JP2003001478A - 構造部材の亀裂補修方法及び亀裂補修装置 - Google Patents
構造部材の亀裂補修方法及び亀裂補修装置Info
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Abstract
低入熱で著しい熱影響部を発生することなく、構造部材
に発生した亀裂を肉盛溶接により被覆して補修すること
にある。 【解決手段】構造部材15に存する亀裂部分の構造部材
表面に電極26を回転させながら接触させ、且つ電極2
6にパルス電源29から10-3〜10-6秒のパルス幅の
パルスを10-4秒より大きく10-1秒未満の間隔で通電
せしめて電極を溶融し、この溶融した電極を補修材とし
て構造部材15の表面に移行させる肉盛溶接により、亀
裂と雰囲気とを遮断した状態で構造部材15の亀裂など
の欠陥部を被覆して補修する。
Description
た亀裂溝表面に構造部材と同じ材料又は耐食性或いは耐
摩耗性に優れた材料を電極として溶融して移行させる肉
盛り溶接で前記亀裂溝を被覆する構造部材の亀裂補修方
法と亀裂補修装置に関する。
るには、一般的に亀裂部分を含む構造部材の周辺領域の
欠陥部を削り取った後に開先整形し、この開先部をTI
G溶接等による肉盛り溶接により補修することが行われ
ている。
法では、欠陥部の大きさが大きくなると溶接熱により構
造部材が変形したり、その熱の影響により構造部材の強
度が低下したりする可能性が高い。また、構造部材の構
成する構造物の形状およびその構造物の存在する環境次
第では、欠陥部を削り取ることができない場合もあり、
現状では欠陥部の補修を行うことができなかったり、補
修ができたとしても非常に多くの手間、コスト、さらに
は時間を要するという問題がある。
は、構造物の部材の欠陥部が常に外部環境下にそのまま
晒されるため、腐食などによりさらに亀裂が進行するこ
とを妨げず、構造物の早期破壊につながる要因となる。
部材の欠陥部を除去することなく、しかも低入熱で著し
い熱影響部を発生することなく、構造物の部材に発生し
た亀裂を肉盛溶接により被覆して補修することができる
構造部材の亀裂補修方法及び亀裂補修装置を提供するこ
とを目的とする。
成するため、次のような方法及び手段により構造部材の
亀裂を補修する。
生した亀裂部分に電極を回転させながら接触させ、且つ
前記電極にパルス電源から10-3〜10-6秒のパルス幅
のパルスを10-4秒より大きく10-1秒未満の間隔で通
電せしめて電極を溶融し、この溶融材料を補修材として
前記亀裂部分の表面に移行させる肉盛溶接により、前記
亀裂と雰囲気とを遮断した状態で前記構造部材の亀裂部
分を被覆して補修する。
応する発明の構造部材の亀裂補修方法において、前記電
極は補修材であり、前記構造部材と同一材料である。
応する発明の構造部材の亀裂補修方法において、前記電
極は補修材であり、耐食性或いは耐摩耗性に優れた材料
である。
生した亀裂部分をロー材により充填した後、この亀裂部
分の構造部材表面に電極を回転させながら接触させ、且
つ前記電極にパルス電源から10-3〜10-6秒のパルス
幅のパルスを10-4秒より大きく10-1秒未満の間隔で
通電せしめて電極を溶融し、この溶融材料を補修材とし
て前記亀裂部分の表面に移行させる肉盛溶接により、前
記亀裂と雰囲気とを遮断した状態で前記構造部材の亀裂
部分を被覆して補修する。
請求項4に対応する発明の構造部材の亀裂補修方法にお
いて、前記構造部材に存する亀裂部分の表面を亀裂幅よ
りも広い範囲を除去し、この除去部を補修材で覆うよう
にする。
請求項4に対応する発明の構造部材の亀裂補修方法にお
いて、前記構造部材とこの構造部材表面に移行した溶融
状態の補修材とが冶金的に接合されて拡散層を形成す
る。
この支持架台に直線移動機構を介して支持されたケーシ
ングと、このケーシングを前記直線移動機構を介して正
確に移動させる駆動源と、前記ケーシング内に回転可能
に支持された駆動棒と、この駆動棒の先端にチャックを
介して把持された電極と、この電極を回転させる電極回
転機構と、前記電極と亀裂を有する構造部材の表面との
接触を検知する接触検知装置と、前記電極に10-3〜1
0-6のパルス幅のパルスを10-4秒より大きく10-1秒
未満の間隔で与えて前記電極と前記構造部材表面との間
で放電せしめて前記電極を溶融するパルス電源と、前記
電極と前記構造部材表面との間の電圧変動を検出する毎
に前記駆動源により前記電極を前記構造部材表面に接近
せしめる制御手段とを備え、前記溶融した材料を補修部
材として前記構造部材の亀裂部分の表面に移行させる肉
盛溶接により、前記亀裂部分と雰囲気とを遮断した状態
