗号鍵が未入手の場合には、受信さ
れた低域の和信号L′L(f) をもとにモノラル再生する
ようにしている。
【0099】したがってこの実施形態によれば、前記第
1の実施形態と同様に暗号鍵入手前にコンテンツの試聴
を行うことができ、しかも試聴時には低域の和信号L′
L(f)をもとにモノラル再生が行われるので、暗号鍵入手
後において再生する高域成分および低域成分を含んだス
テレオ音声との質的差を大きくすることができる。
【0100】(その他の実施形態)前記各実施形態で
は、モノラル再生に際しそのオーディオ信号を両方のス
ピーカ27L,27Rから出力するようにしたが、片方
のスピーカから出力するようにしてもよい。
【0101】また、前記実施形態ではステレオデータと
して左右2チャネルからなるオーディオデータを例にと
って説明したが、3チャネル以上のオーディオデータを
伝送し再生するシステムにもこの発明は適用できる。さ
らに、ステレオデータのメディアとしては、立体音響デ
ータ以外に例えばホログラムを用いて作成した立体映像
データであってもよい。
【0102】その他、データ符号化装置および復号装置
の構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施できる。
【0103】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明では、送信
装置において、ステレオデータに対し所定の符号化方式
に従い符号化処理を施すと共にステレオ再生を制限する
ための暗号化処理を施し、この符号化されたステレオデ
ータを伝送路へ送信する。これに対し受信装置では、上
記送信装置から送られた符号化ステレオデータの復号に
先立ち、暗号を復号するための暗号鍵を入手済みか否か
を判定する。そして、暗号鍵が入手済みの場合には上記
受信された符号化ステレオデータをステレオ再生するた
めの処理を実行し、一方暗号鍵が未入手の場合には上記
受信された符号化ステレオデータをモノラル再生するた
めの処理を実行するようにしている。
【0104】従ってこの発明によれば、暗号鍵が未入手
の状態でも、受信された符号化ステレオデータをモノラ
ル再生することができ、これにより符号化ステレオデー
タの試聴が可能なステレオデータ伝送システムとそのデ
ータ復号装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態に係わるステレオ
データ伝送システムにおいて送信側装置で使用されるス
テレオデータ符号化装置の構成を示すブロック図。
【図2】 この発明の第1の実施形態に係わるステレオ
データ伝送システムにおいて受信側装置で使用されるス
テレオデータ復号装置の構成を示すブロック図。
【図3】 この発明の第2の実施形態に係わるステレオ
データ伝送システムにおいて送信側装置で使用されるス
テレオデータ符号化装置の構成を示すブロック図。
【図4】 この発明の第2の実施形態に係わるステレオ
データ伝送システムにおいて受信側装置で使用されるス
テレオデータ復号装置の構成を示すブロック図。
【図5】 従来のステレオデータ伝送システムにおいて
送信側装置で使用されるステレオデータ符号化装置の構
成を示すブロック図。
【図6】 従来のステレオデータ伝送システムにおいて
受信側装置で使用されるステレオデータ復号装置の構成
を示すブロック図。
【符号の説明】
10R,10L…マイクロホン 11…ステレオ用のA/D変換器 12…時間・周波数変換部 13…符号化用のMSステレオ処理部 14R,14L…スペクトラム係数符号化処理部 15…ビットストリーム多重部 17a,17b…切り替えスイッチ 18…暗号化部 19…ビットストリーム多重部 21…ビットストリーム分離部 22L,22R…スペクトラム係数復号処理部 23…復号用のMSステレオ処理部 24…ステレオ・モノラル変換部 25…周波数・時間変換部 26…ステレオ用のD/A変換部 27L,27R…スピーカ 28a,28b…切り替えスイッチ 29…暗号復号部 30…高域符号化部 31…高域符号化用のMSステレオ処理部 32R,32L…高域用のスペクトラム係数符号化処理
部 33R,33L…高域用の暗号化部 40…低域符号化部 41…低域符号化用のMSステレオ処理部 42R,42L…低域用のスペクトラム係数符号化処理
部 43R,43L…切り替えスイッチ 44…低域用の暗号化部 50…高域復号部 51L,51R…高域用の暗号復号部 52L,52R…高域用のスペクトラム係数復号処理部 53…高域復号用のMSステレオ処理部 60…低域復号部 61a,61b…切り替えスイッチ 62…低域用の暗号復号部 63L,63R…低域用のスペクトラム係数復号処理部 64…低域復号用のMSステレオ処理部 70…ビットストリーム分離部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置から受信装置へ伝送路を介して
    ステレオデータを伝送するシステムにおいて、 前記送信装置は、 ステレオデータに対し、所定の符号化方式に従い符号化
    処理を施すと共に、ステレオ再生を制限するための暗号
    化処理を施すデータ符号化手段と、 このデータ符号化手段により生成された符号化ステレオ
    データを前記伝送路へ送信するための送信手段とを備
    え、 前記受信装置は、 前記伝送路を介して前記送信装置から送られた符号化ス
    テレオデータを受信する受信手段と、 この受信手段により受信された符号化ステレオデータの
    暗号を復号するための暗号鍵を入手済みか否かを判定す
