JP2003005449A - 電荷調整剤、及びトナー - Google Patents

電荷調整剤、及びトナー

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JP2003005449A
JP2003005449A JP2001192849A JP2001192849A JP2003005449A JP 2003005449 A JP2003005449 A JP 2003005449A JP 2001192849 A JP2001192849 A JP 2001192849A JP 2001192849 A JP2001192849 A JP 2001192849A JP 2003005449 A JP2003005449 A JP 2003005449A
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toner
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chemical
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JP2001192849A
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English (en)
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Keiichi Fujii
圭一 藤井
Hiroyuki Mariko
浩之 鞠子
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色が殆どなく、黒/カラーを問わず、又複写
機の方式を問わずあらゆる用途のトナーに適用でき、帯
電特性(特に、帯電立ち上がり性、帯電量、帯電経時安
定性)に優れた電荷調整剤(CCA)及びそれを含有す
るトナーを提供すること。 【解決手段】 芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物を
含有することを特徴とする電荷調整剤、及び、芳香族ス
ルホン酸ジルコニウム化合物を含有する電荷調整剤を添
加したトナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真トナーの
帯電性を制御するために用いる電荷調整剤及びそれを用
いたトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法の原理を利用した複写機及び
プリンター等においては、セレン等の無機光導電体又は
ポリビニルカルバゾール、フタロシアニン等の有機光導
電体で構成された感光体上に、静電潜像が形成され、こ
れに予め帯電させた乾式トナーが供給されて可視画像と
する現像方法が採られている。
【0003】静電潜像を現像するために用いる乾式トナ
ーは、一成分系(鉄粉等の磁性粉体を内添させる磁性一
成分系、又はキャリヤとして鉄粉を使用しない非磁性一
成分系)のものと、トナー粒子と磁性粉体とを混合して
用いる二成分系のものに大別される。一成分系の場合に
は、磁性一成分系ではトナー粒子相互の摩擦により、又
非磁性一成分系ではステンレス製ブレードと現像スリー
ブの間をトナー粒子がすり抜ける際の強い摩擦で帯電さ
せる方式によって、また、二成分系の場合には、トナー
粒子が磁性鉄粉と共に混合攪拌し、その間に生じる相互
の摩擦によって各々トナー粒子表面を帯電させている。
その際、トナー粒子の帯電特性(例えば、帯電立ち上が
り性、帯電経時安定性、帯電量等)によって、静電印刷
の品質が大きく左右されるため、これらの物性を制御
し、常時、安定した状態で用いる目的で、通常、トナー
粒子を製造する際に、正電荷又は負電荷付与性の電荷調
整剤(CCA)が内添される方法が採られている。
【0004】従来、トナーに負電荷を付与する電荷調整
剤として、特公平2−16916号公報には、アゾ系金
属キレート錯体が記載されている。しかしながら、アゾ
系金属キレート錯体は、有色のためカラートナーには適
さず、更に、トナー混練時の機械的衝撃あるいは温湿度
条件によって分解もしくは変質し、電荷調整剤本来の機
能が低下するという問題点があった。
【0005】一方、サリチル酸、及びその誘導体系キレ
ート錯体、又はサリチル酸誘導体の金属塩は、特公平2
−060183号公報(亜鉛錯塩系)、特公平8−01
0360号公報(アルミニウム錯塩系)、特開2000
−227675号公報、特開2000−227676号
公報、特開2000−227678号公報、特開200
0−258961号公報、特開2000−258962
号公報、特開2000−330338号公報(以上ジル
コニウム錯塩、又はジルコニウム塩系)等に開示されて
いる。これらはそれ自体が無色ないし淡色の化合物であ
り、帯電立ち上がり性、及び帯電量に優れる事からカラ
ートナー用負帯電性電荷調整剤としてしばしば適用され
ているが、その反面、帯電経時安定性等に未だ課題があ
る。
【0006】特に非磁性一成分系複写機の場合、既に述
べたようにトナー粒子がステンレス製ブレードと現像ス
リーブの間をすり抜ける事により帯電させる方式を採っ
ているため、トナー粒子がリサイクルされて何度も摩擦
を繰り返すと、それに伴いトナー粒子表面が摩耗され、
同時に表面に分布する電荷調整剤(CCA)が程度の差
こそあれ欠落する場合が多い。そのため、この系のトナ
ーに内添される電荷調整剤の要求特性のひとつとして、
耐摩耗性すなわち帯電経時安定性が強く求められている
が、この点に関してサリチル酸系キレート錯体、又はサ
リチル酸系金属塩を非磁性一成分系用の電荷調整剤に適
用する場合、未だこれを十分に満たしていない。その
上、これらは、いずれもかなり高価であり、カラートナ
ー用にしか適用し難いという問題点も残されている。
【0007】又、特開平7−56393号公報は、カル
ボキシル基をもつフタルイミド化合物を負帯電性電荷調