で前記構造部材の欠陥部を被覆する。
構、この直線移動機構に移動可能に支持されたケーシン
グ、このケーシングを前記直線移動機構を介して移動さ
せる駆動源、前記ケーシング内に回転可能に支持された
駆動棒、この駆動棒の先端にチャックを介して把持され
た電極、この電極を回転させる電極回転機構および前記
電極と亀裂を有する水中構造部材の表面との接触を検知
する接触検知装置から構成される電極駆動機構を容器内
に該容器に有する開口部に前記電極を臨ませて収納した
溶接ヘッドと、ワイヤブラシと炭素繊維または高分子か
らなるフィルターの二重積層構造を有し、且つ前記溶接
ヘッドの先端開口部に水中構造部材の表面に接触し得る
ように取付けられた固体隔壁と、水環境から離れた外部
の大気環境内に設置され、前記電極に10-3〜10-6の
パルス幅のパルスを10-4秒より大きく10-1秒未満の
間隔で与えて前記電極と前記水中構造部材表面との間で
放電せしめて前記電極を溶融するパルス電源と、水環境
から離れた外部の大気環境内に設置され、前記電極と前
記水中構造部材表面との間の電圧変動を検出する毎に前
記駆動源により前記電極を前記水中構造部材表面に接近
せしめる制御手段と、前記溶接ヘッドと前記パルス電源
および制御手段との間に接続され、前記パルス電源から
のパルスおよび前記制御手段からの制御用信号を伝送す
る伝送管または伝送ケーブルとを備え、前記溶融した材
料を補修部材として前記水中構造部材の亀裂部分の表面
に移行させる肉盛溶接により、前記水中構造部材の欠陥
部を被覆する。
応する発明の構造部材の亀裂補修装置において、前記固
体隔壁を前記溶接ヘッドの先端開口部に球面軸受を介し
て取付けて、起伏のある水中構造物の表面に対して前記
固体隔壁の先端がその起伏に倣う機能を持たせる。
は請求項8に対応する発明の構造部材の亀裂補修装置に
おいて、前記電極材の周囲に不活性ガスを流して前記電
極の放電部位を雰囲気と遮断せしめるガス噴出手段を設
ける。
参照して説明する。
置の第1の実施の形態を示す全体構成図である。
で、この支持架台11の水平に伸びる下アーム11aに
は移動テーブル12がモータ13によりX方向に、モー
タ14によりY方向にそれぞれ移動可能に設けられ、こ
の移動テーブル12上には構造部材15が載置される。
ム11bには次のような構成の電極駆動機構10が設け
られる。
れ、このフレーム16にケーシング17が自動昇降位置
調整機構18を介して垂直方向に昇降移動可能に支持さ
れている。
サーボモータ19がその出力軸20を下向きにして取付
けられ、この出力軸20に例えばボールネジに代表され
るネジ棒21が連結されている。また、ネジ棒21はケ
ーシング17の上部に設けられた支持体17aに有する
ネジ孔に螺挿され、電極昇降用サーボモータ19の駆動
により回転してケーシング17を昇降移動させるもので
ある。
転用モータ22がその出力軸23を下向きにして垂直に
取付けられ、この出力軸23に駆動軸24が連結され
る。そして、駆動軸24の先端には電極26を垂直に把
持するチャック25が支持されされている。この場合、
電極回転用モータ22の出力軸23は、前述した電極昇
降用サーボモータ19の出力軸とそれぞれの中心線が概
ね同一線上になるように配置され、電極の昇降の時や、
回転する際に電極が振動したり、その中心位置がずれな
いような構造にしてある。
との中間部分外周部には、接触検知コイル27が駆動軸
24の回転を妨げないように、互いに微小な間隙を保ち
ながら巻いてある。そして、この接触検知コイル27は
駆動軸24の先端部に設けられた電極24と構造部材1
5との接触状態を、接触検知コイル27が形成する磁場
あるいは電流値の変化に変換して検知し、その信号を増
幅器28を介して後述する数値制御装置(以下NC装置
と記す)31に伝えている。
0の全てのモータおよびNC装置31に駆動用の定常電
源を供給するとともに、電極26の先端部と構造部材1
5表面との間に放電を起させるべくパルス状の電圧を与
えるものである。そのため、回転する駆動軸24にはブ
ラシ30を介して電源ライン60aから電極26にパル
ス電源29からの電気が供給されるともに、構造部材1
5には電源ライン60bの端子を直接接続することで電
気が供給される。
との間に供給されるパルス数をカウントするとともに電
極26と構造部材15との間の電圧を検出するために、
パルス電源29から電極26および構造部材15につな
がる電源ライン60a,60bから分岐した信号線61
a,61bが接続されている。また、電極26の位置を
制御するために増幅器28からの信号線62と、ケーシ
ング位置検出器18からの信号線63とがNC装置31