    るための判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づいて、前記暗号鍵が入手
    済みの場合には前記符号化ステレオデータをステレオ再
    生するための処理を実行し、一方前記暗号鍵が未入手の
    場合には前記符号化ステレオデータをモノラル再生する
    ための処理を実行するデータ復号手段とを具備したこと
    を特徴とするステレオデータ伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記データ符号化手段は、 ステレオデータに対し、MS(Middle/Side)ステレオ
    方式により符号化処理を施して前記ステレオデータの和
    信号および差信号をそれぞれ生成する手段と、 これら和信号および差信号のうち差信号に対し暗号化処
    理を施す手段とを備え、 前記データ復号手段は、 暗号鍵が入手済みの場合には、受信された符号化ステレ
    オデータの差信号の暗号を前記暗号鍵をもとに復号した
    のち、この復号された差信号と、同時に受信された和信
    号とからステレオデータを再生するための処理を実行す
    る手段と、 前記暗号鍵が未入手の場合には、前記受信された符号化
    ステレオデータの和信号をもとにモノラルデータを再生
    する処理を実行する手段とを備えることを特徴とする請
    求項1記載のステレオデータ伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記データ符号化手段は、 ステレオデータに対し、そのチャネル間の相関が所定値
    より高い区間ではMSステレオ方式により符号化処理を
    施して和信号および差信号を生成し、チャネル間の相関
    が所定値以下の区間ではMSステレオ方式を使用せず前
    記ステレオデータを出力する手段と、 前記MSステレオ方式による符号化処理が行われた区間
    では前記差信号に対し暗号化処理を施し、MSステレオ
    方式による符号化処理が行われていない区間では前記ス
    テレオデータを暗号化処理を施さずに出力する手段とを
    備え、 前記データ復号手段は、 受信された符号化ステレオデータについてMSステレオ
    方式が使用されている区間と使用されていない区間とを
    識別するための手段と、 暗号鍵が入手済みでかつMSステレオ方式が使用されて
    いる区間では、受信された差信号の暗号を前記暗号鍵を
    もとに復号したのち、この復号された差信号と、同時に
    受信された和信号とからステレオデータを再生する手段
    と、 前記暗号鍵が入手済みでかつMSステレオ方式が使用さ
    れていない区間では、前記受信された符号化ステレオデ
    ータをもとにステレオデータを再生する手段と、 前記暗号鍵が未入手でかつMSステレオ方式が使用され
    ている区間では、受信された和信号をもとにモノラルデ
    ータを再生する手段と、 前記暗号鍵が未入手でかつMSステレオ方式が使用され
    ていない区間では、前記受信された符号化ステレオデー
    タをもとにモノラルデータを再生する手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のステレオデータ伝送シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記送信装置は、ステレオデータを所定
    周波数より高い高域成分とそれ以外の低域成分とに分割
    する帯域分割手段をさらに備え、 前記データ符号化手段は、 前記ステレオデータの高域成分および低域成分の各々に
    ついて、MSステレオ方式により符号化処理を施して前
    記ステレオデータの和信号および差信号をそれぞれ生成
    する手段と、 前記高域成分の和信号および差信号に対してはその両方
    に暗号化処理を施し、一方前記低域成分の和信号および
    差信号に対しては差信号に対し暗号化処理を施す手段と
    を備え、 前記データ復号手段は、 暗号鍵が入手済みの場合には、受信された高域成分の和
    信号と差信号および低域成分の差信号の暗号を前記暗号
    鍵をもとにそれぞれ復号したのち、この暗号が復号され
    た高域の和信号と差信号および低域の和信号と差信号を
    もとにステレオデータを再生するための処理を実行する
    手段と、 前記暗号鍵が未入手の場合には、前記受信された低域の
    和信号をもとにモノラルデータを再生する処理を実行す
    る手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のステ
    レオデータ伝送システム。
  5. 【請求項5】 ステレオデータに対し、所定の符号化方
    式に従い符号化処理を施すと共に、ステレオ再生を制限
    するための暗号化処理を施してなる符号化ステレオデー
    タを受信し再生するステレオデータ復号装置であって、 前記符号化ステレオデータの暗号を復号するための暗号
    鍵を入手済みか否かを判定するための判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づいて、前記暗号鍵が入手
    済みの場合には前記符号化ステレオデータをステレオ再
    生するための処理を実行し、一方前記暗号鍵が未入手の
    場合には前記符号化ステレオデータをモノラル再生する