整剤として含有するトナーが記載されている。しかしな
がら、カルボキシル基をもつフタルイミド構造自体は帯
電特性(特に、帯電立ち上がり、及び帯電量)に何ら顕
著な効果を有しておらず、負帯電性電荷調整剤として適
用することは難しい。
【0008】以上のように、無色ないし淡色で優れた帯
電特性を有し、且つ安価で汎用性のある電荷調整剤は未
だ見い出されていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、着色が殆どなく、黒/カラーを問わず、又
複写機の方式を問わずあらゆる用途のトナーに適用で
き、帯電特性(特に、帯電立ち上がり性、帯電量、帯電
経時安定性)に優れた電荷調整剤(CCA)及びそれを
含有するトナーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族スルホ
ン酸ジルコニウム化合物を含有する電荷調整剤を提供
し、更に、芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物を含有
する電荷調整剤を添加したトナーを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電荷調整剤が含有する芳
香族スルホン酸ジルコニウム化合物は、スルホン酸アミ
ン塩、スルホン酸、又はスルホン酸塩と、オキシ塩化ジ
ルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム等のジルコニウム
化合物とを反応させる事により得られる化合物であれ
ば、特に限定されることはないが、下記一般式(1)で
表される芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物が好まし
い。
【0012】
【化14】 (1)
【0013】一般式(1)中、nは1〜8の整数を表
す。Aは、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式
(4)、一般式(5)、又は一般式(6)で表される基
を表す。
【0014】
【化15】 (2)
【0015】
【化16】 (3)
【0016】
【化17】 (4)
【0017】
【化18】 (5)
【0018】
【化19】 (6)
【0019】一般式(2)中、R、Rは各々独立し
て、水素原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、シ
クロヘキシル環等の脂環式炭化水素基、又はアリール基
等の芳香族炭化水素基を表す。アルキル基は炭素数1〜
10の範囲が好ましく、脂環式炭化水素基は炭素数3〜
6の範囲が好ましく、芳香族炭化水素基は炭素数6〜1
0の範囲が好ましい。アルキル基、脂環式炭化水素基、
芳香族炭化水素基は、各々、アルキル基、アラルキル
基、ハロゲン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、又はアリールオキシカルボニル基等の置換基を有
していてもよい。
【0020】一般式(3)、一般式(4)又は一般式
(5)中、Rは水素原子、メチル基、エチル基等のア
ルキル基、アラルキル基、クロル基、フッ素基等のハロ
ゲン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、又
はアリールオキシカルボニル基を表す。アルキル基は炭
素数1〜10の範囲が好ましく、アラルキル基は炭素数
7〜10の範囲が好ましい。中でも、メチル基等のアル
キル基、クロル基等のハロゲン基、カルボキシル基が好
ましい。
【0021】一般式(6)中、Rはアリール基、又は
アリールイミノ基を表し、Rは水素原子、又はメチル
基、エチル基等のアルキル基を表す。アルキル基は炭素
数1〜10の範囲が好ましい。
【0022】中でも、下記一般式(7)
【化20】 (7) (式中、Rは水素原子又はカルボキシル基を表し、n
は1〜8の整数を表す。)で表される芳香族スルホン酸
ジルコニウム化合物が最も好ましい。
【0023】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物は、予め相当するスルホン酸
アミン塩、又は相当するスルホン酸を前駆体として合成
した後、該化合物の水溶液に、例えばオキシ塩化ジルコ
ニウム、或いは塩基性炭酸ジルコニウム等ジルコニウム
化合物を反応させる事により容易に製造することができ
る。
【0024】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の前駆体であるスルホン酸ア
ミン塩は、スルファニル酸と相当するジカルボン酸無水
物とを、3級アミンの存在下にキシレン等芳香族炭化水
素とN,N’−ジメチルアセトアミドとの混合溶媒系
で、脱水反応で生成する水を共沸で除きながら反応させ
ることにより容易に合成する事ができる。
【0025】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の前駆体であるスルホン酸ア
ミン塩合成に用いるジカルボン酸無水物としては、例え
ば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット
酸一無水物、4−クロロ無水フタル酸、4−フルオロ無
水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒド
ロ無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水トリメリット
酸、無水コハク酸、無水ハイミック酸、無水ヘット酸等
が挙げられる。
【0026】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の合成に関わるスルホン酸ア
ミン塩合成に用いるジカルボン酸無水物は、反応の際、
必ずしも1種類選択される必要はなく、2種以上を混合
して反応させることもできる。