にそれぞれ接続されている。さらに、それらの信号に基
づいて実際に電極26を最適位置に移動させるために、
NC装置31から信号線64を介してサーボモータ19
に電気が供給される。
は、予め構造部材15の表面に生じた亀裂の形状に従っ
て通常行われているNCプログラムと同様に、X方向、
Y方向の移動量を予めNC装置31に格納することによ
り、NC装置31からは、モータ13,14にその移動
量に基づいた電気パルスが出される。
15との間の放電時に溶融した電極、構造部材それぞれ
が周囲の雰囲気から守るために、Ar等の不活性ガスを
その放電部分にノズル32aから噴出させるためのもの
である。
ータ22の出力軸23と電極昇降用サーボモータ19の
出力軸とをそれぞれの中心線が概ね同一線上になるよう
に配置したが、電極の昇降時に回転する際に電極が振動
したり、その中心位置がずれないような機構とすれば必
ずしもその中心線を一致させる必要はない。
を移動テーブル12に載置し、移動テーブル12をX方
向及びY方向に移動させるようにしたが、電極26側を
可動としてX方向及びY方向に移動させ、構造部材15
側を固定としてもよい。
裂補修装置の作用を述べる。
のFe基合金あるいはインコネルなどのNi基合金製の
構造部材に発生した亀裂を補修するに際して、この構造
部材15を移動テーブル12上に載置し、また電極26
としてこの構造部材15と同じ材料の電極を用いるもの
とする。
てサーボモータ19が駆動され、それに連結されたネジ
棒21が回転する。ネジ棒21の回転に従ってこのネジ
棒21に螺合された支持体17aのネジ穴により回転運
動が直線運動に変換されケーシング17が下降する。そ
の下降量は、ケーシング位置検出器18から信号線63
を介してNC装置31にフィードバックされる。なお、
この時点で既に電極26と構造部材15の間には、電源
ライン60a,60bを介してパルスが印加されてい
る。
り、やがて電極26は構造部材15と接触するが、その
情報は接触検知コイル27から信号線62を介してNC
装置31に伝えられる。同時に、接触時には電極26と
構造部材15間の電圧が大きく変化するため、信号線6
1a,61bを介してNC装置31にその情報も伝えら
れる。また、NC装置31は、その接触時のケーシング
17の位置情報としてケーシング位置検出器18からの
信号を内部に格納することで、その後の電極位置制御の
基点とする。
した時点でサーボモータ19の回転を停止させ、ケーシ
ング17のさらなる降下を止めるとともに、その直後に
その回転を反転させ、電極26と構造部材15との間に
間隙ができる直前の接触圧になるようにケーシング17
を極微小距離上昇させ、アークを発生させる。そして、
電極26と構造部材15との間に予め実験等により得ら
れ最適値とされた放電電圧が形成されるように、その接
触圧の制御が行われる。
造部材15に関する最適な電圧値が格納されており、信
号線61a,61bから得られたその時の電圧値と比較
される。その比較の結果に基づいて、NC装置31から
サーボモータ19に対してケーシング17の昇降データ
が信号線64を介して伝達され、間隙の制御が行われ
る。
よりその先端部が溶融するため、放電が進むにつれて短
くなり、そのままでは電極26と構造部材15との間に
間隙ができてしまう。しかし、電極26と構造部材15
との接触の状態は接触検知コイル27で常に監視してお
り、接触がなくなるとNC装置31にその情報が伝えら
れる。また、間隙ができることにより、電極26と構造
部材15間の電圧値も変化するため、NC装置31は、
両者の接触を維持しその電圧値を保つようにサーボモー
タ19にデータを送り、ケーシング17を降下させる制
御を行う。このようにNC装置31は、常に最適な電圧
値と接触を維持するように制御が行われる。
たコンデンサに充電された充電電荷を10-3〜10-6秒
のパルス幅のパルスを10-4秒より大きく10-1秒未満
の周期で放電させ、電極26と構造部材15の表面との
間に電圧をかけてこれら両者の間にパルス状の放電を起
させる。
の接触部がその材料の融点以上に加熱され、電極26が
溶融し一部はプラズマ化する。この溶融又はプラズマ化
した電極は構造部材15の表面の亀裂部分に向って移行
すると同時に、構造部材表面と溶融移行した電極材との
間に拡散層を形成せしめて強固に密着し、溶融した電極
材により亀裂部分が覆れる。この場合、短時間のパルス
状の放電を起させることで急熱急冷の繰返しにより溶融
移行した電極材を構造部材表面の亀裂発生面に急冷凝固
スポットを重ねた層として形成される。
ス噴射装置32よりノズル32aを通して電極26の周
囲にArガスなどの不活性ガスを噴出させて、電極26