    ための処理を実行するデータ復号手段とを具備したこと
    を特徴とするステレオデータ復号装置。
  6. 【請求項6】 ステレオデータに対し、MS(Middle/S
    ide)ステレオ方式により符号化処理を施すことで前記
    ステレオデータの和信号および差信号を生成するととも
    に、これら和信号および差信号のうち差信号に対して暗
    号化処理を施してなる符号化ステレオデータを受信し復
    号するステレオデータ復号装置であって、 前記符号化ステレオデータの暗号を復号するための暗号
    鍵を入手済みか否かを判定するための判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づいて、前記符号化ステレ
    オデータの復号再生処理を実行するデータ復号手段とを
    具備し、 前記データ復号手段は、 暗号鍵が入手済みの場合には、受信された符号化ステレ
    オデータの差信号の暗号を前記暗号鍵をもとに復号し、
    この復号された差信号と、同時に受信された和信号とか
    らステレオデータを再生するための処理を実行する手段
    と、 前記暗号鍵が未入手の場合には、前記受信された符号化
    ステレオデータの和信号をもとにモノラルデータを再生
    する処理を実行する手段とを備えたことを特徴とするス
    テレオデータ復号装置。
  7. 【請求項7】 ステレオデータに対し、そのチャネル間
    の相関値が所定値より高い区間ではMSステレオ方式に
    より符号化処理を施して前記ステレオデータの和信号お
    よび差信号を生成すると共に当該差信号に対し暗号化処
    理を施し、一方チャネル間の相関値が所定値以下の区間
    ではMSステレオ方式による符号化処理および暗号化処
    理を施さない符号化ステレオデータを受信し復号するス
    テレオデータ復号装置であって、 前記符号化ステレオデータの暗号を復号するための暗号
    鍵を入手済みか否かを判定するための判定手段と、 前記符号化ステレオデータのうち、MSステレオ方式が
    使用されている区間と使用されていない区間とを識別す
    るための識別手段と、 前記判定手段の判定結果および識別手段の識別結果に基
    づいて、前記符号化ステレオデータの復号再生処理を実
    行するデータ復号手段とを具備し、 前記データ復号手段は、 暗号鍵が入手済みでかつMSステレオ方式が使用されて
    いる区間では、受信された差信号の暗号を前記暗号鍵を
    もとに復号したのち、この復号された差信号と、同時に
    受信された和信号とからステレオデータを再生する手段
    と、 前記暗号鍵が入手済みでかつMSステレオ方式が使用さ
    れていない区間では、前記受信された符号化ステレオデ
    ータをもとにステレオデータを再生する手段と、 前記暗号鍵が未入手でかつMSステレオ方式が使用され
    ている区間では、受信された和信号をもとにモノラルデ
    ータを再生する手段と、 前記暗号鍵が未入手でかつMSステレオ方式が使用され
    ていない区間では、前記受信された符号化ステレオデー
    タの和信号および差信号をもとにモノラルデータを再生
    する手段とを備えることを特徴とするステレオデータ復
    号装置。
  8. 【請求項8】 ステレオデータを所定周波数より高い高
    域成分とそれ以外の低域成分とに分割し、この分割され
    たステレオデータの高域成分および低域成分の各々につ
    いてMSステレオ方式により符号化処理を施してステレ
    オデータの和信号および差信号を生成すると共に、前記
    高域成分の和信号および差信号に対してはその両方に暗
    号化処理を施し、一方前記低域成分の和信号および差信
    号に対しては差信号に対し暗号化処理を施してなる符号
    化ステレオデータを受信し復号するステレオデータ復号
    装置であって、 前記符号化ステレオデータの暗号を復号するための暗号
    鍵を入手済みか否かを判定するための判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づいて、前記符号化ステレ
    オデータの復号再生処理を実行するデータ復号手段とを
    具備し、 前記データ復号手段は、 暗号鍵が入手済みの場合には、受信された高域成分の和
    信号と差信号および低域成分の差信号の暗号を前記暗号
    鍵をもとにそれぞれ復号したのち、この暗号が復号され
    た高域の和信号と差信号および低域の和信号と差信号を
    もとにステレオデータを再生するための処理を実行する
    手段と、 前記暗号鍵が未入手の場合には、前記受信された低域の
    和信号をもとにモノラルデータを再生する処理を実行す
    る手段とを備えることを特徴とするステレオデータ復号
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1517974A (zh) * 2003-01-28 2004-08-04 雅马哈株式会社 乐曲数据再现装置、再现程序、记录媒体以及服务器装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1517974A (zh) * 2003-01-28 2004-08-04 雅马哈株式会社 乐曲数据再现装置、再现程序、记录媒体以及服务器装置
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