【0027】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物は、あるいは、該化合物の前
駆体であるスルホン酸塩を、スルファニル酸塩水溶液
に、相当する酸ハロゲン化物、又はイソシアネート化合
物を徐々に添加する方法で予め合成し、その前駆体水溶
液に、例えばオキシ塩化ジルコニウム等ジルコニウム化
合物を反応させる事によっても容易に製造することがで
きる。
【0028】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の前駆体であるスルホン酸塩
の合成に用いる酸ハロゲン化物としては、例えば、ベン
ゾイルクロライド、ベンゾイルブロマイド、4−メチル
ベンゾイルクロライド、4−クロロベンゾイルクロライ
ド、4−フルオロベンゾイルクロライド、4−メトキシ
ベンゾイルクロライド等が挙げられる。
【0029】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の前駆体であるスルホン酸塩
の合成に用いるイソシアネート化合物としては、例え
ば、フェニルイソシアネート、p−トルエンイソシアネ
ート、4−メトキシフェニルイソシアネート等が挙げら
れる。
【0030】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の合成原料に用いるジルコニ
ウム化合物としては、4価化合物では、例えばZrCl
、ZrBr、ZrF、ZrI等のハロゲン化ジ
ルコニウム化合物、Zr(OCH、Zr(OC
等のテトラアルコキシジルコニウム化合物、Z
r(SO等の無機酸ジルコニウム化合物、Zr
(OH)(OCH、Zr(OH)Cl、Zr
(OH)Cl等部分塩基性塩、2価化合物では、例
えば、ZrOCl、ZrO(NO、ZrO(C
)、ZrO(SO )、ZrO(HSO、Z
rO(CHCOO)、ZrOCl(OH)等の無
機、又は有機オキシジルコニウム塩等が挙げられる。
【0031】本発明の電荷調整剤に用いる、芳香族スル
ホン酸ジルコニウム化合物の代表例としては、化合物−
1〜化合物−23で表わされる化合物が挙げられる。
【0032】
【化21】 化合物−1
【0033】
【化22】 化合物−2
【0034】
【化23】 化合物−3
【0035】
【化24】 化合物−4
【0036】
【化25】 化合物−5
【0037】
【化26】 化合物−6
【0038】
【化27】 化合物−7
【0039】
【化28】 化合物−8
【0040】
【化29】 化合物−9
【0041】
【化30】 化合物−10
【0042】
【化31】 化合物−11
【0043】
【化32】 化合物−12
【0044】
【化33】 化合物−13
【0045】
【化34】 化合物−14
【0046】
【化35】 化合物−15
【0047】
【化36】 化合物−16
【0048】
【化37】 化合物−17
【0049】
【化38】 化合物−18
【0050】
【化39】 化合物−19
【0051】
【化40】 化合物−20
【0052】
【化41】 化合物−21
【0053】
【化42】 化合物−22
【0054】
【化43】 化合物−23
【0055】中でも、化合物−1、化合物−2、化合物
−8、化合物−9、化合物−13、化合物−14で表さ
れる芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物が特に好まし
い。
【0056】本発明において、電荷調整剤をトナーに内
添する方法には特に制限がないが、例えば、本発明の電
荷調整剤として用いる芳香族スルホン酸ジルコニウム化
合物を予備粉砕し、必要に応じて、更に分級した後、こ
の粉砕物を、トナー樹脂、着色剤、その他トナー構成成
分と共に、混合、溶融混練する方法が挙げられる。
【0057】本発明の電荷調整剤をトナー中に内添する
際の添加量は、トナー樹脂100重量部に対して、0.
1〜15重量部の範囲が好ましく、1〜10重量部の範
囲が特に好ましい。電荷調整剤の使用割合が0.1重量
部より少ない場合、帯電の際の立ち上がり性が低下した
り、トナーが飛散しやすくなる傾向にある。一方、電荷
調整剤の使用割合が15重量部より多い場合、摩擦帯電
した際のトナーの帯電量が上がり過ぎる傾向があり、好
ましくない。
【0058】また、本発明のトナーには、当該電荷調整
剤の性能及びトナーの用途目的を損なわない範囲で、そ
の他の電荷調整剤を併用することもでき、又、逆帯電性
の電荷調整剤を併用することにより、トナーの帯電性を
調整する事も可能である。本発明の電荷調整剤は負帯電
性トナーの電荷調整剤として好適に用いるが、逆帯電性
の電荷調整剤との組み合わせにより、正帯電性トナーの
電荷調整剤の一部としても用いることができる。
【0059】本発明のトナーに用いるトナー樹脂(結着
樹脂)としては、従来公知の電子写真用に用いられてい
るトナー樹脂がいずれも使用でき、特に制限はない。そ
のようなトナー樹脂としては、例えば、ポリスチレン、
スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン/(メタ)アクリル酸エステル/アクリロニトリル
共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/
塩化ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等
のスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
(メタ)アクリル系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、などが挙げられるが、これらの中でも、
スチレン/(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリエス
テル樹脂が特に好ましい。通常、これらの樹脂の1種を
用いるが、必要に応じて2種以上を併用することもでき
る。
【0060】本発明のトナーに用いる着色剤としては、