の放電部位を雰囲気と遮断することで、補修部の酸化を
防止している。
材料として同材を、母材がインコネルで、肉盛材料とし
て同材を、母材がコバルト基合金で、肉盛材料として同
材を用いてそれぞれ前述した被覆肉盛溶接を実施したと
きの放電間隔時間と断面溶融状態を示すと図2の通りで
ある。
っても放電間隔時間が10-1秒以上であれば溶融状態は
未溶融となり、また放電間隔時間が10-4秒以下であれ
ば溶融状態は過剰溶融となることが分る。そこで、本発
明における最適被覆肉盛溶接条件としては、10-4秒よ
り大きく10-1秒未満の周期としている。なお、実際に
電極に電圧を印加する時間は10-3から10-6秒であ
る。
が10-1秒以上にすると、図3(a)に示すように電極
41の先端部のみが若干溶融し、母材42は加熱不足と
なって溶融しないため、同図(b)に示すように溶融部
が母材に密着せず脱落する。図中、41aは溶融した電
極部であり、43は電極先端部より母材表面に向けて発
生するアーク部である。
0-4秒以下にすると、図4(a)に示すように電極41
の先端部が過剰に溶融されて同図(b)に示すように母
材42の表面に団子状に形成された被覆肉盛溶接部44
に溶着不良部45(いわば空間部)が存在している。
盛溶接条件として、10-4秒より大きく10-1秒未満の
間隔の場合には図5(a)に示すように電極41の先端
部及び母材42が加熱され、図5(b)に示すように溶
着不良部または未溶融部(未溶着)部等のない被覆肉盛
溶接部44が形成される。
件に基づき実際に被覆肉盛溶接した状態を示している。
すなわち、(a)は亀裂51が存する構造部材15を示
し、同図(b)はこの構造部材の表面に亀裂51を覆う
ように溶接材により被覆肉盛溶接部52を形成した状態
を示している。
存する亀裂部分の構造部材表面に補修材となる電極26
を予め決められた回転数で回転させながら予め決められ
た接触圧で接触させ、且つ電極26にパルス電源29か
ら10-3〜10-6秒のパルス幅のパルスを10-4秒より
大きく10-1秒未満の間隔で通電せしめて電極26を溶
融し、この溶融した電極を補修材として構造部材15の
亀裂部分表面に移行させることにより、構造部材の欠陥
部を除去することなく、しかも低入熱で著しい熱影響部
を発生することなく、構造部材15に発生した亀裂を肉
盛溶接により被覆して補修することができる。
欠陥を補修するにあたっては、できるだけ溶接時の入熱
を少なくして構造部材の熱変形をなくし、且つ欠陥部を
削り取る場合には必要最小限にする必要がある。
発生原因によって複数種類があり、中には構造部材が設
置されている環境雰囲気との接触を遮断することによっ
て、その成長を阻止できる欠陥もある。
されている環境雰囲気との接触を遮断するだけでその目
的が達せられる場合には、上記のような欠陥の補修に対
する条件を満たすことで、効果的な補修を行うことがで
きる。もちろん、上記のような欠陥に対しても完全に除
去できることが最良の補修方法であるが、作業上の制約
によってそれが困難な場合には効果的な補修方法と言え
る。
材と同じ材料を用いる場合について述べたが、構造部材
よりも耐食性あるいは耐摩耗性に優れた材料を電極材と
して使用してもよい。例えば構造部材が炭素鋼の場合、
電極材としてコバルト系合金(例えばステライト)を用
いる。
部材表面の欠陥発生面の亀裂部分を前述したような方法
で溶融した電極を補修材料として肉盛溶接して被覆する
ことにより、補修部の長期健全性を補修前と比較して向
上させることができる。
面を電極材により、亀裂の溝を覆うように肉盛溶接した
が、補修後も残留する亀裂の深さを低減するために、図
7(a)に示すように構造部材15の表面に発生した亀
裂の溝51よりも広い範囲で構造部材表面を除去して表
面近傍の亀裂を取除いた後、同図(b)に示すようにこ
の亀裂除去部53に前述したような方法で溶融した補修
材により構造部材の表面を覆うように肉盛溶接部52を
形成するようにしてもよい。
表面の補修範囲を広くとっているので、肉盛溶接部52
と構造部材15との接合強度を向上させることができ
る。
表面に溶融した補修材を移行させ、亀裂の溝を覆うよう
に肉盛溶接したが、図8(a)に示すように構造部材1
5に存在する亀裂の溝51に予めロー付けなどの手段に
よりロー材54を充填し、その後このロー材54が充填
された構造部材15の表面を覆うように前述したような
方法で溶融した補修材により溶接して被覆肉盛溶接部5
2を形成するようにしてもよい。
5に存する亀裂溝にロー材54が充填されて溝内部を密
封し、さらにその上を覆うように補修材により肉盛溶接
されるので、長期にわたって健全性を保つことができ