従来公知の種々の有機顔料、無機顔料、染料等が使用で
きる。着色剤の具体例としては、カーボンブラック、ラ
ンブラックの如き黒色顔料;フタロシアニンブルー、ア
ニリンブルー、ウルトラマリーンブルーの如き青色顔
料;マラカイトグリーン、フタロシアニングリーン、ブ
リリアントグリーンの如き緑色顔料;ローズベンガル、
パーマネントレッド、イルガシンレッド、トルイジンレ
ッドの如き赤色顔料;ベンチジンイエロー、キノリンイ
エロー、ファーストイエローG、ハンザイエローの如き
黄色顔料;トリアリールメタン系染料、アゾ系染料、ニ
グロシン系染料、などが挙げられる。
【0061】本発明のトナーには、これら以外に、更に
従来公知の添加剤、例えば、高級脂肪酸又はその金属
塩、天然又は合成ワックス類等を必要に応じて添加する
こともできる。
【0062】本発明のトナーは、二成分現像剤及び一成
分現像剤のいずれにも適用可能である。
【0063】本発明のトナーを二成分現像剤として用い
る場合、該トナーをキャリア粉と混合して用いるが、そ
の際に用いるキャリア粉としては、例えば、鉄粉、フェ
ライト粉、ニッケル粉等の磁性粉体、硝子ビーズ、など
のほか、これらの表面を樹脂で処理したコーティングキ
ャリア、などが挙げられる。
【0064】また、本発明のトナーを一成分現像剤とし
て用いる場合、トナー製造の際に、例えば、鉄粉、フェ
ライト粉等の磁性微粉体を適量添加し、分散させた形、
あるいは、磁性粉体を含まない非磁性一成分の形で用い
る。
【0065】本発明は、芳香族スルホン酸ジルコニウム
化合物を含有することで、帯電特性(特に、帯電立ち上
がり性、帯電量、帯電経時安定性)に優れた電荷調整剤
(CCA)及びそれを含有するトナーを提供することが
できる。具体的には、芳香族スルホン酸残基を有するこ
とで強い負帯電性を示し、オキシジルコニウム塩構造を
有することで、特にトナー粒子を繰り返し摩擦帯電して
使用する際のトナー表面に点在する電荷調整剤の耐摩耗
性が強化され、帯電経時安定性に優れた電荷調整剤及び
それを含有するトナーを提供することができる。本発明
の電荷調整剤は、殆ど無色であることから、特にカラー
トナーに適用した場合、色再現性が良く、鮮明なカラー
画像を得ることができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に
限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較
例において、「部」及び「%」は、特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
【0067】(合成例1)還流冷却管、温度計、デカン
ター及び撹拌装置を取り付けた容量3リットルの四ツ口
フラスコに、無水フタル酸197g、スルファニル酸2
31g、キシレン720g及びN,N’−ジメチルアセ
トアミド220g、トリエチルアミン135gを仕込ん
だ。次いで、攪拌しながら内容物を還流温度まで加熱
し、同温度で、生成する水をキシレンと共沸させて除去
しながら水が生成しなくなるまでイミド化反応を続け
た。反応終了後、析出した微粒子状の化合物を減圧ろ過
し、80℃で2時間減圧乾燥させて前駆体528gを得
た。当該前駆体のIR吸収スペクトル;1720cm
−1(イミドC=O)、1380,1240,1160
cm −1(以上スルホン酸SO)、2710cm−1
(NH
【0068】次いでこの化合物を再び3リットルの四ツ
口フラスコに仕込み、脱イオン水900gに加熱溶解
し、希アンモニア水でpHを約7に調整後、予め調製し
たジルコニウム塩水溶液(オキシ塩化ジルコニウム・8
水和物429gを脱イオン水950gに溶解し、次いで
3%アンモニア水753gで部分加水分解したコロイド
状水溶液)を滴下し、生成した懸濁物をろ過、水洗、常
圧熱風乾燥機で乾燥して化合物−1を560g得た。 理論式量:(C14NOS)Zr(OH) 計算値: C 39.4%, S 7.5%, Zr
21.4% 実験値: C 38.0%, S 7.2%, Zr
20.8%
【0069】(合成例2)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、無水トリメリット酸256gを用いて前
駆体を合成した以外は、合成例1と同様にして、化合物
−2を616g得た。当該前駆体のIR吸収スペクト
ル;1720cm−1(イミドC=O)、1710cm
−1(COOH)、1370,1220,1160cm
−1(以上スルホン酸SO)、2740cm−1(N
) 理論式量:(C15NOS)Zr(OH) 計算値: C 38.3%, S 6.8%, Zr
19.4% 実験値: C 37.3%, S 6.6%, Zr
19.0%
【0070】(合成例3)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、ヘキサヒドロ無水フタル酸205gを用
いて前駆体を合成した以外は、合成例1と同様にして、
化合物−3を562g得た。当該前駆体のIR吸収スペ
クトル;1710cm−1(イミドC=O)、138
5,1240,1165〜1170cm−1(以上スル
ホン酸SO)、2680cm−1(NH) 理論式量: (C1414NOS)Zr(O
H) 計算値: C 38.8%, S 7.4%, Zr
21.1% 実験値: C 36.7%, S 7.0%, Zr
20.6%
【0071】(合成例4)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、テトラヒドロ無水フタル酸203gを用
いて前駆体を合成した以外は、合成例1と同様にして化
合物−4を563g得た。当該前駆体のIR吸収スペク
トル;1710cm−1(イミドC=O)、1390,
1230,1170cm−1(以上スルホン酸S
)、2700cm−1(NH) 理論式量:(C1412NOS)Zr(OH)
計算値: C 39.0%, S 7.4%, Zr
21.2% 実験値: C 37.1%, S 7.0%, Zr