る。
面を補修材により、亀裂の溝を覆うように肉盛溶接した
が、残留する亀裂の深さを低減するために、図9(a)
に示すように構造部材15の表面に発生した亀裂の溝5
1よりも広い範囲で構造部材表面を除去して表面近傍の
亀裂を取除いた後、亀裂の溝51に予めロー付けなどの
手段によりロー材54を充填し、さらに同図(b)に示
すようにこの亀裂除去部53に前述したような方法で溶
融した補修材により構造部材の表面を覆うように肉盛溶
接して被覆肉盛溶接部52を形成するようにしてもよ
い。
ー材54が充填されて亀裂溝内部を密封した上で、亀裂
除去部53に被覆肉盛溶接部52を形成しているので、
構造部材15との接合強度を向上させることができると
共に、長期にわたって健全性を保つことができる。
造部材の補修方法について図10により説明する。
構造部材15よりも耐食性あるいは耐摩耗性に優れた材
料を使用し、電極26と構造部材15との間にパルス電
源29より10-5〜10-6秒のパルス幅のパルスを10
-4秒より大きく10-1秒未満の周期で放電させ、電極2
6と構造部材15の表面との間に電圧をかけてこれら両
者の間にパルス状の放電を起させる。
の接触部がその材料の融点以上に加熱され、電極26が
溶融し一部プラズマ化する。この溶融し一部プラズマ化
した電極は構造部材15の表面の亀裂部分の先端に向っ
て移行して溶融した電極材により亀裂状の欠陥部が覆れ
ると同時に、プラズマアークの温度により構造部材表面
下に強固な拡散層46が形成される。
15と補修材である電極材が冶金的に接合(密着)され
る。これは、従来から拡散部を形成するため行われてい
た、外部から加熱し接合部をかなり高温としたり、接合
部に電流を流すことにより高温を作り出したり、その高
温部に物理的な圧力を与え接合していたものとは大きく
異なり、極短時間の放電により耐剥離性の高い補修が行
えるため、亀裂などの微小な欠陥部以外の周囲には影響
を及ぼすことがない。
構造部材との間に拡散層46を形成することにより、著
しい硬さの変化を抑制させ、肉盛溶接部の剥離を防止す
ることができる。
おいては、移動テーブルに構造部材を載せて亀裂部分の
補修を行う場合について述べたが、移動テーブルを用い
ずに建屋などの亀裂の存している構造物の所定の部位に
亀裂補修装置本体(パルス電源およびNC装置を除く)
を直接支持させ、地上側に設置されたパルス電源および
NC装置により亀裂補修装置本体を動作させて補修作業
を行うようにしてもよい。この場合、亀裂補修装置本体
の電極側を可動としてX方向及びY方向に移動可能な構
成とすることにより実現できる。
方法及び装置を例えば原子力発電プラントの圧力容器内
部を構成する構造物に対して適用可能にした実施の形態
を示す全体構成図である。
で、この補修装置本体100は装置フレーム101、コ
ントロールボックス102、溶接ヘッド103、支持機
構104および駆動装置105から構成されている。
レート106が設けられ、このベースプレート106の
上面にはコントロールボックス102が配置されると共
に、吊金具107が取付けられ、またベースプレート1
06の下面には補修装置本体100を固定する固定機構
104が取付けられ、その下方にケーブルベア(登録商
標)108が取付けられている。固定機構104は水圧
シリンダ109とその可動ロッド109aの先端部に設
けられた固定パッド110とから構成されている。
駆動装置105およびこの駆動装置105により駆動さ
れる溶接ヘッド103が取付けられている。
1、前後駆動機構112および上下駆動機構113から
構成されている。
1の水平面に取付けられたガイドレール114と、この
ガイドレール114に沿ってスライド移動するスライド
テーブル115が取付けられたスライドフレーム116
と、このスライドフレーム116の中央部に取付けられ
たドライブユニット117と、このドライブユニット1
17の出力軸に取付けられ、ガイドレール114の下方
の装置フレーム101に取付けられたラック118に噛
合させた平歯車119とから構成されている。
ク118は、円弧状に形成されている。従って、ドライ
ブユニット117の駆動により平歯車119がラック1
18に噛合した状態で回転することで、スライドフレー
ム116はスライドテーブル115を介してガイドレー
ル114上を旋回移動する。
レーム116の最下部に可動ロッド120aが水平に駆
動されるように取付けられた空気圧シリンダ120によ
り構成され、可動ロッド120aの先端部には支持フレ
ーム121が取付けられている。
ーム121に取付けられた上下用電動機122と、この
上下用電動機122の出力軸の回転により昇降移動する