20.7%
【0072】(合成例5)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、コハク酸無水物134gを用いて前駆体
を合成した以外は、合成例1と同様にして化合物−5を
495g得た。当該前駆体のIR吸収スペクトル;17
10cm−1(イミドC=O)、1400,1220〜
1185cm−1(以上スルホン酸SO)、2680
cm−1(NH) 理論式量:(C10NOS)Zr(OH) 計算値: C 31.7%, S 8.5%, Zr
24.1% 実験値: C 29.6%, S 7.9%, Zr
23.5%
【0073】(合成例6)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、4−メチル無水フタル酸216gを用い
て前駆体を合成した以外は、合成例1と同様にして化合
物−6を570g得た。当該前駆体のIR吸収スペクト
ル;1720cm−1(イミドC=O)、1380,1
240,1165cm−1(以上スルホン酸SO)、
2710cm −1(NH) 理論式量:(C1510NOS)Zr(OH)
計算値: C 40.9%, S 7.3%, Zr
20.7% 実験値: C 39.3%, S 7.0%, Zr
20.3%
【0074】(合成例7)合成例1において、無水フタ
ル酸に代えて、4−クロロ無水フタル酸243gを用い
て前駆体を合成した以外は、合成例1と同様にして化合
物−7を599g得た。当該前駆体のIR吸収スペクト
ル;1720cm−1(イミドC=O)、1365,1
220,1155cm−1(以上スルホン酸SO)、
2740cm−1(NH) 理論式量:(C14NOSCl)Zr(O
H) 計算値: C 36.4%, S 6.9%, Zr
19.8% 実験値: C 34.3%, S 6.5%, Zr
19.4%
【0075】(合成例8)合成例1において、ジルコニ
ウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和物
343gを3%アンモニア水452gで部分加水分解し
たものを用いた以外は合成例1と同様にして化合物−8
を520g得た。 理論式量:(C14NOS)Zr(OH) 計算値: C 42.2%, S 8.0%, Zr
18.3% 実験値: C 40.7%, S 7.7%, Zr
18.2%
【0076】(合成例9)合成例2において、ジルコニ
ウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和物
343gを3%アンモニア水452gで部分加水分解し
たものを用いた以外は合成例2と同様にして化合物−9
を576g得た。 理論式量:(C15NOS)Zr(OH) 計算値: C 40.7%, S 7.2%, Zr
16.5% 実験値: C 39.7%, S 7.0%, Zr
16.7%
【0077】(合成例10)合成例3において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物343gを3%アンモニア水452gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例3と同様にして化合物−
10を523g得た。 理論式量:(C1414NOS)Zr(OH)
計算値: C 41.6%, S 7.9%, Zr
18.1% 実験値: C 39.4%, S 7.5%, Zr
17.7%
【0078】(合成例11)合成例4において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物343gを3%アンモニア水452gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例4と同様にして化合物−
11を524g得た。理論式量:(C1412NO
S)Zr(OH) 計算値: C 41.8%, S 8.0%, Zr
18.1% 実験値: C 39.7%, S 7.6%, Zr
17.8%
【0079】(合成例12)合成例5において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物343gを3%アンモニア水452gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例5と同様にして化合物−
12を452g得た。 理論式量:(C10NOS)Zr(OH) 計算値: C 34.3%, S 9.1%, Zr
20.8% 実験値: C 32.1%, S 8.5%, Zr
20.2%
【0080】(合成例13)合成例1において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物286gを3%アンモニア水252gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例1と同様にして化合物−
13を491g得た。 理論式量:(C14NOS)Zr(OH) 計算値: C 44.3%, S 8.4%, Zr
16.0% 実験値: C 42.8%, S 8.1%, Zr
16.4%
【0081】(合成例14)合成例2において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物286gを3%アンモニア水252gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例2と同様にして化合物−
14を550g得た。 理論式量:(C15NOS)Zr(OH) 計算値: C 42.5%, S 7.6%, Zr
14.4% 実験値: C 41.2%, S 7.4%, Zr
14.9%
【0082】(合成例15)合成例3において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物286gを3%アンモニア水252gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例3と同様にして化合物−
15を495g得た。 理論式量:(C1414NOS)Zr(OH)
計算値: C 43.6%, S 8.3%, Zr
15.8% 実験値: C 41.2%, S 7.8%, Zr
15.9%
【0083】(合成例16)合成例4において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物286gを3%アンモニア水252gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例4と同様にして化合物−
16を494g得た。 理論式量:(C1412NOS)Zr(OH)
計算値: C 43.8%, S 8.3%, Zr
15.9% 実験値: C 41.4%, S 7.9%, Zr
16.0%
【0084】(合成例17)合成例5において、ジルコ
ニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水和
物286gを3%アンモニア水252gで部分加水分解
したものを用いた以外は合成例5と同様にして化合物−
17を427g得た。 理論式量:(C10NOS)Zr(OH) 計算値: C 36.2%, S 9.7%, Zr
18.4% 実験値: C 33.8%, S 9.1%, Zr
18.3%
【0085】(合成例18)還流冷却管、温度計、及び
撹拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコ
に、スルファニル酸100g、98%水酸化ナトリウム
23.5g及び脱イオン水200gを仕込み、固形分を
完溶させる。次いで内容液を60℃に維持しつつ塩化ベ
ンゾイル81.2gを滴下し、並行して98%水酸化ナ
トリウム23.5gを脱イオン水500gに溶解した水
溶液を別に滴下しながら所定のアミド化の反応を2時間
行う。反応終了後、ろ過、及び水洗し、120℃で乾燥
して前駆体126gを得た。当該前駆体のIR吸収スペ
クトル;1650cm−1(アミドC=O)、1520
cm−1(アミドNH)、1220,1180〜118
5cm−1(以上スルホン酸SO)、3320cm
−1(NH)
【0086】次いで、これを3リットルの四ツ口フラス
コに移し、脱イオン水1200gで加熱溶解した後、予
め調製したジルコニウム塩水溶液(オキシ塩化ジルコニ
ウム・8水和物136gを脱イオン水400gに溶解
し、次いで3%アンモニア水119gで部分加水分解し
たコロイド状水溶液)を滴下し、生成した懸濁物をろ
過、水洗し、常圧熱風乾燥機で乾燥して化合物−18を
165g得た。 理論式量:(C1310NOS)Zr(OH)
計算値: C 39.0%, S 8.0%, Zr
22.8% 実験値: C 37.4%, S 7.7%, Zr
22.5%
【0087】(合成例19)合成例18において、ジル
コニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水
和物109gを3%アンモニア水71.6gで部分加水
分解したものを用いた以外は合成例18と同様にして化
合物−19を154g得た。 理論式量:(C1310NOS)Zr(OH)
計算値: C 41.9%, S 8.6%, Zr
19.6% 実験値: C 40.0%, S 8.2%, Zr
20.0%
【0088】(合成例20)合成例18において、ジル
コニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水
和物90.5gを3%アンモニア水40gで部分加水分
解したものを用いた以外は合成例18と同様にして化合
物−20を145g得た。 理論式量:(C1310NOS)Zr(OH)
計算値: C 44.1%, S 9.1%, Zr
17.2% 実験値: C 41.9%, S 8.6%, Zr
18.0%
【0089】(合成例21)還流冷却管、温度計、及び
撹拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコ
に、スルファニル酸73.1g、98%水酸化ナトリウ
ム17.2g及び脱イオン水220gを仕込み、固形分
を完溶させる。次いで内容液を60℃に維持しつつフェ
ニルイシシアネート50.3gを滴下して所定の反応を
2時間行う。反応終了後、ろ過、及び水洗し、120℃
で乾燥して前駆体99gを得た。当該前駆体のIR吸収
スペクトル;1560〜1660cm−1(尿素C=
O)、1230,1180cm−1(以上スルホン酸S
)、3320cm−1(NH)
【0090】次いで、これを再び1リットルの四ツ口フ
ラスコに移し、脱イオン水1700gで加熱溶解した
後、予め調製したジルコニウム塩水溶液(オキシ塩化ジ
ルコニウム・8水和物101.5gを脱イオン水350
gに溶解し、次いで3%アンモニア水89gで部分加水
分解したコロイド状水溶液)を滴下し、生成した懸濁物
をろ過、水洗し、常圧熱風乾燥機で乾燥して化合物−2
1を128g得た。 理論式量:(C1311S)Zr(O
H) 計算値: C 37.5%, S 7.7%, Zr
22.0% 実験値: C 36.0%, S 7.4%, Zr
22.0%
【0091】(合成例22)合成例21において、ジル
コニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水
和物81.2gを3%アンモニア水54gで部分加水分
解したものを用いた以外は合成例21と同様にして化合
物−22を120g得た。 理論式量:(C1311S)Zr(O
H) 計算値: C 40.3%, S 8.3%, Zr
18.8% 実験値: C 38.7%, S 8.0%, Zr
19.5%
【0092】(合成例23)合成例21において、ジル
コニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム・8水
和物67.7gを3%アンモニア水30gで部分加水分