ボールネジに代表されるネジ棒123とから構成され、
このネジ棒123には溶接ヘッド103が上下方向に螺
進移動可能に結合されている。この場合、溶接ヘッド1
03と支持フレーム121との間には、ボールネジ12
3および後述する各種接続線などを包囲するようにベロ
ーズ124が設けられている。
図示しないリニアガイドを案内として直進動作するよう
にしてある。
うに円筒状の容器103a内に第1の実施の形態で述べ
た構成と同様の電極駆動機構10が設けられ、さらに水
中で使用可能にするため、次のような構成が採用されて
いる。なお、図12において、図1と同様の電極駆動機
構10の各構成部品には同一符号を付して示し、その説
明を省略する。
部に受具125が取付けられ、この受具125に球面軸
受126を介してスカート状に広がる固体隔壁127が
取付けられ、この固体隔壁127の先端が起伏のある水
中構造部材の表面に対して密着させる倣い機能を持たせ
てある。
ケーシング17に有するフランジと容器103aの開口
端側に有するフランジとの間にベローズ128が設けら
れている。
ス電源29、NC装置31、ガス噴出装置(ガスボン
ベ)32は、燃料交換装置のプラットホーム、あるいは
オペフロ上に設置され、運転操作される。
電源ライン130、電極回転用モータ22に接続された
電源ライン131、ブラシ30に接続された電源ライン
132、自動昇降位置調整機構18に接続された信号線
133、電極昇降用サーボモータ19に接続された信号
線134および増幅器28に接続された信号線135
は、ケーブル136にまとめられて装置中央部に配置さ
れたケーブルベア108を通り、コントロールボックス
102を経由して制御操作装置のパルス電源29および
NC装置31に接続される。
給するガス噴出ホース137は、同様にケーブルベア1
08およびコントロールボックス102を経由して制御
操作装置のガス噴出装置32に接続される。
よび前後方向の駆動は、電動機を使用しているため、収
納部は防水構造としてある。また、ベローズ124およ
び128としては、それぞれの動作方向に対する低抵抗
力と防水機能の目的から低バネ定数の溶接式へローズが
使用される。
部分の視覚情報が必要となる場合がある。つまり、補修
部分の補修前後状態確認および補修中の肉盛溶接の状態
確認のための監視が必要となる。
要となる場合は、肉盛溶接部の溶接位置の確認、肉盛溶
接中の視覚情報を得るため、溶接ヘッド103の内部に
図示しないカメラを設置する。このカメラとしては、小
型(CCD)カメラを用い、防水ケースの中に収納して
使用し、またカメラ用照明として、図示しない光ファイ
バ式の照明を設置している。
ものであれば、基本的にはどのような形式のものを用い
てもよいが、本実施の形態では使用場所が水中であり、
スペース制限上から光ファイバー式を採用している。
の亀裂補修装置の作用について述べるに、水中構造物の
亀裂に対する補修時の作用は第1の実施の形態で述べた
のと同様なので、その説明を省略し、ここではまず圧力
容器内部を構成する構造物を炉水を満たした状態で補修
を行なうにあたっての準備作業の作用について説明す
る。
張りされた状態で炉内構造物の上部格子板付近のシュラ
ウド200の溶接線部を補修する場合を例に挙げると、
まずシュラウド200の補修の準備作業として、原子炉
内機器である蒸気乾燥器、気水分離器などは予め搬出撤
去しておく。
力容器201内に搬入するには、吊金具107を建屋の
天井クレーンで吊下げて行われるが、吊下し下降ととも
に、補修装置本体100を圧力容器201の内壁側に近
づけてシュラウド200と圧力容器201との隙間に挿
入する。
物との衝突を回避するため、複数台の水中TVカメラで
監視しながら作業を行なう。
100をシュラウド200と圧力容器201との隙間に
挿入した後、さらに下降させてシュラウド200のラグ
202に補修装置本体100を着座させる。その後固定
機構104を動作させて固定する。すなわち、補修装置
本体100を固定するには、水圧シリンダ109を押出
し方向に動作させ、可動ロッド109aの先端部に取付
けられた固定パッド110を圧力容器201の内壁に押
付けてその反力を装置フレーム101とシュラウド20
0の外面間で受けて装置本体を固定する。
120を動作させ溶接ヘッド103全体をシュラウド2
00側に寄せて、溶接ヘッド103の先端部に設けた固
定隔壁127をシュラウド200の面に押付ける。この
とき、図示しないカメラにより補修位置を確認し、上下
駆動機構113の上下用電動機122を駆動して溶接ヘ
ッド103の先端部を肉盛溶接位置のレベルに調整す
る。
の準備作業時の作用であるが、次に補修時の独自の作用
について説明する。
ラウド200の亀裂部分を補修する場合、この亀裂部分
を除去する必要がある。
修装置本体100を圧力容器201内に搬入する前に溶
接ヘッド103のチャック25に支持されている電極2
5をドリルなどの切削工具に代えて前述したような作業
手順を経て溶接ヘッド103の先端部に設けた固定隔壁
127をシュラウド200の面に押付ける。
代えて設けられた吸引ポンプにガス噴出ホース137を
接続する。
装置本体100の旋回駆動機構111および溶接ヘッド
103の電極駆動機構10を動作させることにより、シ
ュラウド200の亀裂部分を切削工具により除去するこ
とができる。この場合、固定隔壁127とシュラウド2
00の面との間に存する空間部に飛散した切屑は吸引ポ
ンプによりガス噴出ホース137を通して外部に吸出さ
れるので、炉水中に混入することはない。
分の除去が終了すると、補修装置本体100を圧力容器
201から搬出し、溶接ヘッド103のチャック25に
支持されている切削工具から電極25に交換すると共
に、吸引ポンプに代えてガス噴出装置32にガス噴出ホ
ース137を接続した後、再度前述したような作業手順
を経て溶接ヘッド103の先端部に設けた固定隔壁12
7をシュラウド200の面に押付ける。
100の旋回駆動機構111および溶接ヘッド103の
電極駆動機構10を動作させて、シュラウド200の亀
裂部分を第1の実施の形態で述べたと同様の補修方法で
亀裂除去部の放電肉盛溶接により被覆して補修が行なわ
れる。
水中構造部材の亀裂部に対して、予め亀裂部を除去した
部分に、新たな構成材料を電極として用い、この電極を
補修材として亀裂除去部分の表面に移行させる肉盛溶接
を行うことにより、亀裂部分を新たな構成材料によって
健全化でき、しかも低入熱で著しい熱影響部を発生する
ことなく、水中構造物に発生した亀裂部分を補修するこ
とができる。
受126を介して取付けられる固体隔壁127として、
図15に示すようにワイヤブラシ127aと炭素繊維ま
たは高分子からなるフィルター127bの二重積層構造
とすることにより、図16(a)に示すように水中構造
部材203の表面に密着させることができ、また同図
(b)に示すように起伏のある水中構造部材203の表
面に対しても固体隔壁127の先端が倣う機能を有し、
常に固体隔壁127で囲まれた領域の不活性ガスシール
ド雰囲気を確保することができる。
ラントの炉水を満たした状態の圧力容器内部を構成する
構造物に対して本発明による構造部材の亀裂補修方法及
び装置を適用する場合について述べたが、発電プラント
に限らず他の水中構造物に対しても前述同様に適用実施
することができるものである。
部材の欠陥部を除去することなく、しかも低入熱で著し
い熱影響部を発生することなく、構造部材に発生した亀
裂を肉盛溶接により被覆して補修することができる構造
部材の亀裂補修方法及び亀裂補修装置を提供できる。
実施の形態を示す全体構成図。
施したときの放電間隔時間と断面溶融状態の説明図。
0-1秒以上のときの被覆肉盛溶接状態を示す図。
の被覆肉盛溶接状態を示す図。
以下のときの被覆肉盛溶接状態を示す図。
に基づき亀裂部分を覆うように肉盛溶接した状態を示す
図。
囲で構造部材表面を除去して最適被覆肉盛溶接条件に基
づき被覆肉盛溶接した状態を示す図。
填して最適被覆肉盛溶接条件に基づき被覆肉盛溶接した
状態を示す図。
囲で構造部材表面を除去し、且つ溝にロー材を充填して
最適被覆肉盛溶接条件に基づき被覆肉盛溶接した状態を
示す図。
部と構造部材との間に拡散層を形成する場合を説明する
ための断面模式図。
を満たした状態の圧力容器内部を構成する構造物に対し
て適用可能にした実施の形態を示す全体構成図。
図。
器内に搬入させた状態を示す構成図。
せ、溶接ヘッドを補修部位に移行させた状態を示す構成
図。
設けられる固体隔壁の構成図。
固体隔壁で囲まれた領域に不活性ガスシールド雰囲気が
確保される状態を示す説明図。
Claims (10)
- 【請求項1】 構造部材に発生した亀裂部分に電極を回
転させながら接触させ、且つ前記電極にパルス電源から
10-3〜10-6秒のパルス幅のパルスを10 -4秒より大
きく10-1秒未満の間隔で通電せしめて電極を溶融し、
この溶融材料を補修材として前記亀裂部分の表面に移行
させる肉盛溶接により、前記亀裂と雰囲気とを遮断した
状態で前記構造部材の亀裂部分を被覆して補修すること
を特徴とする構造部材の亀裂補修方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の構造部材の亀裂補修方法
において、前記電極は補修材であり、前記構造部材と同