解したものを用いた以外は合成例21と同様にして化合
物−23を113g得た。 理論式量:(C1311S)Zr(O
H) 計算値: C 42.3%, S 8.7%, Zr
16.5% 実験値: C 40.2%, S 8.3%, Zr
17.4%
【0093】(比較合成例1)合成例2において、スル
ファニル酸に代えて、アニリン124gを用い、トリエ
チルアミンを加えなかった以外は合成例2と同様にし
て、下記の化合物−24を297g得た。(特開平7−
056393、実施例28の追試)当該化合物のIR吸
収スペクトル;1720cm−1(イミドC=O)、1
710cm−1(COOH)
【0094】
【化44】 化合物−24
【0095】理論式量: C159NO 計算値: C 67.4%, N 5.2% 実験値: C 67.1%, N 5.0%
【0096】(実施例1)合成例1で得た化合物−1を
2部、トナー用ポリエステル樹脂(ガラス転移温度(T
g)=65.6℃、酸価≒10、重量平均分子量(M
w)≒10,000、数平均分子量(Mn)≒4,80
0)100部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「M
A−100」)5部及びポリプロピレンワックス(三洋
化成工業(株)製の「ビスコール550P」)2部をヘン
シェルミキサーを用いて予備混合し、次いで、加熱ロー
ルミルを用いて溶融混練し、室温まで冷却した後、ジェ
ットミルを用いて微粉砕し、更に分級して平均粒径10
μmの粉末として、粉体トナーを得た。
【0097】(実施例2〜23)実施例1において、化
合物−1に代えて、合成例2〜23で得た化合物−2〜
23の各々を用いた以外は、実施例1と同様にして、粉
体トナーを得た。
【0098】(比較例1)実施例1において、化合物−
1に代えて、比較合成例1で得た化合物−24を用いた
以外は、実施例1と同様にして、粉体トナーを得た。
【0099】(比較例2)実施例1において、化合物−
1に代えて、「E−84」(オリエント化学(株)製の
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸/亜鉛系キレート化
合物)2部を用いた以外は、実施例1と同様にして、粉
体トナーを得た。
【0100】(二成分系でのトナーの帯電性評価)実施
例1〜23、及び比較例1〜2で得たトナー4g及びフ
ェライトキャリア96gを容量100mlポリ瓶に入
れ、ボールミル上にこのポリ瓶をセットし、120rp
mで3分間攪拌した後、Eスパートアナライザー(ホソ
カワミクロン(株)製の「モデル EST−II」)に、こ
の二成分系試料を供給して、以下の3項目について帯電
量を測定し、その結果を表1及び表2にまとめて示し
た。 Q/m;トナー粒子単位重量当たりの平均帯電量(μ
C/g) 逆帯電トナーの比率(%);全トナー中、正帯電トナ
ーの比率 低帯電トナーの比率(%);全トナー中、帯電量が−
0.5〜0μC/gの範囲にあるトナーの比率
【0101】
【表1】二成分系黒色トナーの帯電性評価(1)
【0102】
【表2】二成分系黒色トナーの帯電性評価(2)
【0103】(非磁性一成分系でのトナーの帯電性評
価)市販の非磁性一成分現像機(リコー(株)製「イプシ
オカラー2000」)の駆動部のみを取り外し(OPC
ドラムを分離した状態で)、これに実施例1〜23、及
び比較例1,及び2で得たトナーをそれぞれ充填し、現
像機を空転駆動させてながらトナー粒子の摩擦帯電、及
び回収を反復して行い、以下の2項目について評価し
た。その結果を表3〜表6にまとめて示した。
【0104】1.帯電立ち上がり性 摩擦帯電した際、現像ロールに吸着されずにトナー粒子
が落ちてしまう現象(トナー落ち)の有無で判定した。
○をトナー落ちなし(帯電立ち上がり性良好)、△を若
干トナー落ちあり(帯電立ち上がり性やや劣る)、×を
かなりトナー落ちあり(帯電立ち上がり性不良)とし
た。 2.帯電経時安定性 経時的に現像ロールに吸着するトナーを掻き取り、その
重量を測定することで、トナー吸着量の経時変化を測定
した。(トナー吸着量は印刷した際の印刷物の光学濃度
に比例し、トナー吸着量は経時的に安定している方がよ
り好ましい)
【0105】
【表3】非磁性一成分系黒色トナーの帯電立ち上がり性
評価(1)
【0106】
【表4】非磁性一成分系黒色トナーの帯電立ち上がり性
評価(2)
【0107】
【表5】非磁性一成分系黒色トナーの帯電経時安定性評
価(1)
【0108】
【表6】非磁性一成分系黒色トナーの帯電経時安定性評
価(2)
【0109】(実施例24)合成例1で得た化合物−1
を2部、実施例1で用いたものと同じトナー用ポリエス
テル樹脂100部、着色剤として、KET RED 309 (大日
本インキ化学工業(株)製のC.I.Pig.No.R-122)5部及び
ポリプロピレンワックス(三洋化成工業(株)製の「ビス
コール550P」)2部をヘンシェルミキサーを用いて
予備混合し、次いで、加熱ロールミルを用いて溶融混練
した後、室温まで冷却した。これをジェットミルを用い
て微粉砕し、更に分級して平均粒径約10μmの粉末と
して、粉体トナーを得た。
【0110】(実施例25〜46)実施例24におい
て、化合物−1に代えて、合成例2〜23で得た化合物
−2〜23を用いた以外は、実施例24と同様にして粉
体トナーを得た。
【0111】(比較例3)実施例24において、化合物
−1に代えて、比較合成例1で得た化合物−24を用い
た以外は、実施例24と同様にして粉体トナーを得た。
【0112】(比較例4)実施例24において、化合物
−1に代えて、「E−84」を用いた以外は、実施例2
4と同様にして粉体トナーを得た。
【0113】(比較例5)実施例24において、化合物
−1に代えて、「TN−105」(保土ヶ谷化学製、ジ
ルコニウム塩系CCA)を用いた以外は、実施例24と
同様にして粉体トナーを得た。
【0114】実施例24〜46、及び比較例3〜5で得
たトナーについて、実施例1と同様にして、二成分系で