一材料であることを特徴とする構造部材の亀裂補修方
法。 - 【請求項3】 請求項1記載の構造部材の亀裂補修方法
において、前記電極は補修材であり、耐食性或いは耐摩
耗性に優れた材料であることを特徴とする構造部材の亀
裂補修方法。 - 【請求項4】 構造部材に発生した亀裂部分をロー材に
より充填した後、この亀裂部分の構造部材表面に電極を
回転させながら接触させ、且つ前記電極にパルス電源か
ら10-3〜10-6秒のパルス幅のパルスを10-4秒より
大きく10-1秒未満の間隔で通電せしめて電極を溶融
し、この溶融材料を補修材として前記亀裂部分の表面に
移行させる肉盛溶接により、前記亀裂と雰囲気とを遮断
した状態で前記構造部材の亀裂部分を被覆して補修する
ことを特徴とする構造部材の亀裂補修方法。 - 【請求項5】 請求項1又は請求項4記載の構造部材の
亀裂補修方法において、前記構造部材に存する亀裂部分
の表面を亀裂幅よりも広い範囲を除去し、この除去部を
補修材で覆うようにしたことを特徴とする構造部材の亀
裂補修方法。 - 【請求項6】 請求項1又は請求項4記載の構造部材の
亀裂補修方法において、前記構造部材とこの構造部材表
面に移行した溶融状態の補修材とが冶金的に接合されて
拡散層を形成することを特徴とする構造部材の亀裂補修
方法。 - 【請求項7】 支持架台と、この支持架台に直線移動機
構を介して支持されたケーシングと、このケーシングを
前記直線移動機構を介して移動させる駆動源と、前記ケ
ーシング内に回転可能に支持された駆動棒と、この駆動
棒の先端にチャックを介して把持された電極と、この電
極を回転させる電極回転機構と、前記電極と亀裂を有す
る構造部材の表面との接触を検知する接触検知装置と、
前記電極に10-3〜10-6のパルス幅のパルスを10-4
秒より大きく10-1秒未満の間隔で与えて前記電極と前
記構造部材表面との間で放電せしめて前記電極を溶融す
るパルス電源と、前記電極と前記構造部材表面との間の
電圧変動を検出する毎に前記駆動源により前記電極を前
記構造部材表面に接近せしめる制御手段とを備え、前記
溶融した材料を補修部材として前記構造部材の亀裂部分
の表面に移行させる肉盛溶接により、前記亀裂部分と雰
囲気とを遮断した状態で前記構造部材の欠陥部を被覆す
るようにしたことを特徴とする構造部材の亀裂補修装
置。 - 【請求項8】 直線移動機構、この直線移動機構に移動
可能に支持されたケーシング、このケーシングを前記直
線移動機構を介して移動させる駆動源、前記ケーシング
内に回転可能に支持された駆動棒、この駆動棒の先端に
チャックを介して把持された電極、この電極を回転させ
る電極回転機構および前記電極と亀裂を有する水中構造
部材の表面との接触を検知する接触検知装置から構成さ
れる電極駆動機構を容器内に該容器に有する開口部に前
記電極を臨ませて収納した溶接ヘッドと、ワイヤブラシ
と炭素繊維または高分子からなるフィルターの二重積層
構造を有し、且つ前記溶接ヘッドの先端開口部に水中構
造部材の表面に接触し得るように取付けられた固体隔壁
と、水環境から離れた外部の大気環境内に設置され、前
記電極に10-3〜10-6のパルス幅のパルスを10-4秒
より大きく10-1秒未満の間隔で与えて前記電極と前記
水中構造部材表面との間で放電せしめて前記電極を溶融
するパルス電源と、水環境から離れた外部の大気環境内
に設置され、前記電極と前記水中構造部材表面との間の
電圧変動を検出する毎に前記駆動源により前記電極を前
記水中構造部材表面に接近せしめる制御手段と、前記溶
接ヘッドと前記パルス電源および制御手段との間に接続
され、前記パルス電源からのパルスおよび前記制御手段
からの制御用信号を伝送する伝送管または伝送ケーブル
とを備え、前記溶融した材料を補修部材として前記水中
構造部材の亀裂部分の表面に移行させる肉盛溶接によ
り、前記水中構造部材の欠陥部を被覆するようにしたこ
とを特徴とする構造部材の亀裂補修装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の構造部材の亀裂補修装置
において、前記固体隔壁を前記溶接ヘッドの先端開口部
に球面軸受を介して取付けて、起伏のある水中構造物の
表面に対して前記固体隔壁の先端がその起伏に倣う機能
を持たせたことを特徴とする構造部材の亀裂補修装置。 - 【請求項10】 請求項7又は請求項8に記載の構造部
材の亀裂補修装置において、前記電極材の周囲に不活性
ガスを流して前記電極の放電部位を雰囲気と遮断せしめ
るガス噴出手段を設けたことを特徴とする構造部材の亀
裂補修装置。
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