のトナーの帯電性評価をEスパートアナライザーを用い
て行った。結果を表7〜8にまとめて示した。
【0115】
【表7】二成分系赤色トナーの帯電性評価(1)
【0116】
【表8】二成分系赤色トナーの帯電性評価(2)
【0117】実施例24〜46、及び比較例3〜5で得
たトナーについて、実施例1と同様にして、非磁性一成
分系でのトナーの帯電性評価を行った。結果を表9〜1
2にまとめて示した。
【0118】
【表9】非磁性一成分系赤色トナーの帯電立ち上がり性
評価(1)
【0119】
【表10】非磁性一成分系赤色トナーの帯電立ち上がり
性評価(2)
【0120】
【表11】非磁性一成分系赤色トナーの帯電経時安定性
評価(1)
【0121】
【表12】非磁性一成分系赤色トナーの帯電経時安定性
評価(2)
【0122】
【発明の効果】本発明の電荷調整剤は、芳香族スルホン
酸ジルコニウム化合物を含有することで、帯電特性(特
に、帯電立ち上がり性、帯電量、帯電経時安定性)に優
れる。具体的には、芳香族スルホン酸残基を有すること
で強い負帯電性を示し、オキシジルコニウム塩構造を有
することで、特にトナー粒子を繰り返し摩擦帯電して使
用する際のトナー表面に点在する電荷調整剤の耐摩耗性
が強化され、帯電経時安定性に優れたトナーを提供でき
る。本発明の電荷調整剤は、殆ど無色であることから、
特にカラートナーに適用した場合、色再現性が良く、鮮
明なカラー画像を得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 CA25 CA30 DA02 4C069 AC31 BB08 4C204 BB05 BB09 CB06 DB30 EB03 FB01 FB03 FB30 4H006 AA01 AA03 AB91 4H049 VN06 VP04 VQ51 VR44 VS51 VS79 VS92 VU25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物を
    含有することを特徴とする電荷調整剤。
  2. 【請求項2】 前記芳香族スルホン酸ジルコニウム化合
    物が、一般式(1)、 【化1】 (1) [式中、Aは、一般式(2)、一般式(3)、一般式
    (4)、一般式(5)、一般式(6)、 【化2】 (2) 【化3】 (3) 【化4】 (4) 【化5】 (5) 【化6】 (6) (式中、R、Rは各々独立して、水素原子、炭素数
    1〜10のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素
    基、又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、R
    は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7
    〜10のアラルキル基、ハロゲン基、カルボキシル基、
    アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニ
    ル基を表し、Rはアリール基、又はアリールイミノ基
    を表し、R は水素原子、又は炭素数の1〜10のアル
    キル基を表す。)で表される基を表し、nは1〜8の整
    数を表す]で表される、請求項1に記載の電荷調整剤。
  3. 【請求項3】芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物が、
    一般式(7) 【化7】 (7) (式中、Rは水素原子又はカルボキシル基を表し、n
    は1〜8の整数を表す。)である、請求項1に記載の電
    荷調整剤。
  4. 【請求項4】 芳香族スルホン酸ジルコニウム化合物を
    含有する電荷調整剤を添加することを特徴とするトナ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記電荷調整剤が、一般式(1)、 【化8】 (1) [式中、Aは、一般式(2)、一般式(3)、一般式
    (4)、一般式(5)、又は一般式(6)、 【化9】 (2) 【化10】 (3) 【化11】 (4) 【化12】 (5) 【化13】 (6) (式中、R、Rは各々独立して、水素原子、炭素数
    1〜10のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素
    基、又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、R
    は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7
    〜10のアラルキル基、ハロゲン基、カルボキシル基、
    アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニ
    ル基を表し、Rはアリール基、又はアリールイミノ基
    を表し、R は水素原子、又は炭素数の1〜10のアル
    キル基を表す。)で表される基を表し、nは1〜8の整
    数を表す]で表される化合物を含有する、請求項4に記
    載のトナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018155880A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 保土谷化学工業株式会社 イミド安息香酸誘導体を用いた電荷制御剤及びトナー

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JP2018155880A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 保土谷化学工業株式会社 イミド安息香酸誘導体を用いた電荷制御剤及びトナー

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